(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-14206(P2019-14206A)
(43)【公開日】2019年1月31日
(54)【発明の名称】ストーマ装具使用記録ノート
(51)【国際特許分類】
B42D 15/00 20060101AFI20190104BHJP
A61F 5/445 20060101ALI20190104BHJP
【FI】
B42D15/00 331A
A61F5/445
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-135201(P2017-135201)
(22)【出願日】2017年7月11日
(11)【特許番号】特許第6289716号(P6289716)
(45)【特許公報発行日】2018年3月7日
(71)【出願人】
【識別番号】516164162
【氏名又は名称】大東 栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100151208
【弁理士】
【氏名又は名称】植田 吉伸
(72)【発明者】
【氏名】大東 栄子
【テーマコード(参考)】
4C098
【Fターム(参考)】
4C098AA09
4C098CC23
4C098CD10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ストーマ装具の交換を行う際に使用済みのストーマ装具の観察記録を残せるとともに、使用済みのストーマ装具を臭いの漏れを防ぎながらプライバシーを守ることを可能とするストーマ装具使用記録ノートを提供する。
【解決手段】重ねて綴じられた多数の台紙を含み、1枚の台紙が一回の使用に対応する台紙部を備えるストーマ装具使用記録ノート10であって、各台紙は、台紙の半分の全体の所定領域に設けられ、ストーマ装具の使用記録をつけるためのメモ欄部23と、台紙の残り半分の全体の所定領域に取り付けられ、使用済みのストーマ装具を収納する袋であり開口部を開閉自在に密封可能なプラスチック製袋部26と、を備え、プラスチック製袋部26に収容されたストーマ装具は隠された状態で収容される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
重ねて綴じられた多数の台紙を含み、1枚の台紙が一回の使用に対応する台紙部を備えるストーマ装具使用記録ノートであって、
各台紙は、
台紙の半分の全体の所定領域に設けられ、ストーマ装具の使用記録をつけるためのメモ欄部と、
台紙の残り半分の全体の所定領域に取り付けられ、使用済みの前記ストーマ装具を収納する袋であり開口部を開閉自在に密封可能なプラスチック製袋部と、
を備え、
前記プラスチック製袋部に収容された前記ストーマ装具は隠された状態で収容されることを特徴とするストーマ装具使用記録ノート。
【請求項2】
請求項1に記載のストーマ装具使用記録ノートであって、
通常時は折り畳まれた状態で設けられ、前記ストーマ装具の廃棄時に開かれて前記ストーマ装具を収納可能な容器を形成する紙製の廃棄容器部をさらに備え、
前記廃棄容器部は、前記容器内に尿を溜めた際に計量可能な目盛りが表示されていることを特徴とするストーマ装具使用記録ノート。
【請求項3】
請求項1に記載のストーマ装具使用記録ノートであって、
一枚の紙部材で構成されて設けられ、前記ストーマ装具の廃棄時に組み立てられて前記ストーマ装具を収納可能な容器を形成する紙製の廃棄容器部をさらに備え、
前記廃棄容器部は、前記紙部材を谷折りすることで底部が形成され、谷折り線に交わる方向に平行な前記紙部材の端部が接着されて形成されることを特徴とするストーマ装具使用記録ノート。
【請求項4】
請求項1に記載のストーマ装具使用記録ノートであって、
前記プラスチック製袋部は、内部を視認できないように隠す秘匿部を有することを特徴とするストーマ装具使用記録ノート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストーマ装具使用記録ノートに関する。
【背景技術】
【0002】
消化管や尿路を手術で体外に誘導して造設した排泄口(ストーマ)を保有するオストメイト(ストーマ保有者)は、ストーマにパウチ(便や尿を収容する袋)を有するストーマ装具を装着し、パウチに便や尿を一時的に収容するが、トイレで排泄物を廃棄し、数日おきにストーマ装具を交換しながら生活している。
【0003】
