特開2019-138720(P2019-138720A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-138720(P2019-138720A)
(43)【公開日】2019年8月22日
(54)【発明の名称】エンコーダ基板
(51)【国際特許分類】
   G01D 5/245 20060101AFI20190726BHJP
【FI】
   G01D5/245 110W
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-20788(P2018-20788)
(22)【出願日】2018年2月8日
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(72)【発明者】
【氏名】森田 治彦
(72)【発明者】
【氏名】加藤 忍
(72)【発明者】
【氏名】三輪 等
(72)【発明者】
【氏名】加藤 久始
(72)【発明者】
【氏名】横幕 俊彦
【テーマコード(参考)】
2F077
【Fターム(参考)】
2F077AA42
2F077CC02
2F077JJ01
2F077JJ08
2F077JJ23
2F077VV10
2F077VV21
2F077WW04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ケーブルの接続信頼性が高いエンコーダ基板を提供する。
【解決手段】エンコーダ基板60は、ロータの角度を検出するための磁界式の検出素子64Aとブラシとを保持する可撓性の絶縁基板70から成る。そして、絶縁基板が、モータ軸に対して垂直方向に配置された基板面70Gと、基板面の端部に設けられ、モータ軸方向に沿って基板面に対して直角に曲げられた対向する一対の検出素子の保持片70a、70bと、絶縁基板の端部に設けられ、モータ軸方向に沿って曲げられた対向する一対のブラシの保持片70c、70dと、一対の検出素子の保持片に検出素子へ接続してそれぞれ設けられた信号パターン68A、68Bと、一対のブラシの保持片にブラシへ接続してそれぞれ設けられた電源パターン68P、68Mと、基板面の端部に設けられ、信号パターンと電源パターンとが形成された外部出力用のケーブル片62とを有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータの角度を検出するための磁界式の検出素子とブラシとを保持する可撓性の絶縁基板から成るエンコーダ基板であって、
前記絶縁基板が、モータ軸に対して垂直方向に配置された基板面と、
前記基板面の端部に設けられ、前記モータ軸方向に沿って前記基板面に対して直角に曲げられた対向する一対の検出素子の保持片と、
前記絶縁基板の端部に設けられ、前記モータ軸方向に沿って曲げられた対向する一対のブラシの保持片と、
前記一対の検出素子の保持片に前記検出素子へ接続してそれぞれ設けられた信号パターンと、
前記一対のブラシの保持片に前記ブラシへ接続してそれぞれ設けられた電源パターンと、
前記基板面の端部に設けられ、前記信号パターンと前記電源パターンとが形成された外部出力用のケーブル片とを有する。
【請求項2】
請求項1のエンコーダ基板であって、
前記ブラシの保持片が、前記検出素子の保持片の端部に設けられ、前記モータ軸方向に沿って前記検出素子の保持片に対して直角に曲げられる。
【請求項3】
請求項1のエンコーダ基板であって、
前記ブラシの保持片が、前記基板面の端部に設けられ、前記モータ軸方向に沿って前記基板面に対して直角に曲げられる。
【請求項4】
請求項3のエンコーダ基板であって、
前記ケーブル片において、前記信号パターンが電源パターンに挟まれて配置されている。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれか1のエンコーダ基板であって、
前記ブラシの保持片にブラシの植えられた導電性の支持桿が取り付けられ、前記支持桿が前記電源パターンに接続される。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれか1のエンコーダ基板であって、
前記検出素子の保持片と前記ブラシの保持片はモータの筐体の内に収容され、
