特開2019-120777(P2019-120777A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2019-120777理美容鋏を用いた理美容管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-120777(P2019-120777A)
(43)【公開日】2019年7月22日
(54)【発明の名称】理美容鋏を用いた理美容管理システム
(51)【国際特許分類】
   G09B 19/24 20060101AFI20190701BHJP
   A45D 44/02 20060101ALI20190701BHJP
   A61B 5/11 20060101ALI20190701BHJP
   A61B 5/16 20060101ALI20190701BHJP
   G01D 21/02 20060101ALI20190701BHJP
【FI】
   G09B19/24 A
   A45D44/02 Z
   A61B5/11 230
   A61B5/16 200
   G01D21/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】書面
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2017-255479(P2017-255479)
(22)【出願日】2017年12月29日
(71)【出願人】
【識別番号】397076888
【氏名又は名称】株式会社刃物屋トギノン
(72)【発明者】
【氏名】末次 令佳
【テーマコード(参考)】
2F076
4C038
【Fターム(参考)】
2F076BA01
2F076BB01
2F076BD05
2F076BD15
2F076BD17
2F076BD19
2F076BE04
2F076BE07
2F076BE08
2F076BE09
2F076BE17
4C038PP01
4C038PS00
4C038VA04
4C038VB11
4C038VB12
4C038VB31
4C038VC05
4C038VC20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】理美容鋏の動きを捉え、従来からの勘や経験値を数値化する。
【解決手段】理美容鋏Aは頭部Fの整髪を行なう。その場合の理美容鋏Aの位置、角度開閉回数、強弱は手の部分Cに装着された加速度センサー、磁気センサー、位置センサーによって検出され、コンピュータEで解析され、サーバGに蓄えられる。顧客の上部に取り付けられたカメラBは2つ以上のレンズDを有し、立体画像として理美容鋏の動きを捉える。変位センサーは手の部分Cに装着され、理美容鋏Aを使用する場合の指や手首等の筋肉の動きを捉える。多種類のセンサー用いる事と、画像認識の技術を用いる事で、理美容鋏を用いる理美容管理システムを作る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置センサー,磁気センサー,加速度センサー,変位センサー,画像認識センサー等の2つ以上のセンサーを組み合わせであり、これらのセンサーから測定されたデータはコンピュータに送信し解析することで人の髪の毛を切る動作において、理美容鋏の位置,角度,理美容鋏の切る速度,更には美容鋏で髪を切る際の筋肉の動きを計測することのできる理美容鋏を用いた理美容管理システム。
【請求項2】
コンピュータ上に3D画像で表した髪を有する頭部イメージを用い、請求項1で用いるセンサーからのデータを解析し、3D画像と上記解析データを共有化させることで瞬時或いは後日の再生を可能とすることの出来る請求項1の理美容鋏を用いた理美容管理システム。
【請求項3】
上記の頭部イメージの髪型は人工知能(Artificial Intelligence以下「AI」という)を用いる事により多くの記録された顧客の髪型から対象となる顧客の髪型を推定し、3D画像を生成することができる請求項1の理美容鋏を用いた理美容管理システム。
【請求項4】
AIによって3D画像として表現された顧客髪型は、理美容鋏の動きなどの要素を反映して髪が整髪されていく状態を表現する事のできる請求項1の理美容鋏を用いた理美容管理システム。
【請求項5】
