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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-151133(P2019-151133A)
(43)【公開日】2019年9月12日
(54)【発明の名称】車両の前部車体構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 21/15 20060101AFI20190816BHJP
   B62D 25/08 20060101ALI20190816BHJP
   B62D 25/20 20060101ALI20190816BHJP
   B62D 21/02 20060101ALI20190816BHJP
【FI】
   B62D21/15 B
   B62D25/08 C
   B62D25/20 C
   B62D21/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2018-35363(P2018-35363)
(22)【出願日】2018年2月28日
(71)【出願人】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100196357
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 吉章
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】四柳 泰希
【テーマコード(参考)】
3D203
【Fターム(参考)】
3D203AA02
3D203BA05
3D203BA13
3D203BB08
3D203BB12
3D203BB16
3D203BB17
3D203BB35
3D203BB38
3D203BB44
3D203BB54
3D203BC14
3D203CA04
3D203CA24
3D203CA29
3D203CA40
3D203CA54
3D203CA74
3D203DA22
3D203DA75
3D203DA83
(57)【要約】
【課題】車両前方からの衝撃荷重に対するフレーム部材5の剛性確保と、フレーム部材5の軽量化とを両立できる車両1の前部車体構造を提供することを目的とする。
【解決手段】車両1の左右一対のサイドシル21と、左右一対のヒンジピラー23と、車両1の車室部2における前壁をなすダッシュパネル25と、サイドシル21の前端に対して車幅方向内側、かつ車両前方の位置に配設されるとともに、車両1の車体を構成する左右一対のサスペンション支持部材41とを備えた車両1の前部車体構造であって、サイドシル21の前端およびヒンジピラー23の下部前面に連結されるとともに、スモールオーバーラップ衝突に対応する略ボックス状のエネルギー吸収ボックス7と、サスペンション支持部材41、及びエネルギー吸収ボックス7を連結するフレーム部材5とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の車幅方向に所定間隔を隔てて配設された左右一対のサイドシルと、
該サイドシルの前端から車両上方へ延びる左右一対のヒンジピラーと、
前記サイドシル、及び前記ヒンジピラーを連結するとともに、車両の車室部における前壁をなすダッシュパネルと、
前記サイドシルの前端に対して車幅方向内側、かつ車両前方の位置に配設されるとともに、車両の車体を構成する左右一対の車体骨格部材とを備えた車両の前部車体構造であって、
前記サイドシルの前端または/および前記ヒンジピラーの下部前面に連結されるとともに、スモールオーバーラップ衝突の衝突エネルギーを吸収する略ボックス状のエネルギー吸収ボックス部材と、
前記車体骨格部材、及び前記エネルギー吸収ボックス部材を連結するフレーム部材とを備えた
車両の前部車体構造。
【請求項2】
前記車体骨格部材が、
アッパアームを揺動自在に支持するアッパアーム支持部と、
ロアアームを揺動自在に支持するロアアーム支持部とを備え、
前記エネルギー吸収ボックス部材が、
前記ヒンジピラーの下部前面に連結されたボックス上部と、
前記サイドシルの前端に連結されたボックス下部とで構成され、
前記フレーム部材として、
前記アッパアーム支持部、及び前記ボックス上部を連結する第1フレーム部材と、
前記ロアアーム支持部、及び前記ボックス下部を連結する第2フレーム部材とを備えた
請求項1に記載の車両の前部車体構造。
【請求項3】
前記ボックス上部における車幅方向内側の内側面と、該内側面に車幅方向内側で隣接する前記ダッシュパネルの前面とを連結するとともに、前記ボックス上部の前記内側面と前記ダッシュパネルの前面とで閉断面をなすガセット部材を備え、
前記第1フレーム部材が、
前記ガセット部材の前面に接合された
請求項2に記載の車両の前部車体構造。
【請求項4】
前記ボックス下部における車幅方向内側の内側面と、該内側面に車幅方向内側で隣接する前記ダッシュパネルの前面とを連結するとともに、前記ボックス下部の前記内側面と前記ダッシュパネルの前面とで閉断面をなすトルクボックス部材を備え、
前記第2フレーム部材が、
前記ボックス下部と前記トルクボックス部材の前面に跨って連結された
請求項2または請求項3に記載の車両の前部車体構造。
【請求項5】
前記第1フレーム部材と前記第2フレーム部材とに架設されたパネル部材を備えた
請求項2から請求項4のいずれか1つに記載の車両の前部車体構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば車両の前部車体が、フレーム部材を組み合わせて構成されたスペースフレーム構造のような車両の前部車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車などの車両の前部車体構造として、車両の前部に被衝突物が衝突した際、車両の車体を構成する車体骨格部材に加わった衝撃荷重を分散伝達させるために、車体骨格部材の後部を分岐して、ヒンジピラーや、サイドシル、あるいはフロアトンネルに連結した車体構造が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、車幅方向に所定間隔を隔てて配設されたフロントサイドフレームが、サスダンパの上端を支持するフロントサイドフレーム前部と、フロントサイドフレーム前部から車幅方向の内外へ分岐したフレーム部材である第1分岐部、及び第2分岐部とで構成された車両の前部車体構造が記載されている。
【0004】
この特許文献1は、車幅方向外側へ分岐したフレーム部材(第1分岐部)がヒンジピラーに接合され、車幅方向内側へ分岐したフレーム部材(第2分岐部)がダッシュパネルを介してフロアトンネルに接合されている。これにより、特許文献1は、車体骨格部材であるフロントサイドフレーム前部に伝達された衝撃荷重を、ヒンジピラーとフロアトンネルとに分散伝達できるとされている。
【0005】
ところで、特許文献1のフロントサイドフレーム前部のように、サスダンパの上端を支持する車体骨格部材は、ヒンジピラーやサイドシルに対して、車幅方向内側、かつ車両前方に配設されている。このため、例えば、ヒンジピラーと車体骨格部材とを連結するフレーム部材は、フロアパネルの下面に配設されたフロアサイドフレームに略直線的に連結した場合に比べて、その全長が長くなり易い。
【0006】
