【解決手段】フィルタ容器10は、容器本体20と容器本体20の円筒状口部23に着脱可能に取り付けられる蓋体30とを備え、蓋体30の外周壁32は、雌ねじ部61,62の配置された領域において径方向の外側へ突出してクリアランス39を形成する部分を有する。雄ねじ部51,52の上側縁51a,52aが、円筒状口部23の開口端部20aにまで延びており、開口端部20aには、他の部分に比べて幅寸法の大きな拡幅部分81,82が形成されている。
周方向及び上下方向を有し、容器本体と蓋体と前記容器本体に収容されるフィルタとを備え、前記容器本体の円筒状口部に前記蓋体の外周壁が係止されるフィルタユニットにおいて、
前記容器本体の前記円筒状口部の外周面には、前記蓋体の前記外周壁の内周面に位置する雌ねじ部と係合可能な雄ねじ部が形成されており、
前記雌ねじ部は、前記周方向へかつ下方へ傾斜して延びており、
前記外周壁は、前記雌ねじ部の配置された領域において径方向の外側へ突出してクリアランスを形成する部分を有し、
前記雄ねじ部の上側縁が、前記円筒状口部の開口端部にまで延びており、
前記開口端部には、他の部分に比べて幅寸法の大きな拡幅部分が形成されていることを特徴とする前記フィルタユニット。
前後方向を有し、面体と、前記面体の前方側に位置するフィルタ取り付け部と前記フィルタ取り付け部に着脱可能に取り付けられるフィルタとからなるフィルタユニットを備えたマスクにおいて、
前記フィルタ取り付け部の円筒状口部の内面には、前記フィルタの後方部分の外面に位置する雄ねじ部と係合可能な雌ねじ部が形成されており、
前記雌ねじ部は、周方向へかつ前方へ傾斜して延びており、
前記円筒状口部は、前記雌ねじ部の配置された領域において径方向の外側へ突出してクリアランスを形成する部分を有することを特徴とする前記マスク。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来の発明の改良であって、蓋体の斜め閉まりを防止するとともに、素早く開閉操作を行うことのできるフィルタ容器の提供に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の第1発明は、周方向及び上下方向を有し、容器本体と蓋体と前記容器本体に収容されるフィルタとを備え、前記容器本体の円筒状口部に前記蓋体の外周壁が係止されるフィルタユニットに関する。
【0008】
本願の第1発明に係るフィルタユニットは、前記容器本体の前記円筒状口部の外周面には、前記蓋体の前記外周壁の内周面に位置する雌ねじ部と係合可能な雄ねじ部が形成されており、前記雌ねじ部は、前記周方向へかつ下方へ傾斜して延びており、前記外周壁は、前記雌ねじ部の配置された領域において径方向の外側へ突出してクリアランスを形成する部分を有し、前記雄ねじ部の上側縁が、前記円筒状口部の開口端部にまで延びており、前記開口端部には、他の部分に比べて幅寸法の大きな拡幅部分が形成されていることを特徴とする。
【0009】
第1発明に係るフィルタユニットにおける他の実施態様の一つとして、前記雄ねじ部は、前記上下方向へ延びる下端縁と、前記周方向へ傾斜して延び、かつ、前記雌ねじ部と当接される下側縁とを有し、前記雄ねじ部の前記下端縁と前記下側縁とによって画成された隅部が、断面視において下方へ向かって次第に先細となる形状である。
【0010】
本願の第2発明は、前後方向を有し、面体と、前記面体の前方側に位置するフィルタ取り付け部と前記フィルタ取り付け部に着脱可能に取り付けられるフィルタとからなるフィルタユニットを備えたマスクに関する。
【0011】
