【解決手段】裁断刃34と上流側ローラ対5aと下流側ローラ対5bと制御部6とを備え、シートSを裁断刃で裁断することによって成果物に加工処理するシート加工装置1において、シートには、或る組の成果物のうちの最後方成果物と、次の組の成果物のうちの最前方成果物とが、レイアウトされており、成果物は、組分け部18に向けて下流側ローラ対によって搬送され、制御部は、或る組の最後方成果物が裁断されてから次の組の最前方成果物が組分け部に搬送されるまでの過程において、或る組の成果物を組分け処理するための組分け時間を確保する組分け時間確保処理が実行されるように、裁断刃と上流側ローラ対と下流側ローラ対とを制御する。
前記制御部は、前記組分け時間確保処理の実行中に前記最前方成果物に対する前記加工処理を一時的に停止している場合、前記最前方成果物に対する前記加工処理の再開を許可する再開許可信号を受けることにより、前記最前方成果物に対する前記加工処理を再開するように制御することを特徴とする、請求項1に記載のシート加工装置。
前記再開許可信号は、前記最前方成果物に対する前記加工処理を一時的に停止したときから所定時間経過したことを示すタイマ信号、または、前記成果物が前記組分け部から除去されたことを示す成果物除去信号であることを特徴とする、請求項2に記載のシート加工装置。
前記組分け時間確保処理では、前記最後方成果物以外の成果物が前記組分け部に搬送される通常搬送速度よりも速い速度で、前記最後方成果物が前記組分け部に搬送されることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のシート加工装置。
前記組分け時間確保処理では、前記最前方成果物が、前記裁断刃よりもシート搬送方向上流側に位置するように上流側ローラ対で挟持されることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のシート加工装置。
前記組分け時間確保処理では、前記最前方成果物が、前記裁断刃で裁断された状態で上流側ローラ対で挟持されることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のシート加工装置。
前記組分け時間確保処理では、前記最前方成果物が、前記裁断刃よりもシート搬送方向下流側に位置するように下流側ローラ対で挟持されることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のシート加工装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながらシート加工装置1及びシート加工方法を説明するが、説明の都合上、
図1等に記載しているように、シート搬送方向Tの下流側を、「前方」又は単に「下流側」と呼んでいる。シート搬送方向Tの上流側を、「後方」又は単に「上流側」と呼んでいる。また、シート搬送経路10を挟んだ上下を、「上側」又は「下側」と呼んでいる。また、シート幅方向(シート搬送方向Tと直交する水平方向)を「左右方向」と呼び、後方から見た状態で「右方」と「左方」を規定している。また、具体的に説明するため、或る組を第1組とし、次の組を第2組とするが、或る組を第2組とする場合、次の組は、第2組のシート搬送方向Tの上流側に位置する第3組となる。
【0015】
(シート加工装置の全体構成)
図1は、この発明の実施の形態に係るシート加工装置1の全体構成を模式的に説明する縦断面図である。このシート加工装置1は、積載された多数枚のシートS(シート束Q)からシートSを一枚ずつシート搬送方向Tに送り出すシート供給装置7と、シート供給装置7から送り出されたシートSを搬送しながら加工する装置本体2と、組分け部18とを備えている。シート供給装置7から組分け部18に至る経路においては、複数個のローラ対4と、上流側ローラ対5a及び下流側ローラ対5bとからなる搬送手段によって、シート搬送経路10が形成されている。シート搬送経路10の途中に設けられたシート位置検出センサによって、搬送中のシートSの位置が適宜に検出される。
【0016】
シート供給装置7は、供給ユニット3と、吸着搬送機構8と、斜行搬送機構9とを備えている。供給ユニット3は、多数枚のシートSが積載されるとともに昇降可能に構成された供給台30を備えている。供給台30は、供給台昇降モータを駆動源とする昇降装置を用いて電動で昇降する。供給台30の上限位置及び下限位置は、それぞれ上限リミッタスイッチ及び下限リミッタスイッチによって検出されていて、当該リミッタスイッチは万が一のための安全装置として機能する。吸着搬送機構8と斜行搬送機構9との間には、シートSが正常に供給されているか否かを検出する供給検出センサが設けられている。
【0017】