このようにフレーム部材の全長が長くなり易い前部車体構造の場合、車両前方からの衝撃荷重が上述したフレーム部材に作用した際、フレーム部材が撓み変形するなどして、荷重伝達効率が低下するおそれがある。このため、車両前方からの衝撃荷重に対するフレーム部材の剛性を確保する必要があるが、衝撃荷重に対するフレーム部材の剛性を確保すると、フレーム部材の重量が増加するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−290426号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述の問題に鑑み、車両前方からの衝撃荷重に対するフレーム部材の剛性確保と、フレーム部材の軽量化とを両立できる車両の前部車体構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、車両の車幅方向に所定間隔を隔てて配設された左右一対のサイドシルと、該サイドシルの前端から車両上方へ延びる左右一対のヒンジピラーと、前記サイドシル、及び前記ヒンジピラーを連結するとともに、車両の車室部における前壁をなすダッシュパネルと、前記サイドシルの前端に対して車幅方向内側、かつ車両前方の位置に配設されるとともに、車両の車体を構成する左右一対の車体骨格部材とを備えた車両の前部車体構造であって、前記サイドシルの前端または/および前記ヒンジピラーの下部前面に連結されるとともに、スモールオーバーラップ衝突の衝突エネルギーを吸収する略ボックス状のエネルギー吸収ボックス部材と、前記車体骨格部材、及び前記エネルギー吸収ボックス部材を連結するフレーム部材とを備えたことを特徴とする。
【0010】
この発明により、車両前方からの衝撃荷重に対するフレーム部材の剛性確保と、フレーム部材の軽量化とを両立することができる。
具体的には、フレーム部材が、エネルギー吸収ボックス部材に連結されているため、車両の前部車体構造は、サイドシルの前端または/およびヒンジピラーの下部前面に直接的にフレーム部材を連結した場合に比べて、エネルギー吸収ボックス部材における車両前後方向の長さの分だけ、フレーム部材の全長を短くすることができる。
【0011】
これにより、車両の前部車体構造は、フレーム部材の重量増加を抑えることができるとともに、車両前方からの衝撃荷重に対するフレーム部材の剛性を容易に確保することができる。このため、車両の前部車体構造は、車両前方からの衝撃荷重がフレーム部材に作用した際、フレーム部材が撓み変形するなどして、荷重伝達効率が低下することを防止できる。
【0012】
従って、車両の前部車体構造は、エネルギー吸収ボックス部材にフレーム部材を連結したことにより、車両前方からの衝撃荷重に対するフレーム部材の剛性確保と、フレーム部材の軽量化とを両立することができる。
【0013】
この発明の態様として、前記車体骨格部材が、アッパアームを揺動自在に支持するアッパアーム支持部と、ロアアームを揺動自在に支持するロアアーム支持部とを備え、前記エネルギー吸収ボックス部材が、前記ヒンジピラーの下部前面に連結されたボックス上部と、前記サイドシルの前端に連結されたボックス下部とで構成され、前記フレーム部材として、前記アッパアーム支持部、及び前記ボックス上部を連結する第1フレーム部材と、前記ロアアーム支持部、及び前記ボックス下部を連結する第2フレーム部材とを備えてもよい。
【0014】
この発明により、車両の前部車体構造は、第1フレーム部材をヒンジピラーの下部前面に直接的に連結し、第2フレーム部材をサイドシルの前端に直接的に連結した場合に比べて、第1フレーム部材の全長、及び第2フレーム部材の全長を短くすることができる。
【0015】
このため、車両の前部車体構造は、車両前方からの衝撃荷重に対する第1フレーム部材、及び第2フレーム部材の剛性確保と、第1フレーム部材、及び第2フレーム部材の軽量化とを両立することができる。
【0016】
またこの発明の態様として、前記ボックス上部における車幅方向内側の内側面と、該内側面に車幅方向内側で隣接する前記ダッシュパネルの前面とを連結するとともに、前記ボックス上部の前記内側面と前記ダッシュパネルの前面とで閉断面をなすガセット部材を備え、前記第1フレーム部材が、前記ガセット部材の前面に接合されてもよい。
【0017】
この発明により、車両の前部車体構造は、車幅方向における第1フレーム部材の後端位置を、車幅方向における車体骨格部材の後端位置により近づけることができる。
【0018】
このため、車両の前部車体構造は、車体骨格部材における車幅方向略中央をとおって車両前後方向に延びる仮想直線に対する第1フレーム部材の角度を、ヒンジピラーの下部前面に直接的に連結した場合に比べて小さくすることができる。これにより、車両の前部車体構造は、第1フレーム部材の全長をより短くすることができる。
【0019】
さらに、車両の前部車体構造は、第1フレーム部材を介して伝達された衝撃荷重を、ガセット部材を介して、ダッシュパネルとヒンジピラーとに分散伝達することができる。このため、車両の前部車体構造は、車体骨格部材からの衝撃荷重をより確実に分散して車両後方へ伝達することができる。
【0020】
従って、車両の前部車体構造は、第1フレーム部材を、ガセット部材を介してボックス上部に連結したことにより、第1フレーム部材のより確実な軽量化と、前部車体における荷重伝達効率の向上とを両立することができる。
【0021】
またこの発明の態様として、前記ボックス下部における車幅方向内側の内側面と、該内側面に車幅方向内側で隣接する前記ダッシュパネルの前面とを連結するとともに、前記ボックス下部の前記内側面と前記ダッシュパネルの前面とで閉断面をなすトルクボックス部材を備え、前記第2フレーム部材が、前記ボックス下部と前記トルクボックス部材の前面に跨って連結されてもよい。
【0022】
この発明により、車両の前部車体構造は、車幅方向における第2フレーム部材の後端位置を、車幅方向における車体骨格部材の後端位置により近づけることができる。
【0023】
このため、車両の前部車体構造は、車体骨格部材における車幅方向略中央をとおって車両前後方向に延びる仮想直線に対する第2フレーム部材の角度を、サイドシルの前端に直接的に連結した場合に比べて小さくすることができる。これにより、車両の前部車体構造は、第2フレーム部材の全長をより短くすることができる。
【0024】
さらに、車両の前部車体構造は、第2フレーム部材を介して伝達された衝撃荷重を、トルクボックス部材を介して、ダッシュパネルとサイドシルとに分散伝達することができる。このため、車両の前部車体構造は、車体骨格部材からの衝撃荷重をより確実に分散して車両後方へ伝達することができる。
【0025】
従って、車両の前部車体構造は、第2フレーム部材を、トルクボックス部材を介してボックス下部に連結したことにより、第2フレーム部材のより確実な軽量化と、前部車体における荷重伝達効率の向上とを両立することができる。
【0026】
またこの発明の態様として、前記第1フレーム部材と前記第2フレーム部材とに架設されたパネル部材を備えてもよい。
この発明により、車両の前部車体構造は、車両前方からの衝撃荷重に対する第1フレーム部材の剛性、及び第2フレーム部材の剛性をより向上することができる。
【0027】
このため、車両前方からの衝撃荷重が、第1フレーム部材、及び第2フレーム部材に作用した際、車両の前部車体構造は、第1フレーム部材の撓み変形、及び第2フレーム部材の撓み変形を確実に抑制することができる。
従って、車両の前部車体構造は、第1フレーム部材と第2フレーム部材とに架設されたパネル部材により、第1フレーム部材、及び第2フレーム部材の軽量化と、前部車体における車体剛性の向上とを両立することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明により、車両前方からの衝撃荷重に対するフレーム部材の剛性確保と、フレーム部材の軽量化とを両立できる車両の前部車体構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】車両の前部車体における車両前方上方視の外観を示す外観斜視図。
