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特開2019-122025アンテナ装置及びアンテナモジュール
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-122025(P2019-122025A)
(43)【公開日】2019年7月22日
(54)【発明の名称】アンテナ装置及びアンテナモジュール
(51)【国際特許分類】
   H01Q 9/16 20060101AFI20190701BHJP
   H01Q 19/24 20060101ALI20190701BHJP
   H01Q 21/06 20060101ALI20190701BHJP
   H01Q 21/24 20060101ALI20190701BHJP
   H01Q 13/08 20060101ALI20190701BHJP
   H01Q 23/00 20060101ALI20190701BHJP
【FI】
   H01Q9/16
   H01Q19/24
   H01Q21/06
   H01Q21/24
   H01Q13/08
   H01Q23/00
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2018-198832(P2018-198832)
(22)【出願日】2018年10月23日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0183036
(32)【優先日】2017年12月28日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0064245
(32)【優先日】2018年6月4日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】キム、ナム キ
(72)【発明者】
【氏名】リョー、ジョン キ
【テーマコード(参考)】
5J020
5J021
5J045
【Fターム(参考)】
5J020AA00
5J020BC04
5J020BC09
5J020DA01
5J020DA02
5J020DA03
5J021AA05
5J021AA07
5J021AA09
5J021AA10
5J021AA11
5J021AA12
5J021AA13
5J021AB03
5J021AB06
5J021CA03
5J021CA04
5J021HA10
5J021JA02
5J021JA07
5J021JA08
5J045AB05
5J045DA10
5J045FA02
5J045LA01
5J045LA03
5J045MA07
5J045NA01
(57)【要約】
【課題】アンテナ性能(例えば、送受信率、利得、帯域幅、直進性(directivity)など)を向上させるとともに、小型化に有利な構造を有することができるアンテナ装置及びアンテナモジュールを提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、給電線路と、給電線路の上側又は下側に離隔配置されたグランド層と、給電線路の一端と電気的に連結され、RF信号を送信又は受信するように構成されたアンテナパターンと、を含み、グランド層は、上下方向から見たとき、給電線路の少なくとも一部分をオーバーラップするようにアンテナパターンに向かって突出した第1突出領域と、それぞれ第1突出領域から第1及び第2側方向に離隔した位置から突出した第2及び第3突出領域を有することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給電線路と、
前記給電線路の上側又は下側に離隔配置されたグランド層と、
前記給電線路の一端と電気的に連結され、RF信号を送信又は受信するように構成されたアンテナパターンと、を含み、
前記グランド層は、上下方向から見たとき、前記給電線路の少なくとも一部分をオーバーラップするように前記アンテナパターンに向かって突出した第1突出領域と、それぞれ前記第1突出領域から第1及び第2側方向に離隔した位置から突出した第2及び第3突出領域を有する、アンテナ装置。
【請求項2】
前記グランド層の上側又は下側に離隔配置された第2グランド層をさらに含み、
前記第2グランド層は、上下方向から見たとき、前記給電線路の少なくとも一部分をオーバーラップするように前記アンテナパターンに向かって突出した第4突出領域を有し、上下方向から見たとき、前記グランド層の第1突出領域と第2突出領域の間をオーバーラップし、前記グランド層の第1突出領域と第3突出領域の間をオーバーラップする、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項3】
前記アンテナパターンと前記給電線路の間を電気的に連結させるように配置された給電ビアをさらに含み、
前記アンテナパターンは、前記給電ビアによって前記第2グランド層から遠ざかるように配置される、請求項2に記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記給電線路と電気的に連結された配線と、
前記グランド層の上側又は下側に離隔配置され、前記配線を囲むように配置された第3グランド層と、をさらに含み、
前記第3グランド層は、上下方向から見たとき、前記グランド層の第2突出領域と第3突出領域の間の領域がリセスされた形態を有する、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記配線と電気的に連結された配線ビアと、
前記グランド層の上側又は下側に離隔配置され、前記配線ビアが通過する貫通孔を有する第4グランド層と、をさらに含み、
前記第4グランド層は、上下方向から見たとき、前記グランド層の第2突出領域と第3突出領域の間の領域がリセスされた形態を有する、請求項4に記載のアンテナ装置。
【請求項6】
前記グランド層の第1突出領域は、前記グランド層の第2及び第3突出領域より突出する、請求項1から5のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
【請求項7】
上下方向から見たとき、前記アンテナパターンと前記グランド層の第1突出領域の間の離隔距離は、前記グランド層の第2又は第3突出領域の突出長さより短い、請求項1から6のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
【請求項8】
前記アンテナパターンは、ダイポール(dipole)の形態を有し、
前記ダイポールの第1ポールの長さは、前記グランド層の第1突出領域と第2突出領域の間の離隔距離より長く、
前記ダイポールの第2ポールの長さは、前記グランド層の第1突出領域と第3突出領域の間の離隔距離より長い、請求項1から7のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
【請求項9】
前記アンテナパターンから離隔配置されたディレクターパターンをさらに含み、
前記ディレクターパターンの長さ方向の長さは、前記グランド層の第2突出領域と第3突出領域の間隔より短く、前記グランド層の第1突出領域の幅方向の長さより長い、請求項8に記載のアンテナ装置。
【請求項10】
前記グランド層と電気的に連結され、上下方向から見たとき、前記グランド層の第2突出領域と第3突出領域の間の領域の境界に沿って配列された複数の遮蔽ビアをさらに含む、請求項1から9のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
【請求項11】
第1グランド層と、前記第1グランド層の上側又は下側に配置された第2グランド層とを含む連結部材と、
それぞれ前記第1及び第2グランド層から離隔配置され、RF信号を送信又は受信するように構成された複数のアンテナパターンと、
それぞれ前記複数のアンテナパターンのうち対応するアンテナパターンと電気的に連結され、上下方向から見たとき、対応するアンテナパターンから前記第1グランド層に向かって延長される複数の給電線路と、
前記第1グランド層と電気的に連結され、上下方向から見たとき、前記複数の給電線路のそれぞれの少なくとも一部分をそれぞれオーバーラップするように配置された複数の突出グランドパターンと、を含み、
前記第1グランド層は、前記複数のアンテナパターンのそれぞれに対応してリセスされた形態を有する、アンテナモジュール。
【請求項12】
それぞれ前記複数のアンテナパターンのうち対応するアンテナパターンと前記複数の給電線路のうち対応する給電線路の間を電気的に連結させるように配置された複数の給電ビアをさらに含み、
前記複数の突出グランドパターンは、前記複数の給電ビアから側方向に離隔配置される、請求項11に記載のアンテナモジュール。
【請求項13】
前記複数の給電線路は、前記複数の突出グランドパターンと前記第2グランド層の間に配置され、
前記複数の突出グランドパターンのそれぞれは、前記第1グランド層の対応するリセス領域から突出し、
前記第2グランド層は、上下方向から見たとき、前記複数のアンテナパターンのそれぞれに向かって突出する、請求項11又は12に記載のアンテナモジュール。
【請求項14】
前記連結部材の下側に配置されたICをさらに含み、
