【解決手段】データ管理システム100は、記憶装置21、22と、制御部1と、を備える。記憶装置21、22は、電子データを記憶する。制御部1は、所定の検索条件を用いた検索により見つけられた電子データとしての検索データを分類するための分類項目を決定し、記憶装置21、22に分類項目毎に分類ディレクトリを作成し、検索データへのリンクを、当該検索データに対応する分類項目に対して作成された分類ディレクトリに保存する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
1.第1実施形態
(1)データ管理システムの使用環境
以下、第1実施形態に係るデータ管理システムについて説明する。最初に、第1実施形態に係るデータ管理システム100の使用環境について、
図1を用いて説明する。
図1は、第1実施形態に係るデータ管理システムの使用環境の一例を示す図である。
第1実施形態に係るデータ管理システム100は、例えば、NAS(Network Attached Storage)装置などの電子データを記憶し管理する装置である。また、第1実施形態に係るデータ管理システム100は、データ管理システム100のユーザに対して「バインダー機能」を提供する。
【0014】
「バインダー機能」とは、データ管理システム100にて管理している電子データから、予め設定された条件に合致した電子データ(以後、検索データと呼ぶ)を検索により見つけ、当該検索データへのリンクを所定のディレクトリに保存する機能のことを言う。なお、以後の説明において、「バインダー」とは、検索データへのリンクが保存されるディレクトリを言う。
上記のバインダー機能により、データ管理システム100は、記憶領域に記憶された多数の電子データのうち、所定の条件に合致した検索データを、当該検索データへのリンクとして所定のディレクトリ(バインダー)にてまとめて管理できる。
【0015】
上記のような検索データのリンクをまとめて管理するバインダーを作成することにより、データ管理システム100では、各ユーザが独自のデータ管理をすることができる。
例えば、あるユーザによるデータ管理が、必ずしも他のユーザにとって管理しやすいものではない場合がある。このような場合に、当該他のユーザは、独自の検索条件等を設定し個別のバインダーを作成することで、好みのデータ管理をすることができる。
【0016】
図1に示すように、データ管理システム100は、LAN(Local Area Network)310に接続されている。当該LAN310には、端末200a、200bが接続されており、これらの端末200a、200bは、データ管理システム100との間でデータの送受信が可能である。端末200a、200bは、例えば、パーソナルコンピュータなどの情報端末である。
【0017】
また、データ管理システム100は、無線アクセスポイントとして機能し、端末200c(例えば、タブレット端末、スマートフォンなどの携帯端末)との間で無線通信可能である。すなわち、端末200cは、この無線通信を介して、データ管理システム100との間でデータの送受信が可能である。
なお、データ管理システム100が無線アクセスポイントとして機能する場合、データ管理システム100と無線通信する端末200cは、端末200a、200bと同一のLAN310に属していてもよいし、LAN310とは異なるLANに属していてもよい。
【0018】
さらに、データ管理システム100は、ゲートウェイ320を介して、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)300に接続されている。これにより、データ管理システム100は、LAN310外の端末200d〜200fとの間でデータの送受信が可能である。
【0019】
他の実施形態において、データ管理システム100は、電子データを記憶する他の装置(図示せず)と接続されていてもよい。このような装置としては、例えば、プリンタ機能、FAX機能、及びスキャナ機能などを備えるMFP(Multi Functional Peripheral)がある。この場合、MFPにより取得した電子データ、例えば、OCRにより取得した名刺データ、FAXの受信データ、スキャナ機能により取得した文書などのデータを、データ管理システム100にて記憶及び管理できる。
その他、例えば、デジタルカメラ、Webカメラ、録画機能付きテレビ、録画装置などの画像データを取得する装置、音楽プレーヤーなどの音楽データを保存する装置などをデータ管理システム100と接続可能となっていてもよい。
上記装置は、LAN310又はWAN300を介してデータ管理システム100に接続されていてもよいし、例えば、USB(Universal Serial Bus)などのインターフェースを用いて接続されてもよい。
【0020】
(2)データ管理システムのハードウェア構成
次に、
図2を用いて、第1実施形態に係るデータ管理システム100のハードウェア構成を説明する。
図2は、第1実施形態に係るデータ管理システムのハードウェア構成を示す図である。
データ管理システム100は、制御部1を備える。制御部1は、演算処理回路と、データ管理システム100の各構成要素を制御するための制御回路と、を1つのチップに集積したSoC(System on Chip)である。
【0021】
データ管理システム100は、第1記憶部2を備える。第1記憶部2は、例えば、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)などにより構成される。第1記憶部2は、データ管理システム100において管理される電子データを記憶する。
