【課題】簡易な方法で外面の平滑性を向上させた内嵌め嵌合部品を製造可能な、内嵌め嵌合部品の製造方法及び内嵌め嵌合部品用の中間部品の製造方法、並びに金型、中間部品及び切削刃を提供すること。
【解決手段】内嵌め嵌合部品の製造方法は、キャビティ12,22と、キャビティ12,22側に突起形成部(傾斜部142,242)を設けたピンチオフ部14,24とを備えるブロー成型用の金型1で成形する工程と、この金型1で成形した成形部において突起形成部により成形された突起部を除去する工程と、を含む。
キャビティと、前記キャビティ側に突起形成部を有したピンチオフ部とを備えるブロー成型用の金型で成形して、前記突起形成部により成形された突起部を有する成形部を得る工程を含むことを特徴とする内嵌め嵌合部品用の中間部品の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態について述べる。
図1は、本実施形態の製造方法で製造される内嵌め嵌合部品41Bを示す図である。嵌合部品41Bは、後述のブロー成型用の金型1や切削刃30を用いて、長尺円筒状に形成される。嵌合部品41Bは、
図1に示すように、嵌合部412にホースH等の筒状部品を嵌合させて、液体や気体の流路を形成することができる。嵌合部412はA部拡大図に示すように、外側面412bが平滑に形成される。そのため、ホースH等を内嵌めの嵌合により接続させても内部を流通する液体や気体の漏れを防止することができる。以下、嵌合部品41Bを製造するための金型1及び切削刃30について、並びにこれらを用いた嵌合部品41B及び嵌合部品41Bを製造する過程で形成される中間部品41Aの製造方法について説明する。
【0014】
図2は分割金型10の平面模式図である。
図2では長尺のキャビティ11,12,13の一端側を示しており、その他端側は図示から省略している。
図3は、
図2の分割金型10のIII−III断面位置における、金型1の断面図である。
図3では金型1のうちの一方の分割金型10と、分割金型10に対向する他方の分割金型20について示している。
【0015】
図2で、分割金型10は、凹円弧状のキャビティ11,12,13を有する。キャビティ11は、嵌合部品41Bの本体部411(
図1等で図示)を成形する大径の領域である。キャビティ12は、キャビティ11に同軸で連設されて嵌合部品41Bの端部である嵌合部412を成形する小径の領域である。キャビティ13は、パリソン40内に空気を送り込むニードル等を配置させるための吹込袋部413を成形する領域である。
図3に示すように、分割金型20のキャビティ22は、分割金型10のキャビティ12と対称形状となるように形成される。図示はしないが、分割金型10のキャビティ11,13と対向配置される分割金型20の他のキャビティも、同様に対称形状となるように形成される。
【0016】
図3で、キャビティ12,22は各々略半円の凹円弧状に形成され、型締め状態で全体が断面視略円形状となるように形成される。分割金型10,20は、キャビティ12,22の外側の両縁にピンチオフ部14,24を有する。また、分割金型10,20は、ピンチオフ部14,24の外側にバリ部を逃がすための逃げ部15,25を有する。
【0017】
ピンチオフ部14,24は、分割金型10,20を型締めした際に当接する当接部141,241と、当接部141,241からキャビティ12,22側に設けられた傾斜部142,242と、当接部141,241から逃げ部15,25側に設けられた傾斜部143,243とを有する。本実施形態の当接部141,241は、平坦に形成される。傾斜部142,242は、型締めの際に、ピンチオフ部14,24の噛み合わせ部分である当接部141,241に向かって断面視における幅が徐々に幅狭となる略V字状の突起形成部を形成する。本実施形態の突起形成部の谷部は、傾斜部142と傾斜部242とにより鈍角に形成される。
【0018】
