【解決手段】搬送システム10は、複数の載置部(棚82)間で荷90の移載を行う移載装置40と、所定の停止ポイントに対して移載装置40の停止に不具合が生じた場合に、停止ポイントへ接近させるリトライ動作を制御する停止制御部(制御装置100)と、一つの搬送指令を実施する際に、移載装置40における停止不具合に関する動作を計数する計数部220と、計数部220の計数結果が第一所定回数に達した場合に、リトライ動作を行ったときの搬送指令と少なくとも一部の搬送条件が同じとなる以降の搬送指令の少なくとも一つを実行する際に、当該少なくとも一つの搬送指令の搬送条件を変更する変更部230と、を備えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、搬送装置においては、停止ポイントに正確に停止するために、リトライ動作が複数回繰り返して実施される場合もある。繰り返し回数が多くなれば、それだけ搬送にかかる時間が延びてしまう。また、リトライ動作が所定回数繰り返されたにも関わらず、搬送装置が停止ポイントに正確に停止しなければ、異常停止となる場合もある。
【0005】
このように、リトライ動作を起因として搬送システム全体の搬送能力が低下するおそれがあるのが実状である。
【0006】
そこで本発明の目的は、リトライ動作を起因とした搬送能力の低下を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る搬送システムは、複数の載置部間で荷の移載を行う搬送装置と、所定の停止ポイントに対して搬送装置の停止に不具合が生じた場合に、停止ポイントへ接近させるリトライ動作を制御する停止制御部と、一つの搬送指令を実施する際に、搬送装置における停止不具合に関する動作を計数する計数部と、計数部の計数結果が第一所定回数に達した場合に、リトライ動作を行ったときの搬送指令と少なくとも一部の搬送条件が同じとなる以降の搬送指令の少なくとも一つを実行する際に、当該少なくとも一つの搬送指令の搬送条件を変更する変更部と、を備える。
【0008】
この構成によれば、停止不具合に関する動作(搬送装置の位置ズレまたはリトライ動作など)が第一所定回数に達した場合に、リトライ動作に対する搬送指令と少なくとも一部の搬送条件が同じとなる以降の搬送指令の少なくとも一つを実行する際に、当該少なくとも一つの搬送指令の搬送条件が変更される。これにより、第一所定回数に達するまでは同条件でリトライ動作が繰り返し実行される。第一所定回数に達すると、それ以降の搬送指令の少なくとも1つの搬送条件が変更されるので、搬送装置を停止ポイントに停止させやすくすることができる。これにより、リトライ動作の頻度を減らすことができ、さらに異常停止となる可能性を抑えることができる。
【0009】
したがって、リトライ動作を起因とした搬送能力の低下を抑制することができる。
【0010】
また、変更部は、少なくとも一つの搬送指令の搬送条件を、変更前の搬送条件よりも緩和した条件に変更してもよい。
【0011】
この構成によれば、少なくとも一つの搬送指令の搬送条件が、変更前の搬送条件よりも緩和した条件に変更されるので、搬送条件変更後においては搬送装置が停止ポイントにより停止しやすくなる。したがって、リトライ動作の頻度をより抑えることができる。
【0012】
また、計数部は、複数の載置部毎に停止不具合に関する動作を計数し、変更部は、計数部の計数結果が第一所定回数に達した載置部に対する少なくとも一つの搬送指令の搬送条件を変更してもよい。
【0013】
この構成によれば、停止不具合に関する動作を複数の載置部毎に計数して、当該計数結果が第一所定回数に達した載置部に対する少なくとも一つの搬送指令の搬送条件を変更するので、載置部毎に、リトライ動作の搬送条件を適切に変更することができる。これにより、搬送システム全体としてのリトライ動作の頻度を減らすことができる。
【0014】
また、変更部は、計数部の計数結果が、第一所定回数よりも多い第二所定回数に達した載置部を移載禁止場所としてもよい。
【0015】
この構成によれば、第二所定回数に達した載置部が移載禁止場所として登録されるので、これ以降、リトライ動作が頻発する載置部に対しては移載が行われない。これにより、移載禁止場所として登録されていない他の載置部に荷が移載されることになるので、搬送能率の低下を抑えることができる。
【0016】
また、停止ポイントは、所定数の載置部毎に1つ設定されており、計数部は、載置部毎に、停止不具合に関する動作を計数し、変更部は、計数部の計数結果が第一所定回数に達した載置部を第一所定数含む停止ポイントに対する少なくとも一つの搬送指令の搬送条件を変更するとともに、計数部の計数結果が、第一所定回数よりも多い第二所定回数に達した載置部を第二所定数含む停止ポイントを移載禁止場所としてもよい。
【0017】
