特開2019-166421(P2019-166421A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-166421(P2019-166421A)
(43)【公開日】2019年10月3日
(54)【発明の名称】吸着塔の切替装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/04 20060101AFI20190906BHJP
【FI】
   B01D53/04
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-53741(P2018-53741)
(22)【出願日】2018年3月22日
(11)【特許番号】特許第6466008号(P6466008)
(45)【特許公報発行日】2019年2月6日
(71)【出願人】
【識別番号】591036572
【氏名又は名称】レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】毛利 康郎
(72)【発明者】
【氏名】竹村 義典
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 献児
【テーマコード(参考)】
4D012
【Fターム(参考)】
4D012BA01
4D012BA02
4D012CA01
4D012CA03
4D012CB16
4D012CD01
4D012CD07
4D012CG01
4D012CH02
(57)【要約】
【課題】大型の切替装置であっても輸送可能で、かつ現地施工を最小限にできる、切替装置を提供する。
【解決手段】切換装置は、ガスが送入れる送入部(L1、31)と、ガスが送出される送出部(L6、32)と、を少なくとも有するガスヘッダモジュール11と、前記ガスヘッダモジュール11を挟んで両側にそれぞれ配置される、第一切替モジュール12と第二切替モジュール13と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスが送入れる送入部と、ガスが送出される送出部と、を少なくとも有するガスヘッダモジュールと、
前記ガスヘッダモジュールを挟んで両側にそれぞれ配置される、第一切替モジュールと第二切替モジュールと、を備える切替装置。
【請求項2】
前記ガスヘッダモジュールは、
前記ガスヘッダモジュールの送入部の主配管から分岐し、前記第一切替モジュールへ向かう第一分岐送入配管と前記第二切替モジュールへ向かう第二分岐送入配管と、
前記第一切替モジュールから来る配管に対応した第一分岐送出配管と前記第二切替モジュールから来る配管に対応した第二分岐送出配管と、
前記第一切替モジュールから来る配管と、前記第二切替モジュールから来る配管とを接続する連結配管と、を有する、請求項1に記載の切替装置。
【請求項3】
前記第一切替モジュールは、
第一分岐送入配管と連結され、かつ第一吸着塔の入口配管へ連結される第一送入側配管と、前記第一吸着塔の出口配管と連結される第一送出側主配管と、
第一送出側主配管から分岐して第一分岐送出配管に連結される第一送出側分岐配管と、
第一送出側主配管から分岐して連結配管に連結される第二送出側分岐配管とを有する、請求項1または2に記載の切替装置。
【請求項4】
前記第二切替モジュールは、
第二分岐送入配管と連結され、かつ第二吸着塔の入口配管へ連結される第二送入側配管と、前記第二吸着塔の出口配管と連結される第二送出側主配管と、
第二送出側主配管から分岐して第二分岐送出配管に連結される第三送出側分岐配管と、
第二送出側主配管から分岐して連結配管に連結される第四送出側分岐配管とを有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の切替装置。
【請求項5】
前記第一切替モジュールの配管レイアウトと、前記第二切替モジュールの配管レイアウトとは、前記ガスヘッダモジュールを基準にして対称に構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の切替装置。
【請求項6】
