特開2019-168812(P2019-168812A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-168812(P2019-168812A)
(43)【公開日】2019年10月3日
(54)【発明の名称】自動走行システム
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/02 20060101AFI20190906BHJP
   A01B 69/00 20060101ALI20190906BHJP
   B62D 6/00 20060101ALI20190906BHJP
【FI】
   G05D1/02 N
   A01B69/00 303F
   B62D6/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2018-54761(P2018-54761)
(22)【出願日】2018年3月22日
(71)【出願人】
【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087701
【弁理士】
【氏名又は名称】稲岡 耕作
(74)【代理人】
【識別番号】100086391
【弁理士】
【氏名又は名称】香山 秀幸
(74)【代理人】
【識別番号】100110799
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 温道
(74)【代理人】
【識別番号】100206704
【弁理士】
【氏名又は名称】西尾 明洋
(72)【発明者】
【氏名】木村 暢宏
【テーマコード(参考)】
2B043
3D232
5H301
【Fターム(参考)】
2B043AA04
2B043AB11
2B043BA02
2B043BA09
2B043BB06
2B043EA35
2B043EA40
2B043EC20
2B043ED12
2B043ED30
3D232CC20
3D232DA03
3D232DA87
3D232DA90
3D232DC08
3D232DC10
3D232DD01
3D232DE09
3D232EB04
3D232EC22
3D232EC27
3D232EC35
3D232GG13
5H301AA03
5H301BB01
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301GG07
(57)【要約】
【課題】ユーザの希望に応じて枕地領域での走行形態を選択可能な自動走行システムを提供する。
【解決手段】田植機は、作業領域と枕地領域とを有する圃場において、作業領域Wに設定され第1直線経路および第2直線経路と、枕地領域に設定された連結経路とを有する走行経路に沿って自動走行する。経路生成部は、連結経路として、第1連結経路と第2連結経路とを選択的に生成することができる。第1連結経路は、特定条件が成立しなければ田植機の自動走行が停止されるように設定されている。第2連結経路は、特定条件を田植機の自動走行の要件としない。
【選択図】図6F
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部領域と前記内部領域を取り囲む枕地領域とを有する圃場において、前記内部領域に設定され第1始点および第1終点を接続してなる第1直線経路と、前記内部領域に設定され第2始点および第2終点を接続してなる第2直線経路と、前記枕地領域に設定され前記第1終点および前記第2始点を連結する連結経路とを有する走行経路に沿って農作業機を自動走行させる自動走行システムであって、
前記連結経路として、特定条件が成立していなければ前記農作業機の自動走行が停止されるように設定された第1連結経路と、前記特定条件を前記農作業機の自動走行の要件としない第2連結経路とを選択的に生成することができる経路生成部を含む、自動走行システム。
【請求項2】
ユーザが前記第1連結経路および前記第2連結経路のいずれを前記経路生成部に生成させるかを選択できる選択画面を表示する表示部と、
前記選択画面を表示部に表示させる表示制御部とをさらに含み、
前記経路生成部が前記第1連結経路を生成する場合には、前記表示制御部が、前記第1連結経路において前記農作業機を自動走行させるためには前記特定条件の成立が必要な旨を前記表示部に表示させる、請求項1に記載の自動走行システム。
【請求項3】
前記走行経路に沿って前記農作業機を自動走行させる自動走行制御部と、
前記農作業機の自動走行中に、前記特定条件の成立が必要である旨をユーザに報知する報知部とをさらに含み、
前記報知部が報知した後、所定時間が経過しても前記特定条件を満たさない場合には、前記自動走行制御部が、前記農作業機の自動走行を停止させる、請求項1または2に記載の自動走行システム。
【請求項4】
内部領域と前記内部領域を取り囲む枕地領域とを有する圃場において、前記内部領域に設定され第1始点および第1終点を接続してなる第1直線経路と、前記内部領域に設定され第2始点および第2終点を接続してなる第2直線経路と、前記枕地領域に設定され前記第1終点および前記第2始点を連結する連結経路とを有する走行経路に沿って農作業機を自動走行させる自動走行システムであって、
前記連結経路が、前記第1終点から前記圃場の畦に向かって前記農作業機を前進させる前進経路と、前記前進経路における前記畦側の端部から前記第1終点に向かって前記農作業機を後進させる後進経路と、前記後進経路における前記第1終点側の端部から前記第2始点に向かって前記農作業機を旋回させる旋回経路とを有し、
前記走行経路に沿って前記農作業機を自動走行させる自動走行制御部と、
前記農作業機が前記畦に接近したときに特定条件を満たさない場合には、前記自動走行制御部に前記農作業機の自動走行を停止させる自動走行監視部とを含む、自動走行システム。
【請求項5】
前記自動走行監視部が、前記農作業機が前記畦に接近した際に前記特定条件の成立が必要である旨をユーザに報知し、当該報知後に所定時間が経過しても前記特定条件が成立していない場合には、前記自動走行制御部に前記農作業機の自動走行を停止させる、請求項4に記載の自動走行システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動走行システムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1の圃場作業機では、圃場内で農作業を行うにあたって、当該農作業に適した走行経路を走行経路算出部が算出する。そして、圃場作業機は、この走行経路に沿って走行しながら農作業を行う。具体的には、圃場作業機は、枕地に囲まれた内部領域において農作業を行いながら作業開始点から直線状に走行し、作業終了点に到達する。そして、圃場作業機は、枕地で180°旋回して、先ほどの作業終了点の隣にある次の作業開始点に到達し、当該次の作業開始点から直線状に走行して次の作業終了点に到達する。これを繰り返すことで、内部領域の全域で農作業が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−112071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで近年、圃場作業機の自動化が進んでおり、枕地においても、圃場作業機を自動走行させたいというニーズが高まっている。枕地において圃場作業機をどのような走行経路で自動走行させたいかがユーザによって異なる場合がある。たとえば、枕地において畦に向かって圃場作業機を直進させる場合には、圃場作業機が畦に衝突するおそれがあるため、自動走行中に畦の存在に注意する必要がある。その一方で、畦から充分に離れた走行経路に沿って圃場作業機を走行させる場合には、畦が自動走行の障害とはならないため、自動走行中に畦の存在に注意する必要がない。
【0005】
