特開2019-169088(P2019-169088A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-169088(P2019-169088A)
(43)【公開日】2019年10月3日
(54)【発明の名称】情報収集システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/02 20120101AFI20190906BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20190906BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20190906BHJP
【FI】
   G06Q50/02
   H04Q9/00 311J
   H04M11/00 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-58407(P2018-58407)
(22)【出願日】2018年3月26日
(71)【出願人】
【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087701
【弁理士】
【氏名又は名称】稲岡 耕作
(74)【代理人】
【識別番号】100086391
【弁理士】
【氏名又は名称】香山 秀幸
(74)【代理人】
【識別番号】100110799
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 温道
(74)【代理人】
【識別番号】100206704
【弁理士】
【氏名又は名称】西尾 明洋
(72)【発明者】
【氏名】村田 想介
【テーマコード(参考)】
5K048
5K201
5L049
【Fターム(参考)】
5K048BA34
5K048BA42
5K048EB11
5K048EB12
5K048FC03
5K201BA02
5K201CC01
5K201CC02
5K201CC04
5K201DC02
5K201EA05
5K201EA07
5K201EB07
5K201EC06
5K201ED04
5K201ED05
5K201ED09
5L049CC01
(57)【要約】
【課題】作業車両に関する車両情報を収集する情報収集システムにおいて、サンプリング間隔が互いに異なる2種類の時系列情報の関係性を容易に把握することができる情報収集システムを提供する。
【解決手段】車両端末3の第1情報取得処理部25が、第1サンプリング間隔毎の車両情報に識別情報および車両側時刻情報が付加された情報を、第1時系列情報として、情報収集端末5に送信する。車両端末3の第2情報取得処理部26は、第2サンプリング間隔毎の車両情報を第2時系列情報として無線通信端末5に送信する。無線通信端末4は、作業車両2が自動走行したときの第2サンプリング間隔毎の車両情報に端末側時刻情報が付加された情報を第3時系列情報として、情報収集端末5に送信する第3情報取得処理部を有する。情報収集端末5が、識別情報に基づいて、第1時系列情報および第3時系列情報を照合する情報照合処理部48を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圃場内で作業しながら自動走行する作業車両に搭載された車両端末と、前記作業車両の自動走行時に前記車両端末と通信する無線通信端末と、前記車両端末および前記無線通信端末から前記作業車両に関する情報である車両情報を収集する情報収集端末とを含み、
前記車両端末が、前記車両情報を所定の時間間隔で検出する車両情報検出部と、前記車両情報検出部によって検出された前記車両情報を第1サンプリング間隔で抽出し、前記第1サンプリング間隔毎の前記車両情報に、前記作業車両が自動走行していたか否かを識別する識別情報および車両側時刻情報が付加された情報を、第1時系列情報として、前記情報収集端末に送信する第1情報取得処理部と、前記車両情報検出部によって検出された前記車両情報を、前記第1サンプリング間隔とは異なる時間間隔である第2サンプリング間隔で抽出し、前記第2サンプリング間隔毎の前記車両情報を、第2時系列情報として、前記無線通信端末に送信する第2情報取得処理部とを有し、
前記無線通信端末が、前記第2情報取得処理部から送信される前記第2時系列情報から、前記作業車両が自動走行したときの前記車両情報のみを取得し、取得した前記第2サンプリング間隔毎の前記車両情報に端末側時刻情報が付加された情報を第3時系列情報として、前記情報収集端末に送信する第3情報取得処理部を有し、
前記情報収集端末が、前記識別情報に基づいて、前記第1時系列情報および前記第3時系列情報を照合する情報照合処理部を有する、情報収集システム。
