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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-167691(P2019-167691A)
(43)【公開日】2019年10月3日
(54)【発明の名称】旋回作業車の表示システム
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/26 20060101AFI20190906BHJP
【FI】
   E02F9/26 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-54383(P2018-54383)
(22)【出願日】2018年3月22日
(71)【出願人】
【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 耕平
【テーマコード(参考)】
2D015
【Fターム(参考)】
2D015HA03
2D015HB04
2D015HB05
(57)【要約】
【課題】作業機を水平方向にオフセットできる旋回作業車において、側溝掘りなどの施工の操作支援に有用な旋回作業車の表示システム、旋回作業車、及び、旋回作業車の表示方法を提供する。
【解決手段】バケット8を有する作業機5を上部旋回体3に対して水平方向にオフセットできる旋回作業車に用いられ、その旋回作業車に設置された位置検知装置による検知結果に基づいてバケット8の位置を演算するとともに、掘削予定領域90の側縁にバケット8の側方部8Sを揃えるために必要な上部旋回体3の必要旋回量及び作業機5の必要オフセット量を演算する演算装置と、バケット8と掘削予定領域90との位置関係を表示する表示装置とを備える。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バケットを有する作業機を上部旋回体に対して水平方向にオフセットできる旋回作業車に用いられ、
前記旋回作業車に設置された位置検知装置による検知結果に基づいて前記バケットの位置を演算するとともに、掘削予定領域の側縁に前記バケットの側方部を揃えるために必要な前記上部旋回体の必要旋回量及び前記作業機の必要オフセット量を演算する演算装置と、
前記バケットと前記掘削予定領域との位置関係を表示する表示装置とを備える、旋回作業車の表示システム。
【請求項2】
前記表示装置が、前記必要旋回量に応じた前記上部旋回体の操作量と、前記必要オフセット量に応じた前記作業機の操作量とを教示するための情報を表示する請求項1に記載の旋回作業車の表示システム。
【請求項3】
前記バケットが前記掘削予定領域の側縁を超えないように前記上部旋回体の旋回及び前記作業機のオフセットを規制する安全装置を備える請求項1または2に記載の旋回作業車の表示システム。
【請求項4】
前記作業機のオフセットが、前記上部旋回体に対して前記作業機を左右にスイングさせることにより行われる請求項1〜3いずれか1項に記載の旋回作業車の表示システム。
【請求項5】
前記表示装置が、少なくとも前記バケットと前記掘削予定領域とを平面視で表示する請求項1〜4いずれか1項に記載の旋回作業車の表示システム。
【請求項6】
前記表示装置が、前記掘削予定領域の延在方向に延びた仮想線によって前記掘削予定領域の側縁を表示する請求項1〜5いずれか1項に記載の旋回作業車の表示システム。
【請求項7】
請求項1〜6いずれか1項に記載の旋回作業車の表示システムと、下部走行体と、前記下部走行体の上方で旋回可能に設けられた前記上部旋回体と、前記上部旋回体に対して水平方向にオフセットできる前記作業機とを備えた旋回作業車。
【請求項8】
バケットを有する作業機を上部旋回体に対して水平方向にオフセットできる旋回作業車に用いられ、前記旋回作業車に設置された位置検知装置による検知結果に基づいて前記バケットの位置を演算するとともに、掘削予定領域の側縁に前記バケットの側方部を揃えるために必要な前記上部旋回体の必要旋回量及び前記作業機の必要オフセット量を演算し、前記バケットと前記掘削予定領域との位置関係を表示装置の画面に表示する、旋回作業車の表示方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、旋回作業車の表示システム、旋回作業車、及び、旋回作業車の表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
バックホーなどの旋回作業車では、作業機の施工端部の位置を検知することで、高精度な制御が可能となり、作業の自動化や周辺の安全確保に役立てることができる。特許文献1〜3には、バケットを有する作業機の施工端部(つまりは、バケットの刃先)の位置を検知する手段を備えた旋回作業車としての油圧ショベルが記載されている。
【0003】
