【解決手段】電動オイルポンプ1は、シャフト11を有するモータ部10と、モータ部10のフロント側に位置し、シャフト11を介して駆動されオイルを吐出するポンプ部40と、モータ部10の作動を制御する制御部82と、を有する。モータ部10は、ロータ20とステータ22とこれらを収容するモータハウジング13とを有する。ポンプ部40は、モータ部10からフロント側に突出するシャフト11に取り付けられるポンプロータ47と、ポンプロータ47を収容する収容部60を有したポンプハウジング51と、を有する。複数の電子部品は発熱部品である電子部品82dを含み、モータハウジング13は、モータ部10の径方向外側に延びるとともに、円筒部13dの周方向に延びる複数の放熱フィン86を有する。電子部品82dは、複数の放熱フィン86と対向する面の反対側の面に実装される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る電動オイルポンプについて説明する。本実施形態では、自動車等の車両に搭載されるトランスミッションにオイルを供給する電動オイルポンプについて説明する。また、以下の図面においては、各構成をわかり易くするために、実際の構造と各構造における縮尺及び数等を異ならせる場合がある。
【0011】
また、図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、Z軸方向は、
図2に示す中心軸Jの軸方向と平行な方向(
図1の上下方向)とする。X軸方向は、
図1に示す電動オイルポンプの短手方向と平行な方向、すなわち、
図1の左右方向とする。Y軸方向は、X軸方向とZ軸方向との両方と直交する方向とする。
【0012】
また、以下の説明においては、Z軸方向の正の側(+Z側)を「リア側」と記し、Z軸方向の負の側(−Z側)を「フロント側」と記す。なお、リア側及びフロント側とは、単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係及び方向を限定しない。また、特に断りのない限り、中心軸Jに平行な方向(Z軸方向)を単に「軸方向」と記し、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と記し、中心軸Jを中心とする周方向、すなわち、中心軸Jの軸周り(θ方向)を単に「周方向」と記す。
【0013】
なお、本明細書において、軸方向に延びる、とは、厳密に軸方向(Z軸方向)に延びる場合に加えて、軸方向に対して、45°未満の範囲で傾いた方向に延びる場合も含む。また、本明細書において、径方向に延びる、とは、厳密に径方向、すなわち、軸方向(Z軸方向)に対して垂直な方向に延びる場合に加えて、径方向に対して、45°未満の範囲で傾いた方向に延びる場合も含む。
【0014】
[第1実施形態]
<全体構成>
図1は、第1実施形態に係る電動オイルポンプの平面図である。
図2は、
図1のA−A矢視に相当する電動オイルポンプ1の断面図である。
図3は、
図1のB−B矢視に相当する電動オイルポンプ1の断面図である。本実施形態の電動オイルポンプ1は、
図1に示すように、モータ部10と、ポンプ部40と、制御部82と、を有する。モータ部10は、軸方向に延びる中心軸Jに沿って配置されたシャフト11を有する。ポンプ部40は、モータ部10の軸方向一方側(フロント側)に位置し、モータ部10によってシャフト11を介して駆動されオイルを吐出する。制御部82は、Y軸方向においてモータ部10と基板カバー61との間に配置されて、モータ部10の作動を制御する。以下、構成部材毎に詳細に説明する。
【0015】
<モータ部10>
モータ部10は、
図2に示すように、シャフト11と、ロータ20と、ステータ22と、モータハウジング13の円筒部13dと、を有する。
【0016】
モータ部10は、例えば、インナーロータ型のモータであり、ロータ20がシャフト11の外周面に固定され、ステータ22がロータ20の径方向外側に位置する。ロータ20は、シャフト11の軸方向他方側(ポンプ部40に対してリア側)に固定される。ステータ22は、ロータ20と対向して配置される。
【0017】
(モータハウジング13)
モータハウジング13は、ステータ22を覆う円筒状の形状の円筒部13dと、円筒部13dの外側面から軸方向に対して直交する方向へ延びるケース50を有する。円筒部13dは、ロータ20及びステータ22を収容する。モータハウジング13は、ステータ保持部13aと、基板支持部13bと、保持部13cと、を有する。モータハウジング13は、金属製である。円筒部13dとケース50とは一体成型される。したがって、円筒部13dとケース50とは、単一の部材である。円筒部13dの軸方向他方側(リア側)の端部にはモータカバー72cが配置されており、円筒部13dの軸方向他方側(リア側)の開口をモータカバー72cで塞いでいる。
【0018】
(ステータ保持部13a)
ステータ保持部13aは、軸方向に延びる円筒状である。ステータ保持部13a内にモータ部10のシャフト11とロータ20とステータ22とが配置される。ステータ保持部13aの内周面13a1には、ステータ22の外側面、すなわち、後述するコアバック部22aの外側面が嵌め合わされる。これにより、ステータ保持部13aにステータ22が収容される。
