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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-163790(P2019-163790A)
(43)【公開日】2019年9月26日
(54)【発明の名称】管更生工法の管体構造物
(51)【国際特許分類】
   F16L 1/00 20060101AFI20190830BHJP
   F16L 55/162 20060101ALI20190830BHJP
   B29C 63/32 20060101ALI20190830BHJP
【FI】
   F16L1/00 P
   F16L55/162
   B29C63/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-50996(P2018-50996)
(22)【出願日】2018年3月19日
(71)【出願人】
【識別番号】391047190
【氏名又は名称】岡三リビック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】230121968
【弁護士】
【氏名又は名称】堀米 直子
(72)【発明者】
【氏名】鳥飼 貴人
【テーマコード(参考)】
3H025
4F211
【Fターム(参考)】
3H025EA01
3H025EB07
3H025EB13
3H025EB21
3H025EC01
3H025ED02
3H025EE04
4F211AD08
4F211AD24
4F211AG08
4F211AH43
4F211SA05
4F211SC03
4F211SD01
4F211SD06
4F211SD19
(57)【要約】
【課題】管更生工法の管体構造物において、補強材を帯状体の隣接するリブ間の間隙の特定位置に保持して強度の低下を防止することにある。
【解決手段】螺旋状に巻き回された帯状体(11)の隣接するリブ(19・19)間の間隙(26)に配置される補強材(28)を備え、帯状体(11)の隣接するリブ(19・19)間の間隙(26)には補強材(28)を特定位置(P)に保持するための補強材保持用留め具(30)を備え、螺旋状に巻き回された帯状体(11)と既設管(1)との間に充填材(36)を充填して管体構造物(5)を構成している。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状の帯板と前記帯板の長手方向へ延びる一側端部の嵌合凹部と前記帯板の長手方向へ延びる他側端部の嵌合凸部と前記帯板の一面で前記帯板の長手方向へ延び且つ前記帯板の短手方向へ所定間隔に並んで立設した複数本のリブからなるリブ部とを含む帯状体を備え、前記帯状体を螺旋状に連続的に巻き回し且つ相互に隣接する前記嵌合凹部と前記嵌合凸部とを嵌合して前記帯状体を連結し、前記螺旋状に巻き回された帯状体の外周面で隣接する前記リブ間の間隙に配置される補強材を備え、前記螺旋状に巻き回された帯状体の前記複数本のリブの先端部を既設管の内周面に接して配置し、前記螺旋状に巻き回された帯状体と前記既設管との間に充填材を充填して構成される管更生工法の管体構造物において、前記隣接するリブ間の前記間隙には前記補強材を特定位置に保持するための補強材保持用留め具を備えたことを特徴とする管更生工法の管体構造物。
【請求項2】
前記補強材保持用留め具は、前記補強材を前記帯状体の前記帯板側へ押圧して前記特定位置に保持する保持部と、前記隣接するリブの先端部に係着される一対の係着部とを備え、所定長さに形成されたことを特徴とする請求項1に記載の管更生工法の管体構造物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、管更生工法の管体構造物に係り、特に帯状体の隣接するリブ間の間隙に補強材を配置する管更生工法の管体構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地中に埋設された既設管を更生する管更生工法の管体構造物には、例えば、既設管の内壁面に帯状体(ストリップ)を螺旋状で連続的に巻き立て、また、帯状体の隣接するリブ間の間隙に補強材を配置し、さらに、既設管の内周面と帯状体との間に充填材を充填して構成されるものがある。
