【解決手段】本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、貫通孔を有するグランドパターンと、グランドパターンの上側に配置され、RF信号を送信及び/又は受信するように構成されたアンテナパターンと、貫通孔を貫通するように配置され、一端がアンテナパターンと電気的に連結される給電ビアと、複数の導電性パターン、及び複数の導電性パターンを電気的に連結する少なくとも一つの導電性ビアをそれぞれ含む複数のセルが離隔して繰り返し配置された構造を有するメタ部材と、を含み、メタ部材は、グランドパターンの上側でアンテナパターンの側境界の少なくとも一部に沿って配置され、且つアンテナパターンよりも上位まで拡張して配置されることができる。
上下方向から見たとき、少なくとも一部が前記アンテナパターンと重なるように、前記アンテナパターンの上側に配置される上部結合パターンをさらに含む、請求項1に記載のアンテナ装置。
前記メタ部材は、上下方向から見たとき、前記アンテナパターンにおいて第1側面方向に離隔して配置される複数の第1セルと、上下方向から見たとき、前記アンテナパターンにおいて前記第1側面方向と反対方向に離隔して配置される複数の第2セルと、を含み、
前記給電ビアの一端は、前記アンテナパターンの中心から前記第1側面方向と異なる第2側面方向に偏った地点に電気的に連結される、請求項2に記載のアンテナ装置。
前記メタ部材は、前記複数の第1セルの一端と前記複数の第3セルの一端の間に配置された複数の第1ダミーセルと、前記複数の第1セルの他端と前記複数の第4セルの一端の間に配置された複数の第2ダミーセルと、前記複数の第2セルの一端と前記複数の第3セルの他端の間に配置された複数の第3ダミーセルと、前記複数の第2セルの他端と前記複数の第4セルの他端の間に配置された複数の第4ダミーセルと、を含み、
前記複数の第1ダミーセル、前記複数の第2ダミーセル、前記複数の第3ダミーセル及び前記複数の第4ダミーセルはそれぞれ、前記複数の第1セル、前記複数の第2セル、前記複数の第3セル及び前記複数の第4セルのそれぞれよりも大きい、請求項5に記載のアンテナ装置。
前記メタ部材は、前記アンテナパターンの側境界の少なくとも一部に沿って配置され、且つ前記上部結合パターンの同位まで拡張して配置される、請求項2から6のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
前記メタ部材は、前記複数の導電性パターンのうち最上位の導電性パターンの前記グランドパターンからの垂直離隔距離が、前記上部結合パターンの前記グランドパターンからの垂直離隔距離と同一となるように配置され、
前記メタ部材は、前記複数の導電性パターンのうち最下位の導電性パターンの前記グランドパターンからの垂直離隔距離が、前記アンテナパターンの前記グランドパターンからの垂直離隔距離と同一となるように配置される、請求項2から7のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
前記メタ部材は、前記複数の導電性パターンのうち少なくとも一つの前記グランドパターンからの垂直離隔距離が、前記上部結合パターンの前記グランドパターンからの垂直離隔距離よりも短く、前記アンテナパターンの前記グランドパターンからの垂直離隔距離よりも長くなるように配置される、請求項8に記載のアンテナ装置。
前記メタ部材は、上下方向から見たとき、前記複数のセルのアンテナパターンの水平離隔距離が、前記複数の導電性パターンのうち最上位の導電性パターンの前記グランドパターンからの垂直離隔距離よりも短く、前記複数の導電性パターンのうち最下位の導電性パターンの前記グランドパターンからの垂直離隔距離よりも長くなるように配置される、請求項1から9のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
前記メタ部材は、上下方向から見たとき、前記複数のセルのアンテナパターンに対する水平離隔距離が互いに均一であり、且つ前記複数のセル間の間隔よりも長くなるように配置される、請求項1から10のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
前記メタ部材は、最下位の導電性パターンから前記グランドパターンまでの離隔距離が、前記複数の導電性パターンのうち最上位の導電性パターンから前記最下位の導電性パターンまでの離隔距離よりも長くなるように配置される、請求項1から12のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
前記グランドパターンと電気的に連結されるように配置され、上下方向から見たとき、前記メタ部材の少なくとも一部を囲むように配置される複数の第1遮蔽ビアをさらに含む、請求項1から13のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
前記グランドパターンと電気的に連結されるように配置され、上下方向から見たとき、前記貫通孔を囲むように配置される複数の第2遮蔽ビアをさらに含む、請求項14に記載のアンテナ装置。
前記グランドパターンは、上下方向から見たとき、前記メタ部材と前記アンテナパターンの間、前記アンテナパターン、及び前記メタ部材の少なくとも一部とすべて重なる、請求項1から15のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
前記連結部材は、前記複数の配線と電気的に連結され、前記アンテナパターンと異なる方向にRF信号を送信及び/又は受信するように構成された第2アンテナパターンをさらに含む、請求項18に記載のアンテナモジュール。
前記連結部材の下側に配置され、前記ICよりも長い高さを有し、前記複数の配線のうち前記複数のアンテナ装置と電気的に連結されていない配線と電気的に連結されるコアビアを含む支持部材と、
前記コアビアと電気的に連結されるように前記支持部材の下側に配置される電気連結構造体と、をさらに含む、請求項18または19に記載のアンテナモジュール。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがあり、図面上の同一の符号で示される要素は同一の要素である。
【0015】
図1は本発明の一実施形態によるアンテナ装置を示す斜視図である。
【0016】
図1を参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナ装置100aは、アンテナパターン110a、給電ビア120a、グランドパターン125a、及びメタ部材130aを含むことができる。本明細書において、上下方向とは、グランドパターン125aの上面及び/又は下面と垂直する方向を意味し、上位(upper level)及び下位(lower level)は、上記上下方向を基準として定義される。
【0017】
アンテナパターン110aは、RF信号を遠隔受信して給電ビア120aに伝達するか、又は給電ビア120aからRF信号の伝達を受けて遠隔送信するように構成されることができる。上記アンテナパターン110aは、内在的要因(例えば、形状、サイズ、高さ、絶縁層の誘電率など)による内在周波数帯域(例えば、28GHz)を有することができる。
【0018】
例えば、上記アンテナパターン110aは、円形又は多角形の両面を有するパッチアンテナの構造を有することができる。上記パッチアンテナの両面は、RF信号が導電体と非導電体の間を透過する境界として作用することができる。
