【解決手段】搭載された二次電池からの電力により飛行する飛行体に対して、非接触給電を行う非接触給電装置であって、二次電池を充電するための電力を非接触で送電する送電部と、送電部を収容してあり、飛行体が進入又は退出する開口を備えた筐体と、開口を開閉する蓋体とを備え、蓋体を閉じた状態にて、送電部からの送電の際に放射される電磁波を遮蔽する電磁遮蔽シールドと、開口から進入した給電対象の飛行体を筐体の内部にて収容した場合、蓋体を閉じた後に、送電部に送電を開始させる制御を行う制御部とを備える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、非接触給電の際、高周波交流電流によって誘起される大きな密度の高周波磁界による電磁波が非接触給電装置から外部へ放射され、近隣周辺に対して電波障害を発生させたり、人体機能に影響を及ぼす可能があるという問題点を有している。
【0006】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、電磁波の漏洩を防止しつつ、飛行体に対して非接触給電を行うことができる非接触給電装置及び非接触給電方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る非接触給電装置は、搭載された二次電池からの電力により飛行する飛行体に対して、非接触給電を行う非接触給電装置であって、前記二次電池を充電するための電力を非接触で送電する送電部と、該送電部を収容してあり、前記飛行体が進入又は退出する開口を備えた筐体と、前記開口を開閉する蓋体とを備え、前記蓋体を閉じた状態にて、前記送電部からの送電の際に放射される電磁波を遮蔽する電磁遮蔽シールドと、前記開口から進入した給電対象の飛行体を前記筐体の内部にて収容した場合、前記蓋体を閉じた後に、前記送電部に送電を開始させる制御を行う制御部とを備える。
【0008】
上記一態様にあっては、給電対象の飛行体を筐体の内部にて収容し、蓋体を閉じた後に送電を開始する構成であるため、電磁遮蔽シールドの外部への電磁波の漏洩が防止される。
【0009】
本開示の一態様に係る非接触給電装置は、前記制御部は、前記送電が終了した場合、前記蓋体を開ける制御を行う。
【0010】
上記一態様にあっては、送電が終了するまで蓋体を開けない構成であるため、電磁遮蔽シールドの外部への電磁波の漏洩することが防止される。
【0011】
本開示の一態様に係る非接触給電装置は、気象情報を取得する取得部を備え、前記制御部は、前記取得部が取得した気象情報に応じて、前記蓋体の開閉を制御する。
【0012】
上記一態様にあっては、取得した気象情報に基づき、蓋体の開閉制御を行う構成であるため、例えば取得した気象情報に基づき飛行体の飛行に支障をきたすような悪天候であると判断できる場合、電磁遮蔽シールドの蓋体を閉じておくことにより、飛行体の飛行を延期することができる。
【0013】
本開示の一態様に係る非接触給電装置は、前記蓋体が閉まらない場合、前記蓋体が閉まらない旨の情報を外部へ通知する通知部を備える。
【0014】
上記一態様にあっては、蓋体が閉まらない場合、外部へ通知する構成であるため、通知を受けた管理者等によって蓋体が閉まらない原因を取り除く等の対策を施すことが可能となる。
【0015】
本開示の一態様に係る非接触給電装置は、前記飛行体の収容状況に係る情報を外部へ通知する通知部を備える。
【0016】
上記一態様にあっては、飛行体の収容状況を外部へ通知する構成であるため、飛行体を操縦している各ユーザは、非接触給電装置の空き状況を把握することが可能となる。
【0017】
本開示の一態様に係る非接触給電装置は、前記電磁遮蔽シールドの外部へ漏洩する電磁波を検知する検知センサと、前記電磁波を検知した場合、前記電磁遮蔽シールドの外部に電磁波が漏洩している旨の情報を通知する通知部とを備える。
【0018】
上記一態様にあっては、電磁遮蔽シールドの外部へ電磁波が漏洩している場合、その旨を外部へ通信する構成であるため、通知を受けた管理者等によって電磁波が漏洩している原因を取り除く等の対策を施すことが可能となる。
【0019】
本開示の一態様に係る非接触給電装置は、前記電磁遮蔽シールドは、前記飛行体を前記筐体内部の所定の収容位置へ誘導する誘導部を備える。
【0020】
上記一態様にあっては、飛行体を所定の収容位置へ誘導する構成であるため、収容位置へ誘導した飛行体に対して、適切に電力を供給することが可能となる。
【0021】
本開示の一態様に係る非接触給電装置は、前記蓋体は、前記開口から進入又は退出する飛行体に対する風除けを構成する。
【0022】
上記一態様にあっては、蓋体が飛行体の進入時又は退出時における風除けを構成するので、進入時又は退出時における飛行体の姿勢を安定化させることが可能となる。
【0023】
本開示の一態様に係る非接触給電装置は、前記筐体は、夫々が飛行体を収容する複数の収容室を備え、収容室毎に前記送電部を備える。