本発明に関連する技術として、例えば、特許文献1には、一日枠があり、この一日枠の中に月日、曜日欄と、座標欄、備考欄があり、座標欄には横軸もしくは縦軸に24時間の時刻表示部を、縦軸もしくは横軸に痛みの度合表示部を設け、このような表示のある一日枠を用紙に連続して設けてなる痛みノートが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3085368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ストーマ装具の交換を行う際に、剥がされたストーマ装具の面板の裏側を観察する必要がある。面板に塗られた皮膚保護材の溶解または膨潤の程度が許容範囲を超えている場合には、排泄物の漏れなどの原因となり、皮膚障害を起こしてしまう可能性があるからである。ストーマ装具が患者に適したものであるかを調べるために、継続的な観察記録をすることが求められる。
【0006】
また、ストーマ装具の交換時にトイレで排泄物を廃棄した後、使用済みのストーマ装具を捨てる必要があるが臭いの漏れを防ぎつつ、プライバシーを守った状態でゴミ捨て場等に捨てることが求められる。
【0007】
本発明の目的は、ストーマ装具の交換を行う際に使用済みのストーマ装具の観察記録を残せるとともに、使用済みのストーマ装具を臭いの漏れを防ぎながらプライバシーを守ることを可能とするストーマ装具使用記録ノートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るストーマ装具使用記録ノートは、重ねて綴じられた多数の台紙を含み、1枚の台紙が一回の使用に対応する台紙部を備えるストーマ装具使用記録ノートであって、各台紙は、台紙の半分の全体の所定領域に設けられ、ストーマ装具の使用記録をつけるためのメモ欄部と、台紙の残り半分の全体の所定領域に取り付けられ、使用済みの前記ストーマ装具を収納する袋であり開口部を開閉自在に密封可能なプラスチック製袋部と、を備え、前記プラスチック製袋部に収容された前記ストーマ装具は隠された状態で収容されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るストーマ装具使用記録ノートであって、通常時は折り畳まれた状態で設けられ、前記ストーマ装具の廃棄時に開かれて前記ストーマ装具を収納可能な容器を形成する紙製の廃棄容器部をさらに備え、前記廃棄容器部は、前記容器内に尿を溜めた際に計量可能な目盛りが表示されていることが好ましい。
【0010】
また、本発明に係るストーマ装具使用記録ノートであって、一枚の紙部材で構成されて設けられ、前記ストーマ装具の廃棄時に組み立てられて前記ストーマ装具を収納可能な容器を形成する紙製の廃棄容器部をさらに備え、前記廃棄容器部は、前記紙部材を谷折りすることで底部が形成され、谷折り線に交わる方向に平行な前記紙部材の端部が接着されて形成されることが好ましい。
【0011】
また、本発明に係るストーマ装具使用記録ノートであって、前記プラスチック製袋部は、内部を視認できないように隠す秘匿部を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、メモ欄部に使用済みのストーマ装具の観察記録をつけることができるとともに、廃棄容器部に使用済みのストーマ装具を隠した状態で収納しつつ臭いが漏れないように密封することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態のストーマ装具使用記録ノートを示す図である。
【
図2】本発明の実施形態のストーマ装具使用記録ノートの廃棄容器部の拡大斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態のストーマ装具使用記録ノートの第1変形例を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態のストーマ装具使用記録ノートの第2変形例を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態において、ストーマ装具使用記録ノートによる観察記録対象のストーマ装具を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0015】
図1は、ストーマ装具使用記録ノート10を示す図である。
図2は、ストーマ装具使用記録ノート10の廃棄容器部28の拡大斜視図であり、
図2(a)は廃棄容器部28を開いた状態を示す図であり、
図2(b)は廃棄容器部28の閉じた状態を示す図である。
【0016】
ストーマ装具使用記録ノート10は、重ねて綴じられた多数の台紙を含み、1枚の台紙が一回の使用に対応する台紙部を備える。ストーマ装具使用記録ノート10は、ストーマ装具50,60(
図5参照)の交換を行う際に使用済みのストーマ装具50,60の観察記録を残せるとともに、使用済みのストーマ装具50,60を臭いの漏れを防ぎながらプライバシーを守る機能を有している。
【0017】
