【解決手段】本発明にかかる挿入用内管106は、OFケーブル104が敷設された管路102の内側に挿入される挿入用内管であって、難燃性の材質からなり、かつ、OFケーブルを内側に挟み込む半割り構造を備えることを特徴とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし特許文献1に記載の技術は、管路自体を保護するものではなく、単に管路内のケーブルをケーブル防護材により包み込むものに過ぎない。このため、防災対策を実現するために、特許文献1に記載の技術を適用しようとしても、ケーブルが発火する事態において、管路自体が燃えることを防止できず、火災の発生を防止することは困難である。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑み、ケーブルが敷設された管路の内側に難燃性の挿入用内管を確実に挿入できる挿入用内管および挿入方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明にかかる挿入用内管の代表的な構成は、ケーブルが敷設された管路の内側に挿入される挿入用内管であって、難燃性の材質からなり、かつ、ケーブルを内側に挟み込む半割り構造を備えることを特徴とする。
【0010】
上記構成では、難燃性かつ半割り構造の挿入用内管を、管路の内側に挿入している。このため、一例として管路がFRPや塩化ビニルなどの樹脂であり、ケーブルを電線などのOFケーブルとした場合に、漏電などによりOFケーブルが発火する事態において、管路の内側に挿入された難燃性の挿入用内管により、管路が燃えることを防止できる。したがって、OFケーブルが発火しても、管路の外部にまで炎が拡散することがなく、火災を防止できる。また挿入用内管が半割り構造であるため、既設のケーブルを避けながら、ケーブルを内側に挟み込んで管にすることができる。
【0011】
なお、挿入用内管が難燃性であることはもちろん必要であるが、挿入用内管の温度が上がってしまうと、やはり管路が発火してしまう。そのため、挿入用内管は熱伝導性が高いものが好ましく、例えば金属であることが好ましい。これにより、OFケーブルの発火位置から前後方向に熱を拡散させることができるため、管路(FRP)の発火点まで温度が上昇することを防止することができる。また長期設置が予定されるため、腐食に強い材料が好ましい。これらを考え合わせると、挿入用内管にはアルミニウムまたはアルミニウム合金を用いることが好ましい。
【0012】
上記の挿入用内管は、その外面に形成され軸方向に延びるリブを備えるとよい。このように、挿入用内管の外面に軸方向のリブを形成することにより、挿入用内管と管路(外管)との接触面積を小さくできる。このため、挿入用内管を管路の内側に挿入する際の摩擦を低減できる。
【0013】
上記の挿入用内管は、多数本継ぎ足して管路の内側に挿入され、先頭の挿入用内管の先端には、樹脂製の先端部材が取付けられていて、先端部材は、先端に向かって薄くなるテーパ形状に形成されているとよい。
【0014】
上記構成では、多数本の挿入用内管のうち、先頭の挿入用内管の先端に樹脂製の先端部材を取り付けている。樹脂製の先端部材は挿入用内管よりもやわらかいため、ケーブルの損傷を防止できる。また、先端部材の先端がテーパ形状により薄くなっているため、先頭の挿入用内管を、ケーブルと管路との間に差し込み易くなる。
【0015】
上記の挿入用内管の端面には、ピンが挿入される穴が形成されていて、継ぎ足されて隣り合う挿入用内管同士は、穴に挿入されたピンによって端面同士の位置ずれが規制されているとよい。
【0016】
多数本の挿入用内管を継ぎ足しながら管路の内側に挿入する際、挿入用内管は継ぎ足して後ろから押すため、長距離になると圧入のための荷重が極めて大きくなる。このため隣接する内管同士がずれてしまうと、端面が噛み込んでしまうおそれがある。特に、内管にリブを設けた場合は肉厚の厚い部分と薄い部分ができるため、薄い部分同士が当接すると噛み込んでしまいやすい。これに対し隣り合う挿入用内管同士の端面の位置ずれ(回転ずれ)がピンによって規制されることにより、挿入用内管の端面同士を確実に当接させることができるため、多数本の挿入用内管を管路の内側に確実に押し込むことができる。
【0017】