【請求項2】
前記情報照合処理部は、前記識別情報と前記作業車両の自動走行の通算回数を表す回数情報とに基づいて、前記第1時系列情報および前記第3時系列情報を照合する、請求項1に記載の情報収集システム。
【請求項3】
前記車両端末から前記無線通信端末へ前記第2時系列情報を送信するときの通信速度が、前記車両端末から前記情報収集端末へ前記第1時系列情報を送信するときの通信速度よりも速く、
単位時間当たりに送信される前記第2時系列情報のデータ量が、単位時間当たりに送信される前記第1時系列情報のデータ量よりも大きい、請求項1または2に記載の情報収集システム。
【請求項4】
前記車両情報検出部は、測位衛星から取得した衛星信号に基づいて前記作業車両の位置情報を検出し、かつ、基準局から取得した補正信号に基づいて前記位置情報を補正することができる位置情報検出部を含み、
前記第1時系列情報の前記車両情報には、前記衛星信号に基づいて検出された前記位置情報が含まれ、
前記第2時系列情報の前記車両情報には、前記補正信号に基づいて補正された前記位置情報が含まれる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の情報収集システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報収集システムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、作業車両から遠隔サーバに送信される作業車両の稼働情報が稼働履歴として遠隔サーバに記憶され、この稼働履歴が作業前点検項目の選択等に利用される遠隔監視システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−76123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の遠隔監視システムでは、作業車両に搭載された車両端末は、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波を受信するため、高精度な時刻情報を取得できる。一方、車両端末は、公衆回線網を介して遠隔サーバに接続されているので、車両端末から遠隔サーバに送信できるデータ量が比較的小さい。そのため、車両端末から遠隔サーバに送信されるデータ量を、電話回線網を介して送信可能な程度にするために、稼働情報のサンプリング間隔を長く設定する必要がある。これでは、詳細な稼働情報を遠隔サーバに記憶させることができないおそれがある。
【0005】
そこで、車両端末と無線通信可能な無線通信端末を用いることが考え得る。車両端末と遠隔サーバとの間に無線通信端末を介することで、サンプリング間隔が短い稼働情報を車両端末から遠隔サーバに送信することができる。しかしながら、無線通信端末を介して遠隔サーバに送信される稼働情報に設定される時刻情報は、公衆回線網を介して遠隔サーバに送信される稼働情報に設定される時刻情報に対してずれている可能性がある。そこで、時刻情報のずれを補正し、サンプリング間隔が互いに異なるこれら2種類の稼働情報を統合することができれば、正確な時刻情報設定された詳細な稼働情報が得られる。そのためには、サンプリング間隔が互いに異なる2種類の稼働情報を統合する前に、これらの2種類の稼働情報の対応関係を把握する必要がある。
【0006】
このような課題は、稼働情報だけでなく、作業車両の位置情報を遠隔サーバに記憶させる際にも発生する。すなわち、このような課題は、稼働情報および位置情報を含む車両に関する情報である車両情報を遠隔サーバに記憶させる際にも発生する。
そこで、この発明の主たる目的は、作業車両に関する車両情報を収集する情報収集システムにおいて、サンプリング間隔が互いに異なる2種類の時系列情報の関係性を容易に把握することができる情報収集システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の一実施形態は、圃場内で作業しながら自動走行する作業車両に搭載された車両端末と、前記作業車両の自動走行時に前記車両端末と通信する無線通信端末と、前記車両端末および前記無線通信端末から前記作業車両に関する情報である車両情報を収集する情報収集端末とを含み、前記車両端末が、前記車両情報を所定の時間間隔で検出する車両情報検出部と、前記車両情報検出部によって検出された前記車両情報を第1サンプリング間隔で抽出し、前記第1サンプリング間隔毎の前記車両情報に、前記作業車両が自動走行していたか否かを識別する識別情報および車両側時刻情報が付加された情報を、第1時系列情報として、前記情報収集端末に送信する第1情報取得処理部と、前記車両情報検出部によって検出された前記車両情報を、前記第1サンプリング間隔とは異なる時間間隔である第2サンプリング間隔で抽出し、前記第2サンプリング間隔毎の前記車両情報を、第2時系列情報として、前記無線通信端末に送信する第2情報取得処理部とを有し、前記無線通信端末が、前記第2情報取得処理部から送信される前記第2時系列情報から、前記作業車両が自動走行したときの前記車両情報のみを取得し、取得した前記第2サンプリング間隔毎の前記車両情報に端末側時刻情報が付加された情報を第3時系列情報として、前記情報収集端末に送信する第3情報取得処理部を有し、前記情報収集端末が、前記識別情報に基づいて、前記第1時系列情報および前記第3時系列情報を照合する情報照合処理部を有する、情報収集システムを提供する。