【0022】
本実施形態において、第1記憶部2は、複数の記憶装置21、22により構成される。なお、
図2は、第1記憶部2が2つの記憶装置21、22により構成されている例を示しているが、記憶装置の数は任意である。
本実施形態において、第1記憶部2を構成する複数の記憶装置21、22は、脱着可能にデータ管理システム100に取り付けられている。具体的には、例えば、記憶装置21、22がSATA(Serial ATA)インターフェースを備える記憶装置である場合には、データ管理システム100の本体に当該SATAインターフェースを嵌合可能なコネクタが設けられている。記憶装置21、22のSATAインターフェースを、データ管理システム100の本体に設けたコネクタに挿入することにより、記憶装置21、22をデータ管理システム100に容易に取り付けできる。一方、記憶装置21、22のSATAインターフェースを、データ管理システム100の本体に設けたコネクタから離脱させることにより、記憶装置21、22をデータ管理システム100から容易に取り外せる。
記憶装置21、22を容易に脱着可能とすることにより、故障又は記憶領域が少なくなった記憶装置を容易に取り替えることができる。
【0023】
図2に示すように、記憶装置21、22、又は、上記コネクタは、RAIDモジュール25を介して、制御部1に接続されている。RAIDモジュール25は、複数の記憶装置21、22を、RAID(Redundant Arrays of Independent Disks)機能により仮想的な1つの記憶装置のように動作させるための制御回路である。
本実施形態において、RAIDモジュール25は、複数の記憶装置21、22に対して同一のデータを書き込むことにより、当該複数の記憶装置21、22を、記憶装置21、22と同一の記憶容量を有する仮想的な1つの記憶装置として動作(ミラーリング動作)させる。これにより、データ管理システム100は、複数の記憶装置21、22のいずれかが故障しても、正常な他の記憶装置を用いて動作できる。
【0024】
他の実施形態において、RAIDモジュール25は、他のRAIDレベルにて複数の記憶装置21、22を動作させてもよい。例えば、RAIDモジュール25は、複数の記憶装置21、22に分散してデータを書き込むことにより、当該複数の記憶装置21、22を、当該記憶装置21、22の記憶容量の合計に相当する記憶容量を有する仮想的な1つの記憶装置として動作(ストライピング動作)させてもよい。これにより、データ管理システム100は、記憶及び管理できるデータ量を増加できる。
なお、いずれのRAIDレベルにより複数の記憶装置21、22を動作させるかは、データ管理システム100の設定の変更により適宜選択できる。
【0025】
データ管理システム100は、RAM3を備える。RAM3は、制御部1に接続され、データ管理システム100にて動作するプログラム、及び/又は、各種パラメータ等を一時的に記憶する。RAM3は、例えば、DDR(Double Data Rate) SDRAMチップにより構成される。
【0026】
データ管理システム100は、第2記憶部4を備える。第2記憶部4は、インターフェース41を介して、制御部1との間でデータを送受信できる記憶媒体である。本実施形態において、第2記憶部4は、インターフェース41に挿入されたSDカードメモリーである。
第2記憶部4は、データ管理システム100を動作させるためのプログラム、各種設定、パラメータなどを記憶する。第2記憶部4に記憶されている上記プログラムには、第1記憶部2に記憶されたファイルを管理するためのアプリケーションプログラムのみでなく、データ管理システム100のシステムプログラムであるOS(Operating System)及びOSを起動するためのブートローダも含まれる。
【0027】
また、第2記憶部4は、各種のサーバプログラムを記憶する。例えば、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)サーバプログラム、SMB(Server Message Block)サーバプログラムなどが、第2記憶部4に記憶される。
その他、第2記憶部4は、メール送受信サーバプログラムを記憶してもよい。メール送受信サーバとしては、例えば、IMAP(Internet Message Access Protocol)サーバがある。また、メール送信サーバと、メール受信サーバが独立に存在してもよい。メール送信サーバとしては、例えば、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバがある。メール受信サーバとしては、例えば、POP(Post Office Protocol)サーバがある。
【0028】
データ管理システム100は、有線ネットワークインターフェース5を備える。有線ネットワークインターフェース5は、制御部1とLAN310との間に設けられ、ネットワークにおける「物理層」として機能する回路を含む。すなわち、有線ネットワークインターフェース5は、LAN310に接続された端末200a〜200fと制御部1との間のデータの送受信を制御する。
データ管理システム100は、無線ネットワークインターフェース6を備える。無線ネットワークインターフェース6は、無線通信可能な端末200cと無線通信するための機能を実現する回路を含む。すなわち、無線ネットワークインターフェース6は、データ管理システム100を無線アクセスポイントとして機能させ、端末200cと制御部1との間の無線通信によるデータの送受信を制御する。