そこで、この発明の主たる目的は、ユーザの希望に応じて枕地領域での走行形態を選択可能な自動走行システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の一実施形態は、内部領域と前記内部領域を取り囲む枕地領域とを有する圃場において、前記内部領域に設定され第1始点および第1終点を接続してなる第1直線経路と、前記内部領域に設定され第2始点および第2終点を接続してなる第2直線経路と、前記枕地領域に設定され前記第1終点および前記第2始点を連結する連結経路とを有する走行経路に沿って農作業機を自動走行させる自動走行システムであって、前記連結経路として、特定条件が成立していなければ前記農作業機の自動走行が停止されるように設定された第1連結経路と、前記特定条件を前記農作業機の自動走行の要件としない第2連結経路とを選択的に生成することができる経路生成部を含む、自動走行システムを提供する。
【0007】
この構成によれば、経路生成部は、枕地領域に設定された連結経路として、農作業機に自動走行させるためには特定条件の成立が必要な第1連結経路と、特定条件を農作業機の自動走行の要件としない第2連結経路とを選択的に生成することができる。つまり、ユーザの希望に応じて、枕地領域における農作業機の走行形態が異なる走行経路を選択的に生成することができる。
【0008】
ここで、たとえば、第1連結経路が、第1終点から圃場の畦に向かって農作業機を前進させる前進経路と、前進経路における畦側の端部から第1終点に向かって農作業機を後進させる後進経路と、後進経路における第1終点側の端部から第2始点に向かって前記農作業機を旋回させる旋回経路とによって構成されており、第2連結経路が、第1終点から第2始点に向かって農作業機をさせる旋回経路のみによって構成されている場合を想定する。
【0009】
この場合、たとえば、農作業機が前進経路における畦側の端部に近づいたときにユーザが通信端末等をタッチ操作し続けることを特定条件とすることで、第1連結経路を自動走行中の農作業機が畦に近づいたことにユーザが気付かなったとしても、農作業機の自動走行を強制的に停止させることができる。したがって、ユーザの監視の下で農作業機に畦際を走行させることができるので、畦への農作業機の衝突を抑制することができる。
【0010】
この発明の一実施形態では、前記自動走行システムが、ユーザが前記第1連結経路および前記第2連結経路のいずれを前記経路生成部に生成させるかを選択できる選択画面を表示する表示部と、前記選択画面を表示部に表示させる表示制御部とをさらに含む。そして、前記経路生成部が前記第1連結経路を生成する場合には、前記表示制御部が、前記第1連結経路において前記農作業機を自動走行させるためには前記特定条件の成立が必要な旨を前記表示部に表示させる。
【0011】
この構成によれば、ユーザは、走行経路の生成時に、特定条件の成立の要否を知ることができる。そのため、ユーザは、第1連結経路を選択した場合には、自動走行中の特定条件の成立に適切に注意を払うことができ、第2連結経路を選択した場合には、自動走行中の特定条件の成立に注意を払う手間を省くことができる。したがって、農作業機を自動走行させる際のユーザの負担を低減することができる。
【0012】
この発明の一実施形態では、前記自律走行システムが、前記走行経路に沿って前記農作業機を自動走行させる自動走行制御部と、前記農作業機の自動走行中に、前記特定条件の成立が必要である旨をユーザに報知する報知部とをさらに含む。そして、前記自動走行制御部が、前記報知部が報知した後、所定時間以内に前記特定条件が成立しなければ前記農作業機の自動走行を停止させる。
【0013】
この構成によれば、ユーザは、農作業機の自動走行中に特定条件の成立が必要なタイミングを、報知部の報知によって知ることができる。したがって、自動走行が強制的に停止される頻度を低減することができるので、農作業機を走行経路に沿ってスムーズに自動走行させることができる。しかも、所定時間以内に特定条件が成立しなければ農作業機の自動走行が停止されるので、ユーザが報知制御部による報知を認識し損なった場合であっても、第1連結経路における農作業機の自動走行を強制的に停止させることができる。そのため、農作業機を自動走行させる際のユーザの負担を低減することができる。
【0014】
この発明の別の実施形態は、内部領域と前記内部領域を取り囲む枕地領域とを有する圃場において、前記内部領域に設定され第1始点および第1終点を接続してなる第1直線経路と、前記内部領域に設定され第2始点および第2終点を接続してなる第2直線経路と、前記枕地領域に設定され前記第1終点および前記第2始点を連結する連結経路とを有する走行経路に沿って農作業機を自動走行させる自動走行システムであって、前記連結経路が、前記第1終点から前記圃場の畦に向かって前記農作業機を前進させる前進経路と、前記前進経路における前記畦側の端部から前記第1終点に向かって前記農作業機を後進させる後進経路と、前記後進経路における第1終点側の端部および前記第2始点を連結し、前記農作業機を旋回させる旋回経路とを有し、前記走行経路に沿って前記農作業機を自動走行させる自動走行制御部と、前記農作業機が前記畦に接近したときに特定条件が成立していない場合には、前記自動走行制御部に前記農作業機の自動走行を停止させる自動走行監視部とを含む自動走行システムを提供する。
【0015】
この構成によれば、農作業機が畦に接近したときに特定条件が成立していない場合には、自動走行監視部が自動走行制御部に農作業機の自動走行を停止させる。たとえば、特定条件が、ユーザが通信端末をタッチ操作し続けていることである場合には、農作業機に畦が近づいたことにユーザが気付かなかったとしても、農作業機の自動走行を強制的に停止させることができる。したがって、ユーザの監視の下で農作業機に畦際を走行させることができるので、畦への農作業機の衝突を抑制することができる。
【0016】
この発明の別の実施形態では、前記自動走行監視部が、前記農作業機が前記畦に接近した際に前記特定条件の成立が必要である旨をユーザに報知し、当該報知後に所定時間が経過しても前記特定条件を満たさない場合には、前記自動走行制御部に前記農作業機の自動走行を停止させる。
この構成によれば、ユーザは、農作業機の自動走行中に特定条件の成立が必要なタイミングを、自動走行監視部からの報知によって知ることができる。したがって、自動走行が強制的に停止される頻度を低減することができるので、農作業機を走行経路に沿ってスムーズに自動走行させることができる。しかも、所定時間以内に特定条件が成立しなければ農作業機の自動走行が停止されるので、ユーザが自動走行監視部からの報知を認識し損なった場合であっても、第1連結経路における農作業機の自動走行を強制的に停止させることができる。そのため、農作業機を自動走行させる際のユーザの負担を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の第1実施形態に係る自動走行システムが適用される田植機の側面図である。
図2図2は、前記田植機の平面図である。
図3A図3Aは、前記田植機が第1走行経路を走行する様子を説明するための模式図である。
図3B図3Bは、図3Aにおいて二点鎖線で囲った部分の拡大図であり、前記第1走行経路に含まれる第1連結経路の詳細を説明するための模式図である。
図4図4は、前記田植機が第2走行経路を走行する様子を説明するための模式図である。
図5図5は、前記田植機の電気的構成、および、前記田植機と通信する無線通信端末の電気的構成を示すブロック図である。
図6A図6Aは、前記無線通信端末の操作表示部に表示される経路生成条件設定画面のトップ画面を示す図である。
図6B図6Bは、前記操作表示部に表示される前記経路生成条件設定画面の圃場選択画面を示す図である。
図6C図6Cは、前記操作表示部に表示される前記経路生成条件設定画面の圃場領域選択画面を示す図である。
