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特開2019-105831レンズ駆動装置、カメラ装置及び電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-105831(P2019-105831A)
(43)【公開日】2019年6月27日
(54)【発明の名称】レンズ駆動装置、カメラ装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/02 20060101AFI20190607BHJP
   G02B 7/04 20060101ALI20190607BHJP
   G03B 17/02 20060101ALI20190607BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20190607BHJP
【FI】
   G02B7/02 Z
   G02B7/04 E
   G03B17/02
   H04N5/225 100
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-221498(P2018-221498)
(22)【出願日】2018年11月27日
(31)【優先権主張番号】201711336534.1
(32)【優先日】2017年12月14日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】316006783
【氏名又は名称】新思考電機有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】韋 華
【テーマコード(参考)】
2H044
2H100
5C122
【Fターム(参考)】
2H044AJ06
2H044BE02
2H044BE10
2H100BB11
2H100CC07
5C122EA01
5C122FB03
5C122GE06
5C122GE11
5C122GE18
5C122HA82
(57)【要約】
【課題】本発明は、回路基板に取り付ける際に給電端子がベースから抜けにくいレンズ駆動装置及びそれを搭載したカメラ装置、電子機器を提供する。
【解決手段】本発明によるレンズ駆動装置1は、ベース10と、レンズ支持体21と、レンズ支持体21を光軸方向に駆動させる駆動機構とを備えたレンズ駆動装置1であって、ベース10には、外部の回路基板に取り付けられて駆動機構に給電するために用いられる給電端子12が一体化されて設けられており、給電端子12には、ベース10との接触部分の少なくとも一部に抜け防止部が形成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、レンズ支持体と、前記レンズ支持体を光軸方向に駆動させる駆動機構とを備えたレンズ駆動装置であって、
前記ベースには、外部の回路基板に取り付けられて前記駆動機構に給電するために用いられる給電端子が一体化されて設けられており、
前記給電端子には、前記ベースとの接触部分の少なくとも一部に抜け防止部が形成されている、
ことを特徴とするレンズ駆動装置。
【請求項2】
前記給電端子は、前記光軸方向の後方から前方に伸びる垂直部と、前記垂直部の前端から光軸と直交する方向に延びて前記ベースの前表面から露出する水平部と、を有し、前記垂直部は前記ベースから露出して前記回路基板に取り付けられる外部接続部と、前記ベースの内部にあって前記ベースと接触している内部構造部と、を有し、前記抜け防止部は前記内部構造部に設けられた前を向いた面である、ことを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項3】
前記前を向いた面は、前記給電端子の前記垂直部の一部を切除して形成された側凹溝に設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項4】
前記前を向いた面は、前記給電端子の前記垂直部から突出して形成された凸起に設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項5】
前記前を向いた面は、前記給電端子の前記垂直部を貫通して形成された貫通孔に設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項6】
前記前を向いた面は、前記給電端子の前記垂直部の後方から伸びる第一輪郭線が内側に伸びるように向きを変えた第二輪郭線に沿って形成された、ことを特徴とする請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項7】
前記給電端子は、前記光軸方向の後方から前方に伸びる垂直部と、前記垂直部の前端から光軸と直交する方向に延びて前記ベースの前表面から露出する水平部と、を有し、前記水平部は、前記垂直部とは接続していない部分から斜め後方に伸びて前記ベースと接触している傾斜部を有し、前記抜け防止部は前記傾斜部に設けられた前を向いた面である、ことを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のレンズ駆動装置を備えたカメラ装置。
【請求項9】
