【解決手段】第一光学素子駆動メカニズム、第二光学素子駆動メカニズム、および、第一固定素子を有する光学システムが提供される。第一光学素子駆動メカニズムは、第一固定部、第一可動部、複数の弾性素子、および、第一駆動モジュールを有する。各弾性素子は、第一固定部、および、第一可動部に弾性的に接続される。第二光学素子駆動メカニズムは、第二固定部、第二可動部、および、第二駆動モジュールを有する。第二可動部は、第二固定部に可動に接続される。第二駆動モジュールは、第二可動部を、第二固定部に対して回転させる。第一固定素子は、第一光学素子駆動メカニズムを、第二光学素子駆動メカニズムに固定する。
前記光学システム は、さらに、前記第一光学素子駆動メカニズム、および、前記第二光学素子駆動メカニズムの一側上に設置される防塵板を有し、前記第二光学素子は、前記防塵板と前記第二可動部間に設置されることを特徴とする請求項1に記載の光学システム。
前記第一固定部は第一外表面を有し、前記第二固定部は、前記第一外表面に面する第二外表面を有し、前記第一外表面と前記第二外表面は平行であることを特徴とする請求項1に記載の光学システム。
前記第二固定部は少なくとも三つの延長部を有し、前記延長部は、それぞれ、前記第一光学素子駆動メカニズムに面する接触面を有し、前記延長部の前記接触面は、共平面であることを特徴とする請求項1に記載の光学システム。
前記第一固定部、および、前記第二固定部は、それぞれ、第一回路部品、および、第二回路部品を有し、前記第一回路部品は、前記第一駆動モジュールに電気的に接続され、前記第二回路部品は、前記第二駆動モジュールに電気的に接続され、前記第一回路部品、および、前記第二回路部品は、電気的に独立していることを特徴とする請求項1に記載の光学システム。
前記第一固定部は側壁を有し、前記第一回路部品、および、前記第二回路部品は、それぞれ、第一接続部、および、第二接続部を有し、前記側壁のノ−マル方向は、前記第一方向と前記第二方向に垂直で、前記第一接続部、および、前記第二接続部は前記側壁から突出することを特徴とする請求項7に記載の光学システム。
前記第一光学素子駆動メカニズム、および、前記第二光学素子駆動メカニズムは、それぞれ、前記第二方向に沿って、幅12−W1、および、幅12−W2を有し、それぞれ、前記回転軸に沿って、長さ12−L1、および、長さ12−L2を有し、(12−L1)/(12−W1)>(12−L2)/(12−W2)であることを特徴とする請求項1に記載の光学システム。
前記光学システムは、さらに、第三光学素子を駆動する第三光学素子駆動メカニズムを有し、前記第二固定部は、前記第二光学素子駆動メカニズムと前記第三光学素子駆動メカニズムの間に設置された金属カバーを有することを特徴とする請求項1に記載の光学システム。
前記光学システムは、さらに、第三光学素子を駆動する第三光学素子駆動メカニズムを有し、前記第三光学素子の焦点距離は、前記第一光学素子の焦点距離の三倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の光学システム。
前記光学システムは、さらに、前記第二光学素子駆動メカニズムを、前記第三光学素子駆動メカニズムに固定する第二固定素子を有することを特徴とする請求項12に記載の光学システム。
前記第二光学素子駆動メカニズム、および、前記第三光学素子駆動メカニズムは、それぞれ、第一側面、および、第二側面を有し、前記第一側面は、前記第二側面に隣接することを特徴とする請求項12に記載の光学システム。
前記第二光学素子駆動メカニズムは、前記第一側面に隣接する磁気素子を有し、前記第三光学素子駆動メカニズム中の前記第二側面に隣接する箇所に、磁気素子が設置されないことを特徴とする請求項14に記載の光学システム。
前記第三光学素子駆動メカニズムは、前記第二側面に隣接する磁気素子を有し、前記第二光学素子駆動メカニズム中の前記第一側面に隣接する箇所に、磁気素子が設置されないことを特徴とする請求項14に記載の光学システム。
前記第三光学素子駆動メカニズムは、さらに、外部光を前記第三光学素子に進入させる領域を調整する調光アセンブリを有することを特徴とする請求項12に記載の光学システム。
前記光学システムは、さらに、それぞれ、前記第一光学素子駆動メカニズム、および、前記第三光学素子駆動メカニズムに対応する第一イメージセンサー、および、第二イメージセンサーを有し、前記第三光学素子駆動メカニズムは、第三固定部、および、前記第三固定部に可動で接続される第三可動部を有することを特徴とする請求項12に記載の光学システム。
前記光学システムは、さらに、別の第一光学素子を駆動する別の第一光学素子駆動メカニズムを有し、前記第一光学素子の光軸は、前記別の第一光学素子の光軸に平行であることを特徴とする請求項1に記載の光学システム。
【発明を実施するための形態】
【0015】
光学システムの実施形態の実行と使用方法が以下で詳細に討論される。しかし、理解すべきことは、実施形態は、幅広い特定の文脈中に盛り込まれる多くの適用可能な発明概念を提供する。開示される特定の実施形態は特定の方法で説明されて、実施形態を実行、および、使用し、本発明の範囲を制限しない。
【0016】
特に定義されない限り、ここで用いられる全技術、および、科学的な用語は、本発明が属する当業者により通常理解できるものと同意義を有する。理解すべきことは、通常使用される辞書で定義される各用語は、本発明の関連技術、背景、あるいは、文脈と一致する意義を有するものとして解釈されるべきであり、特に定義されない限り、過度に理想化、あるいは、正式な方式で解釈されるべきではない。
【0018】
図1−1Aを参照すると、本発明の一実施形態において、光学システム1−A10は、電子装置1−A20中に設置されて、写真、動画撮影に用いられる。電子装置1−A20は、たとえば、スマ−トフォンやデジタルカメラである。光学システム1−A10は、第一光学モジュール1−A1000、第二光学モジュール1−A2000、および、第三光学モジュール1−A3000を有する。写真、動画撮影時、これらの光学モジュールは、光線を受信して、イメージを生成し、イメージは、電子装置1−A20中のプロセッサ (図示しない)に送信され、イメージの後処理が実行される。
【0019】
とくに、第一光学モジュール1−A1000、第二光学モジュール1−A2000、および、第三光学モジュール1−A3000の焦点距離は異なり、且つ、第一光学モジュール1−A1000、第二光学モジュール1−A2000、および、第三光学モジュール1−A3000は、それぞれ、第一入光孔1−A1001、第二入光孔1−A2001、および、第三入光孔1−A3001を有する。外部光は、入光孔により、光学モジュール中のイメージセンサーに到達する。
【0020】
図1−1Bを参照すると、第一光学モジュール1−A1000は、ハウジング1−A1100、レンズ駆動メカニズム1−A1200、レンズ1−A3100、ベース1−A4100、イメージセンサー1−A1500を有する。ハウジング1−A1100、および、ベース1−A4100は中空の箱体を形成し、ハウジング1−A1100は、レンズ駆動メカニズム1−A1200を囲む。よって、レンズ駆動メカニズム1−A1200、および、レンズ1−A3100は、前述の箱に収容される。イメージセンサー1−A1500は箱の一側に設置され、第一入光孔1−A1001は、ハウジング1−A1100上に形成され、ベース1−A4100は、第一入光孔1−A1001に対応する開口1−A1410を有する。よって、光線は、第一入光孔1−A1001、レンズ1−A3100、および、開口1−A1410の順で通過し、イメージセンサー1−A150に到達して、イメージセンサー1−A1500上にイメージを生成することができる。
【0021】
レンズ駆動メカニズム1−A1200は、レンズボルダー1−A1210、フレーム1−A1220、少なくとも一つの第一電磁駆動アセンブリ1−A1230、少なくとも一つの第二電磁駆動アセンブリ1−A1240、第一弾性素子1−A1250、第二弾性素子1−A1260、コイルボ−ド1−A1270、複数のサスペンションワイヤ1−A1280、および、複数の位置検出器1−A1290を有する。
【0022】
レンズボルダー1−A1210は、容置空間1−A1211、および、凹構造1−A1212を有し、容置空間1−A1211は、レンズボルダー1−A1210の中央で形成され、凹構造1−A1212は、レンズボルダー1−A1210の外壁上に形成されるとともに、容置空間1−A1211を囲む。レンズ1−A3100はレンズボルダー1−A1210に固定されるとともに、容置空間1−A1211に収容される。第一電磁駆動アセンブリ1−A1230は、凹構造1−A1212中に設置される。
【0023】
フレーム1−A1220は、収容部1−A1221、および、複数の凹槽1−A1222を有する。レンズボルダー1−A1210は、収容部1−A1221中に収容され、第二電磁駆動アセンブリ1−A1240は、凹槽1−A1222中に固定されるとともに、第一電磁駆動アセンブリ1−A1230に隣接する。
【0024】
レンズボルダー1−A1210、および、その上に設置されるレンズ1−A3100は、第一電磁駆動アセンブリ1−A1230と第二電磁駆動アセンブリ1−A1240間の電磁効果により駆動され、フレーム1−A1220に対してZ軸に沿って動く。たとえば、この実施形態において、第一電磁駆動アセンブリ1−A1230は、レンズボルダー1−A1210の容置空間1−A1211を囲む駆動コイルであり、第二電磁駆動アセンブリ1−A1240は、少なくとも一つの磁石を有する。電流が駆動コイル(第一電磁駆動アセンブリ1−A1230)に流れるとき、駆動コイルと磁石間に電磁効果が生成される。よって、レンズボルダー1−A1210、および、その上に設置されるレンズ1−A3100が駆動されて、フレーム1−A1220、および、イメージセンサー1−A1500に対してZ軸に沿って動き、自動焦点の目的が達成される。
【0025】
いくつかの実施形態において、第一電磁駆動アセンブリ1−A1230は磁石であり、第二電磁駆動アセンブリ1−A1240は駆動コイルである。
【0026】
第一弾性素子1−A1250、および、第二弾性素子1−A1260は、それぞれ、レンズボルダー1−A1210、および、フレーム1−A1220の反対側に設置され、レンズボルダー1−A1210、および、フレーム1−A1220がそれらの間に設置される。第一弾性素子1−A1250の内側部分1−A1251が、レンズボルダー1−A1210に接続され、第一弾性素子1−A1250の外側部分1−A1252が、フレーム1−A1220に接続される。同様に、第二弾性素子1−A1260の内側部分1−A1261が、レンズボルダー1−A1210に接続され、第二弾性素子1−A1260の外側部分1−A1262が、フレーム1−A1220に接続される。よって、レンズボルダー1−A1210は、第一弾性素子1−A1250、および、第二弾性素子1−A1260により、フレーム1−A1220の収容部1−A1221中に吊るされるとともに、Z軸に沿ったレンズボルダー1−A1210の可動域も、第一、および、第二弾性素子1−A1250、および、1−A1260により制限される。
【0027】
図1−1Bを参照すると、コイルボ−ド1−A1270がベース1−A4100上に設置される。同様に、電流がコイルボ−ド1−A1270を流れるとき、コイルボ−ド1−A1270と第二電磁駆動アセンブリ1−A1240 (あるいは、第一電磁駆動アセンブリ1−A1230)の間に電磁効果が生成される。よって、レンズボルダー1−A1210、および、フレーム1−A1220は、コイルボ−ド1−A1270に対して、X軸、および/または、Y軸に沿って移動するとともに、レンズ1−A3100が、イメージセンサー1−A1500に対して、X軸、および/または、Y軸に沿って移動し、画像安定化の目的が達成される。
【0028】
この実施形態において、レンズ駆動メカニズム1−A1200は、4本のサスペンションワイヤ1−A1280を有する。4本のサスペンションワイヤ1−A1280は、それぞれ、コイルボ−ド1−A1270の四隅に設置されるとともに、コイルボ−ド1−A1270、ベース1−A4100、および、第一弾性素子1−A1250に接続される。レンズボルダー1−A1210、および、レンズ1−A3100が、X軸、および/または、Y軸に沿って動くとき、サスペンションワイヤ1−A1280は、それらの動きの範囲を制限することができる。このほか、サスペンションワイヤ1−A1280は、金属(たとえば、銅、あるいは、それらの合金)を含むので、コンダクタとして用いることができる。たとえば、電流は、ベース1−A4100、および、サスペンションワイヤ1−A1280により、第一電磁駆動アセンブリ1−A1230に流れる。
【0029】
位置検出器1−A1290は、ベース1−A4100上に設置され、位置検出器1−A1290は、第二電磁駆動アセンブリ1−A1240の動きを検出して、X軸とY軸のレンズボルダー1−A1210とレンズ1−A3100の位置を獲得する。たとえば、各位置検出器1−A1290は、ホ−ルセンサー(Hall sensor)、磁気抵抗効果センサー (MR sensor)、巨大磁気抵抗効果センサー (GMR sensor)、トンネル磁気抵抗効果センサー (TMR sensor)、あるいは、フラックスゲ−トセンサーである。
【0030】
図1−1A、および、
図1−1Bを参照すると、この実施形態において、第二光学モジュール1−A2000の構造、および、第三光学モジュール1−A3000の構造は、第一光学モジュール1−A1000の構造とほぼ同じである。第一、第二、および、第三光学モジュール1−A1000、1−A2000、および、1−A3000間の唯一の差異は、それらのレンズが異なる焦点距離を有することである。たとえば、第一光学モジュール1−A1000の焦点距離は第三光学モジュール1−A3000より大きく、第三光学モジュール1−A3000の焦点距離は第二光学モジュール1−A2000より大きい。つまり、Z軸において、第一光学モジュール1−A1000の厚さは第三光学モジュール1−A3000より大きく、第三光学モジュール1−A3000の厚さは第二光学モジュール1−A2000より大きい。この実施形態において、第二光学モジュール1−A2000は、第一光学モジュール1−A1000と第三光学モジュール1−A3000の間に設置される。
【0031】
図1−2Aを参照すると、本発明の別の実施形態において、光学システム1−B10は電子装置1−B20中に設置され、且つ、第一光学モジュール1−B1000、第二光学モジュール1−B2000、および、第三光学モジュール1−B3000を有する。第二光学モジュール1−B2000は、第一光学モジュール1−B1000と第三光学モジュール1−B3000間に設置され、第一光学モジュール1−B1000、第二光学モジュール1−B2000、および、第三光学モジュール1−B3000の焦点距離は異なる。第一光学モジュール1−B1000の第一入光孔1−B1001、第二光学モジュール1−B2000の第二入光孔1−B2001、および、第三光学モジュール1−B3001の第三入光孔1−B3001は、互いに隣接する。
【0032】
図1−2Bに示されるように、第一光学モジュール1−B1000は、レンズユニット1−B1100、反射ユニット1−B1200、および、イメージセンサー1−B1300を有する。外部光 (たとえば、光線1−L)は、第一入光孔1−B1001により、第一光学モジュール1−B1000に進入して、反射ユニット1−B1200により反射される。その後、外部光は、レンズユニット1−B1100を通過して、イメージセンサー1−B1300により受信される。
【0033】
この実施形態におけるレンズユニット1−B1100、および、反射ユニット1−B1200の特定構造が以下で討論される。
図1−2Bに示されるように、レンズユニット1−B1100は、第一に、レンズ駆動メカニズム1−B1110、および、レンズ1−B1120を有し、レンズ駆動メカニズム1−B1110が用いられて、レンズ1−B1120を、イメージセンサー1−B1300に対して動かす。たとえば、レンズ駆動メカニズム1−B1110は、レンズボルダー1−B1111、フレーム1−B1112、二個のスプリングシ−ト1−B1113、少なくとも一つのコイル1−B1114、および、少なくとも一つの磁気素子1−B1115を有する。
【0034】
レンズ1−B1120は、レンズボルダー1−B1111に固定される。二個のスプリングシ−ト1−B1113は、レンズボルダー1−B1111、および、フレーム1−B1112に接続され、それぞれ、レンズボルダー1−B1111の反対側上に設置される。よって、レンズボルダー1−B1111は、フレーム1−B1112に可動で吊るされる。コイル1−B1114、および、磁気素子1−B1115は、それぞれ、レンズボルダー1−B1111、および、フレーム1−B1112上に設置されるとともに、互いに対応する。電流が、コイル1−B1114を流れるとき、電磁効果が、コイル1−B1114と磁気素子1−B1115間で形成され、レンズボルダー1−B1111、および、その上に設置されるレンズ1−B1120が、イメージセンサー1−B1300に対して移動する。
【0035】
図1−2B〜
図1−2Dを参照すると、反射ユニット1−B1200は、第一に、光学素子1−B1210、光学素子ホルダー1−B1220、フレーム1−B1230、少なくとも一つの支持部材1−B1240、少なくとも一つの第一ヒンジ1−B1250、第一駆動モジュール1−B1260、および、位置検出器1−B1201を有する。
【0036】
第一支持部材1−B1240は、フレーム1−B1230上に設置され、第一ヒンジ1−B1250は、第一支持部材1−B1240の中央のホ−ルを通過するとともに、光学素子ホルダー1−B1220が、第一ヒンジ1−B1250に固定される。よって、光学素子ホルダー1−B1220は、第一ヒンジ1−B1250により、枢動可能に、フレーム1−B1230に枢接される。光学素子1−B1210は光学素子ホルダー1−B1220上に設置されるので、光学素子ホルダー1−B1220がフレーム1−B1230に対して回転するとき、その上に設置された光学素子1−B1210も、フレーム1−B1230に対して回転する。光学素子1−B1210は、プリズム、あるいは、反射鏡である。
【0037】
図1−2Eを参照すると、この実施形態において、防塵アセンブリ1−B1231が、フレーム1−B1230上に設置される。防塵アセンブリ1−B1231は第一ヒンジ1−B1250に隣接し、且つ、光学素子1−B1210と第一支持部材1−B1240間に設置される。防塵アセンブリ1−B1231は、第一ヒンジ1−B1250、あるいは、第一支持部材1−B1240に接触せず、つまり、防塵アセンブリ1−B1231と第一ヒンジ1−B1250間にギャップが形成され、もう一つのギャップが、防塵アセンブリ1−B1231と第一支持部材1−B1240間の形成される。
【0038】
第一支持部材1−B1240のおかげで、光学素子ホルダー1−B1220がフレーム1−B1230に対して回転するときに、第一ヒンジ1−B1250とフレーム1−B1230間の摩擦により生成される塵を防止する。さらに、防塵アセンブリ1−B1231のおかげで、第一支持部材1−B1240からのわずかな塵もブロックされるとともに、光学素子1−B1210に付着しないので、光学素子1−B1210の光学特性が維持される。
【0039】
この実施形態において、防塵アセンブリ1−B1231は、フレーム1−B1230と一体に形成されるプレ−トである。いくつかの実施形態において、防塵アセンブリ1−B1231は、フレーム1−B1230上に設置されるブラシである。
【0040】
図1−2Fを参照すると、固定構造1−B1221が、光学素子ホルダー1−B1220上に形成されて、第一ヒンジ1−B1250に連結される。この実施形態において、固定構造1−B1221は凹部であり、狭窄部1−B1222が凹部中に形成される。よって、光学素子ホルダー1−B1220を第一ヒンジ1−B1250に連結するのが便利であり、狭窄部1−B1222は、光学素子ホルダー1−B1220が、第一ヒンジ1−B1250から落下するのを防止することができる。
【0041】
いくつかの実施形態において、第一支持部材1−B1240の位置、および、固定構造1−B1221の位置は交換できる。つまり、第一支持部材1−B1240を光学素子ホルダー1−B1220上に設置し、固定構造1−B1221をフレーム1−B1230上に形成してもよい。いくつかの実施形態において、反射ユニット1−B1200は、さらに、密封部材(たとえば、接着剤か、フック)を有する。第一ヒンジ1−B1250が固定構造1−B1221の凹部に入った後、密封部材が凹部の開口を封止する。
【0042】
図1−2B〜
図1−2Dに示されるように、第一駆動モジュール1−B1260は、第一電磁駆動アセンブリ1−B1261、および、第二電磁駆動アセンブリ1−B1262を有し、それぞれ、フレーム1−B1230、および、光学素子ホルダー1−B1220上に設置され、互いに対応する。
【0043】
たとえば、第一電磁駆動アセンブリ1−B1261は駆動コイルを有し、第二電磁駆動アセンブリ1−B1262は磁石を有する。電流が、駆動コイル(第一電磁駆動アセンブリ1−B1261)を流れるとき、駆動コイルと磁石間に電磁効果が生成される。よって、光学素子ホルダー1−B1220、および、光学素子1−B1210は、第一軸1−R1で、フレーム1−B1230に対して回転し(Y軸に沿って延伸する)、イメージセンサー1−B1300上の外部光1−Lの位置を調整する。
【0044】
位置検出器1−B1201は、フレーム1−B1230上に設置されて、第二電磁駆動アセンブリ1−B1262に対応し、第二電磁駆動アセンブリ1−B1262の位置を検出して、光学素子1−B1210の回転角を得る。位置検出器1700は、たとえば、ホ−ルセンサー、磁気抵抗効果センサー(MR sensor)、巨大磁気抵抗効果センサー(GMR sensor)、トンネル磁気抵抗効果センサー(TMR sensor)、あるいは、フラックスゲ−トセンサーである。
【0045】
いくつかの実施形態において、第一電磁駆動アセンブリ1−B1261は磁石を有し、第二電磁駆動アセンブリは駆動コイルを有する。これらの実施形態において、位置検出器1−B1201は、光学素子ホルダー1−B1220上に設置されて、第一電磁駆動アセンブリ1−B1261に対応する。
【0046】
図1−2Aを参照すると、この実施形態において、第一光学モジュール1−B1000の構造は、第三光学モジュール1−B3000の構造と同じであるが、第一光学モジュール1−B1000中のレンズ1−B1120の焦点距離が、第三光学モジュール1−B3000の焦点距離と異なる。
【0047】
さらに、注意すべきことは、第一光学モジュール1−B1000中の反射ユニット1−B1200、および、第三光学モジュール1−B3000中の反射ユニットは、それぞれ、光学システム1−B10に入る外部光を、第一入光孔1−B1001、および、第三入光孔1−B3001から、第一、および、第三光学モジュール1−B1000、および、1−B3000のイメージセンサーに導く。とくに、第一入光孔1−B1001から光学システム1−B10に入る外部光は、第一光学モジュール1−B1000中の反射ユニット1−B1200により反射されて、−X軸(第一方向)に沿って移動するとともに、第三入光孔1−B3001から、光学システム1−B10に入る別の外部光は、第三光学モジュール1−B3000中の反射ユニットにより反射されて、X軸(第二方向)に沿って移動する。
【0048】
光学システム1−B10中の第二光学モジュール1−B2000の構造は、光学システム1−A10中の第一光学モジュール1−A1000の構造と同じである。よって、簡潔にするため説明を省略する。注意すべきことは、第二光学モジュール1−B2000に入る外部光は、第二入光孔1−B2001を通過して、Z軸に沿って、第二光学モジュール1−B2000中のイメージセンサーに到達し、第二光学モジュール1−B2000中のイメージセンサーの感知表面は、Z軸に垂直である。一方、第一光学モジュール1−B1000、および、第三光学モジュール1−B3000のイメージセンサーの感知表面は、Z軸に平行である。
【0049】
前述の構造のおかげで、Z軸に沿った第一光学モジュール1−B1000の厚さ、および、Z軸に沿った第三光学モジュール1−B3000の厚さが減少し、第一、および、第三光学モジュール1−B1000、および、1−B3000は、薄型電子装置1−B20中に設置することができ、第一光学モジュール1−B1000の焦点距離、および、第三光学モジュール1−B3000の焦点距離は、第二光学モジュール1−B2000の焦点距離より大きい。
【0050】
図1−3A、および、
図1−3Bを参照すると、本発明の別の実施形態において、反射ユニット1−B1200は、さらに、第一安定部材1−B1270、第二駆動モジュール1−B1280、および、第二安定部材1−B1290を有する。第一安定部材1−B1270は、少なくとも一つのスプリングシ−トであり、フレーム1−B1230、および、光学素子ホルダー1−B1220に接続されて、安定力が提供され、光学素子ホルダー1−B1220をフレーム1−B1230に対する元の位置で保持する。よって、第一駆動モジュール1−B1260が操作しないときでも(たとえば、電流が第一電磁駆動アセンブリ1−B1261に流れない)、電子装置1−B20の振動によって生じるフレーム1−B1230に対する光学素子ホルダー1−B1220の回転が防止され、衝突による光学素子1−B1210のダメ−ジが回避される。
【0051】
第二駆動モジュール1−B1280は、少なくとも一つの第三電磁駆動アセンブリ1−B1281、および、少なくとも一つの第四電磁駆動アセンブリ1−B1282を有し、それぞれ、光学システム1−B10のフレーム1−B1230、および、ハウジング1−B11上に設置される。たとえば、第三電磁駆動アセンブリ1−B1281は磁石を有し、第四電磁駆動アセンブリ1−B1282は駆動コイルを有する。電流が駆動コイル(第四電磁駆動アセンブリ1−B1282)を流れるとき、駆動コイルと磁石間に電磁効果が生成される。よって、フレーム1−B1230、光学素子ホルダー1−B1220、および、光学素子1−B1210は、ハウジング1−B11に対し、第二回転軸1−R2(Z軸に沿って延伸)で同時に回転させることができ、イメージセンサー1−B1300上の外部光の位置を調整することができる。注意すべきことは、この実施形態において、第二回転軸1−R2は、光学素子1−B1210の反射面の中央を通過することである。
【0052】
いくつかの実施形態において、第三電磁駆動アセンブリ1−B1281は駆動コイルを有し、第四電磁駆動アセンブリ1−B1282は磁石を有する。
【0053】
図1−3Bに示されるように、第一安定部材1−B1270と同様に、第二安定部材1−B1290は、ハウジング1−B11、および、フレーム1−B1230に接続され、安定力が提供されて、ハウジング1−B11に対し、所定位置で、フレーム1−B1230を維持する。
【0054】
この実施形態において、第二安定部材1−B1290は、第一固定セクション1−B1291、第二固定セクション1−B1292、および、複数のストリング部分1−B1293を有するスプリングシ−トである。第一固定セクション1−B1291、および、第二固定セクション1−B1292は、それぞれ、ハウジング1−B11、および、フレーム1−B1230に固定され、ストリング部分1−B1293は、第一固定セクション1−B1291、および、第二固定セクション1−B1292に接続される。特に、ストリング部分1−B1293は平行に設置される。各ストリング部分1−B1293は屈曲構造を有し、ストリング部分1−B1293の幅は異なる。とくに、第二回転軸1−R2からストリング部分1−B1293の幅は、第二回転軸1−R2に近接するストリング部分1−B1293の幅より大きく、大きい変形量に耐える。
【0055】
この実施形態において、第一導引アセンブリ1−B1232はフレーム1−B1230上に設置され、第二導引アセンブリ1−B12はハウジング1−B11上に設置される。第一導引アセンブリ1−B1232は弧形スロットであり、第二導引アセンブリ1−B12は、スロットに収容されるスライダーであり、弧形スロットの曲率中心が第二回転軸1−R2に位置する。第二駆動モジュール1−B1280が、光学素子ホルダー1−B1220をハウジング1−B11に対して回転させるとき、スライダーはスロットに沿って滑動する。この実施形態において、複数のボ−ル1−B1233がスロット中に設置されるので、スライダーがさらに円滑に滑動する。
【0056】
図1−4A、および、
図1−4Bを参照すると、本発明の別の実施形態において、第二安定部材1−B1290は導磁部材であり、ハウジング1−B11上に設置されて、第二駆動モジュール1−B1280の第三電磁駆動アセンブリ1−B1281に対応する。第三電磁駆動アセンブリ1−B1281は磁石である。よって、フレーム1−B1230は、第二安定部材1−B1290と第三電磁駆動アセンブリ1−B1281間の磁力により、ハウジング1−B11に対して所定位置で保持される。さらに、導磁部材は、第三電磁駆動アセンブリ1−B1281と第四電磁駆動アセンブリ1−B1282間の電磁効果を増加させて、第二駆動モジュール1−B1280の駆動力を増加させる。
【0057】
フレーム1−B1230上に設置される第一導引アセンブリ1−B1232は少なくとも一つのボ−ルを有し、第二導引アセンブリ1−B12は、ハウジング1−B11上に形成される弧形スロットである。ボ−ル1−B1233は、弧形スロット中に収容され、弧形スロットの曲率中心は第二回転軸1−R2に隣接する。よって、第二駆動モジュール1−B1280が、光学素子ホルダー1−B1220をハウジング1−B11に対して回転させるとき、ボ−ル1−B1233がスロットに沿って滑動する。
【0058】
図1−5A、および、
図1−5Bを参照すると、本発明の別の実施形態において、第二安定部材1−B1290は、フレーム1−B1230、および、ハウジング1−B11に接続されるフラットコイルスプリングである。さらに、第一導引アセンブリ1−B1232と第二導引アセンブリ1−B12は、第二支持部材1−B1234と第二ヒンジ1−B1235により代替することができる。第二支持部材1−B1234はハウジング1−B11上に設置され、第二ヒンジ1−B1235は、第二支持部材1−B1234中央でホ−ルを通過し、光学素子ホルダー1−B1220は第二ヒンジ1−B1235に固定される。
【0059】
第二支持部材1−B1234は、第二回転軸1−R2上に設置されるとともに、第二回転軸1−R2に沿って延伸する。よって、第二駆動モジュール1−B1280が、光学素子ホルダー1−B1220をハウジング1−B11に対して回転させるとき、光学素子ホルダー1−B1220が、確実に、第二回転軸1−R2で回転できるようにする。いくつかの実施形態において、第二支持部材1−B1234は光学素子ホルダー1−B1220上に設置され、第二ヒンジ1−B1235の一端がハウジング1−B11に固定される。
【0060】
図16A、および、
図16Bを参照すると、本発明の別の実施形態において、第二安定部材1−B1290は、フレーム1−B1230とハウジング1−B11に接続されるト−ションスプリングであり、第一安定部材1−B1270は、フレーム1−B1230と光学素子ホルダー1−B1220に接続されるらせんスプリングである。
【0061】
図1−7A〜
図1−7Cを参照すると、本発明の別の実施形態において、光学システム1−C10は電子装置1−C20中に設置され、且つ、第一光学モジュール1−C1000、第二光学モジュール1−C2000、および、第三光学モジュール1−C3000を有する。第二光学モジュール1−C2000の構造は、光学システム1−A10中の第一光学モジュール1−A1000の構造に類似し、且つ、第一光学モジュール1−C1000、および、第三光学モジュール1−C3000は、それぞれ、レンズユニット1−C1100と1−C3100、および、イメージセンサー1−C1300と1−C3300を有し、レンズユニット1−C1100、および、1−C3100は、レンズユニット1−B1100と同じであり、イメージセンサー1−C1300、および、1−C3300は、イメージセンサー1−B1300と同じである。よって、簡潔にするため説明を省略する。
【0062】
第一光学モジュール1−C1000の第一入光孔1−C1001、および、第三光学モジュール1−C3000の第三入光孔1−C3001は一体に形成され、第二光学モジュール1−C2000の第二入光孔1−C2001に隣接する。第一光学モジュール1−C1000と第三光学モジュール1−C3000により、反射ユニット1−C1200が用いられ、外部光は、反射ユニット1−C1200により、第一光学モジュール1−C1000のレンズユニット1−C1100、あるいは、第三光学モジュール1−C3000のレンズユニット1−C3100に反射される。
【0063】
図1―7D、および、
図1−7Eに示されるように、反射ユニット1−C1200は、光学素子1−C1210、光学素子ホルダー1−C1220、フレーム1−C1230、少なくとも一つの第一支持部材1−C1240、少なくとも一つの第一ヒンジ1−C1250、および、第一駆動モジュール1−C1260を有する。
【0064】
第一支持部材1−C1240は、フレーム1−C1230上に設置され、第一ヒンジ1−C1250は、第一支持部材1−C1240の中央でホ−ルを通過し、光学素子ホルダー1−C1220は、第一ヒンジ1−C1250に固定される。よって、光学素子ホルダー1−C1220は、第一ヒンジ1−C1250により、枢動可能に、フレーム1−C1230に枢接される。また、光学素子1−C1210が光学素子ホルダー1−C1220上に設置されるので、光学素子ホルダー1−C1220がフレーム1−C1230に対して回転するとき、その上に設置される光学素子1−C1210も、フレーム1−C1230に対して回転する。光学素子1−C1210は、プリズム、あるいは、反射鏡である。
【0065】
第一駆動モジュール1−C1260は、少なくとも一つの第一電磁駆動アセンブリ1−C1261、および、少なくとも一つの第二電磁駆動アセンブリ1−C1262を有し、それぞれ、フレーム1−C1230、および、光学素子ホルダー1−C1220上に設置される。
【0066】
たとえば、第一電磁駆動アセンブリ1−C1261は駆動コイルを有し、第二電磁駆動アセンブリ1−C1262は磁石を有する。電流が、駆動コイル(第一電磁駆動アセンブリ1−C1261)を流れるとき、駆動コイルと磁石間に電磁効果が生成される。よって、光学素子ホルダー1−C1220、および、光学素子1−C1210は、第一軸1−R1で、フレーム1−C1230に対して回転する(Y軸に沿って延伸する)。
【0067】
注意すべきことは、この実施形態において、第一駆動モジュール1−C1260は、光学素子ホルダー1−C1220、および、光学素子1−C1210を、フレーム1−C1230に対し、90度以上回転させることができることである。よって、第一、および、第三入光孔1−C1001と1−C3001から、光学システム1−C10に入る外部光は、光学素子1−C1210の角度にしたがって、第一光学モジュール1−C1000のレンズユニット1−C1100、あるいは、第三光学モジュール1−C3000のレンズユニット1−C3100に反射する。
【0068】
図1−7B、および、
図1−7Cに示されるように、この実施形態において、反射ユニット1−C1200は、さらに、二個の第一磁気素子1−C1271と第二磁気素子1−C1272を有する第一安定部材1−C1270を有する。二個の第一磁気素子1−C1271は、それぞれ、光学素子ホルダー1−C1220の異なる表面上に設置され、第二磁気素子1−C1272は、光学システム1−C10のハウジング1−C11、あるいは、フレーム1−C1230上に設置される。
【0069】
光学素子1−C1210が第一角度であるとき(
図1−7B)、第一磁気素子1−C1271のひとつは、第二磁気素子1−C1272に隣接し、光学素子ホルダー1−C1220、および、光学素子1−C1210は、フレーム1−C1230に対して固定され、外部光は、光学素子1−C1210により反射されるとともに、イメージセンサー1−C1300に到達する。光学素子1−C1210が第一駆動モジュール1−C1260により駆動されて、第一角度から第二角度に回転する時(
図1−7C)、別の第一磁気素子1−C1271が第二磁気素子1−C1272に隣接し、光学素子ホルダー1−C1220、および、光学素子1−C1210がフレーム1−C1230に対して固定され、このとき、外部光は、光学素子1−C1210により反射されるとともに、イメージセンサー1−C3300に到達する。
【0070】
図1−8A、および、
図1−8Bを参照すると、本発明の別の実施形態において、第一入光孔1−C1001、および、第三入光孔1−C3001は、それぞれ、光学システム1−C10の反対表面上に形成される。第一安定部材1−C1270は、第一磁気素子1−C1271、および、二個の第二磁気素子1−C1272を有する。第一磁気素子1−C1271は光学素子ホルダー1−C1220上に設置され、第二磁気素子1−C1272は、光学システム1−C10のハウジング1−C11、あるいは、フレーム1−C1230上に設置される。光学素子ホルダー1−C1220、および、光学素子1−C1210は、二個の第二磁気素子1−C1272間に設置される。
【0071】
光学素子1−C1210が第一角度にあるとき(
図1−8A)、第一磁気素子1−C1271は、第二磁気素子1−C1272の一つに隣接し、光学素子ホルダー1−C1220、および、光学素子1−C1210は、フレーム1−C1230に対して固定され、外部光は、光学素子1−C1210により反射され、イメージセンサー1−C1300に到達する。光学素子1−C1210が第一駆動モジュール1−C1260により駆動されて、第一角度から第二角度に回転するとき(
図1−8B)、第一磁気素子1−C1271は、別の第二磁気素子1−C1272に隣接し、光学素子ホルダー1−C1220、および、光学素子1−C1210は、フレーム1−C1230に対して固定され、外部光は、光学素子1−C1210により反射されるとともに、イメージセンサー1−C3300に到達する。
【0072】
図1−9A、および、
図1−9Bを参照すると、本発明の別の実施形態において、光学システム1−D10は、電子装置1−D20中に設置され、且つ、第一光学モジュール1−D1000、第二光学モジュール1−D2000、および、第三光学モジュール1−D3000を有する。第二光学モジュール1−D2000の構造は、光学システム1−A10中の第一光学モジュール1−A1000の構造に類似し、第一光学モジュール1−D1000、および、第三光学モジュール1−D3000は、それぞれ、レンズユニット1−D1100と1−D3100、および、イメージセンサー1−D3100と1−D3300を有し、レンズユニット1−D1100、および、1−D3100は、レンズユニット1−B1100と同じであり、イメージセンサー1−D3100、および、1−D3300は、イメージセンサー1−B1300と同じである。よって、簡潔にするため説明を省略する。
【0073】
反射ユニット1−D1200が、第一光学モジュール1−D1000、および、第三光学モジュール1−D3000により用いられる。反射ユニット1−D1200は、二個の光学素子1−D1210、1−D1220、および、光学素子ホルダー1−D1230を有する。光学素子1−D1210、1−D1220は、光学素子ホルダー1−D1230上に設置され、それぞれ、第一光学モジュール1−D1000の第一入光孔1−D1001、および、第三光学モジュール1−D3000の第三入光孔1−D3001に対応する。よって、第一入光孔1−D1001から、光学システム1−D10に入る外部光は、光学素子1−D1210により反射されて、-X軸(第一方向)に沿って移動し、第三入光孔1−D3001から、光学システム1−D10に入る別の外部光は、光学素子1−D1220により反射されるとともに、X軸(第二方向)に沿って移動する。
【0074】
引き続き、
図1−9A、および、
図1−9Bを参照すると、この実施形態において、反射ユニット1−D1200は、さらに、補正駆動モジュール1−D1240を有し、光学システム1−D10は、さらに、慣性検出モジュール1−D4000を有する。補正駆動モジュール1−D1240は、それぞれ、光学素子ホルダー1−D1230と反射ユニット1−D1200のケース上に設置される電磁駆動アセンブリ1−D1241と1−D1242を有する。補正駆動モジュール1−D1240が用いられて、光学素子ホルダー1−D1230を回転させる。たとえば、電磁駆動アセンブリ1−D1241は磁石であり、電磁駆動アセンブリ1−D1242は駆動コイルである。電流が駆動コイル(電磁駆動アセンブリ1−D1242)に流れるとき、駆動コイルと磁石間に電磁効果が生成される。よって、光学素子ホルダー1−D1230、および、その上に設置される光学素子1−D1241、および、1−D1242は、同時に回転させることができる。
【0075】
慣性検出モジュール1−D4000は、ジャイロスコ−プ、あるいは、加速度検出器であり、補正駆動モジュール1−D1240に電気的に接続される。慣性検出モジュール1−D4000は、光学システム1−D10の重力状態、あるいは、加速状態を測定した後、測定結果を補正駆動モジュール1−D1240に送信する。補正駆動モジュール1−D1240は、測定結果にしたがって、適当な電力を駆動アセンブリ1−D1242に提供して、光学素子1−D1210、および、1−D1220を回転させる。
【0076】
光学素子1−D1210、および、1−D1220の屈折率は、空気の屈折率より大きい。この実施形態において、光学素子1−D1210、および、1−D1220はプリズムである。いくつかの実施形態において、光学素子1−D1210、および/または、光学素子1−D1220は反射鏡である。
【0077】
いくつかの実施形態において、前述の実施形態中のレンズユニットは、ズームレンズであり、光学モジュールは、ズームモジュールになる。たとえば、
図1〜
図10に示されるように、レンズユニットは、対物レンズ1−0、接眼レンズ1−E、および、少なくとも一つの光学レンズ1−Sを有し、光学レンズ1−Sは、対物レンズ1−0と接眼レンズ1−Eの間に設置され、且つ、対物レンズ1−0に対して移動する。
【0078】
総合すると、本発明は、光学素子ホルダー、光学素子、フレーム、第一支持部材、第一ヒンジ、および、第一駆動モジュールを有する反射ユニットが提供される。光学素子が光学素子ホルダー上に設置される。第一支持部材が、フレーム、あるいは、光学素子ホルダー上に設置される。第一ヒンジは、枢動可能に、光学素子ホルダー、および、フレームに枢接される。第一駆動モジュールが、光学素子ホルダーをフレームに対して回転させる。光学素子ホルダーがフレームに対して回転するとき、第一ヒンジは、第一支持部材により、光学素子ホルダー、あるいは、フレームに対して回転する。
【0080】
図2−1を参照すると、本発明の一実施形態において、光学システム2−10は、電子装置2−20中に設置されて、写真、あるいは、動画撮影に用いられる。電子装置2−20は、たとえば、スマ−トフォン、あるいは、デジタルカメラである。写真、あるいは、動画撮影時、光学システム2−10は光線を受信するとともに、イメージを形成し、イメージは、電子装置2−20中のプロセッサ (図示しない)に送信され、イメージの後処理が実行される。
【0081】
図2−2を参照すると、光学システム2−10は、レンズユニット2−1000、反射ユニット2−2000、および、イメージセンサー2−3000を有し、レンズユニット2−1000は、反射ユニット2−2000とイメージセンサー2−3000の間に設置され、反射ユニット2−2000は、電子装置2−20のケース2−21上の開口2−22の横に設置される。
【0082】
外部光2−Lは、第一方向(Z軸)に沿って、開口2−22により、光学システム2−10に入るとともに、反射ユニット2−2000により反射される。反射された外部光2−Lは、第二方向(-X軸)に沿って移動し、レンズユニット2−1000を通過して、イメージセンサー2−3000に到達する。つまり、反射ユニット2−2000は、第一方向から第二方向に、外部光2−Lの移動方向を変化させる。
【0083】
図2−2に示されるように、レンズユニット2−1000は、主に、レンズ駆動メカニズム2−1100、および、レンズ2−1200を有し、レンズ駆動メカニズム2−1100が用いられて、レンズ2−1200を、イメージセンサー2−3000に対して移動させる。たとえば、レンズ駆動メカニズム2−1100は、レンズボルダー2−1110、フレーム2−1120、二個のスプリングシ−ト2−1130、少なくとも一つのコイル2−1140、および、少なくとも一つの磁気素子2−1150を有する。
【0084】
レンズ2−1200は、レンズボルダー2−1110に固定される。二個のスプリングシ−ト2−1130は、レンズボルダー2−1110、および、フレーム2−1120に接続され、それぞれ、レンズボルダー2−1110の反対側に設置される。よって、レンズボルダー2−1110は、フレーム2−1120に可動で吊るされる。コイル2−1140、および、磁気素子2−1150は、それぞれ、レンズボルダー2−1110、および、フレーム2−1120上に設置され、互いに対応する。
【0085】
電流が、コイル2−1140を流れるとき、コイル2−1140と磁気素子2−1150間に電磁効果が生成され、レンズボルダー2−1110、および、その上に設置されるレンズ2−1200は、イメージセンサー2−3000に対して移動し、自動焦点の目的を達成する。
【0086】
図2−3は、この実施形態による反射ユニット2−2000の立体図で、
図2−4はそれらの立体分解図である。
図2−2〜
図2−4を参照すると、反射ユニット2−2000は、主に、光学素子2−2100、および、光学素子駆動メカニズム2−2200を有し、光学素子駆動メカニズム2−2200は、可動部2−2210、固定部2−2220、駆動モジュール2−2230、複数の弾性素子2−2240、および、複数のダンピング部材2−2250を有する。
【0087】
図2−5、および、
図2−6を参照すると、可動部2−2210は、光学素子ホルダー2−2211、および、複数の間隔部材2−2212を有する。間隔部材2−2212は、光学素子ホルダー2−2211の表面2−2213上に設置され、光学素子2−2100は、間隔部材2−2212上に設置される。
【0088】
光学素子2−2100が間隔部材2−2212上に設置されるとき、光学素子ホルダー2−2211の表面2−2213は、光学素子2−2100に対面し、間隔部材2−2212によって、光学素子2−2100と表面2−2213の間にギャップ2−Gが形成される。
【0089】
空気がギャップ2−Gに充填される、あるいは、ユ−ザ−は、屈折率が光学素子2−1000より低い樹脂をギャップ2−Gに充填する。これにより、光学素子2−1000の反射界面両側上の材料が同じように維持され、光学素子2−2100の反射率が効果的に増加する(光学素子2−2100が直接、光学素子ホルダー2−2211に接触する場合、往々にして、完全に平坦ではない表面のせいで、全反射の発生が影響を受ける)。
【0090】
この実施形態において、間隔部材2−2212は、光学素子ホルダー2−2211の表面2−2213の辺縁上に対称的に設置され、光学素子ホルダー2−2211、および、間隔部材2−2211が、一体に形成される。
【0091】
光学素子ホルダー2−2211は、さらに、表面2−2213に接続される少なくとも一つの取付壁2−2214を有し、取付壁2−2214のノ−マル方向は、表面2−113のノ−マル方向と異なる。少なくとも一つの溝2−2215が、光学素子2−2100に面する取付壁2−2214表面上に形成され、溝2−2215は、取付壁2−2214の側面2−2216に延伸する。光学素子2−2100が間隔部材2−2212に設置された後、ユ−ザ−は、接着部材2−2260(たとえば、接着剤)を溝2−2215に充填する。接着部材2−2260が、取付壁2−2214と光学素子2−2100間に拡散して、光学素子2−2100と接触する。これにより、 光学素子2−2100が光学素子ホルダー2−2211に固定される。
【0092】
この実施形態において、接着スロット2−2217、および、陥没部分2−2218が、さらに、光学素子ホルダー2−2211の表面2−2213上に形成される。接着スロット2−2217は取付壁2−2214に隣接し、よって、余剰の接着部材2−2260が、接着スロット2−2217に収容されるとともに、光学素子2−2100と表面2−2213間の位置に進入しない。陥没部分2−2218の位置は、光学素子2−2100に対応するので、光学素子ホルダー2−2211の重量は減少し、反射率に影響しない。
【0093】
さらに、
図2−2、および、
図2−5に示されるように、光学素子ホルダー2−2211は、さらに、表面2−2213に接続され、且つ、光学素子2−2100の切断面2−2110に面する接合表面2−2219を有する。接合表面2−2219、および、切断面2−2110が用いられて、光学素子2−2100を定位させる。注意すべきことは、接合表面2−2219は、切断面2−2110にほぼ平行であり、且つ、表面2−2213、および、間隔部材2−2212に平行でないことである。
【0094】
図2−2〜
図2−4を参照すると、固定部2−2220は、フレーム2−2221、ベース2−2222、カバー2−2223、回路板2−2224、および、少なくとも一つの強化素子2−2225を有する。フレーム2−2221、および、ベース2−2222は一緒に連結され、突起2−P1、および、2−P2は、それぞれ、フレーム2−2221とベース2−2222上に形成される。カバー2−2223は、突起2−P1、および、2−P2に対応する複数のホール2−Oを有する。よって、フレーム2−2221、および、ベース2−2222は、ホール2−Oにより、突起2−P1、および、2−P2を押すことにより、互いに固定される。
【0095】
この実施形態において、固定部2−2220は、さらに、フレーム2−2221の外側面2−2227から突出する複数の(少なくとも三つ)延長部2−2226を有する。各延長部2−2226は接触面2−2226aを有する。延長部2−2226の接触面2−2226aは、共平面である。
【0096】
反射ユニット2−2000が光学システム2−10中で組み立てられるとき、固定部2−2220の外側面2−2227は、レンズユニット2−1000に面し、接触面2−2226aはレンズユニット2−1000と接触する(
図2−2)。接触面2−2226aは共平面であるので、組み立て時、反射ユニット2−2000が、レンズユニット2−1000に対して傾斜するのを防止し、外部光2−Lの移動方向の偏差が防止される。
【0097】
回路板2−2224は、ベース2−2222上に設置され、駆動モジュール2−2230に電気的に接続される。強化素子2−2225は回路板2−2224上に設置されて、回路板2−2224がほかの部品と衝突しないように保護する。つまり、回路板2−2224は、強化素子2−2225と駆動モジュール2−2230間に設置され、強化素子2−2225により被覆される。
【0098】
いくつかの実施形態において、強化素子2−2225は省略され、固定部2−2220のカバー2−2223は、回路板2−2224下方の位置に延伸する。回路板2−2224は、ベース2−2222とカバー2−2223の間に設置される。
【0099】
図2−2〜
図2−4に示されるように、駆動モジュール2−2230は、少なくとも一つの第一電磁駆動アセンブリ2−2231、および、少なくとも一つの第二電磁駆動アセンブリ2−2232を有し、それぞれ、光学素子ホルダー2−2211、および、回路板2−2224上に設置される。第二電磁駆動アセンブリ2−2232はベース2−2222のホ−ル2−2228を通過し、第一電磁駆動アセンブリ2−2231に対応する。
【0100】
光学素子ホルダー2−2211、および、光学素子2−2100は、第一電磁駆動アセンブリ2−2231と第二電磁駆動アセンブリ2−2232間の電磁効果により駆動されて、固定部2−2220に対して回転する。たとえば、この実施形態において、第一電磁駆動アセンブリ2−2231は駆動コイルであり、第二電磁駆動アセンブリ2−2232は少なくとも一つの磁石を有する。
【0101】
電流が駆動コイル(第一電磁駆動アセンブリ2−2231)を流れるとき、駆動コイルと磁石間に電磁効果生成される。よって、光学素子ホルダー2−2211、および、光学素子2−2100は、回転軸2−R (Y軸に沿って延伸する)で、固定部2−2220に対して回転し、これにより、イメージセンサー2−3000上の光線2−Lの位置を細かく調整する。
【0102】
いくつかの実施形態において、第一電磁駆動アセンブリ2−2231は磁石であり、第二電磁駆動アセンブリ2−2232は駆動コイルである。
【0103】
図2−4、および、
図2−7を参照すると、弾性素子2−2240は、可動部2−2210と固定部2−2220に接続されて、固定部2−2220上に可動部2−2210を取り付ける。とくに、各弾性素子2−2240は、第一固定セクション2−2241、第二固定セクション2−2242、および、一つ以上のストリング部分2−2243を有する。第一固定セクション2−2241は固定部2−2220に固定され、第二固定セクション2−2242は可動部2−2210に固定され、ストリング部分2−2243は、第一固定セクション2−2241、および、第二固定セクション2−2242に接続される。
【0104】
少なくとも一つの位置決め支柱2−T1が光学素子ホルダー2−2211上に形成され、位置決め支柱2−T1に対応する少なくとも一つの位置決め凹部2−T2が第二固定セクション2−2242上に形成される。弾性素子2−2240が可動部2−2210、および、固定部2−2220に接続されるとき、位置決め支柱2−T1が位置決め凹部2−T2に進入する。ユ−ザ−は接着剤を用いて、位置決め支柱2−T1と第二固定セクション2−2242を接着し、第二固定部2−2242を可動部2−2210に固定する。
【0105】
図2−8、および、
図2−9を参照すると、固定部2−2220のフレーム2−2221、および、ベース2−2222が結合されるとき、第一固定セクション2−2241の少なくとも一部が、フレーム2−2221とベース2−2222間で固定される。よって、第一固定セクション2−2241が、固定部2−2220に固定される。
【0106】
注意すべきことは、この実施形態において、可動部2−2210上に設置される弾性素子2−2240の第二固定セクション2−2242は、共平面であり、均一な弾力を光学素子ホルダー2−2211に加えることである。さらに、回転軸2−Rから見ると、光学素子2−2100の少なくとも一部と各弾性素子2−2230が重複する(
図2−9に示される)。
【0107】
図2―7に示されるように、この実施形態において、いくつかのダンピング部材2−2250が光学素子ホルダー2−2211、および、固定部2−2220に接続され、いくつかのダンピング部材2−2250は、第一固定セクション2−2241、および、ストリング部分2−2243に接続される。駆動モジュール2−2230が、光学素子ホルダー2−2211を固定部2−2220に対して回転させるとき、これらのダンピング部材2−2250は振動を減少させる。
【0108】
注意すべきことは、ダンピング部材2−2250は、回転軸2−Rから離れる位置上に設置され、且つ、光学素子ホルダー2−2211の中心は、同じ素子を接続するダンピング部材2−2250間に位置することである。たとえば、ダンピング部材2−2250は、光学素子ホルダー2−2211の表面2−2213の隅に隣接し、且つ、光学素子ホルダー2−2211の中心は、光学素子ホルダー2−2211と固定部2−2220に接続される二個のダンピング部材2−2250間に位置する(および/または、第一固定セクション2−2241とストリング部分2−2243を接続する二個のダンピング部材2−2250間に位置する)。よって、駆動モジュール2−2230が光学素子ホルダー2−2211を回転させるときの光学素子ホルダー2−2211の偏差が回避される。
【0109】
いくつかの実施形態において、反射ユニット2−2000は、さらに、第二固定セクション2−2242、および、ストリング部分2−2243に接続されるダンピング部材2−2250を有する。
【0110】
図2−2、2−5、および、2−10を参照すると、この実施形態において、光学素子ホルダー2−2211は、さらに、少なくとも一つの回転制限構造2−B1、および、少なくとも一つのシフト制限構造1−B2を有し、それぞれ、光学素子ホルダー2−2211の回転角度と移動範囲を制限する。
【0111】
とくに、回転制限構造2−B1は、第一電磁駆動アセンブリ2−2231から突出し、シフト制限構造2−B2は、回転軸2−Rに沿って、光学素子2−2100の両側上に設置される。光学素子ホルダー2−2211が、固定部2−2220に対し所定角度回転するとき、回転制限構造2−B1が固定部2−2220と接触し、第一電磁駆動アセンブリ2−2231と第二電磁駆動アセンブリ2−2232の間、シフト制限構造2−B2と固定部2−2220間に、それぞれ、ギャップが形成される。
【0112】
光学素子ホルダー2−2211が、固定部2−2220に対して所定位置に移動するとき、シフト制限構造2−B2が固定部2−2220と接触し、回転制限構造2−B1と固定部2−2220間にギャップが形成される。
【0113】
前述の構造により、光学素子ホルダー2−2211の移動範囲が制限される。衝突による光学素子2−2100、および、駆動モジュール2−2230へのダメ−ジが回避され、部品間の摩擦により生じる塵も減少する。
【0114】
いくつかの実施形態において、回転制限構造2−B1はシフト制限構造2−B2上に形成される。回転制限構造2−B1、および、シフト制限構造2−B2は一体に形成される。つまり、いくつかの実施形態において、回転制限構造2−B1が用いられて、光学素子ホルダー2−2211の移動範囲を制限する。
【0115】
さらに、この実施形態において、光学素子2−2100の入光面2−2120が、固定部2−2220の外表面2−2229と光学素子ホルダー2−2211間に設置され、光学素子ホルダー2−221が固定部2−2229に対して移動する間、入光面2−2120は、外表面2−2229から突出しない。よって、反射ユニット2−2000上に落ちた異物は、固定部2−2220によりブロックされ、光学素子2−2100に直接接触しない。
【0116】
本発明の実施形態において、前述の反射ユニット2−2000は、反射ユニット1−B1200、1−C1200、1−D1200、あるいは、12−1200にも適用される。
【0117】
総合すると、固定部、可動部、および、駆動モジュールを有する光学素子駆動メカニズムが提供され、可動部は、固定部に可動で接続され、且つ、光学素子ホルダーと間隔部材を有する。光学素子ホルダーは光学素子を支持し、光学素子に面する一表面を有する。光学素子は、外部光の進行方向を変化させる。間隔部材が表面と光学素子間に設置され、表面と光学素子間にギャップが形成される。駆動モジュールは、可動部を固定部に対して移動させる。
【0119】
図3−1は、本発明の一実施例によるカメラシステム3−100を示す図である。本発明のカメラシステム3−100は、各種電子装置、あるいは、電子装置、たとえば、スマ−トフォンやタブレット型コンピュ−タに装着されて、ユ−ザ−が画像捕捉機能を実行する。この実施形態において、カメラシステム3−100は、各種運搬用車両、たとえば、車に設置される。カメラシステム3−100は、固定焦点距離を有するカメラシステムであるが、これに限定されない。別の実施形態において、カメラシステムは、自動焦点(AF)機能を有するボイスコイルモ−タ−(VCM)でもよい。
【0120】
図3−1に示されるように、カメラシステム3−100は、レンズモジュール3−108、固定フレーム3−112、および、感光性モジュール3−115を有する。レンズモジュール3−108は感光性モジュール3−115上に設置され、且つ、接続部材3−116により、固定フレーム3−112に接続される。
図3−1に示されるように、レンズモジュール3−108は、鏡筒3−108Hと一つ以上の光学素子を有する。鏡筒3−108Hは、熱膨張係数が50(10−
6/K @ 20 °C)より小さい、つまり、20 °Cの鏡筒3−108Hの熱膨張係数が50(10−
