特開2019-140052(P2019-140052A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-140052(P2019-140052A)
(43)【公開日】2019年8月22日
(54)【発明の名称】端子台
(51)【国際特許分類】
   H01R 9/00 20060101AFI20190726BHJP
【FI】
   H01R9/00 B
   H01R9/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-24756(P2018-24756)
(22)【出願日】2018年2月15日
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】亀井 勇人
(72)【発明者】
【氏名】桂 謙二
【テーマコード(参考)】
5E086
【Fターム(参考)】
5E086JJ12
5E086LL04
5E086LL07
5E086LL15
(57)【要約】
【課題】使用しない端子にケーブルが誤って接続されることを防ぐことが可能な端子台を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの入力端子(第1および第2の入力端子32,34)および少なくとも1つの出力端子(第1および第2の出力端子31,33)を有する端子台本体22を備える。端子台本体22に揺動自在に取付けられた絶縁体からなる揺動部材23を備える。揺動部材23は、第1および第2の入力端子32,34と第1および第2の出力端子31,33とのうち、いずれか一方の端子に接続されるケーブル39の配線経路を横切る遮蔽位置と、この配線経路が開放される開放位置との間で揺動する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの入力端子および少なくとも1つの出力端子を有する端子台本体と、
前記端子台本体に揺動自在に取付けられた絶縁体からなる揺動部材とを備え、
前記揺動部材は、
前記入力端子と前記出力端子とのうち、いずれか一方の端子に接続されるケーブルの配線経路を横切る遮蔽位置と、
前記配線経路が開放される開放位置との間で揺動することを特徴とする端子台。
【請求項2】
請求項1記載の端子台において、
前記入力端子と前記出力端子は、前記端子台本体に並べて設けられ、
前記揺動部材は、前記入力端子と前記出力端子とが並ぶ方向に延びる形状に形成されているとともに、前記遮蔽位置に位置付けられた状態において、前記入力端子と前記出力端子とのうちの前記一方の端子に接続されるケーブルの配線経路を遮る遮蔽板と、他方の端子に接続されたケーブルの配線経路の一部となる切欠きとを有していることを特徴とする端子台。
【請求項3】
請求項2記載の端子台において、
前記入力端子は、第1の入力端子と第2の入力端子とによって構成され、
前記出力端子は、前記第1の入力端子に導通された第1の出力端子と、前記第2の入力端子に導通された第2の出力端子とによって構成されていることを特徴とする端子台。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のうちいずれか一つに記載の端子台において、
前記揺動部材が前記遮蔽位置に位置している状態と、
前記揺動部材が前記開放位置に位置している状態とのうち、少なくともいずれか一方の状態で前記端子台本体に対する前記揺動部材の揺動を規制する係止構造を備えていることを特徴とする端子台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端子に接続されるケーブルの配線経路を遮る部材を備えた端子台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の電子機器に給電するにあたっては、個々の電子機器に電源供給プラグを設けることはせずに、例えば特許文献1に記載されているような「渡り配線」という配線方式を採ることがある。この「渡り配線」によれば、各電子機器の電源部どうしがケーブルによって互いに接続される。
【0003】
複数の電子機器どうしを接続する渡り配線は、例えば図12に示すように行われる。図12には第1〜第3の電子機器1〜3が図示されている。第1の電子機器1は、第1の端子台4を備え、第2の電子機器2は、第2の端子台5を備えている。第3の電子機器3は、第3の端子台6を備えている。