請求項1でのセンサーとして画像認識を行なう際のカメラは2つ以上のレンズを用いたものであり、これらレンズは人間の眼のように立体画像を構成することが出来る機能を有する請求項1の理美容鋏を用いた理美容管理システム。
【請求項6】
各センサーからの送信データはコンピュータで解析され、顧客ごとにサーバに整理し保存され、必要に応じ理美容師が整髪や訓練の場合用いる事の出来る請求項1の理美容鋏を用いた理美容管理システム。
【請求項7】
各センサーのデータは、画像と座標等の数値を用いる事で表示される請求項1の理美容鋏を用いた理美容管理システム。
【請求項8】
サーバに蓄えられた解析データは、髪型との関連付けによって、ビッグデータとしての利用が可能な理美容鋏を用いた理美容管理システム。
【請求項9】
心拍センサーより導き出されるLF及びHF値を測定し、理美容鋏の動作と関連付ける事で、疲労度の測定が出来る理美容鋏を用いた理美容管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、理美容鋏を用い理美容師が整髪する動作において、理美容鋏の位置,角度,理美容鋏の切る速度,更には美容鋏で髪を切る際の筋肉の動きを計測することの出来き、更には、理美容師が理美容鋏を扱う際の疲労度を測定できる理美容においての管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、理美容の分野は勘と熟練による職人技の分野とされてきた。理美容の専門教育を受けたとしても、整髪の際、鋏を持って作業を行なう事は難しく多くの年月の見習い期間を必要してきた。また、熟練度には個人差が伴い全ての理美容師が同等のレベルではなく、顧客が同じようなサービスを受けることは出来なかった。理美容師の技術力が低いと、前回に顧客が整髪された時と同等なものを望んだとしても、顧客としての満足を得られるものとはならない場合もあった。理美容専門学校で学んだ者が、国家試験を経て美容師となるが、実際現場では即戦力となる事は殆ど無く長時間の実技指導が必要であった。更に、長時間の技術指導は精神的にも過酷なもので、折角国家試験に合格し現場に出ても、多くの人材が退職する場合があった。理美容サロンとしても、コストをかけて採用研修を行なったのに、退職されてしまう事は、大きな無駄となっていた。
【参考文献】
【0003】
【参考文献】
特開2001−256302
【参考文献】
特開2003−196472
【参考文献】
特開2005−038302
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は理美容鋏に着目し理美容師が整髪作業の際、どのような手段で理美容鋏を使用するか、更には理美容鋏を用いた作業において理美容師がどのような精神的な負荷を受けるかを測定し、改善を行なう事を課題とした。
【0005】
本発明のシステムは顧客管理システムを含むものであり、顧客データとしては従来の髪型からどのような過程によって整髪が行なわれたかと記録するものでもあり、理美容鋏を用いる事で、理美容管理システムとする者である。
【課題を解決する為の手段】
【0006】
各センサーは理美容鋏,理美容師の指先,腕等に装着される。これらのセンサーデータはコンピュータに送信され解析される。数値或いはモニター上に画像として映し出される事で、理美容師が整髪する際の訓練材料や顧客資料となる。
【背景技術】
【0007】
従来、理美容向けの管理システムは主に顧客データ管理で、整髪カタログ、顧客の来店回数や予約日の管理を行うものであった。また、来店の際のポイントサービスに特化したものが主であった。
【発明を実施するための形態】
【0008】
位置センサー、磁気センサーにおいては理美容鋏の位置、角度を測定できるものである。位置センサーは移動する際の微弱な電流を捉えるものであり、磁気センサーは移動する事で起こる磁界の変化を捉えるものである。理美容鋏は主に遷移元素(ニッケル・鉄・コバルト等)の合金と考えられる。そのために電子構造の内殻での自由電子の移動が起こり易く、検知し易いと考えられる。磁気センサー及び位置センサーを用いることで理美容鋏の位置、角度をコンピュータのモニターに表現することができる。加速度センサーを用いる事で、理美容鋏の開閉回数、強弱を測定する。更に、どれぐらいの力で、どれぐらいの鋏の開閉がなされたかを測定するものである。変位センサーにおいては理美容師の筋肉の動きを捉え、どの部分の筋肉を使用することで、理美容鋏を使用したかを計測する。更に画像認識センサーを2つ以上のレンズを用いる事で、立体的に理美容鋏の動きを画像で示す事が出来る。