逃げ部15,25は、幅狭部151,251と幅広部152,252とを有して2段階の幅に形成される。幅狭部151は、ピンチオフ部14,24の傾斜部143,243と連設される。また、幅広部152,252は、傾斜部153,253を介して幅狭部151,251と連設される。なお、当接部141,241、幅狭部151,251及び幅広部152,252は、各々略平行となるように形成することができる。また、幅狭部151,251の幅は、傾斜部142,242による突起形成部の内縁の幅よりもやや広く形成することができる。また、幅狭部151,251の幅は、後述のステップS01,S02(
図7(a)及び
図7(b))で示すパリソン40の逃げ部15,25への流動を過剰に規制しないように、パリソン40の肉厚を厚くした場合は広くすることができる。また、幅狭部151,251の幅は、パリソン40のキャビティ12,22への流動も促すために、パリソン40の肉厚を薄くした場合は狭くすることができる。
【0019】
図4は、切削刃30を示す図である。また、
図5(a)は切削刃30を本体部31側から見た正面図であり、
図5(b)は
図5(a)の切削刃30のVb−Vb断面図である。
【0020】
切削刃30は、先端面31a側が開口した本体部31と、先端面31aと反対側において本体部31と接続される基端部32とを有する。本体部31は、有底の中空部311を有して全体が略円筒状に形成される。中空部311の先端面31a側の内縁31bには、R面取り状に傾斜した導入部312が設けられる。
【0021】
図5(a)で、本体部31の先端面31aには、内縁31bから外縁31cに亘って直線状に、溝部313が形成される。溝部313は、中空部311の中心軸周りに略等角度で3ヶ所に設けられる。各溝部313は、略矩形凹状に形成される。
図5(a)の溝部313の正面視時計回り方向側の縁部aは、中空部311の中心から径方向に向かって形成される。溝部313の縁部aに対向する反対側の縁部bは、縁部aと平行となるように形成される。溝部313の底部は、
図5(b)に示すように、中空部311側へ向かって深くなるように傾斜している。溝部313の縁部aは、刃部314として機能する。また、本体部31の外側面には、周方向に亘って
図5(b)の断面視矩形の凹溝315が形成される。
【0022】
基端部32は、円柱状に形成されて、中空部311と同軸となるように、本体部31から突出して形成される。切削刃30は、基端部32に図示しないチャック等介して回転軸を接続させることで、使用時に
図5(a)の正面視反時計回り方向に回転駆動して使用される。
【0023】
図6は、中間部品41A及び嵌合部品41Bの製造工程を示す図である。ステップS01〜S05ではブロー成形により中間部品41Aを製造することができ、ステップS01〜S06ではブロー成型と切削加工により嵌合部品41Bを製造することができる。以下、各工程(ステップS01〜S06)について、
図7から
図11を参照しながら説明する。
【0024】
まず、ステップS01で、
図7(a)の型開きした分割金型10,20のキャビティ12,22間に、熱可塑性の材料により形成されたパリソン40を配置させる。パリソン40は、
図2(a)に示したキャビティ11,12,13に亘って配置される。パリソン40は、適宜の押出し成形装置等により成形することができる。また、本実施形態のパリソン40は、その外径がキャビティ12,22の内径より大きく、キャビティ12,22の両側の逃げ部15,25に亘って配置される。
【0025】
ステップS02で、金型1が型締めされる。すると、パリソン40の互いに離れた両外側部40a,40bの周辺がピンチオフ部14,24により挟持されて、当接部141,241が噛み合うことで成形部41とバリ部42とに分離される(
図7(b)参照)。また、ピンチオフ部14,24に挟持されるパリソン40は、一部がキャビティ12,22側へ流動し、他の一部が逃げ部15,25内を幅広部152,252側へ向かって流動する。
【0026】
バリ部42は、流路抵抗の大きい幅狭部151,251に挟持されるため、ピンチオフ部14,24がパリソン40を挟持する際にバリ部42が逃げ部15,25方向に過剰に流動することを防止できる。したがって、ピンチオフ部14,24に対応する成形部41の内周面におけるヒケの発生を低減でき、成形部41の肉厚が薄くなって強度が低下することを防ぐことができる。幅狭部151,251内に収容しきれないバリ部42の部分は、幅広部152,252内へ流動させることができる。
【0027】