第1〜第3の端子台4〜6は、図13に示すように、端子台本体7と、この端子台本体7に設けられた第1の入力端子8、第1の出力端子9、第2の入力端子10、第2の出力端子11などをそれぞれ備えている。
【0004】
第1の入力端子8と第1の出力端子9とは、第1の導通部12を介して互いに導通されている。第2の入力端子10と第2の出力端子11とは、第2の導通部13を介して互いに導通されている。
図12に示す3台の電子機器1〜3のうち、最も左に位置する第1の電子機器1は、第1の電源ケーブル14を介して電源15に接続されている。第1の電源ケーブル14は、第1の端子台4の第1および第2の入力端子8,10に接続されている。
【0005】
この第1の端子台4の第1および第2の出力端子9,11は、第2の電源ケーブル16を介して第2の端子台5の第1および第2の入力端子8,10に接続されている。このため、第2の電子機器2は、第2の電源ケーブル16によって給電される。第2の端子台5の第1および第2の出力端子は9,11、第3の電源ケーブル17を介して第3の端子台6の第1および第2の入力端子8,10に接続されている。このため、第3の電子機器3は、第3のケーブル17によって給電される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−329589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
渡り配線によって配線を行うにあたっては、ケーブルが全く接続されていない端子台に新たに電源ケーブルを接続するときに接続先を間違えるおそれがあった。例えば、図14に示すように、第1〜第3の電源ケーブル14,16,17が第1の入力端子8と、この第1の入力端子8に隣接する第1の出力端子9とに接続されることがある。このような場合は、第1〜第3の電源ケーブル14,16,17がショート状態になり、電子機器が壊れるおそれがある。
【0008】
本発明の目的は、使用しない端子にケーブルが誤って接続されることを防ぐことが可能な端子台を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的を達成するために、本発明に係る端子台は、少なくとも1つの入力端子および少なくとも1つの出力端子を有する端子台本体と、前記端子台本体に揺動自在に取付けられた絶縁体からなる揺動部材とを備え、前記揺動部材は、前記入力端子と前記出力端子とのうち、いずれか一方の端子に接続されるケーブルの配線経路を横切る遮蔽位置と、前記配線経路が開放される開放位置との間で揺動するものである。
【0010】
本発明は、前記端子台において、前記入力端子と前記出力端子は、前記端子台本体に並べて設けられ、前記揺動部材は、前記入力端子と前記出力端子とが並ぶ方向に延びる形状に形成されているとともに、前記遮蔽位置に位置付けられた状態において、前記入力端子と前記出力端子とのうちの前記一方の端子に接続されるケーブルの配線経路を遮る遮蔽板と、他方の端子に接続されたケーブルの配線経路の一部となる切欠きとを有していてもよい。
【0011】
本発明は、前記端子台において、前記入力端子は、第1の入力端子と第2の入力端子とによって構成され、前記出力端子は、前記第1の入力端子に導通された第1の出力端子と、前記第2の入力端子に導通された第2の出力端子とによって構成されていてもよい。
【0012】
本発明は、前記端子台において、前記揺動部材が前記遮蔽位置に位置している状態と、前記揺動部材が前記開放位置に位置している状態とのうち、少なくともいずれか一方の状態で前記端子台本体に対する前記揺動部材の揺動を規制する係止構造を備えていてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、揺動部材が遮蔽位置に位置付けられることにより、ケーブルの配線経路が遮断される。このため、使用しない端子の配線経路が遮られるように揺動部材を遮蔽位置に位置付けることにより、この端子にケーブルを接続することができなくなる。
したがって、本発明によれば、使用しない端子にケーブルが誤って接続されることを防ぐことが可能な端子台を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る端子台の斜視図である。