前記ガスヘッダモジュール、前記第一切替モジュール、前記第二切替モジュールのそれぞれが、前記ガスヘッダモジュールの前記連結配管の高さ位置を基準にして、上下でさらに分離可能に構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の切替装置。
【請求項7】
直方体内に収納される各モジュールのサイズは、要求される原料空気量に対応して設定される配管の配管径と、輸送制限サイズとに基づいて設定される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の切替装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つの吸着塔における吸着処理の切替を行う切換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来大規模な空気分離装置や窒素発生装置では、圧縮された空気から水分や二酸化炭素を精製装置で除去し、コールドボックス内で深冷分離する方法が採用されてきた。この精製装置では、活性アルミナやゼオライト等の吸着剤が充填された吸着塔を用いて水分や二酸化炭素を除去している。一般的に空気分離装置の運転のためには2塔以上の吸着塔が用いられる。例えば、第一塔で空気の精製処理をさせている間に、水分や炭酸ガスで吸着飽和している第二塔では熱再生あるいは圧力再生させる。そして、これらの各処理を第一塔と第二塔とで交互に切り替えることが行われている。従って、このような精製装置は、少なくとも2塔以上の吸着塔とそれらを切替運用するための弁および配管を備えた切替装置を有する。
【0003】
例えば、上記切替装置は、2塔以上の吸着塔を切替する複雑な構成であり、施工が簡単ではなく、製作工場で切替装置を組み立てた後で設置場所に輸送する方が作業性もよく経済的である。
【0004】
特許文献1は、装置の輸送や組立て作業を容易に行うことを目的に、空気分離装置を構成する機器の一部または全部を1個以上のコンテナー内に収納するとともに、コンテナーとコンテナー外の機器およびコンテナーと他のコンテナーとの間の配管の接続部をフランジ構造とし、配線の接続部をコネクター構造とする構成を開示している。具体的構成として、コンテナー1a内に空気圧縮機、触媒筒、制御装置を収納させ、コンテナー1b内にチラーユニット、空気冷却器、ヒーター、吸着器、吸着器制御器などの原料空気の前処理設備及び制御装置を収納させている。小型の空気液化分離装置に適用でき、小型の圧力変動式吸着分離装置にも適用できることを開示するものである。輸送の制限内で各種大きさ、形状のコンテナーを製作できると記載されているものの、前処理設備一式を単一のコンテナーに収納することを目的としているに過ぎない。
【0005】
特許文献2は、大きな寸法であってもほとんどすべての空気精留設備に適用できる、融通性のあるモジュール式の空気精留設備を開示している。具体的には、2つの吸着式空気精製瓶に接続される“温”モジュール(3)が開示されている。“温”モジュール(3)は、空気圧縮モジュール(1)と低温モジュール(4)とそれぞれ接続され、かつ2つの吸着式空気精製瓶における吸着・再生処理の切り替えの機能を有する。しかしながら、“温”モジュール(3)は単一のフレーム構成を開示しているのみである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開平4−27388号公報
【特許文献2】特開平6−347164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、空気分離装置の大規模化に伴って切替装置も大型化し、輸送路の空間的制限により輸送が不可能となることが懸念されている。このような場合に、切替装置の部品を設置場所に輸送して組み立てることも可能であるが、必要となる複雑な配管施工は現地工事の費用を増大させ、また近年熟練工の不足によって実質的に施工が不可能になることも有り得る。
【0008】
上記課題に鑑みて、本発明は、大型の切替装置であっても輸送可能で、かつ現地施工を最小限にできる、切替装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る切換装置は、
ガスが送入される送入部(L1、31)と、ガスが送出される送出部(L6、32)と、を少なくとも有するガスヘッダモジュール(11)と、
