【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、タバコ産業における生産ラインの少なくとも一部の動作の検査するための方法を提供する。
【0010】
ある実施形態において、検査は喫煙用物品の形状を有するプローブを用いて実施される。ある可能な実施形態において、プローブは、プロセッサと、メモリと、データ交換モジュールと、電源とを含む。
【0011】
ラインは喫煙用物品のための移動経路を含む(規定する)(なお、当該移動経路は生産経路であり、以下本開示では、「移動経路」および「生産経路」の各表現は等価に用いられる)。ラインは制御ユニットを含み、ある実施形態において、当該制御ユニットはラインの動作を管理する。
【0012】
ラインは、さらに(少なくとも一つの)作業ユニットを含む。ある実施形態において、当該作業ユニットは移動経路に沿って位置している。少なくとも一つの実施形態において、ラインは、移動経路に対して、互いに直列および/または並列に配置された複数の作業ユニットを備えても良い。
【0013】
作業ユニットはタグを含む。少なくとも一つの実施形態において、当該タグは、読出し/書込みメモリと、データ交換インターフェースとを有する。好ましくは、データ交換インターフェースは、無線通信によりデータを送受信するよう構成される。(好ましい)ある実施形態においては、データ交換インターフェースは、短距離通信によりデータを送受信するよう構成されており、少なくとも一つの実施形態において、データ交換インターフェースはRFID技術にしたがって製造されている。ある実施形態において、タグはRFIDタグまたはRFIDチップであっても良く、ある実施形態において、当該RFIDタグ(またはチップ)はパッシブである。
【0014】
なお、本開示において、「タグ」との用語は、作業ユニットと永続的且つ一意に組み合わされた電子部品を示すために用いられる。タグはトランスポンダである場合もある。
【0015】
なお、本開示において、「ライン」(タバコ産業における生産ライン)との用語は、(単一の)機械、または、タバコ製品に対して処理を実施するために、相互に接続されるか相互作用する複数の機械を参照するために用いられる。
【0016】
なお、本開示において、「プローブ」との用語はまた、ラインによる処理を場合によっては受けるべく(必ずしもラインによる処理を受ける訳ではない)、生産(移動)経路の少なくとも一つの位置に置かれることを意図した物体を参照するために用いられ、したがって、プローブは、喫煙用物品(完成品または半製品)の形状を有する。例えば、プローブは、シガレットフィルタ、シガレット、シガレット群(束)、またはシガレットパケットの形状を有することができる。
【0017】
なお、プローブは好ましくは、短距離データ交換システムにより、作業ユニットのタグとのデータ交換を可能とする。
【0018】
データ交換インターフェースが、中距離通信によりデータを送受信するよう構成される変形例もまた可能である。それに加え、またはその代わりに、ラインの(またはラインの機械またはユニットの)一または複数の作業ユニットのタグとのデータ交換に、中距離アンテナがさらに用いられる場合もある。これらの場合には、プローブを用いることなく、且つ各作業ユニットを機械から取り外すことなく、各作業ユニットのタグの読み取りまたは各作業ユニットのタグへの書き込みを行うことができる。一般的に、作業ユニットのタグ(チップ)は、(プローブに加え、またはプローブの代わりに、)特別に構成された電子装置により読み出される場合があり、ある可能な実施形態において、当該電子装置には、(例えば、IRデータ交換技術、Bluetooth(登録商標)接続、またはその他の技術にしたがって)タグの近くへ移動、またはタグの方向に向けられるよう設計されたデータ読取り要素が設けられる場合がある。
【0019】