この構成によれば、計数結果が第一所定回数に達した載置部を第一所定数含む停止ポイントに対しては、次の搬送指令の搬送条件が変更される。また、計数結果が第二所定数に達した載置部を第二所定数含む停止ポイントは移載禁止場所とされる。このように、例えば、リトライ動作の発生原因が停止ポイント付近の搬送装置が走行する軌道にある場合、停止ポイントに対応する複数の載置部全ての搬送条件を変更することで、リトライ動作の発生を効率的に抑制することができる。
【0018】
また、搬送システムは、移載禁止場所が第一所定個以上となった場合に報知をする報知部を備えてもよい。
【0019】
この構成によれば、移載禁止場所が第一所定個以上となった場合に報知部が報知を行うので、当該報知を作業者が認識すればメンテナンス等を迅速に行うことができる。
【0020】
また、変更部は、搬送条件の一つである減速度及び速度からなる組み合わせを複数の停止パターンとして記憶しており、所定の停止パターンでの計数部の計数結果が第一所定回数に達した場合に、他の停止パターンに変更してもよい。
【0021】
この構成によれば、計数部の計数結果が第一所定回数に達した場合に、搬送条件に含まれる停止パターンが緩和されるので、それ以降のリトライ動作では、搬送装置は、停止ポイントに停止しやすくなる。これにより、リトライ動作の頻度を減らすことができ、さらに異常停止となる可能性を抑えることができる。
【0022】
また、計数部は、複数の停止パターン毎に、停止不具合に関する動作を計数し、変更部は、計数部の計数結果が第一所定回数に達した停止パターンを前記他の停止パターンに変更してもよい。
【0023】
この構成によれば、停止不具合に関する動作を複数の停止パターン毎に計数して、当該計数結果が第一所定回数に達した停止パターンを他の停止パターンに変更するので、リトライ動作を頻発させる停止パターンを他の停止パターンに切り替えることができる。これにより、搬送システム全体としてのリトライ動作の頻度を減らすことができる。
【0024】
また、搬送システムは、計数部の計数結果が第一所定回数に達した停止パターンが第二所定個以上となった場合に報知をする報知部を備えてもよい。
【0025】
この構成によれば、計数部の計数結果が第一所定回数に達した停止パターンが第二所定個以上となった場合に報知部が報知を行うので、当該報知を作業者が認識すればメンテナンス等を迅速に行うことができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、リトライ動作を起因とした搬送能力の低下を抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下では、本発明の実施の形態に係る自動運転機器の操作端末について、図面を用いて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。従って、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態等は、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0029】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
【0030】
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1における搬送システム10の構成概要を示す斜視図である。
【0031】
図1に示すように、実施の形態1における搬送システム10は、スタッカクレーン30と、スタッカクレーン30の動作制御を行う制御装置100とを備えている。
【0032】
スタッカクレーン30は、搬送装置の一例であり、制御装置100から送信される制御信号に従って、荷90の搬送及びラック80との間での荷90の移載を行う搬送装置である。
【0033】
本実施の形態では、スタッカクレーン30は、下部台車32及び上部台車(図示せず)と、下部台車32及び上部台車を接続する2本のマスト31と、2本のマスト31に沿って昇降する昇降台35とを備える。
【0034】
下部台車32は、例えば床面に設置された下レール12に沿って走行する台車であり、上部台車は、例えば天井面に設置された上レール(図示せず)に沿って走行する台車である。下部台車32と上部台車とは同期して移動し、これにより、2本のマスト31は鉛直方向と略平行な姿勢に維持される。
【0035】
昇降台35には、荷90の移載を行う移載装置40が設置されている。本実施の形態における移載装置40は、スライドフォーク59によって荷90の移載を行う移載装置である。スライドフォーク59は、例えばトッププレート、ミドルプレート及びベースプレートで構成されるテレスコピック構造により、ラック80の方向に出退(伸縮)する。なお、移載装置40が実行する荷90の移載方法に特に限定はなく、当該移載方法として、スカラーアーム方式またはプッシュプル方式が採用されてもよい。
【0036】
昇降台35は、ワイヤロープで懸吊され、昇降駆動装置60が有する昇降用モータの回転に応じて、2本のマスト31にガイドされながら昇降する。
【0037】
