特開2019-17543(P2019-17543A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-17543(P2019-17543A)
(43)【公開日】2019年2月7日
(54)【発明の名称】弾球遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20190111BHJP
【FI】
   A63F7/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】78
(21)【出願番号】特願2017-137090(P2017-137090)
(22)【出願日】2017年7月13日
(71)【出願人】
【識別番号】390031783
【氏名又は名称】サミー株式会社
【住所又は居所】東京都品川区西品川一丁目1番1号住友不動産大崎ガーデンタワー
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100109047
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 雄祐
(74)【代理人】
【識別番号】100109081
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 友由
(72)【発明者】
【氏名】関谷 祐一郎
(72)【発明者】
【氏名】松本 清太郎
(72)【発明者】
【氏名】小松 祐太
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA29
2C333CA53
2C333CA77
2C333FA05
2C333FA09
2C333FA17
(57)【要約】
【課題】より効果的な演出の実現を図る遊技機を提供する。
【解決手段】複数の変動演出パターンには、先に表示される第1の演出期間と後に表示される第2の演出期間とを含み得る演出である特殊演出の過程が定められた複数種類の特殊変動演出パターンが含まれ、第1の演出期間から第2の演出期間へと発展する特殊変動演出パターンは、第1の演出期間から第2の演出期間へと発展しない特殊変動演出パターンより大当り期待度が高いことを示唆する演出パターンであり、第2の演出期間へと発展する特殊変動演出パターンは、第1の演出期間において第2の演出期間へ発展する旨を報知するタイミングが、第1の演出期間のうち遅いタイミングとなるほど大当り期待度が高くなることを示唆する。
【選択図】図27
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、
前記始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、
前記当否判定の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、
前記当否判定の結果に応じて前記図柄表示装置へ停止表示させる図柄を決定する図柄決定手段と、
図柄の変動表示過程が定められた複数種の変動パターンから前記当否判定の結果に応じていずれかを抽選で選択する変動パターン決定手段と、
前記当否判定が前記特別遊技へ移行すべき旨の結果となった場合に前記特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
演出内容が表示される演出表示装置と、
前記演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、
前記演出決定手段により決定された前記演出内容を前記演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、を備え、
前記演出決定手段は、図柄変動演出の過程が定められた複数の変動演出パターンからいずれかを前記演出内容として選択し、
前記複数の変動演出パターンには、先に表示される第1の演出期間と後に表示される第2の演出期間とを含み得る演出である特殊演出の過程が定められた複数種類の特殊変動演出パターンが含まれ、
前記第1の演出期間から前記第2の演出期間へと発展する特殊変動演出パターンは、前記第1の演出期間から前記第2の演出期間へと発展しない特殊変動演出パターンより大当り期待度が高いことを示唆する演出パターンであり、
前記第2の演出期間へと発展する特殊変動演出パターンは、前記第1の演出期間において前記第2の演出期間へ発展する旨を報知するタイミングが、前記第1の演出期間のうち遅いタイミングとなるほど大当り期待度が高くなることを示唆する弾球遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
遊技球が発射される遊技領域を備えた弾球遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種の弾球遊技機のうち、いわゆる第1種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機は、遊技盤の略中央に設けられた液晶ディスプレイなどの表示領域に複数の図柄を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。この遊技機は、複数列の図柄変動を停止させたときの図柄の組合せが特定の態様となった場合に、通常遊技より多くの賞球が得られる、いわゆる大当りと呼ばれる特別遊技へと移行するものとして知られている。表示領域における図柄の変動表示は、単に複数の図柄が変動表示されるだけでなく、いわゆるリーチ画面と呼ばれる状態のように、あと一つ図柄が揃えば大当りとなる状態で変動表示の時間を通常よりも長くする等、遊技者の期待感を高めるための演出が図られている。また、図柄等の画像にキャラクタを用いて変動表示にストーリーを持たせる演出や、特別遊技への移行期待度の高さを予告的に示唆する予告演出によっても遊技者の期待感を高めている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−230714号公報
【特許文献2】特開2017−56097号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ボタン操作演出において操作有効時間の残時間を示すメータが表示される遊技機が知られている(例えば、特許文献2参照)。このような表示オブジェクトを用いる演出は、図柄変動演出の態様を多様化できる反面、より効果的な演出の実現が求められる。
【0005】