前記ケーブル片は前記モータの筐体の外に引き出される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直流モータのロータ角度を検出する磁界式の検出素子を保持するエンコーダ基板に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、光方式のロータリーエンコーダ等の変位情報検出装置を構成する各要素のうち一部分をフレキシブル性のプリント板に実装し、該プリント板を折り曲げて筐体内に収納した小径の変位情報検出装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−126817号公報
【発明の概要】
【0004】
[特許文献1の課題]
特許文献1では、プリント板を折り曲げて筐体内に全て収納するため、外部への出力のためにコネクタ等を介してケーブルを接続する必要があり、モータ等の振動を発生する機器に適用した際に、接続信頼性が低下すると予想される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るエンコーダ基板は、ロータの角度を検出するための磁界式の検出素子とブラシとを保持する可撓性の絶縁基板から成る。そして、前記絶縁基板が、モータ軸に対して垂直方向に配置された基板面と、前記基板面の端部に設けられ、前記モータ軸方向に沿って前記基板面に対して直角に曲げられた対向する一対の検出素子の保持片と、前記絶縁基板の端部に設けられ、前記モータ軸方向に沿って曲げられた対向する一対のブラシの保持片と、前記一対の検出素子の保持片に前記検出素子へ接続してそれぞれ設けられた信号パターンと、前記一対のブラシの保持片に前記ブラシへ接続してそれぞれ設けられた電源パターンと、前記基板面の端部に設けられ、前記信号パターンと前記電源パターンとが形成された外部出力用のケーブル片とを有する。
【0006】
[実施形態の効果]
本発明の実施形態によれば、エンコーダ基板が、信号パターンと電源パターンとの形成された外部出力用のケーブル片を有する。エンコーダ基板に対してコネクタ等を介してケーブルを接続する必要が無いため、ケーブルの接続信頼性が高い。また、ケーブルを接続するコネクタが不要であるため、ケーブルの実装コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1(A)は第1実施形態のエンコーダ基板を用いる直流モータの断面図であり、図1(B)はモータコイル基板の展開平面図であり、図1(C)はモータコイル基板の斜視図である。
図2図2(A)は第1実施形態のエンコーダ基板の平面図であり、図2(B)はエンコーダ基板を折り畳んだ形状を示す側面図である。
図3図3(A)は第2実施形態のエンコーダ基板を用いる直流モータの断面図であり、図3(B)は第2実施形態のエンコーダ基板の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[第1実施形態]
図1(A)は、第1実施形態のエンコーダ基板を用いる直流モータ10の断面図である。直流モータ10は、出力軸46と金属製の筐体50とケーブル片62を有する。筐体50内に、モータコイル基板20から成る電機子(ロータ)30と、磁石48と、整流子52と、+極ブラシ66Pを支持する支持桿65P、−極ブラシ66Mを支持する支持桿65Mと、角度検出用磁石56と、ホール素子64とが収容される。支持桿65P、65M、ホール素子64は、ケーブル片62を備える第1実施形態のエンコーダ基板60に支持される。ホール素子64は、角度検出用磁石56に対向する位置に配置される。
【0009】
図1(B)はモータコイル基板の展開平面図であり、図1(C)は電機子30を構成するモータコイル基板20の斜視図である。
モータコイル基板20は、可撓性を有するポリイミド製の絶縁基板22にめっきパターンにより形成されたコイルC1、C2、C3と、コイルC1、C2、C3に接続された整流子(モータ内部端子)52と、コイルC1、C2、C3に対応する位置に配置された角度検出用磁石56とを有する。整流子(モータ内部端子)52は、ブラシに対する耐摩耗性を有する金属板から成り、コイルC1、C2、C3に接続されたコイルと同時に形成された図示されない接続配線上に配置される。モータコイル基板20には、7個のコイルC1〜C7が配置されるが、図1(B)中には3個のコイルC1、C2、C3のみ示される。図1(C)に示されるようにモータコイル基板20は、周方向(モータの軸方向)に2.5回転巻かれている。
【0010】
