【解決手段】冷凍装置である空気調和装置の熱源側熱交換器10は、2列に配置されている扁平管63,64と、伝熱フィン65,66と、第1ガス集合部材である第1ヘッダ集合管110と、接続管161と、第2ガス集合部材であるガス集合管160とを備えている。ガス集合管160は、第1ヘッダ集合管110の長手方向に見て、第1ヘッダ集合管110から扁平管63が延びる方向に扁平管63の中心線を仮想的に延ばした仮想直線L1に対し扁平管64とは反対側に図心169が位置している。
前記曲げ部は、前記第1伝熱フィン及び/または前記第2伝熱フィンに曲げ部材を押し当てて前記複数の第1扁平管及び前記複数の第2扁平管が曲げられて形成されている、
請求項3に記載の冷凍装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(1)全体構成
本開示の実施形態に係る冷凍装置の一例として空気調和装置が
図1に示されている。ここで冷凍装置とは、
図1に示されている空気調和装置のように、圧縮機8で動力を消費し、熱源側熱交換器10と利用側熱交換器36a,36bのうちの一方から熱を取り入れ、他方から熱を排出する装置である。冷凍装置には、空気調和装置以外に、例えば、湯を供給するヒートポンプ式給湯器及び庫内を冷却する冷凍冷蔵庫が含まれる。
【0017】
図1に示されている空気調和装置1は、熱源ユニット2と、2つの利用ユニット3a,3bと、熱源ユニット2と利用ユニット3a,3bとを接続する液冷媒連絡管4及びガス冷媒連絡管5とを有している。空気調和装置1には、利用ユニット3a,3bが設置されている建物等の室内を冷房及び暖房する機能がある。空気調和装置1の冷媒回路6は、液冷媒連絡管4及びガス冷媒連絡管5を介して熱源ユニット2と利用ユニット3a,3bとが接続されることによって構成されている。この冷媒回路6の中を冷媒が循環することによって、冷媒が、圧縮されて昇温され、放熱し、減圧膨張され、吸熱し、そして圧縮される前の状態に戻るような冷凍サイクルが繰り返される。冷凍サイクルが繰り返される際に、冷媒は、低圧の状態と高圧の状態とを交互に繰り返すことになる。熱源ユニット2は、例えば建物の屋上や建物の壁面近傍等の室外に設置される。
【0018】
熱源ユニット2は、アキュムレータ7、圧縮機8、四路切換弁11、熱源側熱交換器10、熱源側の膨張弁12、液側閉鎖弁13、ガス側閉鎖弁14及び熱源側ファン15を備えている。熱源ユニット2の中で、四路切換弁11の第3ポート11cとアキュムレータ7の入口管とが冷媒管16によって接続されている。アキュムレータ7の出口管と圧縮機8の吸入口とが冷媒管17によって接続されている。圧縮機8の吐出口と四路切換弁11の第1ポート11aが冷媒管18によって接続されている。四路切換弁11の第2ポート11bと熱源側熱交換器10のガス側出入口とが冷媒管19によって接続されている。熱源側熱交換器10の液側出入口と膨張弁12の一方出入口とが冷媒管20によって接続されている。膨張弁12の他方出入口と液側閉鎖弁13とが冷媒管21によって接続されている。そして、ガス側閉鎖弁14と四路切換弁11の第4ポート11dとが冷媒管22によって接続されている。
【0019】
利用ユニット3a,3bは、例えば居室や天井裏空間等の室内に設置される。利用ユニット3aは、利用側の膨張弁31aと利用側熱交換器32aと利用側ファン33aとを有し、利用ユニット3bは、利用側の膨張弁31bと利用側熱交換器32bと利用側ファン33bとを有している。液冷媒連絡管4と2つの膨張弁31a,31bの一方出入口とが接続されている。膨張弁31aの他方出入口と利用側熱交換器32aの一方出入口とが接続され、膨張弁31bの他方出入口と利用側熱交換器32bの一方出入口とが接続されている。そして、ガス冷媒連絡管5と2つの利用側熱交換器32a,32bの他方出入口とが接続されている。
【0020】
(2)空気調和装置1の動作
(2−1)冷房運転
冷房運転時に空気調和装置1では、圧縮機8から、熱源側熱交換器10、膨張弁12、膨張弁31a及び利用側熱交換器32aを通過して再び圧縮機8に戻る循環経路と、圧縮機8から、熱源側熱交換器10、膨張弁12、膨張弁31b及び利用側熱交換器32bを通過して再び圧縮機8に戻る循環経路のうちの少なくとも一方の経路が形成される。例えば、膨張弁31a,31bのうちの一方を閉じて、2つのうちの一方の経路を閉鎖することもできる。これらの経路を形成するために、冷房運転時には、四路切換弁11の内部で第1ポート11aから第2ポート11bへの通路が形成されるとともに第3ポート11cから第4ポート11dへの通路が形成される状態(
