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特開2019-173725一軸コンバインドサイクルプラント、一軸コンバインドサイクルプラントの試験方法および一軸コンバインドサイクルプラントの制御装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-173725(P2019-173725A)
(43)【公開日】2019年10月10日
(54)【発明の名称】一軸コンバインドサイクルプラント、一軸コンバインドサイクルプラントの試験方法および一軸コンバインドサイクルプラントの制御装置
(51)【国際特許分類】
   F01D 21/02 20060101AFI20190913BHJP
   F01D 21/00 20060101ALI20190913BHJP
   F01D 25/00 20060101ALI20190913BHJP
   F02C 9/00 20060101ALI20190913BHJP
【FI】
   F01D21/02 B
   F01D21/00 X
   F01D21/00 W
   F01D25/00 V
   F02C9/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-65685(P2018-65685)
(22)【出願日】2018年3月29日
(71)【出願人】
【識別番号】514030104
【氏名又は名称】三菱日立パワーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】江崎 大輔
(72)【発明者】
【氏名】青木 勝裕
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 洋二
(72)【発明者】
【氏名】井手口 潤也
(72)【発明者】
【氏名】金口 直矢
(72)【発明者】
【氏名】白岩 崇
【テーマコード(参考)】
3G071
【Fターム(参考)】
3G071AB04
3G071CA02
3G071CA08
3G071EA01
3G071FA02
3G071HA01
(57)【要約】
【課題】一軸コンバインドサイクルプラントにおいて、回転数同期により蒸気タービンとガスタービンとを連結するクラッチを係合させることなく、蒸気タービンの過回転防止試験を行う。
【解決手段】一軸コンバインドサイクルプラントは、発電機と、ガスタービンと、ガスタービンの排熱を利用して駆動され、回転数がガスタービンの回転数と同期するとクラッチにより発電機に連結される蒸気タービンと、蒸気タービン過回転防止装置と、ガスタービン過回転防止装置と、制御装置とを備える。制御装置は、発電機を無負荷状態とし、ガスタービンの回転数Ngを蒸気タービンの回転数Nsより高く、かつ、ガスタービン上限回転数Nglimよりも低く維持させながら、蒸気タービン上限回転数Nslimに到達するまで蒸気タービンの回転数Nsを増加させ(時刻t2〜t4)、蒸気タービン過回転防止装置が正常に作動するか否かを試験する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電機と、
前記発電機に連結されたガスタービンと、
前記ガスタービンの排熱を利用して駆動され、回転数が前記ガスタービンの回転数と同期するとクラッチにより前記発電機に連結される蒸気タービンと、
前記蒸気タービンの回転数が予め定められた蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記蒸気タービンの運転を停止させる蒸気タービン過回転防止装置と、
前記ガスタービンの回転数が予め定められたガスタービン上限回転数に到達すると、前記ガスタービンの運転を停止させるガスタービン過回転防止装置と、
前記発電機を無負荷状態とし、前記ガスタービンの回転数を前記蒸気タービンの回転数より高くすることにより前記クラッチによる前記発電機と前記蒸気タービンとの連結がない状態で、前記ガスタービンの回転数を前記ガスタービン上限回転数よりも低く維持させながら、前記蒸気タービン上限回転数に到達するまで前記蒸気タービンの回転数を増加させ、前記蒸気タービン過回転防止装置が正常に作動するか否かを試験する制御装置と
を備えることを特徴とする一軸コンバインドサイクルプラント。
【請求項2】
前記制御装置は、前記蒸気タービンの回転数が前記蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記ガスタービンの回転数が前記ガスタービン上限回転数に到達する前に、前記ガスタービンの回転数を前記蒸気タービンの回転数よりも高い所定回転数まで低下させることを特徴とする請求項1に記載の一軸コンバインドサイクルプラント。
【請求項3】
前記ガスタービン過回転防止装置は、前記制御装置により制御される電子制御式の装置であり、
前記制御装置は、前記蒸気タービンの回転数が前記蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記ガスタービン過回転防止装置により前記ガスタービンの運転を停止させる
ことを特徴とする請求項1に記載の一軸コンバインドサイクルプラント。
【請求項4】