図2】本発明に係る端子台の斜視図である。
図3】端子台本体の平面図である。
図4】揺動部材が遮蔽位置に位置付けられた端子台の平面図である。
図5】第1および第2の入力端子にケーブルを接続した状態の端子台の平面図である。
図6】揺動部材が開放位置に位置付けられた端子台の平面図である。
図7】第1および第2の出力端子にケーブルを接続した状態の端子台の平面図である。
図8】係止構造の一部を示す側面図である。
図9】係止構造の一部を示す断面図である。
図10】端子台の変形例を示す平面図である。
図11】端子台の変形例を示す平面図である。
図12】渡り配線を説明するための模式図である。
図13】従来の端子台の平面図である。
図14】従来の端子台の電源ケーブルが接続される過程を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る端子台の一実施の形態を図1図9を参照して詳細に説明する。
図1に示す端子台21は、例えば制御コントローラ(図示せず)などの電子機器に取付けられ、この電子機器への給電あるいは制御信号の送受信などを行うために用いるものである。この実施の形態においては、「渡り配線」という配線方式で給電用のケーブルを配線する端子台の一例を示す。
【0016】
この端子台21は、角柱状に形成された端子台本体22と、この端子台本体22の一側部に揺動自在に取付けられた揺動部材23とを備えている。端子台本体22および揺動部材23は、それぞれ絶縁体によって形成されている。
端子台本体22の一側面22aには、図2に示すように、第1〜第4のケーブル挿入穴24〜27の一端が開口している。これらの第1〜第4のケーブル挿入穴24〜27は、端子台本体22の一側面22aから端子台本体22の内部に延びている。
【0017】
端子台本体22の内部であって第1〜第4のケーブル挿入穴24〜27の他端と対応する部位には、4個の端子31〜34が設けられている。第1〜第4のケーブル挿入穴24〜27と、4個の端子31〜34は、図3に示すように、それぞれ端子台本体22の長手方向(図3においては上下方向)に所定の間隔をおいて並んでいる。
【0018】
4個の端子31〜34のうち、端子台本体22の一端(図3において上端)に最も近接する端子31は、図3に示すように、隣接する他の端子32に第1の導通部35を介して導通されている。また、端子台本体22の他端に最も近接する端子34は、隣接する他の端子33に第2の導通部36を介して導通されている。以下においては、図3において最も上に位置する端子31を第1の出力端子31といい、この第1の出力端子31の下に位置する端子32を第1の入力端子32という。また、図3において、第1の入力端子32の下に位置する端子33を第2の出力端子33といい、この第2の出力端子33の下に位置する端子34を第2の入力端子34という。
【0019】
すなわち、この実施の形態による端子台本体22には、第1の入力端子32と第2の入力端子34とからなる入力端子37と、第1の出力端子31と第2の出力端子33とからなる出力端子38とが設けられている。これらの入力端子37と出力端子38は、互いに隣り合うように端子台本体22に並べて設けられている。
上述した第1の導通部35は、第1の入力端子32と第1の出力端子31とを導通している。第2の導通部36は、第2の入力端子34と第2の出力端子33とを導通している。
【0020】
これらの端子31〜34は、それぞれいわゆる差込形コネクタと同等の構造で、ケーブル39(図1および図2参照)が挿入されることによりケーブル39に電気的に接続されるとともに、ケーブル39を外れることができないように保持する。ケーブル39は、第1〜第4のケーブル挿入穴24〜27を通して端子31〜34に接続される。
第1のケーブル挿入穴24には、第1の出力端子31に接続されるケーブル39が挿入される。第2のケーブル挿入穴25には、第1の入力端子32の接続されるケーブル39が挿入される。
【0021】
第3のケーブル挿入穴26には、第2の出力端子33に接続されるケーブル39が挿入される。第4のケーブル挿入穴27には、第2の入力端子34に接続されるケーブル39が挿入される。このため、第1〜第4のケーブル挿入穴24〜27は、それぞれ端子31〜34に接続されるケーブル39の配線経路L1〜L4(図2参照)の一部になる。