シート搬送経路10上には、シート供給装置7の側から順に(すなわち、上流側から下流側に向けて)、少なくとも、第1加工ユニット20、第2加工ユニット21、及びシート搬送方向Tと直交する左右方向にシートSを裁断する裁断刃34が設けられている。第1加工ユニット20、第2加工ユニット21、及び裁断刃34は、それぞれ、装置本体2に対して着脱自在なユニットとして設けられたり、装置本体2に対して固設されたりすることができる。それらがユニットとして用いる場合には、いずれの設置場所にも着脱自在であるように、外観上同じ寸法や形状を有するように構成される。また、第1加工ユニット20、第2加工ユニット21、及び裁断刃34には、駆動手段(図示せず)が連結されている。なお、第1加工ユニット20及び第2加工ユニット21は、2つの加工ユニットだけを意味するのでなく、2つ以上の加工ユニットを含む広い概念として規定される。加工ユニットとして、縦裁断用ユニット、横裁断用ユニット、縦折り型用ユニット、横折り型用ユニット、丸め加工用ユニット又はミシン目加工用ユニット等を例示することができる。加工用途に応じて、これらの各種加工ユニットの中から必要とされる加工ユニットが選択され、選択された加工ユニットが装置本体2内での適宜の位置に組み込まれる。更に、シート加工装置1は、シートSの裁断によって発生する裁断屑を回収するためのゴミ箱11を装置本体2内の底部に有している。
【0018】
(シート加工装置の電気的構成)
図2は、シート加工装置1の電気的構成を示すブロック図である。シート加工装置1は、シート加工装置1の各種動作を制御する制御部(CPU:中央演算処理装置)6を装置本体2に備えている。制御部6には、ROM(リードオンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、EEPROM(電気的に消去書き込み可能なメモリ)などの各種メモリが接続されている。制御部6には、操作パネルでのボタン類やスイッチ類、表示部などの入出力デバイスが接続されている。制御部6には、メインモータや供給用モータや供給台昇降モータやスリッタ用モータやクリース用モータや裁断用モータなどの各種モータが接続されている。制御部6には、供給検出センサやシート位置検出センサやCCDセンサや排出検出センサや成果物除去検出センサなどの各種センサが接続されている。制御部6は、シート加工装置1の全体の動作を制御するとともに、シートSの搬送位置を制御したり、第1加工ユニット20,第2加工ユニット21や裁断加工部5での各種構成要素を制御したりする。制御部6は、組分け時間確保処理の実行中に最前方成果物A2に対する加工処理を一時的に停止したときからの時間などを計測するタイマ、および、裁断刃34によって裁断された回数や組数をカウントするカウンタとして機能する。タイマはタイマ信号を生成し、カウンタはカウンタ信号を生成する。操作パネルを用いて、各種加工処理に関する情報が設定登録されたり、エラー情報が報知されたりする。情報の報知というのは、操作パネルにおける表示部での表示やスピーカーによる音声告知を意味している。操作パネルには、一連のシート加工処理を開始するためのスタートボタンが設けられている。
【0019】
(裁断加工部5の構成)
図1に示すように、裁断加工部5は、左右方向にシートSを裁断する裁断刃34と、裁断刃34に対して上流側に配置された上流側ローラ対5aと、裁断刃34に対して下流側に配置された下流側ローラ対5bとを備える。シート搬送方向Tにおける裁断刃34と下流側ローラ対5bとのローラ間距離は、裁断された成果物が下流側ローラ対5bで挟持されるように、成果物のシート搬送方向Tの長さよりも短く寸法構成されている。裁断刃34は、シート搬送経路10に対して上方に配置された可動刃と、シート搬送経路10に対して下方に配置された固定刃とから構成されている。可動刃及び固定刃は、それぞれ、左右方向に延びている。可動刃は、動力伝達機構を介して可動刃駆動モータ等の駆動源に連結されている。可動刃は、略水平方向に対して、刃先部から刃元部に行くに従って低くなるように傾斜しており、可動刃駆動モータ等の駆動力により、傾斜状態を保ちながら上下方向に平行移動する。可動刃が下降することによって、シート搬送方向Tに隣り合う成果物同士の境界部分や、シート搬送方向Tに隣り合って配置された成果物同士の間にある余白部、あるいは、シートSの最前方にある最前方余白部やシートSの後方にある最後方余白部のような各種余白部(いわゆるドブ)を裁断する。可動刃が所定の裁断位置に達しているか否かについては、可動刃下限検出センサによって検出される。
【0020】
上流側ローラ対5aは、シート搬送経路10の下方に配置された上流側の駆動ローラと、シート搬送経路10の上方に配置されるとともに上流側の駆動ローラに対して従動する上流側の従動ローラとによって構成される。上流側の従動ローラは、従動ローラ用スプリングによって、上流側の駆動ローラの外周に圧接され、上流側の駆動ローラと上流側の従動ローラとの間で上流側挟持点を形成している。同様に、下流側ローラ対5bは、シート搬送経路10の下方に配置された下流側の駆動ローラと、シート搬送経路10の上方に配置されるとともに下流側の駆動ローラに対して従動する下流側の従動ローラとによって構成される。下流側の従動ローラは、従動ローラ用スプリングによって、下流側の駆動ローラの外周に圧接され、下流側の駆動ローラと下流側の従動ローラとの間で下流側挟持点を形成している。
【0021】
(シートにおける成果物のレイアウトについて)
シートSにおける成果物のレイアウトについて、
図3を参照しながら説明する。
【0022】