6/K)より低い材料で形成される。たとえば、鏡筒3−108Hは、よい熱伝導率と低熱膨張係数の金属材質、たとえば、Kovarで形成されるので、外部環境の温度が高いとき(たとえば、60 °C)、カメラシステム3−100と外部環境は、熱平衡状態に素早く進入し、これにより、温度変化によりイメージ品質が影響される問題を解決する。
【0121】
さらに、鏡筒3−108Hは、光学素子(たとえば、第一レンズ3−LS1、第二レンズ3−LS2、第三レンズ3−LS3、第四レンズ3−LS4、および、第五レンズ3−LS5)を収容し、レンズモジュール3−108は光軸3−0を定義する。特に、第一レンズ3−LS1から第五レンズ3−LS5は光軸3−0に沿って設置される。たとえば、第二レンズ3−LS2は、第一レンズ3−LS1と感光性モジュール3−115間に設置される。
【0122】
この実施形態において、前述のレンズはガラス材で形成され、且つ、低熱膨張係数、たとえば、7.1(10−
6/K @ 20 °C)を有する。このほか、レンズモジュール3−108は、第一レンズ3−LS1と第二レンズ3−LS2間に設置される少なくとも一つのスペーサ3−SPを有し、スペーサ3−SPの熱膨張係数は50 (10−
6/K @ 20 °C)より小さい。たとえば、スペーサ3−SPは、金属材質、たとえば、Kovarで形成される。スペーサ3−SPは低熱膨張係数を有するので、カメラシステム3−100が熱を受けるとき、スペーサ3−SPの熱膨張による隣接する二個のレンズ間のスペーサに対する影響が減少する。
【0123】
このほか、カメラシステム3−100は、さらに、鏡筒3−108H上に設置される第一密封接着素子3−117を有し、第一密封接着素子3−117は第一レンズ3−LS1を囲む。よって、第一密封接着素子3−117は、外部環境の空気が第一レンズ3−LS1と鏡筒3−108H間のギャップに入るのを効果的に防止して、鏡筒3−108Hの気密性を増加させる。
【0124】
この実施形態において、カメラシステム3−100は、さらに、レンズモジュール3−108と感光性モジュール3−115間に設置されるフィルタ−3−FLを有し、フィルタ−3−FLが設置されて、レンズモジュール3−108に入る光線をろ過する。この実施形態において、フィルタ−3−FLは赤外線フィルタ−であるが、これに限定されない。このほか、フィルタ−3−FLはガラス材で形成される。
【0125】
図3−1に示されるように、感光性モジュール3−115は、ベース3−1151、および、感光性素子3−1153を有する。感光性素子3−1153はベース3−1151上に設置され、感光性素子3−1153はレンズモジュール3−108に対応する。外部光は、方向3−A1に沿って、光入射側(第一レンズ3−LS1の左側)からレンズモジュール3−108に移動し、複数のレンズを通過後、外部光は感光性モジュール3−115により受信されて、デジタルイメージ信号を生成する。この実施形態において、ベース3−1151は、たとえば、セラミック材で形成され、感光性素子3−1153は、たとえば、シリコンから形成される。
【0126】
図3−1に示されるように、レンズモジュール3−108、および、感光性モジュール3−115は、固定フレーム3−112上に設置される。特に、固定フレーム3−112は、底部3−1121、および、側壁3−1123を有する。固定フレーム3−112は容置空間3−ASを形成して、感光性モジュール3−115を収容する。さらに、固定フレーム3−112は、さらに、側壁3−1123上に位置する第一表面3−1125を有する。第一表面3−1125は光入射側に面し、レンズモジュール3−108は、接続部材3−116により、第一表面3−1125上に設置される。特に、鏡筒3−108Hは第三表面3−1081を有し、接続部材3−116は、第三表面3−1081と第一表面3−1125を接続する。接続部材3−116は、はんだか接着剤であるが、これに限定されない。注意すべきことは、接続部材3−116は、側壁3−1123により形成される開口3−1120を囲むことである。
【0127】
この実施形態において、カメラシステム3−100は、さらに、第一表面3−1125とレンズモジュール3−108の第三表面3−1081間に設置される第二密封接着素子3−119を有する。第二密封接着素子3−119はガラスフリットであるが、これに限定されない。第二密封接着素子3−119は、さらに、側壁3−1123により形成される開口3−1120を囲む。
【0128】
接続部材3−116と第二密封接着素子3−119を提供することにより、密封空間3−ESは、固定フレーム3−112、感光性モジュール3−115、および、レンズモジュール3−108間に形成され、密封空間3−ESは容置空間3−ASを有する。密封空間3−ESは、カメラシステム3−100外の外部環境から隔離される。よって、異物(たとえば、空気中の塵)がカメラシステム3−100に入って、画像品質に影響するのを防止することができる。このほか、密封空間3−ESの配置に基づいて外部環境の熱対流のカメラシステム3−100に対する影響も減少する。
【0129】
さらに、接続部材3−116と第二密封接着素子3−119を提供することにより、カメラシステム3−100の全体の機械強度が増加し、封止効果全体も増加する。この実施形態において、接続部材3−116は、第二密封接着素子3−119よりも、レンズモジュール3−108の光軸3−0に近接する。この配置に基づいて、カメラシステム3−100の製造プロセスがさらに便利になる。
【0130】
このほか、固定フレーム3−112は、さらに、第二表面3−1126を有し、第二表面3−1126、および、第一表面3−1125は異なる面に位置する。このほか、この実施形態において、感光性モジュール3−115は、接着剤3−GUにより、底部3−1121の第二表面3−1126に固定される。
【0131】
注意すべきことは、側壁3−1123が、熱膨張係数が50(10−
6/K @ 20 °C)より小さい材料で形成されることである。たとえば、側壁3−1123は金属材質で形成される。側壁3−1123が金属材質で形成されるので、よい熱伝導率と低熱膨張係数を有し、よって、カメラシステム3−100と外部環境が、熱平衡状態に素早く進入し、これにより、温度変化により影響される画像品質の問題を防止する。
【0132】
図3−1、および、
図3−2を参照する。
図3−2は、本発明の
図3−1中のレンズモジュール3−108、および、感光性モジュール3−115の感光性素子3−1153を示す図である。カメラシステム3−100が熱を受けないとき(たとえば、25 °C)、レンズモジュール3−108の焦点面は、
図3−2中の位置3−P1上、つまり、感光性モジュール3−115の感光性素子3−1153上に位置する。しかし、レンズモジュール3−108の温度が上昇するとき、レンズモジュール3−108の焦点面は、感光性素子3−1153の後方からもう一つの位置3−P2に移動する。このとき、感光性モジュール3−115により生成されるイメージがぼやける。
【0133】
上述の問題を解決するため、本発明の接続部材3−116、および、側壁3−1123は、異なる熱膨張係数を有するように設計される。たとえば、接続部材3−116の熱膨張係数は、側壁3−1123の熱膨張係数より大きい。カメラシステム3−100の温度が上昇するとき、光軸3−0に沿った接続部材3−116の膨張長さは、光軸3−0に沿った側壁3−1123の膨張長さより大きい。つまり、第一表面3−1125と第三表面3−1081間の距離変化は、第一表面3−1125と第二表面3−1126間の距離変化より大きい。よって、位置3−P2上の焦点面は、一方向3−A2に沿って、レンズモジュール3−108に移動するとともに、感光性モジュール3−115の感光性素子3−1153に戻るので、感光性モジュール3−115はクリアなイメージを生成することができる。注意すべきことは、接続部材3−116と側壁3−1123の熱膨張係数は、実際の需要によって調整することができることである。
【0134】
図3−3は、本発明の別の実施形態によるカメラシステム3−200を示す図である。カメラシステム3−200は、前述の カメラシステム3−100に類似し、それらの間の差異は、この実施形態中の接続部材3−116が、第二密封接着素子3−119より、レンズモジュール3−108の光軸3−0からかなり離れていることである。この配置は、接続部材3−116が提供されるとき、感光性モジュール3−115の汚染を防止することができる。
【0135】
次に、
図3−4は、本発明の別の実施形態によるカメラシステム3−300を示す図である。カメラシステム3−300は、前述のカメラシステム3−100に類似し、それらの差異は、この実施形態の第一レンズ3−LS1、および、第二レンズ3−LS2が、異なる材料で形成されることである。たとえば、第一レンズ3−LS1はガラスで形成され、第二レンズ3−LS2はプラスチック材で形成される。第一レンズ3−LS1の熱膨張係数は、第二レンズ3−LS2の熱膨張係数より低い。
【0136】
第一レンズ3−LS1の熱膨張係数は低いので、第一レンズ3−LS1と鏡筒3−108H間の熱膨張によるギャップの問題が解決され、これにより、レンズモジュール3−108の気密性が改善される。このほか、この実施形態において、第一レンズ3−LS1の硬度は、第二レンズ3−LS2より大きいので、外側の第一レンズ3−LS1は、内側の第二レンズ3−LS2を保護する。
【0137】
次に、
図3−5を参照すると、
図3−5は、本発明の別の実施形態によるカメラシステム3−400を示す図である。カメラシステム3−400は、上述のカメラシステム3−100に類似し、且つ、それらの間の差異は、この実施形態におけるレンズモジュール3−108Aが、さらに、駆動アセンブリ3−DA、ホルダー3−109、および、透明保護カバー3−120を有することである。鏡筒3−108Hは、可動で、ホルダー3−109に設置される。たとえば、鏡筒3−108Hは、二個の弾性素子(図示しない)により、ホルダー3−109中に吊るされる。
【0138】
駆動アセンブリ3−DAは、二個の磁石3−MG、および、二個のコイル3−CLを有し、コイル3−CLは、鏡筒3−108Hの反対側上に設置され、コイル3−CLに対応する磁石3−MGは、ホルダー3−109上に設置される。コイル3−CLが通電するとき、コイル3−CLは、磁石3−MGとして作用して、電磁力を生成し、鏡筒3−108Hとレンズを、光軸3−0に沿って、感光性モジュール3−115に対して移動させ、これにより、カメラシステム3−400の自動焦点機能が達成される。
【0139】
さらに、
図3−5に示されるように、この実施形態において、カメラシステム3−400は、さらに、透明保護カバー3−120とホルダー3−109(および、駆動アセンブリ3−DA)間に設置される第三密封接着素子3−121を有し、第三密封接着素子3−121は鏡筒3−108Hを囲む。第三密封接着素子3−121と第二密封接着素子3−119の配置に基づき、密封空間3−ESが、透明保護カバー3−120、ホルダー3−109、駆動アセンブリ3−DA、固定フレーム3−112、および、感光性モジュール3−115間に形成され、密封空間3−ESは、カメラシステム3−400外の外部環境から隔離される。
【0140】
密封空間3−ESの配置に基づき、外部環境の熱対流のカメラシステム3−400に対する影響も減少する。このほか、透明保護カバー3−120は、さらに、第一レンズ3−LS1を保護し、これにより、第一レンズ3−LS1が傷つくのを防止する。
【0141】
注意すべきことは、前述の任意のカメラシステムは、本発明の光学モジュール1−A1000、1−A2000、1−A3000、1−B2000、1−C2000、1−D2000、12−200にも適用することができることである。
【0142】
本発明は、各種運搬用車両上に設置することができるカメラシステムを提供する。カメラシステム中のいくつかの素子は、熱膨張係数が50(10−
6/K @ 20 °C)より小さい材料で形成される。たとえば、レンズはガラスで形成され、スペーサ、鏡筒、および、固定フレームはKovarで形成され、ベースは、たとえば、セラミック材で形成される。従来のカメラシステムと比較して、本発明のカメラシステムの素子の熱膨張係数は同じなので、カメラシステムが高温度外部環境にあるとき、各素子の熱膨張の変化は小さく、これにより、カメラシステムの温度変化の安定性を改善する。
【0144】
図4−1を参照すると、
図4−1は、本発明の一実施形態による光学素子駆動メカニズムの立体図である。注意すべきことは、この実施形態において、光学素子駆動メカニズム4−1が、光学素子4−40を駆動するカメラ機能を有する電子装置(図示しない)中に設置されて、自動焦点(AF)、および/または、光学画像安定化(OIS)機能を実行することができる。
【0145】
図4−2を参照すると、
図4−2は、
図4−1に示される光学素子駆動メカニズム4−1の立体分解図である。本実施形態において、光学素子駆動メカニズム4−1は、実質的に長方形の構造を有する。光学素子駆動メカニズム4−1は、主に、固定部4−F、可動部4−M、複数の第一弾性素子4−71、複数の第二弾性素子4−72、第一駆動アセンブリ4−61、および、第二駆動アセンブリ4−62を有する。固定部4−Fは、ハウジング4−10、ベース4−20、フレーム4−50、および、回路素子4−80を有する。ハウジング4−10は、頂面4−11、四個の側壁4−12を有する中空構造を有し、ハウジング4−10、および、ベース4−20が、中空ケースとして組み立てられて、光学素子駆動メカニズム4−1の内部部品を収める。フレーム4−50はハウジング4−10中に設置され、ハウジング4−10に固定される。回路素子4−80は、ベース4−20上に設置されて、電気信号を送信し、自動焦点、および/または、光学画像安定化の機能を実行する。たとえば、光学素子駆動メカニズム4−1は、光学素子4−40の位置を制御して、カメラ機能を実行する。
【0146】
可動部4−Mは、可動で、固定部4−Fに接続される。可動部4−Mは主に、キャリア4−30を有し、キャリア4−30は光学素子4−40を運ぶ。
図4−2に示されるように、キャリア4−30は、可動で、ハウジング4−10、および、ベース4−20に接続される。第一弾性素子4−71は第一方向(Z軸)で延伸し、且つ、弾性的に、ベース4−20、および、キャリア4−30に接続され、第一方向は光軸4−0に垂直である。このほか、第二弾性素子4−72はキャリア4−30上に設置されるとともに、第一弾性素子4−71、および、キャリア4−30に接続される。つまり、キャリア4−30は、第一弾性素子4−71、および、第二弾性素子4−72により、ベース4−20に接続され、第一弾性素子4−71、および、第二弾性素子4−72は金属素材である。
【0147】
第一駆動アセンブリ4−61は、第一磁気素子4−61A、および、対応する第一駆動コイル4−61Bを有する。第一磁気素子4−61Aはフレーム4−50上に設置され、第一駆動コイル4−61Bはキャリア4−30上に設置される。電流が第一駆動コイル4−61Bに加えられるとき、第一駆動コイル4−61B、および、第一磁気素子4−61A(すなわち、第一駆動アセンブリ4−61)により電磁駆動力が生成されて、キャリア4−30、および、光学素子4−40を、第一方向(Z軸)に沿って、ベース4−20に対して移動させる。よって、自動焦点、あるいは、光学画像安定化機能が実行される。
【0148】
このほか、第二駆動アセンブリ4−62は、第二磁気素子4−62A、および、対応する第二駆動コイル4−62Bを有する。第二磁気素子4−62Aはキャリア4−30上に設置され、第二駆動コイル4−62Bはベース4−20上に設置される。電流が第二駆動コイル4−62Bに加えられるとき、第二駆動アセンブリ4−62により電磁駆動力が生成されて、キャリア4−30、および、光学素子4−40を、光軸(X軸)に沿って、ベース4−20に対し回転させる。よって、自動焦点機能が実行される。キャリア4−30は、第一駆動アセンブリ4−61、第二駆動アセンブリ4−62の電磁駆動力、および、第一弾性素子4−71、第二弾性素子4−72の弾力により、フレーム4−50とベース4−20間に可動で吊るされる。
【0149】
図4−3を参照すると、
図4−3は、
図4−1の光学素子駆動メカニズム4−1内部の立体図である。注意すべきことは、光学素子駆動メカニズム4−1内部の構造をはっきりと説明するため、ハウジング4−10、および、フレーム4−50が示されていないことである。本実施形態において、第一駆動アセンブリ4−61の第一駆動コイル4−61Bは、第二弾性素子4−72により、第一弾性素子4−71に接続される。よって、電気信号は、第一弾性素子4−71により、回路素子4−80から第一駆動コイル4−61Bに送信されて、第一駆動アセンブリ4−61により、キャリア4−30の位置を制御する。本実施形態において、第一駆動コイル4−61Bは、第一駆動コイル4−61Bにより、回路素子4−80に電気的に接続され、第一駆動コイル4−61Bと回路素子4−80を電気的に接続する回路は追加設置されない。よって、光学素子駆動メカニズム4−1中の回路構造が簡潔化される。
【0150】
図4−4は、光出射方向4−D
oから見た光学素子駆動メカニズム4−1を示す図である。
図4−4に示されるように、光学素子駆動メカニズム4−1は、さらに、複数の制振材4−90を有し、回路素子4−80とキャリア4−30間に設置され、且つ、光軸4−0に平行な虚数平面(すなわち、X−Y面に平行な平面)上に位置する。たとえば、制振材4−90は、ゲル、あるいは、バッファ効果を有するその他の任意の制振材である。制振材4−90を配置することにより、光学素子駆動メカニズム4−1の振動効果が減少する。よって、所定位置に到達後、キャリア4−30はすぐに安定する。
【0151】
本実施形態において、キャリア4−30は、さらに、複数の制振材制限部分4−31を有し、回路素子4−80から突出するとともに、第一方向(Z軸)で延伸する。このほか、制振材4−90は、制振材制限部分4−31と回路素子4−80間に設置される。制振材制限部分4−31を配置することにより、制振材4−90とキャリア4−30間の接触面積が増加して制振材4−90のバッファ効果を増加させる。よって、移動後、キャリア4−30がすぐに安定する。
【0152】
このほか、光出射方向4−D
o から見るとき、キャリア4−30は、さらに、複数の第一接合凹部4−32Aを有し、キャリア4−30中に設置され、且つ、光学素子4−40に隣接する。本実施形態において、第一接合凹部4−32Aは、対称的に、光学素子4−40方向に設置され、光軸4−0は対称な軸である。第一接合凹部4−32Aは第二方向(Y軸)で設置され、第二方向は、第一方向(Z軸)と光軸(X軸)に垂直である。接着剤(図示しない)は第一接合凹部4−32A中に設置されて、光学素子4−40をキャリア4−30にしっかりと接合する。
【0153】
図4−5を参照すると、
図4−5は、光入射4−D
i方向で見るときのキャリア4−30を示す図である。
図4−5に示されるように、光入射方向 4−D
i で見ると、キャリア4−30は、さらに、複数の第二接合凹部4−32Bを有し、キャリア4−30中に設置され、且つ、光学素子4−40に隣接する。つまり、第一接合凹部4−32A、および、第二接合凹部4−32Bは、キャリア4−30の反対側に設置される。本実施形態において、第二接合凹部4−32Bは、対称的に、光学素子4−40方向で設置され、光軸4−0は対称軸である。第二接合凹部4−32Bも、第二方向(Y軸)に配置される。同様に、接着剤(図示しない)が第二接合凹部4−32B中に設置されて、光学素子4−40をキャリア4−30に接合する。
【0154】
このほか、キャリア4−30は、さらに、二個の第一側壁4−33Aと二個の側壁4−33Bを有し、それぞれ、光学素子4−40の異なる反対側に位置する。本実施形態において、第一側壁4−33Aは光学素子4−40の左右両側に位置し、第二側壁4−33Bは光学素子4−40の上下両側に位置する。第一側壁4−33Aは第二方向(Y軸)に沿って配置され、第二側壁4−33Bは、第一方向(Z軸)に沿って配置される。第一側壁4−33Aの第一幅4−W1は第二幅4−W2より大きい。前述の設計により、キャリア4−30の第二方向(Y軸)に沿った機械的強度が増加し、光学素子4−40を衝突によるダメ−ジから守る。
【0155】
図4−6は、
図4−5の線4−Bに沿った断面図である。
図4−6に示されるように、光軸4−0に沿って見るとき、第一接合凹部4−32Aと第二接合凹部4−32Bが少なくとも部分的に重複し、これにより、光学素子4−40が、キャリア4−30にさらに安定して固定される。このほか、
図4−7は、光学素子4−40を有する
図4−6中のキャリア4−30の断面図である。本実施形態において、キャリア4−30は、光学素子4−40に面し、且つ、光軸4−0に垂直な表面4−34を有する。光学素子4−40は鏡筒4−41を有し、光学素子4−40の光軸4−0に沿った長さLは少なくとも5mmより大きい。よって、鏡筒4−41は、少なくとも5個のレンズ4−42を有して、良い光学効果が達成される。
【0156】
図4−8Aを参照すると、
図4−8Aは、本発明の一実施形態による分離したキャリア4−30とベース4−20の立体図である。
図4−8Aに示されるように、キャリア4−30は、さらに、第一方向停止位置4−35A、第二方向停止位置4−35B、および、第三方向停止位置4−35Cを有し、第一側壁上に設置されて、可動部4−M(キャリア4−30を含む)の移動範囲を制限する。たとえば、第一方向停止位置4−35Aは、キャリア4−30の第一方向(Z軸)に垂直な一表面上に設置されて(すなわち、キャリア4−30のX−Y面から突出する)、可動部4−Mの第一方向の移動範囲を制限する。第二方向停止位置4−35Bは、キャリア4−30の第二方向(Y軸)に垂直な一表面上に設置されて(すなわち、キャリア4−30のZ−X面から突出する)、可動部4−Mの第二方向の移動範囲を制限する。第三方向停止位置4−35Cは、キャリア4−30の光軸4−0に垂直な一表面上に設置されて(すなわち、キャリア4−30のY−Z面から突出する)、可動部4−Mの光軸4−0上の移動範囲を制限する。
【0157】
第二方向(Y軸)に沿って見ると、第三方向停止位置4−35C、および、第一弾性素子4−71は、部分的に重複する。このほか、第一弾性素子4−71は、光学素子4−40と第二方向停止位置4−35Bの間、あるいは、光学素子4−40と第三方向停止位置4−35Cの間に位置する。前述の設計により、光学素子駆動メカニズム4−1の水平方向(X−Y面)のサイズが効果的に減少し、これにより、キャリア4−30が移動するとき、キャリア4−30は、ベース4−20上に設置される回路素子4−80と衝突するのを防止する。
【0158】
図4−8Bは、
図4−8Aに示されるキャリア4−30、および、ベース4−20の平面図である。第一駆動アセンブリ4−61の第一駆動コイル4−61Bは、キャリア4−30上に位置する第一方向停止位置4−35A上に設置される。第二駆動アセンブリ4−62の第二駆動コイル4−62Bは、ベース4−20上に位置する第一方向停止位置4−35A上に設置される。注意すべきことは、第一方向停止位置4−35Aの第一方向(Z軸)に沿った高さは、第一駆動コイル4−61B、および/または、第二駆動コイル4−62Bの第一方向に沿った高さより高いことである。よって、第一駆動コイル4−61B、および/または、第二駆動コイル4−62Bは、可動部4−Mと衝突することにより生じるダメ−ジから保護される。
【0159】
図4−9は、
図4−1に示される線4−Aの断面図である。
図4−9に示されるように、回路素子4−80はベース4−20上に設置され、第一方向(Z軸)、光軸4−0に垂直な第二方向(Y軸)に沿って見ると、回路素子4−80とキャリア4−30は部分的に重複する。よって、光学素子駆動メカニズム4−1のZ軸上の尺寸が縮小し、光学素子駆動メカニズム4−1の薄型電子装置への設置が容易になる。
【0160】
図4−10A、および、
図4−10Bを参照すると、
図4−10Aは、光入射方向4−D
iで見たときの
図4−1に示される光学素子駆動メカニズム4−1を示す図であり、
図4−10Bは、光出射方向4−D
oで見たときの
図4−1に示される光学素子駆動メカニズム4−1を示す図である。
図4−10A、および、
図4−10Bに示されるように、ハウジング10は、四個の側壁4−12、第一開口4−T
1、および、第二開口4−T
2を有する。第一開口4−T
1、および、第二開口4−T
2は、それぞれ、ハウジング4−10の異なる側壁4−12上に設置される。第一開口4−T
1は、第二開口4−T
2よりも、光学素子4−40の光入射方向4−D
iに近接し、第二開口4−T
2は、光学素子駆動メカニズム4−1外に設置されるイメージ感知部品(図示しない)に近い。光軸4−0は、第一開口4−T
1、および、第二開口4−T
2を通過する。第二開口4−T
2は、フレーム4−50、ハウジング4−10、および、ベース4−20により形成される。よって、第一開口4−T
1は、第二開口4−T
2より大きい。第二開口4−T
2を小さくすることにより、光学素子駆動メカニズム4−1への光入射はイメージ感知部品に集中して、画像品質を向上させる。
【0161】
上述のように、本発明は、駆動アセンブリに電気的に接続される弾性素子を有する光学素子駆動メカニズムを提供する。弾性素子を回路の一部として設置することにより、光学素子駆動メカニズムの回路構造が簡潔化される。このほか、光学素子駆動メカニズム4−1は、本発明の光学モジュール1−B1000、1−B3000、1−C1000、1−C3000、1−D1000、1−D3000、および、12−1000のレンズユニットにも適用される。
【0163】
図5−1は、本発明のいくつかの実施形態によるレンズユニット5−1の立体図である。
図5−2Aは、
図5−1のレンズユニット5−1の立体分解図である。レンズユニット5−1は、中心軸5−Mを有する。レンズユニット5−1は、固定部5−P1、可動部5−P2、および、第一駆動アセンブリ5−90を有し、可動部5−P2は、固定部5−P1に可動で設置され、光軸5−0でレンズ5−2を保持する。レンズユニット5−1の中心軸5−Mは、レンズ5−2の光軸5−0に平行である。第一駆動アセンブリ5−90は、固定部5−P1、および、可動部5−P2を接続するとともに、可動部5−P2を固定部5−P1に対し移動させる。
【0164】
図5−2Aに示されるように、この実施形態において、固定部5−P1は、外側フレーム5−10、および、底部5−100を有する。可動部5−P2は、ハウジング5−20、フレームワ−ク5−30、第二駆動アセンブリ5−40、四個のリ−フスプリング5−55、ホルダー5−50、四個の弾性素子5−60、二個の位置感知素子5−70、および、ベース5−80を有する。第一駆動アセンブリ5−90は、本体5−92、および、形状記憶合金 (SMA)で形成される四個のバイアス素子5−91を有する。注意すべきことは、レンズユニット5−1の素子は、ユ−ザ−のニーズに応じて追加、あるいは、除去できることである。
【0165】
外側フレーム5−10は底部5−100上に位置し、且つ、底部5−100と結合される。外側フレーム5−10と底部5−100を結合する方法は、リベット継ぎ手、結合、あるいは、溶接等である。可動部5−P2、および、第一駆動アセンブリ5−90は、外側フレーム5−10と底部5−100の組み合わせにより形成される空間に収容される。このほか、外側フレーム5−10、および、底部5−100は、レンズユニット5−1の中心軸5−Mに沿って配置される。
【0166】
外側フレーム5−10は、中心軸5−M中に平行な第一側壁5−11、および、第二側壁5−13を有する。第一穿孔5−12は、第一側壁5−11上に形成され、第二穿孔5−14は、第二側壁5−13上に形成される。第一穿孔5−12、および、第二穿孔5−14の位置は、レンズ5−2に対応する。
図5−1に示されるように、可動部5−P2は、第一側壁5−11と第二側壁5−13間に位置する。
【0167】
ハウジング5−20は、外側フレーム5−10下方に位置し、金属材質で形成され、且つ、ベース5−80に固定して接続される。ハウジング5−20の上表面5−25は、中心軸5−Mに垂直であり、二個の開口5−21が、ハウジング5−20上に形成される。このほか、開口5−21の位置はレンズ5−2に対応する。
【0168】
フレームワ−ク5−30はハウジング5−20の下方にあり、二個の開口5−31はフレームワ−ク5−30上に形成される。
【0169】
第二駆動アセンブリ5−40は、ホルダー5−50を、ベース5−80に対して移動させる。第二駆動アセンブリ5−40は、二個のX軸磁石5−41、二個のX軸コイル5−42、四個のZ軸磁石5−43、および、四個のZ軸コイル5−44を有する。二個のX軸磁石5−41は、フレーム5−30中の開口5−31中に収容される。
【0170】
二個のX軸磁石5−41は長方形構造を有する永久磁石で、二個のX軸コイル5−42に対応する。X軸コイル5−42はほぼ楕円形構造であり、X軸コイル5−42の巻線軸は、光軸5−0にほぼ垂直である。X軸磁石5−41、および、X軸コイル5−42は、ホルダー5−50に隣接して配置され、且つ、ホルダー5−50上に設置される。
【0171】
図5−2Bを参照する。
図5−2Bは、第二駆動アセンブリのX軸磁石5−41、および、対応するX軸コイル5−42を示す図である。
図5−2Bに示されるように、X軸磁石5−41は、二対の磁極を有する多極電磁石で、X軸磁石5−41の磁極の配置方向は、光軸5−0にほぼ垂直である。このほか、反対磁極が互いに隣接し、X軸コイル5−42は、X軸磁石5−41の磁極に直接、面する。X軸コイル5−42に電流が流れるとき、X軸磁石5−41とX軸コイル5−42間に吸引力、あるいは、反発力が生成されて、ホルダー5−50、および、ホルダー5−50内のレンズ5−2を、矢印5−E、および、5−Fに示される方向、つまり、光軸5−0(X軸)に垂直な方向に沿って移動させ、これにより、光学画像安定化機能を達成する。
【0172】
同様に、四個のZ軸磁石5−43は、長方形構造を有する永久磁石であり、且つ、四個のZ軸コイル5−44に対応する。Z軸コイル5−44は、ほぼ楕円形構造で、Z軸コイル5−44の巻線軸は、光軸5−0にほぼ垂直である。Z軸磁石5−43、および、Z軸コイル5−44は、ホルダー5−50に隣接して配置され、ホルダー5−50下方に設置される。
【0173】
Z軸磁石5−43、および、Z軸コイル5−44の配置は、X軸磁石5−41、および、X軸コイル5−42に類似する。よって、
図5−2B中のX軸磁石5−41、および、X軸コイル5−42の配置も参照できる。Z軸磁石5−43は二対の磁極を有し、Z軸磁石5−43の磁極の配置方向は、光軸5−0にほぼ平行である。このほか、反対磁極が互いに隣接し、且つ、Z軸コイル5−44が、直接、Z軸磁石5−43の磁極に面する。Z軸コイル5−44に電流が流れるとき、Z軸磁石5−43とZ軸コイル5−44間に吸引力、あるいは、反発力が生成されて、ホルダー5−50、および、ホルダー5−50内のレンズ5−2を、光軸5−0(Z軸)に平行な方向に沿って移動させ、これにより、自動焦点機能を達成する。
【0174】
注意すべきことは、X軸磁石5−41、および、Z軸磁石5−43の磁極の配置方向はこれらに限定されないことである。
図5−2Cは、本発明の別の実施形態による第二駆動アセンブリのX軸磁石5−41、および、対応するX軸コイル5−42を示す図である。たとえば、X軸磁石5−41とZ軸磁石5−43は、一対の磁極だけを有する。このほか、X軸コイル5−42、および、Z軸コイル5−44は、それぞれ、直接、X軸磁石5−41、および、Z軸磁石5−43に面する。X軸磁石5−41とZ軸磁石5−43の磁極の配置方向は中心軸5−Mに平行なので、X軸磁石5−41と対応するX軸コイル5−42、および/または、Z軸磁石5−43と対応するZ軸コイル5−44間で生成される磁力は、ホルダー5−50とホルダー5−50内のレンズ5−2を、矢印5−Gおよび5−Hで示される方向、すなわち、中心軸5−M (Y軸)に平行な方向に沿って移動させ、これにより、光学画像安定化機能を達成する。
【0175】
このほか、第二駆動アセンブリ5−40は、さらに、ホルダー5−50を、たとえば、第一軸5−R1で回転させる。この実施形態において、第一軸5−R1が中心軸5−Mであるが、これに限定されない。第一軸5−R1は、中心軸5−Mに平行である。
【0176】
総合すると、電流が、第二駆動アセンブリ5−40のX軸コイル5−42、および/または、Z軸コイル5−44に流れるとき、吸引力、あるいは、反発力が、X軸コイル5−42と対応するX軸磁石5−41間、および/または、Z軸コイル5−44と対応するZ軸磁石5−43間に生成されて、ホルダー5−50を、ベース5−80を移動、あるいは、回転させる。たとえば、第二駆動アセンブリ5−40は、ホルダー5−50を、光軸5−0に平行、あるいは、垂直である方向に沿って移動させる。あるいは、第二駆動アセンブリ5−40は、ホルダー5−50を、中心軸5−Mに平行、あるいは、垂直な方向で移動させる。また、第二駆動アセンブリ5−40はホルダー5−50を回転させる。
【0177】
再度、
図5−2Aを参照する。ホルダー5−50は、フレームワ−ク5−30とベース5−80間に設置される。ホルダー5−50は、レンズ5−2を保持するスル−ホ−ル5−51を有する。いくつかの実施形態において、スル−ホ−ル5−51は、レンズ5−2周辺上で、別のスレッド構造に対応するスレッド構造を形成して、レンズ5−2がスル−ホ−ル5−51中にねじ止めされる。この実施形態において、レンズユニット5−1の中心軸5−Mは、レンズ5−2の光軸5−0に垂直であるが、これに限定されない。
【0178】
四個の弾性素子5−60は、それぞれ、ベース5−80の四隅で設置されるとともに、四個のリ−フスプリング5−55、および、ベース5−80に接続される。リ−フスプリング5−55は、ホルダー5−50上に位置するとともに、X軸コイル5−42に電気的に接続され、よって、電流がX軸コイル5−42に流れ、磁力が、X軸コイル5−42とX軸磁石5−41の間に生成される。
【0179】
二個の位置感知素子5−70が、ホルダー5−50に隣接して設置されて、ホルダー5−50の位置を感知する。位置感知素子5−70は、ホ−ルセンサー、磁気抵抗効果センサー (MR sensor)、巨大磁気抵抗効果センサー (GMR sensor)、トンネル磁気抵抗効果センサー (TMR sensor)、光学エンコ−ダ−、あるいは、赤外線センサーである。
【0180】
ベース5−80は、ホルダー5−50と底部5−100間に設置されるとともに、ホルダー5−50に可動で接続される。
【0181】
第一駆動アセンブリ5−90は、固定部5−P1と可動部5−P2間に位置するとともに、可動部5−P2に接続されて、可動部5−P2を固定部5−P1に対して移動させる。第一駆動アセンブリ5−90は、形状記憶合金から形成される四個のバイアス素子5−91、および、本体5−92を有する。
【0182】
バイアス素子5−91が本体5−92上に設置される。バイアス素子5−91は、鉄ベース合金、銅ベース合金(たとえば、銅亜鉛アルミニウム合金、銅アルミに産むニッケル合金)、チタンニッケル合金、チタニウムパラジウム合金、チタニウムニッケル銅合金、チタニウムニッケルパラジウム合金、金カドミウム合金、タリウムインジウム合金、あるいは、上述の任意の形状記憶合金の組み合わせを有する。
【0183】
この実施形態において、中心軸5−Mに沿って見るとき、四個のバイアス素子5−91は交差、あるいは、互いに重複しない。このほか、四個のバイアス素子5−91は対称的に設置される。しかし、組み立て時に偏差が生成される場合、バイアス素子5−91は対称的に設置されない。
【0184】
本体5−92は、さらに、第一基板5−93、および、第二基板5−94として定義される。第一基板5−93は、第二基板5−94上方に位置する。第一基板5−93は、二個の突起5−931を有し、第二基板5−94は、さらに、二個の突起5−941を有する。四個のバイアス素子5−91は、それぞれ、突起5−931、および、突起5−941に接続され、第一駆動アセンブリ5−90の構造がさらに安定する。
【0185】
レンズユニット5−1の組み立て後、可動部5−P2のベース5−80は第一基板5−93上に位置し、第二基板5−94は、固定部5−P1上の底部5−100上に位置する。この実施形態において、第一基板5−93のサイズは、若干、ベース5−80のサイズより大きいので、本体5−92の周辺がベース5−80を取り囲み、これは、第一駆動アセンブリ5−90が可動部5−P2を囲むことを意味する。また、第一駆動アセンブリ5−90の一部は、可動部5−P2と外側フレーム5−10の第一側壁5−11間に設置され、バイアス素子5−92のひとつも、同様に、可動部5−P2と外側フレーム5−10の第一側壁5−11間に設置される。
【0186】
温度が変化するとき、形状記憶合金は変形する。よって、電源により、少なくとも一つの駆動信号 (たとえば、電流、電圧)が四個のバイアス素子5−91に供給される。駆動信号は、同じ、あるいは、異なる四個のバイアス素子5−91の温度はそれぞれ制御され、四個のバイアス素子5−91の長さはそれぞれ変化し、四個のバイアス素子5−91の長さは、完全に同じ、あるいは、異なって変化する。このほか、補償情報に基づいて、駆動信号が計算される。補償情報と駆動信号間の関係は、以下で、
図5−7とともに記述される。
【0187】
たとえば、駆動信号がバイアス素子5−91に加えられるとき、バイアス素子5−91の温度は変化し、よって、バイアス素子5−91の長さが長く、あるいは、短くなって、第一基板5−93を移動させる。ベース5−80が第一基板5−93に接続されるので、第一基板5−93上のベース5−80の位置が変化して、可動部5−P2が固定部5−P1に対して移動する。駆動信号の供給を停止するとき、形状記憶合金の特性のために、バイアス素子5−91が、本来の長さに回復する。
【0188】
次に、第一駆動アセンブリ5−90の作動方法をよく理解するため、
図5−3A〜
図5−3Cを参照する。
図5−3A、
図5−3B、および、
図5−3Cは、第一駆動アセンブリ5−90の上面図である。注意すべきことは、第二基板5−94は、固定部5−P1のベース5−100上に位置するので、第二基板5−94はそのままである。つまり、
図5−3A〜
図5−3Cにおいて、第二基板5−94の二個の突起5−941の位置は変化しない。可動部5−P2のベース5−80に接続される第一基板5−93は第二基板5−94に対し移動する。このほか、説明を分かりやすくするため、第一基板5−93、および、第二基板5−94は、
図5−3A〜
図5−3Cにおいて非常に簡潔化され、第二基板5−94の二個の突起5−941だけが示されている。四個のバイアス素子5−91は、さらに、第一バイアス素子5−91A、第二バイアス素子5−91B、第三バイアス素子5−91C、および、第四バイアス素子5−91Dとして定義される。
【0189】
図5−3Aに示されるように、このとき、駆動信号は供給されず、四個のバイアス素子5−91は元の長さを維持するとともに、対称的に配置される。
【0190】
図5−3Bに示されるように、供給される駆動信号が第一バイアス素子5−91Aの長さを長くして、第三バイアス素子5−91Cの長さを短くするとき、第一基板5−93は、第二基板5−94に対し、矢印5−Pに示される方向(負のZ軸)に沿って移動し、位置補正、および、変位補償が負のZ軸方向で実行されることを意味する。反対に、第一バイアス素子5−91Aの長さが短くなり、第三バイアス素子5−91Cの長さが長くなる時、第一基板5−93は、第二基板5−94に対し、正のZ軸に沿って移動して、位置補正、および、変位補償を実行する。
【0191】
図5−3Cに示されるように、供給される駆動信号が、第二バイアス素子5−91Bの長さを短くし、第四バイアス素子5−91Dの長さを長くするとき、第一基板5−93は、第二基板5−94に対し、矢印5−Q(正のX軸)に示される方向に沿って移動し、これは、位置補正、および、変位補償が正のX軸方向で実行されることを意味する。反対に、第二バイアス素子5−91Bの長さが長くなり、第四バイアス素子5−91Dの長さが短くなるとき、第一基板5−93が、第二基板5−94に対し、負のX軸に沿って移動して、位置補正、および、変位補償を実行する。
【0192】
さらに、バイアス素子5−91により、第一駆動アセンブリ5−90が可動部5−P2を回転させる。たとえば、可動部5−P2は、
図5−2Aの前述の第一軸5−R1で回転する。
【0193】
総合すると、バイアス素子5−91の長さは、適切な駆動信号の供給により制御され、第一駆動アセンブリ5−90は、可動部5−P2を、固定部5−P1に対し移動、あるいは、回転させる。たとえば、第一駆動アセンブリ5−90は、可動部5−P2を、光軸5−0に平行、あるいは、垂直な方向に沿って移動させる。あるいは、第一駆動アセンブリ5−90は、可動部5−P2を中心軸5−Mに垂直な一方向に沿って移動させる。また、第一駆動アセンブリ5−90は、可動部5−P2を回転させる。
【0194】
第一駆動アセンブリ5−90は、バイアス素子5−91の長さを制御することにより、可動部5−P2を移動、あるいは、回転させて、自動焦点、あるいは、光学画像安定化機能を達成し、これにより、レンズユニット5−1により生成されるイメージ品質を改善する。磁界を生成する必要がある素子、たとえば、磁気素子、あるいは、駆動コイルにより変位補正を達成するレンズユニットと比較して、バイアス素子5−91は、磁気素子や駆動コイルよりも体積が大幅に小さく、よって、レンズユニット5−1が縮小化する。このほか、第一駆動アセンブリ5−90が、可動部5−P2を移動、あるいは、回転させるとき、磁界や電磁波が生成されず、これにより、レンズユニット5−1内部での電磁気妨害を減少させる。このほか、形状記憶合金により生成される駆動力は、磁気素子、あるいは、駆動コイルにより生成される駆動力より強い。これにより、良い補正効果が達成される。一方、レンズユニット5−1を設置する電子装置の画像や映像の品質が改善される。
【0195】
次に、レンズ5−2と弾性素子5−60間の位置関係をよく理解するために、
図5−4〜
図5−6を参照する。
図5−4は、
図5−1の線5−A−5−A’の断面図である。
図5−5は、本発明のいくつかの実施形態による外側フレーム5−10、ハウジング5−20、および、フレームワ−ク5−30を省略したレンズユニット5−1の平面図である。
図5−6は、本発明のいくつかの実施形態による外側フレーム5−10、ハウジング5−20、および、フレームワ−ク5−30が省略されたレンズユニット5−1の立体図である。
【0196】
図5−4に示されるように、この実施形態において、レンズ5−2は、第一レンズ5−201、第二レンズ5−202、および、第一レンズ5−201と第二レンズ5−202間の複数のレンズを有する。第一レンズ5−201と第二レンズ5−202間のレンズの数量は、ユ−ザ−の需要に応じて、追加、あるいは、削減することができる。第一レンズ5−201の位置は、外側フレーム5−10の第一穿孔5−12に面し、第二レンズ5−202の位置は、外側フレーム5−10の第二穿孔5−14に面し、第一レンズ5−201は、第二レンズ5−202よりも、入射光5−INに近い。
図5−4に示されるように、第一レンズ5−201と第一穿孔5−12間の距離5−d1は、第二レンズ5−202と第二穿孔5−14間の距離5−d2より小さい。距離5−d1は距離5−d2と異なるので、レンズ5−2は、レンズユニット5−1の中央に位置せず、よって、体積が大きい素子は、第二レンズ5−202と第二側壁5−13間に設置されて、装置の縮小化の効果を達成する。
【0197】
図5−5、および、
図5−6に示されるように、四個の弾性素子5−60は、さらに、第一弾性素子5−60A、第二弾性素子5−60B、第三弾性素子5−60C、および、第四弾性素子5−60Dとして定義される。第一弾性素子5−60A、および、第二弾性素子5−60Bは第一レンズ5−201、および、入射光5−INに近接し、第三弾性素子5−60C、および、第四弾性素子5−60Dは第二レンズ5−202に近接する。
【0198】
上述のように、第一弾性素子5−60A、および、第二弾性素子5−60Bは第一レンズ5−201に近接し、第三弾性素子5−60C、および、第四弾性素子5−60Dは第二レンズ5−202に近接する。中心軸5−Mに平行な一方向に沿って見るとき、第一弾性素子5−60Aと第二弾性素子5−60Bを接続するバ−チャル線5−I1は、部分的に、第一レンズ5−201に重複する。一方、第三弾性素子5−60Cと第四弾性素子5−60Dを接続するバ−チャル線5−I2は、第二レンズ5−202と重複しない。
【0199】
次に、
図5−7を参照する。
図5−7は、本発明のいくつかの実施形態によるレンズユニット5−1、および、駆動ユニット5−6を示す図である。
図5−7に示されるように、第一駆動アセンブリ5−90は、外部の駆動ユニット5−6に電気的に接続される。よって、第二駆動アセンブリ5−40は、第一駆動アセンブリ5−90により、外部の駆動ユニット5−6に電気的に接続される。駆動ユニット5−6は、ドライブIC、制御IC等を有する。駆動ユニット5−6は、補償情報に対応して、第一駆動アセンブリ5−90に、可動部5−P2、および/または、第二駆動アセンブリ5−40を、ホルダー5−50に対し、移動、あるいは、回転させる。
【0200】
第一駆動アセンブリ5−90、および、第二駆動アセンブリ5−40により、位置補正、および、変位補償を同時に実行することにより、レンズユニット5−1は広い補正を有し、且つ、ホルダー5−50の位置をさらに快速に補正する。これにより、良い操作結果を達成する。
【0201】
ここで、第一駆動アセンブリ5−90が、可動部5−P2を固定部5−P1に対して動かす最大距離が、第一制限移動範囲として定義される。つまり、可動部5−P2は第一制限移動範囲中で移動する。このほか、第二駆動アセンブリ5−40がホルダー5−50をベース5−80に対して動かす最大距離が、第二制限移動範囲として定義される。つまり、ホルダー5−50は第二制限移動範囲中で移動する。
【0202】
注意すべきことは、この発明のレンズユニット5−1の第一制限移動範囲と第二制限移動範囲の合計は、可動部5−P2と固定部5−P1間の距離より小さくなるように設計される。その結果、第一駆動アセンブリ5−90が最大距離 (第一制限移動範囲)、および/または、第二駆動アセンブリ5−40が最大距離 (第二制限移動範囲)移動する場合でも、可動部5−P2は、まだ、固定部5−P1と衝突せず、これにより、レンズユニット5−1のダメ−ジの可能性を減少させるとともに、レンズユニット5−1の寿命を延長する。
【0203】
補償情報は、レンズユニット5−1上の衝撃、あるいは、振動、オブジェクトの距離や動きを有する。補償値は補償情報に基づいて計算され、補償値は、レンズユニット5−1の位置の補正を必要とする全距離、あるいは、角度である。補償値にしたがって、第一駆動アセンブリ5−90、および、第二駆動アセンブリ5−40は、単独、あるいは、共同で作動して、実際に、補償値に等しい距離、移動するので、これにより、位置補正をさらに快速に達成する。
【0204】
たとえば、補償値が第一制限移動範囲より小さいとき、第一駆動アセンブリ5−90は、単独で、位置補正を実行する。第一駆動アセンブリ5−90は、可動部5−P2を、補償値に等しい距離、移動させる。
【0205】
たとえば、補償値が第一制限移動範囲より大きいとき、第一駆動アセンブリ5−90と第二駆動アセンブリ5−40が共同で、位置補正を実行する。第一駆動アセンブリ5−90は、可動部5−P2を第一制限移動範囲に等しい距離、移動させ、第二駆動アセンブリ5−40は、ホルダー5−50を、補償値から第一制限移動範囲をマイナスした距離、移動させる。
【0206】
たとえば、補償値が第二制限移動範囲より小さいとき、位置補正は、第二駆動アセンブリ5−40だけにより実行される。第二駆動アセンブリ5−40は、ホルダー5−50を、補償値に等しい距離、移動させる。
【0207】
たとえば、補償値が第二制限移動範囲より大きいとき、位置補正は、第一駆動アセンブリ5−90、および、第二駆動アセンブリ5−40により正確に実行される。第二駆動アセンブリ5−40は、ホルダー5−50を、動きの第二制限移動範囲に等しい距離、移動させ、第一駆動アセンブリ5−90は、可動部5−P2を、補償値から第二制限移動範囲をマイナスした距離、移動させる。
【0208】
総合すると、表1は、可動部5−P、および、ホルダー5−50が、異なる状況下で動く距離である。第一駆動アセンブリ5−90が可動部5−P2を移動させる距離と第二駆動アセンブリ5−40がホルダー5−50を移動させる距離の合計が補償値である。
表1.可動部5−P2とホルダー5−50が、異なる状況下で移動する距離
【表1】
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【0209】
次に、
図5−8A、および、
図5−8Bを同時に参照する。
図5−8A、および、
図5−8Bは、レンズユニット5−1、反射ユニット5−3、および、レンズ保持ユニット5−4の立体図である。
図5−8A、および、
図5−8Bにおいて、レンズユニット5−1、反射ユニット5−3、および、レンズ保持ユニット5−4の配置は異なる。
【0210】
図5−8Aに示されるように、反射ユニット5−3は、レンズユニット5−1の外側フレーム5−10の第一側壁5−11に隣接して設定される。注意すべきことは、
図5−8Aの入射光5−INの方向は、
図5−4の入射光5−INの方向と異なる。
図5−8Aの入射光5−INの方向はY軸に平行で、
図5−4の入射光5−INの方向はZ軸に平行である。これは、反射ユニット5−3が入射光5−INの方向を変化させ、入射光5−INの進行方向を、レンズ5−2の光軸5−0に実質上平行、すなわち、Z軸に平行に調整することによるものである。これが、入射光5−INの方向が、
図5−4のレンズ5−2の光軸5−0に平行に示される原因である。
【0211】
反射ユニット5−3の構造をさらに理解するため、
図5−9、および、
図5−10を参照する。
図5−9は、本発明のいくつかの実施形態による反射ユニット5−3の立体図である。
図5−10は、
図5−9の線5−B−5−B’に沿った断面図である。反射ユニット5−3は、光路調整素子5−301、および、光路調整素子駆動アセンブリ5−302を有する。
【0212】
光路調整素子5−301は、鏡、反射プリズム、ビ−ムスプリッタ−等である。入射光5−INは、光路調整素子5−301により受信される。このほか、入射光5−INの方向は、光路調整素子5−301の回転により調整される。光路調整素子駆動アセンブリ5−302は、二個の光路調整素子駆動磁気素子5−303、および、二個の対応する光路調整素子駆動コイル5−304を有する。電流が光路調整素子駆動コイル5−304に供給されるとき、光路調整素子駆動コイル5−304と光路調整素子駆動磁気素子5−303間に電磁誘導が発生し、これにより、光路調整素子駆動アセンブリ5−302は、光路調整素子5−301を、レンズユニット5−1の中心軸5−0に垂直な第二回転軸5−R2で回転させる。
【0213】
再度、
図5−8A、および、
図5−8Bを参照する。レンズ保持ユニット5−4は、別のレンズ5−5を保持する。
図5−8Aに示されるように、レンズ保持ユニット5−4が、レンズユニット5−1の外側フレーム5−10の第二側壁5−13に隣接して設置されるので、レンズユニット5−1が、レンズ保持ユニット5−4と反射ユニット5−3の間に設置される。
図5−8Bに示されるように、レンズ保持ユニット5−4は、反射ユニット5−3に隣接して設置されるので、反射ユニット5−3は、レンズユニット5−1とレンズ保持ユニット5−4間に設置される。レンズユニット5−1中のレンズ5−2、および、レンズ保持ユニット5−4中の別のレンズ5−5は、別々に撮影する。よって、電子装置上に設置されるとき、二重レンズが形成されて、応用性を増加させる。
【0214】
反射ユニット5−3は入射光5−INを受信するとともに、入射光5−INの進行方向を変化させ、レンズ保持ユニット5−4は対応する受信ユニットである。反対に、つまり、レンズ保持ユニット5−4は発光ユニットで、反射ユニット5−3は対応する受信ユニットである。構造化された光線、赤外線光、あるいは、超音波により、本発明は、深さ感知、空間スキャニングの効果を達成する。このほか、本発明は、空間計画への適用、環境への影響に対する補償、光線が悪い、気候が悪いときの画像や映像がぼやけを改善し、撮影や記録時の品質を増加させる。
【0215】
図5−11、および、
図5−12は、本発明の別の実施形態によるレンズユニット5−1Aを示す図である。
図5−11はレンズユニット5−1Aの立体図である。
図5−12は、
図5−11の線5−C−5−C’に沿った断面図である。以下の記述において、同じ素子は同じ符号により示され、同じ内容は省略され、類似素子は類似符号により示される。
【0216】
レンズユニット5−1A、および、レンズユニット5−1は実質上同じであり、その差異は、レンズユニット5−1Aのハウジング5−20Aは、レンズユニット5−1のハウジング5−20とフレームワ−ク5−30を代替し、レンズユニット5−1Aのハウジング5−20Aは、プラスチック材で形成されることである。
図5−12に示されるように、容置空間5−22Aがハウジング5−20A上に形成されて、X軸磁石5−41を収容し、すなわち、第二駆動アセンブリ5−40の一部を収容する。よって、レンズユニット5−1Aの全体の構造は簡潔で、製造コストが減少し、製造効率が向上する。
【0217】
レンズユニット5−1、および、5−1Aは、本発明の実施形態中の光学モジュール1−B1000、1−B3000、1−C1000、1−C3000、1−D1000、1−D3000、および、12−1000のレンズユニットにも適用することができる。
【0218】
本開示に基づき、形状記憶合金で形成されるバイアス素子は、本発明のレンズユニットの変位補正の速度と精確性を改善し、これにより、自動焦点、あるいは、光学画像安定化機能を達成する。このほか、この実施形態のレンズユニットの変位補償は、第一駆動アセンブリ、および、第二駆動アセンブリにより同時に実行され、これにより、補正効率を改善する。このほか、本発明のレンズユニットは、反射ユニット、および、レンズ保持ユニットと結合されて、深さ感知、空間スキャニングの効果を達成する。
【0220】
まず、
図6−1、
図6−2A、および、
図6−3は、本発明のいくつかの実施形態による画像捕捉装置6−1の立体図、立体分解図、および、
図6−1の線6−A−A’に沿った断面図である。画像捕捉装置6−1は、主に、ケース6−100、底6−200、および、ケース6−100と底6−200間に設置されたその他の素子を有する。たとえば、
図6−2Aにおいて、第一ホルダー6−300、第一駆動素子6−310(第一磁気素子6−312、および、第二磁気素子6−314を有する)、第一レンズユニット6−320、上スプリング6−330、下スプリング6−332、第二ホルダー6−400、第二レンズユニット6−420、開口ユニット6−500(アパーチャーホルダー6−510、アパーチャー6−520、スプリング6−530、および、磁気素子6−540を有する)、および、スペーサ6−700は、ケース6−100と底6−200の間に設置される。さらに、画像捕捉装置6−1は、さらに、前述の素子に対する底6−200のもう一側に設置されるイメージセンサー6−600を有し、イメージセンサー6−600は基板6−S上に設置される。
【0221】
ケース6−100と底6−200が結合されて、画像捕捉装置6−1の外側ケースを形成する。注意すべきことは、ケース開口6−110、および、底開口6−210は、それぞれ、ケース6−100と底6−200上に形成されることである。ケース開口6−110の中心は、第一レンズユニット6−320と第二レンズユニット6−420の光軸6−9に対応し、底開口6−210はイメージセンサー6−600に対応する。したがって、画像捕捉装置6−1、および、イメージセンサー6−600中に設置される第一レンズユニット6−320、および、第二レンズユニット6−420は、光軸6−0の方向(すなわち、Z方向)で、イメージ焦点調節を実行する。いくつかの実施形態において、ケース6−100、および、底6−200は非導電材料 (たとえば、プラスチック)で形成されるので、第一レンズユニット6−320、あるいは、第二レンズユニット6−420とその他の電子素子間の短絡、あるいは、電気的干渉が防止される。いくつかの実施形態において、ケース6−100、および、底6−200は金属で形成されて、ケース6−100と底6−200の機械的強度を増加させる。
【0222】
第一ホルダー6−300はスル−ホ−ル6−302を有し、第一レンズユニット6−320はスル−ホ−ル6−302中に固定される。たとえば、第一レンズユニット6−320は、これに限定されないが、ロック、接着、結合により、スル−ホ−ル6−302に固定される。第二磁気素子6−314は、たとえば、コイルで、且つ、第一ホルダー6−300の外表面周辺に設置される。第一磁気素子6−312は、たとえば、磁気素子、たとえば、磁石、多極電磁石等であり、第一磁気素子6−312は、ケース6−100中に固定される。第一駆動素子6−310(第一磁気素子6−312、および、第二磁気素子6−314を含む)は、ケース6−100中に設置されるとともに、第一レンズユニット6−320に対応し、第一駆動素子6−310が用いられて、第一レンズユニット6−320をケース6−100に対し動かす。
【0223】
特に、第一磁気素子6−312と第二磁気素子6−314間の相互作用により磁力が生成されて、Z方向に沿って、第一ホルダー6−300をケース6−100に対して移動させて、快速な焦点調節を達成する。さらに、第二ホルダー6−400はスル−ホ−ル6−402を有し、第二レンズユニット6−420はスル−ホ−ル6−402中に固定される。たとえば、第二レンズユニット6−420は、これに限定されないが、ロック、接着、結合により、スル−ホ−ル6−402中に固定される。同じ光軸6−0に対応する第一レンズユニット6−320と第二レンズユニット6−420を提供することにより、画像捕捉装置6−1の画像捕捉空間が増加して、画像捕捉品質を向上させる。
【0224】
この実施形態において、第一ホルダー6−300、および、第一ホルダー6−300中に設置される第一レンズユニット6−320は、可動で、ケース6−100に設置される。さらに特に、第一ホルダー6−300は、金属材質で形成される上スプリング6−330、および、下スプリング6−332(
図6−3)によりケース6−100中に吊るされる。上スプリング6−330、および、下スプリング6−332は、第一ホルダー6−300の両側上に設置される。第二磁気素子6−314に電流が流れるとき、第二磁気素子6−314は第一磁気素子6−312の磁界と作用して、電磁力を生成して、第一ホルダー6−300、および、第一レンズユニット6−320を、ケース6−100に対する光軸6−0方向に沿って動かし、自動焦点を達成する。さらに、この実施形態において、第二ホルダー6−400、および、第二ホルダー6−400中の第二レンズユニット6−420は、ケース6−100中に固定される。その結果、自動焦点は、第一ホルダー6−300、および、第一ホルダー6−300中の第一レンズユニット6−320の位置を調整するだけで達成され、必要な素子の数量が減少して、縮小化が達成される。
【0225】
さらに、基板6−Sは、たとえば、フレキシブルプリント回路(FPC)であり、接着により、底部6−200に固定される。この実施形態において、基板6−Sは、画像捕捉装置6−1中、あるいは、画像捕捉装置6−1外に設置されるその他の電子素子に電気的に接続される。たとえば、基板6−Sは、上スプリング6−330、あるいは、下スプリング6−332により、電子信号を第二磁気素子6−314に送信して、X、Y、あるいは、Z方向に沿って、第一ホルダー6−300の動きを制御する。注意すべきことは、コイルは基板6−S(たとえば、フラットプリントコイル、図示しない)上に形成される。その結果、基板6−Sと第一磁気素子6−312間で磁力が形成されて、第一ホルダー6−300を、光軸6−0に平行な方向(Z方向)、あるいは、光軸6−0に垂直な方向(XY平面に平行)に沿って移動させて、自動焦点(AF)、あるいは、光学画像安定化(OIS)を達成する。
【0226】
いくつかの実施形態において、ポジションセンサー(図示しない)が、画像捕捉装置6−1中に設置されて、画像捕捉装置6−1中の素子の位置を検出する。ポジションセンサーは、適当なポジションセンサー、たとえば、Hall、MR (Magneto Resistance)、GMR(Giant Magneto Resistance)、あるいは、TMR(Tunneling Magneto Resistance) センサーである。
【0227】