本願発明は上記課題に鑑みたもので、より効果的な演出の実現を図る遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、当否判定の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、当否判定の結果に応じて図柄表示装置へ停止表示させる図柄を決定する図柄決定手段と、図柄の変動表示過程が定められた複数種の変動パターンから当否判定の結果に応じていずれかを抽選で選択する変動パターン決定手段と、当否判定が特別遊技へ移行すべき旨の結果となった場合に特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、演出内容が表示される演出表示装置と、演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、演出決定手段により決定された演出内容を演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、を備える。演出決定手段は、図柄変動演出の過程が定められた複数の変動演出パターンからいずれかを演出内容として選択し、複数の変動演出パターンには、先に表示される第1の演出期間と後に表示される第2の演出期間とを含み得る演出である特殊演出の過程が定められた複数種類の特殊変動演出パターンが含まれ、第1の演出期間から第2の演出期間へと発展する特殊変動演出パターンは、第1の演出期間から第2の演出期間へと発展しない特殊変動演出パターンより大当り期待度が高いことを示唆する演出パターンであり、第2の演出期間へと発展する特殊変動演出パターンは、第1の演出期間において第2の演出期間へ発展する旨を報知するタイミングが、第1の演出期間のうち遅いタイミングとなるほど大当り期待度が高くなることを示唆する。
【0007】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の弾球遊技機によれば、より効果的な演出の実現を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。
図2】ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。
図3】ぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。
図4】メイン基板の機能構成を示すブロック図である。
図5】当否判定テーブルを模式的に示す図である。
図6】図柄判定テーブルを模式的に示す図である。
図7】変動パターンテーブルを模式的に示す図である。
図8】事前当否判定で参照される事前当否判定テーブルを模式的に示す図である。
図9】サブ基板の構成を示すブロック図である。
図10】携帯連携システムの概略を模式的に示す図である。
図11】メイン基板およびサブ基板のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。
図12】演出制御装置のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。
図13】ぱちんこ遊技機におけるメイン基板の制御開始処理を示すフローチャートである。
図14図13におけるS120のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。
図15】割込処理の詳細を示すフローチャートである。
図16】ぱちんこ遊技機におけるサブ基板の制御開始処理を示すフローチャートである。
図17図16におけるS518のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。
図18】メイン基板からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。
図19】演出表示制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。
図20】サブCPUが制御CPUからコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。
図21】各種デバイス制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。
図22】特別図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。
図23】装飾図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。
図24】特別遊技の過程を示すフローチャートである。
図25】小当り遊技の過程を示すフローチャートである。
図26】特殊変動演出における第1の演出期間の演出種類と第2の演出期間の演出種類の組合せと演出の概略的な流れを模式的に示す図である。
図27】第1の演出期間および第2の演出期間における画面例を示す図である。
図28】第1の演出期間における転換演出から第2の演出期間にわたる演出過程を示す画面例フローの図である。
図29】転換演出における3回のカットイン予告の色彩と不発有無、演出結果の関係が定められた複数種類の予告演出パターンの種類を模式的に示す図である。
図30】並行演出の画面例を模式的に示す図である。
図31】並行演出の組合せを含むリーチ演出パターンの種類を模式的に示す図である。
図32】逆転演出の画面例を示す図である。
図33】並行演出から逆転演出にかけての画面遷移を示す図である。
図34】攻撃力マークの個数、ボタン表示色の変化、および、出現するボタンの表示色の対応関係を示す表の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(前提技術)
本実施例のぱちんこ遊技機においては、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在する。その複数の遊技としての第1の遊技と第2の遊技とが、同時に実行されないよう第2の遊技が優先的に実行される。またこれらの遊技性を両立させるために、複数の始動入賞口、複数の特別図柄表示装置、複数の保留ランプを備える。第1の遊技における大当りの出玉より、第2の遊技における大当りの出玉の方がおおむね多くなるように設計される。例えば、第2の遊技の方が確変を伴う大当りとなる確率が高く、また、第2の遊技の方が大当りした際の特別遊技を構成する単位遊技数が多い(大入賞口の開放時間が長い長開放単位遊技と開放時間が短い短開放単位遊技とが一つの特別遊技中に混在し、同一単位遊技数であっても第2の遊技の方が第1の遊技よりも長開放単位遊技の数が多い場合を含む)など、第2の遊技の方が第1の遊技より相対的に利益が高くなる設計がされている。その上で、最初は第1の遊技にて初当りを狙い、第1の遊技における大当りで時短が付与された後は第2の遊技を繰り返し狙って多くの出玉を得る、という遊技性を実現する。
