【解決手段】 第1ブロック部16を有する第1リード11と、第2ブロック部17を有する第2リード12と、第1リード11および第2リード12のそれぞれ一部ずつを覆う封止樹脂50と、を備え、第1ブロック部16は、封止樹脂50から第1方向xに突出するとともに、金属製の外部導電層18に覆われた第1被覆面161と、母材が露出し、かつ第2方向yにおいて第1被覆面161の一部の領域を挟んで互いに離間した一対の第1露出面162と、を有し、第2ブロック部17は、封止樹脂50から第1方向xに突出するとともに、外部導電層18に覆われた第2被覆面171と、母材が露出し、かつ第2方向yにおいて第2被覆面171の一部の領域を挟んで互いに離間した一対の第2露出面172と、を有する。
厚さ方向を向く第1主面を有する第1パッド部、および前記厚さ方向に対して直交する第1方向おいて前記第1パッド部の一方側に位置する第1ブロック部を有する第1リードと、
前記厚さ方向において前記第1主面が向く側を向く第2主面を有する第2パッド部、および前記第1方向において前記第2パッド部に対して前記第1ブロック部が位置する側に位置する第2ブロック部を有し、かつ前記厚さ方向および前記第1方向の双方に対して直交する第2方向において前記第1リードから離間して配置された第2リードと、
前記第1主面に電気的に接合され、かつ前記第2リードに導通する第1スイッチング素子と、
前記第2主面に電気的に接合された第2スイッチング素子と、
前記第1リードおよび前記第2リードのそれぞれ一部ずつ、並びに前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子、を覆う封止樹脂と、を備え、
前記第1ブロック部は、前記封止樹脂から前記第1方向に突出するとともに、金属製の外部導電層に覆われた第1被覆面と、母材が露出し、かつ前記第2方向において前記第1被覆面の一部の領域を挟んで互いに離間した一対の第1露出面と、を有し、
前記第2ブロック部は、前記封止樹脂から前記第1方向において前記第1ブロック部が突出する側に突出するとともに、前記外部導電層に覆われた第2被覆面と、母材が露出し、かつ前記第2方向において前記第2被覆面の一部の領域を挟んで互いに離間した一対の第2露出面と、を有することを特徴とする、半導体装置。
前記厚さ方向から視て前記第1端子部と前記第3リードとの間に配置されるとともに、前記厚さ方向から視て前記第1パッド部および前記第2パッド部の双方に対して対向する第4パッド部を有する第4リードと、
前記第4パッド部に搭載された駆動ICをさらに備え、
前記第1スイッチング素子は、前記第1素子主面に設けられた第1ゲート電極を有し、
前記第2スイッチング素子は、前記第2素子主面に設けられた第2ゲート電極を有し、
前記駆動ICは、前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極の双方に導通している、請求項11に記載の半導体装置。
前記第1露出部は、前記第1方向における前記第1露出部の一端であり、かつ前記封止樹脂との境界に位置する第1境界と、前記第1方向における前記第1露出部の他端である第1先端と、を有し、
前記第2露出部は、前記第1方向における前記第2露出部の一端であり、かつ前記封止樹脂との境界に位置する第2境界と、前記第1方向における前記第2露出部の他端である第2先端と、を有し、
前記第1先端および前記第2先端の各々の幅は、前記第1境界および前記第2境界の各々の幅よりも大であり、
前記第1先端および前記第2先端の各々の厚さは、前記第1境界および前記第2境界の各々の厚さよりも小である、請求項7ないし17のいずれかに記載の半導体装置。
外周に位置する枠部と、前記枠部の一部の領域から厚さ方向に対して直交する第1方向に突出するとともに、前記厚さ方向および前記第1方向の双方に対して直交する第2方向において互いに離間した第1連結帯および第2連結帯、並びに前記第2方向において前記第1連結帯と前記第2連結帯との間に挟まれた中間連結帯、を有する第1タイバーと、前記第1方向における一端が前記第1連結帯に連結された第1リードと、前記第1方向における一端が前記第2連結帯に連結された第2リードと、を有するリードフレームに、第1スイッチング素子を前記第1リードに電気的に接合させ、かつ第2スイッチング素子を前記第2リードに電気的に接合させる工程と、
前記第1リードおよび前記第2リードのそれぞれ一部ずつ、並びに前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子、を覆う封止樹脂を形成する工程と、
前記中間連結帯を除去する工程と、
前記封止樹脂から露出した前記リードフレームの表面を覆う金属製の外部導電層を形成する工程と、
前記第1連結帯および前記第2連結帯の双方を切断する工程と、を備え、
前記第1連結帯には、前記厚さ方向に貫通する第1貫通孔が設けられ、
前記第2連結帯には、前記厚さ方向に貫通する第2貫通孔が設けられ、
前記第1連結帯および前記第2連結帯の双方を切断する工程では、
前記第1貫通孔と、前記第2方向において前記第1貫通孔を挟む前記第1連結帯の一対の領域との双方を、並びに前記第2貫通孔と、前記第2方向において前記第2貫通孔を挟む前記第2連結帯の一対の領域との双方を、それぞれ前記厚さ方向から視て切断線が通過することを特徴とする、半導体装置の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という。)について、添付図面に基づいて説明する。
【0030】
〔第1実施形態〕
図1〜
図12に基づき、本発明の第1実施形態にかかる半導体装置A10について説明する。半導体装置A10は、第1リード11、第2リード12、第3リード13、第4リード14、複数の第5リード15、第1スイッチング素子21、第2スイッチング素子22、駆動IC30、第1ワイヤ41、第2ワイヤ42および封止樹脂50を備える。なお、
図2では、理解の便宜上、封止樹脂50を透過している。
図2では、透過した封止樹脂50を想像線(二点鎖線)で示している。
図7および
図8はそれぞれ、
図2に示す一点鎖線に沿う断面図である。また、
図2〜
図6では、理解の便宜上、外部導電層18、第1内部導電層191および第2内部導電層192が覆う領域を、それぞれハッチングで示している。
【0031】
半導体装置A10の説明においては、便宜上、第1リード11および第2リード12の厚さ方向を「厚さ方向z」と呼ぶ。厚さ方向zに対して直交し、かつ第1リード11および第2リード12のそれぞれの一部が厚さ方向zから視て封止樹脂50から突出する方向を「第1方向x」と呼ぶ。厚さ方向zおよび第1方向xの双方に対して直交し、かつ第1リード11および第2リード12が互いに離間する方向を「第2方向y」と呼ぶ。なお、「厚さ方向z視」は、半導体装置A10の平面視を指す。なお、「厚さ方向z」、「第1方向x」および「第2方向y」は、それぞれ後述する半導体装置A11と、半導体装置A10の製造方法との説明においても適用する。
【0032】
図1に示す半導体装置A10は、外部から入力された直流電力を第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22により交流電力に変換する。半導体装置A10は、交流モータを駆動・制御させるためのモータドライバや、スイッチングレギュレータなどに用いられる。
【0033】
第1リード11、第2リード12、第3リード13、第4リード14および複数の第5リード15は、第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22と、半導体装置A10が実装される配線基板との導電経路を構成する導電部材である。第1リード11、第2リード12、第3リード13、第4リード14および複数の第5リード15は、いずれも同一のリードフレーム80(詳細は後述)から構成される。リードフレーム80の構成材料は、銅(Cu)または銅合金である。
【0034】
第1リード11は、
図2に示すように、第1スイッチング素子21を搭載している。第1リード11は、第1パッド部111、第1端子部112、第1連結部113および第1ブロック部16を有する。