前記連結部材は、それぞれ前記複数の給電線路のうち対応する給電線路と電気的に連結された複数の配線と、それぞれ一端が前記複数の配線のうち対応する配線と電気的に連結され、他端が前記ICと電気的に連結された複数の配線ビアと、をさらに含む、請求項11から13のいずれか1項に記載のアンテナモジュール。
【請求項15】
前記連結部材の下側に配置された受動部品と、
前記連結部材の下側に配置され、前記ICを囲むように配置された遮蔽部材と、をさらに含み、
前記第1及び第2グランド層は、前記受動部品及び前記遮蔽部材と電気的に連結される、請求項14に記載のアンテナモジュール。
【請求項16】
前記連結部材の上側に配置された複数のパッチアンテナパターンと、
それぞれ一端が前記複数のパッチアンテナパターンのうち対応するパッチアンテナパターンと電気的に連結された複数の第2給電ビアと、をさらに含み、
前記連結部材は、それぞれ前記複数の第2給電ビアのうち対応する第2給電ビアと電気的に連結された複数の第2配線と、それぞれ一端が前記複数の第2配線のうち対応する第2配線と電気的に連結され、他端が前記ICと電気的に連結された複数の第2配線ビアと、をさらに含む、請求項14又は15に記載のアンテナモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアンテナ装置及びアンテナモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信のデータトラフィック(Data Traffic)は、毎年飛躍的に増加する傾向にある。かかる飛躍的に増加するデータを無線網でリアルタイムに支援するための活発な技術開発が行われつつある。例えば、IoT(Internet of Thing)ベースのデータコンテンツ化、AR(Augmented Reality)、VR(Virtual Reality)、SNSと結合したライブVR/AR、自律走行、シンクビュー(Sync View、超小型カメラを用いたユーザー視点からのリアルタイム映像伝送)などのアプリケーション(Application)は、大容量のデータを送受信できるようにサポートする通信(例えば、5G通信、mmWave通信など)を必要とする。
【0003】
これにより、最近、5世代(5G)通信を含むミリ波(mmWave)通信が活発に研究されており、これを円滑に実現するアンテナモジュールの商品化/標準化向けの研究も盛んに行われている。
【0004】
高周波数帯域(例えば、24GHz、28GHz、36GHz、39GHz、60GHzなど)のRF信号は、伝達される過程で容易に吸収されて損失につながるため、通信品質が急激に低下する可能性がある。そのため、高周波数帯域の通信向けのアンテナには、従来のアンテナ技術とは異なる技術的アプローチが必要とされ、アンテナ利得(Gain)の確保、アンテナとRFICの一体化、EIRP(Effective Isotropic Radiated Power)の確保などのための別の電力増幅器などの特殊な技術の開発が要求される。
【0005】
伝統的に、ミリ波通信環境を提供するアンテナモジュールは、高周波数に応じた高いレベルのアンテナ性能(例えば、送受信率、利得、直進性(directivity)など)を満足させるために、ICとアンテナを基板上に配置させて同軸ケーブルを介して連結する構造を用いてきた。しかし、かかる構造は、アンテナ配置スペースの不足、アンテナ形状の自由度の制限、アンテナとICの間の干渉の増加、アンテナモジュールのサイズ/コストの増加を誘発することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012−191317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、アンテナ性能(例えば、送受信率、利得、帯域幅、直進性(directivity)など)を向上させるとともに、小型化に有利な構造を有することができるアンテナ装置及びアンテナモジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、給電線路と、上記給電線路の上側又は下側に離隔配置されたグランド層と、上記給電線路の一端と電気的に連結され、RF信号を送信又は受信するように構成されたアンテナパターンと、を含み、上記グランド層は、上下方向から見たとき、上記給電線路の少なくとも一部分をオーバーラップするように上記アンテナパターンに向かって突出した第1突出領域と、それぞれ上記第1突出領域から第1及び第2側方向に離隔した位置から突出した第2及び第3突出領域を有することができる。
【0009】
本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、第1グランド層と、上記第1グランド層の上側又は下側に配置された第2グランド層とを含む連結部材と、それぞれ上記第1及び第2グランド層から離隔配置され、RF信号を送信又は受信するように構成された複数のアンテナパターンと、それぞれ上記複数のアンテナパターンのうち対応するアンテナパターンと電気的に連結され、上下方向から見たとき、対応するアンテナパターンから上記第1グランド層に向かって延長される複数の給電線路と、上記第1グランド層と電気的に連結され、上下方向から見たとき、上記複数の給電線路のそれぞれの少なくとも一部分をそれぞれオーバーラップするように配置された複数の突出グランドパターンと、を含み、上記第1グランド層は、上記複数のアンテナパターンのそれぞれに対応してリセスされた形態を有することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施形態によるアンテナモジュール及び/又はアンテナ装置は、アンテナ性能(例えば、送受信率、利得、帯域幅、直進性(directivity)など)を向上させるとともに、小型化に有利な構造を有することができる。
【0011】
本発明の一実施形態によるアンテナモジュール及び/又はアンテナ装置は、アンテナパターンをさらに圧縮して配置させることで、縮小したサイズを有しながらも、アンテナ性能を維持することができ、アンテナパターンのリフレクター(reflector)の設計自由度を向上させることができるため、より精密に調節されたアンテナ性能を有することができ、複数のアンテナ装置間の隔離度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態によるアンテナ装置を示す斜視図である。
図2図1に示されたアンテナ装置を示す側面図である。
図3a】本発明の一実施形態によるアンテナ装置及びアンテナモジュールに含まれ得る第1〜第4グランド層を示す平面図である。
図3b】本発明の一実施形態によるアンテナ装置及びアンテナモジュールに含まれ得る第1〜第4グランド層を示す平面図である。
図3c】本発明の一実施形態によるアンテナ装置及びアンテナモジュールに含まれ得る第1〜第4グランド層を示す平面図である。
図3d】本発明の一実施形態によるアンテナ装置及びアンテナモジュールに含まれ得る第1〜第4グランド層を示す平面図である。
図4a】本発明の一実施形態によるアンテナ装置の第1〜第3突出領域の様々なサイズを示す平面図である。
図4b】本発明の一実施形態によるアンテナ装置の第1〜第3突出領域の様々なサイズを示す平面図である。
図4c】本発明の一実施形態によるアンテナ装置の第1〜第3突出領域の様々なサイズを示す平面図である。
図4d図4aに示されたアンテナ装置を示す背面図である。
図5】本発明の一実施形態によるアンテナ装置を示す斜視図である。
図6図5に示されたアンテナ装置を示す側面図である。
図7】本発明の一実施形態によるアンテナ装置の複数のキャビティによるRF信号の透過方向を例示する図である。
図8a】本発明の一実施形態によるアンテナモジュールに含まれたアンテナ装置の様々な配列を示す平面図である。
図8b】本発明の一実施形態によるアンテナモジュールに含まれたアンテナ装置の様々な配列を示す平面図である。
図8c】本発明の一実施形態によるアンテナモジュールに含まれたアンテナ装置の様々な配列を示す平面図である。
図8d】本発明の一実施形態によるアンテナモジュールに含まれたアンテナ装置の様々な配列を示す平面図である。
図9】本発明の一実施形態によるアンテナモジュールに含まれたアンテナ装置の配列を示す斜視図である。
図10a】本発明の一実施形態によるアンテナモジュールに含まれた連結部材の下側の構造を例示する図である。
図10b】本発明の一実施形態によるアンテナモジュールに含まれた連結部材の下側の構造を例示する図である。
図11】本発明の一実施形態によるアンテナモジュールの概略的な構造を示す側面図である。
図12a】本発明の一実施形態によるアンテナモジュールの様々な構造を示す側面図である。
図12b】本発明の一実施形態によるアンテナモジュールの様々な構造を示す側面図である。
図13a】本発明の一実施形態による電子機器におけるアンテナモジュールの配置を例示する平面図である。
図13b】本発明の一実施形態による電子機器におけるアンテナモジュールの配置を例示する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがある。
【0014】
図1は本発明の一実施形態によるアンテナ装置を示す斜視図であり、図2図1に示されたアンテナ装置を示す側面図である。
【0015】