図1の実線で示されている状態)になるように、四路切換弁11が切り換えられる。なお、ここでは、冷媒が、蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいて、実質的に気体状態の冷媒からなるガス冷媒、実質的に液体状態の冷媒からなる液冷媒、及び気体の状態と液体の状態の冷媒が入り混じっている気液二相状態の冷媒に変化する場合を例に挙げて説明する。
【0021】
冷房運転時の冷媒回路6において、低圧のガス冷媒が圧縮機8の吸入口から吸入され、圧縮機8で圧縮された後に圧縮機8の吐出口から高圧のガス冷媒が吐出される。高圧のガス冷媒は、圧縮機8から冷媒管18と四路切換弁11と冷媒管19を通って熱源側熱交換器10に送られる。高温高圧のガス冷媒は、冷媒の放熱器として機能する熱源側熱交換器10において、熱源側ファン15によって熱源側熱交換器10を通過させられる空気との間で熱交換を行って放熱し、高圧の液冷媒になる。高圧の液冷媒は、熱源側熱交換器10から冷媒管20、膨張弁12、冷媒管21、液側閉鎖弁13及び液冷媒連絡管4を通って膨張弁31a,31bに送られる。このとき、熱源ユニット2の膨張弁12は、例えば全開の状態になっていて減圧せずに、冷媒を通過させる。利用側膨張弁31a,31bに送られた冷媒は、膨張弁31a,31bによって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒になる。低圧の気液二相状態の冷媒は、膨張弁31a,31bから利用側熱交換器32a,32bに送られる。低圧の気液二相状態の冷媒は、蒸発器として機能する利用側熱交換器32a,32bにおいて、利用側ファン33a,33bによって利用側熱交換器32a,32bを通過させられる室内空気との間で熱交換を行って吸熱し、低圧のガス冷媒になる。利用側熱交換器32a,32bにおいて冷却された室内空気が室内に供給されることで室内の冷房が行われる。低圧のガス冷媒は、利用側熱交換器32a,32bからガス冷媒連絡管5、ガス側閉鎖弁14、冷媒管22、四路切換弁11、冷媒管16、アキュムレータ7及び冷媒管17を通って、再び、圧縮機8に吸入される。
【0022】
(2−2)暖房運転
暖房運転時に空気調和装置1では、圧縮機8から、利用側熱交換器32a、膨張弁31a、膨張弁12及び熱源側熱交換器10を通過して再び圧縮機8に戻る循環経路と、圧縮機8から、利用側熱交換器32b、膨張弁31b、膨張弁12及び熱源側熱交換器10を通過して再び圧縮機8に戻る循環経路のうちの少なくとも一方の経路が形成される。例えば、膨張弁31a,31bのうちの一方を閉じて、2つのうちの一方の経路を閉鎖することもできる。これらの経路を形成するために、暖房運転時には、四路切換弁11の内部で第1ポート11aから第4ポート11dへの通路が形成されるとともに第2ポート11bから第3ポート11cへの通路が形成される状態(
図1の破線で示されている状態)になるように、四路切換弁11が切り換えられる。
【0023】
暖房運転時の冷媒回路6において、低圧のガス冷媒が圧縮機8の吸入口から吸入され、圧縮機8で圧縮された後に圧縮機8の吐出口から高圧のガス冷媒が吐出される。高圧のガス冷媒は、圧縮機8から冷媒管18と四路切換弁11と冷媒管22とガス側閉鎖弁14とガス冷媒連絡管5とを通って利用側熱交換器32a,32bに送られる。高温高圧のガス冷媒は、冷媒の放熱器として機能する利用側熱交換器32a,32bにおいて、利用側ファン33a,33bによって利用側熱交換器32a,32bを通過させられる室内空気との間で熱交換を行って放熱し、高圧の液冷媒になる。利用側熱交換器32a,32bにおいて加熱された室内空気が室内に供給されることで室内の暖房が行われる。高圧の液冷媒は、利用側熱交換器32a,32bから膨張弁31a,31b、液冷媒連絡管4、液側閉鎖弁13及び冷媒管21を通って膨張弁12に送られる。このとき、利用ユニット3a,3bの膨張弁31a,31bは、例えば全開の状態になっていて減圧せずに、冷媒を通過させる。熱源ユニット2の膨張弁12に送られた冷媒は、膨張弁12によって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒になる。低圧の気液二相状態の冷媒は、膨張弁12から熱源側熱交換器10に送られる。低圧の気液二相状態の冷媒は、蒸発器として機能する熱源側熱交換器10において、熱源側ファン15によって熱源側熱交換器10を通過させられる空気との間で熱交換を行って吸熱し、低圧のガス冷媒になる。低圧のガス冷媒は、熱源側熱交換器10から冷媒管19、四路切換弁11、冷媒管16、アキュムレータ7及び冷媒管17を通って、再び、圧縮機8に吸入される。
【0024】
(3)熱源ユニット2の構成
図2には、熱源ユニット2を斜め上方から見た状態が示されている。熱源ユニット2は、ケーシング40をさらに備え、ケーシング40の中にアキュムレータ7、圧縮機8、四路切換弁11、熱源側熱交換器10、膨張弁12及び熱源側ファン15を収納している。なお、以下の説明において、熱源ユニット2の「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」は、特にことわりのない限り、