【0035】
図2、
図7および
図9に示すように、第1パッド部111は、第1スイッチング素子21を搭載している。第1パッド部111は、厚さ方向zから視て矩形状である。第1パッド部111は、第1主面111Aおよび第1裏面111Bを有する。第1主面111Aは、厚さ方向zにおいて第1スイッチング素子21が位置する側を向く。第1裏面111Bは、厚さ方向zにおいて第1主面111Aとは反対側を向く。第1パッド部111は、第1裏面111Bを除き、封止樹脂50に覆われている。
【0036】
図2および
図7に示すように、第1主面111Aは、金属製の第1内部導電層191に覆われている。第1内部導電層191は、ニッケル(Ni)など、第2内部導電層192(詳細は後述)よりも熱衝撃に強い金属のめっき層である。
図3および
図7に示すように、第1裏面111Bは、金属製の外部導電層18に覆われている。外部導電層18は、錫(Sn)または錫−銀(Ag)合金など、比較的融点が低い金属のめっき層である。
【0037】
図2に示すように、第1端子部112は、第1方向xにおいて第1パッド部111に対して第1ブロック部16とは反対側に位置する。第1端子部112は、第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22の変換対象となる直流電力を入力するための正極端子(P端子)である。第1端子部112は、第1パッド部111から厚さ方向zから視て第1方向xに延びる帯状である。第1端子部112は、第1被覆部112Aおよび第1露出部112Bを有する。
【0038】
図2および
図7に示すように、第1被覆部112Aは、封止樹脂50に覆われている。第1方向xにおける第1被覆部112Aの一端は、第1パッド部111につながり、かつ第1方向xおよび厚さ方向zの双方に対して傾斜している。半導体装置A10では、厚さ方向zにおいて第1パッド部111の第1主面111Aが向く側を向く第1被覆部112Aの領域には、第1内部導電層191に覆われた部分と、金属製の第2内部導電層192に覆われた部分とを有する。第2内部導電層192は、たとえば銀めっき層である。
【0039】
図2および
図7に示すように、第1露出部112Bは、厚さ方向zから視て封止樹脂50から第1方向xに突出している。第1露出部112Bは、第2方向yから視て鉤状に屈曲しており、かつ外部導電層18に覆われている。
【0040】
図2および
図7に示すように、第1連結部113は、第1パッド部111および第1ブロック部16を相互に連結している。第1連結部113の厚さは、第1パッド部111の厚さに等しい。第1連結部113は、厚さ方向zにおいて第1パッド部111の第1裏面111Bが向く側を向く領域を除き、封止樹脂50に覆われている。当該領域は、第1裏面111Bと面一であり、かつ外部導電層18に覆われている。
【0041】
図2および
図7に示すように、第1ブロック部16は、第1方向xにおいて第1パッド部111に対して第1端子部112とは反対側(本発明にかかる特許請求の範囲に記載の一方側)に位置する。第1ブロック部16は、封止樹脂50から第1方向xに突出している。第1ブロック部16の厚さは、第1パッド部111の厚さに等しい。
図5に示すように、第1ブロック部16は、第1被覆面161および一対の第1露出面162を有する。封止樹脂50から突出している第1ブロック部16の表面は、第1被覆面161および一対の第1露出面162から構成される。
【0042】
図5に示すように、第1被覆面161は、外部導電層18に覆われている。一対の第1露出面162は、外部導電層18に覆われず、第1ブロック部16の母材が露出している。一対の第1露出面162は、第2方向yにおいて互いに離間しており、かつ厚さ方向zに対して直交する方向を向く。
【0043】
図2および
図5に示すように、第1被覆面161は、第1領域161Aおよび一対の第2領域161Bを有する。第1領域161Aは、第2方向yにおいて一対の第1露出面162に挟まれており、かつ第1方向xを向く。一対の第2領域161Bは、第2方向yにおいて互いに反対側を向く。各々の第2領域161Bは、第1露出面162につながっている。各々の第2領域161Bは、第2方向yおいて隣接する第1露出面162に対して第1領域161Aとは反対側に位置する。
【0044】
図2に示すように、半導体装置A10では、第1領域161Aは、第1方向xにおいて一対の第2領域161Bに対して第1パッド部111から遠ざかる側に位置する。各々の第1露出面162は、第1領域161Aにつながっている。各々の第1露出面162は、第1領域161Aおよび第2領域161Bの双方に対して傾斜している。
【0045】
第1リード11では、第1パッド部111、第1連結部113および第1ブロック部16が放熱部材(ヒートシンク)として機能する。半導体装置A10の使用時に第1スイッチング素子21から発せられた熱は、第1パッド部111、第1連結部113および第1ブロック部16に伝熱されて外部に放出される。
【0046】
第2リード12は、
図2に示すように、第2方向yにおいて第1リード11から離間して配置され、かつ第2スイッチング素子22を搭載している。第2リード12は、第2パッド部121、第2端子部122、第2連結部123および第2ブロック部17を有する。
【0047】
図2、
図8および
図9に示すように、第2パッド部121は、第2スイッチング素子22を搭載している。第2パッド部121は、厚さ方向zから視て矩形状である。第2パッド部121は、第2主面121Aおよび第2裏面121Bを有する。第2主面121Aは、厚さ方向zにおいて第1パッド部111(第1リード11)の第1主面111Aが向く側を向く。第2主面121Aは、第1内部導電層191に覆われている。
図3および
図8に示すように、第2裏面121Bは、厚さ方向zにおいて第2主面121Aとは反対側を向く。第2パッド部121は、第2裏面121Bを除き、封止樹脂50に覆われている。第2裏面121Bは、外部導電層18に覆われている。
【0048】
図2に示すように、第2端子部122は、第1方向xにおいて第2パッド部121に対して第2ブロック部17とは反対側に位置する。第2端子部122からは、第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22により直流電力から変換された交流電力を得るための出力端子である。第2端子部122は、第2パッド部121から厚さ方向zから視て第1方向xに延びる帯状である。第2端子部122は、第2被覆部122Aおよび第2露出部122Bを有する。
【0049】
図2および
図8に示すように、第2被覆部122Aは、封止樹脂50に覆われている。第1方向xにおける第2被覆部122Aの一端は、第2パッド部121につながり、かつ第1方向xおよび厚さ方向zの双方に対して傾斜している。半導体装置A10では、厚さ方向zにおいて第2パッド部121の第2主面121Aが向く側を向く第2被覆部122Aの領域には、第1内部導電層191に覆われた部分を有する。
【0050】
図2、
図6および
図8に示すように、第2露出部122Bは、厚さ方向zから視て封止樹脂50から第1方向xに突出している。第1露出部112Bは、第2方向yから視て鉤状に屈曲しており、かつ外部導電層18に覆われている。
【0051】
図2および
図8に示すように、第2連結部123は、第2パッド部121および第2ブロック部17を相互に連結している。第2連結部123の厚さは、第2パッド部121の厚さに等しい。第2連結部123は、厚さ方向zにおいて第2パッド部121の第2裏面121Bが向く側を向く領域を除き、封止樹脂50に覆われている。当該領域は、第2裏面121Bと面一であり、かつ外部導電層18に覆われている。
【0052】
図2および
図8に示すように、第2ブロック部17は、第1方向xにおいて第2パッド部121に対して第2端子部122とは反対側に位置する。第2ブロック部17は、封止樹脂50から第1方向xにおいて第1リード11の第1ブロック部16が突出する側に突出している。第2ブロック部17の厚さは、第2パッド部121の厚さに等しい。