一枚のシートSには、複数(例えば、搬送方向に4個×搬送直交方向に3個の計12個)の成果物が、印刷によって形成されている。一つの成果物は、例えば、一枚の名刺、一枚のはがき、冊子の1頁分、または、一枚のトランプなどである。例えば、第1シートS1には、シート搬送方向Tに沿って、第1組G1の構成要素である最前方成果物A1、中間成果物B1および最後方成果物C1と、第2組G2の構成要素である最前方成果物A2とが、複数列(図示した例では3列)で形成されている。第2シートS2には、シート搬送方向Tに沿って、第2組G2の構成要素である中間成果物B2および最後方成果物C2と、第3組G3の構成要素である最前方成果物A3および中間成果物B3とが、複数列(図示した例では3列)で形成されている。第3シートS3には、シート搬送方向Tに沿って、第3組G3の構成要素である最後方成果物C3と、第4組G4の構成要素である最前方成果物A4、中間成果物B4および最後方成果物C4とが、複数列(図示した例では3列)で形成されている。
【0023】
第1シートS1では、第1組G1の成果物A1,B1,C1と、第2組G2の成果物A2とがレイアウトされており、第1組G1の成果物と第2組G2の成果物とが混在している。第2シートS2では、第2組G2の成果物B2,C2と、第3組G3の成果物A3,B3とがレイアウトされており、第2組G2の成果物と第3組G3の成果物とが混在している。第3シートS3では、第3組G3の成果物C3と、第4組G4の成果物A4,B4,C4とがレイアウトされており、第3組G3の成果物と第4組G4の成果物とが混在している。
図3に示したレイアウトでは、成果物が、最前方成果物A1,A2,A3,A4と、最後方成果物C1,C2,C3,C4と、最前方成果物と最後方成果物との間に位置する中間成果物B1,B2,B3,B4とによって構成されているが、当該レイアウトに限定されるものではない。
【0024】
シートSにおける成果物のレイアウトの情報(シートSのサイズ、成果物の配列数や寸法、前端余白サイズ、側方余白サイズ、隣り合った成果物同士間の余白サイズなど)は、操作パネルを用いて、設定登録できる。また、シートSにおける成果物のレイアウトの情報は、シートSの前端部または後端部や側部に形成されたバーコードや、シートSの側部に形成された位置マークを、CCDセンサで読み取ることによって自動的に設定登録できる。ここで、位置マークは、最後方の裁断位置マークと、最後方以外の通常の裁断位置マークとを含むことができる。最後方の裁断位置マークは、一枚のシートSにおいて或る組の最後方成果物と次の組の最前方成果物とが混在した場合に、或る組の最後方成果物の後端部を裁断する裁断位置を示すとともに、或る組と次の組との間での境界を示している。通常の裁断位置マークは、或る組の最後方成果物の後端部以外を裁断する裁断位置を示している。複数の成果物の形成されたシートSを、上流側に配置された画像認識手段で読み取り、制御部6が各成果物のレイアウトを認識することによって成果物のレイアウト情報を自動的に取得することもできる。また、シートSに複数の成果物を印刷した印刷システムと連携して、該印刷システムから成果物のレイアウト情報を自動的に取得することもできる。
【0025】
次に、
図1および
図6を参照しながら、シート加工装置1の基本動作を説明する。
【0026】
まず、シート加工装置1の電源をONにすることにより、シートSの加工処理が開始可能になる(
図6のステップS1)。
【0027】
各種加工処理の情報および成果物のレイアウト情報が、シート加工装置1に入力されて、シートSの処理開始準備が行われる(
図6のステップS2)。例えば、作業者が、操作パネルを用いて、各種加工処理の情報および成果物のレイアウト情報を設定登録できる。なお、この手動による設定登録の代わりに、あるいは、手動による設定登録と協働して、成果物のレイアウト情報を自動的に取得して設定登録することもできる。
【0028】
制御部6は、シートSに対して各種の加工処理が行われるように制御する(
図6のステップS3)。すなわち、
図1の供給ユニット3の供給台30上に積載された複数のシートSが、シート供給装置7によって、上から一枚ずつシート搬送経路10に供給される。
【0029】
第1加工ユニット20や第2加工ユニット21では、シート搬送方向Tと平行な複数のスリット線やミシン目や折り目がシートSに形成されたり、左右方向に延びるミシン目や折り目がシートSに形成されたりする。
【0030】
裁断加工部5では、上流側ローラ対5aにより、シートSが裁断刃34に向けて搬送されて、上流側ローラ対5a及び下流側ローラ対5bの少なくとも一方でシートSが挟持された状態で、シートSが下流側から順に所定の裁断位置で左右方向に裁断される。したがって、裁断加工部5では、シートSを裁断刃34で裁断することによって、成果物に加工処理される。裁断刃34によって裁断された回数や組数は、カウンタとして働く制御部6によってカウントされる。裁断加工部5では、裁断によって得られた成果物が、下流側ローラ対5bによってシート搬送方向Tの下流側に設けられた組分け部18に順次搬送されて、組分け部18の上に載置される。下流側ローラ対5bの下流側に設けられた排出検出センサによって、成果物が組分け部18に排出されたか否かが検出される。組分け部18では、後述する組分け処理が行われる。なお、裁断された余白部や細断片が、下方のゴミ箱11に排出される。