図2】車両の前部車体における右側面視を示す右側面図。
図3】車両の前部車体における平面視を示す平面図。
図4図3中のA−A矢視断面図。
図5】車両の前部車体における底面視の外観を示す底面図。
図6】車両右側におけるガセット部材、及びトルクボックス部材の外観を示す外観斜視図。
図7図2中のB−B矢視断面における車両右側の要部断面図。
図8図2中のC−C矢視断面における車両右側の要部断面図。
図9図2中のD−D矢視断面図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
本実施形態の車両1の車体構造は、押出成形されたアルミ合金製の複数のフレームを連結して車体骨格をなす、所謂、スペースフレーム構造である。このような車両1の車体構造について、図1から図9を用いて説明する。
【0031】
なお、図1は車両1の前部車体における車両前方上方視の外観斜視図を示し、図2は車両1の前部車体における右側面図を示し、図3は車両1の前部車体における平面図を示し、図4図3中のA−A矢視断面図を示し、図5は車両1の前部車体における底面図を示している。
【0032】
さらに、図6は車両右側におけるガセット部材8、及びトルクボックス部材9の外観斜視図を示し、図7図2中のB−B矢視断面における車両右側の要部断面図を示し、図8図2中のC−C矢視断面における車両右側の要部断面図を示し、図9図2中のD−D矢視断面図を示している。
【0033】
また、図示を明確にするため、図1中において、車両右側のナックル31、ロアアーム32、アッパアーム33、及びフロントサスダンパ34の図示を省略するとともに、図5中において、パネル部材57の図示を省略している。
また、図中において、矢印Fr及びRrは前後方向を示しており、矢印Frは前方を示し、矢印Rrは後方を示し、矢印Rh及びLhは幅方向を示しており、矢印Rhは右方向を示し、矢印Lhは左方向を示している。
【0034】
本実施形態における車両1の車体構造は、図1に示すように、乗員が乗り込む車室部2と、車室部2よりも車両前方の所望位置に配置されたフロントサスペンション3を支持するサスペンション支持構造体4と、車室部2とサスペンション支持構造体4とを連結する複数のフレーム部材5と、サスペンション支持構造体4の前端に連結されるとともに、車両前方からの衝撃荷重を吸収する衝撃吸収構造体6とを備えている。
【0035】
車室部2は、図1に示すように、車幅方向に所定間隔を隔てた位置で、車両前後方向に延びる左右一対のサイドシル21と、サイドシル21の車両上方に配設された左右一対のフロントピラー22と、サイドシル21の前端、及びフロントピラー22の前端を車両上下方向に連結する左右一対のヒンジピラー23と、車幅方向略中央の位置において、車両前後方向に延びるフロアトンネル24と、左右のヒンジピラー23を車幅方向に連結して、車室内外を隔てる隔壁をなすダッシュパネル25、及びカウルボックス26とを備えている。
【0036】
また、フロントサスペンション3は、図1に示すように、ダブルウィッシュボーン式サスペンション構造であって、車両1の前輪を回転自在に支持するナックル31と、車幅方向外側がナックル31の下部に連結され、車幅方向内側が車体に連結されたロアアーム32と、車幅方向外側がナックル31の上部に連結され、車幅方向内側が車体に連結されたアッパアーム33と、上端が車体に連結され、下端がロアアーム32に連結された伸縮可能なフロントサスダンパ34とで構成されている。
【0037】
また、サスペンション支持構造体4は、図1に示すように、車幅方向に所定間隔を隔てて配置されるとともに、所望位置に配置されたフロントサスペンション3を支持する左右一対のサスペンション支持部材41と、左右のサスペンション支持部材41の下端近傍を連結するサスクロス42と、サスクロス42よりも僅かに車両上方の位置で、左右のサスペンション支持部材41の下部を連結する下側クロスメンバ43と、左右のサスペンション支持部材41の上部を連結する上側クロスメンバ44と、サスペンション支持部材41、及びサスクロス42を連結する左右一対の傾斜フレーム45とで構成されている。
【0038】
また、複数のフレーム部材5は、図1から図3に示すように、ヒンジピラー23の上部、及びサスペンション支持部材41を連結する左右一対のアッパサイドフレーム51と、ヒンジピラー23の下部、及びサスペンション支持部材41を連結する左右一対の第1ロアサイドフレーム52と、サイドシル21、及びサスペンション支持部材41を連結する左右一対の第2ロアサイドフレーム53と、ヒンジピラー23の下部、及びアッパサイドフレーム51を連結する左右一対の補強フレーム54と、フロアトンネル24の上部、及びサスペンション支持部材41を連結する左右一対のアッパセンターフレーム55と、サスクロス42、及びフロアトンネル24の下部を連結する左右一対のロアセンターフレーム56とで構成されている。
【0039】
また、衝撃吸収構造体6は、図1に示すように、左右のサスペンション支持部材41の前端に連結された左右一対の衝撃吸収部材61と、衝撃吸収部材61の前端を車幅方向に連結するフロントバンパービーム62とで構成されている。
【0040】
引き続き、上述した車室部2、フロントサスペンション3、サスペンション支持構造体4、及び複数のフレーム部材5の各構成要素について、さらに詳述する。
まず、車室部2は、上述したように、左右一対のサイドシル21、左右一対のフロントピラー22、左右一対のヒンジピラー23、フロアトンネル24、ダッシュパネル25、及びカウルボックス26で構成されている。
【0041】
サイドシル21は、押出成形されたアルミ合金製の押出し部材であって、図1から図3に示すように、車幅方向の長さに対して車両上下方向の長さが長い閉断面を、車両前後方向に延設した略筒状体に形成されている。
【0042】
フロントピラー22は、押出成形されたアルミ合金製の押出し部材であって、閉断面を所定方向に延設した略筒状体に形成されている。このフロントピラー22は、図1及び図2に示すように、所定方向の一端を前端として、前端に対して後端が車両後方上方、かつ車幅方向内側に位置するように、車両1の前部車体に配置されている。
【0043】
そして、フロントピラー22は、図1及び図2に示すように、前端が左右一対のピラー連結部材27を介してヒンジピラー23の上端に連結され、後端が図示を省略したルーフサイドレールに連結されている。
より詳しくは、フロントピラー22の前端は、ピラー連結部材27の後端に接合されている。このピラー連結部材27は、アルミダイキャスト製であって、図1に示すように、ヒンジピラー23の上端と、フロントピラー22の前端と、カウルボックス26における車幅方向の端部とを連結する連結部材として形成されている。
【0044】
ヒンジピラー23は、押出成形されたアルミ合金製の押出し部材であって、図1及び図2に示すように、車幅方向の長さに対して車両前後方向の長さが長い略矩形の閉断面を、所定方向に延設した略筒状体に形成されている。
【0045】
このヒンジピラー23は、図1及び図2に示すように、所定方向の一端を下端として、下端に対して上端が車両前方上方に位置するように、車両1の前部車体に配置されている。
そして、ヒンジピラー23は、その下端がサイドシル21の前端部分における上面に接合され、上端がピラー連結部材27に接合されている。換言すると、ヒンジピラー23の上端は、ピラー連結部材27を介してフロントピラー22の下端に連結されている。
【0046】
フロアトンネル24は、図3から図5に示すように、フロアトンネル24の上面をなす左右一対のトンネルアッパフレーム241と、フロアトンネル24の下端を車両前後方向に延びる左右一対のトンネルサイドフレーム242と、トンネルアッパフレーム241、及びトンネルサイドフレーム242の間に配設されたトンネルパネル243とで構成されている。