【0019】
給電ビア120aは、アンテナパターン110aから受信したRF信号をICに伝達することができ、ICから伝達されたRF信号をアンテナパターン110aに伝達することができる。
【0020】
例えば、1つのアンテナパターンと電気的に連結される給電ビア120aの数は2つ以上であってもよい。給電ビア120aの数が複数である場合、給電ビア120aは、異なる位相(例えば、90度位相差、180度位相差)のRF信号がそれぞれ通過するように構成されることができ、互いに異なる時点でRF信号がそれぞれ通過するように構成されることができ、送信されるRF信号及び受信したRF信号がそれぞれ通過するように構成されることができる。ここで、RF信号の位相差は、ICの位相変換器(phase shifter)を介して実現されるか、又は配線の電気的長さ(electrical length)の違いを介して実現されることができる。
【0021】
グランドパターン125aは、アンテナパターン110aの下側に配置されることができ、少なくとも一つの貫通孔を有することができる。給電ビア120aは、上記少なくとも一つの貫通孔を貫通するように配置されることができる。
【0022】
グランドパターン125aは、上側のアンテナパターン110aと下側の連結部材1200aの間を遮断するように配置される。これにより、アンテナパターン110aと連結部材1200aの間の隔離度を向上させることができる。また、グランドパターン125aは、アンテナパターン110aとの電磁結合によるキャパシタンスをアンテナパターン110aに提供することができる。尚、グランドパターン125aは、アンテナパターン110aのRF信号を反射してRF信号を上面方向にさらに集中させることができるため、アンテナパターン110aのアンテナ性能を向上させることができる。
【0023】
メタ部材130aは、アンテナパターン110aよりも小さい複数の導電性パターンと、上記複数の導電性パターンを電気的に連結する少なくとも一つのビアと、をそれぞれ含む複数のセルが離隔して繰り返し配列された構造を有することができる。これにより、メタ部材130aは、電磁バンドギャップ(electromagnetic bandgap)構造を有することができるため、RF信号に対する負の屈折率を有することができる。
【0024】
メタ部材130aは、上下方向から見たとき、アンテナパターン110aと重ならないようにグランドパターン125aの上面上に離隔して配置され、メタ部材130aの中間高さからグランドパターン125aまでの離隔距離が、アンテナパターン110aとグランドパターン125aの間の離隔距離よりも長くなるように配置されることができる。すなわち、上記メタ部材130aは、グランドパターン125aの上側でアンテナパターン110aの側境界の少なくとも一部に沿って配置され、且つアンテナパターン110aよりも上位まで拡張して配置されることができる。
【0025】
これにより、メタ部材130aは、負の屈折率をより効率的に活用して、アンテナパターン110aのRF信号を上面方向にさらに集中させることができるため、アンテナパターン110aのアンテナ性能をさらに向上させることができる。
【0026】
図7を参照すると、グランドパターン125aは、アンテナパターン110aから入射するRF信号を反射することができる。反射されたRF信号は、メタ部材130aに透過することができる。メタ部材130aを透過するRF信号の側面ベクトル方向は、メタ部材130aの負の屈折率によって反対方向に変更されることができる。これにより、メタ部材130aを透過するRF信号は上面方向に集中することができる。
【0027】
一方、メタ部材130aは、アンテナパターン110aと電磁結合することができる。ここで、メタ部材130aの要素(例えば、高さ、金属板の形態、金属板のサイズ、金属板の数、複数の金属板間の間隔、アンテナパターンに対する離隔距離など)に依存してアンテナパターン110aの周波数特性に影響を与えることができる。
【0028】
これにより、アンテナパターン110aは、拡張周波数帯域(例えば、26GHz、38GHz)を有することができる。上記拡張周波数帯域が上記内在周波数帯域に隣接する場合、アンテナパターン110aは、広帯域幅を有することができる。上記拡張周波数帯域が上記内在周波数帯域に隣接していない場合、アンテナパターン110aは、デュアルバンド(dual−band)送受信を行うことができる。
【0029】
図1を参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナ装置100aは、アンテナパターン110aの上面上に離隔して配置された上部結合部材115aをさらに含むことができる。上記上部結合部材115aは、アンテナパターン110aとの電磁結合によるキャパシタンスをアンテナパターン110aに提供することができ、アンテナパターン110aのRF信号の送受信面積を拡大させることができる。これにより、アンテナパターン110aの利得や帯域幅が向上することができる。
【0030】
上記上部結合部材115aの配置により、アンテナパターン110aにおける給電ビア120aの連結のための最適位置は、アンテナパターン110aの中心から離れることができる。
【0031】
図3aを参照すると、上記最適位置がアンテナパターン110aの第2側面方向(例えば、270度方向)のエッジに近い場合、アンテナパターン110aのRF信号の送受信により、アンテナパターン110aを流れる表面電流は、アンテナパターン110aの第4側面方向(例えば、90度方向)に向かって流れることができる。この際、表面電流が第1側面方向(例えば、0度方向)及び第3側面方向(例えば、180度方向)に分散することがあるが、メタ部材130aにより、表面電流のうち第1及び第3側面方向に分散する成分によってRF信号が第1及び第3側面方向に漏れることを抑制することができる。
【0032】
また、
図3bを参照すると、上記最適位置がアンテナパターン110aの第1側面方向(例えば、0度方向)のエッジに近い場合、アンテナパターン110aのRF信号の送受信により、アンテナパターン110aを流れる表面電流は、アンテナパターン110aの第3側面方向(例えば、180度方向)に向かって流れることができる。この際、表面電流が第2側面方向(例えば、270度方向)及び第4側面方向(例えば、90度方向)に分散することがあるが、メタ部材130aにより、表面電流が第2及び第4側面方向に分散する成分によってRF信号が第2及び第4側面方向に漏れることを抑制することができる。
【0033】
したがって、アンテナパターン110a及び/又は上部結合部材115aを囲むメタ部材130aにより、アンテナパターン110aのRF信号が側面に漏れることを抑制することができるため、アンテナパターン110aのアンテナ性能をさらに向上させることができる。
【0034】
図2a〜
図2eは本発明の一実施形態によるアンテナ装置の様々な構造を示す平面図である。
【0035】
図2aを参照すると、メタ部材130aは、上下方向から見たとき、アンテナパターン110aを囲むように配置されることができ、アンテナパターン110aに対する離隔距離が均一となるように配置されることができる。これにより、メタ部材130aは、アンテナパターン110aのRF信号が側面に漏れることを効率的に抑制するとともに、グランドパターンから反射したRF信号を効率的に上面方向に集中させることができる。
