(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-126793(P2019-126793A)
(43)【公開日】2019年8月1日
(54)【発明の名称】湿式ユニット
(51)【国際特許分類】
B01D 47/02 20060101AFI20190708BHJP
【FI】
B01D47/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-11673(P2018-11673)
(22)【出願日】2018年1月26日
(71)【出願人】
【識別番号】000191009
【氏名又は名称】新東工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 功
【テーマコード(参考)】
4D032
【Fターム(参考)】
4D032AA11
4D032BA06
4D032BB13
4D032DA01
(57)【要約】
【課題】高い捕集効率を有しながら、水滴を発生させない或いは水滴を下流側に送らない構成を備えた捕捉水を用いた集塵装置(湿式ユニット)を提供すること。
【解決手段】本発明によれば、含塵空気中から粉塵を除去する湿式ユニットであって、内部空間18を構成する筐体12と、内部空間の下方位置に配置され粉塵捕捉用の液体wを収容する捕捉水収容部20と、含塵空気流路30が間に形成された二重管構造を有し捕捉水収容部に向けて含塵空気を供給する筒状の含塵空気供給部24と、含塵空気供給部の下端に捕捉水収容部に臨むように形成され含塵空気流路に連通し枠状の断面形状を有する含塵空気吹出し口32と、含塵空気供給部の壁を貫通し筒状の含塵空気供給部の内側の空間と外側の空間を連通する通気開口34と、筐体に設けられ前記内部空間と連通する空気出口16とを備えている湿式ユニットが提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
含塵空気中から粉塵を除去する湿式ユニットであって、
内部空間を構成する筐体と、
前記内部空間の下方位置に配置され粉塵捕捉用の液体を収容する捕捉水収容部と、
含塵空気流路が間に形成された二重管構造を有し前記捕捉水収容部に向けて前記含塵空気を供給する筒状の含塵空気供給部と、
前記含塵空気供給部の下端に前記捕捉水収容部に臨むように形成され前記含塵空気流路に連通し枠状の断面形状を有する含塵空気吹出し口と、
前記含塵空気供給部の壁を貫通し前記筒状の含塵空気供給部の内側の空間と外側の空間を連通する通気開口と、
前記筐体に設けられ前記内部空間と連通する空気出口と、を備えている、
ことを特徴とする湿式ユニット。
【請求項2】
前記含塵空気供給部が、円筒形状を備え、
前記含塵空気吹出し口が、円環状の断面形状を有している、
請求項1に記載の湿式ユニット。
【請求項3】
前記含塵空気供給部が、角柱形状を備え、
前記含塵空気吹出し口が、矩形の枠状の断面形状を有している、
請求項1に記載の湿式ユニット。
【請求項4】
前記通気開口が、2つの開口部を備え、
該2つの開口部が、それぞれ、前記筒状の含塵空気供給部の径方向に対向する位置に形成されている、
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の湿式ユニット。
【請求項5】
前記空気出口が、前記通気開口の1つと同一方向を向くように配向されている、
請求項4に記載の湿式ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は湿式ユニットに関し、詳細には、集塵フィルタを備えた集塵装置等の処理装置の前段に配置され処理装置に導入される含塵空気から高温の同伴物を除去する湿式ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
工場の生産ライン等においては、作業環境を向上させるため、粉塵等の同伴物を含んだ含塵空気から粉塵等の同伴物を除去する集塵機が使用されている。例えば、溶接作業が行なわれている現場においては、溶接作業によって生じた含塵空気から同伴物が、集塵フィルタを備えた集塵機によって除去されている。
【0003】
溶接作業によって生じた含塵空気には、スパッタ、ヒューム等の高温の同伴物(高温粉塵)が含まれているため、このような高温の同伴物が、高い温度を維持したまま集塵機に吸引され、集塵機内の集塵フィルタに付着し、集塵機内で火災を発生させるおそれがある。
また、高温の同伴物を含む含塵空気を発生させる他の装置、例えば、燃焼炉、ボイラからの含塵空気の処理においても、同様に火災が発生するおそれがある。
【0004】