上記課題を解決するために、本発明にかかる挿入方法の代表的な構成は、上述の挿入用内管を、ケーブルが敷設された管路の内側に挿入する挿入方法であって、単位長さの挿入用内管を多数本用意し、先頭の挿入用内管の半割り構造によってケーブルを内側に挟み込み、先頭の挿入用内管を管路の内側に挿入し、後続の挿入用内管の半割り構造によってケーブルを内側に挟み込み、さらに後続の挿入用内管を先頭の挿入用内管に継ぎ足して、管路の内側に順次押し込むことを特徴とする。
【0018】
上述した挿入用内管における技術的思想に対応する構成要素やその説明は、当方法にも適用可能である。すなわち、単位長さの挿入用内管を多数本継ぎ足して、管路の内側に順次押し込むことにより、管路の内側に難燃性の挿入用内管を挿入できる。このため、管路をFRP管とし、ケーブルを電線などのOFケーブルとした場合に、漏電などによりOFケーブルが発火する事態において、管路が燃えることを防止できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ケーブルが敷設された管路の内側に難燃性の挿入用内管を確実に挿入できる挿入用内管および挿入方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0022】
図1は、本発明の実施形態における挿入用内管が挿入される管路を示す図である。
図1(a)は、橋梁100の下に設置された管路102を示す図である。
図1(b)は、
図1(a)の管路102のA−A断面を模式的に示す図である。なお
図1(b)に示すように、橋梁100の下には複数本の管路102が設置されているが、
図1(a)では1本の管路102を代表的に示している。
【0023】
図1(a)に示す橋梁100の下には、例えば数100mの長距離にわたって管路102が設置されている。管路102は、FRPなどの樹脂からなり、その内部には高電圧の電線(OFケーブル104)などが敷設されている。このような管路102は、橋梁100の下ばかりでなく、地中に設置されている場合もある。このような管路102では、OFケーブル104が漏電などにより発火した場合、樹脂である管路102自体が燃えてしまい、管路102の外部にまで炎が拡散し、ついには火災が発生する事態があり得る。
【0024】
そこで本実施形態では、
図1(a)に示すように管路102の内側に難燃性の挿入用内管106を挿入する、という防災対策を採用した。ここでは、マンホール110、112の間に位置する管路102の内側に挿入用内管106を挿入する場合を例示している。
【0025】
この場合には、多数本の挿入用内管106を用意する。つぎに、詳細は後述するが、マンホール110に面する管路の一端114から挿入用内管106を継ぎ足しながら管路102の内側に順次押し込む(
図3参照)。
【0026】
そしてこの作業を、先頭の挿入用内管106がマンホール112に面する管路102の他端116に到達するまで繰り返すことで、管路102の内側に難燃性の挿入用内管106が挿入される。なお挿入用内管106の単位長さは、管路102の全長や、挿入用内管106の重量、あるいは挿入時の作業効率などを考慮して適宜設定すればよい。
【0027】
また防災対策を実現するためには、挿入用内管106が難燃性であることはもちろん必要である。しかし、挿入用内管106の温度が上がってしまうと、やはり管路102が発火してしまう。そのため、挿入用内管106の材質としては、熱伝導性が高いものが好ましく、例えば金属であることが好ましい。このような挿入用内管106によれば、OFケーブル104の発火位置から前後方向に熱を拡散させることができるため、FRPである管路102の発火点まで温度が上昇することを防止できる。さらに挿入用内管106は、管路102の内側に長期設置が予定されるため、腐食に強い材料が好ましい。これらを考慮すると、挿入用内管106には、アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いることがより好ましい。
【0028】
ここで挿入用内管106が挿入される管路102の内側とは、
図1(b)に示す管路102とOFケーブル104との隙間118である。挿入用内管106は、管路102の隙間118において、