図2に記載された座標に示されている方向を意味している。熱源ユニット2は、ケーシング40の側面から内部に空気を吸い込んで、ケーシング40の中で熱交換された空気をケーシング40の天面から上方に吹き出す熱交換ユニットである。
【0025】
ケーシング40は、左右方向に延びる一対の据付脚41上に架け渡される底フレーム42と、底フレーム42の角部から鉛直方向に延びる支柱43と、支柱43の上端近傍に取り付けられている吹出グリル44と、前面パネル45とを有している。ケーシング40の側面に空気の吸込口40a、40b、40c、40dが設けられ、天面に空気の吹出口40eが設けられている。吹出口40eは、吹出グリル44で覆われており、熱源側ファン15が吹出グリル44に面して配置されている。
【0026】
底フレーム42がケーシング40の底面を形成しており、底フレーム42上に、熱源側熱交換器10、アキュムレータ7及び圧縮機8が取り付けられている。
図3には、熱源側ファン15の下の空間に配置されている熱源側熱交換器10、四路切換弁11、冷媒管16、アキュムレータ7、冷媒管17、圧縮機8及び冷媒管18などが示されている。熱源側熱交換器10は、4つの側面を囲む全周囲のうちの一部分を除いて4つの側面に沿うように配置され、上から見るとC字形の形状を呈する。熱源側ファン15によってケーシング40の側面の吸込口40a〜40dから吸い込まれて天面の吹出口40eに向って流れる気流は、熱源側熱交換器10を通過する。底フレーム42は、熱源側熱交換器10の下端部分に接しており、冷房運転時に熱源側熱交換器10において発生するドレン水を受けるドレンパンとして機能する。
【0027】
(4)熱源側熱交換器10の構成
図4には、熱源側熱交換器10を斜め上方から見た状態が示されている。熱源側熱交換器10は、第1ヘッダ集合管110と、第2ヘッダ集合管120と、風下列の熱交換部130と、風上列の熱交換部140と、連結ヘッダ200と、ガス集合管160と、冷媒分流器170とを有している。この熱源側熱交換器10においては、第1ヘッダ集合管110、第2ヘッダ集合管120、熱交換部130,140、連結ヘッダ200、ガス集合管160及び冷媒分流器170のすべてが、アルミニウム合金で形成されている。第1ヘッダ集合管110、第2ヘッダ集合管120、熱交換部130,140、連結ヘッダ200、ガス集合管160及び冷媒分流器170が熱源側熱交換器10に組み立てられる際には、アルミニウム合金製のろう材によって炉中ろう付けされて接合される。
【0028】
図4に示されている熱源側熱交換器10においては、外側から内側に向う太い矢印Ar1が空気の流れを示している。また、
図4において、二点差線の矢印Ar2は冷媒の流れを示している。矢印Ar2が双方向に向いているのは、暖房運転と冷房運転で冷媒の流れが反対になるからである。冷房運転において、冷媒は、第1ヘッダ集合管110から風下列の熱交換部130を通って連結ヘッダ200で折返し、連結ヘッダ200から風上列の熱交換部140を通って第2ヘッダ集合管120に達する。暖房運転において、冷媒は、第2ヘッダ集合管120から風上列の熱交換部140を通って連結ヘッダ200で折返し、連結ヘッダ200から風下列の熱交換部130を通って第1ヘッダ集合管110に達する。
【0029】
(4−1)熱交換部130,140
風下列の熱交換部130は、
図5に示されている複数の風下列の扁平管63と、複数の風下列の伝熱フィン65とを含んで構成されている。
図5においても、矢印Ar1が空気の流れを示している。風上列の熱交換部140は、
図5に示されている複数の風上列の扁平管64と、複数の風上列の伝熱フィン66とを含んで構成されている。
【0030】
扁平管63,64は、鉛直方向を向く上面部63a,64a及び下面部63b,64bと、内部に形成された冷媒が流れる多数の小さな通路63c,64cを有する扁平多穴管である。扁平管63は、風下列において上下方向に並べて複数段に配置され、扁平管64は、風上列において上下方向に並べて複数段に配置されている。風下列の扁平管63の一端が第1ヘッダ集合管110に接続され、他端が連結ヘッダ200に接続されている。風上列の扁平管64の一端が第2ヘッダ集合管120に接続され、他端が連結ヘッダ200に接続されている。各伝熱フィン65,66は、冷媒の熱交換における伝熱面積を広げるために、隣り合う段の扁平管63,64の間を流れる空気に沿う方向及び上下方向に広がっている。伝熱フィン65,66には、扁平管63,64の各段に対応して複数の切欠き65a,66aが形成されている。各切欠き65a,66aは、上下方向に対して直交する方向に細長く延びている。各切欠き65a,66aの周囲は、伝熱面となる各上面部63a,64a及び各下面部63b,64bに密着して接合されている。