【0011】
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。ぱちんこ遊技機100は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機100の遊技機枠は、外枠101、前枠102、透明板103、扉104、上球皿105、下球皿106、発射ハンドル107、スピーカー108、演出ボタン109、十字キー110、装飾ランプ111を含む。外枠101は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機100を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠102は、外枠101の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠101へ開閉可能に取り付けられる。前枠102は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
【0012】
透明板103は、ガラスなどにより形成され、扉104により支持される。扉104は、図示しないヒンジ機構により前枠102へ開閉可能に取り付けられる。上球皿105は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿106への遊技球の抜き取り等をする機構を有する。下球皿106は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。扉104の上部には左右にスピーカー108が設けられており、演出を制御する手段によって遊技状態や演出などに応じた効果音や楽曲の音声を出力する。扉104の外観を構成する樹脂部材の大部分が半透明であり、その透過する内部に装飾ランプ111が設けられる。装飾ランプ111は、演出を制御する手段によって遊技状態や演出などに応じた様々な色で発光するLEDであり、点滅等することで演出の役割を果たす。
【0013】
遊技盤80は、レール82により区画された遊技領域81上に、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20、第1作動口31、第2作動口32、一般入賞口33、アウト口34、演出表示装置60、センター飾り64を含む。センター飾り64は、遊技領域81の略中央部とその上部および右部にわたって演出表示装置60の画面枠を形成するように設けられる装飾的な樹脂部材であり、遊技球の流路、演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。センター飾り64の下部には流入した遊技球が転動するステージ65が形成され、その転動の仕方によってステージ65からの落下方向は第1始動口11へ入球する方向と第1始動口11に入球しない側方の方向とに振り分けられる。センター飾り64の上部には、演出内容に沿って駆動されて演出的な動作をする可動役物66が設けられる。遊技領域81には、遊技球の流路を形成するための図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。なお、本明細書において「入球」「入賞」「落入」は相互に同義としてもよい。また、各入賞口や各入球口は、遊技球が通過するタイプの「通過口」(「ゲート」や「スルーチャッカー」等とも呼ぶ)で構成される場合があってもよく、「入球」「入賞」「落入」と「通過」もまた相互に同義としてもよい。
【0014】
第1始動口11は第1の遊技に対応する始動入賞口として設けられ、第2始動口12は第2の遊技に対応する始動入賞口として設けられる。第1始動口11と第2始動口12は、遊技者の意思にしたがった遊技球の発射強弱によって一方への入球を狙うことが可能となるように構成される。第1始動口11は、遊技領域81における略中央下部に設けられ、第2始動口12は、第1始動口11の直下に設けられる。左打ち、すなわちセンター飾り64の左側通路へ流れるように狙って相対的に弱めに打球した場合は第1始動口11および第2始動口12に入球可能ないし入球容易である一方、右打ち、すなわちセンター飾り64の右側通路へ流れるように狙って相対的に強めに打球した場合は第2始動口12には入球可能ないし入球容易であるが第1始動口11には入球不能ないし入球困難となるように遊技釘の配置による流路が形成される。ただし、通常時には第2始動口12の開口部上方が第1始動口11に覆われて遊技球の流入が妨げられることから、第2始動口12の拡開機構が開放されない限り第2始動口12には入球不能ないし入球困難である。当否抽選は、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する抽選であり、第1始動口11または第2始動口12へ入球があるたびに実行される。
【0015】
なお、第1始動口11および第2始動口12は、遊技球の発射強弱によっていずれかを目標にした打ち分けが可能な程度に互いに離れた位置に設けられてもよい。第1始動口11と第2始動口12は、それぞれ遊技領域81の左側と右側に離して設置され、一方を狙った遊技球が他方へ入球しがたい構成としてもよい。たとえば、第1始動口11は、左打ち、すなわちセンター飾り64の左側通路へ流れるように狙って比較的弱めに発射したときに入球可能ないし入球容易となるような位置に設けられる。第2始動口12は、右打ち、すなわちセンター飾り64の右側通路へ流れるように狙って比較的強めに発射したときに入球可能ないし入球容易となるような位置に設けられる。
【0016】
第1始動口11は、第1始動入賞検出装置16を備える。第1始動入賞検出装置16は、第1始動口11への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1始動入賞情報を生成する。第2始動口12は、第2始動入賞検出装置17と、拡開機構である普通電動役物90(いわゆる電動チューリップ)と、普通電動役物90を開閉させるための普通電動役物ソレノイド91を備える。第2始動入賞検出装置17は、第2始動口12への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2始動入賞情報を生成する。
【0017】