【0024】
上記一態様にあっては、それぞれに送電部が設けられた複数の収容室を備えるので、複数の飛行体に対する非接触給電を個別に実施することが可能となる。
【0025】
本開示の一態様に係る非接触給電装置は、前記筐体は、夫々が飛行体を収容する複数の収容室を備え、給電対象の飛行体を収容した収容室へ前記送電部を移動させる移動機構を備える。
【0026】
上記一態様にあっては、複数の収容室を備え、給電対象の飛行体を収容した収容室へ送電部を移動させるので、非接触給電装置のコストを上昇させることなく、給電可能な飛行体の台数を増やすことができる。
【0027】
本開示の一態様に係る非接触給電装置は、前記筐体は、前記送電部が配置された第1収容室と、前記送電部が配置されていない第2収容室とを備え、前記第1収容室にて収容した充電前又は充電後の飛行体を前記第2収容室へ移送させる移送機構を備える。
【0028】
上記一態様にあっては、充電前又は充電後の飛行体を第2収容室へ移送させる移送機構を備えるので、飛行優先度が低い飛行体を第2収容室へ退避させておくことが可能となる。
【0029】
本開示の一態様に係る非接触給電方法は、搭載された二次電池からの電力により飛行する飛行体に対して、非接触給電を行う非接触給電方法であって、前記二次電池を充電するための電力を非接触で送電する送電部を収容してあり、前記飛行体が進入又は退出する開口を備えた筐体と、前記開口を開閉する蓋体とを備えた電磁遮蔽シールドにて前記飛行体を収容した場合、前記蓋体を閉じる制御を行い、前記蓋体を閉じた後に、記送電部に送電を開始させる。
【0030】
上記一態様にあっては、給電対象の飛行体を筐体の内部にて収容し、蓋体を閉じた後に送電を開始する構成であるため、電磁遮蔽シールドの外部への電磁波の漏洩が防止される。
【発明の効果】
【0031】
本願によれば、電磁波の漏洩を防止しつつ、飛行体に対して非接触給電を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1及び
図2は実施の形態1に係る非接触給電システムの全体構成を説明する模式図である。実施の形態1に係る非接触給電システムは、非接触給電装置1を備え、所定の着地場所に着地した飛行体2に対して非接触給電装置1から非接触給電を行うためのシステムである。飛行体2は、例えばドローンであり、搭載された二次電池203(
図3を参照)から供給される電力により飛行し、二次電池203の電池残量が少なくなった場合、外部からの制御若しくは自律制御により、送電側に設けられた所定の着地場所に着地するように構成されている。
【0034】
非接触給電装置1は、着地場所に着地した飛行体2に対して非接触給電を行う送電ユニット100を備えており、送電ユニット100から電力を非接触で送電することにより、飛行体2が備える二次電池203を充電する。本実施の形態では、送電ユニット100は電磁遮蔽シールド10の内部に収容されており、飛行体2への送電の際に外部へ放射される電磁波を遮蔽する構成としている。
【0035】
電磁遮蔽シールド10は、上面が開口した中空直方体形状の筐体11と、筐体11が備える開口を閉鎖又は開放する蓋体12とにより構成されている。筐体11は、例えば、銅、鉄、アルミニウムなどの導電性材料からなる底壁11a及び側壁11bにより構成されており、底壁11a及び側壁11bにより囲まれる空間により、給電対象の飛行体2と送電ユニット100とを収容する収容空間を形成する。送電ユニット100は、例えば、扁平な直方体形状をなしており、底壁11a上に配置される。筐体11の開口から進入した飛行体2は、送電ユニット100の上面を着地場所として着地する。
【0036】
電磁遮蔽シールド10が備える蓋体12は、例えば、銅、鉄、アルミニウムなどの導電性材料からなり、側壁11bの上端に沿って設けられた回動軸13を介して、筐体11に対して回動可能に連結されている。蓋体12は、後述する蓋体駆動部107(
図3を参照)が備える電動モータ108(
図3を参照)の駆動力によって回動する回動軸13に連動して、筐体11の開口を開放した開放位置OP(
図1)と、筐体11の開口を閉鎖した閉鎖位置CL(
図2)との間で回動するように構成されている。
【0037】
非接触給電装置1は、筐体11の開口を開放した状態(すなわち、蓋体12を開放位置OPまで回動させた状態)にて給電対象の飛行体2を待ち受ける。給電対象の飛行体2が筐体11の開口から進入し、送電ユニット100上の着地場所に着地した場合、非接触給電装置1は、筐体11の開口を蓋体12により閉鎖し(すなわち、蓋体12を閉鎖位置CLまで回動し)、その後、送電ユニット100から飛行体2への送電を開始させることにより非接触給電を行う。このような構成により、本実施の形態では、送電ユニット100から飛行体2への送電の際に放射される電磁波が外部へ漏洩することを防止する。
【0038】