また、特にミニショベルでは、狭い場所での作業性を高めるために、上部旋回体に対して作業機を水平方向にオフセットできる機能が装備されている場合がある。作業機のオフセットは、一つの態様では、上部旋回体に対して作業機を左右にスイングさせることによって実現され、別の態様では、上部旋回体に対して作業機を左右に平行移動させることによって実現される。
【0004】
特許文献1には、作業機に設置された複数のポジションセンサからの出力と、建設機械本体に設置された2つのGPS用アンテナからの位置情報とに基づいて施工端部の位置を検知する技術が記載されている。しかし、上記のように作業機を水平方向にオフセットできる旋回作業車に適用した場合には、ポジションセンサからの出力とアンテナからの位置情報との相対関係が作業機のオフセットに応じて変化するため、施工端部の位置を検知することができない。
【0005】
特許文献2には、アームの施工端部に設置されたGPS用アンテナからの位置情報と、建設機械本体に設置されたGPS用アンテナからの位置情報とに基づいてアームの旋回中心位置を検知し、更に複数のポジションセンサからの出力に基づいて施工端部の位置を検知する技術が記載されている。しかし、作業中に大きな振動と衝撃が加えられる施工端部にアンテナを設置する必要があるため、施工端部の位置検知を高精度に行うには都合が悪い。
【0006】
特許文献3には、バケットの刃先が目標面と正対するために求めた目標旋回情報を画面に表示する技術が記載されている。しかし、上記のように作業機を水平方向にオフセットできる旋回作業車に適用した場合には、オフセットによって変化したバケットの位置情報を反映できない。また、側溝掘りなどの施工では、掘削予定領域の側縁にバケットの側方部を揃える必要があるものの、この技術は、作業機のオフセットやバケットの側方部を考慮したものではなく、オペレータに高度な技能が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−181538号公報
【特許文献2】特開2002−181539号公報
【特許文献3】国際公開2015/173936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、作業機を水平方向にオフセットできる旋回作業車において、側溝掘りなどの施工の操作支援に有用な旋回作業車の表示システム、旋回作業車、及び、旋回作業車の表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る旋回作業車の表示システムは、バケットを有する作業機を上部旋回体に対して水平方向にオフセットできる旋回作業車に用いられ、前記旋回作業車に設置された位置検知装置による検知結果に基づいて前記バケットの位置を演算するとともに、掘削予定領域の側縁に前記バケットの側方部を揃えるために必要な前記上部旋回体の必要旋回量及び前記作業機の必要オフセット量を演算する演算装置と、前記バケットと前記掘削予定領域との位置関係を表示する表示装置 とを備える。かかる構成によれば、作業機を水平方向にオフセットできる旋回作業車において、側溝掘りなどの施工の操作支援に資する。
【0010】
前記表示装置は、前記必要旋回量に応じた前記上部旋回体の操作量と、前記必要オフセット量に応じた前記作業機の操作量とを教示するための情報を表示することが好ましい。これにより、掘削予定領域の側縁にバケットの側方部を揃えるための上部旋回体の旋回及び作業機のオフセットに関して、オペレータに操作ガイダンスを行うことができる。
【0011】
前記バケットが前記掘削予定領域の側縁を超えないように前記上部旋回体の旋回及び前記作業機のオフセットを規制する安全装置を備えることが好ましい。これにより、壁際掘削を行う場合において壁面に対するバケットの衝突を防止できる。
【0012】
前記作業機のオフセットが、前記上部旋回体に対して前記作業機を左右にスイングさせることにより行われるものでもよい。
【0013】
前記表示装置が、少なくとも前記バケットと前記掘削予定領域とを平面視で表示することが好ましい。これにより、掘削予定領域の側縁にバケットの側方部を揃えるうえで有用となるバケットと掘削予定領域との位置関係を、オペレータに的確に伝えることができる。
【0014】
前記表示装置が、前記掘削予定領域の延在方向に延びた仮想線によって前記掘削予定領域の側縁を表示することが好ましい。掘削予定領域の側縁の位置を表示させることによって、オペレータの操作を効果的に支援できる。
【0015】
本発明に係る旋回作業車は、上述した旋回作業車の表示システムと、下部走行体と、前記下部走行体の上方で旋回可能に設けられた前記上部旋回体と、前記上部旋回体に対して水平方向にオフセットできる前記作業機とを備える。かかる旋回作業車によれば、上述した表示システムを備えることにより、側溝掘りなどの施工の操作支援に資する。
【0016】
