【解決手段】スライドドアに固定されるブラケット21と、ブラケット21にスライドドアの開閉方向に平行な第1枢支軸22により上下方向へ回転可能に枢支される第1アーム23と、第1アーム23に対して左右方向へ相対的に移動可能に支持されるとともに、第1アーム23と一体となって上下方向へ回転可能な第2アーム24と、第2アーム24に上下方向を向く軸251回りに回転可能であってガイドレールに沿って移動可能なガイドローラ25とを備える。
前記第2枢支軸及び前記第1リンクの他端部が前記第2リンクの一端部に連結される連結部をボールジョイントしたことを特徴とする請求項3記載のスライドドアの支持装置。
前記ガイドレールは、車体上部に取り付けられ、前記スライドドアの上部を開閉方向へ支持するアッパガイドレールであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のスライドドアの支持装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、SUV車のような車体形状の車両にあっては、前述のように、ルーフサイドレールアウタ及びリアドアの上縁が3次元形状を呈しているため、ルーフサイドレールアウタに取り付けられるアッパガイドレールにおいても3次元形状にせざるを得ない。
【0008】
これに対し、ウェストガイドレール及びロアガイドレールが車幅方向への2次元形状であるため、スライドドアの開閉位置の変化に伴って、3次元形状のアッパガイドレールとアッパローラユニットとの位置関係が上下方向及び車幅方向に変化することから、特許文献1記載及びその他の周知のアッパガイドローラユニット(スライドドアの支持装置)を適用することはできない。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑み、各種タイプの車両に対して適用可能なスライドドアの支持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、第1の発明は、車体に設けられるガイドレールにスライドドアを開閉可能に支持するためのスライドドアの支持装置において、前記スライドドアに固定されるブラケットと、前記ブラケットに前記スライドドアの開閉方向に平行な第1枢支軸により回転可能に枢支される第1アームと、前記第1アームに対して伸縮方向へ相対的に移動可能に支持されるとともに、前記第1アームと一体となって回転可能な第2アームと、前記第2アームに枢支され、上下方向を向く軸回りに回転可能であって前記ガイドレールに沿って移動可能なガイドローラとを備える。
【0011】
第2の発明は、車体に設けられるガイドレールにスライドドアを開閉可能に支持するためのスライドドアの支持装置において、前記スライドドアに固定されるブラケットと、前記ブラケットに前記スライドドアの開閉方向に平行な第1枢支軸により回転可能に枢支される第1アームと、前記第1アームに対して伸縮方向へ相対的に移動可能に支持されるとともに、前記第1アームと一体となって回転可能な第2アームと、前記第2アームに枢支され、上下方向を向く軸回りに回転可能であって前記ガイドレールに沿って移動可能なガイドローラと、前記第1アームの回転運動を前記伸縮方向への直線運動に変換して当該変換した直線運動を前記第2アームに伝達する、又は前記第2アームの前記伸縮方向への直線運動を回転運動に変換して当該変換した回転運動を前記第1アームに伝達する変換機構とを備える。
【0012】
好ましくは、前記変換機構は、前記ブラケットに一端部が前記スライドドアの開閉方向に平行な第2枢支軸により回転可能に枢支される第1リンクと、前記第1アームに前記ガイドローラの軸方向に平行な第3枢支軸により回転可能に枢支されると共に、一端部が前記第1リンクの他端部に連結される第2リンクと、一端部が前記第2リンクの他端部に連結され、他端部が前記第2アームに連結されることにより前記第2アームとともに前記伸縮方向へ移動可能な第3リンクと、を含むものとする。
【0013】
好ましくは、前記第2枢支軸及び前記第1リンクの他端部が前記第2リンクの一端部に連結される連結部をボールジョイントする。
【0014】