【0009】
変位センサーは筋肉の動きを電流に変えることでの電位差を測定する事で、どのような動きをどのような強度で行なってかを計測するものである。本発明のシステムにおいては、手袋のようなものを用い、素材に組み込んだ繊維が生み出す変化(伸び縮み)を電位差として示す事で測定するものである。
【0010】
これらセンサーに加え、AIを用いる事で記録された髪型から推定される顧客髪型の3D画像をコンピュータ上のモニターに表現する。これらデータは顧客ごとにサーバに整理し保存され、必要に応じて理美容師が整髪や訓練の場合用いる事ができる。
【0011】
理美容師の疲労度に関しては、心拍センサーを用いる。心拍の変化は交感神経と副交感神経の活動を捉えることができる。ストレス指数(LF/HF)をパワースペクトルで表し、フーリエ変換を行なう事で、解析できる。更に、理美容鋏の動きを足られる加速度センサー、磁気センサー或いは変位サンサーのデータを紐付けすることで、どれぐらいの作業量を時間当たり行なう事での疲労度を算出する事ができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、理美容師の技術向上及び、早期の理美容師育成に繋がるものである。熟練した理美容師は不足している。これを補うには長期の教育が必要で、今後も大きな問題となるものである。本発明を用いる事で、期間の短縮が可能となれば、今後の人材不足も解消されるものと思われる。
【0013】
理美容師の疲労度も測定できる事で勤務環境の改善にもつながり、理美容専門学校を卒業し国家試験に合格し、理美容サロンでの勤務を長期にわたり行なう事が出来事となる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態について、以下の図に基づき説明する。
【0013】
理美容鋏(A)は頭部(F)の整髪を行なう。その場合の理美容鋏(A)の位置、角度開閉回数、強弱は手の部分(C)に装着された加速度センサー、磁気センサー、位置センサーによって検出され、コンピュータ(E)で解析され、サーバ(G)に蓄えられる。顧客の上部に取り付けられたカメラ(B)は2つ以上のレンズ(D)を有し、立体画像として理美容鋏の動きを捉える。変位センサーは手の部分(C)に装着され、理美容鋏(A)を使用する場合の指や手首等の筋肉の動きを捉える。測定されたデータはコンピュータ(E)で解析され、サーバ(G)に蓄えられる。
【0014】
上記、蓄えられたデータは全てのデータが共有化され、瞬時或いは後日に再生する事が可能である。
【0014】
顧客髪型はAIを用いる事で、多くの記録された顧客の髪型から対象となる顧客の髪型を推定し、3D画像を生成することができ、更にAIによって3D画像として表現された顧客髪型は、理美容鋏の動きなどの要素を反映して髪が整髪されていく状態を表現する事の出来るものである。
【0015】
解析データは画像での表現及び、座標軸での表現がなられ、理美容師の訓練や顧客整髪の際、参考資料となる。更に、ヘアカタログとの関連付けを行なう事で、ビッグデータとしての用途も含むものである。
【0016】
変位センサー(H)及び心拍センサーは、交感神経および副交感神経の関連付けられるHF値およびLF値を測定するものであり、これはフーリエ変換を用いる事で値を求める事ができる。更に関連式を導く事でストレス指数を求める事ができる。
【図面の簡単な説明】
図1図1は、整髪の際のデータの流れを示したものである。
図2図2は、頭部を中心点とする3次元座標を示したもので、X,Y,Zは座標軸であり理美容鋏(A)の座標での表示を行なうものである。
図3図3は、変位センサー(H)及び心拍センサー(J)を装着した手(I)であり、右手及び左手を表すものである。
【符号の簡単な説明】
(A)は、理美容鋏である。
(B)は、カメラである。
(C)は、手の部分である。
(D)は、レンズ部分である。
(E)は、コンピュータです。
(F)は、頭部イラストである。
(G)は、サーバである。
(H)は、変位センサーである。
(I)は、手である。
(J)は、心拍センサーである。
図1
図2
図3