【0029】
上記構成を有することにより、データ管理システム100は、電子データの管理機能を実現できる。すなわち、データ管理システム100は、有線ネットワークインターフェース5(及びLAN310、WAN300)、及び、無線ネットワークインターフェース6を介して通信可能となった端末200a〜200f又は装置から電子データを受信し、記憶装置21、22に記憶できる。また、端末200a〜200fからの要求に応じて、記憶装置21、22に記憶した電子データを当該端末200a〜200fに送信できる。
【0030】
データ管理システム100は、さらに、表示部7を備えてもよい。表示部7は、データ管理システム100の状態を表示する。表示部7は、例えば、小型の液晶表示装置である。
【0031】
(3)バインダー機能の設定処理のためのユーザインターフェース
(3−1)ユーザインターフェースの概略
後述するように、本実施形態では、バインダー機能の設定処理は、GUI(Graphical User Interface)を用いて実行される。したがって、以下、
図3を用いて、当該設定処理を実行するためのGUIついて説明する。
図3は、端末200a〜200fの画面にブラウザにより表示される、バインダーの新規作成処理を実行するユーザインターフェースの一例を示す図である。
【0032】
図3に示すように、バインダー機能を設定するためのユーザインターフェースは、ログアウトボタンB1と、機能リスト表示領域D2と、GUI表示領域D3と、を有する。
ログアウトボタンB1は、データ管理システム100からログアウトするためのボタンである。ログイン中のユーザは、ログアウトボタンB1を押すことにより、データ管理システム100からログアウトできる。
【0033】
機能リスト表示領域D2は、データ管理システム100において実行可能な機能の名称をリスト表示する。機能リスト表示領域D2において、機能名称の表示領域がユーザによって指定されると、当該表示領域に表示された機能が実行される。
なお、表示領域が「ユーザにより指定される」とは、例えば、ユーザが当該表示領域にマウスカーソルを配置してクリックする、又は、ユーザがタッチパネル上で当該表示領域をタッチすることを意味する。以後、「ユーザにより指定される」との記載は、上記と同様の意味を有するものとして使用される。
【0034】
図3に示す例では、機能リスト表示領域D2は、「データ管理」と、「機器設定」と、を主要な機能として表示している。
「機器設定」は、データ管理システム100のハードウェア及びソフトウェアを管理するための機能である。「データ管理」は、第1記憶部2に記憶された電子データ等を管理するための機能である。
「データ管理」の表示領域の下には、データ管理に含まれる「バインダー管理」、「ファイル管理」、「名刺管理」、「受信ファクス管理」、及び、「メール管理」が、電子データ等を管理する機能名としてリスト表示されている。
なお、上記のリスト表示は、「データ管理」との表示領域がユーザにより指定されることにより行われる。
【0035】
「バインダー管理」は、管理されるデータに対して後述するバインダー機能に関する設定を行うための機能である。「ファイル管理」は、電子データに関する各種設定を行うための機能である。
「名刺管理」は、データ管理システム100に接続された装置を用いて得られた名刺画像データからOCR処理などにより取得された名刺データに関する各種設定を行うための機能である。名刺画像データは、MFPが接続されている場合にはMFPのスキャナから得ることができる。また、MFPが接続されていなくても、カメラ付きの無線端末を用いて取得することができる。名刺管理を行わない場合には、この項目は表示されない。
「受信ファクス管理」は、データ管理システム100に接続された装置により受信したFAXデータに関する各種設定を行うための機能である。なお、この項目は、MFPが接続されていない、或いはMFPが接続されていても管理は行わない場合には表示されない。
「メール送信管理」は、データ管理システム100にてメールサーバが稼働しているときにデータ管理システム100から送信されたメールに関する各種設定を行うための機能である。
【0036】
GUI表示領域D3は、機能リスト表示領域D2に表示された機能を実行する際に提供されるユーザインターフェースを表示する領域である。
図3に示す例では、GUI表示領域D3は、新たなバインダーを登録する処理(バインダー新規作成処理)を実行する際に提供されるユーザインターフェースを表示している。
【0037】
(3−2)ユーザインターフェースの詳細
次に、バインダー機能の設定処理においてGUI表示領域D3に表示されるインターフェースを説明する。
図3に示すインターフェースは、バインダー新規作成処理を実行する際のユーザインターフェースである。
図3に示すように、GUI表示領域D3は、バインダー名設定領域D31と、検索条件設定領域D32と、オプション設定領域D33と、を主として有する。
その他、GUI表示領域D3には、保存ボタンB2と、戻るボタンB3と、がさらに設けられる。保存ボタンB2は、バインダーの設定内容を第2記憶部4に記憶するためのボタンである。戻るボタンB3は、表示を直前の表示に戻すためのボタンである。
【0038】
(3−3)バインダー名設定領域
バインダー名設定領域D31は、バインダーの名称等を設定するための領域である。具体的には、バインダー名設定領域D31は、バインダー番号入力領域T1と、バインダー名入力領域T2と、を有する。