好ましくは、前記第2アームを、前記第1アームに対して前記伸縮方向へ相対的に移動可能に支持するための構造として、前記第1アームに、前記伸縮方向に沿って少なくとも3個以上のガイド部を千鳥状に配列し、前記第2アームを、複数の前記ガイド部に前記伸縮方向へ移動可能に係合する。
【0015】
好ましくは、前記第2アームの内壁面を凹状とし、当該内壁面に、複数の前記ガイド部を移動可能に係合する。
【0016】
好ましくは、前記ガイドレールは、車体上部に取り付けられ、前記スライドドアの上部を開閉方向へ支持するアッパガイドレールとする。
【0017】
好ましくは、前記アッパガイドレールは、車両上下方向及び車両左右方向へ湾曲する3次元形状を呈するものとする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、各種形状のガイドレールに対して適用可能であるため、各種タイプの車両のスライドドアを円滑に開閉作動させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係わる一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1、2に示すように、本発明が適用される車両は、ルーフR及び当該ルーフR周辺におけるリヤ部分のルーフサイドレールアウタR1が後方(
図1において右方)へ向けて下り傾斜しつつ車体中央へ向けて湾曲した3次元形状を呈しており、車体側面には、前後方向へ開閉可能なスライドドア1が設けられる。
【0021】
ルーフサイドレールアウタR1には、上位のアッパガイドレール5が取り付けられる。車体側面には、中位のウェストガイドレール6及び下位のロアガイドレール7が取り付けられる。アッパガイドレール5は、ルーフサイドレールアウタR1の3次元形状に対応するように3次元形状を呈している。ウェストガイドレール6及びロアガイドレール7は、スライドドア1の軌道を決めることから前後方向へ直線状に延伸する2次元形状を呈している。これにより、スライドドア1は、ウェストガイドレール6及びロアガイドレール7の軌道に沿って前後方向へ開閉移動する。
【0022】
本実施形態に係るスライドドア1は、リアドアであって、前上部に設けられるアッパローラユニット2がアッパガイドレール5、後中央部に設けられるウェストローラユニット3がウェストガイドレール6また前下部に設けられるロアローラユニット4がロアガイドレール6にそれぞれ前後方向へ移動可能に係合することによって、リアドア開口部を閉鎖する全閉位置(
図1に示す位置)からリアサイドパネルの外側面に沿って後方(
図1、2において右方)に移動した全開位置、及びその逆へ移動し得るように支持される。
【0023】
なお、以下の説明においては、左側のスライドドア1について説明する。したがって、アッパローラユニット2及びアッパガイドレール5についても左側のものについて説明する。
【0024】
図3、4に示すように、アッパガイドレール5は、長手方向の開口51が下方(
図3において下方)を向くチャンネル形状で、
図3に示す側面視では後部(
図3において右部)が前部(同左部)よりも低位となるように湾曲し、
図4に示す平面視では後部が前部よりも車体中央寄りになるように湾曲する3次元形状を呈している。当該3次元形状は、ルールサイドレールアウタR1の3次元形状に対応する。さらに、アッパガイドレール5は、開口51が後方(
図3、4において右方)へ行くにしたがって漸次車外側を向くように捩じれ形状を呈している。すなわちアッパガイドレールの前端部5aにあっては、
図14に示すように、開口51が真下を向き、同じく後端部5bにあっては、
図15に示すように、開口51が車外側へ向けて傾いている。アッパガイドレール5の捩じれ形状は、スライドドア1がいずれの位置にあっても、アッパローラユニット2における後述のガイドローラ25がアッパガイドレール5に対して確実に転動可能に係合し得るように設定されるものである。
【0025】
なお、本実施形態は、本発明に係るスライドドアの支持装置を、アッパローラユニット2に適用した構成について説明するが、本発明はこれに限定されるものでなく、ロアローラユニット3及び/又はウェストローラユニット4に適用することも可能である。
【0026】