図5(a)に示されるストーマ装具50は、尿路ストーマ(人工膀胱)に装着されるストーマ装具であり、ストーマ孔52と、面板51と、逆流防止弁53と、ストーマ袋54と、尿排出部58と、キャップ59とを備える。ストーマ装具50は、面板51とストーマ袋54とが一体となった単品系装具である。
【0018】
ストーマ孔52は、面板51に開けたストーマサイズの孔である。面板51は、ストーマ装具50を体に装着する平板を意味する。ストーマ袋54は尿を収集する袋である。逆流防止弁53は、ストーマから流入した尿が逆流することを防止する弁体を含んで構成される。
【0019】
尿排出部58は、ストーマ袋54に収集された尿を排出する排出口を含んで構成される。キャップ59は、通常時は閉じられて尿が勝手に排出されないような構造となっており、排出時に開かれてストーマ袋54に収集された尿を排出できるような構造になっている。
【0020】
図5(b)に示されるストーマ装具60は、消化管ストーマ(人工肛門)に装着されるストーマ装具である。ストーマ装具60は、ストーマ孔62と、面板61と、ストーマ袋63と、嵌合部64と、フランジ部66と、便排出部68と、排出口閉鎖具69とを備える。ストーマ装具60は、単品系装具であるストーマ装具50とは異なり、面板61とストーマ袋63とが分離した装具である。
【0021】
ストーマ孔62は、面板61に開けたストーマサイズの孔である。面板61は、ストーマ装具60を体に装着する平板を意味であり、ストーマ袋63とは分離可能な構造を有している。面板61は、ストーマ袋63のフランジ部66と嵌合可能な嵌合部64が形成されている。
【0022】
ストーマ袋63には、面板61の嵌合部64と嵌合させることが可能なフランジ部66が形成されている。便排出部68は、ストーマ袋63に収集された便を排出する排出口を含んで構成される。排出口閉鎖具69は、通常時は閉じられて便が勝手に排出されないような構造となっており、排出時に開かれてストーマ袋63に収集された便を排出できるような構造になっている。
【0023】
なお、ここでは、単品系装具のストーマ装具50は尿路ストーマ用の装具であり、二品系装具のストーマ装具60は消化管ストーマの装具であるものとして説明するが、尿路ストーマ用の装具を二品系装具とし、消化管ストーマ用の装具を単品系装具としてもよい。
【0024】
ストーマ装具50,60は、ストーマを接触する面板51,61には、排泄物や粘着性による刺激や密着による閉塞性環境下から皮膚を保護するための皮膚保護剤が塗着されている。オストメイト(ストーマ保有者)が、日常生活において、適切にストーマケアを管理するには、使用済みのストーマ装具50,60の面板を剥がして、その裏面を観察して記録することが望ましい。
【0025】
なぜなら、面板51,61の裏の皮膚保護剤の溶解または膨潤の程度を観察することで、ストーマ装具50,60の使用が適切であるかどうかを判断できるからである。使用済みのストーマ装具50,60の面板裏部分は、白く変化して溶解または膨潤の状態となり、その幅は、例えば、5〜10mm程度(正常値)でストーマ装具の取り扱いも選択も最適であると判断することができる。また、面板51,61の裏が10mmを超えて溶解、膨潤している時には、ストーマ装具50,60の見直しなどが必要であると判断することもできるが、これらの数値は適宜変更可能である。
【0026】
ストーマ装具使用記録ノート10に含まれる台紙部は、複数の台紙20が重ねられている。各台紙20は、台紙20の左半分22の全体の所定領域に設けられ、ストーマ装具50,60の使用記録をつけるためのメモ欄部23を有する。
【0027】
メモ欄部23には、ストーマ装具50,60の交換日(年月日)、ストーマ装具50,60の製品名、ストーマ装具50,60の製品番号等を記載する欄が設けられている。また、メモ欄部23には、はがした面板の状態について、面板の溶け具合、面板のふやけ程度、ストーマ装具50,60の装着度をメモとして記載する欄が設けられている。さらに、メモ欄部23には、ストーマ装具50,60を使用している際に気づいた忘備録などを記載する備考欄が設けられている。
【0028】
また、各台紙20は、台紙20の右半分24の全体の所定領域に取り付けられ、使用済みのストーマ装具50,60を収納する袋であり開口部を開閉自在に密封可能なプラスチック製袋部26を有している。プラスチック製袋部26は上部に開口部が設けられた袋であり、開口部付近に密封可能に嵌合可能なジッパーが設けられている。
【0029】
各台紙20の右半分24には、プラスチック製袋部26とともに取り外し可能なように廃棄容器部28が設けられている。廃棄容器部28は、平板状の本体部28aと、本体部28a上に設けられ、上面部が開口部を有し、側面及び底面が内側に向けて折り畳み可能な構造を有する箱部28bとを備える紙容器である。また廃棄容器部28は、内部に使用済みのストーマ装具50,60を入れた際に外部から中身が分からないような色(秘匿性を有する色)に着色されている。
