特開2019-166960(P2019-166960A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-166960(P2019-166960A)
(43)【公開日】2019年10月3日
(54)【発明の名称】コンソールボックス
(51)【国際特許分類】
   B60R 7/04 20060101AFI20190906BHJP
【FI】
   B60R7/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-56025(P2018-56025)
(22)【出願日】2018年3月23日
(71)【出願人】
【識別番号】308013436
【氏名又は名称】小島プレス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 崇裕
【テーマコード(参考)】
3D022
【Fターム(参考)】
3D022CA07
3D022CB01
3D022CC19
3D022CD07
3D022CD17
(57)【要約】
【課題】ボックス本体の開口に対し分割したリッドを有する構造であっても係るリッド間の隙間のシール性を確保すると共に、両リッドが開いた状態では開口が分割されることのないコンソールボックスを提供する。
【解決手段】開口14を有するボックス本体10と、開口14に対して同一方向へ開閉可能にヒンジを介してボックス本体10に組み付けられた一対のリッド20と、一対のリッド20の間の隙間を閉鎖すると共にリッド20の開閉に追従して回動するシールバー70と、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有するボックス本体と、
前記開口に対して同一方向へ開閉可能にヒンジを介して前記ボックス本体に組み付けられた一対のリッドと、
前記一対のリッドの間の隙間を閉鎖すると共に前記リッドの開閉に追従して回動するシールバーと、を有するコンソールボックス。
【請求項2】
請求項1に記載されたコンソールボックスであって、
前記一対のリッドの回動軸と前記シールバーの回動軸との中心軸が同一線上に配設されているコンソールボックス。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載されたコンソールボックスであって、
前記シールバーは、前記一対のリッドの裏面に向かって付勢されるバネを有するコンソールボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンソールボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ボックス本体の開口に対しヒンジを介して開閉可能に組み付けられた一対の蓋体(リッド)を備えた機構がコンソールボックスに採用されたものがある(例えば、特許文献1)。このようなコンソールボックスにおいては、冷却機能を備える場合、冷気を極力逃がしたくないといった冷却効率の低下を防ぐため蓋体周辺にシール構造を備えるものがある。更に一対の蓋体の間には、隙間ができてしまうことから係る隙間を塞ぐようにシール構造をすることが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−143375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような構造において、係る隙間を塞ぐため単にシール構造を採用すると、コンソールボックスの開口部が分割されてしまい取り出し性に影響を及ぼし得る。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、ボックス本体の開口に対し分割したリッドを有する構造であっても係るリッド間の隙間のシール性を確保すると共に、両リッドが開いた状態では開口が分割されることのないコンソールボックスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するコンソールボックスは、開口を有するボックス本体と、前記開口に対して同一方向へ開閉可能にヒンジを介して前記ボックス本体に組み付けられた一対のリッドと、前記一対のリッドの間の隙間を閉鎖すると共に前記リッドの開閉に追従して回動するシールバーと、を有する。
【0007】
上記構成の1つの特徴及び利点は、一対のリッドの間の隙間を閉鎖すると共にリッドの開閉に追従して回動するシールバーを有する。これにより、ボックス本体の開口に対し分割したリッドを有する構造であっても係るリッド間の隙間のシール性を確保すると共に、両リッドが開いた状態では開口が分割されることのないコンソールボックスを提供することができ得る。
【0008】
上記コンソールボックスについて、前記一対のリッドの回動軸と前記シールバーの回動軸との中心軸が同一線上に配設されていることが好ましい。
【0009】
上記構成の1つの特徴及び利点は、一対のリッドの回動軸とシールバーの回動軸との中心軸が同一線上に配設されているため、リッドとシールバーが一体として回動する構成となり見栄えの向上が図られ得る。
【0010】
上記コンソールボックスについて、前記シールバーは、前記一対のリッドの裏面に向かって付勢されるバネを有することが好ましい。
【0011】
上記構成の1つの特徴及び利点は、一対のリッドの裏面に向かって付勢されるバネを有することで、リッドの開閉に追従して回動するシールバーの構成を複雑な構成を有することなく得ることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明は上記各発明の手段をとることにより、ボックス本体の開口に対し分割したリッドを有する構造であっても係るリッド間の隙間のシール性を確保すると共に、両リッドが開いた状態では開口が分割されることのないコンソールボックスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態に係るコンソールボックスの全体斜視図である。
図2】本実施形態に係るコンソールボックスの分解斜視図である。
図3】本実施形態に係るコンソールボックスの左右のリッドを開いた状態を示す斜視図である。
図4】本実施形態に係るコンソールボックスの右のリッドを閉じる途中状態を示す斜視図である。
図5】本実施形態に係るコンソールボックスの左のリッドのみを閉じた状態を示す斜視図である。
図6】本実施形態に係るコンソールボックスの右のリッドのみを閉じた状態を示す斜視図である。
図7図1のVII−VII線断面図である。
図8図1のVIII−VIII線断面図である。
図9図5のIX−IX線断面図である。
図10図1のX−X線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明を実施するための一形態を、図1〜10を用いて説明する。なお、以下の説明にあたって、上、下、前、後、左、右とは、上述した図に記載した、上、下、前、後、左、右の方向、すなわち、コンソールボックス1を自動車の床フロア(いずれも図示しない)に組み付けた状態を基準にしたときの上、下、前、後、左、右の方向を示している。