【0036】
図2b及び
図2cを参照すると、メタ部材130aは、アンテナパターン110aの一部だけを囲むことができる。これにより、本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、メタ部材130aの負の屈折率を活用することにより、アンテナの性能を向上させるとともに、メタ部材130aの使用によるサイズの増加を抑制することができる。
【0037】
図2dを参照すると、メタ部材130aは、多角形の頂点に隣接して配置された複数のダミーセルをさらに含むことができる。また、上記複数のダミーセルの各導電性パターンのサイズは、メタ部材の導電性パターンのサイズよりも大きくてもよい。これにより、本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、メタ部材130aの負の屈折率特性に殆ど影響を与えることなく、アンテナモジュール内の隣接アンテナ装置のメタ部材と容易に結合することができる。これにより、本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、アレイ(array)の側面からアンテナ性能を向上させることができる。
【0038】
一方、
図2a〜
図2dを参照すると、アンテナパターン110aは、給電ビアが連結される地点に隣接して形成されたスリット122aを含むことができる。スリット122aは、アンテナパターン110aのインピーダンスに影響を与えることができ、アンテナパターン110aを流れる表面電流が一側のスリットから他側のスリットに流れるように誘導することができる。これにより、アンテナパターン110aから側面に漏れるRF信号は減少することができる。
【0039】
一方、
図2eを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、アンテナパターン110d、グランドパターン125d、及びメタ部材130dを含むことができる。ここで、メタ部材130dに含まれた複数のセルは、n×1の構造で配列されることができる。ここで、nは2以上の自然数である。すなわち、複数のセルは、1つの紐状(string)に配列されることができる。これにより、本発明の一実施形態によるアンテナ装置のサイズは減少することができる。
【0040】
図4a及び
図4bは本発明の一実施形態によるアンテナ装置の様々な構造を示す側面図である。
【0041】
図4aを参照すると、メタ部材130aの下位の導電性パターンは、アンテナパターンと同一の高さに配置されることができる。これにより、メタ部材130aの中間高さからグランドパターン125aまでの離隔距離は、アンテナパターンからグランドパターン125aまでの離隔距離よりも長くてもよい。
【0042】
また、
図4bを参照すると、メタ部材130aの導電性パターン全体は、アンテナパターン110aよりも高い位置に配置されることができる。メタ部材130aの高さは、RF信号の周波数、アンテナの性能の設計条件、又はアンテナモジュールに含まれるアンテナ装置の数/間隔/サイズによって変わり得る。
【0043】
図5aは本発明の一実施形態によるアンテナ装置の断面を示す斜視図である。
【0044】
図5aを参照すると、グランドパターン125aは、上下方向から見たとき、メタ部材130aとアンテナパターン110aの間をカバーするように、メタ部材130aの少なくとも一部と、アンテナパターン110aの少なくとも一部とがともに重なるようにすることができる。これにより、グランドパターン125aは、アンテナパターン110aのRF信号をさらに集中的にメタ部材130aに反射させることができるため、本発明の一実施形態によるアンテナ装置のアンテナの性能を向上させることができる。
【0045】
図5aを参照すると、メタ部材130aに含まれた複数の導電性パターンのグランドパターン125aからの平均離隔距離d2が、アンテナパターン110aのグランドパターン125aからの離隔距離d3よりも長く、上部結合パターン115aのグランドパターン125aからの離隔距離d4よりも短くなるようにメタ部材130aを配置することができる。これにより、グランドパターン125aから反射されるRF信号は、メタ部材130aから上面方向に集中する適切な角度でメタ部材130aに透過することができる。したがって、本発明の一実施形態によるアンテナ装置のアンテナの性能を向上させることができる。
【0046】
図5aを参照すると、メタ部材130aに含まれた複数の導電性パターンのうち最上位の導電性パターンのグランドパターン125aからの離隔距離が、上部結合パターン115aのグランドパターン125aからの離隔距離d4と実質的に同一となるようにメタ部材130aを配置することができ、メタ部材130aに含まれた複数の導電性パターンのうち最下位の導電性パターンのグランドパターン125aからの離隔距離が、アンテナパターン110aのグランドパターン125aからの離隔距離d3と実質的に同一となるようにメタ部材130aを配置することができる。すなわち、メタ部材130aは、アンテナパターン110aの側境界の少なくとも一部に沿って配置され、且つ上部結合パターン115aの同位(same level)まで拡張して配置されることができる。これにより、メタ部材130aは、アンテナパターン110a及び上部結合パターン115aから側面に漏れるRF信号をより効率的に上面方向に誘導することができる。
【0047】
図5aを参照すると、メタ部材130aに含まれた複数の導電性パターンのうち少なくとも一つ(例えば、中間高さの導電性パターン)のグランドパターンからの離隔距離が、上部結合パターン115aのグランドパターン125aからの離隔距離d4よりも短く、アンテナパターン110aのグランドパターン125aからの離隔距離d3よりも長くなるようにメタ部材130aを配置することができる。上記メタ部材130aに含まれた複数の導電性パターンのうち少なくとも一つは、アンテナモジュール内の他のアンテナ装置のアンテナパターンと上部結合パターン、及びアンテナパターン110aと上部結合パターン115aを物理的に遮断することができる。これにより、本発明の一実施形態によるアンテナ装置と隣接アンテナ装置の間の隔離度を向上させることができる。
【0048】
また、
図5aを参照すると、メタ部材130aに含まれた複数の導電性パターンのアンテナパターン110aに対する離隔距離d1が、上部結合パターン115aのグランドパターン125aからの離隔距離d4よりも短く、アンテナパターン110aのグランドパターン125aからの離隔距離d3よりも長くなるようにメタ部材130aを配置することができる。これにより、グランドパターン125aから反射されるRF信号は、メタ部材130aから上面方向に集中する適切な角度でメタ部材130aに透過することができる。これにより、本発明の一実施形態によるアンテナ装置のアンテナの性能を向上させることができる。
【0049】