【0031】
組分け部18は、或る組を構成する複数の成果物を一組の成果物として組分け処理を行う。組分け処理は、或る組の成果物のうちの最後方成果物(例えば第1組G1の最後方成果物C1)が組分け部18に搬送されてから、最後方成果物のシート搬送方向上流側に位置する次の組の成果物のうちの最前方成果物(例えば第2組G2の最前方成果物A2)が組分け部18に搬送される手前までの間に実行される。具体的な組分け処理として、複数の成果物の端面を揃える端面揃え処理、複数の成果物に紙やフィルム製の帯を巻いて束ねる帯掛け処理、または、複数の成果物を綴じて冊子を作る綴じ処理(無線綴じや中綴じ)などがある。組分け部18は、一組の成果物を下流側に順次搬送できるコンベアタイプのものにすることができる。組分け部18では、作業者がコンベアの上で上記各種組分け作業を行う態様とすることができる。あるいは、組分け部18は、機械が組分け処理を行う態様に、すなわち、シート加工装置1に組み込まれた組分け機構、または、シート加工装置1とは別体の組分け装置のような態様にすることもできる。
【0032】
所定枚数のシートSの加工処理が完了すると、シートSの加工処理を終了するための準備を行う(
図6のステップS4)。すなわち、供給台30を待機位置に移動したり、吸着搬送機構8のファンや、ローラ対4,5a,5bの駆動モータの動作を停止させたりする。そして、シート加工装置1の電源をOFFにすることにより、一連のシートSの加工処理が終了する(
図6のステップS5)。
【0033】
(組分け時間確保処理の第1実施形態)
次に、
図3,4、5及び7を参照しながら、シート加工装置1における組分け時間確保処理の第1実施形態について説明する。
【0034】
上述したシート加工装置1の基本動作と同様に、各種加工処理の情報および成果物のレイアウト情報が、シート加工装置1に入力されたあと、シートSの加工処理が開始する(ステップS11)。
【0035】
制御部6は、第1シートS1に対して各種の加工処理が行われるように制御する(ステップS12)。
図3に示すように、第1シートS1において、成果物A1,B1,C1がシート搬送方向Tに沿って順にレイアウトされているので、第1シートS1を裁断すると、組分け部18では、
図4に示すように、最後方成果物C1/中間成果物B1/最前方成果物A1の順で成果物A1,B1,C1が積層される。
【0036】
制御部6は、一組分の成果物の加工処理が完了したか否かを、すなわち第1組G1の成果物A1,B1の加工処理および組分け部18への搬送が完了しているとともに、成果物C1の加工処理が完了したか否かを判断する(ステップS13)。ステップS13において、一組分の成果物の加工処理が完了していなければ、ステップS12の各種の加工処理に戻る。ステップS13において、一組分の成果物の加工処理が完了していると、組分け時間確保処理を行う(ステップS14)。
【0037】
組分け時間確保処理とは、或る組の最後方成果物が裁断されてから次の組の最前方成果物が組分け部18に搬送されるまでの過程において、或る組の成果物を組分け処理するための組分け時間を確保する処理のことを意味している。組分け時間確保処理は、具体的には、第1組G1の最後方成果物C1が裁断加工部5で裁断されてから、第2組G2の最前方成果物A2が組分け部18に搬送されるまでの過程において、第1組G1の最後方成果物C1の搬送に要する時間を短縮すること、または、第2組G2の最前方成果物A2の搬送および裁断に要する時間を延長することを意味している。
【0038】
組分け時間確保処理とは、さらに具体的には、例えば、以下のような処理である。
【0039】
制御部6は、裁断刃34で裁断された第1組G1の最後方成果物C1を、当該最後方成果物以外の成果物A1,B1を搬送するときの通常搬送速度よりも速い速度で組分け部18に搬送するように制御する。最後方成果物C1を高速で搬送することで生じた時間を、組分け時間に振り向けることによって、組分け時間を確保することができる。
【0040】
制御部6は、裁断加工部5で裁断された第1組G1の最後方成果物C1を通常搬送速度で組分け部18に搬送するとともに、第2組G2の最前方成果物A2が、裁断刃34よりもシート搬送方向Tの上流側に位置するように上流側ローラ対5aで所定時間挟持されるように制御する。このとき、最前方成果物A2の前端は、裁断刃34と上流側ローラ対5aとの間のいずれかの位置に位置することができる。最前方成果物A2を裁断刃34よりも上流側で所定時間位置すること(すなわち、一時的に停止することや通常搬送速度よりも遅く搬送すること)で生じた所定時間を、組分け時間に振り向けることによって、組分け時間を確保することができる。
【0041】
制御部6は、裁断加工部5で裁断された第1組G1の最後方成果物C1を通常搬送速度で組分け部18に搬送するとともに、第2組G2の最前方成果物A2が、裁断刃34で裁断されて、当該裁断状態を保つように上流側ローラ対5aで所定時間挟持されるように制御する。最前方成果物A2を裁断した状態で一時的に停止することで生じた所定時間を、組分け時間に振り向けることによって、組分け時間を確保することができる。
