特開2019-139726(P2019-139726A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 深田 博幸の特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-139726(P2019-139726A)
(43)【公開日】2019年8月22日
(54)【発明の名称】汎用人工知能実現方式
(51)【国際特許分類】
   G06N 5/04 20060101AFI20190726BHJP
【FI】
   G06N5/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】書面
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-36949(P2018-36949)
(22)【出願日】2018年2月14日
(71)【出願人】
【識別番号】518071512
【氏名又は名称】深田 博幸
(72)【発明者】
【氏名】深田 博幸
(57)【要約】      (修正有)
【課題】人間の思考、感性、情動などの知的活動を、数値化、論理化し、機械化に留まらず、心理学、医学、社会学、その他広範囲に応用する汎用人工知能実現方式を提供する。
【解決手段】感覚(feeling)の観念を、確率と情報量、その応用により数値化し、事象の価値観の評価、判断をする。また、事象の内容に応じて、価値の取捨選択を行い、推論を進める。エントロピー安定化に関する評価を適用し、感情の安定を数値化する。事前処理で計算対象を取捨選択し、処理量を減らすことで高速化する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本発明は、感覚(feeling)の観念を、確率と情報量、その応用により数値化し、事象の価値観の評価、判断をする事を特徴とする。また、事象の内容に応じて、価値の取捨選択を行い、推論を進める事を特徴とする。
【請求項2】
本発明は、エントロピーの安定化に関する評価の適用により、感情の安定に関する数値化する事を特徴とする。
また、事前処理で計算対象を取捨選択し、処理量を減らし、高速化することを特徴とする。
【請求項3】
本発明は、心理的な情動においてネゲントロピー、その応用を用いて、高揚感や向上心を数値化する事を特徴とする。
【請求項4】
本発明は、問題意識、疑問の種とし「推論を開始する」元として、事象の「特異点」をトリガーとする事を特徴とする。
【請求項5】
本発明は、データの二階微分、または二回差分やその他の方法により、特異点を抽出し、知的評価の指標とすることを特徴とする。
【請求項6】
本発明は、多様なデータを二階微分、その他により特徴情報を元に抽象化し、処理の共通化を実現し、保持、評価、判断することを特徴とする。また抽象化された情報を、二階積分、その他の方法により、抽象化される前の状態に復元する事を実現する事を特徴とする。
【請求項7】
本発明は、概念オブジェを記録、作成、連携、する事により、事象の理解、連想を実現する事を特徴とする。
【請求項8】
本発明は、眼球の網膜や、その他の神経信号情報の信号を学習し、情報連携させる事により認識を行う事を特徴とする。本発明は、神経信号を生成し、運動や反応の制御を行う事を特徴とする。
【請求項9】
本発明は、思考における評価基軸を提示し、問題解決や発見、発明などを行なうことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
人工知能、情報処理、医療、医学、社会工学、心理学
【技術背景】
【0002】
1 はじめに
汎用人工知能(AGI)の構築は、精神活動を数値化、論理化する作業である。
数値化の対象は、学習や脳科学や心理学的な観点だけではなく、情動的、論理的、或いは芸術や哲学、倫理的、宗教的、その他多様な観点をも包含する。
現在のAI(人工知能)は、ご存知の通り、何かの機能に特化した分野においては、極めて高い実績を挙げるものが出てきている。
大きな成果を上げているAIは、固定化された目的と、ロジックをベースに処理を行うものであると云う特徴がある。
然し、イワユル人間や生物の脳の様な、多様な用途に向けた、汎用人工知能(AGI)を実現するための理論や、実現方式は、現時点では充分とは言い難い。
人間や動物の脳における情動活動と云うのは、理解や推論、反射と云った複雑な情報処理を行った結果を表層的に現して活動している。
どの様にして脳は処理し、表現しているのかについては、実現方式が現状においては明確にされていないと認識する。