【0022】
揺動部材23は、上述した端子31〜34が並ぶ方向に延びる板状であって、端子台本体22の上述した一側面22aと同等の大きさの板状に形成されている。この揺動部材23の長手方向の両端部は、端子台本体22の長手方向に延びる2つの支軸41,41(図3参照)を介して端子台本体22に揺動自在に連結されている。支軸41は、揺動部材23の長手方向の両端部であって、幅方向の一端部を支持している。
【0023】
このため、揺動部材23は、幅方向の一端部(図1においては左上側の端部)を中心にして端子台本体22に対して揺動する。この揺動部材23は、図1に示すように端子台本体22と重なる遮蔽位置P1と、図2に示すように端子台本体22の一側面22aに対して起立する開放位置P2との間で揺動する。この実施の形態による支軸41は、端子台本体22に立設され、揺動部材23の両端部に設けられた支持板42に回動自在に嵌合している。
【0024】
この支持板42の揺動端部には、図8に示すように、第1の爪43が設けられている。この第1の爪43は、揺動部材23が開放位置P2に位置付けられた状態で端子台本体22の第1の突起44に係止される。第1の爪43が第1の突起44に係止されることにより、揺動部材23が開放位置P2に保持される。第1の爪43が第1の突起44に係止された係止状態は、揺動部材23が開放位置P2から遮蔽位置P1に向けて揺動し、第1の爪43が第1の突起44から外れることによって解消される。
【0025】
この実施の形態による揺動部材23の幅方向の他端側(揺動端側)は、3種類の機能部を有している。これらの機能部とは、図1に示すように、揺動部材23の素材をそのまま用いて形成された第1および第2の遮蔽板45,46と、揺動部材23の幅方向の他端が開放端となる第1および第2の切欠き47,48と、第2の爪49(図8参照)である。 第1の遮蔽板45と第2の遮蔽板46は、図4に示すように、揺動部材23が遮蔽位置P1に位置している状態において、第1のケーブル挿入穴24と第3のケーブル挿入穴26とを塞ぐ位置に形成されている。
【0026】
揺動部材23が遮蔽位置P1に位置している状態において、第1の遮蔽板45は、第1の出力端子31に接続されるケーブル39の配線経路L1を遮り、第2の遮蔽板46は、第2の出力端子33に接続されるケーブル39の配線経路L3を遮る。第1および第2の遮蔽板45,46は、図6に示すように揺動部材23が開放位置P2に位置付けられることによって、配線経路L1,L3から外れる。
【0027】
第1の切欠き47と第2の切欠き48は、図4に示すように、揺動部材23が遮蔽位置P1に位置している状態において、第2のケーブル挿入穴25と第4のケーブル挿入穴27とがこれらの切欠き47,48を通して露出する位置に形成されている。揺動部材23が遮蔽位置P1に位置している状態において、第1の切欠き47は、第1の入力端子32に接続されるケーブル39の配線経路L2の一部となり、第2の切欠き48は、第2の入力端子34に接続されるケーブル39の配線経路L4の一部となる。
【0028】
すなわち、揺動部材23は、遮蔽位置P1と開放位置P2とのいずれの位置においても、上述した配線経路L2,L4を遮ることはない。
このため、この実施の形態による揺動部材23は、第1および第2の出力端子31,33に接続されるケーブル39の配線経路L1,L3を横切る遮蔽位置P1と、これらの配線経路L1,L3が開放される開放位置P2との間で揺動する。
【0029】
第2の爪49は、図9に示すように、揺動部材23の幅方向の他端(揺動端)に凸設されており、揺動部材23が遮蔽位置P1に位置付けられた状態で端子台本体22の第2の突起50に係止される。第2の爪49が第2の突起50に係止されることにより、揺動部材23が遮蔽位置P1に保持される。第2の爪49が第2の突起50に係止された係止状態は、揺動部材23が遮蔽位置P1から開放位置P2に向けて揺動し、第2の爪49が第2の突起50から外れることによって解消される。
【0030】
これらの第2の爪49と第2の突起50とからなる係止部51は、上述した第1の爪43と第1の突起44とからなる係止部52(図8参照)と協働して係止構造53(図1参照)を構成するものである。この実施の形態においては、この係止構造53が請求項4に記載した発明でいう「係止構造」に相当する。この係止構造53は、揺動部材23が遮蔽位置P1に位置している状態と、揺動部材23が開放位置P2に位置している状態との両方の状態において、端子台本体22に対する揺動部材23の揺動を規制する。