図1(b)に示すように管路102の上部ではOFケーブル104から離間していて、管路102の下部ではOFケーブル104と管路102とを隔てるように配置されている。つまり挿入用内管106は、OFケーブル104を包み込むというよりも、管路102自体を保護する防火壁となる難燃性の内管であり、外管となる管路102とともに二重管を形成する。
【0029】
図2は、管路102のA−A断面をより詳細に示す図である。図示のようにOFケーブル104が敷設された管路102の内側、すなわち隙間118には、管路102自体を保護する挿入用内管106が挿入されている。
【0030】
挿入用内管106は、半円筒形の上側部分120と下側部分122とに分離可能な半割り構造を有する。挿入用内管106は、上側部分120と下側部分122とを連結することで円筒形状の内管となる。
【0031】
下側部分122の一端部124には、レール溝126が形成されている。レール溝126には、上側部分120のうち断面形状がほぼ円形状の一端部128がスライドして連結される。一方、上側部分120の他端部130には、レール溝132が形成されている。レール溝132には、下側部分122のうち断面形状がほぼ円形状の他端部134がスライドして連結される。このようにして、上側部分120と下側部分122とは、連結されて筒状となる(
図4参照)。
【0032】
また、半円筒形の上側部分120および下側部分122の外面には、軸方向に延びるリブ136、138がそれぞれ形成されている。ここでは、
図2に示すように挿入用内管106のうち下側部分122のリブ138が管路102に接触していて、肉厚の薄い部分140は管路102に接触していない。
【0033】
なおOFケーブル104が経年劣化などにより上側に曲がりくねっていた場合には、挿入用内管106は、下側部分122のリブ138ではなく、上側部分120のリブ136が管路102に接触する。そしてこのとき、肉厚の薄い部分142は管路102に接触しない。
【0034】
このように、上側部分120および下側部分122の外面にリブ136、138を形成することにより、挿入用内管106と管路102との接触面積を小さくでき、管路102の内側に挿入用内管106を挿入する際の摩擦を低減できる。またリブ136、138を形成することで、肉厚の薄い部分140、142が形成されるので、その分、軽量化を図ることもできる。
【0035】
仮にリブ136、138を形成しない場合であっても、上側部分120および下側部分122の外表面に、フッ素樹脂コーティング処理を施すことで、挿入用内管106と管路102との摩擦を低減できる。さらにこれに限られず、例えばポリウォーター(登録商標)などの滑剤を上側部分120および下側部分122の外表面に塗布することにより、摩擦を低減できる。
【0036】
図3は、管路102の内側に挿入用内管106を順次押し込む手順を示す図である。
図3(a)は、管路102の一端114側に位置するマンホール110(
図1(a)参照)に設置される管押装置144を示す斜視図であって、管路102の内側に挿入用内管106を押し込む様子を示している。
図3(b)は、
図3(a)の一部を拡大して示す図である。
【0037】
管押装置144は、
図3(a)に示すように、支持台146、148と、油圧シリンダー150と、管押部材152とを備える。支持台146、148は、マンホール110の床面に設置されていて、油圧シリンダー150を支持する。管押部材152は、油圧シリンダー150のロッド154の先端に取付けられていて、
図3(b)に示すように馬蹄型の押圧部156を有する。
【0038】
押圧部156は、OFケーブル104の外周に沿うように湾曲した形状を有していて、挿入用内管106の端面158に対向するように配置されている。このため、油圧シリンダー150のロッド154が管路102に向かって押し出されると、ロッド154の先端に取付けられた管押部材152の押圧部156は、挿入用内管106の端面158に当接しこれを管路102に向かって押圧する。
【0039】
ロッド154を押して挿入用内管106を押し込んだら、ロッド154を引き、次の挿入用内管106を継ぎ足す。このような作業を先頭の挿入用内管106が管路102の他端116(
図1(a)参照)に到達するまで繰り返すことにより、管路102の内側に多数本の難燃性の挿入用内管106を挿入できる。
【0040】