図1及び図2を参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、アンテナパターン120a及び連結部材200aを含むことができる。アンテナパターン120aは、連結部材200aから伝達されるRF(Radio Frequency)信号を給電線路110aを介して受けてx方向に遠隔送信するか、又はx方向にRF信号を遠隔受信して、給電線路110aを介して連結部材200aに伝達することができる。例えば、アンテナパターン120aは、ダイポール(dipole)の形態を有することができるため、y方向に延長された構造を有することができる。
【0016】
図1及び図2を参照すると、連結部材200aは、第1グランド層221a、第2グランド層222a、第3グランド層223a、第4グランド層224a、及び第5グランド層225aの少なくとも一部を含むことができ、複数のグランド層の間に配置される絶縁層をさらに含むことができる。第1〜第5グランド層221a、222a、223a、224a、225aは、互いに上下方向(z方向)に離隔配置されることができる。
【0017】
本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、第1〜第5グランド層221a、222a、223a、224a、225aの少なくとも1つを含むことができる。第1〜第5グランド層221a、222a、223a、224a、225aの個数及び上下関係は、上記アンテナ装置の設計に応じて変更されることができる。
【0018】
第4及び第5グランド層224a、225aは、ICの回路及び/又は受動部品で用いられるグランドをIC及び/又は受動部品として提供することができる。また、第4及び第5グランド層224a、225aは、IC及び/又は受動部品で用いられる電源及び信号の伝達経路を提供することができる。したがって、第4及び第5グランド層224a、225aは、IC及び/又は受動部品と電気的に連結されることができる。
【0019】
ここで、第4及び第5グランド層224a、225aは、IC及び/又は受動部品のグランド需要に応じて省略することができる。一方、第4及び第5グランド層224a、225aは、配線ビアが通過する貫通孔を有することができる。
【0020】
第3グランド層223aは、第4及び第5グランド層224a、225aの上側に離隔配置されることができ、RF(Radio Frequency)信号が流れる配線と同一の高さで上記配線を囲むように配置されることができる。上記配線は、上記配線ビアを介してICと電気的に連結されることができる。
【0021】
第1及び第2グランド層221a、222aは、第4及び第5グランド層224a、225aの上側に離隔配置され、それぞれ第3グランド層223aの下側及び上側に配置されることができる。第1グランド層221aは、配線とICの間の電磁隔離度を向上させることができ、IC及び/又は受動部品としてグランドを提供することができる。第2グランド層222aは、配線とパッチアンテナパターンの間の電磁隔離度を向上させることができ、上記パッチアンテナパターンの側面から境界条件を提供し、上記パッチアンテナパターンによって送受信されるRF信号を反射させることにより、上記パッチアンテナパターンの送受信方向をさらに集中させることができる。
【0022】
第2グランド層222aは、第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aより突出することができる。これにより、第2グランド層222aは、上記パッチアンテナパターンとアンテナパターン120aの間を電磁的にシールドすることができるため、上記パッチアンテナパターンとアンテナパターン120aの間の電磁隔離度は向上することができる。
【0023】
第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aの境界は、上下方向(z方向)から見たとき、互いに重なることができる。上記境界は、アンテナパターン120aに対するリフレクター(reflector)として作用することができるため、第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aとアンテナパターン120aの間の有効離隔距離は、アンテナパターン120aのアンテナ性能に影響を与えることができる。
【0024】
例えば、上記有効離隔距離が基準距離より短い場合、アンテナパターン120aの利得(gain)は、アンテナパターン120aから透過するRF信号の分散によって劣化することがあり、アンテナパターン120aの共振周波数は、第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aとアンテナパターン120aの間のキャパシタンスの増加によって最適化することが困難となり得る。
【0025】
また、アンテナパターン120aが第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aから遠ざかる場合、アンテナ装置及びアンテナモジュールのサイズは大きくなり得る。
【0026】
また、連結部材200aが小さくなる場合、電源及び信号の伝達経路と配線の配置スペースは不足する可能性があり、グランド層のグランド安定性は劣化し、パッチアンテナパターンの配置スペースも不足する恐れがある。即ち、アンテナ装置及びアンテナモジュールの性能が劣化する可能性がある。
【0027】
本発明の一実施形態によるアンテナ装置及びアンテナモジュールは、アンテナパターン120aを第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aにさらに近く配置させながらも、第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aとアンテナパターン120aの間の有効離隔距離を確保することができる構造を有する。これにより、本発明の一実施形態によるアンテナ装置及びアンテナモジュールは、縮小したサイズを有し、向上した性能を有することができる。
【0028】
図1及び図2を参照すると、連結部材200aに含まれる第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aの少なくとも1つは、上下方向(z方向)から見たとき、給電線路110aの少なくとも一部分をオーバーラップするようにアンテナパターン120aに向かって突出した第1突出領域P1と、それぞれ第1突出領域P1から第1及び第2側方向に離隔した位置から突出した第2及び第3突出領域P2、P3を有することができる。
【0029】
第1〜第3突出領域P1、P2、P3により、第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aの少なくとも1つからアンテナパターン120aに向かう境界は凹凸構造をなすことができる。即ち、第1キャビティC1は、第1突出領域P1と第2突出領域P2の間に形成されることができ、第2キャビティC2は、第1突出領域P1と第3突出領域P3の間に形成されることができる。第1及び第2キャビティC1、C2は、アンテナパターン120aのアンテナ性能の確保に有利な境界条件を提供することができる。
【0030】
第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aの少なくとも1つからアンテナパターン120aに向かう境界は、アンテナパターン120aに対するリフレクター(reflector)として作用することができるため、アンテナパターン120aから透過するRF信号の一部は、第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aの少なくとも1つの境界で反射することができる。
【0031】
第1及び第2キャビティC1、C2はそれぞれ、アンテナパターン120aの第1及び第2ポールの一端と他端の間から第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aの少なくとも1つに向かう方向にリセスされた構造を有することができる。即ち、第1及び第2キャビティC1、C2は、アンテナパターン120aの第1及び第2ポールのそれぞれに対するリフレクターとして作用することができる。
【0032】
これにより、アンテナパターン120aの各ポールから第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aの少なくとも1つまでの有効離隔距離は、アンテナパターン120aの位置を実質的に変更しなくても長くすることができる。又は、アンテナパターン120aは、アンテナ性能の実質的な犠牲がなくても第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aにさらに近く配置されることができる。
【0033】
例えば、アンテナパターン120aの各ポールから透過するRF信号のうち第1及び第2キャビティC1、C2に向かうRF信号は、第1及び第2キャビティC1、C2がない場合と比較して、x方向にさらに集中して反射することができる。したがって、アンテナパターン120aの利得は、第1及び第2キャビティC1、C2がない場合と比較して、より向上することができる。
【0034】