【0030】
廃棄容器部28は、通常時は
図2(b)に示されるように、折り畳まれた状態で設けられ、ストーマ装具50,60の廃棄時に
図2(a)に示されるように、開かれてストーマ装具50,60を収納可能な容器を形成する。
【0031】
廃棄容器部28は、容器内に尿を溜めた際に計量可能な目盛りが表示されている。これにより、ストーマ装具50に収集された尿を排出する際に、廃棄容器部28に尿を入れて、尿の量を図った後、便器に尿を廃棄し、使用済みのストーマ装具50を廃棄容器部28内に収納し、廃棄容器部28を折り畳んで本体部28aの上部で蓋をする。
【0032】
また、上記のように廃棄容器部28は、外部から内部が視認できないような色に着色されているため、一部にスリットを設けて、このスリット部分のみを透明にすることで内部の尿の量を把握しやすい状態にすることもできる。
【0033】
なお、ストーマ装具60は、ここでは便を収集するものとして説明しているため、目盛りは使用する必要はないが、使用済みストーマ装具60は廃棄容器部28内に収集することができる。
【0034】
各台紙20は、例えば、左半分22に2つの綴じ穴を設けて、綴じリングを用いて綴じるものとして説明するが、綴じ紐を用いてもよい。また、左半分22の左端部について接着剤などを用いて接着してもよい。また、各台紙20の左半分22と右半分24の境界には、ミシン目などの切り取り線25が予め形成されている。これにより、各台紙20のうち右半分24を容易に切り取ることができる。
【0035】
続いて、上記構成のストーマ装具使用記録ノート10の作用について説明する。ストーマ装具50,60を利用するオストメイト又はサポートを行う家族等は、予め定められた所定の期間が経過した後、ストーマ装具50,60をストーマから剥がす。消化管ストーマに用いられるストーマ装具60の場合は、便を便器に流した処理をした後、使用済みストーマ装具60の面板61の観察記録をメモ欄部23に記載する。
【0036】
また、尿路ストーマに用いられるストーマ装具50の場合は、尿を廃棄容器部28に入れて尿の容量を廃棄容器部28の目盛りを用いて計量する。そして、便器に尿を流して処理をした後、使用済みストーマ装具50の面板51の観察記録をメモ欄部23に記載する。
【0037】
使用済みストーマ装具50,60のいずれもメモ欄部23に観察記録を終えた後は、廃棄容器部28の内部にストーマ装具50,60を入れて、廃棄容器部28を折り畳み本体部28aの上部で開口部に蓋をする。さらに、プラスチック製袋部26のチャック(ジッパー)を開いて開口部から使用済みのストーマ装具50,60を入れ、プラスチック製袋部26のチャックを閉じて密封する。
【0038】
このように、ストーマ装具使用記録ノート10によれば、メモ欄部23に記載された観察記録を用いてストーマ装具50,60の使用が適切であるかどうかを判断できるかできる。さらに、使用済みのストーマ装具50,60は紙製の廃棄容器部28に包まれているため、排泄物の水分を収集できるとともに、プラスチック製袋部26のチャックによって密封されているため防臭効果がある。さらに、廃棄容器部28は外部から内部が視認できないような色に着色されているため、オストメイトのプライバシーを守ることもできる。
【0039】
次に、ストーマ装具使用記録ノート10の第1変形例であるストーマ装具使用記録ノート11について説明する。
図3は、ストーマ装具使用記録ノート11を示す図である。ストーマ装具使用記録ノート11とストーマ装具使用記録ノート10との相違は、廃棄容器部38のみであるため、廃棄容器部38を中心に説明する。
【0040】
廃棄容器部38は、一枚の紙部材で構成される。廃棄容器部38は、使用済みのストーマ装具50,60の廃棄時に組み立てられて、ストーマ装具50,60を収納可能な容器を形成する。廃棄容器部38は、内部に使用済みのストーマ装具50,60を入れた際に外部から中身がわからないような色に着色されている。
【0041】
廃棄容器部38は、一枚の紙部材を谷折りすることで底部が形成され、谷折り線38aに交わる方向に平行な紙部材の端部に接着用のシール部材38cが設けられている。通常時は接着しないようにシールで覆われているが、上述のように谷折りして容器を形成する際にシールをはがして接着面を露出させて紙部材の端部を接着させて容器を形成する。
【0042】
このように廃棄容器部38を用いることでも、使用済みのストーマ装具50,60を内部に入れて、プラスチック製袋部26に収納することで防臭効果を持たせつつオストメイトのプライバシーを守ることもできる。したがって、ストーマ装具使用記録ノート11によってもストーマ装具使用記録ノート10と同様の効果を奏する。
【0043】