そこで汎用人工知能を実現する為に、基礎的な理論と実現方式について考察を行った。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、人間の思考、感性、情動などの知的活動を、数値化、論理化し、機械化に留まらず、心理学、医学、社会学、その他広範に応用する事を目的とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
事象の価値感、感覚に関する考察
文章や言葉から受ける価値観、つまり感覚や感情を数値化する事は、心理活動の数値化の基礎となる考え方となる。
現在のAI技術においては、価値感と云う判断基軸を持たせる考え方は、殆ど見当たらない。
「初めて」見たニュースは面白いが、同じニュースを二度目に見ても面白く無い。
これは最初に知った際に、本編で述べる概念オブジェが生成され、次回以降はその付帯情報となるのと等価と考える事ができる。
初めて知った事象は、無から有になった訳であり、発生確率は極めて低い。
既に知っている事象は、有から有であり、発生確率は高い。
低い確率の事象を有意義、または面白いなどと感じる事を数値化するのに、情報量の考え方を適用する方式を考察した。
シャノンの情報理論における「情報量」は、事象の発生確率を元に、数値化を行うものであり、低い確率の事象の情報量は大きい傾向となる。
「情報量」の計算式を用いることにより、事象の「価値観」、「感覚」を数値化する事ができると考察する。
情報の価値の大小は、即ち、感覚(feeling)の大小、強弱に置き換える事が出来る。
本編で述べる多様な抽象化された事象に対して、価値観を付与することは、「感覚」と云うものと等価と考える事ができる。
つまり考えるのではなく、感覚(feeling)で物事を判断する事が出来る様になる。
Don′t think.Feel.
定められた固定ロジックによる判断ではなく、発生した事象の持つ情報の価値を元に判断をする事が出来るのと等価と考える事ができる。
また価値観の評価は、時系列、事象間、形而上(メタファー)などによるものが混在し、各々はRNN(再帰的ニューラルネットワーク)で評価できる。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、感覚(feeling)の観念を、確率と情報量、その応用により数値化し、事象の価値観の評価、判断をする事を特徴とする。
また、事象の内容に応じて、価値の取捨選択を行い、推論を進める事を特徴とする。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
感情の安定に関する考察
違和感がある、つまり特異点において、如何に判断をすべきかについて、数値化、論理化する事は、心理的、社会的な行動に対する基本理論となる。
現在のAIでは、人間の感情を認識する研究などは進んでいるが、「AI自身の感情」については表面上に留まり、踏み込んだ提案は殆ど見当たらない。
また、感情の安定について、何を以て判断するかと云った考え方は、哲学や心理学の分野においても適切な提案を見つける事は困難である。
違和感を無くしていく、つまり特異点に着目し、問題を解決するための多数の事象から最適解を選択する際に、判断する基軸について考察した。
事象を選択する判断基軸として、エントロピーの考え方を適用することにより、問題の抽出と、事象の安定化の判断基軸とする方式を考察した。
エントロピーとは例えば、物理的な熱などが放散されて、周りと同化し、安定した状態になる、といった様な事を表現するためのものである。
つまり、エントロピーが最大(特異点が0=無)になると云う事は、問題点がなくなり違和感が無い、安定した状況と等価と見做すことができる。
家で洗濯物を散らかす事に対する「違和感」に対し、どの選択肢を取れば「平穏」になるのかについて、エントロピーの増大、つまり事象の安定化で判断、選択する。
また評価の対象(テリトリ)を、個人や家族から、組織、集団、地域、国家、世界、宇宙、全宇宙と広げていく事により、評価の結果が変わる。
狭いテリトリにおける事象の価値評価、判断においては、判断が偏狭になると云うのは、実世界においても納得感がある。
自己中心的な範囲の考え方や行動は、概ね社会的にエントロピーの低下を齎し、特異点として認識され、注意、改善の対象とされるのが一般的である。
全宇宙を対象とし、空や無(0=安定)を最上とするのは、禅の基本であり、またVedanta哲学や大乗仏教、その他の博愛主義的なものなどにも通じる考え方である。
無の境地、つまり「悟り」とは、総てが落ち着いた、エントロピー最大の安定した状態と等価であると考えることができる。
応用編で述べる自発的問題の抽出と、価値観による選択により、悟りの境地を目指し、社会的、精神的に安定した行動を選択する事が出来る様になると考える。