【0031】
(4−2)第1ヘッダ集合管110及びガス集合管160
(4−2−1)構成の概要
図6には、第1ヘッダ集合管110及びガス集合管160を分解した状態が示されている。第1ヘッダ集合管110は、上端及び下端が閉じた細長い中空筒形の部品である。第1ヘッダ集合管110は、風下列の熱交換部130の一端側に立設されている。第1ヘッダ集合管110は、多穴管側部材111、仕切部材112、配管側部材113及び仕切板114を有している。細長い多穴管側部材111、仕切部材112及び配管側部材113は、多穴管側部材111と配管側部材113の間に仕切部材112を挟み、それぞれの長手方向が上下方向に一致するように組み合わされて一体化されることによって、熱源側熱交換器10において上下方向に延びる第1ヘッダ集合管110を形成している。そして、2枚の仕切板114が第1ヘッダ集合管110の上方と下方を閉じている。多穴管側部材111、仕切部材112、配管側部材113及び仕切板114は、例えばろう材によって炉中において互いに接合されて一体化される。
【0032】
多穴管側部材111を上下方向に垂直な平面で切断した断面が弧状であり、多穴管側部材111には段方向に並べて配置されている複数の扁平管63が挿入される開口が扁平管63の段数だけ形成されている。仕切部材112の中央には、複数の扁平管63の一端の位置決めをするための棒状のストッパが上下に延びている。仕切部材112のストッパの両側には、多穴管側部材111の方から配管側部材113の方に冷媒を流すための開口が形成されている。配管側部材113を上下方向に垂直な平面で切断した断面が弧状であり、上下方向に並べて配置されている複数の接続管161が挿入される複数の開口115が配管側部材113に形成されている。
【0033】
ガス集合管160は、有底の円筒直管であり、複数の接続管161が接続される複数の開口167(
図10A参照)が側面に形成されている。ガス集合管160と第1ヘッダ集合管110は、アルミニウム合金製の結束バンド162で結束されている。ガス集合管160の上部には、アルミニウム合金製の逆U字形パイプ180が接続される。この逆U字形パイプ180は、冷媒管19の一部である。
【0034】
熱源側熱交換器10は、第1ヘッダ集合管110、複数の接続管161及びガス集合管160を通して、風下列の複数の扁平管63から逆U字形パイプ180まで連通している。
【0035】
(4−2−2)位置関係
図7では、第1ヘッダ集合管110とガス集合管160が、上から見た状態で、それらの図心119,169を重ねるように示されている。本開示において図心とは、平面図形の中心をいう。第1ヘッダ集合管110を上から見て、第1ヘッダ集合管110の外周で囲まれた形状と同じ形状の厚みの均一な板材を考え、その均一な板材の重心が図心に一致する。ここでは、ガス集合管160が円管であるので、上方から見て円形状のガス集合管160の図心169はガス集合管160の外周円の中心点と一致する。第1ヘッダ集合管110の図心119は、第1ヘッダ集合管110の長手方向に見て(平面視において)、第1ヘッダ集合管110から複数の風下列の扁平管63が延びる方向に扁平管63の中心線を仮想的に延ばした仮想直線L1の上に位置する。なお、ここでは、第1ヘッダ集合管110の長手方向が上下方向に一致している。
【0036】
ガス集合管160の外径D1は、第1ヘッダ集合管110の幅W1よりも大きい。また、このガス集合管160の内径D2は、幅W1よりも大きい。この第1ヘッダ集合管110の幅W1は、扁平管63が第1ヘッダ集合管110から延びる方向に対して垂直な方向の幅である。
図7に示されているように、ガス集合管160の内周内に第1ヘッダ集合管110が収まっているので、明らかに、上下方向に対する第1ヘッダ集合管110の内部空間の垂直断面積よりもガス集合管160の内部空間の垂直断面積(π×(D2/2)
2)の方が大きい。
【0037】
第1ヘッダ集合管110の内部空間の垂直断面積は、
図7に斜線で示されている部分の面積である。第1ヘッダ集合管110の垂直断面積よりもガス集合管160の垂直断面積が大きいので、ガス集合管160を設けない場合に比べて、ガス冷媒の圧力を下げることができる。このようにガス集合管160を設けることによって、空気調和装置1に要求されるガス冷媒の圧力を容易に満たすことができる。ここでは、説明を分かり易くするためにガス集合管160の内周内に第1ヘッダ集合管110が収まっている場合を例に挙げて説明したが、第1ヘッダ集合管110がガス集合管160の内周内に収まらなくても、(第1ヘッダ集合管110の内部空間の垂直断面積)<(ガス集合管160の内部空間の垂直断面積)の関係が満たされれば、ガス集合管160を設けることによるガス冷媒の圧力の設定が容易になる効果を奏する。