開口ユニット6−500において、アパーチャー6−520はアパーチャーホルダー6−510上に設置されるとともに、開口6−522を有して、開口ユニット6−500を通過する光線の量を制御する。一般に、アパーチャー6−520の開口6−522の直径が拡大するとき、入射光の光束が増加する。その結果、低輝度環境に適用されるとき、バックグランド信号の影響が減少して、イメージノイズを回避する。さらに、高輝度環境において、アパーチャー6−520の開口6−522の直径を減少させることにより、画像の鮮明さが増加し、イメージセンサー6−600の露光過多を防止する。
【0228】
いくつかの実施形態において、スプリング6−530、および、磁気素子6−540がアパーチャーホルダー6−510上に設置されて、開口ユニット6−500を、ケース6−100に対して移動させる。たとえば、磁気素子6−540はコイルであり、磁気素子6−540は、第一磁気素子6−312の磁界と作用して、開口ユニット6−500を、光軸6−0の方向(Z方向)に沿って移動させて、自動焦点を達成する。しかし、本発明はこの限りではない。たとえば、スプリング6−530と磁気素子6−540を設置しなくてもよく、開口ユニット6−500が第一レンズユニット6−320上に設置されて、開口ユニット6−500と第一ホルダー6−300を一緒に移動させる。その結果、使用する素子の数量が減少して、縮小化を達成する。
【0229】
さらに、スペーサ6−700が、第一ホルダー6−300と開口ユニット6−500の間に設置されて、第一ホルダー6−300が開口ユニット6−500に対して移動するとき、第一ホルダー6−300と開口ユニット6−500が互いに衝突するのを防止する。さらに、いくつかの実施形態において、開口ユニット6−500はケース6−100上に固定され、第一レンズユニット6−320、あるいは、第二レンズユニット6−420を移動させるだけで、光学画像安定化、あるいは、自動焦点が達成される。その結果、必要な素子の数量が減少して、縮小化を達成する。
【0230】
開口ユニット6−500のアパーチャー6−520は、固定の直径を有するものとして説明されているが、これは説明のためであり、本発明はこの限りではない。たとえば、いくつかの実施形態において、駆動素子6−550(たとえば、スプリング、磁石、コイル等)がケース6−100中に提供されて、開口ユニット6−500のアパーチャー6−520の直径を調整する。この実施形態において、アパーチャー6−520は、複数の調整可能な部分から形成される(たとえば、複数の異なる直径を有する開口素子、あるいは、結合されて、異なる直径を有する装置を形成する可動な素子を有する)。その結果、開口ユニット6−500を通過する光線の量が制御されて、画像捕捉の異なる要求を満たす。
【0231】
図6−2Aに示される実施形態において、第二ホルダー6−400、および、第二ホルダー6−400中の第二レンズユニット6−420はケース6−100中に固定されているが、本発明はこの限りではない。たとえば、
図6−2Bは、本発明の別の実施形態による画像捕捉装置6−2の立体分解図である。画像捕捉装置6−2と画像捕捉装置6−1間の差異は、画像捕捉装置6−2が、さらに、第二駆動素子6−410(第三磁気素子6−412、および、第四磁気素子6−414を含む)、第二レンズユニット6−420に対応し、且つ、第二ホルダー6−400上に設置される上スプリングと下スプリング(図示しない)を有して、第二レンズユニット6−420を、ケース6−100に対して移動させることである。第三磁気素子6−412は、たとえば、磁石であり、第四磁気素子6−414は、たとえば、コイルである。
【0232】
その結果、電流が第四磁気素子6−414に提供されるとき、第四磁気素子6−414は第三磁気素子6−412の磁界と作用して、電磁力を生成して、光軸6−0(Z方向)に沿って、第二ホルダー6−400、および、第二レンズユニット6−420を、ケース6−100に対して移動させ、自動焦点を達成する。
【0233】
さらに、いくつかの実施形態において、第三磁気素子6−412が省略され、第四磁気素子6−414が第一磁気素子6−312の磁界と作用して、第二ホルダー6−400、および、第二レンズユニット6−420を、光軸6−0に沿って、ケース6−100に対し移動させる。この実施形態において、スペーサ (図示しない)が第二ホルダー6−400と開口ユニット6−500間に設置されて、それらの移動中、第二ホルダー6−400と開口ユニット6−500間の衝突を防止する。さらに、第三磁気素子6−412が省略されるので、画像捕捉装置6−2の尺寸がさらに縮小し、縮小化が達成される。
【0234】
さらに、いくつかの実施形態において、開口ユニット6−500が第二ホルダー6−400に固定されて、第二ホルダー6−400と開口ユニット6−500に、第三磁気素子6−412と第四磁気素子6−414を共用させ、第二ホルダー6−400と開口ユニット6−500を一緒に移動させ、開口ユニット6−500上に、前述の実施形態中のスプリング6−530と磁石6−540を設置しなくてもよい。その結果、使用する素子の数量が減少して、縮小化を達成する。
【0235】
図6−4を参照すると、
図6−1の画像捕捉装置6−1のいくつかの素子間の位置関係が示される。
図6−4において、簡潔にするために、第一レンズユニット6−320、第二レンズユニット6−420、開口ユニット6−500、および、イメージセンサー6−600だけが示されている。
【0236】
第一レンズユニット6−320は、鏡筒6−322、鏡筒6−322中に設置される第一レンズ6−324、および、第二レンズ6−326を有する。鏡筒6−322の内側表面は、第一ベアリング表面6−322A、および、第二ベアリング表面6−322Bを有する。この実施形態において、鏡筒6−322は、第一ベアリング表面6−322Aにより、第一レンズ6−324と接触し、第二ベアリング表面6−322Bにより、第二レンズ6−326と接触する。第一レンズ6−324の直径6−D1は第二レンズ6−326の直径6−D2より小さく、開口ユニット6−500、第一レンズ6−324、および、第二レンズ6−326は順に配置される。
【0237】
さらに、第二レンズユニット6−420は、鏡筒6−422、および、鏡筒6−422中に設置される第一レンズ6−424と第二レンズ6−426を有する。鏡筒6−422の内側表面は、第一ベアリング表面6−422A、および、第二ベアリング表面6−422Bを有する。この実施形態において、鏡筒6−422は、第一ベアリング表面6−422Aにより、第一レンズ6−424と接触し、第二ベアリング表面6−422Bにより、第二レンズ6−426と接触する。第一レンズ6−424の直径6−D3は、第二レンズ6−426の直径6−D4より小さく、開口ユニット6−500、第一レンズ6−424、および、第二レンズ6−426は順に配置される。
【0238】
第一レンズ6−324と6−424、および、第二レンズ6−326と6−426は、たとえば、凸レンズで、画像捕捉装置6−1の外部環境から収集された光線を、所望の方向に集める。その結果、外部環境からの光線6−L1が、Z方向(
図6−4に示される)に沿って、画像捕捉装置6−1に入射するとき、光線6−L1は、順に、第二レンズユニット6−420、開口ユニット6−500、および、第一レンズユニット6−320を通過し、イメージセンサー6−600に到達する。その結果、イメージがイメージセンサー6−600上の感知表面6−602上に形成される。
【0239】
その結果、前述の実施形態に示されるように、開口ユニット6−500の位置を制御することにより、開口ユニット6−500を通過する光線の角度と幅が制御される。その結果、受信されたイメージの輝度が制御されて、所望の品質を有するイメージを獲得する。さらに、開口ユニット6−500のアパーチャー開口6−502を通過する光線は平行でないので、光線が、イメージセンサー6−600上にイメージを生成するのを許可する。開口ユニット6−500、尺寸が小さい第一レンズ6−324(あるいは、6−424)、および、尺寸が大きい第二レンズ6−324(あるいは、6−424)を順に配置することにより、入射光6−L1が開口ユニット6−500で集光されて、直径が小さい開口ユニット6−500を通過し、異なる設計要求に符合する。
【0240】
第一レンズユニット6−320と第二レンズユニット6−420間に、開口ユニット6−500を提供することにより、開口ユニット6−500のアパーチャー開口6−502の直径が減少して、受信されたイメージの深さを増加させる。さらに、第一レンズユニット6−320と第二レンズユニット6−420が、開口ユニット6−500両側に、対称な構造を形成することにより、受信されたイメージの鮮明さがさらに増加する。このほか、第一レンズユニット6−320、第二レンズユニット6−420、および、開口ユニット6−500は、単一画像捕捉装置(たとえば、画像捕捉装置6−1)に一緒にパッケ−ジされ、プロセスの複雑性が減少し、歩留まりが増加する。しかし、本発明はこの限りではない。たとえば、いくつかの実施形態において、開口ユニット6−500、第二レンズユニット6−420、第一レンズユニット6−320、および、イメージセンサー6−600が順に配置されて、特定のデザイン要求を満たす。
【0241】
従来の携帯型電子装置(たとえば、携帯電話)において、画像捕捉装置(Z方向の尺寸)の厚さが減少して、縮小化を達成することが望まれる。その結果、反射ユニットは、前述の画像捕捉装置中に設置されて、光線の進行方向を変化させ、いくつかの素子が、Z方向と異なる方向(たとえば、X方向、あるいは、Y方向)で配置されて、Z方向の電子装置の尺寸を減少させる。たとえば、
図6−5を参照すると、本発明のいくつかの実施形態による画像捕捉装置6−3中のいくつかの素子の位置関係が示される。
図6−4と同様に、
図6−5中、画像捕捉装置6−3のいくつかの素子が省略されている。
【0242】
図6−5において、画像捕捉装置6−3は、主に、第一レンズユニット6−320、第二レンズユニット6−420、開口ユニット6−500、イメージセンサー6−600、および、反射ユニット6−800を有する。この実施形態において、反射ユニット6−800は、ケース6−100の傾斜面(図示しない)に設置される。第二レンズユニット6−420、および、反射ユニット6−800はZ方向で配置される。開口ユニット6−500、および、第一レンズユニット6−320は、反射ユニット6−800とイメージセンサー6−600の間に設置され、反射ユニット6−800、開口ユニット6−500、第一レンズユニット6−320、および、イメージセンサー6−600はX方向で配置される。つまり、反射ユニット6−800は、開口ユニット6−500と第二レンズユニット6−420の間に設置される。
【0243】
反射ユニット6−800は、光線を反射する素子、たとえば、プリズムであり、反射ユニット6−800は、反射面6−802、側辺6−804(第一側)、および、側辺6−806(第二側)を有する。レンズユニット(たとえば、第一レンズユニット6−320、および、第二レンズユニット6−420)、反射ユニット6−800、開口ユニット6−500などを、同一の画像捕捉装置中に割り当てる(即ち、モジュール分割法)ことにより、イメージ品質は、画像捕捉装置6−3の尺寸の減少とともに向上し、且つ、異なるモジュールが互いに組み立てられるときの公差を減少させる。よって、画像捕捉品質もさらに向上する。
【0244】
この実施形態において、第二レンズユニット6−420は、側辺6−804(第一側)に対応する側辺に設置され、第一レンズユニット6−320、および、開口ユニット6−500は、側辺6−806(第二側)に対応するもう一つの側辺に設置され、且つ、側辺6−804と側辺6−806は互いに平行ではない。注意すべきことは、第一レンズユニット6−320の第一ベアリング表面6−322Aと第二レンズユニット6−420の第一ベアリング表面6−422Aは、この実施形態において異なる方向を向いていることである。さらに、いくつかの実施形態において、第一レンズユニット6−320と第二レンズユニット6−420の間に追加レンズはない。つまり、外部環境からの光線6−L2が第二レンズユニット6−420を通過するとき、外部環境からの光線6−L2は、第一レンズユニット6−320に入る前、どのレンズも通過しない。その結果、画像捕捉装置6−3の尺寸が減少し、縮小化が達成される。
【0245】
よって、外部環境からの光線6−L2が、Z方向で、画像捕捉装置6−3に入るとき、光線6−L2は、第二レンズユニット6−420を通過し、反射ユニット6−800の反射面6−80により反射し、反射面6−802は、Y方向にほぼ平行であり、且つ、XとZ方向に対して傾斜する。その後、反射した光線6−L2が、X方向にほぼ等しい方向に沿って、開口ユニット6−500のアパーチャー開口6−502、および、第一レンズユニット6−320を通過して、イメージセンサー6−600に到達し、イメージセンサー6−600の感知表面6−602でイメージを形成する。反射ユニット6−800、開口ユニット6−500、第一レンズユニット6−320、および、イメージセンサー6−600は、Z方向ではなく、X方向に沿って配置されるので、Z方向の画像捕捉装置6−3の尺寸は減少し、縮小化が達成される。
【0246】
適当な駆動素子、たとえば、スプリング、磁石、コイルなどが反射ユニット6−800上に設置されて、反射ユニット6−800を回転させることにより、反射ユニット6−800に、光線の方向を変化させる。たとえば、反射ユニット6−800は、
図6−5の軸6−Rに沿って、ケース6−100(
図6−2)に対して回転する。この実施形態において、軸6−Rは、Y方向にほぼ平行であるが、本発明はこの限りではない。たとえば、適当な駆動素子が提供されて、反射ユニット6−800を、X、あるいは、Z方向に平行な軸に対して回転させる。その結果、画像捕捉表面6−3が、異なる方向からのイメージを捕捉して、画像捕捉装置のフレキシビリティを増加させる。
【0247】
いくつかの実施形態において、反射ユニット6−800は回転せず、第一レンズユニット6−320は、X軸方向に沿って、自動焦点を実行する。さらに、別の実施形態において、反射ユニット6−800が軸6−Rで回転するとき、第一レンズユニット6−320は、自動焦点を実行するとともに、X方向に平行な一方向に沿って、同時に回転させる。
【0248】
さらに、いくつかの実施形態において、反射ユニット6−800と開口ユニット6−500間に追加レンズユニットが提供される。たとえば、
図6−6は、本発明のいくつかの実施形態による画像捕捉装置6−4のいくつかの素子の位置関係を示す。
図6−6において、第一レンズユニット6−320と第二レンズユニット6−420以外に、追加の第三レンズユニット6−920が、反射ユニット6−800と開口ユニット6−500の間に提供される。第三レンズユニット6−920は、第一レンズユニット6−320、あるいは、第二レンズユニット6−420と同じ、あるいは、類似構造を有する。たとえば、いくつかの実施形態において、第三レンズユニット6−920は、鏡筒6−922、および、鏡筒6−922中に設置される第一レンズ6−924と第二レンズ6−926を有する。
【0249】
鏡筒6−922の内側表面は、第一ベアリング表面6−922A、および、第二ベアリング表面6−922Bを有する。この実施形態において、鏡筒6−922は、第一ベアリング表面6−922Aにより、第一レンズ6−924に接触し、第二ベアリング表面6−922Bにより、第二レンズ6−926と接触する。第一レンズ6−924の直径6−D5は、第二レンズ6−926の直径6−D6より小さく、且つ、開口ユニット6−500、第一レンズ6−924、および、第二レンズ6−926は順に配置される。さらに、画像捕捉装置6−4中に、第三レンズユニット6−920を設置することにより、光線6―L3がさらに多くのレンズを通過して、画像捕捉の空間を増加させて、これにより、画像捕捉装置6−4がよいイメージを得ることができる。
【0250】
いくつかの実施形態において、第二レンズユニット6−420が省略され、Z方向の尺寸をさらに減少させる。たとえば、
図6−7は、本発明のいくつかの実施形態による画像捕捉装置6−5のいくつかの素子の位置関係を示す図である。
図6−7の画像捕捉装置6−5と前述の実施形態間の差異は、画像捕捉装置6−5が、Z方向で反射ユニット6−800と配置される第二レンズユニット6−420を有さないことである。その結果、外部環境からの光線6−L4が直接通過するとともに反射ユニット6−800により反射されて、開口ユニット6−500を通過し、第一レンズユニット6−320に入り、これによりイメージセンサー6−600の感知表面6−602上でイメージを形成する。この配置により、Z方向の画像捕捉装置6−5の尺寸がさらに減少して、画像捕捉装置6−5を用いた電子装置(たとえば、携帯電話)のZ方向の厚さをさらに減少させる。
【0251】
さらに、いくつかの実施形態において、開口ユニット6−500、および、第一レンズユニット6−320が、反射ユニット6−800の異なる側に設置される。たとえば、
図6−8は、本発明のいくつかの実施形態による画像捕捉装置6−6のいくつかの素子の位置関係を示す図である。
図6−8において、開口ユニット6−500は、反射ユニット6−800の側辺6−804に対応する一側に設置され、第一レンズユニット6−320は、反射ユニット6−800の側辺6−806に対応するもう一側上に設置される。その結果、外部環境からの光線6−L5は、開口ユニット6−500により進行方向が変化した後、反射ユニット6−800により反射され、その後、第一レンズユニット6−320を通過して、イメージセンサー6−600の感知表面6−602上にイメージを形成して、異なる設計要求を満たす。さらに、本発明のいくつかの実施形態において、画像捕捉装置6−1、6−2、6−3、6−4、6−5、および、6−6が、本実施形態中の光学モジュール1−A1000、1−A2000、1−A3000、1−B2000、1−C2000、1−D2000、および、12−2000中に適用される。さらに、本発明のいくつかの実施形態による光線強度調整アセンブリ7−50、光学システム8−1、開口ユニット9−1、および、開口ユニット10−1が、画像捕捉装置6−1、6−2、6−3、6−4、6−5、および、6−6中に適用される。
【0252】
総合すると、本発明は画像捕捉装置を提供する。画像捕捉装置中の開口ユニットの位置を変化させることにより、画像捕捉装置により受信されたイメージ品質が向上して、異なる画像捕捉要求を満たす。さらに、画像捕捉装置中に反射ユニットを提供することにより、この画像捕捉装置を用いた電子装置の厚さが縮小し、縮小化が達成される。このほか、レンズユニット、反射ユニット、開口ユニット等を、同一画像捕捉装置 (即ち、モジュール分割法)中に設置することにより、イメージ品質が向上し、画像捕捉装置の尺寸減少し、異なるモジュールが互いに組み立てられるときの公差が減少し、さらに、画像捕捉品質を向上させる。
【0254】
まず、
図7−1を参照すると、
図7−1は、本発明の一実施例による光学素子駆動メカニズム7−1の立体分解図である。光学素子駆動メカニズム7−1は、ベース7−10、上カバー7−20、ホルダー7−30、ホルダー駆動メカニズム7−35、フレーム7−40、光線強度調整アセンブリ7−50、および、二個の光学素子停止部材7−60を有する。
【0255】
ベース7−10が上カバー7−20と結合されて、光学素子駆動メカニズム7−1のハウジング7−Gを形成する。ベース7−10はハウジング7−10Gの底壁7−10Aを構成し、上カバー7−20は、ハウジング7−Gの頂壁7−20A、および、四個の側壁7−20Bを構成する。ベース7−10は、光学素子駆動メカニズム7−1外側に位置するイメージセンサー(図示しない)に面する開口7−10Bを有する。上カバー7−20は開口7−20Cを有する。開口7−20Cの中心は、光学素子7−100の光軸7−0に対応する。光学素子7−100は開口7−110を有し、光線7−200は開口7−110から光学素子7−100を通過し、光軸7−0は、Z軸方向に平行である。
【0256】
ホルダー7−30は、ベース7−10と上カバー7−20間に位置する。ホルダー7−30は、フレーム7−40に可動で設置される。ホルダー7−30は、金属材質で形成される上下スプリング(図示しない)により、フレーム7−40中央内側に吊るされる。ホルダー7−30はスル−ホ−ル7−30Aを有する。対応するスレッド構造(図示しない)が、スル−ホ−ル7−30A と光学素子7−100間に形成されるので、スル−ホ−ル7−30A中で、光学素子7−100をロックする。ホルダー7−30、および、光学素子7−100は、光軸7−0の方向で、フレーム7−40に対し移動する。
【0257】
ホルダー駆動メカニズム7−35は、四個の駆動磁気素子7−351、および、駆動コイル7−352を有する。駆動磁気素子7−351はフレーム7−40上に設置される。いくつかの実施形態において、駆動磁気素子の数量は二個である。駆動コイル7−352はホルダー7−30外表面上に設置される。さらに特に、駆動コイル7−352は、フレーム7−40と反対のホルダー7−30外表面に巻かれる。電流が駆動コイル7−352に巻かれるとき、駆動コイル7−352は、駆動磁気素子の磁界と作用して、電磁力を生成し、ホルダー7−30、および、光学素子7−100を、フレーム7−40に対し、光軸7−0の方向で動かす。
【0258】
フレーム7−40は、ベース7−10、および、ホルダー7−30に可動で接続される。フレーム7−40は、フレーム本体7−40A、第一軸7−41、および、第二軸7−42を有する。フレーム本体7−40Aはベース7−10上に位置する。第一軸7−41、および、第二軸7−42は、フレーム本体7−40Aと一体に形成される。よって、フレーム本体7−40Aに対し、第一軸7−41、および、第二軸7−42が固定され、回転しない。このほか、第一軸7−41、および、第二軸7−42は、互いに平行であるが、接触しない。
【0259】
光線強度調整アセンブリ7−50はフレーム7−40上に設置される。光線強度調整アセンブリ7−50は、第一シャッター7−51、第二シャッター7−52、シャッター駆動部品7−53、支持プレ−ト7−54、および、上カバー7−55を有する。光線強度調整アセンブリ7−50は、光学素子7−100に光束を調整する。
【0260】
第一シャッター7−51がフレーム7−40上に設置される。
図7−2Aに示されるように、第一シャッター7−51は、第一ブロック部分7−511、および、第一延伸部分7−512を有する。第一ブロック部分7−511は、第一シャッター7−51の円弧型部分であり、よって、第一ブロック部分7−511は、光学素子7−100の開口7−110をブロックする。第一延伸部分7−512は、突出した第一停止部品7−51Aを有する。第一延伸部分7−512は、第一ブロック部分7−511のサイドカットから延伸し、つまり、第一延伸部分7−512はサイドカットの特徴を有する二側を有し、且つ、サイドカットの特徴を有するこの二側は、徐々に接近する。よって、第一ブロック部分7−511の直径は、サイドカットの特徴を有する二側間の距離より大きい。本実施形態において、第一ブロック部分7−511は、光線7−200の一部を、開口7−511A、および、開口7−110により、光学素子7−100に進入させる開口7−511Aを有し、これにより、光学素子7−100への光束を制限する効果を達成する。第一延伸部分7−512は、二個の開口7−512A、および、7−512Bを有する。開口7−512Aは第一軸7−41が通過する。第一停止部品7−51Aの機能は以下で記述される。
【0261】
第二シャッター7−52が、第一シャッター7−51とフレーム7−40間に設置される。
図7−2Bに示されるように、第二シャッターは、第二ブロック部分7−521、および、第二延伸部分7−522を有する。第二ブロック部分7−521は、第二シャッター7−52の弧状型部分であり、よって、第二ブロック部分7−521は、光学素子7−100の開口7−110をブロックする。第二延伸部分7−522は、突出した第二停止部品7−52Aを有する。第二延伸部分7−522は、サイドカットで、第二ブロック部分7−521から延伸し、つまり、第二延伸部分7−522は、サイドカットの特徴を有する二側を有し、サイドカットの特徴を有するこの二側は、徐々に接近する。よって、第二ブロック部分7−521の直径は、サイドカットの特徴を有する二側間の距離より大きい。本実施形態において、第二ブロック部分7−521は、完全に、光学素子7−100の開口7−110をブロックし、開口7−110により、光線7−200を光学素子7−100に進入させないので、これにより、光学素子7−100への光束の制限効果を達成する。第二延伸部分7−522は、二個の開口7−522A、および、7−522Bを有する。開口7−522Aは第二軸7−42が通過する。第二停止部品7−52Aの機能は以下で記述される。
【0262】
図7−1を参照すると、シャッター駆動部品7−53がフレーム7−40上に設置され、且つ、第二シャッター7−52とフレーム7−40間に位置する。シャッター駆動部品7−53は、第一磁気素子7−531、第二磁気素子7−532、導磁素子7−533、および、ソレノイド7−534を有する。シャッター駆動部品7−53は、第一シャッター7−51、および、第二シャッター7−52を、ホルダー7−30、および、フレーム7−40に対して回転させる。
【0263】
図7−3に示されるように、第一磁気素子7−531、および、第二磁気素子7−532は、それぞれ、第一軸7−41、および、第二軸7−42が通過する。第一磁気素子7−531、および、第二磁気素子7−532は、突出部7−531A、および、7−532Aを有する。第一磁気素子7−531の突出部7−531Aは第一シャッター7−51の開口7−512Bを通過し(
図7−2Aに示される)、第二磁気素子7−532の突出部7−532Aは、第二シャッター7−52の開口7−522Bを通過する(
図7−2Bに示される)。第一磁気素子7−531、および、第二磁気素子7−532の材料は永久磁石である。導磁素子7−533は、第一磁気素子7−531と第二磁気素子7−532の間に設置され、導磁素子7−533は、光軸7−0に垂直な延伸方向7−Eに延伸する。延伸方向7−EはX軸に平行である。さらに特に、導磁素子7−533は細長いストリップ構造で、導磁素子7−533の二端は、それぞれ、第一磁気素子7−531、および、第二磁気素子7−532に隣接して延伸する。延伸方向7−Eに沿って観察するとき、導磁素子7−533の中心は、第一軸7−41、および、第二軸7−42と重複しない。導磁素子7−533は、たとえば、導磁材で形成され、導磁素子7−533を形成する導磁材はニッケル鉄合金である。ソレノイド7−534は、導磁素子7−533の中間部分を被覆する。さらに特に、導磁素子7−533の二端はソレノイド7−534により被覆されない。ソレノイド7−534は電流を受信して、磁界を生成し、これにより、第一磁気素子7−531、および、第二磁気素子7−532を、それぞれ、第一軸7−41、および、第二軸7−42で回転させる。
【0264】
図7−4A、および、
図7−4B、
図7−4A、および、
図7−4Bは、第一磁気素子7−531、および、第二磁気素子7−532の磁極方向の配置を示す図である。
図7−4Aに示されるように、電流がソレノイド7−534に流れないとき、第一磁気素子7−531と第二磁気素子7−532のN曲7−Nの方向、および、延伸方向7−Eは同じ角度7−F1を有する。あるいは、第一磁気素子7−531、および、第二磁気素子7−532の磁極方向は、
図7−4Bに示されるように設置され、電流がソレノイド7−534に流れないとき、第一磁気素子7−531と第二磁気素子7−532のS極7−Sの方向、および、延伸方向7−Eは同じ7−F2を有する。
【0265】
図7−5A、
図7−5B、および、
図7−5Cは、光学素子駆動メカニズム7−1の第一シャッター7−51と第二シャッター7−52の相対位置関係を示す図である。シャッター駆動部品7−53は、流入する電流により、第一シャッター7−51、および、第二シャッター7−52の位置を駆動、および、変化させる。第一シャッター7−51、および、第二シャッター7−52がどの位置にあっても、光軸7−0に沿って観察するとき、第一シャッター7−51は、第二シャッター7−52と部分的に重複する。
【0266】
シャッター駆動部品7−53は、第一シャッター7−51を、第一開始位置7−A1と第一終了位置7−A2の間で移動させる。電流がシャッター駆動部品7−53を流れないとき、第一磁気素子7−531は導磁素子7−533を吸引して、第一シャッター7−51を第一開始位置7−A1に位置させる。
【0267】
第一シャッター7−51が第一開始位置7−A1に位置するとき、光軸7−0に沿って観察すると、第一シャッター7−51は光学素子7−100に被覆しない。第一シャッター7−51が第一終了位置7−A2に位置するとき、第一シャッター7−51は、光学素子7−100と部分的に重複する。
【0268】
シャッター駆動部品7−53は、第二シャッター7−52を、第二開始位置7−B1と第二終了位置7−B2間で移動させる。電流がシャッター駆動部品7−53を流れないとき、第二磁気素子7−532は、導磁素子7−533を吸引して、第二シャッター7−52を第二開始位置7−B1に位置させる。
【0269】
第二シャッター7−52が第二開始位置7−B1に位置するとき、光軸7−0に沿って観察すると、第二シャッター7−52は光学素子7−100と重複しない。第二シャッター7−52が第二終了位置7−B2に位置するとき、光軸7−0に沿って観察すると、第二シャッター7−52は光学素子7−100と重複する。よって、この状況において、第二シャッター7−52は、開口7−110への光線7−200をブロックする。
【0270】
図7−5Aは、それぞれ、第一開始位置7−A1と第二開始位置7−B1に位置する本発明の光学素子駆動メカニズム7−1の第一シャッター7−51、および、第二シャッター7−52を示す図である。この状況において、開口7−110から光学素子7−100に入射する光線7−200は、第一シャッター7−51、あるいは、第二シャッター7−52によりブロックされない。よって、光線7−200は、開口7−110により、完全に、光学素子7−100に入射する。
【0271】
図7−5Bは、それぞれ、第一開始位置7−A1と第二終了位置7−B2に位置する本発明の光学素子駆動メカニズム7−1の第一シャッター7−51、および、第二シャッター7−52を示す図である。この状況において、開口7−110から光学素子7−100に入射する光線7−200は第二シャッター7−52によりブロックされるが、第一シャッター7−51によりブロックされない。よって、第二シャッター7−52は、開口7−110により、光線7−200を光学素子7−100に入射させない。
【0272】
図7−5Cは、それぞれ、第一終了位置7−A2、および、第二開始位置7−B1に位置する本発明の光学素子駆動メカニズム7−1の第一シャッター7−51、および、第二シャッター7−52を示す図である。この状況において、開口7−110により、光学素子7−100に入射する光線7−200は第一シャッター7−51によりブロックされるが、第二シャッター7−52によりブロックされない。よって、第一シャッター7−51の開口7−511Aは、光線7−200の一部を、開口7−110から、光学素子7−100に入射させる。
【0273】
よって、開口7−110から光学素子7−100に達する大量の光束は、シャッター駆動部品7−53により、第一シャッター7−51と第二シャッター7−52を駆動し、それらの位置を変化させることにより制御される。
【0274】
図7−6A、および、
図7−6Bに示されるように、支持プレ−ト7−54は、第二シャッター7−52と光学素子7−100間に位置して、第一シャッター7−51と第二シャッター7−52が光学素子7−100に接触するのを防止する。支持プレ−ト7−54は、開口7−54Aを有し、開口7−54Aと開口7−110により、光線7−200を光学素子7−100に進入させる。光軸7−0に沿って観察するとき、支持プレ−ト7−54は第二シャッター7−52と部分的に重複する。
【0275】
図7−7A、および、
図7−7Bを参照すると、上カバー7−55は第一シャッター7−51上に位置する。上カバー7−55は、光線7−200を開口7−55Aから開口7−110に通過させる開口7−55Aを有する。さらに特に、第一シャッター7−51は、上カバー7−55と第一磁気素子7−531の間に位置し、第二シャッター7−52は、上カバー7−55と第二磁気素子7−532間に位置する。
【0276】
図7−7Cに示されるように、一実施形態において、上カバー7−55は、第一突出部分7−551、および、第二突出部分7−552を有する。第一シャッター7−51が第一開始位置7−A1に移動するとき、第一突出部分7−551は第一シャッター7−51をブロックして、第一シャッター7−51が第一開始位置7−A1で停止する。同様に、第二シャッター7−52が第二開始位置7−B1に移動するとき、第二突出部分7−552は第二シャッター7−52をブロックして、第二シャッター7−52が第二開始位置7−B1で停止する。よって、上カバー7−55の第一突出部分7−551は、第一開始位置7−A1中で、第一シャッター7−51の移動範囲を制限し、上カバー7−55の第二突出部分7−552は、第二開始位置7−B1中で、第二シャッター7−52の移動範囲を制限する。
【0277】
図7−2A、および、
図7−8を参照すると、フレーム7−40に位置する突出部分7−401、および、第一シャッター7−51に位置する第一停止部品7−51Aは、第一停止メカニズム7−56を構成する。第一シャッター7−51が第一終了位置7−A2に移動するとき、突出部分7−401は第一停止部品7−51Aをブロックして、第一シャッター7−51が第一終了位置7−A2で停止する(
図7−5Cに示される)。よって、第一停止メカニズム7−56は、第一終了位置7−A2中で、第一シャッター7−51の移動範囲を制限する。
【0278】
図7−2B、および、
図7−8を参照すると、フレーム7−40に位置する別の突出部分7−402、および、第二シャッター7−52に位置する第二停止部品7−52Aが、第二停止メカニズム7−57を構成する。第二シャッター7−52が第二終了位置7−B2に移動するとき、突出部分7−402は第二停止部品7−52Aをブロックして、第二シャッター7−52が第二終了位置7−B2で停止する(
図7−5Bに示される)。よって、第二停止メカニズム7−57は、第二終了位置7−B2中で、第二シャッター7−52の移動の範囲を制限する。
【0279】
図7−9を参照すると、別の実施形態において、上カバー(図示しない)は突出部分を有さない。この状況下で、第一停止メカニズム7−56Aは、フレーム7−40に位置する二個の突出部分7−401、および、第一シャッター7−51に位置する第一停止部品7−51Aを有する。第一シャッター7−51が第一開始位置7−A1に移動するとき、突出部分7−401は第一シャッター7−51をブロックして、第一シャッター7−51が第一開始位置7−A1で停止する。第一シャッター7−51が第一終了位置7−A2に移動するとき、突出部分7−401は第一停止部品7−51Aをブロックして、第一シャッター7−51が第一終了位置7−A2で停止する(
図7−5Cに示される)。よって、第一シャッター7−51の移動範囲は、第一停止メカニズム7−56Aだけにより、制限される。第二停止メカニズム7−57Aは、フレーム7−40に位置する別の二個の突出部分7−402、および、第二シャッター7−52に位置する第二停止部品7−52Aを有する。第二シャッター7−52が第二開始位置7−B1に移動するとき、突出部分7−402は第二シャッター7−52をブロックして、第二シャッター7−52が第二開始位置7−B1で停止する。第二シャッター7−52が第二終了位置7−B2に移動するとき、突出部分7−402は第二停止部品7−52Aをブロックして、第二シャッター7−52が第二終了位置7−B2で停止する(
図7−5Bに示される)。よって、第二シャッター7−52の移動範囲は、第二停止メカニズム7−57Aだけにより制限される。
【0280】
図7−10A、および、
図7−10Bに示されるように、光学素子停止部材7−60はフレーム7−40上に設置される。光学素子停止部材7−60は、ホルダー7−30から、フレーム7−40ハウジングスペース(図示しない)に延伸する。フレーム7−40のハウジングスペースは、光軸7−0の方向に平行な高さを有し、この高さは、光学素子停止部材7−60の高さより高い。よって、光学素子停止部材7−60は、フレーム7−40のハウジングスペースで、光軸7−0の方向で移動できるようになる。フレーム7−40のハウジングスペースは、光軸7−0の方向に垂直な幅を有し、この幅は、光学素子停止部材7−60の幅と実質上同じである。よって、光学素子停止部材7−60は、光軸7−0に垂直な方向での移動が許可されず、且つ、光軸7−0での回転を許可しない。フレーム7−40の光学素子停止部材7−60、および、ハウジングスペースは、光軸7−0に沿ったホルダー7−30の移動の範囲を制限するとともに、ホルダー7−30の回転を制限する。
【0281】
図7−11は、本発明の別の実施形態を示す図である。本実施形態の光学素子駆動メカニズム7−2の構造は、前記の実施形態の光学素子駆動メカニズム7−1と実質上同じであり、簡潔にするため、類似する部分は繰り返さない。
【0282】
本実施形態の光学素子駆動メカニズム7−2と前記の実施形態の光学素子駆動メカニズム7−1の主な差異は、前記の実施形態の光学素子駆動メカニズム7−1が二個のシャッターを有し、本実施形態の光学素子駆動メカニズム7−2が四個のシャッターを有することである。ここで、以下で別の二個のシャッターを説明し、その他の対応する素子、構造、および、配置の記述は、前述の実施形態を参照することができる。
【0283】
図7−11に示されるように、本実施形態の光学素子駆動メカニズム7−2のフレーム7−40は、さらに、フレーム本体7−40A上に設置される第三軸7−43、および、第四軸7−44を有する。第三軸7−43、および、第四軸7−44はフレーム本体7−40Aと一体に形成される。よって、フレーム本体7−40Aに対し、第三軸7−43、および、第四軸7−44が固定され、且つ、回転しない。このほか、第三軸7−43、および、第四軸7−44は、互いに平行であり、且つ、互いに接触しない。
【0284】
本実施形態の光学素子駆動メカニズム7−2の光線強度調整アセンブリ7−50は、さらに、第三シャッター7−71、および、第四シャッター7−72、および、前記の実施形態に類似する素子を有する。
【0285】
第三シャッター7−71の構造は、第一シャッター7−51に類似するので、類似部分はここで繰り返さない。第三シャッター7−71と第一シャッター7−51間の主な差異は、第三シャッター7−71の第三ブロック部分7−711の開口7−711Aのサイズが、第一シャッター7−51の第一ブロック部分7−511の開口7−511Aのサイズと異なることである。さらに特に、開口7−711Aと開口7−110から、光学素子7−100に入射する光線量は、開口7−511Aと開口7−110から、光学素子7−100に入射する光線量と異なる。
【0286】
第四シャッター7−72の構造は、第一シャッター7−51、および、第三シャッター7−71に類似し、類似部分はここで繰り返さない。第四シャッター7−72と第一シャッター7−51と第三シャッター7−71間の主な差異は、第四シャッター7−72の第四ブロック部分7−721の開口7−721Aのサイズが、第一シャッター7−51の第一ブロック部分7−511の開口7−511Aのサイズ、および、第三シャッター7−71の第三ブロック部分7−711の開口7−711Aのサイズと異なることである。さらに特に、開口7−721Aと開口7−110から、光学素子7−100に入射する光線量は、開口7−511Aと開口7−110から、光学素子7−100に入射する光線量と異なり、また、開口7−721Aと開口7−110から、光学素子7−100に入射する光線量は、開口7−711Aと開口7−110から、光学素子7−100に入射する光線量と異なる。
【0287】
光学素子駆動メカニズム7−2は、第三シャッター7−71と第四シャッター7−72が提供されるので、光学素子に入射する光線量は、さらに制御され、さらに選択肢が増える。
【0288】
いくつかの実施形態において、シャッターの数量は、1、3、5、6、あるいはそれ以上である。実際、シャッターの数量は、本発明の実施形態に制限されない。その他の対応する素子、構造、および、配置の記述は前述の実施形態を参照とすることができる。
【0289】
前述の光学素子駆動メカニズム7−1、および、光学素子駆動メカニズム7−2は、さらに、本発明のある実施形態中の光学モジュール1−A1000、1−A2000、1−A3000、1−B2000、1−C2000、1−D2000、および、12−2000に適用することができる。
【0291】
まず、
図8−1、
図8−2A、および、
図8−3は、本発明のいくつかの実施形態による立体図、立体分解図、および、光学システム8−1の線8−A−8−A’に沿った断面図である。光学システム8−1は、主に、上ケース8−100、底部8−200、および、上ケース8−100と底部8−200間に設置されるその他の素子を有する。上ケース8−100と底部8−200は、光学システム8−1の固定部として定義される。
【0292】
たとえば、
図8−2において、基板8−250(あるいは、第一駆動アセンブリ8−250と称され、第一駆動コイル8−255がその中に組み込まれる)、ホルダー8−300、第二駆動アセンブリ8−310(磁気ユニット8−312と第二駆動コイル8−314を有する)、第一弾力素子8−320、上スプリング8−330、下スプリング8−332、レンズユニット8−340、開口ユニット8−400(上カバー8−410、ベース8−420、アパーチャー8−430、導引素子8−440、底板8−450、および、第三駆動アセンブリ8−460を有する)、フレーム8−500とサイズセンサー8−700が、上ケース8−100と底部8−200間に設置される。さらに、光学システム8−1は、さらに、前述の素子に相対して、底部8−200の別の側上に設置されるイメージセンサー8−600を有する。注意すべきことは、固定部(たとえば、上ケース8−100と底部8−200)に対して可動な一部が、可動部(たとえば、ホルダー8−300とフレーム8−500等)として定義されることである。つまり、可動部は、固定部に可動で接続され、且つ、光学素子(たとえば、レンズユニット8−340)を保持するのに用いられる。
【0293】
上ケース8−100と底部8−200は互いに結合されて、光学システム8−1のケースを形成する。注意すべきことは、上ケース開口8−110、および、底部開口8−210は、それぞれ、上ケース8−100と底部8−200上に形成される。上ケース開口8−110中心は、レンズユニット8−340の光軸8−0に対応し、底部開口8−210はイメージセンサー8−600に対応し、イメージセンサー8−600は、固定部(たとえば、底部8−200)上に設置される。その結果、光学システム8−1中に設置されるレンズユニット8−340は、イメージセンサー8−600により、光軸8−0の方向(すなわち、Z方向)で、画像焦点調節を実行する。
【0294】
いくつかの実施形態において、上ケース8−100と底部8−200は、非導電材料(たとえば、プラスチック)により形成されて、レンズユニット8−340とその他の電子素子間の短絡、あるいは、電気的干渉が防止される。いくつかの実施形態において、上ケース8−100と底部8−200は金属により形成されて、上ケース8−100と底部8−200の機械的強度を増加させる。
【0295】
ホルダー8−300はスル−ホ−ル8−302を有し、レンズユニット8−340は、スル−ホ−ル8−302中に固定される。たとえば、レンズユニット8−340は、これに限定されないが、ロック、接着、結合により、スル−ホ−ル8−302中に固定される。第二駆動コイル8−314がホルダー8−300の外表面に巻かれる。
【0296】
フレーム8−500はフレーム開口8−510を有し、磁気ユニット8−312は、可動で、フレーム8−500に接続され、フレーム8−500は、第一弾力素子8−320、上スプリング8−330、および、下スプリング8−332により、可動で、固定部に接続される。磁気ユニット8−312は、磁気素子、たとえば、磁石、あるいは、多極磁石である。第二駆動アセンブリ8−310(磁気ユニット8−312、および、第二駆動コイル8−314を有する)が上ケース8−100中に設置され、且つ、レンズユニット8−340に対応して、ホルダー8−300をフレーム8−500に対して移動させる。特に、磁力が、磁気ユニット8−312と第二駆動コイル8−314間の相互作用により生成されて、ホルダー8−300を上ケース8−100に対し、光軸8−0の方向(Z方向)に沿って動かして、快速な焦点調節を達成する。
【0297】
この実施形態において、ホルダー8−300、および、その中に設置されるレンズユニット8−340は、可動で、上ケース8−100中に設置される。さらに特に、ホルダー8−300は、金属材質で形成される上スプリング8−330、下スプリング8−332、および、第一弾力素子8−320により、上ケース8−100中に吊るされる(
図8−3)。いくつかの実施形態において、上スプリング8−330、および、下スプリング8−332は、それぞれ、ホルダー8−300の二側に設置され、第一弾力素子8−320は、ホルダー8−300の隅に設置される。電流が第二駆動コイル8−314に供給されるとき、第二駆動コイル8−314は、磁気ユニット8−312の磁界と作用して、電磁力を生成し、ホルダー8−300、および、レンズユニット8−340を、光軸8−0方向に沿って、上ケース8−100に対して移動させ、自動焦点を達成する。
【0298】
さらに、基板8−250は、たとえば、接着剤により、底部8−200に固定されるフレキシブルプリント回路(FPC)である。この実施形態において、基板8−250は、光学システム8−1中、あるいは、光学システム8−1外に設置されるその他の電子素子に電気的に接続される。たとえば、基板8−250は、第一弾力素子8−320、上スプリング8−330、あるいは、下スプリング8−332により、電子信号を第二駆動コイル8−314に提供して、X、Y、あるいは、Z方向に沿って、ホルダー8−300の動きを制御する。注意すべきことは、コイル(たとえば、第一駆動コイル8−255)は、基板8−250中に形成される。その結果、磁力が基板8−250と磁気ユニット8−312間に生成されて、ホルダー8−300を、光軸8−0に平行な方向(Z方向)、あるいは、光軸8−0に垂直な方向(XY平面に平行)に移動させて、自動焦点(AF)、あるいは、光学画像安定化(OIS)を達成する。
【0299】
注意すべきことは、開口ユニット8−400は可動部(たとえば、ホルダー8−300、および、フレーム8−500等)上に設置され、可動部により運ばれる光学素子(たとえば、レンズユニット8−340)に対応する。たとえば、いくつかの実施形態において、開口ユニット8−400はホルダー8−300に固定される。その結果、レンズユニット8−340に入る光束は制御される。
【0300】
いくつかの実施形態において、ポジションセンサー(図示しない)が光学システム8−1中に設置されて、光学システム8−1中の素子の位置を検出する。さらに、サイズセンサー8−700が固定部中に設置されて、アパーチャー開口8−434のサイズを感知する。ポジションセンサー、あるいは、サイズセンサー8−700は、適当なポジションセンサー、たとえば、Hall、MR (Magneto Resistance)、GMR(Giant Magneto Resistance)、あるいは、TMR (Tunneling Magneto Resistance)センサーである。
【0301】
図8−2において、開口ユニット8−400は、光軸8−0に沿って配置される上カバー8−410、アパーチャー8−430、導引素子8−440、底板8−450、および、ベース8−420を有する。スペースが上カバー8−410と底板8−450間に形成され、アパーチャー8−430と導引素子8−440がスペース中に設置されて、アパーチャー8−430、および、導引素子8−440が、移動時にその他の素子と衝突するのを防止する。最後に、前述の素子が、ベース8−420上に設置される。さらに、開口ユニット8−400は、さらに、ベース8−420の凹部8−424中に設置される第三駆動アセンブリ8−460を有する。いくつかの実施形態において、ベース8−420は、直接、ホルダー8−300に設置され、ベース8−420、ホルダー8−300、および、レンズユニット8−340の相対位置が固定されて、よい撮像品質を達成する。さらに、光軸8−0に垂直な方向で見るとき(すなわち、XY平面に平行な方向)、ベース8−420はフレーム8−500、および、磁気素子8−312と部分的に重複して、縮小化を達成する。
【0302】
図8−4A〜
図8−4Fは、それぞれ、開口ユニット8−400の上カバー8−410、ベース8−420、アパーチャー8−430、アパーチャー8−430中の開口素子8−432、導引素子8−440、および、第三駆動アセンブリ8−460を示す図である。
【0303】
図8−4Aにおいて、上カバー8−410は、上カバー開口8−412、および、複数の接続ホ−ル8−414を有する。上カバー開口8−412は光線を通過させ、上カバー開口8−412の中心は、光軸8−0に対応する。接続ホ−ル8−414は、その他の素子(たとえば、アパーチャー8−430)が、上カバー8−410と接続できるようにする。注意すべきことは、上カバー8−410の複数の接続ホ−ル8−414は、光軸8−0に対して回転対称で配置される。
【0304】
図8−4Bにおいて、ベース8−420は、ベース開口8−422、凹部8−424、および、開口8−426を有する。開口8−426は、ベース8−420の凹部8−424と上表面8−428に接触する。つまり、開口8−426の一側が上表面8−428上に形成され、開口8−426のもう一側が凹部8−424中に形成される。
図8−4Cにおいて、アパーチャー8−430は、複数の開口素子8−432により形成される。注意すべきことは、開口素子8−432は、光軸8−0に対して回転対称で設置される。
図8−4Dにおいて、開口素子8−432は、互いに一体に形成されるプレ−ト8−432A、カラム8−432B、および、ホ−ル8−432C、および、ホ−ル8−432C中に設置されるボルト8−432Dを有する。
【0305】
図8−4Eにおいて、開口8−442、複数の導引凹部8−444、および、接続ホ−ル8−446が導引素子8−440上に形成される。導引凹部8−444は、光軸8−0に対して、回転対称な方式で配置される。
図8−4Fにおいて、第三駆動アセンブリ8−460は、駆動磁気素子8−462、二個の第三駆動コイル8−464、および、二個の弾力素子8−466を有する。伝動部8−468が駆動磁気素子8−462上に形成される。
【0306】
二個の弾力素子8−466は、駆動磁気素子8−462の二個の反対側に設置されるとともに、駆動磁気素子8−462と、第一方向(X、あるいは、Y方向)に沿って配置され、二個の第三駆動コイル8−464が駆動磁気素子8−462上に設置され、且つ、伝動部8−468の二側上に設置される。注意すべきことは、第三駆動コイル8−464は、駆動磁気素子8−462に巻かれる。さらに、第三駆動コイル8−464は、第一弾力素子8−320に電気的に接続される。第二弾力素子8−466は、圧縮されて、駆動磁気素子8−462に圧力を供給する金属シ−トである。
【0307】
したがって、所定圧力は、直接、あるいは、間接的に、アパーチャー8−430に供給される。たとえば、この実施形態において、第二弾力素子8−466は、駆動磁気素子8−462の伝動部8−468、および、導引素子8−440により、間接的に、所定圧力をアパーチャー8−430に供給する。その後、
図8−4Gは、Z方向で見るときの開口ユニット8−400の立体分解図である。
図8−4Gにおいて、光軸8−0の方向(Z方向)に沿って見るとき、接続ホ−ル8−414は接続ボルト8−432Dに対応し、導引凹部8−444はカラム8−32Bに対応し、伝動部8−468は接続ホ−ル8−446に対応する。
【0308】
図8−5A〜
図8−5Cは、それぞれ、一状態時のベース8−420、および、第三駆動アセンブリ8−460、アパーチャー8−430、および、導引素子8−440、および、アパーチャー8−430自身を示す図である。注意すべきことは、
図8−5A〜
図8―5Cに示される状態時、第三駆動アセンブリ8−460に電流が供給されないことである。
【0309】
図8−5Aにおいて、駆動磁気素子8−462は、直接、第二弾力素子8−466に接続され、この時、左右両側の第二弾力素子8−466の長さは、それぞれ、8−L1と8−L2である。いくつかの実施形態において、長さ8−L1は長さ8−L2と等しい。別の実施形態において、長さ8−L1は長さ8−L2と異なる。たとえば、設計要求に基づいて、長さ8−L1は、長さ8−L2より長い、あるいは、短い。
【0310】
図8−5Aにおいて、第三駆動アセンブリ8−460は凹部8−424中に設置される。したがって、光学システム8−1を通過する光線の光路は、第三駆動アセンブリ8−460の動きにより影響されないことを確保する。同時に、
図8−5Bにおいて、カラム8−432Bは導引凹部8−444中に設置され、接続ボルト8−432Dは、上カバー8−410(
図8−4Gを参照する。
図8−5Bで図示されない)の接続ホ−ル8−414中に設置される。さらに、
図8−5Aにおいて、伝動部8−468の一端が開口8−426(
図8−4B)中で定義される。したがって、開口素子8−432は、接続ボルト8−432Dを回転軸として回転し、カラム8−432Bは、導引凹部8−444で滑動して、開口素子8−432の回転方向を制御する。
図8−5Cにおいて、アパーチャー開口8−434のサイズは8−D1である(所定サイズ)。注意すべきことは、アパーチャー開口8−434のサイズが、アパーチャー開口8−434の最大サイズとして定義されることである。
【0311】
図8−6A〜
図8−6Cは、それぞれ、一状態時のベース8−420、および、第三駆動アセンブリ8−460、アパーチャー8−430、および、導引素子8−440、および、アパーチャー8−430自身を示す図である。注意すべきことは、電流が第三駆動アセンブリ8−460に供給されることである。その結果、駆動磁気素子8−462と第三駆動コイル8−464間に磁気駆動力が生成されて、駆動磁気素子8−462、および、第三駆動コイル8−464を同一方向で移動させる。
【0312】
したがって、
図8−5Aと比較するとき、受ける力が増加するので、
図8−6Aの右側(+X方向)の第二弾力素子8−466のサイズは減少し、受ける力が減少するので、
図8−6Aの左側(-X方向)の第二弾力素子8−466サイズが増加する。つまり、
図8−6Aの右側の第二弾力素子8−466のX方向の長さ8−L3は、
図8−5Aの右側の第二弾力素子8−466の方向の長さ8−L1より小さく、
図8−6Aの左側の第二弾力素子8−466のX方向の長さ8−L4は、
図8−5Aの左側の第二弾力素子8−466のX方向の長さ8−L2より大きい。その結果、伝動部8−468は、ベース8−420に対し、右(X方向)に移動する。
【0313】
図8−6Bを参照すると、伝動部8−468がX方向で移動するとき、伝動部8−468の一端が導引素子8−440の接続ホ−ル8−446中に設置されるので、回転方向8−R1により示されるように、導引素子8−440が一緒に回転する。したがって、開口素子8−432のカラム8−432Bは、導引素子8−440の導引凹部8−444により押され(移動方向8−M1により示される)、接続ボルト8−432Dは、開口素子8−432を回転させる軸として作用する(回転方向8−R1により示される)。その結果、
図8−6Cを参照すると、この状態時、アパーチャー開口8−434のサイズ8−D2は、
図8−5Cのアパーチャー開口8−434のサイズ8−D1より大きい。
【0314】
図8−7A〜
図8−7Cは、それぞれ、一状態時のベース8−420と第三駆動アセンブリ8−460、アパーチャー8−430と導引素子8−440、および、アパーチャー8−430自身を示す図である。注意すべきことは、
図8−6A〜
図8−6Cの状態時よりも、
図8−7A〜
図8−7Cの状態に、高い電流が第三駆動アセンブリ8−460に供給されることである。その結果、
図8−6A〜
図8−6Cの状態よりも、高い磁気駆動力が、駆動磁気素子8−462と第三駆動コイル8−464間に生成されて、駆動磁気素子8−462、および、第三駆動コイル8−464が、同一方向で一緒に動く。
【0315】
したがって、
図8−6Aと比較すると、
図8−7Aの左(+X方向)第二弾力素子8−466の長さがさらに減少し、
図8−7Aの左(-X方向)の第二弾力素子8−466の長さがさらに増加する。つまり、
図8−7Aの右側のX方向の第二弾力素子8−466の長さ8−L5は、
図8−6AのX方向の第二弾力素子8−466の長さ8−L3より短く、
図8−7Aの左側のX方向の第二弾力素子8−466の長さ8−L6は、
図8−6AのX方向の第二弾力素子8−466の長さ8−L4より長い。この時、伝動部8−468は、さらに、ベース8−420に対して右(X方向)に移動する。
【0316】
その後、
図8−7Bを参照すると、
図8−7Aの伝動部8−468が、さらに、左(X方向)に移動するとき、伝動部8−468の一端が、導引素子8−440の接続ホ−ル8−446中に設置されるので、導引素子8−440が、さらに、回転方向8−R1に示される方向に回転する。したがって、開口素子8−432のカラム8−432Bは、さらに、導引素子8−440の導引凹部8−444により押され(移動方向8−M1により示される)、開口素子8−432は、さらに、接続ボルト8−432Dを回転軸として回転し、アパーチャー開口8−434のサイズを変化させる。その結果、
図8−7Cを参照すると、アパーチャー開口8−434のサイズ8−D3は、
図8−6Cのサイズ8−D2より大きい。
【0317】
同様に、前述の実施形態に対して反対方向の電流が供給される場合、アパーチャー開口8−434のサイズが減少する。たとえば、アパーチャー開口8−434のサイズを増加させる正の電流が、前記の実施形態に供給される場合、不電流の供給により、アパーチャー開口8−434のサイズが減少する。一方、アパーチャー開口8−434のサイズを増加させる負電流が実施形態に供給される場合、正の電流を供給することにより、アパーチャー開口8−434のサイズが減少する。つまり、電流が第三駆動アセンブリ8−460に供給されるとき、アパーチャー開口8−434のサイズは、サイズ8−D1(所定サイズ)と異なる。
【0318】
たとえば、
図8−8A〜
図8−8Cは、それぞれ、一状態時のベース8−420と第三駆動アセンブリ8−460、アパーチャー8−430と導引素子8−440、および、アパーチャー8−430自身を示す図である。注意すべきことは、前述の実施形態と比較して、
図8−8A〜
図8−8Cの状態時、前述の実施形態と反対の電流が第三駆動アセンブリ8−460に供給される。その結果、前述の実施形態と反対方向の磁気駆動力が、駆動磁気素子8−462と第三駆動コイル8−464間に生成されて、駆動磁気素子8−462を、前述の実施形態と反対方向で移動させる。
【0319】
したがって、
図8−5Aと比較すると、
図8−8A中の右側(+X方向)の第二弾力素子8−466の長さが増加し、
図8−8Aの左(-X方向)の第二弾力素子8−466の長さが増加する。つまり、
図8−8Aの右側のX方向の第二弾力素子8−466の長さ8−L7は、
図8−5Aの右側のX方向の第二弾力素子8−466の長さ8−L1より長く、
図8−8Aの左側のX方向の第二弾力素子8−466の長さ8−L8は、
図8−5Aの左側のX方向の第二弾力素子8−466の長さ8−L2より短い。同時に、伝動部8−468は、ベース8−420に対して、左(-X方向)に移動する。
【0320】
その後、
図8−8Bに示されるように、
図8−7Aの伝動部8−468が左に移動するとき、伝動部8−468の一端は、導引素子8−440の接続ホ−ル8−446中に設置されて、導引素子8−440は、回転方向8−R2に示されるように、一緒に回転する。したがって、開口素子8−432のカラム8−432Bは、前述の実施形態と異なる方向(移動方向8−M2により示される)で、導引素子8−440の導引凹部8−444により押され、開口素子8−432は、回転方向8−R2に示されるように、接続ボルト8−432Dを回転軸として回転する。その結果、
図8−8Cを参照すると、アパーチャー開口8−434のサイズ8−D4は、
図8−5C中のサイズ8−D1より小さい。
【0321】