【0042】
制御部6は、裁断加工部5で裁断された第1組G1の最後方成果物C1を通常搬送速度で組分け部18に搬送するとともに、第2組G2の最前方成果物A2が、裁断刃34で裁断されて、裁断された最前方成果物A2が、裁断刃34よりも下流側に位置するように下流側ローラ対5bで所定時間挟持されるように制御する。このとき、最前方成果物A2の前端は、裁断刃34と下流側ローラ対5bとの間のいずれかの位置に位置することができる。最前方成果物A2を裁断刃34よりも下流側に所定時間位置すること(すなわち、一時的に停止することや通常搬送速度よりも遅く搬送すること)で生じた所定時間を、組分け時間に振り向けることによって、組分け時間を確保することができる。
【0043】
制御部6は、組分け時間確保処理の実行中に最前方成果物A2に対する加工処理を一時的に停止している場合、最前方成果物A2に対する加工処理の再開を許可する再開許可信号を受けることにより、最前方成果物A2に対する加工処理を再開するように制御する。
【0044】
再開許可信号は、タイマ信号または成果物除去信号である。タイマ信号は、最前方成果物A2に対する加工処理を一時的に停止したときから所定時間経過したことを示す信号であり、制御部6のタイマ機能によって生成される。成果物除去信号は、成果物A1,B1,C1が組分け部18から除去されたことを示す信号である。成果物除去信号は、組分け部18に設けられた成果物除去検出センサ、組分け部18で組分け作業を行う作業者によるボタン操作、または、シート加工装置1とは別体の組分け装置によって生成される。成果物除去検出センサは、組分け部18の側方にまたは上下方向に設けられて、成果物除去の有無を検出するセンサであり、例えば、発光部と受光部とを備える光電センサ、あるいは、画像認識機能を備えるカメラである。タイマ信号または成果物除去信号に基づいて最前方成果物A2に対する加工処理が再開されるので、第1組G1の成果物A1,B1,C1と第2組G2の成果物A2,B2,C2とが一塊になることの防止を、時間経過でまたは成果物の物理的な有無で、管理できる。また、制御部6は、タイマ信号よりも成果物除去信号を優先するように制御する。これにより、最前方成果物A2に対する加工処理の再開を早めて加工時間の短縮を図ることができる。
【0045】
制御部6は、全ての組の成果物の組分け部18への搬送が完了したか否かを判断する(ステップS15)。ステップS15において、全ての組の成果物の組分け部18への搬送が完了していなければ、次のステップS16に進む。ステップS15において、全ての組の成果物の組分け部18への搬送が完了していると、シートSの加工処理が終了してシート加工装置1の運転を停止する(ステップS17)。
【0046】
制御部6は、組分け時間が経過したか否かを、すなわちタイマ信号を受け取ったか否かを判断する(ステップS16)。ステップS16において、組分け時間が経過していなければ、所定時間を経過するまで待機する。ステップS16において、組分け時間が所定時間を経過していると、第2組G2の加工処理を行うべく、ステップS12のシート加工処理に戻る。
【0047】
したがって、第1組G1での最後方成果物C1と第2組G2での最前方成果物A2とが一枚のシートSにレイアウトされている場合に、第1組G1の最後方成果物C1が裁断されてから第2組G2の最前方成果物A2が組分け部18に搬送されるまでの過程において、第1組G1の成果物A1,B1,C1を組分け処理するための組分け時間を確保する組分け時間確保処理が実行されるので、成果物A1,B1,C1の組分け処理をスムーズに行うことができる。
【0048】
(組分け時間確保処理の第2実施形態)
次に、
図3,4、5及び8を参照しながら、シート加工装置1における組分け時間確保処理の第2実施形態について説明する。上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0049】
上述したシート加工装置1の基本動作と同様に、各種加工処理の情報および成果物のレイアウト情報が、シート加工装置1に入力されたあと、シートSの加工処理が開始する(ステップS21)。
【0050】
制御部6は、第1シートS1に対して各種の加工処理が行われるように制御する(ステップS22)。
図3に示すように、第1シートS1において、成果物A1,B1,C1がシート搬送方向Tに沿って順にレイアウトされているので、第1シートS1を裁断すると、組分け部18では、
図4に示すように、最後方成果物C1/中間成果物B1/最前方成果物A1の順で成果物A1,B1,C1が積層される。
【0051】
制御部6は、一組分の成果物の加工処理が完了したか否かを、すなわち第1組G1の成果物A1,B1の組分け部18への搬送が完了しているとともに、成果物C1の加工処理が完了したか否かを判断する(ステップS23)。ステップS23において、一組分の成果物の組分け部18の加工処理が完了していなければ、ステップS22の各種の加工処理に戻る。ステップS23において、一組分の成果物の組分け部18の加工処理が完了していると、第1実施形態で説明した組分け時間確保処理と同様の組分け時間確保処理を行う(ステップS24)。
【0052】