第1作動口31は、遊技領域81の左側方位置に設けられ、第1通過検出装置36を含む。第1通過検出装置36は、第1作動口31への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。第2作動口32は、遊技領域81の右側方位置に設けられ、第2通過検出装置37を含む。第2通過検出装置37は、第2作動口32への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。第1作動口31または第2作動口32への遊技球の通過は普通電動役物90を拡開させるか否かを決定する開放抽選の契機となる。第1作動口31または第2作動口32を遊技球が通過すると、開放抽選の判定結果を示す図柄である普通図柄が普通図柄表示部45に変動表示される。したがって、開放抽選は「普通図柄抽選」とも呼ぶ。変動開始から所定時間の経過後に、普通図柄の変動表示が停止する。普通図柄が当りの図柄で停止すると、普通電動役物ソレノイド91の駆動力により普通電動役物90が拡開され、第2始動口12への入球可能性が高まる。なお、変形例として作動口の個数を1個とし、遊技領域81の左側方位置に設ける構成としてもよい。
【0018】
3つの一般入賞口33は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置38をそれぞれ備える。一般入賞検出装置38は、一般入賞口33への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。
【0019】
大入賞口20は、遊技球の入球を検出するための大入賞検出装置25と、大入賞口20を開閉させるための大入賞口ソレノイド92を備える。大入賞検出装置25は、大入賞口20への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入賞情報を生成する。大入賞口20は、第1特別図柄51または第2特別図柄52が所定の態様にて停止したときに「大当り」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。大入賞口20はアウト口34の右上方の位置に設けられる。なお、変形例として大入賞口を遊技領域81の中央下部や大入賞口20の上方または下方にさらにもう一つ設け、複数の大入賞口が設けられる構成としてもよい。アウト口34は、各入賞口のいずれにも入球しなかった遊技球が排出される排出口であり、アウト検出装置39を備える。アウト検出装置39は、アウト口34を通過して排出される遊技球を検出するセンサであり、検出時にその検出を示す排出情報を生成する。アウト口34は、各入賞口のいずれにも入球しなかった遊技球がすべて誘導されて通過し得るよう、遊技領域81の中央最下端部に設けられる。アウト口34の球詰まりを防止するために十分な幅の遊技球通路を確保しつつ、アウト検出装置39を複数個並べて設ける仕様としてもよい。
【0020】
遊技盤80における遊技領域81の外側下方に、図柄等表示ユニット120が配置される。図柄等表示ユニット120には、第1特別図柄表示部41、第2特別図柄表示部42、第1特図保留表示部71、第2特図保留表示部72、普通図柄表示部45、普図保留表示部75、遊技状態表示部76、異常報知部77等の各表示部が設けられる。具体的には、第1の遊技に対応する第1特別図柄表示部41と第2の遊技に対応する第2特別図柄表示部42とが左側下位置に左右に並設され、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動が表示される。
【0021】
第1特別図柄51は、第1始動口11への遊技球の入球を契機とする第1当否抽選の判定結果に対応した図柄であり、所定の当り態様にて停止されたときに特別遊技としての大当りが発生する。第2特別図柄52は、第2始動口12への遊技球の入球を契機とする第2当否抽選の判定結果に対応した図柄であり、所定の当り態様にて停止されたときに特別遊技としての大当りが発生する。第1特別図柄表示部41および第2特別図柄表示部42は、例えば「8の字」を形成する7個のセグメントおよび「ドット」を表す1個のセグメントの8個のセグメントからなる8セグメントLEDの表示装置である。8セグメントLEDでは、8個のセグメントを組み合わせることにより8ビット分の数値を表現できる。セグメントの組合せで表される第1特別図柄51および第2特別図柄52は、必ずしも文字や数字の体をなしておらず、各セグメントの組合せで形成される一般に意味を持たない記号であってよい。これらの記号が高速で次々に入れ替わって第1特別図柄表示部41および第2特別図柄表示部42へ表示され、または、所定の表示(例えば「−」)と非表示(例えば全消灯)とが所定時間繰り返された後に判定結果に対応した図柄が表示されることにより、第1特別図柄51および第2特別図柄52の図柄変動表示が実現される。なお、第1特別図柄表示部41および第2特別図柄表示部42を8セグメントLEDではないLEDドットアレーを用いて、その点灯パターンや点灯色の組合せで複数種類の第1特別図柄51および第2特別図柄52を表現してもよい。
【0022】
また、第1特別図柄51および第2特別図柄52は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では遊技領域81の左下方の第1特別図柄表示部41および第2特別図柄表示部42にて目立たない大きさで表示させる。ただし、特別図柄自体に演出的な役割をもたせることで装飾図柄を用いずに表現する手法を採用する場合には、特別図柄を8セグメントLEDではなく、例えば液晶ディスプレイ等の他の表示装置に表示させる構成としてもよい。
【0023】
第1特別図柄表示部41の上方には第1の遊技に対応する特別図柄変動の保留ランプとして第1特図保留表示部71が設けられ、第2特別図柄表示部42の上方には第2の遊技に対応する特別図柄変動の保留ランプとして第2特図保留表示部72が設けられる。第1特図保留表示部71は2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって第1の遊技における当否抽選値の保留されている数(以下、当否抽選値の保留されている数を単に「保留数」ともいう)を表示する。第1特図保留表示部71における保留数は、第1特別図柄51の変動中または特別遊技の実行中に第1始動口11へ入賞したことに基づいて抽選値を取得した回数(個数)であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。第2特図保留表示部72も2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって第2の遊技における保留数を表示する。第2特図保留表示部72における保留数は、第2特別図柄52の変動中または特別遊技の実行中に第2始動口12へ入賞したことに基づいて抽選値を取得した回数(個数)であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。当否抽選値の保留数は、演出表示装置60の画面下部にも保留ランプ画像の点灯個数で表す形で表示される。