バインダー番号入力領域T1は、バインダーの識別番号を入力するためのテキストボックスGUIである。バインダー名入力領域T2は、バインダーの名称を入力するためのテキストボックスGUIである。
【0039】
また、バインダー名設定領域D31は、第1ラジオボタンB4と、第2ラジオボタンB5と、を有する。
第1ラジオボタンB4は、バインダー名入力領域T2にて示した名称のバインダー(バインダー用のディレクトリ)を、新たなバインダーを登録しようとしているユーザ専用のものとするボタンである。第2ラジオボタンB5は、上記バインダーを、他のユーザにもアクセス可能とするものである。
上記の第1ラジオボタンB4と第2ラジオボタンB5は、一方が選択されていれば、他方は選択されないよう設定される。ラジオボタンが選択されているか否かは、ラジオボタンの中心が塗りつぶされているか否かにより判断できる。
すなわち、上記の2つのラジオボタンは、バインダーをユーザ専用のものとするか、又は、他のユーザにも共有させるかを選択するためのボタンである。
【0040】
(3−4)検索条件設定領域
検索条件設定領域D32は、バインダー機能において実行される検索(第1記憶部2に記憶されている電子データから検索データを見つけ出すための処理)に関する設定を行うための領域である。
具体的には、検索条件設定領域D32は、キーワード入力領域T3と、日付選択領域L1と、検索場所設定ボタンB6と、第3ラジオボタンB7と、第4ラジオボタンB8と、第1チェックボックスC1と、第2チェックボックスC2と、を有する。
【0041】
キーワード入力領域T3は、検索キーワードを文字入力するためのテキストボックスGUIである。
日付選択領域L1は、検索条件として設定可能な日付(例えば、検索ファイルの作成日、更新日など)をリスト表示し、ユーザに選択させるためのリストボックスGUIである。
検索場所設定ボタンB6は、検索対象とするディレクトリ又はパスを設定するためのボタンである。検索場所設定ボタンB6を押すことにより、例えば、第1記憶部2のディレクトリが表示され、当該表示において検索対象としたいディレクトリ(パス)を指定することで、検索対象とするディレクトリ又はパスを設定できる。
【0042】
第3ラジオボタンB7は、電子データのみをバインダー機能における検索対象とするものである。第4ラジオボタンB8は、電子データと、第1記憶部2に作成されたディレクトリとの両方を検索対象とするボタンである。
上記の第3ラジオボタンB7と第4ラジオボタンB8は、一方が選択されていれば、他方は選択されないよう設定される。
【0043】
第1チェックボックスC1は、名刺データを検索対象とするか否かを選択するためのチェックボックスである。第2チェックボックスC2は、FAXデータを検索対象とするか否かを選択するためのチェックボックスである。
すなわち、上記2つのチェックボックスは、データ管理システム100において管理されているいずれのデータを検索対象とするかを選択するためのチェックボックスである。
【0044】
したがって、上記2つのチェックボックスの有効無効は、例えば、機能リスト表示領域D2における表示と連動していてもよい。
例えば、データ管理システム100において名刺管理を行わない場合には、第1チェックボックスC1が無効とされる(又は表示されない)とともに、機能リスト表示領域D2において「名刺管理」との機能名は表示されない。
また、例えば、データ管理システム100において受信ファクス管理を行わない場合には、第2チェックボックスC2が無効とされる(又は表示されない)とともに、機能リスト表示領域D2において「受信ファクス管理」との機能名は表示されない。
【0045】
検索条件設定領域D32は、さらに、第3チェックボックスC3と、第5ラジオボタンB9と、第6ラジオボタンB10と、第7ラジオボタンB11と、第8ラジオボタンB12と、を有する。
第3チェックボックスC3は、検索データを分類項目毎に分類するか否かを選択するためのチェックボックスGUIである。
【0046】
第5ラジオボタンB9〜第8ラジオボタンB12は、検索データの分類項目を、それぞれ、検索データの更新日、更新月、ファイル名、及び、撮影場所(画像データの場合)とするためのボタンである。
上記の第5ラジオボタンB9〜第8ラジオボタンB12は、いずれか1つが選択されていれば、他のラジオボタンは選択されないよう設定される。
【0047】
条件追加ボタンB13は、新たな検索条件を追加するためのボタンである。具体的には、条件追加ボタンB13が押されると、追加の検索条件設定領域D32が、GUI表示領域D3に表示される。
条件追加ボタンB13にて追加した検索条件は、既存の検索条件と「OR」条件で結びつけるか、又は、「AND」条件で結びつけるかが選択可能となっている。
【0048】
削除ボタンB14は、既存の検索条件を削除するためのボタンである。具体的には、削除ボタンB14が押されると、押された削除ボタンB14が存在していた検索条件設定領域D32が、GUI表示領域D3にて表示されなくなる。それとともに、当該検索条件設定領域D32で設定された検索条件が削除される。
【0049】
(3−5)オプション設定領域
オプション設定領域D33は、バインダー機能についてのオプション機能を有効にするか否かを設定するための領域である。
本実施形態では、3つのオプション機能(監視機能、自動更新機能、バインダークリア機能)が存在するため、オプション設定領域D33は、第4チェックボックスC4と、第5チェックボックスC5と、第6チェックボックスC6と、を有する。