【0038】
図8には、扁平管63,64、伝熱フィン65,66、第1ヘッダ集合管110、接続管161、ガス集合管160、第2ヘッダ集合管120などを上方から見た位置関係(第1ヘッダ集合管110の長手方向に見た位置関係)が示されている。ガス集合管160の図心169は、上述の仮想直線L1に対し風上列の複数の扁平管64とは反対側に位置している。このような仮想直線L1とガス集合管160との位置関係を構成するために、第1ヘッダ集合管110とガス集合管160とを連通させる接続管161が曲がっている。さらに詳細には、接続管161は、第1ヘッダ集合管110の長手方向に見て、仮想直線L1に対し複数の扁平管64とは反対側に曲がっている。複数の接続管161は、いずれも、第1ヘッダ集合管110から扁平管63が延びる方向に沿って(仮想直線L1に沿って)第1ヘッダ集合管110から延び、途中で曲がってガス集合管160に達する。ガス集合管160を扁平管64が存する方とは反対側にずらして位置させる場合、第1ヘッダ集合管110において最も扁平管64に近い箇所を通り且つ仮想直線L1に平行な延長線L2を扁平管64の側に超えないようにガス集合管160を配置するのが好ましい。
【0039】
(4−2−3)熱源側熱交換器10の製造工程
図4に示されているように、熱源側熱交換器10には、3箇所に、曲げ部B1,B2,B3が形成されている。言い換えると、扁平管63,64が、上下方向に見て同一方向に曲がっている曲げ部B1〜B3を有しているということである。ろう付けを炉の大きさは決まっているので、できるだけ多くの熱源側熱交換器10の炉中ろう付けをするために、熱交換部130,140が平たい状態で、言い換えると曲げ部B1,B2,B3の形成前に炉中ろう付けを行う。
図9A及び
図9Bに、曲げ部B1〜B3が形成される前の熱源側熱交換器10に、上方から見て、曲げ部B3の形成される状況が示されている。炉中ろう付けが終わった状態では、
図9Aに示されているように、平たい状態の熱交換部130,140の扁平管63,64の他端が連結ヘッダ200で揃って固定されている。また、曲げ部B1〜B3が形成される前は、第2ヘッダ集合管120が、第1ヘッダ集合管110及びガス集合管160よりも外側(連結ヘッダ200よりも遠い方)に突出している。曲げ加工前に
図9Aに示されているように、第2ヘッダ集合管120と第1ヘッダ集合管110及びガス集合管160を配置すると、曲げ加工が完成した時点で、扁平管63,64の端部を互いに離れすぎないように配置することができる。
【0040】
熱源側熱交換器10の曲げ部B3を形成するには、例えば
図9A及び
図9Bに示されているロール治具410と押付治具420を用いる。
図9Aに示されているように、ロール治具410を、曲げ部B3を形成すべき場所に当てて熱源側熱交換器10の連結ヘッダ200に近い側に固定する。そして、ロール治具410のロール部分411とは反対側から熱交換部140に押付治具420を押し付ける。その際、押付治具420は、ロール部分411よりも連結ヘッダ200から遠い側に押し付ける。
【0041】
次に、
図9Bに示されているように、押付治具420から熱交換部130,140に力を加えて、熱交換部130,140の扁平管63,64を曲げる。曲げ部B3が形成された場所において、扁平管64の曲率半径が扁平管63の曲率半径よりも大きくなる。このような理由により、曲げ部B3の形成後には、第2ヘッダ集合管120がガス集合管160に近づく。さらに、曲げ部B2及び曲げ部B1が形成されると、
図8に示されているようにガス集合管160が第2ヘッダ集合管120よりも外側に突出する。
【0042】
図9A及び
図9Bで説明した曲げ加工によって曲げ部B1〜B3を形成する際に第2ヘッダ集合管120と第1ヘッダ集合管110及びガス集合管160との位置関係が変化する。このような位置関係の変化の際に、ガス集合管160と第2ヘッダ集合管120の干渉による不具合が生じないように、曲がった接続管161によってガス集合管160が第2ヘッダ集合管120とは反対側にずれた位置に取り付けられている。
【0043】
図10A及び
図10Bには、曲げ部B1〜B3の形成後に行われる逆U字形パイプ180のろう付けが示されている。ガス集合管160は、有底円筒状の本体部165と上部の拡管部166とからなる。拡管部166は、本体部165よりも大きな内径を持つ。拡管部166の内径は逆U字形パイプ180の外径よりも僅かに大きい。そのため、逆U字形パイプ180を拡管部166に差し込むことができ、例えば作業者が手作業で拡管部166に逆U字形パイプ180をろう付けすることができる。
【0044】