この配置において、アパーチャー開口8−434のサイズは、異なる量の電流を第三駆動アセンブリ8−460に供給することにより、連続的に調整される。つまり、各状態において、アパーチャー開口8−434のサイズは、特定の範囲で、任意に調整され(たとえば、サイズ8−D1、8−D2、8−D3、8−D4、あるいは、その他のサイズ)、アパーチャー開口8−434は、光軸8−0に対して回転対称構造を有する。しかし、本発明はこの限りではない。たとえば、 いくつかの実施形態において、アパーチャー開口8−434のサイズは多段式で調整される。
【0322】
通常、アパーチャー開口8−434のサイズが拡大されるとき、入射する光線量も増加して、このアパーチャー開口8−434が低輝度の環境中に適用される。さらに、バックグランドノイズの影響が減少して、イメージノイズを防止する。このほか、アパーチャー開口8−434のサイズが高輝度環境で減少する場合、受信された画像の鮮明さが増加し、イメージセンサー8−600も、露光過多が防止される。いくつかの実施形態において、開口ユニット8−400はレンズユニット8−340に固定されて、開口ユニット8−400とホルダー8−300を一緒に動かす。したがって、必要な素子数量が減少して、縮小化を達成する。さらに、いくつかの実施形態において、開口ユニット8−400は上ケース8−100に固定され、光学画像安定化、あるいは、自動焦点が、レンズユニット8−340を移動させることにより達成されて、必要な素子の数量を減少させる。その結果、縮小化が達成される。
【0323】
注意すべきことは、いくつかの実施形態において、磁気ユニット8−312が省略され、且つ、駆動磁気素子8−462と第一駆動コイル8−255、あるいは、第二駆動コイル8−314間に生成される磁気駆動力だけにより、光学システム8−1中の素子が移動することである。つまり、駆動磁気素子8−462は、第一駆動コイル8−255、あるいは、第二駆動コイル8−314に対応する、あるいは、駆動磁気素子8−462の磁界は、第一駆動コイル8−255、あるいは、第二駆動コイル8−314と作用する。
【0324】
さらに、いくつかの実施形態において、制御ユニット(図示しない)は、光学システム8−1中に提供されて、アパーチャー開口8−434のサイズを制御する。第三駆動アセンブリ8−460の電流(あるいは電圧)間の関係、および、アパーチャー開口8−434のサイズを含む所定の情報が制御ユニット中に保存される。したがって、サイズセンサー8−700が省略され、アパーチャー開口8−434のサイズは、サイズセンサー8−700ではなく、この所定の情報により制御される。所定の情報は、外部の測定装置を用いて、第三駆動アセンブリ8−460の電流 (あるいは電圧)間の関係、および、アパーチャー開口8−434のサイズを測定することにより得られ、その後、制御ユニット中にこの関係を所定の情報として保存する。その後、外部の測定装置は、光学システム8−1に留まらない。
【0325】
この実施形態において、第三駆動アセンブリ8−460は、電磁力により駆動されるが、本発明はこの限りではない。たとえば、第二弾力素子8−466は、形状記憶合金、圧電材料等により代替して、第三駆動アセンブリ8−460を駆動する。その結果、設計のフレキシビリティが増加して、異なる要求を満たす。さらに、光学システム8−1は、本発明のいくつかの実施形態中の光学モジュール1−A1000、1−A2000、1−A3000、1−B2000、1−C2000、1−D2000、および、12−2000に適用することができる。
【0326】
総合すると、本発明は、アパーチャー開口のサイズを連続的に制御することができる光学システムを提供する。したがって、イメージ捕捉における異なるユ−ザ−要求が満たされる。さらに、開口ユニットは可動部上に設置され、且つ、開口ユニットを駆動する追加の駆動素子が不要なので、縮小化が達成される。このほか、所定の情報を有する制御ユニットは、光学システム外側に提供されて、従来の光学システムに用いられるポジションセンサーは省略され、さらに、縮小化が達成される。
【0328】
まず、
図9−1、
図9−2、および、
図9−3は、それぞれ、本発明のいくつかの実施形態による開口ユニット9−1の立体図、立体分解図、および、
図9−1の線9−A−9−A’に沿った断面図である。開口ユニット9−1は、主に、上プレ−ト9−100、底9−200、底板9−300、および、上プレ−ト9−100、底9−200、および、底板9−300間に設置されるその他の素子を有する。たとえば、
図9−2において、スペーサ9−400、第一ブレ−ド9−420、第二ブレ−ド9−430、導引素子9−500、駆動アセンブリ9−600、および、初期位置制限アセンブリ9−700は、上プレ−ト9−100、底9−200、および、底板9−300間に設置される。
【0329】
上プレ−ト9−100、底9−200、および、底板9−300は互いに結合されて、開口ユニット9−1のケースを形成する。注意すべきことは、上プレ−ト開口9−110、底開口9−210、および、底板開口9−310は、それぞれ、上プレ−ト9−100、底9−200、および、底板9−300上に形成される。上プレ−ト開口9−110、底開口9−210、および、底板開口9−310の中心は、開口ユニット9−1の光軸9−Oに対応する。いくつかの実施形態において、上プレ−ト9−100、底9−200、および、底板9−300は非導電材料(たとえば、プラスチック)で形成されるので、開口ユニット9−1とその他の電子素子間の短絡、あるいは、電気的干渉が防止される。いくつかの実施形態において、上プレ−ト9−100、底9−200、および、底板9−300は金属で形成されて、上プレ−ト9−100、底9−200、および、底板9−300間の機械的強度を増加させる。
【0330】
複数の固定カラム9−220は、底9−200の一側上に形成され、固定カラム9−220の位置は、光軸9−Oに平行な方向(Z方向)で、上プレ−ト9−100の第一接続ホ−ル9−102、および、第二接続ホ−ル9−104、スペーサ9−400の第一接続ホ−ル9−402、および、第二接続ホ−ル9−404、第一ブレ−ド9−420の固定接続ホ−ル9−422、第二ブレ−ド9−430の固定接続ホ−ル9−432、および、導引素子9−500の導引凹部9−540に対応する。さらに、複数の定位柱9−250が、底9−200の別の一側上に形成され(
図9−4C)、定位柱9−250は、光軸9−Oに平行な方向で、底板9−300のホ−ル9−330に対応する。導引素子開口9−510が導引素子9−500中に形成され、導引素子開口9−510の中心は、開口ユニット9−1を通過する光線の光軸9−Oに対応する。
【0331】
さらに、複数のカラム9−520は導引素子9−500の一側上に形成され、且つ、光軸9−Oに平行な方向で、上プレ−ト9−100の第二接続ホ−ル9−104、スペーサ9−400の第二接続ホ−ル9−404、第一ブレ−ド9−420の可動接続ホ−ル9−424、および、第二ブレ−ド9−430の可動接続ホ−ル9−434に対応する。複数のカラム9−530は、導引素子9−500のもう一側上に形成され、且つ、光軸9−Oに平行な方向で、底9−200の導引凹部9−230(
図9−4B)、底板9−300の凹部9−320、および、絶縁プレ−ト9−640の凹部9−644(
図9−4G)に対応する。
【0332】
いくつかの実施形態において、移動しない部分が、固定部、たとえば、上プレ−ト9−110、底9−200、底板9−300、および、絶縁プレ−ト9−640(
図9−4G)として定義される。固定部に対して移動する一部が、可動部、たとえば、導引素子9−500として定義される。つまり、可動部は、固定部に可動で接続される。さらに、上プレ−ト開口9−110、底開口9−210、底板開口9−310、あるいは、絶縁プレ−ト開口9−642 (
図9−4G)は固定部開口として定義され、導引素子開口9−510は可動部開口として定義される。注意すべきことは、固定部開口のサイズは、可動部開口のサイズと異なる。さらに、底9−200は、駆動アセンブリ9−600と導引素子9−500間に設置される。
【0333】
図9−4Aは、上プレ−ト9−100の上面図である。
図9−4Aにおいて、上プレ−ト9−100の第二接続ホ−ル9−104は、第一部分9−104A、および、第二部分9−104Bを有する。第一部分9−104Aは円形に類似する形状を有し、第二部分9−104Bは棒状に似た形状を有し(すなわち、X方向の第二部分9−104Bのサイズは、Y方向の第二部分9−104Bのサイズより大きい)、X方向の第一部分9−104Aのサイズは、X方向の第二部分9−104Bのサイズより小さい。
図9−2の底9−200の固定カラム9−220は、第一部分9−104A中に設置される。X方向の第二部分9−104Bのサイズが、Y方向の第二部分9−104Bのサイズより大きいので、導引素子9−500のカラム9−520は、第二部分9−104B中のX方向で滑動する。
【0334】
図9−4B、および、
図9−4Cは、それぞれ、底9−200の上面図と底面図である。固定カラム9−220は、上プレ−ト9−100に面する底9−200の一側上に設置され(
図9−2)、定位柱9−250は、底板9−300に面する底9−200の一側上に位置する。つまり、固定カラム9−220はZ方向で延伸し、位置決めカラムは−Z方向で延伸する。底9−200は、底9−200の導引凹部9−230により貫通し、導引凹部9−230は棒状に似た形状を有する(すなわち、X方向の導引凹部9−230のサイズは、Y方向の導引凹部9−230のサイズより大きい)。その結果、導引素子9−500のカラム9−530(
図9−2)は導引凹部9−230中に設置され、且つ、カラム 9−530は、X方向で、導引凹部9−230中で滑動する。さらに、複数のホ−ル9−240が底9−200上に形成されるとともに、底9−200を通過する。駆動アセンブリ9−600の接地クランプ部9−630(
図9−4G)がホ−ル9−240中に設置される。
【0335】
図9−4Dは、底板9−300の上面図である。
図9−4Dにおいて、底板9−300は、二個の凹部9−320を有し、X方向で、互いに揃えられ、ホ−ル9−330は底板9−300の隅に位置する。したがって、導引素子9−500のカラム9−530が、凹部9−320中に設置されて、導引素子9−500をY方向で制限し、カラム9−530は、X方向で、凹部9−320中で移動し、導引素子9−500はX方向で移動する。さらに、底9−200の定位柱9−250は、ホ−ル9−330を通過し、底9−200と底板9−300の相対位置を定位する。
【0336】
図9−4Eは、スペーサ9−400、第一ブレ−ド9−420、および、第二ブレ−ド9−430の上面図である。スペーサ開口9−410を有するスペーサ9−400、第一ブレ−ド9−420、および、第二ブレ−ド9−430は、光軸9−Oの両側上に設置され、且つ、スペーサ9−400は、第一ブレ−ド9−420と第二ブレ−ド9−430間に設置されて、第一ブレ−ド9−420と第二ブレ−ド9−430が互いに衝突するのを防止する。さらに、第一ブレ−ド9−420、あるいは、第二ブレ−ド9−430とスペーサ9−400が接触する箇所に、丸角、あるいは、面取りを形成して、第一ブレ−ド9−420、あるいは、第二ブレ−ド9−430とスペーサ9−400が衝突するときに発生するダメ−ジやデブリを防止する。スペーサ9−400の第二接続ホ−ル9−404は、第一部分9−404A、および、第二部分9−404Bを有する。第一部分9−404A、および、第二部分9−404Bの形状は、それぞれ、上プレ−ト9−100の第一部分9−104A、および、第二部分9−104Bの形状と同じ、あるいは、類似する。つまり、第一部分9−404Aは円形に近い形状を有し、第二部分9−404Bは棒状に似た形状を有し(X方向の第二部分9−404BのサイズがY方向の第二部分9−404Bのサイズより大きい)、且つ、X方向の第一部分9−404Aのサイズは、X方向の第二部分9−404Bのサイズより小さい。
【0337】
固定カラム9−220は、第一部分9−404A、固定接続ホ−ル9−422、および、固定接続ホ−ル9−432中に設置されて、スペーサ9−400、第一ブレ−ド9−420、および、第二ブレ−ド9−430の位置を定位する。カラム9−520は、第二部分9−404B、可動接続ホ−ル9−424、および、可動接続ホ−ル9−434を通過して、X方向で、第二部分9−404B中を滑動する。第一ブレ−ド9−420、および、第二ブレ−ド9−430は、それぞれ、円弧部分9−426、および、円弧部分9−436を有する。いくつかの実施形態において、円弧部分9−426は円弧部分9−436と結合されて、円形に近い形状を有するホ−ルを形成する(後に記述する)。注意すべきことは、円弧部分9−426と円弧部分9−436から形成されるホ−ルのサイズ9−D4 (
図9−7Bに示される)は、スペーサ開口9−410(すなわち、固定部開口)のサイズ9−D1より小さいことである。
【0338】
さらに、いくつかの実施形態において、第一ブレ−ド9−420の可動接続ホ−ル9−424、および、第二ブレ−ド9−430の可動接続ホ−ル9−434は、第二接続ホ−ル9−404の異なる第二部分9−404Bに対応する。つまり、光軸9−O(すなわち、Z方向)に沿って見るとき、第一ブレ−ド9−420の可動接続ホ−ル9−424、および、第二ブレ−ド9−430の可動接続ホ−ル9−434は、それぞれ、スペーサ9−400の第二接続ホ−ル9−404の異なる第二部分9−404B中に位置する。その結果、光軸9−O(Z方向)に沿って見るとき、第一ブレ−ド9−420、あるいは、第二ブレ−ド9−430、および、スペーサ9−400は、少なくとも部分的に重複する。
【0339】
図9−4Fは、導引素子9−500の上面図である。導引素子開口9−510、カラム9−520、カラム9−530、および、導引凹部9−540が導引素子9−500上に形成される。第一方向(X方向)の導引素子開口9−510の最大サイズ9−D2は、第二方向(Y方向)の導引素子開口9−510の最大サイズ9−D3より大きい。注意すべきことは、
図9−4F中、サイズ9−D2と9−D3を測定するとき、ともに、光軸9−Oを通過することである。さらに、光軸9−Oに沿って見るとき、サイズ9−D2と9−D3は、固定部開口のサイズ9−D1より大きい。
【0340】
図9−4Fにおいて、導引素子9−500の二個のカラム9−520は、実質上、光軸9−Oの反対側に位置し、カラム9−530も、光軸9−Oの反対側に位置し、且つ、X方向で配置される。複数の導引凹部9−540が導引素子9−500上に形成され、X方向の導引凹部9−540サイズ9−L1は、Y方向の導引凹部9−540のサイズ9−L2より大きい。つまり、導引凹部9−540は棒状形状を有し、且つ、X方向に延伸する。したがって、底9−200の固定カラム9−220は、導引凹部9−540中に設置されて、底9−200(すなわち、固定部)に対してY方向で、導引素子9−500(すなわち、可動部)の動きを制限するとともに、導引素子9−500は、X方向で底9−200に対して移動する。
【0341】
図9−4Gは、駆動アセンブリ9−600を示す図である。駆動アセンブリ9−600は、第一バイアス素子9−610、第二バイアス素子9−620、接地クランプ部9−630、および、絶縁プレ−ト9−640を有する。絶縁プレ−ト9−640は、第一バイアス素子9−610と第二バイアス素子9−620間に位置し、絶縁プレ−ト開口9−642、二個の凹部9−644、および、二個のW型構造9−646を有する。二個の凹部9−644はX方向で配置され、且つ、二個のW型構造9−646は、実質上、Y方向に配置される。
【0342】
第一バイアス素子9−610、および、第二バイアス素子9−620は、たとえば、形状記憶合金(SMA)で形成される線形素子である。つまり、第一バイアス素子9−610、あるいは、第二バイアス素子9−620の温度が、それらの位相変換温度を超えるとき、第一バイアス素子9−610、および、第二バイアス素子9−620の形状は変化する(たとえば、長く、あるいは、短くなる)。さらに、絶縁層が第一バイアス素子9−610、あるいは、第二バイアス素子9−620の表面上に形成されて、第一バイアス素子9−610、および、第二バイアス素子9−620が互いに接触するとき、あるいは、第一バイアス素子9−610、あるいは、第二バイアス素子9−620がその他の素子と接触するときに発生する短絡を防止する。
【0343】
第一バイアス素子9−610、および、第二バイアス素子9−620の両端は、それぞれ、接地クランプ部9−630中に固定され、第一バイアス素子9−610は、接地クランプ部9−630により、第二バイアス素子9−620に電気的に接続される。接地クランプ部9−630は、W字型構造9−646中に設置されるとともに、底9−200のホ−ル9−240(
図9−4B)を通過して、開口ユニット9−1に接地を提供し、接地クランプ部9−630が、絶縁プレ−ト9−460と直接接触するのを防止する。
【0344】
第一バイアス素子9−610、および、第二バイアス素子9−620は、それぞれ、曲げ部分9−612、および、曲げ部分9−622を有する。さらに、いくつかの実施形態において、樹脂接着剤9−650は、第一バイアス素子9−610、および、第二バイアス素子9−620上に設置されて、第一バイアス素子9−610と第二バイアス素子9−620とその他の素子(たとえば、カラム9−530)の相対位置を固定して、第一バイアス素子9−610、および、第二バイアス素子9−620を保護する。たとえば、樹脂接着剤9−650は、曲げ部分9−612、および、曲げ部分9−622で設置される。樹脂接着剤9−650は適当な樹脂、たとえば、ゲルである。
【0345】
さらに、第一バイアス素子9−610、および、第二バイアス素子9−620は、絶縁プレ−ト9−640の両側に設置されて、第一バイアス素子9−610、および、第二バイアス素子9−620は異なる平面に位置する。つまり、第一バイアス素子9−610、および、第二バイアス素子9−620は、それぞれ、第一仮想面(図示しない)、および、第二仮想面(図示しない)に位置し、第一仮想プレ−トと第二仮想プレ−トは、完全には重複しない。さらに、
図9−4Gに示されるように、光軸(Z方向)から見るとき、第一バイアス素子9−610、および、第二バイアス素子9−620は、互いに、部分的に重複する(交差9−Iにより示される)。
【0346】
図9−5Aは、導引素子9−500、および、駆動アセンブリ9−600の一状態時の上面図であり、張力が第一バイアス素子9−610、あるいは、第二バイアス素子9−620に供給されない(たとえば、電流が供給されない)。つまり、この時、可動部は、所定位置に位置する。注意すべきことは、可動部(たとえば、導引素子9−500)が、上プレ−ト9−100と底9−200(固定部)間に設置される初期位置制限アセンブリ9−700(たとえば、スプリング、磁気素子等)により、固定部(たとえば、上プレ−ト9−100、および、底9−200)に対するこの所定位置に位置することである。
図9−5Aにおいて、絶縁プレ−ト開口9−642(固定部開口)のサイズは、導引素子開口9−510(可動部開口)のサイズより大きい。つまり、固定部開口のサイズは、可動部開口のサイズと異なる。
【0347】
注意すべきことは、第一バイアス素子9−610の曲げ部分9−612、および、第二バイアス素子9−620の曲げ部分9−622が、異なるカラム9−530に位置することである。したがって、張力が第一バイアス素子9−610、あるいは、第二バイアス素子9−620に供給されるとき(たとえば、通電して、温度が上昇し、形状記憶合金の位相温度を超えることにより、第一バイアス素子9−610、あるいは、第二バイアス素子9−620が収縮して、張力を生成する)、曲げ部分9−612、あるいは、曲げ部分9−622で、カラム9−530に力が加えられ、導引素子9−500を押す。たとえば、第一バイアス素子9−610に張力がかかる場合、カラム9−530により、導引素子9−500を押して−X方向で移動させる。さらに、第二バイアス素子9−620に張力がかかる場合、カラム9−530により、導引素子9−500を押して、X方向で移動させる。
【0348】
図9−5Bは、スペーサ9−400、第一ブレ−ド9−420、第二ブレ−ド9−430、および、導引素子9−500の
図9−5Aに示される状態時の上面図である。注意すべきことは、この状態において、スペーサ開口9−410のサイズ9−D1は、導引素子開口9−510(9−D2、あるいは、9−D3)より小さい。さらに、
図9−5Bの状態時、第一ブレ−ド9−420、および、第二ブレ−ド9−430は、スペーサ開口9−410と重複しない。その結果、これらの状態下で、開口ユニット9−1を通過する光線は、導引素子開口9−510、第一ブレ−ド9−420、あるいは、第二ブレ−ド9−430によりブロックされず、開口ユニット9−1の等価アパーチャーサイズは、スペーサ開口9−410のサイズ9−D1にほぼ等しい。
【0349】
図9−6Aは、導引素子9−500、および、駆動アセンブリ9−600の別の状態時の上面図で、この状態下で、第一バイアス素子9−610に張力方向9−T1を有する張力が供給され(たとえば、電流が第一バイアス素子9−610に供給されて、第一バイアス素子9−610を加熱する)、第二バイアス素子9−620に張力が供給されない。その結果、カラム9−530が、曲げ部分9−612で、第一バイアス素子9−610により押されて、−X方向(滑動方向9−M1により示される)で、カラム9−530を凹部9−644で滑動させる。その結果、全体の導引素子9−500は−X方向で移動する。さらに、第二バイアス素子9−620は、延長方向9−E1に示されるように、−X方向で移動する導引素子9−500により伸ばされる。同時に、曲げ部分9−622と接触するカラム9−530は、さらに、−X方向で、凹部9−644で滑動する。つまり、駆動アセンブリ9−600は、第一移動寸法で、導引素子9−500(可動部)を底9−200(固定部)に対し移動させる。注意すべきことは、“第一移動寸法”は XY平面上の並進運動を意味し、第一方向(Y方向)と第二方向(X方向)は、第一移動寸法に平行である。しかし、本発明はこの限りではない。
【0350】
図9−6Bは、スペーサ9−400、第一ブレ−ド9−420、第二ブレ−ド9−430、および、導引素子9−500の
図9−6Aに示される状態時の上面図である。導引素子9−500が−X方向(滑動方向9−M1により示される)で滑動するので、可動接続ホ−ル9−424、および、可動接続ホ−ル9−434中に設置されるカラム9−520は、第一ブレ−ド9−420、および、第二ブレ−ド9−430を、固定接続ホ−ル9−422、および、固定された接続ホ−ル9−432を回転軸として設置される固定カラム9−220(
図9−4B)で回転させる。つまり、第一ブレ−ド9−420、および、第二ブレ−ド9−430は、この状態下で、可動部、および、固定部に可動で接続される。
【0351】
注意すべきことは、第一ブレ−ド9−420の固定接続ホ−ル9−422は可動接続ホ−ル9−424と円弧部分9−426間に位置し、第二ブレ−ド9−430の可動接続ホ−ル9−434、および、円弧部分9−436 は、固定の接続ホ−ル9−432の同じ側に位置することである。したがって、導引素子9−500が、−X方向で滑動するとき(滑動方向9−M1により示される)、第一ブレ−ド9−420、および、第二ブレ−ド9−430は、同じ回転方向で一緒に回転する。たとえば、
図9−6Bにおいて、第一ブレ−ド9−420、および、第二ブレ−ド9−430は、回転方向9−R1(
図9−6Bの反時計回り方向)で一緒に回転する。つまり、導引素子9−500(可動部)が、第一移動寸法 (XY平面上の並進運動)で、底9−200(固定部)に対して移動するとき、第一ブレ−ド9−420は、導引素子9−500(可動部)により、 底9−200 (固定部)に対して、第二移動寸法で移動する。
【0352】
注意すべきことは、“第二移動寸法”は回転運動のことで、第一移動寸法(並進運動)は第二移動寸法(回転運動)と異なる。しかし、本発明はこの限りではない。たとえば、本発明のある実施形態において提供される開口ユニットの構造は適当に調整されて、第一移動寸法、および、第二移動寸法を、その他の異なる寸法にすることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、第一移動寸法は回転運動で、第二移動寸法は並進運動である。いくつかの実施形態において、第一移動寸法、および、第二移動寸法は、異なる方向の回転運動、あるいは、異なる方向の並進運動である。
【0353】
図9−7Aは、導引素子9−500、および、駆動アセンブリ9−600の別の状態時の上面図であり、この状態下で、さらに、張力が第一バイアス素子9−610に供給されて(たとえば、
図9−6Aの状態より強い電流を第一バイアス素子9−610に供給して、第一バイアス素子9−610を加熱する)、第二バイアス素子9−620に電流が供給されない。その結果、
図9−6Aと比較するとき、第一バイアス素子9−610が形状記憶合金で形成される場合、第一バイアス素子9−610がさらに収縮して、導引素子9−500を、さらに、−X方向で、凹部9−644中で滑動させる(滑動方向9−M1により示される)。
【0354】
図9−7Bは、スペーサ9−400、第一ブレ−ド9−420、第二ブレ−ド9−430、および、導引素子9−500の
図9−7Aに示される状態時の上面図である。導引素子9−500は、さらに、−X方向で滑動するので、導引素子9−500のカラム9−520は、第一ブレ−ド9−420、および、第二ブレ−ド9−430を、さらに、回転方向9−R1(第二移動尺寸)で回転させる。したがって、第一ブレ−ド9−420の円弧部分9−426は、第二ブレ−ド9−430の円弧部分9−436と結合して、円形開口9−440を形成し、開口ユニット9−1の等価アパーチャーサイズは、円形開口9−440のサイズ9−D4である。
【0355】
円形開口9−440のサイズ9−D4は、スペーサ開口9−410のサイズ9−D1より小さいので、開口ユニット9−1のアパーチャーが、異なるサイズを有する異なる等価アパーチャーに切り換えられて、画像捕捉の各種要求に符合する。一般に、等価アパーチャーのサイズが拡大するとき、入射する光線量も増加して、この種のアパーチャーが低輝度の環境で適用される。さらに、バックグランドノイズの影響が減少して、イメージノイズを防止する。このほか、等価アパーチャーのサイズが高輝度環境で減少する場合、受信された画像の鮮明さが増加し、露光過多も防止される。このほか、第一バイアス素子9−610、および、第二バイアス素子9−620が形状記憶合金で形成されるとき、形状記憶合金は温度に敏感なので、異なるサイズの装置を速やかに切り換えることができる。その結果、画像捕捉装置のフレキシビリティが増加する。
【0356】
アパーチャーを、サイズ9−D4を有する小さいアパーチャー(第一ブレ−ド9−420の円弧部分9−426、および、第二ブレ−ド9−430の円弧部分9−436から形成される)から、スペーサ開口9−410のサイズ9−D1を有する大きいアパーチャーに切り換えることが望まれるとき、張力が別のバイアス素子に供給されて、導引素子9−500を別の方向に滑動させる。たとえば、
図9−8Aは、導引素子9−500、および、駆動アセンブリ9−600の別の状態時の上面図であり、この状態下で、電流が第二バイアス素子9−620を通過して、第二バイアス素子9−620を加熱し、第一バイアス素子9−610に電流が供給されない。したがって、張力が第二バイアス素子9−620に供給されて(張力方向9−T2により示される)、導引素子9−500のカラム9−530を、曲げ部分9−622で駆動する。よって、導引素子9−500は、X方向で、凹部9−644中で滑動し(滑動方向9−M2により示される)、よって、開口ユニット9−1を、
図9−7Aに示される状態から、
図9−5Dに示される状態に切り換える。さらに、これらの状態下で、第一バイアス素子9−610は、導引素子9−500のカラム9−530により伸ばされる(延長方向9−E2)。
【0357】
図9−8Bは、スペーサ9−400、第一ブレ−ド9−420、第二ブレ−ド9−430、および、導引素子9−500の
図9−8Aに示される状態時の上面図である。導引素子9−500はX方向で滑動するので、可動接続ホ−ル9−424、および、可動接続ホ−ル9−434中に設置されるカラム9−520は、第一ブレ−ド9−420、および、第二ブレ−ド9−430を、それぞれ、固定接続ホ−ル9−422、および、固定された接続ホ−ル9−432中に設置された固定カラム9−220(
図9−4D)を回転軸として、
図9−7Bに示される方向と異なる方向(すなわち、
図9−8Bの時計回り方向、回転方向9−R2により示される)に回転させる。さらに、追加の電流が第二バイアス素子9−620に供給される場合、第二バイアス素子9−620がさらに収縮して、第一ブレ−ド9−420、第二ブレ−ド9−430、および、導引素子9−500を、
図9−5A、および、
図9−5Bに示される状態に戻す。したがって、開口ユニット9−1を、小さいアパーチャー(たとえば、サイズ9−D4のアパーチャー)から、大きいアパーチャー(たとえば、スペーサ開口9−410のサイズ9−D1のアパーチャー)に切り換える。
【0358】
開口ユニット9−1は、アパーチャーが必要なその他の画像捕捉装置中に設置することができる。たとえば、開口ユニット9−1はペリスコ−プ画像捕捉装置中に設置されて、携帯電子装置の厚さ要求に符合する。本実施形態において、第一ブレ−ド9−420、および、第二ブレ−ド9−430を回転させる追加の磁気素子が提供されないので、開口ユニット9−1とその他の素子間の磁気妨害が防止され、縮小化も達成される。このほか、上プレ−ト9−100、第一ブレ−ド9−420、スペーサ9−400、および、第二ブレ−ド9−430(アパーチャー部とも称される)は、導引素子9−500、駆動アセンブリ9−600、底9−200、および、底板9−300(駆動部とも称される)よりも光線の入射箇所に近接するので、さらに良い光学効果(たとえば、よい画像捕捉品質)が達成され、縮小化が達成される。いくつかの実施形態において、底9−200は光学ユニット(たとえば、レンズ、図示しない)に固定されて、受信したイメージの品質を向上させる。さらに、開口ユニット9−1は、本発明のいくつかの実施形態中の光学モジュール1−A1000、1−A2000、1−A3000、1−B2000、1−C2000、1−D2000、および、12−2000に適用することができる。
【0359】
総合すると、本発明中で、アパーチャーサイズを切り換えることができる開口ユニットが提供される。開口ユニットは小型の携帯電子装置に適し、画像捕捉品質を向上させる。さらに、この開口ユニットの使用により、磁気妨害が防止され、縮小化が達成される。このほか、本発明で提供される開口ユニットは、異なるサイズを有するアパーチャーを快速に切り換えて、画像捕捉の効率を向上させる。
【0361】
まず、
図10−1、
図10−2、および、
図10−3は、それぞれ、本発明のいくつかの実施形態による開口ユニット10−1の立体図、立体分解図、および、
図10−1の線10−A−10−A’に沿った断面図である。開口ユニット10−1は、主に、上プレ−ト10−100、底部10−200、底板10−300、および、上プレ−ト10−100、底部10−200、および、底板10−300間に設置されるその他の素子を有する。たとえば、
図10−2において、アパーチャー10−400(二個の第一ブレ−ド10−410、および、二個の第二ブレ−ド10−420を有する)、導引素子10−500、駆動アセンブリ10−600(磁気素子10−610、駆動基板10−620、および、回路板10−630を有する)、滑動素子10−700、および、センサー10−800は、上プレ−ト10−100、底部10−200、および、底板10−300間に設置される。
【0362】
上プレ−ト10−100、底部10−200、および、底板10−300は互いに結合されて、開口ユニット10−1のケースを形成する。注意すべきことは、上プレ−ト開口10−110、底開口10−210、および、底板開口10−310が、それぞれ、上プレ−ト10−100、底部10−200、および、底板10−300上に形成されることである。上プレ−ト開口10−110、底開口10−210、および、底板開口10−310の中心は、開口ユニット10−1の光軸10−Oに対応する。いくつかの実施形態において、上プレ−ト10−100、底部10−200、および、底板10−300は、非導電材料(たとえば、プラスチック)で形成されるので、開口ユニット10−1とその他の電子素子周辺間の短絡、あるいは、電気的干渉が防止される。いくつかの実施形態において、上プレ−ト10−100、底部10−200、および、底板10−300は、金属で形成されて、上プレ−ト10−100、底部10−200、および、底板10−300の機械的強度を増加させる。
【0363】
アパーチャー10−400、導引素子10−500、および、駆動アセンブリ10−600は、順に、上プレ−ト10−100と底部10−200間に設置される。つまり、駆動アセンブリ10−600は、導引素子10−500と底部10−200間に設置される。アパーチャー10−400において、二個の第一ブレ−ド10−410は第一方向(X、あるいは、Y方向)で配置され、二個の第二ブレ−ド10−420は第二方向(Y、あるいは、X方向)で配置され、第一方向と第二方向は異なり、たとえば、互いに垂直である。さらに、二個の第一ブレ−ド10−410は、異なるXY平面に配置され、二個の第二ブレ−ド10−420も、異なるXY平面に配置される。その結果、第一ブレ−ド10−410、および、第二ブレ−ド10−420は、光軸に沿って、部分的に重複するとともに、ブレ−ド間の摩擦が減少する。
【0364】
いくつかの実施形態において、たとえば、上プレ−ト10−100、底部10−200、および、底板10−300を動かさない部分は固定部として定義され、固定部に対して移動する部分は、可動部、たとえば、導引素子10−500として定義される。滑動素子10−700、たとえば、ボ−ルが、導引素子10−500と底部10−200(固定部)間に設置されて、導引素子10−500(可動部)を底部10−200(固定部)に対して滑動させる。
【0365】
センサー10−800が用いられて、開口ユニット10−1中の素子の位置を検出する。センサー10−800は、適当なポジションセンサー、たとえば、 Hall、MR (Magneto Resistance)、 GMR(Giant Magneto Resistance)、あるいは、TMR (Tunneling Magneto Resistance)センサーである。さらに、初期位置制限アセンブリ(図示しない)、たとえば、スプリング、あるいは、磁気素子が開口ユニット10−1中に設置され、駆動アセンブリ10−600が導引素子10−500を駆動しないとき、導引素子10−500は、初期位置制限アセンブリにより、固定部に対する所定位置に配置される。
【0366】
図10−4Aは、上プレ−ト10−100の上面図である。上プレ−ト10−100は、上プレ−ト開口10−110、二個の第一上プレ−ト凹部10−120、および、上プレ−ト開口10−110を囲む二個の第二上プレ−ト凹部10−130を有する。さらに、二個の定位孔10−140が上プレ−ト10−100上に形成される。いくつかの実施形態において、二個の第一上プレ−ト凹部10−120は光軸10−Oに対して対称で、二個の第二上プレ−ト凹部10−130も、光軸10−Oに対して対称であるが、本発明はこの限りではない。さらに、いくつかの実施形態において、第一上プレ−ト凹部10−120の幅は、第二上プレ−ト凹部10−130の幅と異なる。したがって、第一上プレ−ト凹部10−120、および、第二上プレ−ト凹部10−130中に設置される素子は異なるサイズを有し、設計のフレキシビリティを増加させる。
【0367】
図10−4Bは、底部10−200を示す図である。底部10−200は、底開口10−210、底開口10−210を囲む保護構造10−220と凹部10−230、複数の導引凹部10−232、位置決め凹部10−234、複数の突起10−240、突起10−242、および、凹部10−230中の定位柱10−244と凹部10−250を有する。
【0368】
底開口10−210は、保護構造10−220により囲まれ、保護構造10−220は光軸10−Oに沿って延伸する。したがって、外部からの塵が開口ユニット10−1に進入するのを防止する、あるいは、開口ユニット10−1の操作中に生じる破片が開口ユニット10−1に落ちて、その他の素子(たとえば、画像捕捉装置中のその他の素子)に影響するのを防止する。底開口10−210、および、保護構造10−220は凹部10−230により囲まれる。その他の素子、たとえば、駆動アセンブリ10−600は凹部10−230中に設置されて、素子の位置を固定するとともに、これらの素子を保護する。複数の導引凹部10−232、および、位置決め凹部10−234は底部10−200上に形成され、導引凹部10−232は、光軸10−Oに回転対称な方式で配置され、位置決め凹部10−234は二個の導引凹部10−232間に設置される。
【0369】
さらに、光軸10−Oに沿って延伸する(あるいは、第一ブレ−ド10−410に向かって)複数の突起10−240、突起10−242、および、定位柱10−244が底部10−200上に形成される。定位柱10−244の位置は、光軸10−Oに沿って、上プレ−ト10−100の定位孔10−140(
図10−4A)に対応して、上プレ−ト10−100と底部10−200間の相対位置を固定する。
【0370】
この実施形態において、突起10−240、突起10−242、および、定位柱10−244は、光軸10−Oに対して対称的に設置されて、開口ユニット10−1中の応力の平衡を保つ。しかし、本発明はこの限りではない。たとえば、設計要求に応じて、突起10−240、突起10−242、および、定位柱10−244の位置は変化する。いくつかの実施形態において、センサー10−800は凹部10−250中に設置されて、センサー10−800の位置を固定するが、本発明はこの限りではない。たとえば、センサー10−800は、その他の適当な位置に設置されて、所望の要求に符合する。
【0371】
図10−4Cは、底板10−300を示す図である。底板開口10−310が底板10−300中に形成され、凹構造10−320が底板開口10−310の一側上に形成され、且つ、
図10−4Bの底部10−200の凹部10−250に対応する。よって、センサー10−800が、凹構造10−320中に設置される。
【0372】
図10−4Dは、二個の第一ブレ−ド10−410の上面図である。第一ブレ−ド10−410は板状である。第一ブレ−ド10−410は、実質上X方向に延伸する第一トレンチ10−412、および、実質上Y方向に延伸する第二トレンチ10−414を有する。つまり、第一トレンチ10−412、および、第二トレンチ10−414は異なる方向で延伸する。いくつかの実施形態において、第一トレンチ10−412の長さは第二トレンチ10−414と異なる。たとえば、第一トレンチ10−412の長さは、第二トレンチ10−414より長い。別の実施形態において、第一トレンチ10−412の長さは、第二トレンチ10−414より短い。
【0373】
さらに、第一ブレ−ド10−410、さらに、外縁10−416、および、第一ウィンドウエッジ10−418を有する。この実施形態において、外縁10−416は光軸10−Oに背を向け、第一ウィンドウエッジ10−418は光軸10−Oを向く。つまり、外縁10−416と光軸10−O間の距離は、第一ウィンドウエッジ10−418と光軸10−O間の距離より大きい。さらに、外縁10−416は直角を有さない。外縁10−416がその他の素子に接触するので、外縁10−416が直角を有さない場合、外縁10−416とその他の素子が接触することにより生じるダメ−ジの機会が減少する。
【0374】
図10−4Eは、二個の第二ブレ−ド10−420を示し、これらは板状形状を有する。第二ブレ−ド10−420は、実質上、同一方向、たとえば、Y方向に延伸する第三トレンチ10−422と第四トレンチ10−424を有し、ホ−ル10−426が、第三トレンチ10−422と第四トレンチ10−424間に形成される。V字型第二ウィンドウエッジ10−428(辺縁10−428aと辺縁10−428bを有する)が、光軸10−Oに面する第二ブレ−ド10−420の一側上に形成される。つまり、辺縁10−428a、および、辺縁10−428bは異なる方向に延伸する。さらに、辺縁10−428aと辺縁10−428bの交差は交差10−429と称される。
【0375】
図10−4F、および、
図10−4Gは、異なる方向から見た導引素子10−500を示す図である。導引素子開口10−510が導引素子10−500中に形成される。二個の第一カラム10−520、二個の第二カラム10−530、および、定位部10−540は、導引素子10−500の外側(光軸10−Oの反対を向く側)で形成される。第一カラム10−520と第二カラム10−530が、光軸10−Oに沿って、導引素子10−500の一側で、第一ブレ−ド10−410に延伸し(Z方向)、導引素子10−500のもう一側上(−Z方向、
図10−4Gを参照する)に、凹部10−550、および、凹部10−560が形成される。いくつかの実施形態において、凹部10−550が、第二カラム10−530と定位部10−540下方に位置し、且つ、滑動素子10−700に対応する形状を有するが、本発明はこの限りではない。たとえば、いくつかの実施形態において、凹部が、第一カラム10−520下方に形成される。導引素子開口10−510は凹部10−560により囲まれるとともに、凹部10−560は、磁気素子10−610に対応する形状を有して、磁気素子10−610を凹部10−560に設置する。その結果、磁気素子10−610の位置が、たとえば、接着により固定され、磁気素子10−610が導引素子10−500と一緒に移動する。
【0376】
図10−4Hは、
図10−1中の底部10−200、および、駆動アセンブリ10−600(磁気素子10−610、駆動基板10−620、および、回路板10−630を有する)を示す図である。
図10−4Hにおいて、回路板10−630は、底部10−200の凹部10−230(
図10−4B)中に設置され、駆動基板10−620は回路板10−630上に設置され、磁気素子10−610は駆動基板10−620上に設置される。回路板10−630は、たとえば、フレキシブルプリント回路(FPC)であり、且つ、接着により、底部10−200に固定されて、開口ユニット10−1外のその他の素子に電気的に接続され、電気信号を開口ユニット10−1のその他の素子に提供する。
【0377】
磁気素子10−610は、たとえば、磁石であり、且つ、
図10−4Hの点線に示されるように、順に配置され、光軸10−Oを囲む複数の第一磁極10−612、および、第二磁極10−614を有する。駆動基板10−620は、磁気素子10−610に対応するコイル、たとえば、フラットプレ−トコイルを有する。したがって、電磁駆動力が、磁気素子10−610と駆動基板10−620間の相互作用により生成されて、磁気素子10−610を、光軸10−Oに対し、時計回り、あるいは、反時計回り方向(すなわち、第一移動寸法)に動かす。
【0378】
磁気素子10−610は、導引素子10−500の凹部10−560(
図10−4G)中に設置、および、固定されるので、磁気素子10−610は、導引素子10−500を、時計回り、あるいは、反時計回り方向(すなわち、第一移動寸法)で一緒に回転させる。さらに、センサー10−800は、底部10−200の凹部10−250中に設置され、駆動基板10−620はセンサー10−800上に設置されるので、駆動基板10−620と導引素子10−500間の最短距離は、センサー10−800と導引素子10−500間の最短距離より小さく、センサー10−800とその他の素子が衝突するのを防止することにより、駆動基板10−620が駆動基板10−620下方に設置されたセンサー10−800を保護する。さらに、駆動アセンブリ10−600は、底部10−200の凹部10−230中に設置され、保護構造10−220は、凹部10−230から、Z方向に沿って延伸するので、光軸10−Oに垂直な方向で見るとき、底部10−200の保護構造10−22の少なくとも一部が、駆動アセンブリ10−600と重複する。
【0379】
図10−5Aは、開口ユニット10−1の一状態時のいくつかの素子を示す図である。注意すべきことは、底部10−200の突起10−240が第一ブレ−ド10−410の第一トレンチ10−412中に設置され、底部10−200の突起10−242が、第二ブレ−ド10−420の第三トレンチ10−422、および、第四トレンチ10−424中に設置されることである。導引素子10−500の第一カラム10−520は第一ブレ−ド10−410の第二トレンチ10414中に設置され、導引素子10−500の第二カラム10−530は第二ブレ−ド10−420のホ−ル10−426中に設置される。つまり、第一ブレ−ド10−410、および、第二ブレ−ド10−420は接触し、且つ、異なる部分により、底部10−200(固定部)、および、導引素子10−500と可動で接続される。さらに、第一ブレ−ド10−410、および、第二ブレ−ド10−420は異なる平面に位置する。たとえば、第一ブレ−ド10−410と回路板10−630間の距離は、第二ブレ−ド10−420と回路板10−630間の距離より大きい。
【0380】
注意すべきことは、
図10−5Aにおいて、第一ブレ−ド10−410の第一トレンチ10−412はX方向で延伸し、第一ブレ−ド10−410の第二トレンチ10−414、第二ブレ−ド10−420の第三トレンチ10−422、および、第四トレンチ10−424は、Y方向で延伸する。同時に、第一ブレ−ド10−410の第一ウィンドウエッジ10−418、および、第二ブレ−ド10−420の第二ウィンドウエッジ10−428は、ウィンドウ10−430を形成し、X方向のウィンドウ10−430のサイズは距離10−D1(二個の第一ウィンドウエッジ10−418間の距離)であり、Y方向のウィンドウ10−430のサイズは距離10−D2である。さらに、光軸10−Oに沿って見るとき、第一ブレ−ド10−410の少なくとも一部が、第二ブレ−ド10−420と重複する。たとえば、第一ブレ−ド10−410は、
図4Dの外縁10−416により、第二ブレ−ド10−420と被覆する。したがって、第一ブレ−ド10−410、および、第二ブレ−ド10−420がウィンドウ10−430を形成することを保証する。
【0381】
図10−5Bは、底部10−200、導引素子10−500、および、駆動アセンブリ10−600(磁気素子10−610、駆動基板10−620、および、回路板10−630を有する)の
図10−5Aの状態時を示す図である。この時、第一カラム10−520、第二カラム10−530、および、定位部10−540は、底部10−200の導引凹部10−232、あるいは、位置決め凹部10−234中に位置する。注意すべきことは、滑動素子10−700(
図10−2)が、底部10−200と第一カラム10−520、第二カラム10−530と定位部10−540間に設置されて、導引素子10−500を底部10−200で滑動させることである。滑動素子10−700は、導引素子10−500の凹部10−550中に設置され、導引素子10−500が回転するとき、導引素子10−500と滑動素子10−700間の相対位置が固定され、且つ、この時、滑動素子10−700は、底部10−200(固定部)に滑動可能に接触する。さらに、第一カラム10−520、第二カラム10−530、および、定位部10−540が、導引凹部10−232、あるいは、位置決め凹部10−234の一側に設置されて、導引素子10−500の回転方向が制限される。たとえば、
図10−5Bで説明される状態中、導引素子10−500は、時計回りに回転できない。
【0382】
図10−6Aと
図10−6Bは、開口ユニット10−1のいくつかの素子を示す図であり、
図10−6Bの回転方向10−Rにより示されるように、駆動基板10−620と磁気素子10−610のコイル間で生成される電磁駆動力が導引素子10−500を回転させる。
【0383】
その結果、
図10−6Aを参照すると、導引素子10−500の回転のせいで、第一ブレ−ド10−410、および、第二ブレ−ド10−420は一緒に移動する。たとえば、
図10−6Aにおいて、導引素子10−500の第一カラム10−520が回転するとき、第一ブレ−ド10−410の第二トレンチ10−414が押され、且つ、底部10−200上の突起10−240、および、第一ブレ−ド10−410の第一トレンチ10−212は、第一ブレ−ド10−410の移動方向を制限する。底部10−200上の二個の突起10−240はX方向で配置されるので、二個の第一ブレ−ド10−410が、底部10−200(固定部)に対してX方向(第二移動寸法)で移動するとともに、運動方向10−M1に示されるように、互いに近接する。注意すべきことは、第二移動寸法(X方向の横移動)は、第一移動寸法 (光軸10−Oに対する回転移動)と異なることである。
【0384】
さらに、突起10−240は第二移動寸法に平行な方向で配置され、第一トレンチ10−412は、第二移動寸法に平行な方向に延伸する。つまり、二個の第一ブレ−ド10−410の二個の第一ウィンドウエッジ10−418間の距離は10−D3である。この状態時、二個の第一ブレ−ド10−410の二個の第一ウィンドウエッジ10−418間の距離は10−D1である。前述の状態時、距離10−D3は距離10−D1より小さい。
【0385】
同様に、導引素子10−500が回転するとき、第二ブレ−ド10−420のホ−ル10−426は、導引素子10−500の第二カラム10−530により押され、回転方向は、底部10−200の突起10−242、第二ブレ−ド10−420の第三トレンチ10−422と第四トレンチ10−424により制限される。たとえば、底部10−200の二個の突起10−242はY方向に配置されるので、移動方向10−M2に示されるように、二個の第二ブレ−ド10−420は、底部10−200(固定部)に対してY方向 (第三移動寸法)で移動するとともに、互いに近くなる。第三移動寸法(Y方向の並進運動)は、第一移動寸法(光軸10−Oに対する回転運動)、および、第二移動寸法(X方向の並進運動)と異なる。つまり、二個の第二ブレ−ド10−420の第二ウィンドウエッジ10−428の二個の交差点10−429間の距離は10−D4で、距離10−D4は、前述の状態時の二個の第二ブレ−ド10−420の二個の第二ウィンドウエッジ10−428間の距離10−D2より小さい。
【0386】
注意すべきことは、
図10−5A、および、
図10−5Bに示される状態下で、
図10−6Aと
図10−6B中の第一ブレ−ド10−410、および、第二ブレ−ド10−420の移動距離は異なる。つまり、距離10−D1マイナス距離10−D3は、距離10−D2マイナス距離10−D4と異なる。いくつかの実施形態において、距離10−D1マイナス距離10−D3は、距離10−D2マイナス距離10−D4より小さく、即ち、(10−D1)-(10−D3)<(10−D2)-(10−D4)である。
【0387】
このような関係になる原因は、第一ウィンドウエッジ10−418、および、第二ウィンドウエッジ10−428により形成されるウィンドウ10−430は、この実施形態において、六角形を有し、且つ、六角形の二個の反対の頂点間の距離が、二個の六角形の反対端と異なるからである。つまり、異なる状態下のウィンドウ10−430を、相似する形状の六角形にすることが望まれ、第一ブレ−ド10−410、および、第二ブレ−ド10−420は異なる距離、移動しなければならない。六角形が相似することにより、異なるサイズのウィンドウを通過する光線の均一性を改善する。
【0388】
注意すべきことは、開口ユニット10−1の一部は、第一移動接続部分、たとえば、第一ブレ−ド10−410の第一トレンチ10−412、底部10−200の突起10−240、あるいは、第二ブレ−ド10−420の第三トレンチ10−422、底部10−200の突起10−242等を形成するが、本発明はこれに限定されない。開口ユニット10−1の別の部分は、第二移動接続部分を形成し、たとえば、第一ブレ−ド10−410の第二トレンチ10−414、および、導引素子10−500の第一カラム10−520、あるいは、第二ブレ−ド10−420のホ−ル10−426、導引素子10−500の第二カラム10−520であるが、本発明はこの限りではない。第一ブレ−ド10−410、あるいは、第二ブレ−ド10−420は、第一移動接続部分で、底部10−200 (固定部)と接触、且つ、可動で接続され、且つ、第一ブレ−ド10−410、あるいは、第二ブレ−ド10−420は、第二移動接続部分で、導引素子10−500と接触、且つ、可動で接続される。
【0389】
いくつかの実施形態において、開口ユニット10−1の別の部分は、別の第一移動接続部分、たとえば、第二ブレ−ド10−420の第四トレンチ10−424、底部10−200の突起10−242を形成する。この条件下で、第二ブレ−ド10−420は、別の第一移動接続部分で、底部10−200(固定部)と接触、且つ、可動で接続され、第二移動接続部分は、二個の第一移動接続部分間に設置される。
【0390】
図10−7A、および、
図10−7Bは、別の状態下の開口ユニット10−1のいくつかの素子を示す図である。この条件下で、駆動基板10−620と磁気素子10−610のコイル間で生成される電磁力は、
図10−7Bの回転方向10−Rに示されるように、導引素子10−500を、前述の条件よりもさらに回転させる。
【0391】
その結果、二個の第一ブレ−ド10−410、および、二個の第二ブレ−ド10−420は互いに近くなり、ウィンドウ10−430のサイズがさらに減少する。
図10−7Aを参照すると、この時、二個の第一ブレ−ド10−410の二個の第一ウィンドウエッジ10−418間の距離は10−D5で、且つ、距離10−D5は、二個の第一ブレ−ド10−410の二個の第一ウィンドウエッジ10−418間の距離10−D3より小さい。さらに、この時、二個の第二ブレ−ド10−420の第二ウィンドウエッジ10−428の二個の交差点10−429間の距離は10−D6で、且つ、距離10−D6は、二個の第二ブレ−ド10−420の第二ウィンドウエッジ10−428間の距離10−D4より小さい。
【0392】
同様に、
図10−7Aと
図10−8B中の状態下で、第一ブレ−ド10−410と第二ブレ−ド10−420の移動距離は、
図10−6Aと
図10−6Bの状態と異なる。つまり、距離10−D3マイナス距離10−D5は、距離10−D4マイナス距離10−D6と異なる。いくつかの実施形態において、距離10−D3マイナス距離10−D5は、距離10−D4マイナス距離10−D6より小さく、つまり、(10−D3)-(10−D5)<(10−D4)-(10−D6)である。
【0393】
したがって、第一ブレ−ド10−410は、第一範囲内で、第二移動寸法(X方向の並進運動)で移動し(すなわち、X方向のウィンドウ10−430のサイズは10−D1と10−D5間で変化する)、第二ブレ−ド10−420は、第二範囲内で、第三移動寸法(Y方向の並進運動)で移動し(すなわち、Y方向のウィンドウ10−430のサイズは10−D2と10−D6間で変化する)、第一範囲は第二範囲と異なる(すなわち、10−D1マイナス10−D5は10−D2マイナス10−D6と異なる)。注意すべきことは、第一範囲と第二範囲において、第一ブレ−ド10−410の少なくとも一部が第二ブレ−ド10−420と重複して、ウィンドウ10−430を形成する。
【0394】
開口ユニット10−1のウィンドウ10−430のサイズを拡大することが望まれる場合、前述の実施形態と反対の方向の電磁力が、導引素子10−500に供給されて、導引素子10−500を、回転方向10−Rと反対の方向に回転させなければならず、第一ブレ−ド10−410、および、第二ブレ−ド10−420は、前述の実施形態と反対の方向で移動して、ウィンドウ10−430のサイズを拡大する。
【0395】
したがって、開口ユニット10−1のウィンドウ10−430(等価アパーチャー)がこの範囲内で連続して変化して、異なるアパーチャーサイズを有する開口ユニット10−1が、異なる画像捕捉要求を満たす。通常、等価アパーチャーのサイズが拡大するとき、入射する光線量も増加して、この種のアパーチャーが、低輝度の環境に適用される。さらに、バックグランドノイズの影響が減少して、イメージノイズを防止する。このほか、等価アパーチャーのサイズが高輝度環境で減少する場合、受信された画像の鮮明さが増加し、露光過多も防止される。
【0396】
第一移動寸法は回転運動で、第二移動寸法、および、第三移動寸法は、異なる方向の並進運動であるが、本発明はこの限りではない。第一移動寸法、第二移動寸法、および、第三移動寸法が異なっていれば、本発明の所望の結果が達成される。さらに、開口ユニット10−1は、導引素子10−500と固定部(たとえば、底部10−200)により、その他の外部素子に固定されて、その他の外部素子と一緒に移動する。その結果、追加の駆動素子は提供されず、縮小化が達成される。
【0397】
開口ユニット10−1が、アパーチャーを必要とする画像捕捉装置中に設置される。たとえば、開口ユニット10−1がペリスコ−プ画像捕捉装置中に設置されて、携帯電子装置の厚さ要求を満たす。さらに、開口ユニット10−1は、本発明のいくつかの実施形態中の光学モジュール1−A1000、1−A2000、1−A3000、1−B2000、1−C2000、1−D2000、および、12−2000に適用することができる。
【0398】
総合すると、アパーチャー開口のサイズを連続して制御することができる開口ユニットが本発明で提供される。したがって、イメージ捕捉の異なるユ−ザ−要求が満たされる。さらに、開口ユニットが可動部上に設置され、開口ユニットを駆動する追加の駆動素子が不要なので、縮小化が達成される。
【0400】
図11−1Aを参照すると、本発明の一実施形態において、光学システム11−A10が、電子装置11−A20中に設置されて、写真撮影、あるいは、動画撮影に用いられる。電子装置11−A20は、たとえば、スマ−トフォン、あるいは、デジタルカメラである。光学システム11−A10は、第一光学モジュール11−A1000、第二光学モジュール11−A2000、および、第三光学モジュール11−A3000を有する。写真撮影、あるいは、動画撮影時、これらの光学モジュールは、光線を受信するとともに、イメージを生成し、イメージが、電子装置11−A20中のプロセッサ(図示しない)に送信されて、イメージの後処理が実行される。
【0401】
とくに、第一光学モジュール11−A1000、第二光学モジュール11−A2000、および、第三光学モジュール11−A3000の焦点距離は異なり、且つ、第一光学モジュール11−A1000、第二光学モジュール11−A2000、および、第三光学モジュール11−A3000は、それぞれ、第一入光孔11−A1001、第二入光孔11−A2001、および、第三入光孔11−A3001を有する。外部光は、入光孔により、光学モジュール中のイメージセンサーに到達する。
【0402】
図11−1Bを参照すると、第一光学モジュール11−A1000は、ハウジング11−A1100、レンズ駆動メカニズム11−A1200、レンズ11−A1300、ベース11−A1400、イメージセンサー11−A1500を有する。ハウジング11−A1100、および、ベース11−A1400は中空の箱を形成し、ハウジング11−A1100は、レンズ駆動メカニズム11−A1200を囲む。よって、レンズ駆動メカニズム11−A1200、および、レンズ11−A1300は、前述の箱中に収容される。イメージセンサー11−A1500は箱の一側に設置され、第一入光孔11−A1001はハウジング11−A1100上に形成され、ベース11−A1400は、第一入光孔11−A1001に対応する開口11−A1410を有する。よって、光線が、第一入光孔11−A1001、レンズ11−A1300、および、開口11−A1410の順で通過して、イメージセンサー11−A1500に到達し、イメージセンサー11−A1500上にイメージを形成する。
【0403】
レンズ駆動メカニズム11−A1200は、レンズボルダー11−A1210、フレーム11−A1220、少なくとも一つの第一電磁駆動アセンブリ11−A1230、少なくとも一つの第二電磁駆動アセンブリ11−A1240、第一弾性素子11−A1250、第二弾性素子11−A1260、コイルボ−ド11−A1270、複数のサスペンションワイヤ11−A1280、および、複数の位置検出器11−A1290を有する。
【0404】