スタッカクレーン30は、軌道(下レール12及び上レール)に沿って走行し、昇降台35を昇降させ、かつ、移載装置40のスライドフォーク59を出退させる。スタッカクレーン30は、このような動作により、荷90の搬送と、ラック80及びステーション85等の間での荷90の受け渡し(移載)とを行うことができる。
【0038】
なお、ステーション85は、荷90の一時的な載置場所である。つまり、ステーション85は、載置部の一例である。例えば、ラック80に収容されている荷90は、スタッカクレーン30によってラック80から取り出されて搬送され、一時的にステーション85に置かれた後に、所定の場所に向けて運び出される。
【0039】
ラック80には、複数の荷90が載置される。具体的には、ラック80は、複数の支柱81を備える構造体であり、一対の支持部材で構成される棚82を複数備えている。この棚82が載置部の一例である。一対の支持部材のそれぞれは、前後2本の支柱81に架橋状に設置されている。棚82は、軌道の長手方向(連方向)にも上下方向(段方向)にも複数配列されている。
【0040】
図2は、実施の形態1におけるラック80を模式的に示す正面図である。
図2では、N×Mのラック80を例示している。
図2ではN、Mを4以上の整数と想定しているが、N、Mの一方が1以上の整数であり、他方が2以上の整数であればよい。
図2に示すように、複数の棚82は、所定のグループに分類されている。例えば、複数の棚82は、各連に対応してN個のグループに分類されている。
図2では、連1〜連Nが各連のグループを示している。
【0041】
この複数の棚82のそれぞれに対して荷90が載置可能となっている。本実施の形態では、各連1〜連Nに対してスタッカクレーン30の停止ポイントが設けられる。停止ポイントに対して荷90が停止しているか否かの判定は、例えば以下の方式などが挙げられる。1つめは、例えばステーション85などを基準位置として、当該基準位置に対する移載装置40の距離を距離センサにて確認する方式である。2つめは、例えば各連1〜連Nに対してドグを設け、当該ドグを移載装置40に備わるセンサにて検出する方式である。これらの方式を用いることによって、停止ポイントに対する移載装置40の位置ズレを検出することが可能である。
【0042】
スタッカクレーン30が所定の停止ポイントで停止してから、移載装置40が搬送中の荷90をラック80の前面からラック80に収容する。また、スタッカクレーン30が所定の停止ポイントで停止してから、移載装置40がラック80内の荷90をラック80の前面から取り出す。より詳細には、棚82を構成する一対の支持部材の間を、移載装置40のスライドフォーク59が上下方向に通過することで、棚82への荷90の載置、または、棚82に載置された荷90の取り出しのための荷90の持ち上げが実行される。
【0043】
制御装置100は、スタッカクレーン30の動作制御を行う装置である。本実施の形態では、制御装置100は、例えば、搬送システム10の上位のコンピュータである管理装置200(
図3参照)から送信される指示に従って、荷90の搬送等のためのスタッカクレーン30の動作制御を行う。また、制御装置100は、停止ポイントに対してスタッカクレーン30の停止に不具合が生じた場合に、スタッカクレーン30のリトライ制御を行う。リトライ制御は、スタッカクレーン30を再度、停止ポイントに近接させるリトライ動作を、スタッカクレーン30に実行させるための制御である。つまり、制御装置100は、スタッカクレーン30のリトライ動作を制御する停止制御部である。リトライ動作制御の搬送条件には、停止ポイントの位置情報、リトライ時の経路であるリトライ経路、リトライ時の搬送速度、リトライ時の停止パターンなどが含まれている。
【0044】
制御装置100による各種の情報処理は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、メモリ等の記憶装置、及び情報の入出力のためのインタフェース等を備えたコンピュータが所定のプログラムを実行させることにより実現される。
【0045】
図3は、実施の形態1における搬送システム10の制御構成を示すブロック図である。
図3に示すように、搬送システム10は、スタッカクレーン30と、管理装置200とを備えている。管理装置200は、CPU、メモリ等の記憶装置、表示装置、スピーカ及び情報の入出力のためのインタフェース等を備えたコンピュータであり、制御装置100と通信自在に接続されている。
【0046】
具体的には、管理装置200は、制御部210、計数部220、変更部230、報知部240とを備えている。
【0047】
制御部210は、スタッカクレーン30の制御装置100に対して搬送指令を行う。搬送指令は、スタッカクレーン30を制御して、所定の載置部である棚82に荷90を移載させるための指令である。搬送指令には、移載装置40を制御するための搬送条件が含まれている。搬送条件には、例えば、載置部である棚82の位置情報、搬送時における移載装置40の搬送速度、停止ポイントで移載装置40が停止する際の停止パターンなどが含まれている。停止パターンには、移載装置40の停止前での搬送速度と、減速中における減速度などが含まれている。