【0019】
(基板支持部13b)
基板支持部13bは、
図3に示すように、モータハウジング13の円筒部13dから径方向外側に延びて、制御部82の基板82aを支持する。基板支持部13bは、ケース50と一体成型される。したがって、基板支持部13bとケース50とは、単一の部材である。
【0020】
(保持部13c)
保持部13cは、
図2に示すように、モータハウジング13の円筒部13dのリア側端部に設けられる。保持部13cは、ケース50と一体成型される。したがって、保持部13cとケース50とは、単一の部材である。保持部13cの径方向内側であって、モータハウジング13の円筒部13dのリア側端部には、ベアリング収容部13f1が配置され、固定される。ベアリング収容部13f1は、フロント側が開口してリア側へ窪む形状である。ベアリング収容部13f1は、フロント側から見たときに円形状である。ベアリング収容部13f1は、シャフト11の中心軸Jと同軸上に配置される。ベアリング収容部13f1内に設けられたベアリング16は、シャフト11のリア側端部を支持する。
【0021】
(ロータ20)
ロータ20は、
図2に示すように、シャフト11の、ポンプ部40に対してリア側に固定される。ロータ20は、ロータコア20aと、ロータマグネット20bと、を有する。ロータコア20aは、シャフト11を軸周り(θ方向)に囲んで、シャフト11に固定される。ロータマグネット20bは、ロータコア20aの軸周り(θ方向)に沿った外側面に固定される。ロータコア20a及びロータマグネット20bは、シャフト11と共に回転する。なお、ロータ20は、ロータ20の内部に永久磁石が埋め込まれた埋込磁石型でもよい。埋込磁石型のロータ20は、永久磁石をロータ20の表面に設けた表面磁石型と比較して、遠心力によって磁石が剥がれる虞を軽減することができ、また、リラクタンストルクを積極的に利用することができる。
【0022】
(ステータ22)
ステータ22は、ロータ20の径方向外側に、ロータ20と対向して配置され、ロータ20を軸周り(θ方向)に囲み、ロータ20を中心軸J周りに回転させる。ステータ22は、コアバック部22aと、ティース部22cと、コイル22bと、インシュレータ(ボビン)22dと、を有する。
【0023】
コアバック部22aの形状は、シャフト11と同心の円筒状である。ティース部22cは、コアバック部22aの内側面からシャフト11に向かって延びる。ティース部22cは、複数設けられ、コアバック部22aの内側面の周方向に均等な間隔で配置される。コイル22bは、インシュレータ22dの周囲に巻回されてなる。インシュレータ22dは、各ティース部22cに装着される。
【0024】
(シャフト11)
シャフト11は、
図2に示すように、軸方向に延びる中心軸Jを中心として延びてモータ部10を貫通する。シャフト11のフロント側(−Z側)は、モータ部10から突出して、ポンプ部40内に延びる。シャフト11のフロント側はポンプ部40のインナーロータ47aに固定される。シャフト11のフロント側は、後述するベアリング55で支持される。このため、シャフト11は、両端支持の状態となる。
【0025】
<制御部82>
制御部82は、
図3に示すように、基板82aと、基板82aに実装された複数の電子部品82b、82d及び82eと、を有する。制御部82は、モータ部10を駆動する信号を生成し、その信号をモータ部10に対して出力する。基板82aは、モータハウジング13の円筒部13dから径方向外側に延びる基板支持部13bに支持されて固定される。
【0026】
<検出部72>
検出部72は、
図2に示すように、シャフト11のリア側端部に対向して配置され、板状の回路基板72aと、回路基板72aに実装された回転角センサ72bと、を有する。回路基板72aは、モータハウジング13の円筒部13dのリア側端部に固定された不図示の基板支持部に支持されて固定される。シャフト11のリア側端部には回転角センサ用磁石72dが配置されて固定される。回転角センサ72bは、回転角センサ用磁石72dと対向し、回転角センサ用磁石72dのリア側に配置される。シャフト11が回転すると回転角センサ用磁石72dも回転し、これにより磁束が変化する。回転角センサ72bは、回転角センサ用磁石72dの回転による磁束の変化を検出し、これによりシャフト11の回転角を検出する。
【0027】
<ポンプ部40>
ポンプ部40は、
図1及び
図2に示すように、モータ部10の軸方向一方側(フロント側)に位置する。ポンプ部40は、モータ部10によってシャフト11を介して駆動される。ポンプ部40は、ポンプロータ47と、ポンプハウジング51と、を有する。本実施形態では、ポンプハウジング51は、ポンプボディ52と、ポンプカバー57と、を有する。ポンプハウジング51は、ポンプボディ52とポンプカバー57との間にポンプロータ47を収容する収容部60を有する。以下、各部品について詳細に説明する。
【0028】
(ポンプボディ52)
ポンプボディ52は、
