【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)展示日 平成29年9月18日 (2)展示会名等 ROHM OPEN HACK CHALLENGE Loftwork COOOP10(東京都渋谷区道玄坂1−22−7 道玄坂ピア10F) (3)公開者 衣斐 秀輝
【課題】発注者が特定の個人を受注者として発注する場合に、発注者から受注者へスムーズに発注情報を送信することができ、受注者が対応可能なタイミングに合わせて発注情報を受け取ることができる発注受注システムを提供する。
【解決手段】発注受注システム1は、一または複数のスイッチ12と、スイッチ12の状態を区別する制御部11と、スイッチ12の状態を送信する無線送信部13と、を有する発注システム装置2と、発注システム装置2から送信されたスイッチ12の状態の情報を受信する無線受信部22と、スイッチ12の状態を表示する表示部23と、を有する受注システム装置3と、から構成され、特定の発注システム装置2と特定の前記受注システム装置3とが発注システム装置2の端末情報を用いて1対1で対応する。
一または複数の発注情報を入力する手段と、前記発注情報を入力する手段の状態を区別する情報処理手段と、前記発注情報を入力する手段の状態を送信する第一の通信手段と、を有する発注システム装置と、
前記発注システム装置から送信された前記発注情報を入力する手段の状態の情報を受信する第二の通信手段と、前記発注情報を入力する手段の状態を表示する表示手段と、を有する受注システム装置と、から構成され、
特定の前記発注システム装置と特定の前記受注システム装置とが1対1で対応したことを特徴とする発注受注システム。
前記発注システム装置と前記受注システム装置とが近接したタイミングで前記受注システム装置が前記発注情報を入力する手段の状態を受信する請求項1に記載の発注受注システム。
前記受注システム装置が受信可能圏内に入ったことを検知し、前記受信可能圏内に入ったことを前記発注システム装置に通知し、前記受注システム装置が前記受信可能圏内に入ったことを前記発注システム装置が表示する請求項1または請求項2の発注受注システム。
前記発注システム装置から送信された発注情報の内容が一定時間またはあらかじめ決められた時間に初期化される請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の発注受注システム。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第一の実施形態>
まず、本発明の第一の実施形態にかかる発注受注システム1について
図1を用いて説明する。
発注受注システム1は、受注者が対応可能な範囲内に移動したときに、発注者の発注内容を受注者に送信できるようにするためのシステムである。
【0020】
発注受注システム1は、一または複数の発注内容を入力する機能と、発注内容を入力する手段の状態を区別する機能と、発注内容を入力する手段の状態を送信する機能と、を有する発注システム装置2と、発注システム装置2から送信された情報を受信する機能と、情報を表示する機能と、を有する受注システム装置3と、を備える。
【0021】
発注システム装置2は、発注者が一つ若しくは少ない数の行程を行うことで発注情報を送信するための装置である。本実施形態においては、一または複数の発注内容を入力する手段としてスイッチ12を用いて発注情報を送信する。なお、本実施形態においてはスイッチを使用しているがこれに限定されるものではなく、例えばGUIを有する情報端末を用いて発注情報を送信する構成としてもよい。
【0022】
発注システム装置2は、情報処理手段である制御部11、発注内容を入力する手段であるスイッチ12、第一の通信手段である無線送信部13、表示部14、および電源15を備える。
【0023】
制御部11は、発注情報を処理する部材であり、例えば、マイコンや小型のパソコンで構成されている。制御部11は、入力側にスイッチ12が接続されており、出力側に無線送信部13および表示部14が接続されている。また、制御部11は電源15と接続されており、電源15から供給される電力により作動する。電源15からの電力は制御部11を介して、スイッチ12、スイッチ12の状態を送信する無線送信部13、および表示部14へと供給される。制御部11はタイマーを備える。
【0024】
スイッチ12は、少なくとも「入」状態と「切」状態との間で状態を切替可能に構成されており、押し込む、回動する、触れるなどの物理的な動作によって状態を切換可能に構成されている。スイッチ12が「切」状態から「入」状態へ切り替えられると、制御部11にスイッチ12の状態を通知する情報が送信される。スイッチ12は、一個以上設けられており、スイッチ12ごとに、対応する発注情報が割り当てられる。
【0025】
無線送信部13は、無線でスイッチ12の状態を送信する部材であり、スイッチ12が「切」状態から「入」状態になったときに発注情報を送信する。無線送信部13は、発注情報を電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体を利用して送信する。電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体とは、無線送受信に一般的に利用される電磁波や音波を含むものであり、例えば、サブギガHz帯の電波を用いることもできる。サブギガHz帯の電波とは、1GHz以下の周波数帯であり、2.4GHz帯に比べて回り込み特性に優れ、障害物が有った場合でも、より遠くにデータを送信できる周波数帯である。無線送信部13は、発注情報を所定時間ごとに送信する。発注情報には、発注システム装置2の端末情報および発注する商品情報、が少なくとも含まれる。また、無線送信部13から、発注情報以外に、発注者の状態または発注者から受注者への連絡事項などで構成される通知情報を送信することもできる。通知情報は、発注情報と同様に一または複数のスイッチ12の状態と対応して割り当てられる。
【0026】
表示部14は、発注情報が無線送信部13から送信されることもしくは送信されたことを表示する部材である。表示部14は、例えば7セグメントのLED表示板、液晶表示部、もしくは、LEDライトなどで構成される。