【0031】
次に、このように構成された端子台21を使用して「渡り配線」の方式で給電用のケーブル39を配線する場合の手順を図4図7を用いて説明する。
この端子台21に最初にケーブル39を接続する作業は、図4に示すように、揺動部材23を遮蔽位置P1に位置付けた状態で行う。この状態においては、第1および第3のケーブル挿入穴24,26が第1および第2の遮蔽板45,46によって遮られている。このため、最初のケーブル39を第1および第3のケーブル挿入穴24,26に挿入することはできない。
【0032】
一方、第2および第4のケーブル挿入穴25,27は、第1および第2の切欠き47,48を通して露出している。このため、図5に示すように、最初のケーブル39は、第1および第2の切欠き47,48を通して第2および第4のケーブル挿入穴25,27に挿入される。
第1の切欠き47に挿入されたケーブル39は、第2のケーブル挿入穴25を通って第1の入力端子32に接続される。第2の切欠き48に挿入されたケーブル39は、第4のケーブル挿入穴27を通って第2の入力端子34に接続される。このようにケーブル39が配線されることにより、第1および第2の入力端子32,34を介して電子機器(図示せず)に電力が供給される。
【0033】
このように2本のケーブル39の配線が行われた後、「渡り配線」の方式でケーブル39を配線するためは、先ず、揺動部材23を遮蔽位置P1から揺動させて開放位置P2に位置付ける。このように揺動部材23が揺動することにより、図6に示すように、第1および第3のケーブル挿入穴24,26が露出する。揺動部材23が開放位置P2に位置付けられると、図8に示すように、第1の爪43が第1の突起44に係止され、揺動部材23がその位置に保持される。
揺動部材23が開放位置P2に保持されている状態において、図7に示すように、これらの第1および第3のケーブル挿入穴24,26に渡り配線用のケーブル39を挿入する。第1のケーブル挿入穴24に挿入されたケーブル39は、第1の出力端子31に接続される。
【0034】
第3のケーブル挿入穴26に挿入されたケーブル39は、第2の出力端子33に接続される。第1の出力端子31は第1の入力端子32に第1の導通部35を介して導通され、第2の出力端子33は第2の入力端子34に第2の導通部36を介して導通されているから、第1の出力端子31に接続されたケーブル39と第2の出力端子33に接続されたケーブル39にも電力が供給されるようになる。
【0035】
この実施の形態による端子台21においては、揺動部材23が遮蔽位置P1に位置付けられることにより、第1および第2の出力端子31,33に接続されるケーブル39の配線経路L1,L3が遮断される。このため、端子台21に最初にケーブル39を接続するときに使用しない端子(第1および第2の出力端子31,33)の配線経路が遮られから、これらの第1および第2の出力端子31,33にケーブル39を接続することができなくなる。
したがって、この実施の形態によれば、使用しない端子にケーブルが誤って接続されることを防ぐことが可能な端子台を提供することができる。
【0036】
この実施の形態による入力端子(第1および第2の入力端子32,34)と出力端子(第1および第2の出力端子31,33)は、互いに隣り合うように端子台本体22に並べて設けられている。揺動部材23は、これらの端子31〜34が並ぶ方向に延びる形状に形成されている。また、揺動部材23は、遮蔽位置P1に位置付けられた状態において、一方の端子(第1および第2の出力端子31,33)に接続されるケーブル39の配線経路L1,L3を遮る第1および第2の遮蔽板45,46と、他方の端子(第1および第2の入力端子32,34)に接続されたケーブル39の配線経路L2,L4の一部となる第1および第2の切欠き47,48とを有している。
【0037】
この実施の形態においては、揺動部材23が遮蔽位置P1に位置付けられることにより、最初にケーブル39を接続するときに使用しない端子(第1および第2の出力端子31,33)の配線経路L1,L3が第1および第2の遮蔽板45,46によって遮られ、使用可能な端子(第1および第2の入力端子32,34)の配線経路L2,L4が第1および第2の切欠き47,48を介して開放される。