レンズボルダー11−A1210は、容置空間11−A1211、および、凹構造11−A1212を有し、容置空間11−A1211は、レンズボルダー11−A1210の中央で形成され、凹構造11−A1212が、レンズボルダー11−A1210の外壁上に形成され、容置空間11−A1211を囲む。レンズ11−A1300は、レンズボルダー11−A1210に固定され、容置空間11−A1211中に収容される。第一電磁駆動アセンブリ11−A1230は、凹構造11−A1212中に設置される。
【0405】
フレーム11−A1220は、収容部11−A1221、および、複数の凹部11−A1222を有する。レンズボルダー11−A1210は収容部11−A1221に受け入れられ、第二電磁駆動アセンブリ11−A1240は、凹部11−A1222中に固定されるとともに、第一電磁駆動アセンブリ11−A1230に隣接する。
【0406】
レンズボルダー11−A1210、および、その上に設置されるレンズ11−A1300は、第一電磁駆動アセンブリ11−A1230と第二電磁駆動アセンブリ11−A1240の間の電磁効果により駆動されて、Z軸に沿って、フレーム11−A1220に対して移動する。たとえば、この実施形態において、第一電磁駆動アセンブリ11−A1230は、レンズボルダー11−A1210の容置空間11−A1211を囲む駆動コイルであり、第二電磁駆動アセンブリ11−A1240は、少なくとも一つの磁石を有する。電流が駆動コイル(第一電磁駆動アセンブリ11−A1230)を流れるとき、駆動コイルと磁石間に電磁効果が生成される。よって、レンズボルダー11−A1210、および、その上に設置されるレンズ11−A1300が、フレーム11−A1220とイメージセンサー11−A1500に対して動き、自動焦点の目的が達成される。
【0407】
いくつかの実施形態において、第一電磁駆動アセンブリ11−A1230は磁石であり、第二電磁駆動アセンブリ11−A1240は駆動コイルである。
【0408】
第一弾性素子11−A1250、および、第二弾性素子11−A1260は、それぞれ、レンズボルダー11−A1210とフレーム11−A1220の反対側に設置されるとともに、レンズボルダー11−A1210、および、フレーム11−A1220がそれらの間に設置される。第一弾性素子11−A1250の内側部分11−A1251は、レンズボルダー11−A1210に接続され、第一弾性素子11−A1250の外側部分11−A1252は、フレーム11−A1220に接続される。同様に、第二弾性素子11−A1260の内側部分11−A1261は、レンズボルダー11−A1210に接続され、第二弾性素子11−A1260の外側部分11−A1262は、フレーム11−A1220に接続される。よって、レンズボルダー11−A1210は、第一弾性素子11−A1250、および、第二弾性素子11−A1260により、フレーム11−A1220の収容部11−A1221に吊るされ、Z軸に沿ったレンズボルダー11−A1210の動きの範囲は、第一、および、第二弾性素子11−A1250、および、11−A1260により制限される。
【0409】
図11−1Bを参照すると、コイルボ−ド11−A1270が、ベース11−A1400上に設置される。同様に、電流がコイルボ−ド11−A1270を流れるとき、電磁効果が、コイルボ−ド11−A1270と第二電磁駆動アセンブリ11−A1240(あるいは、第一電磁駆動アセンブリ11−A1230)間に生成される。よって、レンズボルダー11−A1210、および、フレーム11−A1220は、X軸、および/または、Y軸に沿って、コイルボ−ド11−A1270に対して移動し、レンズ11−A1300は、X軸、および/または、Y軸に沿って、イメージセンサー11−A1500に対して移動する。画像安定化の目的が達成される。
【0410】
この実施形態において、レンズ駆動メカニズム11−A1200は、4本のサスペンションワイヤ11−A1280を有する。4本のサスペンションワイヤ11−A1280は、それぞれ、コイルボ−ド11−A1270の四隅に設置されるとともに、コイルボ−ド11−A1270、ベース11−A1400、および、第一弾性素子11−A1250を接続する。レンズボルダー11−A1210、および、レンズ11−A1300が、X軸、および/または、Y軸に沿って移動するとき、サスペンションワイヤ11−A1280は、それらの動きの範囲を制限することができる。このほか、サスペンションワイヤ11−A1280は、金属(たとえば、銅、あるいは、それらの合金)を含むので、サスペンションワイヤ11−A1280は、コンダクタとして用いられる。たとえば、電流は、ベース11−A1400、および、サスペンションワイヤ11−A1280により、第一電磁駆動アセンブリ11−A1230に流れる。
【0411】
位置検出器11−A1290は、ベース11−A1400上に設置され、位置検出器11−A1290は、第二電磁駆動アセンブリ11−A1240の移動を検出して、X軸とY軸で、レンズボルダー11−A1210とレンズ11−A1300の位置を得る。たとえば、各位置検出器11−A1290は、ホ−ルセンサー(Hall sensor)、磁気抵抗効果センサー(MR sensor)、巨大磁気抵抗効果センサー (GMR sensor)、トンネル磁気抵抗効果センサー(TMR sensor)、あるいは、フラックスゲ−トセンサーである。
【0412】
図11−1A、および、
図11−1Bを参照すると、この実施形態において、第二光学モジュール11−A2000の構造、および、第三光学モジュール11−A3000の構造は、第一光学モジュール11−A1000の構造とほぼ同じである。第一、第二、および、第三光学モジュール11−A1000、11−A2000、および、11−A3000間の唯一の差異は、それらのレンズが異なる焦点距離を有することである。たとえば、第一光学モジュール11−A1000の焦点距離は、第三光学モジュール11−A3000より大きく、第三光学モジュール11−A3000の焦点距離は、第二光学モジュール11−A2000より大きい。つまり、Z軸において、第一光学モジュール11−A1000の厚さは第三光学モジュール11−A3000より大きく、第三光学モジュール11−A3000の厚さは、第二光学モジュール11−A2000より大きい。この実施形態において、第二光学モジュール11−A2000は、第一光学モジュール11−A1000と第三光学モジュール11−A3000間に設置される。
【0413】
図11−2Aを参照すると、本発明の別の実施形態において、光学システム11−B10は、電子装置11−B20中に設置され、第一光学モジュール11−B1000、第二光学モジュール11−B2000、および、第三光学モジュール11−B3000を有する。第二光学モジュール11−B2000は、第一光学モジュール11−B1000と第三光学モジュール11−B3000間に設置され、第一光学モジュール11−B1000、第二光学モジュール11−B2000、および、第三光学モジュール11−B3000の焦点距離は異なる。第一光学モジュール11−B1000の第一入光孔11−B1001、第二光学モジュール11−B2000の第二入光孔11−B2001、および、第三光学モジュール11−B3001の第三入光孔11−B3001は、互いに隣接する。
【0414】
図11−2Bに示されるように、第一光学モジュール11−B1000は、レンズユニット11−B1100、反射ユニット11−B1200、および、イメージセンサー11−B1300を有する。外部光 (たとえば、光線11−L)は、第一入光孔11−B1001により、第一光学モジュール11−B1000に入るとともに、反射ユニット11−B1200により反射され、その後、外部光は、レンズユニット11−B1100を通過して、イメージセンサー11−B1300により受信される。
【0415】
この実施形態中のレンズユニット11−B1100、および、反射ユニット11−B1200の特定構造が以下で討論される。
図11−2Bに示されるように、レンズユニット11−B1100は、主に、レンズ駆動メカニズム11−B1110、および、レンズ11−A1120を有し、レンズ駆動メカニズム11−B1110が用いられて、レンズ11−A1120をイメージセンサー11−B1300に対して移動させる。たとえば、レンズ駆動メカニズム11−B1110は、レンズボルダー11−B1111、フレーム11−B1112、二個のスプリングシ−ト11−B1113、少なくとも一つのコイル11−B1114、および、少なくとも一つの磁気素子11−B1115を有する。
【0416】
レンズ11−A1120が、レンズボルダー11−B1111に固定される。二個のスプリングシ−ト11−B1113が、レンズボルダー11−B1111とフレーム11−B1112に接続されるとともに、それぞれ、レンズボルダー11−B1111の反対側に設置される。よって、レンズボルダー11−B1111は、フレーム11−B1112中に可動で吊るされる。コイル11−B1114、および、磁気素子11−B1115は、それぞれ、レンズボルダー11−B1111、および、フレーム11−B1112上に設置されて、互いに対応する。電流がコイル11−B1114を流れるとき、電磁効果が、コイル11−B1114と磁気素子11−B1115の間に設置されて、レンズボルダー11−B1111、および、その上に設置されるレンズ11−A1120が、イメージセンサー11−B1300に対して移動する。
【0417】
図11−2B〜
図11−2Dを参照すると、反射ユニット11−B1200は、主に、光学素子11−B1210、光学素子ホルダー11−B1220、フレーム11−B1230、少なくとも一つの支持部材11−B1240、少なくとも一つの 第一ヒンジ11−B1250、第一駆動モジュール11−B1260、および、位置検出器11−B1201を有する。
【0418】
第一支持部材11−B1240はフレーム11−B1230上に設置されて、第一ヒンジ11−B1250は、第一支持部材11−B1240中間のホ−ルを通過し、光学素子ホルダー11−B1220が、第一ヒンジ11−B1250に固定される。よって、光学素子ホルダー11−B1220は、第一ヒンジ11−B1250により、フレーム11−B1230に枢接される。光学素子11−B1210は光学素子ホルダー11−B1220上に設置されるので、光学素子ホルダー11−B1220がフレーム11−B1230に対して回転するとき、その上に設置される光学素子11−B1210も、フレーム11−B1230に対して回転する。光学素子11−B1210は、プリズム、あるいは、反射鏡である。
【0419】
図11−2Eを参照すると、この実施形態において、防塵アセンブリ11−B1231は、フレーム11−B1230中に設置される。防塵アセンブリ11−B1231は第一ヒンジ11−B1250に隣接し、光学素子11−B1210と第一支持部材11−B1240間に設置される。防塵アセンブリ11−B1231は、第一ヒンジ11−B1250、あるいは、第一支持部材11−B1240に接触しない、つまり、防塵アセンブリ11−B1231第一ヒンジ11−B1250間にギャップが形成され、もう一つのギャップは、防塵アセンブリ11−B1231と第一支持部材11−B1240間に形成される。
【0420】
第一支持部材11−B1240のおかげで、光学素子ホルダー11−B1220がフレーム11−B1230に対して回転するときに、第一ヒンジ11−B1250とフレーム11−B1230間の摩擦により生成される塵が防止される。さらに、防塵アセンブリ11−B1231のおかげで、第一支持部材11−B1240からのわずかな塵もブロックされるとともに、光学素子11−B1210に付着しない。光学素子11−B1210の光学特性が維持される。
【0421】
この実施形態において、防塵アセンブリ11−B1231は、フレーム11−B1230と一体化して形成されるプレ−トである。いくつかの実施形態において、防塵アセンブリ11−B1231は、フレーム11−B1230上に形成されるブラシである。
【0422】
図11−2Fを参照すると、固定構造11−B1221が光学素子ホルダー11−B1220上に形成されて、第一ヒンジ11−B1250に連結される。この実施形態において、固定構造11−B1221は凹部であり、狭窄部11−B1222は凹部中に形成される。よって、光学素子ホルダー11−B1220を第一ヒンジ11−B1250に連結するのは便利であり、狭窄部11−B1222は、光学素子ホルダー11−B1220が、第一ヒンジ11−B1250から落下するのを防止することができる。
【0423】
いくつかの実施形態において、第一支持部材11−B1240の位置と固定構造11−B1221の位置は交換できる。つまり、第一支持部材11−B1240は、光学素子ホルダー11−B1220上に設置され、固定構造11−B1221は、フレーム11−B1230上に形成されてもよい。いくつかの実施形態において、反射ユニット11−B1200は、さらに、密封部材(たとえば、接着剤かフック)を有する。第一ヒンジ11−B1250が固定構造11−B1221の凹部に入った後、密封部材は、凹部の開口を封止する。
【0424】
図11−2B〜
図11−2Dに示されるように、第一駆動モジュール11−B1260は、第一電磁駆動アセンブリ11−B1261、および、第二電磁駆動アセンブリ11−B1262を有し、それぞれ、フレーム11−B1230、および、光学素子ホルダー11−B1220上に設置されて、互いに対応する。
【0425】
たとえば、第一電磁駆動アセンブリ11−B1261は駆動コイルを有し、第二電磁駆動アセンブリ11−B1262は磁石を有する。電流が駆動コイル (第一電磁駆動アセンブリ11−B1261)を流れるとき、駆動コイルと磁石間に電磁効果が生成される。よって、光学素子ホルダー11−B1220、および、光学素子11−B1210は、第一軸11−R1で、フレーム11−B1230に対して回転し(Y軸に沿って延伸する)、イメージセンサー11−B1300上の外部光11−Lの位置を調整する。
【0426】
位置検出器11−B1201はフレーム11−B1230上に設置されて、第二電磁駆動アセンブリ11−B1262に対応し、第二電磁駆動アセンブリ11−B1262の位置を検出して、光学素子11−B1210の回転角を得る。たとえば、位置検出器1700は、ホ−ルセンサー(Hall sensors)、磁気抵抗効果センサー(MR sensor)、巨大磁気抵抗効果センサー(GMR sensor)、トンネル磁気抵抗効果センサー(TMR sensor)、あるいは、フラックスゲ−トセンサーである。
【0427】
いくつかの実施形態において、第一電磁駆動アセンブリ11−B1261は磁石を有し、第二電磁駆動アセンブリは駆動コイルを有する。これらの実施形態において、位置検出器11−B1201は光学素子ホルダー11−B1220上に設置されるとともに、第一電磁駆動アセンブリ11−B1261に対応する。
【0428】
図11−2Aを参照すると、この実施形態において、第一光学モジュール11−B1000の構造は、第三光学モジュール11−B3000の構造と同じであるが、第一光学モジュール11−B1000中のレンズ11−A1120の焦点距離は、第三光学モジュール11−B3000中のレンズの焦点距離と異なる。
【0429】
さらに、注意すべきことは、第一光学モジュール11−B1000中の反射ユニット11−B1200、および、第三光学モジュール11−B3000中の反射ユニットは、それぞれ、光学システム11−B10に入る外部光を、第一入光孔11−B1001、および、第三入光孔11−B3001から、第一、および、第三光学モジュール11−B1000、および、11−B3000中のイメージセンサーに導くことである。とくに、第一入光孔11−B1001から、光学システム11−B10に入る外部光は、第一光学モジュール11−B1000中の反射ユニット11−B1200により反射され、-X軸(第一方向)に沿って移動し、第三入光孔11−B3001から光学システム11−B10に入る別の外部光は、第三光学モジュール11−B3000中の反射ユニットより反射されて、X軸(第二方向)に沿って移動する。
【0430】
光学システム11−B10中の第二光学モジュール11−B2000の構造は光学システム11−A10中の第一光学モジュール11−A1000の構造と類似し、よって、簡潔にするため説明を省略する。注意すべきことは、第二光学モジュール11−B2000に入る外部光は、第二入光孔11−B2001を通過するとともに、Z軸に沿って、第二光学モジュール11−B2000中のイメージセンサーに到達し、第二光学モジュール11−B2000中のイメージセンサーの感知表面は、Z軸に垂直である。一方、第一光学モジュール11−B1000、および、第三光学モジュール11−B3000のイメージセンサーの感知表面は、Z軸に平行である。
【0431】
前述の構造のおかげで、Z軸に沿った第一光学モジュール11−B100の厚さとZ軸に沿った第三光学モジュール11−B3000の厚さは減少し、第一、および、第三光学モジュール11−B1000、および、11−B3000が薄型電子装置11−B20中に設置され、第一光学モジュール11−B1000の焦点距離と第三光学モジュール11−B3000の焦点距離は、第二光学モジュール11−B2000の焦点距離より大きい。
【0432】
図11−3A、および、
図11−3Bを参照すると、本発明の別の実施形態において、反射ユニット11−B1200は、さらに、第一安定部材11−B1270、第二駆動モジュール11−B1280、および、第二安定部材11−B1290を有する。第一安定部材11−B1270は、フレーム11−B1230と光学素子ホルダー11−B1220に接続される少なくとも一つのスプリングシ−トを有し、安定力が提供されて、フレーム11−B1230に対する元の位置で、光学素子ホルダー11−B1220を維持する。よって、第一駆動モジュール11−B1260が操作しないときでも(たとえば、電流が第一電磁駆動アセンブリ11−B1261を流れない)、電子装置11−B20の振動により生じるフレーム11−B1230に対する光学素子ホルダー11−B1220の回転が依然として回避され、衝突による光学素子11−B1210のダメ−ジが回避される。
【0433】
第二駆動モジュール11−B1280は、少なくとも一つの第三電磁駆動アセンブリ11−B1281、および、少なくとも一つの第四電磁駆動アセンブリ11−B1282を有し、それぞれ、光学システム11−B10のフレーム11−B1230とハウジング11−B11上に設置される。たとえば、第三電磁駆動アセンブリ11−B1281は磁石を有し、第四電磁駆動アセンブリ11−B1282は駆動コイルを有する。電流が駆動コイル(第四電磁駆動アセンブリ11−B1282)を流れるとき、駆動コイルと磁石間に電磁効果が生成される。よって、同時に、フレーム11−B1230、光学素子ホルダー11−B1220、および、光学素子11−B1210を、ハウジング11−B11に対し、第二回転軸11−R2(Z軸に沿って延伸)で回転させて、イメージセンサー11−B1300上の外部光の位置を調整することができる。注意すべきことは、この実施形態において、第二回転軸11−R2は、光学素子11−B1210の反射面の中心を通過する。
【0434】
いくつかの実施形態において、第三電磁駆動アセンブリ11−B1281は駆動コイルを有し、第四電磁駆動アセンブリ11−B1282は磁石を有する。
【0435】
図11−3Bに示されるように、第一安定部材11−B1270と類似し、第二安定部材11−B1290は、ハウジング11−B11とフレーム11−B1230に接続されて、安定力が提供されて、ハウジング11−B11に対する所定位置で、フレーム11−B1230を維持する。
【0436】
この実施形態において、第二安定部材11−B1290は、第一固定セクション11−B1291、第二固定セクション11−B1292、および、複数のストリング部分11−B1293を有するスプリングシ−トである。第一固定セクション11−B1291、および、第二固定セクション11−B1292は、それぞれ、ハウジング11−B11、および、フレーム11−B1230に固定され、ストリング部分は、第一固定セクション11−B1291、および、第二固定セクション11−B1292に接続される。特に、ストリング部分11−B1293は平行に配置される。各ストリング部分11−B1293は屈曲構造を有し、ストリング部分11−B1293の幅は異なる。とくに、第二回転軸11−R2から遠いストリング部分11−B1293の幅は、第二回転軸11−R2に近接するストリング部分11−B1293の幅より大きく、大きい変形量に耐える。
【0437】
この実施形態において、第一導引アセンブリ11−B1232はフレーム11−B1230上に設置され、第二導引アセンブリ11−B12はハウジング11−B11上に設置される。第一導引アセンブリ11−B1232は弧形スロットで、第二導引アセンブリ11−B12は、スロットに収容されるスライダーであり、弧形スロットの曲率中心は第二回転軸11−R2に位置する。第二駆動モジュール11−B1280が光学素子ホルダー11−B1220をハウジング11−B11に対して回転させるとき、スライダーはスロットに沿って滑動する。この実施形態において、複数のボ−ル11−B1233はスロット中に設置されるので、スライダーは円滑に滑動する。
【0438】
図11−4A、および、
図11−4Bを参照すると、本発明の別の実施形態において、第二安定部材11−B1290は、ハウジング11−B11上に設置され、且つ、第二駆動モジュール11−B1280の第三電磁駆動アセンブリ11−B1281に対応する導磁部材である。第三電磁駆動アセンブリ11−B1281は磁石である。よって、フレーム11−B1230は、第二安定部材11−B1290と第三電磁駆動アセンブリ11−1281間の磁力により、ハウジング11−B11に対する所定位置で維持される。さらに、導磁部材は、第三電磁駆動アセンブリ11−B1281と第四電磁駆動アセンブリ11−B1282間の電磁効果を増強させ、これにより、第二駆動モジュール11−B1280の駆動力を増加する。
【0439】
フレーム11−B1230上に設置される第一導引アセンブリ11−B1232は、少なくとも一つのボ−ル11−B1233を有し、第二導引アセンブリ11−B12は、ハウジング11−B11上に形成される弧形スロットである。ボ−ル11−B1233は、弧形スロット中に収容され、弧形スロットの曲率中心は、第二回転軸11−R2に位置する。よって、第二駆動モジュール11−B1280が、光学素子ホルダー11−B1220をハウジング11−B11に対して回転させるとき、ボ−ル11−B1233がスロットに沿って滑動する。
【0440】
図11−5A、および、
図11−5Bを参照すると、本発明の別の実施形態において、第二安定部材11−B1290は、フレーム11−B1230とハウジング11−B11に接続されるフラットコイルスプリングである。さらに、第一導引アセンブリ11−B1232と第二導引アセンブリ11−B12は、第二支持部材11−B1234と第二ヒンジ11−C1235により代替することができる。第二支持部材11−B1234は、ハウジング11−B11上に設置され、第二ヒンジ11−C1235は、第二支持部材11−B1234中央のホ−ルを通過し、光学素子ホルダー11−B1220が第二ヒンジ11−C1235に固定される。
【0441】
第二支持部材11−B1234は、第二回転軸11−R2上に設置されるとともに、第二回転軸11−R2に沿って延伸する。よって、第二駆動モジュール11−B1280が、光学素子ホルダー11−B1220をハウジング11−B11に対して回転させるとき、光学素子ホルダー11−B1220が、確実に、第二回転軸11−R2で回転するようにする。いくつかの実施形態において、第二支持部材11−B1234は光学素子ホルダー11−B1220上に設置され、第二ヒンジ11−C1235の一端がハウジング11−B11に固定される。
【0442】
図11−6A、および、
図11−6Bを参照すると、本発明の別の実施形態において、第二安定部材11−B1290は、フレーム11−B1230とハウジング11−B11に接続されるト−ションスプリングで、第一安定部材11−B1270は、フレーム11−B1230と光学素子ホルダー11−B1220に接続されるらせんスプリングである。
【0443】
図11−7A〜
図11−7Cを参照すると、本発明の別の実施形態において、光学システム11−C10は電子装置11−C20中に設置され、且つ、第一光学モジュール11−C1000、第二光学モジュール11−C2000、および、第三光学モジュール11−C3000を有する。第二光学モジュール11−C2000の構造は、光学システム11−A10の第一光学モジュール11−A1000の構造に類似し、第一光学モジュール11−C1000、および、第三光学モジュール11−C3000は、それぞれ、レンズユニット11−C1100と11−C3100、および、イメージセンサー11−C1300と11−C3300を有し、レンズユニット11−C1100と11−C3100は、レンズユニット11−B1100と同じで、イメージセンサー11−C1300と11−C3300は、イメージセンサー11−B1300と同じである。よって、簡潔にするため説明を省略する。
【0444】
第一光学モジュール11−C1000の第一入光孔11−C1001、および、第三光学モジュール11−C3000第三入光孔11−C3001は一体に形成され、第二光学モジュール11−C2000の第二入光孔11−C2001に隣接する。第一光学モジュール11−C1000、および、第三光学モジュール11−C3000により、反射ユニット11−C1200が用いられ、外部光は、反射ユニット11−C1200により、第一光学モジュール11−C1000のレンズユニット11−C1100、あるいは、第三光学モジュール11−C3000のレンズユニット11−C3100に反射される。
【0445】
図11−7D、および、
図11−7Eに示されるように、反射ユニット11−C1200は、光学素子11−C1210、光学素子ホルダー11−C1220、フレーム11−C1230、少なくとも一つの第一支持部材11−C1240、少なくとも一つの 第一ヒンジ11−C1250、および、第一駆動モジュール11−C1260を有する。
【0446】
第一支持部材11−C1240はフレーム11−C1230上に設置され、第一ヒンジ11−C1250は、第一支持部材11−C1240の中央でホ−ルを通過し、光学素子ホルダー11−C1220は、第一ヒンジ11−C1250に固定される。よって、光学素子ホルダー11−C1220は、第一ヒンジ11−C1250により、枢動可能に、フレーム11−C1230に接続される。光学素子11−C1210は光学素子ホルダー11−C1220に設置されるので、光学素子ホルダー11−C1220がフレーム11−C1230に対して回転するとき、その上に設置される光学素子11−C1210も、フレーム11−C1230に対して回転する。光学素子11−C1210は、プリズム、あるいは、反射鏡である。
【0447】
第一駆動モジュール11−C1260は、少なくとも一つの第一電磁駆動アセンブリ11−C1261、および、少なくとも一つの第二電磁駆動アセンブリ11−C1262を有し、それぞれ、フレーム11−C1230、および、光学素子ホルダー11−C1220上に形成される。
【0448】
たとえば、第一電磁駆動アセンブリ11−C1261は駆動コイルを有し、第二電磁駆動アセンブリ11−C1262は磁石を有する。電流が駆動コイル (第一電磁駆動アセンブリ11−C1261)を流れるとき、駆動コイルと磁石間に電磁効果が生成される。よって、光学素子ホルダー11−C1220、および、光学素子11−C1210は、第一軸11−R1(Y軸に沿って延伸する)で、フレーム11−C1230に対して回転する。
【0449】
注意すべきことは、この実施形態において、第一駆動モジュール11−C1260は、光学素子ホルダー11−C1220、および、光学素子11−C1210を、フレーム11−C1230に対し、90度以上回転させることである。よって、第一、および、第三入光孔11−C1001と11−C3001から光学システム11−C10に入る外部光は、光学素子11−C1210の角度にしたがって、第一光学モジュール11−C1000のレンズユニット11−C1100、あるいは、第三光学モジュール11−C3000のレンズユニット11−C3100に反射する。
【0450】
図11−7B、および、
図11−7Cに示されるように、この実施形態において、反射ユニット11−C1200は、さらに、二個の第一磁気素子11−C1271、および、第二磁気素子ホルダー11−C1272を有する第一安定部材11−C1270を有する。二個の第一磁気素子11−C1271は、それぞれ、光学素子ホルダー11−C1220の異なる面上に設置され、第二磁気素子ホルダー11−C1272は、光学システム11−C10のハウジング11−C11、あるいは、フレーム11−C1230上に設置される。
【0451】
光学素子11−C1210が第一角度であるとき(
図11−7B)、第一磁気素子11−C1271のひとつは第二磁気素子ホルダー11−C1272に隣接し、光学素子ホルダー11−C1220、および、光学素子11−C1210はフレーム11−C1230に対して固定され、外部光は、光学素子11−C1210により反射されるとともに、イメージセンサー11−C1300に到達する。光学素子11−C1210が第一駆動モジュール11−C1260により駆動され、且つ、第一角度から第二角度に回転する時(
図11−7C)、別の第一磁気素子11−C1271は、第二磁気素子ホルダー11−C1272に隣接し、光学素子ホルダー11−C1220、および、光学素子11−C1210は、フレーム11−C1230に対して固定され、外部光は光学素子11−C1210により反射されるとともに、イメージセンサー11−C3300に到達する。
【0452】
図11−8A、および、
図11−8Bを参照すると、本発明の別の実施形態において、第一入光孔11−C1001、および、第三入光孔11−C3001が、光学システム11−C10の反対表面上に形成される。第一安定部材11−C1270は、第一磁気素子11−C1271、および、二個の第二磁気素子ホルダー11−C1272を有する。第一磁気素子11−C1271は光学素子ホルダー11−C1220上に設置され、第二磁気素子ホルダー11−C1272は、光学システム11−C10のハウジング11−C11、あるいは、フレーム11−C1230上に設置される。光学素子ホルダー11−C1220と光学素子11−C1210は、二個の第二磁気素子ホルダー11−C1272間に設置される。
【0453】
光学素子11−C1210が第一角度であるとき(
図11−8A)、第一磁気素子11−C1271は、第二磁気素子ホルダー11−C1272の一つに隣接し、光学素子ホルダー11−C1220、および、光学素子11−C1210は、フレーム11−C1230に固定され、外部光は、光学素子11−C1210により反射されて、イメージセンサー11−C1300に到達する。光学素子11−C1210が第一駆動モジュール11−C1260により駆動されて、第一角度から第二角度に回転するとき(
図11−8B)、第一磁気素子11−C1271は別の第二磁気素子ホルダー11−C1272に隣接し、光学素子ホルダー11−C1220、および、光学素子11−C1210がフレーム11−C1230に対して固定され、外部光が光学素子11−C1210により反射されて、イメージセンサー11−C3300に到達する。
【0454】
図11−9A、および、
図11−9Bを参照すると、本発明の別の実施形態において、光学システム11−D10は電子装置11−D20中に設置され、且つ、第一光学モジュール11−D1000、第二光学モジュール11−D2000、および、第三光学モジュール11−D3000を有する。第二光学モジュール11−D2000の構造は、光学システム11−A10の第一光学モジュール11−A1000の構造に類似し、第一光学モジュール11−D1000、および、第三光学モジュール11−D3000は、それぞれ、レンズユニット11−D1000と11−D3100、および、イメージセンサー11−D1300と11−D3300を有し、レンズユニット11−D1000、および、11−D3100はレンズユニット11−B1100と同じであり、イメージセンサー11−D1300、および、11−D3300は、イメージセンサー11−B1300と同じである。よって、簡潔にするため説明を省略する。
【0455】
第一光学モジュール11−D1000、および、第三光学モジュール11−D3000は、反射ユニット11−D1200を共用する。反射ユニット11−D1200は、二個の光学素子11−D1210、11−D1220、および、光学素子ホルダー11−D1230を有する。光学素子11−D1210、および、11−D1220は光学素子ホルダー11−D1230上に設置され、それぞれ、第一光学モジュール11−D1000の第一入光孔11−D1001、および、第三光学モジュール11−D3000の第三入光孔11−D3001に対応する。よって、第一入光孔11−D1001から、光学システム11−D10に入る外部光は光学素子11−D1210により反射され、-X軸(第一方向)に沿って移動し、第三入光孔11−D3001から、光学システム11−D10に入る別の外部光は光学素子11−D1220により反射され、X軸(第二方向)に沿って移動する。
【0456】
図11−9A、および、
図11−9Bを参照すると、この実施形態において、反射ユニット11−D1200は補正駆動モジュール11−D1240を有し、光学システム11−D10は、さらに、慣性検出モジュール11−D4000を有する。補正駆動モジュール11−D1240は、電磁駆動アセンブリ11−D1241と11−D1242を有し、それぞれ、光学素子ホルダー11−D1230と反射ユニット11−D1200のケース上に設置される。補正駆動モジュール11−D1240が用いられて、光学素子ホルダー11−D1230を回転させる。たとえば、電磁駆動アセンブリ11−D1241は磁石であり、電磁駆動アセンブリ11−D1242は駆動コイルである。電流が駆動コイル (電磁駆動アセンブリ11−D1242)を流れるとき、駆動コイルと磁石間に電磁効果が生成される。よって、光学素子ホルダー11−D1230、および、その上に設置される光学素子11−D1241と11−D1242を、同時に回転させることができる。
【0457】
慣性検出モジュール11−D4000は、ジャイロスコ−プ、あるいは、加速度検出器であり、補正駆動モジュール11−D1240に電気的に接続される。慣性検出モジュール11−D4000が、光学システム11−D10の重力状態、あるいは、加速状態を検出した後、測定結果を補正駆動モジュール11−D1240に送信する。補正駆動モジュール11−D1240は、測定結果にしたがって、適当な電流を駆動アセンブリ11−D1242に提供するので、光学素子11−D1210、および、
図11−D1220を回転させる。
【0458】
光学素子11−D1210、および、
図11−D1220の屈折率は、空気の屈折率より大きい。この実施形態において、光学素子11−D1210、および、
図11−D1220はプリズムである。いくつかの実施形態において、光学素子11−D1210、および/または、光学素子11−D1220は反射鏡である。
【0459】
いくつかの実施形態において、前述の実施形態中のレンズユニットは、ズームレンズを有し、光学モジュールは、ズームモジュールになる。たとえば、
図11−10に示されるように、レンズユニットは、対物レンズ11−O、接眼レンズ11−E、および、少なくとも一つの光学レンズ11−Sであり、光学レンズ11−S は、対物レンズ11−Oと接眼レンズ11−E間に設置され、且つ、対物レンズ11−Oに対して可動である。
【0460】
総合すると、光学素子ホルダー、光学素子、フレーム、第一支持部材、第一ヒンジ、および、第一駆動モジュールを有する反射ユニットが提供される。光学素子は光学素子ホルダー上に設置される。第一支持部材は、フレーム、あるいは、光学素子ホルダー上に設置される。第一ヒンジは、枢動可能に、光学素子ホルダー、および、フレームに接続される。第一駆動モジュールは、光学素子ホルダーをフレームに対して回転させる。光学素子ホルダーがフレームに対して回転するとき、第一ヒンジは、第一支持部材により、光学素子ホルダー、あるいは、フレームに対し回転する。
【0462】
図12−1を参照すると、本発明の一実施形態において、光学システム12−10が、電子装置12−20中に設置されて、写真撮影、あるいは、動画撮影に用いられる。電子装置12−20は、たとえば、スマ−トフォン、あるいは、デジタルカメラである。光学システム12−10は、第一光学モジュール12−1000、および、第二光学モジュール12−2000を有する。写真撮影、あるいは、動画撮影時、前述の光学モジュールは、光線を受信して、イメージを生成し、イメージは、電子装置12−20中のプロセッサ (図示しない)に送信されて、イメージの後処理が実行される。
【0463】
図12−2、および、
図12−3を参照すると、第一光学モジュール12−1000は、レンズユニット12−1100、反射ユニット12−1200、第一イメージセンサー12−1300、および、第一固定素子12−1400を有する。レンズユニット12−1100と反射ユニット12−1200は、第一固定素子12−1400を用いて、互いに連結、および、固定される。レンズユニット12−1100は、反射ユニット12−1200と第一イメージセンサー12−1300間に設置され、反射ユニット12−1200は、電子装置12−20のケース12−21上の開口12−22側に設置される。
【0464】
外部光12−Lは、開口12−22から、第一方向 (Z軸)に沿って、第一光学モジュール12−1000に入るとともに、反射ユニット12−1200により反射される。反射した外部光12−Lは第二方向 (-X軸)に沿って移動し、レンズユニット12−1100を通過して、第一イメージセンサー12−1300に到達する。つまり、反射ユニット12−1200は、第一方向から、第二方向に外部光12−Lの移動方向を変化させることができる。
【0465】
図12−2〜
図12−4に示されるように、レンズユニット12−1100は、第一光学素子駆動メカニズム12−M1、および、第一光学素子12−F1を有し、第一光学素子駆動メカニズム12−M1が用いられて、第一光学素子12−F1を第一イメージセンサー12−1300に対し移動させる。たとえば、第一光学素子駆動メカニズム12−M1は、第一可動部12−1110、第一固定部12−1120、複数の弾性素子12−C1130、複数のサスペンションワイヤ12−C1140、および、第一駆動モジュール12−1150を有する。
【0466】
第一可動部12−1110は、第一光学素子ホルダー12−1111を有し、第一光学素子12−F1は、第一光学素子ホルダー12−1111により支持される。第一固定部12−1120は、フレーム12−1121、ベース12−1122、および、第一回路部品12−1123を有する。フレーム12−1121は、頂壁12−1124、および、頂壁12−1124に接続される複数の側壁12−1125を有し、側壁12−1125はベース12−1122に延伸する。よって、フレーム12−1121、および、ベース12−1122は組み立てられて、容置空間を形成する。第一光学素子ホルダー12−1111は、容置空間に収容される。
【0467】
第一回路部品12−1123はベース12−1122上に設置され、且つ、第一接続部12−1123aを有する。第一接続部12−1123aは、側壁12−1125の一つから突出し、電子装置12−20中の一つ以上のその他の電子部品を電気的に接続する。注意すべきことは、第一接続部12−1123aから突出する側壁12−1125のノ−マル方向は、第一方向と第二方向に垂直なことである。よって、レンズユニット12−1100、反射ユニット12−1200、および、第一イメージセンサー12−1300は互いにしっかりと接続され、第一接続部は、レンズユニット12−1100と反射ユニット12−1200間、あるいは、レンズユニット12−1100と第一イメージセンサー12−1300間にギャップを形成しない。
【0468】
弾性素子12−C1130は、第一固定部12−1120と第一可動部12−1110に接続され、容置空間で、第一光学素子ホルダー12−1111を吊るす。サスペンションワイヤ12−C1140は、第一回路部品12−1123と弾性素子12−C1130に接続される。弾性素子12−C1130とサスペンションワイヤ12−C1140はどちらも金属(たとえば、銅、あるいは、それらの合金)を有するので、それらは、コンダクタとして用いられる。たとえば、第一回路部品12−1123は、サスペンションワイヤ12−C1140と弾性素子12−C1130により、電流を第一駆動モジュール12−1150に提供する。
【0469】
第一駆動モジュール12−1150は、電磁駆動アセンブリ12−1151、および、12−1152を有し、互いに対応し、且つ、それぞれ、第一固定部12−1120と第一光学素子ホルダー12−1111上に設置される。この実施形態において、電磁駆動アセンブリ12−1151は磁気素子(たとえば、磁石)であり、電磁駆動アセンブリ12−1152はコイルである。
【0470】
電流がコイル12−1152(電磁駆動アセンブリ12−1152)を流れるとき、電磁駆動アセンブリ12−1151と12−1152間に電磁効果が生成され、第一光学素子ホルダー12−1111とその上に設置される光学素子12−F1は、第一イメージセンサー12−1300に対して移動して、自動焦点の目的を達成する。
【0471】
図12−5は、この実施形態による反射ユニット12−1200を示す図であり、
図12−6はそれらの立体分解図である。
図12−2、
図12−3、
図12−5、および、
図12−6を参照すると、反射ユニット12−1200は、第二光学素子駆動メカニズム12−M2、および、第二光学素子12−F2を有し、第二光学素子駆動メカニズム12−M2は、第二可動部12−1210、第二固定部12−1220、第二駆動モジュール12−1230、および、複数の弾性素子12−1240を有する。
【0472】
第二可動部12−1210は、第二光学素子ホルダー12−1211を有し、第二光学素子12−F2は、第二光学素子ホルダー12−1211上に設置される。たとえば、第二光学素子12−F2は、プリズム、あるいは、反射鏡である。
【0473】
第二固定部12−1220は、フレーム12−1221、ベース12−1222、少なくとも一つの金属カバー12−1223、第二回路部品12−1224、および、少なくとも一つの強化素子12−1225を有する。フレーム12−1221、および、ベース12−1222は互いに連結され、突起12−P1、および、12−P2は、それぞれ、フレーム12−1221、および、ベース12−1222上に形成される。金属カバー12−1223は、突起12−P1、および、12−P2に対応する複数のホール2−Oを有する。よって、フレーム12−1221、および、ベース12−1222は、突起12−P1と12−P2がホ−ル12−Oを貫通することにより、互いに固定される。
【0474】
この実施形態において、第二固定部12−1220は、さらに、フレーム12−1221のその表面12−1227(第二外表面)から突出する複数の(少なくとも三つ)延長部12−1226を有する。各延長部12−1226は、接触面12−1226aを有する。延長部12−1226の接触面12−1226aは、共平面である。
【0475】
レンズユニット12−1100、および、反射ユニット12−1100が、第一固定素子12−1400により連結されるとき、第二固定部12−1220のその表面12−122は、レンズユニット12−1100に面し、接触面12−1226aは、レンズユニット12−1100に接触する(
図12−3)。接触面12−1226aは、共平面であるので、反射ユニット12−1200が、組み立て時、レンズユニット12−2000に対して傾斜するのを防止するとともに、外部光12−Lの移動方向の偏差が防止される。
【0476】
いくつかの実施形態において、延長部12−1226が省略され、第二固定部12−1220の第二その表面12−1227に面する第一固定部12−1120の第一外表面12−1126は、直接、第二その表面12−1227に接触し、第一外表面12−1126、および、第二その表面12−1227は平行である。
【0477】
第二回路部品12−1224はベース12−1222上に設置されるとともに、第二駆動モジュール12−1230に電気的に接続される。強化素子12−1225は、第二回路部品12−1224上に設置されて、第二回路部品12−1224がほかの素子と衝突しないように保護する。つまり、第二回路部品12−1224は、強化素子12−1225と第二駆動モジュール12−1230間に設置され、強化素子12−1225により被覆される。
【0478】
第一接続部12−1123aと同様に、第二回路部品12−1224は、側壁12−1125から突出する第二接続部子12−1224aを有して、電子装置12−20中のその他の電子部品と電気的に接続する。注意すべきことは、この実施形態において、第一接続部12−1123a、および、第二接続部子12−1224aは、電気的に独立しており、且つ、第一光学モジュール12−1000の同一側上に設置される。
【0479】
図12−2、
図12−3、
図12−5、および、
図12−6に示されるように、弾性素子12−1240は、第二可動部12−1210、および、固定部12−1220に接続されて、第二固定部12−1220上で、第二可動部12−1210を吊るす。第二駆動モジュール12−1230は、それぞれ、第二光学素子ホルダー12−1211、および、第二回路部品12−1224上に設置される少なくとも一つの電磁駆動アセンブリ12−1231、および、少なくとも一つの 電磁駆動アセンブリ12−1232を有する。電磁駆動アセンブリ12−1232は、ベース12−1222のホ−ル12−1228を通過して、電磁駆動アセンブリ12−1231に対応する。
【0480】
第二光学素子ホルダー12−1211、および、第二光学素子12−F2は、電磁駆動アセンブリ12−1231と12−1232間の電磁効果により駆動されて、第二固定部12−1220に対して回転する。たとえば、この実施形態において、電磁駆動アセンブリ12−1231は、少なくとも一つの磁気素子 (たとえば、磁石)を有し、電磁駆動アセンブリ12−1232は駆動コイルである。
【0481】
電流が駆動コイル(電磁駆動アセンブリ12−1232)を流れるとき、駆動コイルと磁石間に電磁効果が生成される。よって、第二光学素子ホルダー12−1211、および、第二光学素子12−F2は、第二固定部12−1220に対して、回転軸12−Rで回転し(Y軸に沿って延伸する)、イメージセンサー12−1300上の光線12−Lの位置を調整する。
【0482】
いくつかの実施形態において、電磁駆動アセンブリ12−1231は駆動コイルであり、電磁駆動アセンブリ12−1232は磁石である。
【0483】
注意すべきことは、レンズユニット12−1100、および、反射ユニット12−1200はモジュールで構成されるので(すなわち、それらは、独立して代替、あるいは、メンテナンスのために取り外すことができる)、側壁12−1125のひとつが、第一光学素子12−F1と第二光学素子12−F2間に位置する。さらに、
図12−2に示されるように、この実施形態において、光学システム12−10はさらに、第一光学モジュール12−1000の一側に設置され、第二光学素子12−F2に対応する位置で、開口12−3100を有する防塵板12−3000を有する。
【0484】
いくつかの実施形態において、光学システム12−10は、第二光学素子12−F2に対応する位置中に透明材料を有し、外部光12−Lが通過する。
【0485】
図12−7を参照すると、この実施形態において、第一光学素子駆動メカニズム12−M1、および、第二光学素子駆動メカニズム12−M2は、それぞれ、X軸に沿って、幅12−W1と幅12−W2を有し、第一光学素子駆動メカニズム12−M1、および、第二光学素子駆動メカニズム12−M2は、それぞれ、Y軸に沿って、長さ12−L1と長さ12−L2を有し、(12−L1)/(12−W1)>(12−L2)/(12−W2)である。この実施形態において、第一光学素子駆動メカニズム12−M1の長さ12−L1は、第二光学素子駆動メカニズム12−M2の長さ12−L2にほぼ等しい。
【0486】
図12−2、
図12−3、および、
図12−8を参照すると、光学システム12−10の第二光学モジュール12−2000は、第一光学モジュール12−1000横に設置され、第一光学モジュール12−1000、および、第二光学モジュール12−2000は、第二固定素子12−4000を用いて互いに結合、および、固定される。第二光学モジュール12−2000は、第三光学素子駆動メカニズム12−M3、第三光学素子12−F3、および、第二イメージセンサー12−2100を有し、第三光学素子駆動メカニズム12−M3は、第三固定部12−2200、第三可動部12−2300、第一弾性素子12−2400、第二弾性素子12−2500、第三駆動モジュール12−2600、複数のサスペンションワイヤ12−2700、および、少なくとも一つの調光アセンブリ12−2800を有する。
【0487】
第三固定部12−2200は、ハウジング12−2210、および、ベース12−2220を有する。ハウジング12−2210、および、ベース12−2220は中空の箱を形成し、且つ、第三可動部12−2300、および、第三駆動モジュール12−2600は前述の箱に収容される。
【0488】
第三可動部12−2300は、第三光学素子ホルダー12−2310、および、フレーム12−2320を有する。第三光学素子ホルダー12−2310は、第三光学素子12−F3を支持するとともに、第一弾性素子12−2400、および、第二弾性素子12−2500により、フレーム12−2320に可動に接続される。
【0489】
とくに、第一弾性素子12−2400、および、第二弾性素子12−2500は、それぞれ、第三光学素子ホルダー12−2310の反対側に設置される。第一弾性素子12−2400の内側部分12−2410と外側部分12−2420は、それぞれ、第三光学素子ホルダー12−2310とフレーム12−2320に接続され、第二弾性素子12−2500の内側部分12-2510と外側部分12−2520は、それぞれ、第三光学素子ホルダー12−2310とフレーム12−2320に接続される。よって、第三光学素子ホルダー12−2310は、フレーム12−2320中に吊るされる。
【0490】
1は、少なくとも一つの第一電磁駆動アセンブリ12−2610、少なくとも一つの第二電磁駆動アセンブリ12−2620、および、コイルボ−ド12−2630を有する。第一電磁駆動アセンブリ12−2610、および、第二電磁駆動アセンブリ12−2620は、それぞれ、第三光学素子ホルダー12−2310、および、フレーム12−2320上に設置されるとともに、互いに対応する。
【0491】
第三光学素子ホルダー12−2310、および、第三光学素子12−F3が、第一電磁駆動アセンブリ12−2610と第二電磁駆動アセンブリ12−2620間の電磁効果により、Z軸に沿って、フレーム12−2320に対して動く。
【0492】
たとえば、この実施形態において、第一電磁駆動アセンブリ12−2610は、第三光学素子ホルダー12−2310を囲む駆動コイルであり、第二電磁駆動アセンブリ12−2620は、少なくとも一つの磁気素子(たとえば、磁石)を有する。電流が、駆動コイル(第一電磁駆動アセンブリ12−2610)に流れるとき、駆動コイルと磁石間に電磁効果が生成される。よって、第三光学素子ホルダー12−2310、および、第三光学素子12−F3が、Z軸に沿って、フレーム12−232、および、イメージセンサー12−2100に対して動き、自動焦点の目的が達成される。
【0493】
いくつかの実施形態において、第一電磁駆動アセンブリ12−2610は磁気素子であり、第二電磁駆動アセンブリ12−2620は駆動コイルである。
【0494】
図12−2、
図12−3、および、
図12−8を参照すると、コイルボ−ド12−2630は、ベース12−2220上に設置される。同様に、電流が、コイルボ−ド12−2630に流れるとき、電磁効果が、コイルボ−ド12−2630と第二電磁駆動アセンブリ12−2620(あるいは、第一電磁駆動アセンブリ12−2610)間に生成される。よって、第三光学素子ホルダー12−2310、および、フレーム12−2320は、X軸、および/または、Y軸に沿って、コイルボ−ド12−2630に対して動くとともに、第三光学素子12−F3は、X軸、および/または、Y軸に沿って、第二イメージセンサー12−2100に対して動く。画像安定化の目的が達成される。
【0495】
この実施形態において、第三光学素子駆動メカニズム12−M3は、4本のサスペンションワイヤ12−2700を有する。四個のサスペンションワイヤ12−2700は、それぞれ、コイルボ−ド12−2630の四隅に設置されるとともに、コイルボ−ド12−2630、ベース12−2220、および、第一弾性素子12−2400に接続される。第三光学素子ホルダー12−2310と第三光学素子12−F3が、X軸、および/または、Y軸に沿って動くとき、サスペンションワイヤ12−2700は、それらの動きの範囲を制限することができる。このほか、サスペンションワイヤ12−2700は、金属(たとえば、銅、あるいは、それらの合金)を含むので、サスペンションワイヤ12−2700は、コンダクタとして用いられる。たとえば、電流は、ベース12−2220とサスペンションワイヤ12−2700により、第一電磁駆動アセンブリ12−2610に流れる。
【0496】
図12−9を参照すると、第二光学素子駆動メカニズム12−M2と第三光学素子駆動メカニズム12−M3は、それぞれ、第一側面12−M21、および、第二側面12−M31を有する。特に、第二光学素子駆動メカニズム12−M2と第三光学素子駆動メカニズム12−M3間の磁気妨害を減少させ、磁気素子は、第一側面12−M21と第二側面12−M31の一つの上だけに設置される。
【0497】
たとえば、この実施形態において、第三光学素子駆動メカニズム12−M3の第三駆動モジュール12−2600は、第二側面12−M31に隣接して設置され、第二光学素子駆動メカニズム12−M2の第一側面12−M21に隣接する位置上に、磁気素子は設置されない。第二光学素子駆動メカニズム12−M2の第二駆動モジュール12−1230は、第一側面12−M21から離れて設置される。
【0498】
いくつかの実施形態において、第二駆動モジュール12−1230の第二駆動モジュール12−1230は、第一側面12−M21に隣接して設置され、第三光学素子駆動メカニズム12−M3の第二側面12−M31に隣接する位置に、磁気素子は設置されない。第三光学素子駆動メカニズム12−M3の第三駆動モジュール12−2600は、第二側面12−M31から離れて設置される。
【0499】
さらに、この実施形態において、金属カバー12−1223の一部は、第二光学素子駆動メカニズム12−M2と第三光学素子駆動メカニズム12−M3間に設置される。第二光学素子駆動メカニズム12−M2と第三光学素子駆動メカニズム12−M3間の磁気妨害を減少させるため、金属カバー12−1223は非導磁性材料を有する。
【0500】
図12−2、
図12−3、および、
図12−8に示されるように、調光アセンブリ12−2800は、第三光学素子ホルダー12−2310に枢接されて、第三光学素子12−F3上方まで回転して、外部光が第三光学素子12−F3に入る範囲を調整する。注意すべきことは、いくつかの実施形態において、調光アセンブリ12−2800は、磁力により駆動されることである。第二光学素子駆動メカニズム12−M2と第三光学素子駆動メカニズム12−M3間の磁気妨害を減少させるため、調光アセンブリ12−2800は、第二光学素子駆動メカニズム12−M2から離れて設置される。つまり、第三光学素子12−F3の光軸は、調光アセンブリ12−2800と第二光学素子駆動メカニズム12−M2間に設置される。
【0501】
図12−10を参照すると、本発明の別の実施形態において、第一光学モジュール12−1000のレンズユニット12−1100と反射ユニット12−1200は、第二方向に沿って配置され、第一光学モジュール12−1000、および、第二光学モジュール12−2000は、回転軸12−Rに沿って配置されて、第二光学素子駆動メカニズム12−M2と第三光学素子駆動メカニズム12−M3間の磁気妨害をさらに減少させる。
【0502】
図12−11、および、
図12−12を参照すると、別の実施形態において、第一光学モジュール12−1000は、二個以上のレンズユニット12−1100を有し、これらのレンズユニット12−1100の第一光学素子駆動メカニズム12−M1上の第一光学素子12−F1は平行、且つ、互いに揃えられる。
【0503】
注意すべきことは、組み立てにおいて、ユ−ザ−は、接着剤で、レンズユニット12−1100と反射ユニット12−1200を、第一固定素子12−1400に取り付けることができ、且つ、接着剤が硬化する前に、レンズユニット12−1100と反射ユニット12−1200の位置を調整することができることである。各レンズユニット12−1100の第一光学素子12−F1の光軸は、反射ユニット12−1200の第二光学素子12−F2の中央に揃えられる。同様に、ユ−ザ−が、接着剤で、第一光学モジュール12−1000と第二光学モジュール12−2000を、第二固定素子12−4000に取り付けるとき、ユ−ザ−は、接着剤が硬化する前に、第一光学モジュール12−1000と第二光学モジュール12−2000に相対位置を調整することができる。
【0504】
前記の実施形態において、第一光学素子12−F1の焦点距離は、第三光学素子12−F3の焦点距離より小さく、よって、Z軸の光学システム12−10の厚さが減少する。たとえば、第三光学素子12−F3の焦点距離は、第一光学素子12−F1の焦点距離の三倍かそれ以上である。
【0505】
総合すると、第一光学素子駆動メカニズム、第二光学素子駆動メカニズム、および、第一固定素子を有する光学システムが提供される。第一光学素子駆動メカニズムは、第一固定部、第一可動部、複数の弾性素子、および、第一駆動モジュールを有する。第一可動部は、第一固定部に可動で接続され、第一光学素子を支持する第一光学素子ホルダーを有する。各弾性素子は、第一固定部と第一可動部に弾性的に接続される。第一駆動モジュールは、第一可動部を、第一光学素子の光軸に沿って、第一固定部に相対して移動させ、且つ、第一駆動モジュールは、弾性素子に電気的に接続される。第二光学素子駆動メカニズムは、第二固定部、第二可動部、および、第二駆動モジュールを有する。第二可動部は、第二固定部に可動で接続され、第二光学素子を支持する第二光学素子ホルダーを有する。第二駆動モジュールは、第二可動部を、回転軸で、第二固定部に対して回転させる。第一固定素子は、第一光学素子駆動メカニズムを、第二光学素子駆動メカニズムに固定する。第二光学素子は、第一方向から第二方向に、外部光の移動方向を変化させ、第二方向は、第一光学素子の光軸に平行であり、回転軸は、第一方向と第二方向に垂直である。
【0507】
図13−1、および、
図13−2を参照する。
図13−1は、本発明の一実施例による電子装置13−10の上面図であり、
図13−2は、本発明のこの実施形態による電子装置13−10を示す図である。この実施形態において、光学システムは、電子装置13−10中に設置され、光学システムは、光学モジュール13−100、光学モジュール13−200、および、光学モジュール13−300を有する。
図13−1に示されるように、電子装置13−10は、ハウジング13−12、ディスプレイパネル13−14、および、制御ユニット13−16を有する。制御ユニット13−16は、それらの光学モジュールの操作を制御し、ディスプレイパネル13−14を制御して、イメージを表示する、あるいは、透明状態を表示する。
【0508】
この実施形態において、制御ユニット13−16は、電子装置13−10のプロセッサ、あるいは、処理チップであるが、これに限定されない。たとえば、制御ユニット13−16は、光学システム中のチップを制御するとともに、光学モジュール13−100、光学モジュール13−200、および、光学モジュール13−300の操作を制御する。
【0509】
図13−1に示されるように、光学モジュール13−100は、ディスプレイパネル13−14に面する。
図13−2に示されるように、光学モジュール13−200、および、光学モジュール13−300は、ハウジング13−12に面し、それぞれ、ハウジング13−12の開口13−18、および、開口13−20に露出する。光学モジュール13−100、および、光学モジュール13−200は同じ構造を有する。
【0510】
