【実施例】
【0016】
以下、本発明の実施例1による泡供給装置について説明する。
図1は、本実施例1による泡供給装置の配管系統図である。
本実施例1による泡供給装置は、筐体10と、液状の薬剤が貯留されている薬剤貯留タンク20と、気体を供給する気体供給部30と、放射管40とを備えている。気体供給部30は、例えばコンプレッサや加圧ボンベである。また、気体は、空気を用いるが、気体であれば、酸素や二酸化炭素、窒素、水素、オゾン、ヘリウム、アルゴンでも良い。
【0017】
筐体10には、水道配管又は貯水タンクの水供給源となる蛇口1から水(温水又は冷水)を供給する水供給口11と、少なくとも薬剤を混合した水を吐出する水配管吐出口12とを備えている。筐体10の内部には、水供給口11から水を導く水配管13と、薬剤貯留タンク20の薬剤を供給する薬剤供給配管14と、薬剤供給配管14を水配管13に接続して水に薬剤を供給する薬剤供給部15とを配置する。
【0018】
薬剤には、界面活性剤を主成分としたものを用いるが、水と混ぜて発泡性を有する液体であれば、タンパクやサポニンを用いても良い。また、薬剤供給部15は、ベンチュリ効果を利用して発生させた負圧を利用した、例えばアスピレータを用いるが、電気ポンプや水の流れを利用した水駆動ポンプでも良い。
筐体10の内部には、水圧を一定にする水用レギュレータ18と、水用逆止弁16aとを備えていることが好ましい。
【0019】
水配管13は、水供給口11と水配管吐出口12とを接続し、薬剤供給部15を途中に備えている。水供給口11と薬剤供給部15との間の水配管13には水用レギュレータ18を、薬剤供給部15と水配管吐出口12との間の水配管13には水用逆止弁16aを備えている。なお、水供給口11には導入用の水配管13aが接続され、蛇口1からの水は導入用の水配管13aから筐体10内に導入される。また、水配管吐出口12には導出用の水配管13bが接続され、筐体10内で薬剤が供給された水は導出用の水配管13bから筐体10外に導出される。
薬剤供給部15には、薬剤供給配管14を接続している。
【0020】
薬剤貯留タンク20は、筐体10の内部に備えてもよいが、筐体10に着脱可能に設けることが好ましい。
気体供給部30は、電気駆動式圧縮機を用いるが、圧縮ボンベや水駆動式圧縮機でもよい。なお、気体の供給量を一定にするためには、気体供給部30の吐出口に圧力調整器や絞りを併用することが望ましい。気体供給部30は、筐体10とは別個に設置される。気体供給部30には、気体供給配管17が接続される。気体供給配管17には、気体用逆止弁16bを備えている。
【0021】
放射管40の一端には切替弁50が接続され、放射管40の他端には放射口41が接続されている。放射管40には、シャワーホースを利用するが、流体を輸送できるものであれば、自在に変形する内部が空洞な細長いチューブや、内部に流路を有した自在継手を両端に接続すれば、断面が円形や多角形の剛体の管でもよい。切替弁50には、三方弁を用いるが、電動で流路を切り替える電動式切替弁や、通常は水のみの放射流路に接続されているが、泡放射に切替後、一定時間で水のみの放射に自動的に戻る、時限式切替弁を用いてもよい。
放射口41には、放射状に泡が放射される、複数の孔を有した面のシャワーヘッドを用いるが、細長い管に複数の孔を設けた放射具や、ホースの端部のような1口の放射口でもよい。水供給源が、例えば水道配管のように圧力変動がある場合は、水用レギュレータを用いることで、安定して泡放射を行うことができる。
【0022】
切替弁50の一方の導入口50aには、導入用の水配管13aから分岐された水配管13cが接続され、切替弁50の他方の導入口50bには、導出用の水配管13bが接続されている。従って、切替弁50の一方の導入口50aには薬剤及び気体が混合されていない水が供給され、切替弁50の他方の導入口50bには薬剤及び気体が混合された水が供給される。切替弁50の導出口50cには放射管40が接続されている。導出用の水配管13bは、水配管吐出口12と切替弁50とを接続し、気体混合部19を途中に備えている。気体混合部19は、気体供給配管17を導出用の水配管13bに接続して水に気体を混合する。
【0023】
