特開2019-157557(P2019-157557A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大建工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開2019157557-半露出階段及びその施工方法 図000003
  • 特開2019157557-半露出階段及びその施工方法 図000004
  • 特開2019157557-半露出階段及びその施工方法 図000005
  • 特開2019157557-半露出階段及びその施工方法 図000006
  • 特開2019157557-半露出階段及びその施工方法 図000007
  • 特開2019157557-半露出階段及びその施工方法 図000008
  • 特開2019157557-半露出階段及びその施工方法 図000009
  • 特開2019157557-半露出階段及びその施工方法 図000010
  • 特開2019157557-半露出階段及びその施工方法 図000011
  • 特開2019157557-半露出階段及びその施工方法 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-157557(P2019-157557A)
(43)【公開日】2019年9月19日
(54)【発明の名称】半露出階段及びその施工方法
(51)【国際特許分類】
   E04F 11/02 20060101AFI20190823BHJP
【FI】
   E04F11/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-47803(P2018-47803)
(22)【出願日】2018年3月15日
(71)【出願人】
【識別番号】000204985
【氏名又は名称】大建工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小曽根 翔士
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 瑞穂
【テーマコード(参考)】
2E301
【Fターム(参考)】
2E301CC37
2E301CC44
2E301CD01
(57)【要約】
【課題】建物の内部でも半露出階段Sの各踏板15を踏板取付金物等を用いることなく容易に側桁1,5に取り付けるようにして、その施工性を高める。
【解決手段】壁側桁1の内面に各踏板15の右端部を挿入する挿入部2が開口されている。露出側桁5には、側桁切込部6とその後側に連続する側桁嵌合部7とが設けられ、側桁嵌合部7は、露出側桁5の内外側面5a,5bにそれぞれ内側及び外側掘り込み部8,9を形成した残りの部分からなっている。内側掘り込み部8の掘り込み深さは外側掘り込み部9よりも深く、かつ側桁嵌合部7の厚さtは踏板15後部の踏板切込部16の幅dよりもスライド代だけ小さく、施工状態では、踏板15は露出側桁5に対し、踏板切込部16の外側面16bが側桁嵌合部7の外側面7bに当接しかつ内側面16aと側桁嵌合部7の内側面7aとの間にスライド代と同じ間隔Dがあけられた状態で固定されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁に当接又は近接して固定される壁側桁と、
上記壁側桁と左右方向に対向して起立した状態に配置される露出側桁と、
上記両側桁間に架け渡される複数の踏板とを備え、
上記壁側桁において露出側桁と対向する内面には、各踏板の一端部が挿入される挿入部が開口されている一方、
上記露出側桁には、該露出側桁の前端部から後側に向かって水平方向に切り込まれた一定深さの複数の側桁切込部と、該各側桁切込部の後側に連続するように水平方向に延びる側桁嵌合部とが一定間隔をあけて設けられ、
上記各側桁嵌合部は、露出側桁の壁側桁側の内側面に内側掘り込み部を、また壁側桁と反対側の外側面に外側掘り込み部をそれぞれ形成することで、該両掘り込み部間の残りの部分からなっていて、該側桁嵌合部の壁側桁側にある内側面と、壁側桁と反対側にある外側面との間の厚さが露出側桁の厚さよりも小さく、
上記各踏板の他端部寄りには、後端部から前側に向かって切り込まれた一定深さの踏板切込部と、該踏板切込部の前側に連続するように延びる踏板嵌合部とが設けられ、
上記各踏板の踏板嵌合部が露出側桁の側桁切込部に嵌合され、かつ側桁嵌合部が踏板切込部に嵌合されており、
上記内側掘り込み部の掘り込み深さは外側掘り込み部よりも深く、かつ上記側桁嵌合部の厚さは上記踏板切込部の幅よりも小さく、
各踏板の一端部は壁側桁の挿入部に挿入されている一方、