管体構造物の補強材としては、帯状体に接する部分に鋭角に尖った食い込み部が備えられた滑動防止手段を、帯状体の長手方向に設けたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3599359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来、管更生工法の管体構造物においては、帯状体の隣接するリブ間の螺旋状の間隙に巻き回して配置される補強材が各巻回毎で一定の位置でなく異なる位置の場合に、例えば、補強材の一部分が帯状体に接した状態、補強材の他部分が帯状体から浮いた状態、あるいは、巻き回された補強材のピッチが各巻回毎で異なる状態などの場合に、螺旋状の帯状体の各部分で強度にバラツキが生じ易くなり、このため、管体構造物の強度が低下するおそれがあり、改善が望まれていた。
【0005】
そこで、この発明は、帯状体の隣接するリブ間の間隙に配置される補強材を特定位置に保持させ、螺旋状の帯状体の各部分で強度にバラツキが生じるのを回避させ、管体構造物の強度の低下を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、長尺状の帯板と前記帯板の長手方向へ延びる一側端部の嵌合凹部と前記帯板の長手方向へ延びる他側端部の嵌合凸部と前記帯板の一面で前記帯板の長手方向へ延び且つ前記帯板の短手方向へ所定間隔に並んで立設した複数本のリブからなるリブ部とを含む帯状体を備え、前記帯状体を螺旋状に連続的に巻き回し且つ相互に隣接する前記嵌合凹部と前記嵌合凸部とを嵌合して前記帯状体を連結し、前記螺旋状に巻き回された帯状体の外周面で隣接する前記リブ間の間隙に配置される補強材を備え、前記螺旋状に巻き回された帯状体の前記複数本のリブの先端部を既設管の内周面に接して配置し、前記螺旋状に巻き回された帯状体と前記既設管との間に充填材を充填して構成される管更生工法の管体構造物において、前記隣接するリブ間の前記間隙には前記補強材を特定位置に保持するための補強材保持用留め具を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明は、補強材を補強材保持用留め具によって帯状体の隣接するリブ間の間隙の特定位置に保持することから、螺旋状の帯状体の各部分で強度にバラツキが生じるのを回避させ、管体構造物の強度の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は管更生工法の製管時に備えられる各機器の斜視図である。(実施例1)
図2図2は管更生工法の充填材の充填時に備えられる充填材供給装置の斜視図である。(実施例1)
図3図3は帯状体の断面図である。(実施例1)
図4図4は帯板の相互に隣接する嵌合凹部と嵌合凸部とを接続する接着剤を塗布するときの斜視図である。(実施例1)
図5図5は既設管内に管体構造物が設置された一部断面斜視図である。(実施例1)
図6図6は補強材保持用留め具の斜視図である。(実施例1)
図7図7は補強材保持用留め具が配置された帯状体の一部斜視図である。(実施例1)
図8図8は補強材保持用留め具が配置された帯状体の概略拡大断面図である。(実施例1)
図9図9は補強材保持用留め具の斜視図である。(実施例2)
図10図10は補強材保持用留め具が配置された帯状体の一部斜視図である。(実施例2)
図11図11は補強材保持用留め具が配置された帯状体の概略拡大断面図である。(実施例2)
図12図12は補強材保持用留め具を配置した帯状体の概略拡大断面図である。(実施例3)
図13図13は補強材保持用留め具を配置した帯状体の概略拡大断面図である。(実施例4)
図14図14は補強材が保持された補強材保持用留め具の斜視図である。(実施例5)
【発明を実施するための形態】
【0009】
この発明は、螺旋状の帯状体の隣接するリブ間の間隙で補強材を特定位置に保持し、螺旋状の帯状体の各部分で強度にバラツキが生じるのを回避させ、管体構造物の強度の低下を防止する目的を、補強材を特定位置に保持するための補強材保持用留め具を螺旋状に巻き回された帯状体の隣接するリブ間の間隙に配置して実現するものである。
【実施例1】
【0010】
図1図8は、この発明の実施例1を示すものである。
