(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-129318(P2019-129318A)
(43)【公開日】2019年8月1日
(54)【発明の名称】接合平坦度が改善された軟性回路基板
(51)【国際特許分類】
H05K 1/02 20060101AFI20190708BHJP
【FI】
H05K1/02 A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2019-1493(P2019-1493)
(22)【出願日】2019年1月8日
(31)【優先権主張番号】10-2018-0009431
(32)【優先日】2018年1月25日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】514182333
【氏名又は名称】ギガレーン カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GIGALANE CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ジョ、ビョン フン
(72)【発明者】
【氏名】キム、サン ピル
(72)【発明者】
【氏名】キム、ビョン ヨル
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、ヒー ソク
【テーマコード(参考)】
5E338
【Fターム(参考)】
5E338AA12
5E338BB61
5E338CC02
5E338CC06
5E338CD12
5E338EE60
(57)【要約】 (修正有)
【課題】マウンター又は熱による曲がりで、低くなってしまう印刷回路基板との接合平坦度を改善する軟性回路基板を提供する。
【解決手段】軟性回路基板であって、第1グラウンド100および第2グラウンド200の間に位置する信号ライン300と、第1グラウンドおよび信号ライン間に位置し、第2グラウンドおよび信号ライン間に位置する誘電体400と、第2グラウンドの上部に位置する平坦改善部500とを含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1グラウンドおよび第2グラウンドの間に位置する信号ラインと、
前記第1グラウンドおよび前記信号ライン間に位置し、前記第2グラウンドおよび前記信号ライン間に位置する誘電体と、
第2グラウンドの上部に位置する平坦改善部とを含む、接合平坦度が改善された軟性回路基板。
【請求項2】
前記平坦改善部は、突出部が形成される、請求項1に記載の接合平坦度が改善された軟性回路基板。
【請求項3】
前記突出部の直径は、マウンターの吸入口の直径より大きく形成されて前記突出部の一部が前記吸入口に挿入される、請求項2に記載の接合平坦度が改善された軟性回路基板。
【請求項4】
前記接合平坦度が改善された軟性回路基板が収容されるトレイを含み、
前記トレイは前記接合平坦度が改善された軟性回路基板が挿入される区間の外側に傾斜面が形成される、請求項2または3に記載の接合平坦度が改善された軟性回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は軟性回路基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近スマートフォン、タブレットなど、無線端末機の部品であって高周波信号を伝送する目的で使用されていた同軸ケーブルが徐々に軟性回路基板に代替されていく趨勢である。
【0003】
また、軟性回路基板は印刷回路基板に接合する方法としてSMT(Surface Mounter Technology)が使用されている。
【0004】
このようなSMTは
図1に図示された通り、マウンター30が軟性回路基板10を吸着して印刷回路基板20の上部に軟性回路基板10を載置し、軟性回路基板10の下部に形成された軟性回路基板グラウンドパッド11と印刷回路基板20の上部に形成された印刷回路基板グラウンドパッド21の間のはんだ(Solder)22を熱で溶融させて結合する。
【0005】
しかし、軟性回路基板10はマウンター30または熱によって曲がるため、印刷回路基板20との接合平坦度が低くなってSMTが正しく行われない問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記のような従来の問題点を解消するために案出されたものであって、接合平坦度が改善された軟性回路基板を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記のような目的を達成するための本発明は、第1グラウンドおよび第2グラウンドの間に位置する信号ラインと、上記第1グラウンドおよび上記信号ライン間に位置し、上記第2グラウンドおよび上記信号ライン間に位置する誘電体と、第2グラウンドの上部に位置する平坦改善部とを含む。
【0008】
上記平坦改善部は突出部が形成される。
【0009】
上記突出部の直径は、マウンターの吸入口の直径より大きく形成されて上記突出部の一部が上記吸入口に挿入される。
【0010】