請求項8記載のカメラ装置を備えた電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズ駆動装置及びカメラ装置、これら装置を搭載した電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のレンズ駆動装置は、通常、ベースと、レンズ支持体を光軸方向へ移動自在に駆動する駆動機構を含む焦点調整ユニットと、焦点調整ユニットを内包した状態でベースと組み合わせて筐体を形成するハウジングとを備えている。このレンズ駆動装置を、ベースに設けられた給電端子を介して電源に接続された回路基板に取り付けることで、焦点調整ユニットの駆動機構に給電し、焦点調整を行う。
【0003】
例えば、図7に示すように、特許文献1には、ベース100の前側の表面に、前部がベース100と一体成型された二つの端子102が設けられた構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】CN104914547A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の上記のようなレンズ駆動装置を回路基板に取り付ける際、筐体を掴んで回路基板に取り付けるが、当接して動かない給電端子102に対してベース100が前側から後側の回路基板に向けて押されることにより、給電端子102がレンズ駆動装置の内部でベース100から抜けてしまう場合があった。
【0006】
以上の問題点に鑑みて、本発明は、回路基板に取り付ける際に給電端子がベースから抜けにくいレンズ駆動装置、カメラ装置、及び電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明によるレンズ駆動装置は、ベースと、レンズ支持体と、前記レンズ支持体を光軸方向に駆動させる駆動機構とを備えたレンズ駆動装置であって、前記ベースには、外部の回路基板に取り付けられて前記駆動機構に給電するために用いられる給電端子が一体化されて設けられており、前記給電端子には、前記ベースとの接触部分の少なくとも一部に抜け防止部が形成されている。
【0008】
好ましくは、前記給電端子は、前記光軸方向の後方から前方に伸びる垂直部と、前記垂直部の前端から光軸と直交する方向に延びて前記ベースの前表面から露出する水平部と、を有し、前記垂直部は前記ベースから露出して前記回路基板に取り付けられる外部接続部と、前記ベースの内部にあって前記ベースと接触している内部構造部と、を有し、前記抜け防止部は前記内部構造部に設けられた前を向いた面である。
【0009】
好ましくは、前記前を向いた面は、前記給電端子の前記垂直部の一部を切除して形成された側凹溝に設けられている。
【0010】
好ましくは、前記前を向いた面は、前記給電端子の前記垂直部から突出して形成された凸起に設けられている。
【0011】
好ましくは、前記前を向いた面は、前記給電端子の前記垂直部を貫通して形成された貫通孔に設けられている。
【0012】
好ましくは、前記前を向いた面は、前記給電端子の前記垂直部の後方から伸びる第一輪郭線が内側に伸びるように向きを変えた第二輪郭線に沿って形成されている。
【0013】
また、好ましくは、前記給電端子は、前記光軸方向の後方から前方に伸びる垂直部と、前記垂直部の前端から光軸と直交する方向に延びて前記ベースの前表面から露出する水平部と、を有し、前記水平部は、前記垂直部とは接続していない部分から斜め後方に伸びて前記ベースと接触している傾斜部を有し、前記抜け防止部は前記傾斜部に設けられた前を向いた面である。
【0014】
また、上記目的を達成するために、本発明は、以上に説明した構成を有するレンズ駆動装置を備えたカメラ装置及び電子機器を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ベースと一体化された給電端子のベースとの接触部分の少なくとも一部に抜け防止部が形成されているので、給電端子の抜けが発生しにくい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態における給電端子とベースが一体化された構成を示すベースが透明化された斜視図である。
図2】本発明の実施形態におけるレンズ駆動装置の分解構成を示す斜視図である。
図3】(a)は、本発明の実施形態における給電端子とベースが一体化された構成を示す断面図である。(b)は(a)に示す給電端子の斜視図である。
図4】(a)〜(c)は、本発明の実施形態における抜け防止部の働きを示す模式図である。
図5】(a)〜(e)は、本発明の実施形態における給電端子の抜け防止部形状の変形例を示した模式図である。
図6】(a)〜(b)は、本発明の他の実施形態における給電端子の構成を示す図である。
図7】従来技術における給電端子とベースが一体化された構成を示す透明斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明をより理解しやすくするために、図面を参照して本発明の一部の実施形態について説明する。
【0018】
レンズ駆動装置1は、例えばスマートフォンなどの電子機器に搭載されて焦点調整機能を実現するカメラ装置に用いられる。本発明の一つの実施形態によるレンズ駆動装置1は、図2に示すように、後側から前側に向けて順にベース10、焦点調整ユニット20、ハウジング30を備えている。本明細書において、レンズ駆動装置1において、レンズ(図示しない)の光軸方向(図2の矢印の方向)に対し、ベース10側を後側、ハウジング30側を前側と称する。