【0050】
第4チェックボックスC4は、監視機能の有効/無効を設定するためのチェックボックスである。監視機能は、検索対象のデータの更新を常時監視し、データの更新があった場合にはリンクの更新を行う機能である。
第5チェックボックスC5は、自動更新機能の有効/無効を設定するためのチェックボックスである。自動更新機能は、予め決められた日時(
図3に示す例では、12時30分)に、バインダーの内容を更新(検索ファイルへのリンクを更新)する機能である。
第6チェックボックスC6は、バインダークリア機能の有効/無効を設定するためのチェックボックスである。バインダークリア機能は、バインダーの更新時に、更新の実行前にバインダーに保存されているリンクを削除する機能である。
【0051】
(3−6)まとめ
上記のように、上記ユーザインターフェースのバインダー名設定領域D31において、第1ラジオボタンB4及び第2ラジオボタンB5が設けられることで、新たに登録するバインダーを、ユーザ専用とするか、又は、全ユーザに共有させるかを設定できる。
また、検索条件設定領域D32を有することにより、データ管理システム100が管理する各バインダーについて、独自の検索条件を設定できる。その結果、特定の条件に合致する検索データへのリンクを、1つのバインダーにて管理できる。
さらに、検索条件設定領域D32において、第3チェックボックスC3が設けられることにより、検索により見つけられた検索データを分類項目毎に分類するか否かを選択できる。また、当該設定領域において第5ラジオボタンB9〜第8ラジオボタンB12が設けられることにより、どのような分類項目により検索データを分類するかを選択できる。
【0052】
また、上記インターフェースがオプション設定領域D33を有することにより、データ管理システム100が管理する各バインダー機能について、独自のオプション機能の有効/無効を設定できる。
【0053】
(4)データ管理システムの動作
(4−1)データ管理システムの概略動作
以下、第1実施形態に係るデータ管理システム100におけるバインダー機能の実行までの処理について説明する。最初に、
図4を用いて、データ管理システム100の概略動作を説明する。
図4は、データ管理システムの概略動作を示すフローチャートである。
データ管理システム100の電源がオンされると、制御部1は、起動シーケンスを実行して、データ管理システム100を起動する。
データ管理システム100の起動後に、例えば、ユーザは、端末200aのWebブラウザを用いて、データ管理システム100にて実行中のHTTPサーバにアクセスすることで、データ管理システム100へアクセスする。
ユーザからのアクセスを検知すると、制御部1は、当該ユーザに、ユーザIDとパスワードの入力を要求し、入力されたユーザIDとパスワードとを用いてユーザ認証を実行する。
【0054】
ユーザ認証に成功後、データ管理システム100にログインしたユーザが、端末200aからバインダー機能の設定要求をした場合、制御部1は、バインダー機能に関する設定を実行するためのプログラムを実行する(ステップS1)。
【0055】
また、ログイン中のユーザ、又は、上記の自動更新機能などにより、バインダー機能の実行要求があった場合、制御部1は、ステップS1においてなされた設定に基づいて、バインダー機能プログラムを実行する(ステップS2)。
【0056】
(4−2)バインダー機能に関する設定処理における動作
次に、ステップS1において実行される、バインダー機能に関する設定処理を説明する。なお、以下では、新たなバインダーをデータ管理システム100に登録する処理について説明する。
新たなバインダーの登録処理を実行したい旨の要求が端末200aを介してユーザからあった場合、制御部1は、新たなバインダーの登録処理を実行するためのユーザインターフェースのデータを、当該端末200aに送信する。これにより、
図3に示すインターフェースが、端末200aのディスプレイに表示される。
【0057】
その後、ユーザは、端末200aに表示されたインターフェースを用いて、新たに登録したいバインダーの各種設定を行う。
具体的には、新たに登録するバインダーの名称、新たなバインダーで管理する検索データの検索条件、当該検索データを分類項目毎に分類するか否か、検索データを分類する場合の分類項目、及び、新たなバインダーに対して実行するオプション機能の有効/無効、を設定する。
【0058】
例えば、検索条件設定領域D32において、第3チェックボックスC3をチェックすることで、検索データを分類項目毎に分類できる機能が有効となる。
このときに、第5ラジオボタンB9〜第7ラジオボタンB11のいずれかが選択されると、検索データの更新日、更新月、又は、検索データのファイル名といった検索データのプロパティを表す情報(プロパティ情報)を、検索データ(へのリンク)を分類するための分類項目として使用できる。
一方、第8ラジオボタンB12が選択されると、検索データの撮影場所を分類項目として使用できる。撮影場所は、検索データがカメラなどにより撮影された画像データであるときに、その画像データを取得した場所を特定するための情報である。よって、撮影場所は、検索データ(画像データ)のデータ部分の内容を表す情報の一例であると言える。
【0059】
新たに登録するバインダーの設定が完了し、保存ボタンB2が押されると、制御部1は、GUI表示領域D3の各GUIにおいてなされている設定をバインダーの設定パラメータに変換し、第2記憶部4に記憶する。
【0060】
(4−3)バインダー機能の実行時における動作