図6D図6Dは、前記操作表示部に表示される前記経路生成条件設定画面の作業車両選択画面を示す図である。
図6E図6Eは、前記操作表示部に表示される前記経路生成条件設定画面の作業態様設定画面を示す図である。
図6F図6Fは、前記操作表示部に表示される前記経路生成条件設定画面の植付方法設定画面を示す図である。
図6G図6Gは、前記操作表示部に表示される前記経路生成条件設定画面の設定確認画面を示す図である。
図6H図6Hは、前記操作表示部に表示される前記経路生成条件設定画面のパス生成結果画面を示す図である。
図7A図7Aは、前記操作表示部に表示される走行画面を示す図であり、自動走行開始前の状態を示す図である。
図7B図7Bは、前記操作表示部に表示される走行画面を示す図であり、前記田植機が第1直線経路を自動走行している状態を示す図である。
図7C図7Cは、前記操作表示部に表示される走行画面を示す図であり、前記田植機が前進経路を前進して畦に接近した状態を示す図である。
図7D図7Dは、前記操作表示部に表示される走行画面を示す図であり、前記田植機が後進経路を後進している状態を示す図である。
図8図8は、前記無線通信端末に備えられた自動走行監視部による自動走行監視制御の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、この発明の実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動走行システムが適用される田植機1の側面図である。図2は、田植機1の平面図である。
図1および図2を参照して、田植機1は、圃場F(図3A等も参照)内を走行しながら、圃場Fの地面に苗を植え付ける植付作業を行う。田植機1は、走行機体2と、走行機体2の後方に配置された植付部3とを備える。走行機体2は、左右一対の前輪5および左右一対の後輪6を備えており、エンジン10の駆動力によって走行可能である。
【0019】
走行機体2は、トランスミッション27、フロントアクスル28およびリアアクスル29を含んでいる。トランスミッション27は、エンジン10からの動力を変化させてフロントアクスル28およびリアアクスル29に伝達する。フロントアクスル28は、トランスミッション27から入力された動力を前輪5に伝達する。リアアクスル29は、トランスミッション27から入力された動力を後輪6に伝達する。
【0020】
走行機体2は、ユーザが搭乗するための運転座席7と、走行機体2の操舵を行うためのステアリングハンドル8と、走行機体2の走行速度を調節するための変速ペダル9とを含む。
ステアリングハンドル8の近傍には、ユーザが各種操作を行うための操作部11(後述する図5参照)が設けられている。操作部11には、主変速レバー等が含まれる。主変速レバーは、田植機1が走行する速度(車速)を無段階で変更するための操作具である。
【0021】
田植機1が自動走行(自律走行)される場合には、田植機1は、主変速レバーで設定された車速で走行する。自動走行とは、後述する制御部4によって、田植機1の走行機構が制御されて、走行経路Rに沿って田植機1が走行することをいう。これに対して、手動走行とは、田植機1が備える各機構がユーザにより操作されることによって、田植機1が走行することをいう。なお、田植機1の車速は、無線通信端末100(後述する図5参照)を用いて設定されてもよい。
【0022】
植付部3は、昇降リンク機構13を介して走行機体2の後方に連結されている。走行機体2の後部には、エンジン10の駆動力を植付部3に出力するためのPTO軸14と、植付部3を昇降駆動するための昇降シリンダ15とが配置されている。PTO軸14には、トランスミッション27を介して、エンジン10の駆動力が伝達される。
昇降リンク機構13は、トップリンク18およびロアリンク19からなる平行リンク構造により構成されている。ロアリンク19には、昇降シリンダ15が連結されている。昇降シリンダ15を伸縮動作させることによって、植付部3全体を昇降させることができる。
【0023】
植付部3は、地面に苗を植え付ける複数(本実施形態では3つ)の植付ユニット21と、植付ユニット21を駆動する植付入力ケース20と、苗マット(図示せず)が載置される苗載台22と、苗を植え付ける前の地面を整地する複数のフロート23とを主に備えている。
植付入力ケース20には、昇降リンク機構13が連結されており、複数の植付ユニット21が取り付けられている。
【0024】
各植付ユニット21は、植付伝動ケース24と、回転ケース25と、植付アーム26とを有するロータリ式植付装置である。各植付ユニット21の植付伝動ケース24には、回転ケース25が2つずつ取り付けられており、それぞれの回転ケース25には、植付アーム26が2つずつ取り付けられている。
植付入力ケース20は、PTO軸14からの駆動力が入力されることによって、植付ユニット21を駆動する。植付伝動ケース24には、植付入力ケース20から動力が伝動される。回転ケース25は、植付伝動ケース24からの動力で回転駆動される。これにより、植付アーム26の先端部は、ループ状の回転軌跡を描いて作動する。植付アーム26の先端部は、上から下へ向かって動くときに、苗載台22に載せられた苗マット(図示せず)から苗を掻き取って、苗を圃場Fの地面に植え込む。
【0025】
フロート23は、植付部3の下部に設けられている。フロート23は、下面が圃場Fの地面に接触することができるように配置されている。フロート23が地面に接触することにより、苗を植え付ける前の地面が整地される。
図3A図3Bおよび図4は、田植機1が圃場F内を走行する様子を説明するための模式図である。圃場Fは、植付作業が行われる作業領域W(内部領域)と、作業領域Wを取り囲む枕地領域Nと、枕地領域Nを取り囲む畦FPとを有する。作業領域Wは、たとえば、平面視で矩形状である。圃場Fには、図3Aに示す第1走行経路R1、および、図4に示す第2走行経路R2のいずれかが設定される。以下では、第1走行経路R1および第2走行経路R2をまとめて走行経路Rということがある。
【0026】
図3Aおよび図4を参照して、走行経路Rは、つづら折り状の経路である。詳しくは、走行経路Rは、作業領域Wに設定された複数の直線経路Pと、枕地領域Nに設定された連結経路Cとを交互に繋いだ構成となっている。各直線経路Pは、始点SPと終点EPとを接続してなる直線状の経路である。連結経路Cは、隣り合う直線経路Pの端部同士を連結する経路である。各直線経路Pの始点SPおよび終点EPは、作業領域Wと枕地領域Nとの境界に位置する。田植機1は、第2走行経路R2の全域において自動走行する。田植機1が走行する際、走行機体2によって植付部3が牽引される。田植機1は、直線経路Pを走行する際に、植付作業を行う。
【0027】
以下では、田植機1が現在走行している直線経路Pのことを第1直線経路P1といい、田植機1が次に走行する直線経路Pのことを第2直線経路P2ということもある。第1直線経路P1の始点SPを第1始点SP1といい、第1直線経路P1の終点EPを第1終点EP1という。第2直線経路P2の始点SPを第2始点SP2といい、第2直線経路P2の終点EPを第2終点EP2という。第2走行経路R2において、田植機1は、第1直線経路P1、第2連結経路C2および第2直線経路P2をこの順番で走行する。
【0028】
田植機1は、たとえば、長手方向における作業領域Wの一端側(図3Aおよび図4の紙面の左側)に位置する直線経路Pから順番に自動走行する。田植機1は、この直線経路P(第1直線経路P1)の始点SP(第1始点SP1)から終点EP(第1終点EP1)に向けて走行を開始する。そして、田植機1は、第1終点EP1に到達すると、第1連結経路Cに沿って枕地領域Nを自動走行し、隣の直線経路P(第2直線経路P2)の始点SP(第2始点SP2)に到達する。そして、田植機1は、第2直線経路P2の第2始点SP2から第2終点EP2へ向けて自動走行を開始する。長手方向において最も他端側(図3Aおよび図4の紙面の最も右側)に設定された直線経路Pを田植機1が走行し終えることで、走行経路Rにおける田植機1の自動走行が終了する。