放射管40には、水と薬剤と気体とを撹拌する撹拌部60を設けている。撹拌部60は、撹拌部60内部の流路を拡大し、拡大した内部に網を設置した網式を用いる。用いる網は、ワイヤや糸を編んだいわゆる網を用いるが、一枚の板に複数の穴を設けた網状のものでよく、材質はステンレス等の金属製でも良いが樹脂製でも良く、薬剤により腐食、劣化をしないものを用いる。また、網の枚数は1枚以上とし、撹拌部60を1つしか設けない場合は、10枚程度設けることが望ましい。
また、撹拌部60には、網以外にも流路内に案内羽根複数枚を互い違いに設置したり、パターンの異なる孔の開いた板を複数枚、間隔を空けて流路内に設置したり、ブラシを流路内に設置したりして流体を撹拌するスタティックミキサや、水や電気の力で羽根やブラシを回転させて撹拌するミキサ、流路内に突起物を設けて縦渦を発生させるボルテックスジェネレータ、局所的に流路を狭めて乱流を促進して撹拌する方式を用いてもよい。薬剤及び気体が混合された水は、撹拌部60を通過する際に流れが乱され撹拌されることで均一に分散・混合されて良質の泡となり、放射口41に供給される。放射口41は、泡を放射状に放出させる。
【0024】
本実施例では、撹拌部60として、撹拌部61の他に、撹拌部61より撹拌性能が低い補助撹拌部62を備えている。例えば、撹拌部材として、開孔を有する網状体を用いる場合には、撹拌部61に用いる網状体を9枚とし、補助撹拌部62に用いる網状体を1枚とする。
撹拌部61及び補助撹拌部62は、気体混合部19から放射口41までの間に配置する。補助撹拌部62は放射管40の上流側端部に、撹拌部61は放射管40の下流側端部に配置し、補助撹拌部62を撹拌部61より上流に配置する。
【0025】
切替弁50は、一方の導入口50aと他方の導入口50bとを切り替えるレバー50dを備えている。従って、レバー50dの操作によって、切替弁50は、薬剤及び気体が混合された水、及び薬剤及び気体が混合されていない水を、択一的に切り替えて導出口50cから放射管40に導出する。
【0026】
レバー50dによって、他方の導入口50bを導出口50cに連通させることで泡放射となる。
泡放射時は、水供給口11から筐体10内に導入された水は、水用レギュレータ18で一定圧に調整された後に、薬剤供給部15で薬剤が供給され、水配管吐出口12から筐体10外に導出される。筐体10外に導出される水は、導入用の水配管13aを流れ、気体混合部19で気体が混合された後に放射管40に導かれる。放射管40に導かれた、薬剤及び気体が混合された水は、撹拌部60で撹拌されることで均一に分散・混合されて良質の泡となり、放射口41から放出される。
レバー50dによって、一方の導入口50aを導出口50cに連通させることで水放射となる。
水放射時は、水配管13cから供給される水が導出口50cから放射管40に導かれる。
このように、切替弁50を設けることで、放射口41から泡放射と水放射とを選択して放出することができる。
また、撹拌部60を切替弁50よりも下流に設けることで、泡放射後に撹拌部60内に残留した泡を、水放射時に水で洗い流すことができる。これにより、撹拌部60の網状体に薬剤が固まって詰まることを防止できる。
【0027】
水用レギュレータ18は、泡放射時には薬剤供給部15に掛かる水圧を一定にする。特に、水配管13に水道水を供給する場合、水道圧は設置環境や周囲の水道使用状況等によって大きく変動するが、薬剤供給部15としてアスピレータを用いた場合に、水道圧が変動しても安定して薬剤を吸引することができる。
【0028】
なお、放射口41がシャワーヘッドの場合、シャワーヘッドの持ち手部の空間に網を入れて撹拌部61とすることで、構成される装置全体の省スペース化に貢献できる。さらに、撹拌性能の高い撹拌部61を放射口41に設けることで、水放射から泡放射への切り替わりに必要な時間が短縮される。放射管40の上流に十分な撹拌性能を有した撹拌部61を用いると、比較的粘性が高く抵抗が大きく、比較的気泡の小さい整えられた泡が放射管40の内部を流れるのに対し、放射管40の下流に十分な撹拌性能を有した撹拌部61を用いることで、放射管40内部には比較粘性が低く抵抗が小さく、比較的気泡の大きい泡が流れる。従って、切替弁50によって水放射から泡放射に切り替えた後、放射口41から泡が放射されるまでの時間が短くなる。