このような火災を未然に防止するため、集塵フィルタを備えた集塵機の上流側に配置される装置であって、内部に粉塵捕捉用の水が貯留され、この水の表面に吸入した含塵空気を衝突させ、高温の同伴物を除去する集塵装置が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−095747号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような集塵装置の下流側には、集塵フィルタを備えた集塵機が配置される。このため、集塵装置内で含塵空気が水面に衝突したとき微小な水滴(ミスト)が発生すると、この微小な水滴が下流側に配置されている集塵機の集塵フィルタに付着し、集塵フィルタにおける圧力損失を増大させてしまう。このため、微小な水滴を発生させない或いは微小な水滴を下流側に送らない構成が求められている。
【0007】
一方、このような集塵装置では、集塵装置内で含塵空気を水面に衝突させて、スパッタ等の同伴物を捕集する装置であり、捕集効率を高めるためには、含塵空気の水面に対する衝突速度を高める必要がある。しかしながら、この衝突速度を高めると、衝突による衝撃が増大するため、衝突時に微小な水滴発生が増加し、さらに、発生した微小な水滴が下流側に運ばれやすくなるという問題があった。
【0008】
すなわち、このような集塵装置には、高い捕集効率と、水滴を発生させない或いは水滴を下流側に送らない構成を両立させることが求められる。しかしながら、上記特許文献の集塵装置等では、これらを両立させることが難しかった。
【0009】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、高い捕集効率を有しながら、水滴を発生させない或いは水滴を下流側に送らない構成を備えた捕捉水を用いた集塵装置(湿式ユニット)を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の他の好ましい態様によれば、
含塵空気中から粉塵を除去する湿式ユニットであって、
内部空間を構成する筐体と、
前記内部空間の下方位置に配置され粉塵捕捉用の液体を収容する捕捉水収容部と、
含塵空気流路が間に形成された二重管構造を有し前記捕捉水収容部に向けて前記含塵空気を供給する筒状の含塵空気供給部と、
前記含塵空気供給部の下端に前記捕捉水収容部に臨むように形成され前記含塵空気流路に連通し枠状の断面形状を有する含塵空気吹出し口と、
前記含塵空気供給部の壁を貫通し前記筒状の含塵空気供給部の内側の空間と外側の空間を連通する通気開口と、
前記筐体に設けられ前記内部空間と連通する空気出口と、を備えている、
ことを特徴とする湿式ユニットが提供される。
【0011】
使用時には、湿式ユニットに導入された含塵空気は、枠状の断面形状を有する含塵空気吹出し口から、捕捉水収容部に収容されている捕捉水の表面に吹き付けられ、捕捉水と衝突することにより、含有している同伴物が捕捉水に捕捉され清浄空気となる。捕捉水との衝突後、清浄空気は捕捉水の表面に沿って流れる。
【0012】
このような構成では、含塵空気吹出し口の断面形状が枠状であり含塵空気供給部が筒状の形状であるため、捕捉水と衝突し同伴物が除去された清浄空気は、筒状の含塵空気供給部の径方向外側方向と径方向内側方向の両方向に2つに別れて流れる。そして、径方向内側方向に流れた清浄空気は、筒状の含塵空気供給部の内側の空間に流れ込むこととなる。
【0013】
尚、本明細書において径方向内側方向とは、円形形状における半径方向内方に加え、矩形形状においては、矩形の外縁から矩形の中心軸に向かう方向を意味する。同様に、本明細書において径方向外側方向とは、円形形状における半径方向外方に加え、矩形形状においては、矩形の中心軸から矩形の外縁に向かう方向を意味する。
【0014】
この結果、単一の方向にしか流れない構成に比べて、清浄空気の流速が低下し、清浄空気が水面を波立たせて水滴を発生させることが抑制され、さらに発生した水滴が同伴され難くなる。このため、同伴物の捕集効率を高めるべく、含塵空気の捕捉水に対する衝突速度を高めても、水面を波立たせて水滴を発生させることが抑制され、さらに発生した水滴が清浄空気に同伴され難くなる。したがって、高い捕集効率と、水滴を発生させない或いは水滴を下流側に送らない構成が両立できる。
【0015】
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記含塵空気供給部が、円筒形状を備え、
前記枠状の含塵空気吹出し口が、円環状の断面形状を有している。
【0016】
このような構成によれば、
含塵空気供給部が円筒形状であるため、含塵空気供給部内の空気の流れに偏りがなく、含塵空気供給部の側壁への粉塵の付着を抑制することができる。
【0017】
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記含塵空気供給部が、角柱形状を備え、
前記含塵空気吹出し口が、矩形の枠状の断面形状を有している。
【0018】
湿式ユニットの筐体が箱形であった場合には、下方位置に設けられる捕捉水収容部即ち捕捉水の水面の形状も矩形となるのが一般的である。このような場合において、含塵空気吹き出し口が矩形の枠状の断面形状であると、液面に対する有効面積を最も大きくとることができ、結果的に湿式ユニットを小さく設計することができる。
【0019】