第2発明に係るフィルタユニットを備えたマスクは、前記フィルタ取り付け部の円筒状口部の内面には、前記フィルタの後方部分の外面に位置する雄ねじ部と係合可能な雌ねじ部が形成されており、前記雌ねじ部は、周方向へかつ前方へ傾斜して延びており、前記円筒状口部は、前記雌ねじ部の配置された領域において径方向の外側へ突出してクリアランスを形成する部分を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るフィルタユニットは、外周壁の雌ねじ部の配置された領域において径方向の外側へ突出してクリアランスを形成する部分を有していることから、蓋体が容器本体の円筒状口部に斜めに取り付けられるのを抑制することができる。また、雄ねじ部の上側縁が、円筒状口部の開口端部にまで延びており、開口端部には、他の部分に比べて幅寸法の大きな拡幅部分が形成されていることから、蓋体が容器本体の円筒状口部に斜めに被せられている状態において、ロック機構のうちの一方の係合部が係合されている場合であっても、他方の係合部の係合を阻止して、操作者に蓋体が斜めに被せられていることを認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図面は、本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
【0014】
【
図1】本発明に係るフィルタユニット(フィルタ容器)の斜視図。
【
図3】(a)容器本体の斜視図。(b)容器本体の斜視図。
【
図4】(a)蓋体を下方から視た斜視図。(b)蓋体を下方から視た斜視図。
【
図5】(a)正常なロック時におけるロック機構の第1係合部の様子を示す図。(b)正常にロックされたときの第1係合部の様子を示す図。
【
図6】(a)蓋体が斜め閉めされてロックされた時のロック機構の第1係合部の様子を示す図。(b)
図6(a)の状態からさらに蓋体を回転したときの様子を示す図。(c)
図6(b)のVI(c)−VI(c)線に沿う断面図。
【
図7】本発明に係るフィルタユニットの実施例の一例における、フィルタユニットを備えたマスクの斜視図。
【
図8】
図7に示した、フィルタユニットを分解した状態における、マスクの斜視図。
【
図9】(a)従来のフィルタ容器の蓋体と容器本体とが分離された状態を示す図。(b)従来のフィルタ容器において蓋体が斜め閉めされた様子を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
下記の実施の形態は、
図1〜
図8に示すフィルタ容器(フィルタユニット)10に関し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい構成を含む。
【0016】
<第1発明>
図1及び
図2を参照すると、フィルタ容器10は、周方向Rと上下方向(縦方向)Yとを有し、容器本体20と、容器本体20に着脱可能な蓋体30と、容器本体20に収容されるパッド状のフィルタ40とを備える。なお、フィルタ容器10の上下方向Yは説明の便宜上のものであって、使用するときには、フィルタ容器10の下方側を上方に向けた状態で使用してもよい。
【0017】
フィルタ容器10は、ツイストロック式のロック機構を有し、蓋体30を容器本体20の円筒状口部23を外側から被着して、円筒状口部23の外面に位置する複数の雄ねじ部51,52と蓋体30の外周壁32の内面に位置する複数の雌ねじ部61,62とを螺合することによって、蓋体30を容器本体20に着脱可能に取り付けることができる。フィルタ容器10のロック機構は、雄ねじ部51と雌ねじ部61とからなる第1係合部11と、雄ねじ部52と雌ねじ部62とからなる第2係合部12とを有する。フィルタ容器10は、ガス(塩素ガス)を吸収、ろ過して排出する機能を有するものであって、内視鏡洗滌装置や防護マスクのガス吸収缶として使用することができる。
【0018】
図2,
図3(a),(b)を参照すると、容器本体20は、有底の円筒状であって、開口端部(円筒状口部23の開口端部)20aと、底面21と、胴部22と、胴部22の上方部分に連なる円筒状口部23と、円筒状口部23の下方に位置する環状フランジ部24とを有する。円筒状口部23の下端部分23aは、胴部22から径方向に僅かに延出したフランジ状を有し、円筒状口部23と環状フランジ部24との間には、それらと同心状に延びる溝25が形成されている。円筒状口部23の外面には、開口端部20aから環状フランジ部24まで斜めに突出して延びる複数の雄ねじ部(第1係合要素)51,52が形成されている。