【0027】
受注システム装置3は、制御部21、第二の通信手段である無線受信部22、表示部23、通知部24および電源である小型のバッテリ25を備える。受注システム装置3は、受注者が移動時に携行することができるサイズが好ましい。
【0028】
制御部21は、発注システム装置2から送信された発注情報を処理する部材であり、例えば、マイクロプロセッサで構成されている。制御部21は、入力側に無線受信部22が接続されており、出力側に表示部23および通知部24が接続されている。また、制御部21は電源である小型のバッテリ25と接続されており、バッテリ25から供給される電力により作動する。バッテリ25からの電力は制御部21を介して、無線受信部22、表示部23、および通知部24へと供給される。
【0029】
無線受信部22は、無線送信部13から送信されたスイッチ12の状態を無線で受信する手段である。本実施形態において無線受信部22には、制御部21を介してバッテリ25からの電力が供給される。無線受信部22は、発注情報を電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体を利用して受信する。電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体として、サブギガHz帯の電波を用いることもできる。無線受信部22は、作動時において無線送信部13からの発注情報を常時受信可能な状態で待機する。
【0030】
表示部23は、発注情報を受信したことを表示する部材である。表示部23は、例えば一又は複数のLEDライトなどで構成される。
【0031】
通知部24は、発注情報を受信したことを音もしくは振動などで、受注者へ通知する部材であり、例えば、バイブレータまたはスピーカなど受注者が音や振動によって通知を受けることができる手段によって構成されている。なお、受注システム装置3において通知部の構成は必須ではなく省略することもできる。
【0032】
次に、第一の実施形態にかかる発注受注システム1を用いた発注情報受信の方法について
図3を用いて説明する。
【0033】
発注システム装置2は所定の位置に固定されており、受注システム装置3は受注者が携行している。発注システム装置2において、発注者がスイッチ12を操作し、「入」状態へ切り替えた場合、制御部11においてスイッチ12の状態に対応した発注情報が作成される。例えば、スイッチ12が複数ある場合には、各スイッチ12に対応した発注情報が作成される。発注システム装置2の無線送信部13からは所定時間ごとに発注情報を送信する。無線送信部13が発注情報を送信したあと、表示部14に発注情報を送信したことを表示する。表示部14は、発注情報と対応する表示を行う。例えば、発注情報ごとにLEDライトが割り当てられており、発注情報と対応するLEDライトが発光することで発注者が発注情報の内容を確認することができる。
【0034】
発注システム装置2の無線送信部13から所定時間ごとに送信する発注情報は、
図3(A)に示すように、受注者が電波送信圏外にいる場合には、受注システム装置3の無線受信部22では受信できない。
図3(B)に示すように、受注者が電波送信圏内に入った場合には、受注システム装置3の無線受信部22へ発注情報が受信される。発注情報が無線受信部22に受信されると、制御部21において、発注情報が処理される。発注情報に含まれる発注システム装置2の端末情報が制御部21のメモリに記憶されている端末情報と一致した場合、受注システム装置3の表示部23に発注情報と対応する表示がなされる。例えば、発注情報ごとにLEDライトが割り当てられており、発注情報と対応するLEDライトが発光することで受注者が発注情報の内容を知ることができる。
【0035】
また、発注情報が無線受信部22に受信されると、受注システム装置3の通知部24によって受信者に対して通知される。例えば、通知部24がバイブレータであった場合には、バイブレータが振動することで受注者が発注情報を受信したことを知ることができる。
【0036】
また、発注システム装置2は、受注システム装置3が受信可能圏内に入ったか否かを判別可能に構成するとしてもよい。この場合、発注システム装置2には、情報受信部16が備えられ、受注システム装置3には、情報送信部26が備えられる。情報受信部16および情報送信部26は電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体を利用して無線通信を行う。電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体として、サブギガHz帯の電波を用いることもできる。受注システム装置3が受信可能圏内に入った場合には、情報送信部26から受信可能圏内に入ったことを伝える情報を送信する。発注システム装置2は、前記情報を情報受信部16において受信し、制御部11において、受注システム装置3が受信可能圏内に入ったことを検知する。そして、発注システム装置2の制御部11は、受注システム装置3が受信可能圏内に入ったことを発注システム装置2の表示部14に表示する。
【0037】
また、あらかじめ決められた所定時間を経過した後に発注情報を初期化する構成とすることもできる。この場合発注システム装置2の制御部11は、初期化用のタイマーを備え、発注情報が作成された時刻をゼロとして、所定時間を計測する。そして、所定時間が経過したときには発注情報を制御部11のメモリから消去するものである。この場合、制御部11は、発注システム装置2の表示部14において表示していた発注情報を表示しないように変更する。
【0038】
また、受注システム装置3に表示操作部27を設けることもできる。表示操作部27は、表示部23の表示を変更することができる。例えば、表示部23がLEDライトである場合に、受注者が表示操作部27を操作することにより、LEDライトを消灯することができる。
【0039】
以上のように、発注受注システム1は、一または複数の発注情報を入力する手段であるスイッチ12と、スイッチ12の状態を区別する情報処理手段である制御部11と、スイッチ12の状態を送信する第一の通信手段である無線送信部13と、を有する発注システム装置2と、発注システム装置2から送信されたスイッチ12の状態の情報を受信する第二の通信手段である無線受信部22と、スイッチ12の状態を表示する表示手段である表示部23と、を有する受注システム装置3と、から構成され、特定の発注システム装置2と特定の前記受注システム装置3とが発注システム装置2の端末情報を用いて1対1で対応するものである。