【0047】
トンネルアッパフレーム241は、押出成形されたアルミ合金製の押出し部材であって、図3及び図4に示すように、略矩形の閉断面を車両後方から車両前方に延設したのち、車室部2の前部において、車幅方向外側、かつ車両前方上方へ向けて湾曲させた略筒状体に形成されている。このトンネルアッパフレーム241の前端は、図4に示すように、アルミダイキャスト製のトンネル連結部材28を介して、ダッシュパネル25の上部に接合されている。
【0048】
トンネル連結部材28は、ダッシュパネル25の前面に接合され、ダッシュパネル25とともに、車室部2の前壁の一部をなす形状に形成されている。さらに、トンネル連結部材28には、図4に示すように、トンネルアッパフレーム241の前端を支持する後方支持部28aが、ダッシュパネル25に形成した開口(図示省略)を介して車両後方へ向けて突設され、後述するアッパセンターフレーム55の後端を支持する前方支持部28bが、後方支持部28aに対向して車両前方へ突設されている。
【0049】
トンネルサイドフレーム242は、押出成形されたアルミ合金製の押出し部材だって、略矩形の閉断面を車両前後方向に延設した略筒状体に形成されている。このトンネルサイドフレーム242は、図3及び図5に示すように、トンネルアッパフレーム241に対して車両下方で対向するように、前端に対して後端が車幅内側に位置するように配置されている。
【0050】
トンネルパネル243は、図4に示すように、トンネルアッパフレーム241、及びトンネルサイドフレーム242の間で、フロアトンネル24における車幅方向の側壁をなす左右一対の側壁部分243aと、車室部2の前部において、左右の側壁部分243aの上部開口を閉塞する天板部分243bとで構成されている。
【0051】
ダッシュパネル25は、図1及び図4に示すように、車室部2の空間と、車室部2よりも車両前方の空間を隔てる車両前方側の隔壁をなすアルミ合金製の隔壁部材であって、ヒンジピラー23の上端からサイドシル21の下端に至る範囲を車幅方向に連結する形状に形成されている。
【0052】
具体的には、ダッシュパネル25は、図4に示すように、車両上下方向に厚みを有するとともに、カウルボックス26が接合される略平板状の上面部と、上面部の後端から車両下方へ向けて延設されたのち、車両後方へ向けて緩やかに屈曲した本体部とで一体形成されている。
さらに、ダッシュパネル25の本体部は、車幅方向略中央近傍が、フロアトンネル24のトンネルパネル243と連続するように、車両下方が開口した正面視略門型形状に形成されている。
【0053】
カウルボックス26は、図1及び図4に示すように、ダッシュパネル25の上面部に接合されるとともに、左右のピラー連結部材27を車幅方向に連結する形状に形成されている。
具体的には、カウルボックス26は、図4に示すように、下端がダッシュパネル25に接合されるとともに、図示を省略したフロントウインドウガラスの下端を支持するアルミ合金製のカウルインナパネル261と、カウルインナパネル261の前端に接合されたアルミ合金製のカウルアウタパネル262とで、車両上方が開口した略ボックス状に形成されている。
【0054】
カウルインナパネル261は、図4に示すように、ダッシュパネル25の上面部に接合されるインナ下面部261aと、インナ下面部261aの後端から車両上方後方へ延設されたインナ縦壁部261bと、インナ縦壁部261bの上端から車両後方へ延設されたインナ上面部261cとで一体形成されている。
【0055】
カウルアウタパネル262は、図4に示すように、カウルインナパネル261のインナ下面部261aに接合されるアウタ下面部262aと、アウタ下面部262aの前端から車両上方へ延設されたのち、車両後方上方へ延設されたアウタ縦壁部262bとで一体形成されている。
【0056】
上述したような構成の車室部2には、図1図2、及び図6に示すように、スモールオーバーラップ衝突の際、衝撃荷重を吸収する部分として、サイドシル21の前端、及びヒンジピラー23の下部前面に配置された左右一対のエネルギー吸収ボックス7と、エネルギー吸収ボックス7の上部、及びダッシュパネル25の前面を連結する左右一対のガセット部材8と、エネルギー吸収ボックス7の下部、及びダッシュパネル25の前面を連結する左右一対のトルクボックス部材9と、エネルギー吸収ボックス7の下部、及びトルクボックス部材9の前面を連結するサイドフレーム連結部材10が設けられている。
【0057】
エネルギー吸収ボックス7は、図1及び図2に示すように、ヒンジピラー23の下部前面に配設された略ボックス状のボックス上部71と、サイドシル21の前端に配設された略ボックス状のボックス下部72とで構成されている。
【0058】
ボックス上部71は、図2及び図7に示すように、車両前後方向に所定長さ延設されるとともに、車両後方が開口した略ボックス状に形成されている。このボックス上部71は、上端、及び車幅方向内側の側面がヒンジピラー23の下部前面に接合され、車幅方向外側の側面がヒンジピラー23における車幅方向外側の側面、及びボックス下部72における車幅方向外側の側面に接合されている。
【0059】
ボックス下部72は、図2及び図8に示すように、サイドシル21の前端を、ボックス上部71の前端よりも車両後方の位置まで延設された下部本体721と、下部本体721の前端開口を閉塞するアルミ合金製の閉塞板722とで略ボックス状に形成されている。
【0060】
なお、閉塞板722は、図8に示すように、下部本体721の前端開口に接合されるとともに、車幅方向内側へ延設された平板部分と、平板部分における車幅方向内側の縁端から車両後方へ向けて延設するとともに、後述するトルクボックス部材9の前面に接合される延設部分とで一体形成されている。
【0061】
ガセット部材8は、図6及び図7に示すように、ボックス上部71の前端から車両後方に所定間隔隔てた位置において、ボックス上部71における車幅方向内側の内側面71aと、ボックス上部71の内側面71aに隣接したダッシュパネル25の前面とを連結するとともに、ボックス上部71の内側面71aとダッシュパネル25の前面とで閉断面をなす形状に形成されている。
【0062】
このガセット部材8は、図6及び図7に示すように、ボックス上部71の前端から車両後方に所定間隔隔てた位置よりも車両後方におけるボックス上部71の剛性を向上する機能と、ボックス上部71からの荷重をダッシュパネル25に伝達する機能とを有している。
【0063】
具体的には、ガセット部材8は、ダッシュパネル25の前面に対して車両前方に所定間隔を隔てるとともに、ガセット部材8の前面をなす前面部分8aと、前面部分8aの上端から車両後方へ延設された上面部分と、前面部分8aの下端から車両下方へ延設された下面部分と、前面部分8aにおける車幅方向内側の縁端から車両後方へ延設された側面部分とで、車幅方向外側、及び車両後方が開口した略ボックス状に形成されている。
【0064】
そして、ガセット部材8は、上面部分の後端、下面部分の後端、及び側面部分の後端がダッシュパネル25の前面に接合され、上面部分における車幅方向外側の縁端、下面部分における車幅方向外側の縁端、及び前面部分8aにおける車幅方向外側の縁端が、ボックス上部71の内側面71aに接合されている。
さらに、ガセット部材8の前面部分8aには、図6及び図7に示すように、後述する第1ロアサイドフレーム52が挿通する開口が開口形成されている。
【0065】
トルクボックス部材9は、図6及び図8に示すように、ボックス下部72の前端から車両後方に所定間隔隔てた位置において、ボックス下部72における車幅方向内側の内側面72aと、ボックス下部72の内側面72aに隣接したダッシュパネル25の前面とを連結するとともに、ボックス下部72の内側面72aとダッシュパネル25の前面とで閉断面をなす形状に形成されている。
