特開2019-112357IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

動物性生体組織由来のエラスチン及びその製造方法

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】ACEの活性を安定的に阻害すると共に、高いコアセルベーション能を有する水溶性エラスチン及びその製造方法を提供する。
【解決手段】動物性生体組織由来の水溶性エラスチンにおいて、質量比で、分子量が1万以下の割合が40%以上70%以下であり、分子量が1万を超え3万以下の割合が10%以上30%以下であり、分子量が3万を超え30万以下の割合が10%以上40%以下である。また、その水溶性エラスチンの製造方法は、動物性生体組織をアルカリ性溶液で溶解してエラスチン溶解溶液を得る溶解工程と、前記エラスチン溶解溶液を中和する中和工程と、中和された前記エラスチン溶解溶液を精密濾過膜(MF膜)、限外濾過膜(UF膜)及びナノ濾過膜(NF膜)の少なくとも1で濾過して脱塩する脱塩工程とを有する。
【選択図】図1

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

エラスチンには、アンジオテンシン変換酵素(以下、「ACE」とも言う)の活性を阻害する作用がある。ACEとは、血圧の上昇に寄与する酵素であり、ACEの活性を阻害できれば、血圧の上昇を抑制可能である。また、エラスチンは、コアセルベーション能を有し、自己集合によって物質を包含することができることから、ドラッグデリバリーシステム等への利用が期待される。そして、ACEの活性の阻害作用は低分子のエラスチンで高く、コアセルベーション能は高分子のエラスチンで高くなることが知られている。 ここで、動物性生体組織から得られた水溶性エラスチンは、それを得る際になされた処理に応じて、分子量の範囲が決定される。例えば、特許文献1に記載の水溶性エラスチンの製造方法では、得られる水溶性エラスチンの分子量が1〜3万である。そのため、一の水溶性エラスチンは、高分子のエラスチン特有の性質及び低分子のエラスチン特有の性質を併せ持つことはできないと考えられていた。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされるもので、ACEの活性を安定的に阻害すると共に、高いコアセルベーション能を有する水溶性エラスチン及びその製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

前記目的に沿う第1の発明に係る水溶性エラスチンは、動物性生体組織由来の水溶性エラスチンにおいて、質量比で、分子量が1万以下の割合が40%以上70%以下であり、分子量が1万を超え3万以下の割合が10%以上30%以下であり、分子量が3万を超え30万以下の割合が10%以上40%以下である。
【発明の効果】
第1の発明に係る水溶性エラスチンは、分子量分布がブロードである(広い)ため、ACEの活性を安定的に阻害すると共に、高いコアセルベーション能を有する。また、第2の発明に係る水溶性エラスチンの製造方法によって、ACEの活性を安定的に阻害可能で、高いコアセルベーション能を有する水溶性エラスチンを得ることができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】(A)、(B)は、それぞれ試料No.1及び試料No.11の分子量分布を示すグラフである。

【図2】水溶性エラスチンにおけるACEの活性阻害率の計測結果を示すグラフである。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

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