【0008】
この構成によれば、情報収集端末には、第1サンプリング間隔毎の車両情報を含む第1時系列情報と、第2サンプリング間隔毎の車両情報を含む第3時系列情報とが送信される。
第1時系列情報には、作業車両が自動走行していたか否かを識別するための識別情報が含まれている。第3時系列情報には、作業車両が自動走行をしたときの車両情報が含まれており、作業車両が自動走行していないときの車両情報は含まれない。そのため、識別情報を参照しながら第1時系列情報と第3時系列情報とを照合すれば、第1系列情報に含まれる車両側時刻情報と第3時系列情報に含まれる端末側時刻情報との間にずれが生じている場合であっても、両時刻情報のパターンの比較等から、車両情報のサンプリング間隔が互いに異なる第1時系列情報と第3時系列情報との対応関係を容易に把握することができる。
【0009】
時刻情報のパターンとは、自動走行の期間の長さや、自動走行の開始時刻から一つ前の自動走行の終了時刻までの期間の長さや、自動走行の終了時刻から一つ後の自動走行の開始時刻までの期間の長さ等によって構成される時間パターンのことである。
この発明の一実施形態では、前記情報照合処理部は、前記識別情報と前記作業車両の自動走行の通算回数を表す回数情報とに基づいて、前記第1時系列情報および前記第3時系列情報を照合する。
【0010】
この構成によれば、両時刻情報のパターンの比較を行うまでもなく、回数情報が一致する第1系列情報と第3時系列情報とを選択するだけで、第1時系列情報と第3時系列情報との対応関係を容易に把握することができる。
この発明の一実施形態では、前記車両端末から前記無線通信端末へ前記第2時系列情報を送信するときの通信速度が、前記車両端末から前記情報収集端末へ前記第1時系列情報を送信するときの通信速度よりも速く、単位時間当たりに送信される前記第2時系列情報のデータ量が、単位時間当たりに送信される前記第1時系列情報のデータ量よりも大きい。
【0011】
この構成によれば、単位時間当たりのデータ量が比較的大きい第2時系列情報を、比較的速い通信速度で、車両端末から無線通信端末へ送信することができる。そのため、ユーザは、圃場内で作業車両を自動走行させながら、車両端末から無線通信端末に第2時系列情報を滞りなく送信することができる。
この発明の一実施形態では、前記車両情報検出部は、測位衛星から取得した衛星信号に基づいて前記作業車両の位置情報を検出し、かつ、基準局から取得した補正信号に基づいて前記位置情報を補正することができる位置情報検出部を含む。そして、前記第1時系列情報の前記車両情報には、前記衛星信号に基づいて検出された前記位置情報が含まれ、前記第2時系列情報の前記車両情報には、前記補正信号に基づいて補正された前記位置情報が含まれる。
【0012】
この構成によれば、第2時系列情報に含まれる位置情報は、補正信号に基づいて補正された位置情報であるため、第1時系列情報に含まれる位置情報よりも精度が高い。第3時系列情報は、第2時系列情報から取得された車両情報を含むため、第3時系列情報に含まれる位置情報は、第1時系列情報に含まれる位置情報よりも精度が高い。第1時系列情報と第3時系列情報とを照合することによって、精度の高い位置情報で第1時系列情報に含まれる位置情報を補填することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る情報収集システムの構成を示す模式図である。
図2図2は、前記情報収集システムの電気的構成を示すブロック図である。
図3図3は、前記情報収集システムに備えられる車両端末から送信される第1時系列情報について説明するための模式図である。
図4図4は、前記車両端末によって生成される照合用情報について説明するための模式図である。
図5図5は、前記情報収集システムに備えられる無線通信端末から送信される第3時系列情報について説明するための模式図である。