【0066】
なお、トルクボックス部材9は、図8に示すように、ボックス下部72の内側面72aからフロアトンネル24の近傍に至る車幅方向の長さで形成されている。
このトルクボックス部材9は、ボックス下部72の前端から車両後方に所定間隔隔てた位置よりも車両後方におけるボックス下部72の剛性を向上する機能と、ボックス下部72からの荷重をダッシュパネル25に伝達する機能とを有している。
【0067】
具体的には、トルクボックス部材9は、図6及び図8に示すように、ダッシュパネル25の前面に対して車両前方に所定間隔を隔てるとともに、トルクボックス部材9の前面をなす前面部分9aと、前面部分9aの上端から車両後方へ延設された上面部分と、前面部分9aの下端から車両下方へ延設された下面部分と、前面部分9aにおける車幅方向内側の縁端から車両後方へ延設された側面部分とで、車幅方向外側、及び車両後方が開口した略ボックス状に形成されている。
【0068】
そして、トルクボックス部材9は、上面部分の後端、下面部分の後端、及び側面部分の後端がダッシュパネル25の前面に接合され、上面部分における車幅方向外側の縁端、下面部分における車幅方向外側の縁端、及び前面部分9aにおける車幅方向外側の縁端が、ボックス下部72の内側面72aに接合されている。
【0069】
サイドフレーム連結部材10は、図6及び図8に示すように、アルミダイキャスト製であって、ボックス下部72の閉塞板722に接合される基部10aと、基部10aにおける車幅方向略中央から車両前方へ突出した支持部10bとで一体形成されている。
【0070】
このサイドフレーム連結部材10の基部10aは、図6に示すように、車両上方へ延設された部分が、ガセット部材8の下端に接合されている。すなわち、サイドフレーム連結部材10は、ボックス下部72、ダッシュパネル25、及びガセット部材8を一体的に連結している。
【0071】
また、フロントサスペンション3は、上述したように、ナックル31、ロアアーム32、アッパアーム33、及びフロントサスダンパ34で構成されている。
ナックル31は、アルミダイキャスト製であって、フロントハブを介して、車両1の前輪を回転自在に支持している。
【0072】
ロアアーム32は、アルミダイキャスト製のアーム部材であって、ナックル31の下部に連結される部分を頂部とする平面視略A字状に形成されている。このロアアーム32は、車両前後方向を回動中心として揺動可能な状態で、サスペンション支持部材41に連結されている。
【0073】
具体的には、ロアアーム32は、図2中の二点鎖線で示したように、フロントサスダンパ34よりも車両前方の位置で、サスペンション支持部材41に連結される前方連結部32aと、フロントサスダンパ34よりも車両後方の位置で、サスペンション支持部材41に連結される後方連結部32bとを、車幅方向内側端部に備えている。
【0074】
アッパアーム33は、アルミダイキャスト製のアーム部材であって、ナックル31の上部に連結される部分を頂部とする平面視略A字状に形成されている。このアッパアーム33は、車両前後方向を回動中心として揺動可能な状態で、サスペンション支持部材41に連結されている。
【0075】
具体的には、アッパアーム33は、図2中の二点鎖線で示したように、フロントサスダンパ34よりも車両前方の位置で、サスペンション支持部材41に連結される前方連結部33aと、フロントサスダンパ34よりも車両後方の位置で、サスペンション支持部材41に連結される後方連結部33bとを、車幅方向内側端部に備えている。
【0076】
フロントサスダンパ34は、図1に示すように、略車両上下方向に伸縮可能なダンパ本体部と、ダンパ本体部の伸縮に応じて伸縮するばね部とで一体構成されている。このフロントサスダンパ34は、図1、及び図2中の二点鎖線で示したように、上端である上方連結部34aが、サスペンション支持部材41に連結され、下端である下方連結部(図示省略)がロアアーム32に連結されている。
【0077】
また、サスペンション支持構造体4は、上述したように、左右一対のサスペンション支持部材41、サスクロス42、下側クロスメンバ43、上側クロスメンバ44、及び左右一対の傾斜フレーム45で構成されている。
【0078】
サスペンション支持部材41は、図1に示すように、車両1における前部車体を構成する車体骨格部材としての機能と、フロントサスペンション3を揺動可能に支持する機能とを有するアルミダイキャスト製の部材である。
【0079】
このサスペンション支持部材41は、図2及び図3に示すように、車幅方向に所定の厚みを有する板状部分に、車幅方向内側、及び車幅方向外側へそれぞれ立設した複数のリブを有する骨格本体部と、車両前後方向または車両上下方向に所定の厚みを有するとともに、車幅方向の長さが骨格本体部の厚みよりも幅広な略平板で、骨格本体部の縁端を囲繞した輪郭部とで一体形成されている。
【0080】
より詳しくは、サスペンション支持部材41は、図1及び図2に示すように、ロアアーム32を支持するロアアーム支持部411と、ロアアーム支持部411よりも車両上方でアッパアーム33を支持するアッパアーム支持部412と、ロアアーム支持部411の前部、及びアッパアーム支持部412の前部を車両上下方向に連結する前側連結部413と、ロアアーム支持部411の後部、及びアッパアーム支持部412の後部を車両上下方向に連結する後側連結部414とで、側面視略ロ字形状に一体形成されている。
【0081】
ロアアーム支持部411は、図2に示すように、側面視において、車両上下方向の長さに対して、車両前後方向の長さが長い側面視略矩形に形成されている。このロアアーム支持部411には、図2に示すように、ロアアーム32の前方連結部33aが締結固定されるロアアーム前方締結部分411aと、ロアアーム32の後方連結部33bが締結固定されるロアアーム後方締結部分411bとが、車幅方向外側の面に形成されている。
【0082】
なお、ロアアーム支持部411における車幅方向外側の面には、図2示すように、ロアアーム前方締結部分411aがロアアーム支持部411の前部に形成され、ロアアーム後方締結部分411bがロアアーム支持部411の後部に形成されている。
【0083】
アッパアーム支持部412は、図2に示すように、側面視において、上端が短辺となる側面視略台形状であって、アッパアーム33と、フロントサスダンパ34の上方連結部34aとを一体的に支持可能な形状に形成されている。
【0084】
具体的には、アッパアーム支持部412には、図2に示すように、フロントサスダンパ34の上方連結部34aが締結固定されるダンパ締結部分412aと、アッパアーム33の前方連結部33aが締結固定されるアッパアーム前方締結部分412bと、アッパアーム33の後方連結部33bが締結固定されるアッパアーム後方締結部分412cとが、車幅方向外側の面に形成されている。
【0085】
なお、ダンパ締結部分412aが、アッパアーム支持部412における車両前後方向略中央、かつ車両上方の位置に形成され、アッパアーム前方締結部分412bが、サスペンション支持部材41の前面よりも車両後方に所定間隔を隔てた位置で、かつダンパ締結部分412aよりも車両前方下方の位置に形成され、アッパアーム後方締結部分412cが、ダンパ締結部分412aよりも車両後方下方の位置に形成されている。
【0086】
サスクロス42は、アルミダイキャスト製であって、図3から図5に示すように、ロアアーム支持部411の下部を車幅方向に連結する平面視略H字状に形成されている。