図2に示すように、モータハウジング13の円筒部13dのフロント側端部に配置される。ポンプボディ52は、ケース50と一体成型される。したがって、ポンプボディ52とケース50とは、単一の部材である。ポンプボディ52は、リア側(+Z側)の端面52cからフロント側(−Z側)に窪む凹部54を有する。凹部54内にはリア側からフロント側へ向かってベアリング55及びシール部材59が順に収容される。ベアリング55は、モータ部10から軸方向一方側(フロント側)に突出するシャフト11を支持する。シール部材59は、ポンプロータ47から漏れ出すオイルをシールする。
【0029】
ポンプボディ52は、モータハウジング13と単一の部材である。これにより、凹部54内のベアリング55を軸方向に位置決めする。
【0030】
ポンプボディ52は、中心軸Jに沿って貫通する貫通孔56を有する。貫通孔56は軸方向両端が開口してシャフト11が通され、リア側(+Z側)の開口が凹部54に開口し、フロント側(−Z側)の開口がポンプボディ52のフロント側の端面52dに開口する。
【0031】
(ポンプロータ47)
ポンプロータ47は、
図2に示すように、ポンプボディ52のフロント側に取り付けられる。ポンプロータ47は、インナーロータ47aと、アウターロータ47bと、ロータボディ47cと、を有する。ポンプロータ47は、シャフト11に取り付けられる。より詳細には、ポンプロータ47は、シャフト11のフロント側(−Z側)に取り付けられる。インナーロータ47aは、シャフト11に固定される。アウターロータ47bは、インナーロータ47aの径方向外側を囲む。ロータボディ47cは、アウターロータ47bの径方向外側を囲む。ロータボディ47cは、ポンプボディ52に固定される。
【0032】
インナーロータ47aは、円環状である。インナーロータ47aは、径方向外側面に歯を有する歯車である。インナーロータ47aは、シャフト11と共に軸周り(θ方向)に回転する。アウターロータ47bは、インナーロータ47aの径方向外側を囲む円環状である。アウターロータ47bは、径方向内側面に歯を有する歯車である。アウターロータ47bの径方向外側面は円形である。ロータボディ47cの径方向内側面は円形である。
【0033】
インナーロータ47aの径方向外側面の歯車とアウターロータ47bの径方向内側面の歯車とは互いに噛み合い、シャフト11によってインナーロータ47aが回転することでアウターロータ47bが回転する。すなわち、シャフト11の回転によりポンプロータ47は回転する。言い換えると、モータ部10とポンプ部40とは同一の回転軸を有する。これにより、電動オイルポンプ1が軸方向に大型化することを抑制できる。
【0034】
また、インナーロータ47a及びアウターロータ47bが回転することで、インナーロータ47aとアウターロータ47bとの噛み合わせ部分の間の容積が変化する。容積が減少する領域が加圧領域となり、容積が増加する領域が負圧領域となる。ポンプロータ47の負圧領域のフロント側には、ポンプカバー57の吸入ポート(不図示)が配置される。また、ポンプロータ47の加圧領域のフロント側には、ポンプカバー57の吐出ポート(不図示)が配置される。
【0035】
(ポンプカバー57)
ポンプカバー57は、
図2に示すように、ポンプロータ47のフロント側に取り付けられる。ポンプカバー57は、ポンプロータ47のロータボディ47cに固定される。ポンプカバー57は、ポンプロータ47のロータボディ47cとともに、ポンプボディ52に取り付けられ、固定される。ポンプカバー57は、吸入ポートにつながる吸入口41を有する。ポンプカバー57は、吐出ポートにつながる吐出口42を有する。
【0036】
ポンプカバー57に設けられた吸入口41からポンプカバー57の吸入ポートを介してポンプロータ47内に吸入されるオイルは、インナーロータ47aとアウターロータ47bとの間の容積部分に収容され、加圧領域に送られる。その後、オイルは、ポンプカバー57の吐出ポートを介してポンプカバー57に設けられた吐出口42から吐出される。吸入口41による吸入の向きと吐出口42による吐出の向きとは直交する。これにより、吸入口から吐出口までの圧力損失を低減し、オイルの流れをスムーズにすることができる。
【0037】
吸入口41は、
図1に示すように、モータ部10に対して基板82aが配置される側に配置される。これにより、吸入口41の配置スペースを基板82aの配置スペースと重複させ、別途必要な配置スペースを最小限にし、電動オイルポンプ1を径方向で小型化することができる。
【0038】
<ケース50>
ケース50は、ポンプ部40と、検出部72と、制御部82と、を収容する。ケース50は、
図1及び
図3に示すように、軸方向と直交する方向(X方向)にモータハウジング13の円筒部13dから延びる。ケース50は、
図1及び
図3に示すように、円筒部13dの+X方向に基板収容部84を有する。これにより、軸方向と直交する方向(Y方向)において、電動オイルポンプ1を小型化することができる。基板収容部84は、ケース50と一体成型される。したがって、基板収容部84とケース50とは、単一の部材である。ケース50は、
図1及び
図3に示すように、円筒部13dの−X方向にフィン部80を有する。フィン部80は、ケース50と一体成型される。したがって、フィン部80とケース50とは、単一の部材である。フィン部80は、電動オイルポンプ1による発熱の放熱を行う。
図3では、円筒部13dに対して右側にフィン部80を配置し、左側に基板収容部84を配置したが、円筒部13dに対して左側にフィン部80を配置し、右側に基板収容部84を配置してもよい。