なお、本実施の形態では、電磁遮蔽シールド10が回動式の蓋体12を備える構成としたが、飛行体2が進出又は退出する開口を開閉できるのであれば、回動式の蓋体12に限らず、スライド式の蓋体、蛇腹式の蓋体などを用いてもよい。また、本実施の形態では、電動制御により蓋体12を開閉する構成としたが、油圧制御等により蓋体12を開閉する構成としてもよい。蓋体12の開閉方式、及び蓋体12を開閉する制御手法は、電磁遮蔽シールド10の大きさ、蓋体12の材質及び重量等に応じて、適宜選択され得る。
【0039】
図3は実施の形態1に係る非接触給電システムの制御系の構成を説明するブロック図である。送電側の装置である非接触給電装置1は、例えば、制御部101、記憶部102、飛行体検知部103、第1通信部104、高周波電源部105、送電部106、蓋体駆動部107、及び電動モータ108を備える。
【0040】
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを備える。制御部101が備えるROMには、上記ハードウェア各部の動作を制御するための制御プログラム等が記憶される。制御部101内のCPUは、ROMに記憶された制御プログラムや後述する記憶部102に記憶された各種プログラムを実行し、上記ハードウェア各部の動作を制御する。なお、制御部101が備えるRAMには、各種プログラムの実行中に一時的に利用されるデータが記憶される。
【0041】
なお、制御部101は、上記の構成に限定されるものではなく、シングルコアCPU、マルチコアCPU、マイコン、揮発性又は不揮発性のメモリ等を含む1又は複数の処理回路であればよい。また、制御部101は、日時情報を出力するクロック、計測開始指示を与えてから計測終了指示を与えるまでの経過時間を計測するタイマ、数をカウントするカウンタ等の機能を備えていてもよい。
【0042】
記憶部102は、SRAM(Static Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスクなどを用いた記憶装置を備える。記憶部102には、CPUによって実行される各種コンピュータプログラム、及び各種コンピュータプログラムを実行する際に用いられるデータ等が記憶される。
【0043】
飛行体検知部103は、給電対象の飛行体2を検知する検知センサを備える。検知センサは、例えば、可視光若しくは赤外線などを用いた光学式の非接触センサである。飛行体検知部103は、検知センサの検知結果に基づき、着地場所に着地した給電対象の飛行体2が存在するか否かを判断し、判断結果を制御部101に通知する。なお、給電対象の飛行体2を検知できるものであれば、上記の光学式非接触センサに限らず、他のセンサを用いてもよく、デジタルカメラ等により得られる画像を解析することによって飛行体2を検知してもよい。また、飛行体検知部103は、検知センサの出力を制御部101に通知し、検知センサの出力を取得した制御部101にて給電対象の飛行体2が存在するか否かを判断する構成としてもよい。
【0044】
第1通信部104は、飛行体2と無線通信を行うための通信インタフェースを備える。第1通信部104では、WiFi(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標) 、その他の無線LAN(Local Area Network)等の各種の規格に準じた無線伝送方式を用いて、飛行体2と無線通信を行う。なお、第1通信部104では、無線到達距離又は伝送帯域等を考慮して適切な無線伝送方式を使用すればよく、状況に応じて複数の無線伝送方式を使い分けてもよい。
【0045】
高周波電源部105は、直流電源装置、インバータ回路等を備える。直流電源装置は、商用電源から入力される交流電圧を整流回路により整流し、平滑コンデンサにより平滑することによって、直流電圧を生成する。そして、直流電源装置は、生成した直流電圧を、DC−DCコンバータ回路により所定のレベル(目標電圧)の直流電圧に変換してインバータ回路へ出力する。インバータ回路は、直流電力を高周波電力に変換する回路であり、変換して得られる高周波電圧を送電部106へ出力する。インバータ回路は、例えば、単相フルブリッジ型のインバータ回路であり、4個のスイッチング素子を備える。スイッチング素子として、例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を使用することができる。また、スイッチング素子として、バイポーラトランジスタ、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などを使用してもよい。
【0046】
送電部106は、送電コイルLt、共振コンデンサCtなどにより構成される送電ユニット100を備える。送電コイルLtは、高周波電源部105から供給される高周波電力を、給電対象である飛行体2へ送電する。共振コンデンサCtは、送電コイルLtに直列(又は並列)に接続されて、直列共振回路(又は並列共振回路)を構成する。送電コイルLt及び共振コンデンサCtは、共振周波数が高周波電源部105より供給される高周波電力の周波数と一致するように設計される。