図5、6に示すように、アッパローラユニット2は、スライドドア1の内側面前上部に固定されるブラケット21と、ブラケット21の第1鉛直壁部211に軸線がスライドドア1の開閉方向(前後方向)に平行な第1枢支軸22により枢支される第1アーム23と、第1アーム23に対して伸縮方向(左右方向)へ相対的に移動可能に支持される第2アーム24と、第2アーム24の先端部(アッパガイドレール5に対向する側の端部)に上下方向の軸251により枢支されるガイドローラ25と、一端部(車外側を向く側の端部)がブラケット21に軸線がスライドドア1の開閉方向に平行な第2枢支軸261により枢支される第1リンク26と、ブラケット21に軸線が上下方向を向く第3枢支軸に271により枢支され、かつ一端部が第1リンク26の他端部(車内側を向く側の端部)に連結される第2リンク27と、一端部が第2アーム24に固着されたプレート241に軸線が上下方向を向く第1連結軸281により枢支され、他端部が第2リンク27の他端部に軸線が上下方向を向く第2連結軸282により回転可能に連結される第3リンク28とを有する。
【0027】
第1、2、3リンク26、27、28は、本発明に係る第1アーム23の回転運動を直線運動に変換して当該変換した直線運動を第2アーム24に伝達するため、または、第2アーム24の直線運動を回転運動に変換して当該変換した回転運動を第1アーム23に伝達するための変換機構(符号無し)を相当する。
【0028】
ブラケット21は、前後の耳部213、214が図示略のボルトによりスライドドア1の内側面前上部に固定され、第1垂直壁部211及び当該壁部211に対向する第2鉛直壁部212には、第1枢支軸22が回転可能に挿入される軸孔211a、212aがそれぞれ設けられる。
【0029】
第1アーム23は、ブラケット21の第1、2鉛直壁部211、212間にあって軸孔211a、212aに挿入される第1枢支軸22により枢支されることによって、
図7に示す水平方向を向く第1位置と、当該第1位置から下方へ所定角度回転した
図8に示す第2位置間を回転可能である。第1アーム23の上面には、平坦状のガイドプレート231が複数のボルト232により固定される。なお、第1アーム23の回転範囲は、ブラケット21に設けたストッパ部215、216により決定される。
【0030】
ガイドプレート231の上面には、平面視円形で、かつ外周面が円弧状の3個のガイド部231a、231b、231cがZ方向へ千鳥状に配列される。
【0031】
なお、ガイドプレート231は、必ずしも必要とするものではない。例えば、ガイド部231a、231b、231cを第1アーム23に直接設けた場合には、ガイドプレート231を省略することができる。また、ガイド部231a、231b、231cは、上下方向を向く軸回りに回転可能なローラとしても良い。
【0032】
第2アーム24は、長手方向が左右方向(伸縮方向)を向くチャンネル形状を呈して、内側に設けた溝部24aの内壁面には、
図13に示すように、横断面円弧状の凹部24b、24bが長手方向に沿って設けられる。凹部24b、24bは、それぞれガイド部231a、231b、231cの外周面に対して伸縮方向へ摺動可能で、かつ上下方向へ移動不能に係合する。これにより、第2アーム24は、第1アーム23に対して相対的に伸縮方向へ摺動可能で、かつ第1アーム23と共に第1枢支軸22を中心に上下方向へ回転可能であって、
図7、10に示す縮み位置から
図8、11に示す伸び位置、及びその逆へ移動可能である。
【0033】
図12に示すように、第2アーム24の伸縮方向を向く中心線Oを基準線とした場合、ガイド部231a、231b、231cのうちガイド部231a、231cは、基準線よりも
図12において左側に偏倚し、ガイド部231a、231c間に位置するガイド部231bは、基準線よりも右側に偏倚する位置に配列される。これにより、ガイド部231a、231cは、その左外周面のみが第2アーム24における左側の凹部24bに接触し、ガイド部231bは、右外周面のみが第2アーム24における右側の凹部24bに接触することとなる。この結果、第2アーム24のがたつきが抑えられ、第2アーム24は、第1アーム23に対して伸縮方向へ円滑に摺動可能となる。
【0034】