【0039】
図4は、
図1の電動オイルポンプ1をトランスミッションに取り付ける様子を示す概略側面図である。電動オイルポンプ1は、
図4に示すように、トランスミッション100の下面に設けられた取付面102に取り付けられる。電動オイルポンプ1は、トランスミッション100の下に設けられたオイルパン101内に収容される。電動オイルポンプ1は、オイルパン101内のオイルを、吸入口41から吸入し、吐出口42から吐出する。電動オイルポンプ1のケース50は、トランスミッション100の取付面102に取り付ける複数の取付部63を有する。取付部63は中心に取付貫通孔64を有する。電動オイルポンプ1は、不図示のボルトを取付貫通孔64に通し、このボルトを用いてトランスミッション100の取付面102に取り付けられる。取付部63は、電動オイルポンプ1が取付面102に取り付けられたときに、取付面102と接触する接触面を有する。
【0040】
(取付部63)
複数の取付部63は、
図1に示すように、取付面102と平行な面(X方向に延びる面)における対角の4か所に設けられている。複数の取付部63のうちの第1の取付部は、ステータ22よりも軸方向一方側であって且つ基板82aの面と平行な方向においてステータ22よりも一方側に配置される。複数の取付部63のうちの第2の取付部は、ステータ22よりも軸方向一方側であって且つ基板82aの面と平行な方向においてステータ22よりも他方側に配置される。複数の取付部63のうちの第3の取付部は、ステータ22よりも軸方向他方側であって且つ基板82aの面と平行な方向においてステータ22よりも一方側に配置される。複数の取付部63のうちの第4の取付部は、ステータ22よりも軸方向他方側であって且つ基板82aの面と平行な方向においてステータ22よりも他方側に配置される。複数の取付部63は3つ以上の取付部であればよい。これにより、複数の取付部63により精度の高い取付を行うことができる。
【0041】
(基板収容部84)
基板収容部84は、
図3に示すように、取付面102と対向する側(−Y側)が開口して逆側(+Y側)へ窪む形状である。基板収容部84は、窪みに基板82aを収容する。基板82aの面は、軸方向と平行である。基板カバー61は、基板82aを覆う。基板収容部84は、窪みの底部に、支持部84aを有する。支持部84aは放熱フィン86を支持する。
【0042】
(基板カバー61)
基板カバー61は、基板収容部84の開口に配置され、基板収容部84の開口を塞ぐ。基板カバー61は、基板82aと平行に配置される。これにより、軸方向と直交する方向(Y方向)において、電動オイルポンプ1を小型化することができる。基板カバー61は、
図1に示すように、ケース50に固定される複数の固定部85を有する。電動オイルポンプ1が取付部63でトランスミッション100の取付面102に取り付けられたとき、基板カバー61は、トランスミッション100の取付面102と平行に配置される。これにより、軸方向と直交する方向(Y方向)において、電動オイルポンプ1を小型化することができる。
【0043】
(固定部85)
複数の固定部85は、
図1及び
図3に示すように、第1の固定部85a、第2の固定部85b及び第2の固定部85cを有する。複数の固定部85のうちの第1の固定部85aは、基板82aと平行な方向においてシャフト11よりも一方側(−X側)に配置される。複数の固定部85のうちの第2の固定部85b及び85cは、基板82aと平行な方向においてシャフト11よりも他方側(+X側)に配置される。複数の固定部85は、例えば、ボルトである。これにより、複数の固定部85が、X方向でシャフト11の位置を避けることができる。X方向でのシャフト11の位置は、Y方向でモータ部10が最も大きい位置である。このことから、X方向でシャフト11の位置に複数の固定部85が位置する場合と比べて、本実施形態によれば、ボルトの長さを十分に確保しながら、軸方向と直交する方向(Y方向)において電動オイルポンプ1を小型化することができる。これにより、複数の固定部85は、基板カバー61をより強固に固定することができる。また、これにより、基板カバー61は、基板82aの全体を覆うことができる。
【0044】
(放熱フィン86)
図5は、
図1の電動オイルポンプ1の底面図である。基板収容部84は、取付面102と対向する側の逆側(+Y側)の端部に、放熱を行う複数の放熱フィン86を有する。複数の放熱フィン86は、軸方向に対して間隔を有して配置される。放熱フィン86は、ケース50と一体成型される。したがって、放熱フィン86とケース50とは、単一の部材である。
【0045】
放熱フィン86は、モータ部10の径方向外側に延びるとともに、モータハウジング13の円筒部13dの周方向に延びる。放熱フィン86は、軸方向に対して交差する方向に延びる。放熱フィン86は、軸方向に対して直交する方向に延びる。放熱フィン86の周方向の長さは、