【0024】
図柄等表示ユニット120における右側には、普通図柄表示部45が設けられる。普通図柄表示部45は、便宜上、二つのランプで構成されるとともに、それらの点灯組合せによって普通図柄の表示状態が表現される。まず、第1のランプと第2のランプを同時に点滅表示させることにより普通図柄の変動が表現され、最終的には第1のランプと第2のランプの点灯状態の組合せで普通図柄の停止図柄が表現される。例えば、第1のランプの点灯と第2のランプの消灯で外れの停止図柄が表現され、第1のランプの消灯と第2のランプの点灯で第1の当り態様が表現され、第1のランプと第2のランプの両方の点灯で第2の当り態様が表現される。
【0025】
また、普通図柄表示部45の右側には普通図柄変動の保留ランプとして普図保留表示部75が設けられる。普図保留表示部75もまた2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に第1作動口31または第2作動口32を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。
【0026】
なお、図柄等表示ユニット120には遊技状態表示部76、異常報知部77が設けられている。遊技状態表示部76は、後述する特定遊技状態等の遊技状態に対応した表示をする表示部であり、例えば1つのランプと1つの7セグメントLEDで構成される。例えば、確率変動中の場合にランプを点灯表示、入球容易状態中の場合に点滅表示、通常状態の場合に消灯表示することにより各遊技状態を報知し、特別遊技の実行中は7セグメントLEDによりその特別遊技で実行する単位遊技数(ラウンド数)を表示する。異常報知部77は、遊技機の一部の異常を報知する表示部であり、例えば複数のランプで構成され、異常の種類に応じた点灯パターンにより異常を報知する。なお、これらの表示部を図柄等表示ユニット120に集約配置せず、各表示部を個別に構成してもよいし、または、適宜まとめた複数の表示装置に分けて構成してもよい。また、特定遊技状態等の遊技状態の報知は、例えば電源断から復帰した後の一定時間といった所定期間に限りなされるよう構成してもよい。
【0027】
遊技領域81の略中央にはセンター飾り64により形成される画面枠から画面が露出するように演出表示装置60が設けられ、第1特別図柄51または第2特別図柄52に連動する装飾図柄61を含む演出画像の変動を表示する。以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という。
【0028】
演出表示装置60は、第1特別図柄51または第2特別図柄52の変動表示と連動する形で装飾図柄61を変動表示する液晶ディスプレイで構成される表示装置である。装飾図柄61は、第1特別図柄51および第2特別図柄52で示される抽選の判定結果表示を視覚的に演出するための図柄である。演出表示装置60は、装飾図柄61として、例えばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄を変動させる動画像を画面の中央領域に表示する。本実施例においては、「0」〜「9」の数字で構成される図柄を3列に表示して変動させ、最終的に停止表示される3個の図柄組合せによって当りまたは外れを示す。装飾図柄61を構成する複数図柄のそれぞれは、色彩や模様の装飾が施された数字、文字、または記号で構成されるが、これら数字、文字、記号に対して全図柄に共通する絵柄または図柄ごとに異なる絵柄を加えて一体化させる形で構成されてもよい。この絵柄は、ぱちんこ遊技機100の当該機種に設定された装飾または演出のテーマに関連するモチーフが描かれた絵柄であり、例えば人物や動物のキャラクタが描かれた絵柄であってもよい。装飾図柄61は、絵柄が一体的に含まれる図柄が変動表示される場合と、絵柄が分離して数字、文字、記号の部分のみが変動表示される場合とが、演出の展開に沿って切り替えられる構成であってもよい。装飾図柄61の変動表示の背景には、ぱちんこ遊技機100の当該機種に設定された装飾または演出のテーマに関連する演出的効果を有する動画像が図柄変動と連動して表示される。
【0029】
演出表示装置60は、高精細なドットマトリクス型表示装置である液晶ディスプレイで構成されるが、その表示領域の横幅は遊技領域の横幅の半分程度であってもよいし、半分を超える大型サイズであってもよい。大型サイズの場合、演出表示装置の右側の遊技球通路は遊技球1個が通過できる程度の通路幅にて形成され、遊技者はいわゆる「右打ち」として最大強度で打ち出せばほぼ確実に右側通路へ遊技球を通過させることができ、いわゆる「左打ち」との打ち分けができる。演出表示装置60は、単一の表示装置で構成される場合だけでなく、複数の表示装置の組合せで構成されてもよい。複数の場合、メイン液晶とサブ液晶の組合せといった大小異なる大きさのディスプレイを組み合わせてもよく、サブ液晶はメイン液晶に隣接する位置に配置されてもよいし、遊技盤以外の位置、例えば発射ハンドルの近傍(上球皿、右側装飾ランプなど)に設置されてもよい。発射ハンドルの近傍に設置される場合、遊技者が操作入力可能なタッチパネルの形で構成されてもよい。演出表示装置60は、液晶ディスプレイに限らず、有機ELディスプレイなどの表示装置で構成されてもよいし、ドラム回転式などの機械的表示手段やLEDマトリクス式などの表示手段で構成されてもよい。
【0030】
演出ボタン109は、遊技者が演出内容に応じて遊技機へ所定の指示を入力するために押下する操作入力手段であり、その押下態様に応じて演出内容等に変化が加えられる。演出ボタン109は、前枠102に設けられる。演出ボタン109は、通常、前枠102内に格納されているが、演出ボタン109の裏側には棒状の部材が取り付けられており、棒状の部材と演出ボタン109とを盤面に略垂直な方向に突出させることができるように設けられる。棒状の部材と演出ボタン109は、外部に突出した状態においてレバー112として機能し、遊技者は演出ボタン109を握持してレバー112を下方へ引くことができるようになっている。これによっても、遊技者が遊技機へ所定の指示を入力することができる。十字キー110は、遊技者が遊技機へ方向指示を入力する操作入力手段であり、上球皿105の左方の外壁面に設けられる。
【0031】