【0048】
計数部220は、一つの搬送指令を実施する際に、スタッカクレーン30における停止不具合に関する動作を計数する。停止不具合に関する動作とは、停止不具合の原因となる動作や、停止不具合を起因とした動作のことである。例えば、停止不具合に関する動作には、リトライ動作と、停止ポイントに対するスタッカクレーン30の位置ズレなどが挙げられる。計数部220は、一つの搬送指令を実施する際に、リトライ動作及び位置ズレの少なくとも一方を計数する。
【0049】
変更部230は、搬送指令の搬送条件を変更する。具体的には、計数部220の計数結果が第一所定回数に達した場合に、変更部230は、要注意モードに変更しリトライ動作を行う。そして、リトライ動作を行ったときの搬送指令と少なくとも一部の搬送条件が同じとなる次の搬送指令を実行する際には、変更部230は、当該次の搬送指令の搬送条件を要注意モードに変更する。
【0050】
「リトライ動作を行ったときの搬送指令と少なくとも一部の搬送条件が同じとなる次の搬送指令」とは、例えば、リトライ動作を行う起因となった搬送指令での停止ポイントと、次の搬送指令での停止ポイントとが同じとなること、などが挙げられる。例えば、変更部230は、この同じとなった停止ポイントを要注意場所として登録する。なお、停止ポイント以外の搬送条件が同じであってもよい。
【0051】
要注意モードでは、例えば計数部220の計数結果が第一所定回数に達した停止ポイントや、要注意場所として登録された停止ポイントに対する停止の確実性を高めるモードである。リトライ動作時における要注意モードでは、変更前のリトライ動作制御の搬送条件よりも変更後のリトライ動作制御の搬送条件よりも緩和されている。また、要注意場所として登録された停止ポイントに対する要注意モードでは、変更後の搬送指令の搬送条件が、変更前の搬送指令の搬送条件よりも緩和されている。
【0052】
具体的には、要注意モードでは、停止パターンが緩和されている。つまり、要注意モードでは、停止パターンに含まれる停止前での搬送速度と、減速中における減速度との少なくとも一方が、変更前の搬送指令の搬送条件よりも緩和されている。ここで「緩和」とは、変更前の搬送指令の搬送条件を軽減することを言う。具体的には、搬送条件に含まれる搬送速度を弱めたり、停止パターン中の搬送速度及び減速度の少なくとも一つを弱めたりすることである。具体的には、変更部230は、減速度及び速度からなる組み合わせを複数の停止パターンとして記憶しており、要注意モードとなった場合に、他の停止パターンに変更する。また、変更部230は、要注意モードとなった場合に、現在設定されている速度、減速度を所定量だけ遅くしてもよい。
【0053】
図4は、実施の形態1における停止パターンの例を示す説明図である。
図4では、複数の停止パターンを速度−時間線図でグラフ化している。パターンP1は、変更前のリトライ動作時の停止パターンとすると、パターンP2は、パターンP1よりも減速度が緩やかとなっている。また、パターンP3は、パターンP2とは減速度が同じであるが、停止前での搬送速度がパターンP1よりも低減されている。さらに、パターンP4は、パターンP1よりも、停止前での搬送速度と減速度とが抑えられている。つまり、要注意モードでは、パターンP2、P3、P4のいずれかが採用されれば、パターンP1よりも停止ポイントに対する停止の確実性が高まることになる。また、確実性の高さでは、パターンP4>パターンP3>パターンP2という順序となる。以降の説明では、通常の停止パターンから要注意モードの停止パターンに変更される場合を例示する。しかし、停止パターンは、徐々に確実性が高まるように、段階的に変更されてもよい。
【0054】
また、変更部230は、計数部220の計数結果が、第一所定回数よりも多い第二所定回数に達した停止ポイントが発生した場合には、禁止モードを実行する。禁止モードでは、第二所定回数に達した停止ポイントを移載禁止場所として登録する。登録された停止ポイントは、メンテナンスが施されるまでは、移載が禁止された状態となる。例えば、リトライ動作時に第二所定回数に達した停止ポイントが発生した場合には、変更部230は、当該停止ポイントを次の搬送指令の目的地の移載禁止場所として登録する。そして、変更部230は、荷90を移載する棚82を変更するか、または実行中の搬送指令をキャンセルする。
【0055】
報知部240は、表示装置及びスピーカの少なくとも一つから報知を行う。具体的には、報知部240は、移載禁止場所として登録された停止ポイントが第一所定個以上となった場合に報知をする。
【0056】
次に、実施の形態1における搬送システム10の搬送処理について説明する。
図5は、実施の形態1における搬送システム10の搬送処理の流れを示すフローチャートである。
【0057】
ステップS1では、管理装置200の制御部210は、スタッカクレーン30の制御装置100に対する搬送指令を作成する。
【0058】