【0029】
図3Aに示す第1走行経路R1は、連結経路Cとして、第1連結経路C1を有する。図3Bを参照して、第1連結経路C1は、前進経路E1、後進経路E2および旋回経路E3を有する。前進経路E1は、ある第1連結経路C1の直前の直線経路Pの終点EPから畦FPに向かって延びる直線状の経路である。後進経路E2は、前進経路E1における畦FP側の端部から当該第1連結経路C1の直前の直線経路Pの終点EPに向かって延びる。旋回経路E3は、当該第1連結経路C1の直前の直線経路Pの終点EP側における後進経路E2の端部と、当該第1連結経路C1の次に走行する直線経路Pとを連結する円弧状の経路である。
【0030】
図3Bでは、説明の便宜上、前進経路E1と後進経路E2とを左右にずらして図示しているが、前進経路E1および後進経路E2は、重なっていてもよい。また、図3Bでは、説明の便宜上、前進経路E1と後進経路E2とが同じ長さであるように図示されているが、後進経路E2の方が前進経路E1よりも短くてもよい。言い換えると、直線経路Pの終点EP側における前進経路E1の端部は、直線経路Pの終点EP側における後進経路E2の端部よりも畦FPに位置していてもよい。そうであれば、後進経路E2を走行中に、苗が植えられた地面を後輪6で踏みつけることを防止できる。
【0031】
田植機1は、第1走行経路R1を走行する際、第1終点EP1に到達すると、前進経路E1に沿って畦FPの手前まで前進する。そして、田植機1は、前進経路E1における畦FP側の端部から後進経路E2に沿って後進する。そして、田植機1は、後進経路E2における第1終点EP1側の端部から第2始点SP2に向けて旋回経路E3に沿って旋回する。
【0032】
図4に示す第2走行経路R2は、連結経路Cとして、第2連結経路C2を有する。第2連結経路C2は、直線経路Pの終点EPと、その隣の直線経路Pの始点SPとを連結する円弧状の旋回経路である。
図3Aに示す第1走行経路R1では、第1連結経路C1の前進経路E1が畦際まで延びるため、図4に示す第2走行経路R2よりも長い直線経路Pを設定することができる。したがって、圃場Fに第1走行経路R1を設定した場合には、圃場Fに第2走行経路R2を設定する場合と比較して、作業領域Wを広く設定することができる。
【0033】
作業領域Wにおける作業を終えた後に作業領域Wの周囲を走行することによって、枕地領域Nに植付作業を行う周回工程が実行されることがある。第1走行経路R1に沿って田植機1を走行させた場合には、第2走行経路R2に沿って田植機1を走行させた場合と比較して、作業領域Wが広いため、周回工程において枕地領域Nを周回する回数を低減することができる。そのため、圃場の全体の農作業に要する時間が短縮される。
【0034】
図5は、田植機1の電気的構成、および、田植機1と通信する無線通信端末100の電気的構成を示すブロック図である。
図5に示すように、田植機1は、走行機体2の動作(前進、後進、停止および旋回等)、および、走行機体2に装着された植付部3の動作(昇降、駆動および停止等)を制御するための制御部4を備える。制御部4には、田植機1の各部を制御するための複数のコントローラがそれぞれ電気的に接続されている。
【0035】
複数のコントローラは、エンジンコントローラ31、車速コントローラ32、操向コントローラ33、昇降コントローラ34およびPTOコントローラ35を含む。
エンジンコントローラ31は、エンジン10の回転数等を制御するものである。エンジンコントローラ31は、エンジン10に設けられる燃料噴射装置としてのコモンレール装置41と電気的に接続されている。コモンレール装置41は、エンジン10の各気筒に燃料を噴射するものである。この場合、エンジン10の各気筒に対するインジェクタの燃料噴射バルブが開閉制御されることによって、燃料供給ポンプによって燃料タンクからコモンレール装置41に圧送された高圧の燃料が各インジェクタからエンジン10の各気筒に噴射され、各インジェクタから供給される燃料の噴射圧力、噴射時期、噴射期間(噴射量)が高精度にコントロールされる。エンジンコントローラ31は、コモンレール装置41を制御することで、エンジン10の回転数等を制御する。エンジンコントローラ31は、コモンレール装置41を制御することで、エンジン10への燃料の供給を停止させ、エンジン10の駆動を停止させることもできる。
【0036】
車速コントローラ32は、トランスミッション27(図1参照)を制御することによって、走行機体2の車速(田植機1の車速でもある)を制御するものである。トランスミッション27には、たとえば可動斜板式の油圧式無段変速装置である変速装置42が設けられている。
車速コントローラ32は、変速装置42の斜板の角度をアクチュエータ(図示せず)によって変更することで、トランスミッション27の変速比を変更する。これにより、所望の車速になるまで走行機体2を減速(加速)させたり、走行機体2を停止させたりできる。変速装置42の斜板の角度の変更速度を調整することによって、走行機体2の減速度合を調整することができる。走行機体2の減速度合を調整することによって、走行機体2が減速し始めてから停止するまでの距離を調整することができる。
【0037】
操向コントローラ33は、自動走行中に前輪5の転舵角を制御するものである。具体的には、ステアリングハンドル8の回転軸(ステアリングシャフト)の中途部には、操向アクチュエータ43が設けられている。操向コントローラ33は、ステアリングハンドル8の回転角が目標転舵角となるように操向アクチュエータ43を制御する。これにより、走行機体2の前輪5の転舵角が制御される。
【0038】
昇降コントローラ34は、植付部3の昇降を制御するものである。昇降コントローラ34は、制御部4から入力された制御信号に基づいて図略の電磁弁を開閉することにより昇降シリンダ15を駆動し、植付部3を適宜に昇降駆動させる。昇降コントローラ34により、植付部3を、植付作業を行わない非作業高さ、および、植付作業を行う作業高さ等の所望の高さで支持することができる。
【0039】
PTOコントローラ35は、PTO軸14の回転を制御するものである。具体的には、田植機1は、PTO軸14への動力の伝達/遮断を切り換えるためのPTOクラッチ45を備えている。この構成で、PTOコントローラ35は、制御部4から入力された制御信号に基づいてPTOクラッチ45を切り換えて、PTO軸14を介して植付部3の植付入力ケース20を回転駆動したり、この回転駆動を停止させたりできる。
【0040】
制御部4には、位置情報算出部49(測位部)が電気的に接続されている。位置情報算出部49には、衛星信号受信用アンテナ46で受信された測位信号が入力される。衛星信号受信用アンテナ46は、衛星測位システム(GNSS: Global Navigation Satellite System)を構成する測位衛星からの信号を受信するものである。位置情報算出部49は、田植機1(厳密には、衛星信号受信用アンテナ46)の位置情報を、たとえば緯度・経度・高度情報として算出する。
【0041】
制御部4には、無線通信部47が電気的に接続されている。無線通信部47は、一例として、無線LANルータ(Wi−Fiルータ)から構成されていてもよい。無線通信部47には、無線通信用アンテナ48が接続されている。制御部4には、操作部11が電気的に接続されている。
制御部4には、慣性計測装置36が電気的に接続されている。慣性計測装置36は、田植機1の姿勢(走行機体2の向き)や加速度等を特定することが可能なセンサユニットである。具体的には、慣性計測装置36は、互いに直交する第1軸、第2軸、および第3軸のそれぞれに対して、角速度センサと加速度センサとを取り付けたセンサ群を備える。