以上のような構成の遊技機においてなされる遊技の方法および制御の流れを概説する。遊技者が発射ハンドル107を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿105に貯留された遊技球が1球ずつレール82に案内されて遊技領域81へ発射される。遊技者が発射ハンドル107の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域81の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車、センター飾り64等に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口33、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿105または下球皿106に払い出される。一般入賞口33等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口34に落入した遊技球はアウト球として処理される。セーフ球の排出はアウト検出装置39による検出の対象外とする仕様としてもよいし、セーフ球もアウト検出装置39が設けられた領域に誘導してその排出をすべてアウト検出装置39により検出する仕様としてもよい。あるいは、セーフ球の誘導およびアウト検出装置39によるセーフ球の検出はせず、セーフ球の検出球数をアウト球の検出球数に加算した合計を排出球数とする仕様としてもよい。
【0032】
また、第1作動口31または第2作動口32を遊技球が通過すると、普通図柄表示部45において普通図柄が変動表示され、表示に先だって決定された変動表示時間の経過後に停止表示される。普通図柄が第1の当り態様または第2の当り態様で停止表示された場合、停止表示された図柄の当り態様と停止表示された際の遊技状態に基づいて普通電動役物90を拡開する。すなわち、図柄停止時の遊技状態が通常遊技状態で、普通図柄が第1の当り態様で停止表示した場合には、普通電動役物90の開放として0.1秒間の短開放が実行される。また、特定遊技状態(例えば入球容易状態)時に普通図柄が第1の当り態様で停止表示した場合、通常時および特定遊技状態(例えば入球容易状態)時に普通図柄が第2の当り態様で停止表示した場合には、普通電動役物90の開放として6秒間の長開放が実行される。ここで、普通図柄の当選確率と長開放の実行確率は、遊技状態によって異なるように設定される。具体的には、通常状態における開放抽選では、1/100の確率で普通図柄が当りとなり、その場合の短開放の実行確率(第1の当り態様の当り図柄が選択される確率)は1/3、長開放の実行確率(第2の当り態様の当り図柄を選択する確率)は2/3に設定される。また、特定遊技状態(例えば入球容易状態)における開放抽選では、99/100の確率で普通図柄が当りとなり、第1の当り態様と第2の当り態様の選択確率は通常遊技状態と変わらないものの、いずれの態様で当選しても長開放が実行されるように設定される。このように入球容易状態では普通図柄の当り確率の変動機能(1/100から99/100に確率変動)と開放時間の延長機能(第1の当り態様で停止表示した場合の開放時間を0.1秒から6.0秒に延長)により、第2始動口12への入球容易性を高めている。なお、普通電動役物90の作動期間を延長させる機能(長開放)を「開放延長」と呼ぶこともある。
【0033】
なお、上述のように通常状態では長開放となる確率の方が短開放の確率より高い仕様とすることで、普通図柄の当選時には通常状態でも一定の割合で長開放が実行されるようにする。変形例として、通常状態では逆に短開放となる確率の方が長開放の確率より高い仕様としてもよいし、両者の確率を同じにする仕様としてもよいし、必ず短開放となる仕様としてもよい。また、入球容易状態のときには、さらに普通図柄の変動時間の短縮機能を加えた3つの機能を用いて第2始動口12への入球容易性を高める構成としてもよい。その場合の普通図柄の変動時間は、例えば通常状態では10秒間であり、入球容易状態では2秒間である。なお、通常状態における開放抽選の当り確率をゼロ(0/100)に設定し、入球容易状態において開放抽選がなされた場合に限り普通電動役物90が拡開されうる仕様としてもよい。さらに、普通電動役物90が拡開するときはその旨を事前に報知してもよく、普通図柄変動の保留を先読みして普通図柄の変動開始前に報知してもよいし、普通図柄の変動中に報知してもよい。
【0034】
第2始動口12の普通電動役物90を長開放させるときの開放態様の変形例としては、短開放時より長い2秒開放を3回繰り返すことにより総開放時間を6秒程度にまで長くする態様としてもよい。また、開放時間と開放回数の組合せを複数通り用意し、いずれかを選択する構成としてもよい。例えば2秒開放を3回の場合、6秒開放を1回の場合と比較して総開放時間は同じであるが、インターバル期間も含めると前者は後者より長い。そのため、特に第2始動口12を右打ちの方向に配置する変形例の構成では、開放に気がついた遊技者がその時点から打球方向を第2始動口12に合わせたとして前者の方が入球チャンスが長いともいえる。また、普通図柄の当り種類が複数存在するように構成し、その当り種類に応じて拡開機構の開放態様が異なるようにしてもよい。例えば、普通図柄が第1の当りとなった場合、通常状態では0.1秒開放を1回、入球容易状態では1秒開放を3回とし、第2の当りとなった場合、通常状態では6秒開放を1回、入球容易状態では2秒開放を2回としてもよい。
【0035】
一方、第1始動口11または第2始動口12に入球すると、第1特別図柄表示部41、第2特別図柄表示部42および演出表示装置60において第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61が変動表示される。第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61の変動表示は、表示に先だって決定された変動表示時間の経過後に停止される。第1特別図柄51および第2特別図柄52は、その変動開始から停止までの変動態様が定められた変動パターンにしたがって変動表示される。装飾図柄61は、その変動開始から停止までの変動態様が定められた変動演出パターンにしたがって変動表示される。変動パターンおよび変動演出パターンはそれぞれ複数種ずつ用意され、それぞれが長短様々な変動時間をもつ。変動パターンにしたがって第1特別図柄51および第2特別図柄52が変動表示される間、同じ変動時間をもつ変動演出パターンにしたがって装飾図柄61が変動表示される。変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61の変動が停止される。以下、変動演出パターンにしたがって表示される装飾図柄61の変動表示を例示するとともに、変動演出パターンについて簡単に説明する。なお、変動パターンおよび変動演出パターンの決定方法等の詳細は別途説明する。
【0036】