(4−2−4)第1ヘッダ集合管110と接続管161とガス集合管160の組み立て
炉中ろう付けの前に、第1ヘッダ集合管110と接続管161とガス集合管160の組み立てが行われる。
図11に示されている16本の接続管161の向きを揃えて、接続管161の一方の端部610が、第1ヘッダ集合管110の配管側部材113に形成されている16個の開口115に差し込まれる。配管側部材113に差し込まれた接続管161の向きがもしも区々であるとすると、接続管161の他方の端部620の位置が一直線上に並ばなくなる。接続管161の他方の端部620の位置が一直線上に並ばないと、他方の端部620を、一直線上に並ぶガス集合管160の16個の開口167(
図10A参照)の全てに挿入することができなくなってしまう。そこで、開口115に差し込まれた接続管161が同一方向に曲がるよう、
図12Aに示されているように、ガス集合管160の側から見て、楕円形になるように開口115が形成されている。開口115の楕円形の長軸方向は、第1ヘッダ集合管110の長手方向に一致する。配管側部材113は、
図12Bに示されているように、上方から見ると半円形の形状を呈する。空気の流れる方向に向いている配管側部材113の側面を見ると、
図12Cに示されている形状を有しており、開口115の部分が抉られて窪んでいる。
【0045】
各接続管161は、
図13Aに示されている一方の端部610が
図13Cに示されているように楕円形である。各接続管161の屈曲部630の屈曲方向は、端部610の楕円形の短軸方向(
図13Cの矢印Ar3の方向)に一致する。端部610の楕円形の長軸方向は、第1ヘッダ集合管110の長手方向(上下方向)に一致する。それに対して、各接続管161の他方の端部620は、円形になっている。各接続管161の一方の端部610及び他方の端部620には、テーパー611,621が付けられている。ガス集合管160の開口167には、テーパー621に合わせてテーパー(図示せず)が付けられている。これらのテーパー611,621などによって配管側部材113とガス集合管160に対する接続管161の取り付けが容易になる。
【0046】
(4−3)第2ヘッダ集合管120
図14には、第2ヘッダ集合管120を分解した状態が示されている。また、
図15には、
図14に示されている第2ヘッダ集合管120の一部が拡大して示されている。また、
図16には、仕切板124と整流板125が取り付けられた仕切部材122の一部が拡大して示されている。また、
図17には、組み立てられた第2ヘッダ集合管120を上方から見た状態が示されている。さらに、
図18には、第2ヘッダ集合管120の一部の構造に係る断面が示されている。第2ヘッダ集合管120は、上端及び下端が閉じた細長い中空筒形の部品である。第2ヘッダ集合管120は、風上列の熱交換部140の一端側に立設されている。第2ヘッダ集合管120は、多穴管側部材121、仕切部材122、配管側部材123、仕切板124及び整流板125を有している。細長い多穴管側部材121、仕切部材122及び配管側部材123は、多穴管側部材121と配管側部材123の間に仕切部材122が挟まれ、それぞれの長手方向が上下方向に一致するように組み合わされて一体化される。このように一体化されることによって、多穴管側部材121、仕切部材122及び配管側部材123は、熱源側熱交換器10において上下方向に延びる第2ヘッダ集合管120を形成する。そして、2枚の仕切板124が第2ヘッダ集合管120の上方と下方を閉じている。多穴管側部材121、仕切部材122、配管側部材123、仕切板124及び整流板125は、例えばろう材によって炉中において互いに接合されて一体化される。
【0047】
第2ヘッダ集合管120の内部は、複数の仕切板124によって仕切られて、複数の空間に分割されている。
図18に示されているように、2枚の仕切板124の間に形成される空間SP1には、複数段の扁平管64が連通し、少なくとも1つのキャピラリチューブ190が連通している。整流板125は、キャピラリチューブ190の上方近傍に配置されている。仕切部材122には、下方の仕切板124の上近傍の開口部122aと、上方の仕切板124の下近傍に開口部122bと、整流板125の上近傍の開口部122cとが形成されている。整流板125には、上昇用開口125aが形成されている。キャピラリチューブ190から開口部122aを通って仕切部材122と多穴管側部材121の間に達した冷媒は、小さな上昇用開口125aによって上方に吹き上げられる。その後、冷媒は、開口部122bの次に開口部122cを通過するループ状の流れ(
図18に太い矢印Ar4で示されている流れ)を形成する。整流板125と上方の仕切板124との間にある複数段の扁平管64の通路64cには、冷媒がループ状の流れから分かれて流れ込む。