【0019】
容器本体20の雄ねじ部51,52は、径方向において互いに対向して位置し、上側縁51a,52aと、下側縁51b,52bと、上端縁51c,52cと下端縁51d,52dとを有する。雄ねじ部51,52は、外面視において周方向へ先細状になる形状を有し、上側縁51a,52aは、開口端部20aまで延びており、下側縁51b,52bは円筒状口部23の下端部分23aまで延びている。雄ねじ部51,52は、雌ねじ部61,62と係合可能な部分であるから、下端縁51d,52dは、下側縁51b,52bが下り勾配に延びて下端部分23aに到達する手前に位置する。
【0020】
容器本体20の胴部22には、容器本体20の内部に連通する、円筒状の吸気管27と、吸気管の上方に位置する円筒状の排出管28とが外方に延出している。
【0021】
図4(a),(b)を参照すると、蓋体30は、円形平板状の天面壁31と、天面壁31の外周縁から下方へ起立する外周壁32と、蓋閉状態において容器本体20の環状フランジ部24に当接される環状フランジ状の下端部33と、天面壁31の内面側から起立してその周縁に沿って延びる環状突起34とを有する。外周壁32の内面には、天面壁31側から下端部33側へ斜めに突出して延びる一対の雌ねじ部(第2係合要素)61,62が配置される。外周壁32は、一対の雌ねじ部61,62の配置された部分において径方向の外側へ突出した突出部分32aを有しており、雌ねじ部61,62の下端部33側には、クリアランス39が形成されている。天面壁31の内面には、中央突起35と、中央突起35の周辺において周方向へ等間隔に配置された複数の凸条部36とが配置されている。
【0022】
蓋体30の雌ねじ部61,62は、断面矩形状であって、径方向に互いに対向して位置し、それそれ、第1端部63と、第1端部63の下方に位置してC面取りされてテーパー状を有する第2端部64とを有する。
【0023】
図2を参照すると、フィルタ40は、いわゆる吸収缶であって、活性炭を充填したフィルタ本体(ろ過材)41とフィルタ本体41を被覆するカバー部材42とを有し、フィルタ40の上面側において、フィルタ本体41とカバー部材42との間にはフェルトフィルターが配置されている。また、フィルタ40の上面側の中央部には、カバー部材42の中央凹部43が位置する。閉蓋状態において、蓋体30の中央突起35がフィルタ本体41の中央凹部43に嵌挿されて位置決めされ、かつ、凸条部36によって上方から押圧されることによって、フィルタ40はフィルタ容器10内において安定して配置される。
【0024】
かかる構成を有するフィルタ容器10を使用する場合には、矢印P1の経路に従って吸気管27からフィルタ容器10の内部に入り込んだガス(例えば、塩素ガス)が、矢印P2の経路に沿って、容器本体20の底面21の内面から突出する突出部分21aに載置されたフィルタ40の底面(カバー部材42の底面)に形成された複数の開口42aから内部を通過し、フィルタ本体41によって濾過される。濾過後の空気は、カバー部材42の上面に形成された複数の開口42bを通過してフィルタ40の上側部分の周辺を環流して、矢印P3,P4の経路に沿って、下方へ向かった後に排出管28から外部に排出される。
【0025】
フィルタ40のカバー部材42の底面壁44と容器本体20の下方内壁部29との間には、ウレタンゴム、シリコーンゴム等の軟質な弾性材料から形成されたO−リング71が配置される。このように、フィルタ容器10内にO−リング71が配置されることによって、容器本体20の底面21とフィルタ40との間の下方空間S1が気密状態となって、ガスがフィルタ本体41を通過せずに上方空間S2に進入して排出管28から排出されるのを防止することができる。
【0026】
容器本体20の環状フランジ部24と蓋体30の下端部33との間には、ウレタンゴム、シリコーンゴム等の軟質な弾性材料から形成されたV−リング72が配置される。環状フランジ部24と下端部33とがV−リング72を介して密接されることによって、経路P4から濾過後の空気を吸引するときの第1及び第2係合部11,12からの漏れ込みや経路P1から塩素ガスが加圧されたときの漏れ出しを防ぐことができる。