【0042】
詳述すると、慣性計測装置36は、第1軸方向の加速度を検出する第1加速度センサと、第2軸方向の加速度を検出する第2加速度センサと、第3軸方向の加速度を検出する第3加速度センサと、前記第1軸回りの角速度を検出する第1角速度センサと、前記第2軸回りの角速度を検出する第2角速度センサと、前記第3軸回りの角速度を検出する第3角速度センサとを備える。
【0043】
制御部4は、CPUおよびメモリ(ROM、RAM等)を備えたマイクロコンピュータを含む。マイクロコンピュータは、メモリ(ROM)に記憶されている所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能する。機能処理部としては、自動走行制御部51等が挙げられる。
自動走行制御部51は、各コントローラ31〜35を制御することにより、現在設定されている走行経路に沿って田植機1を自動走行させたり、自動走行を一時停止させたり、自動走行を終了させたりする。
【0044】
制御部4には、記憶部50が接続されている。記憶部50は、ハードディスク、不揮発性メモリ等の記憶デバイスから構成されている。
無線通信端末100は、制御部101を含む。制御部101は、CPUおよびメモリ(ROM、RAM等)を備えたマイクロコンピュータを含む。制御部101には、記憶部102、操作表示部103、無線通信部104および無線通信用アンテナ105が接続されている。操作表示部103は、各種データを表示したり、ユーザによる操作を受け付けたりするものである。操作表示部103は、たとえば、タッチパネル式ディプレイによって構成されている。記憶部102は、ハードディスク、不揮発性メモリ等の記憶デバイスから構成されている。
【0045】
制御部101は、経路生成部110、表示制御部111および自動走行監視部112を含む。経路生成部110は、田植機1の自動走行に必要な走行経路Rを生成する。経路生成部110は、特定条件が成立しなければ田植機1の自動走行が停止されるように設定された第1走行経路R1と、特定条件を田植機1の自動走行の要件としない第2走行経路R2とを選択的に生成できるように構成されている。特定条件とは、たとえば、第1連結路C1に沿って畦際を自動走行している間、ユーザが無線通信端末110に備えられた操作表示部103にタッチ操作を行うことである。
【0046】
表示制御部111は、操作表示部103の表示内容を制御する。表示内容としては、走行経路Rを生成するために必要な情報を経路生成部110に与えるために、ユーザがタッチ操作可能な経路生成条件設定画面(後述する図6A図6Hに示す画面)や、田植機1が自動走行する際の様子を示す走行画面(後述する図7A図7Dに示す画面)等が挙げられる。
【0047】
以下では、操作表示部103に表示される経路生成条件設定画面と、走行経路Rの生成方法について説明する。
図6A図6Hは、操作表示部103に表示される経路生成画面を示す図である。走行経路Rを生成するために、図6Aに示すトップ画面、図6Bに示す圃場選択画面、図6Cに示す圃場領域選択画面、図6Dに示す作業車両選択画面、図6Eに示す作業態様設定画面、図6Fに示す植付方法設定画面、図6Gに示す設定確認画面、および図6Hに示すパス生成結果画面がこの順番で表示される。
【0048】
表示制御部111は、電源投入後またはアプリケーション起動後に、図6Aに示すトップ画面を操作表示部103に表示させる。トップ画面では、画面上端側の上部表示領域60とそれよりも画面下方側の下部表示領域61とに分割されている。上部表示領域60については、トップ画面よりも後に表示される各種画面(図6B図6H)においても共通の固定表示画面となっている。下部表示領域61は、選択操作可能な操作用画像62をユーザが操作することで、異なる表示内容が表示される非固定表示領域である。
【0049】
上部表示領域60の左側端部には、「地図へ」および「ヘルプ」の文字がそれぞれ描かれた2つの操作用画像62が表示されている。上部表示領域60の右側端部には、「GNSS」および「MENU」の文字がそれぞれ描かれた2つの操作用画像62が表示される。上部表示領域60中央部には、下部表示領域61に現在どのような画面が表示されているかが表示される。
【0050】
図6Aに示すトップ画面の下部表示領域61には、「ほ場登録」、「作業機登録」、「パス生成」、「登録情報編集/削除」、「作業履歴」、「各種設定」および「アプリケーションを終了する」の文字がそれぞれ描かれた7つの操作用画像62が表示されている。
「ほ場登録」の文字が描かれた操作用画像62を選択操作することで、新たな圃場Fの情報を登録することができる。「ほ場登録」が描かれた操作用画像62の下方には、現在登録されている圃場Fの数が表示されている。「作業機登録」の文字が描かれた操作用画像62を選択操作することで、新たな田植機等の作業機の情報を登録することができる。「作業機登録」の文字が描かれた操作用画像62の下方には、現在登録されている作業機の数が表示されている。
【0051】
圃場Fおよび作業機が少なくとも一つ以上登録されている場合に、「パス生成」の文字が描かれた操作用画像62がタッチ操作可能となる。「パス生成」の文字が描かれた操作用画像62が操作されると、表示制御部111は、図6Aに示すトップ画面を図6Bに示す圃場選択画面に遷移させる。
図6Bに示す圃場選択画面は、走行経路Rを生成した圃場Fを選択するための画面である。圃場選択画面では、下部表示領域61が、下部左側表示領域61Aと下部右側表示領域61Bとに分割されている。下部左側表示領域61Aには、登録された複数の圃場Fが含まれる地図情報画像63が表示される。
【0052】
この実施形態では、圃場Fが7つ登録されており、地図情報画像63には、圃場F1〜F7が表示される。田植機等の作業機が農作業を前回行った圃場F(この実施形態では圃場F2)には、所定のマーク(ピン画像)64が表示される。下部左側表示領域61Aの上端には、走行経路を生成したい圃場Fの選択をユーザに促す旨の選択促進画像64が表示される。
【0053】
下部右側表示領域61Bには、無線通信端末100に記憶されている圃場情報を示す圃場情報画像65の一覧が表示される。圃場情報画像65は、「距離順」、「名前順」および「登録順」等の文字が描かれた操作用画像62が選択操作されることで、操作された順番に並び替えて表示される。圃場選択画面においてユーザが特定の圃場F(この実施形態では圃場F3)を選択すると、選択された圃場Fは、他の圃場Fと識別可能に表示される。たとえば、選択された圃場Fは、枠の色が変えられて破線で囲まれる。選択された圃場Fの圃場情報を示す操作用画像62も、他の操作用画像62と識別可能に表示される。たとえば、選択された圃場Fの圃場情報を示す操作用画像62は、枠の色が変えられて太線にて囲まれる。
【0054】
「戻る」の文字が描かれた操作用画像62が操作されると、表示制御部111は、図6Bに示す圃場選択画面を、一つ前の画面(ここでは、図6Aに示すトップ画面)に遷移させる。「次へ」の文字が描かれた操作用画像62が操作されると、表示制御部111は、図6Bに示す圃場選択画面を、次の画面(ここでは、図6Cに示す圃場領域選択画面)に遷移させる。「戻る」および「次へ」の操作用画像62の役割については、以下で説明するが画面においても同様である。
【0055】
図6Cに示す圃場領域選択画面は、圃場F内に作業領域Wを設定するための画面である。圃場領域選択画面においても、図6Bに示す圃場選択画面と同様に、下部表示領域61が、下部左側表示領域61Aと下部右側表示領域61Bとに分割されている。
下部右側表示領域61Bの表示内容は、図6Bに示す圃場選択画面と同じ構成である。下部左側表示領域61Aには、図6Bに示す圃場選択画面で選択された圃場F(この実施形態では圃場F3)を拡大した地図情報画像63が表示される。下部左側表示領域61Aの上端には、作業開位置位置(経路最始点SS)、終了位置(経路最終点EE)、作業方向の選択をユーザに促す旨の選択促進画像66が表示される。