ステップS2では、制御部210は、搬送指令で指定された棚82を含む停止ポイントが移載禁止場所に登録されているか否かを判断し、移載禁止場所に登録されている場合にはステップS17に移行し、登録されていない場合はステップS3に移行する。
【0059】
ステップS3では、制御部210は、搬送指令で指定された棚82を含む停止ポイントが要注意場所として登録されているか否かを判断し、要注意場所に登録されていない場合にはステップS5に移行し、登録されている場合はステップS4に移行する。
【0060】
ステップS4では、制御部210は、ステップS1で作成した搬送指令をスタッカクレーン30の制御装置100に出力する。これにより、制御装置100は、搬送指令に基づいてスタッカクレーン30を制御する。
【0061】
ステップS5では、制御部21は、変更部230を制御することで、要注意場所である停止ポイントに対する搬送指令を要注意モードに変更し、当該搬送指令をスタッカクレーン30の制御装置100に出力する。この変更によって、従前の搬送指令よりも停止パターンが緩和された搬送指令となる。制御装置100は、変更後の搬送指令に基づいてスタッカクレーン30を制御する。
【0062】
ステップS6において、スタッカクレーン30が所定の停止ポイントに対して位置ズレを生じ、移載ができなかった場合には、その旨を示す位置ズレ情報を計数部220に出力する。制御部210は、位置ズレ情報が出力されていればステップS11に移行し、出力されていなければステップS7に移行する。
【0063】
ステップS7では、計数部220は、停止ポイントに紐付いた棚82毎に、移載装置40における停止不具合に関する動作を計数する。具体的には、計数部220は、リトライ動作指令の出力回数を計数したり、移載装置40から受信した位置ズレ情報の取得回数を計数したりする。
【0064】
ステップS8では、制御部210は、計数結果が第二所定回数未満であるか否かを判断し、第二所定回数未満である場合にはステップS9に移行し、第二所定回数に達した場合にはステップS14に移行する。
【0065】
ステップS9では、制御部210は、計数結果が第一所定回数未満であるか否かを判断し、第一所定回数未満である場合にはステップS6移行し、第一所定回数に達した場合にはステップS10に移行する。
【0066】
ステップS10では、変更部230は、第一所定回数に達した棚82を要注意場所として登録し、ステップS5に移行する。
【0067】
ステップS11では、制御部210は、停止ポイントに紐付いた複数の棚82が所定数、要注意場所に登録されているか否かを判断し、所定数未満である場合にはステップS5に移行し、所定数以上である場合にはステップS12に移行する。
【0068】
ステップS12では、制御部210は、停止ポイントに紐付いた複数の棚82の全てを要注意場所に登録し、ステップS5に移行する。
【0069】
ステップS13では、移載装置40は、所定の停止ポイントに紐付いた棚82に対して荷90を移載する。移載後には、搬送処理を終了する。
【0070】
ステップS14では、変更部230は、禁止モードを実行して、第二所定回数を越えた棚82を移載禁止場所として登録する。移載禁止場所として登録された棚82には、当該登録が解除されるまでは、荷90の移載が禁止される。
【0071】
ステップS15では、制御部210は、移載禁止場所として登録された棚82の総数が第一所定個以上であるか否かを判断し、第一所定個未満である場合にはステップS17に移行して、第一所定個以上である場合にはステップS16に移行する。
【0072】
ステップS16では、制御部210は、報知部240を制御して、移載禁止場所として登録された棚82が第一所定個以上となった旨を報知する。この報知に基づいて、作業者は、移載禁止場所となった棚82や、停止ポイント付近で搬送装置(スタッカクレーン30)が走行する軌道に対してメンテナスを行い、不具合が解消できたら、移載禁止場所としての登録を解除する。
【0073】
ステップS17では、制御装置100は、移載装置40が荷90を積む前か否かを判断し、判断した結果を制御部210に出力する。制御部210は、当該結果が積んだ状態を示す場合にはステップS18に移行し、当該結果が積む前を示す場合にはステップS19に移行する。
【0074】
ステップS18では、制御部210は、他の棚82に変更し、ステップS1に移行する。これにより、以降の搬送指令では、変更後の棚82が反映される。
【0075】
ステップS19では、制御部210は、搬送指令をキャンセルし、搬送処理を終了する。
【0076】
以上のように、本実施の形態における搬送システム10は、複数の載置部(棚82)間で荷90の移載を行う移載装置40と、所定の停止ポイントに対して移載装置40の停止に不具合が生じた場合に、停止ポイントへ接近させるリトライ動作を制御する停止制御部(制御装置100)と、一つの搬送指令を実施する際に、移載装置40における停止不具合に関する動作を計数する計数部220と、計数部220の計数結果が第一所定回数に達した場合に、リトライ動作を行ったときの搬送指令と少なくとも一部の搬送条件が同じとなる次の搬送指令を実行する際に、当該次の搬送指令の搬送条件を変更する変更部230と、を備えている。