図3に示すように、径方向内側が径方向外側よりも長い。基板収容部84は、放熱フィン86の基板82aと対向する側(−Y側)の端部に、支持部84aを有する。支持部84aは、ケース50と一体成型される。したがって、支持部84aとケース50とは、単一の部材である。支持部84aは、放熱フィン86を支持する。支持部84aは、モータハウジング13の円筒部13dから径方向外側及び軸方向に延びる板状の部材である。支持部84aは、軸方向に延びることで、軸方向で隣接する放熱フィン86同士を連結する。これにより、それぞれの放熱フィン86が軸方向で揺れ動きにくくすることができ、放熱フィン86の軸方向での強度を高めることができる。支持部84aは、径方向外側に延びることで、径方向外側においても、軸方向で隣接する放熱フィン86同士を連結する。これにより、それぞれの放熱フィン86が、径方向外側においても、軸方向で揺れ動きにくくすることができ、放熱フィン86の軸方向での強度を高めることができる。ここでの放熱フィン86の軸方向での強度とは、放熱フィン86が軸方向で揺れ動きにくくすることである。支持部84aは、径方向外側及び軸方向に延びることで、制御部82による発熱を、支持部84aがない場合と比べて広い面積で受けることができ、放熱フィン86に効率よく伝熱し放熱効果を高めることができる。支持部84aは、
図3に示すように、基板82a側に延びる伝熱部83を有する。伝熱部83は、ケース50と一体成型される。したがって、伝熱部83とケース50とは、単一の部材である。伝熱部83は、支持部84aから基板82a側に向けて延びる柱状の部材である。伝熱部83は、例えば、角柱状、円柱状でもよい。伝熱部83の基板82a側の端部と基板82aとの距離は、支持部84aと基板82aとの距離よりも短い。これにより、伝熱部83がない場合と比べて、本実施形態によれば、制御部82による発熱を伝熱部83によって受けやすく、支持部84a及び放熱フィン86に効率よく伝熱し放熱効果を高めることができる。
【0046】
基板収容部84は、
図5に示すように、複数の放熱フィン86同士をつなぐリブ87を有する。リブ87は、支持部84aから基板82aと反対側(+Y側)に延びる柱状の部材である。リブ87は、例えば、角柱状、円柱状でもよい。リブ87は、支持部84aから延びる。これにより、リブ87は、支持部84aが受け取った熱を放熱フィン86に伝熱する経路となり、放熱フィン86による放熱効率をより高めることができる。リブ87は、放熱フィン86の軸方向の面と隣接する放熱フィン86の軸方向の面とを連結する。これにより、それぞれの放熱フィン86が、軸方向で揺れ動きにくくすることができ、放熱フィン86の軸方向での強度を高めることができる。ここでの放熱フィン86の軸方向での強度とは、放熱フィン86が軸方向で揺れ動きにくくすることである。リブ87は、ケース50と一体成型される。したがって、リブ87とケース50とは、単一の部材である。
【0047】
(基板82a)
基板82aは、
図3に示すように、端部82a1を有する。基板82aの端部82a1は、基板82aの面と直交する方向において、モータハウジング13の円筒部13dと重なる位置に配置される。これにより、軸方向と直交する方向(X方向)において、電動オイルポンプ1を小型化することができる。基板82aには、電子部品82b、電子部品82d、電子部品82e及びコネクタ82cが実装される。電子部品82b、電子部品82d及び電子部品82eは、それぞれ複数の電子部品である。
【0048】
基板82aの面と直交する方向において、モータハウジング13の円筒部13dと重なる位置であって、基板82aの面のうちモータ部10と対向する面には、電子部品82bよりも背が低い(基板82aからの高さが低い)電子部品82eが実装される。これにより、基板82aのモータ部10と対向する位置を部品実装領域として利用でき、基板82aを小型化し、電動オイルポンプ1を小型化することができる。
【0049】
基板82aの面と直交する方向において、モータハウジング13の円筒部13dと重なる位置であって、基板82aの面のうちモータ部10と対向する面には、電子部品82eよりも背が高い(基板82aからの高さが高い)電子部品82bは、高さが邪魔で実装できない。これにより、軸方向と直交する方向(Y方向)において、電動オイルポンプ1を小型化することができる。
【0050】
基板82aの面と直交する方向において、モータハウジング13の円筒部13dと重ならない位置であって、基板82aの面のうちモータ部10と対向する面には、電子部品82bが実装される。電子部品82bは、電子部品82eの実装位置よりも径方向外側に実装される。電子部品82eは、電子部品82bよりも耐熱性が高い。電子部品82eは、例えば、抵抗器である。これにより、耐熱性が高く背の低い抵抗器を、モータ部10の近くに効率的に実装することができる。電子部品82bは、例えば、電解コンデンサである。これにより、背の高い電解コンデンサを効率的に実装することができ、耐熱性が低い電解コンデンサをモータ部10の発熱から遠ざけることができる。
【0051】
基板82aの面と直交する方向において、モータハウジング13の円筒部13dと重ならない位置であって、基板82aの面のうちモータ部10と対向する面には、コネクタ82cが実装される。コネクタ82cは、電子部品82bよりも背が高い(基板82aからの高さが高い)。コネクタ82cは、電子部品82bの実装位置よりも径方向外側に実装される。これにより、背の高いコネクタ82cを効率的に実装することができる。
【0052】