このように構成することにより、発注者が特定の個人を受注者として発注する場合に、発注者から受注者へスムーズに発注情報を送信することができ、受注者は、無線受信部22で発注情報を受信することが可能なタイミングで、発注情報を受け取ることができる。
【0040】
また、発注受注システム1においては、発注システム装置2と受注システム装置3とが近接したタイミングで受注システム装置3がスイッチ12の状態を受信するものである。
このように構成することにより、受注者は、無線受信部22で発注情報を受信することが可能となる距離まで近接したタイミングで、発注情報を受け取ることができる。
【0041】
また、受注システム装置3が受信可能圏内に入ったことを検知し、受信可能圏内に入ったことを発注システム装置2に通知し、受注システム装置3が受信可能圏内に入ったことを発注システム装置2の表示部14が表示する構成としてもよい。
【0042】
このように構成することにより、受注者が無線受信部22で発注情報を受信することが可能となる距離まで近接したことを発注者が知ることができる。
【0043】
<第二の実施形態>
次に、本発明の第二の実施形態にかかる発注受注システム41について
図2を用いて説明する。
発注受注システム41は、発注者の発注内容を中継機42bに蓄積し、受注者が対応可能なタイミングになったとき、または、対応可能な範囲内に移動したときに、受注内容を送受信できるようにするためのシステムである。
【0044】
発注受注システム41は、発注内容を入力および送信する操作機42aと、操作機42aから送信された発注情報を蓄積し、受注システム装置43へ発注情報を送信する中継機42bと、を有する発注システム装置42と、発注システム装置42から送信された情報を受信する機能と、情報を表示する機能と、を有する受注システム装置43とを備える。
【0045】
発注システム装置42は、発注者が一つ若しくは少ない数の行程を行うことで発注情報を送信するための装置である。発注システム装置42は、発注者が操作機42aを操作して発注した場合、発注内容を常時無線送信する。
【0046】
操作機42aは、発注者が操作することにより発注情報を入力し、当該発注情報を中継機42bへ送信する装置である。操作機42aは、発注者が携行するまたは中継機42bと離隔した小さな空間に配置することが可能なように小さく形成されている。操作機42aは、エネルギーハーベスティング無線通信装置で構成されており、操作機42aを操作するための物理的な動作によって発生する物理的なエネルギーを発電部において電力に変換し、当該電力を動力源として作動する。操作機42aは、発注内容を入力する手段の状態を区別する情報処理手段である制御部51、一または複数の発注内容を入力する手段であるスイッチ52、スイッチ52の状態を送信する第一の通信手段である無線送信部53、およびスイッチ52の動作によって起電する発電部54を備える。なお、操作機42aは、エネルギーはーべスティング無線通信装置で構成されており、発電部54を備える構成としているが、これに限定するものではない。例えば、操作機は、発電部のかわりに電池などの小型の電源を備え、発注者が携行可能または小さな空間に配置可能な構成としてもよい。
【0047】
制御部51は、発注情報を処理する部材であり、例えば、マイコンや小型のパソコンで構成されている。制御部51は、入力側にスイッチ52が接続されており、出力側に無線送信部53が接続されている。
【0048】
スイッチ52は、少なくとも「入」状態と「切」状態との間で状態を切替可能に構成されており、押し込む、回動する、触れるなどの物理的な動作によって状態を切換可能に構成されている。スイッチ52は、一個以上設けられており、スイッチ52ごとに、対応する発注情報が割り当てられる。
【0049】
無線送信部53は、無線でスイッチ52の状態を送信する部材であり、スイッチ52が「切」状態から「入」状態になったときに発注情報を送信する。本実施形態において無線送信部53は、制御部51を介して発電部54と接続されている。無線送信部53は、発注情報を電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体を利用して送信する。電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体とは、無線送受信に一般的に利用される電磁波や音波を含むものであり、例えば、サブギガHz帯の電波を用いることもできる。サブギガHz帯の電波とは、1GHz以下の周波数帯であり、2.4GHz帯に比べて回り込み特性に優れ、障害物が有った場合でも、より遠くにデータを送信できる周波数帯である。第一の通信手段は、発注情報を所定時間ごとに送信する。発注情報には、発注システム装置42の端末情報および発注する商品情報、が少なくとも含まれる。また、無線送信部53から、発注情報以外に、発注者の状態または発注者から受注者への連絡事項などで構成される通知情報を送信することもできる。通知情報は、発注情報と同様に一または複数のスイッチ52の状態と対応して割り当てられる。
【0050】
発電部54は、スイッチ52の物理的な動作によって起電する部材である。発電部54は、スイッチ52の物理的な動作によって発電した場合のみ、制御部51へ電力を供給し、制御部51を介して無線送信部53へ電力を供給する。
【0051】
中継機42bは、操作機42aから送信された発注情報を蓄積し、受注システム装置43へ発注情報を送信する装置である。
中継機42bは、情報処理手段である制御部56、中継用無線受信部57、中継用無線送信部58、表示部59、および電源60を備える。
【0052】
制御部56は、操作機42aから送信された発注情報を蓄積し、処理する部材であり、例えば、マイコンや小型のパソコンで構成されている。制御部56は、図示せぬメモリ(RAM)を備えており、メモリに注文情報を一時的に書きこむ。制御部56は、入力側に中継用無線受信部57が接続されており、出力側に中継用無線送信部58および表示部59が接続されている。また、制御部56は電源60を備えており、電源60から供給される電力により作動する。電源60からの電力は制御部56を介して、中継用無線受信部57、中継用無線送信部58、および表示部59へと供給される。