【0077】
これによれば、停止不具合に関する動作(スタッカクレーン30の位置ズレまたはリトライ動作など)が第一所定回数に達した場合に、リトライ動作に対する搬送指令と少なくとも一部の搬送条件が同じとなる次の搬送指令を実行する際に、当該次の搬送指令の搬送条件が変更される。これにより、第一所定回数に達するまでは同条件でリトライ動作が繰り返し実行される。第一所定回数に達すると、それ以降の搬送指令の搬送条件が変更されるので、搬送装置を停止ポイントに停止させやすくすることができる。これにより、リトライ動作の頻度を減らすことができ、さらに異常停止となる可能性を抑えることができる。
【0078】
したがって、リトライ動作を起因とした搬送能力の低下を抑制することができる。
【0079】
また、変更部230は、次の搬送指令の搬送条件を、変更前の搬送条件よりも緩和した条件に変更する。
【0080】
これによれば、次の搬送指令の搬送条件が、変更前の搬送条件よりも緩和した条件に変更されるので、搬送条件変更後においては搬送装置が停止ポイントにより停止しやすくなる。したがって、リトライ動作の頻度をより抑えることができる。
【0081】
また、変更部230は、搬送条件の一つである減速度及び速度からなる組み合わせを複数の停止パターンとして記憶しており、所定の前記停止パターンでの計数部220の計数結果が第一所定回数に達した場合に、他の停止パターンに変更する。
【0082】
これによれば、計数部220の計数結果が第一所定回数に達した場合に、搬送条件に含まれる停止パターンが他の停止パターンに変更されるので、それ以降のリトライ動作では、移載装置40は、停止ポイントに停止しやすくなる。これにより、リトライ動作の頻度を減らすことができ、さらに異常停止となる可能性を抑えることができる。
【0083】
また、本実施の形態では、計数部220は、複数の載置部(棚82)毎に停止不具合に関する動作を計数し、変更部230は、計数部220の計数結果が第一所定回数に達した載置部に対する次の搬送指令の搬送条件を変更する。
【0084】
これによれば、停止不具合に関する動作を複数の載置部毎に計数して、当該計数結果が第一所定回数に達した載置部に対する次の搬送指令の搬送条件を変更するので、載置部毎に、リトライ動作の搬送条件を適切に変更することができる。これにより、搬送システム全体としてのリトライ動作の頻度を減らすことができる。また、載置部毎に計数し、載置部毎に緩和した条件を設定できるため、搬送システム全体としてのリトライ動作の頻度を減らすことができる。
【0085】
また、搬送システム10は、移載禁止場所が第一所定個以上となった場合に報知をする報知部240を備える。
【0086】
これによれば、移載禁止場所が第一所定個以上となった場合に報知部240が報知を行うので、当該報知を作業者が認識すればメンテナンス等を迅速に行うことができる。
【0087】
なお、本実施の形態では、停止ポイントに紐付けられた複数の載置部(棚82)毎に、計数部220が停止不具合に関する動作を計数して、その計数結果に基づいて停止ポイントの評価を決める場合を例示した。しかし、載置部毎に停止ポイントが設けられており、所定数の隣接する停止ポイントを一つのグループ(停止ポイント)としてもよい。例えば、1つの連における各段の載置部毎に停止ポイントが設けられており、これらの停止ポイントを1つのグループとして扱ってもよい。
【0088】
また、停止ポイントは、所定数の載置部毎に1つ設定されており、計数部220は、複数の載置部毎に、停止不具合に関する動作を計数し、変更部230は、計数部220の計数結果が第一所定回数に達した載置部を第一所定数含む停止ポイントに対する次の搬送指令の搬送条件を変更するとともに、計数部220の計数結果が、第一所定回数よりも多い第二所定回数に達した載置部を第二所定数含む停止ポイントを移載禁止場所としてもよい。
【0089】
これによれば、計数結果が第一所定回数に達した載置部を第一所定数含む停止ポイントに対しては、次の搬送指令の搬送条件が変更される。また、計数結果が第二所定数に達した載置部を第二所定数含む停止ポイントは移載禁止場所とされる。このように、例えば、リトライ動作の発生原因が停止ポイント付近の搬送装置が走行する軌道にある場合、停止ポイントに対応する複数の載置部全ての搬送条件を変更することで、リトライ動作の発生を効率的に抑制することができる。
【0090】
なお、停止不具合に関する動作を載置部毎に計数する場合には、その載置部を一つの停止ポイントとすることも可能である。この場合には、載置部である棚82の据付誤差や経年劣化を考慮した搬送処理が可能となる。
【0091】
さらに、本実施の形態では、移載禁止場所の登録も載置部単位で行っている。つまり、変更部230は、計数部220の計数結果が、第一所定回数よりも多い第二所定回数に達した載置部を移載禁止場所とする。
【0092】