【0047】
蓋体駆動部107は、蓋体12の回動軸13を回動させる電動モータ108に接続されている。蓋体駆動部107は、制御部101から出力される制御信号に基づき電動モータ108を駆動することにより、回動軸13を回動させ、蓋体12を開放位置OPと閉鎖位置CLとの間で回動させる。
【0048】
次に、受電側の装置である飛行体2の構成について説明する。飛行体2は、例えば、受電部201、充電制御部202、二次電池203、モータ制御部204、モータ205、及び通信部206を備える。
【0049】
受電部201は、受電コイルLr及び共振コンデンサCrを備える。受電コイルLrは、送電側の送電コイルLtと磁気結合して、送電部106から送電される高周波電力を非接触で受電する。共振コンデンサCrは、受電コイルLrに直列(又は並列)に接続されて、直列共振回路(又は並列共振回路)を構成する。受電コイルLr及び共振コンデンサCrは、共振周波数が高周波電源部105から供給される高周波電力の周波数と一致するように設計される。受電部201にて受電した電力は、充電制御部202へ出力される。
【0050】
充電制御部202は、受電部201から入力される高周波電力を直流電力に変換する整流平滑回路を備え、整流平滑回路によって変換された直流電力を二次電池203へ供給する。また、充電制御部202は、二次電池203の充電量(SOC : State Of Charge)を計測する計測回路、計測回路によって計測した充電量に基づき、充電回路の動作を制御する制御回路、制御回路からの制御信号に基づき、二次電池203への電力供給経路を接続又は遮断するスイッチ等を備えてもよい。
【0051】
二次電池203は、例えばリチウムイオン電池、リチウムポリマー電池等の充放電が可能な電池である。飛行体2には、積載量や飛行時間などを考慮して、適宜の容量を有する二次電池203が搭載される。なお、二次電池203は、リチウムイオン電池又はリチウムポリマー電池に限定されるものはなく、充放電可能な他の二次電池を用いてもよい。
【0052】
モータ制御部204は、二次電池203に蓄積された電力を用いて、モータ205の駆動を制御する制御回路を備える。モータ制御部204は、例えば、DC−DCコンバータにより構成され、二次電池203から供給される電圧を、モータ205を駆動するための電圧に変圧して、モータ205に印加する。
【0053】
モータ205は、入力される駆動電流若しくは駆動電圧により、回転動力を発生させる。モータ205は、出力軸に取り付けられたロータ(プロペラ)を回転させることにより、飛行体2に揚力を発生させる。
【0054】
通信部206は、非接触給電装置1と無線通信を行うための通信インタフェースを備える。通信部206は、WiFi(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標) 、その他の無線LAN等の各種の規格に準じた無線伝送方式を用いて、非接触給電装置1と無線通信を行う。なお、通信部206では、無線到達距離又は伝送帯域等を考慮して適切な無線伝送方式を使用すればよく、状況に応じて複数の無線伝送方式を使い分けてもよい。
【0055】
図4は実施の形態1に係る非接触給電装置1が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。非接触給電装置1は、筐体11の開口を開放した状態(すなわち、蓋体12を開放位置OPまで回動させた状態)にて給電対象の飛行体2を待ち受けている。非接触給電装置1の制御部101は、飛行体検知部103からの通知に基づき、着地場所に着地した飛行体2を検知したか否かを判断する(ステップS101)。検知していない場合(S101:NO)、制御部101は、着地場所に着地した飛行体2を検知するまで待機する。
【0056】
なお、本実施の形態では、筐体11の開口を開放した状態にて給電対象の飛行体2を待ち受ける構成としたが、筐体11の開口を閉鎖した状態にて待機し、飛行体2からの通信などによる要求があった場合、若しくは給電対象の飛行体2を検知した場合、制御部101が蓋体12を開ける制御を行ってもよい。
【0057】
着地場所に着地した飛行体2を検知した場合(S101:YES)、制御部101は、蓋体駆動部107へ制御信号を出力することにより、電磁遮蔽シールド10の蓋体12を閉じる制御を行う(ステップS102)。蓋体駆動部107は、制御部101からの制御信号に従って電動モータ108を駆動し、蓋体12を開放位置OPから閉鎖位置CLまで回動させることにより、電磁遮蔽シールド10の開口を閉鎖する。
【0058】