本発明に係る旋回作業車の表示方法は、バケットを有する作業機を上部旋回体に対して水平方向にオフセットできる旋回作業車に用いられ、前記旋回作業車に設置された位置検知装置による検知結果に基づいて前記バケットの位置を演算するとともに、掘削予定領域の側縁に前記バケットの側方部を揃えるために必要な前記上部旋回体の必要旋回量及び前記作業機の必要オフセット量を演算し、前記バケットと前記掘削予定領域との位置関係を表示装置の画面に表示するものである。かかる方法によれば、作業機を水平方向にオフセットできる旋回作業車において、側溝掘りなどの施工の操作支援に資する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る旋回作業車の一例を示す斜視図
図2図1の旋回作業車の右側面図
図3】旋回作業車が備える制御系を示すブロック図
図4】座標系と旋回作業車を概念的に示す左側面図
図5】座標系と旋回作業車を概念的に示す平面図
図6】座標系と旋回作業車を概念的に示す平面図
図7】施工時の操作ガイダンスの一例を示すフローチャート
図8】側溝掘りの施工時における表示装置の画面の一例を示す図
図9】側溝掘りの施工時における表示装置の画面の一例を示す図
図10】側溝掘りの施工時における表示装置の画面の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0019】
[旋回作業車の概要]
図1,2に示すように、旋回作業車1は、下部走行体2と、下部走行体2の上方で旋回可能に設けられた上部旋回体3と、上部旋回体3に対して水平方向にオフセットできる作業機5とを備える。本実施形態では、旋回作業車1がブームスイング機能付きショベル(バックホー)として構成されており、作業機5のオフセットは、上部旋回体3に対して作業機5を左右にスイングさせることにより行われる。一般に、ブームスイング機能は、狭い場所での作業性が求められるミニショベルに装備される。
【0020】
下部走行体2は、エンジン30からの動力を受けて駆動し、旋回作業車1を走行させたり旋回させたりする。下部走行体2は、左右一対のクローラ21,21と、それらを駆動させる左右一対の走行モータ22,22とを備える。一対のクローラ21,21の間には、上部旋回体3を旋回自在に支持する基台23が設けられている。また、下部走行体2には、一対のブレードアーム24,24と、それらの先端部の間で左右方向に延びた排土板としてのブレード25と、ブレード25を上下回動させるためのブレードシリンダ26とが設けられている。
【0021】
上部旋回体3は、その中央部で上下方向に延びる軸線回りに旋回動作可能に構成されている。図1,2には、その軸線に一致するZ軸を描いている。上部旋回体3は、下部走行体2の横幅(左側のクローラ21の外側端縁と右側のクローラ21の外側端縁との間隔)内で旋回可能な平面視略円板状に形成されている。上部旋回体3には、エンジン30、カウンターウェイト31、キャビン32などが配設されている。キャビン32で囲まれた運転部には、オペレータが着座するための運転席(図示せず)や、オペレータが操作するための操作装置33(図3参照)、各種情報を表示する表示装置37(図3参照)などが装備されている。
【0022】
旋回作業車1は、上部旋回体3に水平回動可能に支持された揺動体であるブームブラケット4を備える。ブームブラケット4は、上部旋回体3の前端部にステー33を介して取り付けられている。ステー33には、軸線a(図4参照)を上下方向に向けた枢軸ピン40が設けられている。ブームブラケット4は、その枢軸ピン40を中心にして水平回動自在に(即ち、左右へ揺動自在に)支持されている。ブームブラケット4は、軸線aと直交する水平面(例えば、図5に示すXY平面)上で回動する。上部旋回体3とブームブラケット4との間には、前後方向に伸縮作動するスイングシリンダ41が設けられている。ブームブラケット4の水平回動は、スイングシリンダ41の伸縮に応じて作動する。
【0023】
作業機5は、エンジン30からの動力を受けて駆動し、運転部での操作に応じて土砂の掘削作業などを行う。作業機5は、ブームブラケット4に上下回動可能に支持されている。ブームブラケット4には、軸線を水平方向に向けた枢軸ピン60が設けられている。作業機5の基端部(後述するブーム6の基端部)は、その枢軸ピン60を中心にして上下回動自在に支持されている。作業機5は、その枢軸ピン60の軸線と直交する鉛直面(例えば、図4に示すXZ平面)上で回動する。作業機5は、ブームブラケット4の水平回動に連動してスイング動作を行うことにより、上部旋回体3に対して相対的に水平移動する(水平方向にオフセットする)。
【0024】
作業機5は、ブーム6と、アーム7と、掘削用のアタッチメントであるバケット8とを有する。ブーム6は、ブームブラケット4に上下回動可能に取り付けられている。ブーム6は、ブームブラケット4に支持された基端部から上下方向に延在し、側面視ブーメラン形状をなして屈曲している。ブームブラケット4とブーム6の中途部との間には、伸縮自在に可動するブームシリンダ6aが設けられている。ブームブラケット4に対するブーム6の上下回動は、ブームシリンダ6aの伸縮に応じて作動する。