これによれば、第二所定回数に達した載置部が移載禁止場所として登録されるので、これ以降、リトライ動作が頻発する載置部に対しては移載が行われない。これにより、移載禁止場所として登録されていない他の載置部に荷90が移載されることになるので、搬送能率の低下を抑えることができる。
【0093】
[実施の形態2]
上記実施の形態では、停止ポイントに紐付いた棚82毎に停止不具合に関する動作を計数し、その計数結果に基づいて、搬送指令の搬送条件が変更される場合を例示した。この実施の形態2では、停止不具合に関する動作を停止パターン毎に計数し、その計数結果に基づいて、搬送指令に含まれる停止パターンを変更する場合について説明する。
【0094】
なお、以下の説明において、上記実施の形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0095】
実施の形態2では、計数部220は、複数の停止パターン毎に、停止不具合に関する動作を計数する。変更部230は、所定の停止パターンでの計数部220の計数結果が第一所定回数に達した場合に、第一所定回数に達した停止パターンを要注意パターンとして登録する。そして、他の停止パターンを選択できるようであれば、他の停止パターンに変更する。
【0096】
以下、実施の形態2における搬送システム10の搬送処理について説明する。
図6は、実施の形態2における搬送システム10の搬送処理の流れを示すフローチャートである。
【0097】
ステップS21では、管理装置200の制御部210は、スタッカクレーン30の制御装置100に対する搬送指令を作成する。
【0098】
ステップS22では、制御部210は、搬送指令に含まれる停止パターンが要注意パターンに登録されているか否かを判断し、要注意パターンに登録されている場合にはステップS30に移行し、登録されていない場合はステップS23に移行する。
【0099】
ステップS23において、スタッカクレーン30が所定の停止ポイントに対して位置ズレを生じ、移載ができなかった場合には、その旨を示す位置ズレ情報を計数部220に出力する。制御部210は、位置ズレ情報が出力されていればステップS24に移行し、出力されていなければステップS27に移行する。
【0100】
ステップS24では、計数部220は、停止パターン毎に、移載装置40における停止不具合に関する動作を計数する。具体的には、計数部220は、リトライ動作指令の出力回数を計数したり、スタッカクレーン30から受信した位置ズレ情報の取得回数を計数したりする。
【0101】
ステップS25では、制御部210は、所定の停止パターンに対する計数結果が第一所定回数未満であるか否かを判断し、第一所定回数未満である場合にはステップS23に移行し、第一所定回数に達した場合にはステップS26に移行する。
【0102】
ステップS26では、変更部230は、第一所定回数に達した停止パターンを要注意パターンとして登録し、ステップS28に移行する。
【0103】
ステップS27では、移載装置40は、所定の停止ポイントに紐付いた棚82に対して荷90を移載する。移載後には、搬送処理を終了する。
【0104】
ステップS28では、制御部210は、要注意パターンとして登録された停止パターンの総数が第二所定個以上であるか否かを判断し、第二所定個未満である場合にはステップS30に移行して、第二所定個以上である場合にはステップS29に移行する。
【0105】
ステップS29では、制御部210は、報知部240を制御して、要注意パターンとして登録された停止パターンが第一所定個以上となった旨を報知する。この報知に基づいて、作業者は、要注意パターンとなった停止パターンに対してメンテナスを行い、不具合が解消できたら、要注意パターンとしての登録を解除する。
【0106】
ステップS30では、変更部230は、記憶している複数の停止パターンに、要注意パターンとして登録されていない他の停止パターンがあるか否かを判断し、他の停止パターンがある場合にはステップS31に移行して、ない場合にはステップS32に移行する。
【0107】
ステップS31では、変更部230は、他の停止パターンを選択する。リトライ動作において、他の停止パターンに変更する場合、一旦停止ポイントから離れてから、変更後の停止パターンに基づいて停止ポイントに接近する。
【0108】
ステップS32では、変更部230に記憶された複数の停止パターンの全てが要注意パターンであるので、制御部210は、異常停止として、搬送処理を終了する。
【0109】
以上のように、本実施の形態における搬送システム10は、計数部220は、複数の停止パターン毎に、停止不具合に関する動作を計数し、変更部230は、計数部220の計数結果が第一所定回数に達した停止パターンを他の停止パターンに変更する。
【0110】
これによれば、停止不具合に関する動作を複数の停止パターン毎に計数して、当該計数結果が第一所定回数に達した停止パターンを要注意パターンとして登録し、他の停止パターンを選択できるようであれば、他の停止パターンに変更するので、リトライ動作を頻発させる停止パターンを他の停止パターンに切り替えることができる。これにより、搬送システム全体としてのリトライ動作の頻度を減らすことができる。