各踏板の他端部は露出側桁に対し、少なくとも上記踏板切込部における踏板一端部側の内側面と側桁嵌合部の内側面との間に間隔があけられかつ踏板切込部の左右両側部が掘り込み部下面上に支持された状態で固定されていることを特徴とする半露出階段。
【請求項2】
請求項1において、
側桁嵌合部の厚さは踏板切込部の幅よりも所定のスライド代だけ小さく、
各踏板の他端部は露出側桁に対し、上記踏板切込部における踏板他端部側の外側面が側桁嵌合部の外側面に当接しかつ踏板一端部側の内側面と側桁嵌合部の内側面との間に上記スライド代と同じ間隔があけられた状態で固定されていることを特徴とする半露出階段。
【請求項3】
請求項1又は2において、
側桁切込部ないし掘り込み部の下面に楔収容部が形成され、
各踏板の他端部は、楔収容部内に楔が踏板の下面と圧接するように差し込まれることで、露出側桁に固定されていることを特徴とする半露出階段。
【請求項4】
請求項3において、
楔収容部は、側桁切込部ないし内側掘り込み部の下面に形成されていることを特徴とする半露出階段。
【請求項5】
請求項3又は4において、
楔収容部は、前側に向かうに連れて深さが浅くなっており、楔は前側に向かうに連れて厚さが薄くなっていることを特徴とする半露出階段。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つの半露出階段を施工する方法であって、
壁側桁を壁に当接又は近接して設置するとともに、露出側桁を壁側桁と左右方向に対向して起立させ、
各踏板の全体を後側に押すことで、上記露出側桁の各側桁切込部に前側から各踏板の踏板嵌合部を差し込んで踏板切込部と側桁嵌合部とを、踏板切込部における踏板他端部側の外側面が側桁嵌合部の外側面との間に間隔があくように嵌合させ、
その後、上記踏板を壁側桁に向かうように左右方向にスライド移動させて、一端部を挿入部に挿入するとともに、踏板切込部における踏板一端部側の内側面と側桁嵌合部の内側面との間に間隔をあけることを特徴とする半露出階段の施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半露出階段及びその施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、屋内に設置される階段として、ボックス階段の他に、例えば特許文献1及び特許文献2に示されるような露出階段が用いられている。ボックス階段は、踏板の一端部又は両端部が壁(又は壁に固定された側桁)に取り付けられ、踏板間に蹴込板が配置されているのに対し、露出階段は、蹴込板がなくて側桁や踏板が剥き出しのものである。
【0003】
そして、この露出階段は、ホックス階段に比べると、装飾性が高くて開放感を有するために、例えばリビングルーム等の装飾性や開放感が望まれる空間に設置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5596981号公報
【特許文献2】特許第4999479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、現代の住宅は一般的に小さく、そのような狭小住宅に露出階段が設置できるような広いリビングルーム等の空間を設けることは困難なことが多い。その場合、一方の側桁が壁に沿って配置され、他方の側桁のみが独立して露出した半露出階段として設置される。
【0006】
しかし、この半露出階段においては、各踏板を両側桁に取り付ける施工時に、露出側の側桁に対しては前側から差し込み、壁側の側桁には横から差し込む必要があり、これら差し込み方向の互いに異なる作業を同時に行わなければならず、その作業が極めて面倒となる。
【0007】
そして、そのような作業が困難であるときには、住宅内に階段を設置する前に、予め住宅の外で両側桁に踏板を取り付けて階段を組み立て、その後に、階段を住宅内に運び込んで取り付ける施工をすればよいが、この施工方法は、例えば6段以上の長尺の階段では採用が難しい。
【0008】
一方、踏板の側桁への取付けに際し踏板取付金物等を介在させるようにしてもよいが、重量の増大を招くだけでなく、意匠の面で問題が生じる可能性があり、さらにはコストも高くなる難がある。
【0009】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもので、その目的は、半露出階段の構造や施工方法に工夫を加えることにより、建物の内部でも半露出階段の各踏板を、踏板取付金物等を用いることなく容易に側桁に取り付けて、その施工性を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成すべく、この発明では、半露出階段における両側桁のうち、露出側の側桁には踏板の一端側を側桁の前側から差し込み、その差込状態で踏板の他端部を壁側の側桁に該側桁方向への踏板のスライド移動によって挿入し得る構造にした。