【0029】
図2に、実施例1による泡供給装置を用い、撹拌部の設置位置と撹拌性能とを変更した場合の泡放射安定時間を示す。
実施例Aは、放射管40の上流側端部だけに10枚の網状体を設けた撹拌部60を配置し、実施例Bは、放射管40の上流側端部に2枚の網状体を設けた補助撹拌部62を、放射管40の下流側端部に8枚の網状体を設けた撹拌部61をそれぞれ配置し、実施例Cは、放射管40の上流側端部に1枚の網状体を設けた補助撹拌部62を、放射管40の下流側端部に9枚の網状体を設けた撹拌部61をそれぞれ配置した。
切替弁50に掛かる背圧は、放射口41から泡を放射するために必要な圧力であり、泡放射安定時間は、水放射から泡放射に切り替えたタイミングから、泡放射が安定するまでの時間である。
【0030】
図2に示すように、実施例Cは、実施例Aと比較して泡放射に必要な背圧が15%以上減少し、泡放射安定時間は54%に減少した。
【0031】
一方、水供給源が水道口の場合、蛇口1から水供給口11に供給する導入用の水配管13aと切替弁50に接続する水配管13cとをチーズで分岐させ、チーズを介して切替弁50を蛇口1に連結することが望ましい。これにより、切替弁50はチーズを介して直接蛇口1に接続されることから、放射口41を引っ張った場合でも放射管40を介して筐体10に力が伝達しないため、筐体10に外力が掛かる恐れがなく、筐体10の強度や筐体10の設置のための固定を考慮する必要がない。
【0032】
実施例1の泡供給装置は、撹拌部60を水配管吐出口12より下流に配置し、筐体10の内部に配置される水配管13には、撹拌部60で撹拌されていない水が流れる。従って、筐体10の内部では、気体と薬剤を混合した水を撹拌しないために、きめ細かい泡になることによる抵抗の増加と、撹拌部60の通過により生じる流体抵抗の増加とを無くせるため、水配管13での抵抗を少なくでき、放射の勢いを低下させることなく安定した泡放射ができるとともに、撹拌部60を筐体10の内部に配置しないことで筐体10を小さくすることができる。
また、実施例1の泡供給装置は、気体混合部19を水配管吐出口12より下流に配置し、筐体10の内部に配置される水配管13には、気体が混合していない水が流れる。従って、筐体10の内部では、気体を混合していないために水配管13での抵抗を少なくでき、放射の勢いを低下させることなく安定した泡放射ができるとともに、撹拌部60及び気体混合部19を筐体10の内部に配置しないことで筐体10を小さくすることができる。
また、実施例1の泡供給装置は、薬剤及び気体が混合された水と、薬剤及び気体が混合されていない水とを択一的に切り替えて放射管40に導く切替弁50を水配管吐出口12より下流に配置し、気体混合部19を切替弁50より上流に配置している。従って、1つの放射口41によって使用者の必要に応じて、水放射と泡放射が可能となり、切替弁50を筐体10の内部に配置しないことで筐体10を小さくすることができる。
また、実施例1の泡供給装置は、撹拌部61より撹拌性能が低い補助撹拌部62を備え、撹拌部61及び補助撹拌部62を、気体混合部19から放射口41までの間に配置し、補助撹拌部62を放射管40の上流に、撹拌部61を放射管40の下流に配置している。従って、撹拌部61に到達するまでの間では放射管40の内部で気液が分離して流れることが少ないため、気体と液体とが泡にならず交互に放射される現象である間欠放射を防止できる。また、補助撹拌部62は、撹拌部61より撹拌性能が低いため、撹拌部61より小型となり切替弁50周囲でのスペースを節約でき、かつ、放射口41側の撹拌部61は放射口41と一体化することができる。また、気液の撹拌が進むほどに、流体抵抗が増すことから補助撹拌部62を用いることで、放射管40上流に十分な撹拌性能を有した撹拌部61を有する場合と比較して、放射管40の抵抗による圧力損失が抑えられるため、放射管40を長くしても泡の放射する勢いが衰えにくい。さらに、薬剤供給部15として、電気の動力を使用せず水の圧力差を利用するアスピレータを用いる場合は、放射管40を長くしても薬剤の供給する力を担保し易い。
