特開2019-172235(P2019-172235A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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  • 特開2019172235-二輪車用キャリア装置 図000003
  • 特開2019172235-二輪車用キャリア装置 図000004
  • 特開2019172235-二輪車用キャリア装置 図000005
  • 特開2019172235-二輪車用キャリア装置 図000006
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-172235(P2019-172235A)
(43)【公開日】2019年10月10日
(54)【発明の名称】二輪車用キャリア装置
(51)【国際特許分類】
   B62H 3/08 20060101AFI20190913BHJP
【FI】
   B62H3/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2018-66314(P2018-66314)
(22)【出願日】2018年3月30日
(71)【出願人】
【識別番号】000100791
【氏名又は名称】アイシン軽金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114074
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 嘉一
(72)【発明者】
【氏名】高波 雄太
(72)【発明者】
【氏名】川口 聡
(72)【発明者】
【氏名】大竹 宏
(57)【要約】
【課題】二輪車を積み込む際の作動性に優れたキャリア装置の提供を目的とする。
【解決手段】二輪車の一方の車輪を保持するためのホルダーと、前記ホルダーがスライドするインナーレールと、前記インナーレールがスライドするアウターレールとを備え、前記インナーレールに対して前記ホルダーがスライドする荷重が前記インナーレールがアウターレールに対してスライドするスライド荷重よりも大きくなるように設定されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二輪車の一方の車輪を保持するためのホルダーと、
前記ホルダーがスライドするインナーレールと、
前記インナーレールがスライドするアウターレールとを備え、
前記インナーレールに対して前記ホルダーがスライドする荷重が前記インナーレールがアウターレールに対してスライドするスライド荷重よりも大きくなるように設定されていることを特徴とする二輪車用キャリア装置。
【請求項2】
前記ホルダーがインナーレールに対してスライドする初期荷重が、インナーレールがアウターレールに対してスライドするスライド荷重よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の二輪車用キャリア装置。
【請求項3】
前記初期荷重が大きくなる手段は、前記ホルダーがスライドし始める際に乗り上げる初期作動規制部をインナーレールに有することを特徴とする請求項2記載の二輪車用キャリア装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のフロアや荷台に二輪車を積載するために用いられるキャリア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レジャー等に出かける際や、子供の送迎等の際に自動車の荷室に自転車等の二輪車を積み移動することが行われている。
この際に二輪車を荷室に積み降ろしすることが容易であることが望まれる。
本出願人は先に、二輪車の例えば前輪をホルダーに保持させつつスライドさせながら荷室にスライド積載するキャリア装置を提案している(特許文献1)。
本発明は、さらに積み降ろしが容易になるように検討した結果、得られたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−81320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、二輪車を積み込む際の作動性に優れたキャリア装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る二輪車用キャリア装置は、二輪車の一方の車輪を保持するためのホルダーと、前記ホルダーがスライドするインナーレールと、前記インナーレールがスライドするアウターレールとを備え、前記インナーレールに対して前記ホルダーがスライドする荷重が前記インナーレールがアウターレールに対してスライドするスライド荷重よりも大きくなるように設定されていることを特徴とする。
【0006】
ここでホルダーは、例えば自転車の前輪を載置し保持するためのものである。
ホルダーに前輪を載置しスライドさせるように押し込む際に、スライドレールの長さを短くしコンパクトにするために、インナーレールとアウターレールとに分割した。
この場合にインナーレールの後部側にスライド可能に位置していたホルダーが、インナーレールがアウターレールに対してスライド移動が始まる前に、先にこのインナーレールの先端側にホルダーが移動してしまうと、自転車の前輪の荷重がインナーレールの先端側に集中したまま、インナーレールがこのアウターレールの先端側に突出することになるので、インナーレールとアウターレールとの摺動部に上下方向のねじれ荷重が生じ、摺動抵抗が大きくなる問題がある。
これに対して本発明は、インナーレールに対してホルダーがスライドする荷重を、インナーレールがアウターレールに対してスライドするスライド荷重よりも大きくなるように設定したので、インナーレールの後部側に位置するホルダーに前輪が保持されたままインナーレールがアウターレールの先端側に突出し、その後でホルダーがインナーレールの先端側に移動することになるのでインナーレールがアウターレールに対して摺動しやすく、自転車の前輪の押し込み操作の流れがスムーズになる。
【0007】