前記制御装置は、前記ガスタービンを定格回転数で運転させながら前記蒸気タービンの駆動を開始させ、前記蒸気タービンの回転数が前記蒸気タービン上限回転数よりも低い予め定められた回転数以上になると、前記ガスタービンの回転数を前記蒸気タービンの回転数と同じ増加率で増加させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の一軸コンバインドサイクルプラント。
【請求項5】
前記蒸気タービン過回転防止装置は、前記制御装置により制御される電子制御式の装置であり、
前記制御装置は、前記蒸気タービンの回転数が前記蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記蒸気タービン過回転防止装置により前記蒸気タービンの運転を停止させる
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の一軸コンバインドサイクルプラント。
【請求項6】
発電機と、前記発電機に連結されたガスタービンと、前記ガスタービンの排熱を利用して駆動され、回転数が前記ガスタービンの回転数と同期するとクラッチにより前記発電機に連結される蒸気タービンと、前記蒸気タービンの回転数が予め定められた蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記蒸気タービンの運転を停止させる蒸気タービン過回転防止装置と、前記ガスタービンの回転数が予め定められたガスタービン上限回転数に到達すると、前記ガスタービンの運転を停止させるガスタービン過回転防止装置とを備えた一軸コンバインドサイクルプラントの試験方法であって、
前記発電機を無負荷状態とし、前記ガスタービンの回転数を前記蒸気タービンの回転数より高くすることにより前記クラッチによる前記発電機と前記蒸気タービンとの連結がない状態で、前記ガスタービンの回転数を前記ガスタービン上限回転数よりも低く維持させながら、前記蒸気タービン上限回転数に到達するまで前記蒸気タービンの回転数を増加させ、前記蒸気タービン過回転防止装置が正常に作動するか否かを試験することを特徴とする一軸コンバインドサイクルプラントの試験方法。
【請求項7】
前記蒸気タービンの回転数が前記蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記ガスタービンの回転数が前記ガスタービン上限回転数に到達する前に、前記ガスタービンの回転数を前記蒸気タービンの回転数よりも高い所定回転数まで低下させることを特徴とする請求項6に記載の一軸コンバインドサイクルプラントの試験方法。
【請求項8】
前記ガスタービン過回転防止装置は、電子制御式の装置であり、
前記蒸気タービンの回転数が前記蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記ガスタービン過回転防止装置により前記ガスタービンの運転を停止させる
ことを特徴とする請求項6に記載の一軸コンバインドサイクルプラントの試験方法。
【請求項9】
前記ガスタービンを定格回転数で運転させながら前記蒸気タービンの駆動を開始させ、前記蒸気タービンの回転数が前記蒸気タービン上限回転数よりも低い予め定められた回転数以上になると、前記ガスタービンの回転数を前記蒸気タービンの回転数と同じ増加率で増加させることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の一軸コンバインドサイクルプラントの試験方法。
【請求項10】
前記蒸気タービン過回転防止装置は、電子制御式の装置であり、
前記蒸気タービンの回転数が前記蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記蒸気タービン過回転防止装置により前記蒸気タービンの運転を停止させる
ことを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の一軸コンバインドサイクルプラントの試験方法。
【請求項11】
発電機と、前記発電機に連結されたガスタービンと、前記ガスタービンの排熱を利用して駆動され、回転数が前記ガスタービンの回転数と同期するとクラッチにより前記発電機に連結される蒸気タービンとを備えた一軸コンバインドサイクルプラントの制御装置であって、
前記蒸気タービンの回転数が予め定められた蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記蒸気タービンの運転を停止させる蒸気タービン過回転防止装置と、
前記ガスタービンの回転数が予め定められたガスタービン上限回転数に到達すると、前記ガスタービンの運転を停止させるガスタービン過回転防止装置と、
を備え、