図6図6は、照合用情報を用いて第1時系列情報と第3時系列情報とを照合する方法を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、この発明の実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る情報収集システム1の構成を示す模式図である。情報収集システム1は、圃場内で作業しながら自動走行および手動走行可能な作業車両2に関する情報である車両情報を収集するシステムである。
自動走行とは、作業車両2に備えられた制御部11(後述する図2参照)により作業車両2の走行機構が制御されて、予め設定された走行経路に沿って作業車両2が走行することをいう。これに対して、手動走行とは、作業車両2が備える各機構がユーザにより操作されることによって、作業車両2が走行することをいう。
【0015】
車両情報には、作業車両2の位置情報や、作業車両2の各部位の稼働情報等が含まれる。稼働情報には、作業車両2において各コントローラが制御する部位の稼働状況や、これらの部位が正常に稼働しているか否かに関する情報等が含まれる。
作業車両2は、圃場内を走行する可能な走行機体6と、走行機体6に装着された作業機7とを含む。作業機7としては、例えば、ロールベーラ、耕耘機、プラウ、施肥機、草刈機、播種機等の種々の作業機が挙げられる。本実施形態では、走行機体6に、作業機7として耕耘機が装着されている例を説明する。
【0016】
情報収集システム1は、作業車両2に搭載された車両端末3と、無線通信端末4と、情報収集端末5(サーバ)とを含む。車両端末3は、携帯電話回線網8を介して、情報収集端末5と通信する。情報収集システムには、複数台の作業車両2のそれぞれに搭載された車両端末3と、各車両端末3に対応する無線通信端末4とが含まれる場合があるが、本実施形態では、1台の作業車両2に搭載された車両端末3と、その車両端末3に対応する1台の無線通信端末4とが情報収集システム1に含まれる例について説明する。
【0017】
無線通信端末4は、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータ(タブレット型PC)等の携帯端末からなる。無線通信端末4は、車両端末3と無線通信可能である。無線通信端末4と車両端末3との間の通信速度は、携帯電話回線網8を介した車両端末3と情報収集端末5との間の通信速度よりも速い。無線通信端末4は、ユーザの家や事務所に設けられた無線LANルータ(Wi−Fiルータ)等のアクセスポイント9と通信接続することで、インターネット10を介して情報収集端末5と通信する。
【0018】
情報収集端末5は、車両端末3および無線通信端末4から送信される車両情報を収集する。情報収集端末5は、遠隔監視センタ内に設けられている。
車両端末3は、衛星測位システムを利用して作業車両2の位置情報(自己位置)および時刻情報を取得する。車両端末3が衛星測位システムを利用して取得する時刻情報のことを車両側時刻情報という。車両側時刻情報は、比較的高精度な時刻情報であり、たとえば、協定世界時(UTC: Coordinated Universal Time)である。
【0019】
本実施形態では、衛星測位システムは、RTK(Real Time Kinematic)−GNSS(Global Navigation Satellite System)である。RTK−GNSS(リアルタイム・キネマティクGNSS)では、所定位置に設置された基準局が利用される。基準局は、複数のGNSS衛星(測位衛星)から受信されたGNSS衛星信号に基づいて検出した当該基準局の位置情報と予め認識している自己位置との差分を演算する。そして、基準局は、その差分情報を補正信号として所定時間間隔毎に送信する。
【0020】
図2は、情報収集システム1の電気的構成を示すブロック図である。
車両端末3は、制御部11を備えている。制御部11は、CPUおよびメモリ12(ROM、RAM等)を備えたマイクロコンピュータを含む。制御部11には、作業車両制御装置13、位置情報検出部14、通信部15、無線通信部16、記憶部17等が電気的に接続されている。
【0021】
作業車両制御装置13は、作業車両2の各部の電気機器を制御する。本実施形態のように作業車両2がトラクタである場合には、作業車両制御装置13は、走行機体6の動作(前進、後進、停止、旋回等の動作)と、作業機7の動作(昇降、駆動、停止等の動作)とを制御する。
作業車両制御装置13には、走行機体6に備えられた複数のコントローラ(図示せず)と、作業車両2の各部位の稼働情報を検出する稼働情報検出部18とが電気的に接続されている。複数のコントローラは、エンジンの回転数を制御するエンジンコントローラ、走行機体6の車速を制御する車速コントローラ、走行機体6の向きを制御する操向コントローラ、作業機7の昇降を制御する昇降コントローラ、作業機7に動力を伝達するPTO軸の回転を制御するPTO軸コントローラ等を含む。稼働情報検出部18は、各コントローラに設けられており、各コントローラが制御する部位の稼働情報を検出する。稼働情報検出部18は、車両情報を所定の時間間隔で検出する車両情報検出部に含まれる。