さらに、本開示において、「作業ユニット」との用語は、ラインの構成要素であって、取り外し/交換ができるように、ラインの残りの部分に取り外し可能な状態で組み合わされたラインの構成要素を示すために用いられる。好ましくは、作業ユニットは一体として取り外し可能である。当該構成要素は、単一の要素であっても良いし、システムまたは装置を形成する要素群であっても良い。また、作業ユニットは調整可能であり、具体的には、作業ユニットは、少なくとも一つの調整パラメータを設定することで調整可能である。状況に応じて(例えば、作業ユニットの種類により)、作業ユニットは機械的に調整されても良く、また電気信号を用いて調整されても良い。例えば、作業ユニットが光電セルである場合、信号を用いて遠隔調整されても良く、作業ユニットが、例えば喫煙用物品に対して(例えば喫煙用物品を収容または保持するために)圧力を加えることで喫煙用物品と(したがってプローブと)機械的に相互作用するよう構成される機械部品である場合、当該部品自体に直接的に(機械的に)作用を及ぼすことで、機械的な調整がなされても良い。
【0020】
なお、好ましくは、作業ユニットは個別に調整可能である。これは、調整パラメータの設定が、作業ユニットの動作には直接作用する一方、ラインの他の部分に対しては直接作用しないことを意味する。なお、作業ユニットは、独立して調整可能である。これは、他の作業ユニットや機械の他の部分の調整パラメータに対して作業を行うことなく、作業ユニット自体のパラメータ(または複数のパラメータ)に対してのみ作業を行うことで調整が可能であることを意味し、好ましくは、作業ユニットは一方で独立して調整可能な構成部分を含まない(すなわち、作業ユニットは、それ自体が作業ユニットを構成する下位構成要素を含まない)。
【0021】
タバコ産業における生産ラインは、以下の機械またはユニットのうち、一または複数を備えても良い:シガレットフィルタ製造用のユニット;(フィルタ製造ユニットと接続され、フィルタ製造ユニットからフィルタを受け取る)シガレット製造用のユニット;シガレット製造ユニットから受け取ったシガレットを貯留する貯留ユニット;(貯留ユニットまたはシガレット製造ユニットと接続され、シガレットを受け取る)シガレットパッキングユニット;(シガレットパッキングユニットと接続され、シガレットパケットを透明なプラスチックフィルムまたはセロファンでラッピングする)セロファンラッピングユニット;(セロファンラッピングユニットに接続され、シガレットパケットのカートンを形成する)カートン化ユニット。
【0022】
プローブ形状は、ラインの検査対象部分、すなわち、プローブを投入すべきユニット、またはユニットの部分により異なる。
【0023】
例えば、シガレット製造ユニットを検査するため、プローブはシガレットフィルタのような形状を有しても良く、貯留ユニットを検査するため、プローブはシガレットのような形状を有しても良く、シガレットパッキングユニットを検査するため、プローブはシガレットまたはシガレット群のような形状を有しても良く、セロファンラッピングユニットを検査するため、プローブはシガレットパケットのような形状を有しても良く、カートン化ユニットを検査するため、プローブは(セロファン包装済みの)シガレットパケット、または整列したパケット群のような形状を有しても良い。
【0024】
なお、特にシガレットパッキング機について、当該機械は、ばらのシガレットを送込み端より受け取り、一連の処理ステーション通過後、完成したシガレットパケットを送出し端より送り出す。シガレットパッキング機の少なくとも一つのステーションは個々のシガレットを受け取る一方、当該機械の他のステーションの少なくとも一つはシガレット群(束)を受け取る。したがって、当該機械では、シガレットのような形状を有するプローブを第一のステーションの入り口から投入可能であり、またシガレット群(束)のような形状を有するプローブを少なくとも一つの他のステーションの入り口から投入可能である。
【0025】
本開示に係る方法は、移動(生産)経路に沿って位置する投入位置から、プローブをラインに投入するステップを備える。
【0026】
当該方法はさらに、プローブが移動経路に沿った動作位置に位置する場合に、プローブと作業ユニットのタグとの間でデータの転送を行うステップを備える。なお、動作位置は、投入位置と一致しても良いし、また移動(生産)経路に沿って投入位置よりも進んだ位置であっても良い。