【0025】
アーム7は、ブーム6に上下回動可能に取り付けられている。ブーム6の先端部には、軸線を水平方向に向けた枢軸ピン70が設けられている。アーム7の基端部は、その枢軸ピン70を中心にして上下回動(前後回動)自在に支持されている。ブーム6の中途部とアーム7の基端部との間には、伸縮自在に可動するアームシリンダ7aが設けられている。ブーム6に対するアーム7の上下回動は、アームシリンダ7aの伸縮に応じて作動する。
【0026】
バケット8は、アーム7に上下回動可能に取り付けられている。アーム7の先端部には、軸線を水平方向に向けた枢軸ピン80が設けられている。バケット8の基端部は、その枢軸ピン80を中心にして上下回動(前後回動)自在に支持されている。アーム7の先端部とバケット8との間には、バケットリンク81が介在している。バケットリンク81は、バケット8に駆動力を伝達するリンクとして構成されている。バケットリンク81とアーム7の基端部との間には、伸縮自在に可動するバケットシリンダ8aが設けられている。アーム7に対するバケット8の上下回動は、バケットシリンダ8aの伸縮に応じて作動する。バケット8は、施工端部となる刃先8Eと、側板により形成された側方部8Sとを含む。
【0027】
[旋回作業車の制御系]
旋回作業車1が備える制御系の一例について簡単に説明する。この旋回作業車1は、図3に示すように、操作装置33と、車両制御装置である本機コントローラ34と、作業機制御装置35と、表示制御装置である表示コントローラ36と、表示装置37とを備える。操作装置33には、レバーやスイッチ、ペダル、操作パネルなどが含まれる。操作パネルが表示装置37を兼ねてもよい。本機コントローラ34は、操作装置33からの制御信号に基づいて、下部走行体2の走行動作や上部旋回体3の旋回動作を制御する。また、本機コントローラ34は、操作装置33からの制御信号に基づいて、作業機制御装置35及び表示コントローラ36を制御する。
【0028】
作業機制御装置35は、作業機5の動作を制御する。この動作には、ブーム6、アーム7及びバケット8の各々の上下回動だけでなく、ブームブラケット4の水平回動による作業機5のスイング動作(オフセット)も含まれる。表示コントローラ36は、記憶装置36aと、演算装置36bと、安全装置36cとを備える。記憶装置36aは、RAMやROMなどで構成され、後述する種々のデータを記憶している。演算装置36bは、記憶装置36aに記憶されたデータや、位置検知装置11,12からの検知信号などに基づいて、所定の演算処理を実行する。表示コントローラ36は、その演算処理の結果などを表示装置37の画面に表示させることができる。
【0029】
表示システム50は、バケット8を有する作業機5を上部旋回体1に対して水平方向にオフセットできる旋回作業車1に用いられ、側溝掘りなどの掘削工事において施工の操作支援に有用な情報をオペレータに提供する。表示システム50は、上述した演算装置36bと表示装置37とを備える。演算装置36bは、旋回作業車1に設置された位置検知装置11,12による検知結果に基づいてバケット8の位置を演算するとともに、掘削予定領域90(図8参照)の側縁にバケット8の側方部8Sを揃えるために必要な上部旋回体3の必要旋回量及び作業機5の必要オフセット量を演算する。表示装置37は、バケット8と掘削予定領域90との位置関係を表示する。
【0030】
[バケットの位置検知]
次に、バケット8の位置を検知する手法について説明する。厳密にはバケット8の刃先8Eの位置を検知し、それに基づいて側方部8Sの位置を演算する。図3に示すように、旋回作業車1は、位置検知装置11(第1の位置検知装置)と、位置検知装置12(第2の位置検知装置)とを備える。位置検知装置11は、上部旋回体3に対するブームブラケット4の水平方向位置を検知する。位置検知装置12は、上部旋回体3に対する作業機5の上下方向位置を検知する。この位置検知装置11,12による検知結果に基づいて、演算装置36bが刃先8Eの位置を演算する。
【0031】
本実施形態において、位置検知装置11は、図2のようにブームブラケット4に設置された位置センサにより構成されている。位置センサは、ブームブラケット4の可動な面上での動き、より具体的には、枢軸ピン40の軸線aに垂直な水平面上での動きを検知する。かかる位置センサをブームブラケット4に設置することにより、上部旋回体3に対するブームブラケット4の水平方向位置を比較的簡易に検知できる。本実施形態では、位置検知装置11を構成する位置センサとして加速度センサを使用し、上部旋回体3に対するブームブラケット4のスイング角θ2を検知する例を示す。
【0032】