【0015】
実施形態に係るコンソールボックス1の全体構成を説明する。このコンソールボックス1は、図1〜3に示すように、主として、ボックス本体10と、左右に対を成すリッド20と、ロック機構40と、シールバー70から構成されている。
【0016】
図1〜3に示すように、ボックス本体10は、その内部には、物品(図示しない)を収納可能な収納部12が形成されている(図2〜3参照)。この収納部12の上側には、収納部12に対して物品を出し入れ可能な開口14が形成されている。これにより、開口14を介して収納部12に対して物品を収納できる。更に収納部12には、収納部内の温度を冷却する冷却機構(不図示)が構成されている。
【0017】
このボックス本体10の上側の開口14の周囲には、これを囲むようにリッド20の裏面と接するシール部材15(図8、9参照)が配される。これにより収納部12における冷気が外部に漏れるといった冷却機能の低下を防いでいる。開口14の前方側の上面は、後述するシールバー70が嵌まり込む凹部19が形成されている。
【0018】
ボックス本体10の上方には、開口14を塞いで閉じる左右に対を成すリッド20が配設されている。リッド20は、左右に対を成すものであるため、左のリッド20を説明することで、右のリッド20の説明を省略することとする。
【0019】
左右のリッド20は、後端側がヒンジピン30を介してボックス本体10にそれぞれ組み付けられている。これにより、左右のリッド20は、前端側が前後方向に移動することで開口14に対し開閉可能な構成とされている。また、左右のリッド20は、開口14が開く方向(左右のリッド20が開く方向)に向かってトーションばね32によってそれぞれ付勢されている。コンソールボックス1は、このように構成されている。このように構成されているコンソールボックス1のボックス本体10は、自動車の運転席と助手席との間の床フロア(いずれも図示しない)に組み付けられている。
【0020】
ロック機構40は、左右のリッド20にそれぞれ構成されている。ロック機構40は、左右のリッド20がそれぞれ閉じた状態を保持するロック機能と、操作力を及ぼすことで左右のリッド20をそれぞれ独立して開くロック解除機能を有する機構である。ロック機構40は、リッド20の前面にそれぞれ構成されている。
【0021】
図1〜3、7〜10に示すように、シールバー70は、左右のリッド20の間の隙間を閉鎖する部材である。シールバー70は、帯板状の部材であり上面が平滑な平面のシール面72を有している。このシール面72は、冷気が外部に漏れるのを防ぐためにシール部材75(図8、9参照)が構成されていてもよい。シールバー70は、開口14の前後方向における開口長さより長く、且つ、ボックス本体10の前後方向における外周長さより短い。シールバー70は、左右のリッド20間の隙間よりも大きく、且つ、シール面72が左右のリッド20の裏面22に接する幅を有している。シールバー70は、後方側がヒンジピン80を介してボックス本体10に組み付けられている。ヒンジピン80は、左右のヒンジピン30の間に配設される。シールバー70の回動軸であるヒンジピン80は、リッド20の回動軸であるヒンジピン30との中心軸が同一線上に配されている。シールバー70は、前端側が凹部19に嵌合される。これにより、シールバー70のシール面72と開口14の上面との面の間に段差が無い状態となっている。シールバー70は、左右のリッド20の開閉方向と同方向にトーションばね82によって付勢されている。そのため、シールバー70は、シール面72が常に左右のリッド20の裏面(換言すればインナー部材22)に接する方向に付勢されているため、リッド20の開閉に追従して回動する。
【0022】
図3〜6に示すように、シールバー70は、一方のリッド20が開いた状態(他方のリッド20が閉じた状態)でも留まった状態(凹部19に嵌合した状態)となる。ここで、シールバー70は、一方のリッド20が開いた状態で、他方のリッド20を開く方向へ回動すると他方のリッド20の裏面22にくっついたように回動するため、開口14に留まらない。シールバー70は、左右のリッド20が開くとトーションばね82の付勢によって左右のリッド20に追従して回動する。すなわち、シールバー70は、左右のリッド20の裏面22にくっついたように回動するため、開口14に留まらない。また、シールバー70は、左右のリッド20のいずれかを閉じる際に、先に閉じるリッド20の裏面(換言すればインナー部材22)にくっついたように回動するため、どちらのリッド20を回動させても干渉することがない。
【0023】
このように、本実施形態のコンソールボックス1によれば、左右のリッド20の間の隙間を閉鎖すると共にリッド20の開閉に追従して回動するシールバー70を有する。これにより、ボックス本体10の開口14に対し分割したリッド20を有する構造であっても係るリッド20間の隙間のシール性を確保すると共に、両リッド20が開いた状態では開口14が分割されることのないコンソールボックス1を提供することができ得る。
【0024】
また、左右のリッド20の回動軸であるヒンジピン30と、シールバー70の回動軸であるヒンジピン80との中心軸が同一線上に配設されているため、リッド20とシールバー70が一体として回動する構成となり見栄えの向上が図られ得る。
【0025】
また、左右のリッド20の裏面に向かって付勢されるトーションばね82を有することで、リッド20の開閉に追従して回動するシールバー70の構成を複雑な構成を有することなく得ることができる。
【0026】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されず、その他各種の形態で実施することができるものである。本実施形態では、シールバー70は、リッド20の開閉に追従して回動する態様としてトーションばね82で付勢する構成を示したが、これに限られない。例えば、リッド20の裏面及びシールバー70の双方に磁石などの磁性体を配する、または双方のうち少なくとも一方に磁石などの磁性体を配し他方に鉄などの磁性体に吸引される部材を配する態様であってもよい。これにより、シールバー70は、リッド20の開閉に追従してくっついたように回動する態様となり得る。また、コンソールボックス1は、リッド20の開閉において必ずしもロック機構40がある態様に限られず、ロック機構40が無い態様であってもよい。
【符号の説明】
【0027】
1 コンソールボックス
10 ボックス本体
12 収納部
14 開口
15 シール部材
19 凹部
20 リッド
22 裏面
30 ヒンジピン
32 トーションばね
40 ロック機構
70 シールバー
72 シール面
75 シール部材
80 ヒンジピン
82 トーションばね
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10