【0011】
具体的には、第1の発明は半露出階段に係り、この半露出階段は、壁に当接又は近接して設置される壁側桁と、この壁側桁と左右方向に対向して起立した状態に配置される露出側桁と、これら両側桁間に架け渡される複数の踏板とを備えている。
【0012】
そして、上記壁側桁において露出側桁と対向する内面には、各踏板の一端部が挿入される挿入部が開口されている一方、上記露出側桁には、該露出側桁の前端部から後側に向かって水平方向に切り込まれた一定深さの複数の側桁切込部と、該各側桁切込部の後側に連続するように水平方向に延びる側桁嵌合部とが一定間隔をあけて設けられている。上記側桁嵌合部は、露出側桁の壁側桁側の内側面に内側掘り込み部を、また壁側桁と反対側の外側面に外側掘り込み部をそれぞれ形成することで、該掘り込み部間の残りの部分からなっていて、該側桁嵌合部の壁側桁側にある内側面と、壁側桁と反対側にある外側面との間の厚さが露出側桁の厚さよりも小さくなっている。
【0013】
また、上記各踏板の他端部寄りには、後端部から前側に向かって切り込まれた一定深さの踏板切込部と、該踏板切込部の前側に連続するように延びる踏板嵌合部とが設けられ、上記各踏板の踏板嵌合部が露出側桁の側桁切込部に嵌合され、かつ側桁嵌合部が踏板切込部に嵌合されている。
【0014】
さらに、上記内側掘り込み部の掘り込み深さは外側掘り込み部よりも深く、かつ上記側桁嵌合部の厚さは上記踏板切込部の幅よりも小さく、各踏板の一端部は壁側桁の挿入部に挿入されている一方、各踏板の他端部は露出側桁に対し、少なくとも上記踏板切込部における踏板一端部側の内側面と側桁嵌合部の内側面との間に間隔があけられかつ踏板切込部の左右両側部が掘り込み部下面上に支持された状態で固定されていることを特徴とする。
【0015】
この第1の発明では、各踏板を壁側桁及び露出側桁に取り付けるとき、踏板を、その他端部寄り後部の踏板切込部が露出側桁の前部の側桁切込部に対応した状態で全体を後方に押し込むと、踏板切込部に露出側桁後側の側桁嵌合部が嵌合され、同時に側桁切込部に踏板前部の踏板嵌合部が嵌合され、水平方向の踏板嵌合部と鉛直方向の側桁嵌合部とが前後に突き合わされた状態となる。このとき、露出側桁の壁側桁側の内側面における内側掘り込み部の掘り込み深さが、壁側桁と反対側の外側面における外側掘り込み部よりも深く、両掘り込み部間の残りの部分からなる側桁嵌合部の左右方向の厚さが踏板切込部の同方向の幅よりも小さいので、踏板を例えば踏板切込部における踏板一端部側の内側面が側桁嵌合部の内側面に当接するように押し込めば、踏板切込部における踏板他端部側の外側面と側桁嵌合部の外側面との間に間隔が生じる。この状態では、踏板は他端部側に偏った位置にあって、その一端部が壁側桁の内側にあるので、踏板はその壁側桁に干渉することなく後側に移動する。
【0016】
こうして踏板を露出側桁に差し込んだ後、そのまま踏板を一端側に押すと、上記間隔が小さくなるように踏板が一端側にスライド移動し、その移動後は、踏板切込部における踏板他端部側の外側面が側桁嵌合部の外側面に近接ないし当接しかつ踏板一端部側の内側面と側桁嵌合部の内側面との間に間隔があけられた状態で固定され、踏板の一端部は壁側桁の挿入部に挿入される。
【0017】
このように、踏板全体を一旦後側に向かって露出側桁に押し込んだ状態で、その後にスライドさせるので、これら互いに異なる方向の動作を同時に行う必要がなくなり、施工時の作業が容易になる。
【0018】
しかも、壁側桁及び露出側桁を施工しておき、その後に、それら側桁に対して各踏板を取り付ければよいので、長尺の階段であっても、予め住宅の外で階段を組み立てて住宅内に運び込む施工を行う必要はなく、作業がより一層容易になり、半露出階段の施工の制約を小さくして需要を拡大することができる。
【0019】
また、踏板を側桁に取り付けるための踏板取付金物等が不要となるので、階段を軽量化できて取り回しが容易になるとともに、意匠やコストの面での問題は生じない。
【0020】
さらに、踏板が壁側桁側にスライド移動した後の施工状態では、その後部の踏板切込部の左右両側部は側桁嵌合部両側の掘り込み部下面上に支持されるので、踏板後部に対する荷重を露出側桁によって確実に受けることができる。また、踏板切込部は掘り込み部内に位置して隠蔽され、外部に露出しないので、外観見映え上の不具合が生じることもない。
【0021】
第2の発明は、第1の発明において、側桁嵌合部の厚さは踏板切込部の幅よりも所定のスライド代だけ小さく、各踏板の他端部は露出側桁に対し、上記踏板切込部における踏板他端部側の外側面が側桁嵌合部の外側面に当接しかつ踏板一端部側の内側面と側桁嵌合部の内側面との間に上記スライド代と同じ間隔があけられた状態で固定されていることを特徴とする。