ステップS03で、パリソン40の成形部41内に空気を流入させて、成形部41をキャビティ12,22の内壁に沿った外形形状に成形する(
図8(a)参照)。空気は、
図2に示したキャビティ13側に配置されたパリソン40に、ブローアップ用のニードルを挿入又は突き刺して、そのニードルから流入させることができる。成形部41内の圧力が上昇すると、成形部41がキャビティ12,22の内面へ付勢され、成形部41の肉厚の差は減少する。また、成形部41の外側面412bには、突起形成部(傾斜部142,242)によって突起部412aが形成される。
【0028】
ステップS04で、金型1が型開きされて、成形部41とバリ部42が分割金型10,20から分離して取り外される。
図9(a)は、型抜きした状態の成形部41を示している。成形部41は、本体部411、嵌合部412及び吹込袋部413を有する。本体部411はキャビティ11により成形され、嵌合部412はキャビティ12により成形され、吹込袋部413はキャビティ13により成形された部分である。
【0029】
ステップS05で、
図9(a)に示した成形部41のうち、ニードルが配置された吹込袋部413側が、突起部412aの一部を含む切断位置CLで切断されて、
図9(b)に示す内嵌め嵌合部品用の中間部品41Aが取り出される。なお、本実施形態の中間部品41Aは長尺の円筒状に形成されて、他端側にも嵌合部及び吹込袋部を同様に構成することができる。中間部品41Aの他端側の図示は省略する。
【0030】
図9(b)で、中間部品41Aは、本体部411と嵌合部412とを有し、全体が略円筒状に形成される。嵌合部412は、分割金型10の傾斜部11a(
図2参照)と、分割金型20の傾斜部(不図示)とにより成形された縮径部411aを介して、本体部411と連設される。嵌合部412の外側面412bには、断面視略二等辺三角形状の突起部412aが形成される。各突起部412aは、嵌合部412の先端412cから縮径部411aに亘り形成される。
【0031】
図3等に示したように、突起形成部(傾斜部142,242)の底部は鈍角に形成される。そのため、突起部412aは、B部拡大図に示す切断面が現れる正面視において、外側面412b側を底辺51として頂部53を鈍角とする略二等辺三角形状に形成される。
【0032】
中間部品41Aのパーティング部PLは、本体部411及び嵌合部412に亘って形成される。また、嵌合部412のパーティング部PLは、突起部412aの頂部53である尾根沿いに形成される。パーティング部PLの上側及び下側には、凹溝531が形成される。2箇所の凹溝531は、例えば、パリソン40がピンチオフ部14,24で食切られる際に、パリソン40の突起形成部(傾斜部142,242)の底部周辺と接して硬化の進んだ領域がキャビティ12,22側へ押し込まれて凹み、そして、食切り直前まで凹みの中央部と繋がったピンチオフ部14,24間から流出するパリソン40の一部が、パーティング部PLを先端に有した突出状態で硬化することにより、形成されると考えられる。凹溝531は、パーティング部PLと同様に、突起部412aの尾根沿いに形成される。突起部412aは、凹溝531の深さより高くなるように形成される。したがって、嵌合部412は、全体が円筒状に形成されるとともに、その円筒状の外側面412b上に凹溝531が形成されることを防ぐことができる。
【0033】
ステップS06で、嵌合部412の突起部412aを切削除去する。ここで、
図10を用いて、ステップS06の加工対象部品である中間部品41Aの切削工程を説明する。
【0034】
図10(a)は中間部品41Aを切削刃30に進入させる様子を示している。なお、切削刃30については、
図5(a)の切削刃30のX−X断面を示している。まず、切削刃30を本体部31から見た正面視反時計回り方向に回転させる。そして、中間部品41Aの嵌合部412を、中空部311へ進入させる。このとき、中間部品41Aは、導入部312によりセンタリングされる。中空部311の先端面31a側の内面311aの内径は、嵌合部412の外側面412bの外径と、略同径に形成される。中空部311の基端部32側の内面311bの内径は、前方側の内面311aの内径よりも大径に形成される。