前記ガスヘッダモジュール(11)を挟んで両側にそれぞれ配置される、第一切替モジュール(12)と第二切替モジュール(13)と、を備える。
【0010】
前記ガスヘッダモジュール(11)は、
前記ガスヘッダモジュール(11)の送入部の主配管(L1)から分岐し、前記第一切替モジュール(12)へ向かう第一分岐送入配管(L1a)と前記第二切替モジュール(13)へ向かう第二分岐送入配管(L1b)と、
前記第一切替モジュール(12)から来る配管(第一送出側分岐配管(L5a))に対応した第一分岐送出配管(L6a)と前記第二切替モジュール(13)から来る配管(第三送出側分岐配管(L10a))に対応した第二分岐送出配管(L6b)と、
前記第一切替モジュール(12)から来る配管(第二送出側分岐配管(L5b))と、前記第二切替モジュール(13)から来る配管(第四送出側分岐配管(L10b))とを接続する連結配管(L12)と、を有する配管レイアウトであってもよい。
前記第一分岐送出配管(L6a)と第二分岐送出配管(L6b)とは合流し、前記ガスヘッダモジュールの送出部の主配管(L6)に接続される構成であってもよい。
【0011】
前記第一切替モジュール(12)は、第一分岐送入配管(L1a)と連結され、かつ第一吸着塔(201)の入口配管(L3)へ連結される第一送入側配管(L2)と、前記第一吸着塔(201)の出口配管(L4)と連結される第一送出側主配管(L5)と、前記第一送出側主配管(L5)から分岐して第一分岐送出配管(L6a)に連結される第一送出側分岐配管(L5a)と、前記第一送出側主配管(L5)から分岐して連結配管(L12)に連結される第二送出側分岐配管(L5b)とを有していてもよい。
配管同士の「連結」は、フランジによる接続であってもよい。
【0012】
前記第二切替モジュール(13)は、第二分岐送入配管(L1b)と連結され、かつ第二吸着塔(202)の入口配管(L8)へ連結される第二送入側配管(L7)と、前記第二吸着塔(202)の出口配管(L9)と連結される第二送出側主配管(L10)と、第二送出側主配管(L10)から分岐して第二分岐送出配管(L6b)に連結される第三送出側分岐配管(L10a)と、第二送出側主配管(L10)から分岐して連結配管(L12)に連結される第四送出側分岐配管(L10b)とを有する。
配管同士の「連結」は、フランジによる接続であってもよい。
【0013】
前記連結配管(L12)は、圧力バランス弁(pressure balancing valve;111)が設置されていてもよい。前記圧力バランス弁(111)に代替してあるいは加えて、前記第二送出側分岐配管(L5b)および前記第四送出側分岐配管(L10b)の少なくとも一方あるいは両方に圧力バランス弁が設置されていてもよい。圧力バランス弁に替わり圧力制御弁、定圧弁を配置してもよい。
前記第一送出側分岐配管(L5a)は、弁(123)が設置されていてもよい。弁(123)は仕切り弁(isolation valve)の機能を有する。
前記第三送出側分岐配管(L10a)は、弁(133)が設置されていてもよい。弁(133)は仕切り弁の機能を有する。
前記第一送出側分岐配管(L5a)の弁(123)と前記第三送出側分岐配管(L10a)の弁(133)に代替しであるいは加えて、前記第一分岐送出配管(L6a)および前記第二分岐送出配管(L6b)の少なくとも一方あるいは両方に仕切弁が設置されていてもよい。
【0014】
前記第一切替モジュールの配管レイアウトと、前記第二切替モジュールの配管レイアウトとは、前記ガスヘッダモジュールを基準にして対称に構成されていてもよい。
前記第一切替モジュールの配管レイアウトと、前記第二切替モジュールの配管レイアウトとは、前記ガスヘッダモジュールを基準にして非対称に構成されていてもよい。
【0015】
前記第一送入側配管(L2)に、減圧弁(depressurizing valve;122)が設けられていてもよい。
前記第二送入側配管(L7)に、減圧弁(132)が設けられていてもよい。
【0016】
ガスヘッダモジュール(11)、第一切替モジュール(12)、第二切替モジュール(13)のそれぞれが、前記ガスヘッダモジュール(11)の前記連結配管(L12)の高さ位置を基準にして、上下でさらに分離可能に構成されていてもよい。