【0019】
ベース10は、板状の四角形状であり、ハウジング30とともに筐体を形成している。中央部には、レンズ(図示しない)からの光が通過するための、光軸方向に沿って貫通した貫通孔が形成されている。ベース10の前側において、四つの角部にハウジング30の固定に用いられる突出部11が設けられている。ベース10の後側において、隣接の二つの角部近傍には、給電端子12、12’が並んでベース10から突出している。
【0020】
本実施形態において、給電端子12、12’は、インサート成型(一体成型)によってベース10に一体化されて固定される。例えば、ベース10の成型用の樹脂成型金型に、金属製の給電端子12、12’を設置し、その後、成型金型にベース10の基材となる樹脂を注入成型して、ベース10と給電端子12、12’を一体化するとともにベース10に給電端子12、12’を固定することができる。給電端子12、12’は、前側の半分がベース10と接触してベース10に一体化されており、後側の半分はベース10から突出して露出されている。
【0021】
次に給電端子12について説明する。図3(b)に示すように、給電端子12は光軸方向の後方から前方に伸びる垂直部12Aと、垂直部12Aの前端から光軸と直交する方向に延びる水平部12Bと、を有する。即ち、給電端子12は一枚の板を90度に折り曲げて、垂直部12Aと水平部12Bとを形成したような形状である。水平部12Bは図2に示すようにベース10の前表面から露出している。垂直部12Aは図3(a)に示すようにベース10から露出して回路基板に取り付けられる外部接続部12Cと、ベース10の内部にあってベース10と接触している内部構造部12Dと、を有する。図3(a)において、給電端子12がある場所におけるベース10の後端面10Aより後側が外部接続部12Cで、後端面10Aよりも前側が内部構造部12Dであり、内部構造部12Dはベース10の内部にあることになる。
【0022】
図3(a)に示すように、給電端子12の垂直部12Aの両側部は半円状に切り欠かれた側凹溝12Eが形成されている。この側凹溝12Eは後述するように抜け防止部として機能する。ベース10の後端面10Aは側凹溝12Eの半円形の中心よりも後側にある。即ち、給電端子12は、垂直部12Aの後方から伸びる第一輪郭線12Fが内側に伸びるように向きを変えた第二輪郭線12Gの途中でベース10の内部に入り込んでおり、さらにベース10の内部でもこの第二輪郭線12Gは延伸している。この第二輪郭線12Gを含んで形成される面は前を向いた面12Hであり、前を向いた面12Hはベース10の内部に少なくとも一部が設けられており、少なくとも一部は内部構造部12Dである。給電端子12’についても、同様の構造であり、抜け防止部として機能する側凹溝12Eは垂直部の片側の側部に設けられている。給電端子12と給電端子12’とは、説明の便宜上同一のレンズ駆動装置1に設けてあるように説明したが、通常はどちらか一方の形状が採用される。
【0023】
このように側凹溝12Eの形成数については特に限定がない。また、側凹溝12Eの形状についても後述される説明の条件を満たせば、特に限定がない。例えば、断面が半円形でも、三角形または四角形などでも構わない。
【0024】
図2に示すように、焦点調整ユニット20は、レンズ支持体21を光軸方向に駆動させる駆動機構と、レンズ支持体21と、レンズ支持体21を光軸方向へ移動自在に支持する支持機構と、を有している。レンズ支持体21は、略円筒形状であり、その内周部にレンズ(図示せず)を装着して支持するためのものである。駆動機構は、ハウジング30の内面に固定される駆動磁石24と、駆動磁石24に対向してレンズ支持体21に固定される駆動コイル25と、を有する。支持機構は、金属で形成された前側スプリング22と後側スプリング23とを有する。本実施形態において、後側スプリング23は左右に二分割され、それぞれベース10側に固定されて給電端子12の水平部12Bに電気的に接続される外周側部と、レンズ支持体21側に固定されて駆動コイル25に電気的に接続される内周側部と、外周側部と内周側部とを連結する腕部と、を有する。
【0025】
ハウジング30は、レンズ焦点調整ユニット20の前側に配置され、ベース10に対応する箱状の形状を有し、中央部に被写体からレンズに入射する光が通過するための貫通孔が形成された一端と、開放されている他端とを有している。また、ハウジング30は、ベース10と組み合わされて内部が中空となるように構成されており、この中空部分にレンズ調整ユニット20が配置される。ハウジング30の他端の形状はベース10の外周端の形状とほぼ同一であり、組み立てる際には、他端がベース10の突出部11と組み合わされて固着される。
【0026】
以上のような構成のレンズ駆動装置1が外部電源に接続された回路基板(図示せず)に取り付けられる。電流は、外部電源から回路基板を経て、給電端子12に流れ、二分割された一方の後側スプリング23から駆動コイル25に流れる。電流は、駆動コイル25から他方の後側スプリング23、給電端子12’を経て、回路基板から外部電源に戻る。これによって、レンズ支持体21を光軸方向に駆動させる駆動機構に給電し、電磁力の駆動力を発生させることによって焦点調整を行うことができる。
【0027】