図5aを参照すると、メタ部材130aに含まれた複数の導電性パターンのそれぞれの一辺の長さは、上記複数の導電性パターンのうち最上位の導電性パターンのグランドパターン125aからの離隔距離よりも短く、上記複数の導電性パターンのうち最下位の導電性パターンのグランドパターン125aからの離隔距離よりも長くてもよい。また、メタ部材130aの最下位の導電性パターンからグランドパターン125aまでの離隔距離は、メタ部材130aに含まれた複数の導電性パターンのうち最上位の導電性パターンから最下位の導電性パターンまでの離隔距離よりも長くてもよい。これにより、メタ部材130aは、メタ部材130aを透過するRF信号が上面方向に集中するように、適切な負の屈折率を有することができる。したがって、本発明の一実施形態によるアンテナ装置のアンテナの性能を向上させることができる。
【0050】
一方、
図5aを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、グランドパターン125aと電気的に連結されるように配置され、上下方向から見たとき、メタ部材130aの少なくとも一部を囲むように配置される複数の第1遮蔽ビア126aをさらに含むことができる。これにより、本発明の一実施形態によるアンテナ装置と隣接アンテナ装置の間の隔離度を向上させるとともに、グランドパターン125aのRF信号の反射性能をさらに向上させることができる。
【0051】
また、
図5aを参照すると、グランドパターン125aと電気的に連結されるように配置され、上下方向から見たとき、給電ビア120aを囲むように配置される複数の第2遮蔽ビア121aをさらに含むことができる。これにより、給電ビア120aを通過するRF信号の電磁ノイズは減少することができる。
【0052】
図5bは本発明の一実施形態によるアンテナ装置のメタ部材の断面を示す斜視図であり、
図6a及び
図6bは本発明の一実施形態によるアンテナ装置のメタ部材の様々な構造を示す側面図である。
【0053】
図5bと
図6a及び
図6bを参照すると、メタ部材130aに含まれた複数の各セルは、導電性ビア131a、第1導電性パターン132a、第2導電性パターン133a、第3導電性パターン134a、第4導電性パターン135a、及び第5導電性パターン136aを含むことができる。
【0054】
図5bを参照すると、上記複数のセルは、n×2の構造で配列されることができる。ここで、nは2よりも大きい自然数である。すなわち、複数のセルは、2つの紐状(string)に配列されることができる。アンテナパターンから側面方向に漏れるRF信号は、2つの紐状のうちアンテナパターンに近い紐状とアンテナパターンから遠い紐状の間の狭いギャップにより、まるで負の屈折率の媒質に入射するかのように透過することができる。これにより、n×2の構造で配列された複数のセルは、RF信号を上面方向にさらに集中させることができる。上記複数のセルの構造は、n×2の構造に限定されず、設計に応じて変わることができる。例えば、上記複数のセルは、
図2eに示すように、n×1の構造で配列されることができる。
【0055】
導電性ビア131aは、第1〜第5導電性パターン132a、133a、134a、135a、136aを互いに電気的に連結させることができ、第1〜第5導電性パターン132a、133a、134a、135a、136aの構造的安定性を向上させることができる。
【0056】
また、導電性ビア131aは、アンテナモジュール内の他のアンテナ装置のアンテナパターンと上部結合パターン、及びアンテナパターン110aと上部結合パターン115aを物理的に遮断するように配列される。これにより、本発明の一実施形態によるアンテナ装置と隣接アンテナ装置の間の隔離度を向上させることができる。
【0057】
第1〜第5導電性パターン132a、133a、134a、135a、136aは互いに実質的に同一の形状とサイズを有し、実質的に同一の間隔で互いに離隔することができるため、メタ部材130aは、電磁バンドギャップ特性(負の屈折率)を有することができる。
【0058】
図8aは本発明の一実施形態によるアンテナ装置の等価回路を示す回路図である。
【0059】
図8aを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナ装置のアンテナパターン110bは、ICなどのソースSRC2にRF信号を伝達するか、又はRF信号の伝達を受けることができ、抵抗値R2及びインダクタンスL3、L4を有することができる。
【0060】
メタ部材130bは、アンテナパターン110bに対するキャパシタンスC5、C12と、複数の導電性パターン間のキャパシタンスC6、10と、導電性ビアのインダクタンスL5、L6と、導電性パターンとグランドパターンの間のキャパシタンスC7、C11と、を有することができる。
【0061】
本発明の一実施形態によるアンテナ装置の周波数帯域及び帯域幅は、上述した抵抗値、キャパシタンス、及びインダクタンスによって決定されることができる。
【0062】
一方、導電性パターンとグランドパターンの間のキャパシタンスC7、C11は、メタ部材130bとグランドパターンとが電気的に連結されているか否かに応じて、インダクタンスに置き換えることができる。すなわち、本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、メタ部材130bの導電性パターンとグランドパターンの間を電気的に連結するように配置されたビアをさらに含むことができる。
【0063】
上記ビアを介して上記メタ部材130bと連結されていない場合、メタ部材130bは、RF信号の周波数にさらに順応して作用することができる。これにより、本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、帯域幅をさらに広げることができる。
【0064】
図8bは本発明の一実施形態によるアンテナ装置のSパラメータを示すグラフである。
【0065】
図8bを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナ装置のSパラメータ(例えば、給電ビアからアンテナパターンに伝達されるRF信号の第1エネルギーに対するアンテナパターンから給電ビアに伝達されるRF信号の第2エネルギーの割合)は、約26GH及び約28GHzで低い値を有することができる。すなわち、伝送過程において約26GHzのRF信号及び約28GHzのRF信号の反射率が低いことから、アンテナパターンは、約26GHzのRF信号及び約28GHzのRF信号に対して高いアンテナ性能を有することができる。
【0066】
帯域幅の基準を−10dBのSパラメータで設定した場合、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、約4.7GHzの帯域幅を有することができる。
【0067】
Sパラメータが約28GHzで低い値を有するという事実はアンテナパターンの内在的要因に基づいて決定され、Sパラメータが約26GHzで低い値を有するという事実はメタ部材の要素に基づいて決定されることができる。すなわち、本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、メタ部材を用いて、帯域幅をさらに広げることができる。
【0068】
図9aは本発明の一実施形態によるアンテナ装置において円形のアンテナパターン、及び円形に囲まれるメタ部材を示す斜視図であり、
図9bは本発明の一実施形態によるアンテナ装置において円形のアンテナパターン、及び円形に囲まれるメタ部材を示す平面図である。
【0069】
図9a及び