基板82aの面のうちモータ部10と対向する面と反対側の面には、電子部品82dが実装される。基板82aは、第1の面と、第2の面と、を有する。基板82aの第1の面は、複数の放熱フィン86と対向する面である。基板82aの第1の面は、支持部84aと対向する面である。基板82aの第2の面は、基板82aの第1の面の反対側の面である。電子部品82dは、
図3に示すように、基板82aの第2の面に実装される。電子部品82dは、モータ部10を駆動する電力を制御する電力用半導体素子である。電子部品82dは、FET(電界効果トランジスタ)又はIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)である。電子部品82dは、他の部品よりも発熱し易い発熱部品である。
【0053】
図6は、
図3に示した電子部品82dを拡大して示す図であって、電子部品82dの位置での断面図である。基板82aは、電子部品82dと対向した位置に、基板82aの第2の面から第1の面へと貫通する基板貫通孔82a2を有する。この基板貫通孔82a2により、電子部品82dによる発熱は、基板82aの第2の面から第1の面へと放熱される。基板貫通孔82a2の内周には、熱伝導性を有した熱伝導性部材82a3を有する。熱伝導性部材82a3は、例えば、銅箔である。これにより、電子部品82dによる発熱をより効率的に放熱することができる。
【0054】
基板82aの第1の面には、
図6に示すように、放熱部材82fが設けられている。放熱部材82fは、基板貫通孔82a2を覆う位置に設けられている。放熱部材82fは、熱伝導性を有した部材である。これにより、電子部品82dによる発熱をより効率的に放熱することができる。放熱部材82fは、絶縁部材である。放熱部材82fは、
図3に示すように、−Y側で基板82aに接し、+Y側で伝熱部83に接する。これにより、電子部品82dによる発熱をより効率的に放熱することができる。
【0055】
(フィン部80)
図7は、
図1のC−C矢視に相当する電動オイルポンプ1の断面図である。フィン部80は、フィン支持部79を有する。フィン支持部79は、モータハウジング13の円筒部13dから径方向外側に延びる。フィン部80は、放熱フィン80aと、放熱フィン80aに隣接する放熱フィン80bと、放熱フィン80bに隣接する放熱フィン80cと、放熱フィン80dと、放熱フィン80dに隣接する放熱フィン80eと、放熱フィン80eに隣接する放熱フィン80fと、放熱フィン80fに隣接する放熱フィン80gと、放熱フィン80gに隣接する放熱フィン80hと、放熱フィン80hに隣接する放熱フィン80iと、放熱フィン80iに隣接する放熱フィン80jと、放熱フィン80jに隣接する放熱フィン80kと、放熱フィン80kに隣接する放熱フィン80lと、を有する。フィン支持部79及び放熱フィン80a〜80lは、ケース50と一体成型される。したがって、フィン支持部79及び放熱フィン80a〜80lとケース50とは、単一の部材である。
【0056】
ケース50は、軸方向一方側(フロント側)で放熱フィン80aに隣接する端部58aと、軸方向他方側(リア側)で放熱フィン80cに隣接する端部58bと、を有する。端部58a及び58bは、ケース50と一体成型される。したがって、端部58a及び58bとケース50とは、単一の部材である。
【0057】
放熱フィン80a〜80lのそれぞれは、モータハウジング13の円筒部13dの径方向外側に延びるとともに、円筒部13dの周方向に延びる。放熱フィン80a〜80cは、フィン支持部79から、軸方向と直交する方向(−Y方向)に延びる。放熱フィン80d〜80lは、フィン支持部79から、軸方向と直交する方向(+Y方向)に延びる。フィン支持部79は、放熱フィン80a〜80lを支持する。放熱フィン80a〜80lは、軸方向に対して間隔を有して配置される。
【0058】
(フィン間貫通孔81)
フィン支持部79は、
図1及び
図7に示すように、軸方向と直交する方向(Y方向)に貫通する複数のフィン間貫通孔81を有する。複数のフィン間貫通孔81は、第1フィン間貫通孔81aと、第2フィン間貫通孔81bと、第3フィン間貫通孔81cと、第4フィン間貫通孔81dと、第5フィン間貫通孔81eと、を含む。端部58aと放熱フィン80aとの間のフィン支持部79の面には、第1フィン間貫通孔81a及び第2フィン間貫通孔81bを有する。第1フィン間貫通孔81aは、放熱フィン80dと放熱フィン80eとの間に貫通する。第2フィン間貫通孔81bは、放熱フィン80eと放熱フィン80fとの間に貫通する。放熱フィン80aと放熱フィン80bとの間のフィン支持部79の面には、第3フィン間貫通孔81cを有する。第3フィン間貫通孔81cは、放熱フィン80gと放熱フィン80hとの間に貫通する。放熱フィン80bと放熱フィン80cとの間のフィン支持部79の面には、第4フィン間貫通孔81dを有する。第4フィン間貫通孔81dは、放熱フィン80iと放熱フィン80jとの間に貫通する。放熱フィン80cと端部58bとの間のフィン支持部79の面には、第5フィン間貫通孔81eを有する。第5フィン間貫通孔81eは、放熱フィン80lと放熱フィン80lとの間に貫通する。
【0059】
複数のフィン間貫通孔81は、オイル抜け穴として機能する。電動オイルポンプ1は、