次いで、制御部101は、送電を開始させる制御信号を高周波電源部105へ出力し、送電部106を通じて送電を開始させる(ステップS103)。制御部101は、ステップS102で蓋体駆動部107へ制御信号を出力してから蓋体12が実際に閉じる(開口が閉鎖される)までのタイムラグを考慮して、蓋体駆動部107へ制御信号を出力してから設定時間が経過するまで待機した後に、送電部106に送電を開始させる構成としてもよい。
【0059】
次いで、制御部101は、飛行体2の通信部206から通知される情報に基づき、二次電池203の充電が完了したか否かを判断する(ステップS104)。充電が完了していないと判断した場合(S104:NO)、制御部101は、飛行体2が備える二次電池203の充電が完了するまで待機する。
【0060】
充電が完了したと判断した場合(S104:YES)、制御部101は、送電を停止させる制御信号を高周波電源部105へ出力し、送電部106による送電を停止させる(ステップS105)。
【0061】
次いで、制御部101は、蓋体駆動部107へ制御信号を出力することにより、電磁遮蔽シールド10の蓋体12を開ける制御を行う(ステップS106)。蓋体駆動部107は、制御部101からの制御信号に従って電動モータ108を駆動し、蓋体12を閉鎖位置CLから開放位置OPまで回動させることにより、電磁遮蔽シールド10の開口を開放する。電磁遮蔽シールド10の開口を開放した後、飛行体2は、外部からの制御若しくは自律制御により、二次電池203から供給される電力を利用して飛行を開始させることができる。
【0062】
なお、本実施の形態では、飛行体2が備える二次電池203への充電が完了した場合、蓋体12を開ける制御を行う構成としたが、蓋体12を閉じた状態で待機し、飛行体2からの通信などによる要求があった場合に、制御部101が蓋体12を開ける制御を行う構成としてもよい。
【0063】
以上のように、実施の形態1では、電磁遮蔽シールド10内に設けた着地場所に給電対象の飛行体2が着地した場合、蓋体12を閉じた後に、送電を開始する構成であるため、送電の際に放射される電磁波が電磁遮蔽シールド10の外部へ漏洩することが防止される。
【0064】
(実施の形態2)
実施の形態2では、非接触給電装置1の周辺における気象情報を取得し、取得した気象情報に応じて、蓋体12の開閉を制御する構成について説明する。
【0065】
図5は実施の形態2に係る非接触給電システムの制御系の構成を説明するブロック図である。実施の形態2に係る非接触給電装置1は、実施の形態1で説明した構成に加え、第2通信部109を備える。なお、飛行体2の構成は実施の形態1と同様である。
【0066】
第2通信部109は、インターネット網などの通信網に接続するための通信インタフェースを備え、外部の通信装置へ通知すべき各種情報を送信すると共に、外部の通信装置から送信される各種情報を受信する。本実施の形態では、第2通信部109は、気象情報を提供する気象サーバ(不図示)と通信を行うことにより、非接触給電装置1が設置されている場所の周辺における気象情報を気象サーバから受信するものとする。
【0067】
図6は実施の形態2に係る非接触給電装置1が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。非接触給電装置1は、実施の形態1と同様の手順にて、電磁遮蔽シールド10内の着地場所に着地した飛行体2を検知した場合、蓋体12を閉じた後に送電を開始させ、飛行体2が備える二次電池203への充電が完了した場合、送電を停止させる(ステップS201〜205)。
【0068】
次いで、制御部101は、第2通信部109を通じて、周辺の気象情報を提供する気象サーバへ気象情報の送信を要求する(ステップS206)。なお、気象サーバから提供される気象情報には、雨量及び風速に関する情報が含まれていることが好ましい。
【0069】
第2通信部109を通じて、気象サーバから送信される気象情報を受信した場合(ステップS207)、制御部101は、受信した気象情報に基づき、現在の天候が悪天候であるか否かを判断する(ステップS208)。なお、悪天候であるか否かは、飛行体2の飛行に支障をきたすような天候であるか否かにより判断すればよい。例えば、制御部101は、雨量が予め設定した雨量が超えた場合、若しくは風速が予め設定した風速を超えた場合、悪天候であると判断することができる。悪天候であると判断した場合(S208:YES)、制御部101は、電磁遮蔽シールド10の蓋体12を開ける制御を延期し(ステップS209)、処理をステップS206へ戻す。
【0070】
ステップS208で現在の天候が悪天候でないと判断した場合(S208:NO)、制御部101は、蓋体駆動部107へ制御信号を出力することにより、電磁遮蔽シールド10の蓋体12を開ける制御を行う(ステップS210)。蓋体駆動部107は、制御部101からの制御信号に従って電動モータ108を駆動し、蓋体12を閉鎖位置CLから開放位置OPまで回動させることにより、電磁遮蔽シールド10の開口を開放する。電磁遮蔽シールド10の開口を開放した後、飛行体2は、外部からの制御若しくは自律制御により、二次電池203から供給される電力を利用して飛行を開始させることができる。