下側クロスメンバ43は、図4に示すように、押出し成型されたアルミ合金製の押出部材であって、略矩形の閉断面を車幅方向に延設した略筒状体に形成されている。この下側クロスメンバ43は、図2及び図4に示すように、サスペンション支持部材41におけるロアアーム前方締結部分411aと車幅方向で対向する部分に接合されている。
【0087】
上側クロスメンバ44は、図4に示すように、押出し成形されたアルミ合金製の押出部材であって、略矩形の閉断面を車幅方向に延設した略筒状体に形成されている。この上側クロスメンバ44は、図2及び図4に示すように、サスペンション支持部材41の前面に対して、車両後方に所定間隔を隔てた位置に接合されている。
より詳しくは、上側クロスメンバ44は、図2及び図4に示すように、サスペンション支持部材41におけるアッパアーム前方締結部分412bと車幅方向で対向する部分に接合されている。
【0088】
左右一対の傾斜フレーム45は、図3及び図4に示すように、押出し成型されたアルミ合金製の押出部材であって、車幅方向外側が開口した略門型の開断面を所定方向に延設した形状に形成されている。この傾斜フレーム45は、図3及び図4に示すように、上側クロスメンバ44の車両後方側に配置されるとともに、所定方向の一端を上端として、上端に対して下端が車両下方、かつ車幅方向内側に位置するように車両1の前部車体に配置されている。
【0089】
そして、傾斜フレーム45は、図2から図4に示すように、サスペンション支持部材41におけるダンパ締結部分412aと車幅方向で対向する部分に上端が接合され、サスクロス42における車幅方向略中央、かつ前端近傍の位置に、連結部材46を介して下端が連結されている。さらに、傾斜フレーム45は、詳細な図示を省略するが、上側クロスメンバ44の後面に締結固定されている。
【0090】
また、複数のフレーム部材5は、上述したように、左右一対のアッパサイドフレーム51と、左右一対の第1ロアサイドフレーム52と、左右一対の第2ロアサイドフレーム53と、左右一対の補強フレーム54と、左右一対のアッパセンターフレーム55と、左右一対のロアセンターフレーム56とで構成されている。
【0091】
アッパサイドフレーム51は、図1及び図2に示すように、ヒンジピラー23と、サスペンション支持部材41のアッパアーム支持部412とを連結している。
具体的には、アッパサイドフレーム51は、押出成形されたアルミ合金製の押出し部材であって、図2及び図9に示すように、略矩形の閉断面を所定方向に延設した略筒状体に形成されている。
【0092】
このアッパサイドフレーム51は、図2及び図3に示すように、所定方向の一端を前端として、前端に対して後端が車幅方向外側、かつ車両上方に位置する状態で、車両1の前部車体に配設されている。
【0093】
そして、アッパサイドフレーム51の前端は、図2及び図3に示すように、車両前後方向におけるダンパ締結部分412aの位置と略同じ車両前後方向の位置において、サスペンション支持部材41におけるアッパアーム支持部412の上面に接合されている。
一方、アッパサイドフレーム51の後端は、図2及び図3に示すように、ピラー連結部材27の前面に接合されることで、ピラー連結部材27を介して、ヒンジピラー23に連結されている。
【0094】
第1ロアサイドフレーム52は、図1及び図2に示すように、エネルギー吸収ボックス7のボックス上部71と、サスペンション支持部材41のアッパアーム支持部412とを連結している。
具体的には、第1ロアサイドフレーム52は、押出成形されたアルミ合金製の押出し部材であって、図2及び図9に示すように、略矩形の閉断面を所定方向に延設した略筒状体に形成されている。なお、第1ロアサイドフレーム52における略矩形の閉断面は、図9に示すように、アッパサイドフレーム51における略矩形の閉断面の断面積よりも大きい断面積で形成されている。
【0095】
この第1ロアサイドフレーム52は、図2図3、及び図7に示すように、所定方向の一端を前端として、前端に対して後端が車幅方向外側、かつ車両下方に位置するとともに、ガセット部材8における前面部分8aの開口に挿通されるように、車両1の前部車体に配置されている。
【0096】
そして、第1ロアサイドフレーム52の前端は、図2及び図4に示すように、車両上下方向におけるアッパアーム後方締結部分412cの位置と略同じ車両上下方向の位置において、サスペンション支持部材41におけるアッパアーム支持部412の後面に接合されている。
【0097】
一方、第1ロアサイドフレーム52の後端は、図6及び図7に示すように、ボックス上部71の内側面71aに接合されている。さらに、第1ロアサイドフレーム52は、ガセット部材8における前面部分8aの開口縁に接合されることで、ガセット部材8を介してダッシュパネル25の前面に連結されている。
【0098】
第2ロアサイドフレーム53は、図1及び図2に示すように、エネルギー吸収ボックス7のボックス下部72と、サスペンション支持部材41のロアアーム支持部411とを連結している。
具体的には、第2ロアサイドフレーム53は、押出成形されたアルミ合金製の押出し部材であって、図2及び図9に示すように、略矩形の閉断面を所定方向に延設した略筒状体に形成されている。
【0099】
なお、第2ロアサイドフレーム53における略矩形の閉断面は、図9に示すように、第1ロアサイドフレーム52における略矩形の閉断面の断面積よりも大きい断面積で形成されている。
この第2ロアサイドフレーム53は、図2及び図5に示すように、所定方向の一端を前端として、前端に対して後端が車幅方向外側に位置するように、車両1の前部車体に配置されている。
【0100】
そして、第2ロアサイドフレーム53の前端は、図2及び図5に示すように、車両上下方向におけるロアアーム後方締結部分411bの位置に下縁が位置するように、サスペンション支持部材41におけるロアアーム支持部411の後面に接合されている。
【0101】
一方、第2ロアサイドフレーム53の後端は、図6及び図8に示すように、サイドフレーム連結部材10に接合されることで、サイドフレーム連結部材10を介してボックス下部72の前面、及びトルクボックス部材9の前面に連結されている。
【0102】
さらに、上述した構成の第1ロアサイドフレーム52と第2ロアサイドフレーム53とは、図1及び図2に示すように、アルミ合金製の薄板材で形成されたパネル部材57によって連結されている。
パネル部材57は、図1及び図6に示すように、第1ロアサイドフレーム52における車幅方向外側の側面に上端が接合され、第2ロアサイドフレーム53における車幅方向外側の側面に下端が接合されるとともに、後端がボックス上部71の前面に接合されている。
【0103】
補強フレーム54は、図1及び図2に示すように、エネルギー吸収ボックス7のボックス上部71と、第1ロアサイドフレーム52の下面とを連結している。
具体的には、補強フレーム54は、押出成形されたアルミ合金製の押出し部材であって、図2及び図9に示すように、略矩形の閉断面を緩やかに湾曲させながら所定方向に延設した略筒状体に形成されている。
【0104】
なお、補強フレーム54における略矩形の閉断面は、図9に示すように、アッパサイドフレーム51における略矩形の閉断面の断面積と略同等の断面積で形成されている。
この補強フレーム54は、図2及び図5に示すように、所定方向の一端を上端として、上端に対して下端が、車幅方向外側、かつ車両後方に位置するように、車両1の前部車体に配設されている。
【0105】
そして、補強フレーム54は、図2及び図5に示すように、アッパサイドフレーム51における車両前後方向略中央よりもやや車両前方の位置において、アッパサイドフレーム51の下面に上端が接合され、下端がボックス上部71の上部前面に接合されている。換言すれば、補強フレーム54は、ボックス上部71を介して、ヒンジピラー23の下部前面に連結されている。