【0027】
したがって、本開示に係る方法により、データを簡単に作業ユニットに書き込むことができ、また当該データは、作業ユニットが当初取り付けられた機械から取り外され、例えば別の機械に設置されたり、交換または修理されたとしても、当該作業ユニットに追随する。また、当該方法はさらに、この情報を同じように簡単に読み取り可能にする。このことにより、ラインの特定の構成要素である各作業ユニットのメンテナンス・チェックが容易になる。
【0028】
以下に、作業ユニットのタグに記憶可能な(そしていわばその「識別カード」を構成する)データ項目を、非限定的な例を用い、列挙する:
・作業ユニットの識別コード;
・作業ユニットの製造日;
・作業ユニットに対して実施された一回または複数回の調整の日付;
・作業ユニットに対して実施された一回または複数回の調整中に設定された、一または複数の調整パラメータの値;
・プローブの起動日;
・作業ユニットの運転時間間隔;
・内部において作業ユニットが動作した一または複数の機械の種類;
・内部において作業ユニットが動作した一または複数の機械内における作業ユニットの位置;
・ラインを診断するステップ中に得られた、作業ユニットに関連した(referred to)診断データ;
・ラインの制御ユニットに格納されたデータ項目のうち一または複数。
【0029】
作業ユニットのタグ(チップ)には、さらに、上に列挙したデータ項目のうち一または複数、または他のデータ項目が記憶された時間を示すタイムスタンプを記憶可能である。
【0030】
ある実施形態において、タグ(チップ)内には他のデータ項目(例えば、上で列挙した項目のうちの一または複数)を記憶しても良い。
【0031】
本開示の一態様によると、タグ(チップ)内には、機械(または作業ユニット)の製造者によって設けられた仕様を示すデータ、例えば動作限界や許容誤差、キャリブレーションまたは試験に関連するデータ、を記憶可能である。
【0032】
なお、この文脈において、本開示に係る検査方法は、異なる適用状況下で好適に使用可能である。
【0033】
当該検査方法の第一の適用状況は、喫煙用物品(例えば、パケット)に関する各規格への準拠、または喫煙用物品と機械との間の相互作用の検証のための、(機械またはラインの製造者による)機械または生産ラインの設計の確認である。
【0034】
当該検査方法の第二の適用状況は、例えば機械の設置先の工場への出荷の前および/または後における、(機械またはラインの製造者による)機械の動作確認である。
【0035】
当該検査方法の第三の適用状況は、(特に、喫煙用物品に関する各規格への準拠、または喫煙用物品と機械との相互作用の検証を目的とした)ある程度の時間経過後のラインの動作確認であり、当該確認は、ラインまたは機械が(例えば、所定の)ある程度の期間動作した後に実施されることを意図しており、ラインのユーザによって実施されても良い。
【0036】
この文脈において、各作業ユニットそれ自身に簡単に当該作業ユニットの製造に関する情報(例えば、日付および場所)、製造者による仕様に関する情報、そして後に検査・メンテナンスに関する情報(例えば、各調整作業の詳細および日付)を記憶可能であること、およびある程度の時間の経過後(いつでも、しかも必ずしも機械を停止することもなく)その情報が簡単に読み出し可能であることにより、個別の作業ユニットに記憶された「過去」データを考慮し、また作業ユニットが時間の経過の中で新たな作業ユニットまたは他の機械から取り外された「使用済みの」作業ユニットに交換された(当業界ではこの慣習は「艤装変更」として知られている)可能性を考慮に入れて、機械動作を診断することが可能になる。
【0037】
ある実施形態において、制御ユニットには機械運転カウンタが設けられていても良く、パケット型プローブが機械に投入されると、当該プローブは各作業ユニットのタグに動作時間数をインクリメントして書き込む。このことで、各作業ユニットの実際の動作時間に関する情報を、それぞれの作業ユニット自身のタグに記憶することが可能になる。
【0038】