【0048】
(4−4)連結ヘッダ200
図19には、連結ヘッダ200を斜め上方から見た状態が示されている。
図20には、連結ヘッダ200の上方部分が拡大して示されている。
図21には、
図20のI‐I線に沿って切断した断面形状が示され、
図22には、
図20のII‐II線に沿って切断した断面形状が示されている。連結ヘッダ200は、上端及び下端が閉じた細長い中空筒形の部品である。連結ヘッダ200は風下列の熱交換部130及び風上列の熱交換部140の他端側に立設されている。
【0049】
連結ヘッダ200は、第1部材210と第2部材220と第3部材230とが接合されることによって構成されている。第1部材210には、上下方向に対して直交する方向に2つの開口部211,212が並べて形成されている。開口部211,212は、それぞれ、複数段の風下列の扁平管63の他端及び複数段の風上列の扁平管64の他端に対応して設けられている。
【0050】
第2部材220は、上下方向に延びる平板状の封止壁241と、封止壁241と交差する方向に延びる仕切壁242とを持っている。上下方向において隣接する仕切壁242の間には、開口部211,212が配置されている。つまり、上下方向において隣接する仕切壁242と、第1部材210と、封止壁241とで囲まれた連通空間SP2には、1本の風下列の扁平管63の通路63cと1本の風上列の扁平管64の通路64cが連通している。従って、冷房運転時には、1本の風下列の扁平管63の通路63cを通って連通空間SP2に入った冷媒は、連通空間SP2で折り返されて、隣の列に配置されている1本の風上列の扁平管64の通路64cに流れ込む。暖房運転時には、冷房運転時とは逆に、1本の風上列の扁平管64の通路64cを通って連通空間SP2に入った冷媒は、連通空間SP2で折り返されて、隣の列に配置されている1本の風下列の扁平管63の通路63cに流れ込む。第3部材230は、第2部材220の外側に形成され、第2部材220の腐食を抑制する部材である。
【0051】
(5)特徴
(5−1)
上記実施形態の空気調和装置1においては、第1扁平管である風下列の扁平管63の一端が接続されているのが、第1ガス集合部材である第1ヘッダ集合管110である。それに対して、第2扁平管である風上列の扁平管64の一端が接続されているのが、液集合部材である第2ヘッダ集合管120である。接続管161によって第1ヘッダ集合管110に接続されているガス集合管160が、第2ガス集合部材である。第1扁平管である扁平管63に取り付けられているのが、第1伝熱フィンである伝熱フィン65である。また、第2扁平管である扁平管64に取り付けられているのが、第2伝熱フィンである伝熱フィン66である。
【0052】
扁平管63の中心を通る仮想直線L1に対してガス集合管160の図心169が扁平管64とは反対側に位置することから、熱源側熱交換器10の製造工程、例えば複数の扁平管63,64を曲げる際にガス集合管160に扁平管64の端部周辺の部材例えば第2ヘッダ集合管120などが干渉しない限度まで伝熱フィン65,66を接近させて距離を小さくできる。伝熱フィン65,66の間の距離を小さくすることで、その距離が大きい場合に比べて良好な熱交換性能が得やすくなり、熱交換性能の良好な冷凍装置である空気調和装置1を容易に提供することができる。
【0053】
(5−2)
上記実施形態では、第2ガス集合部材であるガス集合管160の内部空間の垂直断面積を、第1ガス集合部材である第1ヘッダ集合管110の内部空間の垂直断面積よりも大きくすることで冷媒の圧力損失を小さくしている。その結果、例えば、ガス集合管160よりも内部空間の垂直断面積の小さな第1ヘッダ集合管110から直接配管する場合に比べて空気調和装置1の熱交換性能を向上させることができている。
【0054】
(5−3)
上記実施形態では、空気調和装置1の熱源側熱交換器10は、扁平管64の端部に接続されている液集合部材である第2ヘッダ集合管120を備えている。扁平管63,64は、第1ヘッダ集合管110の長手方向に見て、同一方向に曲がっている曲げ部B1〜B3を有している。
図9A及び
図9Bを用いて説明したように、曲げ部B1〜B3の形成前には、第2ヘッダ集合管120がガス集合管160に対し第1ヘッダ集合管110の反対側にあるが、
図8に示されているように、曲げ部B1〜B3の形成後には第2ヘッダ集合管120がガス集合管160に対し第1ヘッダ集合管110と同じ側に位置するほど曲げられている。
【0055】
上述のような構造を扁平管63,64が有しているにもかかわらず、扁平管63,64の間の距離を小さくしても曲げ部B1〜B3を形成する際のガス集合管160と液集合部材である第2ヘッダ集合管120の干渉を避けることができている。その結果、伝熱フィン65,66の距離を小さくして熱交換性能の良好な空気調和装置1を容易に提供することができる。