前記発電機を無負荷状態とし、前記ガスタービンの回転数を前記蒸気タービンの回転数より高くすることにより前記クラッチによる前記発電機と前記蒸気タービンとの連結がない状態で、前記ガスタービンの回転数を前記ガスタービン上限回転数よりも低く維持させながら、前記蒸気タービン上限回転数に到達するまで前記蒸気タービンの回転数を増加させ、前記蒸気タービン過回転防止装置が正常に作動するか否かを試験することを特徴とする一軸コンバインドサイクルプラントの制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一軸コンバインドサイクルプラント、一軸コンバインドサイクルプラントの試験方法および一軸コンバインドサイクルプラントの制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一軸コンバインドサイクルプラントについての技術が知られている。例えば、特許文献1には、一軸コンバインドサイクルプラントの過回転防止装置が正常に作動するか否かを試験するための方法が開示されている。この一軸コンバインドサイクルプラントでは、蒸気タービンの出力軸が発電機に連結され、ガスタービンの出力軸が連結器(クラッチ)を介して発電機に連結されている。そして、ガスタービンおよび蒸気タービンを通常の作動回転速度と等しいテスト回転速度で作動させた状態で、発電機に連結された負荷を切り離してガスタービンおよび蒸気タービンの回転数を増加させ、蒸気タービンおよびガスタービンそれぞれの過回転防止装置が作動するか否かを試験している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6185162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、一軸コンバインドサイクルプラントとしては、ガスタービンの出力軸を発電機に連結し、蒸気タービンの出力軸を発電機にSSS(Synchro Self Shifting)クラッチを介して連結する場合がある。SSSクラッチは、連結する軸同士の回転数が同期したときに係合するクラッチである。このような構成の一軸コンバインドサイクルプラントにおいて、蒸気タービンの過回転防止試験を行う際、高速回転時にSSSクラッチが係合してしまうと、SSSクラッチが損傷する可能性がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、一軸コンバインドサイクルプラントにおいて、回転数同期により蒸気タービンと発電機およびガスタービンとを連結するクラッチを係合させることなく、蒸気タービンの過回転防止試験を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、発電機と、前記発電機に連結されたガスタービンと、前記ガスタービンの排熱を利用して駆動され、回転数が前記ガスタービンの回転数と同期するとクラッチにより前記発電機に連結される蒸気タービンと、前記蒸気タービンの回転数が予め定められた蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記蒸気タービンの運転を停止させる蒸気タービン過回転防止装置と、前記ガスタービンの回転数が予め定められたガスタービン上限回転数に到達すると、前記ガスタービンの運転を停止させるガスタービン過回転防止装置と、前記発電機を無負荷状態とし、前記ガスタービンの回転数を前記蒸気タービンの回転数より高くすることにより前記クラッチによる前記発電機と前記蒸気タービンとの連結がない状態で、前記ガスタービンの回転数を前記ガスタービン上限回転数よりも低く維持させながら、前記蒸気タービン上限回転数に到達するまで前記蒸気タービンの回転数を増加させ、前記蒸気タービン過回転防止装置が正常に作動するか否かを試験する制御装置とを備えることを特徴とする。
【0007】
この構成により、ガスタービンの回転数をガスタービン上限回転数よりも低く維持させることで、ガスタービン過回転防止装置が作動しないようにして、ガスタービンの回転数が蒸気タービンの回転数よりも低くなることを防ぐことができる。その結果、常にガスタービンの回転数を蒸気タービンの回転数より高く維持させて、クラッチを係合させることなく、蒸気タービン上限回転数に到達するまで蒸気タービンの回転数を増加させることができる。したがって、一軸コンバインドサイクルプラントにおいて、蒸気タービンと発電機およびガスタービンとを連結するクラッチを係合させることなく、蒸気タービンの過回転防止試験を行うことができる。
【0008】
また、前記制御装置は、前記蒸気タービンの回転数が前記蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記ガスタービンの回転数が前記ガスタービン上限回転数に到達する前に、前記ガスタービンの回転数を前記蒸気タービンの回転数よりも高い所定回転数まで低下させることが好ましい。
【0009】
この構成により、蒸気タービン過回転防止装置が作動された後、ガスタービン過回転防止装置が作動しないようにすることができる。その結果、ガスタービン過回転防止装置の作動によってガスタービンの回転数が急減し、蒸気タービンの回転数より低くなってクラッチが係合することを防ぐことができる。
【0010】
また、前記ガスタービン過回転防止装置は、前記制御装置により制御される電子制御式の装置であり、前記制御装置は、前記蒸気タービンの回転数が前記蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記ガスタービン過回転防止装置により前記ガスタービンの運転を停止させることが好ましい。
【0011】