また倫理的な観点から、汎用AIにはアシモフの「ロボット三原則」やその他の理性と良心と云う観念は、欠く事が出来ないものである事である。
例えば戦争。産業革命以前、人間がエネルギー源であり、土地が収入源で在った場合は、陣取り合戦=戦争が利益を生む最大の手段であった。
現代においては、人や土地よりも、工業生産や金融ビジネスの方が利益を生み、戦争はお金を使うだけで、利益にならない。
冷静に論理的な判断をするならば、現代において戦争はメリットもなく、利益も生まないものであり、それを選択する事は論理的、数学的には却下される。
このように社会、地域、地球と、より広範なテリトリに対する、事象の価値評価、判断を行う事が、常識的な判断となる可能性を持つと考察する。
また機械化によって、人間の脳においては困難であった、より広範なテリトリを対象とした事象の評価を、実行する事が出来る可能性を秘めていると考える。
ビッグバンやブラックホールの謎解きを、粛々と行ない、大統一理論を見いだすことができ…れば本望である。
また、現在のAIにおいては、事象の判断基軸が無い事により、選択肢に対して、総当たりで計算を行い、結果を求める方式が主流である。
適切な判断基軸を持つことで、事前処理で計算対象を取捨選択し、総当たりではなく、処理量を減らし、高速化する事が可能と考察する。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、エントロピーの安定化に関する評価の適用により、感情の安定に関する数値化する事を特徴とする。
また、事前処理で計算対象を取捨選択し、処理量を減らし、高速化することを特徴とする。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
向上心、高揚に関する考察
脳は安定を求めるとともに、向上心をも求めるものである。
人はエキサイティングな音楽やショー、人を出し抜いたスペシャルな生活などを求めるといった、感情を持つものである。
またそれを表面上に出すか否か、また実現できない場合にはそれらを忌み嫌い反動的になるなど、複雑な心理も働くが、それは応用編における考察とする。
向上心のロジック、数値化は、エントロピーとは逆の考え方が必要となり、補足する考え方が必要となる。
そこでネゲントロピーの考え方を導入することにより、これらを実現する方式について考察した。
ネゲントロピーとは、ネガティブ(負の)エントロピーの事であり、シュレディンガーの「生命とは何か」(What is life?)で述べられたものである。
ネゲントロピーは集約する方向で情報の価値を見いだし、エントロピーは拡散する方向で安定する。
当初は、スター・ウォーズのダークサイドを数値化するために、検討したものであるが、その副産物である。
「善の研究」、ダークサイド、Krishna Yajurvedaの調査は、応用編において考察した事項を記載する。
パッションやインパクトと云った感情の高揚を好ましいと判断するのは、ネゲントロピーによる情報量の評価基軸と等価と考察される。
しかし心理的なインパクトは発現度数を重ねる、または時間が経過すると供に低減するものである。
つまり時系列的な情報量の減少により、ネゲントロピーによる高揚感は一時的なもので、全体的にはエントロピーの安定の方向に落ち着くと考察する。
エキサイティングで裕福な生活も、継続すると当たり前になり、感動も高揚感もなくなり、平常の生活となる。逆もまた真也。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、心理的な情動においてネゲントロピー、その応用を用いて、高揚感や向上心を数値化する事を特徴とする。
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
自発的な問題意識に関する考察
人間の脳は、自発的に目的を産み出し、ロジックを組み立てることを行っている点においてアドバンテージを持っている。
何を以て目的とし、何を以て結論とするのかと云った、人間にとっては当たり前のことを、数値化、論理化する方式について考察した。
現在のAIにおいて欠落している、自発的な問題意識の産み出し方について、コナンドイルの小説よりヒントを得た。
シャーロック・ホームズは、依頼者の靴に付いた汚れで、彼がどの様な来歴かを推論した。
シャーロックはその問題に対して、まるで小説の様に正確に推理した。
此処までは、今までのAIによるイベントドリブンな論理展開による処理構造。
さて、シャーロックは何故、推論を始めたのだろうか?と云う処に本題がある。
シャーロックは、通常では存在し得なかった土と云う「特異点」が靴にあった事により、推論を始めたと此処では云う事ができる。