上述の各光学モジュールは、光学素子を保持、および、駆動する光学カメラモジュールであり、各種電子装置、あるいは、携帯電子装置上に装着される。たとえば、スマ−トフォン(たとえば、電子装置13−10)に装着して、ユ−ザ−がイメージ捕捉の機能を実行する。この実施形態において、光学モジュール13−100は、自動焦点(AF)機能を備えるボイスコイルモ−タ−(VCM)を有するが、これに限定されない。別の実施形態において、光学モジュール13−100は、さらに、自動焦点、および、光学画像安定化(OIS)機能を有する。このほか、光学モジュール13−300は、ペリスコ−プカメラモジュールである。
【0511】
次に、
図13−3は、本発明の実施形態による
図13−1の光学モジュール13−100の立体分解図である。
図13−3に示されるように、この実施形態において、光学モジュール13−100は、主に、バッファリング部材13−50、固定アセンブリ(外側フレーム13−102とベース13−112を含む)、第一弾性素子13−106、レンズ13−LS、可動素子(レンズボルダー13−108)、駆動アセンブリ(第一磁石13−MG11、第二磁石13−MG12、第一コイル13−CL11、および、第二コイル13−CL12)、第二弾性素子13−110、二個の回路部品13−114、および、感光性モジュール13−115を有する。
【0512】
この実施形態において、レンズボルダー13−108は固定アセンブリに可動で接続され、レンズボルダー13−108が設置されて、光学素子(たとえば、レンズ13−LS)を保持し、レンズ13−LSは光軸13−0を定義する。
【0513】
図13−3に示されるように、外側フレーム13−102は、中空構造を有し、外側フレーム開口13−1021がその上に形成される。ベース開口13−1121はベース13−112上に形成され、外側フレーム開口13−1021 中心は、レンズ13−LSの光軸13−0に対応し、ベース開口13−1121は、ベース13−112下方に設置される感光性モジュール13−115に対応する。外部光は、外側フレーム開口13−1021から、外側フレーム13−102に入るとともに、レンズ13−LSとベース開口13−1121により、感光性モジュール13−115により受信されて、デジタルイメージ信号を生成する。
【0514】
さらに、外側フレーム13−102がベース13−112上に設置され、容置空間13−1023を形成して、レンズ13−LS、レンズボルダー13−108、第一弾性素子13−106、第一磁石13−MG11、第二磁石13−MG12、第一コイル13−CL11、第二コイル13−CL12等を収容する。
【0515】
このほか、外側フレーム13−102は、光軸13−0に平行でない頂壁13−TW、および、光軸13−0に沿って、頂壁13−TWの辺縁から延伸する側壁13−SWを有する。頂壁13−TWは第一表面13−S1を有し、第一表面13−S1は光入射端に面する。
【0516】
図13−3に示されるように、バッファリング部材13−50は、外側フレーム13−102の第一表面13−S1上に設置され、バッファリング部材13−50、レンズボルダー13−108(可動部材)、および、固定アセンブリは、光軸13−0に沿って配置される。バッファリング部材13−50は軟性レジン材料で形成され、光軸13−0を囲む。特に、
図13−3に示されるように、溝13−1024がさらに第一表面13−S1上に形成されて、バッファリング部材13−50の一部を収容する。
【0517】
この実施形態において、駆動アセンブリは回路部品13−114に電気的に接続されるとともに、レンズボルダー13−108を、固定アセンブリに対し、たとえば、ベース13−112に対し移動させる。第一コイル13−CL11、および、第二コイル13−CL12がレンズボルダー13−108上に設置され、それぞれ、第一コイル13−CL11、および、第二コイル13−CL12に対応する第一磁石13−MG11、および、第二磁石13−MG12は、外側フレーム13−102上に設置される。
【0518】
図13−3と
図13−4を同時に参照する。
図13−4は、本発明の一実施例による第一磁石13−MG11、第二磁石13−MG12、第一弾性素子13−106、および、外側フレーム13−102別の視点を示す図である。
図13−4に示されるように、この実施形態において、外側フレーム13−102は、光軸13−0に沿って、頂壁13−TWから延伸する複数の定位柱13−1025を有し、定位柱13−1025が設置されて、駆動アセンブリの第一磁石13−MG11と第二磁石13−MG12を固定する。
【0519】
この実施形態において、第一コイル13−CL11、および、第二コイル13−CL12は、レンズボルダー13−108の反対側上に設置される巻線コイルである。第一コイル13−CL11は第一磁石13−MG11に対応し、第二コイル13−CL12は第二磁石13−MG12に対応する。第一コイル13−CL11、および、第二コイル13−CL12が通電するとき、それらは、第一磁石13−MG11と第二磁石13−MG12と作用して、電磁力を生成し、レンズボルダー13−108とレンズ13−LSを、光軸13−0(Z軸方向)に沿って、ベース13−112に相対して移動させる。
【0520】
さらに、
図13−4に示されるように、頂壁13−TWは、さらに、第二表面13−S2、および、第三表面13−S3を有し、第二表面13−S2と第三表面13−S3はともに、第一表面13−S1と反対である。光軸13−0に沿って見るとき、第一表面13−S1は第二表面13−S2と部分的に重複し、第一表面13−S1は第三表面13−S3と部分的に重複する。
【0521】
この実施形態において、
図13−4に示されるように、第一弾性素子13−106の一部(外側環状部分)は、定位柱13−1025により、第二表面13−S2上に配置される。第一弾性素子13−106のもう一つの部分(内側環状部分)はレンズボルダー13−108に接続されて、レンズボルダー13−108は、外側フレーム13−102に可動で接続される。このほか、X軸13−0に沿って見るとき、Y軸方向で、第一弾性素子13−106の一部が、定位柱13−1025と側壁13−SW間に位置する。
【0522】
さらに、
図13−4に示されるように、頂壁13−TWは、さらに、スル−ホ−ル13−THを有して、バッファリング部材13−50の一部を収容し、X軸13−0に沿って見るとき、スル−ホ−ル13−THは、第三表面13−S3と部分的に重複する。
【0523】
図13−4Aは、本発明の別の実施形態による頂壁13−TWとバッファリング部材13−50の部分構造の断面図である。この実施形態において、バッファリング部材13−50は、狭窄部13−501、および、側面突起部13−503を有し、狭窄部13−501がスル−ホ−ル13−TH中に設置され、側面突起部13−503は、バッファリング部材13−50が頂壁13−TWから脱離するのを防止する。
【0524】
図13−5は、本発明の別の実施形態による光学モジュール13−100Aの部分構造の断面図である この実施形態において、スル−ホ−ル13−THに対応するスロット13−STがさらに、外側フレーム13−102A上に形成される。たとえば、スロット13−STはスル−ホ−ル13−THと通じる。スロット13−STは、回路板13−116を受け入れ、および、配置する。この実施形態において、外側フレーム13−102Aの設計に基づいて、縮小化の目的がさらに達成される。
【0525】
図13−4と
図13−6を同時に参照する。
図13−6は、本発明の実施形態によるZ軸方向に沿った
図13−4の上面図である。外側フレーム13−102は、さらに、側壁13−SW上に設置され、且つ、第一表面13−S1に接続される第四表面13−S4を有する。
図13−6に示されるように、X軸13−0に沿って見るとき、第一表面13−S1の一部は、バッファリング部材13−50と第四表面13−S4の間に位置する。
【0526】
図13−6、および、
図13−7を参照する。
図13−7は、本発明の実施形態による
図13−6の線13−A−13−A'に沿った断面図である。
図13−6、および、
図13−7に示されるように、バッファリング部材13−50は、本体13−504、および、拡張固定部13−505を有する。拡張固定部13−505の一部は溝13−1024中に設置され、光軸13−0に垂直な一方向(たとえば、X軸方向)で、バッファリング部材13−50の本体13−504から突起する。このほか、
図13−7に示されるように、光軸13−0(Z軸方向)の方向において、拡張 固定部13−505と第一表面13−S1間の最大距離13−MD1は、本体13−504と第一表面13−S1間の最大距離MD2より短い。
【0527】
図13−8は、本発明の実施形態による
図13−6の線13−B−13−B'に沿った断面図である。
図13−8に示されるように、光軸13−0の方向(Z軸方向)において、第一表面13−S1と第二表面13−S2間の距離13−ZD1は、第一表面13−S1と第三表面13−S3間の距離13−ZD2より大きい。このほか、X軸13−0に沿って見るとき、溝13−1024は第二表面13−S2と部分的に重複する。この実施形態の構造設計に基づいて、縮小化の目的が達成される。
【0528】
注意すべきことは、
図13−8に示されるように、光軸13−0と異なる方向から見るとき、第一表面13−S1はバッファリング部材13−50と部分的に重複することである。
【0529】
図13−3を参照する。
図13−3に示されるように、四個の突起カラム13−1122、および、容置槽13−1123が、ベース13−112上に形成される。第二弾性素子13−110の外側部分(外側環状部分)は、容置槽13−1123に固定され、第一弾性素子13−106と第二弾性素子13−110の内側部分(内側環状部分)は、それぞれ、レンズボルダー13−108の上下側に接続されて、レンズボルダー13−108が容置空間13−1023中で吊られる。
【0530】
さらに、この実施形態において、回路部品13−114は、ベース13−112内側に設置される。たとえば、ベース13−112は、プラスチック材で形成され、回路部品13−114は、成形回路部品(MID)の形式で、ベース13−112中に形成される。
【0531】
図13−3、および、
図13−9を参照する。
図13−9は、本発明の一実施例による外側フレーム13−102、および、回路部品13−114の上面図である。
図13-9に示されるように、X軸13−0(Z軸方向)に沿って見るとき、回路部品13−114はスル−ホ−ル13−THと部分的に重複する。
【0532】
次に、
図13−10は、本発明の一実施例によるレンズボルダー13−108、および、ベース13−112を示す図である。この実施形態において、レンズボルダー13−108は、二個の巻線部分13−1081、および、複数の第一停止部品13−1082を有する。巻線部分13−1081は駆動アセンブリ (たとえば、第一コイル13−CL11)に接続されるとともに、ベース13−112に、光軸13−0(Z軸方向)に沿って延伸する。第一停止部品13−1082は、ベース13−112に、光軸13−0(Z軸方向)に沿って延伸するので、レンズボルダー13−108の移動範囲(動きの範囲)をZ軸方向で制限する。
【0533】
さらに、光軸13−0に沿って、巻線部分13−1081とベース13−112のベース表面13−1125間の第一距離13−BD1は、第一停止部品13−1082とベース表面13−1125間の第二距離13−BD2と異なる。
ベース表面13−1125は、出光端に面する。
【0534】
このほか、レンズボルダー13−108 さらに、ベース13−112に、光軸13−0に沿って延伸する第二停止部品13−1083を有して、レンズボルダー13−108の移動範囲を制限する。光軸13−0の方向(Z軸方向)において、第二停止部品13−1083とベース表面13−1125間の第三距離13−BD3は、第一距離13−BD1、および、第二距離13−BD2と異なる。特に、第一距離13−BD1は第二距離13−BD2より短く、第二距離13−BD2は第三距離13−BD3より短い。
【0535】
図13−11は、レンズボルダー13−108、および、外側フレーム13−102の部分構造図である。
図13−11に示されるように、レンズボルダー13−108は、側壁13−1084、容納溝13−1085、および、ブロック壁13−1086を有する。容納溝13−1085は、ブロック壁13−1086と側壁13−1084間に位置して、第二コイル13−CL12の一部(ワイヤ13−WR)を収容する。
【0536】
さらに、
図13−11に示されるように、側壁13−1084は、光軸13−0(Z軸方向)に平行であり、側壁13−1084と外側フレーム13−102間の最短距離13−SD1は、ブロック壁13−1086と外側フレーム13−102間の差異単距離13−SD2より短い。
【0537】
さらに、注意すべきことは、
図13−11に示されるように、巻線部分13−1081は第一側面13−1088を有し、第一側面13−1088はスロ−プである。つまり、第一側面13−1088は、光軸13−0に平行でも、垂直でもない。
【0538】
本発明のレンズボルダー13−108の構造設計に基づいて、レンズボルダー13−108が衝突するとき、レンズボルダー13−108に供給される力が散るので、これにより、光学モジュール13−100のダメ−ジの可能性を減少させ、縮小化の目的も同時に達成される。
【0539】
図13−12は、本発明の実施形態による
図13−1の線13−C−13−C'に沿った断面図である。
図13−12に示されるように、光学モジュール13−100はディスプレイパネル13−14と接触し、頂壁13−TWの第一表面13−S1はディスプレイパネル13−14に面し、バッファリング部材13−50は、頂壁13−TWとディスプレイパネル13−14間に設置される。
【0540】
バッファリング部材13−50は、第一部分13−506、および、第二部分13−507を有し、第二部分13−507は、第一部分13−506と第一表面13−S1間に位置する。さらに、光軸13−0に垂直な一方向(たとえば、X軸方向)、および、バッファリング部材13−50の延伸方向で、第一部分13−506のサイズは、第二部分13−507のサイズより小さい。
【0541】
この実施形態において、バッファリング部材13−50は、Z軸方向に沿ったテーパ構造、たとえば、台形であり、圧縮されるときの変形を促進し、光学モジュール13−100とディスプレイパネル13−14間のバッファリング効果が増強する。
【0542】
この実施形態において、
図13−12に示されるように、レンズボルダー13−108(可動部材)は、Z軸方向に沿って、光入射端の方に極限の位置まで移動する。レンズボルダー13−108が極限の位置にあるとき、レンズ13−LSは、バッファリング部材13−50の頂端13−508を超えない、光軸13−0に垂直な方向(たとえば、Y軸方向)で見て、レンズボルダー13−108がこの極限の位置にあるとき、レンズ13−LSの上表面 13−LS1は、バッファリング部材13−50と部分的に重複する。
【0543】
このほか、この実施形態において、Z軸方向のレンズ13−LSの長さが、外側フレーム13−102とベース13−112の全体の高さより大きいので、レンズ13−LSの一部が、ベース13−112のベース開口13−1121から、出光端に突出し、この一部は感光性モジュール13−115に隣接する。
【0544】
図13−12に示されるように、この実施形態の感光性モジュール13−115は、基板13−1151、保護フレーム13−1152、および、感光性素子13−1153を有する。感光性素子13−1153は、基板13−1151上に設置され、保護フレーム13−1152は、基板13−1151とベース13−112間に設置される。光軸13−0に垂直な一方向(たとえば、X軸方向で)で見るとき、保護フレーム13−1152は、部分的にレンズ13−LSと重複する。保護フレーム13−1152の配置に基づき、感光性素子13−1153を遮蔽して、撮像品質に影響するのを防止することができる。
【0545】
このほか、感光性モジュール13−115は、さらに、透明シ−ト13−1154を有し、透明シ−ト13−1154は、たとえば、赤色光線フィルタ−であるが、これに限定されない。透明シ−ト13−1154が設置されて、感光性素子13−1153に入る光線をろ過する。
【0546】
注意すべきことは、 光学モジュール(たとえば、光学モジュール13−100、光学モジュール13−200、および、光学モジュール13−300)は、本発明の実施形態中の光学モジュール 1−A1000、1−A2000、1−A3000、1−B2000、1−C2000、1−D2000、12−2000にも適用することができることである。
【0547】
本発明は、電子装置中に設置される光学システムを提供する。電子装置のディスプレイパネルは、その透明性を制御することができるディスプレイパネルである。ユ−ザ−が本発明の光学システムの一光学モジュールを用いてイメージを撮影したいとき、ディスプレイパネルは透明になって、このようなイメージの撮影を有利にする。光学モジュールは、固定アセンブリとディスプレイ間のバッファリング部材を有し、よって、固定アセンブリがさらに緊密にディスプレイパネルに接続され、光学モジュールのバッファリング能力が増加する。
【0548】
このほか、バッファリング部材は軟質材料で形成され、且つ、光学モジュールのレンズを囲む。よって、バッファリング部材がディスプレイパネルに近接して取付されるとき、バッファリング部材は、光学モジュールに不要な光線が入る、および、撮像品質に影響するのを、効果的に防止することができる。
【0550】
図14−1、および、
図14−2は、本発明の一実施形態による携帯電話中に設置される複数の光学システム14−1、14−2、および、14−3を示す図である。
図14−1、および、
図14−2に示されるように、光学システム14−1、14−2、および、14−3は、異なる機能性を有するカメラレンズを有する。光線14−L1、および、14−L2は、携帯電話の背面から光学システム14−1、14−2に入り、光線14−L3は、携帯電話の前側から光学システム14−3に入る。いくつかの実施形態において、光学システム14−1、14−2により捕捉される複数のデジタルイメージは結合されて、品質が改善されたデジタルイメージを生成する。
【0551】
この実施形態において、光学システム14−2は、反射ユニット14−21、および、レンズユニット14−22を有し、反射ユニット14−21は、光線14−L2をレンズユニット14−22に反射させる。その後、光線はイメージセンサー14−Iに到達して、デジタルイメージが生成される。
図14−1、および、
図14−2で示されるように、光学システム14−2の光学システム14−1、14−3、および、反射ユニット14−21は、L字型に配置される。しかし、
図14−3、および、14−4に示されるように、それらは、軸に沿って線形で配置することもできる。
【0552】
図14−5は、本発明の一実施形態による光学システム14−2を示す図で、
図14−6は、ベース14−222と一体に形成される固定部材14−212を有する光学システム14−2を示す図である。
図14−5を参照すると、光学システム14−2の反射ユニット14−21は、その上に設置される反射素子14−211を有する固定部材14−212を有し、レンズユニット14−22は、ハウジング14−221(たとえば、金属ハウジング)、および、ハウジング14−221に接続されるベース14−222(たとえば、プラスチックベース)を有する。いくつかの実施形態において、
図14−6に示されるように、固定部材14−212は、ベース14−222と一体に形成されるので、固定部材14−212は、ベース14−222の一部になり、Z方向でハウジングから突出する。よって、光学システムの精確な組み立てと低製造コストが達成される。
【0553】
図14−7、
図14−8、および、
図14−9を参照すると、ハウジング14−221、および、ベース14−222が互いに固定されて、固定モジュールを構成し、プラスチックフレーム14−Fが、ハウジング14−221の内側表面に固定される。このほか、ホルダー14−LHは、ハウジング14−221とベース14−222間に可動で設置される。この実施形態において、ホルダー14−LHは、二個の第一弾性部材14−S1、および、二個の第二弾性部材14−S2 (たとえば、金属シ−トスプリング)により、ベース14−222に接続される。
【0554】
図14−7、および、
図14−8に示されるように、複数の磁石14−M、および、コイル14−C(たとえば、FPコイル、あるいは、平面コイル)が、それぞれ、ホルダー14−LH、および、ベース14−222上に設置される。磁石14−M、および、コイル14−Cは駆動アセンブリを構成して、ホルダー14−LH、および、その中に収容された光学素子14−L(たとえば、光学レンズ)を、固定モジュールに対し、Z軸に沿って移動させ、これにより、光学システム14−2の自動焦点合わせを達成する。ここで、光学素子14−Lは、Z軸に沿って光軸を定義し、コイル14−Cは、ベース14−222に組み込まれる複数の導電部材14−Pにより、外部回路に電気的に接続される。
【0555】
特に、各第一弾性部材14−S1は第一固定部14−S11を有し、各第二弾性部材14−S2は第二固定部14−S21を有する。組み立て期間中、第一、および、第二固定部14−S11、および、14−S21は、それぞれ、ベース14−222上の第一支柱の第一表面14−N1、および、第二支柱の第二表面 14−N2(
図14−9)に固定され、第一、および、第二表面14−N1、14−N2は同一方向に面し、それらはベース14−222の底面14−222’に平行ではない(たとえば、底面14−222’に垂直である)。
【0556】
図14−7、
図14−8、
図14−9、および、
図14−10を参照すると、Z軸に沿って見るとき、第一、および、第二固定部14−S11、および、14−S21は重複しない(
図14−10)。組み立て期間中、第二弾性部材14−S2は、まず、−Z方向で、第二表面14−N2上に装着され、その後、第一弾性部材14−S1が第一表面14−N1上に装着され、高効率の組み立てが達成される。
【0557】
図14−7、および、
図14−8 さらに、少なくとも一つのセンサー14−G(たとえば、Hall sensor)がベース14−222上に設置され、且つ、参照素子14−R(たとえば、磁石)がホルダー14−LHの底側に設置されることを示す。センサー14−G、および、参照素子14−Rは、ホルダー14−LHとベース14−222間で感知アセンブリを構成し、センサー14−Gが用いられて、参照素子14−Rの位置を検出する。いくつかの実施形態において、センサー14−Gは、底面14−222’から突出する、あるいは、底面14−222’がセンサー14−Gと参照素子14−R間に位置するので、ホルダー14−LHと固定モジュール間の相対位置オフセットが得られる。
【0558】
この実施形態において、Y軸に沿って見たとき、感知アセンブリ(センサー14−Gと参照素子14−R)、および、駆動アセンブリ(磁石14−Mとコイル14−C)は重複しない。
【0559】
図14−9、および、
図14−11を参照すると、壁14−Kが第一、および、第二支柱と接続して、ベース14−222の機械的強度を増加させる。導電部材14−Pはベース14−222内部に延伸し、いくつかの導電部材14−Pは、壁14−Kの上端面に露出する端面14−P’を有する。端面14−P’は、はんだや溶接(
図14−11)により、コイル14−C上の導電パッド14−C’に電気的に接続される。よって、コイル14−Cは、導電部材14−Pにより外部回路に電気的に接続され、導電パッド14−C’端面14−P’に平行ではない(たとえば、端面14−P’に垂直である)。
【0560】
図14−12を参照すると、ホルダー14−LHは少なくとも一つのストッパー14−Qを形成して、フレーム14−F、あるいは、ハウジング14−221に接触し、ホルダー14−LHのZ軸に沿った移動が制限され、組み立て期間中、バッファ(たとえば、ゲルやダンパ−)がストッパー14−Qと固定モジュール間に設置されて、それらの間の不測の衝突による機械の故障を防止する。
【0561】
図14−13を参照すると、光線14−L2が、−Y方向で、反射ユニット14−21に入った後、反射素子14−211により反射される。その後、光線14−L2’は、レンズユニット14−22中の光学素子14−Lにより伝播して、イメージセンサー14−Iに到達し、デジタルイメージを生成する。注意すべきことは、光学素子14−Lとレンズユニット14−22の前端間の距離14−D1は、光学素子14−Lとレンズユニット14−22の後側間の距離14−D2より小さいことである。
【0562】
図14−7、
図14−8、
図14−13、
図14−14、
図14−15を参照する。
図14−14は、
図14−7、および、
図14−8のレンズユニット14−22の組み立て後を示す図であり、
図14−5は、
図14−14の線14−X1−14−X2に沿った断面図である。
図14−7、
図14−8、および、
図14−13に示されるように、ハウジング14−221は、それらの反対側上に、二個の開口14−H1と14−H2を形成する。光線は反射ユニット14−21により反射されて、開口14−H1により、レンズユニット14−22に進入する。その後、光線は光学素子14−Lから伝播し、開口14−H2から、レンズユニット14−22を離れる。光学素子14−Lは、Z方向に沿って、開口14−H1と14−H2から延伸する光軸14−Z(
図14−14)を定義する。
【0563】
注意すべきことは、ベース14−222は、底面14−222’から突出する第一遮光部分14−V1を形成し、フレーム14−Fは、逆U字型構造を有する第二遮光部分14−V2を形成し、第一、および、第一遮光部分14−V1、および、14−V2は、開口14−H2に隣接して位置することである。特に、Z軸に沿って見るとき、第一、および、第一遮光部分14−V1、および、14−V2の少なくとも一部は開口14−H2に露出し(
図14−14)、且つ、開口14−H2、第一と第一遮光部分14−V1と14−V2は互いに重複する。
【0564】
図14−9、および、
図14−15に示されるように、第一遮光部分14−V1は、Z軸に平行でも垂直でもない表面14−V1’を有し、表面14−V1’は、ホルダー14−LHに面する傾斜になる。同様に、
図14−8、および、
図14−13に示されるように、第二遮光部分14−V2は、Z軸に平行でも垂直でもない表面14−V2’を有し、表面14−V2’も、ホルダー14−LHに面する傾斜である。
【0565】
この実施形態において、ハウジング14−221は金属材質であり、ベース14−22、および、フレーム14−Fはプラスチックを有するので、第一遮光部分14−V1、あるいは、第二遮光部分14−V2の少なくとも一部が開口14−H2に露出して、不要な光線をブロック、および、吸収する。よって、開口14−H2の鋭角により生じる光線反射、屈折、散乱、あるいは、回折が防止される。このほか、迷光が、開口14−H2により、イメージセンサー14−Iに進入するのを防止する。
【0566】
注意すべきことは、表面14−V1’、および、14−V2’がZ軸に平行でも垂直でもないので、レンズユニット14−22内の光線の望まれない反射、屈折、散乱、あるいは、回折が効果的に防止されることである。いくつかの実施形態において、光線吸収材が表面14−V1’と14−V2’上に設置されて、光線を吸収するので、イメージセンサー14−Iは、迷光により干渉されるのを防止し、画像品質が大幅に改善される。
【0567】
図14−15を参照すると、フレーム14−Fはハウジング14−221の内側に固定され、且つ、ベース14−222はフレーム14−Fと接触しない。この実施形態において、非線形経路が、第一、第二遮光部分14−V1、14−V2間に形成され、迷光が効果的にブロックされ、組み立て時の、ベース14−222とフレーム14−F間の機械的干渉が防止される。
【0568】
図14−12、および、
図14−15に示されるように、各第一弾性部材14−S1は、それぞれ、ストッパー14−Qの上下側に、二個の変形部分14−S20を有する。
図14−12に示されるように、ホルダー14−LH上の二個のストッパー14−Qが、−Z方向に延伸して、フレーム14−Fと接触するとともに、ホルダー14−LHを、Z軸方向上の制限位置で制限する。つまり、Z軸に沿って見るとき、ストッパー14−Q、および、フレーム14−Fは、少なくとも部分的に重複する。
【0569】
引き続き、
図14−12を参照すると、二個のストッパー14−Qの中心から延伸する中心線14−Q’は、ベース14−222の底面14−222’に平行である。Z軸に沿って見るとき、中心線14−Q’が通過し、光学素子14−Lと重複する。つまり、ストッパー14−Qは、光学素子14−Lの高さとほぼ等しい高さにあるので、光学システムの機械的強度と安定性を増加させる。
【0571】
図15−1、および、
図15−2は、本発明の一実施形態による携帯電話中に設置される複数の光学システム15−1、15−2、および、15−3を示す図である。
図15−1、および、
図15−2に示されるように、光学システム15−1、15−2、および、15−3は、異なる機能性を有するカメラレンズを有する。光線15−L1、および、15−L2は、携帯電話の背面から、光学システム15−1、および、15−2内部に入り、光線15−L3は、携帯電話の前側から、光学システム15−3内部に入る。いくつかの実施形態において、光学システム15−1、および、15−2により捕捉される複数のデジタルイメージは結合されて、品質が改善されたデジタルイメージを生成する。
【0572】
この実施形態において、光学システム15−2は、反射ユニット15−21、および、レンズユニット15−22を有し、反射ユニット15−21は、光線15−L2をレンズユニット15−22に反射させる。その後、光線はイメージセンサー15−Iに到達するので、デジタルイメージが生成される。
図15−1、および、
図15−2に示されるように、光学システム15−1、15−3、および、光学システム15−2中の反射ユニット15−21は、L字型に配置される。しかし、
図15−3、および、
図15−4に示されるように、それらは、軸に沿って線形で配置することもできる。
【0573】
図15−5は、本発明の一実施形態による光学システム15−2を示す図であり、
図15−6は、ベース15−222と一体に形成される固定部品15−212を有する光学システム15−2を示す図である。
図15−5を参照すると、光学システム15−2中の反射ユニット15−21は、固定部品15−212と、その上に設置される反射素子15−211を有し、レンズユニット15−22は、ハウジング15−221(たとえば、金属ハウジング)、および、ハウジング15−221に接続されるベース15−222(たとえば、プラスチックベース)を有する。いくつかの実施形態において、
図15−6に示されるように、固定部品15−212は、ベース15−222と一体に形成されるので、固定部品15−212はベース15−222の一部となり、Z方向でハウジングから突出する。よって、光学システムの精確な組み立てと低製造コストが達成される。
【0574】
図15−7、
図15−8、および、
図15−9を参照すると、ハウジング15−221とベース15−222が互いに固定されて、固定モジュールを構成し、プラスチック フレーム15−Fは、ハウジング15−221の内側表面に固定される。このほか、ホルダー15−LHは、ハウジング15−221とベース15−222間に可動で設置される。この実施形態において、ホルダー15−LHは、二個の第一弾性部材15−S1、および、二個の第二弾性部材15−S2 (たとえば、金属シ−トスプリング)により、ベース15−222に接続される。
【0575】
図15−7、および、15−8に示されるように、複数の磁石15−M、および、コイル15−C(たとえば、FPコイル、あるいは、平面コイル)は、それぞれ、ホルダー15−LH、および、ベース15−222に設置される。磁石15−M、および、コイル15−Cは駆動アセンブリを構成して、ホルダー15−LHとその中に収容される光学素子15−L(たとえば、光学レンズ)を、固定モジュールに対し、Z軸に沿って移動させ、これにより、光学システム15−2の自動焦点合わせを達成する。ここで、光学素子15−Lは、Z軸に沿って光軸を定義し、コイル15−Cは、ベース15−222に組み込まれる複数の導電部材15−Pにより、外部回路に電気的に接続される。
【0576】
特に、各第一弾性部材15−S1は第一固定部15−S11を有し、各第二弾性部材15−S2は第二固定部15−S21を有する。組み立て時、第一、および、第二固定部15−S11と15−S21は、それぞれ、ベース15−222上の第一支柱の第一表面15−N1、および、第二支柱の第二表面15−N2 に固定され(
図15−9)、第一、および、第二表面15−N1、および、15−N2は、同一方向に面し、それらは、ベース15−222の底面15−222’に平行ではない (たとえば、底面15−222’に垂直である)。
【0577】
図15−7、
図15−8、
図15−9、および、
図15−10を参照すると、Z軸に沿って見るとき、第一、および、第二固定部15−S11、および、
図15−S21は重複しない(
図15−10)。組み立て時、まず、第二弾性部材15−S2が、−Z方向で、第二表面15−N2上に搭載され、その後、第一弾性部材15−S1が、第一表面15−N1上に搭載され、高効率の組み立てが達成される。
【0578】
図15−7、および、15−8は、さらに、少なくとも一つのセンサー15−G(たとえば、Hall sensor)がベース15−222に設置され、参照素子15−R(たとえば、磁石)がホルダー15−LHの底側上に設置されることを示す。センサー15−Gと参照素子15−Rは、ホルダー15−LHとベース15−222間で感知アセンブリを構築し、センサー15−Gが用いられて、参照素子15−Rの位置を検出する。いくつかの実施形態において、センサー15−Gは、底面15−222’から突出する、あるいは、底面15−222’がセンサー15−Gと参照素子15−R間に位置して、ホルダー15−LHと固定モジュール間の相対位置オフセットが得られる。
【0579】
この実施形態において、Y軸に沿って見るとき、感知アセンブリ(センサー15−Gと参照素子15−R)と駆動アセンブリ(磁石15−Mとコイル15−C)は重複しない。
【0580】
図15−9、および、
図15−11を参照すると、壁15−Kは第一、および、第二支柱と接触して、ベース15−222の機械的強度を増加させる。導電部材15−Pはベース15−222中に延伸し、導電部材15−Pの一部は、壁15−Kの上表面に露出する端面15−P’を有する。端面15−P’は、はんだや溶接により、コイル15−C上の導電パッド15−C’に電気的に接続される(
図15−11)。よって、コイル15−Cは、導電部材15−Pにより外部回路に電気的に接続され、導電パッド15−C’は端面15−P’に平行ではない (たとえば、端面15−P’に垂直である)。
【0581】
図15−12を参照すると、ホルダー15−LHは少なくとも一つのストッパー15−Qを形成して、フレーム15−F、あるいは、ハウジング15−221と接触し、Z軸に沿ったホルダー15−LHの移動が制限され、組み立て時、バッファ(たとえば、ゲルやダンパ−)は、ストッパー15-Qと固定モジュール間に設置されて、それらの間の不足の衝突による機械の故障を防止する。
【0582】
図15−13を参照すると、光線15−L2が−Y方向で、反射ユニット15−21にした後、反射素子15−211により反射して、光線15−L2’になり、その後、光線15−L2’はレンズユニット15−22中の光学素子15−Lにより伝播して、イメージセンサー15−Iに到達して、デジタルイメージを生成する。注意すべきことは、レンズユニット15−22の光学素子15−Lと前端間の距離D1は、レンズユニット15−22の光学素子15−Lと後側間の距離15−D2より小さい。
【0583】
図15−7、
図15−8、および、
図15−13を参照すると、ハウジング15−221は−Y方向に延伸する側壁15−Hを有し、側壁15−Hは、X軸に沿って見るとき、光学素子15−Lと反射素子15−211(
図15−13)間に位置する。
【0584】
図15−14は、
図15−9のベース15−222の上面図である。
図15−9、および、
図15−14を参照すると、ベース15−222は、壁15−Kの内側に形成される凹構造を有して、駆動アセンブリのコイル15−Cを受信する。少なくとも一つの導電部材15−Pは、X軸に沿って、ベース15−222内側で延伸する嵌入部15−Eを有する(
図15−14)。特に、Y軸に沿って見るとき、嵌入部15−E、および、第一弾性部材15−S1、あるいは、第二弾性部材15−S2は部分的に重複する。嵌入部15−Eが用いられて、センサー15−Gとコイル15−C間を電気的に接続し、さらに、ベース15−222の機械的強度を増強することができる。
【0585】
図15−15は、コイル15−C、および、磁石15−M間の組み立て後の相対位置を示す図である。
図15−16は、
図15−15中のコイル15−Cの巻線部分15−C1、15−C2と磁石15−Mの磁気ユニット15−M1、15−M2、15−M3間の組み立て後の相対位置を示す図である。
図15−17は、
図15−16中の巻線部分15−C1、15−C2、および、磁気ユニット15−M1、15−M2、15−M3の組み立て後の側面図である。
【0586】
図15−15、
図15−16、および、
図15−17を参照すると、コイル15−C、および、磁石15−Mは、それぞれ、ベース15−222、および、ホルダー15−LH上に設置され、それらは互いに分離される。この実施形態において、磁石15−Mは、第一磁気ユニット15−M1、第二磁気ユニット15−M2、および、第三磁気ユニット15−M3を有する。コイル15−Cは、基板と基板に組み込まれる第一巻線部分15−C1と第二巻線部分15−C2を有するFPコイル、あるいは、平面コイルである。
【0587】
第一巻線部分15−C1は、第一セクション15−C11、および、第二セクション15−C12を有し、第二巻線部分15−C2は、第三セクション15−C21、および、第四セクション15−C22を有する。第一、第二、第三、および、第四部分15−C11、15−C12、15−C21、および、15−C22は、互いに平行であり、且つ、Y軸に沿って延伸する。特に、第一磁気ユニット15−M1は第一セクション15−C11に対応して位置し、第二磁気ユニット15−M2は、第二、および、第三セクション15−C12、および、15−C21に対応し、第三磁気ユニット15−M3は第四セクション15−C22に対応して位置する。第二磁気ユニット15−M2の極性方向は、第一、および、第三磁気ユニット15−M1、および、15−M3(
図15−16)と異なる。
【0588】
この実施形態において、Z軸に沿った第二磁気ユニット15−M2の幅は、第一磁気ユニット15−M1、あるいは、第三磁気ユニット15−M3より大きい。たとえば、Z軸に沿った第二磁気ユニット15−M2の幅は、第一磁気ユニット15−M1、あるいは、第三磁気ユニット15−M3の1.5倍以上である。
【0589】
このほか、第一、第二、第三、および、第四部分15−C11、15−C12、15−C21、および、15−C22のY方向(第一方向)の長さは、第一、第二、および、第三磁気ユニット15−M1、15−M2、および、15−M3のY方向の長さより長い。いくつかの実施形態において、第一、第二、および、第三磁気ユニット15−M1、15−M2、および、15−M3は、多極磁石として、一体に形成される。
【0590】
ホルダー15−LHをベース15−2222(固定モジュール)に対し、Z軸に沿って動かすとき、
図15−17の矢印のように、二つの反対の電流が、第一巻線部分15−C1、および、第二巻線部分15−C2に供給されて、光学システムの自動焦点合わせ機能を実行する。
【0591】
図15−18は、第一、および、第二巻線部分15−C1、および、15−C2に対し、Z方向に移動するときの第一、第二、および、第三磁気ユニット15−M1、15−M2、および、15−M3を示す図である。
図15−19は、第一、および、第二 巻線部分15−C1、および、15−C2に対して−Z方向で移動するときの第一、第二、および、第三磁気ユニット15−M1、15−M2、および、15−M3を示す図である。
【0592】
図15−8、および、
図15−19を参照すると、第一、および、第二巻線部分15−C1、および、15−C2が電流により充電されるとき、電磁力がコイル15−Cと磁石15−M間に生成される。よって、
図15−8、および、
図15−19の矢印に示されるように、ホルダー15−LHは、ベース15−222に対し、Z、あるいは、−Z方向で移動する。X方向(第二方向)で見るとき、ホルダー15−LHがベース15−222に対して移動する期間中、第一セクション15−C11は第一磁気ユニット15−M1と部分的に重複し、第二、および、第三セクション15−C12、および、15−C21は第二磁気ユニット15−M2と部分的に重複し、第四セクション15−C22は第三磁気ユニット15−M3と部分的に重複することが観察できる。
【0593】
図15−8、および、
図15−19を引き続き参照すると、X方向(第二方向)に沿って見るとき、ベース15−222に対して、ホルダー15−LHが移動する期間中、第一セクション15−C11、および、第二と第三磁気ユニット15−M2と15−M3は重複せず、第二と第三セクション15―C12と15−C21、および、第一と第三磁気ユニット15−M1と15−M3は重複せず、第四セクション15−C22、および、第一と第二磁気ユニット15−M1と15−M2は重複しない。
【0594】
図15〜
図20は、本発明の一実施形態による反射素子15−211とキャリア15−213の立体分解図である。
図15〜
図20に示されるように、反射素子15−211は、反射ユニット15−21のキャリア15−213に固定される。キャリア15−213は、主表面15−214、および、主表面15−214から突出する少なくともひとつのリブ15−215を有する。主表面15−214は反射素子15−211に面し、リブ15−215は主表面15−211の辺縁に近接して、反射素子15−211を支持し、主表面15−211と反射素子15−211間にギャップが形成される。
【0595】
キャリア15−213は、さらに、複数の溝15−217を形成する側壁15−216を有する。溝15−217は、異なる方向で、側壁の辺縁に延伸する。組み立て期間中、接着剤が反射素子15−211と側壁15−216間に設置され、溝15−217が接着剤を導引、並びに受け入れる。よって、接着剤が反射素子15−211と側壁15−216間に均一に分布される。
【0596】
この実施形態において、反射素子15−211は、上下側上の二個のノッチ部分15−CT(
図15〜
図20)を有するプリズムである。よって、反射素子15−211と別の素子の精確な位置決めが達成され、組み立て中の反射素子15−211の亀裂も防止される。
【0597】
図15−21の別の実施形態において、キャリア15−213は、上下側の二個の制限表面15−218を有し、反射素子15−211のノッチ部分15−CTに対応する。たとえば、ノッチ部分15−CTは、制限表面15−218に隣接する平坦面を有するので、反射素子15−211は、Y、あるいは、Z軸に沿って、所定位置で制限され、これにより、組み立ての精度と効率を改善する。
【0599】
図16−1、および、
図16−2を参照すると、
図16−1は、本発明の一実施例による液体光学モジュール16−1の立体分解図であり、
図16−2は、組み立てられた液体光学モジュール16−1を示す図である。液体光学モジュール16−1が用いられて、たとえば、光学素子(たとえば、レンズ、あるいは、レンズアセンブリ)を駆動、および、支持し、電子装置 (たとえば、カメラ、タブレット、あるいは、携帯電話)内に設置される。外部からの光線(入射光)が液体光学モジュール16−1に入るとき、光線は光軸0に沿って、液体光学モジュール16−1中の光学素子を通過し、液体光学モジュール16−1外部のアセンブリ(図示しない)に到達して、イメージを獲得する。液体光学モジュール16−1は、形状が変化する液体レンズアセンブリを有するので、その光学特性が変化し、光学素子が、イメージセンサーアセンブリに対して移動して、光学ズーム、自動焦点合わせ(AF)、および/または、光学画像安定化(OIS)の目的を達成する。液体光学モジュール16−1の詳細な構造は以下で記述される。
【0600】
図16−1、および、
図16−3に示されるように、液体光学モジュール16−1は、液体レンズアセンブリ16−10、および、液体レンズ駆動メカニズム16−20を有し、液体レンズアセンブリ16−10の液体レンズ素子16−11の形状は、液体レンズ駆動メカニズム16−20により変化して、光学ズーム、自動焦点、あるいは、防振効果を達成する。液体レンズアセンブリ16−10と液体レンズ駆動メカニズム16−20の構造は以下で詳細に記述される。
【0601】
図16−1、および、
図16−4Aを参照すると、液体レンズアセンブリ16−10は、液体レンズ素子16−1、固定部材16−12、および、液体レンズ素子16−1の形状を変化させる変形部品16−13を有する。
【0602】
図16−1、および、
図16−5Aを参照すると、液体レンズ駆動メカニズム16−20は、ベース16−21、フレーム16−22、可動部16−23、上リ−フスプリング16−24、下リ−フスプリング16−25、駆動アセンブリ16−MC、回路板16−F、第一感知素子16−S1、第二感知素子16−S2、および、保護機能を提供するハウジング16−Hを有する。
【0603】
図16−2に示されるように、液体レンズ駆動メカニズム16−20のハウジング16−H、および、ベース16−21が互いに固定されて、容置空間を形成し、液体レンズ駆動メカニズム16−20のその他の素子、たとえば、フレーム16−22、可動部16−23、上リ−フスプリング16−24、下リ−フスプリング16−25、駆動アセンブリ16−MC、回路板16−F、および、感知素子16−S1と16−S2を収容する。また、光学素子、たとえば、レンズ素子がその中に設置される。前述のフレーム16−22がベース16−21に固定され、且つ、可動部16−23上に位置する。ハウジング16−H、ベース16−21、および、フレーム16−22は固定部を構成する。
【0604】
注目すべき点は、ハウジング16−Hが保護側壁を有することである。液体光学モジュール16−1が組み立てられた後、
図16−2に示されるように、液体レンズアセンブリ16−10と液体レンズ駆動メカニズム16−20のフレーム16−22、可動部16−23が保護側壁により保護される。光軸16−Oの方向において、ハウジング16−Hの保護側は、液体レンズアセンブリ16−10とフレーム16−22より高い。つまり、ハウジング16−Hは、液体光学モジュール16−1の光入射端に近接する。さらに、光軸16−Oに垂直な方向から見ると、ハウジング16−Hは、液体レンズアセンブリ16−10とフレーム16−22を被覆する。
【0605】
図16−3は、液体レンズアセンブリ16−10と液体レンズ駆動メカニズム16−20が分離したことを示す図であり、
図16−4Aと
図16−4Bは、液体レンズアセンブリ16−10の詳細な構造を示す図である。液体レンズ素子16−11の光軸16−Oの方向において、液体レンズ素子16−11が、液体レンズ素子16−11を保護、並びに支持する中空構造を有する固定部材16−12中に設置される。変形部品16−13は、液体レンズ素子16−11と固定部材16−12下方に設置され、液体レンズ素子16−11と接触して、液体レンズ素子16−11の形状を変化させる。
【0606】
図16−5A、および、
図16−5Bを参照すると、可動部16−23は、ベース16−21上に設置された光学素子を支持するキャリアである。可動部16−23は、上下リ−フスプリング16−24と16−25により、ベース16−21を接続して、可動部16−23が、可動でベース16−21上に設置される。上リ−フスプリング16−24はベース16−21の四個の突起支柱上に設置され、下リ−フスプリング16−25はベース16−21の本体上に設置される。上リ−フスプリング16−24の外側フレーム部分は、ベース16−21とフレーム16−22により挟まれて、フレーム16−22がベース16−21に接続されて、互いに固定される。可動部16−23は、上下リ−フスプリング16−24と16−25間に設置される。
【0607】
駆動アセンブリ16−MCは、可動部16−23の一側に設置される。詳細には、駆動アセンブリ16−MCは、互いに適合し、且つ、可動部16−23の両側上に設置される複数のコイル16−Cと複数の磁気素子M(たとえば、磁石)を有する電磁駆動アセンブリである。各コイル16−Cは可動部16−23上に設置され、互いに固定される中空構造を有し、各磁気素子16−Mは、上リ−フスプリング16−24の底面、あるいは、フレーム16−22上に設置され、且つ、コイル16−Cに面する。適当な駆動信号(たとえば、駆動電流)がコイル16−Cに供給されるとき、磁力が、コイル16−Cと磁気素子16−Mの間に生成され、駆動アセンブリ16−MCは、磁力により、可動部16−23をフレーム16−22とベース16−21に対し移動させるので、可動部16−23、および、変形部品16−13(可動部16−23上に設置)が線形に移動、あるいは、傾斜(斜めに移動する)して、光学ズーム、焦点調節、あるいは、光学振動補償の効果を達成する。理解すべきことは、この実施形態において、駆動アセンブリ16−MCは可動コイルタイプであるが、別の実施形態において、可動磁石タイプである。
【0608】
いくつかの実施形態において、駆動アセンブリは、形状記憶合金 (SMA)材料を有する一つ、あるいは、複数の細長いワイヤを有する。ワイヤの一端は固定部、たとえば、ベース16−21、あるいは、フレーム16−22に固定され、もう一端は可動部16−23に接続される。駆動信号(たとえば、駆動電流)が電源からワイヤに供給されて、その長さを変化、たとえば、長く、あるいは、短くする。これにより、可動部16−23は、固定部に対して移動することができる。SMAワイヤは、たとえば、チタニウム-ニッケル(TiNi)合金、チタニウム-パラジウム(TiPd)合金、チタニウム-ニッケル(TiNiCu)合金、チタニウム-ニッケル-パラジウム(TiNiPd)合金、あるいは、それらの組み合わせを有する。
【0609】
図16−3を参照すると、前述の回路板16−F、第一感知素子16−S1、および、第二感知素子16−S2が、可動部16−23の外側に設置される。特に、回路板16−Fの上側は、フレーム16−22の底面に接続される。第一感知素子16−S1は、回路板16−F上に設置され、且つ、回路板16−Fと可動部16−23間に位置する。第二感知素子16−S2は、可動部16−23上に設置され、且つ、さらに、回路板16−Fと可動部16−23間に位置する。第一、および、第二感知素子16−S1と16−S2が用いられて、固定部 (たとえば、ベース16−21とフレーム16−22)に対する可動部16−23の移動を感知する。このほか、回路板16−F、第一感知素子16−S1、および、第二感知素子16−S2は、可動部16−23の一側に位置し、前述の一側は、駆動アセンブリ16−MCが提供されない。この実施形態において、それらは、互いに隣接する。
【0610】
たとえば、第一感知素子16−S1は、永久磁石、および、ホ−ル効果センサーの一つになり、可動部16−23上に設置される適合する第二感知素子16−S2は、両者のうちのもう一つになる。永久磁石の磁界の変化を検出することにより、ホ−ル効果検出器は、永久磁石の位置を判断し、これにより、補償、光学ズーム、あるいは、焦点調節の正確さを増加する。いくつかの実施形態において、別のタイプのアラインメント素子/アセンブリ、たとえば、磁気抵抗センサー(MRS)、あるいは、光学センサーが用いられて、フレーム16−22、および、ベース16−21に対する可動部16−23の位置を検出する。
【0611】
図16−6Aは、液体レンズ素子16−11は変形がなく、変形部品16−13が初期位置にあり、液体レンズ素子16−11が初期光軸16−Oを有することを示す。駆動アセンブリ16−MCが可動部16−23を移動させるとき、たとえば、駆動電流を駆動アセンブリ16−MCのコイル16−Cに供給するとき、磁力が、コイルCと磁気素子16−M間で生成されるので、可動部16−23が磁力により移動して、変形部品16−13に力を加えて、液体レンズ素子16−11の底側を押し、液体レンズ素子16−11が変形する。
図16−6Bに示されるように、駆動アセンブリ16−MCにより提供される駆動力のために、変形部品16−13が線形で光軸16−Oに沿って移動するとき、等量の押す力16−R1と16−R2が液体レンズ素子16−11の両側に提供される。この時、液体レンズ素子16−11のレンズ曲率は、
図16−6Aの初期位置の液体レンズ素子16−11と比べて変化する。つまり、液体レンズ素子16−11の形状が変化する。よって、液体レンズ素子16−11の光学特性が変化し、これにより、光学ズーム、焦点合わせ、あるいは、耐衝撃効果を達成する。
【0612】
図16−6Cを参照すると、駆動アセンブリ16−MCが、変形部品16−13に傾斜移動を生成するとき、
図16−6Cに示されるように、変形部品16−13は、斜めに移動するとともに、同等でない量の押す力16−R3と16−R4を、液体レンズ素子16−11の両側に提供し、よって、液体レンズ素子16−11の初期光軸16−Oは、回転後の光軸16−O’に対して回転する。つまり、両者の間に角度変位 θ1 がある。よって、液体レンズ素子16−11の光学特性を変化させ、光学ズーム、焦点調節、あるいは、耐衝撃効果が達成される。
【0613】
注意すべきことは、
図16−7Aを参照すると、フレーム16−22は、複数の(この実施形態中で四個)固定部支柱(あるいは、突起)16−221を有し、各固定部支柱16−221は、第一固定部表面16−2211を有し、互いに配置、および、固定される液体レンズアセンブリ16−10の固定部材16−12に提供される。各固定部支柱16−221は、さらに、第一固定部表面16−2211に平行でない第二固定部表面16−2212を有する。いくつかの実施形態において、第一と第二固定部表面16−2211と16−2122は互いに垂直、あるいは、ほぼ垂直である(たとえば、二表面間で85〜95度)。
【0614】
可動部16−23は複数の(この実施形態中で四個)可動部支柱(あるいは突起)16−231を有し、各可動部支柱16−231は可動部表面16−2311を有する。可動部表面16−2311、および、第一固定部表面16−2211は同一方向に向く。このほか、光軸16−Oの方向において、第一固定部表面2211は、可動部表面2311より、液体光学モジュール16−1の光入射端 (上端)に近接する。
【0615】
図16−7Bは、可動部16−23、および、フレーム16−22の上面図である。
図16−7Bからわかるように、光軸16−Oの方向から見るとき、可動部16−23の可動部支柱16−231、および、フレーム16−22の固定部支柱16−221は、交錯配置で、光軸16−Oを囲む。あるいは、可動部表面16−2311、および、第一固定部表面16−2211は、交錯配置で、光軸16−Oを囲み、光軸16−O方向に沿って見るとき、表面16−2311、および、16−2211は、虚円の円周で配置される。可動部表面16−2311、および、第一固定部表面16−2211は同一方向に面し、且つ、光軸16−Oに平行でなく、且つ、第一固定部表面16−2211と光軸16−O間の最短距離は、可動部表面16−2311から光軸16−Oの最短距離より短い。
【0616】
図16−8Aは、第一、および、第二接着部材16−G1、および、
図16−G2により、可動部16−23とフレーム16−22を接続する液体レンズ素子16−11を示す図である。
図16−7Aと
図16−7Bを参照すると、フレーム16−22の各第二固定部表面16−2212は凹部構造16−22121を有し、第一接着部材16−G1が凹部構造16−22121中に提供されて、液体レンズアセンブリ16−10の固定部材16−12とフレーム16−22を接続して、それらを互いに固定する。凹部構造16−22121により、第一接着部材16−G1が(液体光学モジュール16−1の光入射端)上から円滑に供給されて、製造プロセスを簡潔にし、凹部の構造は、さらに、接合強度を強化する。いくつかの実施形態において、凹部構造16−22121は、曲線の傾斜構造を有する。第一接着部材16−G1、および、第二接着部材16−G2は、たとえば、樹脂材を含むビスコースである。
【0617】
図16−4Aと
図16−8Bを参照すると、前述の変形部品16−13は、光軸16−Oに平行でない方向(光軸16−O方向から)に延伸する突起部16−131を有する。突起部16−131が、液体レンズ素子16−11から突出し、且つ、複数の(この実施形態中で四個)接続構造16−1311を有することが分かる。接続構造16−1311は、可動部16−23の可動部支柱16−231の可動部表面16−2311上に設置され、たとえば、第二接着部材16−G2を供給することにより、接続構造16−1311と可動部表面16−2311が、互いに固定される。
【0618】
接続構造16−1311は第二接着部材16−G2が設置される凹部16−13111を有し、第二接着部材16−G2は、接続構造16−1311、および、可動部表面16−2311に直接接続されて、接続構造16−1311と可動部表面16−2311が互いに固定される。光軸16−Oに垂直な方向から見ると、(突起部16−131の)接続構造16−1311は、第二接着部材16−G2と少なくとも部分的に重複する。
【0619】
この方法で、これらの表面、可動表面16−2311、第一固定部表面16−2211と第二固定部表面16−2212、凹部構造16−22121と凹部16−13111により、液体レンズアセンブリ16−10、および、液体レンズ駆動メカニズム16−20がさらに容易、快速、および、精確に組み立てられ、第一、および、第二接着部材16−G1、および、
図16−G2が容易に適用され、モジュールの機械的強度を大幅に増加させるだけでなく、組み立ての複雑さを簡潔にする。
【0620】
注意すべきことは、前記実施形態の可動部16−23、および、フレーム16−22は、それぞれ、四個の支柱(あるいは、突起)16−231、16−221を有するが、これに限定されないことである。いくつかの実施形態において、可動部16−23、および、フレーム16−22は、別の数量の支柱16−231と16−221を有し、変形部品16−13の接続構造16−1311の数量は、たとえば、少なくとも一個、二個、三個、あるいは、五個の支柱と接続部材、および、一つ、あるいは、複数の適切な誘導メカニズム、たとえば、シュ−トとスライドの数量と一致する。
【0621】
このほか、液体光学モジュール16−1は、本発明の光学モジュール1−1000、1−A2000、1−A3000、1−B2000、1−C2000、および、12−2000にも適用できる。
【0622】
総合すると、本発明の一実施形態は、液体レンズ駆動メカニズム、および、液体レンズアセンブリを有する液体光学モジュールを提供する。液体レンズ駆動メカニズムは、固定部、可動部、および、駆動アセンブリを有する。可動部は、固定部に可動で接続されるとともに、駆動アセンブリが設置されて、可動部を固定部に対して移動させる。液体レンズアセンブリは、液体レンズ素子、固定部材、および、変形部品を有する。液体レンズ素子は光軸を有する。固定部材は固定部の第一固定部表面上に設置され、変形部品は可動部の可動部表面に設置される。可動部表面、および、第一固定部表面は同一方向に面し、可動部が、駆動アセンブリにより固定部に対して動くとき、液体レンズ素子は変形部品により変形し、液体レンズ素子の光学特性を変化させる。これにより、機能、たとえば、 光学ズーム、焦点調節、あるいは、光学振動補償が達成され、光学モジュールのパフォーマンスが改善される。
【0624】
図17−1、および、
図17−2を参照すると、
図17−1は、本発明の一実施例による光学システム17−1の立体分解図で、
図17−2は、組み立てられた光学システム17−1を示す図である。光学システム17−1が用いられて、たとえば、光学素子(たとえば、レンズ、あるいは、レンズアセンブリ)を駆動、ならびに、支持し、電子装置(たとえば、カメラ、タブレット、あるいは、携帯電話)中に設置される。外からの光線(入射光)が光学システム17−1に入るとき、光線は、光軸17−Oに沿って、光学システム17−1中の光学素子を通過し、その後、光学システム17−1内のイメージセンサーアセンブリに達し、イメージを得る。光学システム17−1は、形状が変化する液体レンズアセンブリを有するので、レンズの湾曲が変化して光学特性を変化させ、光学素子は、イメージセンサーアセンブリに対し移動し、これにより、光学ズーム、自動焦点合わせ (AF)、および/または、光学画像安定化(OIS)の目的が達成される。光学システム17−1の詳細な構造は以下で記述される。