この構成により、蒸気タービン過回転防止装置の正常性の試験と連続して、ガスタービン過回転防止装置の正常性の試験を行うことができる。
【0012】
また、前記制御装置は、前記ガスタービンを定格回転数で運転させながら前記蒸気タービンの駆動を開始させ、前記蒸気タービンの回転数が前記蒸気タービン上限回転数よりも低い予め定められた回転数以上になると、前記ガスタービンの回転数を前記蒸気タービンの回転数と同じ増加率で増加させることが好ましい。
【0013】
この構成により、ガスタービンを定格回転数で運転させることで、ガスタービンの無負荷時での最高温の排熱を利用できるため、蒸気タービンの通気条件を満たす蒸気を速やかに発生させて蒸気タービンを駆動開始させ、かつ、蒸気タービンの回転数を速やかに増加させることができる。また、蒸気タービンの回転数が予め定められた回転数以上になると、ガスタービンの回転数を蒸気タービンの回転数と同じ増加率で増加させることで、ガスタービンの回転数を蒸気タービンの回転数よりも高く維持させ、これによりガスタービン過回転防止装置が作動することを防止することができる。
【0014】
また、前記蒸気タービン過回転防止装置は、前記制御装置により制御される電子制御式の装置であり、前記制御装置は、前記蒸気タービンの回転数が前記蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記蒸気タービン過回転防止装置により前記蒸気タービンの運転を停止させることが好ましい。
【0015】
この構成により、電子制御式の蒸気タービン過回転防止装置について、正常に作動するか否かを試験することができる。
【0016】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、発電機と、前記発電機に連結されたガスタービンと、前記ガスタービンの排熱を利用して駆動され、回転数が前記ガスタービンの回転数と同期するとクラッチにより前記発電機に連結される蒸気タービンと、前記蒸気タービンの回転数が予め定められた蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記蒸気タービンの運転を停止させる蒸気タービン過回転防止装置と、前記ガスタービンの回転数が予め定められたガスタービン上限回転数に到達すると、前記ガスタービンの運転を停止させるガスタービン過回転防止装置とを備えた一軸コンバインドサイクルプラントの試験方法であって、前記発電機を無負荷状態とし、前記ガスタービンの回転数を前記蒸気タービンの回転数より高くすることにより前記クラッチによる前記発電機と前記蒸気タービンとの連結がない状態で、前記ガスタービンの回転数を前記ガスタービン上限回転数よりも低く維持させながら、前記蒸気タービン上限回転数に到達するまで前記蒸気タービンの回転数を増加させ、前記蒸気タービン過回転防止装置が正常に作動するか否かを試験することを特徴とする。
【0017】
この構成により、ガスタービンの回転数をガスタービン上限回転数よりも低く維持させることで、ガスタービン過回転防止装置が作動しないようにして、ガスタービンの回転数が蒸気タービンの回転数よりも低くなることを防ぐことができる。その結果、常にガスタービンの回転数を蒸気タービンの回転数より高く維持させて、クラッチを係合させることなく、蒸気タービン上限回転数に到達するまで蒸気タービンの回転数を増加させることができる。したがって、一軸コンバインドサイクルプラントにおいて、蒸気タービンと発電機およびガスタービンとを連結するクラッチを係合させることなく、蒸気タービンの過回転防止試験を行うことができる。
【0018】
また、前記蒸気タービンの回転数が前記蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記ガスタービンの回転数が前記ガスタービン上限回転数に到達する前に、前記ガスタービンの回転数を前記蒸気タービンの回転数よりも高い所定回転数まで低下させることが好ましい。
【0019】
この構成により、蒸気タービン過回転防止装置が作動された後、ガスタービン過回転防止装置が作動しないようにすることができる。その結果、ガスタービン過回転防止装置の作動によってガスタービンの回転数が急減し、蒸気タービンの回転数より低くなってクラッチが係合することを防ぐことができる。
【0020】
また、前記ガスタービン過回転防止装置は、電子制御式の装置であり、前記蒸気タービンの回転数が前記蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記ガスタービン過回転防止装置により前記ガスタービンの運転を停止させることが好ましい。
【0021】
この構成により、蒸気タービン過回転防止装置の正常性の試験と連続して、ガスタービン過回転防止装置の正常性の試験を行うことができる。
【0022】
また、前記ガスタービンを定格回転数で運転させながら前記蒸気タービンの駆動を開始させ、前記蒸気タービンの回転数が前記蒸気タービン上限回転数よりも低い予め定められた回転数以上になると、前記ガスタービンの回転数を前記蒸気タービンの回転数と同じ増加率で増加させることが好ましい。
【0023】