また、タグは、(作業ユニットの「誕生日」を構成する)当該作業ユニットの製造日を記憶し、当該情報項目は、実際に稼働した時間とは関係なく、絶対時間に基づいて(計画)メンテナンスを行う上で有用である。
【0039】
また、内部において作業ユニットが動作した各機械の種類・位置がさらにタグに書き込まれる(記憶される)場合もある。また、当該機械における作業ユニットの位置がさらにタグに書き込まれる(記憶される)場合もある。
【0040】
また、プローブが通過するときに、制御ユニットに記憶されているデータの一部がさらにタグに書き込まれる(記憶される)場合もある。
【0041】
したがって、本開示の一態様によると、プローブは、ログブックマネージャの機能に例えられる機能を果たす。事実上、プローブは、各作業ユニットのタグからの読み取り、および各作業ユニットのタグへの書き込みを行うことができ、これを考慮すると、作業ユニットのタグは、作業ユニットに一体化された、書き換え可能なログブックに例えられる機能を果たす。
【0042】
ある実施形態において、上述の方法は、移動経路に沿ってプローブを給送するステップを備え、投入位置は、移動経路に沿って、動作位置の上流側に位置する。
【0043】
したがって、プローブは、機械内部で移動(調整)経路を(必要であれば基準速度より遅い速度で)通過する際、各作業ユニットのタグとデータ交換を行うためタグの付近(例えば、2〜3センチ離れた位置)を通過しても良い。
【0044】
少なくとも一つの実施形態において、プローブはセンサ化(sensorized)されている。
【0045】
本開示の別の態様によると、(センサ化された)プローブは、作業ユニット(または複数のユニット)を設定(調整)するときにおける設置者または試験実施者の作業を容易にするよう設計されている。この場合、機械は、(好ましくは)この作業の実施中は静止状態にある。
【0046】
プローブは、調整対象の作業ユニットのタグにデータを書き込むため、調整対象の作業ユニットのデータ交換モジュールと、当該作業ユニットのタグとが通信状態になるよう、移動(生産)経路に沿って、調整対象の作業ユニットにおける動作位置に置かれる。
【0047】
操作者は、作業ユニットの一または複数の調整パラメータの値を所望の値(例えば、製造者によって設けられたプリセット範囲内の値)をとるまで(機械的または電気的な調整要素に対して作用を及ぼし)変化させることで、当該調整パラメータを調整する。
【0048】
調整が完了すると、調整パラメータの設定値が、好ましくは当該調整が実施された日付を示すタイムスタンプとともに、作業ユニットのタグに記憶される。この際、例えば調整時の機械における周囲温度、湿度、または他の変数を示す情報(この場合、プローブには対応する温度センサ、湿度センサ、またはその他のセンサが設けられる)等、他の情報がさらに記憶されても良い。
【0049】
ある実施形態において、プローブ自身が、プローブによりリアルタイムで測定された調整パラメータの値を示す信号を測定・送信し、このことで、プローブは操作者に対して、操作者が行った調整行為に関するフィードバックを提供する。
【0050】
例えば、作業ユニットがシガレット群を保持するよう構成されたヘッドであり、調整対象のパラメータが当該ヘッドがシガレット群に加える圧力である場合、使用されるプローブはシガレット群(束)のような形状を有するプローブであり、当該プローブにはそれ自身に加わる圧力を測定するセンサが設けられる。この場合、操作者はプローブをヘッド内に配置し(または、プローブを機械内のヘッドの上流側に投入し、プローブがヘッド内に位置するまで移動させ)、その後ヘッドを(機械的に)動作させてヘッドがプローブに加える圧力(使用時にヘッドがシガレット群に加えるであろう圧力に対応)を変化させる。当該動作中、プローブはリアルタイムで調整パラメータを測定し、当該調整パラメータを、操作者に視認させるためにスクリーン(例えば、制御ユニットに接続されたグラフィカルインターフェース、またはプローブと通信状態にあるタブレットや他の電子装置)へと送信する。操作者は、表示される値およびその変化(variations)に応じて、調整パラメータを所望の値に設定する。最後に操作者は、上述のように当該値が作業ユニット内において設定され且つ作業ユニットのタグに記憶された状態とすることで、調整完了の旨を示す。