【0625】
図17−1に示されるように、光学システム17−1は、主に、液体光学モジュール17−A100、第一光学モジュール17−A200、および、イメージセンサーモジュール17−A300を有する。液体光学モジュール17−A100は、液体レンズアセンブリ17−10、および、液体レンズ駆動メカニズム17−20を有する。液体レンズ駆動メカニズム17−20が配置されて、液体レンズアセンブリ17−10を駆動するので、液体レンズアセンブリ17−10中の液体レンズ素子17−11の形状が変化する。この方法で、入射光は、変化した液体レンズ素子17−11を通過し、その後、第一光学モジュール17−A200から、イメージセンサーモジュール17−A300を通過し、これにより、光学ズーム、焦点調節、あるいは、防振の効果を達成する。まず、液体光学モジュール17−A100の構造が以下で記述される。
【0626】
図17−2、および、
図17−3を参照すると、液体レンズアセンブリ17−10は、前述の液体レンズ素子17−11、固定部材17−12、および、変形部材17−13を有し、液体レンズ素子17−11の形状を変化させ、液体レンズ素子17−11は、保護のために、固定部材17−12中に設置され、変形部材17−13は、液体レンズ素子17−11下方に設置されるともに、複数の (この実施形態では四個)突起17−1311を有する接続構造17−131を有する。
【0627】
液体レンズ駆動メカニズム17−20は、ベース17−21、フレーム17−22、可動部17−23、および、上リ−フスプリング17−24、下リ−フスプリング17−25、第一駆動アセンブリ17−MC、回路板17−F、適合する第一感知素子17−S1、および、第二感知素子17−S2、および、保護のための外側ケース17−Hを有する。
【0628】
液体レンズ駆動メカニズム17−20の外側ケース17−H、および、ベース17−21が互いに固定されて、容置空間を形成して、液体レンズ駆動メカニズム17−20のその他の素子、たとえば、フレーム17−22、可動部17−23、上リ−フスプリング17−24、下リ−フスプリング17−25、第一駆動アセンブリ17−MC、回路板17−F、および、感知素子17−S1と17−S2を受信する。容置空間は、さらに、光学レンズ素子を収容する。前述のフレーム17−22はベース17−21に固定され、且つ、可動部17−23上に位置する。外側ケース17−H、ベース17−21、および、フレーム17−22は固定部を構成する。
【0629】
注意すべきことは、
図17−3Aを参照すると、フレーム17−22は複数の (この実施形態中で四個)固定部支柱 (あるいは、突起)17−221を有し、各固定部支柱17−221は、第一固定部表面17−2211を有して、液体レンズアセンブリ17−10の固定部材17−12を設置するとともに、互いに固定する。各固定部支柱17−221は、第一固定部表面17−2211に平行でない第二固定部表面17−2212を有する。いくつかの実施形態において、第一、および、第二固定部表面17−2211、17−2212は垂直、あるいは、ほぼ垂直である(たとえば、二表面間で85〜95度)。
【0630】
可動部17−23は複数の(この実施形態中で四個)可動部支柱(または、突起)17−231を有し、各可動部支柱17−231は、可動部表面17−2311を有する。可動部表面17−2311は、第一固定部表面17−2211と同一方向を面する。さらに、光軸17−Oの方向で、第一固定部表面17−2211は、可動部表面2311よりも、光学システム17−1の光入射端(上端)に隣接する。
【0631】
図17−3Bは、第一、および、第二接着部材17−G1、および、17−G2により、可動部17−23とフレーム17−22に接続される液体レンズ素子17−11を示す図である。
図17−3A、および、
図17−3Bを参照すると、フレーム17−22の第二固定部表面17−2212は凹部構造17−22121を有し、第一接着部材17−G1が提供されて、液体レンズアセンブリ17−10の固定部材17−12とフレーム17−22が互いに固定される。変形部材17−13の突起17−131が、可動部17−23の可動部表面17−2311に配置、および、取り付けられ、その後、第二接着部材17−G2により固定される。
【0632】
第一駆動アセンブリ17−MCは、可動部17−23の一側で設置される。詳細には、第一駆動アセンブリ17−MCは電磁駆動アセンブリであり、且つ、互いに適合し、且つ、可動部17−23の両側上に設置される複数の第一コイル17−Cと複数の第一磁気素子17−M(たとえば、磁石)を有する。第一コイル17−Cは可動部17−23上に設置され、第一磁気素子17−Mは、上リ−フスプリング17−24、あるいは、フレーム17−22の底面上に設置され、且つ、第一コイル17−Cに面する。適当な駆動信号(たとえば、駆動電流)が第一コイル17−Cに供給されるとき、磁力が、第一コイル17−Cと第一磁気素子17−M間に生成されて、第一駆動アセンブリ17−MCは、磁力により、可動部17−23を移動させ、変形部材17−13は、フレーム17−22とベース17−21に対して、線形に移動する、あるいは、斜めに移動して(tilted)、液体レンズ素子17−11を押し、光学ズーム、焦点調節、あるいは、振動補償の効果を達成する。理解すべきことは、この実施形態の第一駆動アセンブリ17−MCは可動コイルタイプ、別の実施形態において、可動磁石タイプである。
【0633】
図17−3Aを参照すると、前述の回路板17−F、第一感知素子17−S1、および、第二感知素子17−S2は、可動部17−23の外側に設置される。たとえば、第一感知素子17−S1は、永久磁石とホ−ル効果センサーの一つとなり、可動部17−23上に設置される適合する第二感知素子17−S2は、両者のうちのもう一つになる。ホ−ル効果センサーは、永久磁石の磁界の変化を検出することにより永久磁石の位置を判断し、これにより、補償、焦点調節、あるいは、ズームの正確さを増加させる。別の実施形態において、別のタイプのアラインメント素子、たとえば、磁気抵抗センサー(MRS)、あるいは、光学センサーが用いられて、可動部17−23とフレーム17−22とベース17−21の相対位置を検出する。
【0634】
第一駆動アセンブリ17−MCが、可動部17−23を駆動して、変形部材17−13に力を加え、液体レンズ素子17−11を押す例に関し、本発明の
図16−6A〜
図16−6Cを参照することができる。液体レンズ素子17−11の形状は、可動部17−23、および、変形部材17−13により変化し、これにより、液体レンズ素子17−11の光学特性を変化させて、光学ズーム、焦点合わせ、あるいは、耐衝撃効果を達成する。
【0635】
理解すべきことは、液体光学モジュール17−A100(液体レンズアセンブリ17−10とその上の液体レンズ駆動メカニズム17−20を含む)は、本発明の
図16−1〜
図16−7Bの液体光学モジュール16−1と同じであることである。さらに詳細な構造において、本発明の
図16−4A〜
図176−7Bの実施形態を参照することができる。
【0636】
光学システム17−1の第一光学モジュール17−A200とイメージセンサーモジュール17−A300について、
図17−1、および、17−4を参照する。
【0637】
第一光学モジュール17−A200は、第一光学素子17−30(たとえば、レンズ)、および、第一光学駆動メカニズム17−40を有する。第一光学駆動メカニズム17−40が設置されて、第一光学素子17−30を駆動し、且つ、非可動部17−41、可動部17−42、および、第二駆動素子17−43を有する。非可動部17−41は、ベース17−411、および、ケース部材17−412を有し、両者は、容置空間を形成して、可動部17−42をその中に設置する。可動部17−42は、第一光学素子17−30を支持、固定するキャリアであり、且つ、たとえば、二個のリ−フスプリング(図示しない)により、ベース17−411に可動で設置される。可動部17−42は、ベース17−411に可動で接続される。
【0638】
第二駆動アセンブリ17−43は電磁駆動アセンブリであり、コイル素子17−43Cと磁気素子17−43Mを有する。第二駆動アセンブリ17−43は、液体光学モジュール17−A100の第一駆動アセンブリ17−MCと同じである、あるいは、若干、外観が異なるだけで、実質上同じであり、駆動電流を供給することにより、コイル素子17−43Cと磁気素子17−43M間で磁力が生成され、これにより、可動部17−42により支持される第一光学素子17−30を駆動する。
【0639】
イメージセンサー17−51、および、イメージセンサー17−51を保護するケース部品17−52を有するイメージセンサーモジュール17−A300に関し、外部光線は、順に、液体レンズアセンブリ17−10と第一光学素子17−30から、イメージセンサー17−51に達し、イメージを獲得する。液体光学モジュール17−A100、第一光学モジュール17−A200、および、イメージセンサーモジュール17−A300は光軸17−Oに沿って配置され、且つ、イメージセンサーモジュール17−A300は、液体光学モジュール17−A300と第一光学モジュール17−A200下方に位置する。
【0640】
図17−5A、および、
図17−5Bは、それぞれ、
図17−2中の線17−A−17−A’に沿った断面、且つ、外側ケース17−Hが分離した立体図、および、線17−A−17−A’に沿った断面図である。液体光学モジュール17−A100のベース17−21は、容置空間17−21SPを有して、第一光学モジュール17−A200がその中に設置される。光軸17−Oに垂直な方向に沿って見るとき、第一光学素子17−30と液体光学モジュール17−A100の第一駆動アセンブリ17−MCが、少なくとも部分的に重複するともに、可動部17−23とも、少なくとも部分的に重複する。
【0641】
可動部17−23は第一駆動アセンブリ17−MCにより駆動され、第一光学素子17−30は、第二駆動アセンブリ17−43により駆動され、よって、可動部17−23、および、第一光学素子17−30は互いに対して移動する。本実施形態において、可動部17−23は、第一光学素子17−30と直接接触しない、あるいは、直接接触する。
【0642】
引き続き、
図17−5A、および、
図17−5Bを参照すると、外側ケース17−Hは光軸17−Oに平行でない上表面17−H1を有し、この実施形態において、実質上、光軸17−Oに垂直である。上表面17−H1は円形開口17−H11を有し、外側ケース17−Hは、開口17−H11の辺縁に沿って、光軸17−Oの方向(上向け)で延伸する保護壁17−H2を有する。外側ケース17−Hは、さらに、上表面17−H1の辺縁に沿って、光軸17−O(下向け)に沿って延伸する横ケ−シング部材17−H3を有する。
【0643】
光学システム17−1が組み立てられるとき、
図17−2に示されるように、液体レンズ駆動メカニズム17−20の液体レンズアセンブリ17−10とフレーム17−22と可動部17−23は、保護壁17−H2により保護される。光軸17−Oの方向において、可動部17−23とフレーム22は、開口17−H11から突出し、外側ケース17−Hの保護壁17−H2は、液体レンズアセンブリ17−10、フレーム17−22、および、可動部17−23より高い:つまり、外側ケース17−Hは光学システム17−1の光入射端に近接し、外側ケース17−Hは、液体レンズアセンブリ17−10、フレーム17−22、および、可動部17−23を被覆する。光軸17−Oに垂直な方向から見るとき、フレーム17−22、および、可動部17−23も、上表面17−H1部分的に重複する。
【0644】
図17−6A〜
図17−6Dは、本発明の実施形態による前述の光学システム17−1を組み立てる方法のフロ−チャ−トである。まず、
図17−6Aを参照すると、イメージセンサーモジュール17−A300が提供され、第一光学モジュール17−A100の第一光学駆動メカニズム17−40が、イメージセンサーモジュール17−A300上に設置される。その後、
図17−6Bに示されるように、第一光学モジュール17−A100の第一光学素子17−30は、第一光学駆動メカニズム17−40中と、イメージセンサーモジュール17−A300上に設置されて、アラインメント(あるいは、キャリブレ−ション)と固定を実行する。その後、
図17−6Cに示されるように、液体光学モジュール17−A100の液体レンズ駆動メカニズム17−20は、第一光学モジュール17−A200、あるいは、イメージセンサーモジュール17−A100上に設置され、固定される。その後、
図17−6Dに示されるように、液体光学モジュール17−A100の液体光学アセンブリ17−10は、液体レンズ駆動メカニズム17−20上に位置する。
【0645】
その後、接着剤アセンブリ(たとえば、第一、および、第二接着部材17−G1、および、17−G2を有する)は、液体レンズアセンブリ17−10と液体レンズ駆動メカニズム17−20間に設置される。硬化前(すなわち、接着剤アセンブリが未硬化)、液体光学アセンブリ17−10は、イメージセンサーモジュール17−A300、あるいは、第一光学素子17−30と照準し、その後、接着剤アセンブリが硬化する。よって、光学システム17−1は組み立てが速く、便利で、精確である。
【0646】
別の実施形態において、第一光学素子17−30が第一光学駆動メカニズム17−40上に設置され、その後、第一光学素子17−30、および、第一光学駆動メカニズム17−40(第一光学モジュール17−A200)がイメージセンサーモジュール17−A300上に設置され、それと照準する。別の実施形態において、液体レンズアセンブリ17−10は、まず、液体レンズ駆動メカニズム17−20上に設置され、その後、液体レンズアセンブリ17−10、および、液体レンズ駆動メカニズム17−20 (液体光学モジュール17−A100)が、第一光学モジュール17−A200、あるいは、イメージセンサーモジュール17−A300上に設置されて、それと照準する。
【0647】
図17−7は、本発明の別の実施形態による光学システム17−2を示す図である。この実施形態において、液体光学モジュール17−A100、および、イメージセンサーモジュール17−A300は、前記実施形態(
図17−1)と同じである。光学システム17−2は、さらに、第一光学モジュール17−A200’、光路調整モジュール17−A400、および、第二光学モジュール17−A500を有する。第一光学モジュール17−A200’と第一光学モジュール17−A200間の主な差異は、第一光学素子17−30’の長さが、第一光学素子17−30より長いことである。第一光学素子17−30’は、一つ以上の光学レンズを有する。第二光学モジュール17−A500は、第二光学素子17−70を有する。理解すべきことは、第二光学モジュール17−A500は、
図13−3中の光学モジュール13−100と同じ、あるいは、対応する光学モジュール13−100を採用し、第二光学素子17−70は、レンズ13−LSと同じ、あるいは、対応することである。その他の詳細な構造については、
図13−3を参照し、ここで繰り返さない。
【0648】
光学システム17−2は、デュアル光学素子(たとえば、デュアルレンズ)を有するシステムとして機能する。液体光学モジュール17−A100は、光路調整モジュール17−A400と第一光学モジュール17−A200’(Y軸方向)間に設置される。光路調整モジュール17−A400が設置されて、入射光Pを、第一方向(Z軸)から第一光学モジュール17−A200’に導く。
【0649】
図17−7、および、
図17−8に示されるように、外部からの光線(入射光)が光学システム17−2に入るとき、入射光17−P(Z軸方向)は、光路調整モジュール17−A400の光路調整ユニット(たとえば、プリズム、反射鏡、あるいは、反射鏡)17−60により反射、あるいは、屈折して、光軸17−Oの方向(Y軸方向)で、第一光学モジュール17−A200’に進入して、光線17−Pが、第一光学素子(たとえば、レンズ)17−30’を通過し、イメージセンサーモジュール17−A300に達する;光軸17−Uに沿って、別の入射光17−Q(Z軸方向)が、第二光学モジュール17−A500の第二光学素子 17−70から、別のイメージセンサーモジュールに到達して、イメージを捕捉する。この方法で、光路調整モジュール17−A400は、入射光17−PをZ軸からY軸方向に変更して、第一光学素子17−30’がY軸方向で配置するように設計され(その長さを制限するZ軸方向で配置されない)、これにより、第一光学素子17−30’のズームパフォーマンス、たとえば、高倍率ズームを改善することができる。この配置により、光学システム17−2は高パフォーマンスズーム機能を有し、最小化も達成される。本実施形態において、入射光17−Pは光軸17−Oにほぼ垂直である。
【0650】
本実施形態において、液体レンズ素子17−11と第一光学素子17−30’は、第一焦点距離を有する第一光学素子を構成する。第一焦点距離は、液体光学モジュール17−A100中の液体レンズ素子17−11の形状の変化(第一駆動アセンブリ17−MCにより駆動される)、および/または、第二駆動素子17−43による駆動により、所定間隔(あるいは、範囲)内で変化する。たとえば、第一焦点距離は、連続性を有する48ミリ〜72ミリ、あるいは、24ミリ〜72ミリの範囲内の任意の値である。第二光学モジュール17−A500は、たとえば、固定値24ミリの第二焦点距離を有する。
【0651】
いくつかの実施形態において、第一焦点距離は第二焦点距離を含み、たとえば、第一焦点距離は、24ミリ〜72ミリ、第二焦点距離は24ミリである。いくつかの実施形態において、第一焦点距離は、第二焦点距離を含まず、たとえば、第一焦点距離は、48ミリ〜72ミリ、第二焦点距離は24ミリである。この方法で、光学システム17−2は、広く、且つ、連続したズームシステムを有し、且つ、光学パフォーマンスを大幅に向上させるデュアル光学素子を備え、ユ−ザ−に豊かな体験を提供する。
【0652】
いくつかの実施形態において、光学システム17−2は、さらに、メインハウジングを有し、液体光学モジュール17−A100、第一光学モジュール17−A200’、イメージセンサーモジュール17−A300、光路調整モジュール17−A400、および、第二光学モジュール17−A500を保護する。メインハウジングは、第一光線入口、および、第二光線入口を有する。第一光線入口は、光路調整モジュール17−A400、液体光学モジュール17−A100、および、第一光学モジュール17−A200’に対応する。第二光線入口は、第二光学モジュール17−A500に対応する。第一光線入口により受信される光線(入射光P)、および、第二光線入口により受信される光線(入射光Q)は、互いに平行である。
図17−7に示されるように、入射光PとQは平行である。
【0653】
このほか、光学システム17−1は、本発明の光学モジュール1−1000、1−A2000、1−A3000、1−B2000、1−C2000、および、12−2000に適用することができる。
【0654】
総合すると、本発明の一実施形態は、液体光学モジュール、および、第一光学モジュールを有する光学システムを提供する。液体光学モジュールは、液体レンズ駆動メカニズム、および、液体レンズアセンブリを有する。液体レンズ駆動メカニズムは、固定部、可動部、および、第一駆動アセンブリを有して、可動部を固定部に対して動かす。液体レンズアセンブリは、液体レンズ素子、固定部材、および、変形部品を有する。液体レンズ素子は光軸を有し、固定部材は、固定部の第一固定部表面上に設置され、変形部品は、可動部の可動表面上に設置される。第一光学モジュールは、固定部の受信空間に設置され、且つ、第一光学素子、および、第一光学素子を駆動する第一光学駆動メカニズムを有する。第一光学素子、液体レンズ駆動メカニズム、および、液体レンズ素子は光軸に沿って設置される。光軸に垂直な方向で見るとき、第一光学素子は、少なくとも一部が第一駆動アセンブリと重複する。可動部が駆動アセンブリにより、固定部に対して移動するとき、液体レンズ素子は変形部品により変形して、液体レンズ素子の光学特性を変形させる。これにより、機能、たとえば、光学ズーム、焦点調節、あるいは、光学振動補償が達成され、光学モジュールのパフォーマンスが改善される。
【0655】
本発明の実施形態は、以下の長所や効果の少なくとも一つを有し、それは、可動部表面、および、第一固定部表面は同一方向で配向されるので、液体レンズアセンブリは、たとえば、上方の光入射端から接着部材を供給して二つを結合することにより、液体レンズ駆動メカニズムによって組み立てが簡潔、且つ、快速になり、二つの接合強度がこれらの表面により改善される。
【0656】
いくつかの実施形態において、光学システムは、さらに、第二光学モジュール、および、第一光学モジュールに対応する光路調整モジュールを有する。光路調整モジュールと第一光学モジュールの配置により、長い第一光学素子を設置することができる。このほか、液体光学モジュールにより、光学システムのズ−ミング、焦点調節、および、抗ショック機能が大幅に改善され、これにより、光学システムの品質が改善される。
【0658】
図18−1、および、
図18−2は、本発明の一実施形態による携帯電話中に設置されるいくつかの光学システム18−1、18−2、および、18−3を示す図である。
図18−1、および、
図18−2に示されるように、光学システム18−1、18−2、および、18−3は、異なる機能性を有するカメラレンズを有する。光線18−L1と18−L2は、携帯電話の後ろ側から、光学システム18−1、および、18−2に入り、光線18−L3は、携帯電話の前側から、光学システム18−3に入る。いくつかの実施形態において、光学システム18―1、18−2により捕捉される複数のデジタルイメージは、結合されて、品質が改善された新しいデジタルイメージを生成することができる。
【0659】
この実施形態において、光学システム18−2は、主に、反射ユニット18−21、および、レンズユニット18−22を有し、反射ユニット18−21は、光線18−L2をレンズユニット18−22に反射する。その後、光線はイメージセンサー18−Iに到達し、デジタルイメージが生成される。
図18−1、および、
図18−2に示されるように、光学システム18−2の光学システム18−1、18−3、および、反射ユニット18−21は、L字型配置で設置される。しかし、
図18−3、および、
図18−4に示されるように、それらは、軸に沿って線形で配置することもできる。
【0660】
図18−5は、本発明の一実施形態による光学システム18−2の立体図であり、
図18−6は、ベース18−222と固定素子18−212が一体に形成される光学システム18−2を示す図である。
図18−5を参照すると、光学システム18−2の反射ユニット18−21は、その上に設置される反射素子18−211を有する固定素子18−212を有し、レンズユニット18−22は、ハウジング18−221(たとえば、金属ハウジング)、および、ハウジング18−221に接続されるベース18−222(たとえば、プラスチックベース)を有する。いくつかの実施形態において、
図18−6に示されるように、固定素子18−212は、ベース18−222と一体に形成されて、固定素子18−212はベース18−222の一部となり、Z方向で、ハウジングから突出する。よって、光学システムの精確な組み立て、および、低製造コストが達成される。
【0661】
図18−7、
図18−8、および、
図18−9を参照すると、ハウジング18−221、および、ベース18−222が互いに固定されて、固定モジュールを構成し、プラスチックフレーム18−Fは、ハウジング18−221の内側表面に固定される。このほか、ホルダー18−LHは、ハウジング18−221とベース18−222間に可動で設置される。この実施形態において、ホルダー18−LHは、二個の第一弾性部材18−S1、および、二個の第二弾性部材19−S2(たとえば、金属シ−トスプリング)により、ベース18−222に接続される。
【0662】
図18−7、および、
図18−8に示されるように、複数の磁石18−M、および、コイル18−C(たとえば、FPコイル、あるいは、平面コイル)は、それぞれ、ホルダー18−LHとベース18−222上に設置される。磁石18−M、および、コイル18−Cは駆動アセンブリを構成して、ホルダー18−LH、および、その中に収容される光学素子18−L(たとえば、光学レンズ)を、固定モジュールに対しZ軸に沿って移動させ、これにより、光学システム18−2の自動焦点合わせを達成する。ここで、光学素子18−Lは、Z軸にそって光軸を定義し、コイル18−Cは、ベース18−222に組み込まれるいくつかの導電部材18−Pにより、外部回路に電気的に接続される。
【0663】
特に、各第一弾性部材18−S1は第一固定部18−S11を有し、且つ第二弾性部18−S2は第二固定部18−S21を有する。組み立て期間中、第一、および、第二固定部18−S11、および、18−S21は、それぞれ、ベース18−222上の第一支柱の第一表面18−N1と第二支柱の第二表面18−N2に固定され(
図18−9)、第一、および、第二表面18−N1と18−N2は同一方向に面し、それらは、ベース18−222の底面18−222’に平行ではない(たとえば、底面18−222’に垂直である)。
【0664】
図18−7、
図18−8、
図18−9、および、
図18−10を参照すると、Z軸に沿って見るとき、第一、および、第二固定部18−S11、および、18−S21は重複しない(
図18−10)。組み立て期間中、第二弾性部材18−S2は、まず、−Z方向で、第二表面18−N2上に搭載され、その後、第一弾性部材18−S1が、第一表面18−N1上に搭載され、高効率の組み立てが達成される。
【0665】
図18−7、および、
図18−8 さらに、少なくとも一つのセンサー18−G(たとえば、Hall sensor)がベース18−222上に設置され、参照素子18−R(たとえば、磁石)がホルダー18−LHの底部に設置されることを示す。センサー18−G、および、参照素子18−Rは、ホルダー18−LHとベース18−222間で感知アセンブリを構成し、センサー18−Gが用いられて、参照素子18−Rの位置を検出する。いくつかの実施形態において、センサー18−Gが底面18−222’から突出する、あるいは、底面18−222’が、センサー18−Gと参照素子18−R間に位置するので、ホルダー18−LHと固定モジュール間の相対位置が得られる。
【0666】
この実施形態において、Y軸に沿って見るとき、感知アセンブリ(センサー18−Gと参照素子18−R)と駆動アセンブリ(磁石18−Mとコイル18−C)は重複しない。
【0667】
図18−9、および、
図18−11を参照すると、第一支柱と第二支柱間に壁18−Kが形成されて、ベース18−222の機械的強度を増強する。導電部材18−Pはベース18−222内側に延伸し、一端面18−P’が壁18−Kの頂面に露出する。端面18−P’は、はんだや溶接により、コイル18−C上の導電パッド18−C’に電気的に接続される(
図18−11)。よって、コイル18−Cは、導電部材18−Pにより、外部回路に電気的に接続され、導電パッド18−C’は、端面18−P’に平行ではない(たとえば、端面18−P’に垂直である)。
【0668】
図18−12を参照すると、ホルダー18−LHは、少なくとも一つのストッパー18−Qを形成して、フレーム18−F、あるいは、ハウジング18−221と接触し、これにより、Z軸に沿ったホルダー18−LHの動きが制限され、組み立て時、バッファ(たとえば、ゲルやダンパ−)が、ストッパー18−Qと固定モジュール間に設置されて、それらの間の不足の衝突による機械の故障を防止する。
【0669】
図18−13を参照すると、光線18−L2が、−Y方向で、反射ユニット18−21に入った後、反射素子18−211により反射されて、光線18−L2’となり、その後、レンズユニット18−22の光学素子18−Lにより、イメージセンサー18−Iに到達し、デジタルイメージを生成する。注意すべきことは、光学素子18−Lとレンズユニット18−22の前端間の距離18−D1は、光学素子18−Lとレンズユニット18−22の後側間の距離18−D2より小さいことである。
【0670】
図18−14、
図18−15、および、
図18−16を参照すると、本実施形態のレンズユニット18−22と
図18−7〜
図18−13のレンズユニット18−22の差異は、本実施形態中の磁石18−M、および、コイル18−Cが、それぞれ、ベース18−222、および、ホルダー18−LH上に設置されることである。
【0671】
図18−14に示されるように、ホルダー18−LHはZ軸に垂直な、実質上、長方形プロファイルを有し、長方形プロファイル18−Uは、X軸に平行な二個の長辺、および、Y軸に平行な二個の短辺を有する。コイル18−C、および、磁石18−M(磁気素子)は、長方形プロファイル18−Uの短辺上に設置される。いくつかの実施形態において、ワイヤ(図示しない)が、ホルダー18−LH上の溝18−Jから延伸して、二コイル18−Cを電気的に接続し、溝18−Jは、長方形プロファイル18−Uの長辺に対応して位置する。
【0672】
図18−15に示されるように、導電部材18−Pがベース18−222中に組み込まれ、導電部材18−Pの一端面18−P’が、支柱の一側で露出する。特に、端面18−P’が第二弾性部材18−S2と接触することにより、コイル18−Cが、第二弾性部材18−S2、および、導電部材18−Pにより外部回路に電気的に接続される。
【0673】
引き続き、
図18−15を参照すると、導電部材18−Pの一つは、ベース18−222中に組み込まれる第一セグメント18−P1、および、第二セグメント18−P2を有し、第一セグメント18−P1はY軸に沿って延伸し、第二セグメント18−P2はX軸で延伸し、どちらも、光軸(Z軸)に平行ではない。このほか、テーパ状部分18−N3は第一支柱(
図18−15)の内側上に形成され、テーパ状部分18−N3は、ホルダー18−LHに向かって先細になる。いくつかの実施形態において、バッファ(たとえば、ゲルやダンパ−)が、テーパ状部分18−N3とホルダー18−LH間に設置されて、それらの間の不足の衝突による機械の故障を防止する。
【0674】
図18−16に示されるように、組み立て中、第二弾性部18−S2は、Z方向で、導電部材18−Pの端面18−P’上にスタックされる。つまり、Y方向に沿って見るとき、端面18−P’と第二弾性部材18−S2は重複する。この実施形態において、端面18−P’はY軸に平行なノ−マル方向を定義し、第二弾性部材18−S2(シ−トスプリング)は、Y軸と異なるZ軸に平行なノ−マル方向を定義する。
【0675】
図18−17を参照すると、少なくとも一つのストッパー18−Qがホルダー18−LHの後側上に形成されて、フレーム18−F、あるいは、ハウジング18−221と接触し、Z軸に沿った固定モジュールに対するホルダー18−LHの移動が制限される。組み立て時、バッファ(たとえば、ゲルやダンパ−)が、ストッパー18−Qと第二弾性部材18−S2を固定する第二支柱との間に設置され(
図18−17中で示される領域18−A)、これにより、それらの間の不足の衝突による機械の故障を防止する。
【0676】
図18−18を参照すると、ホルダー18−LHは、少なくとも一つの突起18−Bを形成する。この実施形態において、コイル18−Cから延伸するワイヤ18−Wは突起18−Bに巻かれるので、第二弾性部材18−S2(シ−トスプリング)端部18−S22は、はんだや溶接により、突起18−B上のワイヤ18−Wに電気的に接続され、端部18−S22がホルダー18−LHに固定される。
【0677】
図18−18に示されるように、二個の突起18−Bが提供され、それぞれ、−Y方向で、ホルダー18−LHの第一平坦面18−Q1、および、第二平坦面18−Q2から突出する。第一と第二平坦面18−Q1と18−Q2は実質上、同じ仮想面にあるので、縮小化、および、光学システムの簡潔な組み立てが達成される。
【0678】
このほか、少なくとも一つのチャネル18−LH1がホルダー18−LH上に形成されて、ワイヤ18−Wを受け入れ、保護する。Z軸に沿って見るとき、二個の突起18−Bはホルダー18−LHの輪郭内に位置するので、メカニズムの縮小化を促進する。
【0679】
図18−19を参照すると、第一弾性部材18−S1の第一固定部18−S11は、縦のスロット18−T1、および、スロット18−T1の反対側の二個の開口18−T2を形成し、開口18−T2はスロット18−T1より広い。このほか、二個の端部18−S22を連接する第一中心線18−CL1と、前記二個の第二固定部18−S21中心を連接する第二中心線18−CL2は互いに平行で、且つ、一距離、離れている。
【0680】
注意すべきことは、
図18−14〜
図18−19の実施形態は、
図18−7〜
図18−15の実施形態と、磁石18−Mとコイル18−Cの配置が異なる。しかし、ほかの素子の特徴と配置も双方で、互いに適用できる。前述の実施形態で開示される新規の機械設計は、少なくとも構造強度を改善し、光学システムの縮小化を達成することができる。
【0682】
図19−1は、本発明の一実施例による電子装置19−20を示す図である。本発明の一実施形態において、光学システム19−10は、電子装置19−20中に設置され、第一光学モジュール19−1000、および、第二光学モジュール19−2000を有する。第一光学モジュール19−1000、および、第二光学モジュール19−2000の焦点距離異なる。第一光学モジュール19−1000の第一入光孔19−1001、および、第二光学モジュール19−2000の第二入光孔19−2001は、互いに隣接する。
【0683】
図19−2は、本発明の一実施例による第一光学モジュール19−1000を示す図である。
図19−2に示されるように、第一光学モジュール19−1000は、ハウジング19−100、レンズユニット19−1100、反射ユニット19−1200、および、イメージセンサー19−1300を有する。外部光 (たとえば、光線19−L)は、第一入光孔19−1001により、第一光学モジュール19−1000に進入し、反射ユニット19−1200により反射される。その後、外部光はレンズユニット19−1100を通過するとともに、イメージセンサー19−1300により受信される。
【0684】
この実施形態によるレンズユニット19−1100、および、反射ユニット19−1200の特定構造が以下で討論される。
図19−2に示されるように、レンズユニット19−1100は、主に、レンズ駆動メカニズム19−1110、および、レンズ19−1120(第一光学素子)を有し、レンズ駆動メカニズム19−1110が用いられて、レンズ19−1120を、イメージセンサー19−1300に対して移動させる。たとえば、レンズ駆動メカニズム19−1110は、レンズボルダー19−1111、外側フレーム19−1112、二個のスプリングシ−ト19−1113、少なくとも一つの コイル19−1114、および、少なくとも一つの磁気素子19−1115を有する。
【0685】
レンズ19−1120はレンズボルダー19−1111に固定される。二個のスプリングシ−ト19−1113は、レンズボルダー19−1111、および、外側フレーム19−1112に接続され、それぞれ、レンズボルダー19−1111の反対側上に設置される。よって、レンズボルダー19−1111は、外側フレーム19−1112に可動で吊るされる。コイル19−1114、および、磁気素子19−1115は、それぞれ、レンズボルダー19−1111、および、外側フレーム19−1112上に設置されて、互いに対応する。電流がコイル19−1114を流れるとき、コイル19−1114と磁気素子19−1115の間に電磁効果が生成され、レンズボルダー19−1111、および、その上に設置されるレンズ19−1120が、イメージセンサー19−1300に対し、たとえば、Y軸に沿って移動する。このほか、レンズユニット19−1100は、さらに、外側フレーム19−1112に対するレンズボルダー19−1111の動きを感知する第二感知素子19−1116を有する。
【0686】
図19−2を参照すると、反射ユニット19−1200は、主に、光学素子19−1210、光学素子ホルダー19−1220、フレーム19−1230、少なくとも一つの 第一ヒンジ19−1250、第一駆動モジュール19−1260、および、位置検出器19−1201(第一感知素子)を有する。
【0687】
光学素子ホルダー19−1220は、第一ヒンジ19−1250により、枢動可能に、フレーム19−1230に接続される。光学素子ホルダー19−1220がフレーム19−1230に対して回転するとき、その上に設置される光学素子19−1210も、フレーム19−1230に対して回転する。光学素子19−1210は、プリズム、あるいは、反射鏡である。
【0688】
第一駆動モジュール19−1260は、第一電磁駆動アセンブリ19−1261、および、第二電磁駆動アセンブリ19−1262を有し、それぞれ、フレーム19−1230、および、光学素子ホルダー19−1220上に設置され、互いに対応する。
【0689】
たとえば、第一電磁駆動アセンブリ19−1261は駆動コイルを有し、第二電磁駆動アセンブリ19−1262は磁石を有する。電流が駆動コイル(第一電磁駆動アセンブリ19−1261)を流れるとき、電磁効果が、駆動コイルと磁石間に生成される。よって、光学素子ホルダー19−1220、および、光学素子19−1210は、第一ヒンジ19−1250(第一軸、Y軸に沿って延伸する)で、フレーム19−1230に対して回転するので、イメージセンサー19−1300上の外部光19−Lの位置を調整する。
【0690】
位置検出器19−1201はフレーム19−1230上に設置され、且つ、第二電磁駆動アセンブリ19−1262に対応し、第二電磁駆動アセンブリ19−1262の位置を検出して、光学素子19−1210の回転角を得る。たとえば、位置検出器19−1201は、ホ−ルセンサー(Hall sensors)、磁気抵抗効果センサー(MR sensor)、巨大磁気抵抗効果センサー(GMR sensor)、トンネル磁気抵抗効果センサー(TMR sensor)、あるいは、フラックスゲ−トセンサーである。
【0691】
次に、
図19−3は、本発明の
図19−1の実施例による第一光学モジュール19−1000のブロック図である。この実施形態において、第一光学モジュール19−1000は、さらに、制御モジュール19−1400、および、慣性感知素子19−1500を有する。慣性感知素子19−1500 は、光学システム19−10の動きを感知して、第三感知信号19−SD3を出力する。この実施形態において、慣性感知素子19−1500は、加速度センサー、および、ジャイロスコ−プを有し、第三感知信号19−SD3は、第一光学モジュール19−1000が振動したときの加速変化、および、姿勢変化(角度変化)である。
【0692】
さらに、制御モジュール19−1400は、プロセッサ19−1410、ストレ−ジ回路19−1420、および、駆動回路19−1430を有する。ストレ−ジ回路19−1420は、ランダムアクセスメモリ(RAM)であり、参考情報を保存し、プロセッサ19−1410は、前述の参考情報にしたがって、第一駆動モジュール19−1260を制御して、光線19−Lを、イメージセンサー19−1300上で、第一方向(Z軸方向)で移動させる、および/または、レンズ駆動メカニズム19−1110を制御して、イメージセンサー19−1300上で、第二方向(Y軸方向)で、光線19−Lを移動させ、これにより、光学システム19−10が振動するとき、イメージセンサー19−1300上の光線19−Lのオフセット変位量を補償する。第一方向、および、第二方向は互いに垂直で、且つ、第一方向、および、第二方向は、どちらも、イメージセンサー19−1300の感光性表面19−1301に平行である。
【0693】
この実施形態において、参考情報はプリセット情報を有し、プリセット情報は、外側フレーム19−1112に対するレンズボルダー19−1111の移動範囲、フレーム19−1230に対する光学素子19−1210の回転範囲、第一駆動モジュール19−1260に供給される第一駆動電流と光学素子ホルダー19−1220の回転角の電流ー角度関係表、レンズ駆動メカニズム19−1110に供給される第二駆動電流とレンズボルダー19−1111の移動距離の電流ー距離関係表、および、第一光学モジュール19−1000に電気が供給されないときの焦点面の位置を有する。プリセット情報は、第一光学モジュール19−1000の外部測定装置19−50により測定され、プリセット情報がストレ−ジ回路19−1420中に保存され、その後、外部測定装置19−50が第一光学モジュール19−1000から除去される。
【0694】
このほか、プリセット情報は、さらに、レンズボルダー19−1111とレンズ19−1120の重量、光学素子19−1210と光学素子ホルダー19−1220の重量を記録する重量情報を有する。
【0695】
この実施形態において、第一感知素子(位置検出器19−1201)が設置されて、フレーム19−1230に対する光学素子ホルダー19−1220の相対運動(すなわち、フレーム19−1230の一つに対する光学素子ホルダー19−1220の回転角)を感知して、第一感知信号19SD1を制御モジュール19−1400に出力する。このほか、参考情報は、さらに、第一感知信号19SD1と回転角間の関係を記録する第一関係表を有する。
【0696】
よって、光学システム19−10が振動するとき、制御モジュール19−1400は、第一感知信号19SD1、および、第一関係表にしたがって、振動による光学素子ホルダー19−1220の回転角を判断する。たとえば、
図19−2において、光学素子ホルダー19−1220は、振動のせいで5度、時計回りに回転する。よって、制御モジュール19−1400は、それに応じて、第一補償値を計算し、第一補償値にしたがって、第一駆動モジュール19−1260は光学素子ホルダー19−1220を制御して、反時計回りで5度回転して、Z軸に沿った、イメージセンサー19−1300上の光線19−Lのオフセット変位量を補償する。
【0697】
さらに、第二感知素子19−1116が設置されて、外側フレーム19−1112に対するレンズボルダー19−1111の相対運動、たとえば、Y軸に沿った、外側フレーム19−1112に対するレンズボルダー19−1111の動きを感知して、第二感知信号19SD2を、制御モジュール19−1400に出力し、前述の参考情報は、さらに、第二感知信号19SD2と外側フレーム19−1112に対するレンズボルダー19−1111の位置間の関係を記録する第二関係表を有する。
【0698】
この実施形態において、第二感知素子19−1116はホ−ルセンサー、そこから出力される第二感知信号19SD2は電圧信号、第二関係表は、位置コ−ド−電圧信号表である。よって、光学システム19−10が振動するとき、制御モジュール19−1400は、第二感知信号19SD2、および、第二関係表にしたがって、位置コ−ドを獲得し、位置コ−ドは、外側フレーム19−1112に対するレンズボルダー19−1111の位置を示し、制御モジュール19−1400は、外側フレーム19−1112に対するレンズボルダー19−1111の動きを得る。
【0699】
たとえば、
図19−2において、レンズボルダー19−1111は、振動のために、+Y軸に沿って1ミリ移動する。よって、制御モジュール19−1400は、それに応じて、第二補償値を計算し、レンズ駆動メカニズム19−1110はレンズボルダー19−1111を制御して、第二補償値にしたがって、−Y軸に沿って1ミリ移動して、+Y軸に沿ったイメージセンサー19−1300上の光線19−Lのオフセット変位量を補償する。
【0700】
このほか、制御モジュール19−1400は、慣性感知素子19−1500から出力される第三感知信号19−SD3にしたがって、イメージセンサー19−1300上の光線19−Lのオフセット変位量を補償する。たとえば、第一光学モジュール19−1000が、第三感知信号19−SD3にしたがって振動後、制御モジュール19−1400は、レンズボルダー19−1111と光学素子ホルダー19−1220の加速変化、あるいは、角度変化を得る。
【0701】
その後、第一光学モジュール19−1000の振動の生成期間中、制御モジュール19−1400は、積分操作に基づいて、加速変化、および、プリセット情報(たとえば、レンズボルダー19−1111、あるいは、光学素子ホルダー19−1220の重量)にしたがって、レンズボルダー19−1111、あるいは、光学素子ホルダー19−1220に供給される力を獲得する。
【0702】
この実施形態において、参考情報は、さらに、第一補償対応表、および、第二補償対応表を有する動き補正情報を得る。第一補償対応表は、光学素子ホルダー19−1220により受信される力と補償角度間の関係を記録し、第二補償対応表は、レンズボルダー19−1111により受信される力と補償変位間の関係を記録する。よって、制御モジュール19−1400は、動き補正情報にしたがって、第一補償値、および、第二補償値を生成して、第一駆動モジュール19−1260、および、レンズ駆動メカニズム19−1110を制御して、イメージセンサー19−1300上の光線19−Lのオフセット変位量を補償する。
【0703】
この実施形態において、制御モジュール19−1400のプロセッサ19−1410は、前述の参考情報、および、第一感知信号19SD1、および/または、第二感知信号19SD2、および/または、第三感知信号19−SD3にしたがって、補償情報を生成し、補償情報は、第一補償値、および、第二補償値を有する。
【0704】
注意すべきことは、参考情報は、さらに、第一制限値、および、第二制限値を有する極限の動き情報を有する。第一制限値は最大第一駆動電流に対応して、光学素子ホルダー19−1220を最大回転角で回転させ、第二制限値は最大第二駆動電流に対応して、レンズボルダー19−1111を外側フレーム19−1112に対し最大動きで移動させる。
【0705】
補償情報を駆動回路19−1430に出力する前、プロセッサ19−1410は、第一補償値と第一制限値を比較する。第一補償値が第一制限値より大きいとき、プロセッサ19−1410は第一制限値を駆動回路19−1430に出力し、その後、駆動回路19−1430は、最大第一駆動電流を第一駆動モジュール19−1260に出力して、光学素子ホルダー19−1220を第一制限角度(最大回転角)で駆動する。
【0706】
第一補償値が第一制限値より小さいとき、プロセッサ19−1410は、第一補償値を駆動回路19−1430に出力し、その後、駆動回路19−1430は、それに応じて、第一駆動電流を第一駆動モジュール19−1260に出力して、光学素子ホルダー19−1220を第一角度で回転させ、第一角度は、第一補償値に対応する。
【0707】
このほか、補償情報を駆動回路19−1430に出力する前、プロセッサ19−1410は、第二補償値と第二制限値を比較する。第二補償値が第二制限値より大きいとき、プロセッサ19−1410は、第二制限値を駆動回路19−1430に出力し、その後、駆動回路19−1430は、それに応じて、最大第二駆動電流をレンズ駆動メカニズム19−1110に出力して、レンズボルダー19−1111を極限位置(第二極限位置)に移動させる。
【0708】
第二補償値が第二制限値より小さいとき、プロセッサ19−1410は、第二補償値を駆動回路19−1430に出力し、駆動回路19−1430は、対応して、第二駆動電流をレンズ駆動メカニズム19−1110に出力して、レンズボルダー19−1111を第二動きに移動させ、第二移動は第二補償値に対応する。
【0709】
図19−4A〜
図19−6Cを参照する。
図19−4A〜
図19−4Cは、本発明の一実施例による光線19−Lの焦点面19−FPが、イメージセンサー19−1300に対して、異なる位置にあることを示す図である。
図19−5A〜
図19−5Cは、それぞれ、
図19−4A〜
図19−4Cに対応するイメージセンサー19−1300により生成されるイメージである。
図19−6A〜
図19−6Cは、それぞれ、
図19−5A〜
図19−5C中の第一ゾ−ン19−Z1、第二ゾ−ン19−Z2、および、第三ゾ−ン19−Z3に対応する対比値曲線を説明する図である。この実施形態において、参考情報は、イメージセンサー19−1300により生成されるイメージを有する。
【0710】
図19−4Aに示されるように、光線19−Lの焦点面19−FPが、イメージセンサー19−1300上に位置するとき、
図19−5Aに示されるように、イメージセンサー19−1300は鮮明な第一イメージを得る。この実施形態において、
図19−6Aの対比値曲線は、
図19−5Aの第一イメージで、中心線19−CLに沿って得られ、中心線19−CLは、第一ゾ−ン19−Z1中のオブジェクト19−OBの輪郭と交差する。
図19−6Aに示されるように、第一対比値曲線19−61は、前述の2交差点にそれぞれ対応する二ピ−クを示す。
【0711】
第一光学モジュール19−1000が振動するとき、焦点面19−FPは、イメージセンサー19−1300から逸脱する。
図19−4Bに示されるように、焦点面19−FPはイメージセンサー19−1300前側にあるので、
図19−5Bで示される第二イメージ中のオブジェクト19−OBの辺縁が分離し、
図19−6B中の第二対比値曲線19−62は、それぞれ、第二ゾ−ン19−Z2の中心線19−CLの交差点、および、オブジェクト19−OBの輪郭に対応する4ピ−クを示す。
【0712】
さらに、参考情報は、さらに、対比値曲線と焦点面19−FPの位置間の関係を記録する対比情報表を有する。よって、プロセッサ19−1410が、イメージセンサー19−1300(
図19−5Bに示される)により生成される第二イメージを受信するとき、プロセッサ19−1410は、対比情報表にしたがって、
図19−4B中の焦点面19−FPとイメージセンサー19−1300間の変位を得る。その後、制御モジュール19−1400は、レンズボルダー19−1111を制御して、補償し、
図19−4B中の焦点面19−FPが、イメージセンサー19−1300に戻る。
【0713】
一方、
図19−4Cに示されるように、第一光学モジュール19−1000が振動するとき、焦点面19−FPはイメージセンサー19−1300後方に位置する。このとき、
図19−5Cで示される第三イメージ中のオブジェクト19−OBの辺縁は不鮮明になり、
図19−6C中の第三対比値曲線19−63の二ピ−クは、
図19−6Aの二ピ−クより低い。注意すべきことは、第三対比値曲線19−63の二ピ−クは、
図19−6Aの二ピ−クとほぼ同じ位置にあり、主な差異が、ピ−ク強度の変化であることである。
【0714】
同様に、プロセッサ19−1410が、イメージセンサー19−1300(
図19−5Cに示される)により生成される第三イメージを受信するとき、プロセッサ19−1410は、対比情報表にしたがって、
図19−4Cの焦点面19−FPとイメージセンサー19−1300間の変異を得る。その後、制御モジュール19−1400はレンズボルダー19−1111を制御して、補償し、
図19−4C中の焦点面19−FPはイメージセンサー19−1300に戻る。
【0715】
上述の記述から、制御モジュール19−1400は、イメージセンサー19−1300により生成される複数のイメージの対照値にしたがって、システム動き情報を得ること、および、システム動き情報が、イメージセンサー19−1300に対する焦点面19−FPの位置を有することが分かる。本実施形態において、焦点面19−FPが、異なる形式で、イメージセンサー19−1300から偏位するとき、イメージセンサー19−1300により生成されるイメージが、異なる形式のオフセットに対応する異なる形式のぼやけを生成して、焦点面19−FPとイメージセンサー19−1300間の相対関係を判断することができる。このほか、レンズ19−1120の光学特徴(たとえば、フィ−ルドの深さ)のせいで、焦点面19−FPとイメージセンサー19−1300間の相対関係と対応するイメージセンサー19−1300により生成されるイメージのぼやけの程度は、異なる距離中のオブジェクトと異なる。たとえば、焦点面19−FPとイメージセンサー19−1300間の偏差距離は同じだが、オブジェクトとレンズ19−1120間の距離が異なるとき、イメージセンサー19−1300により生成されるイメージも、異なる程度のぼやけを有する(この実施形態において、オブジェクトがレンズ19−1120に近接するとき、焦点面19−FPとイメージセンサー19−1300間の偏差がかなりひどくなる(ぼやける)。この実施形態において、外部測定装置19−50が用いられて、焦点面19−FPとイメージセンサー19−1300の相対位置、あるいは、角度を、対応するイメージのぼやけパタ−ンと一緒に記録して、レンズ19−1120 (あるいは、光学素子)とイメージセンサー19−1300の相対位置を感知する外部測定装置19−50、あるいは、別の位置感知素子がなくても、焦点面19−FPとイメージセンサー19−1300間の関係が、イメージのぼやけパターンに基づいて決定され、さらに正確な制御を実行する。
【0716】
引き続き、
図19−7A〜
図19−7Dを参照する。
図19−7Aは、本発明の一実施例によるイメージセンサー19−1300に対する焦点面19−FPの傾斜を示す図で、
図19−7Bは、
図19−7A中のイメージセンサー19−1300により生成される第四イメージを示す図で、
図19−7C、および、
図19−7Dは、それぞれ、第四ゾ−ン19−Z4と第五ゾ−ン19−Z5の対比値曲線である。第一光学モジュール19−1000が振動するとき、一角度が、光学素子ホルダー19−1220とフレーム19−1230間に形成されて、
図19−7Aに示されるように、光線19−Lは、垂直に、イメージセンサー19−1300に進入しない。
【0717】
このとき、イメージセンサー19−1300により生成される第四イメージは、
図19−7Bに示される。第四イメージは、左側で第一対応領域19−R1を定義し、右側で第二対応領域19−R2を定義する(第一、第二、および、第三イメージは、それぞれ、さらに、第一対応領域19−R1、および、第二対応領域19−R2を定義する)。
図19−7Bに示されるように、第一対応領域19−R1中のオブジェクト19−OBの辺縁は分離し、第二対応領域19−R2中のオブジェクト19−OBの辺縁はぼやける。
図19−7C、および、
図19−7Dに示されるように、第四対比値曲線19−64と第五対比値曲線19−64’は、それぞれ、第四ゾ−ン19−Z4、および、第五ゾ−ン19−Z5に対応する。
【0718】
プロセッサ19−1410はイメージセンサー19−1300により生成される第四イメージを受信するとき(
図19−7Bに示される)、プロセッサ19−1410は、第四対比値曲線19−64、第五対比値曲線19−64’、第二対比値曲線19−62、および、第三対比値曲線19−63にしたがって、焦点面19−FPの右側領域の左側はイメージセンサー19−1300の前側にあり、焦点面19−FPの左側領域が、イメージセンサー19−1300後方に位置すると判断する。つまり、制御モジュール19−1400は、それらのイメージの第一対応領域の対照値の変化、および、それらのイメージの第二対応領域の対照値の変化にしたがって、システム動き情報を得る。
【0719】
次に、制御モジュール19−1400は、三角関数に基づいて、
図19−5Aの第一半径19−D1、および、
図19−7Bの第二半径19−D2に従って、光線19−Lとイメージセンサー19−1300間の角度19−AGを得る。第一半径19−D1はオブジェクト19−OBの本来の半径で、第二半径19−D2は、オブジェクト19−OBがぼやけた後の半径である。さらに、前述のシステム動き情報は角度19−AGを有する。
【0720】
その結果、制御モジュール19−1400は、プリセット情報、および、角度19−AGにしたがって、レンズ駆動メカニズム19−1110、および、第一駆動モジュール19−1260を制御して、補償を実行し、よって、
図19−4Aに示されるように、焦点面19−FPはイメージセンサー19−1300に戻る。
【0721】
引き続き、
図19−8A〜
図19−8Cを参照する。
図19−8A は、本発明の一実施例による光線19−Lがイメージセンサー19−1300の中央から変位することを示す図で、
図19−8Bは、
図19−8Aのイメージセンサー19−1300により生成される第五イメージを示す図で、
図19−8Cは、第五イメージ中の第六ゾ−ン19−Z6に対応する対比値曲線を示す図である。
【0722】
制御モジュール19−1400は、
図19−18C中の第五対比値曲線、および、第一対比値曲線19−61にしたがって、光線19−Lのイメージセンサー19−1300中央からの偏位を判断する。たとえば、光線19−Lは、Y軸 (第一方向)に沿って偏位する。同様に、制御モジュール19−1400は、さらに、異なるイメージの対比値曲線にしたがって、光線19−LがZ軸(第二方向) に沿って、偏位するか否か判断する。
【0723】
つまり、制御モジュール19−1400は、第一方向、および/または、第二方向で、イメージセンサー19−1300上の光線19−Lの位置変化を判断し、前述のシステム動き情報は位置変化を有する。
【0724】
図19−9は、本発明の一実施例による光学システムの制御方法のフロ−チャ−ト19900である。工程19−902において、光線19−Lが提供されて、反射ユニット19−1200、および、レンズユニット19−1100を通過して、イメージセンサー19−1300に達する。
【0725】
次に、工程19−904において、感知モジュールにより、少なくとも一つの感知信号が制御モジュール19−1400に提供される。感知モジュールは、位置検出器19−1201、第二感知素子19−1116、および、慣性感知素子19−1500を有するが、この実施形態に制限されない。
【0726】
このほか、工程19−906において、制御モジュール19−1400は、感知信号 (たとえば、第一感知信号19SD1、第二感知信号19SD2、あるいは、第三感知信号19−SD3)、および、参考情報にしたがって、第一駆動モジュール19−1260、および/または、レンズ駆動メカニズム19−1110を制御して、光線19−Lを、イメージセンサー19−1300上で、第一方向、および/または、第二方向に移動させて、第一光学モジュール19−1000が振動するときのイメージセンサー19−1300上の光線19−Lのオフセット変位量を補償する。
【0727】
いくつかの実施形態において、第一光学モジュール19−1000が、第三感知信号19−SD3にしたがって振動した後、制御モジュール19−1400は、レンズボルダー19−1111、および、光学素子ホルダー19−1220の加速変化、あるいは、角度変化を得る。その後、制御モジュール19−1400は、動き補正情報、および、プリセット情報にしたがって、第一駆動電流、あるいは、第二駆動電流を生成し、これにより、第一駆動モジュール19−1260、および/または、レンズ駆動メカニズム19−1110を駆動して、補償を実行する。
【0728】
別の実施形態において、制御モジュール19−1400は、イメージセンサー19−1300により生成される複数のイメージの対照値にしたがって、システム動き情報を獲得し、システム動き情報は、イメージセンサー19−1300に対する焦点面19−FPの位置、および、光線19−Lとイメージセンサー19−1300間の角度19−AGを有する。その後、制御モジュール19−1400は、システム動き情報、および、プリセット情報にしたがって、第一駆動電流、あるいは、第二駆動電流を生成し、これにより、第一駆動モジュール19−1260、および/または、レンズ駆動メカニズム19−1110を駆動して、補償を実行する。
【0729】
別の実施形態において、制御モジュール19−1400は、さらに、慣性感知素子19−1500から出力される第三感知信号19−SD3、イメージセンサー19−1300により生成される複数のイメージ、および、プリセット情報を同時に参照して、さらに正確な第一補償値、および、さらに正確な第二補償値を計算して、第一駆動モジュール19−1260、および/または、レンズ駆動メカニズム19−1110を駆動して、補償する。
【0730】