装飾図柄61の変動表示の一例としては、まず変動開始とともにスロットマシンのリール回転のように3列とも図柄を変動させ、変動終了タイミングへ近づいたときに一列ずつ停止させることで最終的な停止態様としての図柄組合せを表示する。なお、装飾図柄190の変動停止時の動作として、1列ずつではなく複数列同時に停止させるよう制御して変動表示中に装飾図柄以外の演出表示を注目させてもよいし、より短い変動時間で図柄変動を表示できるようにしてもよい。また、装飾図柄190の変動開始時の動作として当該変動におけるその後の展開(演出パターンの種類等)に応じて一部の列の変動開始を遅延させるように制御して、期待感を演出するようにしてもよい。
【0037】
次に、変動演出パターンについて簡単に説明する。変動演出パターンには、通常外れ演出パターン、リーチ外れ演出パターン、リーチ大当り演出パターンが含まれる。通常外れ演出パターンは、通常の外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ外れ演出パターンは、あと一つ図柄が揃えば大当りとなる状態であるリーチ状態を経て外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ大当り演出パターンは、リーチ状態を経て大当りの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれ、相対的に変動時間の短いリーチパターンを「ノーマルリーチ」と称し、変動時間の長いリーチパターンを「スーパーリーチ」と称する。通常外れ演出パターン、リーチ外れ演出パターン、リーチ大当り演出パターンは、それぞれ通常状態にて表示する通常のパターンと、時短状態において表示する時短用パターンとがある。ただし、通常状態であっても、第2始動口12への入球に対応する第2図柄変動であった場合は、大当りが確変を伴う確率や特別遊技の単位遊技数が多くなる確率が第1始動口11への入球に対応する第1変動より高いチャンス状態といえるため、相対的に有利な大当りが発生するチャンスであることを表示するチャンス演出用のパターンを用いてもよい。なお、実施例では時短状態において時短用のパターンを用いるが、確変状態では時短を伴うため、確変状態においても時短用パターンが用いられる。ただし、変形例では確変状態において時短用とは異なる確変用のパターンを用いる仕様としてもよい。あるいは、時短用と確変用で共通のパターンを用いる仕様としてもよいし、時短用のパターンは特に用いずに確変状態において確変用のパターンを用いる仕様としてもよい。
【0038】
なお、当否抽選の保留数が所定数(例えば3個)になると、遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が通常より短縮される(以下、「短縮変動」ともいう)。同様に、当否抽選の保留数が4個になると、さらに遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が上記3個の場合よりもさらに短縮される(以下、「超短縮変動」ともいう)。上述の図柄変動を経て、停止時の第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61が大当りを示す停止態様となった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、大入賞口20の開閉動作が開始される。大当りを示す装飾図柄61の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する組合せの態様である。
【0039】
特別遊技には通常特別遊技と短縮特別遊技の2種類があり、それぞれ獲得賞球による利益に大きな差が生じる。通常特別遊技は、開始デモ時間と呼ばれる演出画面の表示によって開始される。開始デモ時間の画面表示後に大入賞口20が開放され、その開放が約30秒間続いた後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような大入賞口20の開放から閉鎖までが、基本的には単位遊技と呼ばれるが、1回の単位遊技の間に複数回の短時間の開放を繰り返す場合があってもよい。大入賞口20の開閉ないし単位遊技が所定回数、例えば4回または16回繰り返された後、終了デモ時間と呼ばれる演出画面の表示によって通常特別遊技が終了される。通常特別遊技においては、1回の単位遊技あたり9球以上の入球が十分に期待でき、16回分の単位遊技によって十分な賞球(これを「出玉」ともいう)を獲得でき、大きな利益が得られる。16回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「16R大当り」とも称し、4回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「4R大当り」とも称する。なお、単位遊技は16回繰り返されるものの、一部の単位遊技で大入賞口20を通常よりも短い時間(例えば1.6秒)開放させることで実質的に少数回の単位遊技が繰り返されたものと同様の通常特別遊技(「実質nR大当り」と称する場合もある)を実現することもできる。
【0040】
一方、短縮特別遊技は、開始デモ時間および終了デモ時間が短く、または、ほとんどなく(0.1秒など)、1回の単位遊技で大入賞口20を1.6秒間だけ開放させる。この単位遊技を2回繰り返して短縮特別遊技が終了される。短縮特別遊技では、ごく短時間の大入賞口20の開放を2回繰り返すだけであるため、大入賞口20にはほとんど入球し得ず、実質的に出玉がほぼゼロに等しい特別遊技である。2回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「2R大当り」とも称する。なお、単位遊技の回数は通常特別遊技と同じものの、全ての単位遊技で大入賞口20を通常よりも短い時間開放させることで短縮特別遊技を実現することもできる。
【0041】
また、上述の図柄変動を経て、停止時の第1特別図柄51または第2特別図柄52および装飾図柄61が所定の小当り態様であった場合、1回の単位遊技で構成される小当り遊技に移行し、大入賞口20の開閉動作が実行される。小当り遊技を構成する1回の単位遊技においては、大入賞口20が約1.6秒間だけ開放され、外観上は2R大当りと近似する動作態様となる。
【0042】
特別遊技が発生した場合であってそのときの当り停止図柄が特定の態様(例えば「777」)であった場合、特別遊技の終了後に特定遊技の一つである確変がさらに開始される。確変中は、通常の確率状態より当りの確率が高い当否抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生し得る。なお、当否抽選の判定結果が特定大当り、すなわち確変を伴う大当りであったことは外観上明示せず、装飾図柄や演出内容として明示的に報知しない潜伏確変状態としてもよい。その場合、確変中であっても確変であるか非確変であるかが演出表示装置60には明示されない。なお、所定条件が成立した場合に確変であるか非確変であるかを演出表示装置60に明示してもよい。