図5に示すように、第2ブロック部17は、第2被覆面171および一対の第2露出面172を有する。封止樹脂50から突出している第2ブロック部17の表面は、第2被覆面171および一対の第2露出面172から構成される。
【0053】
図5に示すように、第2被覆面171は、外部導電層18に覆われている。一対の第2露出面172は、外部導電層18に覆われず、第2ブロック部17の母材が露出している。一対の第2露出面172は、第2方向yにおいて互いに離間しており、かつ厚さ方向zに対して直交する方向を向く。
【0054】
図2および
図5に示すように、第2被覆面171は、第3領域171Aおよび一対の第4領域171Bを有する。第3領域171Aは、第2方向yにおいて一対の第2露出面172に挟まれており、かつ第1方向xを向く。一対の第4領域171Bは、第2方向yにおいて互いに反対側を向く。各々の第4領域171Bは、第2露出面172につながっている。各々の第4領域171Bは、第2方向yおいて隣接する第2露出面172に対して第3領域171Aとは反対側に位置する。
【0055】
図2に示すように、半導体装置A10では、第3領域171Aは、第1方向xにおいて一対の第4領域171Bに対して第2パッド部121から遠ざかる側に位置する。各々の第2露出面172は、第3領域171Aにつながっている。各々の第2露出面172は、第3領域171Aおよび第4領域171Bの双方に対して傾斜している。
【0056】
第2リード12では、第2パッド部121、第2連結部123および第2ブロック部17が放熱部材として機能する。半導体装置A10の使用時に第2スイッチング素子22から発せられた熱は、第2パッド部121、第2連結部123および第2ブロック部17に伝熱されて外部に放出される。
【0057】
第3リード13は、
図2に示すように、厚さ方向zから視て第1リード11の第1端子部112と、第2リード12の第2端子部122との間に配置されている。第3リード13は、第2スイッチング素子22に導通している。第3リード13は、第3パッド部131および第3端子部132を有する。
【0058】
図2に示すように、第3パッド部131は、厚さ方向zから視て第2リード12の第2パッド部121に対向している。第3パッド部131は、厚さ方向zから視て矩形状である。また、
図10に示すように、第3パッド部131は、封止樹脂50に覆われている。第3パッド部131は、第3主面131Aおよび第3裏面131Bを有する。第3主面131Aは、厚さ方向zにおいて第1パッド部111(第1リード11)の第1主面111Aが向く側を向く。第3主面131Aは、第1内部導電層191に覆われている。第3裏面131Bは、厚さ方向zにおいて第3主面131Aとは反対側を向く。
【0059】
図2に示すように、第3端子部132は、第1方向xにおいて第3パッド部131に対して第2リード12の第2パッド部121とは反対側に位置する。第3端子部132は、第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22の変換対象となる直流電力を入力するための負極端子(N端子)である。第3端子部132は、第3パッド部131から厚さ方向zから視て第1方向xに延びる帯状である。第3端子部132は、第3被覆部132Aおよび第3露出部132Bを有する。
【0060】
図2に示すように、第3被覆部132Aは、封止樹脂50に覆われている。第1方向xにおける第3被覆部132Aの一端は、第3パッド部131につながっている。半導体装置A10では、厚さ方向zにおいて第3パッド部131の第3主面131Aが向く側を向く第3被覆部132Aの領域には、第2内部導電層192に覆われた部分を有する。
【0061】
図2に示すように、第3露出部132Bは、厚さ方向zから視て封止樹脂50から第1方向xに突出している。
図4および
図6から類推されるとおり、第3露出部132Bは、第2方向yから視て鉤状に屈曲しており、かつ外部導電層18に覆われている。
【0062】
第4リード14は、
図2に示すように、厚さ方向zから視て第1リード11の第1端子部112と、第3リード13との間に配置され、かつ駆動IC30を搭載している。第4リード14は、第4パッド部141および第4端子部142を有する。
【0063】
図2に示すように、第4パッド部141は、厚さ方向zから視て第1リード11の第1パッド部111、および第2リード12の第2パッド部121の双方に対向している。第4パッド部141は、厚さ方向zから視て矩形状である。また、
図10に示すとおり、第4パッド部141は、封止樹脂50に覆われている。第4パッド部141は、第4主面141Aおよび第4裏面141Bを有する。第4主面141Aは、厚さ方向zにおいて第1パッド部111(第1リード11)の第1主面111Aが向く側を向く。第4主面141Aは、第1内部導電層191に覆われている。第4裏面141Bは、厚さ方向zにおいて第4主面141Aとは反対側を向く。
【0064】
図2に示すように、第4端子部142は、第1方向xにおいて第4パッド部141に対して第1リード11の第1パッド部111、および第2リード12の第2パッド部121の双方とは反対側に位置する。第4端子部142は、駆動IC30に導通しており、かつ駆動IC30の駆動・制御に関わる端子である。第4端子部142は、第4パッド部141から厚さ方向zから視て第1方向xに延びる帯状である。第4端子部142は、第4被覆部142Aおよび第4露出部142Bを有する。
【0065】
図2に示すように、第4被覆部142Aは、封止樹脂50に覆われている。第1方向xにおける第4被覆部142Aの一端は、第4パッド部141につながっている。半導体装置A10では、厚さ方向zにおいて第4パッド部141の第4主面141Aが向く側を向く第4被覆部142Aの領域には、第2内部導電層192に覆われた部分を有する。
【0066】
図2に示すように、第4露出部142Bは、厚さ方向zから視て封止樹脂50から第1方向xに突出している。
図4および
図6から類推されるとおり、第4露出部142Bは、第2方向yから視て鉤状に屈曲しており、かつ外部導電層18に覆われている。
【0067】
複数の第5リード15は、
図2に示すように、第2方向yにおいて第1リード11の第1端子部112と、第2リード12の第2端子部122との間に配置されている。半導体装置A10では、第2方向yにおいて第1端子部112と第4リード14の第4端子部142との間に、2つの第5リード15が配列されている。あわせて、第2方向yにおいて第4端子部142と第3リード13の第3端子部132との間に、3つの第5リード15が配列されている。なお、複数の第5リード15の配列数などは、これに限定されない。各々の第5リード15は、駆動IC30に導通しており、かつ駆動IC30の駆動・制御に関わる端子である。各々の第5リード15は、駆動IC30に導通している。各々の第5リード15は、第5被覆部151および第5露出部152を有する。
【0068】
図2に示すように、第5被覆部151は、封止樹脂50に覆われている。半導体装置A10では、厚さ方向zにおいて第4パッド部141(第4リード14)の第4主面141Aが向く側を向く第5被覆部151の領域には、第2内部導電層192に覆われた部分を有する。
【0069】
図2に示すように、第5露出部152は、厚さ方向zから視て封止樹脂50から第1方向xに突出している。
図4および
図6から類推されるとおり、第5露出部152は、第2方向yから視て鉤状に屈曲しており、かつ外部導電層18に覆われている。
【0070】
第1スイッチング素子21は、
図2、
図7および
図9に示すように、第1パッド部111(第1リード11)の第1主面111Aに電気的に接合され、かつ第2リード12に導通している。第1スイッチング素子21は、シリコン(Si)または炭化ケイ素(SiC)を主成分としたMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である。なお、第1スイッチング素子21は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であってもよい。半導体装置A10では、第1スイッチング素子21がnチャンネル型のMOSFETである場合について説明する。