つまり「通常」の状態に対して、「特異点」を発見し、それを元に推論を始めることは、自発的な問題意識と等価と考えることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、問題意識、疑問の種とし「推論を開始する」元として、事象の「特異点」をトリガーとする事を特徴とする。
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
特異点抽出に関する考察
データの特異点の抽出を行うのに、効率的、且つ、汎用性の高い方式について考察した。
現在のAIにおいて、特にディープラーニングでは、特異点の抽出などの実装も多くされてきており、進化してきている。
但し、その殆どが特定分野に特化した、固定的な用途に限られたものであると云える。
データの処理を最小限にするには、特異点だけの情報を処理する事ができるのが、最適である。
情報を二階微分すると、変化の無い部分の情報は0(zero)になる。
情報の入力時に、プリプロセスとして、二階微分によるデータ処理を行う事で、後方では特異点の情報(0以外)のみに着目して処理することができる。
また、適切に積分することにより、適宜の精度を以て、元データの不可逆的復元も可能となる。
また情報が0(zero=無)、つまり特異点の無い状況とは、「平穏」で「安定」した状態と等価であると云える。
二階微分、二回差分、他の情報圧縮により特異点の抽出だけではなく、処理の簡素化、情報の圧縮を可能とし、また本編で述べるデータの抽象化を実現する。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、データの二階微分、または二回差分やその他の方法により、特異点を抽出し、知的評価の指標とすることを特徴とする。
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
多様な情報の取り扱いに関する考察
人間には五感がある。
五感で感じた事象を、同様な観点で扱うことが、自然にできている。
脳は、文章や映像、音、その他の多様な事象に対して、例えば「滑らか」、「穏やか」とか「荒い」、「鋭い」と云った同様な感覚を感じ取る事ができる。
通常のAIでは、各々のデータのフォーマットが違うので、多様な情報を同様に扱う事は困難である。
同じ感覚を、違うデータから得るには、データの抽象化を行い、同様の処理を行えるようにすることによって実現できると考えた。
データの抽象化を行う方式として、データの二階微分を行い、その情報の特徴を抽出する方式に着目した。
二階微分では、特異点の抽出時に、その変化の大きさを数値化するので、その数値そのものが特徴と為り得る。
多様なデータを、二階微分により抽象化する事により、変化の特徴にのみ着目して処理を行う事が出来る様になる。
これにより多様なフォーマットのデータの特徴を、同様な処理で取り扱う事が出来る様になる。
例えば「穏やか−鋭敏」、「大きい−小さい」、「早い−遅い」、「シンプル―複雑」と云った感覚を、抽象化された情報に対し共通化して評価が出来る。
つまり多様な「映像」、「音」、「事象」、「文章」、その他のデータ情報を、抽象化によって同じ表現、評価を行う属性情報を持たせるのと等価となる。
事象や文章なども、本編で述べる情報量による数値化を図る事で、特徴情報を抽象化し、同様の処理の対象に出来る様になる。
また、例えば映像と音を同時に入力する事で、本編で述べる映像の概念オブジェと、音の概念オブジェを連携して学習し、連想する事が出来る様になる。
J.S.バッハのブランデンブルク協奏曲における、滑らか主旋律と、複雑な副旋律の掛け合いは、風に吹かれる、複雑なレースのカーテンの様にも感じる。
また同じ花火を見て、或る人は美しいと思い、或る人は空襲の爆弾を連想して恐怖を感じる。
また風景や文章の印象から、音楽の曲調を連想し、作り出すと云った事についても、別途の応用編において考察を記載する。
音調のメジャー、マイナーと基音周波数に対する変調率、可視光帯における波長と、暖色、寒色等に関する考察についても、応用編において記載する。
力強さや滑らかさ、シンプルさや複雑さなどと云う特徴、特異点による類似抽出についても、二階微分、及び形而上認知等の応用編において考察を記載する。
このように、多様な情報を抽象化することにより、例えば音楽と視覚と云う、全く別の物に対して、同様な特徴を持つ情報として、取り扱うが出来る様になる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、多様なデータを二階微分、その他により特徴情報を元に抽象化し、処理の共通化を実現し、保持、評価、判断することを特徴とする。