位置検知装置11を構成する位置センサは、スイングシリンダ41に設置することも可能である。また、位置センサとしては、上記のように加速度センサなどの慣性センサを用いることができるが、これに限定されず、例えばジャイロセンサや角度センサ(傾斜センサ)、シリンダセンサ(ストロークセンサ)を用いることも可能である。シリンダセンサを利用した場合は、スイングシリンダ41の伸縮量(ストローク量)に基づいてスイング角θ2を検知し、上部旋回体3に対するブームブラケット4の水平方向位置を検知することができる。
【0033】
本実施形態において、位置検知装置12は、図1のようにブーム6に設置された位置センサ12aと、アーム7に設置された位置センサ12bと、バケットリンク81に設置された位置センサ12cとを有する。位置センサ12a〜12cは、それぞれ作業機5の可動な面上での動き、より具体的には、枢軸ピン40の軸線aを含む鉛直面上での動きを検知する。本実施形態では、位置センサ12a〜12cとして加速度センサを使用し、後述の角度α、β及びγを検知する例を示す。位置検知装置11と同様に、位置検知装置12を構成する位置センサは、加速度センサなどの慣性センサに限られない。
【0034】
図4は、座標系と旋回作業車1を概念的に示す左側面図である。この座標系は、図4で左右に延びる水平方向のX軸と、図4の紙面に垂直となる水平方向のY軸(図5参照)と、図4で上下に延びる鉛直方向のZ軸とにより定まる直交座標系である。X軸は、下部走行体2の前後方向に延びており、Y軸は、下部走行体2の左右方向(幅方向)に延びている。Z軸は、上部旋回体3の旋回中心となる軸線に一致する。原点Oを含むXY平面は、枢軸ピン60の軸線の高さに位置し、そのXY平面に枢軸ピン40の軸線aが直交している。
【0035】
図5は、座標系と旋回作業車1を概念的に示す平面図である。図4に示した作業機5の位置は、図5において鎖線で表している。図4,5では、枢軸ピン40の軸線aがX軸上に配置されている。下部走行体2に対する上部旋回体3の旋回角θ1(図6参照)は、この状態を基準とし、図4,5において旋回角θ1はゼロである。また、図4では、枢軸ピン40の軸線aとZ軸とを含む鉛直面(XZ平面)上に作業機5が配置されている。上部旋回体3に対するブームブラケット4のスイング角θ2は、この状態を基準とし、図4においてスイング角θ2はゼロである。
【0036】
図4では、作業機5がXZ平面上で可動な状態にあり、つまりはブーム6、アーム7及びバケット8の各々がXZ平面上で上下回動(前後回動)しうる状態にある。角度αは、枢軸ピン40の軸線aを基準としたブーム6の傾斜角度(回動角度)である。角度βは、ブーム6の延在方向(長さL1の方向)を基準としたアーム7の傾斜角度(回動角度)である。角度γは、アーム7の延在方向(長さL2の方向)を基準としたバケット8の傾斜角度(回動角度)である。既述のように、これらの角度α、β及びγは、位置検知装置12を構成する位置センサ12a〜12cによって検知できる。
【0037】
長さL1は、ブーム6の基端部から先端部までの長さであり、より具体的には、枢軸ピン60の軸線から枢軸ピン70の軸線までの直線距離に相当する。長さL2は、アーム7の基端部から先端部までの長さであり、より具体的には、枢軸ピン70の軸線から枢軸ピン80の軸線までの直線距離に相当する。長さL3は、バケット8の基端部から先端部までの長さであり、より具体的には、枢軸ピン80の軸線から刃先8Eまでの直線距離に相当する。長さL1〜L3のデータは、予め記憶装置36aに記憶されている。
【0038】
本実施形態の旋回作業車1は、2つのGPS用のアンテナ9,9を備えている。アンテナ9,9の三次元位置情報は、受信装置19(図3参照)によって受信される。アンテナ9,9は、旋回作業車1の所定位置に固定されている。本実施形態では、XY平面に平行な水平面上にアンテナ9,9が配置されている。アンテナ9,9に対する、上部旋回体3の旋回中心となる軸線(即ち、Z軸)の相対位置、延いては原点Oの相対位置(グローバル座標)は、旋回作業車1のスペックに基づいて、または事前の計測に基づいて予め知得され、そのデータが記憶装置36aに記憶されている。
【0039】
図6は、図5と同じく座標系と旋回作業車1を概念的に示す平面図であるが、上部旋回体3が旋回している点で図5と異なる。図6では、スイング角θ2がゼロのときの作業機5の位置を鎖線で表している。軸線aの旋回半径rは予め知得できるため、そのデータが記憶装置36aに記憶されている。下部走行体2に対する上部旋回体3の旋回角θ1は、アンテナ9,9の三次元位置情報、及び、記憶装置36aに記憶されたデータに基づいて計算可能であり、その処理は演算装置36bによって行われる。旋回角θ1の計算に必要な情報が得られる限り、旋回作業車1におけるアンテナ9,9の設置箇所は特に限定されない。
【0040】