図1図2に示すように、管更生工法においては、地中に埋設された既設管1を地面(例えば、路面など)2の掘削をすることなく更生するものであって、地面2に設置されたマンホール3から内部の地下空間4に?がって配置された水平方向の既設管1の内周面に、管体構造物(更生管)5を付設している。
管更生工法の実施にあたっては、各機器として、地面2に設置される帯状体供給装置6と、マンホール3から地下空間4に設置される製管装置7と、地面2に設置される油圧ユニット8と、地面2に設置される補強材供給装置9と、地面2に設置される充填材供給装置10とが備えられる。
【0011】
帯状体供給装置6は、帯状体(ストリップ)11をマンホール3から製管装置7へ供給する。
製管装置7は、地下空間4で組み付け可能な製管機12と製管ケージ13とを備え、帯状体供給装置6からの帯状体11を製管機12に導入し、そして、帯状体11を製管ケージ13で強制的に湾曲させて、順次に螺旋状に連続的に巻き回して製管し、管体構造物(更生管)5を構成する。
油圧ユニット8は、製管装置7に供給する作動油圧を発生し、作動油圧によって製管装置7を駆動する。
【0012】
図3図4図7図8に示すように、帯状体11は、例えば、硬質塩化ビニール製であって、長尺状で且つ薄い平坦状の帯板14と、帯板14の長手方向Xへ延びる一側端部15の嵌合凹部16と、帯板14の長手方向Xへ延びる他側端部17の嵌合凸部18と、帯板14の一面で帯板14の長手方向Xへ延び且つ帯板14の短手方向(両側端部方向)Yへ所定間隔L1に並んで立設した複数本のリブ19からなるリブ部20と、を含むものである。複数本のリブ19は、図3に示すように、例えば、11本であって、高さH1で且つ所定間隔L1で形成される。なお、リブ19の本数は、任意に設定が可能である。
また、帯状体11には、帯板14の一面で嵌合凸部18付近で、相互に隣接する帯板14の一側端部15と他側端部17とを重合して圧着するホットメルト21が備えられる。
更に、帯状体11には、図3に示すように、一側端部15の嵌合凹部16付近で一側端接続突部22が備えられるとともに、他側端部17の嵌合凸部18付近のリブ19には一側端接続突部22に相互に隣接して接続される他側端接続突部23が備えられる。
製管装置7では、帯状体11が螺旋状に連続的に巻き回されるときに、帯板14の一面が外方に向かって外周面として配置され、そして、帯状体11の相互に隣接する嵌合凹部16と嵌合凸部18とが嵌合して連結される。
リブ19は、図8に示すように、帯板14から立ち上がる支柱部24と、支柱部24の先端部として、支柱部24に対して直交方向へ延びる鍔部25とからなる。また、隣接するリブ19・19間には、幅W2で且つ高さH2の間隙26が形成される。
管体構造物5にあっては、帯板14の一面が外方面となるように螺旋状に巻き回され、複数本のリブ19の先端部である鍔部25の先端面が既設管1の内周面に接して配置される。
【0013】
また、製管装置7には、図4に示すように、接着剤自動供給機(図示せず)を構成する接着剤ノズル27が備えられる。接着剤ノズル27から吐出される接着剤Bは、巻き回されて相互に隣接する帯状体11の嵌合凹部16と嵌合凸部18とを強固に連結する。
【0014】
補強材供給装置9は、図1に示すように、螺旋状に巻き回された帯状体11を補強するための補強材28を、製管装置7側へ供給する。補強材供給装置9からの補強材28は、製管装置7付近に配置された補強材係合ローラ29に導入され、螺旋状に巻き回された帯状体11の一面(外方面)で隣接するリブ19・19間の間隙26に挿入して配置される。なお、補強材28の配置にあっては、各間隙26毎、あるいは、所定数の間隙26を空けて配置することも可能である。
図8に示すように、補強材28は、例えば、アルミニウム製で、断面円形状の棒状体に形成され、螺旋状に巻き回された帯状体11の一面(外方面)で隣接するリブ19・19間の間隙26の幅W2且つ高さH2よりも小さな直径Dに形成される(D<W2、D<H2)。従って、補強材28は、そのままの状態では、螺旋状に巻き回された帯状体11の隣接するリブ19・19間の間隙26で、浮いた状態になったりして、動き易い状態となって一定の位置に収まらない場合がある。
【0015】