この構成により、ガスタービンを定格回転数で運転させることで、ガスタービンの無負荷時での最高温の排熱を利用できるため、蒸気タービンの通気条件を満たす蒸気を速やかに発生させて蒸気タービンを駆動開始させ、かつ、蒸気タービンの回転数を速やかに増加させることができる。また、蒸気タービンの回転数が予め定められた回転数以上になると、ガスタービンの回転数を蒸気タービンの回転数と同じ増加率で増加させることで、ガスタービンの回転数を蒸気タービンの回転数よりも高く維持させ、これによりガスタービン過回転防止装置が作動することを防止することができる。
【0024】
また、前記蒸気タービン過回転防止装置は、電子制御式の装置であり、前記蒸気タービンの回転数が前記蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記蒸気タービン過回転防止装置により前記蒸気タービンの運転を停止させることが好ましい。
【0025】
この構成により、電子制御式の蒸気タービン過回転防止装置について、正常に作動するか否かを試験することができる。
【0026】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、発電機と、前記発電機に連結されたガスタービンと、前記ガスタービンの排熱を利用して駆動され、回転数が前記ガスタービンの回転数と同期するとクラッチにより前記発電機に連結される蒸気タービンとを備えた一軸コンバインドサイクルプラントの制御装置であって、前記蒸気タービンの回転数が予め定められた蒸気タービン上限回転数に到達すると、前記蒸気タービンの運転を停止させる蒸気タービン過回転防止装置と、前記ガスタービンの回転数が予め定められたガスタービン上限回転数に到達すると、前記ガスタービンの運転を停止させるガスタービン過回転防止装置と、を備え、前記発電機を無負荷状態とし、前記ガスタービンの回転数を前記蒸気タービンの回転数より高くすることにより前記クラッチによる前記発電機と前記蒸気タービンとの連結がない状態で、前記ガスタービンの回転数を前記ガスタービン上限回転数よりも低く維持させながら、前記蒸気タービン上限回転数に到達するまで前記蒸気タービンの回転数を増加させ、前記蒸気タービン過回転防止装置が正常に作動するか否かを試験することを特徴とする。
【0027】
この構成により、ガスタービンの回転数をガスタービン上限回転数よりも低く維持させることで、ガスタービン過回転防止装置が作動しないようにして、ガスタービンの回転数が蒸気タービンの回転数よりも低くなることを防ぐことができる。その結果、常にガスタービンの回転数を蒸気タービンの回転数より高く維持させて、クラッチを係合させることなく、蒸気タービン上限回転数に到達するまで蒸気タービンの回転数を増加させることができる。したがって、一軸コンバインドサイクルプラントにおいて、蒸気タービンと発電機およびガスタービンとを連結するクラッチを係合させることなく、蒸気タービンの過回転防止試験を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、実施形態にかかる一軸コンバインドサイクルプラントの概略を示す構成図である。
図2図2は、試験運転制御の実行中におけるガスタービンおよび蒸気タービンの回転数の時間変化を示す説明図である。
図3図3は、変形例にかかる試験運転制御の実行中におけるガスタービンおよび蒸気タービンの回転数の時間変化を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、本発明にかかる一軸コンバインドサイクルプラント、一軸コンバインドサイクルプラントの試験方法および一軸コンバインドサイクルプラントの制御装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0030】
図1は、実施形態にかかる一軸コンバインドサイクルプラントの概略を示す構成図である。一軸コンバインドサイクルプラント100は、図示するように、負荷10と、発電機11と、ガスタービン12と、蒸気タービン13と、クラッチ14と、制御装置15と、蒸気タービン過回転防止装置(以下、「ST過回転防止装置」と称する。)16と、ガスタービン過回転防止装置(以下、「GT過回転防止装置」と称する。)17とを備える。なお、制御装置15、ST過回転防止装置16およびGT過回転防止装置17は、発電機11、ガスタービン12、蒸気タービン13およびクラッチ14を備える一軸コンバインドサイクルプラントの試験運転を行うための装置を構成してもよい。
【0031】
負荷10は、発電機11に電気的に切り離し可能に連結されている。発電機11は、ガスタービン12の出力軸12aおよび蒸気タービン13の出力軸13aに一軸で連結されている。発電機11は、ガスタービン12および蒸気タービン13の駆動により発電され、負荷10へと電力を供給する。
【0032】
ガスタービン12は、圧縮機121と、燃焼器122と、タービン123とを備える。ガスタービン12は、圧縮機121により圧縮された空気と、燃料供給弁124を介して供給される燃料とを混合して燃焼器122で燃焼させ、発生した燃焼ガスによりタービン123を駆動して出力軸12aを回転させる。燃料供給弁124を含むガスタービン12の各構成要素は、制御装置15により制御される。
【0033】