まず、図4及び図5に鎖線で示したように上部旋回体3を旋回させず且つ作業機5をスイングさせていない状態(即ち、θ1=0、θ2=0)において、XY平面上の軸線aの位置を基点とした刃先8Eの三次元座標を(Xa,Ya,Za)とするとき、その座標(Xa,Ya,Za)は下記の式によって求めることができる。
Xa=L1sinα+L2sin(α+β)+L3sin(α+β+γ)
Ya=0
Za=L1cosα+L2cos(α+β)+L3cos(α+β+γ)
【0041】
次に、図5に実線で示したように上部旋回体3を旋回させずに作業機5をスイングさせた状態(θ1=0、θ2≠0)において、XY平面上の軸線aの位置を基点とした刃先8Eの三次元座標を(Xa1,Ya1,Za1)とするとき、その座標(Xa1,Ya1,Za1)は下記の式によって求めることができる。
Xa1=Xa・cosθ2
={L1sinα+L2sin(α+β)+L3sin(α+β+γ)}cosθ2
Ya1=Xa・sinθ2
={L1sinα+L2sin(α+β)+L3sin(α+β+γ)}sinθ2
Za1=Za
=L1cosα+L2cos(α+β)+L3cos(α+β+γ)
【0042】
また、図6に示すように上部旋回体3を旋回させた状態(θ1≠0)において、XY平面上の原点Oを起点とした軸線aの三次元座標を(Xo0,Yo0,Zo0)とし、その軸線aの旋回半径をrとするとき、その座標(Xo0,Yo0,Zo0)は下記の式によって求めることができる。
Xo0=r・cosθ1
Yo0=r・sinθ1
Zo0=0
【0043】
そして、図6に鎖線で示したように上部旋回体3を旋回させて作業機5をスイングさせていない状態(θ1≠0、θ2=0)において、XY平面上の原点Oを起点とした刃先8Eの三次元座標を(Xo1,Yo1,Zo1)とするとき、その座標(Xo1,Yo1,Zo1)は下記の式によって求めることができる。
Xo1=Xa・cosθ1+Xo0
={L1sinα+L2sin(α+β)+L3sin(α+β+γ)}cosθ1+r・cosθ1
Yo1=Xa・sinθ1+Yo0
={L1sinα+L2sin(α+β)+L3sin(α+β+γ)}sinθ1+r・sinθ1
Zo1=Za+Zo0
=L1cosα+L2cos(α+β)+L3cos(α+β+γ)
【0044】
更に、図6に実線で示したように上部旋回体3を旋回させて作業機5をスイングさせた状態(θ1≠0、θ2≠0)において、XY平面上の原点Oを起点とした刃先8Eの三次元座標を(Xo2,Yo2,Zo2)とするとき、その座標(Xo2,Yo2,Zo2)は下記の式によって求めることができる。
Xo2=Xa・cos(θ1+θ2)+Xo0
={L1sinα+L2sin(α+β)+L3sin(α+β+γ)}cos(θ1+θ2)+r・cosθ1
Yo2=Xa・sin(θ1+θ2)+Yo0
={L1sinα+L2sin(α+β)+L3sin(α+β+γ)}sin(θ1+θ2)+r・sinθ1
Zo2=Za+Zo0
=L1cosα+L2cos(α+β)+L3cos(α+β+γ)
【0045】
したがって、原点Oのグローバル座標を(A,B,C)とするとき、下記の式によって刃先8Eの三次元座標(Xo2,Yo2,Zo2)を変換することにより、刃先8Eのグローバル座標(Xg2,Yg2,Zg2)を求めることができる。
Xg2=Xo2+A
={L1sinα+L2sin(α+β)+L3sin(α+β+γ)}cos(θ1+θ2)+r・cosθ1+A
Yg2=Yo2+B
={L1sinα+L2sin(α+β)+L3sin(α+β+γ)}sin(θ1+θ2)+r・sinθ1+B
Zo2=Zo2+C
=L1cosα+L2cos(α+β)+L3cos(α+β+γ)+C
【0046】
このように、本実施形態では、上部旋回体3に対するブームブラケット4の水平方向位置(延いては、スイング角θ2)を位置検知装置11により検知し、上部旋回体3に対する作業機5の上下方向位置(延いては、角度α、β及びγ)を位置検知装置12により検知し、それらの検知結果に基づいて刃先8Eの位置を演算する。かかる演算処理は、記憶装置36aに記憶されたデータや、受信装置19から送信された情報を適宜に参照しながら演算装置36bによって実行される。演算の結果は、例えば表示装置37に表示させることによりオペレータに通知できる。
【0047】
以上の通り、本実施形態によれば、ブームスイング機能を有する旋回作業車1において、作業機5の施工端部である刃先8Eの位置を高精度に検知することができる。そして、その検知した刃先8Eの位置、及び、刃先8Eと側方部8Sとの相互の位置関係に基づき、演算装置36bによって側方部8Sの位置を演算できる。刃先8Eと側方部8Sとの相互の位置関係は、作業機5のスペックに基づいて、または事前の計測に基づいて予め知得され、そのデータは記憶装置36aに記憶されている。
【0048】
[施工時の操作ガイダンス]