図11に示すように、第1スイッチング素子21は、第1素子主面21A、第1素子裏面21B、第1主面電極211、第1裏面電極212および第1ゲート電極213を有する。第1素子主面21Aは、厚さ方向zにおいて第1主面111Aが向く側を向く。第1素子裏面21Bは、厚さ方向zにおいて第1素子主面21Aとは反対側を向く。
【0071】
図2および
図11に示すように、第1主面電極211は、第1素子主面21Aに設けられている。第1主面電極211には、第1スイッチング素子21からの電力が出力される。すなわち、第1主面電極211は、第1スイッチング素子21のソース電極である。第1主面電極211には、第1スイッチング素子21のソース電流が流れる。
【0072】
図11に示すように、第1裏面電極212は、第1素子裏面21Bの全体を覆うように設けられている。第1裏面電極212には、第1スイッチング素子21への電力が入力される。すなわち、第1裏面電極212は、第1スイッチング素子21のドレイン電極である。第1裏面電極212には、第1スイッチング素子21のドレイン電流が流れる。
【0073】
図2および
図11に示すように、第1ゲート電極213は、第1素子主面21Aに設けられている。第1ゲート電極213には、第1スイッチング素子21を駆動させるためのゲート電圧が印加される。すなわち、第1ゲート電極213は、第1スイッチング素子21のゲート電極である。厚さ方向zから視て、第1ゲート電極213の面積は、第1主面電極211の面積よりも小とされている。
【0074】
第2スイッチング素子22は、
図2、
図8および
図9に示すように、第2パッド部121(第2リード12)の第2主面121Aに電気的に接合されている。第2スイッチング素子22は、第1スイッチング素子21と同一の半導体素子である。このため、半導体装置A10では、第2スイッチング素子22がnチャンネル型のMOSFETである場合について説明する。
図12に示すように、第2スイッチング素子22は、第2素子主面22A、第2素子裏面22B、第2主面電極221、第2裏面電極222および第2ゲート電極223を有する。第2素子主面22Aは、厚さ方向zにおいて第2主面121Aが向く側を向く。第2素子裏面22Bは、厚さ方向zにおいて第2素子主面22Aとは反対側を向く。
【0075】
図2および
図12に示すように、第2主面電極221は、第2素子主面22Aに設けられている。第2主面電極221は、第2スイッチング素子22のソース電極である。第2主面電極221には、第2スイッチング素子22のソース電流が流れる。
【0076】
図12に示すように、第2裏面電極222は、第2素子裏面22Bの全体を覆うように設けられている。第2裏面電極222は、第2スイッチング素子22のドレイン電極である。第2裏面電極222には、第2スイッチング素子22のドレイン電流が流れる。
【0077】
図2および
図12に示すように、第2ゲート電極223は、第2素子主面22Aに設けられている。第1ゲート電極213は、第2スイッチング素子22を駆動させるためのゲート電圧が印加されるゲート電極である。厚さ方向zから視て、第2ゲート電極223の面積は、第2主面電極221の面積よりも小とされている。
【0078】
図11および
図12に示すように、半導体装置A10は、導電接合層29を備える。導電接合層29は、第1パッド部111(第1リード11)の第1主面111Aを覆う第1内部導電層191と、第1スイッチング素子21の第1裏面電極212との間に介在している。また、導電接合層29は、第2パッド部121(第2リード12)の第2主面121Aを覆う第1内部導電層191と、第2スイッチング素子22の第2裏面電極222との間にも介在している。導電接合層29は、たとえば錫を主成分とする鉛フリーはんだである。第1スイッチング素子21は、導電接合層29により第1主面111Aに電気的に接合されている。これにより、第1裏面電極212は、第1リード11に導通している。同様に、第2スイッチング素子22は、導電接合層29により第2主面121Aに電気的に接合されている。これにより、第2裏面電極222は、第2リード12に導通している。
【0079】
駆動IC30は、
図2および
図10に示すように、第4リード14の第4パッド部141に搭載されている。駆動IC30は、第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22の駆動・制御を担うゲートドライバである。駆動IC30は、第1スイッチング素子21の第1ゲート電極213、および第2スイッチング素子22の第2ゲート電極223の双方に導通している。これにより、外部からの入力信号に基づき駆動IC30から発せられたゲート電圧が、第1ゲート電極213および第2ゲート電極223の双方に印加される。厚さ方向zにおいて第4パッド部141の第4主面141Aが向く側を向く駆動IC30の領域には、複数の電極31が設けられている。複数の電極31は、第1ゲート電極213および第2ゲート電極223に加え、第1スイッチング素子21の第2主面電極221に導通している。さらに、半導体装置A10では、複数の電極31は、第1リード11の第1端子部112、第3リード13の第3端子部132、第4リード14の第4端子部142および複数の第5リード15にも導通している。複数の電極31の構成材料は、たとえばアルミニウム(Al)である。
【0080】
図10に示すように、半導体装置A10は、接着層39を備える。接着層39は、第4パッド部141(第4リード14)の第4主面141Aを覆う第1内部導電層191と、駆動IC30との間に介在している。接着層39は、たとえばエポキシ樹脂を主剤とする銀ペーストである。駆動IC30は、接着層39により第4主面141Aに接合されている。
【0081】
第1ワイヤ41は、
図2に示すように、第1スイッチング素子21の第1主面電極211と、第2リード12の第2連結部123とに接続された導電部材である。第1ワイヤ41により、第1スイッチング素子21(第1主面電極211)は、第2リード12に導通している。第1ワイヤ41の構成材料は、たとえばアルミニウムである。
【0082】
第2ワイヤ42は、
図2に示すように、第2スイッチング素子22の第2主面電極221と、第3パッド部131(第3リード13)の第3主面131Aとに接続された導電部材である。第3主面131Aに接続される第2ワイヤ42の端部は、第3主面131Aを覆う第1内部導電層191に接触している。第2ワイヤ42により、第3リード13(第3パッド部131)は、第2スイッチング素子22(第2主面電極221)に導通している。第2ワイヤ42の構成材料は、たとえばアルミニウムである。
【0083】
図2に示すように、半導体装置A10は、複数の第3ワイヤ43、第1ゲートワイヤ441、第2ゲートワイヤ442、第1検出ワイヤ451、第2検出ワイヤ452および第3検出ワイヤ453を備える。これらのワイヤは、いずれも一端が駆動IC30の電極31に接続される導電部材である。これらのワイヤの構成材料は、たとえば金(Au)である。
【0084】
図2に示すように、各々の第3ワイヤ43は、駆動IC30の電極31と、第4端子部142(第4リード14)の第4被覆部142A、および複数の第5リード15の第5被覆部151のいずれかと、に接続されている。第4被覆部142Aおよび複数の第5被覆部151のいずれかに接続される各々の第3ワイヤ43の端部は、第4被覆部142Aおよび第5被覆部151のそれぞれの領域の一部を覆う第2内部導電層192に接触している。複数の第3ワイヤ43により、第4端子部142および各々の第5リード15は、駆動IC30に導通している。
【0085】
図2に示すように、第1ゲートワイヤ441は、駆動IC30の電極31と、第1スイッチング素子21の第1ゲート電極213とに接続されている。第1ゲートワイヤ441により、駆動IC30は、第1スイッチング素子21(第1ゲート電極213)に導通するとともに、駆動IC30から発せられたゲート電圧が第1ゲート電極213に印加される。