本発明においては、ホルダーの移動開始がインナーレールのスライド移動後に始まればよいので、前記ホルダーがインナーレールに対してスライドする初期荷重が、インナーレールがアウターレールに対してスライドするスライド荷重よりも大きくなるようにしてもよい。
この場合に、前記初期荷重が大きくなる手段は、前記ホルダーがスライドし始める際に乗り上げる初期作動規制部をインナーレールに有するものであってもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るキャリア装置にあっては、ホルダーに一方の車輪を載置し奥側前方に押し込むと、まず初めにインナーレールがアウターレールに対してスライドし、次にホルダーがインナーレールに対してスライドするので、二輪車の積載操作がスムーズになり、インナーレールとアウターレールとのねじれ荷重も低減できるので、スライド部の構造がコンパクトになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】自転車をキャリア装置に積み込む流れを示す。(a)はホルダーに前輪を載置した状態、(b)はまずインナーレールが前方にスライドした状態、(c)は次にホルダーがインナーレールに対して前方にスライドした状態を示す。
図2】(a)は本発明に係るキャリアー装置の斜視図を示し、(b)はA−A線断面の部分図を示す。
図3】(a)はインナーレールがアウターレールに対して前方にスライドした状態、(b)は次にホルダーがインナーレールに対してスライドした状態を示す。
図4】初期作動規制部の第2の実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る二輪車用キャリア装置の構造例を以下図に基づいて説明する。
図2(a)にキャリア装置10の外観を示し、図2(b)にA−A線断面図のスライド構造の部分を示す。
図1は自転車をキャリア装置に積み込む流れを示す。
また、図3(a)にインナーレール12がアウターレール11に対して前方にスライドした状態、(b)にホルダー13がインナーレール12に対して前方にスライドした状態を示す。
本明細書においては、車両の荷室等のフロアに取り付けたキャリア装置に車外側から自転車等の二輪車を積み込む操作を想定し、ホルダーに前輪等を載せ、奥側に挿し込む方向を前方と表現する。
【0011】
キャリア装置10は図2,3に示すように、アウターレール11とこのアウターレール11にスライド自在に組み込んだインナーレール12を有し、さらにこのインナーレール12に対してスライド自在に組み込んだホルダー13を有する。
図2(b)に(a)のA−A線断面図を部分的に示すように、断面略Cチャンネル状のアウターレール11の開口両側端部のレール片部11aに沿って、インナーレール12がスライド嵌合した例になっているが、このスライド構造に制限はない。
インナーレール12はアウターレール11のレール片部11aが納まる下側の溝部からなるインナースライド部12cと、その上にホルダー13に設けたスライド片13gが納まりスライドする凹部形状のホルダースライド部12dを有する。
【0012】
ホルダー13は、インナーレール12のホルダースライド部12dに沿ってスライドする前後のスライダー13a,13bと、この両方のスライダー13a,13bを前後方向に連結した左右一対のサイドフレーム13c,13dを有する。
自転車の車輪は、この一対のサイドフレーム13c,13dの間に納まる。
ホルダー13は、このサイドフレーム13c,13dの間に車輪を載せた際に、それ以上前側に出ないようにしたストッパー13eと、車輪の後部側を保持する保持フレーム13fとを有する。
スライダー13a,13bのそれぞれ両側に対向して、内側方向に折り曲げたスライド片13gを連結してある。
【0013】
本実施例では、アウターレール11を荷室のフロア等に固定するための取付部材14,15をアウターレール11の前端側と後端側に直行する方向に連結してあり、インナーレール12の先端部がフロア面に沿って移動する際に摺動支持する支持部材12bを設けてある。
【0014】
図2,3に示した実施例では、ホルダー13がインナーレール12より先にスライドし始めないように、ホルダー13側のスライダー13bの下面と接触し、初期移動を規制した上方に凸面状の初期作動規制部12aを設けた例になっている。
これにより、図1(a)に示すようにホルダー13をインナーレール12の後端側に位置させた状態で、自転車1の前輪2をホルダー13に載せ、前方に押し出すと、ホルダー13側のスライダー13bがインナーレール12の上面に設けた初期作動規制部12aに接触するので、図1(b)に示すようにインナーレール12が先にアウターレール11に沿って前方に突出する。
この時点ては、前輪2の荷重がインナーレール12とアウターレール11とのスライド嵌合部に加わっているので、この嵌合スライド部にねじれが生じない。
インナーレール12の後部と、アウターレール11の前部との間に設けたストッパー(図示省略する)に当たると、それ以上インナーレール12が移動できなくなり、押し込み力がホルダー13に伝わる。
その力により、初期作動規制部12aに接触していたスライダー13bが、この凸面状の初期作動規制部12aを乗り上げる。
その後は、ホルダー13がインナーレール12に沿って前方に移動し、図1(c)に示すように後輪3が載置される。
【0015】
図4に、初期作動規制部の第2の実施例を示す。
インナーレール12に設けた凹部形状のホルダースライド部12dの溝の底部に板バネ材等で製作した乗り上げ凸部を初期作動規制部112aとした例である。
この場合に、スライダー13bの両側のスライド片13gが相互に開くようにして、初期作動制御部112aを乗り上げて通過することになる。
また、本発明においては、インナーレールに対するホルダーのスライド抵抗がアウターレールに対するインナーレールのスライド抵抗より少し大きいように設定することで、対応してもよい。
【符号の説明】
【0016】
1 自転車
2 前輪
3 後輪
11 アウターレール
12 インナーレール
12a 初期作動規制部
12c インナースライド部
12d ホルダースライド部
13 ホルダー
13a スライダー
13b スライダー
図1
図2
図3
図4