そこで、この実施例1では、螺旋状に巻き回された帯状体11の隣接するリブ19・19間の間隙26には、図7図8に示すように、補強材28をリブ19・19間の間隙26で特定位置Pに保持するための補強材保持用留め具30が配設される。上記の特定位置Pとは、この実施例1では、図8に示すように、例えば、間隙26の中心C上であって、且つ補強材28の外周面が帯状体11の帯板14に接する状態の位置である。なお、上記の特定位置Pは、種々変更が可能なものである。
図6に示すように、補強材保持用留め具30は、例えば、薄い板材を断面U字形状に成形加工したものであって、中央部位で補強材28の外周面に接して補強材28を押圧する保持部31と、保持部31の両側端部から広がるように立ち上がる一対の立上部32・32と、一対の立上部32・32に連続して隣接するリブ19・19の先端部である鍔部25・25に係着される一対の係着部33・33とを備え、所定長さKに形成される。立上部32は、間隙26の高さH2よりも小さな高さH3に形成される。
係着部33は、この実施例1において、鍔部25の側端部位を挟むように形成され、立上部32に突出して成形された一対の係着突起34・34と、鍔部25の先端部位に形成された一対の係着先端片35・35とからなる。
補強材保持用留め具30は、保持部31の幅W3が隣接するリブ19・19間の間隙26の幅W2よりも小さく形成され、且つ、隣接するリブ19・19間の間隙26に配置される以前では、一対の係着部33・33間の幅W4が保持部31の幅W3よりも大きく形成される。
これにより、補強材保持用留め具30においては、一対の立上部32・32が狭められて(図6の一点鎖線の矢印で示す)、一対の係着部33・33間の幅W4が保持部31の幅W3と略同一になるまで小さくなった際には(図7図8で示す)、一対の立上部32・32に弾性復元力が発生し、その弾性復元力によって一対の係着部33・33が隣接するリブ19・19の鍔部25・25の側面部位に係着される。
補強材保持用留め具30は、図6に示すように、所定長さKに形成されて隣接するリブ19・19間の間隙26の補強材28に所定間隔を開けて配置され、補強材28を各巻回毎で特定位置Pに保持する。
なお、補強材保持用留め具30は、螺旋状に巻き回された帯状体14の隣接するリブ19・19間の間隙26に、補強材28が挿入されるとき、又は、補強材28が挿入された後などで、配置することが可能である。
【0016】
充填材供給装置10は、図2に示すように、既設管1の内周面と帯状体11との間に充填材36を供給するものであって、充填材ノズル37を備える。充填材36としては、例えば、コンクリート・接着剤などからなる。
【0017】
以下、この実施例1に係る管更生工法について説明する。
管更生工法の実施において、帯状体供給装置6からの帯状体11がマンホール3を経由して地下空間4の製管装置7の製管ケージ13に供給され、そして、帯状体11が製管ケージ13により螺旋状に巻き回されて製管される。
そして、補強材28が隣接するリブ19・19間の間隙26に挿入して配置されるとともに、その間隙26には補強材28を帯板14側へ押圧して特定位置Pに保持するように補強材保持用留め具30が挿入して配置される。
さらに、複数本のリブ19の先端部である鍔部25の先端面が既設管1の内周面に接し、そして、既設管1の内周面と帯状体11との間に充填材36を充填して管体構造物(更生管)5が構成される。
この結果、この実施例1においては、図8に示すように、補強材28を特定位置Pに保持するための補強材保持用留め具30を、螺旋状に巻き回された帯状体11の隣接するリブ19・19間の間隙26に配置することから、螺旋状の隣接するリブ19・19間の間隙26で、補強材28を各巻回毎で特定位置Pに同じ状態で配置し、帯状体11の強度を高く維持し、これにより、管体構造物5の強度の低下を防止することができる。
【実施例2】
【0018】
図9図11は、この発明の実施例2を示すものである。
以下の実施例においては、上述の実施例1と同一機能を果たす箇所には同一符号を付して説明する。
この実施例2の特徴とするところは、以下の点にある。即ち、補強材保持用留め具30は、図9図11に示すように、中央部位で補強材28の外周面に接して補強材28を押圧する保持部31と、保持部31の両側端部から広がるように立ち上がる一対の立上部32・32と、一対の立上部32・32に連続して隣接するリブ19・19の先端部である鍔部25・25の下面に係着される一対の係着部33・33としての一対の係着突片41・41を備える。