【0086】
図2に示すように、第2ゲートワイヤ442は、駆動IC30の電極31と、第2スイッチング素子22の第2ゲート電極223とに接続されている。第2ゲートワイヤ442により、駆動IC30は、第2スイッチング素子22(第2ゲート電極223)に導通するとともに、駆動IC30から発せられたゲート電圧が第2ゲート電極223に印加される。
【0087】
図2に示すように、第1検出ワイヤ451は、駆動IC30の電極31と、第1スイッチング素子21の第1主面電極211とに接続されている。第1検出ワイヤ451により、駆動IC30は、第1主面電極211に流れるソース電流を検出することができる。
【0088】
図2に示すように、第2検出ワイヤ452は、駆動IC30の電極31と、第1端子部112(第1リード11)の第1被覆部112Aとに接続されている。第1被覆部112Aに接続される第2検出ワイヤ452の端部は、第1被覆部112Aの領域の一部を覆う第2内部導電層192に接触している。第2検出ワイヤ452により、駆動IC30は、第1スイッチング素子21の第1裏面電極212に流れるドレイン電流を検出することができる。
【0089】
図2に示すように、第3検出ワイヤ453は、駆動IC30の電極31と、第3端子部132(第3リード13)の第3被覆部132Aとに接続されている。第3被覆部132Aに接続される第3検出ワイヤ453の端部は、第3被覆部132Aの領域の一部を覆う第2内部導電層192に接触している。第3検出ワイヤ453により、駆動IC30は、第2スイッチング素子22の第2裏面電極222に流れるドレイン電流を検出することができる。
【0090】
封止樹脂50は、
図2に示すように、第1リード11、第2リード12、第3リード13、第4リード14および複数の第5リード15のそれぞれ一部ずつ、並びに第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22を覆っている。封止樹脂50の構成材料は、たとえば黒色のエポキシ樹脂である。
図4および
図5に示すように、封止樹脂50は、頂面51、底面52、第1側面531および第2側面532を有する。
【0091】
図4、
図5および
図7に示すように、頂面51は、厚さ方向zにおいて第1パッド部111(第1リード11)の第1主面111Aが向く側を向く。
図4および
図5に示すように、底面52は、厚さ方向zにおいて頂面51とは反対側を向く。
図3および
図7〜
図9に示すように、底面52から、第1パッド部111の第1裏面111B、および第2パッド部121(第2リード12)の第2裏面121Bが露出している。半導体装置A10では、第1リード11の第1連結部113、および第2リード12の第2連結部123のそれぞれ厚さ方向zにおいて第1裏面111Bが向く側を向く領域が、底面52から露出している。
【0092】
図3に示すように、第1側面531および第2側面532は、第1方向xにおいて互いに離間しており、かつ互いに反対側を向く。
図4および
図5に示すように、第1側面531および第2側面532のそれぞれの厚さ方向zにおける両端は、頂面51および底面52につながっている。第1側面531は、厚さ方向zから視て第1リード11の第1パッド部111に対して第1端子部112が位置する側に位置する。第2側面532は、厚さ方向zから視て第1パッド部111に対して第1連結部113が位置する側に位置する。
【0093】
図4に示すように、第1端子部112(第1リード11)の第1露出部112B、第2端子部122(第2リード12)の第2露出部122B、第3端子部132(第3リード13)の第3露出部132Bは、厚さ方向zから視て第1側面531から第1方向xに突出している。半導体装置A10では、第4端子部142(第4リード14)の第4露出部142B、および複数の第5リード15の第5露出部152も、厚さ方向zから視て第1側面531から第1方向xに突出している。また、
図5に示すように、第1リード11の第1ブロック部16、および第2リード12の第2ブロック部17は、第2側面532から第1方向xに突出している。
【0094】
<第1実施形態の第1変形例>
次に、
図13および
図14に基づき、半導体装置A10の第1変形例にかかる半導体装置A11について説明する。なお、
図13では、理解の便宜上、封止樹脂50を透過している。
図13では、透過した封止樹脂50を想像線で示している。また、
図13および
図14では、理解の便宜上、外部導電層18および第1内部導電層191が覆う領域を、それぞれハッチングで示している。
【0095】
半導体装置A11では、第1リード11の第1ブロック部16、および第2リード12の第2ブロック部17の構成が、先述した半導体装置A11と異なる。
【0096】
図13に示すように、半導体装置A11では、一対の第1露出面162は、第1方向xにおいて第1被覆面161の第1領域161Aに対して、第1リード11の第1パッド部111から遠ざかる側に位置する。
図13および
図14に示すように、一対の第1露出面162は、厚さ方向zおよび第2方向yの双方に沿っている。
【0097】
図13に示すように、半導体装置A11では、一対の第2露出面172は、第1方向xにおいて第2被覆面171の第3領域171Aに対して、第2リード12の第2パッド部121から遠ざかる側に位置する。
図13および
図14に示すように、一対の第2露出面172は、厚さ方向zおよび第2方向yの双方に沿っている。
【0098】
<第1実施形態の第2変形例>
次に、
図15に基づき、半導体装置A10の第2変形例にかかる半導体装置A12について説明する。なお、
図15では、理解の便宜上、外部導電層18が覆う領域をハッチングにて示している。
【0099】
図15に示すように、半導体装置A12では、第1被覆面161の第1領域161Aが、半導体装置A10における一対の第1露出面162の一部ずつに及んでいる。あわせて、半導体装置A12では、第2被覆面171の第3領域171Aが、半導体装置A10における一対の第2露出面172の一部に及んでいる。このような第1領域161Aおよび第3領域171Aの形状は、後述する半導体装置A10の製造方法の一例において、
図20に示すように、第1連結帯821および第2連結帯822の双方を切断線90に沿って切断したとき、外部導電層18のダレに起因して現れる。
【0100】
次に、
図16〜
図24に基づき、半導体装置A10の製造方法の一例について説明する。これらの図において、先述した半導体装置A10と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。なお、
図16〜
図20および
図23では、理解の便宜上、後述する第1連結帯821および第2連結帯822が占める領域をハッチングで示している。
図16および
図17では、理解の便宜上、後述する中間連結帯823が占める領域をハッチングで示している。
図19〜
図24では、理解の便宜上、外部導電層18が覆う領域をハッチングで示している。
【0101】
最初に、
図16に示すように、第1リード801、第2リード802、第3リード13、第4リード14および複数の第5リード15を有するリードフレーム80に、第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22をダイボンディングにより電気的に接合させる。第1リード801は、先述した第1リード11のうち、第1パッド部111、第1端子部112および第1連結部113を構成要素とするリードフレーム80の一部である。第2リード802は、先述した第2リード12のうち、第2パッド部121、第2端子部122および第2連結部123を構成要素とするリードフレーム80の一部である。リードフレーム80は、枠部81、第1タイバー82および第2タイバー83をさらに有する。
【0102】