制御部6は、全ての組の成果物の組分け部18への搬送が完了したか否かを判断する(ステップS25)。ステップS25において、全ての組の成果物の組分け部18への搬送が完了していなければ、次のステップS26に進む。ステップS25において、全ての組の成果物の組分け部18への搬送が完了していると、シートSの加工処理が終了してシート加工装置1の運転を停止する(ステップS27)。
【0053】
制御部6は、成果物除去信号を受け取ったか否かを判断する(ステップS26)。ステップS26において、成果物除去信号を受け取っていなければ、成果物除去信号を受け取るまで待機する。ステップS26において、成果物除去信号を受け取っていると、第2組G2の加工処理を行うべく、ステップS22のシート加工処理に戻る。
【0054】
したがって、第1組G1での最後方成果物C1と第2組G2での最前方成果物A2とが一枚のシートSにレイアウトされている場合に、第1組G1の最後方成果物C1が裁断されてから第2組G2の最前方成果物A2が組分け部18に搬送されるまでの過程において、第1組G1の成果物A1,B1,C1を組分け処理するための組分け時間を確保する組分け時間確保処理が実行されるので、成果物A1,B1,C1の組分け処理をスムーズに行うことができる。
【0055】
(組分け時間確保処理の第3実施形態)
次に、
図3,4、5及び9を参照しながら、シート加工装置1における組分け時間確保処理の第3実施形態について説明する。上記第1実施形態および第2実施形態との相違点を中心に説明する。
【0056】
上述したシート加工装置1の基本動作と同様に、各種加工処理の情報および成果物のレイアウト情報が、シート加工装置1に入力されたあと、シートSの加工処理が開始する(ステップS31)。
【0057】
制御部6は、第1シートS1に対して各種の加工処理が行われるように制御する(ステップS32)。
図3に示すように、第1シートS1において、成果物A1,B1,C1がシート搬送方向Tに沿って順にレイアウトされているので、第1シートS1を裁断すると、組分け部18では、
図4に示すように、最後方成果物C1/中間成果物B1/最前方成果物A1の順で第1組G1の成果物A1,B1,C1が積層される。また、
図5に示すように、積層された第1組G1の成果物A1,B1,C1の上流側であり且つ離間した位置には、最後方成果物C2/中間成果物B2/最前方成果物A2の順で第2組G2の成果物A2,B2,C2が積層される。
【0058】
制御部6は、一組分の成果物の加工処理が完了したか否かを、すなわち第1組G1の成果物A1,B1の組分け部18への搬送が完了しているとともに、成果物C1の加工処理が完了したか否かを判断する(ステップS33)。ステップS33において、一組分の成果物の加工処理が完了していなければ、ステップS32の各種の加工処理に戻る。ステップS33において、一組分の成果物の加工処理が完了していると、第1実施形態および第2実施形態で説明した組分け時間確保処理と同様の組分け時間確保処理を行う(ステップS34)。
【0059】
制御部6は、全ての組の成果物の組分け部18への搬送が完了したか否かを判断する(ステップS35)。ステップS35において、全ての組の成果物の組分け部18への搬送が完了していなければ、次のステップS36に進む。ステップS35において、全ての組の成果物の組分け部18への搬送が完了していると、シートSの加工処理が終了してシート加工装置1の運転を停止する(ステップS38)。
【0060】
制御部6は、成果物除去信号を受け取ったか否かを判断する(ステップS36)。ステップS36において、成果物除去信号を受け取っていなければ、次のステップS37に進む。ステップS36において、成果物除去信号を受け取っていると、第2組G2の加工処理を行うべく、ステップS32のシート加工処理に戻る。
【0061】
制御部6は、組分け時間が経過したか否かを判断する(ステップS37)。ステップS37において、組分け時間が経過していなければ、成果物除去信号を受け取ったか否かを判断するステップS36に戻る。ステップS37において、組分け時間が所定時間を経過していると、第2組G2の加工処理を行うべく、ステップS32のシート加工処理に戻る。このように、第3実施形態では、タイマ信号よりも成果物除去信号が優先される。
【0062】
したがって、第1組G1での最後方成果物C1と第2組G2での最前方成果物A2とが一枚のシートSにレイアウトされている場合に、第1組G1の最後方成果物C1が裁断されてから第2組G2の最前方成果物A2が組分け部18に搬送されるまでの過程において、第1組G1の成果物A1,B1,C1を組分け処理するための組分け時間を確保する組分け時間確保処理が実行されるので、成果物A1,B1,C1の組分け処理をスムーズに行うことができる。
【0063】
(シート加工装置1の変形例)
次に、
図10を参照しながら、シート加工装置1の変形例について説明する。上記シート加工装置1との相違点を中心に説明する。
【0064】