【0022】
この第2の発明では、側桁嵌合部の左右方向の厚さが踏板切込部の同方向の幅よりもスライド代だけ小さいので、踏板全体を踏板切込部における踏板一端部側の内側面が側桁嵌合部の内側面に当接するように押し込めば、踏板切込部における踏板他端部側の外側面と側桁嵌合部の外側面との間に上記スライド代の間隔が生じる。この状態で、そのまま踏板を一端側に押すと、上記スライド代の間隔だけ踏板が一端側にスライド移動し、その移動後は、踏板切込部における踏板他端部側の外側面が側桁嵌合部の外側面に当接しかつ踏板一端部側の内側面と側桁嵌合部の内側面との間に上記スライド代と同じ間隔があけられ、その状態で踏板の一端部が壁側桁の挿入部に挿入される。よって、この発明でも第1の発明と同様の作用効果を奏することができる。
【0023】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、側桁切込部ないし掘り込み部の下面に楔収容部が形成され、各踏板の他端部は、楔収容部内に楔が踏板の下面と圧接するように差し込まれることで、露出側桁に固定されていることを特徴とする。
【0024】
この第3の発明では、露出側桁における側桁切込部ないし掘り込み部の下面の楔収容部に楔が踏板の下面と圧接するように差し込まれ、その楔により踏板の他端部が露出側桁に固定されるので、踏板を露出側桁に容易に固定することができる。また、楔は踏板の下側に位置するので、利用者が階段を上る際に見え難くなる。
【0025】
第4の発明は、第3の発明において、楔収容部は、側桁切込部ないし内側掘り込み部の下面に形成されていることを特徴とする。このように楔が側桁切込部ないし内側掘り込み部下面の楔収容部に踏板の下面と圧接するように差し込まれていると、仮に踏板に壁側桁から離れる方向に力が働いて踏板が同方向にスライドしようとしても、それは楔が食い込む方向となるので、踏板に対して大きな抵抗が生じることとなり、よって踏板をより安定して固定することができる。
【0026】
第5の発明は、第3又は第4の発明において、上記楔収容部は、前側に向かうに連れて深さが浅くなっており、楔は前側に向かうに連れて厚さが薄くなっていることを特徴とする。
【0027】
この第5の発明では、楔は前側に向かって先細りの形状であるので、利用者が階段を上る際に楔を目立ち難くすることができる。
【0028】
第6の発明は、第1〜第5の発明のいずれか1つの半露出階段を施工する方法であって、壁側桁を壁に当接又は近接して設置するとともに、露出側桁を壁側桁と左右方向に対向して起立させ、各踏板の全体を後側に押すことで、上記露出側桁の各側桁切込部に前側から各踏板の踏板嵌合部を差し込んで踏板切込部と側桁嵌合部とを、踏板切込部における踏板他端部側の外側面が側桁嵌合部の外側面との間に間隔があくように嵌合させ、その後、上記踏板を壁側桁に向かうように左右方向にスライド移動させて、一端部を挿入部に挿入するとともに、踏板切込部における踏板一端部側の内側面を側桁嵌合部の内側面との間に間隔をあけることを特徴とする。
【0029】
この第6の発明では、半露出階段の施工時、壁側桁が壁に当接又は近接して設置され、露出側桁は壁側桁と左右方向に対向して起立される。この状態で、まず、各踏板の全体が後側に押されて、各踏板の踏板嵌合部が露出側桁の各側桁切込部に前側から差し込まれ、その踏板切込部と側桁嵌合部とは、踏板切込部における踏板他端部側の外側面が側桁嵌合部の外側面との間に間隔があくように嵌合される。
【0030】
次いで、この踏板が壁側桁に向かうように左右方向にスライド移動され、その一端部が壁側桁の挿入部に挿入され、踏板切込部における踏板一端部側の内側面と側桁嵌合部の内側面との間に間隔があけられる。従って、この発明でも第1発明と同様の作用効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0031】
以上説明したように、本発明によると、互いに対向する壁側桁及び露出側桁の間に複数の踏板が架け渡される半露出階段において、踏板と露出側桁とが嵌合される部分に踏板を壁側桁に向けてスライド移動可能とする構造を設け、その踏板を露出側桁に前側から嵌合した状態で壁側桁にスライド移動させて端部を壁側桁に固定するようにしたことにより、階段の施工時に、各踏板を後側に向かって露出側桁に押し込む作業と、壁側桁にスライドさせる作業とを別々に行えば済み、互いに異なる方向の動作を同時に行う必要がなくなるとともに、長尺の階段であっても、予め住宅の外で階段を組み立てて住宅内に運び込む手間も不要となり、作業の容易化や半露出階段の需要の拡大を図ることができる。また、踏板を側桁に取り付けるための踏板取付金物等が不要となり、階段の軽量化、意匠性の向上やコストダウン化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1図1は、本発明の実施形態に係る半露出階段の全体構成を示す斜視図である。