【0071】
以上のように、実施の形態2では、非接触給電装置1の周辺の気象情報に基づき、悪天候でないと判断できる場合にのみ、電磁遮蔽シールド10の蓋体12を開けるので、飛行体2の飛行に支障をきたすような悪天候下での飛行が回避される。
【0072】
なお、本実施の形態では、気象サーバから送信される気象情報を取得する構成としたが、非接触給電装置1の近傍に気温、雨量、風速などを計測する気象センサが設置されている場合、非接触給電装置1は、近傍の気象センサから雨量及び風速を含む気象情報を取得してもよい。この場合、非接触給電装置1は、気象センサから気象情報を取得するための入力インタフェースを備えていればよい。
【0073】
(実施の形態3)
実施の形態3では、非接触給電装置1にて各種のイベントを検知し、検知した各種イベントの情報を外部通信装置へ送信する構成について説明する。
【0074】
図7は実施の形態3に係る非接触給電システムの制御系の構成を説明するブロック図である。実施の形態3に係る非接触給電装置1は、実施の形態1で説明した構成に加え、第2通信部109、開閉センサ110、及び漏洩センサ111を備える。なお、飛行体2の構成は実施の形態1と同様である。
【0075】
第2通信部109は、インターネット網などの通信網に接続するための通信インタフェースを備え、外部の通信装置へ通知すべき各種情報を送信すると共に、外部の通信装置から送信される各種情報を受信する。本実施の形態では、第2通信部109は、非接触給電装置1の管理者又は利用者等のユーザが携帯する携帯端末と通信を行うものとする。
【0076】
開閉センサ110は、蓋体12の開閉状態を検知するためのセンサである。蓋体12の開閉状態を検知するために、光学式のセンサ、機械式のスイッチを利用したセンサ等の公知のセンサを用いることができる。開閉センサ110は、検知結果を制御部101へ出力する。
【0077】
漏洩センサ111は、例えば筐体11の外部に設けられており、電磁遮蔽シールド10から漏洩した電磁波を検知するためのセンサである。漏洩センサ111は、検知結果を制御部101へ出力する。なお、漏洩センサ111は、筐体11の外部に複数設けられていてもよい。
【0078】
図8は実施の形態3に係る非接触給電装置1が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。非接触給電装置1は、筐体11の開口を開放した状態にて給電対象の飛行体2を待ち受けている。非接触給電装置1の制御部101は、飛行体検知部103からの通知に基づき、着地場所に着地した飛行体2を検知したか否かを判断する(ステップS301)。検知していない場合(S301:NO)、制御部101は、着地場所に着地した飛行体2を検知するまで待機する。
【0079】
着地場所に着地した飛行体2を検知した場合(S301:YES)、制御部101は、第2通信部109を通じて、飛行体2を収容済みである旨の情報をユーザの携帯端末へ通知する(ステップS302)。これにより、各ユーザは、非接触給電装置1が使用中であり、このタイミングでは他の飛行体2を充電することができないと判断することができる。
【0080】
次いで、制御部101は、蓋体駆動部107へ制御信号を出力することにより、電磁遮蔽シールド10の蓋体12を閉じる制御を行う(ステップS303)。蓋体駆動部107は、制御部101からの制御信号に従って電動モータ108を駆動し、蓋体12を開放位置OPから閉鎖位置CLまで回動させることにより、電磁遮蔽シールド10の開口を閉鎖する。
【0081】
次いで、制御部101は、開閉センサ110から出力される検知結果に基づき、蓋体12が閉状態であるか否かを判断する(ステップS304)。蓋体12の閉制御を行ったにも関わらず、蓋体12が閉まらなかった場合(S304:NO)、制御部101は、蓋体12が閉まらなかった旨のエラー通知を行い(ステップS305)、処理をステップS304へ戻す。エラー通知は、主として非接触給電装置1の管理者が携帯する携帯端末へ送信され、管理者によって蓋体12が閉まらなかった原因が取り除かれる。
【0082】
蓋体12が正常に閉じられた場合(S304:YES)、制御部101は、送電を開始させる制御信号を高周波電源部105へ出力し、送電部106を通じて送電を開始させる(ステップS306)。
【0083】
次いで、制御部101は、漏洩センサ111から出力される検知結果に基づき、電磁遮蔽シールド10の外部に電磁波が漏洩しているか否かを判断する(ステップS307)。電磁遮蔽シールド10の外部に電磁波が漏洩していると判断した場合(S307:YES)、制御部101は、漏洩の発生を通知すると共に(ステップS308)、送電を停止させる制御信号を高周波電源部105へ出力し、送電部106による送電を停止させる(ステップS309)。漏洩の発生に係る通知は、主として非接触給電装置1の管理者が携帯する携帯端末へ送信され、管理者によって漏洩の原因が取り除かれる。