図16に示すように、枠部81は、リードフレーム80の外周に位置する。枠部81は、第1枠部811および第2枠部812を有する。第1枠部811は、厚さ方向zから視てコ字状である。第1リード801の第1端子部112、第2リード802の第2端子部122、第3リード13の第3端子部132、第4リード14の第4端子部142、および複数の第5リード15は、いずれも第1方向xにおいて第1枠部811に連結されている。第2枠部812は、第1方向xにおいて第1リード801および第2リード802の双方に対して第1枠部811とは反対側に位置する。第2枠部812は、厚さ方向zから視て第2方向yに延びる帯状である。
【0103】
図16に示すように、第1タイバー82は、枠部81の第2枠部812から第1リード11および第2リード12の双方に向けて第1方向xに突出している。第1タイバー82は、第1連結帯821、第2連結帯822および中間連結帯823を有する。第1連結帯821は、第2枠部812から第1方向xに突出している。第1連結帯821は、第2枠部812と、第1リード801の第1連結部113とを相互に連結している。第1連結帯821には、厚さ方向zに貫通する第1貫通孔821Aが設けられている。第1貫通孔821Aは、厚さ方向zから視て矩形状である。第2連結帯822は、第2枠部812から第1方向xに突出し、かつ第2方向yにおいて第1連結帯821から離間している。第2連結帯822は、第2枠部812と、第2リード802の第2連結部123とを相互に連結している。中間連結帯823は、第2方向yにおいて第1連結帯821と第2連結帯822との間に挟まれている。中間連結帯823は、第1連結帯821および第2連結帯822を相互に連結している。
【0104】
図16に示すように、第2タイバー83は、第1方向xにおいて第1タイバー82とは離間している。第2タイバー83は、厚さ方向zから視て第2方向yに延びる帯状である。第2方向yにおける第2タイバー83の両端は、枠部81の第1枠部811に連結されている。第1リード801の第1端子部112、第2リード802の第2端子部122、第3リード13の第3端子部132、第4リード14の第4端子部142、および複数の第5リード15は、いずれも第2方向yにおいて第2タイバー83に連結されている。
【0105】
図16に示す工程では、第1スイッチング素子21は、第1リード801の第1パッド部111に電気的に接合される。第2スイッチング素子22は、第2リード802の第2パッド部121に電気的に接合される。半導体装置A10では、第4リード14の第4パッド部141に、駆動IC30が搭載される。第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22をリードフレーム80に電気的に接合させた後、第1ワイヤ41および第2ワイヤ42などの各種ワイヤがワイヤボンディングによりリードフレーム80などに接続される。
【0106】
次いで、
図17に示すように、第1リード801、第2リード802、第3リード13、第4リード14および複数の第5リード15のそれぞれ一部ずつ、並びに第1スイッチング素子21、第2スイッチング素子22および駆動IC30を覆う封止樹脂50を形成する。封止樹脂50は、トランスファモールド成形により形成される。この際、第1方向xにおいて封止樹脂50の第1側面531と、第2タイバー83との間に挟まれたリードフレーム80の各々の開口領域には、第1漏出部50Aが形成される。また同時に、第1方向xにおいて封止樹脂50の第2側面532と、第1タイバー82の中間連結帯823との間に挟まれたリードフレーム80の開口領域には、第2漏出部50Bが形成される。第1漏出部50Aおよび第2漏出部50Bは、封止樹脂50を形成した際に現れるバリである。
【0107】
次いで、
図18に示すように、第1タイバー82の中間連結帯823と、第2タイバー83の一部の領域とを、打ち抜き加工機などで除去する。この際、複数の第1漏出部50A、および第2漏出部50Bも同時に除去される。
【0108】
次いで、
図19に示すように、封止樹脂50から露出したリードフレーム80の表面を覆う外部導電層18を形成する。外部導電層18は、電解めっきにより形成される。
図19では、第1連結帯821および第2連結帯822がそれぞれ複数斜線のハッチングにより示されているが、第1連結帯821および第2連結帯822のそれぞれの表面は、本工程により外部導電層18に覆われる。
【0109】
次いで、
図20に示すように、第1タイバー82において、第1連結帯821および第2連結帯822の双方を切断する。切断にあたっては、厚さ方向zにおいてリードフレーム80に刃を押し当てることにより行われる。第1連結帯821を切断する際、第1連結帯821の第1貫通孔821Aと、第2方向yにおいて第1貫通孔821Aを挟む第1連結帯821の一対の領域との双方を、厚さ方向zから視て切断線90が通過するようにする。同様に、第2連結帯822を切断する際、第2連結帯822の第2貫通孔822Aと、第2方向yにおいて第2貫通孔822Aを挟む第2連結帯822の一対の領域との双方を、厚さ方向zから視て切断線90が通過するようにする。厚さ方向zから視て、第1貫通孔821Aの両端に位置する第1連結帯821の一対の領域と、第2方向yにおいて第2貫通孔822Aを挟む第2連結帯822の一対の領域とを通過する切断線90は、第1方向xおよび第2方向yの双方に対して傾斜している。
【0110】
図21は、
図20に示す第1連結帯821および第2連結帯822の切断工程を経たリードフレーム80の状態を示している。第1リード801の第1連結部113に連結された第1連結帯821の一部の領域が、半導体装置A10の第1リード11の第1ブロック部16に相当する。
図20に示す、厚さ方向zにおいて切断線90が通過する第1連結帯821の領域が、一対の第1露出面162となる。また、第2リード802の第2連結部123に連結された第2連結帯822の一部の領域が、半導体装置A10の第2リード12の第2ブロック部17に相当する。
図20に示す、厚さ方向zにおいて切断線90が通過する第2連結帯822の領域が、一対の第2露出面172となる。
【0111】
最後に、
図22に示すように、枠部81の第1枠部811と、第1リード801の第1端子部112、および第2リード802の第2端子部122が連結された第2タイバー83の一部とを、打ち抜き加工機などで除去する。この際、封止樹脂50から露出した第1端子部112、第2端子部122、第3リード13の第3端子部132、第4リード14の第4端子部142、および複数の第5リード15の各々に、厚さ方向zに曲げ加工を施す。本工程により、封止樹脂50から露出した第1端子部112、第2端子部122、第3端子部132、第4端子部142および複数の第5リード15の各々は、第2方向yから視て鉤状に屈曲した形状となる。以上の工程を経ることによって、半導体装置A10が製造される。
【0112】
図23は、半導体装置A11を製造する場合での、第1タイバー82において、第1連結帯821および第2連結帯822の双方を切断する工程を示している。この場合では、厚さ方向zから視て、第1貫通孔821Aの両端に位置する第1連結帯821の一対の領域と、第2方向yにおいて第2貫通孔822Aを挟む位置する第2連結帯822の一対の領域とを通過する切断線90は、第2方向yに対して平行である。
【0113】
図24は、
図23に示す第1連結帯821および第2連結帯822の切断工程を経たリードフレーム80の状態を示している。第1リード801の第1連結部113に連結された第1連結帯821の一部の領域が、半導体装置A11の第1リード11の第1ブロック部16に相当する。
図23に示す、厚さ方向zにおいて切断線90が通過する第1連結帯821の領域が、一対の第1露出面162となる。また、第2リード802の第2連結部123に連結された第2連結帯822の一部の領域が、半導体装置A11の第2リード12の第2ブロック部17に相当する。
図23に示す、厚さ方向zにおいて切断線90が通過する第2連結帯822の領域が、一対の第2露出面172となる。
【0114】
次に、半導体装置A10、および半導体装置A10の製造方法の作用効果について説明する。
【0115】