図2図2は、半露出階段の要部を示す正面図である。
図3図3は、露出側桁を壁側桁から見た側面図である。
図4図4は、踏板を壁側桁にスライド移動させる前の状態を示す図5相当図である。
図5図5は、図2のV−V線拡大断面図である。
図6図6は、踏板の平面図である。
図7図7は、踏板を露出側桁に差し込む前の状態を示す分解斜視図である。
図8図8は、踏板を露出側桁に差し込んだ状態を示す斜視図である。
図9図9は、踏板を壁側桁にスライド移動させた状態を示す斜視図である。
図10図10は、踏板を楔によって露出側桁に固定した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
【0034】
図1は本発明の実施形態に係る半露出階段Sを示し、この階段Sは、住宅等の建物の室内に施工される。図1において、F1は室内の下部床、Wは壁であり、下部床F1には、図示しないが複数本の柱が壁Wと一定間隔をあけて平行に並ぶように立設され、これら柱間に亘って仕切り壁W1が形成されている。また、仕切り壁W1の上端部と壁Wとの間には上部床F2が施工されており、この上部床F2の前端部(図1で右端部)と下部床F1との間に、両床部F1,F2間を行き来するための上記半露出階段Sが施工され、この階段Sは後ろ向きに上がるものとされている。
【0035】
半露出階段Sは、該階段Sを前側から見たときに右側に位置する壁側桁1(箱型側桁とも呼ばれる)と、左側に位置する露出側桁5(露出型側桁)と、両側桁1,5間に前側から後側に向かって斜め上側に上がるように架け渡される複数(図示例では6枚)の踏板15,15,…とを備えている。
【0036】
図2にも示すように、上記壁側桁1は、後方向に向かって上方向に向かうように傾斜した所定厚さ(例えば22.5mm)の板材からなり、その右側面で上記壁Wに当接して固定された状態で設置されている。壁側桁1の前後の端部は互いに平行で、後側に向かって上側に向かうように傾斜している。壁側桁1の上端部は上部床F2の右側前端部に、また下端部は下部床F1の上面にそれぞれ固定されている。この壁側桁1の左側面、つまり露出側桁5と対向する内面には、水平前後方向に延びる横長の矩形状有底穴からなる複数(例えば6個)の挿入部2,2,…が壁側桁1の長さ方向に一定の間隔をあけて開口されている。各挿入部2の深さは例えば10mmとされ、前後方向の長さは踏板15の前後幅と同じかそれよりも僅かに小さく、上下方向の幅も踏板15の厚さと同じかそれよりも僅かに小さくなっており、この挿入部2に各踏板15の一端部である右端部が挿入されるようになっている。また、壁側桁1の前端部下端は垂直方向に切り欠かれている。尚、壁側桁1は、壁Wに当接した状態で固定されている必要はなく、壁Wに近接した状態で固定されていてもよく、さらには壁側桁1が壁Wに固定されていなくてもよい。
【0037】
これに対し、図2及び図3にも示すように、上記露出側桁5も、後方向に向かって上方向に向かうように傾斜した所定厚さの板材からなり、その前後の端部は互いに平行で、いずれも後側に向かって上側に向かうように傾斜している。この露出側桁5は、壁側桁1とは異なり、壁側桁1よりも厚く(例えば65mm)、全体が壁Wから離れて独立して起立した状態に配置され、その上端部は上部床F2の左側前端部に、また下端部は下部床F1の上面にそれぞれ固定されている。露出側桁5と壁側桁1とは互いに平行で一定の間隔(対向面間の間隔が例えば777.5mm)をあけて左右方向に対向しているが、各々の踏板15の取付部位の違いから、露出側桁5は壁側桁1に対しそれよりも少し後側にずれた位置にあり、左右方向から見たときに、壁側桁1の後半部と露出側桁5の前半部とが部分的に重なるように配置されている。
【0038】
図2図5図7に示すように、上記露出側桁5には、その前端部から後側に向かって水平方向に切り込まれた一定深さの複数(例えば6個)の側桁切込部6,6,…(側桁嵌合凹部)が一定間隔をあけて設けられている。各側桁切込部6の上下幅は各踏板15の厚さ(例えば36mm)と同じかそれよりも僅かに大きい寸法とされている。
【0039】
また、露出側桁5において上記各側桁切込部6の後側には、該側桁切込部6と連続するように水平方向に延びる複数の側桁嵌合部7,7,…が形成されている。具体的には、各側桁切込部6後側の露出側桁5において、壁側桁1側の右側面である内側面5aには内側掘り込み部8が、また壁側桁1と反対側の左側面である外側面5bには外側掘り込み部9がそれぞれ形成されている。これら両掘り込み部8,9は、露出側桁5の内外側面5a5bにおいて側桁切込部6の後側部分を、側桁切込部6から後側へ直線状に延長するように露出側桁5の厚さ方向に中間部を残して掘り込んだものであり、両掘り込み部8,9の高さ位置は互いに同じ位置にあり、各々の前端(側桁切込部6後端)から後端までの長さ、及び上下方向の幅は両掘り込み部8,9で同じである。