【0106】
アッパセンターフレーム55は、図1及び図2に示すように、フロアトンネル24のトンネルアッパフレーム241と、サスペンション支持部材41のアッパアーム支持部412とを連結している。
【0107】
具体的には、アッパセンターフレーム55は、押出成形されたアルミ合金製の押出し部材であって、図3及び図9に示すように、車幅方向の長さに対して車両上下方向の長さが長い略矩形で、かつ内部空間を車両上下方向に隔てる隔壁部分を有する閉断面を、所定方向に延設した略筒状体に形成されている。
【0108】
なお、アッパセンターフレーム55における略矩形の閉断面は、上述したアッパサイドフレーム51における略矩形の閉断面、第1ロアサイドフレーム52における略矩形の閉断面、第2ロアサイドフレーム53における略矩形の閉断面、及び補強フレーム54における略矩形の閉断面、並びに後述するロアセンターフレーム56における略矩形の閉断面の断面積よりも大きい断面積で形成されている。
【0109】
このアッパセンターフレーム55は、図2及び図3に示すように、所定方向の一端を前端として、前端に対して後端が車幅方向内側、かつ車両上方に位置するように、車両1の前部車体に配置されている。
そして、アッパセンターフレーム55の前端は、図2及び図3に示すように、車両上下方向におけるダンパ締結部分412aの位置と略同じ車両上下方向の位置において、サスペンション支持部材41におけるアッパアーム支持部412の後面に接合されている。
【0110】
一方、アッパセンターフレーム55の後端は、図4及び図6に示すように、トンネル連結部材28の前方支持部28bに接合されることで、トンネル連結部材28を介して、トンネルアッパフレーム241に連結されている。このため、アッパセンターフレーム55と、トンネルアッパフレーム241とは、図4に示すように、平面視において、略直線状に連結されるとともに、側面視において、トンネル連結部材28を頂部とする側面視略山型形状に連結されている。
【0111】
さらに、アッパセンターフレーム55の後端における上面には、図4及び図6に示すように、アッパセンターフレーム55とカウルボックス26のカウルアウタパネル262とを連結するアルミダイキャスト製の上面連結部材11が接合されている。
【0112】
ロアセンターフレーム56は、図2及び図5に示すように、フロアトンネル24のトンネルサイドフレーム242と、サスクロス42とを連結している。
具体的には、ロアセンターフレーム56は、押出成形されたアルミ合金製の押出し部材であって、図5及び図9に示すように、車幅方向に長い略矩形の閉断面を所定方向に延設した略筒状体に形成されている。
【0113】
このロアセンターフレーム56は、図4及び図5に示すように、所定方向の一端を前端として、前端に対して後端が車幅方向内側に位置するように、車両1の前部車体に配置されている。
そして、ロアセンターフレーム56は、前端がサスクロス42の後端に締結固定され、後端がトンネルサイドフレーム242の前端に接合されたアルミダイキャスト製のロアフレーム連結部材244に締結固定されている。
【0114】
さらに、左右のロアセンターフレーム56は、図5に示すように、その後端が車幅方向に延びるトンネルクロスメンバ58によって連結されている。このトンネルクロスメンバ58は、押出成形されたアルミ合金製の押出し部材であって、図4及び図5に示すように、車両前後方向に長い略矩形の閉断面を車幅方向に延設した形状に形成されている。
【0115】
以上のように、車両1の車幅方向に所定間隔を隔てて配設された左右一対のサイドシル21と、サイドシル21の前端から車両上方へ延びる左右一対のヒンジピラー23と、サイドシル21、及びヒンジピラー23を連結するとともに、車両1の車室部2における前壁をなすダッシュパネル25と、サイドシル21の前端に対して車幅方向内側、かつ車両前方の位置に配設されるとともに、車両1の車体を構成する左右一対のサスペンション支持部材41とを備えた車両1の前部車体構造は、サイドシル21の前端、及びヒンジピラー23の下部前面に連結されるとともに、スモールオーバーラップ衝突の衝突エネルギーを吸収する略ボックス状のエネルギー吸収ボックス7と、サスペンション支持部材41、及びエネルギー吸収ボックス7を連結するフレーム部材5(第1ロアサイドフレーム52、及び第2ロアサイドフレーム53)とを備えたことにより、車両前方からの衝撃荷重に対するフレーム部材5の剛性確保と、フレーム部材5の軽量化とを両立することができる。
【0116】
具体的には、第1ロアサイドフレーム52、及び第2ロアサイドフレーム53が、エネルギー吸収ボックス7に連結されているため、車両1の前部車体構造は、サイドシル21の前端、及びヒンジピラー23の下部前面に直接的に第1ロアサイドフレーム52、及び第2ロアサイドフレーム53を連結した場合に比べて、エネルギー吸収ボックス7における車両前後方向の長さの分だけ、第1ロアサイドフレーム52の全長、及び第2ロアサイドフレーム53の全長を短くすることができる。
【0117】
これにより、車両1の前部車体構造は、第1ロアサイドフレーム52の重量増加、及び第2ロアサイドフレーム53の重量増加を抑えることができるとともに、車両前方からの衝撃荷重に対する第1ロアサイドフレーム52の剛性、及び第2ロアサイドフレーム53の剛性を容易に確保することができる。
【0118】
このため、車両1の前部車体構造は、車両前方からの衝撃荷重が第1ロアサイドフレーム52、及び第2ロアサイドフレーム53に作用した際、第1ロアサイドフレーム52、及び第2ロアサイドフレーム53が撓み変形するなどして、荷重伝達効率が低下することを防止できる。
【0119】
従って、車両1の前部車体構造は、エネルギー吸収ボックス7にフレーム部材5(第1ロアサイドフレーム52、及び第2ロアサイドフレーム53)を連結したことにより、車両前方からの衝撃荷重に対するフレーム部材5(第1ロアサイドフレーム52、及び第2ロアサイドフレーム53)の剛性確保と、フレーム部材5(第1ロアサイドフレーム52、及び第2ロアサイドフレーム53)の軽量化とを両立することができる。
【0120】
また、サスペンション支持部材41が、アッパアーム33を揺動自在に支持するアッパアーム支持部412と、ロアアーム32を揺動自在に支持するロアアーム支持部411とを備え、エネルギー吸収ボックス7が、ヒンジピラー23の下部前面に連結されたボックス上部71と、サイドシル21の前端に連結されたボックス下部72とで構成され、フレーム部材5として、アッパアーム支持部412、及びボックス上部71を連結する第1ロアサイドフレーム52と、ロアアーム支持部411、及びボックス下部72を連結する第2ロアサイドフレーム53とを備えたことにより、車両1の前部車体構造は、第1ロアサイドフレーム52をヒンジピラー23の下部前面に直接的に連結し、第2ロアサイドフレーム53をサイドシル21の前端に直接的に連結した場合に比べて、第1ロアサイドフレーム52の全長、及び第2ロアサイドフレーム53の全長を短くすることができる。
【0121】
このため、車両1の前部車体構造は、車両前方からの衝撃荷重に対する第1ロアサイドフレーム52、及び第2ロアサイドフレーム53の剛性確保と、第1ロアサイドフレーム52、及び第2ロアサイドフレーム53の軽量化とを両立することができる。
【0122】
また、ボックス上部71における車幅方向内側の内側面71aと、内側面71aに車幅方向内側で隣接するダッシュパネル25の前面とを連結するとともに、ボックス上部71の内側面71aとダッシュパネル25の前面とで閉断面をなすガセット部材8を備え、第1ロアサイドフレーム52が、ガセット部材8の前面部分8aに接合されたことにより、車両1の前部車体構造は、車幅方向における第1ロアサイドフレーム52の後端位置を、車幅方向におけるサスペンション支持部材41の後端位置により位置に近づけることができる。