【0035】
図10(b)は中間部品41Aの突起部412aを切削する様子を示している。嵌合部412を中空部311内に進入させると、外側面412bから径方向外側へ突出する突起部412aが切削刃30の刃部314の回転軌道上へ進入するため、突起部412aは刃部314により先端412c側から切削除去される。中間部品41Aをさらに中空部311の内部方向へ進行させると、縮径部411a側の突起部412aも切削除去される。突起部312aが除去されて外側面412bが平滑化した嵌合部412は、中空部311内へ順次移動する。
【0036】
図10(c)は中間部品41Aの突起部412aを縮径部411a側まで切削した様子を示している。本体部31の先端面31aと中間部品41Aの縮径部411aとが近接する位置まで中間部品41Aを移動すると、嵌合部412における突起部412aの略全てが除去されて、嵌合部412の外側面412bが平滑な状態となる。中間部品41Aの嵌合部412とは反対の他端側の嵌合部も同様に、切削刃30によって外側面が平滑となるように加工することができる。
【0037】
図11(a)は、本実施形態に係る製造方法により製造した嵌合部品41Bを示す図である。嵌合部品41Bは、ステップS06において、突起部412aが切削除去された部品である。完成品である嵌合部品41Bの嵌合部412は、凹溝531を有した突起部412aが切削されたため、凹溝531の無い平滑な外側面412bを有する。そのため、嵌合部品41Bは、ゴム等の軟質部材により形成されたホースHに内嵌めする際に、ホースH内面と外側面412bとの間の隙間の発生を防止することができる。
【0038】
以上、本実施形態によると、嵌合部品41Bを成形する金型1は、パーティング部PLを嵌合部品41Bの突起部412a上に形成することで嵌合部412の外側面412b上にスジ状の凹みが形成されることを防止したり、パーティング部PLにおける嵌合部品41Bの内面にヒケが発生することを低減できる。また、嵌合部412は、切削時に切削刃30の開口に設けた導入部312により正確に位置決めすることができるため、中空部品である中間部品41Aのセンタリングを容易とし、回転する切削刃30がスリット状の溝部313に設けた刃部314によって、外側面412bを深く削ることなく突起部412aを除去することができる。嵌合部412をこのように形成した嵌合部品41Bは、簡易な工程で外面の平滑性を向上させた内嵌め嵌合部品41Bを容易に製造することができる。嵌合部品41BにホースHを接続した場合であっても、内部を流通する気体や液体の漏れの発生を防止することができる。
【0039】
また、本実施形態によると、パーティング部PL周辺のみの部分的な加工で、嵌合部品41Bの端部である嵌合部412の外側面412bを平滑にできるため、切削屑の発生を外側面412b全周を削る場合と比べて低減することができる。そして、外側面412bの切削のために、成形部41を予め厚くする必要が無いため、成型材料の使用を節約することができる。
【0040】
また、本実施形態では、切削刃30に導入部312を設けたため加工対象部品の位置決めが容易である。そのため、外形切削を行う上で、芯出のためのガイドとするために、加工対象部品の円筒内部の一次加工を省略できる。そして、その内部の一次加工を省略することで、製品の内部に切削屑が混入することを防止できる。
【0041】
なお、突起部412aの断面形状は、頂部53を略直角としたり、鋭角とすることもできるが、頂部53を鈍角とすることが望ましい。頂部53の角度が小さくなるほど、
図9(b)に示した突起部412aの側面52が外側面412bに対して垂直に近づくことになる。そうすると、切削時に側面52と刃部314が当接する部分が面接触に近づき、切削刃30にかかる抵抗が大きくなってしまう。一方、本実施形態に示したように、頂部53を鈍角に形成すると、突起部412aの傾斜角度の小さい側面52が、外側面412bに対して平行に近づくことになる。そうすると、切削時に側面52と刃部314が当接する部分が線接触や点接触に近づき、切削刃30にかかる抵抗を小さくすることができる。
【0042】