変形例に係るシート加工装置1は、或る組の成果物のうちの最後方成果物(例えば第1組G1の最後方成果物C1)と、最後方成果物のシート搬送方向上流側に位置する次の組の成果物のうちの最前方成果物(例えば第2組G2の最前方成果物A2)とが、一枚のシートSにレイアウトされているが、当該シートSには余白が無い場合に適用される。すなわち、一枚のシートSには、前端余白、側方余白、後端余白、および、隣り合った成果物同士間の余白が無い。
【0065】
シート加工装置1は、上述したものと大略同様の構成であって、シート供給装置7と装置本体2と組分け部18とを備えるが、装置本体2の裁断加工部5の構成と、組分け部18の配置とが、上述したものと相違している。
【0066】
裁断加工部5は、裁断刃34と上流側ローラ対5aとを備えるが、下流側ローラ対5bを備えていない。裁断刃34の下方であり且つシート搬送方向下流側の直後には、組分け部18が配置されている。組分け部18は、一組の成果物を下流側に順次搬送できるコンベアタイプのものであり、組分け部18の下流側は、装置本体2の外まで延びている。組分け部18では、作業者が装置本体2の外でのコンベア上で各種組分け作業を行う態様とすることができる。あるいは、組分け部18は、シート加工装置1の内部または外部に設けられた組分け機構、または、シート加工装置1とは別体の組分け装置のような態様にすることもできる。
【0067】
シートSには、前端余白、側方余白、後端余白、および、隣り合った成果物同士間の余白が無いため、裁断刃34の裁断動作によって成果物だけが得られる。裁断刃34で裁断された成果物は、順次、組分け部18の上に供給(すなわち載置)され、組分け処理に供される。
【0068】
制御部6は、或る組G1の最後方成果物C1が裁断されてから次の組G2の最前方成果物A2が組分け部18に搬送されるまでの過程において、或る組G1の成果物A1,B1,C1を組分け処理するための組分け時間を確保する組分け時間確保処理が実行されるように、裁断刃34と前記上流側ローラ対5aとを制御する。変形例に係るシート加工装置1において実行される組分け時間確保処理は、
図7に示した第1実施形態、
図8に示した第2実施形態、または、
図9に示した第3実施形態のいずれであってもよい。
【0069】
或る組G1の最後方成果物C1が裁断されてから次の組G2の最前方成果物A2が組分け部18に搬送されるまでの過程において、組分け時間確保処理が実行されるので、成果物A1,B1,C1の組分け処理をスムーズに行うことができる。それとともに、下流側ローラ対5bの削減によって、裁断加工部5を簡略化できるとともに、制御部6による各種制御を簡略化できる。
【0070】
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は、上記実施形態および実施例に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
【0071】
或る組および次の組を、それぞれ、第1組および第2組として例示したが、第2組および第3組、または、第3組および第4組のように、連続する二つの組に適用できる。
【0072】
一組が、一つの最前方成果物と一つの中間成果物と一つの最後方成果物とを含む合計三つの成果物からなる場合を例示しているが、一組が、一つの最前方成果物と、複数個の中間成果物と、一つの最後方成果物とを含む合計四つ以上の成果物からなる場合にも適用できる。
【0073】
シート幅方向に番号が順に付与された複数の成果物が、シートにレイアウトされている場合、組分け部18がシート搬送方向Tに直交する直交方向に延在するように、組分け部18を配置することもできる。この場合、組分け部18では、裁断後の複数の成果物が、組分け部18の搬送方向(すなわちシート搬送方向Tの直交方向)に沿って番号順で載置される。
【0074】
この発明および実施形態をまとめると、次のようになる。
【0075】
この発明の一態様に係るシート加工装置1は、
シート搬送方向Tと直交する方向にシートSを裁断する裁断刃34と、
前記裁断刃34に対してシート搬送方向上流側に配置された上流側ローラ対5aと、
前記裁断刃34に対してシート搬送方向下流側に配置された下流側ローラ対5bと、
前記裁断刃34と前記上流側ローラ対5aと前記下流側ローラ対5bとにおける各動作を制御する制御部6とを備え、
前記シートSを前記裁断刃34で裁断することによって、成果物A1,B1,C1,A2,B2,C2に加工するシート加工装置1において、
前記シートSには、或る組G1の前記成果物A1,B1,C1のうちの最後方成果物C1と、前記最後方成果物C1のシート搬送方向上流側に位置する次の組G2の前記成果物A2,B2,C2のうちの最前方成果物A2とが、レイアウトされており、
前記成果物A1,B1,C1は、一組の成果物として組分け処理するための組分け部18に向けて前記下流側ローラ対5bによって搬送され、
前記制御部6は、前記或る組G1の最後方成果物C1が裁断されてから前記次の組G2の最前方成果物A2が前記組分け部18に搬送されるまでの過程において、前記或る組G1の成果物A1,B1,C1を組分け処理するための組分け時間を確保する組分け時間確保処理が実行されるように、前記裁断刃34と前記上流側ローラ対5aと前記下流側ローラ対5bとを制御することを特徴とする。
【0076】