【0053】
中継用無線受信部57は、無線送信部53から送信されたスイッチ52の状態を無線で受信する手段である。本実施形態において中継用無線受信部57には、制御部56を介して電源からの電力が供給される。中継用無線受信部57は、発注情報を電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体を利用して受信する。電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体として、サブギガHz帯の電波を用いることもできる。中継用無線受信部57は、作動時において無線送信部53からの発注情報を常時受信可能な状態で待機する。
【0054】
中継用無線送信部58は、無線でスイッチ52の状態を送信する部材であり、スイッチ52が「切」状態から「入」状態になったときに発注情報を送信する。中継用無線送信部58は、発注情報を電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体を利用して送信する。電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体として、サブギガHz帯の電波を用いることもできる。中継用無線送信部58は、発注情報を所定時間ごとに送信する。発注情報には、発注システム装置42の端末情報および発注する商品情報、が少なくとも含まれる。また、中継用無線送信部58から、発注情報以外に、発注者の状態または発注者から受注者への連絡事項などで構成される通知情報を送信することもできる。
【0055】
表示部59は、発注情報が中継用無線送信部58から送信されることもしくは送信されたことを表示する部材である。表示部59は例えば7セグメントのLED表示板、液晶表示部、もしくは、LEDライトなどで構成される。
【0056】
受注システム装置43は、制御部66、第二の通信手段である無線受信部67、表示部68、通知部69および電源である小型のバッテリ70を備える。受注システム装置43は、受注者が移動時に携行することができるサイズが好ましい。
【0057】
制御部66は、発注システム装置42から送信された発注情報を処理する部材であり、例えば、マイクロプロセッサで構成されている。制御部66は、入力側に無線受信部67が接続されており、出力側に表示部68および通知部69が接続されている。また、制御部66はバッテリ70と接続されており、バッテリ70から供給される電力により作動する。バッテリ70からの電力は制御部66を介して、無線受信部67、表示部68、および通知部69へと供給される。制御部66はタイマーを備える。
【0058】
無線受信部67は、中継用無線送信部58から送信されたスイッチ52の状態を無線で受信する手段である。本実施形態において無線受信部67には、制御部66を介してバッテリ70からの電力が供給される。無線受信部67は、発注情報を電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体を利用して受信する。電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体として、サブギガHz帯の電波を用いることもできる。無線受信部67は、作動時において中継用無線送信部58からの発注情報を常時受信可能な状態で待機する。
【0059】
表示部68は、発注情報を受信したことを表示する部材である。表示部68は、例えば一又は複数のLEDライトなどで構成される。
【0060】
通知部69は、発注情報を受信したことを音もしくは振動などで、受注者へ通知する部材であり、例えば、バイブレータまたはスピーカなど受注者が音や振動によって通知を受けることができる手段によって構成されている。なお、受注システム装置43において通知部の構成は必須ではなく省略することもできる。
【0061】
次に、第二の実施形態にかかる発注受注システム41を用いた発注情報受信の方法について
図3を用いて説明する。
【0062】
発注システム装置42の中継機42bは所定の位置に固定されており、発注システム装置42の操作機42aは、発注者が携行している。受注システム装置43は、受注者が携行している。発注システム装置42において、発注者が操作機42aのスイッチ52を操作し、「入」状態へ切り替えた場合、発電部54が発電し、制御部51及び無線送信部53へと電力が供給される。そして、制御部51において、スイッチ52の状態に対応した発注情報が作成される。例えばスイッチ52が複数ある場合には、各スイッチ52に対応した発注情報が作成される。作成された発注情報は、電力が供給された無線送信部53から中継機42bへと送信される。
【0063】
無線送信部53から送信された発注情報は、中継機42bの中継用無線受信部57において受信される。中継機42bは、中継用無線受信部57において発注情報を受信したとき、制御部56に発注情報を蓄積する。さらに、蓄積した発注情報は、中継用無線送信部58から所定時間ごとに送信する。中継用無線送信部58が発注情報を送信したあと、表示部59に発注情報を送信したことを表示する。表示部59は、発注情報と対応する表示を行う。例えば、発注情報ごとにLEDライトが割り当てられており、発注情報と対応するLEDライトが発光することで発注者が発注情報の内容を確認することができる。
【0064】
中継機42bの中継用無線送信部58から所定時間ごとに送信する発注情報は、
図3(A)に示すように、受注者が電波送信圏外にいる場合には、受注システム装置43の無線受信部67では受信できない。
図3(B)に示すように、受注者が電波送信圏内に入った場合には、受注システム装置43の無線受信部67へ発注情報が受信される。発注情報が無線受信部67に受信されると、制御部66において、発注情報が処理される。発注情報に含まれる発注システム装置42の端末情報が制御部66のメモリに記憶されている端末情報と一致した場合、受注システム装置43の表示部68に発注情報と対応する表示がなされる。例えば、発注情報ごとにLEDライトが割り当てられており、発注情報と対応するLEDライトが発光することで受注者が発注情報の内容を知ることができる。