例えば、アンテナパターン120aの各ポールと第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aの間のキャパシタンスは、第1及び第2キャビティC1、C2がない場合と比較して、より小さくなる。したがって、アンテナパターン120aの共振周波数は、より容易に最適化することができる。
【0035】
また、第1突出領域P1は、アンテナパターン120aとの電磁結合によって追加の共振点を提供することができる。上記共振点は、第1突出領域P1の形態(例えば、幅、長さ、厚さ、第2及び第3突出領域との離隔距離、アンテナパターンとの離隔距離)などに依存する。
【0036】
上記追加の共振点がアンテナパターン120aの周波数帯域に近い場合、アンテナパターン120aの帯域幅は拡張されることができる。また、上記追加の共振点は、アンテナパターン120aの追加の周波数帯域をサポートすることにより、アンテナパターン120aのマルチバンド通信を可能にすることもできる。したがって、第1突出領域P1は、アンテナパターン120aの帯域幅を広げたり、アンテナパターン120aの通信帯域を拡張したりすることができる。
【0037】
また、第2及び第3突出領域P2、P3は、アンテナパターン120aと隣接するアンテナ装置の間を電磁的に遮蔽させることもできる。これにより、アンテナパターン120aと隣接するアンテナ装置の間の離隔距離はより短くなり、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールのサイズは減少することができる。
【0038】
一方、図1及び図2を参照すると、連結部材200aは、第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aの少なくとも2つと電気的に連結され、上下方向(z方向)から見たとき、第1及び第2キャビティC1、C2のそれぞれの少なくとも一部を囲むように配列された複数の遮蔽ビア245aをさらに含むことができる。
【0039】
上記複数の遮蔽ビア245aは、アンテナパターン120aから透過するRF信号のうち、第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aの間のギャップに漏れるRF信号を反射させることができる。これにより、アンテナパターン120aの利得はさらに向上し、アンテナパターン120aと配線の間の電磁隔離度は向上することができる。
【0040】
一方、図1及び図2を参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、給電線路110a、給電ビア111a、アンテナパターン120a、ディレクターパターン125a、及び連結部材200aの少なくとも一部を含むことができる。
【0041】
給電線路110aは、第3グランド層223a内の配線と電気的に連結されることができるため、RF信号の伝達経路として作用することができる。給電線路110aは、見方によっては、第3グランド層223aに含まれる構成要素として見なすことができる。アンテナパターン120aが連結部材200aの側面に隣接して配置されることができるため、給電線路110aは、第3グランド層223aの配線からアンテナパターン120aに向かって延長される造を有することができる。
【0042】
給電線路110aは、第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aの少なくとも2つの第1突出領域P1の間に配置されることができる。これにより、給電線路110aは、アンテナパターン120a、隣接するアンテナ装置、及びパッチアンテナパターンの少なくとも1つから受け得る電磁ノイズを低減させることができる。上記給電線路110aの電磁ノイズは、第1突出領域P1の幅と長さが大きければ大きいほど、さらに減少することができる。
【0043】
上記給電線路110aは、第1及び第2給電線路を含むことができる。例えば、上記第1給電線路は、アンテナパターン120aにRF信号を伝達し、上記第2給電線路は、アンテナパターン120aからRF信号の伝達を受けるように構成されることができる。例えば、上記第1給電線路は、アンテナパターン120aからRF信号の伝達を受けるか、又はアンテナパターン120aにRF信号を伝達するように構成されることができ、上記第2給電線路は、アンテナパターン120aにインピーダンスを提供するように構成されることができる。
【0044】
例えば、上記第1及び第2給電線路はそれぞれ、RF信号をアンテナパターン120aに伝達し、アンテナパターン120aからRF信号の伝達を受け、かつ互いに位相差(例えば、180度、90度)を有するように差動給電(differential feeding)方式で構成されることができる。上記位相差は、ICの位相シフタ(phase shifter)や、第1及び第2給電線路の電気長(electrical length)の差により実現されることができる。
【0045】
一方、設計に応じて、上記給電線路110aが1/4波長変換器や、バラン(balun)、インピーダンス変換線路を含むことで、RF信号の伝送効率を向上させることができる。しかし、1/4波長変換器やバラン、インピーダンス変換線路は、設計に応じて省略されることができる。
【0046】
給電ビア111aは、アンテナパターン120aと給電線路110aを電気的に連結させるように配置されることができる。給電ビア111aは、アンテナパターン120aと給電線路110aに対して垂直に配置されることができる。アンテナパターン120aと給電線路110aが互いに同一の高さに配置される場合、給電ビア111aは省略されることができる。
【0047】
給電ビア111aにより、アンテナパターン120aは、給電線路110aより高い位置又は低い位置に配置されることができる。アンテナパターン120aの具体的な位置は、給電ビア111aの長さに応じて変わることができるため、アンテナパターン120aの放射パターンの方向は、給電ビア111aの長さ設計に応じて上下方向(z方向)にやや傾くことができる。
【0048】
例えば、アンテナパターン120aは、給電ビア111aにより、第2グランド層222aから遠ざかるように給電線路110aより下位に配置されることができる。これにより、第2グランド層222aは、アンテナパターン120aとパッチアンテナパターンの間の電磁隔離度をさらに向上させることができる。
【0049】
一方、ビアパターン112aは、給電ビア111aに結合されることができ、給電ビア111aの上部と下部をそれぞれ支持することができる。
【0050】
アンテナパターン120aは、給電線路110aと電気的に連結されてRF信号を送信又は受信するように構成されることができる。ここで、上記アンテナパターン120aの各ポールの一端は、給電線路110aの第1及び第2給電線路と電気的に連結されることができる。
【0051】
上記アンテナパターン120aは、ポールの長さ、ポールの厚さ、ポール間の間隔、ポールと連結部材の側面との間隔、絶縁層の誘電率の少なくとも1つによる周波数帯域(例えば、28GHz、60GHz)を有することができる。
【0052】
アンテナパターン120aとディレクターパターン125aは、見方によっては、第4グランド層224aに含まれる構成要素として見なすことができる。ディレクターパターン125aは、設計に応じて省略されることができる。
【0053】
ディレクターパターン125aは、アンテナパターン120aから側方向に離隔配置されることができる。上記ディレクターパターン125aは、アンテナパターン120aに電磁的に結合されて、アンテナパターン120aの利得や帯域幅を向上させることができる。上記ディレクターパターン125aは、アンテナパターン120aのダイポールの全長さより短い長さを有するため、アンテナパターン120aの電磁結合の集中度をさらに向上させることができ、アンテナパターン120aの利得又は直進性(directivity)をさらに向上させることができる。
【0054】
図3a〜図3dは本発明の一実施形態によるアンテナ装置及びアンテナモジュールに含まれ得る第1〜第4グランド層を示す平面図である。
【0055】
図3aを参照すると、第1グランド層221aの第1突出領域P1は、第2及び第3突出領域P2、P3より突出することができる。これにより、アンテナパターンは、第1グランド層221aとの有効離隔距離をより簡単に確保しながらも、第1突出領域P1に対する電磁結合をさらに向上させることができる。したがって、本発明の一実施形態によるアンテナ装置及びアンテナモジュールのアンテナ性能をさらに向上させることができる。
【0056】
ここで、第1突出領域P1は、第1グランド層221aに含まれることができ、見方によっては、別の構成要素として第1グランド層221aと電気的に連結された突出グランドパターンとして見なすことができる。
【0057】
また、複数の遮蔽ビア245aは、第1グランド層221aと電気的に連結されることができ、第2及び第3突出領域P2、P3の間の領域の境界に沿って配列されることができる。また、第1グランド層221aは、第1及び第2配線ビア231a、232aがそれぞれ通過する複数の貫通孔を有することができる。一方、給電ビアに結合されたビアパターン112aは、見方によっては、第1グランド層221aに含まれる構成要素として見なすことができる。
【0058】