【0051】
同様に、プローブは、作業ユニットを確認するステップにおいて使用されてもよく、その際、プローブは作業ユニットタグのメモリを読み取り、メモリ内に格納されたデータ(例えば、作業ユニットに対して以前実行された調整ステップ中に設定された、一または複数の調整パラメータの過去値)を読み取るステップを実行する。
【0052】
ある実施形態において、作業ユニットを確認するステップはさらに、(この場合、センサ化されている必要がある)プローブが、一または複数の作業ユニット調整パラメータの現在値を検出するステップを実施するステップを含む。このことで、作業ユニットの調整パラメータの過去値と現在値との、(例えば、診断目的で、例えば予知メンテナンスを実施するための)比較が可能になる。
【0053】
本開示の別の態様によると、プローブに適切なセンサが設けられている場合、喫煙用物品が処理中に受ける機械的または温度的な応力に関する情報を取得するため、または喫煙用物品が移動(生産)経路に沿った処理中に相互作用する一または複数の機械部品の状態または動作に関する情報を取得するために、プローブを、機械内において、あたかも処理中の喫煙用物品であるかのように(好ましくは、機械がその基準速度で運転している状態で)使用しても良い。
【0054】
したがって、本開示の一態様によると、プローブは少なくとも二つの異なる機能を果たすことができ、それはすなわち、(i)ラインの一または複数の作業ユニットのタグからデータを読み取り、またはタグにデータを書き込むことで、ラインまたはその一部を検査する機能、および(ii)プローブを機械内で処理し、ラインの動作と時間的な関連付けがなされたデータを取得することで、ラインまたはその一部の動作を診断的に分析する機能である。
【0055】
これらの機能は、一つの同じプローブにより果たされても良く、また種類の異なる二つのプローブであって、異なる機能に固有の技術的特徴を有する二つのプローブ、例えば機能(i)用の検査プローブ、および機能(ii)用の診断プローブ、により果たされても良い。
【0056】
なお、プローブはその検査機能において、制御ユニットと、各作業ユニットのタグとの間において、リンクまたは通信インターフェースを構成する。
【0057】
プローブにより捉えられたデータは、プローブ自身により処理されても良く、また制御ユニットまたは他の電子装置(例えば、ラインまたは機械を設定するためのタブレット)により処理されても良い。
【0058】
したがって、本開示はさらに、タバコ産業における生産ラインを提供する。
【0059】
ラインは、連続する喫煙用物品を連続して処理するための一の機械(または複数の機械)を備え、当該機械は処理ユニットまたはステーションである。
【0060】
ライン(または機械)は、喫煙用物品のための移動(生産)経路を規定する。
【0061】
機械(またはラインは)、一または複数の作業ユニットを含む。ある実施形態において、作業ユニットは喫煙用物品の移動経路に沿って位置している。
【0062】
作業ユニットはタグを含む。タグは、読出し/書込みメモリと、データ交換インターフェースとを有する。
【0063】
機械(ライン)は、(ラインの)機械の動作を管理する制御ユニットを含む。
【0064】
ある実施形態において、機械(ライン)は、喫煙用物品のような形状を有するプローブを含む。
【0065】
プローブは、プロセッサと、メモリと、データ交換モジュールと、電源とを備える。
【0066】
タグのデータ交換インターフェースとプローブのデータ交換モジュールは、プローブの動作位置において、プローブと作業ユニットタグとの間でデータの転送を行うよう構成される。好ましくは、動作位置は、移動経路に沿って位置している。
【0067】