【0084】
電磁波シールド10の外部に電磁波が漏洩していないと判断した場合(S307:NO)、制御部101は、飛行体2の通信部206から通知される情報に基づき、二次電池203の充電が完了したか否かを判断する(ステップS310)。充電が完了していないと判断した場合(S310:NO)、制御部101は、飛行体2が備える二次電池203の充電が完了するまで待機する。
【0085】
充電が完了したと判断した場合(S310:YES)、制御部101は、送電を停止させる制御信号を高周波電源部105へ出力し、送電部106による送電を停止させる(ステップS311)。
【0086】
次いで、制御部101は、蓋体駆動部107へ制御信号を出力することにより、電磁遮蔽シールド10の蓋体12を開ける制御を行う(ステップS312)。電磁遮蔽シールド10の開口を開放した後、飛行体2は、外部からの制御若しくは自律制御により、二次電池203から供給される電力を利用して飛行を開始させることができる。
【0087】
以上のように、実施の形態3では、非接触給電装置1で発生するイベントを検知して、外部通信装置へ通知するので、蓋体12が閉まらなかった場合、電磁波の漏洩が発生した場合等において、対策を施すことができる。
【0088】
(実施の形態4)
実施の形態4では、飛行体2を収容する複数の収容空間10A,10Bを備えた電磁遮蔽シールド10の構成について説明する。
【0089】
図9は実施の形態4に係る非接触給電装置1の構成を説明する模式図である。実施の形態4に係る非接触給電装置1は、筐体11及び蓋体12を2組備えた電磁遮蔽シールド10を有しており、2台の飛行体2,2を収容する2つの収容空間10A,10Bが設けられている。2つの収容空間10A,10Bには、それぞれ送電ユニット100が設けられており、各収容空間10A,10Bで個別に非接触給電を行えるように構成されている。
【0090】
実施の形態4に係る非接触給電装置1の制御部101は、実施の形態1と同様の制御手順にて、蓋体12,12の開閉制御、及び送電ユニット100,100からの送電制御を実行する。すなわち、給電対象の飛行体2が筐体11の開口から進入し、着地場所に着地した場合、制御部101は、飛行体2が進入した筐体11の開口を蓋体12により閉鎖し、その後、対応する送電ユニット100から飛行体2への送電を開始させることにより非接触給電を行う。このような構成により、本実施の形態では、送電ユニット100から飛行体2への送電の際に放射される電磁波が外部へ漏洩することを防止する。
【0091】
なお、本実施の形態では、電磁遮蔽シールド10が2つの収容空間10A,10Bを備える構成としたが、3つ以上の収容空間を備える構成であってもよいことは勿論のことである。
【0092】
(実施の形態5)
実施の形態5では、飛行体2を収容する複数の収容空間10A,10Bを備え、1台の送電ユニット100により非接触給電を行う構成について説明する。
【0093】
図10は実施の形態5に係る非接触給電装置1の構成を説明する模式図である。実施の形態5に係る非接触給電装置1は、筐体11及び蓋体12を2組備えた電磁遮蔽シールド10を有しており、2台の飛行体2,2を収容する2つの収容空間10A,10Bが設けられている。実施の形態5では、一方の収容空間10A(10B)から他方の収容空間10B(10A)へ送電ユニット100を移動させる移動機構20を備える。
【0094】
移動機構20は、例えば、不図示の駆動モータにより回転駆動する駆動ローラ21、駆動ローラ21に従動して回転する従動ローラ22、及び駆動ローラ21と従動ローラ22との間に架設される搬送ベルト23を備える。送電ユニット100は、例えば搬送ベルト23の内周面に固定されており、駆動ローラ21及び従動ローラ22の正回転(又は逆回転)に伴って、一方の収容空間10A(10B)から他方の収容空間10B(10A)へ移動するように構成されている。
【0095】
非接触給電装置1の制御部101は、収容空間10A(10B)に収容した飛行体2を検知した場合、対応する蓋体12を閉じる制御を行うと共に、駆動ローラ21を回転駆動することにより、送電ユニット100を収容空間10A(10B)へ移動させる。その後、制御部101は、送電ユニット100から飛行体2への送電を開始させることにより非接触給電を行う。このような構成により、本実施の形態では、送電ユニット100から飛行体2への送電の際に放射される電磁波が外部へ漏洩することを防止する。
【0096】
なお、本実施の形態では、電磁遮蔽シールド10が2つの収容空間10A,10Bを備える構成としたが、3つ以上の収容空間を備える構成であってもよいことは勿論のことである。例えば、本実施の形態では、左右方向に並ぶ2つの収容空間10A,10Bについて説明したが、左右方向に並ぶ2つの収容空間10A,10Bに加え、前後方向に連なる他の収容空間を備えていてもよい。