図9bを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、アンテナパターン110e、上部結合パターン115e、グランドパターン125e、第1遮蔽ビア126e、及びメタ部材130eのうち少なくとも一部を含むことができる。
【0070】
アンテナパターン110eの形は円形であってもよい。これにより、メタ部材130eは、上下方向から見たとき、アンテナパターン110eを円形に囲むように配置されることができる。例えば、メタ部材130eに含まれた複数の導電性パターンはそれぞれ台形の形を有することができる。これにより、メタ部材130eは、アンテナパターン110eから側面に漏れるRF信号をさらに上面方向に集中させることができる。
【0071】
図10a〜
図10cは本発明の一実施形態によるアンテナ装置が配列されたアンテナモジュールを示す平面図である。
【0072】
図10a及び
図10bを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、アンテナパターン110c、グランドパターン125c、メタ部材130c、第2アンテナパターン210c、ディレクターパターン215c、給電線220cのうち少なくとも一部を含むことができる。
【0073】
アンテナパターン110cは、第1方向(例えば、上面方向)にRF信号を送信又は受信するように、第1方向に放射パターンを形成することができる。
【0074】
第2アンテナパターン210cは、第2方向(例えば、側面方向)にRF信号を送信又は受信するように、第2方向に放射パターンを形成することができる。例えば、第2アンテナパターン210cは、連結部材において連結部材の側面に隣接して配置されることができ、ダイポール(dipole)の形態、又は折り返しダイポール(folded dipole)の形態を有することができる。ここで、第2アンテナパターン210cのそれぞれのポールの一端は給電線220cの第1及び第2ラインと電気的に連結されることができる。第2アンテナパターン210cの周波数帯域は、アンテナパターン110cの周波数帯域と実質的に同一となるように設計されることができるが、これに限定されない。
【0075】
第2アンテナパターン210cは、グランドパターン125cよりも低い位置に配置されることができる。これにより、グランドパターン125cは、第2アンテナパターン210cとアンテナパターン110cの間の隔離度を向上させることができる。
【0076】
ディレクターパターン215cは、第2アンテナパターン210cに電磁結合して、第2アンテナパターン210cの利得や帯域幅を向上させることができる。ディレクターパターン215cは、第2アンテナパターン210cのダイポール全長さよりも短い長さを有してもよい。第2アンテナパターン210cは、ディレクターパターン215cの長さが短いほど、電磁結合を集中させることができる。これにより、第2アンテナパターン210cの利得又は直進性(directivity)をさらに向上させることができる。
【0077】
給電線220cは、第2アンテナパターン210cから受信したRF信号をICに伝達することができ、ICから伝達されたRF信号を第2アンテナパターン210cに伝達することができる。上記給電線220cは連結部材の配線で実現されることができる。
【0078】
したがって、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、第1及び第2方向に放射パターンを形成することができるため、RF信号の送受信方向を全方向(omni−directional)に拡大することができる。
【0079】
一方、本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、
図10aに示すようにn×mの構造で配列されることができ、上記アンテナ装置を含むアンテナモジュールは、電子機器の頂点に隣接して配置されることができる。
【0080】
また、本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、
図10bに示すようにn×1の構造で配列されることができ、上記アンテナ装置を含むアンテナモジュールは、電子機器のエッジの中間地点に隣接して配置されることができる。
【0081】
図10cを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、複数のアンテナパターン110d、グランドパターン125d、複数のメタ部材130d、複数の第2アンテナパターン210d、複数のディレクターパターン215d、及び複数の給電線220dのうち少なくとも一部を含むことができる。
【0082】
複数のメタ部材130dはそれぞれn×1の構造で配列された複数のセルを含むことができる。複数のメタ部材130dはそれぞれ、複数のアンテナパターン110dを囲むように配置されることができ、互いに離隔して配置されることができる。これにより、複数のアンテナ装置の互いに対する影響は減少することができる。
【0083】
図11は本発明の一実施形態によるアンテナ装置を含むアンテナモジュールの概略的な構造を示す側面図である。
【0084】
図11を参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、アンテナ10aとIC 20aが統合された構造を有することができ、アンテナ10a、第2方向アンテナ15a、チップアンテナ16a、IC 20a、受動部品40a、基板50a、及びサブ基板60aのうち少なくとも一部を含むことができる。
【0085】
アンテナ10aは、
図1〜
図10cを参照して上述したアンテナパターン及び上部結合パターンに対応することができ、基板50aの上端に配置されることができる。
【0086】
メタ部材30aは、
図1〜
図10cを参照して上述したメタ部材に対応することができる。
【0087】
第2方向アンテナ15aは、
図10a及び
図10cを参照して上述した第2アンテナパターン及びディレクターパターンに対応することができ、側面方向にRF信号を送受信するように基板50aの側面に隣接して配置されることができる。
【0088】
チップアンテナ16aは、絶縁層52aよりも高い誘電定数を有する誘電体と、上記誘電体の両面上に配置された複数の電極と、を含む立体構造を有することができ、側面方向及び/又は上面方向にRF信号を送受信するように基板50aの上面及び側面に隣接して配置されることができる。
【0089】
本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、アンテナ10a、第2方向アンテナ15a、及びチップアンテナ16aのうち少なくとも二つを含むことにより、全方向に(omni−directionally)放射パターンを形成することができる。
【0090】