【0056】
図6Dに示す作業車両選択画面は、走行経路Rで植付作業を行う田植機1(作業車両)を選択するための画面である。作業車両選択画面においても、図6Bに示す圃場選択画面と同様に、下部表示領域61が、下部左側表示領域61Aと下部右側表示領域61Bとに分割されている。
下部右側表示領域61Bには、無線通信端末100に記憶されている作業車両情報を示す作業車両情報画像67の一覧が表示される。作業車両情報画像67は、「名前順」および「登録順」等の操作用画像62が選択操作されることで、操作された順番に並び替えて表示される。作業車両選択画面においてユーザが特定の作業車両情報画像67を選択すると、他の作業車両情報画像67と識別可能に表示される。たとえば、選択された作業車両情報画像67は、枠の色が変えられて太線で囲まれる。特定の作業車両情報画像67が選択されると、下部左側表示領域61Aに、選択された作業車両の詳細情報が表示される。
【0057】
図6Eに示す作業態様設定画面は、田植機1の作業態様を設定するための画面である。作業態様としては、たとえば、縦取量、横送り量、株間、植付深さ等が挙げられる。作業態様設定画面の下部表示領域61には、作業態様が表示される。下部表示領域61には、マット数(苗マットの数量)、品種、葉齢、天候等の各種条件を考慮した作業態様の推奨設定が表示される。ユーザは、「変更」の文字が描かれた操作用画像62をタッチ操作して、各種条件および作業態様を変更することができる。
【0058】
図6Fに示す植付方法設定画面は、植付方法を選択するための画面である。植付方法としては、たとえば、枕地領域Nに進入した田植機1をすぐに180°旋回させる田植機1を180°旋回させる通常旋回を用いる通常植付方法と、畦際まで植え付けをした後、後進してから田植機1を180°旋回させる畦際植付方法とが挙げられる。
植付方法設定画面の下部表示領域61には、植付方法選択用画像68が複数(この実施形態では2つ)表示される。下部表示領域61における左側部分には、畦際植付方法を選択するための畦際植付選択用画像68aが表示される。下部表示領域61において畦際植付選択用画像68aよりも下側の部分には、注意喚起画像69が表示される。注意喚起画像69は、田植機1を畦際で走行(旋回)させる際には、ユーザが継続ボタン83のタッチ操作を行う必要である旨(特定条件を満たす必要がある旨)のメッセージを含む画像である。下部表示領域61における右側部分には、通常植付方法を選択するための通常旋回選択用画像68bが表示される。
【0059】
植付方法設定画面においてユーザが特定の植付方法選択用画像68(この実施形態では、畦際植付選択用画像68a)を選択すると、選択された植付方法選択用画像68は、他の植付方法選択用画像68と識別可能に表示される。たとえば、選択された植付方法選択用画像68は、枠の色が変えられて太線で囲まれる。
図6Gに示す設定確認画面は、図6B図6Gの画面で設定した内容を確認するための画面である。設定確認画面の下部表示領域61には、図6B図6Gの画面で設定した内容が表示される。具体的には、「作業車両設定」、「ほ場領域」、「作業態様」および「植付方法設定」を示す欄が表示される。各欄に設けられた「編集」の文字が描かれた操作用画像62を操作することで、対応する設定を編集することができる。
【0060】
下部表示領域61の下端に設けられた「パスを生成する」の文字が描かれた操作用画像62をタッチ操作することで、この設定内容に基づいて、制御部101の経路生成部110が走行経路Rを生成する。詳しくは、図6Fに示す植付方法設定画面において、ユーザが畦際植付選択用画像68aを選択した場合には、経路生成部110は、第1走行経路R1を生成する。図6Fに示す植付方法設定画面において、ユーザが通常旋回選択用画像68bを選択した場合には、経路生成部110は、第2走行経路R2を生成する。このように、操作表示部103は、ユーザが第1走行経路R1(第1連結経路C1)および第2走行経路R2(第2連結経路C2)のいずれを経路生成部110に生成させるかを選択できる選択画面(植付方法設定画面)を表示部の一例として機能している。走行経路Rが生成されると、表示制御部111は、図6Gの設定確認画面を、図6Hに示すパス生成結果に遷移する。
【0061】
図6Hに示すパス生成結果画面では、下部表示領域61が、下部左側表示領域61Aと下部右側表示領域61Bとに分割されている。下部左側表示領域61Aには、圃場Fを示す圃場画像70が表示される。圃場画像70には、経路生成部110によって生成された走行経路Rが描かれている。
下部右側表示領域61Bの中央部には、圃場画像70中の各部の説明が表示される。詳しくは、圃場画像70中には、作業領域Wを示す作業領域画像71、直線経路Pを示す自動作業パス画像72、連結経路Cを示す自動旋回パス画像73、田植機1の現在位置を示す作業車両位置画像74、経路最始点SSを示す開始位置画像75、および、経路最終点EEを示す終了位置画像76が表示されている。図6Hでは、第1走行経路R1が選択されたときの圃場画像70が示されている。また、自動旋回パス画像73が第1連結経路C1を示している。
【0062】
「このパスを転送する」の文字が描かれた操作用画像62をタッチ操作することによって、経路生成部110によって生成された走行経路Rに関する情報が、無線通信端末100から田植機1に送信される。
以下では、操作表示部103に表示される走行画面と、走行画面の操作方法について説明する。
【0063】
図7A図7Dは、操作表示部103に表示される走行画面を示す図である。走行画面は、経路生成部110によって生成された走行経路Rに関する情報が、無線通信端末100から田植機1に発信された後に、操作表示部103に表示される。図7A図7Dに示す走行画面は、経路生成部110によって第1走行経路R1が生成された場合の例を示している。
【0064】
図7A図7Dに示す走行画面は、経路生成条件設定画面と同様に、上端側の上部表示領域60とそれよりも画面下方側の下部表示領域61とに分割されている。下部表示領域61の中央には、圃場画像70が表示される。
図7Aは、自動走行開始前の走行画面である。下部表示領域61における上端には、走行開始ボタン80と、走行停止ボタン81とが表示される。
【0065】
走行開始ボタン80は、田植機1の自動走行を開始させるためにタッチ操作される画像である。ユーザが走行開始ボタン80をタッチ操作すると、無線通信部104から、走行開始信号が発信される。走行開始信号は、田植機1に自動走行の開始させるための信号である。田植機1が走行開始信号を受信すると、制御部4の自動走行制御部51が田植機1の自動走行を開始させる。
【0066】
走行停止ボタン81は、エンジン10を停止させて田植機1の自動走行を停止させるためにタッチ操作される画像である。ユーザが走行停止ボタン81をタッチ操作すると、無線通信部104から停止信号が発信される。停止信号は、自動走行を停止させるための信号である。田植機1が停止信号を受信すると、制御部4の自動走行制御部51がエンジン10を停止させて田植機1の自動走行を停止させる。
【0067】
ユーザが田植機1を移動させると、それに伴って走行画面の作業車両位置画像74が移動する。図7Aに示すように田植機1の自動走行を開始するための自動走行開始条件が満たされると、走行開始ボタン80がタッチ操作可能な状態となる。自動走行開始条件とは、たとえば、田植機1が経路最始点SSから所定距離範囲内に位置しており、田植機1の走行機体2の向きが進行方向に対して所定角度範囲内に収まっていることである。所定角度範囲とは、経路最始点SSから第1終点EP1に向かう方向を含む角度範囲である。すなわち、所定角度範囲には経路最始点SSから第1終点EP1に向かう方向だけでなく、走行機体2の向きが経路最始点SSから第1終点EP1に向かう方向から所定角度傾いた方向が含まれる。自動走行が開始されると、田植機1は、直線経路P(第1直線経路P1)に沿って走行する。