【0065】
また、発注情報が無線受信部67に受信されると、受注システム装置43の通知部69によって受信者に対して通知される。例えば、通知部69がバイブレータであった場合には、バイブレータが振動することで受注者が発注情報を受信したことを知ることができる。
【0066】
また、発注システム装置42は、受注システム装置43が受信可能圏内に入ったか否かを判別可能に構成するとしてもよい。この場合、中継機42bには、情報受信部61が備えられ、受注システム装置43には、情報送信部71が備えられる。情報受信部61および情報送信部71は電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体を利用して無線通信を行う。電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体として、サブギガHz帯の電波を用いることもできる。受注システム装置43が受信可能圏内に入った場合には、情報送信部71から受信可能圏内に入ったことを伝える情報を送信する。中継機42bは、前記情報を情報受信部61において受信し、制御部56において、受注システム装置43が受信可能圏内に入ったことを検知する。そして、中継機42bの制御部56は、受注システム装置43が受信可能圏内に入ったことを中継機42bの表示部59に表示する。
【0067】
また、あらかじめ決められた所定時間を経過した後に発注情報を初期化する構成とすることもできる。この場合中継機42bの制御部56は、初期化用のタイマーを備え、発注情報が作成された時刻をゼロとして、所定時間を計測する。そして、所定時間が経過したときには発注情報を制御部56のメモリから消去するものである。この場合、制御部56は、中継機42bの表示部59において表示していた発注情報を表示しないように変更する。
【0068】
また、受注システム装置43に表示操作部72を設けることもできる。表示操作部72は、表示部68の表示を変更することができる。例えば、表示部68がLEDライトである場合に、受注者が表示操作部72を操作することにより、LEDライトを消灯することができる。
【0069】
<第三の実施形態>
まず、本発明の第三の実施形態にかかる発注受注システム81について
図4を用いて説明する。
発注受注システム81は、受注者が対応可能な範囲内に移動したときに、発注者の発注内容を受注者に送信できるようにするためのシステムである。
【0070】
発注受注システム81は、一または複数の発注内容を入力する機能と、発注内容を入力する手段の状態を区別する機能と、発注内容を入力する手段の状態を送信する機能と、を有する発注システム装置82と、発注システム装置2から送信された情報を受信する機能と、情報を表示する機能と、を有する受注システム装置83と、を備える。
【0071】
発注システム装置82は、発注者が一つ若しくは少ない数の行程を行うことで発注情報を送信するための装置である。本実施形態においては、一または複数の発注内容を入力する手段としてスイッチ92を用いて発注情報を送信する。なお、本実施形態においてはスイッチを使用しているがこれに限定されるものではなく、例えばGUIを有する情報端末を用いて発注情報を送信する構成としてもよい。
【0072】
発注システム装置82は、情報処理手段である制御部91、発注内容を入力する手段であるスイッチ92、第一の通信手段である無線送信部93、表示部94、環境センサ95および電源96を備える。
【0073】
制御部91は、発注情報を処理する部材であり、例えば、マイコンや小型のパソコンで構成されている。制御部91は、入力側にスイッチ92および環境センサ95が接続されており、出力側に無線送信部93および表示部94が接続されている。また、制御部91は電源96を備えており、電源96から供給される電力により作動する。電源96からの電力は制御部91を介して、スイッチ92、スイッチ92の状態を送信する無線送信部93、表示部94、および環境センサ95へと供給される。
【0074】
スイッチ92は、少なくとも「入」状態と「切」状態との間で状態を切替可能に構成されており、押し込む、回動する、触れるなどの物理的な動作によって状態を切換可能に構成されている。スイッチ92が「切」状態から「入」状態へ切り替えられると、制御部91にスイッチ92の状態を通知する情報が送信される。スイッチ92は、一個以上設けられており、スイッチ92ごとに、対応する発注情報が割り当てられる。
【0075】
無線送信部93は、無線でスイッチ92の状態を送信する部材であり、スイッチ92が「切」状態から「入」状態になったときに発注情報を送信する。無線送信部93は、発注情報を電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体を利用して送信する。電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体として、サブギガHz帯の電波を用いることもできる。無線送信部93は、発注情報を所定時間ごとに送信する。発注情報には、発注システム装置82の端末情報および発注する商品情報、が少なくとも含まれる。また、無線送信部93から、発注情報以外に、発注者の状態または発注者から受注者への連絡事項などで構成される通知情報を送信することもできる。通知情報は、発注情報と同様に一または複数のスイッチ92の状態と対応して割り当てられる。
【0076】
表示部94は、発注情報が無線送信部93から送信されることもしくは送信されたことを表示する部材である。表示部94は例えば7セグメントのLED表示板、液晶表示部、もしくは、LEDライトなどで構成される。
【0077】
環境センサ95は、環境情報を検知するセンサである。環境情報とは、照度、音量、振動、傾き、温度、湿度のいずれかを含む。例えば、環境情報が照度であれば、周囲の照明の照度や自然光の有無を感知する照度センサで構成される。
【0078】
受注システム装置83は、制御部101、第二の通信手段である無線受信部102、表示部103、通知部104および電源である小型のバッテリ105を備える。受注システムは、受注者が移動時に携行することができるサイズが好ましい。