【0027】
図5(a),(b)は、正常なロック時におけるロック機構の第1係合部11の様子を示す図、
図5(b)は、正常にロックされたときの第1係合部11の様子を示す拡大図である。フィルタ容器10の正常ロック時とは、蓋体30の下端部33が容器本体20の環状フランジ部24に上下に並行した状態で、蓋体30を円筒状口部23に被せて回転操作して第1及び第2係合部11,12において係合させた状態を意味する。正常にロックされたときには、容器本体20と蓋体30との間に内部の空気が漏出するような隙間が形成されることはない。なお、以降において、ロック機構のうちの第1係合部11に関して主として説明し、同様の構成を有する第2係合部12の説明は省略する。
【0028】
蓋体30の下端部33と容器本体20の環状フランジ部24とを上下に並行にした状態で蓋体30を回転させることによって、雌ねじ部61が下り勾配に延びる雄ねじ部51に摺接しながら下方へ移動する。それによって蓋体30が下降し、天面壁31が円筒状口部23に接近して、その内面側に位置する環状突起34が容器本体20の開口端部20aに当接することによって下降が停止される。蓋体30の下降が停止された状態において、雄ねじ部51と雌ねじ部61とは安定して螺合される。かかる正常なロック時において、雌ねじ部61の第2端部64は仮想線K1上に到達している。
【0029】
フィルタ容器10は、蓋体30を閉蓋方向へ半回転することによって、ロック機構の第1及び第2係合部11,12の係合がなされることから、1回転以上の回転操作が必要な従来のフィルタ容器に比べて素早く閉蓋操作を行うことができる。図示していないが、操作者に、蓋体30の閉蓋方向と開蓋方向とを識別させるために、「OPEN」「LOCK」等の文字と矢印の図形とを組み合わせた識別要素を蓋体30の外周面に配置してもよい。また、蓋体30の外面と円筒状口部23の外面とに、閉蓋操作時に蓋体30を円筒状口部23に対して正しく位置合せするための識別要素を配置してもよい。
【0030】
図9(a)は、容器本体320と蓋体330とを備えた、容器本体320と蓋体330とが分離された状態における従来のフィルタ容器(フィルタユニット)300の一部拡大斜視図である。フィルタ容器300は、ツイストロック式のロック機構を有し、ユニット本体320の円筒状口部123の外面には周方向へ突起状に延びる複数の雄ねじ部351,352が位置する。蓋体330の外周壁332の内面には、周方向へ突起状に延びる複数の雌ねじ部361,362が位置し、蓋体330を円筒状口部323に被着して雄ねじ部351,352と雌ねじ部361,362とを螺合することによって、蓋体330を容器本体320に着脱可能に取り付けることができる。フィルタ容器300のロック機構は、雄ねじ部351と雌ねじ部361とが互いに係合してなる第1係合部311、雄ねじ部352と雌ねじ部362とが互いに係合してなる第2係合部312とを有する。
【0031】
図9(b)は、従来のフィルタ容器300の蓋体330が容器本体320に対して斜め閉めされた状態を示す図である。かかる状態においては、ロック機構の第1係合部311において、雌ねじ部361が雄ねじ部351上に乗り上げてしまっている一方、第2係合部312においては、雄ねじ部352と雌ねじ部362とが互いに当接して係合可能な状態にある。
【0032】
かかる状態において、操作者が、蓋体330を回転させることによって、第1係合部311では非係合であるにも拘らず、第2係合部312では係合がなされることになるので、操作者は蓋体330が正しく取り付けられたと勘違いしてしまう。かかる半開きの状態で、フィルタ容器300を使用した場合には、蓋体330と容器本体320との隙間からガスや濾過後の空気が漏れ出てしまうおそれがある。
【0033】