次に、
図5を用いて、上記ステップS2において実行される、バインダー機能の実行時におけるデータ管理システム100の動作を説明する。
図5は、バインダー機能の実行時におけるデータ管理システムの動作を示すフローチャートである。
バインダー機能の実行要求を検知すると、制御部1は、ステップS21において、実行しようとしているバインダー機能が、新たに作成された設定パラメータに基づくものであるか否かを確認する。
例えば、制御部1は、実行要求のあったバインダー機能の設定パラメータを第2記憶部4から読み出し、当該設定パラメータに示されたバインダーの名称を有するディレクトリが第1記憶部2に存在しているか否かを判断する。そして、制御部1は、上記判断に基づいて、新たに作成された設定パラメータに基づくバインダー機能の実行が要求されているか否かを判断する。
【0061】
新たに作成された設定パラメータに基づくバインダー機能の実行が要求された場合(ステップS21において「Yes」の場合)、バインダー機能の実行プロセスは、ステップS22に進む。
一方、既存のバインダー機能の実行が要求された場合(ステップS21において「No」の場合)、バインダー機能の実行プロセスは、ステップS23に進む。
【0062】
ステップS22において、制御部1は、新たなバインダー用のディレクトリを、第1記憶部2の所定の記憶領域に作成する。このとき、制御部1は、バインダー用のディレクトリの作成位置を、例えば、当該バインダーの所有者(例えば、当該バインダー機能の設定パラメータの作成者)専用のディレクトリ下と決定する。なお、バインダー用のディレクトリの作成位置は、所有者専用のディレクトリ下に限られず、第1記憶部2の任意の記憶領域とできる。
また、制御部1は、当該新たに作成されたディレクトリ名に、ステップS1において設定されたバインダーの名称を付する。
バインダー用のディレクトリが第1記憶部2に作成後、バインダー機能の実行プロセスは、ステップS23に進む。
【0063】
ステップS23において、制御部1は、実行しようとしているバインダー機能について、当該バインダーをユーザ専用のものとするか否かを確認する。具体的には、制御部1は、実行しようとしているバインダー機能の設定パラメータにおいて、バインダーをユーザ専用のものとするとされているか否かの判断に基づいて、上記判断を実行する。
【0064】
実行しようとしているバインダーをユーザ専用のものとすると判断した場合(ステップS23において「Yes」の場合)、バインダー機能の実行プロセスは、ステップS24に進む。
一方、実行しようとしているバインダーを他のユーザにもアクセス可能とすると判断した場合(ステップS23において「No」の場合)、制御部1は、実行しようとしているバインダー用のディレクトリについて、全ユーザに対して、少なくとも読み取り可能とするアクセス権を設定する。その後、バインダー機能の実行プロセスは、ステップS25に進む。
【0065】
ステップS24において、制御部1は、実行しようとしているバインダー用のディレクトリについて、当該バインダーの所有者であるユーザに対して、少なくとも当該ディレクトリを読み取り可能とするアクセス権を設定する。
なお、制御部1は、当該バインダー用のディレクトリについて、読み取り可能とするアクセス権だけでなく、当該ユーザに対して、書き込み可能とするアクセス権も設定してもよい。一方、その他のユーザに対しては、何らのアクセス権も設定しない。
バインダー用のディレクトリにアクセス権を設定後、バインダー機能の実行プロセスは、ステップS25に進む。
【0066】
上記のように、必要に応じてバインダー用のディレクトリを作成するか、又は、既存のバインダー用のディレクトリの設定を変更後、制御部1は、バインダー機能の実行を開始する。
具体的には、ステップS25において、制御部1は、実行するバインダー機能に対して設定されている検索条件を用いて、第1記憶部2の電子データを検索する。制御部1は、当該検索により見つけられた電子データを検索データとし、当該検索データのファイルパス名を、例えば、RAM3などに一時的に保存する。その後、バインダー機能の実行プロセスは、ステップS26に進む。
【0067】
ステップS26において、制御部1は、ステップS25にて実行した検索により見つけられた検索データを、分類項目毎に分類するか否かを決定する。具体的には、制御部1は、実行しているバインダー機能の設定パラメータにおいて、検索データを分類項目毎に分類するとされているか否かの判断に基づいて、上記決定を実行する。
検索データを分類項目毎に分類しないと決定した場合(ステップS26において、「No」の場合)、バインダー機能の実行プロセスは、ステップS27に進む。
一方、検索データを分類項目毎に分類すると決定した場合(ステップS26において、「Yes」の場合)、バインダー機能の実行プロセスは、ステップS28に進む。
【0068】
ステップS27において、制御部1は、RAM3などに一時保存されている検索データのファイルパス名のリストを参照し、当該リストに挙げられた検索データのそれぞれへのリンクを作成する。その後、作成したリンクをバインダー用のディレクトリに保存する。
なお、検索データへのリンクの作成方法としては、例えば、検索データの管理情報を新たに作成し、当該新たな管理情報を参照する新たなファイルパス(電子データ)を作成する方法と、検索データについて既存の管理情報を参照する新たなファイルパスを作成する方法の2種類が存在する。いずれの方法でリンクを作成するかは、適宜決定できる。なお、上記の管理情報は、検索データを管理するための情報であり、検索データの実データが記憶されている記憶領域(第1記憶部2における位置)を指し示すポインタ、検索データのタイムスタンプ(更新年月日)などの情報を含んでいる。