【0022】
通信部15は、制御部11が携帯電話回線網8(図1参照)を介して情報収集端末5と通信するためのインタフェースである。無線通信部16は、制御部11が無線通信端末4と通信するためのインタフェースである。無線通信部16には、無線通信用アンテナ20が電気的に接続されている。無線通信部16は、無線LANルータから構成されていてもよい。記憶部17は、不揮発性メモリ等の記憶デバイスから構成されている。
【0023】
位置情報検出部14は、衛星測位システムに基づいて、作業車両2(車両端末3)の位置情報を検出する。位置情報検出部14は、衛星測位システムからの衛星信号を受信して、作業車両2の位置情報を検出する。
位置情報検出部14には、衛星信号受信用アンテナ21および基準局信号受信用アンテナ22が電気的に接続されている。位置情報検出部14は、衛星信号受信用アンテナ21を介して、複数のGNSS衛星からの衛星信号を所定の時間間隔(たとえば、1秒間隔)で取得する。位置情報検出部14は、基準局信号受信用アンテナ22を介して、基準局からの補正信号を所定の時間間隔(たとえば、1秒間隔)で取得する。位置情報検出部14は、作業車両2が走行を開始してから停止するまでの間、衛星信号および補正信号を取得する。位置情報検出部14は、車両情報検出部に含まれる。
【0024】
位置情報検出部14は、複数のGNSS衛星から取得した衛星信号に基づいて、作業車両2の位置情報(未補正位置情報)を検出する。位置情報検出部14は、基準局から取得した補正信号を用いて未補正位置情報を補正することによって、未補正位置情報よりも高精度な位置情報(補正済位置情報)を検出する。
制御部11は、第1情報取得処理部25および第2情報取得処理部26を含む。第1情報取得処理部25は、位置情報検出部14によって検出された未補正位置情報を第1サンプリング間隔(たとえば、1分間隔)でサンプリング(抽出)し、識別情報および車両側時刻情報を第1サンプリング間隔毎の位置情報に付加する。識別情報とは、作業車両2が自動走行していたか否かを識別するための情報である。
【0025】
第1情報取得処理部25は、第1サンプリング間隔毎の位置情報に識別情報および車両側時刻情報が付加された情報を、第1時系列情報として、メモリ12に記憶させる。第1情報取得処理部25は、携帯電話回線網8(図1参照)を介して、第1時系列情報を情報収集端末5に送信する。
第1情報取得処理部25は、メモリ12に記憶されるデータ(第1時系列情報)に基づいて照合用情報を生成する。照合用情報は、識別情報が同じで、かつ、時刻が連続する位置情報をひとまとまり(1単位)としたデータである。
【0026】
図3は、第1時系列情報について説明するための模式図である。第1時系列情報には、車両側時刻情報、作業車両2の未補正位置情報(緯度Y,経度X)および識別情報(ロボットフラグF)が含まれている。
図3に示す第1時系列情報は、車両側時刻情報が2018/8/12の13:01であるときに作業車両2の走行が開始されてから、車両側時刻情報が2018/8/12の13:12であるときに作業車両2の走行が停止されるまでの間に、第1情報取得処理部25が取得した位置情報を含む
図3に示す第1時系列情報に含まれる位置情報(緯度Yおよび経度X)は、1分間隔毎にサンプリングされた位置情報である。図3に示す第1時系列情報では、2018/8/12の13:01から2018/8/12の13:12までの1分間隔毎の緯度Yをそれぞれ緯度Y1〜Y12として示している。図3に示す第1時系列情報では、2018/8/12の13:01から2018/8/12の13:12までの1分間隔毎の経度Xをそれぞれ経度X1〜X12として示している。
【0027】
2018/8/12の13:03から13:05までの間と、2018/8/12の13:09から13:12までの間とにおいて、ロボットフラグFの値は、「1」であり、この期間において作業車両2が自動走行したことを意味している。2018/8/12の13:01から13:02までの間、および2018/8/12の13:06から13:08までの間において、ロボットフラグFは、「0」であり、この期間において作業車両2が手動走行したことを意味している。
【0028】
図4は、照合用情報について説明するための模式図である。図4には、2018/8/12の13:01から2018/8/13の10:15までの間に生成された複数の照合用情報を示している。複数の照合用情報のうち、2018/8/12の13:01から2018/8/12の13:12までの照合用情報が、図3に示す第1時系列情報に基づいて生成されたものである。2018/8/12の13:12よりも後の時刻の照合用情報は、図3に示す第1時系列情報とは別の第1時系列情報に基づいて生成されたものである。