第1実施形態のモータコイル基板20は、1の絶縁基板22上にコイルと共に、整流子(モータ内部端子)52及び角度検出用磁石56を設けるため、構造が簡易であり、製造し易いという効果を有する。
【0011】
図2(A)は第1実施形態のエンコーダ基板60の平面図であり、図2(B)はエンコーダ基板60を折り畳んだ形状を示す側面図であり、図1(A)は図2(B)中のエンコーダ基板のA1−A1断面に対応する。エンコーダ基板60は1枚の可撓性を有するポリイミド等の樹脂製の絶縁基板70にめっきにより+電源パターン68P、−電源パターン68M、信号パターン68A、68Bが形成されている。+電源パターン68Pの一端には、図示されない電極が形成され、当該電極に+極ブラシ66Pを支持する支持桿65Pが接続されている。+電源パターン68Pの他端側は、エンコーダ基板のケーブル片62側に配置されている。同様に、−電源パターン68Mの一端には、図示されない電極が形成され、当該電極に−極ブラシ66Mを支持する支持桿65Mが半田接続されている。−電源パターン68Mの他端側は、エンコーダ基板のケーブル片62側に配置されている。信号パターン68Aの一端には、図示されない電極が形成され、当該電極に第1ホール素子(磁界式検出素子)64Aが搭載されている。信号パターン68Aの他端側は、エンコーダ基板のケーブル片62側に配置されている。同様に、信号パターン68Bの一端には、図示されない電極が形成され、当該電極に第2ホール素子64Bが搭載されている。信号パターン68Bの他端側は、エンコーダ基板のケーブル片62側に配置されている。
【0012】
絶縁基板70の中央には図1(A)中に示されるように、モータ軸方向に対して垂直な方向に配置される基板面70Gが形成されている。基板面70Gの図2(A)中で上端部、下端部に、基板面70Gに対して曲げ線L1、L2で、モータ軸方向に沿って直角に曲げられる対向する一対のホール素子の保持片70a、70bが形成されている。ホール素子の保持片70aの図2(A)中で左端部には、ホール素子の保持片70aに対して曲げ線L3で直角に曲げられることで、図2(B)中に示されるようにモータ軸方向に沿うように指向するブラシの保持片70cが設けられている。ホール素子の保持片70bの図2(A)中で右端部には、ホール素子の保持片70bに対して曲げ線L4で直角に曲げられることで、図2(B)中に示されるようにモータ軸方向に沿うように指向するブラシの保持片70dが設けられている。基板面70Gの右端部に設けられたケーブル片62は、図1(A)中に示されるようにロータ側とは反対側に曲げられることが可能であるが、基板面70Gと同じく、モータ軸方向に対して垂直な方向に延びることも可能である。
【0013】
そして、図1(A)中に示されるように、エンコーダ基板60の直角に曲がられた一対のホール素子の保持片70a、70b、一対のブラシの保持片70c、70d、基板面70Gはモータの筐体50内に収容される。ケーブル片62は、モータの筐体50から外部へ延びるように配置される。
【0014】
第1実施形態のエンコーダ基板60は、信号パターン68A、68Bと電源パターン68P、68Mとの形成された外部出力用のケーブル片62を有する。エンコーダ基板に対してコネクタ等を介してケーブルを接続する必要が無いため、ケーブルの接続信頼性が高い。また、ケーブルを接続するコネクタが不要であるため、ケーブルの実装コストを削減することができる。絶縁基板70に、ホール素子の保持片70a、70b、ブラシの保持片70c、70d、ケーブル片62を形成するため、製造コストを低減することができる。更に、第1実施形態のエンコーダ基板60は、ロータを構成するモータコイル基板20と同様なプリント配線板の製造工程で製造されるため、製造コストを低減することができる。
【0015】
[第2実施形態]
図3(A)は、第2実施形態のエンコーダ基板を用いる直流モータ10の断面図である。直流モータ10は、出力軸46と金属製の筐体50とケーブル片62を有する。筐体50内に、図示されない巻線コイルの配置された電機子(ロータ)30と、磁石48と、整流子52と、+極ブラシ66Pを支持する支持桿65P、−極ブラシ66Mを支持する支持桿65Mと、角度検出用磁石56と、ホール素子64とが収容される。支持桿65P、65M、ホール素子64は、ケーブル片62を備える第2実施形態のエンコーダ基板60に支持される。
【0016】
図3(B)は第2実施形態のエンコーダ基板60の平面図である。エンコーダ基板60は1枚の可撓性を有するポリイミド等の樹脂製の絶縁基板70から成る。絶縁基板70は第1面Fと第1面の裏面とを有する。