本発明は、光学システム、および、制御方法を提供する。光学システム中の制御モジュール19−1400は、感知モジュール(位置検出器19−1201、第二感知素子19−1116、および、慣性感知素子19−1500)の感知信号、および、プリセット情報にしたがって、第一補償値、および、第二補償値を計算する。さらに、制御モジュール19−1400は、イメージセンサー19−1300により得られたイメージ、感知モジュールから出力される感知信号、および、プリセット情報に従って、さらに正確な第一補償値、および、さらに正確な第二補償値を計算し、イメージセンサー19−1300は鮮明な補償済みイメージを生成して、光学画像安定化の目的を達成する。
【0732】
図20−1は、本発明の一実施形態による3Dオブジェクト情報捕捉システムを示す図である。
図20−1中の3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10は、車輛、測定装置、携帯電話、あるいは、移動オブジェクト監視装置に適用され、主に、カメラモジュール20−1、距離測定モジュール20−2、および、処理ユニット20−3を有する。
【0733】
カメラモジュール20−1は、オブジェクトのイメージ情報を捕捉するカメラレンズを有し、距離測定モジュール20−2は、オブジェクト表面の距離情報を捕捉する。処理ユニット20−3は、それぞれ、カメラモジュール20−1、および、距離測定モジュール20−2から、オブジェクトのイメージ情報、および、距離情報を受信して、オブジェクトの3Dモデルの3Dモデル構造を実行する。
【0734】
たとえば、カメラモジュール20−1は、オブジェクトの2Dイメージを捕捉することができ、2Dイメージはグレイレベル、あるいは、オブジェクトの色情報を含むカラ−イメージである。その後、カメラモジュール20−1は、2Dイメージを処理ユニット20−3に送信され、処理ユニット20−3は、2Dイメージ上で二値化を実行することにより、オブジェクトの第一輪郭情報を生成する。
【0735】
カメラモジュール20−1の操作期間中、距離測定モジュール20−2は、オブジェクトの距離測定を実行するとともに、オブジェクト表面の2D距離マトリクス情報を生成する。いくつかの実施形態において、距離測定モジュール20−2は赤外光を送信し、オブジェクト表面の2D距離マトリクス情報を獲得し、その後、2D距離マトリクス情報が処理ユニット20−3に送信される。その後、処理ユニット20−3は、2D距離マトリクス情報の隣接する素子間の差異を計算することにより、オブジェクトの第二輪郭情報を生成する。
【0736】
その結果、処理ユニット20−3は、第一輪郭情報と第二輪郭情報に従って、オブジェクトの3Dモデルを構築する。たとえば、3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10が移動オブジェクト監視装置に適用されるとき、それが用いられて、オブジェクトの3Dモデルを構築することにより、特定環境中の交通流量や人の総数を計算、および、分析する。
【0737】
いくつかの実施形態において、3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10は測定装置に適用されて、オブジェクトのサイズとテクスチャを検出、および、記録し、特に、建築と室内設計の分野に適する。
【0738】
いくつかの実施形態において、3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10は携帯電話やカメラ装置に適用されて、高品質の写真撮影を達成する。
【0739】
このほか、3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10は車輛に適用することもでき、快速に、車輛周辺のオブジェクトの3Dモデルを構築する。3Dモデルは、ドライバ−が、周辺環境についての情報を有するのを手助け、潜在的危険性のアプロ−チに気付かせる。
【0740】
いくつかの実施形態において、3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10は、車輛周辺のオブジェクトの3Dモデルを演算器に送信し、演算器は、オブジェクトの3Dモデルにしたがって、車輛の運転経路を生成する。よって、交通事故が効果的に防止され、特に、自動運転車に適する。
【0741】
図20−2は、本発明の一実施形態による3Dオブジェクト情報捕捉方法を示す図である。
図20−1で開示される3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10に基づいて、本発明は、さらに、オブジェクトの3D情報を捕捉する方法を提供する(
図20−2)。本方法は、工程20−S1において、カメラモジュール20−1を提供するとともに、カメラモジュール20−1を用いて、オブジェクトの2Dイメージを捕捉する。その後、カメラモジュール20−1は、2Dイメージを処理ユニット20−3に送信し、処理ユニット20−3は2Dイメージを分析するとともに、2Dイメージにしたがって、オブジェクトの第一輪郭情報を生成する(工程20−S2)。
【0742】
本方法は、さらに、工程20−S3において、距離測定モジュール20−2を提供し、距離測定モジュール20−2を用いて、オブジェクト表面の2D距離マトリクス情報を捕捉する。その後、距離測定モジュール20−2は2D距離マトリクス情報を処理ユニット20−3に送信し、処理ユニット20−3は2D距離マトリクス情報を分析するとともに、2D距離マトリクス情報にしたがって、オブジェクトの第二輪郭情報を生成する(工程20―S4)。
【0743】
最後に、処理ユニット20−3は、第一輪郭情報、および、第二輪郭情報にしたがって、オブジェクトの3Dモデルを構築する(工程20−S5)。
【0744】
注意すべきことは、2Dイメージ、および、2D距離マトリクス情報が、それぞれ、カメラモジュール20−1、および、距離測定モジュール20−2から生成され、オブジェクトの低い情報品質が補償されて、オブジェクトの正確な3Dモデルを促す。たとえば、環境光による照射が不足時に(
図20−3)、カメラモジュール20−1は、よいグレイレベル、あるいは、カラ−イメージを得ることが困難である。この状況において、距離測定モジュール20−2により得られる2D距離マトリクス情報がグレイレベル、あるいは、カラ−イメージに補償されて、環境光の不利な影響を減少させる。
【0745】
あるいは、気候が雨、あるいは、霧であるとき(
図20−4)、距離測定モジュール20−2は、オブジェクトの好ましい2D距離マトリクス情報を獲得しにくい。この状況において、カメラモジュール20−1により得られるグレイレベル、あるいは、カラ−イメージ(オブジェクトの色、辺縁、輝度情報を有する)は、2D距離マトリクス情報に補償されて、荒れた気候条件の不利な影響を減少させる。
【0746】
上述のように、本開示は、互いに補償することができる二つの異なるタイプの情報を結合することにより、環境光や荒れた気候条件の不利な影響を克服することができる。ここで、周辺オブジェクト正確な3Dモデルが構築され、車輛、測定装置、家電、あるいは、移動オブジェクト監視装置の分野に適する
【0747】
図20−5、
図20−6、および、
図20−7は、本発明の一実施形態による異なる位置や角度から、オブジェクト20−20を検出する3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10を示す図である。
図20−8、
図20−9、および、
図20−10は、異なる位置や角度から、
図20−5、
図20−6、および、
図20−7中の3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10により捕捉される2Dイメージを示す図である。
【0748】
この実施形態において、3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10は、車やその他の車両とともに移動し、よって、カメラモジュール20−1は、異なる位置や角度から、
図20−8、
図20−9、および、
図20−10に示される2Dイメージのような、地面20−P上のオブジェクト20−20複数の2Dイメージを捕捉する。
【0749】
同様に、距離測定モジュール20−2は、同じ方法により、異なる位置や角度から、地面20−P上のオブジェクト20−20の表面に関するいくつかの2D距離マトリクス情報を捕捉する。よって、処理ユニット20−3は、それぞれ、カメラモジュール20−1、および、距離測定モジュール20−2から、2Dイメージ、および、2D距離マトリクス情報を受信するともに、オブジェクト20−20の3Dモデルを構築する。
【0750】
いくつかの実施形態において、3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10は車輛に適用され、オブジェクト20−20の3Dモデルは、オブジェクト20−20の2Dイメージ、および、2D距離マトリクス情報に基づいて構築される。ここで、3D空間中の壁20−Wとオブジェクト20−20間の距離が測定され、ドライバ−に提供される。このほか、3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10は、さらに、周辺環境中のオブジェクトの3Dモデルを車輛の演算器に送信し、演算器は車輛の移動経路を生成して、交通事故を防止し、特に、自動運転車輛に適する。
【0751】
図20−11は、本発明の別の実施形態による異なる位置や角度から、地面20−P上のオブジェクト20−20を同時に検出する複数の3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10を示す図である。この実施形態において、いくつかの3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10が同時に供給されて、オブジェクト20−20を検出し、3Dモデル構造の精度が増加する。たとえば、環境の変化も検出され、ビデオ記録により分析される。
【0752】
図20−12は、本発明の別の実施形態による周辺環境を同時に検出する異なる方向に面する複数の3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10を示す図である。この実施形態において、いくつかの3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10は車輛に適用され、3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10が、車輛の前、横、底側上に設置されて、周辺環境中で、同時に、異なるオブジェクトを検出、記録、および、分析する。これらの3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10は車輛と一緒に動くので、大量の2Dデータが生成され、よって、周辺環境中のオブジェクトの正確な3Dモデル構造が達成される。
【0753】
図20−13は、本発明の別の実施形態による3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10を示す図である。
図20−13の3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10が
図20−1と異なるのは、3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10が、さらに、感知ユニット20−4を有して、オブジェクトや環境の各種有用な情報を獲得することである。
【0754】
たとえば、感知ユニット20−4は、赤外線感知モジュールを有して、オブジェクトの赤外線イメージを感知、および、得ることである。感知ユニット20−4は赤外線イメージを処理ユニット20−3に送信し、処理ユニット20−3が赤外線イメージを分析して、第三輪郭情報を生成する。その後、処理ユニット20−3は、前述の第一、第二、および、第三輪郭情報に基づいて、オブジェクトの3Dモデルを構築する。いくつかの実施形態において、赤外線 感知モジュールは、距離測定モジュール20−2により発射され、オブジェクトにより反射される赤外線光を受信する。
【0755】
いくつかの実施形態において、感知ユニット20−4は光線測定モジュールを有して、環境光を測定する。環境光の発光が所定値より低いとき、光線測定モジュールは赤外光をオブジェクトに送信し、赤外線感知モジュールは、オブジェクトにより反射される赤外光を受信する。よって、環境が暗いときの、3Dモデル構造への不利な影響が回避される。
【0756】
いくつかの実施形態において、感知ユニット20−4は、GPSモジュールを有して、オブジェクトに対するカメラモジュール20−1と距離測定モジュール20−2の位置情報を捕捉する。処理ユニット20−3は、少なくとも、位置情報、および、前述の第一と第二輪郭情報に基づいて、オブジェクトの3Dモデルを構築する。
【0757】
いくつかの実施形態において、感知ユニット20−4は内部センサーを有して、オブジェクトに対するカメラモジュール20−1と距離測定モジュール20−2の配置情報を得る。
【0758】
いくつかの実施形態において、感知ユニット20−4は温度センサーを有して、3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10周辺の温度を感知する。
【0759】
いくつかの実施形態において、感知ユニット20−4は磁界センサーを有して、3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10周辺の磁界を感知する。
【0760】
上述のように、3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10は異なるタイプの有用な情報(たとえば、位置、配置、温度、あるいは、磁界)を得るので、周辺環境中のオブジェクトの正確、且つ、リアルな3Dモデルが達成される。
【0761】
いくつかの実施形態において、3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10のカメラモジュール20−1が、第11、第12、および、第二21グル−プの実施形態で開示される光学システムに適用され、3Dオブジェクト情報捕捉システム20−10の距離測定モジュール20−2は、第1−5、および、第16−18グル−プの実施形態で開示される反射、あるいは、レンズメカニズムを適用する。
【0763】
図21−1は、本発明の一実施形態による光学システムを示す図である。光学システムが用いられて、オブジェクトの距離測定、あるいは、3Dモデル構造を実行し、それは、光源21−1、光線形状調整素子21−2、ベース21−3、および、光線導引素子21−Rを有する。この実施形態において、光源は、ファブリペロ−構造を有し、光線21−L1、たとえば、第一方向(-Y方向)でレ−ザ−を発する。特に、光線21−L1が光線形状調整素子21−2から伝播した後、
図21−1に示される光線21−L2のように、光線21−L1の断面が変化する。
【0764】
注意すべきことは、光線形状調整素子21−2は光線フィルタ−を有し、且つ、光線21−L1の形状を変化させる。光線形状調整素子21−2から伝播した後、光線21−L1の断面積が増加、あるいは、減少し、断面は、光線21−L1の光軸に垂直である。つまり、
図21−1の光線21−L1と21−L2に示されるように、光線形状調整素子21−2は、光線21−L1の断面が、第一形状から第二形状に変化する。
【0765】
いくつかの実施形態において、光線21−L1の形状(第一形状)は円形状、あるいは、第一縦形状(たとえば、広い楕円形形状)であり、光束21−L2の形状 (第二形状)は線形状、あるいは、第一縦形状と異なる第二縦形状(たとえば、細い楕円形状)であり、第二縦形状の長さ対幅の比率は第一縦形状より大きい。
【0766】
その後、光束21−L2は、ベース21−3上の光線導引素子21−Rに到達する。この実施形態において、光線導引素子21−Rはプリズム、あるいは、鏡を有し、光束21−L2の伝播方向は、
図21−1の反射した光線21−LRのように、光線導引素子21−Rにより変化する。
【0767】
ここで、光線導引素子21−Rはベース21−3上で、可動で設置され、ベース21−3に対して移動、あるいは、回転する。よって、オブジェクトは、所定角度で検出、および、スキャンされ、オブジェクト表面の距離情報が得られて、その3Dモデルを構築する。
【0768】
ベース21−3に対して動く光線導引素子21−Rを駆動する駆動アセンブリが光学システム中に提供される。この実施形態において、少なくとも一つの金属シ−トスプリングが提供され、光線導引素子21−Rとベース21−3を可動で接続し、駆動アセンブリは、それぞれ、光線導引素子21−R、および、ベース21−3上に設置される磁石、および、コイルを有する。電流がコイルに供給されるとき、電磁力は、磁石、および、コイルにより生成され、光線導引素子21−Rが、ベース21−3に対して移動、あるいは、回転し、所定角度で、オブジェクトをスキャンする。
【0769】
図21−2を参照すると、別の実施形態の光学システムが車輛中に設置され、それは、さらに、レンズユニット21−4、および、受光器21−5を有する。
図21−2に示されるように、光線21−Rは、光線導引素子21−Rにより、オブジェクト21−P(たとえば、車)に反射され、その後、
図21−2の光線21−LPに示されるように、オブジェクト21−Pにより受光器21−5に反射される。
【0770】
その後、受光器21−5は、光線21−LPの光線信号を、電子信号に変換する。電子信号は、オブジェクト21−Pの距離、および、3Dモデル情報を有するので、先進運転支援システム(ADAS)、あるいは、無人駆動システム中に用いられる。
【0771】
図21−3、および、
図21−4は、本発明の一実施形態による光線導引素子21−Rを示す図である。この実施形態において、光線導引素子21−Rは、光入射面21−RS1、および、光発射面21−RS2を有するプリズムを有し、光入射面21−RS1、および/または、光発射面21−RS2は非平面構造を有する。
【0772】
いくつかの実施形態において、光線導引素子21−Rは、非平面構造を形成する反射面を有する鏡を有して、光線の断面形状を変化させる。
【0773】
図21−3、および、
図21−4に示されるように、光入射面21−RS1は円形凹部21−R1を形成し、光発射面21−RS2は細長い凹部21−R2を形成して、光線の断面形状を形成して、よって、光線形状調整素子21−2の代わりに、光線導引素子21−Rが代用される。つまり、光線形状調整素子21−2 が光学システムから省略されて、組み立てを簡潔にし、光学システムの製造コストが減少する。
【0774】
図21−5は、本発明の別の実施形態による光線導引素子21−Rを示す図である。
図21−5に示されるように、円形の中空空間21−RHが光線導引素子21−R(たとえば、プリズム)中に形成される。この実施形態において、中空空間21−RHが真空になる、あるいは、気体、光線導引素子21−Rと異なる屈折率を有する別の材料が充填される。たとえば、円形の中空空間21−RHが、二プリズム部分を互いに接合することにより形成される。
【0775】
図21−6は、所定領域で、光線導引素子21−Rにより反射される光線21−LRを示す図である。この実施形態において、光線導引素子21−Rは、駆動アセンブリ(たとえば、磁石、および、コイル)により、ベース21−3に対し移動、あるいは、回転して、広範囲の環境をスキャンする。光入射面21−RS1、および/または、光発射面21−RS2が非平面構造を形成するので、光線の断面形状が変化して、快速、且つ、効果的なオブジェクト検出、および、3Dスキャニングを達成する。
【0776】
図21−7は、本発明の一実施形態による光線導引モジュールを示す図である。
図21−7に示されるように、光線導引モジュールは、光線導引素子21−R、および、ベース21−3を有する。光線導引素子21−Rは、駆動アセンブリ (たとえば、磁石、および、コイル)により、第一軸21−A1、および、第二軸21−A2で、ベース21−3に対して回転し、第一と第二軸21−A1と21−A2は、第一方向(-Y方向)、あるいは、第二方向(Z方向)に平行ではない。
【0777】
たとえば、駆動アセンブリ(たとえば、磁石、および、コイル)は、光線導引素子21−Rを、第一範囲で、第一軸21−A1で、ベース21−3に対して回転させ、光線導引素子21−Rを、第二範囲で、第二軸21−A2で、ベースに対し回転させ、光線導引素子21−Rが第一範囲、あるいは、第二範囲で回転するのにかかる時間は、0.1秒未満である。つまり、スキャニング周波数は10Hzより大きい。
【0778】
前述の実施形態で開示される光学システムは、さらに、光源21−1と光線導引素子21−R間に設置される切り換え可能な光線フィルタ−(図示しない)を有して、光線の可視光、あるいは、不可視光をブロックする。特に、光学システムは、単一の光源21−1だけを有し、光源21−1により生成される光線21−L1は連続、且つ、中断しない構造(たとえば、円形、あるいは、楕円形形状)を有する。
【0779】
いくつかの実施形態において、光線形状調整素子21−2を通過して、光線導引素子21−Rにより反射された光線21−LRは、
図21−8、および、
図21−9に示されるように、断面が正方形、長方形、あるいは、十字型を有する。注意すべきことは、本開示の光線導引素子21−Rは、所定範囲で、ベース20−3に対し、往復移動、あるいは、回転し、光学システムは一光源だけを用いて、オブジェクトの距離測定、あるいは、3Dモデル構造の広範囲スキャニングを実行する。
【0780】
いくつかの実施形態において、前述の光線導引モジュール、および、レンズユニット21−4は、第1−5、および、第16−18グル−プの実施形態で開示される反射、および、レンズメカニズムの配置を適用し、光学システムの縮小化が達成され、光学システムの効率と構造強度も増加する。
【0782】
図22−1は、本発明の一実施形態による光学素子駆動メカニズム22−1の立体図である。注意すべきことは、この実施形態において、光学素子駆動メカニズム22−1は、たとえば、ボイスコイルモ−タ−(VCM)であり、光学素子(たとえば、レンズ)を駆動するカメラ機能を有する電子装置中に設置され、且つ、自動焦点(AF)、および/または、光学画像安定化(OIS)機能を実行する。このほか、光学素子駆動メカニズム22−1は実質的に長方形の構造を有し、光学素子駆動メカニズム22−1のハウジング22−10は中空構造を有し、頂壁22−11、4側壁22−12、および、光学素子(図示しない)に対応する頂壁22−11上に形成される開口を有する。つまり、光軸22−0は頂壁22−11の開口を通過し、よって、光線は、光軸により、光学素子駆動メカニズム22−1に進入する。
【0783】
図22−2は、
図22−1に示される光学素子駆動メカニズム22−1の立体分解図である。
図22−2に示されるように、光学素子駆動メカニズム22−1は、ハウジング22−10、ベース22−20、キャリア22−30、第一駆動アセンブリ22−40、フレーム22−50、第一弾性素子22−61、第二弾性素子22−62、および、バイアス駆動アセンブリ22−70を有する。ハウジング22−10、および、ベース22−20が、中空ケースとして組み立てられる。よって、キャリア22−30、第一駆動アセンブリ22−40、フレーム22−50、第一弾性素子22−61、および、第二弾性素子22−62は、ハウジング22−10により囲まれ、よって、ケースに収められる。
【0784】
キャリア22−30は中空構造を有し、光軸22−0によって光学素子を支える。フレーム22−50はベース22−20上に設置されるとともに、ハウジング22−10に固定される。このほか、キャリア22−30は、ハウジング22−10とベース22−20に可動で接続される。さらにとくに、キャリア22−30は、第一弾性素子22−61により、フレーム22−50に接続され、キャリア22−30は、さらに、第二弾性素子22−62により、ベース22−20に接続され、第一弾性素子22−61、および、第二弾性素子22−62は金属素材である。よって、キャリア22−30は、フレーム22−50とベース22−20間に可動で吊るされる。
【0785】
第一駆動アセンブリ22−40は、駆動コイル22−41、第一駆動磁気素子22−42A、および、第二駆動磁気素子22−42Bを有する。駆動コイル22−41がキャリア22−30上に設置され、第一駆動磁気素子22−42A、および、第二駆動磁気素子22−42Bが、フレーム22−50上に設置される。電流が駆動コイル22−41に加えられるとき、電磁駆動力が、駆動コイル22−41と第一駆動磁気素子22−42Aにより生成され、第二駆動磁気素子22−42Bは、キャリア22−30、および、その中で支えられる光学素子を、Z軸(光軸22−0)に沿って、ベース22−20に対して移動させる。よって、自動焦点(AF)機能が実行される。このほか、導磁プレ−ト22−52が、フレーム22−50に設置されて、接続される。よって、第一駆動磁気素子22−42Aと第二駆動磁気素子22−42Bにより生成される磁界が集中し、電磁駆動力を増加させる。さらに、バイアス駆動アセンブリ22−70がベース22−20下方に設置され、キャリア22−30、および、その中で支えられる光学素子を、ベース22−20に対し、光軸22−0(X−Y面)に垂直な方向に沿って移動させる。よって、光学画像安定化(OIS)機能が実行される。バイアス駆動アセンブリ22−70の操作に関し、さらに、
図22−4とともに、以下で詳細を提供する。
【0786】
図22−3は、
図22−1の線22−Aに沿った断面図である。注意すべきことは、ベース22−20とフレーム22−50内部の構造をさらにはっきりと示すため、ハウジング22−10、および、バイアス駆動アセンブリ22−70は、本実施形態中で示されていない。
図22−3に示されるように、ベース22−20は、さらに、ベース22−20中に埋め込まれる埋め込み部品22−21を有して、ベース22−20の構造強度を増加する。たとえば、埋め込み部品22−21は、高強度の金属素材で形成される。このほか、本実施形態において、導磁プレ−ト22−52は、フレーム22−50に部分的に埋め込まれ、且つ、第一駆動アセンブリ22−40(第一駆動磁気素子22−42A、および、第二駆動磁気素子22−42Bを有する)に面する。注意すべきことは、導磁プレ−ト22−52は、第一接合材料22−91により、埋め込み部品22−21にしっかりと接続されて、光学素子駆動メカニズム22−1の機械的強度を増加させることである。
【0787】
図22−4は、本発明の一実施形態によるバイアス駆動アセンブリ22−70の上面図である。
図22−4に示されるように、バイアス駆動アセンブリ22−70は、金属ベース22−71、金属ワイヤ、および、絶縁層22−73を有する。本実施形態において、金属ベースは長方形構造を有する。金属ワイヤ22−72は、金属ベース22−71の四隅上に設置され、金属ベース22−71の各隅で、絶縁層22−73により、金属ベース22−71に接続される。金属ワイヤ22−72は形状記憶合金(SMA)で形成される。したがって、金属ワイヤ22−72はある可塑性を有する。よって、各金属ワイヤ22−72は、電気信号にしたがって、水平方向(X軸、あるいは、Y軸)に沿って個々に変形する。よって、バイアス駆動アセンブリ22−70上に設置されるキャリア22−30の一部(
図22−2に示される)が制御され、光学画像安定化(OIS)機能が実行される。
【0788】
図22−5は、本発明の一実施形態によるキャリア22−30、駆動コイル22−41、および、第二弾性素子22−62を示す図である。
図22−5に示されるように、キャリア22−30は接合表面22−31を有し、駆動コイル22−41は、キャリア22−30の接合表面22−31上に設置される。つまり、接合表面22−31は、駆動コイル22−41に面し、且つ、直接接触する。キャリア22−30は、さらに、接合表面22−31から突出する複数の定位柱22−32を有する。駆動コイル22−41は、定位柱22−32周辺に設置され、巻線軸22−41Aは、駆動コイル22−41中央となる。つまり、駆動コイル22−41は、各定位柱22−32の少なくとも一部を囲む。本実施形態において、巻線軸22−41Aの方向(X軸に平行)は、光軸22−0の方向(Z軸に平行)に垂直である。
【0789】
図22−6は、
図22−5に示されるキャリア22−30、および、駆動コイル22−41の側面図である。
図22−6に示されるように、接合表面22−31は、第一エッジ22−31A、および、第一エッジ22−31Aに平行な第二エッジ22−31Bを有する。本実施形態において、第一エッジ22−31A、および、第二エッジ22−31Bは、接合表面22−31の上下側に位置する。第一エッジ22−31Aと第二エッジ22−31Bの延伸方向は、光軸22−0の方向に垂直である。このほか、光軸22−0の方向において、接合表面22−31の最大サイズは、駆動コイル22−41の最大サイズより大きい。つまり、第一エッジ22−31Aと第二エッジ22−31B間の距離は、Z軸の駆動コイル22−41の厚さより大きい。よって、駆動コイル22−41は、十分に、接合表面22−31に隣接し、駆動コイル22−41が分散する可能性を減少させる。いくつかの実施形態において、定位柱22−32と第一エッジ22−31A間の最小距離は、定位柱22−32と第二エッジ22−31B間の最小距離と異なる。つまり、定位柱22−32は、第一エッジ22−31A、あるいは、第二エッジ22−31Bに近接する。
【0790】
図22−7は、
図22−5の線22−Bに沿った断面図である。
図22−7に示されるように、キャリア22−30は、さらに、コンテナ空間22−33を有して、参照部品22−81を収容する。たとえば、参照部品22−81は磁気素子である。参照部品22−81の一部はポジションセンサーにより検出され、これにより、キャリア22−30の位置を判断する。参照部品22−81、および、ポジションセンサーは、位置感知アセンブリを構成して、キャリア22−30のベース22−20に対する動きを検出する。位置感知アセンブリの操作は、光学素子駆動メカニズム22−1に、AF、および/または、OIS機能を実行させる。ポジションセンサーの配置に関し、さらに、
図22−11Aとともに説明する。
【0791】
コンテナ空間22−33は、コンテナ表面22−34、上開口22−35A、下開口22−35B、および、支持部分22−36を有する。本実施形態において、参照部品22−81は、コンテナ表面22−34に隣接する。光軸22−0に垂直な方向(Z軸)に沿って見るとき、第二弾性素子22−62、および、コンテナ表面22−34は部分的に重複する。上開口22−35Aはキャリア22−30の上側に設置され、下開口22−35Bはキャリア22−30の下側に設置される。本実施形態において、支持部分22−36は、コンテナ空間22−33下方に設置されて、上開口22−35Aと下開口22−35Bの方向を異ならせる。上開口22−35A、下開口22−35B、および、支持部分22−36の適切な配置のおかげで、参照部品22−81が、キャリア22−30に正しく取り付けられたか否かが確認できる。このほか、接着剤が、上開口22−35A、下開口22−35B、あるいは、支持部分22−36に充填され、これにより、参照部品22−81がさらに安定して固定される。
【0792】
図22−8は、本発明の一実施形態による第二弾性素子22−62の部分的な平面図である。
図22−8に示されるように、第二弾性素子22−62は、固定部締結端22−63、可動部締結端22−64、および、弾性接続部分22−65を有する。固定部締結端22−63は、ベース22−20にしっかりと接続される。可動部締結端22−64は、可動部締結端22−64、および、固定部締結端22−63にしっかりと接続される。前述の設計のおかげで、キャリア22−30は、第二弾性素子22−62により、ベース22−20に可動で接続される。
【0793】
本実施形態において、弾性接続部分22−65は、第一セクション22−65A、第二セクション22−65B、および、曲げセクション22−65Cを有する。第一セクション22−65Aと第二セクション22−65B間の角度は90度より小さいか、90度である。いくつかの別の実施形態において、第一セクション22−65Aと第二セクション22−65B間の角度は、45度より小さいか、45度である。曲げセクション22−65Cは、第一セクション22−65A、および、第二セクション22−65Bに接続される。曲げセクション22−65Cは少なくとも一つの横セクション22−65Dを有し、凹部22−65Eは、曲げセクション22−65C、第一セクション22−65A、および、第二セクション22−65Bにより形成される。凹部22−65Eは細長い構造を有する。横セクション22−65Dは凹部22−65Eの一側に位置し、且つ、幅22−W
E は、横セクション22−65Dの幅22−W
D より大きいか、等しい。
【0794】
いくつかの実施形態において、凹部22−65Eの延伸方向は、第一セクション22−65Aの延伸方向に平行である。いくつかのその他の実施形態において、凹部22−65Eの延伸方向は、第一セクション22−65A、第二セクション22−65Bの延伸方向と異なる。第二弾性素子22−62のフレキシビリティは、横セクション22−65Dを配置することにより、水平方向(X軸 、および/または、Y軸)で大幅に減少する。よって、第二弾性素子22−62はZ軸に沿って移動し、第二弾性素子22−62が、水平方向で、光学素子駆動メカニズム22−1のその他の部品と衝突するのを防止する。注意すべきことは、本実施形態において、第二弾性素子22−62は例として役割を果たし、当業者なら理解できるように、第一弾性素子22−61も、前述の構造を有する。
【0795】
図22−9は、
図22−1中の光学素子駆動メカニズム22−1の内部構造の立体図である。注意すべきことは、光学素子駆動メカニズム22−1の内部構造をはっきり説明するため、ハウジング22−10、フレーム22−50、および、バイアス駆動アセンブリ22−70は、本実施形態で示されていないことである。
図22−9に示されるように、第一駆動アセンブリ22−40は、駆動コイル22−41、第一駆動磁気素子22−42A、および、第二駆動磁気素子22−42Bを有する。第一駆動磁気素子22−42A、および、第二駆動磁気素子22−42Bは、巻線軸22−41Aに垂直な方向に沿って配置され、且つ、駆動コイル22−41に面する。注意すべきことは、第一駆動磁気素子22−42Aの磁極は、第二駆動磁気素子22−42Bの磁極と反対であることである。さらに特に、第一駆動磁気素子22−42A、および、第二駆動磁気素子22−42Bの駆動コイル22−41に面する磁極は反対である。このほか、巻線軸22−41Aに垂直な方向において、第一駆動磁気素子22−42Aのサイズは、第二駆動磁気素子22−42Bのサイズと異なる。
【0796】
図22−10は、フレーム22−50を有する
図22−9に示される構造を示す図である。
図22−10に示されるように、フレーム22−50 は、導磁プレ−ト22−52外側に設置され、且つ、部分的に、導磁プレ−ト22−52を被覆する。フレーム22−50は、さらに、導磁プレ−ト22−52に対応する複数のホ−ル22−51を有する。つまり、導磁プレ−ト22−52は、ホ−ル22−51と第一駆動磁気素子22−42A、第二駆動磁気素子22−42B間に設置される。ホ−ル22−51の配置により、光学素子駆動メカニズム22−1内部の熱が発散しやすくなる。
【0797】
図22−11Aは、本発明の別の実施形態によるキャリア22−30、駆動コイル22−41、ポジションセンサー22−82、および、電子素子22−Eの側面図である。本実施形態において、駆動コイル22−41は、キャリア22−30の接合表面22−31上に設置され、複数の定位柱22−32を囲む。ポジションセンサー22−82も接合表面22−31中に設置され、駆動コイル22−41はポジションセンサー22−82を囲む。つまり、ポジションセンサー22−82は、定位柱22−32間に設置され、中央接続線22−Cは、ポジションセンサー22−82を通過する。このほか、キャリア22−30の接合表面22−31上に電子素子22−Eを設置する。本実施形態において、電子素子22−Eは、キャリア22−30の接合表面22−31に設置され、ポジションセンサー22−82に隣接する。
【0798】
たとえば、ポジションセンサー22−82は、ホ−ル効果センサー、磁気抵抗(MR)センサー、たとえば、巨大磁気抵抗効果(GMR)センサー、あるいは、トンネル磁気抵抗(TMR)センサー、あるいは、フラックスゲ−トである。いくつかの実施形態において、ベース22−20上に設置されるポジションセンサー22−82、および、参照符号は、位置感知アセンブリを構成する。参照符号の検出により、ベース22−20に対しX軸、Y軸、および/または、Z軸方向 のキャリア22−30の変位が得られて、AF、および/または、OIS機能を実行する。
【0799】
図22−11Bは、
図22−11Aに示されるキャリア22−30、駆動コイル22−41、および、ポジションセンサー22−82の断面図である。
図22−11Bに示されるように、接合表面22−31に垂直な方向(X軸)で、定位柱22−32と接合表面22−31の頂端間の第一距離22−D
1 は、ポジションセンサー22−82と接合表面22−31の頂端間の第二距離22−D
2より大きい。よって、定位柱22−32は、ポジションセンサー22−82が、別の素子との衝突によってダメ−ジを受けるのを防止する。このほか、ポジションセンサー22−82は、第一接合材料22−91、および、第二接合材料22−92により、キャリア22−30の接合表面22−31上に設置される。たとえば、第一接合材料22−91は、はんだ、あるいは、その他の導電材であり、第二接合材料22−92は絶縁材である。本実施形態において、第二接合材料22−92は、直接、駆動コイル22−41と接触する。
【0800】
図22−12Aは、本発明の別の実施形態によるキャリア22−30、駆動コイル22−41、および、回路板22−43の立体図である。本実施形態において、回路板22−43が設置され、第一駆動アセンブリ22−40の駆動コイル22−41は回路板22−43中に設置される。このほか、回路板22−43は、位置感知アセンブリに電気的に接続される。たとえば、ポジションセンサー22−82(
図22−12Bに示される)は、回路板22−43上に設置されるとともに、回路板22−43に電気的に接続される。キャリア22−30は、キャリア22−30から突出する定位構造22−37を有する。回路板22−43は、定位構造22−37の配置により、キャリア22−30に固定される。接合材が定位構造22−37と回路板22−43間に設置されて、回路板22−43の固定効果を増加する。いくつかの実施形態において、キャリア22−30は、弾性素子(たとえば、第二弾性素子22−62)により、ベース22−20に可動で接続され、弾性素子は、回路板22−43に電気的に接続される。
【0801】
図22−12Bは、本発明の別の実施形態によるキャリア22−30、回路板22−43、および、ポジションセンサー22−82の部分上面図である。
図22−12Bに示されるように、ポジションセンサー22−82は、キャリア22−30と回路板22−43間に設置される。Z軸に沿って見るとき、ポジションセンサー22−82は、少なくとも部分的に、キャリア22−30から露出する。このほか、X軸に沿って見ると、ポジションセンサー22−82、キャリア22−30、および、回路板22−43は部分的に重複する。本実施形態において、キャリア22−30はコンテナ凹部22−38を有して、ポジションセンサー22−82を収容する。注意すべきことは、コンテナ凹部22−38は、Z軸に平行な表面を有することである。表面は、ポジションセンサー22−82に面し、且つ、ポジションセンサー22−82と直接接触しないことである。第二接合材料22−92は、ポジションセンサー22−82とキャリア22−30のコンテナ凹部22−38間に設置され、第二接合材料22−92は、回路板22−43と直接接触する。第二接合材料22−92を配置することにより、ポジションセンサー22−82がさらに安定して固定される。
【0802】
上述のように、本発明は、接合表面を有するキャリアを有する光学素子駆動メカニズムを提供し、接合表面の最大サイズは、光軸の方向で、駆動コイルの最大サイズより大きい。よって、駆動コイルは、実際に、接合表面に隣接し、よって、駆動コイルの分散問題が減少する。このほか、光学素子駆動メカニズム22−1は、本発明の光学モジュール1−A1000、1−A2000、1−A3000、1−B2000、1−B2000、1−C2000、1−D2000、および、12−2000にも適用される。
【0804】
図23−1、および、
図23−2を参照すると、
図23−1は、本発明の一実施例による光学駆動メカニズム23−1の立体分解図で、
図23−2は、組み立てられた光学駆動メカニズム23−1を示す図で、ハウジング23−Hが省略されている。光学駆動メカニズム23−1が用いられて、たとえば、光学素子 (たとえば、レンズ、あるいは、レンズアセンブリ)23−LSを駆動、および、支持するとともに、電子装置(たとえば、カメラ、タブレット、あるいは、携帯電話)内部に設置される。外部からの光線(入射光)が光学駆動メカニズム23−1に入るとき、光線は、光軸0に沿って、光学駆動メカニズム23−1中の光学素素子23−LSを通過し、その後、光学駆動メカニズム23−1外側のイメージセンサーアセンブリ(図示しない)に達し、イメージを獲得する。光学駆動メカニズム23−1は、光学素素子23−LSを移動させるバイアスアセンブリ、および、駆動アセンブリを有して、自動焦点合わせ(AF)、および/または、光学画像安定化(OIS)の目的が達成される。光学駆動メカニズム23−1の詳細な構造は以下で記述される。
【0805】
図23−1、および、
図23−2に示されるように、光学駆動メカニズム23−1は、底板23−10、可動部23−20、バイアスアセンブリ23−W、および、ハウジング23−Hを有する。底板23−10とハウジング23−Hが互いに固定され、容置空間は、それらが保護される方法で設置されるように、可動部23−20、および、バイアスアセンブリ23−Wのために形成される。バイアスアセンブリ23−Wが、底板23−10と可動部23−20間に設置され、底板23−10と可動部23−20を接続する。バイアスアセンブリ23−Wは、可動部23−20を底板23−10に対して移動させる。可動部23−20は、底板23−10に可動で接続される。可動部23−20の詳細な構造は以下で記述され、バイアスアセンブリ23−W、および、底板23−10は後に記述される。
【0806】
可動部23−20は: ベース23−21、フレーム23−22、ホルダー23−23、上リ−フスプリング23−24、下リ−フスプリング23−25、および、駆動アセンブリ23−MCを有する。前述のフレーム23−22、および、ホルダー23−23がベース23−21上に設置され、フレーム23−22はホルダー23−23を囲む。ホルダー23−23が設置されて、光学素素子23−LS、たとえば、レンズを支持する。外部からの光線は、光学駆動メカニズム23−1、あるいは、光学素素子23−LSの光軸23−0に沿って、光学素素子23−LSから、イメージセンサーに達し、イメージを獲得する。
【0807】
図23−2、および、
図23−3を参照すると、上下リ−フスプリング23−24、および、23−25は、それぞれ、ホルダー23−23の上下側に設置されるとともに、ホルダー23−23とベース23−21を接続する。詳細には、下リ−フスプリング 23−25は、ベース23−21の本体に設置され、上リ−フスプリング23−24は、ベース23−21の複数の(この実施形態中で四個)支柱(あるいは、スタッド)上に設置される。上下リ−フスプリング23−24、および、23−25は、ベース23−21に可動で接続されるように、ホルダー23−23を挟着する。
【0808】
引き続き、
図23−2を参照すると、前述の駆動アセンブリ23−MCはコイルアセンブリ23−C、磁石アセンブリ23−M、および、導磁アセンブリ23−Vを有し、コイルアセンブリ23−Cは一つ以上の駆動コイルを有し、磁石アセンブリ23−Mは、一つ以上の磁気素子(たとえば、磁石)を有し、導磁アセンブリ23−Vは、一つ以上の導磁部品を有する。コイルアセンブリ23−C、および、磁石アセンブリ23−Mは、それぞれ、ホルダー23−23、および、フレーム23−22上に設置される。詳細には、コイルアセンブリ23−Cはホルダー23−23に固定され、磁石アセンブリ23−Mは、上リ−フスプリング23−24の下表面に接続される(たとえば、接着剤)、あるいは、フレーム23−22に接続されて、コイルアセンブリ23−Cに面する。
【0809】
適当な駆動信号(たとえば、駆動電流)がコイルアセンブリ23−Cに供給されるとき、磁力がコイルアセンブリ23−Cと第一磁石アセンブリ23−M間に生成され、よって、第一駆動アセンブリ23−MCは、磁力により、ホルダー23−23、および、光学素素子23−LSを、線形で、あるいは、斜めに移動させ(傾斜)、これにより、自動焦点効果、あるいは、振動補償を達成する。このほか、上下リ−フスプリング23−24、および、23−25は駆動信号を供給する前、ホルダー23−23を、ベース23−21に対して、初期位置で維持する。理解すべきことは、この実施形態中、駆動アセンブリ23−MCは可動コイルタイプ、および、別の実施形態において、可動磁石タイプであることである。
【0810】
駆動アセンブリ23−MCの導磁アセンブリ23−Vがフレーム23−22の内側に設置され、所定方向で、磁石アセンブリ23−Mにより生成される磁力を集中させて、ホルダー23−23、および、光学素素子23−LSを動かす磁力を増加させ、磁気妨害を減少させる。別の実施形態において、磁石アセンブリ23−Mに対応するフレーム23−22の壁の内部、あるいは、一部は導磁アセンブリ23−Vを嵌入し、フレーム23−22が導磁アセンブリ材料を有して、フレーム23−22の機械的強度が強化される。
【0811】
よって、駆動アセンブリ23−MCは、ホルダー23−23を、その中に設置される光学素素子23−LSと一緒に、ベース23−21とフレーム23−22に対して移動させ、これにより、自動焦点合わせ機能を達成する、あるいは、光学レンズが前述のメカニズムにより振動するとき、よい補償効果が得られる。
【0812】
バイアスアセンブリ23−Wと底板23−10の詳細な構造は以下で詳細に記述される。
【0813】
図23−1、および、
図23−4を参照すると、バイアスアセンブリ23−Wは底板23−10と可動部23−20間に位置し、且つ、二つを接続する。バイアスアセンブリ23−Wは、少なくとも一つのバイアス素子23−WS(この実施形態中で四個)を有する。バイアス素子23−WSは、たとえば、形状記憶合金(SMA)材を有するワイヤであり、且つ、外部電源(図示しない)から、駆動信号(たとえば、駆動電流)を供給することにより長さを変更することができる。たとえば、駆動信号が供給されて、バイアスアセンブリ23−Wの温度を上昇させるとき、バイアスアセンブリ23−Wは長く、あるいは、短く変形する;駆動信号が停止するとき、バイアスアセンブリ23−Wは元の長さに回復する。つまり、適切な駆動信号を供給することにより、バイアスアセンブリ23−Wの長さが制御されて、可動部23−20(搭載された光学素素子23−LSを有する)を底板23−10に対して移動させ、これにより、底板23−10に対する可動部23−20の位置や配置を変化させて、光学駆動メカニズム1は、焦点調節、あるいは、防振補償の機能を有する。
【0814】
前述のバイアス素子23−Wの材料は、たとえば、TiNi合金、TiPd、TiNiCu、TiNiPd、あるいは、それらの組み合わせを有する。
【0815】
前述の底板23−10は、固定本体23−11、絶縁層23−12、導電層23−13、および、可動部材23−14を有し、絶縁層23−12、および、導電層23−13は、固定本体23−11と可動部材23−14の間に挟まれる。固定本体23−11、および、可動部材23−14は以下で記述され、絶縁層23−12、および、導電層23−13は後に記述される(
図23−6A、および、
図23−6Bを参照する)。
【0816】
図23−4、および、
図23−5を参照すると、固定本体23−11は、対角部に設置される複数の(二個)固定突起23−111を有し、可動部材23−14は、対角部に位置する複数の(二個)接続突起23−141を有する。
図23−5からわかるように、固定突起23−111、および、接続突起23−141は、実質上、長方形の構造を有する底板23−10の四隅に位置し、それらの突起23―111、および、23−141は互い違いであり(すなわち、隣接する任意の二角が、一固定突起23−111と一接続突起23−141を提供)、バイアスアセンブリ23−Wは、固定突起23−111と接続突起23−141を接続する。
【0817】
特に、バイアスアセンブリ23−Wの各バイアス素子23−WSの二端は、それぞれ、固定本体23−11の固定突起23−111、および、可動部材23−14の接続突起23−141に接続される。固定突起23−111、および、接続突起23−141は、可動部23−20に向かって延伸する。
【0818】
可動部材23−14は、さらに、少なくとも一つの(この実施形態で二個)延伸突起142、および、少なくとも一つの(本実施形態で二個)L字型フレキシブルストリングア−ム23−143を有する。延伸突起142は接続突起23−141に隣接し、且つ、底板23−10上の可動部23−20に固定して接続され、ストリングア−ム23−143は、底板23−10の固定本体23−11に、フレキシブルに可動で接続される。その結果、バイアスアセンブリ23−Wは、可動部23−20を、底板23−10に対して移動、あるいは、回転させることができる。
【0819】
図23−6A、および、
図23−6Bを参照すると、底板23−10は、第一電気接続部分23−101、および、第二電気的接続部分23−102を定義する。バイアス素子23−WSは、第一電気接続部分23−101、および、第二電気的接続部分23−102に接続される。光軸23−0の方向から見ると、光学駆動メカニズム1の光入射端(上端)、固定本体23−11(固定突起23−111)、絶縁層23−12、および、導電層23−13から連続して配置され、バイアス素子23−WSは三個で挟まれるとともに、導電層23−13に電気的に接続される。固定突起23−111は曲線部分を有し、曲線部分の表面は、絶縁層23−12、および、導電層23−13が設置されない。
【0820】
注意すべきことは、光軸23−0の方向において、第一電気接続部分23−101中の絶縁層23−12は、固定本体23−11の固定突起23−111、および、導電層23−13から突出し、導電層23−13は固定本体23−111から突出することである。この方法で、確実に、導電層12とバイアス素子23−WSの接触面積が増加し、駆動メカニズムの全体の品質が改善される。
【0821】
さらに、絶縁層23−12は、バイアス素子23−WSに面する絶縁層23−12の表面上に位置するバッファ部23−121を有し、光軸23−0の方向において、バッファ部23−121とバイアス素子23−WS間にギャップ (あるいは、距離)がある。バッファ部23−121は、移動期間中にバッファされるバイアス素子23−WSを提供する機能を有し、これは、バイアス素子23−WSが衝突によりダメ−ジを受ける状況を減少させるのを助ける。いくつかの実施形態において、バッファ部23−121は軟質材料で形成され、且つ、平縁構造(あるいは、曲線、あるいは、円形)、あるいは、テーパ型構造を有し、さらに、移動期間中の衝突によるバイアス素子23−WSのダメ−ジを減少させる。
【0822】
引き続き、
図23−6Bを参照すると、バイアスアセンブリ23−Wのバイアス素子23−WSが、底板23−10の電気的接続部分23−101に組み立てられるとき、バイアス素子23−WSは、導電層23−13、絶縁層23−12、および、固定本体23−11により、内側から外側に順番に包まれるとともに、複数のクランプ力が供給される:第一クランプ力23−F1、および、第二クランプ力23−F2(たとえば、組み立てのための締め付け部品(図示しない)により供給される)。この実施形態において、第一クランプ力23−F1が第一電気接続部分23−101の中間部分に供給され、第二クランプ力23−F2が、第一電気接続部分23−101一端部に供給されて、バイアス素子23−WSを保持する。第一クランプ力23−F1は第二クランプ力23−F2と異なる:第一クランプ力23−F1は第二クランプ力23−F2より大きい。よって、バイアスアセンブリ23−Wの応力が過度に集中して、ダメ−ジを生じる状況が回避され、且つ、端部位置で供給される第二クランプ力23−F2が小さくなることも、バイアスアセンブリ23−Wによいフレキシブル効果を有させる。
【0823】
別の実施形態において、底板23−10は、さらに、第一樹脂素子23−15を有する。
図23−6Cを参照すると、第一樹脂素子23−15が、第一電気接続部分23−101中の絶縁層23−12とバイアス素子23−WS間に設置される。第一樹脂素子23−15は、第一電気接続部分23−101のバイアス素子23−WSと絶縁層23−12と直接接触する。第一樹脂素子23−15により、バイアス素子23−WSの端部は、第一電気接続部分23−101、特に、第一電気接続部分23−101中の絶縁層23−12と直接衝突するが防止されて、機構全体の信頼性を向上させる。さらに、バイアス素子23−WSの表面は保護層23−WSSを有する。光軸23−0の方向で見るとき、バイアス素子23−WSと重複する第一電気接続部分23−101の一端で、保護層23−WSSは絶縁層23−12と部分的に重複し、さらに、導電層23−13と部分的に重複する。バイアスアセンブリ23−Wが動くとき、バイアス素子23−WSの保護を強化する。
【0824】
図23−6Dは、第二電気的接続部分23−102とバイアス素子23−WSの接続を示す図である。底板23−10は、さらに、第二電気的接続部分23−102とバイアス素子23−WS中の絶縁層23−12間に位置して、直接接触する第二樹脂素子23−16を有する。前述の第一樹脂素子23−15と同様に、第二樹脂素子23−16は、さらに保護を提供し、バイアス素子23−WSが、第二電気接続部分23−102に衝突してダメ−ジを受けるのを防止する。前述の第一樹脂素子23−15、および、第二樹脂素子23−16はガラスファイバ−、あるいは、セラミック材を有し、且つ、それらは、樹脂アセンブリを構成する。
【0825】
図23−7は、底板23−10の第一電気接続部分23−101と第二電気的接続部分23−102間の距離(あるいは、ギャップ):距離23−t1を示す。つまり、二接続線は、底板23−10の表面に対して傾斜する。よって、光軸23−0に垂直な方向に示されるように、第一、および、第二電気接続部分23−101、23−102が配置される方向は、光軸23−0に垂直でも、平行でもない。
【0826】
図23−8は、底板23−10がさらに、スライダー23−17を有することを示す。スライダー23−17は、固定本体23−11と可動部材23−14間に設置され、スライダーは、滑動可能に、固定本体23−11と可動部材23−14と接触する。この方法で、バイアスアセンブリ23−WSが、可動部材23−14を、確実に、固定本体23−11を円滑に移動させ、これにより、駆動メカニズムのパフォーマンスを改善する。
【0827】
図23−9Aは、前述の底板23−10は、さらに、振動減衰(あるいは、耐震)アセンブリ23−18を有することを示す図である。本実施形態において、振動減衰アセンブリ23−18は、それぞれ、バイアスアセンブリ23−Wの複数のバイアス素子23−WSに対応する複数の(四個)減衰素子 23−181を有する。各振動減衰素子23−181はバイアス素子23−WS上に設置され、且つ、バイアス素子23−WS、および、可動素子23−14の弾性ストリングア−ム23−143と直接接触し、バイアス素子23−WSの破壊防止と衝撃吸収性の効果が達成される。この実施形態において、各振動減衰素子23−181は、第一と第二電気接続部分23−101と23−102の中間部に設置される。ギャップ(あるいは、距離)23−t2が振動減衰素子23−181間にあり、ギャップ(あるいは、距離)23−t2’が第二電気的接続部分23−102間にあり、ギャップ23−t2 と23−t2’は実質上等しい。光軸23−0の方向から見るとき、これらの振動減衰素子 23−181は対称形式で 光軸23−0を囲む。振動減衰素子23−181はファイバ−ガラス、あるいは、セラミック材を有する。
【0828】
図23−9Bは、本発明の別の実施形態の別の振動減衰アセンブリ23−18を有する底板23−10を示す。
図23−9Aの振動減衰アセンブリ23−18の実施形態と異なり、本実施形態の振動減衰アセンブリ23−18は、さらに多くの振動減衰素子:第一振動減衰素子23−181、第二振動減衰素子23−182、および、第三振動減衰素子23−183を有する。各第一振動減衰素子23−181が第一と第二電気接続部23−101と23−102の中間部に設置される;各第二振動減衰素子23−182は第一電気接続部分23−101と直接接触する;および、各第三振動減衰素子23−183は、第二電気的接続部分23−102と直接接触する。さらに、二個の隣接する振動減衰素子間に、ギャップ23-t-3、あるいは、23−t3’を有し、ギャップ23-t-3、あるいは、23−t3’はほぼ等しい。これは、さらに、衝撃吸収性効果を改善する。
【0829】
図23−9Cは、底板23−10が、別の実施形態の別の振動減衰アセンブリ23−18を有することを示す図である。
図23−9Bの耐震アセンブリ23−18の実施形態と異なり、この実施形態中のこの振動減衰アセンブリ23−18はさらに多くの振動減衰素子:第一、第二、第三、および、第四減衰素子23−181、23−182、23−183、および、23−184を有する。
図9Cと
図23−9Bの実施形態間の主な差異は、
図9Cにおいて、二個の減衰素子を有する:第二と第三減衰素子23−182と23−183間に設置され、実質上、ギャップ23−t4、23−t4’、および、23−t4’’に等しい第一と第四減衰素子23−181と23−184がそれらの減衰素子間に形成されることである。これは、さらに、減衰効果を改善する。
【0830】
総合すると、本発明の一実施形態は、可動部、底板、および、バイアスアセンブリを有する光学駆動メカニズムを提供する。可動部は、光軸を有する光学素子を支持する。底板は可動部材を有し、可動部は、底板に可動で接続される。バイアスアセンブリは少なくとも一つのバイアス素子を有し、且つ、バイアスアセンブリは底板と可動部間に位置して、可動部を底板に対して移動させる。底板は、第一電気接続部分、および、第二電気的接続部分を定義し、バイアス素子は、第一、および、第二電気接続部に接続される。第一電気接続部分は、固定本体、絶縁層、および、導電層を有し、光軸に沿って順番に重複する。導電層は、直接、且つ、電気的に、バイアス素子に接続される。光軸に沿って見るとき、絶縁層は、固定本体と導電層から突出する。
【0831】
本発明の本実施形態は、少なくとも一つの長所や効果を有し、光学駆動メカニズムがよい焦点合わせ機能、および、光学補償を有するとともに、バイアスアセンブリを保護して、移動期間中の衝突により生じるダメ−ジや破損を大幅に減少させる。いくつかの実施形態において、光学駆動メカニズムは、さらに、バイアス素子上に設置され、直接接触する樹脂アセンブリ、および、振動減衰アセンブリを有して、振動減衰効果を提供し、これにより、駆動メカニズムの品質を改善する。
【0832】
本発明のいくつかの実施形態とそれらの長所がすでに詳細に説明されているが、理解すべきことは、本発明の精神と範囲を逸脱しない限り、各種変化、代替、および、修飾が可能である。たとえば、当業者ならわかるように、ここで記述される特徴、機能、プロセス、および、材料の多くは、本発明の範囲を逸脱しない状況下で変化する。このほか、本発明の範囲は、本明細書で記述される特定の実施形態のプロセス、機器、製造、物質の組成、手段、方法、および、工程に限定されない。当業者なら本発明の開示からわかるように、現行、あるいは、未来で発展するプロセス、機器、製造、物質の組成、手段、方法、あるいは、工程は、実質上、同じ機能を実行する、あるいは、実質上、同じ結果を達成することができれば、本発明に従って使用することがきでる。したがって、本発明の請求範囲は、このようなプロセス、機器、製造、物質の組成、手段、方法、あるいは、工程を含む。このほか、各請求範囲は個別の実施形態を構成し、且つ、請求範囲は、各請求範囲と実施形態の組み合わせも含む。
【0833】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の思想を脱しない範囲内で各種の変形を加えることができる。