【0038】
使用可能な端子にケーブル39を接続した後に揺動部材23が開放位置P2に位置付けられることにより、第1および第2の遮蔽板45,46が出力端子(第1および第2の出力端子31,33)の配線経路L1,L3から外れる。このため、第1および第2の遮蔽板45,46によって遮られていた配線経路L1,L3が開放され、使用しない端子(第1および第2の出力端子31,33)にもケーブル39を接続できるようになる。
したがって、この実施の形態によれば、複数の端子に優先順位をつけることができるから、接続順序を有するケーブルを接続する場合であっても誤接続を防ぐことができる。
【0039】
この実施の形態による入力端子37は、第1の入力端子32と第2の入力端子34とによって構成されている。出力端子38は、第1の入力端子32に導通された第1の出力端子31と、第2の入力端子34に導通された第2の出力端子33とによって構成されている。
このため、この実施の形態に示したように、第1および第2の入力端子32,34に電源用のケーブル39を接続し、その後、第1および第2の出力端子31,33に渡し配線となるケーブル39を接続することができる。
したがって、この実施の形態によれば、ケーブルが全く接続されていない状態であっても、ケーブルの接続先を間違えることなく渡り配線によって配線を行うことが可能な端子台を提供することができる。
【0040】
この実施の形態による端子台21においては、揺動部材23が遮蔽位置P1に位置している状態と、揺動部材23が開放位置P2に位置している状態との両方で端子台本体22に対する揺動部材23の揺動を規制する係止構造53を備えている。
この実施の形態において、揺動部材23が遮蔽位置P1に位置している状態で端子台本体22に対する揺動が係止構造(第2の爪49と第2の突起50)によって規制されることにより、使用しない端子(第1および第2の出力端子31,33)のケーブル39の配線経路L1,L3が不必要に開放されることを防ぐことができるから、誤接続を防ぐうえで信頼性が高くなる。
【0041】
また、揺動部材23が開放位置P2に位置している状態で端子台本体22に対する揺動部材23の揺動が係止部51(第1の爪43と第1の突起44)によって規制されることにより、全ての端子31〜34にケーブル39が接続されている状態で揺動部材23が端子台本体22に対して不必要に揺動することを防ぐことができる。このため、揺動部材23が例えば振動でケーブル39や端子台本体22に繰り返し接触して騒音が生じることを防ぐことができる。
【0042】
(端子台の変形例)
上述した実施の形態に示した端子台21は、4個の端子31〜34を備えたものである。しかし、本発明は、少なくとも1個の入力端子と、少なくとも1個の出力端子とを備えている端子台であれば、どのような端子台であっても適用可能である。すなわち、本発明は、例えば、図10に示すように2個の端子61,62を備えた端子台63や、図11に示すように、6個の端子31〜34,64,65を備えた端子台66にも適用可能である。図10および図11において、図1図9によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
【0043】
図10に示す端子台63は、1個の入力端子61と、1個の出力端子62とを備えている。図10に示す端子台本体22は、入力端子61にケーブル(図示せず)を挿入するための第5のケーブル挿入穴71と、出力端子62にケーブル39を挿入するための第6のケーブル挿入穴72とが形成されている。
この端子台63の揺動部材23は、出力端子62に接続されるケーブルの配線経路を遮る遮蔽板73を備えている。
【0044】
図11に示す端子台66は、第1および第2の入力端子32,34と第1および第2の出力端子31,33との他に、第3の出力端子64と第4の出力端子65とを備えている。第3の出力端子64は、第3の導通部74を介して第1の入力端子32に導通され、第4の出力端子65は、第4の導通部75を介して第2の入力端子34に接続されている。 図11に示す端子台本体22には、第3の出力端子64にケーブル(図示せず)を挿入するための第7のケーブル挿入穴76と、第4の出力端子65にケーブルを挿入するための第8のケーブル挿入穴77とが形成されている。