なお、受注システム装置83の各部材の構成は、第一の実施形態の受注システム装置3の各部材の構成と同様の構成であるため説明を省略する。
【0079】
次に、第三の実施形態にかかる発注受注システム81を用いた発注情報受信の方法について
図3を用いて説明する。
【0080】
発注システム装置82は所定の位置に固定されており、受注システム装置83は受注者が携行している。発注システム装置82において、発注者がスイッチ92を操作し、「入」状態へ切り替えた場合、制御部91においてスイッチ92の状態に対応した発注情報が作成される。例えばスイッチ92が複数ある場合には、各スイッチ92に対応した発注情報が作成される。発注システム装置82の無線送信部93からは所定時間ごとに発注情報を送信する。無線送信部93が発注情報を送信したあと、表示部94に発注情報を送信したことを表示する。表示部94は、発注情報と対応する表示を行う。例えば、発注情報ごとにLEDライトが割り当てられており、発注情報と対応するLEDライトが発光することで発注者が発注情報の内容を確認することができる。
【0081】
発注システム装置82の無線送信部93から所定時間ごとに送信する発注情報は、
図3(A)に示すように、受注者が電波送信圏外にいる場合には、受注システム装置83の無線受信部102では受信できない。
図3(B)に示すように、受注者が電波送信圏内に入った場合には、受注システム装置83の無線受信部102へ発注情報が受信される。発注情報が無線受信部102に受信されると、制御部101において、発注情報が処理される。発注情報に含まれる発注システム装置82の端末情報が制御部101のメモリに記憶されている端末情報と一致した場合、受注システム装置83の表示部103に発注情報と対応する表示がなされる。例えば、発注情報ごとにLEDライトが割り当てられており、発注情報と対応するLEDライトが発光することで受注者が発注情報の内容を知ることができる。
【0082】
また、発注情報が無線受信部102に受信されると、受注システム装置83の通知部104によって受信者に対して通知される。例えば、通知部104がバイブレータであった場合には、バイブレータが振動することで受注者が発注情報を受信したことを知ることができる。
【0083】
また、発注システム装置82は、発注情報の他に、環境センサ95によって検知された環境情報を送信することができる。例えば、環境センサ95が照度センサである場合には、照度が所定の値よりも低くなったときに、制御部91が、環境情報を作成する。発注システム装置82が屋内にある場合、屋内の電灯が消灯した場合には、環境情報が作成される。発注システム装置82の無線送信部からは所定時間ごとに環境情報を送信する。
【0084】
発注システム装置82の無線送信部93から所定時間ごとに送信する環境情報は、
図3(A)に示すように、受注者が電波送信圏外にいる場合には、受注システム装置83の無線受信部102では受信できない。
図3(B)に示すように、受注者が電波送信圏内に入った場合には、受注システム装置83の無線受信部102へ環境情報が受信される。環境情報が無線受信部102に受信されると、受注システム装置83の表示部103に環境情報と対応する表示がなされる。例えば、環境情報ごとにLEDライトが割り当てられており、環境情報と対応するLEDライトが発光することで受注者が環境情報の内容を知ることができる。
【0085】
また、発注システム装置82は、受注システム装置83が受信可能圏内に入ったか否かを判別可能に構成するとしてもよい。この場合、発注システム装置82には、情報受信部97が備えられ、受注システム装置83には、情報送信部106が備えられる。情報受信部97および情報送信部106は電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体を利用して無線通信を行う。電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体として、サブギガHz帯の電波を用いることもできる。受注システム装置83が受信可能圏内に入った場合には、情報送信部106から受信可能圏内に入ったことを伝える情報を送信する。発注システム装置82は、前記情報を情報受信部97において受信し、制御部91において、受注システム装置83が受信可能圏内に入ったことを検知する。そして、発注システム装置82の制御部91は、受注システム装置83が受信可能圏内に入ったことを発注システム装置82の表示部94に表示する。
【0086】
また、あらかじめ決められた所定時間を経過した後に発注情報を初期化する構成とすることもできる。この場合発注システム装置82の制御部91は、初期化用のタイマーを備え、発注情報が作成された時刻をゼロとして、所定時間を計測する。そして、所定時間が経過したときには発注情報を制御部91のメモリから消去するものである。この場合、制御部91は、発注システム装置82の表示部94において表示していた発注情報を表示しないように変更する。
【0087】
また、受注システム装置83に表示操作部107を設けることもできる。表示操作部106は、表示部103の表示を変更することができる。例えば、表示部103がLEDライトである場合に、受注者が表示操作部107を操作することにより、LEDライトを消灯することができる。
【0088】
以上のように、発注受注システム81において、発注システム装置82は、発注システム装置82の環境情報を検知する環境センサ95と、環境センサ95で検知した環境情報を受注システム装置83に送信する第三の通信手段である無線送信部93と、を有し、受注システム装置83は、発注システム装置82の環境情報を受信する第四の通信手段である無線受信部102と、受信した環境情報を表示する第二の表示手段である表示部103を有するものである。
このように構成することにより、受注者が環境情報の内容を知ることができる。例えば、環境センサ95が、照度センサであり、発注者が屋内に居た状態で電灯を消灯した場合、その情報を受注者が知ることで発注者が現在就寝していることを知ることができる。
【0089】
また、環境センサ95で検知する環境情報は、照度、音量、振動、傾き、温度、湿度のいずれかを含むものである。