全検索データへのリンクを作成し、バインダー用のディレクトリに保存した後、バインダー機能の実行プロセスは終了する。
【0069】
(4−4)検索データの分類
ステップS28において、制御部1は、検索データを分類項目毎に分類する。ステップS28にて実行される「検索データの分類」とは、分類項目毎に作成したディレクトリ(以後、「分類ディレクトリ」と呼ぶ)に、当該分類項目を含む検索データへのリンクを保存することを言う。
これにより、所定の検索条件にて見つけられた検索データについて、さらに、分類項目として関連性のある検索データへのリンクを、ディレクトリ単位でまとめて管理できる。その結果、データ管理システム100は、より高度なデータ管理を容易に実現できる。
【0070】
以下、
図6を用いて、検索データの分類を行う際のデータ管理システム100における処理の流れを、具体的に説明する。
図6は、検索データの分類における処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS281において、制御部1は、RAM3に一時的に記憶されている検索データのファイルパス名から、1つの検索データのファイルパス名を選択し、当該検索データから検索データを分類するための分類項目を抽出する。具体的には、以下のようにして分類項目を抽出する。
最初に、制御部1は、実行中のバインダー機能の設定パラメータを参照し、検索データをどの分類項目にて分類するかを決定する。
設定パラメータにおいて、検索データの更新日、更新月、又は、ファイル名(プロパティ情報)を分類項目とすると設定されている場合、制御部1は、検索データのファイルパス名及び/又は管理情報などから、検索データの更新日、更新月、又は、ファイル名(プロパティ情報)を分類項目として抽出する。
【0071】
一方、検索データがカメラなどにて撮影された画像データであって、当該画像データが撮影された撮影場所を分類項目とすると設定されている場合、制御部1は、以下のようにして、撮影場所を分類項目として抽出する。
例えば、制御部1は、検索データに含まれるメタデータから、検索データである画像データが撮影された緯度及び経度を取得する。その後、制御部1は、取得した緯度及び経度を地図情報を提供するサーバに送信し、当該緯度及び経度が指し示す位置に存在するランドマーク(例えば、ビル名など)に関する情報を、当該サーバから撮影場所として取得する。
なお、上記の地図情報は、例えば、第1記憶部2の所定の記憶領域に記憶されていてもよい。
検索データの分類項目を抽出後、プロセスは、ステップS282に進む。
【0072】
ステップS282において、制御部1は、ステップS281にて抽出した分類項目が、新たな分類項目であるか否かを判断する。
例えば、抽出した分類項目を名称として有する分類ディレクトリが未だ存在しない場合(ステップS282で「Yes」)、制御部1は、抽出した分類項目が新たな分類項目であると判断する。この場合、プロセスは、ステップS283に進む。
一方、取得した分類項目を名称として有する分類ディレクトリがすでに存在する場合(ステップS282で「No」)、制御部1は、抽出した分類項目が、既存の分類項目であると判断する。この場合、プロセスは、ステップS284に進む。
【0073】
ステップS283において、制御部1は、ステップS281にて抽出した分類項目を名称として有するディレクトリを、分類ディレクトリとして、バインダー用のディレクトリ下に作成する。
以下、検索データの分類項目の種類別に説明を行う。
検索データの分類項目が更新日の場合、検索データの更新年月日「〇年△月□日」が当該検索データの管理情報から抽出されれば、分類項目は「〇年△月□日」となり、「〇年△月□日」との名称を有する分類ディレクトリが作成される。
検索データの分類項目が更新月の場合、検索データの更新年月日「〇年△月□日」が当該検索データの管理情報から抽出されれば、分類項目は「〇年△月」となり、「〇年△月」との名称を有する分類ディレクトリが作成される。
検索データの分類項目がファイル名の場合、検索データのファイルパス名からファイル名として「ABC」との文字列を含むものが抽出されれば、分類項目は「ABC」との文字列を含むファイル名となり、「ABC」との文字列を含む名称の分類ディレクトリが作成される。
検索データの分類項目が撮影場所の場合、検索データの撮影場所としてランドマーク名「DEF」が抽出されれば、分類項目は「DEF」とのランドマーク名となり、「DEF」との名称を有する分類ディレクトリが作成される。
上記のように分類ディレクトリを作成後、検索データの分類プロセスは、ステップS284に進む。
【0074】
ステップS284において、制御部1は、検索データへのリンクを作成し、当該検索データに対応する分類項目に対して作成された分類ディレクトリに当該作成したリンクを保存する。
その後、RAM3に記憶されたリストに含まれる全検索データについて、上記のステップS281〜S284を実行したら(ステップS285において「Yes」の場合)、検索データの分類プロセスは終了する。
【0075】
(4−5)まとめ
上記のステップS281〜S285を、検索データの分類プロセスとして実行することにより、以下のような効果が得られる。