なお、ラインは、喫煙用物品の処理用の以下の機械またはユニットの一または複数を含んでも良い:シガレットフィルタ製造用のユニット(フィルタ製造機);フィルタを貯留および/または給送するためのユニット;シガレット製造用のユニット(「フィルタチップアタッチメント」と組み合わされた「シガレット製造機」);シガレットを貯留および/または給送するためのユニット;シガレットをパック詰めするためのユニット(「パッキング機」);パケット貯留用のユニット;パケットを上包みするためのユニット(「セロファンラッピング機」);カートン製造用のユニット(「カートン化機」);ケース詰めユニット(「ケースパッキング機」);パレタイザ。
【0068】
シガレットをパック詰めするための機械(またはユニット)について、以下の点に注目する。
【0069】
シガレットパッキング機(「パッキング機」)は、シガレット製造機からの(連続した)整列していないシガレットの流入を入力として受け取り、ホッパを用いて、「束」として知られる、整列したシガレット群を形成する。
【0070】
プローブをシガレットパッキング機内に投入する際の可能な位置として、ホッパの下流側があり、この場合、プローブは整列したシガレット群、またはシガレットの束、のような形状を有する。
【0071】
パッキング機は少なくとも一つのカルーセル(ラッピングホイール)を含み、ある実施形態において、作業ユニットは、移動経路に沿って連続して配置された複数のカルーセルを含む。各カルーセルに対応して、パッキング機は複数のヘッドを有し、各ヘッドは、カルーセルと接続され、カルーセルと一体に回転する。第一のカルーセルにおける各ヘッドは(整列した)シガレット群を受け取り、適切な器具と連動することで、(整列した)シガレット群に対してホイル紙およびカラー(collar)を巻きつける。第二のカルーセルは、第一のカルーセルから複数の処理対象物(ホイルが巻きつけられ、カラーが設けられたシガレットの束)を個別に受け取る。第二のカルーセルにおける各ヘッドは、適切な器具と連動することで、それぞれ対応する処理対象物の外側にブランク(blank)を巻きつける。
【0072】
少なくとも一つの実施形態において、(各カルーセルの)各ヘッドは、(本開示に含まれる特徴のうち一または複数によると)作業ユニットを規定(構成)しても良い。
【0073】
その一つの態様によると、本開示は、タグを備える少なくとも一つの作業ユニットを含む、タバコ産業における生産ライン(機械)を提供し、タグは、本開示に含まれる特徴のうち一または複数によると、検査装置(「リーダ」)と情報を交換するために、読出し/書込みメモリを有する。当該態様において、本開示は、検査装置の実施形態に限定して解釈すべきものではない。これは、当該検査装置が、喫煙用物品のような形状を有し且つ機械によって処理されるよう構成されたプローブであるという事実が、複数な可能な実施形態の一つであることを意味する。
【0074】
その一つの態様によると、本開示は、タグを備える(少なくとも一つの)作業ユニットを含む、タバコ産業における生産ライン(機械)を提供し、タグは、本開示に含まれる特徴のうち一または複数によると、喫煙用物品の移動(生産)経路に沿って位置し、喫煙用物品のような形状を有し且つ機械によって処理されるよう構成されたプローブ(からなる検査装置)によって読取り/書込み可能である。当該態様において、本開示は、タグの実施形態に限定して解釈すべきものではない。これは、当該タグが、検査装置(プローブ)と情報を交換するための読出し/書込みメモリを有するという事実が、複数の可能な実施形態の一つであることを意味する。
【0075】
したがって、本開示は、タバコ産業における生産ライン(機械)の作業ユニットをさらに提供する。
【0076】
作業ユニットは、当該作業ユニットをライン(機械)と取り外し可能に接続するよう幾何学的に構成された本体を備える。
【0077】
ある実施形態において、作業ユニットは調整機構を備える。調整機構は、少なくとも一つの機械的および/または電気的な調整パラメータを設定するよう構成される。調整パラメータは、作業ユニット外部から検出可能であっても良い。
【0078】
本開示に含まれる特徴のうち一または複数によると、作業ユニットはさらに、読出し/書込みメモリとデータ交換インターフェースとを有するタグを含む。
【0079】
これらや他の特徴は、添付の図面において非限定的な例を用いて示される好適な実施形態の、以下の詳細な説明からより明確になるであろう。