上記構成によれば、或る組G1の最後方成果物C1が裁断されてから次の組G2の最前方成果物A2が組分け部18に搬送されるまでの過程において、或る組G1の成果物A1,B1,C1を組分け処理するための組分け時間を確保する組分け時間確保処理が実行されるので、成果物A1,B1,C1の組分け処理をスムーズに行うことができる。
【0077】
また、一実施形態のシート加工装置1では、
前記制御部6は、前記組分け時間確保処理の実行中に前記最前方成果物A2に対する前記加工処理を一時的に停止している場合、前記最前方成果物A2に対する前記加工処理の再開を許可する再開許可信号を受けることにより、前記最前方成果物A2に対する前記加工処理を再開するように制御する。
【0078】
上記実施形態によれば、再開許可信号に基づいて最前方成果物A2に対する加工処理を再開するので、或る組G1の成果物A1,B1,C1と次の組G2の前記成果物A2,B2,C2とが一塊になることを確実に防止できる。
【0079】
また、一実施形態のシート加工装置1では、
前記再開許可信号は、前記最前方成果物A2に対する前記加工処理を一時的に停止したときから所定時間経過したことを示すタイマ信号、または、前記成果物A1,B1,C1が前記組分け部18から除去されたことを示す成果物除去信号である。
【0080】
上記実施形態によれば、タイマ信号または成果物除去信号に基づいて加工処理を再開するので、或る組G1の成果物A1,B1,C1と次の組G2の前記成果物A2,B2,C2との塊状化防止を、時間経過でまたは成果物の物理的な有無で、管理できる。
【0081】
また、一実施形態のシート加工装置1では、
前記制御部6は、前記タイマ信号よりも前記成果物除去信号を優先する。
【0082】
上記実施形態によれば、最前方成果物A2に対する加工処理の再開を早めて加工時間の短縮を図ることができる。
【0083】
また、一実施形態のシート加工装置1では、前記組分け時間確保処理では、前記最後方成果物C1以外の成果物A1,B1が前記組分け部18に搬送される通常搬送速度よりも速い速度で、前記最後方成果物C1が前記組分け部18に搬送される。
【0084】
上記実施形態によれば、下流側ローラ対5bだけの制御によって組分け時間確保処理が実行されるので、制御が簡略化される。
【0085】
また、一実施形態のシート加工装置1では、
前記組分け時間確保処理では、前記最前方成果物A2が、前記裁断刃34よりもシート搬送方向上流側に位置するように上流側ローラ対5aで挟持される。
【0086】
上記実施形態によれば、上流側ローラ対5aの適切な制御によって組分け時間確保処理が実行されるので、制御が簡略化される。
【0087】
また、一実施形態のシート加工装置1では、
前記組分け時間確保処理では、前記最前方成果物A2が、前記裁断刃34で裁断された状態で上流側ローラ対5aで挟持される。
【0088】
上記実施形態によれば、上流側ローラ対5aおよび裁断刃34の適切な制御によって組分け時間確保処理が実行されるので、制御が簡略化される。
【0089】
また、一実施形態のシート加工装置1では、
前記組分け時間確保処理では、前記最前方成果物A2が、前記裁断刃34よりもシート搬送方向下流側に位置するように下流側ローラ対5bで挟持される。
【0090】
上記実施形態によれば、下流側ローラ対5bの適切な制御によって組分け時間確保処理が実行されるので、制御が簡略化される。
【0091】
この発明の他の態様に係るシート加工装置1は、
シート搬送方向Tと直交する方向にシートSを裁断する裁断刃34と、
前記裁断刃34に対してシート搬送方向上流側に配置された上流側ローラ対5aと、
前記裁断刃34と前記上流側ローラ対5aとにおける各動作を制御する制御部6とを備え、
前記シートSを前記裁断刃34で裁断することによって、成果物A1,B1,C1,A2,B2,C2に加工処理するシート加工装置1において、
前記シートSは、余白を有さず、前記シートSには、或る組G1の前記成果物A1,B1,C1のうちの最後方成果物C1と、前記最後方成果物C1のシート搬送方向上流側に位置する次の組G2の前記成果物のA2,B2,C2うちの最前方成果物A2とが、レイアウトされており、
前記裁断刃34の下方であり且つシート搬送方向下流側には、一組の成果物として組分け処理するための組分け部18が配置され、
前記成果物A1,B1,C1は、前記組分け部18に供給され、
前記制御部は6、前記或る組G1の最後方成果物C1が裁断されてから前記次の組G2の最前方成果物A2が前記組分け部18に搬送されるまでの過程において、前記或る組G1の成果物A1,B1,C1を組分け処理するための組分け時間を確保する組分け時間確保処理が実行されるように、前記裁断刃34と前記上流側ローラ対5aとを制御することを特徴とする。
【0092】
上記構成によれば、或る組G1の最後方成果物C1が裁断されてから次の組G2の最前方成果物A2が組分け部18に搬送されるまでの過程において、或る組G1の成果物A1,B1,C1を組分け処理するための組分け時間を確保する組分け時間確保処理が実行されるので、成果物A1,B1,C1の組分け処理をスムーズに行うことができる。それとともに、下流側ローラ対5bの削減によって、裁断加工部5を簡略化できるとともに、制御部6による各種制御を簡略化できる。