上記接合平坦度が改善された軟性回路基板が収容されるトレイを含む、上記トレイは上記接合平坦度が改善された軟性回路基板が挿入される区間の外側に傾斜面が形成される。
【発明の効果】
【0011】
平坦改善部が軟性回路基板が曲がるのを防止するため、軟性回路基板の接合平坦度が高くなる利点がある。
【0012】
突出部によって軟性回路基板がマウンターに間接的に吸着するため、軟性回路基板の接合平坦度が高くなる利点がある。
【0013】
傾斜面が突出部が吸入口に正確に挿入されるようにするため、軟性回路基板の接合平坦度が高くなる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2】マウンターによって印刷回路基板に軟性回路基板が載置されるのを示す図面である。
【
図4】軟性回路基板がトレイに収容された形状を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
軟性回路基板10はマウンター30または熱によって曲がるため、印刷回路基板20との接合平坦度が低くなってSMTが正しく行われない問題点を解決するために、
図2〜
図3に図示された通り、本発明は第1グラウンド100、第2グラウンド200、信号ライン300、誘電体400および平坦改善部500を含む。
【0016】
信号ライン300は第1グラウンド100および第2グラウンド200の間に位置する。
【0017】
誘電体400は第1グラウンド100および信号ライン300の間に位置し、第2グラウンド200および信号ライン300の間に位置する。
【0018】
平坦改善部500は第2グラウンド200の上部に位置する。
【0019】
平坦改善部500はPSR(Photo Imageable Solder Resist)、Prepreg(Preimpregnated Material)および金属のうちいずれか一つであり得る。
【0020】
平坦改善部500が金属である場合、腐食に強いステンレス鋼(stainless steel)であり得る。
【0021】
平坦改善部500および第2グラウンド200の厚さの和は第1グラウンド100の厚さより大きいのが好ましい。
【0022】
例えば、第1グラウンド100および第2グラウンド200の厚さはそれぞれ35μmであり、平坦改善部500の厚さは20μm以上であり得る。
【0023】
平坦改善部500は軟性回路基板10の上部全体に形成されるか、マウンター30が接触する部位を含む軟性回路基板10の上部の一部に形成され得る。
【0024】
平坦改善部500にマウンター30が接触すると、軟性回路基板10が曲がらずに平坦に吸着され、軟性回路基板10が平坦な状態で印刷回路基板20に載置されるため、軟性回路基板10の接合平坦度が高くなる。
【0025】
また、平坦改善部500が軟性回路基板10に熱が伝導されることを減少させ、骨組みの役割をすることによって、熱によって軟性回路基板10が曲がるのを防止する。
【0026】
このように、平坦改善部500が軟性回路基板10が曲がるのを防止するため、軟性回路基板10の接合平坦度が高くなる利点がある。
【0027】
図3に図示された通り、平坦改善部500にはマウンター30の吸入口31に対応する突出部510が形成され得る。
【0028】
平坦改善部500がPSRである場合、第2グラウンド200に突出部510が形成され、このような突出部510の形状に沿ってPSRが突出して突出部510が形成され得る。
【0029】
平坦改善部500がPrepregまたは金属である場合、突出部510が形成された平坦改善部500を第2グラウンド200の上部に付着することができる。
【0030】
吸入口31に突出部510が挿入されることによって吸入口31が突出部510を通じて軟性回路基板10を間接的に吸着するため、マウンター30が軟性回路基板10を平坦に吸着することができる。
【0031】
突出部510の直径は吸入口31の直径と同一に形成されて突出部510が吸入口31にすべて挿入されるか、吸入口31の直径より大きく形成されて突出部510の一部が吸入口31に挿入され得る。
【0032】
図4に図示された通り、突出部510が吸入口31に正確に挿入されるように、軟性回路基板10をマウンター30が吸着する前に軟性回路基板10が収容されているトレイ40は軟性回路基板10が挿入される区間の外側には傾斜面41が形成され得る。
【0033】
傾斜面41の最小幅は、
図5(a)に図示されたように軟性回路基板10の幅と同じであるか、
図5(b)に図示されたように軟性回路基板10の幅より小さくてもよい。
【0034】
このように、突出部510により軟性回路基板10がマウンター30に間接的に吸着するため、軟性回路基板10の接合平坦度が高くなる利点がある。
【0035】
また、傾斜面41が突出部510が吸入口31に 正確に挿入され得るようにガイドできるため、軟性回路基板10の接合平坦度が高くなる利点がある。
【符号の説明】
【0036】
10:軟性回路基板
11:軟性回路基板グラウンドパッド
20:印刷回路基板
21:印刷回路基板グラウンドパッド
30:マウンター
31:吸入口
40:トレイ
41:傾斜面
100:第1グラウンド
200:第2グラウンド
300:信号ライン
400:誘電体
500:平坦改善部
510:突出部