本発明に係るフィルタ容器10においては、外周壁32が蓋体30の雌ねじ部61,62の配置された部分において径方向の外側へ突出しており、雌ねじ部61,62と下端部33との間にはクリアランス39が形成されている。したがって、蓋体30が容器本体20に対して僅かに斜めに被せられて、斜めになった状態で第2係合部12が先に係合されたとしても、蓋体30のクリアランス39によって雌ねじ部61が雄ねじ部51上に乗り上がることはない。したがって、第1係合部11においても雌ねじ部61を雄ねじ部51の下側に配置させ、下側縁51bと当接して正常に係合可能な状態にすることができる。
【0034】
また、
図3(a)(b)を参照すると、容器本体20の雄ねじ部51,52の上側縁51a,51aは、容器本体20の開口端部20aまで延びており、開口端部20aには、他の部分に比べて幅寸法(径方向の寸法)が大きい拡幅部分81,82が形成されている。したがって、例えば、蓋体30が容器本体20に比較的に大きく傾いた状態で被せられ、かつ、第2係合部12において係合されている場合であっても、第1係合部11側において雌ねじ部が拡幅部分81の上面に当接してさらに傾いた状態となるので、操作者は、蓋体30が正しく被せられてないことを認識することができる。
【0035】
図6(a),(b)を参照すると、蓋体30が斜めに被せられたときには、雌ねじ部61が雄ねじ部51と並行するように斜めに延びておらず、雄ねじ部51の下側縁51bの一部に摺接しながら下方へ移動して第2端部64が仮想線K1に到達した時点において、蓋体30の環状突起34が円筒状口部23から離間して当接されてないことから移動が停止されず、さらに下方へ移動して雄ねじ部51の隅部80に摺接される。
【0036】
雄ねじ部51の隅部80は、雄ねじ部51の下端縁51dと下側縁51bとによって画成された領域であって、蓋体30が円筒状口部23に正しく被せられたときには、雌ねじ部61の第2端部64が到達しない領域である。
図6(c)を参照すると、隅部80は、雄ねじ部51の他の部分に比べて肉薄であって、断面視において下方へ向かって次第に先細となる形状(テーパー状)を有する。したがって、蓋体30を回転操作して雌ねじ部61の第2端部64が隅部80に摺接したときには、雌ねじ部61が比較的に肉薄の隅部80の下端側から乗り上がって、下端側から次第に肉厚となる隅部80の上端側へ向かうにつれて径方向の外側へ移動し、雄ねじ部51の下側縁51bに沿う溝から外れてしまって、蓋体30が空回りした様態となるので、操作者に蓋体30が斜めに被せられて正しく被着されてないことを認識させることができる。
【0037】
以上のとおり、フィルタ容器10は、蓋体30が斜め閉めされた状態で使用されることを防止するための複数の構成を有ることから、操作者は、蓋体30を容器本体20に正しく被せた状態で回転操作を行うことができる。それによって、ロック機構による正常なロックが行われて、フィルタ容器10の内部が気密に維持された状態でガスの吸収、濾過機能を十分に発揮することができる。
【0038】
本明細書においては、容器本体20と蓋体30とのロック機構として、2つの雄ねじ部51,52と2つの雌ねじ部61,62との第1及び第2係合部11,12によるものを用いて説明したが、雄ねじ部と雌ねじ部とをそれぞれ3つずつ配置して第1〜第3係合部からなるものであってもよいし、雄ねじ部と雌ねじ部とをそれぞれ4つずつ配置して第1〜第4係合部からなるものであってもよい。また、濾過物質をガス、フィルタを吸収缶の態様で説明したが、例えば、濾過物質が粉塵である場合には、不織布、織布等がケースに充填された濾過材であってもよい。
【0039】
<第2発明>
図7は、本発明に係るフィルタユニットの実施例の一例における、フィルタユニット100を備えたマスク200の斜視図、
図8に示したフィルタユニット100を分解した状態における、マスク200の斜視図である。マスク200は、防塵用又は防毒用として使用されるものであって、前方と、後方とを有する。なお、マスク200の前方と後方は、それぞれ、
図1〜
図6に示したフィルタ10の下方と上方とに対応する。
【0040】