連結配管(L12)の高さは、特に制限されないが、最下部から最上部までのモジュール高さの20〜80%の高さが例示される。
連結配管(L12)は、分割されたガスヘッダモジュール(11)の上部側または下部側のいずれに配置されてもよい。
連結配管(L12)と連結される、第二送出側分岐配管(L5b)および第四送出側分岐配管(L10b)も同様に、分割されたモジュールの上部または下部のいずれに配置されてもよい。
前記ガスヘッダモジュール(11)、第一切替モジュール(12)、第二切替モジュール(13)のそれぞれが、さらに分離可能に構成されることで、より小型のモジュールとして予め組みたて、現地での簡易設置を行える。
【0017】
切替装置を構成する、各モジュールのフレーム(支柱)の形状は、円柱、多角柱などが例示されるが、立方体、直方体が組立容易性、強度面からも好ましい。
【0018】
前記切替装置のサイズ(直方体内部に収納されるサイズ)は、要求される原料空気量に対応して設定されるメイン配管(L1,L1a,L1b,L6,L6a,L6b、L2、L5、L7、L10など)の配管径に基づいて、設定してもよい。
直方体内に収納される各モジュールのサイズ(長さa、幅b,高さc)は、要求される原料空気量に対応して設定されるメイン配管(L1,L1a,L1b,L6,L6a,L6b、L2、L5、L7、L10など)の配管径と、輸送制限サイズとに基づいて設定されてもよい。
これによれば、原料空気量によって設定される配管径と輸送制限サイズによって、モジュールサイズを決定できるため、モジュール設計をより簡単に行える。
【0019】
以上の構成の切替装置によれば、大型の切替装置であっても輸送可能で、かつ現地施工を最小限にできる、切替装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施形態1の切替装置の構成例を示す図である。
図2A】実施形態1の切替装置のモジュール設計例を示す図である。
図2B】実施形態1の切替装置のモジュール設計例を示す図である。
図3】実施形態2の切替装置の構成例を示す図である。
図4】実施形態3の切替装置の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(実施形態1)
実施形態1の切替装置1について図1を用いて説明する。本実施形態1の切替装置1は、3つのモジュールに分割している。切換装置1は、ガスが送入される送入部(L1、31)と、ガスが送出される送出部(L6、32)とを有するガスヘッダモジュール11と、ガスヘッダモジュール11を挟んで両側にそれぞれ配置される、第一切替モジュール12と第二切替モジュール13と、を備える。本実施形態では、第一切替モジュール12の配管レイアウトと、第二切替モジュール13の配管レイアウトとは、ガスヘッダモジュール11を基準にして対称に構成されている。
送入部の主配管L1は入口連結部31と接続される。送出部の主配管L6は出口連結部32と接続される。入口連結部、出口連絡部は、それぞれ、他の外部配管とフランジで接続可能に構成される。
各モジュール同士の連結部(23、24、25、26、27、28)はフランジで接続可能に構成される。
ガスヘッダモジュール11は、第一吸着塔201と第二吸着塔202とで、吸着処理と再生処理とを交互に行うように、第一切替モジュール12、第二切替モジュール13へのガスの送り込み、それらから送出されるガスの受入れを実行するように機能する。
【0022】
中央に位置するガスヘッダモジュール11は、ガスヘッダモジュール11の送入部の主配管L1から分岐し、第一切替モジュール12へ向かう第一分岐送入配管L1aと、第二切替モジュール13へ向かう第二分岐送入配管L1bと、第一切替モジュール12から来る第一送出側分岐配管L5aに対応した第一分岐送出配管L6aと第二切替モジュール13から来る第三送出側分岐配管L10aに対応した第二分岐送出配管L6bと、第一切替モジュール12から来る第二送出側分岐配管L5bと、第二切替モジュール13から来る第四送出側分岐配管L10bとを接続する連結配管L12と、を有する。
第一分岐送出配管L6aと第二分岐送出配管L6bは合流し、送出部の主配管L6に接続される。
【0023】