【0029】
なお、照合用情報が取得されていない期間(たとえば、2018/8/12の13:12と2018/8/12の13:17との間の5分間)は、作業車両2の走行が停止しており第1情報取得処理部25が位置情報を取得していない期間である。
図2を参照して、第2情報取得処理部26は、位置情報検出部14によって検出された補正済位置情報を、第2サンプリング間隔(たとえば、1秒間隔)でサンプリング(抽出)し、第2サンプリング間隔毎の車両情報を第2時系列情報として無線通信端末4に送信する。第2サンプリング間隔は、第1サンプリング間隔よりも短い間隔である。そのため、単位時間当たりに送信される第2時系列情報のデータ量は、単位時間当たりに送信される第1時系列情報のデータ量よりも大きい。
【0030】
前述したように、無線通信端末4と車両端末3との通信速度は、車両端末3と情報収集端末5との通信速度よりも速いため、第2時系列情報を送信するときの通信速度は、第1時系列情報を送信するときの通信速度よりも速い。
無線通信端末4は、制御部30を備えている。制御部30は、CPUおよびメモリ31(ROM、RAM等)を備えたマイクロコンピュータを含む。
【0031】
制御部30には、無線通信部32、操作表示部33、操作部34、記憶部35等が電気的に接続されている。無線通信部32は、車両端末3や、アクセスポイント9(図1参照)と制御部30とを通信させるためのインタフェースである。無線通信部32には、無線通信用アンテナ36が電気的に接続されている。無線通信部32は、無線LANルータから構成されていてもよい。操作表示部33は、たとえば、タッチパネル式ディスプレイからなる。操作部34は、たとえば、無線通信端末4を操作するためのボタン等を含む。記憶部35は、ハードディスク、不揮発性メモリ等の記憶デバイスから構成されている。
【0032】
制御部30は、第3情報取得処理部37を含む。第3情報取得処理部37は、作業車両2の自動走行が開始されてから終了する間、車両端末3の第2情報取得処理部26から送信された第2時系列情報を受信する。そして、第3情報取得処理部37は、第2情報取得処理部26から送信された第2時系列情報から位置情報のみを取得する。第3情報取得処理部37は、無線通信端末4から取得した第2サンプリング間隔毎の位置情報に端末側時刻情報が付加された情報を、第3時系列情報として、メモリ31に記憶させる。端末側時刻情報とは、無線通信端末4に設定された時刻情報である。端末側時刻情報の精度は、車両側時刻情報の精度よりも低い。
【0033】
そして、第3情報取得処理部37は、インターネット10(図1参照)を介して、第3時系列情報を情報収集端末5に送信する。
図5は、第3時系列情報について説明するための模式図である。図5に示す第3時系列情報には、端末側時刻情報、および作業車両2の位置情報(緯度y,経度x)が含まれている。図5に示す第3時系列情報に含まれる位置情報(緯度yおよび経度x)は、1秒間隔毎にサンプリングされた位置情報である。
【0034】
図5には、端末側時刻情報が2018/8/12の13:09:05であるときから端末側時刻情報が2018/8/12の13:11:05であるときまでに、第3情報取得処理部37が取得した位置情報を含む第3時系列情報が示されている。
図2を参照して、情報収集端末5は、制御部40を備えている。制御部40は、CPUおよびメモリ41(ROM、RAM等)を備えたマイクロコンピュータを含む。
【0035】
制御部40には、通信部42、表示部43、操作部44、記憶部45等が電気的に接続されている。通信部42は、携帯電話回線網8(図1参照)を介して車両端末3(作業車両2)と制御部40とを通信させたり、インターネット10(図1参照)を介して制御部40が無線通信端末4と制御部40とを通信させたりするための通信インタフェースである。表示部43は、たとえば、ディスプレイからなる。操作部44は、たとえば、キーボード、マウス等を含む。
【0036】
記憶部45は、ハードディスク、不揮発性メモリ等の記憶デバイスから構成されている。記憶部45は、第1時系列情報を記憶する第1時系列情報記憶部46と、第3時系列情報を記憶する第3時系列情報記憶部47とを含む。第1時系列情報が車両端末3から情報収集端末5に送信される度に、第1時系列情報記憶部46に第1時系列情報が追加される。第3時系列情報が無線通信端末4から情報収集端末5に送信される度に、第3時系列情報記憶部47に第3時系列情報が追加される。
【0037】