第2アーム24の先端部に軸251により枢支されたガイドローラ25は、アッパガイドレール5に対してスライドドア1の開閉方向へ転動可能に係合される。これにより、第2アーム24は、スライドドア1の開閉動作に伴って、アッパガイドレール5の3次元形状に追従して上下方向へ回転するとともに伸縮方向へ伸縮動作する。
【0035】
第1リンク26は、一端部が第1枢支軸22よりも車内側に位置しボールジョイントにより構成される第2枢支軸261によりブラケット21における第1鉛直壁部211に枢支され、
図7に示すように、第2アーム24が第1位置にある場合には、第1リンク26も水平方向を向く第1位置にあり、
図8に示すように、第2アーム24が第2位置にある場合には、第2枢支軸261を中心に下方に第1アーム23よりも大きい角度回転する第2位置に位置する。
【0036】
第2リンク27は、上下方向を向く第3枢支軸271により第1アーム23の底部に左右方向へ所定角度回転可能に枢支されるとともに、一端部27aには、第1リンク26の他端部がボールジョイントにより構成される連結部材262を介して連結される。第2リンク27の回転に伴って、第1リンク26は、前後方向に対して傾き変化するが、当該傾き変化は、ボールジョイントである第2枢支軸261及び連結部材262により吸収される。
【0037】
第3リンク28は、一端部28aが第2アーム24の上面に固着されたプレート241に上下方向を向く第1連結軸281によりスライドドア1の開閉方向へ所定角度回転可能に枢支されるとともに、他端部28bが上下方向を向く第2連結軸282により第2リンク27の他端部27bに回転可能に連結される。
【0038】
これにより、第1アーム23を主とした場合、換言すると、第1リンク26に対して第1位置から第2位置又はその逆へ回転させようとする力が作用した場合には、変換機構は、第1アーム23の回転運動を直線運動に変換して第2アーム24に伝達する。これにより、第2アーム24は、第1アーム23の回転運動に従動して、縮み位置から伸び位置又はその逆へ直線運動しつつ第1アーム23とともに第1位置から第2位置又はその逆へ向けて回転する。
【0039】
第2アーム24を主とした場合、換言すると、第2リンク27に対して縮み位置から伸び位置又はその逆へ移動させようとする力が作用した場合には、変換機構は、第2アーム24の直線運動を回転運動に変換して第1アーム23に伝達する。これにより、第1、2アーム23、24は、第2アーム24の直線運動に従動して第1位置から第2位置又はその逆へ向けて回転する。
【0040】
また、第1アーム23と第2アーム24とを変換機構(第1、2、3リンク26、27、28)を介して連結したことにより、第2アーム24が単独で伸縮方向へ移動するような動作を阻止する。この結果、第1アーム23の角度と第2アーム24の伸縮長さの関係は固定されて、スライドドア1の姿勢は決定されて左右方向へのがたつきを抑止可能である。さらには、第1、2、3リンク26、27、28の長さを調整することで、あらゆる車種に適用可能である。
【0041】
なお、プレート241は、必ずしも必要な要素ではない。例えば、第3リンク28を第2アーム24に直接枢支することで、プレート241は省略可能である。
【0042】
次に、本実施形態に係る動作について説明する。なお、以下の説明においては、第1アーム23を主とした場合について説明する。第2アーム24を主とした場合についての説明は、省略するが、その動作は以下の説明の逆とすることで、容易に理解可能である。
【0043】
スライドドア1が全閉位置にある場合には、アッパローラユニット2は、
図1に示すように、アッパガイドレール5の最上位で、かつ
図4に符号2Aで示すように、最も外側の位置である最外位置の前端部5aに対向する位置にある。したがって、ガイドローラ25は、アッパガイドレール5の前端部5a内に係合した状態にある。この状態においては、
図7、10に示すように、第1アーム23は第1位置、第2アーム24は第1位置で縮み位置で、かつ水平方向を向く姿勢にあるため、
図14に示すように、ガイドローラ25の軸251は鉛直方向を向く姿勢にある。
【0044】