図3a及び図3bを参照すると、第2グランド層222aは、第4突出領域P4を有し、上下方向(z方向)から見たとき、第1グランド層221aの第1突出領域P1と第2突出領域P2の間(第1キャビティ)をオーバーラップし、第1グランド層221aの第1突出領域P1と第3突出領域P3の間(第2キャビティ)をオーバーラップすることができる。これにより、アンテナパターンは、第4突出領域P4に対する電磁結合をさらに向上させ、上側に配置されたパッチアンテナパターンに対する電磁隔離度を確保することができる。したがって、本発明の一実施形態によるアンテナ装置及びアンテナモジュールのアンテナ性能をさらに向上させることができる。
【0059】
また、複数の遮蔽ビア245aは、第2グランド層222aと電気的に連結されることができ、第2グランド層222aの境界に沿って配列されることができる。また、第2グランド層222aは、第2給電ビア1120aが通過する貫通孔を有することができる。第2給電ビア1120aは、パッチアンテナパターンと第2配線の間を電気的に連結させることができる。
【0060】
図3cを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナ装置及びアンテナモジュールは、給電線路110aと第1配線ビア231aの間を電気的に連結させる第1配線212aと、第2給電ビア1120aと第2配線ビア232aの間を電気的に連結させる第2配線214aと、をさらに含むことができる。
【0061】
第3グランド層223aは、第1配線212aと第2配線214aをそれぞれ囲むように配置されることができる。これにより、第1配線212aと第2配線214aのそれぞれの電磁ノイズは減少することができる。
【0062】
複数の遮蔽ビア245aは、第3グランド層223aと電気的に連結されることができ、第3グランド層223aの境界と第1及び第2配線212a、214aに沿って配列されることができる。これにより、第1配線212aと第2配線214aのそれぞれの電磁ノイズはさらに減少することができる。
【0063】
図3a及び図3cを参照すると、第3グランド層223aは、上下方向(z方向)から見たとき、第1グランド層221aの第2突出領域P2と第3突出領域P3の間の領域がリセスされた形態を有することができる。即ち、第3グランド層223aは、第2突出領域P2−2と第3突出領域P3−2を有することができる。
【0064】
図3a及び図3dを参照すると、第4グランド層224aは、上下方向(z方向)から見たとき、第1グランド層221aの第2突出領域P2と第3突出領域P3の間の領域がリセスされた形態を有することができる。即ち、第4グランド層224aは、第2突出領域P2−3と第3突出領域P3−3を有することができる。
【0065】
複数の遮蔽ビア245aは、第4グランド層224aと電気的に連結され、第2突出領域P2−3と第3突出領域P3−3の間の領域を囲むように配列されることができる。
【0066】
また、第4グランド層224aは、第1及び第2配線ビア231a、232aがそれぞれ通過する複数の貫通孔を有することができる。第1及び第2配線ビア231a、232aは、第4グランド層224aの下側に配置されるICと電気的に連結されることができる。
【0067】
一方、アンテナパターン120a及びディレクターパターン125aは、見方によっては、第4グランド層224aに含まれる構成要素として見なすことができる。
【0068】
一方、第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aのうちキャビティ(cavity)を提供するグランド層の個数が多ければ多いほど、キャビティの上下方向(z方向)の長さは長くなり得る。キャビティの上下方向(z方向)の長さは、アンテナパターン120aのアンテナ性能に影響を与えることができる。本発明の一実施形態によるアンテナ装置及びアンテナモジュールは、キャビティを提供するグランド層の個数を調節することにより、キャビティの上下方向(z方向)の長さを容易に調節することができるため、アンテナパターン120aのアンテナ性能をより簡単に調節することができる。
【0069】
また、第1、第3、第4及び第5グランド層221a、223a、224a、225aの少なくとも2つのリセス領域は、互いに同一の長方形の形状を有することができる。これにより、キャビティは直方体をなすことができる。キャビティが直方体である場合、キャビティの境界で反射するRF信号のxベクトル成分とyベクトル成分のうち、xベクトル成分の割合がさらに高くなる。yベクトル成分は、xベクトル成分に比べてキャビティ内でさらに相殺されやすいため、アンテナパターン120aは、キャビティの境界で反射するRF信号のxベクトル成分の割合が高ければ高いほど、さらに向上した利得を有することができる。したがって、アンテナパターン120aは、キャビティが直方体に近いほど、さらに向上した利得を有することができる。
【0070】
図4a〜図4cは、本発明の一実施形態によるアンテナ装置の第1〜第3突出領域の様々なサイズを示す平面図であり、図4dは図4aに示されたアンテナ装置を示す背面図である。
【0071】
図4a〜図4cを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナ装置及びアンテナモジュールは、給電線路110c、110d、110eと、給電ビア111c、111d、111eと、アンテナパターン120c、120d、120eと、ディレクターパターン125c、125d、125eと、第1グランド層221c、221d、221eと、第2グランド層222c、222d、222eと、を含むことができる。
【0072】
図4a〜図4cを参照すると、第1グランド層221cの第1突出領域P1は、第1幅w1と第1高さh1を有することができる。図4bを参照すると、第1グランド層221dの第1突出領域P1は、第2幅w2と第1高さh1を有することができる。図4cを参照すると、第1グランド層221eの第1突出領域P1は、第1幅w1と第2高さh2を有することができる。
【0073】
ここで、第2幅w2は第1幅w1より短くてもよい。これにより、アンテナパターン120c、120d、120eの帯域位置や帯域幅は変更されることができる。
【0074】
また、第1突出領域P1の第1高さh1は、第2及び第3突出領域P2、P3の突出長さより長くてもよく、第1突出領域P1の第2高さh2は、第2及び第3突出領域P2、P3の突出長さより短くてもよい。
【0075】
また、図4a〜図4cを参照すると、上下方向(z方向)から見たとき、アンテナパターン120c、120d、120eと第1突出領域P1の間の離隔距離は、第2又は第3突出領域P2又はP3の突出長さより短くてもよい。これにより、本発明の一実施形態によるアンテナ装置及びアンテナモジュールは、第1グランド層221c、221d、221eのRF信号の反射性能を大きく阻害しないながらも、縮小したサイズを有することができる。
【0076】
また、図4a及び図4cを参照すると、アンテナパターン120c、120eの第1ポールの長さは、第1グランド層221c、221eの第1突出領域P1と第2突出領域P2の間(第1キャビティ)の離隔距離より長く、アンテナパターン120c、120eの第2ポールの長さは、第1グランド層221c、221eの第1突出領域P1と第3突出領域P3の間(第2キャビティ)の離隔距離より長くてもよい。これにより、第1グランド層221c、221eは、アンテナパターン120c、120eのRF信号を特定方向(x方向)にさらに集中させながら反射させることができる。
【0077】
また、図4a及び図4cを参照すると、ディレクターパターン125c、125eの長さ方向の長さは、第1グランド層221c、221eの第2突出領域P2と第3突出領域P3の間隔より短く、第1グランド層221c、221eの第1突出領域P1の幅方向(y方向)の長さより長くてもよい。これにより、本発明の一実施形態によるアンテナ装置及びアンテナモジュールは、アンテナ性能(例えば、帯域幅、直進性など)を確保しながらも、縮小したサイズを有することができる。
【0078】
図5は本発明の一実施形態によるアンテナ装置を示す斜視図であり、図6図5に示されたアンテナ装置を示す側面図である。
【0079】
図5及び図6を参照すると、アンテナパターン120bは、折り返しダイポール(folded dipole)の形態を有することができ、給電ビアとディレクターパターンは省略されることができる。
【0080】
給電線路110bは、第4グランド層224bと同一の高さに配置されることができ、第4グランド層224bによって囲まれる第1配線と電気的に連結されることができる。
【0081】
連結部材200bは、第1、第2、第3、第4及び第5グランド層221b、222b、223b、224b、225bの少なくとも1つと、複数の遮蔽ビア245bと、を含むことができる。ここで、第2グランド層222bの第4突出領域は省略されることができる。
【0082】
第1グランド層221bは、給電線路110bがアンテナパターン120bから延長された方向にリセスされた形態を有することができ、突出グランドパターンP1−2を含むことができる。上記突出グランドパターンP1−2は、上述の第1突出領域に対応することができる。
【0083】
設計に応じて、第5グランド層225bは突出領域を有することもできる。上記突出領域と突出グランドパターンP1−2は、アンテナパターン120bに電磁的に結合されることができ、上述の第1及び第2キャビティの境界を提供することができる。