図4は、先頭の挿入用内管106に後続の挿入用内管106を継ぎ足す様子を示す図である。
図4(a)に示す先頭の挿入用内管106は、OFケーブル104を内側に挟み込んで筒となり、管路102の内側に既に挿入されている。そして、先頭の挿入用内管106の後ろの端面162はまだ入りきっておらず、管路102の一端114から突出した位置にある。
【0041】
このような先頭の挿入用内管106に対して、まず、後続の挿入用内管106の下側部分122を、OFケーブル104の下側に沿って配置し、さらに先頭の挿入用内管106の端面162に当接させる。そして
図4(a)に示すように、後続の挿入用内管106の上側部分120をOFケーブル104の上側から下側部分122に重ならないように配置する。
【0042】
続いて
図4(b)の矢印に示すように、後続の挿入用内管106の上側部分120を、下側部分122に向けてスライドさせて、上側部分120の一端部128(
図2参照)を、下側部分122の一端部124に形成されたレール溝126に挿入する。そして
図4(c)に示すように、上側部分120をさらにスライドさせて、上側部分120の端面164を先頭の挿入用内管106の端面162に当接させる。
【0043】
このようにして、後続の挿入用内管106は、半割り構造の上側部分120と下側部分122とがスライドして連結される。その結果、挿入用内管106は、OFケーブル104を内側に挟み込み、さらに端面164が先頭の挿入用内管106の端面162に当接して(
図5参照)、挿入用内管106に継ぎ足される。
【0044】
図5は、先頭の挿入用内管106と後続の挿入用内管106とを連結する様子を示す図である。なお
図5は、
図4(c)に後続して挿入用内管106、106同士を連結金具160によって連結する様子を示している。
【0045】
挿入用内管106、106は、図示のように端面162、164同士が当接した状態となっている。また挿入用内管106、106では、上側部分120のリブ136に溝166、168がそれぞれ形成され、下側部分122のリブ138に溝170、172がそれぞれ形成されている。
【0046】
連結金具160は、上側金具174と下側金具176と同様に、分離可能な半割り構造となっている。上側金具174、下側金具176は、図示のように継ぎ足され隣接する挿入用内管106、106の溝166、168、溝170、172にまたがるようにそれぞれ配置される。
【0047】
上側金具174は、ビード178、180を有する。これらのビード178、180は、挿入用内管106、106の上側部分120のリブ136に形成された溝166、168に嵌まるように、内側に凸に屈曲している。またビード178、180の外側には、溝182、184が形成されている。
【0048】
下側金具176は、ビード186、188を有する。これらのビード186、188は、挿入用内管106、106の下側部分122のリブ138に形成された溝170、172に嵌まるように、内側に凸に屈曲している。またビード186、188の外側には、溝190、192が形成されている。
【0049】
連結金具160を挿入用内管106、106に取付ける場合、挿入用内管106、106に対して上側金具174を上側から接近させて、上側金具174のビード178、180を上側部分120の溝166、168に嵌める。また、挿入用内管106、106に対して下側金具176を下側から接近させて、下側金具176のビード186、188を下側部分122の溝170、172に嵌める。
【0050】
つぎに連結金具160の外側の溝、すなわち上側金具174の溝182、184および下側金具176の溝190、192を不図示のバンドで締め付ける。このようにして、連結金具160を隣接する挿入用内管106、106にまたがるように取付けて、挿入用内管106、106を連結できる(
図3(a)参照)。
【0051】
図6は、先端部材196を説明する図である。先頭の挿入用内管106の先端194には、樹脂製の先端部材196が取付けられている。先端部材196は、上部材198と下部材200とに分離可能な半割り構造となっている。これらの上部材198、下部材200は、図示のように、それぞれ先端202、204に向かって薄くなるテーパ形状に形成されている。
【0052】