この実施例2の構造によれば、上述の実施例1と同様な効果を奏するとともに、係着部33としては係着突片41だけなので、補強材保持用留め具30の構造の簡素化を図ることができる。
【実施例3】
【0019】
図12は、この発明の実施例3を示すものである。
この実施例3の特徴とするところは、以下の点にある。即ち、例えば、上述の実施例2に係る補強材保持用留め具30において、一対の立上部32・32の途中の中間部位で、隣接するリブ19・19に接するように突出した一対の当接部51・51を形成した。
この実施例3の構造によれば、補強材保持用留め具30が隣接するリブ19・19の鍔部25・25及び一対の立上部32・32の中間部位の一対の当接部51・51に接して支持されることから、補強材28の保持をより堅固にすることができる。
【実施例4】
【0020】
図13は、この発明の実施例4を示すものである。
この実施例4の特徴とするところは、以下の点にある。即ち、隣接するリブ19・19間の間隙26には、2本の補強材28・28を配置する。
この場合、一方の補強材28を一方のリブ19の支柱部24と帯体14との隅部位を特定位置Pとして配置するとともに、他方の補強材28を他方のリブ19の支柱部24と帯体14との隅部位を特定位置Pとして配置する。
そして、補強材保持用留め具30は、2本の補強材28・28を同時に押圧する保持部61と、保持部61の両側端部から立ち上がって弾性復元力を発生する立上部62・62と、隣接するリブ19・19の鍔部25・25の下面に係着する一対の係着部33・33としての一対の係着突片63・63とからなる。
この実施例4の構造によれば、隣接するリブ19・19間の間隙26に2本の補強材28・28が配置された場合でも、2本の補強材28・28を特定位置P・Pに同時に保持することができ、また、簡素な構造とすることができる。
【0021】
図14は、この発明の実施例5を示すものである。
この実施例5の特徴とするところは、以下の点にある。即ち、補強材保持用留め具30は、底部となる保持部71と、一対の立上部72・72と、一対の係着部73・73とからなり、内部空間74にて補強材28を保持部71に保持する。
このため、補強材保持用留め具30の立上部72・72には、補強材28を保持部71との間で保持して固定するように、係着部73・73側の折曲部75・75から先端部76・76が保持部71の中央側へ向かって窄むように傾斜する支持部77・77が形成される。支持部77・77は、立上部72・72にU字形状の切れ目を入れて形成され、且つ切れ目が無い折曲部75・75を中心にして先端部76・76が内部空間74に向かって傾斜して配置される。先端部76・76は、補強材28の外面に当接して補強材28を保持部71に固定する。保持部71付近の内部空間74の幅は、補強材28の直径と略同一、又は、補強材28の直径よりも少しだけ大きく設定される。従って、補強材28の特定位置Pは、内部空間74で保持部71上となる。
この実施例5の構造によれば、補強材保持用留め具30の内部空間74において、補強材28を保持部71と支持部77・77の先端部76・76とによって挟んで堅固に保持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0022】
この発明に係る管更生工法の管体構造物を、既設管のみならず、他の各種管体にも適用可能である。
【符号の説明】
【0023】
1 既設管
2 地面
3 マンホール
4 地下空間
5 管体構造物(更生管)
6 帯状体供給装置
7 製管装置
8 油圧ユニット
9 補強材供給装置
10 充填材供給装置
11 帯状体(ストリップ)
12 製管機
13 製管ケージ
14 帯板
15 帯板の一側端部
16 嵌合凹部
17 帯板の他側端部
18 嵌合凸部
19 リブ
20 リブ部
21 ホットメルト
22 一側端接続突部
23 他側端接続突部
24 リブの支柱部
25 リブの鍔部(先端部)
26 隣接するリブ間の間隙
27 接着剤ノズル
28 補強材
29 補強材係合ローラ
30 補強材保持用留め具
31 補強材保持用留め具の保持部
32 補強材保持用留め具の立上部
33 補強材保持用留め具の係着部
34 係着部の係着突起
35 係着部の係着先端片
36 充填材
37 充填材ノズル
B 接着剤
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14