蒸気タービン13は、ガスタービン12からの排熱を用いて過熱蒸気を生成する図示しないボイラ装置からの過熱蒸気により駆動され、それにより出力軸13aが回転する。蒸気タービン13へと供給される過熱蒸気の供給量は、蒸気供給弁131により調整される。蒸気供給弁131を含む蒸気タービン13の各構成要素は、制御装置15により制御される。
【0034】
クラッチ14は、蒸気タービン13の出力軸13aと発電機11との間に設けられる。クラッチ14は、蒸気タービン13の出力軸13aの回転数Nsと、ガスタービン12の出力軸12aの回転数Ngとが同期したときに係合する。クラッチ14は、いわゆるSSSクラッチである。クラッチ14は、回転数Nsが回転数Ng以上であるとき、出力軸13aと発電機11とを連結し、回転数Nsが回転数Ngよりも低いとき、出力軸13aと発電機11との連結を解除する。なお、クラッチ14は構造上、製造のバラツキから、「同期」する回転数には誤差が含まれる。したがって、クラッチ14は、回転数Nsが例えば2995rpm以上であり、回転数Ngが3000rpmであるときに同期して、出力軸13aと発電機11とが連結することも有り得る。また、回転数Nsが例えば3004rpmで回転数Ngが3000rpmでは、出力軸13aと発電機11とは連結せず、回転数Nsが例えば3005rpm以上であるときに同期して、出力軸13aと発電機11とが連結することも有り得る。
【0035】
制御装置15は、一軸コンバインドサイクルプラント100に含まれる各構成要素を制御する。制御装置15は、燃料供給弁124を含むガスタービン12の各構成要素を制御し、ガスタービン12の運転を制御する。制御装置15は、蒸気供給弁131を含む蒸気タービン13の各構成要素を制御し、蒸気タービン13の運転を制御する。また、制御装置15は、負荷10と発電機11との電気的な連結および連結の解除の切替を制御する。また、制御装置15は、ガスタービン12の排熱を利用して過熱蒸気を生成する図示しないボイラの運転および生成した過熱蒸気を蒸気タービン13へと供給するための各種装置、弁などを制御する。また、制御装置15は、ST過回転防止装置16およびGT過回転防止装置17が正常に作動するか否かを試験する試験運転制御を有する。試験運転制御の詳細については、後述する。
【0036】
ST過回転防止装置16は、本実施形態では、電子制御式の装置であり、制御装置15に一部が含まれている。ST過回転防止装置16は、図1に示すように、回転数検出センサ161と、制御部162とを含む。回転数検出センサ161は、回転数Nsを検出するセンサである。回転数検出センサ161は、制御部162に一つずつ接続されている。なお、回転数検出センサ161は、一つの制御部162に対して複数設けられてもよい。
【0037】
制御部162は、本実施形態において、制御装置15に2つ設けられている。各制御部162は、回転数検出センサ161の一つに接続されている。各制御部162は、接続された回転数検出センサ161から回転数Nsを取得し、取得した回転数Nsに基づいて、過回転防止制御を実行する。より詳細には、各制御部162は、回転数Nsが予め定められた蒸気タービン上限回転数(以下、「ST上限回転数」と称する。)Nslim以上となると、蒸気タービン13の主要弁を遮断して、蒸気タービン13の運転を停止させる。なお、蒸気タービン13の主要弁は、蒸気供給弁131の他、一軸コンバインドサイクルプラント100において蒸気タービン13の運転停止に際して必要となる各種弁を指す。
【0038】
上述したように、制御部162は、2つ設けられている。ここでは、2つの制御部162を区別して、「第一制御部162a」、「第二制御部162b」と称する。第二制御部162bは、第一制御部162aに比べて、ST上限回転数Nslimが高く設定されている。第二制御部162bは、第一制御部162aによる過回転防止制御に不具合があった際のバックアップ機能として設けられる。
【0039】
GT過回転防止装置17は、本実施形態では、電子制御式の装置であり、制御装置15に一部が含まれている。GT過回転防止装置17は、図1に示すように、回転数検出センサ171と、制御部172とを含む。回転数検出センサ171は、回転数Ngを検出するセンサである。回転数検出センサ171は、制御部172に一つずつ接続されている。なお、回転数検出センサ171は、一つの制御部172に対して複数設けられてもよい。
【0040】
制御部172は、本実施形態において、制御装置15に2つ設けられている。各制御部172は、回転数検出センサ171の一つに接続されている。各制御部172は、接続された回転数検出センサ171から回転数Ngを取得し、取得した回転数Ngに基づいて、過回転防止制御を実行する。より詳細には、各制御部172は、回転数Ngが予め定められたガスタービン上限回転数(以下、「GT上限回転数」と称する。)Nglim以上となると、ガスタービン12の主要弁を遮断して、ガスタービン12の運転を停止させる。なお、ガスタービン12の主要弁は、燃料供給弁124の他、一軸コンバインドサイクルプラント100においてガスタービン12の運転停止に際して必要となる各種弁を指す。
【0041】