【0068】
図7Bは、自動走行開始後の走行画面である。自動走行が開始されると、自動走行の開始前に走行開始ボタン80(図7A参照)が表示されていた部分には、一時停止ボタン82が表示されている。
一時停止ボタン82は、エンジンを停止させることなく田植機1の自動走行を一時的に停止させるためにタッチ操作される画像である。ユーザが一時停止ボタン82をタッチ操作すると、無線通信部104から一時停止信号が発信される。田植機1が一時停止信号を受信すると、制御部4の自動走行制御部51がエンジン10を起動させたまま田植機1の自動走行を一時停止させる。
【0069】
直線経路Pにおいて田植機1が既に走行した部分に対応する箇所には、田植機1が既に走行したことを示す走行済画像77が表示されている。
図7Cは、田植機1が前進経路E1を前進して畦FPに接近したときの走行画面である。田植機1が畦FPに接近したときの走行画面には、継続ボタン83および警告画像84を表示されている。
【0070】
「田植機1が畦FPに接近した」とは、たとえば、田植機1が畦FPと第1終点EP1との間に設けられた接近位置に到達したことである。「田植機1が畦FPに接近した」とは、田植機1が第1終点EP1を通過してから所定の表示開始時間が経過されたことであってもよい。この表示開始時間は、田植機1の車速にかかわらず一定であってもよいし、田植機1の車速に応じて可変であってもよい。
【0071】
継続ボタン83は、田植機1の自動走行および農作業を継続させるためにタッチ操作される画像である。継続ボタン83は、下部表示領域61において圃場画像70よりも下側の部分に表示される。
警告画像84は、下部表示領域61において圃場画像70よりも上側の部分に表示される。警告画像84は、田植機1が畦FPに接近した旨と、作業(自動走行)を継続するためには継続ボタン83をタッチ操作し続ける必要がある旨(特定条件の成立が必要である旨)とを表示する画像である。ユーザは、警告画像84の表示によって、特定条件が必要である旨を知ることができる。操作表示部103は、特定条件の成立が必要である旨をユーザに報知する報知部の一例である。
【0072】
図7Dは、田植機1が後進経路E2を後進している状態を示す図である。田植機1が後進経路E2に沿って後進を開始すると、走行画面から継続ボタン83および警告画像84が消去される。
自動走行監視部112は、畦際を走行する田植機1の制御部4の自動走行制御部51や無線通信端末100の制御部101の操作表示部103に各種指令を付与することによって、田植機1の自動走行を監視する。自動走行監視部112は、走行画面の表示内容を表示制御部111の代わりに制御する場合がある。
【0073】
以下では、自動走行監視部112の機能について詳細に説明する。
第1走行経路R1を田植機1が畦FPに接近すると、自動走行監視部112は、継続ボタン83および警告画像84を操作表示部103に同時に表示させる。田植機1の後進が開始されるまでの間タッチ操作が継続された場合には、自動走行監視部112は、操作表示部103から継続ボタン83および警告画像84を操作表示部103から消去する。
【0074】
継続ボタン83および警告画像84が表示されてから所定時間が経過しても継続ボタン83のタッチ操作が開始されない場合には、自動走行監視部112は、一時停止信号を発信し、自動走行制御部51に田植機1を一時停止させる。
継続ボタン83のタッチ操作が開始された場合であっても、田植機1の後進が開始されるまでの間タッチ操作が継続されなかった場合には、自動走行監視部112は、一時停止信号を発信する。田植機1が一時停止した場合であっても、タッチ操作が開始され、再開必要時間が経過するまでの間そのタッチ操作が継続されれば、自動走行監視部112は、走行再開信号を発信する。走行再開信号は、田植機1に自動走行を再開させるための信号である。田植機1が走行再開信号を受信すると、自動走行制御部51が田植機1の自動走行を再開させる。
【0075】
次に、自動走行監視部112が行う自動走行監視制御の詳細について説明する。図8は、自動走行監視部112による自動走行監視制御の一例を示すフローチャートである。
まず、自動走行監視部112は、田植機1の自動走行が開始されたか否かを判定する(ステップS1)。田植機1の自動走行が開始されたか否かは、たとえば、田植機1に向けて走行開始信号が発信されたか否かに基づいて判定される。田植機1の自動走行が開始されていない場合には(ステップS1:NO)、自動走行監視部112は、ステップS1に戻る。
【0076】
田植機1の自動走行が開始された場合には(ステップS1:YES)、自動走行監視部112は、田植機1が畦FPに接近したか否かを判定する(ステップS2)。田植機1が畦FPに接近していない場合には(ステップS2:NO)、自動走行監視部112は、ステップS2に戻る。
田植機1が畦FPに接近した場合には(ステップS2:YES)、自動走行監視部112は、操作表示部103に、継続ボタン83および警告画像84を表示させる(ステップS3)。
【0077】
継続ボタン83および警告画像84が表示されると、自動走行監視部112は、継続ボタン83のタッチ操作が開始(ON)されたか否かを判定する(ステップS4)。継続ボタン83のタッチ操作が開始されない場合には(ステップS4:NO)、自動走行監視部112は、警告画像84の表示が開始されてから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS5)。警告画像84と継続ボタン83は同時に表示されるので、警告画像84が表示されるタイミングは、継続ボタン83が表示されるタイミングである。
【0078】
警告画像84の表示から所定時間が経過していない場合には(ステップS5:NO)、自動走行監視部112は、ステップS4に戻る。警告画像84の表示が開始されてから所定時間が経過するまでの間に継続ボタン83のタッチ操作が開始された場合には、(ステップS4:YES)、自動走行監視部112は、継続ボタン83のタッチ操作が継続されたか否かを判定する(ステップS6)。継続ボタン83のタッチ操作が継続されている場合には(ステップS6:NO)、自動走行監視部112は、田植機1が後進経路E2で後進を開始したか否かを判定する(ステップS7)。
【0079】
田植機1の後進が開始されない場合には(ステップS7:NO)、自動走行監視部112は、ステップS6に戻る。
継続ボタン83のタッチ操作が継続されている間に田植機1が後進経路E2で後進を開始した場合には(ステップS7:YES)、自動走行監視部112は、継続ボタン83および警告画像84を操作表示部103から消去する(ステップS8)。操作表示部103から継続ボタン83および警告画像84が消去されると、自動走行監視部112は、ステップS2に戻る。
【0080】
ステップS5において、継続ボタン83がタッチ操作されることなく警告画像84の表示が開始されてから所定時間が経過した場合や(ステップS5:YES)、ステップS7において、田植機1が後進を開始する前に継続ボタン83のタッチ操作が解除(OFF)された場合には(ステップS7:YES)、自動走行監視部112は、田植機1に向けて一時停止信号を発信する(ステップS9)。
【0081】
ステップS6において一時停止信号が発信されると、自動走行監視部112は、継続ボタン83のタッチ操作が開始されるか否かを判定する(ステップS10)。ステップS10において継続ボタン83のタッチ操作が開始されない場合には(ステップS10:NO)、自動走行監視部112は、ステップS10に戻る。