次に、ストーマ装具使用記録ノート10の第2変形例であるストーマ装具使用記録ノート12について説明する。
図4は、ストーマ装具使用記録ノート12を示す図である。ストーマ装具使用記録ノート12とストーマ装具使用記録ノート10とは、廃棄容器部が設けられておらず、プラスチック製袋部48が相違する。
【0044】
プラスチック製袋部48は、使用済みのストーマ装具50,60を収納する袋であり開口部を開閉自在に密封可能な袋部材である。プラスチック製袋部48は上部に開口部が設けられた袋であり、開口部付近に密封可能に嵌合可能なジッパー(チャック)が設けられている。
【0045】
プラスチック製袋部48は、表面に袋内部が外部から視認できないような模様や色彩などの意匠48aが施されている。また、プラスチック製袋部48は、裏面に袋内部が外部から視認できないような色が着色されたシール部材48bが貼着されている。このシール部材48bは、必要に応じて着脱可能に貼付けられている。
【0046】
プラスチック製袋部48は、使用済みのストーマ装具50,60を内部に収容して密封可能な状態となっており、外部から内部が見えないように意匠48aが施されているため、防臭効果を持たせつつオストメイトのプライバシーを守ることもできる。したがって、ストーマ装具使用記録ノート12によってもストーマ装具使用記録ノート10と同様の効果を奏する。
【符号の説明】
【0047】
10,11,12 ストーマ装具使用記録ノート、23 メモ欄部、26 プラスチック製袋部、28 廃棄容器部、28a 本体部、28b 箱部、38 廃棄容器部、38a 谷折り線、38c シール部材、48 プラスチック製袋部、48a 意匠、48b シール部材、50,60 ストーマ装具、51,61 面板、52 ストーマ孔、53 逆流防止弁、54 ストーマ袋、58 尿排出部、59 キャップ、60 ストーマ装具、62 ストーマ孔、63 ストーマ袋、64 嵌合部、66 フランジ部、68 便排出部、69 排出口閉鎖具。
【手続補正書】
【提出日】2017年10月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
重ねて綴じられた多数の台紙を含み、1枚の台紙が一回の使用に対応する台紙部を備えるストーマ装具使用記録ノートであって、
各台紙は、
台紙の半分の全体の所定領域に設けられ、ストーマ装具の使用記録をつけるためのメモ欄部と、
台紙の残り半分の全体の所定領域に取り付けられ、使用済みの前記ストーマ装具を収納する袋であり開口部を開閉自在に密封可能なプラスチック製袋部と、
を備え、
前記プラスチック製袋部に収容された前記ストーマ装具は隠された状態で収容されることを特徴とするストーマ装具使用記録ノート。
【請求項2】
請求項1に記載のストーマ装具使用記録ノートであって、
前記プラスチック製袋部は、通常時は折り畳まれた状態で設けられ、前記ストーマ装具の廃棄時に開かれて前記ストーマ装具を収納可能な容器を形成する紙製の廃棄容器部を含み、
前記廃棄容器部は、前記容器内に尿を溜めた際に計量可能な目盛りが表示されていることを特徴とするストーマ装具使用記録ノート。
【請求項3】
請求項1に記載のストーマ装具使用記録ノートであって、
前記プラスチック製袋部は、一枚の紙部材で構成されて設けられ、前記ストーマ装具の廃棄時に組み立てられて前記ストーマ装具を収納可能な容器を形成する紙製の廃棄容器部を含み、
前記廃棄容器部は、前記紙部材を谷折りすることで底部が形成され、谷折り線に交わる方向に平行な前記紙部材の端部が接着されて形成されることを特徴とするストーマ装具使用記録ノート。
【請求項4】
請求項1に記載のストーマ装具使用記録ノートであって、
前記プラスチック製袋部は、内部を視認できないように隠す秘匿部を有することを特徴とするストーマ装具使用記録ノート。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また、本発明に係るストーマ装具使用記録ノートであって、
前記プラスチック製袋部は、通常時は折り畳まれた状態で設けられ、前記ストーマ装具の廃棄時に開かれて前記ストーマ装具を収納可能な容器を形成する紙製の廃棄容器部を
含み、前記廃棄容器部は、前記容器内に尿を溜めた際に計量可能な目盛りが表示されていることが好ましい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
また、本発明に係るストーマ装具使用記録ノートであって、
前記プラスチック製袋部は、一枚の紙部材で構成されて設けられ、前記ストーマ装具の廃棄時に組み立てられて前記ストーマ装具を収納可能な容器を形成する紙製の廃棄容器部を
含み、前記廃棄容器部は、前記紙部材を谷折りすることで底部が形成され、谷折り線に交わる方向に平行な前記紙部材の端部が接着されて形成されることが好ましい。