IC 20aは、アンテナ10a、第2方向アンテナ15a及び/又はチップアンテナ16aから伝達されたRF信号をIF(intermediate frequency)信号又はベースバンド(baseband)信号に変換することができ、変換されたIF信号又はベースバンド信号をアンテナモジュールの外部に配置されたIF IC、ベースバンドIC、又は通信モデムに伝達することができる。また、IC 20aは、アンテナモジュールの外部に配置されたIF IC、ベースバンドIC、又は通信モデムから伝達されたIF信号又はベースバンド信号をRF信号に変換することができ、変換されたRF信号をアンテナ10a、第2方向アンテナ15a及び/又はチップアンテナ16aに伝達することができる。ここで、RF信号の周波数(例えば、24GHz、28GHz、36GHz、39GHz、60GHz)は、IF信号(例えば、2GHz、5GHz、10GHzなど)の周波数よりも大きい。一方、IC 20aは、周波数変換、増幅、フィルタリング、位相制御、及び電源生成のうち少なくとも一部を行うことで、変換された信号を生成することができる。一方、設計に応じて、アンテナモジュールは、基板50aの下面上に配置されたIF IC又はベースバンドICをさらに含むことができる。
【0091】
IC 20a及び受動部品40aは、基板50aの下面に隣接して配置されることができる。受動部品40aは、IC 20aに必要なインピーダンスを提供するようにキャパシタ(例えば、積層セラミックキャパシタ(MLCC))、インダクタ、又はチップ抵抗器を含むことができる。
【0092】
基板50aは、少なくとも一つの導電層51aと、少なくとも一つの絶縁層52aと、を含むことができ、複数の導電層を電気的に連結するように絶縁層を貫通する少なくとも一つのビアを含むことができる。例えば、基板50aは、プリント回路基板で実現されることができ、上端のアンテナパッケージと下端の連結部材が結合した構造を有することができる。例えば、アンテナパッケージは、RF信号の送受信効率の側面から設計されることができ、連結部材は、配線効率の側面から設計されることができる。
【0093】
例えば、少なくとも一つの導電層51aのうち基板50aの上面に比較的近い導電層はアンテナ10aのグランドパターンとして用いられることができ、少なくとも一つの導電層51aのうち基板50aの下面に比較的近い導電層は、RF信号、IF信号、又はベースバンド信号が通過する配線層、上記配線層の電磁隔離のための配線グランド層、及びIC 20aにグランドを提供するICグランド層として用いられることができる。
【0094】
サブ基板60aは、基板50aの下面上に配置されることができ、IF信号又はベースバンド信号の経路を提供することができる。例えば、上記サブ基板60aは、アンテナモジュールの外部に装着されて、アンテナモジュールを支持するように支持部材で実現されることができる。
【0095】
設計に応じて、上記サブ基板60aは、同軸ケーブルが連結されるコネクタに置き換えられるか、又は外部のセット基板とIC 20aを電気的に連結させる信号伝送線が配置されるフレキシブル(flexible)絶縁層に置き換えられることができる。
【0096】
図12a及び
図12bは本発明の一実施形態によるアンテナ装置を含むアンテナモジュールの様々な構造を示す側面図である。
【0097】
図12aを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、アンテナパッケージと連結部材が結合した構造を有することができる。
【0098】
連結部材は、少なくとも一つの配線層1210bと、少なくとも一つの絶縁層1220bと、を含むことができ、少なくとも一つの配線層1210bに連結された配線ビア1230bと、配線ビア1230bに連結された接続パッド1240bと、を含むことができ、銅の再配線層(Redistribution Layer、RDL)と類似の構造を有することができる。上記連結部材の上面には、アンテナパッケージが配置されることができる。
【0099】
アンテナパッケージは、複数の上部結合部材1110b、複数のアンテナパターン1115b、複数の給電ビア1120b、メタ部材1130b、誘電層1140b、及び仕上げ部材1150bのうち少なくとも一部を含むことができ、
図1〜
図11を参照して上述したアンテナ装置に対応することができる。
【0100】
誘電層1140bは、複数の給電ビア1120bのそれぞれの側面を包囲するように配置されることができる。上記誘電層1140bは、連結部材の少なくとも一つの絶縁層1220bの高さよりも高い高さを有することができる。アンテナパッケージは、上記誘電層1140bの高さ及び/又は幅が大きいほど、アンテナの性能の確保の側面において有利となり得る。また、複数のアンテナパターン1115bのRF信号の送受信動作に有利な境界条件(例えば、小さい製造公差、短い電気的長さ、滑らかな表面、誘電層の大きいサイズ、誘電定数の調節など)を提供することができる。
【0101】
仕上げ(encapsulation)部材1150bは、誘電層1140b上に配置されることができ、複数のアンテナパターン1115b及び/又は複数の上部結合部材1110bの衝撃や酸化に対する耐久性を向上させることができる。例えば、上記仕上げ部材1150bは、PIE(Photo Imageable Encapsulant)、ABF(Ajinomoto Build−up Film)、エポキシモールディングコンパウンド(epoxy molding compound、EMC)などで実現されることができるが、これに限定されない。
【0102】
IC 1301b、PMIC 1302b、及び複数の受動部品1351b、1352b、1353bは、連結部材の下面上に配置されることができる。また、IC 1301bは、
図10a〜
図10cに示されたICに対応することができる。
【0103】
PMIC 1302bは、電源を生成し、生成した電源を連結部材の少なくとも一つの配線層1210bを介してIC 1301bに伝達することができる。
【0104】
上記複数の受動部品1351b、1352b、1353bは、IC 1301b及び/又はPMIC 1302bにインピーダンスを提供することができる。例えば、上記複数の受動部品1351b、1352b、1353bは、キャパシタ(例えば、Multi Layer Ceramic Capacitor(MLCC))やインダクタ、チップ抵抗器のうち少なくとも一部を含むことができる。
【0105】
図12bを参照すると、ICパッケージは、IC 1300a、IC 1300aの少なくとも一部を封止する封止材1305a、第1側面がIC 1300aと対向するように配置される支持部材1355a、及びIC 1300a及び支持部材1355aと電気的に連結される少なくとも一つの配線層1310a及び絶縁層1280aを含む連結部材を含むことができ、連結部材又はアンテナパッケージに結合することができる。
【0106】
連結部材は、少なくとも一つの配線層1210a、少なくとも一つの絶縁層1220a、配線ビア1230a、接続パッド1240a、及びパッシベーション層1250aを含むことができる。アンテナパッケージは、複数の上部結合部材1110a、1110b、1110c、1110d、複数のアンテナパターン1115a、1115b、1115c、1115d、複数の給電ビア1120a、1120b、1120c、1120d、複数のメタ部材1130a、1130b、1130c、1130d、誘電層1140a、及び仕上げ部材1150aを含むことができる。
【0107】
上記ICパッケージは、上述した連結部材に結合することができる。ICパッケージに含まれているIC 1300aで生成されたRF信号は、少なくとも一つの配線層1310aを介してアンテナパッケージに伝達されて、アンテナモジュールの上面方向に送信されることができ、アンテナパッケージから受信した第1RF信号は、少なくとも一つの配線層1310aを介してIC 1300aに伝達されることができる。