図4に示すように、トランスミッション100の下側に取り付けられていることから、吐出口42からトランスミッション100に供給したオイルは、電動オイルポンプ1の上部に流れ落ちてくる。複数のフィン間貫通孔81は、電動オイルポンプ1の上部に流れ落ちてきたオイルを電動オイルポンプ1で留まらせずに、電動オイルポンプ1の下方に流す流路となる。
【0060】
第3フィン間貫通孔81c及び第5フィン間貫通孔81eは、軸方向に隣接する一対の放熱フィン間の中央部に配置される。これにより、オイルをよりスムーズに下方に流すことができる。第1フィン間貫通孔81a及び第2フィン間貫通孔81bのように、軸方向に隣接する一対の放熱フィン間に複数の貫通孔を設けてもよい。第1フィン間貫通孔81a、第2フィン間貫通孔81b、第4フィン間貫通孔81d及び第5フィン間貫通孔81eの向きは、取付面102と直交する方向(言い換えると、トランスミッション100の取付面102と接触する取付部63の接触面と直交する方向)に延びる。これにより、オイルをよりスムーズに下方に流すことができる。第3フィン間貫通孔81cのように、取付面102と直交する方向ではなく、取付面102と交差する方向に延びる場合もある。
【0061】
複数のフィン間貫通孔81は、フィン支持部79の面のうち径方向外側に配置されるようにしてもよい。これにより、モータ部の軸方向の強度を高めることができるとともに、冶具による貫通孔形成作業をしやすくすることができる。
【0062】
隣接する放熱フィン同士の間のフィン支持部79の面は、フィン間貫通孔81の開口に向けて傾いていてもよい。これにより、オイルをよりスムーズに下方に流すことができる。フィン間貫通孔81は、貫通方向と直交する方向の断面形状が円形である。これにより、オイルをよりスムーズに下方に流すことができる。
【0063】
フィン支持部79は、第1の面と、第2の面と、を有する。フィン支持部79の第1の面は、軸方向に隣接する一対の放熱フィン間の面である。フィン支持部79の第2の面は、フィン支持部79の第1の面の反対側の面である。フィン間貫通孔81の内径の大きさは、フィン支持部79の第1の面からフィン支持部79の第2の面に進むに従って小さくなる。これにより、フィン支持部79の第1の面の側から冶具を挿入してフィン間貫通孔81を形成したときに、冶具を引き抜きやすく、フィン間貫通孔81を形成しやすい。
【0064】
(そのほかのオイル抜け穴)
電動オイルポンプ1において、上部に流れ落ちてきたオイルが留まる虞がある個所は、軸方向に隣接する一対の放熱フィン間に限られない。オイル抜け穴としての貫通孔は、上部に流れ落ちてきたオイルが留まる虞がある個所のすべてに設けるようにするのが望ましい。例えば、
図1に示した取付部63の腕部62においても溝部貫通孔66を設ける。
【0065】
取付部63は、ステータ22側へ延びる腕部62を有する。腕部62は、トランスミッション100の取付面102と接触する取付部63の接触面と直交する方向が開口した溝部65を有する。溝部65の底面は、溝部貫通孔66を有する。溝部貫通孔66は、電動オイルポンプ1の上部に流れ落ちてきたオイルを電動オイルポンプ1で留まらせずに、電動オイルポンプ1の下方に流す流路となる。
【0066】
<電動オイルポンプ1の作用・効果>
次に、電動オイルポンプ1の作用・効果について説明する。
図1及び
図2に示すように、電動オイルポンプ1のモータ部10が駆動すると、モータ部10のシャフト11が回転して、ポンプロータ47のインナーロータ47aの回転にともなってアウターロータ47bも回転する。ポンプロータ47が回転すると、ポンプ部40の吸入口41から吸入されたオイルは、ポンプ部40の収容部60内を移動して、吐出口42から吐出される。
【0067】
(1)ここで、本実施形態に係る電動オイルポンプ1は、基板82aの面のうち、放熱フィン86と対向する面(第1の面)と反対側の面(第2の面)に、発熱部品である電子部品82dを実装した。このことから、電子部品82dによる発熱であって実装面と反対側の面における発熱を、放熱フィン86によって効率的に放熱することができる。これにより、電動オイルポンプ1に発熱対策を施すことができる。
【0068】
(2)また、モータハウジング13は、放熱フィン86を支持する支持部84aを有する。支持部84aは、径方向外側及び軸方向に延びることで、制御部82による発熱を、支持部84aがない場合と比べて広い面積で受けることができ、放熱フィン86に効率よく伝熱し放熱効果を高めることができる。このことから、支持部84aによって放熱効果をより高めることができる。また、支持部84aは、軸方向に延びることで、軸方向で隣接する放熱フィン86同士を連結する。このことから、それぞれの放熱フィン86が軸方向で揺れ動きにくくすることができ、放熱フィン86の軸方向での強度を高めることができる。ここでの放熱フィン86の軸方向での強度とは、放熱フィン86が軸方向で揺れ動きにくくすることである。
【0069】
(3)また、支持部84aは、径方向外側に延びることで、径方向外側においても、軸方向で隣接する放熱フィン86同士を連結する。このことから、それぞれの放熱フィン86が、径方向外側においても、軸方向で揺れ動きにくくすることができ、放熱フィン86の軸方向での強度を高めることができる。ここでの放熱フィン86の軸方向での強度とは、放熱フィン86が軸方向で揺れ動きにくくすることである。