上述したように、制御部172は、2つ設けられている。ここでは、2つの制御部172を区別して、「第一制御部172a」、「第二制御部172b」と称する。第二制御部172bは、第一制御部172aに比べて、GT上限回転数Nglimが高く設定されている。第二制御部172bは、第一制御部172aによる過回転防止制御に不具合があった際のバックアップ機能として設けられる。
【0042】
次に、実施形態にかかる一軸コンバインドサイクルプラントの試験方法について説明する。上述したように、制御装置15は、実施形態にかかる一軸コンバインドサイクルプラントの試験方法として、ST過回転防止装置16が正常に作動するか否かを試験する試験運転制御を実行する。図2は、試験運転制御の実行中におけるガスタービンおよび蒸気タービンの回転数の時間変化を示す説明図である。図2において、実線が回転数Ngを示し、破線が回転数Nsを示す。
【0043】
制御装置15は、図2に示すように、まず、ガスタービン12の運転を開始させる。このとき、制御装置15は、負荷10と発電機11との電気的な連結を解除し、発電機11を無負荷状態とする。制御装置15は、発電機11を無負荷状態として、ガスタービン12の回転数Ngを定格回転数Ng1となるまで(図2の時刻t1)、増加させる。制御装置15は、その後、ガスタービン12が定格回転数Ng1で運転される状態を維持させる。また、制御装置15は、ガスタービン12の排熱を利用して図示しないボイラにより過熱蒸気を生成させる。
【0044】
制御装置15は、蒸気タービン13を駆動するために十分な過熱蒸気が図示しないボイラにより生成されると、蒸気タービン13の運転を開始させる(図2の時刻t2)。制御装置15は、蒸気タービン13の回転数Nsを予め定められた回転数Ns1に到達するまで、増加させる。予め定められた回転数Ns1は、ST上限回転数Nslimよりも低い値として定められる。また、予め定められた回転数Ns1は、ガスタービン12の定格回転数Ng1よりも例えば40rpm程度低い値として設定される。
【0045】
蒸気タービン13の回転数Nsが予め定められた回転数Ns1に到達すると(図2の時刻t3)、制御装置15は、ガスタービン12の回転数Ngを蒸気タービン13の回転数Nsと同じ増加率で増加させる。それにより、回転数Ngと回転数Nsとが同じ差を保ったまま、蒸気タービン13の回転数Nsが、第一制御部162aにおけるST上限回転数Nslimまで増加する(図2の時刻t4)。その結果、第一制御部162aによる過回転防止制御が正常に実行されれば、蒸気タービン13の運転停止処理が行われ、図2に示すように、蒸気タービン13の回転数Nsが低下する。なお、制御装置15は、図2に示すように、回転数Ngおよび回転数Nsを同じ増加率で増加させる際、回転数NsとST上限回転数Nslimとの差が所定値以下となると、回転数Ngおよび回転数Nsの増加率を減少させる。これにより、過回転防止制御の実行により回転数Nsが急激に変化しすぎないようにすることができ、過回転防止制御で制御される回転数Nsを正しく見極めることができる。また、回転数NsがST上限回転数Nslimに近づいていないときには、回転数Ngおよび回転数Nsを早期に上昇させることができる。
【0046】
また、制御装置15は、蒸気タービン13の回転数NsがST上限回転数Nslimに到達すると(図2の時刻t4)、ガスタービン12の回転数NgがGT上限回転数Nglimに到達する前に、ガスタービン12の回転数Ngを所定回転数まで低下させる(図2の時刻t5)。本実施形態において、所定回転数は、定格回転数Ng1である。なお、所定回転数は、定格回転数Ng1以外の回転数であってもよい。また、制御装置15は、ガスタービン12の回転数Ngが蒸気タービン13の回転数Nsより低くならないレートで、ガスタービン12の回転数Ngを定格回転数Ng1まで低下させる。その結果、GT過回転防止装置17が作動することがないため、ガスタービン12の回転数Ngが低下することがなく、ガスタービン12の回転数Ngと蒸気タービン13の回転数Nsとの同期によりクラッチ14が係合することがない。
【0047】
この試験運転制御の実行により、第一制御部162aによる過回転防止制御が正常に実行されるか否かを試験することができる。本実施形態では、蒸気タービン13の回転数Nsが十分に低下したことを確認すると、試験運転制御を終了させる。また、試験運転制御を終了後においては、ユーザーの選択により、一軸コンバインドサイクルプラント100の通常運転に移行してもよいし、一軸コンバインドサイクルプラント100を運転停止させてもよいし、GT過回転防止装置17について単独の作動試験を行ってもよい。
【0048】
以上説明したように、実施形態にかかる一軸コンバインドサイクルプラント100および一軸コンバインドサイクルプラント100の試験方法は、ガスタービン11の回転数NgをGT上限回転数Nglimよりも低く維持させることで、GT過回転防止装置17が作動しないようにして、ガスタービン12の回転数Ngが蒸気タービン13の回転数Nsよりも低くなることを防ぐことができる。その結果、常にガスタービン12の回転数を蒸気タービン13の回転数より高く維持させて、クラッチ14を係合させることなく、ST上限回転数Nslimに到達するまで蒸気タービン13の回転数を増加させることができる。したがって、一軸コンバインドサイクルプラント100において、蒸気タービン13と発電機11およびガスタービン12とを連結するクラッチ14を係合させることなく、蒸気タービン13の過回転防止試験を行うことができる。