また上部材198、下部材200の根元側には、外側に溝206、208がそれぞれ形成されている。これらの溝206、208には、連結金具160の上側金具174のビード180、下側金具176のビード188がそれぞれ嵌められる。さらに先頭の挿入用内管106の先端194側には、図示のように、上側部分120のリブ136に形成された溝210と、下側部分122のリブ138に形成された溝212とが位置している。これらの挿入用内管106の溝210、212には、連結金具160の上側金具174のビード178、下側金具176のビード186がそれぞれ嵌められる。
【0053】
樹脂製の先端部材196を挿入用内管106の先端194に取付ける場合、先端部材196の上部材198、下部材200を、挿入用内管106の上側部分120、下側部分122にそれぞれ隣接するように配置する。
【0054】
そして、先端部材196の上部材198および挿入用内管106の上側部分120に対して上側金具174を上側から接近させ、さらに上側金具174のビード178、180を上側部分120の溝210および上部材198の溝206にそれぞれ嵌める。また、先端部材196の下部材200および挿入用内管106の下側部分122に対して下側金具176を下側から接近させ、さらに下側金具176のビード186、188を下側部分122の溝212および下部材200の溝208にそれぞれ嵌める。
【0055】
つぎに連結金具160の外側の溝である上側金具174の溝182、184および下側金具176の溝190、192を不図示のバンドで締め付ける。このようにして、連結金具160を用いて、樹脂製の先端部材196を挿入用内管106の先端194に取付けることができる。
【0056】
このようにすれば、樹脂製の先端部材196は金属製の挿入用内管106よりもやわらかいため、OFケーブル104の損傷を防止できる。また、先端部材196の先端202、204がテーパ形状により薄くなっているため、先頭の挿入用内管106を、OFケーブル104と管路102との間に差し込み易くなる。
【0057】
図7は、変形例における挿入用内管106Aを示す図である。挿入用内管106Aは、端面162Aにピン(ダボ)214、216が挿入される穴218、220が形成されている点で、上記の挿入用内管106の変形例である。ピン214が挿入される穴218は、下側部分122Aの一端部124に形成されている。またピン216が挿入される穴220は、上側部分120Aの他端部130に形成されている。
【0058】
変形例の挿入用内管106Aに後続の挿入用内管106を継ぎ足す場合、挿入用内管106の端面164(
図5参照)にピン214、216を挿入する穴を形成し、ピン214、216を隣接する挿入用内管106、106にわたって差し込むようにすればよい。
【0059】
多数本の挿入用内管106、106を継ぎ足しながら管路102の内側に挿入する場合、挿入用内管106、106は継ぎ足して後ろから押されるため、長距離になると圧入のための荷重が極めて大きくなる。このため隣接する挿入用内管106、106同士がずれてしまうと、端面が噛み込んでしまうおそれがある。
【0060】
これに対して、継ぎ足されて隣り合う挿入用内管106A、106同士は、ピン214、216によって端面同士の位置ずれ(回転ずれ)が規制される。したがって挿入用内管106A、106の端面同士を確実に当接させることができ、多数本の挿入用内管106A、106を管路102の内側に確実に押し込むことができる。
【0061】
以上説明したように、本実施形態によれば、多数本の難燃性かつ半割り構造の挿入用内管106を、OFケーブル104が敷設された管路102の内側に確実に挿入でき、上記の防災対策を実現できる。
【0062】
すなわち漏電などによりOFケーブル104が発火する事態において、管路102の内側に挿入された難燃性の防火壁としての挿入用内管106により、管路102が燃えることを防止できる。したがって、OFケーブル104が発火しても、管路102の外部にまで炎が拡散することがなく、火災を防止できる。また挿入用内管106が半割り構造であるため、既設のOFケーブル104を避けながら、OFケーブル104を内側に挟み込んで管にすることができる。
【0063】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。