スライドドア1が全閉位置から開動作すると、これに伴って、ガイドローラ25は、アッパガイドレール5の軌道、すなわち後方へ下り傾斜しつつ車体中央寄り側へ向けて湾曲した3次元軌道に沿って移動する。これにより、第1、2アーム23、24は、ガイドローラ25の下方への変位量に追従して第1枢支軸22を中心に下方へ回転運動する。そして、第1アーム23の回転運動は、第1リンク26、第2リンク27及び第3リンク28を介して直線運動に変換されて第2アーム24に伝達される。これにより、第2アーム24は、スライドドア1の開動作に伴って第1枢支軸22を中心に下方へ回転しつつ伸び位置へ向けて直線移動する。この第2アーム24の回転移動及び直線移動は、アッパガイドレール5の3次元軌道に対応する。また、第2アーム24が第1枢支軸22を中心として回転した場合、ガイドローラ25における軸251は、上下方向へ対して傾くが、当該傾き量は、アッパガイドレール5の捩じれ形状に対応する。
【0045】
最終的に、スライドドア1が全開位置に達すると、アッパローラユニット2は、
図4に符号2Bで示すように、最も車内中央寄り側の位置である最内位置の後端部5bに対応する位置に移動する。この位置にあっては、
図8、11に示すように、第1アーム23及び第2アーム24は、第2位置に変位するとともに、第2アーム24は、伸び位置に変位する。この位置においては、
図8に示すように、第1アーム23及び第2アーム24は、下方へ所定角度回動して水平方向に対して傾いた姿勢で、かつ伸縮方向も水平方向へ傾いた方向となるため、
図15に示すように、ガイドローラ25の軸線方向が上下方向に対して傾いているが、アッパガイドレール5の後端部5bは、ガイドローラ25の傾きに合致するように捻れているため、ガイドローラ25は、アッパガイドレール5内に確実に係合している。
【0046】
スライドドア1が全開位置から閉動作した場合には、ガイドローラ25がアッパガイドレール5の後端部5bから前端部5bに向けて転動することで、前述の開動作の逆の動作をもって、第1、2アーム23、24は、第2位置から第1位置に変位するとともに、第2アーム24は、縮み位置に変位する。
【0047】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、本実施形態に対して、次のような種々の変形や変更を施すことが可能である。
【0048】
(a)
図16、17に示すように、ガイドローラ25の軸251をボールジョイント252により第2アーム24の先端部に支持する。または、図示しないが、第2アーム24の先端部に軸251を固定し、当該軸251の上端部にボールジョイントを介してガイドローラ25を支持する。このようにすると、第2アーム24の姿勢が変化しても、常時、ガイドローラ25の回転軸線方向を鉛直方向へ向く姿勢に保持可能であるため、アッパガイドレール5を捩り形状とする必要がない。よって、アッパガイドレール5の加工を容易に行うことが可能となる。
【0049】
(b)第1アーム23と第2アーム24との間にコイルスプリング等の付勢部材を設け、当該付勢部材により、第2アーム24に対して伸び位置に向けての付勢力を付与する。または、第2アーム24に対して縮み位置に向けての付勢力を付与する。このようにすると、第2アーム24のがた付き、ひいては、スライドドア1のがた付きを抑止することが可能となる。
【0050】
(c)変換機構(第1、2、3リンク26、27、28)を省略する。この場合には、スライドドア1の開閉動作に伴って、第2アーム24は、アッパガイドレール5の3次元形状に対応して、第1枢支軸22を中心に回転しつつ伸縮方向へ移動し、第1アーム23は、第2アーム24とともに第1枢支軸22を中心に回転する。
【0051】
(d)本実施例では、第2アーム24を第1アーム23に対して伸縮方向へ相対的に移動可能で、かつ上下方向へ相対的に移動不能に係合するガイド部を231a、231b、231cの3個としたが、これに代えて例えば4個又は5個とする。すなわち、ガイド部は、少なくとも3個以上であれば良い。
【0052】
(e)スライドドア1の全閉位置において、ガイドローラ25の軸251の軸線方向を鉛直方向に対して傾いた姿勢としたり、第2アーム24の伸縮方向を水平方向に対して傾いた方向とする。
【0053】
(f)前述の実施例及び前記(a)〜(e)を適宜組み合わせたものとする。