このように構成することにより、受注者が種々の発注者側の環境情報の内容を知ることができる。
【0090】
<第四の実施形態>
本発明の第四の実施形態にかかる発注受注システムについて
図5を用いて説明する。
発注受注システム121は、受注者が対応可能な範囲内に移動したときに、発注者の発注内容を受注者に送信できるようにするためのシステムである。
【0091】
発注受注システム121は、一または複数の発注内容を入力する機能と、発注内容を入力する手段の状態を区別する機能と、発注内容を入力する手段の状態を送信する機能と、を有する発注システム装置122と、発注システム装置122から送信された送信された情報を受信する機能と、情報を表示する機能と、を有する受注システム装置123と、を備える。
【0092】
発注システム装置122は、発注者が一つ若しくは少ない数の行程を行うことで発注情報を送信するための装置である。本実施形態においては、一または複数の発注内容を入力する手段としてスイッチ132を用いて発注情報を送信する。なお、本実施形態においてはスイッチ132を使用しているがこれに限定されるものではなく、例えばGUIを有する情報端末を用いて発注情報を送信する構成としてもよい。
【0093】
発注システム装置122は、情報処理手段である制御部131、発注内容を入力する手段であるスイッチ132、第一の通信手段である無線送信部133、表示部134、音声入力部135、電源137および通信部138を備える。
【0094】
音声入力部135は、発注情報に対応する音声データ情報もしくはその他の情報に対応する音声データ情報を入力する部材であり、例えばマイクで構成されている。
【0095】
制御部131は、発注情報を処理する部材であり、例えば、マイコンや小型のパソコンで構成されている。制御部131は、入力側にスイッチ132および音声入力部135が接続されており、出力側に無線送信部133および表示部134が接続されている。また、制御部131は電源137と接続されており、電源137から供給される電力により作動する。電源137からの電力は制御部131を介して、スイッチ132、スイッチ132の状態を送信する第一の通信手段である無線送信部133、および表示部134、音声入力部135、通信部138へと供給される。また、制御部131は、音声入力部135からの音声データ情報を発注情報に変換する。例えば、制御部131はメモリを備え、メモリに音声データ情報と発注情報とを照合するためのテーブルを備えており、テーブルを用いて音声入力部135からの音声データ情報を発注情報に変換する。
【0096】
また、発注システム装置122は通信部138をさらに備えている。通信部138は、外部のデータベース139と通信するための手段であり、より複雑なテーブルを備えた外部のデータベース139と接続することにより、音声データ情報を複雑な発注情報もしくはその他の情報に変換することも可能となる。
【0097】
スイッチ132は、少なくとも「入」状態と「切」状態との間で状態を切替可能に構成されており、押し込む、回動する、触れるなどの物理的な動作によって状態を切換可能に構成されている。スイッチ132が「切」状態から「入」状態へ切り替えられると、制御部131にスイッチ132の状態を通知する情報が送信される。スイッチ132は、一個以上設けられており、スイッチ132ごとに、対応する発注情報が割り当てられる。
【0098】
無線送信部133は、無線でスイッチ132の状態を送信する部材であり、スイッチ132が「切」状態から「入」状態になったときに発注情報を送信する。無線送信部133は、発注情報を電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体を利用して送信する。電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体として、サブギガHz帯の電波を用いることもできる。無線送信部133は、発注情報を所定時間ごとに送信する。発注情報には、発注システム装置122の端末情報および発注する商品情報、が少なくとも含まれる。また、無線送信部133から、発注情報以外に、発注者の状態または発注者から受注者への連絡事項などで構成される通知情報を送信することもできる。通知情報は、発注情報と同様に一または複数のスイッチ132の状態と対応して割り当てられる。
【0099】
表示部134は、発注情報が無線送信部133から送信されることもしくは送信されたことを表示する部材である。表示部134は、例えば7セグメントのLED表示板、液晶表示部、もしくは、LEDライトなどで構成される。
【0100】
受注システム装置123は、制御部141、第二の通信手段である無線受信部142、表示部143、通知部144および電源である小型のバッテリ145を備える。受注システムは、受注者が移動時に携行することができるサイズが好ましい。
なお、受注システム装置123の各部材の構成は、第一の実施形態の受注システム装置3の各部材の構成と同様の構成であるため説明を省略する。
【0101】
次に、第四の実施形態にかかる発注受注システム121を用いた発注情報受信の方法について
図3を用いて説明する。
【0102】
発注システム装置122は所定の位置に固定されており、受注システム装置123は受注者が携行している。発注システム装置122において、発注者がスイッチ132を操作し、「入」状態へ切り替えた場合、制御部131においてスイッチ132の状態に対応した発注情報が作成される。例えばスイッチ132が複数ある場合には、各スイッチ132に対応した発注情報が作成される。発注システム装置122の無線送信部133からは所定時間ごとに発注情報を送信する。無線送信部133が発注情報を送信したあと、表示部134に発注情報を送信したことを表示する。表示部134は、発注情報と対応する表示を行う。例えば、発注情報ごとにLEDライトが割り当てられており、発注情報と対応するLEDライトが発光することで発注者が発注情報の内容を確認することができる。
【0103】
また、発注者が音声入力部135に向かって音声を入力した場合であっても、制御部131において発注情報が作成される。音声データ情報は制御部131においてテーブルと照合されて対応する発注情報が作成される。発注システム装置122の無線送信部133からは所定時間ごとに発注情報を送信する。