また、実施例1の泡供給装置は、撹拌部61を放射管40の他端と放射口41との間に設けている。従って、水配管13だけでなく放射管40での抵抗を少なくでき、放射の勢いを低下させることなく安定した泡放射ができる。
また、切替弁50を水道配管に固定した場合には、放射管40からの力が筐体10に直接加わらないため、筐体10の固定を強固にする必要がなく、筐体10の強度を高める必要がない。
【0033】
図3は、本発明の実施例2による泡供給装置の配管系統図である。
実施例1と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略し、実施例1と相違点について下記に説明する。
【0034】
実施例2による泡供給装置は、切替弁50及び補助撹拌部62を筐体10の内部に配置している。また、切替弁50の一方の導入口50aには、水用レギュレータ18の下流側の水配管13から分岐された水配管13dが接続される。
本実施例では、水配管吐出口12には、薬剤と気体とが混合され、補助撹拌部62で撹拌された水が流れる放射管40が接続される。
実施例2によれば、切替弁50の容積分だけ、筐体10の容積は増すが、筐体10には放射管40が接続されているため、筐体10と気体供給部30を設置すればよく、設置が容易になる。
【0035】
実施例2の泡供給装置は、撹拌部61を水配管吐出口12より下流に配置し、筐体10の内部に配置される水配管13には、撹拌部61で撹拌されていない水が流れる。従って、筐体10の内部では、水配管13での抵抗を少なくでき、放射の勢いを低下させることなく安定した泡放射ができるとともに、撹拌部61を筐体10の内部に配置しないことで筐体10を小さくすることができる。
また、実施例2の泡供給装置は、撹拌部61より撹拌性能が低い補助撹拌部62を備え、撹拌部61及び補助撹拌部62を、気体混合部19から放射口41までの間に配置し、補助撹拌部62を放射管40の上流に、撹拌部61を放射管40の下流に配置している。従って、撹拌部61に到達するまでの間では放射管40の内部で気液が分離して流れることがないため、気体と液体とが泡にならず交互に放射される現象である間欠放射を防止できる。また、補助撹拌部62は、撹拌部61より撹拌性能が低いため、撹拌部61より小型となり切替弁50周囲でのスペースを節約でき、かつ、放射口41側の撹拌部61は放射口41と一体化することができる。また、気液の撹拌が進むほどに、流体抵抗が増すことから補助撹拌部62を用いることで、放射管40上流に十分な撹拌性能を有した撹拌部61を有する場合と比較して、放射管40の抵抗による圧力損失が抑えられるため、放射管40を長くしても泡の放射する勢いが衰えにくい。
また、実施例2の泡供給装置は、撹拌部61を放射管40の他端と放射口41との間に設けている。従って、水配管13だけでなく放射管40での抵抗を少なくでき、放射の勢いを低下させることなく安定した泡放射ができる。
【0036】
図4は、本発明の実施例3による泡供給装置の配管系統図である。
実施例1と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略し、実施例1と相違点について下記に説明する。
実施例3による泡供給装置は、切替弁50及び補助撹拌部62を備えていない。
【0037】
実施例3の泡供給装置は、撹拌部60を水配管吐出口12より下流に配置し、筐体10の内部に配置される水配管13には、撹拌部60で撹拌されていない水が流れる。従って、筐体10の内部では、気体と薬剤を混合した水を撹拌しないために、きめ細かい泡になることによる抵抗の増加と、撹拌部60の通過により生じる流体抵抗の増加とを無くせるため、水配管13での抵抗を少なくでき、放射の勢いを低下させることなく安定した泡放射ができるとともに、撹拌部60を筐体10の内部に配置しないことで筐体10を小さくすることができる。
また、実施例3の泡供給装置は、気体混合部19を水配管吐出口12より下流に配置し、筐体10の内部に配置される水配管13には、気体が混合していない水が流れる。従って、筐体10の内部では、気体を混合していないために水配管13での抵抗を少なくでき、放射の勢いを低下させることなく安定した泡放射ができるとともに、撹拌部60及び気体混合部19を筐体10の内部に配置しないことで筐体10を小さくすることができる。