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記通気開口が、2つの開口部を備え、
該2つの開口部が、それぞれ、前記筒状の含塵空気供給部の径方向に対向する位置に形成されている。
【0020】
このような構成によれば、捕捉水との衝突後、筒状の含塵空気供給部の径方向内側方向に流れ、さらに、筒状の含塵空気供給部の内側の空間に流れ込んだ清浄空気を、効率的に筐体の内部空間に送り出すことが可能となる。
【0021】
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記空気出口が、前記通気開口の1つと同一方向を向くように配向されている。
【0022】
このような構成によれば、開口部を通して筒状の含塵空気供給部の内側の空間に流れ込んだ清浄空気を、効率的に筐体の外部に送り出すことが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、高い捕集効率を有しながら、水滴を発生させない或いは水滴を下流側に送らない構成を備えた捕捉水を用いた集塵装置(湿式ユニット)が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】第1の実施形態の湿式ユニットの外観を示す斜視図である。
【
図3】
図1のIII-III線に沿った断面図である。
【
図5】第2の実施形態の湿式ユニットの外観を示す斜視図である。
【
図7】
図5のVII-VII線に沿った断面図である。
【
図8】
図5のIIX-IIX線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の第1の実施形態の湿式ユニット10を図面に沿って説明する。
図1は、湿式ユニット10の外観を示す斜視図である。また、
図2は
図1のII-II線に沿った断面図、
図3は
図1のIII-III線に沿った断面図、
図4は
図1のIV-IV線に沿った断面図である。
【0026】
湿式ユニット10は、集塵機に導入される含塵空気から高温粉塵等を除去するために集塵機の前段に配置される集塵装置である。
詳細には、湿式ユニット10は、集塵フィルタを備え、高温粉塵が発生する溶接作業等が行なわれる現場において粉塵を除去するために使用された集塵機の前段に配置され、集塵機の集塵フィルタに導入される含塵空気含塵空気から高温粉塵を除去し、集塵機内での火災の発生を未然に防止するために使用される集塵装置である。
【0027】
図1に示されているように、湿式ユニット10は、箱形の筐体12を備えている。筐体12は、上面に形成された含塵空気用の導入口14と、側面に形成された清浄空気用の空気出口16とを備えている。また、
図2乃至
図4に示されているように、筐体12は内部に内部空間18を備え、含塵空気用の導入口14と清浄空気用の空気出口16とは、内部空間18と連通している。
【0028】
湿式ユニット10では、内部空間18の下方位置に、粉塵捕捉用の液体(本実施態様では「捕捉水W」)を収容する捕捉水収容部20が形成されている。捕捉水収容部20には、捕捉水収容部20に収容された捕捉水Wで捕捉して捕捉水Wに沈殿あるいは浮遊している粉塵を湿式ユニット10外に取り出すための「ちり取り」状のスラッジボックス22が着脱自在に配置されている。スラッジボックス22は、底面22aがパンチングメタルで形成され、捕捉水W中の粉塵を濾し取りながら捕捉水Wから分離できるように構成されている。
【0029】
捕捉水収容部20に収容される液体は、本実施形態の捕捉水W即ち水に限定されるものでなく、イオン液体(蒸発しない水)、捕集した粉塵を凝集させる凝集剤を混入した水、捕集したダストを溶解することができる溶解液、不凍液、消臭機能付きの液体等の特定の機能を有している液体から適宜、選択可能である。
【0030】
湿式ユニット20は、さらに、導入口14を通して外部から導入された含塵空気を、捕捉水収容部に向けて供給する筒状の含塵空気供給部24を備えている。含塵空気供給部24は、外径が異なる2本の四角柱状の管、すなわち内側管26と外側管28とが同軸に配置され、内側管26と外側管28の間に枠状の含塵空気流路30が形成された二重管構造を備えている。
【0031】
また、
図2および
図3に示されているように、内側管26は、上端が、四角錐状の閉鎖部26aによって閉鎖されている。一方、外側管28は、上端が開口端とされ、導入口14と連通している。
【0032】
さらに、内側管26および外側管28の下端は略同一の高さ位置で終端し、内側管26の下端と外側管28の下端との間には、捕捉水収容部20(あるいは捕捉水収容部20に収容された捕捉水W)に臨む枠状の断面形状を有する含塵空気吹出し口32が形成されている。即ち、枠状断面の含塵空気流路30の下端に含塵空気吹出し口32が形成されていることになる。
【0033】
含塵空気吹出し口32と捕捉水の水面との距離は、湿式ユニットの大きさ等の諸条件によって、適宜設定される。
【0034】