【0084】
図7は本発明の一実施形態によるアンテナ装置の複数のキャビティによるRF信号の透過方向を例示する図である。
【0085】
図7を参照すると、配線ビア230、給電線路110、及び給電ビア111の順に伝達されたRF信号は、アンテナパターン120の各ポールから透過することができる。アンテナパターン120の各ポールから透過するRF信号の一部は、ディレクターパターン125を介して前方に放射されることができる。
【0086】
アンテナパターン120の各ポールから透過するRF信号のうち第1グランド層221に向かって透過するRF信号は、第1グランド層221の第1及び第2キャビティによってより集中することができ、第1及び第2キャビティの境界で反射することができる。反射したRF信号は、アンテナパターン120の前方にさらに集中して透過することができる。したがって、本発明の一実施形態によるアンテナ装置の利得(gain)はさらに改善されることができる。
【0087】
図8a〜図8dは本発明の一実施形態によるアンテナモジュールに含まれたアンテナ装置の様々な配列を示す平面図である。
【0088】
図8aを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、第1アンテナ装置101eと、第2アンテナ装置102eと、第1グランド部材221eと、を含むことができる。
【0089】
図8bを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、第1アンテナ装置101fと、第2アンテナ装置102fと、第3アンテナ装置103fと、第4アンテナ装置104fと、第1グランド部材221fと、を含むことができる。
【0090】
図8cを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、第1アンテナ装置101gと、第2アンテナ装置102gと、第3アンテナ装置103gと、第4アンテナ装置104gと、第1グランド部材221gと、を含むことができる。
【0091】
図8a〜図8cに示されたアンテナモジュールは、アンテナパッケージを省略することができる。
【0092】
図8dを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、第1アンテナ装置101hと、第2アンテナ装置102hと、第3アンテナ装置103hと、第4アンテナ装置104hと、第1グランド部材221hと、IC1300hと、を含むことができる。
【0093】
第1グランド部材221e、221f、221g、221hは、複数のアンテナ装置間の隔離度を向上させ、かつ複数のアンテナ装置の具体的な配置位置を提供することができる。
【0094】
図9は本発明の一実施形態によるアンテナモジュールに含まれたアンテナ装置の配列を示す斜視図である。
【0095】
図9を参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、複数のアンテナ装置100c、100dと、複数のパッチアンテナパターン1110dと、複数のパッチアンテナキャビティ1130dと、誘電層1140c、1140dと、めっき部材1160dと、複数のチップアンテナ1170c、1170dと、複数のダイポールアンテナ1175c、1175dと、を含むことができる。
【0096】
複数のアンテナ装置100c、100dはそれぞれ、図1図8を参照して上述したアンテナ装置と同様に設計されることができ、アンテナモジュールの側面に隣接して並んで配列されることができる。これにより、複数のアンテナ装置100c、100dの一部は、x軸方向にRF信号を送受信することができ、残りの一部は、y軸方向にRF信号を送受信することができる。
【0097】
複数のパッチアンテナパターン1110dは、アンテナモジュールの上側に隣接して配置され、上下方向(z方向)にRF信号を送受信することができる。上記複数のパッチアンテナパターン1110dの個数、配置及び形態は、特に限定されない。例えば、複数のパッチアンテナパターン1110dの形状は円形であることができ、複数のパッチアンテナパターン1110dは1×n(nは2以上の自然数)の構造に配列されることができ、複数のパッチアンテナパターンの個数は16個であることができる。
【0098】
複数のパッチアンテナキャビティ1130dのそれぞれは、複数のパッチアンテナパターン1110dのそれぞれの側面及び下側をカバーするように形成されることができ、複数のパッチアンテナパターン1110dのそれぞれがRF信号を送受信するための境界条件を提供することができる。
【0099】
複数のチップアンテナ1170c、1170dは、互いに対向する2つの電極をそれぞれ有することができ、アンテナモジュールの上側又は下側に配置されることができ、2つの電極のうち1つを用いることで、x軸方向及び/又はy軸方向にRF信号を送受信するように配置されることができる。
【0100】
複数のダイポールアンテナ1175c、1175dは、アンテナモジュールの上側又は下側に配置されることができ、z軸方向にRF信号を送受信することができる。即ち、上記複数のダイポールアンテナ1175c、1175dは、複数のアンテナ装置100c、100dに対して垂直となるように上下方向(z方向)に立てられて配置されることができる。設計に応じて、上記複数のダイポールアンテナ1175c、1175dの少なくとも一部は、モノポール(monopole)アンテナに置き換えることもできる。
【0101】
図10a及び図10bは本発明の一実施形態によるアンテナ装置を含むアンテナモジュールの連結部材の下側の構造を例示する図である。
【0102】
図10aを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、連結部材200、IC310、接着部材320、電気連結構造体330、封止材340、受動部品350、及びサブ基板410の少なくとも一部を含むことができる。
【0103】
連結部材200は、図1図8を参照して上述した連結部材と類似の構造を有することができる。
【0104】
IC310は、上述のICと同一であり、連結部材200の下側に配置されることができる。上記IC310は、連結部材200の配線と電気的に連結され、RF信号を伝達するか、又はRF信号の伝達を受けることができ、連結部材200のグランド層と電気的に連結されてグランドの提供を受けることができる。例えば、IC310は、周波数変換、増幅、フィルタリング、位相制御、及び電源生成の少なくとも一部を行うことにより、変換された信号を生成することができる。
【0105】
接着部材320は、IC310と連結部材200を互いに接着させることができる。
【0106】
電気連結構造体330は、IC310と連結部材200を電気的に連結させることができる。例えば、電気連結構造体330は、半田ボール(solder ball)、ピン(pin)、ランド(land)、パッド(pad)のような構造を有することができる。電気連結構造体330は、連結部材200の配線とグランド層より低い溶融点を有するため、上記低い溶融点を用いた所定の工程を経てIC310と連結部材200を電気的に連結させることができる。
【0107】
封止材340は、IC310の少なくとも一部を封止することができ、IC310の放熱性能と衝撃保護性能を向上させることができる。例えば、封止材340は、PIE(Photo Imageable Encapsulant)、ABF(Ajinomoto Build−up Film)、エポキシモールディングコンパウンド(epoxy molding compound、EMC)などで実現されることができる。
【0108】
受動部品350は、連結部材200の下面上に配置されることができ、電気連結構造体330を介して連結部材200の配線及び/又はグランド層と電気的に連結されることができる。
【0109】
サブ基板410は、連結部材200の下側に配置されることができ、外部からIF(intermediate frequency)信号又はベースバンド(base band)信号の伝達を受けてIC310に伝達するか、又はIC310からIF信号又はベースバンド信号の伝達を受けることで、外部に伝達するように連結部材200と電気的に連結されることができる。ここで、RF信号の周波数(例えば、24GHz、28GHz、36GHz、39GHz、60GHz)は、IF信号(例えば、2GHz、5GHz、10GHzなど)の周波数より大きい。
【0110】
例えば、サブ基板410は、連結部材200のICグランド層に含まれ得る配線を介してIF信号又はベースバンド信号をIC310に伝達するか、又はIC310からの伝達を受けることができる。連結部材200の第1グランド層がICグランド層と配線の間に配置されるため、アンテナモジュール内でIF信号又はベースバンド信号とRF信号は、電気的に隔離されることができる。
【0111】
図10bを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、遮蔽部材360、コネクタ420、及びチップアンテナ430の少なくとも一部を含むことができる。
【0112】