第一切替モジュール12は、第一分岐送入配管L1aと連結され、かつ第一吸着塔201の入口配管L3へ連結される第一送入側配管L2と、第一吸着塔201の出口配管L4と連結される第一送出側主配管L5と、第一送出側主配管L5から分岐して第一分岐送出配管L6aに連結される第一送出側分岐配管L5aと、第一送出側主配管L5から分岐して連結配管L12に連結される第二送出側分岐配管L5bとを有する。
【0024】
第二切替モジュール13は、第二分岐送入配管L1bと連結され、かつ第二吸着塔202の入口配管L8へ連結される第二送入側配管L7と、第二吸着塔202の出口配管L9と連結される第二送出側主配管L10と、第二送出側主配管L10から分岐して第二分岐送出配管L6bに連結される第三送出側分岐配管L10aと、第二送出側主配管L10から分岐して連結配管L12に連結される第四送出側分岐配管L10bとを有する。
【0025】
連結配管L12には、圧力バランス弁111が設置されている。第一送出側分岐配管L5aには、仕切弁123が設置されている。第三送出側分岐配管L10aには、仕切弁133が設置されている。第一送入側配管L2には、減圧弁122が設けられている。第二送入側配管L7には、減圧弁132が設けられている。
【0026】
切替装置1を構成する、各モジュール11,12,13のフレーム(支柱)の形状は、直方体とし、原料空気量と主配管(L1,L1a,L1b,L6,L6a,L6b、L2、L5、L7、L10など)の配管径と、輸送制限サイズによって、モジュールサイズ(長さa,幅b,高さc)を決定する。
【0027】
図2A,2Bに各モジュールの設計例を示す。
原料空気量を30000 Nm/h、50000Nm/h、90000Nm/hの場合に、配管径はそれぞれ18、24、32inchと設定した。この条件で切替装置全体サイズを計算した。
輸送制限サイズとして切替装置の直方体の直交する3辺の内一辺を3.5m以内、他の一辺を5m以内となるように分割する。
(1)原料空気量が30000Nm/hの場合
長さa:2.7m(8mを3分割にしている)
幅b:4m(5m以内)
高さc:5m(5m以内)
(2)原料空気量が50000Nm/hの場合
長さa:3.4m(10mを3分割にしている)
幅b:6m
高さc:3.5m(7mを2分割している)
(3)原料空気量が90000Nm/hの場合
長さa:3.2m(22mを7分割にしている)
幅b:5m(10mを2分割している)
高さc:11m
原料空気量が30000Nm/hの場合は、実施形態1(図1)のモジュール分割で対応できる。
なお、原料空気量に応じた配管径は、一例であり、特に図2の数値に限定されるものではない。
モジュールの分割は、長さ方向に対する分割に限定されず、幅方向、高さ方向であってもよい。
【0028】
(実施形態2)
実施形態2の切替装置1について図3を用いて説明する。
実施形態1と異なる構成について説明し、符号が同じ構成は実施形態1と同様の機能を有する。
図3において、ガスヘッダモジュールは上下に分割可能に構成され、下部ガスヘッダモジュール11a、上部ガスヘッダモジュール11bを有する。
本実施形態では送出配管L6、第一分岐送出配管L6a、第二分岐送出配管L6b、連結配管12は、上部ガスヘッダモジュール11bに配置される。
第一切替モジュールは、ガスヘッダモジュールと同様に上下に分割可能に構成され、下部第一切替モジュール12a、上部第一切替モジュール12bを有する。
本実施形態では、第一送出側主配管L5、第二送出側分岐配管L5a、第二送出側分岐配管L5bは、上部第一切替モジュール12bに配置される。
第二切替モジュールは、ガスヘッダモジュールと同様に上下に分割可能に構成され、下部第二切替モジュール13a、上部第二切替モジュール13bを有する。
本実施形態では、第二送出側主配管L10、第三送出側分岐配管L10a、第四送出側分岐配管L10bは、上部第二切替モジュール13bに配置される。
【0029】
(実施形態3)
実施形態3の切替装置1について図4を用いて説明する。