本実施例において、フィルタユニット100は、マスク200の前方側に位置している。マスク200は、マスク着用者の口許と鼻孔の周辺とを覆うことのできる面体210と、面体210をマスク着用者の顔面に密着させるための長さ調整可能なヘッドバンド230とを備える。
【0041】
フィルタユニット100は、マスク200の面体210の前方側に位置するフィルタ取り付け部(ホルダー)120と、フィルタ取り付け部120に着脱可能に取り付けられるフィルタ(吸収缶)130とを有する。フィルタ取り付け部120は、円筒状口部121と、円筒状口部121に囲まれた、中央に吸気孔122が位置する底部123とを有する。底部123の外周に位置する環状の溝には、ウレタンゴム、シリコーンゴム等の軟質な弾性材料から形成されたO−リング172が配置されている。図示していないが、吸気孔122の内側にはマスク着用者の吸気動作によって吸気孔を開くことが可能な吸気用逆止弁が位置し、フィルタ130を通過した吸気は、逆止弁を開きながら吸気孔122を通って面体210の内側へ入り、着用者の口許や鼻孔に達する。面体210の下方には、呼気を排出するための複数の排気孔128が位置する。
【0042】
フィルタ130は、活性炭を充填したもの、シートをラウンドプリーツ状に一体成形したもの、又は、繊維状の濾過材を詰め込んで形成されたもの等からなるフィルタ本体131とフィルタ本体131を被覆するカバー部材132とを有する。フィルタ130(又は、カバー部材132)は、複数の開口を有する前面130aと、環状フランジ部134と、環状フランジ部134の後方側に位置する後方部分135の外周面に位置する複数の雄ねじ部151,152とを有する。
【0043】
フィルタユニット100は、
図1〜
図6に示したフィルタユニット10と同様のツイストロック式のロック機構を有し、フィルタ取り付け部120の円筒状口部121の内面に位置する複数の雌ねじ部161,162と、フィルタ130の後方部分135の外周面に位置する複数の雄ねじ部151,152とを互いに螺合することによって、フィルタ130をフィルタ取り付け部120に着脱可能に取り付けることができる。フィルタユニット100のロック機構は、雄ねじ部151と雌ねじ部161とからなる第1係合部111と、雄ねじ部152と雌ねじ部162とからなる第2係合部112と有する。第1及び第2係合部111,112を構成する各要素の構成態様は、特に説明をする場合を除き、
図1〜
図6で示した、フィルタ10の第1及び第2係合部11,12を構成する各要素の構成態様と同じである。
【0044】
具体的には、例えば、雄ねじ部151,152は、周方向へかつ前方へ傾斜して延びており、円筒状口部121は、雌ねじ部161,162の配置される領域において径方向の外側へ突出してクリアランス139を形成する部分を有する。また、雄ねじ部151,152は、後端縁と後側縁とによって画成された隅部180が、断面視において前方へ向かって次第に先細となる形状を有する。
【0045】
かかる構成を有するフィルタユニット100において、フィルタ130の後方部分135をフィルタ取り付け部120の円筒状口部121内に挿入した状態で、フィルタ130を閉蓋方向へ半回転することによって、ロック機構の第1及び第2係合部111,112の係合がなされることから、1回転以上の回転操作が必要な場合に比べて素早く開閉操作を行うことができる。また、完全に閉蓋された状態においてフィルタ130の環状フランジ部134が円筒状口部121の前端に当接され、かつ、後方部分と底部123とがO−リング172を介して密接されることによって、濾過後の空気が外部に漏れ出るのを防止することができる。
【0046】
本実施例においては、フィルタ130の後方部分135の外周面に雄ねじ部151,152が位置し、フィルタ取り付け部120の円筒状口部121の内面に雌ねじ部161,162が配置されているが、第1及び第2係合部111,112においてそれらが適正に嵌合される限りにおいて、フィルタ130の外面に雌ねじ部161,162が位置し、円筒状口部121の内面に雄ねじ部151,152が位置していてもよい。