【0040】
そして、露出側桁5において上記両掘り込み部8,9間の部分、つまり両掘り込み部8,9を除いて残った部分に上記側桁嵌合部7が形成されている。そのため、この側桁嵌合部7の壁側桁1側にある内側面7a(内側掘り込み部8の底面)と、壁側桁1と反対側にある外側面7b(外側掘り込み部9の底面)との間の厚さtは、両掘り込み部8,9の深さ分だけ露出側桁5の厚さよりも小さくなっている。
【0041】
さらに、上記側桁切込部6の下面右端部から内側掘り込み部8の下面にかけて、その一部を下側に掘り込んだ楔収容部11が形成されている。楔収容部11は、後端部から前側に向かって深さが浅くなった、左右方向から見て細長い三角形状のもので、その後端部は内側掘り込み部8後端部に一致して位置し、前端部は側桁切込部6の下面の前端寄り部分に位置している。そして、この楔収容部11の下面において側桁嵌合部7側である左側部分には、左側に向かって上側に傾斜する傾斜面11a(楔面)が形成されている。
【0042】
図6に示すように、上記各踏板15は例えば厚さ36mmの矩形状板材からなり、その幅は例えば240mm、長さは例えば955mmとされている。
【0043】
各踏板15の他端部である左端部寄り(例えば左端部から135mm)の位置には、後端部から前側に向かって切り込まれた一定深さ(例えば150mm)の踏板切込部16が形成され、この踏板切込部16の幅d(左右方向の幅)は例えば47mmとされている。
【0044】
各踏板15には、その踏板切込部16の前側に該踏板切込部16と連続するように延びる踏板嵌合部17が形成され、この踏板嵌合部17は踏板切込部16を除いた残りの前側部分の後部からなる。
【0045】
そして、各踏板15は壁側桁1及び露出側桁5に対し取り付けられ、その取付構造では、踏板15の右端部が壁側桁1の挿入部2に挿入される一方、踏板15の左端部側にあっては、前側の踏板嵌合部17が露出側桁5前側の側桁切込部6に嵌合され、かつ後側の踏板切込部16に露出側桁5後側の側桁嵌合部7が嵌合されている。
【0046】
本発明の特徴として、図2図4及び図5に示すように、上記露出側桁5における外側掘り込み部9の掘り込み深さは例えば10mmであるのに対し、内側掘り込み部8の掘り込み深さは例えば20mmであって外側掘り込み部9よりも深く、これら両掘り込み部8,9間の上記側桁嵌合部7の厚さtは35mmとされて、この側桁嵌合部7に外嵌合される上記踏板切込部16の幅dよりも所定寸法(例えば12mm)だけ小さくなっており(d>t)、この差分d−tが踏板15を左右方向に移動可能とするスライド代とされている。
【0047】
そして、図5に示すように、各踏板15が両側桁1,5に固定された状態では、踏板15の右端部が壁側桁1の挿入部2に挿入され、踏板15の左端部は露出側桁5に対し、上記踏板切込部16の左側面である外側面16bが側桁嵌合部7の外側面7bに当接し、踏板切込部16の右側面である内側面16aと側桁嵌合部7の内側面7aとの間に上記スライド代と同じ間隔Dがあけられ、かつ踏板切込部16の左右両側部がそれぞれ掘り込み部8,9下面上に支持された状態で固定されている。
【0048】
また、上記露出側桁5の楔収容部11には楔20が収容されている。この楔20は楔収容部11と同じ立体形状を有する断面略台形状のもので、前側に向かうに連れて厚さが薄くなっている。その下面の幅方向左側部には楔収容部11の傾斜面11aと同じ方向に傾斜する傾斜面20aが形成されており、この楔20が楔収容部11内に各々の傾斜面20a,11a同士で圧接しかつ楔20の上面で踏板15の下面と圧接するように打ち込み状に差し込まれることで、踏板15の左端部は露出側桁5に固定されている。
【0049】
次に、本発明の実施形態に係る半露出階段Sの施工方法について図7図10等により説明する。まず、壁側桁1を壁Wに対し当接状態で位置決めして固定し、その下端部を下部床F1に、また上端部を上部床F2の右側前端部にそれぞれ固定する。一方、露出側桁5は、壁側桁1と一定間隔をあけて左右方向に対向した状態で起立させて位置決めし、その下端部を下部床F1に、また上端部を上部床F2の左側前端部にそれぞれ固定する。
【0050】