制御部40は、識別情報に基づいて、第1時系列情報と第3時系列情報とを照合する情報照合処理部48と、照合結果に基づいて第1時系列情報に第3時系列情報を統合する情報統合処理部49とを含む。
情報照合処理部48は、車両端末3から送信された照合用情報のうち、ロボットフラグFの値が「1」である照合用情報に、回数情報を付加する。回数情報とは、作業車両2の自動走行の通算回数を示す情報のことである。そして、情報照合処理部48は、無線通信端末4から送信された第3時系列情報の全ての第3時系列情報に回数情報を付加する。そして、情報照合処理部48は、回数情報が互いに同じ(通算回数が互いに同じ)照合用情報と第3時系列情報とを互いに対応する情報とみなす。
【0038】
図6は、照合用情報を用いて第1時系列情報と第3時系列情報との照合方法を説明するための模式図である。図6では、説明の便宜上、4つの照合用情報50および3つの第3時系列情報51を図示している。図6に示す4つの照合用情報50のうちロボットフラグFの値が「1」である3つの照合用情報50には、回数情報A1,A2,A3がそれぞれ追加される。ロボットフラグFの値が「0」である照合用情報50には、回数情報は追加されない。一方、図6に示す3つの第3時系列情報51には、回数情報A1,A2,A3がそれぞれ追加される。回数情報A1〜A3が互いに同じ(通算回数が互いに同じ)照合用情報50と第3時系列情報51とが互いに対応するデータとみなされる。
【0039】
情報統合処理部49は、情報照合処理部48によって互いに対応するとみなされた照合用情報50および第3時系列情報51において、回数情報が同じ照合用情報50の車両側時刻情報と第3時系列情報51の端末側時刻情報との間のずれを検出する。たとえば、図4に示す照合用情報のうち上から2番目の照合用情報50の回数情報と、図5に示す第3時系列情報の回数情報とが同じである場合には、端末側時刻情報が車体側時刻情報に対して6分5秒ずれていることになる。
【0040】
そして、情報統合処理部49は、車体側時刻情報に対する端末側時刻情報のずれを補正した上で、対応する第1時系列情報(図3参照)に第3時系列情報(図5参照)を統合することで、車両側時刻情報と第2サンプリング間隔毎の位置情報とを有する高精度で詳細な時系列情報を取得することができる。
本実施形態によれば、情報収集端末5には、第1サンプリング間隔毎の車両情報を含む第1時系列情報と、第2サンプリング間隔毎の車両情報を含む第3時系列情報とが送信される。
【0041】
第1時系列情報には、作業車両2が自動走行していたか否かを識別するための識別情報が含まれている。第3時系列情報には、作業車両が自動走行をしたときの車両情報が含まれており、作業車両2が自動走行していないときの車両情報は含まれない。そのため、識別情報を参照しながら第1時系列情報と第3時系列情報とを照合する際に、回数情報が一致する第1系列情報と第3時系列情報とを選択すれば、第1時系列情報に含まれる車両側時刻情報と第3時系列情報に含まれる端末側時刻情報との間にずれが生じている場合であっても、第1時系列情報と第3時系列情報との対応関係を容易に把握することができる。
【0042】
また、本実施形態では、車両端末3から無線通信端末4へ第2時系列情報を送信するときの通信速度が、車両端末3から情報収集端末5へ第1時系列情報を送信するときの通信速度よりも速い。そして、単位時間当たりに送信される第2時系列情報の位置情報のデータ量が、単位時間当たりに送信される第1時系列情報の位置情報のデータ量よりも大きい。そのため、ユーザは、圃場内で作業車両2を自動走行させながら、データ量が比較的大きい位置情報を車両端末3から無線通信端末4に滞りなく送信することができる。
【0043】
そして、ユーザは、無線通信端末4から情報収集端末5への第3時系列情報の送信を自動走行の終了後にすることができるので、データ量の大きさに関わらず位置情報を滞りなく送信することができる。
また、本実施形態によれば、第2時系列情報に含まれる位置情報は、補正信号に基づいて補正された位置情報(補正済位置情報)であるため、第1時系列情報に含まれる位置情報(未補正位置情報)よりも精度が高い。第3時系列情報は、第2時系列情報から取得された車両情報を含むため、第3時系列情報に含まれる位置情報は、第1時系列情報に含まれる位置情報よりも精度が高い。第1時系列情報と第3時系列情報とを照合することによって、精度の高い位置情報で第1時系列情報に含まれる位置情報を補填することができる。
【0044】
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、さらに他の形態で実施することができる。
たとえば、上述の実施形態では、第1時系列情報〜第3時系列情報には、車両情報として位置情報のみが含まれる例について説明した。しかしながら、第1時系列情報〜第3時系列情報には、車両情報として稼働情報が含まれていてもよい。