【0049】
また、制御装置15は、蒸気タービン13の回転数NsがST上限回転数Nslimに到達すると、ガスタービン12の回転数NgがGT上限回転数Nglimに到達する前に、ガスタービン12の回転数Ngを蒸気タービン13の回転数Nsよりも高い所定回転数(定格回転数Ng1)まで低下させる。
【0050】
この構成により、ST過回転防止装置16が作動された後(図2の時刻t4以降)、GT過回転防止装置17が作動しないようにすることができる。その結果、GT過回転防止装置17の作動によってガスタービン12の回転数Ngが急減し、蒸気タービン13の回転数Nsより低くなってクラッチ14が係合することを防ぐことが可能となる。
【0051】
また、制御装置15は、ガスタービン12を定格回転数Ng1で運転させながら蒸気タービン13の駆動を開始させ、蒸気タービン13の回転数NsがST上限回転数Nslimよりも低い予め定められた回転数Ns1以上になると、ガスタービン12の回転数Ngを蒸気タービン13の回転数Nsと同じ増加率で増加させる。
【0052】
この構成により、ガスタービン12を定格回転数Ng1で運転させることで、ガスタービン12の無負荷時での最高温の排熱を利用できるため、蒸気タービン13の通気条件を満たす蒸気を速やかに発生させて蒸気タービン13を駆動開始させ、かつ、蒸気タービン13の回転数Nsを速やかに増加させることができる。また、蒸気タービン13の回転数Nsが予め定められた回転数Ns1以上になると、ガスタービン12の回転数Ngを蒸気タービン13の回転数Nsと同じ増加率で増加させることで、ガスタービン12の回転数Ngを蒸気タービン13の回転数Nsよりも高く維持させ、これによりガスタービン過回転防止装置が作動することを防止することができる。
【0053】
また、ST過回転防止装置16は、制御装置15により制御される電子制御式の装置であり、制御装置15は、蒸気タービン13の回転数NsがST上限回転数Nslimに到達すると、ST過回転防止装置16により蒸気タービン13の運転を停止させる。
【0054】
この構成により、電子制御式のST過回転防止装置16について、正常に作動するか否かを試験することができる。
【0055】
本実施形態では、ST過回転防止装置16およびGT過回転防止装置17を制御装置15により制御される電子制御式の装置とした。ただし、ST過回転防止装置16は、回転数NsがST上限回転数Nslimに到達したときに、蒸気タービン13の主要弁を自動的に閉鎖する機械式の装置であってもよい。また、GT過回転防止装置17は、回転数NgがGT上限回転数Nglimに到達したときに、ガスタービン12の主要弁を自動的に閉鎖する機械式の装置であってもよい。
【0056】
また、本実施形態では、第一制御部162aによるST過回転防止装置16の作動の正常性を試験するものとしたが、第二制御部162bによるST過回転防止装置16の作動の正常性を試験してもよい。すなわち、第一制御部162aによる過回転防止制御を実行させず、図2の時刻t4において、蒸気タービン13の回転数Nsが第二制御部162bにおけるST上限回転数Nslimに到達するまで、回転数Nsを増加させてもよい。
【0057】
図3は、実施形態の変形例にかかる試験運転制御の実行中におけるガスタービンおよび蒸気タービンの回転数の時間変化を示す説明図である。図3において、蒸気タービン13およびST過回転防止装置16の制御内容、並びに、時刻t3までにおけるガスタービン12の制御内容は、図2に示したものと同様であるため、説明を省略する。
【0058】
制御装置15は、変形例にかかる試験運転制御として、蒸気タービン13の回転数NsがST上限回転数Nslimに到達すると(図3の時刻t4)、GT過回転防止装置17を作動させてガスタービン12の運転を停止させる。これにより、図3に示すように、ガスタービン12の回転数Ngは、蒸気タービン13の回転数Nsと同様に低下することになる。この構成により、ST過回転防止装置16の正常性の試験と連続して、GT過回転防止装置17の正常性の試験を行うことができる。なお、この場合、少なくともGT過回転防止装置17は、制御装置15により制御される電子制御式の装置であることが必要である。
【符号の説明】
【0059】
10 負荷
11 発電機
12 ガスタービン
12a 出力軸
121 圧縮機
122 燃焼器
123 タービン
124 燃料供給弁
13 蒸気タービン
13a 出力軸
131 蒸気供給弁
14 クラッチ
15 制御装置
16 蒸気タービン過回転防止装置(ST過回転防止装置)
161 回転数検出センサ
162 制御部
162a 第一制御部
162b 第二制御部
17 ガスタービン過回転防止装置(GT過回転防止装置)
171 回転数検出センサ
172 制御部
172a 第一制御部
172b 第二制御部
100 一軸コンバインドサイクルプラント
Ng,Ns,Ns1 回転数
Ng1 定格回転数
Nglim ガスタービン上限回転数(GT上限回転数)
Nslim 蒸気タービン上限回転数(ST上限回転数)
図1
図2
図3