遮蔽部材360は、連結部材200の下側に配置され、連結部材200と共にIC310を囲むように配置されることができる。例えば、遮蔽部材360は、IC310と受動部品350を共にカバー(例えば、conformal shield)するか、又はそれぞれカバー(例えば、compartment shield)するように配置されることができる。例えば、遮蔽部材360は、一面が開放された六面体形状を有し、連結部材200との結合によって六面体の収容空間を有することができる。遮蔽部材360は、銅のように高導電率を有する物質で実現されて浅いスキンデプス(skin depth)を有することができ、連結部材200のグランド層と電気的に連結されることができる。したがって、遮蔽部材360は、IC310と受動部品350が受け得る電磁ノイズを低減させることができる。
【0113】
コネクタ420は、ケーブル(例えば、同軸ケーブル、フレキシブルPCB)の接続構造を有することができ、連結部材200のICグランド層と電気的に連結されることができ、上述のサブ基板と同様の役割を果たすことができる。即ち、上記コネクタ420は、ケーブルからIF信号、ベースバンド信号及び/又は電源の提供を受けるか、又はIF信号及び/又はベースバンド信号をケーブルに提供することができる。
【0114】
チップアンテナ430は、本発明の一実施形態によるアンテナ装置を補助してRF信号を送信又は受信することができる。例えば、チップアンテナ430は、絶縁層より大きい誘電率を有する誘電体ブロックと、上記誘電体ブロックの両面に配置される複数の電極と、を含むことができる。上記複数の電極のうち1つは、連結部材200の配線と電気的に連結されることができ、他の1つは、連結部材200のグランド層と電気的に連結されることができる。
【0115】
図11は本発明の一実施形態によるアンテナ装置を含むアンテナモジュールの概略的な構造を示す側面図である。
【0116】
図11を参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、アンテナ装置100fと、パッチアンテナパターン1110f、IC310f、及び受動部品350fが連結部材500fに統合された構造を有することができる。
【0117】
アンテナ装置100f及びパッチアンテナパターン1110fはそれぞれ、上述のアンテナ装置及び上述のパッチアンテナパターンと同様に設計されることができ、IC310fからRF信号の伝達を受けて送信するか、又は受信したRF信号をIC310fに伝達することができる。
【0118】
連結部材500fは、少なくとも1つの導電層510fと、少なくとも1つの絶縁層520fが積層された構造(例えば、プリント回路基板の構造)を有することができる。上記導電層510fは、上述のグランド層と配線を有することができる。
【0119】
また、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、フレキシブル連結部材550fをさらに含むことができる。フレキシブル連結部材550fは、上下方向から見たとき、連結部材500fにオーバーランプされる第1フレキシブル領域570fと、連結部材500fにオーバーラップされない第2フレキシブル領域580fと、を含むことができる。
【0120】
第2フレキシブル領域580fは、上下方向に柔軟に曲がることができる。これにより、第2フレキシブル領域580fは、セット基板のコネクタ及び/又は隣接するアンテナモジュールに柔軟に連結されることができる。
【0121】
フレキシブル連結部材550fは、信号線560fを含むことができる。IF(Intermediate frequency)信号及び/又はベースバンド信号は、信号線560fを介してIC310fに伝達されるか、又はセット基板のコネクタ及び/又は隣接するアンテナモジュールに伝達されることができる。
【0122】
図12a及び図12bは本発明の一実施形態によるアンテナ装置を含むアンテナモジュールの様々な構造を示す側面図である。
【0123】
図12aを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、アンテナパッケージと連結部材が結合された構造を有することができる。
【0124】
連結部材は、少なくとも1つの導電層1210bと、少なくとも1つの絶縁層1220bと、を含むことができ、少なくとも1つの導電層1210bに連結された配線ビア1230bと、配線ビア1230bに連結された接続パッド1240bと、を含むことができ、銅の再配線層(Redistribution Layer、RDL)と類似の構造を有することができる。上記連結部材の上面には、アンテナパッケージが配置されることができる。
【0125】
アンテナパッケージは、複数のパッチアンテナパターン1110b、複数の上部結合パターン1115b、複数のパッチアンテナ給電ビア1120b、誘電層1140b、及び仕上げ部材1150bの少なくとも一部を含むことができる。
【0126】
複数のパッチアンテナ給電ビア1120bの一端は複数のパッチアンテナパターン1110bとそれぞれ電気的に連結されることができ、複数のパッチアンテナ給電ビア1120bの他端は連結部材の少なくとも1つの導電層1210bに対応する配線とそれぞれ電気的に連結されることができる。
【0127】
誘電層1140bは、複数のパッチアンテナ給電ビア1120bのそれぞれの側面を包囲するように配置されることができる。上記誘電層1140bの高さは、連結部材の少なくとも1つの絶縁層1220bの高さより高くてもよい。アンテナパッケージは、上記誘電層1140bの高さ及び/又は幅が大きければ大きいほど、アンテナ性能を確保するという点において有利であり、複数の上部結合パターン1115bのRF信号の送受信動作に有利な境界条件(例えば、小さい製造公差、短い電気長、滑らかな表面、誘電層の大きいサイズ、誘電定数の調節など)を提供することができる。
【0128】
仕上げ(encapsulation)部材1150bは、誘電層1140b上に配置されることができ、複数のパッチアンテナパターン1110b及び/又は複数の上部結合パターン1115bの衝撃や酸化に対する耐久性を向上させることができる。例えば、上記仕上げ部材1150bは、PIE(Photo Imageable Encapsulant)、ABF(Ajinomoto Build−up Film)、エポキシモールディングコンパウンド(epoxy molding compound、EMC)などで実現されることができるが、これに限定されない。
【0129】
IC1301b、PMIC1302b、及び複数の受動部品1351b、1352b、1353bは、連結部材の下面上に配置されることができる。
【0130】
上記PMIC1302bは、電源を生成し、生成した電源を連結部材の少なくとも1つの導電層1210bを介してIC1301bに伝達することができる。
【0131】
上記複数の受動部品1351b、1352b、1353bは、IC1301b及び/又はPMIC1302bにインピーダンスを提供することができる。例えば、上記複数の受動部品1351b、1352b、1353bは、キャパシタ(例えば、Multi Layer Ceramic Capacitor(MLCC))やインダクタ、チップ抵抗器の少なくとも一部を含むことができる。
【0132】
図12bを参照すると、ICパッケージは、IC1300aと、IC1300aの少なくとも一部を封止する封止材1305aと、第1側面がIC1300aと対向するように配置される支持部材1355aと、IC1300aと支持部材1355aと電気的に連結された少なくとも1つの導電層1310aと絶縁層1280aとを含む連結部材と、を含むことができ、連結部材又はアンテナパッケージに結合されることができる。
【0133】
連結部材は、少なくとも1つの導電層1210aと、少なくとも1つの絶縁層1220aと、配線ビア1230aと、接続パッド1240aと、パッシベーション層1250aと、を含むことができる。アンテナパッケージは、複数のパッチアンテナパターン1110aと、複数の上部結合パターン1115aと、複数のパッチアンテナ給電ビア1120aと、誘電層1140aと、仕上げ部材1150aと、を含むことができる。
【0134】
上記ICパッケージは、上述の連結部材に結合されることができる。ICパッケージに含まれているIC1300aで生成されたRF信号は、少なくとも1つの導電層1310aを介してアンテナパッケージに伝達されて、アンテナモジュールの上面方向に送信されることができ、アンテナパッケージから受信されたRF信号は、少なくとも1つの導電層1310aを介してIC1300aに伝達されることができる。
【0135】
上記ICパッケージは、IC1300aの上面及び/又は下面に配置された接続パッド1330aをさらに含むことができる。IC1300aの上面に配置された接続パッドは、少なくとも1つの導電層1310aと電気的に連結されることができ、IC1300aの下面に配置された接続パッドは、下端導電層1320aを介して支持部材1355a又はコアめっき部材1365aと電気的に連結されることができる。ここで、コアめっき部材1365aは、IC1300aに接地領域を提供することができる。
【0136】