次に、側溝掘りにおける施工時の操作ガイダンスについて説明する。図7は、施工時の操作ガイダンスを示すフローチャートである。図8〜10は、それぞれ施工時の表示装置37の画面を示す。この画面では、上部旋回体3、作業機5及びバケット8が、それぞれアイコン93,95,98で示されている。本実施形態では、画面左側が、平面視の旋回作業車を示す表示欄C1として構成されている。旋回作業車は、上部旋回体3とバケット8を含む作業機5とにより模式的に表現されている。画面右側は、平面視の上部旋回体3と作業機5とを切り離して示す表示欄C2として構成されている。
【0049】
まずは、旋回作業車1の現在位置及び姿勢に関する情報を取得する(ステップS1)。この情報は、例えば、アンテナ9,9の三次元位置情報、及び、そのアンテナ9,9と上部旋回体3の旋回中心となる軸線との相対位置関係などから取得できる。続いて、バケット8の位置情報、具体的にはバケット8の刃先8Eの位置情報を求める(ステップS2)。この情報は、既述のように、旋回作業車1に設置された位置検知装置11,12による検知結果に基づき、演算装置36bによって演算できる。そして、溝が掘削される掘削予定領域90を設定する(ステップS3)。この設定は、例えば操作装置33の操作パネルを用いて画面上で行われる。
【0050】
図8は、ガイダンス表示前の状態を示す。表示欄C1には、ステップS1で求めた旋回作業車1の現在位置及び姿勢、並びに、ステップS2で求めたバケット8の位置が反映されている。壁際掘削を行う場合は、図8のように壁面Wを表示することが好ましい。壁面Wの位置と形状に関する情報は予め取得または作成され、そのデータが記憶装置36aに記憶されている。あるいは、操作パネルを用いて壁面Wを画面上で設定してもよい。表示欄C2には、掘削予定領域90を設定した初期状態における上部旋回体3と作業機5が、それぞれ画面上方を向いた状態で表示されている。
【0051】
表示欄C1には、ステップS3で設定した掘削予定領域90が表示される。本実施形態では、掘削予定領域90の延在方向(図8の上下方向)に延びた仮想線VLによって掘削予定領域90の側縁を表示している。この側縁は、掘削予定領域90を規定する一対の側縁のうち、旋回作業車1の幅方向外側に位置する側縁を指す。このように掘削予定領域90の側縁を表示することにより、オペレータの操作を効果的に支援できる。但し、これに限らず、掘削予定領域90の中心線を表示したり、所定幅を有した帯状の領域として掘削予定領域90を表示したりしてもよい。
【0052】
表示装置37は、図8のように、バケット8と掘削予定領域90との位置関係を表示しており、本実施形態では、その位置関係がアイコン98と仮想線VLとにより看取される。掘削予定領域90において溝を掘削するには、掘削予定領域90の側縁である仮想線VLにバケット8の側方部8Sを揃えた状態(以下、「セット状態」と呼ぶ)にしたうえで、作業機5を掘削動作させる必要がある。図8の初期状態からセット状態へ移行するには、上部旋回体3の旋回動作と作業機5のスイング動作とを駆使して旋回作業車の姿勢を変えなければならず、オペレータには高度な操作技能が求められる。
【0053】
そこで、この表示システム50では、施工の操作支援に役立つように、演算装置36bが、掘削予定領域90の側縁にバケット8の側方部8Sを揃えるために必要な上部旋回体3の必要旋回量と作業機5の必要オフセット量を演算する(ステップS4)。必要旋回量は、セット状態への移行に必要な上部旋回体3の旋回角と言い換えられる。また、必要オフセット量は、本実施形態ではセット状態への移行に必要な作業機5のスイング角と言い換えられる。このように、演算装置36bは、側溝掘りを行うのに適した上部旋回体3の旋回角と作業機5のスイング角とを計算で求める。
【0054】
表示装置37は、必要旋回量に応じた上部旋回体3の操作量と、必要オフセット量に応じた作業機5の操作量とを教示するための情報を表示する(ステップS5)。図9は、かかる情報を表示したガイダンス画面の一例である。表示欄C1には、セット状態にある上部旋回体3及び作業機5を示すアイコン93s、95sが表示されている。表示欄C2には、セット状態への移行に必要な旋回を教示する上部旋回体3のアイコン93gと、同じく作業機5のアイコン95gとが表示されている。この例では、上部旋回体3を右側へ旋回し、作業機5を左側へスイングする必要があることをオペレータに教示している。
【0055】
図9に記載の表示欄C2のアイコン93gは、演算した必要旋回量に応じた上部旋回体3の操作量となる旋回角θ3を反映させており、同じくアイコン95gは、演算した必要オフセット量に応じた作業機5の操作量となるスイング角θ4を反映させている。オペレータは、アイコン93とアイコン93gとの位置関係により、上部旋回体3を右側へどれくらい旋回すればよいか視覚的に認知できる。また、オペレータは、アイコン95とアイコン95gとの位置関係により、作業機5を左側へどれくらいスイングすればよいか視覚的に認知できる。旋回角θ3及びスイング角θ4の数値や矢印A3,A4の表示は、適宜に省略して構わない。また、光を使って視覚効果を高めたり、音を使って音響効果を加えたりしてもよい。