また、図11に示す端子台66は、第1および第2の遮蔽板45,46と第1および第2の切欠き47,48とを有する第1の揺動部材81と、第3および第4の出力端子64,65に接続されるケーブルの配線経路を選択的に遮る第2の揺動部材82とを備えている。
【0045】
第1および第2の揺動部材81,82は、いずれも端子台本体22と重なる遮蔽位置P1と、端子台本体22に対して起立する開放位置P2との間で揺動自在である。第1の揺動部材81と第2の揺動部材82とは、長手方向の端部どうしが重なるように構成されている。詳述すると、第1および第2の揺動部材81,82がそれぞれ遮蔽位置P1に位置付けられた状態において、第1の揺動部材81と端子台本体22との間に第2の揺動部材82が挟まれる。
【0046】
図11に示す端子台66においては、第1の揺動部材81が遮蔽位置P1から揺動して開放位置P2に位置付けられた状態(第1および第2の入力端子32,34と第1および第2の出力端子31,33にそれぞれケーブルが接続された状態)で、第2の揺動部材82が遮蔽位置P1に保持されるようになる。このため、第3の出力端子64と第4の出力端子65とに最後にケーブルが接続されるようになる。したがって、図11に示す構成を採ることにより、6個の端子を2個ずつ順番に接続することが可能になる。
【0047】
上述した各実施の形態においては、電源用のケーブル39を「渡り配線」の方式で配線するために用いる端子台21,63,66の例を示した。しかし、本発明は、電源用のケーブル39ではなく、信号用のケーブルを所定の接続順序に基づいて接続することが必要な端子台にも適用することができる。
【0048】
上述した各実施の形態においては、揺動部材23の第1および第2の切欠き47,48が第1および第2の入力端子32,34と対応する位置に設けられている例を示した。しかし、切欠き47,48は、第1および第2の出力端子31,33と対応する位置に設けられていてもよい。この場合の揺動部材23は、入力端子37(第1および第2の入力端子32,34)に接続されるケーブル39の配線経路L2,L4を横切る遮蔽位置P1と、この配線経路が開放される開放位置P2との間で揺動することになる。
【0049】
上述した実施の形態に示す係止構造53は、揺動部材23を遮蔽位置P1と開放位置P2との両方で保持する構成が採られている。しかし、この係止構造53は、揺動部材23を遮蔽位置P1でのみ保持する構成であったり、揺動部材23を開放位置P2でのみ保持する構成でもよい。
また、上述した実施の形態においては、係止構造53を、第1の爪43および第1の突起44からなる係止部52と、第2の爪49および第2の突起50からなる係止部51とによって構成する例を示した。しかし、本発明は、このような限定にとらわれることはない。係止構造53の構成は適宜変更することができる。
【0050】
図1図9および図11に示す実施の形態においては、第1の出力端子31と第1の入力端子32とが互いに隣り合うように並び、第1の入力端子32と第2の出力端子33とが互いに隣り合うように並んでいる。また、第2の出力端子33と第2の入力端子34とが互いに隣り合うように並んでいる。しかし、これらの第1および第2の出力端子31,33と第1および第2の入力端子32,34の位置は、適宜変更することが可能である。これらの端子は、例えば、図3において上から順番に第1の入力端子32、第2の入力端子34、第1の出力端子31、第2の出力端子33という順序で並べることができる。
【符号の説明】
【0051】
21,63,66…端子台、22…端子台本体、23…揺動部材、31…第1の出力端子、32…第1の入力端子、33…第2の出力端子、34…第2の入力端子、35…第1の導通部、36…第2の導通部、37…入力端子、38…出力端子、39…ケーブル、43…第1の爪、44…第1の突起、45…第1の遮蔽板、46…第2の遮蔽板、47…第1の切欠き、48…第2の切欠き、49…第2の爪、50…第2の突起、53…係止構造、81…第1の揺動部材、82…第2の揺動部材、P1…遮蔽位置、P2…開放位置、L1〜L4…配線経路。
図1
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