半導体装置A10の製造方法に用いられるリードフレーム80は、
図17に示すように、第1タイバー82を有する。第1タイバー82は、第1連結帯821および第2連結帯822を第2方向yに連結する832を有する。これにより、封止樹脂50を形成する際に発生する第2漏出部50Bの大きさを抑制することができる。また、
図18に示す中間連結帯823を除去する工程において、第2漏出部50Bは、中間連結帯823と同時に除去される。これにより、第2漏出部50Bのような封止樹脂50の形成の際に発生する樹脂バリを容易に除去することができる。
【0116】
半導体装置A10の製造では、
図18に示す工程において中間連結帯823と第2漏出部50Bを一括して除去した後に、
図20に示す第1連結帯821および第2連結帯822を切断する工程を行う。第1連結帯821の切断では、第1連結帯821の第1貫通孔821Aと、第2方向yにおいて第1貫通孔821Aの両端に位置する第1連結帯821の一対の領域との双方を、厚さ方向zから視て切断線90が通過する。また、第2連結帯822の切断では、第2連結帯822の第2貫通孔822Aと、第2方向yにおいて第2貫通孔822Aの両端に位置する第2連結帯822の一対の領域との双方を、厚さ方向zから視て切断線90が通過する。これにより、第1連結帯821および第2連結帯822のそれぞれの切断面積の大きさが抑制されるため、それぞれの切断がし易いものとなる。
【0117】
図21に示すように、第1連結帯821の切断により得られる、第1リード801に連結された第1連結帯821の領域が、
図2に示す半導体装置A10の第1ブロック部16となる。同様に、
図21に示すように、第2連結帯822の切断により得られる、第2リード802に連結された第2連結帯822の領域が、
図2に示す半導体装置A10の第2ブロック部17となる。第1ブロック部16および第2ブロック部17は、半導体装置A10の放熱部材として機能する。
【0118】
以上より、半導体装置A10の製造方法によれば、半導体装置A10の放熱性を向上させつつ、半導体装置A10の製造時に発生する樹脂バリの大きさを抑制することが可能となる。
【0119】
半導体装置A10は、第1ブロック部16を有する第1リード11と、第2ブロック部17を有する第2リード12とを備える。第1ブロック部16および第2ブロック部17は、封止樹脂50の第2側面532から第1方向xに突出している。第1ブロック部16は、外部導電層18に覆われた第1被覆面161と、母材が露出する一対の第1露出面162とを有する。一対の第1露出面162は、第2方向yにおいて第1被覆面161の一部の領域(第1領域161A)を挟んで互いに離間している。このような第1ブロック部16の構成は、半導体装置A10の製造において第1連結帯821を切断することにより得られ、一対の第1露出面162は、第1連結帯821の切断面である。
【0120】
また、第2ブロック部17は、外部導電層18に覆われた第2被覆面171と、母材が露出する一対の第2露出面172とを有する。一対の第2露出面172は、第2方向yにおいて第2被覆面171の一部の領域(第3領域171A)を挟んで互いに離間している。このような第2ブロック部17の構成は、半導体装置A10の製造において第2連結帯822を切断することにより得られ、一対の第2露出面172は、第2連結帯822の切断面である。したがって、半導体装置A10によれば、半導体装置A10の放熱性を確保しつつ、半導体装置A10の製造時に発生する樹脂バリの大きさを抑制することが可能となる。
【0121】
半導体装置A10の第1ブロック部16では、第1被覆面161の第1領域161Aは、第1方向xにおいて第1被覆面161の一対の第2領域161Bに対して第1リード11の第1パッド部111から遠ざかる側に位置する。各々の第1露出面162は、第1領域161Aにつながり、かつ第1領域161Aおよび第2領域161Bの双方に対して傾斜している。これにより、半導体装置A10の製造において第1連結帯821を切断する際、刃の位置が所定の位置に対して第1方向xにずれが生じていても、切断線90を厚さ方向zから視て第1連結帯821の第1貫通孔821Aに通過させることができる。
【0122】
また、半導体装置A10の第2ブロック部17では、第2被覆面171の第3領域171Aは、第1方向xにおいて第2被覆面171の一対の第4領域171Bに対して第2リード12の第2パッド部121から遠ざかる側に位置する。各々の第2露出面172は、第3領域171Aにつながり、かつ第3領域171Aおよび第4領域171Bの双方に対して傾斜している。これにより、半導体装置A10の製造において第2連結帯822を切断する際、刃の位置が所定の位置に対して第1方向xにずれが生じていても、切断線90を厚さ方向zから視て第2連結帯822の第2貫通孔822Aに通過させることができる。
【0123】
半導体装置A10は、第4リード14の第4パッド部141に搭載された駆動IC30を備える。これにより、第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22の駆動・制御を半導体装置A10が直接行うことができる。
【0124】
第1パッド部111の第1裏面111B(第1リード11)と、第2パッド部121の第2裏面121B(第2リード12)は、封止樹脂50の底面52から露出している。これにより、第1パッド部111および第2パッド部121の放熱性を向上させることができる。
【0125】
〔第2実施形態〕
図25〜
図27に基づき、本発明の第2実施形態にかかる半導体装置A20について説明する。これらの図において、先述した半導体装置A10と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0126】
半導体装置A20では、第1端子部112(第1リード11)、第2端子部122(第2リード12)、第3端子部132(第3リード13)、第4端子部142(第4リード14)および複数の第5リード15の構成が、先述した半導体装置A10と異なる。半導体装置A20のその他の構成は、半導体装置A10の構成と同一である。
【0127】
図25に示すように、第1端子部112の第1露出部112Bは、第1境界112Cおよび第1先端112Dを有する。第1境界112Cは、第1方向xにおける第1露出部112Bの一端であり、かつ封止樹脂50の第1側面531との境界に位置する。第1先端112Dは、第1方向xにおける第1露出部112Bの他端である。
図26および
図27に示すように、第1先端112Dの幅b2は、第1境界112Cの幅b1よりも大である。これとは逆に、第1先端112Dの厚さt2は、第1境界112Cの厚さt1よりも小である。
【0128】
図25に示すように、第2端子部122の第2露出部122Bは、第2境界122Cおよび第2先端122Dを有する。第2境界122Cは、第1方向xにおける第2露出部122Bの一端であり、かつ封止樹脂50の第1側面531との境界に位置する。第2先端122Dは、第1方向xにおける第2露出部122Bの他端である。
図26および
図27に示すように、第2先端122Dの幅b2は、第2境界122Cの幅b1よりも大である。これとは逆に、第2先端122Dの厚さt2は、第2境界122Cの厚さt1よりも小である。
【0129】
図25に示すように、第3端子部132の第3露出部132Bは、第3境界132Cおよび第3先端132Dを有する。第3境界132Cは、第1方向xにおける第3露出部132Bの一端であり、かつ封止樹脂50の第1側面531との境界に位置する。第3先端132Dは、第1方向xにおける第3露出部132Bの他端である。
図26および
図27に示すように、第3先端132Dの幅b2は、第3境界132Cの幅b1よりも大である。これとは逆に、第3先端132Dの厚さt2は、第3境界132Cの厚さt1よりも小である。
【0130】
図25に示すように、第4端子部142の第4露出部142Bは、第4境界142Cおよび第4先端142Dを有する。第4境界142Cは、第1方向xにおける第4露出部142Bの一端であり、かつ封止樹脂50の第1側面531との境界に位置する。第4先端142Dは、第1方向xにおける第4露出部142Bの他端である。