【0056】
オペレータが上部旋回体3を旋回させ、及び/または、作業機5をスイングさせると、その動作に応じたバケット8(の刃先8E)の位置情報を求め(ステップS6)、バケット8が仮想線VLに接触したかどうかを判定する(ステップS7)。バケット8が仮想線VLに接触していなければ、その上部旋回体3と作業機5の位置を画面(の表示欄C1)に表示し(ステップS8)、引き続きバケット8の位置情報を求める。バケット8が仮想線VLに接触した場合は、上部旋回体3のそれ以上の旋回動作を禁止する(ステップS9)。
【0057】
図10は、バケット8が仮想線VLに接触したときの画面の一例である。この状態から上部旋回体3が右側へ旋回すると、バケット8が壁面Wに衝突してしまうため、そうならないように上部旋回体3の右旋回が規制されている。同じ理由により、作業機5の右方向へのスイング動作を規制することもできる。表示システム50は、バケット8が掘削予定領域90の側縁を超えないように上部旋回体3の旋回及び作業機5のオフセット(本実施形態ではスイング)を規制する安全装置36cを備える(図3参照)。安全装置36cは、バケット8が仮想線VLに接触したときに本機コントローラ34に信号を送り、上記の如き旋回及びオフセットの規制を実行させる。旋回動作の禁止に加えて、画面を点滅させたり効果音を鳴らしたりすることで、バケット8が仮想線VLに接触していることをオペレータに通知してもよい。
【0058】
バケット8が仮想線VLに接触すると、表示装置37は、図10のように、上部旋回体3の旋回が規制されていること、及び、セット状態への移行に必要な作業機5のスイング角を教示するための情報を表示する(ステップS10)。このような画面の指示に従って上部旋回体3と作業機5を操作することで、バケット8を壁面Wに衝突させることなく、バケット8の側方部8Sを仮想線VLに揃えたセット状態にすることができる。以上のように、表示システム50は、上部旋回体3をどの方向にどれくらい旋回させ、作業機5をどの方向にどれくらいスイングさせればよいか、という側溝掘りの施工に有用な情報をオペレータに提供する。
【0059】
本実施形態において、表示装置37は、上部旋回体3と、その上部旋回体3の前端部から延びた作業機5とを表示しているが、これに限定されず、他の画面構成を採用することも可能である。但し、表示装置37は、少なくともバケット8と掘削予定領域90とを平面視で表示することが好ましい。この平面視は、上部旋回体3の旋回中心軸の軸方向に沿って上方から見たものでよい。また、掘削予定領域90の表示は、その側縁だけで示すものでもよい。
【0060】
本実施形態では、作業機のオフセットが、上部旋回体に対して作業機を左右にスイングさせることにより行われる例を示したが、これに限られず、上部旋回体に対して作業機(のアームまたはブーム)を左右に平行移動させることにより行われるものでもよい。そのような旋回作業車は、例えば本出願人による特開平8−326086号公報、特開2011−184965号公報などに開示されている。かかる場合は、上述した作業機のスイング角(ブームブラケットのスイング角)に代えて、作業機を左右に平行移動させるアクチュエータの作動量(例えば、シリンダの伸縮量)に基づいて、バケットの位置を演算するとともに、作業機の必要オフセット量を演算すればよい。
【0061】
本実施形態では、バケットの刃先の三次元位置を演算する例を示したが、これに限られず、二次元位置を演算で求めてもよい。例えば、掘削予定領域を設定したときのバケットの刃先の位置を作業開始点とし、その刃先の位置と掘削予定領域との相互の位置関係を踏まえて、上述したような必要旋回量と必要オフセット量を演算してもよい。その場合、グローバル座標を使用しなくてもよいため、GPS用のアンテナを省略できる。かかる場合、下部走行体に対する上部旋回体の旋回角は、上部旋回体に設置した位置センサ(例えば、角度センサ)により検知するように構成してもよい。
【0062】
本発明は、上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。
【符号の説明】
【0063】
1 旋回作業車
2 下部走行体
3 上部旋回体
4 ブームブラケット
5 作業機
6 ブーム
7 アーム
8 バケット
8a バケットシリンダ
8E 刃先
8S 側方部
11 位置検知装置
12 位置検知装置
36 表示コントローラ
36a 記憶装置
36b 演算装置
36c 安全装置
37 表示装置
50 表示システム
90 掘削予定領域

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10