【0045】
この場合、詳しくは、第1情報取得処理部25が、稼働情報検出部18によって所定時間間隔で検出された稼働情報を第1サンプリング間隔でサンプリングし、識別情報および車両側時刻情報を第1サンプリング間隔毎の稼働情報に付加する。そして、第1情報取得処理部25が、第1サンプリング間隔毎の稼働情報に車両側時刻情報および識別情報が付加された情報を、第1時系列情報として、情報収集端末5に送信する。第2情報取得処理部26が、稼働情報検出部18によって検出された稼働情報を、第2サンプリング間隔でサンプリングし、第2サンプリング間隔毎の稼働情報を第2時系列情報として無線通信端末4に送信する。そして、第3情報取得処理部37が、第2情報取得処理部26から送信される第2時系列情報から、作業車両2が自動走行したときの稼働情報のみを取得し、取得した第2サンプリング間隔毎の稼働情報に端末側時刻情報が付加された情報を第3時系列情報として、情報収集端末5に送信する。
【0046】
また、第1時系列情報〜第3時系列情報には、車両情報として位置情報および稼働情報の両方が含まれていてもよい。
また、上述の実施形態では、情報照合処理部48が、識別情報と回数情報とに基づいて、第1時系列情報および第3時系列情報を照合するとした。しかしながら、情報照合処理部48は、必ずしも回数情報を用いる必要はなく、識別情報に基づいて第1時系列情報および第3時系列情報を照合してもよい。この場合、端末側時刻情報と車両側時刻情報との間にずれが生じている場合であっても、識別情報を参照しながら第1時系列情報と第3時系列情報とを照合すれば、両時刻情報のパターン等から、第1時系列情報と第3時系列情報との対応関係を把握することができる。
【0047】
時刻情報のパターンとは、自動走行の期間の長さや、自動走行の開始時刻から一つ前の自動走行の終了時刻までの期間の長さや、自動走行の終了時刻から一つ後の自動走行の開始時刻までの期間の長さ等によって構成される時間パターンのことである。
また、上述の実施形態では、第2時系列情報に含まれる位置情報として補正済位置情報を用い、第1時系列情報に含まれる位置情報として未補正位置情報を用いるとした。しかしながら、第2時系列情報に含まれる位置情報および第1時系列情報に含まれる位置情報は、共に補正済位置情報であってもよい。また、第2時系列情報に含まれる位置情報および第1時系列情報に含まれる位置情報は、共に未補正位置情報であってもよい。
【0048】
また、前述したように、上述の実施形態とは異なり、情報収集端末5が、複数台の作業車両2から車両情報を収集する場合がある。この場合には、情報収集端末5の制御部40は、第1時系列情報および第3時系列情報がどの車両端末3および無線通信端末4から送信されたものであるかを判定しなければならない。そのため、第1時系列情報および第3時系列情報には、作業車両2を識別するための車両識別番号が含まれていることが好ましい。
【0049】
詳しくは、第1情報取得処理部25は、車両識別番号、識別情報および車両側時刻情報を第1サンプリング間隔毎の車両情報に付加した情報を第1時系列情報として情報収集端末5に送信する。第2情報取得処理部26は、第2サンプリング間隔毎の車両情報に車両識別番号が付加された情報を第2時系列情報として無線通信端末4に送信する。そして、第3情報取得処理部37は、無線通信端末4から取得した第2サンプリング間隔毎の車両情報に車両識別番号および端末側時刻情報が付加された情報を、第3時系列情報として、情報収集端末5に送信する。
【0050】
なお、各車両端末3には、それぞれ携帯電話番号が付与されているため、携帯電話番号と、車両識別番号とは、一対一で対応している。そして、情報収集端末5は、車両端末3の携帯電話番号を認識した上で車両端末3から第1時系列情報を受信する。そのため、情報収集端末5が、携帯電話番号と車両識別番号との対応関係を予め取得しておけば、情報収集端末5が複数台の作業車両2から車両情報を収集する場合であっても、第1時系列情報には車両識別番号が含まれていなくてもよい。
【0051】
その他、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0052】
1 :情報収集システム
2 :作業車両
3 :車両端末
4 :無線通信端末
5 :情報収集端末
14 :位置情報検出部(車両情報検出部)
18 :稼働情報検出部(車両情報検出部)
25 :第1情報取得処理部
26 :第2情報取得処理部
37 :第3情報取得処理部
48 :情報照合処理部
A1 :回数情報
A2 :回数情報
A3 :回数情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6