図26および
図27に示すように、第4先端142Dの幅b2は、第4境界142Cの幅b1よりも大である。これとは逆に、第4先端142Dの厚さt2は、第4境界142Cの厚さt1よりも小である。
【0131】
図25に示すように、複数の第5リード15の第5露出部152の各々は、第5境界152Aおよび第5先端152Bを有する。第5境界152Aは、第1方向xにおける第5露出部152の一端であり、かつ封止樹脂50の第1側面531との境界に位置する。第5先端152Bは、第1方向xにおける第5露出部152の他端である。
図26および
図27に示すように、第5先端152Bの幅b2は、第5境界152Aの幅b1よりも大である。これとは逆に、第5先端152Bの厚さt2は、第5境界152Aの厚さt1よりも小である。
【0132】
次に、
図28〜
図31に基づき、半導体装置A20の製造方法の一例のうち、半導体装置A10の製造方法の一例とは異なる工程について説明する。これらの図において、先述した半導体装置A10と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0133】
図28および
図29は、リードフレーム80に第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22を電気的に接合させる工程(
図16参照)よりも前の段階におけるリードフレーム80の状態を示している。
【0134】
図28に示すように、第1リード801の第1端子部112は、第1帯状部801Aを有する。第1帯状部801Aが、半導体装置A20の第1露出部112B(第1端子部112)の一部に相当する。第1帯状部801Aは、第1方向xにおいて第2タイバー83に対して第1タイバー82とは反対側に位置する。第1帯状部801Aは、厚さ方向zから視て第1方向xに延びる帯状である。第1方向xにおける第1帯状部801Aの両端は、第2タイバー83、および枠部81の第1枠部811に連結されている。
図29に示すように、第1帯状部801Aの横断面は、幅b1および厚さt1の矩形状である。
【0135】
図28に示すように、第2リード802の第2端子部122は、第2帯状部802Aを有する。第1帯状部801Aが、半導体装置A20の第2露出部122B(第2端子部122)の一部に相当する。第2帯状部802Aは、第1方向xにおいて第2タイバー83に対して第1タイバー82とは反対側に位置する。第2帯状部802Aは、厚さ方向zから視て第1方向xに延びる帯状である。第1方向xにおける第2帯状部802Aの両端は、第2タイバー83、および枠部81の第1枠部811に連結されている。
図29に示すように、第2帯状部802Aの横断面は、幅b1および厚さt1の矩形状である。
【0136】
図28に示すように、第3リード13の第3端子部132は、第3帯状部803を有する。第3帯状部803が、半導体装置A20の第3露出部132B(第3端子部132)の一部に相当する。第3帯状部803は、第1方向xにおいて第2タイバー83に対して第1タイバー82とは反対側に位置する。第3帯状部803は、厚さ方向zから視て第1方向xに延びる帯状である。第1方向xにおける第3帯状部803の両端は、第2タイバー83、および枠部81の第1枠部811に連結されている。
図29に示すように、第3帯状部803の横断面は、幅b1および厚さt1の矩形状である。
【0137】
図28に示すように、複数の第5リード15の各々は、第5帯状部805を有する。第5帯状部805が、半導体装置A20の第5露出部152(第5リード15)の一部に相当する。第5帯状部805は、第1方向xにおいて第2タイバー83に対して第1タイバー82とは反対側に位置する。第5帯状部805は、厚さ方向zから視て第1方向xに延びる帯状である。第1方向xにおける第5帯状部805の両端は、第2タイバー83、および枠部81の第1枠部811に連結されている。
図29に示すように、第5帯状部805の横断面は、幅b1および厚さt1の矩形状である。
【0138】
図30および
図31に示すように、
図28および
図29に示すリードフレーム80に対して、第1帯状部801A、第2帯状部802A、第3帯状部803、第4帯状部804および複数の第5帯状部805を厚さ方向zに押しつぶす。これらを押しつぶす方法としては、たとえばハンマで叩く方法が挙げられる。本工程は、リードフレーム80に第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22を電気的に接合させる工程(
図16参照)よりも前に行われる。本工程により、第1帯状部801A、第2帯状部802A、第3帯状部803、第4帯状部804および複数の第5帯状部805は、いずれも第1方向xに拡がる塑性変形をする。
【0139】
図31に示す第1帯状部801A、第2帯状部802A、第3帯状部803、第4帯状部804および複数の第5帯状部805の各々の幅b2は、
図29に示すこれらの各々の幅b1よりも大である。これとは逆に、
図31に示す第1帯状部801A、第2帯状部802A、第3帯状部803、第4帯状部804および複数の第5帯状部805の各々の高さt2は、
図29に示すこれらの各々の高さt1よりも小である。
【0140】
第1帯状部801A、第2帯状部802A、第3帯状部803、第4帯状部804および複数の第5帯状部805を厚さ方向zに押しつぶす工程よりも後の半導体装置A20の製造工程は、
図16〜
図22に示す半導体装置A10の製造工程と同一である。
【0141】
次に、半導体装置A20、および半導体装置A20の製造方法の作用効果について説明する。
【0142】
半導体装置A20は、第1ブロック部16を有する第1リード11と、第2ブロック部17を有する第2リード12とを備える。半導体装置A20の第1ブロック部16の構成は、半導体装置A10の第1ブロック部16の構成と同一である。半導体装置A20の第2ブロック部17の構成は、半導体装置A10の第2ブロック部17の構成と同一である。したがって、半導体装置A20によっても、半導体装置A20の放熱性を確保しつつ、半導体装置A20の製造時に発生する樹脂バリの大きさを抑制することが可能となる。
【0143】
半導体装置A20を製造する工程では、リードフレーム80に第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22を電気的に接合させる工程(
図16参照)の前に、第1帯状部801Aおよび第2帯状部802Aを厚さ方向zに押しつぶす工程を備える。本工程により、
図29および
図31に示すように、第1帯状部801Aおよび第2帯状部802Aは、第1方向xに拡がり、かつ厚さ方向zに対してより平坦となる。これにより、
図22に示す第1端子部112(第1帯状部801A)および第2端子部122(第2帯状部802A)の各々に、厚さ方向zに曲げ加工を施す工程では、第1帯状部801Aおよび第2帯状部802Aが、より安定した状態で曲げ加工機に接触する。このため、第1端子部112および第2端子部122に発生する第1方向x回りのねじれが抑制され、厚さ方向zから視て、曲げ加工された第1端子部112および第2端子部122を、より第1方向xに沿った状態とすることができる。
【0144】
第1帯状部801Aが厚さ方向zに押しつぶされることにより、第1露出部112B(第1端子部112)では、第1先端112Dの幅b2は、第1境界112Cの幅b1よりも大となり、かつ第1先端112Dの厚さt2は、第1境界112Cの厚さt1よりも小となる。第2帯状部802Aが厚さ方向zに押しつぶされることにより、第2露出部122B(第2端子部122)では、第2先端122Dの幅b2は、第2境界122Cの幅よりも大となり、かつ第2先端122Dの厚さt2は、第2境界122Cの厚さt1よりも小となる。
【0145】
本発明は、先述した実施形態に限定されるものではない。本発明の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。