【0056】
(5−4)
上記実施形態では、曲げ部B1〜B3は、伝熱フィン65,66に曲げ部材であるロール治具410及び押付治具420を押し当てて複数の扁平管63,64が曲げられて形成される。このとき、ガス集合管160と扁平管64の端部周辺の部材例えば第2ヘッダ集合管120の干渉が抑制されているので、曲げ部B1〜B3における曲率を大きくすることができ、この曲率を小さくする場合に比べて扁平管63,64及び伝熱フィン65,66の損傷を抑制することができる。曲げ部材を伝熱フィン65,66の一方に押し当てて扁平管63,64を曲げる場合でも、前述と同様の効果を奏する。
【0057】
(5−5)
上記実施形態では、複数の接続管161で第1ヘッダ集合管110とガス集合管160とを連通させることにより、接続管161の内径を小さくしつつ第1ヘッダ集合管110とガス集合管160とを連通させるための流路面積を確保しているので、接続管161における圧力損失を抑制して熱交換性能の低下を抑制することができている。
【0058】
(5−6)
上記実施形態では、扁平管64とは反対側に曲がっている接続管161を用いることで、ガス集合管160の図心169を容易に扁平管64とは反対側に位置させることができている。
【0059】
(5−7)
上記実施形態では、接続管161の曲がる方向を楕円形状の端部610を差し込むことによって揃えることができるので、第1ヘッダ集合管110とガス集合管160とを接続管161で連通させる組み立てが容易になっている。その結果、冷凍装置である空気調和装置1の製造コストを引き下げることができている。
【0060】
(5−8)
上記実施形態の接続管161は、両端部610,620にテーパー611,612が付けられている。従って、接続管161が曲がっていても接続管161を第1ヘッダ集合管110とガス集合管160の穴である開口115,167にテーパー611,612によって容易に導入することができる。その結果、第1ヘッダ集合管110とガス集合管160の周辺の組み立てが容易になって冷凍装置である空気調和装置1のコストを引き下げることができている。なお、テーパーは、接続管の両端部のうちのいずれか一方に形成されてもよく、その場合にもテーパーを設けない場合に比べて第1ヘッダ集合管110とガス集合管160の周辺の組み立てが容易になる。
【0061】
(6)変形例
(6−1)変形例1A
上記実施形態では、扁平管63の中心を通る仮想直線L1に対してガス集合管160の図心169を、扁平管64とは反対側に位置させるために、接続管161に屈曲部630を形成する例について説明した。しかし、仮想直線L1に対してガス集合管160の図心169を、扁平管64とは反対側に位置させる構成は、上記実施形態の構成に限られるものではない。例えば、
図23に示されているように、接続管161Aが、仮想直線L1に対し扁平管64とは反対側に向って第1ヘッダ集合管110から延びるように、第1ヘッダ集合管110に差し込まれている。言い換えると、接続管161の中心軸の延長線L3が、仮想直線L1に対して扁平管64とは反対側の方向にあって、延長線L3と仮想直線L1が所定角度αで交差するように接続管161が第1ヘッダ集合管110に差し込まれる。例えば、ガス集合管160の図心169が延長線L3の上を通るように、接続管161Aがガス集合管160に接続される。このように構成することで、ガス集合管160の図心169を容易に扁平管64とは反対側に位置させることができる。
【0062】
(6−2)変形例1B
上記実施形態では、熱源側熱交換器10がアルミニウム合金である場合について説明したが、熱源側熱交換器10はアルミニウム合金以外の金属、例えばアルミニウムまたは銅で形成されてもよい。
【0063】
(6−3)変形例1C
上記実施形態では、第1扁平管である扁平管63が風下列に配置され、第2扁平管である扁平管64が風上列に配置される場合について説明したが、第1扁平管が風下列に配置され、第2扁平管が風上列に配置されてもよい。
【0064】
(6−4)変形例1D
上記実施形態では、第1ヘッダ集合管110に対して所定方向でしか嵌合しない接続管161の端部610の形状が楕円形である場合について説明した。しかし、所定方向でしか嵌合しない接続管161の端部610の形状は、楕円形に限られるものではなく、例えば卵型や長円などであってもよい。
【0065】
(6−5)変形例1E
上記実施形態では、第1ヘッダ集合管110を流れる冷媒が全てガス集合管160を通過する場合について説明したが、第1ヘッダ集合管110を流れる冷媒の一部がガス集合管160以外の経路を流れるように構成してもよい。
【0066】
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。