【0097】
また、本実施の形態では、搬送ベルト23を備えた移動機構20により送電ユニット100を移動させる構成としたが、移動手段は搬送ベルト23を備えた移動機構20に限定されるものではなく、公知の移動手段を用いてもよい。例えば、車輪を備え、前後左右方向に移動可能な搬送ロボットを用いてもよい。
【0098】
(実施の形態6)
実施の形態6では、充電済み又は充電待ちの飛行体2を退避させておくための収容空間を備えた構成について説明する。
【0099】
図11は実施の形態6に係る非接触給電装置1の構成を説明する模式図である。実施の形態6に係る非接触給電装置1は、筐体11及び蓋体12を備えた電磁遮蔽シールド10を有している。電磁遮蔽シールド10には、給電対象の飛行体2を収容する収容空間10Aと、収容空間10Aに連なり、充電済み又は充電待ちの飛行体2を収容する収容空間10Bとが設けられている。実施の形態6では、充電済み又は充電待ちの飛行体2を収容空間10Aから収容空間10Bへ移動させる移送機構30を備える。なお、送電ユニット100は、収容空間10A内に設けられているものとする。
【0100】
移送機構30は、例えば、不図示の駆動モータにより回転駆動する駆動ローラ31、駆動ローラ31に従動して回転する従動ローラ32、及び駆動ローラ31と従動ローラ32との間に架設される搬送ベルト33を備える。給電対象の飛行体は、収容空間10Aの開口から進入して搬送ベルト33上に着地する。移送機構30は、駆動ローラ31を駆動することにより、搬送ベルト33上に着地した飛行体2を、収容空間10Aから収容空間10B(又は収容空間10Bから収容空間10A)へ移送することが可能である。
【0101】
非接触給電装置1の制御部101は、収容空間10Aに収容した充電済み又は充電待ちの飛行体を収容空間10Bに退避させる場合、駆動ローラ31を回転駆動(正回転又は逆回転)することにより、飛行体2を収容空間10Bへ移送させる。
【0102】
以上のように、本実施の形態6では、飛行優先度が低い充電済み又は充電待ちの飛行体2を収容空間10Bに退避させておくことができ、柔軟な充電環境を提供することができる。
【0103】
なお、本実施の形態では、電磁遮蔽シールド10が2つの収容空間10A,10Bを備える構成としたが、3つ以上の収容空間を備える構成であってもよいことは勿論のことである。例えば、本実施の形態では、左右方向に並ぶ2つの収容空間10A,10Bについて説明したが、左右方向に並ぶ2つの収容空間10A,10Bに加え、前後方向に連なる他の収容空間を備えていてもよい。
【0104】
また、本実施の形態では、搬送ベルト33を備えた移送機構30により飛行体2を移送させる構成としたが、移送手段は搬送ベルト33を備えた移送機構30に限定されるものではなく、公知の移送手段を用いてもよい。例えば、車輪を備え、前後左右方向に移動可能な搬送ロボットを用いてもよい。
【0105】
(実施の形態7)
実施の形態7では、飛行体2の進入又は退出時に風除けを行う構成について説明する。
【0106】
図12は実施の形態7に係る非接触給電装置1の構成を説明する模式図である。実施の形態7に係る非接触給電装置1は、筐体11及び蓋体12を備えた電磁遮蔽シールド10を有しており、筐体11を構成する前後左右の4つの側壁11bのそれぞれに蓋体12を備える。なお、
図12の例では、簡略化のために左右の側壁11b,11bに蓋体12A,12Bを設けた構成を示している。本実施の形態では、蓋体12A,12Bを閉じる場合、蓋体12Bは、蓋体12Aの上側に覆いかぶさるように閉じられる。
【0107】
実施の形態7では、筐体11の開口を開放した場合、蓋体12A,12Bの内側の空間に風が流れ込むことを低減できるので、飛行体2の収容時に姿勢を安定化させることが可能となる。
【0108】
なお、本実施の形態7では、回動式の蓋体12A,12Bを備える構成としたが、回動式の蓋体12に限らず、スライド式の蓋体、蛇腹式の蓋体などを用いてもよい。また、蓋体12A,12Bとは別に、開口の周囲を囲う固定式の風除けを備える構成であってもよい。
【0109】
(実施の形態8)
実施の形態8では、筐体11の内周面がすり鉢状を形成した構成について説明する。
【0110】
図13は実施の形態8に係る非接触給電装置1の構成を説明する模式図である。実施の形態8に係る非接触給電装置1は、筐体11及び蓋体12を備えた電磁遮蔽シールド10を有しており、筐体11を構成する前後左右の4つの側壁11bが、上端から下端に向かうに連れて肉厚となるように内周面11cが傾斜しており、すり鉢状を形成していることを特徴としている。
【0111】
このような構成により、筐体11の開口から進入した飛行体2を所定の給電場所に誘導することができるので、非接触給電を良好に実施することができる。
【0112】
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。