ステップS10において継続ボタン83のタッチ操作が開始されると(ステップS10:YES)、自動走行監視部112は、時間の計測を開始(タイムスタート)する(ステップS11)。タイムスタート後、自動走行監視部112は、継続ボタン83のタッチ操作が解除(OFF)されたか否かを判定する(ステップS12)。継続ボタン83のタッチ操作が解除されない場合には(ステップS12:NO)、自動走行監視部112は、タイムスタートから予め定められた再開必要時間が経過(タイムアップ)したか否かを判定する(ステップS13)。タイムアップしていない場合には(ステップS13:NO)、自動走行監視部112は、ステップS12に戻る。
【0082】
ステップS13において、タイムアップしたと判定された場合には(ステップS13:YES)、すなわち、継続ボタン83のタッチ操作が再開必要時間が経過するまでの間継続された場合には、自動走行監視部112は、田植機1に向けて走行再開信号を発信する(ステップS14)。走行再開信号が発信されると、自動走行監視部112は、ステップS6に戻る。
【0083】
ステップS13においてタイムアップする前に継続ボタン83のタッチ操作が解除された場合には(ステップS12:YES)、再開必要時間の計測が中止され計測時間が零に(タイムリセット)される(ステップS15)。タイムリセットされると、自動走行監視部112は、ステップS10に戻る。
なお、第2走行経路R2における田植機1の自動走行は、継続ボタン83のタッチ操作を要件としない。そのため、経路生成部110が第2走行経路R2を生成した場合には、田植機1の位置にかかわらず、操作表示部103には継続ボタン83が表示されない。また、田植機1が第2走行経路R2を自動走行する際には、自動走行監視部112による自動走行監視制御が実行されない。
【0084】
この実施形態の自動走行システムでは、経路生成部110は、田植機1が畦際を走行する際に継続ボタン83のタッチ操作が行われなければ(特定条件が成立していなければ)田植機1の自動走行が停止される第1走行経路R1と、継続ボタン83のタッチ操作を自動走行の要件としない第2走行経路R2とを選択的に生成することができる。つまり、ユーザの希望に応じて、枕地領域Nにおける田植機1の走行形態が異なる走行経路Rを選択的に生成することができる。
【0085】
この実施形態の自動走行システムでは、第1走行経路R1および第2走行経路R2のいずれを経路生成部110に生成させるかを選択できる植付方法設定画面(選択画面)が操作表示部103に表示される。そして、操作表示部103には、畦際(前進経路E1における畦FP側の端部付近)で田植機1を自動走行させるためには継続ボタン83のタッチ操作が必要な旨の注意喚起画像69が表示される。
【0086】
この構成によれば、ユーザは、走行経路Rの生成時に、特定条件の成立の要否を知ることができる。そのため、ユーザは、第1走行経路R1を選択した場合には、自動走行中の特定条件の成立に適切に注意を払うことができ、第2走行経路R2を選択した場合には、自動走行中の特定条件の成立に注意を払う手間を省くことができる。したがって、田植機1を自動走行させる際のユーザの負担を低減することができる。
【0087】
この実施形態の自動走行システムでは、第1走行経路R1の前進経路E1を自動走行中の田植機1が畦FPに接近したときに特定条件を満たさない場合には、自動走行監視部112が、自動走行制御部51に田植機1の自動走行を停止させる。前進経路E1における畦FP側の端部に近づいたときにユーザが継続ボタン83をタッチ操作し続けていなければ、田植機1の自動走行が停止される。そのため、自動走行中の田植機1が畦FPに近づいたことにユーザが気付かない場合に、田植機1の自動走行を強制的に停止させることができる。したがって、ユーザによる監視の下で田植機1に畦際を走行させることができるので、畦FPへの田植機1の衝突を抑制することができる。
【0088】
一方、田植機1が第2走行経路R2を自動走行する際には、田植機1が畦際まで近づかないので、田植機1の一時停止に煩わされることなく、田植機1をスムーズに自動走行させることができる。
また、この実施形態の自動走行システムでは、田植機1が畦FPに接近した際に、継続ボタン83のタッチ操作が必要である旨を自動走行監視部112がユーザに報知する。そして、報知後に所定時間が経過しても継続ボタン83のタッチ操作が行われない場合には、自動走行監視部112は、自動走行制御部51に田植機1の自動走行を停止させる。
【0089】
この構成によれば、ユーザは、田植機1の自動走行中に継続ボタン83のタッチ操作が必要なタイミングを、操作表示部103による警告画像84の表示によって知ることができる。したがって、自動走行が強制的に停止される頻度を低減することができるので、田植機1を走行経路Rに沿ってスムーズに自動走行させることができる。しかも、所定時間が経過しても継続ボタン83のタッチ操作が開始されない場合には田植機1の自動走行が停止されるので、ユーザが操作表示部103に表示された警告画像84を認識し損なった場合であっても、第1連結経路C1における田植機1の自動走行を強制的に停止させることができる。そのため、田植機1を自動走行させる際のユーザの負担を低減することができる。
【0090】
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、さらに他の形態で実施することができる。
上述の実施形態では、自動走行監視部112は、田植機1が後進経路E2で後進を開始した場合に継続ボタン83および警告画像84を消去するとした。しかし、上述した実施形態とは異なり、田植機1が旋回経路E3で旋回を開始した場合に自動走行監視部112が継続ボタン83および警告画像84を消去するとしてもよい。また、田植機1が旋回経路E3で旋回し終えた場合に自動走行監視部112が継続ボタン83および警告画像84を消去するとしてもよい。
【0091】
また、上述の実施形態では、操作表示部103に表示される継続ボタン83がタッチ操作されることを特定条件とした。しかしながら、特定条件は、継続ボタン83のタッチ操作に限られない。たとえば、無線通信端末100に設けられた把持センサがユーザによる無線通信端末100の把持を検出していることを特定条件としてもよい。あるいは、無線通信端末100とは別に設けられたリモコン(図示せず)の操作を特定条件としてもよい。リモコンは、たとえば、走行停止信号を発信することができる緊急停止用リモコンである。
【0092】
また、走行経路Rを走行し終えた後に、枕地領域Nを走行する周回工程においても、田植機1が自動走行してもよい。この場合、周回工程が開始されてから終了するまでの間、自動走行監視部112が継続ボタン83および警告画像84を操作表示部103に表示する。
また、上述の実施形態では、操作表示部103が報知部の一例であるとした。しかし、上述の実施形態とは異なり、報知部として、特定条件の成立が必要である旨の警告音を発するスピーカが無線通信端末100に設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0093】
1 :田植機(自動走行システム)
51 :自動走行制御部
100 :無線通信端末(自動走行システム)
103 :操作表示部(表示部、報知部)
110 :経路生成部
111 :表示制御部
112 :自動走行監視部
C :連結経路
C1 :第1連結経路
C2 :第2連結経路
E1 :前進経路
E2 :後進経路
E3 :旋回経路
EP1 :第1終点
EP2 :第2終点
F :圃場
FP :畦
N :枕地領域
P1 :第1直線経路
P2 :第2直線経路
R :走行経路
R1 :第1走行経路
R2 :第2走行経路
SP1 :第1始点
SP2 :第2始点
W :作業領域(内部領域)
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図7A
図7B
図7C
図7D
図8