【0111】
また、搬送システム10は、要注意パターンが第二所定個以上となった場合に報知をする報知部240を備えている。
【0112】
これによれば、計数部220の計数結果が第一所定回数に達した停止パターンである要注意パターンが第二所定個以上となった場合に報知部240が報知を行うので、当該報知を作業者が認識すればメンテナンス等を迅速に行うことができる。
【0113】
なお、実施の形態1で例示した処理と、実施の形態2で例示した処理とを複合的に用いてもよい。
【0114】
[その他]
以上、本発明の操作端末について、実施の形態に基づいて説明した。しかしながら、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を実施形態等に施したものも、本発明の範囲内に含まれる。
【0115】
例えば、上記実施の形態では、スタッカクレーン30を搬送装置として例示したが、複数の載置部間で荷の移載を行うことができる装置であれば、如何なるものを搬送装置として採用することが可能である。搬送装置のその他の例としては、無人搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle)や、天井走行車などが挙げられる。また、搬送装置には、昇降を行わない走行台車に移送装置が設けられたものも含まれる。
【0116】
また、上記実施の形態では、管理装置200が、計数部220、変更部230及び報知部240を備えている場合を例示した。しかし、スタッカクレーンが計数部、変更部、報知部を備えていてもよい。つまり、不具合に関する動作の計数、搬送指令の搬送条件の変更、移載禁止場所の登録及び報知をスタッカクレーンが行ってもよい。さらに、これらの動作を、管理装置とスタッカクレーンとで複合的に実行してもよい。
【0117】
また、上記実施の形態では、停止不具合に関する動作が計数部220によって計数される場合を例示したが、停止不具合に関する動作の情報を、管理装置200の制御部210が履歴として記録してもよい。具体的には、記録される情報としては、発生時間、発生回数、発生場所(連、段、列)、発生位置(基準位置からの座標)、載置部までの距離、停止パターン、停止時の速度、減速度、載荷情報(荷が移載装置上にあるかないかを示す情報)などが挙げられる。
【0118】
さらに、制御部210は、通信リトライに関する情報も履歴として記録してもよい。通信リトライに関する情報としては、例えば、通信リトライの発生時間、発生回数、移動パターン、通信相手(通信相手のIP、ポート)、通信内容などが挙げられる。なお、通信相手の状態については、通信相手が移動体の場合、通信相手の動作状況、通信相手の位置、通信相手の移動パターンなども、通信リトライに関する情報として記録してもよい。この履歴の記録によって、通信リトライの原因究明を行うことが可能となる。
【0119】
また、上記実施の形態では、変更部230は、計数部220の計数結果が第一所定回数に達した場合に、リトライ動作を行ったときの搬送指令と少なくとも一部の搬送条件が同じとなる次の搬送指令を実行する際に、当該次の搬送指令の搬送条件を変更する場合を例示した。しかしながら、変更部230は、計数部220の計数結果が第一所定回数に達した場合に、リトライ動作を行ったときの搬送指令と少なくとも一部の搬送条件が同じとなる以降の搬送指令の少なくとも一つを実行する際に、当該少なくとも一つの搬送指令の搬送条件を変更すればよい。
【0120】
これであれば、通常の搬送指令を可能な限り実行することができる。その一例としては、一つの搬送指令でリトライ動作が三回を超えた場合、要注意モードでリトライ動作を実行する。以降については、通常の搬送条件で新たに実行されることになるが、その際、同じ停止ポイントに対して再度リトライ動作が三回を超える搬送指令が発生する場合がある。このように、リトライ動作が三回を超える搬送指令が五つ発生したら、それ以降の搬送指令は全て要注意モードとする。このように、通常の搬送指令が可能な限り実行されたとしても、最終的には、要注意モードが実行されることで、搬送指令の搬送条件が変更される。このため、異常停止となる可能性を抑えることができる。なお、停止パターン毎に計測する場合においても同様である。
【0121】
また、上記実施の形態では、各連1〜連Nに対して停止ポイントが設けられている場合を例示した。しかしながら、各棚82に停止ポイントを設けてもよい。さらに、ステーション85を停止ポイントとしてもよい。つまり、搬送装置が移動して移載可能な場所を停止ポイントとすればよい。
【0122】
その他、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、実施の形態及び変形例における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。