上記支持部材1355aは、上記連結部材に接するコア誘電層1356aと、コア誘電層1356aの上面及び/又は下面に配置されたコア導電層1359aと、コア誘電層1356aを貫通し、コア導電層1359aを電気的に連結し、接続パッド1330aと電気的に連結される少なくとも1つのコアビア1360aと、を含むことができる。上記少なくとも1つのコアビア1360aは、半田ボール(solder ball)、ピン(pin)、ランド(land)のような電気連結構造体1340aと電気的に連結されることができる。
【0137】
これにより、上記支持部材1355aは、下面からベース信号又は電源の供給を受けることで、上記連結部材の少なくとも一つの導電層1310aを介して上記ベース信号及び/又は電源をIC1300aに伝達することができる。
【0138】
上記IC1300aは、上記ベース信号及び/又は電源を用いてミリ波(mmWave)帯域のRF信号を生成することができる。例えば、上記IC1300aは、低周波数のベース信号の伝達を受けて、上記ベース信号の周波数変換、増幅、フィルタリング、位相制御、及び電源生成を行うことができ、高周波特性を考慮して、化合物半導体(例えば、GaAs)で実現されてもよく、シリコン半導体で実現されてもよい。
【0139】
一方、上記ICパッケージは、少なくとも1つの導電層1310aに対応する配線と電気的に連結される受動部品1350aをさらに含むことができる。上記受動部品1350aは、支持部材1355aが提供する収容空間1306aに配置されることができる。
【0140】
また、上記ICパッケージは、支持部材1355aの側面に配置されたコアめっき部材1365a、1370aを含むことができる。上記コアめっき部材1365a、1370aは、IC1300aに接地領域を提供することができ、IC1300aの熱を外部に発散させるか、又はIC1300aに対するノイズを除去することができる。
【0141】
一方、ICパッケージと連結部材はそれぞれ独立して製造されて結合されることができるが、設計に応じて、共に製造されることもできる。即ち、複数のパッケージ間の別の結合過程は省略されることができる。
【0142】
一方、上記ICパッケージは、電気連結構造体1290aとパッシベーション層1285aを介して上記連結部材に結合されることができるが、設計に応じて、上記電気連結構造体1290aとパッシベーション層1285aは省略されることができる。
【0143】
図13a及び図13bは本発明の一実施形態による電子機器におけるアンテナモジュールの配置を例示する平面図である。
【0144】
図13aを参照すると、アンテナ装置100g、パッチアンテナパターン1110g、及び誘電層1140gを含むアンテナモジュールは、電子機器700gのセット基板600g上において電子機器700gの側面境界に隣接して配置されることができる。
【0145】
電子機器700gは、スマートフォン(smart phone)、携帯情報端末(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピューター(computer)、モニター(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビジョン(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであることができるが、これに限定されない。
【0146】
上記セット基板600g上には、通信モジュール610g及びベースバンド回路620gが配置されることができる。アンテナモジュールは、同軸ケーブル630gを介して通信モジュール610g及び/又はベースバンド回路620gと電気的に連結されることができる。
【0147】
通信モジュール610gは、デジタル信号処理を行うように、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップと、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップ、及びアナログ−デジタルコンバータ、ASIC(application−specific IC)などのロジックチップの少なくとも一部を含むことができる。
【0148】
ベースバンド回路620gは、アナログ−デジタル変換、アナログ信号の増幅、フィルタリング、及び周波数変換を行うことでベース信号を生成することができる。上記ベースバンド回路620gから入出力されるベース信号は、ケーブルを介してアンテナモジュールに伝達されることができる。
【0149】
例えば、上記ベース信号は、電気連結構造体、コアビア、及び配線を介してICに伝達されることができる。上記ICは、上記ベース信号をミリ波(mmWave)帯域のRF信号に変換することができる。
【0150】
図13bを参照すると、アンテナ装置100h、パッチアンテナパターン1110h、及び誘電層1140hをそれぞれ含む複数のアンテナモジュールは、電子機器700hのセット基板600h上において電子機器700hの一側面の境界と他側面の境界にそれぞれ隣接して配置されることができ、上記セット基板600h上には、通信モジュール610h及びベースバンド回路620hがさらに配置されることができる。上記複数のアンテナモジュールは、同軸ケーブル630hを介して通信モジュール610h及び/又はベースバンド回路620hと電気的に連結されることができる。
【0151】
一方、本明細書に記載の導電層、グランド層、給電線路、給電ビア、アンテナパターン、パッチアンテナパターン、遮蔽ビア、ディレクターパターン、電気連結構造体、めっき部材、コアビアは、金属材料(例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はそれらの合金などの導電性物質)を含むことができ、CVD(chemical vapor deposition)、PVD(Physical vapor deposition)、スパッタリング(sputtering)、サブトラクティブ(Subtractive)、アディティブ(Additive)、SAP(Semi−Additive Process)、MSAP(Modified Semi−Additive Process)などのめっき方法によって形成されることができるが、これに限定されない。
【0152】
一方、本明細書に記載の誘電層及び/又は絶縁層は、FR4、LCP(Liquid Crystal Polymer)、LTCC(Low Temperature Co−fired Ceramic)、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はそれらの樹脂が無機フィラーとガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)などの芯材に含浸された樹脂、プリプレグ(prepreg)、ABF(Ajinomoto Build−up Film)、FR−4、BT(Bismaleimide Triazine)、感光性絶縁(Photo Imagable Dielectric:PID)樹脂、一般の銅箔積層板(Copper Clad Laminate、CCL)、又はガラスやセラミック(ceramic)系の絶縁材などで実現されることもできる。上記絶縁層は、本明細書に記載のアンテナ装置及びアンテナモジュールにおいて、導電層、グランド層、給電線路、給電ビア、アンテナパターン、パッチアンテナパターン、遮蔽ビア、ディレクターパターン、電気連結構造体、めっき部材、コアビアが配置されていない位置の少なくとも一部に満たすことができる。
【0153】
一方、本明細書に記載のRF信号は、Wi−Fi(IEEE 802.11ファミリーなど)、WiMAX(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev−DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM(登録商標)、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルによる形式を有することができるが、これらに限定されない。
【0154】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
【符号の説明】
【0155】
100 アンテナ装置
110 給電線路(feeding line)
111 給電ビア(feeding via)
112 ビアパターン(via pattern)
120 アンテナパターン(antenna pattern)
125 ディレクターパターン(director pattern)
200 連結部材
212 第1配線
214 第2配線
221 第1グランド層
222 第2グランド層
223 第3グランド層
224 第4グランド層
225 第5グランド層
231 第1配線ビア
232 第2配線ビア
245 遮蔽ビア
310 IC(Integrated Circuit)
350 受動部品
360 遮蔽部材
P1 第1突出領域
P2 第2突出領域
P3 第3突出領域
C1 第1キャビティ
C2 第2キャビティ
1110 パッチアンテナパターン
1120 パッチアンテナ給電ビア
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図3d
図4a
図4b
図4c
図4d
図5
図6
図7
図8a
図8b
図8c
図8d
図9
図10a
図10b
図11
図12a
図12b
図13a
図13b