【0070】
(4)また、支持部84aは、基板82a側に延びる伝熱部83を有する。伝熱部83の基板82a側の端部と基板82aとの距離は、支持部84aと基板82aとの距離よりも短い。このことから、伝熱部83がない場合と比べて、制御部82による発熱を伝熱部83によって受けやすく、発熱部品である電子部品82dの実装面と反対側の面における、電子部品82dによる発熱を、伝熱部83によって伝熱し、効率的に放熱することができる。
【0071】
(5)また、基板82aが、発熱部品の実装面から発熱部品の実装面と反対側の面へと貫通する基板貫通孔82a2を有する。基板貫通孔82a2によって発熱部品の実装面から発熱部品の実装面と反対側の面へと空気が流れることができる。この空気の流れによって、発熱部品の実装面から発熱部品の実装面と反対側の面へと、より効率的に熱を伝えることができる。このことから、発熱部品である電子部品82dによる発熱を、基板貫通孔82a2によって、電子部品82dの実装面から実装面と反対側の面へと効率的に放熱することができる。
【0072】
(6)また、基板貫通孔82a2は、内周に熱伝導性を有した熱伝導性部材82a3を有する。熱伝導性部材82a3は、基板82aよりも熱伝導率が高い。熱伝導性部材82a3によって発熱部品の実装面から発熱部品の実装面と反対側の面へと、より効率的に熱を伝えることができる。このことから、基板貫通孔82a2の内周の熱伝導性部材によって、電子部品82dの実装面から実装面と反対側の面へと効率的に放熱することができる。
【0073】
(7)また、基板貫通孔82a2が内周に熱伝導性が高い銅箔を有する。銅箔によって発熱部品の実装面から発熱部品の実装面と反対側の面へと、より効率的に熱を伝えることができる。このことから、基板貫通孔82a2の内周の銅箔によって、電子部品82dの実装面から実装面と反対側の面へと効率的に放熱することができる。
【0074】
(8)また、基板82aが、放熱フィン86と対向する面に放熱部材82fを有する。放熱部材82fは、放熱部材82fがない場合と比べて、基板82aの熱をより効率的に受け取ることができる。このことから、電子部品82dの実装面と反対側の面においてより効率的に放熱することができる。
【0075】
(9)また、放熱部材82fが伝熱部83と接触する。放熱部材82fが伝熱部83と接触することで、放熱部材82fが基板82aから受け取った熱をより効率的に伝熱部83に向けて放熱することができる。このことから、電子部品82dの実装面と反対側の面においてより効率的に放熱することができる。
【0076】
(10)また、放熱フィン86の周方向長さは、径方向内側の方が径方向外側よりも長い。このことから、放熱フィン86の周方向長さが長い径方向内側によってモータ部10による発熱を効率的に受け取ることができ、モータ部10による発熱をより効率的に放熱することができる。また、放熱フィン86の周方向長さは、径方向内側の方が径方向外側よりも長い。このことから、放熱フィン86の周方向長さが長い径方向内側によってモータ部10が撓みにくくすることができ、放熱フィン86によってモータ部10の撓みに対する強度を高めることができる。また、放熱フィン86の周方向長さは、径方向内側の方が径方向外側よりも長い。このことから、径方向外側では放熱フィン86の周方向長さが短いので、径方向外側で電動オイルポンプ1を小型化することができる。
【0077】
(11)また、モータハウジング13は、複数の放熱フィン86同士をつなぐリブ87を有する。リブ87は、支持部84aから延びる。このことから、リブ87は、支持部84aが受け取った熱を放熱フィン86に伝熱する経路となり、放熱フィン86による放熱効率をより高めることができる。また、リブ87は、放熱フィン86の軸方向の面と隣接する放熱フィン86の軸方向の面とを連結する。このことから、それぞれの放熱フィン86が、軸方向で揺れ動きにくくすることができ、放熱フィン86の軸方向での強度を高めることができる。ここでの放熱フィン86の軸方向での強度とは、放熱フィン86が軸方向で揺れ動きにくくすることである。
【0078】
(12)また、放熱フィン86は、軸方向に対して交差方向に延びる。このことから、軸方向の強度を高めることができる。
【0079】
(13)また、放熱フィン86は、軸方向と直交する方向に延びる。このことから、軸方向の強度をより高めることができる。
【0080】
(14)また、電子部品82dは、モータ部10を駆動する電力を制御する電力用半導体素子である。このことから、電力用半導体素子による発熱を効率的に放熱することができる。
【0081】
(15)また、電子部品82dは、FETである。このことから、FETによる発熱を効率的に放熱することができる。
【0082】
(15)また、電子部品82dは、IGBTである。このことから、IGBTによる発熱を効率的に放熱することができる。
【0083】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲及び要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発名とその均等の範囲に含まれる。