【0038】
図5は、本発明の実施例4による泡供給装置の配管系統図である。
実施例1と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略し、実施例1と相違点について下記に説明する。
実施例4による泡供給装置は、補助撹拌部62を備えていない。
【0039】
実施例4の泡供給装置は、撹拌部60を水配管吐出口12より下流に配置し、筐体10の内部に配置される水配管13には、撹拌部60で撹拌されていない水が流れる。従って、筐体10の内部では、気体と薬剤を混合した水を撹拌しないために、きめ細かい泡になることによる抵抗の増加と、撹拌部60の通過により生じる流体抵抗の増加とを無くせるため、水配管13での抵抗を少なくでき、放射の勢いを低下させることなく安定した泡放射ができるとともに、撹拌部60を筐体10の内部に配置しないことで筐体10を小さくすることができる。
また、実施例4の泡供給装置は、気体混合部19を水配管吐出口12より下流に配置し、筐体10の内部に配置される水配管13には、気体が混合していない水が流れる。従って、筐体10の内部では、気体を混合していないために水配管13での抵抗を少なくでき、放射の勢いを低下させることなく安定した泡放射ができるとともに、撹拌部60及び気体混合部19を筐体10の内部に配置しないことで筐体10を小さくすることができる。
また、実施例4の泡供給装置は、薬剤及び気体が混合された水と、薬剤及び気体が混合されていない水とを択一的に切り替えて放射管40に導く切替弁50を水配管吐出口12より下流に配置し、気体混合部19を切替弁50より上流に配置している。従って、1つの放射口41によって使用者の必要に応じて、水放射と泡放射が可能となり、切替弁50を筐体10の内部に配置しないことで筐体10を小さくすることができる。
また、切替弁50を水道配管に固定した場合には、放射管40からの力が筐体10に直接加わらないため、筐体10の固定を強固にする必要がなく、筐体10の強度を高める必要がない。
【0040】
図6は、本発明の実施例5による泡供給装置の配管系統図である。
実施例2と同一機能部材には同一符号を付して説明を省略し、実施例2と相違点について下記に説明する。
実施例5による泡供給装置は、気体供給部30を筐体10の内部に配置している。
気体供給部30としてコンプレッサを用いる場合は、水濡れや多湿環境に弱いため、コンプレッサを筐体10と分離して設置することが望ましいが、水濡れや多湿環境でも問題のない気体供給部30として、例えば加圧ボンベを用いる場合は筐体10内に配置してもよい。
【0041】
実施例5の泡供給装置は、撹拌部61を水配管吐出口12より下流に配置し、筐体10の内部に配置される水配管13には、撹拌部61で撹拌されていない水が流れる。従って、筐体10の内部では、水配管13での抵抗を少なくでき、放射の勢いを低下させることなく安定した泡放射ができるとともに、撹拌部61を筐体10の内部に配置しないことで筐体10を小さくすることができる。
また、実施例5の泡供給装置は、撹拌部61より撹拌性能が低い補助撹拌部62を備え、撹拌部61及び補助撹拌部62を、気体混合部19から放射口41までの間に配置し、補助撹拌部62を放射管40の上流に、撹拌部61を放射管40の下流に配置している。従って、撹拌部61に到達するまでの間では放射管40の内部で気液が分離して流れることがないため、気体と液体とが泡にならず交互に放射される現象である間欠放射を防止できる。また、補助撹拌部62は、撹拌部61より撹拌性能が低いため、撹拌部61より小型となり切替弁50周囲でのスペースを節約でき、かつ、放射口41側の撹拌部61は放射口41と一体化することができる。また、気液の撹拌が進むほどに、流体抵抗が増すことから補助撹拌部62を用いることで、放射管40上流に十分な撹拌性能を有した撹拌部61を有する場合と比較して、放射管40の抵抗による圧力損失が抑えられるため、放射管40を長くしても泡の放射する勢いが衰えにくい。
また、実施例5の泡供給装置は、撹拌部61を放射管40の他端と放射口41との間に設けている。従って、水配管13だけでなく放射管40での抵抗を少なくでき、放射の勢いを低下させることなく安定した泡放射ができる。