このように固定された壁側桁1及び露出側桁5に対し、複数の踏板15,15,…を順に取り付けて固定する。具体的には、図7に示すように、各踏板15とそれに対応する各楔20とを用意した後、図8に示すように、踏板15の左端部寄り後端部の踏板切込部16が露出側桁5前端部の側桁切込部6と一致した状態で、踏板15全体を左右水平方向に延びるように保ちながら後側に押し込み、そのことで露出側桁5の側桁切込部6に前側から踏板15の踏板嵌合部17を差し込みかつ踏板切込部16に側桁嵌合部7を嵌合させる。
【0051】
そのとき、踏板15を左側に位置付けておくことで、図4に示すように、側桁嵌合部7の内側面7a(右側面)と踏板切込部16の内側面16a(右側面)とが当接し、側桁嵌合部7の外側面7b(左側面)と踏板切込部16の外側面16b(右側面)との間にスライド代(間隔)があくように嵌合させる。この状態では、踏板15が左側に位置付けられているので、図8に示すように、踏板15の右端部は壁側桁1の内側(その左側面よりも左側)に位置しており、この右端部が壁側桁1と干渉することはなく、踏板15を水平面内や円直面内で傾けずとも水平状態のままで後方向にスムーズに押し込んで露出側桁5に嵌合することができる。
【0052】
このようにして踏板15の左端部が露出側桁5に嵌合されると、その後、図9に示すように、踏板15をそのまま右方向にスライド移動させる。このとき、側桁嵌合部7の外側面7b(左側面)と踏板切込部16の外側面16b(右側面)との間にスライド代が形成されているので、このスライド代がなくなるまで板15をスライドさせ、踏板切込部16における外側面16bを側桁嵌合部7の外側面7bに当接させるとともに、その踏板15の右端部側の内側面16a(右側面)と側桁嵌合部7の内側面7aとの間にスライド代と同じ間隔をあける。それと同時に、踏板15の右端部を壁側桁1左側面の挿入部2に挿入する。このことで、踏板15の壁側桁1及び露出側桁5に対する組付けが終了する。
【0053】
最後に、図10に示すように、露出側桁5の踏板嵌合部17の下面ないし内側掘り込み部8の下面にある楔収容部11内に上記楔20を差し込む。具体的には、楔収容部11の下面と踏板15の下面との間の空間に楔20を打ち込む。こうすることで、楔20の傾斜面20aが楔収容部11内に傾斜面11aに、また楔20の上面が踏板15の下面にそれぞれ圧接して、踏板15が左端部で露出側桁5に固定される。尚、必要に応じて踏板15の他の部分をビス等により壁側桁1及び露出側桁5に固定する。
【0054】
以上により、1つの踏板15の取付固定が終了し、以後、残りの踏板15,15,…を同様にして取付固定すればよい。
【0055】
したがって、この実施形態においては、上記のように、各踏板15を左側に位置付けておいてその全体を後側に向かって真っ直ぐ露出側桁5に押し込み、その状態で右側にスライドさせて右端部を壁側桁1の挿入部2に挿入するので、後向き及び右向きという互いに異なる方向の動作を同時に行う必要がなくなり、施工時の作業を容易に行うことができる。
【0056】
また、こうして先に壁側桁1及び露出側桁5を固定する施工をし、その後に、それら側桁1,5に対して各踏板15を取り付けることができるので、仮に半露出階段Sが長尺のものであっても、予め住宅の外で階段Sを組み立てて住宅内に運び込む施工を行う必要はなくなり、そのことによっても作業がより一層容易になり、半露出階段Sの施工の制約を小さくして需要を拡大することができる。
【0057】
また、踏板15を側桁1,5に取り付けるための踏板取付金物等が別途不要となるので、その分、階段Sを軽量化して取り回しを容易に行うことができ、さらには意匠性を高めたり、コストを下げたりすることができる。
【0058】
さらに、上記のように踏板15が壁側桁1にスライド移動した後の状態では、その後部は踏板切込部16の両側部分で側桁嵌合部7両側の掘り込み部8,9下面上(詳しくは内側掘り込み部8にあっては楔20を介して下面上)に支持されており、踏板15後部に対する荷重を露出側桁5によって安定して確実に受けることができる。
【0059】
また、踏板切込部16は掘り込み部8,9内に位置して隠蔽され、外部に露出しないので、外観見映え上の不具合が生じることはない。
【0060】
また、露出側桁5における側桁切込部6ないし内側掘り込み部8の下面の楔収容部11に踏板15の下面と圧接するように楔20を差し込むことで、その楔20により踏板15の左端部が露出側桁5に固定されるので、踏板15を露出側桁5に容易に固定することができる。また、楔20は踏板15の下側に位置するので、利用者が階段Sを上る際に見え難くなる。
【0061】
しかも、楔収容部11は、前側に向かうに連れて深さが浅くなっており、楔20は前側に向かうに連れて厚さが薄くなって、前側に向かって先細りの形状であるので、利用者が階段Sを上る際に楔20をより一層目立ち難くすることができる。
【0062】