第1に、ステップS281〜S283において、制御部1が、検索データの分類項目を抽出し、当該分類項目毎に分類ディレクトリを作成することで、データ管理システム100のユーザは、分類項目毎に専用のディレクトリを作成する必要がなくなる。また、データ管理システム100にて管理される電子データ量が膨大であるためバインダー機能により作成されるリンクの数が膨大となった場合でも、本実施形態のデータ管理システム100では、当該膨大な数のリンクを容易に管理でき、分類ディレクトリの名称についての再検討などが不要となる。その結果、データ管理システム100を使用するに際してのユーザの負担を軽減できる。
第2に、上記のステップS284において、検索データへのリンクを、当該検索データに対応する分類項目に対して作成された分類ディレクトリに保存することで、検索データへのリンクを、分類項目毎に分類できる。
【0076】
第3に、上記のステップS281において、プロパティ情報(更新年月日、ファイル名など)を分類項目として抽出することにより、検索データのプロパティ情報に基づいて分類ディレクトリを作成し、検索データのプロパティ情報毎の分類ディレクトリに該当する検索データへのリンクを保存できる。その結果、検索データへのリンクを、検索データの指定されたプロパティ情報毎に整理できる。
【0077】
一方、制御部1が、検索データのデータ部分の内容を表す情報(例えば、検索データに含まれるメタデータから抽出される撮影場所など)を分類項目として抽出することで、検索データへのリンクを、検索データのデータ部分の内容を表す情報毎(例えば、検索データの撮影場所毎)に整理できる。
【0078】
2.本実施形態の特徴
上記実施形態は、下記のように記載可能である。
データ管理システム(例えば、データ管理システム100)は、記憶装置(例えば、記憶装置21、22)と、制御部(例えば、制御部1)と、を備える。
記憶装置は、データ(例えば、電子データ)を記憶する。
制御部は、所定の検索条件を用いた検索により見つけられたデータとしての検索データを分類するための分類項目を決定し、
記憶装置に分類項目毎に分類ディレクトリを作成し、
検索データへのリンクを、当該検索データに対応する分類項目に対して作成された分類ディレクトリに保存する。
【0079】
上記のデータ管理システムでは、制御部が、検索データを分類するための分類項目を決定し、当該分類項目毎に分類ディレクトリを記憶装置に作成している。そして、制御部は、検索データへのリンクを、当該検索データに対応する分類項目に対して作成された分類ディレクトリに保存する。
これにより、データ管理システムのユーザは、分類項目毎に専用のディレクトリを作成する必要がなくなり、検索データへのリンクを容易に管理できる。その結果、データ管理システムを使用するに際してのユーザの負担を軽減できる。
【0080】
3.他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(A)
図5を用いて説明したバインダー機能の実行プロセス、及び、
図6を用いて説明した検索データの分類プロセスにおいて、各ステップにおいて実行される処理、及び、各ステップの順番は適宜変更できる。
例えば、検索データを見つける検索の実行中に、検索データの分類項目毎の分類と、対応する分類ディレクトリへの検索データへのリンクの作成及び保存と、を実行してもよい。具体的には、例えば、検索により検索データが見つけられたら、その時点で、検索データの分類項目毎の分類と、対応する分類ディレクトリへの検索データへのリンクの作成及び保存とを実行し、その後、さらに検索を継続してもよい。
【0081】
(B)あるユーザが設定したバインダー機能において、当該ユーザ専用のバインダー用のディレクトリが作成され、かつ、当該ユーザがアクセス権を有さない電子データが検索により見つけられた場合、制御部1は、当該電子データを検索データとすることなく、検索結果から除外してもよい。
または、制御部1は、検索データにこのユーザへのアクセス権が設定されていなければ、当該検索データへのリンクを作成しないようにしてもよい。
これにより、ユーザにアクセス権がなく無関係な電子データへのリンクを、当該ユーザ専用のバインダーとして保存することを防止できる。その結果、データ管理システム100は、バインダー機能により、より適切なデータ管理を実行できる。
【0082】
(C)分類項目として抽出される検索データのデータ部分の内容を表す情報は、検索データのメタデータから抽出された検索データ(画像データ)の撮影場所に限られない。例えば、検索データに含まれる実データから分類項目を抽出してもよい。
例えば、検索データに含まれる画像の形状及び/又は色彩に基づく情報を、分類項目としてもよい。画像の形状については、例えば、画像認識などを用いて認識された形状を分類項目として使用できる。
画像に含まれる色彩については、例えば、画像データの所定の領域内に存在する画素数を色彩毎に計数し、計数した画素数が最大となった色彩を分類項目として使用できる。
【0083】
(D)画像データである検索データからOCR処理により得られた情報を分類項目として使用してもよい。例えば、名刺及び/又は受信したFAXの画像からOCR処理により抽出した文字情報を、分類項目として使用できる。
【0084】
(E)データ管理システム100に画像データを保存するときに、当該画像データをOCR処理してもよい。また、バインダー機能において実行される検索時に見つかった画像データをOCR処理してもよい。この場合、当該OCR処理して得られた情報(検索データのデータ部分の内容を表す情報)を、分類項目として使用してもよい。