【0108】
上記ICパッケージは、IC 1300aの上面及び/又は下面に配置された接続パッド1330aをさらに含むことができる。IC 1300aの上面に配置された接続パッドは、少なくとも一つの配線層1310aと電気的に連結されることができ、IC 1300aの下面に配置された接続パッドは、下端の配線層1320aを介して支持部材1355a又はコアメッキ部材1365aと電気的に連結されることができる。ここで、コアメッキ部材1365aは、IC 1300aに接地領域を提供することができる。
【0109】
上記支持部材1355aは、上記連結部材に接するコア誘電層1356a、及びコア誘電層1356aを貫通し、且つ接続パッド1330aと電気的に連結される少なくとも一つのコアビア1360aを含むことができる。上記少なくとも一つのコアビア1360aは、半田ボール(solder ball)、ピン(pin)、ランド(land)のような電気連結構造体1340aと電気的に連結されることができる。
【0110】
これにより、上記支持部材1355aは、下面からベース信号又は電源の供給を受けることで、上記連結部材の少なくとも一つの配線層1310aを介して上記ベース信号及び/又は電源をIC 1300aに伝達することができる。
【0111】
上記IC 1300aは、上記ベース信号及び/又は電源を用いてミリ波(mmWave)帯域のRF信号を生成することができる。例えば、上記IC 1300aは、低周波数のベース信号の伝達を受けて、上記ベース信号の周波数変換、増幅、フィルタリング、位相制御、電源生成を行うことができ、高周波特性を考慮して、化合物半導体(例えば、GaAs)で実現されてもよく、シリコン半導体で実現されてもよい。
【0112】
一方、上記ICパッケージは、少なくとも一つの配線層1310aに対応する配線と電気的に連結される受動部品1350aをさらに含むことができる。上記受動部品1350aは、支持部材1355aが提供する収容空間1306a内に配置されることができ、IC 1300aにインピーダンスを提供することができる。例えば、上記受動部品1350aは、積層セラミックキャパシタ(Multi Layer Ceramic Capacitor、MLCC)、インダクタ、及びチップ抵抗器のうち少なくとも一部を含むことができる。
【0113】
また、上記ICパッケージは、支持部材1355aの側面に配置されたコアメッキ部材1365a、1370aを含むことができる。上記コアメッキ部材1365a、1370aは、IC 1300aに接地領域を提供することができ、IC 1300aの熱を外部に発散させるか、又はIC 1300aに対するノイズを除去することができる。
【0114】
一方、ICパッケージ及び連結部材はそれぞれ独立して製造されて結合することもでき、設計に応じて、ともに製造されることもできる。すなわち、複数のパッケージ間の別の結合過程は省略されてもよい。
【0115】
また、上記ICパッケージは、電気連結構造体1290a及びパッシベーション層1285aを介して上記連結部材に結合することができるが、設計に応じて、上記電気連結構造体1290a及びパッシベーション層1285aは省略されてもよい。
【0116】
図13a及び
図13bは本発明の一実施形態によるアンテナ装置を含むアンテナモジュールの連結部材の下側の構造を例示した図である。
【0117】
図13aを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、連結部材200、IC 310、接着部材320、電気連結構造体330、封止材340、受動部品350、及びサブ基板410のうち少なくとも一部を含むことができる。
【0118】
連結部材200は、
図12a及び
図12bに示された連結部材と類似の構造を有することができる。例えば、連結部材200は、配線層、グランド層、及びICグランド層を含むことができる。
【0119】
配線層は、RF信号が流れる配線と、上記配線を囲む配線グランドパターンと、を含むことができる。上記配線は、上述した給電ビアとIC 310の間を電気的に連結させるように配置することができる。
【0120】
グランド層は、本発明の一実施形態によるアンテナ装置と配線層の間に配置されることができ、アンテナ装置と配線層を電磁的に隔離させることができる。
【0121】
ICグランド層は、IC 310の回路に必要なグランドを提供し、配線層とIC 310の間に配置されて、配線層とIC 310の間を電磁的に隔離することができ、IF信号、ベースバンド信号、又は電源が通過する配線を含むことができる。
【0122】
IC 310は、上述したICと同一であり、連結部材200の下側に配置されることができる。上記IC 310は、連結部材200の配線層と電気的に連結されてRF信号を伝達するか、又はRF信号の伝達を受けることができ、連結部材200のグランド層と電気的に連結されてグランドの提供を受けることができる。例えば、IC 310は、周波数変換、増幅、フィルタリング、位相制御、及び電源生成のうち少なくとも一部を行うことで、変換された信号を生成することができる。
【0123】
接着部材320は、IC 310と連結部材200を互いに接着させることができる。
【0124】
電気連結構造体330は、IC 310と連結部材200を電気的に連結させることができる。例えば、電気連結構造体330は、連結部材200の配線層とグランド層の間を電気的に連結するように配置されることができ、半田ボール(solder ball)、ピン(pin)、ランド(land)、パッド(pad)のような構造を有することができる。電気連結構造体330は、連結部材200の配線層及びグランド層よりも低い融点を有するため、上記低融点を用いた所定の工程を経てIC 310と連結部材200を電気的に連結させることができる。
【0125】
封止材340は、IC 310の少なくとも一部を封止することができ、IC 310の放熱性能及び衝撃保護性能を向上させることができる。例えば、封止材340は、PIE(Photo Imageable Encapsulant)、ABF(Ajinomoto Build−up Film)、エポキシモールディングコンパウンド(epoxy molding compound、EMC)などで実現されることができる。
【0126】
受動部品350は、連結部材200の下面上に配置されることができ、電気連結構造体330を介して連結部材200の配線層及び/又はグランド層と電気的に連結されることができ、
図11〜
図12bに示された受動部品に対応することができる。
【0127】
サブ基板410は、連結部材200の下側に配置されることができ、外部からIF(intermediate frequency)信号又はベースバンド(base band)信号の伝達を受けてIC 310に伝達するか、又はIC 310からIF信号又はベースバンド信号の伝達を受けることで、外部に伝達するように連結部材200と電気的に連結されることができる。ここで、RF信号の周波数(例えば、24GHz、28GHz、36GHz、39GHz、60GHz)はIF信号(例えば、2GHz、5GHz、10GHzなど)の周波数よりも大きい。
【0128】
例えば、サブ基板410は、連結部材200のICグランド層に含まれることができる配線を介してIF信号又はベースバンド信号をIC 310に伝達するか、又はIC 310からの伝達を受けることができる。