また、楔収容部11が内側掘り込み部8の下面に形成されていることで、施工後に仮に踏板15に壁側桁1から離れる左方向に力が働いて踏板15が同方向にスライドしようとしても、それは楔20が食い込む方向となって踏板15に対して大きな抵抗が生じることとなり、よって踏板15をより安定して固定することができる。尚、楔収容部11を外側掘り込み部9の下面に形成してもよいが、上記理由や楔20を目立ち難くできる点で内側掘り込み部8の下面に形成するのが好ましい。
【0063】
(その他の実施形態)
尚、上記実施形態では、側桁嵌合部7の厚さtが踏板切込部16の幅dよりもスライド代だけ小さく、各踏板5は露出側桁5に対し、踏板切込部16における踏板左端部側の外側面16bが側桁嵌合部7の外側面7bに当接しかつ踏板右端部側の内側面16aと側桁嵌合部7の内側面7aとの間にスライド代と同じ間隔があけられた状態で固定されているが、側桁嵌合部7の厚さtは、踏板切込部16の幅dよりも小さくした上で、踏板5は露出側桁5に対し、踏板切込部16の外側面16bが側桁嵌合部7の外側面7bに間隔をあけて近接しかつ内側面16aと側桁嵌合部7の内側面7aとの間に間隔があけられている構造としてもよい。すなわち、階段Sの施工状態では、側桁嵌合部7の内側面7aと踏板切込部16の内側面16aとの間だけでなく、側桁嵌合部7の外側面7bと踏板切込部16の外側面16bとの間にも間隔があけられていてもよく(側桁嵌合部7の両側に間隔が形成されている)、上記と同様の作用効果が得られる。
【0064】
また、上記実施形態では、半露出階段Sの施工方法として、露出側桁5に側桁嵌合部7が、また踏板15に該側桁嵌合部7を嵌合させる踏板切込部16がそれぞれ設けられた半露出階段Sを施工する方法について説明しているが、本発明は、このような側桁嵌合部7及び踏板切込部16が設けられていない半露出階段の施工方法を含んでいる。
【0065】
斯かる方法において施工する半露出階段は、詳細に図示しないが図1図10によって説明すると、上記実施形態の構成において、露出側桁5にその後部の側桁嵌合部7が形成されておらず、複数の側桁切込部6,6,…のみが当該側桁嵌合部7が形成されるべき位置まで後側に延びるように形成され、この側桁切込部6の下面の右側部に楔収容部11が設けられている。一方、各踏板15には、その左端部寄りの後部に踏板切込部16が形成されておらず、単なる矩形状の板材からなっている。その他の構成は実施形態の半露出階段Sと同じである。
【0066】
すなわち、この半露出階段は、壁Wに当接又は近接して固定される壁側桁1と、この壁側桁1と左右方向に対向して起立した状態に配置される露出側桁5と、これら壁側桁1及び露出側桁5の間に架け渡される複数の踏板15,15,…とを備えている。また、上記壁側桁1において露出側桁5との対向面である左側面には、各踏板15の右端部が挿入される挿入部2が開口されている一方、露出側桁5には、該露出側桁5の前端部から後側に向かって水平方向に切り込まれた一定深さの複数の側桁切込部6,6,…が一定間隔をあけて設けられている。
【0067】
そして、この半露出階段を施工する方法は、壁側桁1を壁に当接(又は近接)した状態で固定して設置するとともに、露出側桁5を壁側桁1と左右方向に対向して起立させ固定する。このような両側桁1,5の固定状態で、まず、各踏板15の全体を後側に押すことで、その踏板15の左端側後部を露出側桁5の前側から各側桁切込部6に差し込んで嵌合させる。次いで、そのまま踏板15を壁側桁1に向かうように右方向にスライド移動させて、右端部を挿入部2に挿入する。また、露出側桁5の側桁切込部6下面の楔収容部11に楔20を差し込んで踏板15を固定する。以後は各踏板15につき同様の作業を繰り返す。従って、この方法の場合でも、上記実施形態の施工方法と同様の作用効果が得られる。
【0068】
尚、上記実施形態では、壁側桁1が右側にあり、露出側桁5が左側にある半露出階段Sについて説明しているが、逆に、壁側桁1が左側にあり、露出側桁5が右側にある半露出階段に対しても本発明を適用することができるのは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、半露出階段の施工が容易になるので、極めて有用で産業上の利用可能性が高い。
【符号の説明】
【0070】
S 半露出階段
W 壁
1 壁側桁
2 挿入部
5 露出側桁
5a 内側面
5b 外側面
6 側桁切込部
7 側桁嵌合部
7a 内側面
7b 外側面
t 厚さ
8 内側掘り込み部
9 外側掘り込み部
11 楔収容部
15 踏板
16 踏板切込部
16a 内側面
16b 外側面
d 幅
17 踏板嵌合部
D 間隔
20 楔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10