【0123】
このため、車両1の前部車体構造は、サスペンション支持部材41における車幅方向略中央をとおって車両前後方向に延びる仮想直線に対する第1ロアサイドフレーム52の角度を、ヒンジピラー23の下部前面に直接的に連結した場合に比べて小さくすることができる。これにより、車両1の前部車体構造は、第1ロアサイドフレーム52の全長をより短くすることができる。
【0124】
さらに、車両1の前部車体構造は、第1ロアサイドフレーム52を介して伝達された衝撃荷重を、ガセット部材8を介して、ダッシュパネル25とヒンジピラー23とに分散伝達することができる。このため、車両1の前部車体構造は、サスペンション支持部材41からの衝撃荷重をより確実に分散して車両後方へ伝達することができる。
【0125】
従って、車両1の前部車体構造は、第1ロアサイドフレーム52を、ガセット部材8を介してボックス上部71に連結したことにより、第1ロアサイドフレーム52のより確実な軽量化と、前部車体における荷重伝達効率の向上とを両立することができる。
【0126】
また、ボックス下部72における車幅方向内側の内側面72aと、内側面72aに車幅方向内側で隣接するダッシュパネル25の前面とを連結するとともに、ボックス下部72の内側面72aとダッシュパネル25の前面とで閉断面をなすトルクボックス部材9を備え、第2ロアサイドフレーム53が、ボックス下部72とトルクボックス部材9の前面部分9aに跨って連結されたことにより、車両1の前部車体構造は、車幅方向における第2ロアサイドフレーム53の後端位置を、車幅方向におけるサスペンション支持部材41の後端位置により近づけることができる。
【0127】
このため、車両1の前部車体構造は、サスペンション支持部材41における車幅方向略中央をとおって車両前後方向に延びる仮想直線に対する第2ロアサイドフレーム53の角度を、サイドシル21の前端に直接的に連結した場合に比べて小さくすることができる。これにより、車両1の前部車体構造は、第2ロアサイドフレーム53の全長をより短くすることができる。
【0128】
さらに、車両1の前部車体構造は、第2ロアサイドフレーム53を介して伝達された衝撃荷重を、トルクボックス部材9を介して、ダッシュパネル25とサイドシル21とに分散伝達することができる。このため、車両1の前部車体構造は、サスペンション支持部材41からの衝撃荷重をより確実に分散して車両後方へ伝達することができる。
【0129】
従って、車両1の前部車体構造は、第2ロアサイドフレーム53を、トルクボックス部材9を介してボックス下部72に連結したことにより、第2ロアサイドフレーム53のより確実な軽量化と、前部車体における荷重伝達効率の向上とを両立することができる。
【0130】
また、第1ロアサイドフレーム52と第2ロアサイドフレーム53とに架設されたパネル部材57を備えたことにより、車両1の前部車体構造は、車両前方からの衝撃荷重に対する第1ロアサイドフレーム52の剛性、及び第2ロアサイドフレーム53の剛性をより向上することができる。
【0131】
このため、車両前方からの衝撃荷重が、第1ロアサイドフレーム52、及び第2ロアサイドフレーム53に作用した際、車両1の前部車体構造は、第1ロアサイドフレーム52の撓み変形、及び第2ロアサイドフレーム53の撓み変形を確実に抑制することができる。
【0132】
従って、車両1の前部車体構造は、第1ロアサイドフレーム52と第2ロアサイドフレーム53とに架設されたパネル部材57により、第1ロアサイドフレーム52、及び第2ロアサイドフレーム53の軽量化と、前部車体における車体剛性の向上とを両立することができる。
【0133】
また、第1ロアサイドフレーム52の後端をボックス上部71の内側面71aに接合したことにより、車両1の前部車体構造は、車両前方からの衝撃荷重を、ボックス上部71を介してサイドシル21、及びヒンジピラー23に分散伝達することができる。
【0134】
また、アッパセンターフレーム55の後端上面とカウルボックス26のカウルアウタパネル262とを連結するアルミダイキャスト製の上面連結部材11を備えたことにより、車両1の前部車体構造は、車両前方からの衝撃荷重が作用した際、アッパセンターフレーム55の後端における車両上方への変位を、上面連結部材11によって抑えることができる。これにより、車両1の前部車体構造は、アッパセンターフレーム55からトンネルアッパフレーム241へ効率よく衝撃荷重を伝達することができる。
【0135】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の車体骨格部材は、実施形態のサスペンション支持部材41に対応し、
以下同様に、
エネルギー吸収ボックス部材は、エネルギー吸収ボックス7に対応し、
フレーム部材は、第1ロアサイドフレーム52、及び第2ロアサイドフレーム53対応し、
第1フレーム部材は、第1ロアサイドフレーム52に対応し、
第2フレーム部材は、第2ロアサイドフレーム53に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【0136】
例えば、上述した実施形態において、エネルギー吸収ボックス7を、ヒンジピラー23の下部前面に設けたボックス上部71と、サイドシル21の前端に設けたボックス下部72とで構成したが、これに限定せず、ヒンジピラー23の下部前面、またはサイドシル21の前端に設けたエネルギー吸収ボックス7としてもよい。
また、ボックス下部72を、サイドシル21の前端を車両前方に延設して形成したが、これに限定せず、サイドシル21とは別体で形成されたボックス下部としてもよい。
【0137】
また、ガセット部材8の開口縁と、ボックス上部71の内側面71aとに第1ロアサイドフレーム52が接合された構成としたが、これに限定せず、ガセット部材8の前面部分8aに開口を設けず、第1ロアサイドフレーム52の後端をガセット部材8の前面部分8aに接合する構成としてもよい。
【0138】
また、アッパサイドフレーム51とヒンジピラー23とが、ピラー連結部材27を介して連結された構成としたが、これに限定せず、アッパサイドフレーム51がヒンジピラー23の上端に接合された構成としてもよい。
【0139】
また、トンネルアッパフレーム241とアッパセンターフレーム55とが、トンネル連結部材28を介して連結された構成としたが、これに限定せず、例えば、トンネル連結部材28の内部において、トンネルアッパフレーム241とアッパセンターフレーム55とが接合された構成としてもよい。
【0140】
また、アッパセンターフレーム55の後端を、フロアトンネル24の上面を構成するトンネルアッパフレーム241に連結したが、これに限定せず、フロアトンネルの側面上部を、閉断面を車両前後方向に延設したフレーム部材で構成し、該フレーム部材に、アッパセンターフレーム55の後端が連結される構成としてもよい。
【符号の説明】
【0141】
1…車両
2…車室部
7…エネルギー吸収ボックス
8…ガセット部材
9…トルクボックス部材
21…サイドシル
23…ヒンジピラー
25…ダッシュパネル
32…ロアアーム
33…アッパアーム
41…サスペンション支持部材
52…第1ロアサイドフレーム
53…第2ロアサイドフレーム
57…パネル部材
71…ボックス上部
71a…内側面
72…ボックス下部
72a…内側面
411…ロアアーム支持部
412…アッパアーム支持部
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
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図9