絶縁基板70の裏面に、めっきパターンにより+電源パターン68P、−電源パターン68M、+給電パターン68Pp、−給電パターン68Mm、信号パターン68A、68Bが形成されている。絶縁基板70の第1面F側に、電極68PTと電極68MTが形成されている。電極68PTには+極ブラシ66Pを支持する支持桿65Pが半田接続される。電極68MTには−極ブラシ66Mを支持する支持桿65Mが半田接続される。更に、絶縁基板70の第1面F側に、第1ホール素子64Aを搭載する3個の端子64ATと、図示されない第2ホール素子を搭載する3個の端子64BTとが設けられている。電極68PTには、ビアホールVHを介して+電源パターン68Pの一端が接続される。電極68MTには、ビアホールVHを介して−電源パターン68Mの一端が接続される。第1ホール素子搭載用の3個の端子64ATは、第1ホール素子への+給電用の端子64Ap、−給電用の端子64Am、信号出力用の端子64Atから成る。第2ホール素子搭載用の3個の端子64BTは、第2ホール素子への+給電用の端子64Bp、−給電用の端子64Bm、信号出力用の端子64Btから成る。+給電パターン68Ppは、ビアホールVHを介して端子64AT側の+給電用の端子64Apに接続されると共に、ビアホールVHを介して第1面側に形成された+給電パターン68Ppfを通り、端子64BT側の+給電用の端子64Bpに接続される。−給電パターン68Mmは、ビアホールVHを介して第1面側に形成された+給電パターン68Mmfを通り、端子64AT側の−給電用の端子64Amと端子64BT側の−給電用の端子64Bmに接続される。信号パターン68Aは、ビアホールVHを介して第1面側に形成された信号パターン68Afを通り、端子64AT側の信号出力用の端子64Atに接続される。信号パターン68Bは、ビアホールVHを介して第1面側に形成された信号パターン68Bfを通り、端子64BT側の信号出力用の端子64Btに接続される。
【0017】
絶縁基板70の中央には図3(A)中に示されるように、モータ軸方向に対して垂直な方向に配置される基板面70Gが形成される。基板面70Gの図3(B)中で右上端部、左下端部に、基板面70Gに対してモータ軸方向に沿って直角に曲げられる端子64ATの形成されたホール素子の保持片70a、端子64BTの形成されたホール素子の保持片70bが設けられている。基板面70Gの図3(B)中で左上端部、右下端部に、基板面70Gに対してモータ軸方向に沿って直角に曲げられる電極68PTの形成されたブラシの保持片70cと電極68MTの形成されたブラシの保持片70dが設けられている。基板面70Gの右端部に設けられたケーブル片62は、図3(A)中に示されるようにロータ側とは反対側に曲げられることが可能であるが、基板面70Gと同じく、モータ軸方向に対して垂直な方向に延びることも可能である。
【0018】
そして、図3(A)中に示されるように、エンコーダ基板60の直角に曲がられた一対のホール素子の保持片70a、70b、一対のブラシの保持片70c、70d、基板面70Gはモータの筐体50内に収容される。ケーブル片62は、モータの筐体50から外部へ延びるように配置される。
【0019】
第2実施形態のエンコーダ基板60は、信号パターン68A、68Bと給電パターン68Pp、68Mmと電源パターン68P、68Mとの形成された外部出力用のケーブル片62を有する。エンコーダ基板に対してコネクタ等を介してケーブルを接続する必要が無いため、ケーブルの接続信頼性が高い。また、ケーブルを接続するコネクタが不要であるため、ケーブルの実装コストを削減することができる。絶縁基板70に、ホール素子の保持片70a、70b、ブラシの保持片70c、70d、ケーブル片62を形成するため、製造コストを低減することができる。
【0020】
また、第2実施形態のエンコーダ基板60は、ケーブル片62において、信号パターン68A、68Bが、給電パターン68Pp、68Mmと電源パターン68P、68Mとに挟まれるように配置されているため、外部からのノイズの影響を受け難い。
【符号の説明】
【0021】
10 モータ
20 モータコイル基板
50 筐体
60 エンコーダ基板
62 ケーブル片
70a、70b ホール素子の保持片
70c、70d ブラシの保持片
68A、68B 信号パターン
68A、68M 電源パターン
70G 基板面
図1
図2
図3