【0104】
発注システム装置122の無線送信部133から所定時間ごとに送信する発注情報は、
図3(A)に示すように、受注者が電波送信圏外にいる場合には、受注システム装置123の無線受信部102では受信できない。
図3(B)に示すように、受注者が電波送信圏内に入った場合には、受注システム装置123の無線受信部142へ発注情報が受信される。発注情報が無線受信部142に受信されると、制御部141において、発注情報が処理される。発注情報に含まれる発注システム装置122の端末情報が制御部141のメモリに記憶されている端末情報と一致した場合、受注システム装置123の表示部143に発注情報と対応する表示がなされる。例えば、発注情報ごとにLEDライトが割り当てられており、発注情報と対応するLEDライトが発光することで受注者が発注情報の内容を知ることができる。
【0105】
また、発注情報が無線受信部142に受信されると、受注システム装置123の通知部144によって受信者に対して通知される。例えば、通知部144がバイブレータであった場合には、バイブレータが振動することで受注者が発注情報を受信したことを知ることができる。
【0106】
また、発注システム装置122は、発注情報の他に、マイクによって入力された音声データ情報に対応する発注情報以外の情報を送信することもできる。例えば、マイクによって入力された音声データ情報は、制御部131において処理される。音声データ情報の処理には、通信部138を介して外部のデータベース139に保存されたテーブルを用いることができる。制御部131は、音声データ情報と、外部のデータベース139に保存されたテーブルとを照合して高度な情報(文字情報等)を作成する。発注システム装置122の無線送信部133からは所定時間ごとに高度な情報を送信する。
【0107】
発注システム装置122の無線送信部133から所定時間ごとに送信する高度な情報は、
図3(A)に示すように、受注者が電波送信圏外にいる場合には、受注システム装置123の無線受信部142では受信できない。
図3(B)に示すように、受注者が電波送信圏内に入った場合には、受注システム装置123の無線受信部142へ高度な情報が受信される。高度な情報が無線受信部142に受信されると、受注システム装置123の表示部143に高度な情報と対応する表示がなされる。例えば、表示部143に液晶画面を備えて、文字情報を前記液晶画面に表示することにより、受注者が高度な情報の内容を知ることができる。
【0108】
また、発注システム装置122は、受注システム装置123が受信可能圏内に入ったか否かを判別可能に構成するとしてもよい。この場合、発注システム装置122には、情報受信部140が備えられ、受注システム装置123には、情報送信部146が備えられる。情報受信部140および情報送信部146は電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体を利用して無線通信を行う。電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体として、サブギガHz帯の電波を用いることもできる。受注システム装置123が受信可能圏内に入った場合には、情報送信部146から受信可能圏内に入ったことを伝える情報を送信する。発注システム装置122は、前記情報を情報受信部140において受信し、制御部131において、受注システム装置123が受信可能圏内に入ったことを検知する。そして、発注システム装置122の制御部131は、受注システム装置123が受信可能圏内に入ったことを発注システム装置122の表示部134に表示する。
【0109】
また、あらかじめ決められた所定時間を経過した後に発注情報を初期化する構成とすることもできる。この場合発注システム装置122の制御部131は、初期化用のタイマーを備え、発注情報が作成された時刻をゼロとして、所定時間を計測する。そして、所定時間が経過したときには発注情報を制御部131のメモリから消去するものである。この場合、制御部131は、発注システム装置122の表示部134において表示していた発注情報を表示しないように変更する。
【0110】
また、受注システム装置123に表示操作部147を設けることもできる。表示操作部147は、表示部143の表示を変更することができる。例えば、表示部143がLEDライトである場合に、受注者が表示操作部147を操作することにより、LEDライトを消灯することができる。
【0111】
以上のように、発注受注システム121において、スイッチ132の状態を音声認識によって変更可能に構成したものである。
このように構成することにより、発注者が発注システム装置122から離れていた場合であっても発注システム装置122を操作することができる。
【0112】
なお、実施形態においては、スイッチが「切」状態から「入」状態になったときに発注情報を送信する構成についてのみ記載しているが、これに限定するものではなく、例えばスイッチが「入」状態から「切」状態になったときに発注情報を消去する(空の情報を上書きする)発注キャンセル情報を送信する構成をさらに備えてもよい。
また、発注キャンセル情報について、スイッチが「入」状態から「切」状態になったときだけでなく、消去用スイッチが「切」状態から「入」状態になったときに送信する構成としてもよい。
【0113】
また、第一の通信手段および第三の通信手段を一つの無線送信部で構成したがこれに限定するものではなく、複数の無線送信部を備える構成としてもよい。
【0114】
また、発注システム装置と、受注システム装置との発注情報の送受信に用いられる電波、光、または音波などの通信線を用いない通信媒体は、例えば、3GHzから30GHzの周波数の電波であってもよく、前記電波を利用し、中継局を介してインターネットによって発注情報の送受信を行う構成とすることも可能である。
【0115】
上述の実施形態は、代表的な形態を示したに過ぎず、一実施形態の骨子を逸脱しない範囲で変形して実施することができる。さらに種々の形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内の全ての変更を含む。