次に、抜け防止部について説明する。図4(a)に示すように、ベース10の後端面10Aは、給電端子12の垂直部12Aの第一輪郭線12Fを横切るように設けられており、この前側が内部構造部12D、後側が外部接続部12Cである。第二輪郭線12Gがベース10の内部で内側に延伸しており、この部分に前を向いた面12Hが形成されている。このような抜け防止部を有するレンズ駆動装置1の筐体を把持して回路基板に取り付ける。その際、給電端子12は前側(紙面上側)から回路基板に当接すると、それ以上は動かないにもかかわらず、筐体の一部を構成するベース10は更に後側(図の下側)へ動くような点線で示す後側に向いた力が加えられる。しかしながら、前を向いた面12Hにおいて、実線の矢印で示す前側に向いた反作用力が発生するので、ベース10はそれ以上後側へ移動しない。つまり、給電端子12に抜けも発生しない。前後方向に延伸する面や後を向いた面ではそのような力は発生しない。
【0028】
このような反作用力が発生すれば良いので、図4(b)のように前を向いた面12Hの全てがベース10の内部になくても構わないし、図4(c)のように、前を向いた面12Hのごく一部がベース10の内部にあるような構成であっても構わない。図4において、前を向いた面12Hは斜め前を向いているように描いているが、真ん前を向いた面12Hとしても構わない。
【0029】
図5(a)〜(e)は、本発明の実施形態による給電端子12の形状の変形例を挙げて示した模式図である。図5(a)、(b)、(c)の左側、(d)、(e)の左側は図3(a)と同じ向きから給電端子12を見た図であり、図5(c)の右側と(e)の右側は、その側方から見た図である。図示したように、給電端子12の抜け防止部の形状は特に限定がない。給電端子12の抜け防止部の形状は上を向いた面12Hを有する。各図の点線で示すベース10の後端面10Aは、抜け防止部全体がベース10の内部にあることを示しており、図5(d)を除く各図の実線で示す後端面10Aは、抜け防止部(前を向いた面12H)の一部がベース10の内部にあることを示している。
【0030】
例えば、図5(a)のように、給電端子12の側壁から突出して形成された凸起であってもよい。前を向いた面12Hは凸起の前部に形成されており、抜け防止部の少なくとも一部がベース10の内部に形成されていることによって効果を奏する。また、図5(b)のように、給電端子12の幅が前側に向かって狭くなるような傾斜面を有していてもよい。また、図5(c)に示すように、側方から見たときに前を向いた面12Hを有するように設けてもよい。また、図5(d)は最初に図3において示した側凹溝12Eと同様の側凹溝であるが、前を向いた面12Hは真ん前を向いているとともに抜け防止部の後端部に形成されることになるので、この場合、抜け防止部全体がベース10の内部に設けられる。また、図5(e)のように、給電端子12の垂直部12Aに形成された貫通孔を抜け防止部としてもよい。これにより、成型金型に注入したベース10の基材となる樹脂が、貫通孔に注入されて、給電端子12の表側の樹脂と裏側の樹脂が貫通孔で繋がっているので、ベース10と給電端子12の固着をより強固にすることができる。
【0031】
次に、本発明の他の実施形態による給電端子12の形状について説明する。図6(a)、(b)に示すように、給電端子12は、垂直部12Aと水平部12Bとを有し、更に水平部12Bは、垂直部12Aとは接続していない部分から斜め後方に伸びてベース10と接触している傾斜部12Iを有している。抜け防止部はこの傾斜部12Iに設けられた前を向いた面12Jである。前を向いた面12Hと同様にこの前を向いた面12Jによって給電端子12はベース10から抜けにくい。図6に示す例では、傾斜部12Iは水平部12Bを間に挟んで垂直部12Aとは反対側に設けたが、すぐ隣接して設けても構わない。また、図6に示す例では、傾斜部12Iは水平部12Bからまっすぐ斜め後方に延伸するように設けられているが、例えば、水平部12Bから垂直に後方に延伸し、更に水平方向に延伸するように設けられてもよい。
【0032】
また、図6に示すように、傾斜部12Iの前を向いた面12Jと垂直部12Aの前を向いた面12Hの両方を設けてもよい。両者の相乗効果によって、より抜けが発生しにくい構成を実現することができる。
【0033】
このように、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明したが、その目的は、当業者が、本発明の内容を理解した上で実施できるようにするためである。もちろん、本発明の保護範囲は、上記実施形態、実施例に限定されず、本発明の趣旨に基づいて変更または改善することができ、いずれも本発明の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0034】
1 レンズ駆動装置
10 ベース
10A 後端面
12、12’ 給電端子
12A 垂直部
12B 水平部
12C 外部接続部
12D 内部構造部
12E 側凹溝
12F 第一輪郭線
12G 第二輪郭線
12H、12J 前を向いた面
12I 傾斜部
20 レンズ焦点調整ユニット
21 レンズ支持体
22 前側スプリング
23 後側スプリング
24 駆動磁石
25 駆動コイル
30 ハウジング
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7