吸着塔の再生には乾燥空気(即ち吸着塔出口ガス)ではなく、空気分離装置のコールドボックスから出てくる廃ガスを吸着塔の再生に使用する構成において、切替装置1には、空気分離装置から廃ガスが配管L400を通じて、切替装置1のガスヘッダモジュール11内の配管L401に通じる。配管L401は、第一切替モジュール12の配管L402と連結部411を介して接続される。配管L402には仕切弁401が設置されている。本実施形態において配管L402は、配管L5bに接続されるが、配管L5または配管L5aに接続されてもよい。また、配管L401は、第二切替モジュール13の配管L403と連結部412を介して接続される。配管L403には仕切弁402が設置されている。本実施形態において配管L403は、配管L10bに接続されるが、配管L10または配管L10aに接続されてもよい。また、減圧弁122、減圧弁132から、使用済みの廃ガスが排出される。
【0030】
(別実施形態)
実施形態1、2、3において、配管レイアウトは、図1、2に制限されず、直線、曲線を有していてもよく、例えば、直管、L字管、U字管を有して構成され、分岐箇所はT字管でそれぞれがフランジで接続されていてもよい。
実施形態1、2、3において、吸着塔が2つであったが、2つに限定されず、3つ以上でもよい。例えば、吸着塔がn(n=3、4、・・)塔の場合に、ガスヘッダモジュール、第一、第二、第n切替モジュールを有していてもよい。ガスヘッダモジュールを中心にしてその周囲に第一、第二、第n切替モジュールが配置されていても良い。吸着塔の数と切替モジュールの数が一致することが好ましい。切替モジュールの配管レイアウトは同じ構成であり、ガスヘッダモジュールが、吸着処理と再生処理を行う吸着塔へのガスの送り込み制御を行う。
また、切替装置は、図2Bでて例示したように、ガスヘッダモジュールを2以上に分割でき、第一切替モジュールを2以上に分割でき、第二に切替モジュールを2以上に分割してもよい。また図2Bのような分割方法に限定されない。
【符号の説明】
【0031】
1 切替装置
11 ガスヘッダモジュール
12 第一切替モジュール
13 第二切替モジュール
L1 送入部
L6 送出部
図1
図2A
図2B
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2018年12月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスが送入れる送入部と、ガスが送出される送出部と、を少なくとも有するガスヘッダモジュールと、
前記ガスヘッダモジュールを挟んで両側にそれぞれ配置される、第一切替モジュールと第二切替モジュールと、を備え、
前記ガスヘッダモジュールは、
前記ガスヘッダモジュールの送入部の主配管から分岐し、前記第一切替モジュールへ向かう第一分岐送入配管と前記第二切替モジュールへ向かう第二分岐送入配管と、
前記第一切替モジュールから来る配管に対応した第一分岐送出配管と前記第二切替モジュールから来る配管に対応した第二分岐送出配管と、
前記第一切替モジュールから来る配管と、前記第二切替モジュールから来る配管とを接続する連結配管と、を有し、
前記第一切替モジュールは、
第一分岐送入配管と連結され、かつ第一吸着塔の入口配管へ連結される第一送入側配管と、前記第一吸着塔の出口配管と連結される第一送出側主配管と、
第一送出側主配管から分岐して第一分岐送出配管に連結される第一送出側分岐配管と、
第一送出側主配管から分岐して連結配管に連結される第二送出側分岐配管とを有し、
前記第二切替モジュールは、
第二分岐送入配管と連結され、かつ第二吸着塔の入口配管へ連結される第二送入側配管と、前記第二吸着塔の出口配管と連結される第二送出側主配管と、
第二送出側主配管から分岐して第二分岐送出配管に連結される第三送出側分岐配管と、
第二送出側主配管から分岐して連結配管に連結される第四送出側分岐配管とを有する、切替装置。
【請求項2】
前記第一切替モジュールの配管レイアウトと、前記第二切替モジュールの配管レイアウトとは、前記ガスヘッダモジュールを基準にして対称に構成されている、請求項に記載の切替装置。
【請求項3】
前記ガスヘッダモジュール、前記第一切替モジュール、前記第二切替モジュールのそれぞれが、前記ガスヘッダモジュールの前記連結配管の高さ位置を基準にして、上下でさらに分離可能に構成されている、請求項1または2に記載の切替装置。
【請求項4】
直方体内に収納される各モジュールのサイズは、要求される原料空気量に対応して設定される配管の配管径と、輸送制限サイズとに基づいて設定される、請求項1〜のいずれか1項に記載の切替装置。