また抽象化された情報を、二階積分、その他の方法により、抽象化される前の状態に復元する事を実現する事を特徴とする。
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
理解、認知に関する考察
子供の描く絵から、理解と云うもののヒントを得た。
岡崎市世界子ども美術博物館に以前、2歳児から幼児までの成長期に、1歳毎に描いた絵を並べた展示がされていた。
これらの子供の絵からインスパイアされたことで、一番重要な事は、最初の2歳児のグルグル=「何か」である。
我思う。故に我在り。
最初に「何か」が在る。
その「何か」に、「顔」つまり「人」、または「自我」という概念オブジェが追加、連携される。
次に、顔には目鼻口の様な概念オブジェが追加、連携され、また胴体や手足の概念オブジェが追加、連携される。
次には、各々の部品にサイズ感や、各々の形状と云う概念オブジェが追加、連携される。
次には、家族や自分、花や太陽と云った概念オブジェが「新たに追加」される。
これらの詳細化を繰り返すと、遂には細密画の様な概念オブジェさえも延長線上で可能となると考える。
延長線上の概念オブジェ処理については、RNN(再帰的ニューラルネットワーク)の手法を応用することで実現する事が可能と考察する。
概念オブジェに対するRNNの適用は、知劇な概念における形而上(メタファー)の表現と、等価と考える。
概念に、他の概念を追加、つまり付加情報としてリンクを持たせ連携することにより、概念をより強固なものにしていく事ができる。
翻訳せずとも同じものをイメージが出来る。
概念オブジェは、概念そのものである。
概念オブジェを生成することを、「認知」、「理解」することと等価であると位置付ける。
また概念として「理解」し「記号(言語)」や「感覚(印象)」、その他の概念の連携、補足は、学習により理解を深めるのと等価と見做す事ができる。
尚、いわゆるオブジェクト指向プログラミングとは、対象が「プログラムコード」と「知的概念」の違いがある。
よって此処では、オブジェクト(Object)とは別の、’c’を外したオブジェ(Objet)と呼ぶ事とし、区別する。
2歳児のグルグル=「何か」から、概念オブジェ(Image objet)をインスパイアされた事を感謝する。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、概念オブジェを記録、作成、連携、する事により、事象の理解、連想を実現する事を特徴とする。
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
生体への応用に関する考察
汎用性の高い人工知能は、生体に対してどの様な事ができるのかについて考察を行った。
可能性の話であり、生体に対する実証実験などの裏付けが必要であるので、本発明については仮想的な範囲の考察に留まる。
眼球の網膜や、その他の神経から得られる信号情報のパルス信号に対して、概念オブジェとして学習し、付帯情報を連携させる事は可能と考察する。
これを実現する事により、動物の神経活動をシミュレーションし、概念オブジェとして理解する事が可能となる。
また、学習した身体への信号情報を生成する事により、生体活動の補助を行う事が可能となる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、眼球の網膜や、その他の神経信号情報の信号を学習し、情報連携させる事により認識を行う事を特徴とする。
本発明は、神経信号を生成し、運動や反応の制御を行う事を特徴とする。
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
発明や問題解決、思考などに関する考察
発明とは、ある問題に対して、知識の積み重ねの上で、組み合わせや取捨選択などを行い、有為性を見出したもの、と等価と見做す事ができる。
発明の前には、着想、連想、気付き、評価、といった思考、評価が行われる。
問題解決の例としては、次のようになる。
アインシュタインも、例えば数学や天文学などの基礎科学が確立されていないギリシャ時代において、同じ成果を見出せたかどうかは疑問である。
発明や発見は、その基礎となる知識の上で、初めて成立するものであると考える。
勿論、その基礎となる考え方を自力で生み出す事は可能であるが、自力で考える(知識の組み合わせを評価する)のは、時間と労力が掛かり効率的ではない。
ミームによる学習は、発明や発見に対する効率を大きく高めるものであると考察する。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、思考における評価基軸を提示し、問題解決や発見、発明などを行なうことを特徴とする。