【0129】
図13bを参照すると、本発明の一実施形態によるアンテナモジュールは、遮蔽部材360、コネクタ420、及びチップアンテナ430のうち少なくとも一部を含むことができる。
【0130】
遮蔽部材360は、連結部材200の下側に配置されて連結部材200とともにIC 310を囲むように配置されることができる。例えば、遮蔽部材360は、IC 310と受動部品350をともにカバー(例えば、conformal shield)するか、又はそれぞれをカバー(例えば、compartment shield)するように配置されることができる。例えば、遮蔽部材360は、一面が開放された六面体形状を有し、連結部材200との結合によって六面体の収容空間を有することができる。遮蔽部材360は、銅のように高導電率を有する物質で実現されて浅いスキンデプス(skin depth)を有することができ、連結部材200のグランド層と電気的に連結されることができる。これにより、遮蔽部材360は、IC 310と受動部品350が受ける可能性がある電磁ノイズを低減することができる。
【0131】
コネクタ420は、ケーブル(例えば、同軸ケーブル、フレキシブルPCB)の接続構造を有することができ、連結部材200のICグランド層と電気的に連結されることができる。また、コネクタ420は、上述したサブ基板と類似の役割を果たすことができる。すなわち、上記コネクタ420は、ケーブルからIF信号、ベースバンド信号、及び/又は電源の提供を受けるか、又はIF信号及び/又はベースバンド信号をケーブルに提供することができる。
【0132】
チップアンテナ430は、本発明の一実施形態によるアンテナ装置を補助してRF信号を送信又は受信することができ、
図11に示されたチップアンテナに対応することができる。
【0133】
図14a及び
図14bは本発明の一実施形態によるアンテナモジュールの電子機器における配置を例示した平面図である。
【0134】
図14aを参照すると、アンテナ装置100g、アンテナパターン1110g、及び誘電層1140gを含むアンテナモジュールは、電子機器400gのセット基板300g上において電子機器400gの側境界に隣接して配置されることができる。
【0135】
電子機器400gは、スマートフォン(smart phone)、携帯情報端末(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピューター(computer)、モニター(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビジョン(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであることができるが、これに限定されない。
【0136】
上記セット基板300g上には、通信モジュール310g及びベースバンド回路320gがさらに配置されることができる。通信モジュール310gは、デジタル信号処理を行うように、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップと、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップと、アナログ−デジタルコンバータ、ASIC(application−specific IC)などのロジックチップの一部を含むことができる。
【0137】
ベースバンド回路320gは、アナログ−デジタル変換、アナログ信号に対する増幅、フィルタリング、及び周波数変換を行うことでベース信号を生成することができる。上記ベースバンド回路320gから入出力されるベース信号は、ケーブルを介してアンテナモジュールに伝達されることができる。
【0138】
例えば、上記ベース信号は、電気連結構造体、コアビア、及び配線層を介してICに伝達されることができる。上記ICは、上記ベース信号をミリ波(mmWave)帯域のRF信号に変換することができる。
【0139】
図14bを参照すると、アンテナ装置100h、アンテナパターン1110h、及び誘電層1140hをそれぞれ含む複数のアンテナモジュールは、電子機器400hのセット基板300h上において電子機器400hの一側面の境界と他側面の境界にそれぞれ隣接して配置されることができる。また、上記セット基板300h上には、通信モジュール310h及びベースバンド回路320hがさらに配置されることができる。
【0140】
一方、本明細書で述べられた導電層、配線層、グランド層、給電線、給電ビア、アンテナパターン、上部結合パターン、第2アンテナパターン、メタ部材、グランドパターン、第1及び第2遮蔽ビア、ディレクターパターン、電気連結構造体は、金属材料(例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はそれらの合金などの導電性物質)を含むことができ、CVD(Chemical Vapor Deposition)、PVD(Physical Vapor Deposition)、スパッタリング(sputtering)、サブトラクティブ(Subtractive)、アディティブ(Additive)、SAP(Semi−Additive Process)、MSAP(Modified Semi−Additive Process)などのメッキ方法によって形成されることができるが、これに限定されない。
【0141】
一方、本明細書で述べられた誘電層及び/又は絶縁層は、FR4、LCP(Liquid Crystal Polymer)、LTCC(Low Temperature Co−fired Ceramic)、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらの樹脂が無機フィラーとガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)などの芯材に含浸された樹脂、プリプレグ(prepreg)、ABF(Ajinomoto Build−up Film)、FR−4、BT(Bismaleimide Triazine)、感光性絶縁(Photo Imageable Dielectric:PID)樹脂、一般の銅箔積層板(Copper Clad Laminate、CCL)、又はガラスやセラミック(ceramic)系の絶縁材などで実現されることもできる。上記絶縁層は、本明細書で述べられたアンテナ装置及びアンテナモジュールで導電層、配線層、グランド層、給電線、給電ビア、アンテナパターン、上部結合パターン、第2アンテナパターン、メタ部材、グランドパターン、第1及び第2遮蔽ビア、ディレクターパターン、電気連結構造体が配置されていない位置の少なくとも一部に満たすことができる。
【0142】
一方、本明細書で述べられたRF信号は、Wi−Fi(IEEE 802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev−DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM(登録商標)、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されない。
【0143】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。