さらにまた、含塵空気供給部24の側壁、詳細には、内側管26および外側管28の側壁を貫通する通気開口34が設けられている。通気開口34は、円筒状の内周壁34’によって内側管26と外側管28の間に形成されている含塵空気流路30と区切られ、含塵空気供給部24の内側の空間と外側の空間を連通している。
【0035】
本実施態様の湿式ユニットでは、通気開口34は、2つの開口部34a、34bを備えている。2つの開口部34a、34bは、それぞれ、筒状の含塵空気供給部24の径方向に対向する位置、即ち、筒状の含塵空気供給部24を挟んで反対側を向くように形成されている。さらに、一方の開口部34aが、清浄空気用の空気出口16と同一方向を向くように配向されている。
【0036】
湿式ユニット10の導入口14には、溶接現場等で発生した含塵空気が吸引によって導入される。導入口14を通して外部から筐体12の内部空間18に導入された含塵空気は、含塵空気供給部24の上部に供給される(矢印A)。さらに、含塵空気は、内側管26の上端の閉鎖部26aによって、内側管26と外側管28の間に形成された枠状断面の含塵空気流路30に向けて流される(矢印B)。さらに、含塵空気は、含塵空気流路30の下端に形成された含塵空気吹出し口32に向って流れ(矢印C)、含塵空気吹出し口32から捕捉水(W)の表面に向けて吹き付けられる(矢印D)。捕捉水(W)の表面に向けて吹き付けられた含塵空気は、捕捉水(W)の表面に衝突し、同伴している粉塵(同伴物)が捕捉水によって捕捉され、含有する粉塵の量が減少した清浄空気となる。このとき、高温粉塵も除去される。
【0037】
捕捉水(W)との衝突後、清浄空気は捕捉水の表面に沿って流れる。本実施態様の湿式ユニット10では、含塵空気吹出し口32の断面形状が枠状であり含塵空気供給部24が筒状の形状であるため、捕捉水(W)と衝突し同伴物が除去された清浄空気は、筒状の含塵空気供給部24の径方向外側方向(矢印E)と径方向内側方向(矢印F)の両方向に2つに別れて流れる。
【0038】
径方向内側方向(矢印F)に流れた清浄空気は、筒状の含塵空気供給部24の内側の空間に流れ込み、さらに、内側管26の内側の空間を上方に向かって流れる(矢印G)。内側管26の内側の空間を上方に向かって流れた清浄空気は、含塵空気供給部24の側壁に設けられた通気開口34(開口部34aまたは34b)を通り(矢印H)、含塵空気供給部24の外側の空間である内部空間18に流出する。
【0039】
そして、本実施態様の湿式ユニットでは、筒状の含塵空気供給部の径方向外側方向に流れた清浄空気と、筒状の含塵空気供給部24の径方向内側方向に流れ、更に含塵空気供給部24の通気開口34を通って含塵空気供給部24の外側の空間に流出した清浄空気は、清浄空気の出口である空気出口16を通して湿式ユニット10の外部に排出され(矢印I)、下流側に接続された機器、例えば集塵機に導入される。
【0040】
上述したように、本実施態様の湿式ユニット10では、含塵空気吹出し口32から捕捉水(W)の表面に向けて吹き付けられ、捕捉水(W)の表面に衝突した清浄空気は、2つに分かれて流れるため、単一の方向にしか流れない構成に比べて流速が低下する。この結果、水面を波立たせて水滴を発生させることが抑制され、さらに発生した水滴が清浄空気に同伴され難くなる。
【0041】
次に、本発明の第2の実施形態の湿式ユニット40について説明する。第2の実施形態の湿式ユニット40は、含塵空気供給部42の形状が、第1の実施形態の湿式ユニット10の含塵空気供給部24の形状と異なる点を除き、第1の実施形態の湿式ユニット10と同一の構成を備えている。
【0042】
従って、以下、第2の実施形態の湿式ユニット40について、第1の実施形態の湿式ユニット10と共通する部材は同一の符号を付して説明を省略し、湿式ユニット10と異なる部分についてのみ説明する。
【0043】
図5は、湿式ユニット40の外観を示す斜視図である。また、
図6は
図5のVI-VI線に沿った断面図、
図7は
図5のVII-VII線に沿った断面図、
図8は
図5のIIX-IIX線に沿った断面図である。
【0044】
上記第1の実施形態の湿式ユニット10では、含塵空気供給部24は、太さが異なる2本の四角柱を重ねた二重管構造を有していたが、本実施態様の含塵空気供給部42は、直径が異なる2本の円筒状の管44、46を同心状に配置した二重管構造を有している。管の断面形状の相違により、第2の実施形態の湿式ユニット40では、含塵空気吹出し口48の断面形状が、円環状となっている。
【0045】
このような構成を有する第2の実施形態の湿式ユニット40においても、第1の湿式ユニット10と同様の作用効果が奏される。
【0046】
本発明の前記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内で種々の変更、変形が可能である。
【符号の説明】
【0047】
10:湿式ユニット
12:筐体
14:導入口
16:空気出口
18:内部空間
20:捕捉水収容部
22:スラッジボックス
24:含塵空気供給部
26:内側管
28:外側管
30:含塵空気流路
32:含塵空気吹出し口
34:通気開口