また、ステップS06の突起部412aを切削除去する工程において、中間部品41Aを切削刃30の内面311aに進入させる際、センタリングが僅かにずれる等により突起部412aの削り残しの発生が想定される。
図11(b)は、中間部品41Aから突起部412aを除去して、突起部412aの一部が残留した嵌合部品41Bを示している。嵌合部412を先端412c側から見たC部拡大図に示すように、その突起部412aの底辺51側の一部が残留部54として残留している。この残留部54は、正面視において切削面541を上底とする薄い略台形状に形成される。残留部54の上端及び下端には、段部542が形成される。
【0043】
突起部412aは、外側面412bと側面52とのなす角度が、大きくなるように形成することが望ましい。外側面412bと側面52とのなす角度が大きい場合(例えば135°以上の角度)、残留部54は切削の跡として目立ちにくく、嵌合部品41Bをゴム等の軟質部材により形成されたホースHに内嵌めすると、凹溝が外側面412bに直接形成された場合や、外側面412bと側面52とのなす角度が小さい(例えば135°より小さい角度)残留部54が形成される場合に比べて、ホースH内面と外側面412bとの間の密着性が良くなり隙間の発生を低減することができる。このような場合、残留部54を有する嵌合部品41Bであっても、内部を流通する液体等の漏れを防止することができる。
【0044】
また、凹溝531は、金型1のピンチオフ部14,24にパリソン40を2枚分挟み込む成形部41の成形時に形成される。凹溝531の深さは、嵌合部412の肉厚が厚くなると深くなるため、突起部412aも嵌合部412の肉厚に比例して大きくすることが望ましい。
【0045】
突起部412aは、ピンチオフ部14,24に設けた突起形成部(
図3の傾斜部142,242)を大きくすることで、大きく形成することができる。突起部412aが肉厚に比べて小さすぎると、凹溝531は突起部412aを貫通して外側面412bに達することになり、突起部412aの切削除去のみでは、凹溝531が残留して嵌合部412の外側面412bを平滑にすることができなくなってしまう。一方、突起部412aが肉厚に比べて大きすぎると、嵌合部412の突起部412aの位置に対応する内周面に発生するヒケが大きくなって嵌合部412の一部が薄肉となり、突起部412aを切削除去する際、外側面412bに割れ欠けが発生することも想定される。さらに、突起部412aが大きいと、突起部412aの削り量が増加してしまう。このような条件を考慮して、突起部412aは、凹溝531の深さよりも高くなる大きさの範囲に設定することができる。
【0046】
例えば、突起部412aの高さは、嵌合部412の肉厚の半分程度とする等、凹溝531の深さより大きい範囲で肉厚より小さくすることができる。また、突起部412aの底辺51の長さは、頂部53を鈍角にした突起部412aを外側面412bに形成可能な範囲で、嵌合部412の肉厚と同程度、或いは肉厚より大きくすることができる。
【0047】
また、本実施形態では、ホース継手等の円筒状の内嵌め嵌合部品41Bを製造する例について説明したが、回転軸や連結軸等における内部が中空でない棒状体の外側面を平滑にする方法に適用してもよい。例えば、ステップS01〜S03の代わりに、型締めした分割金型10,20内に熱可塑性の材料を射出させ、その後に本実施形態のステップS04〜S06と同様の工程を経て、嵌合部品を製造してもよい。このように、金型1及び切削刃30を用いた方法により製造した嵌合部材は、例えば、複数の部品同士を接続させる係合部として使用することができる。そして、その係合部の係合部分の隙間を低減することができるため、複数の部品同士の接続強度を高めることができる。
【0048】
また、分割金型10,20は、傾斜部142,242をキャビティ13側の一部に設けて、突起部412aを嵌合部412の先端412c側の一部に形成させてもよい。
【0049】
また、切削刃30の導入部312はR面取り形状である例について示したが、導入部312は中空部311の内部へ、断面視略直線状に傾斜するC面取状等のテーパ状に形成してもよい。
【0050】
また、以上説明した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。