【0043】
特別遊技が終了した後の通常遊技において特定遊技状態の一つである入球容易状態が開始される。入球容易状態では、開放抽選の当り確率を通常より高めるとともに、普通電動役物90の拡開時間を長開放とする開放延長を実行する。一定時間あたりの普通図柄の当り回数が増加し得る上、第2始動口12への入球容易性も増すため、第2始動口12への入球数が増加する可能性も高い。したがって、第2始動口12への入球による賞球を得られる機会が増加する結果、持ち玉をほとんど減らさないか、あるいは少しずつ持ち玉を増やしながら遊技し続けることが可能となる。
【0044】
入球容易状態においては、特定遊技状態の一つとして、第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間が通常状態よりも短縮される、いわゆる時短がさらに実行される。第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間は、所定の変動回数、例えば100回の変動表示がなされた後で元の変動時間に戻されるが、その変動回数に達する前に大当りが発生すれば時短もいったん終了する。時短において第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間が短縮されるため、通常の変動時間のまま図柄変動がなされる通常状態の場合と比べて、大当りが発生するまでの時間を短縮することができ、大当りの獲得容易性を相対的に高めることができる。変形例では、入球容易状態において特別図柄の時短を実施しない仕様としてもよい。
【0045】
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ150は、ぱちんこ遊技機100の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板200は、ぱちんこ遊技機100の全体動作を制御し、とくに第1始動口11、第2始動口12へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板300は、液晶ユニット151を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板200による判定結果に応じて演出的な表示内容を変動させる。裏セット機構152は、賞球タンク153や賞球の流路、賞球を払い出す払出装置154等を含む。払出装置154は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク153から供給される遊技球を上球皿105へ払い出す。払出制御基板155は、払出装置154による払出動作を制御する。発射装置156は、上球皿105の貯留球を遊技領域81へ1球ずつ発射する。発射制御基板157は、発射装置156の発射動作を制御する。電源基板158は、ぱちんこ遊技機100の各部へ電力を供給する。メイン基板200の基板上には、性能表示部159が設けられる。性能表示部159は、セーフ球とアウト球の合計である発射球総数に対する総賞球数の比率を、例えば4桁の数字を表示する4つの7セグメントLEDで構成される。
【0046】
<機能ブロック>
図3は、ぱちんこ遊技機100の機能ブロックを示す。以下、各構成を用いて実現される機能を説明するが、本明細書中では、物理構成と機能構成を整合させるため、例えばメイン基板200、払出制御基板155、発射制御基板157等、物理構成として既に説明している部分については便宜上その用語をそのまま使用する場合がある。
【0047】
ぱちんこ遊技機100は、遊技機外部から供給される交流電源(AC24V等)に基づいて遊技機内で使用する電源を生成する電源基板158と、遊技の基本動作や遊技の進行を制御する主制御装置としてのメイン基板200と、賞球払出しを制御する枠制御装置としての払出制御基板155と、遊技領域への遊技球の発射を制御する発射制御基板157と、演出的な動作や処理を制御する副制御装置としてのサブ基板300とに機能を分担させた形態で構成される。
【0048】
メイン基板200は、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20、第1作動口31、第2作動口32、一般入賞口群(第1一般入賞口33a,第2一般入賞口33b)、アウト口34、図柄等表示ユニット120、外部情報出力端子160と電気的に接続されており、各々との間で各種制御信号を送受信する。払出制御基板155は、メイン基板200、発射制御基板157、払出装置154と電気的に接続されている。払出制御基板155は、メイン基板200から送信される賞球払出やメイン基板200の制御状態を示す信号等に基づいて発射の許可信号を発射制御基板157に送信して発射制御基板157を間接的に制御するとともに、払出装置154による賞球の払出を制御する。払出装置154は、払出モータ166と球計数センサ167を含む。発射制御基板157は、払出制御基板155、発射装置156、球送装置164と電気的に接続されており、払出制御基板155から送信される発射の許可信号等に基づいて球送装置164および発射装置156を制御して遊技球を発射させる。サブ基板300は、演出表示装置60、可動役物66(駆動モータ67、位置検出センサ68)、スピーカー108、演出用入力操作装置115(演出ボタン109、十字キー110)、装飾ランプ111と電気的に接続されており、各々との間で各種制御信号を送受信する。
【0049】
メイン基板200とサブ基板300の間におけるデータの送受信はメイン基板200からサブ基板300への一方向となるよう一方向でのデータ送受信にて全体動作を実現するための各構成がメイン基板200とサブ基板300に配置される。メイン基板200からサブ基板300へのデータ送信の一方向性が保たれるため、サブ基板300に含まれる構成からメイン基板200に含まれる構成へはデータを送信することができず、データ送信の要求もできない。したがって、サブ基板300は、メイン基板200で生成された情報が送信されない限りその情報を参照することはできない。また、メイン基板200と払出制御基板155の間、払出制御基板155と発射制御基板157の間は、双方向でデータ送受信がなされる。ただし、メイン基板200とサブ基板300の間と同様、メイン基板200から払出制御基板155への一方向でのデータ送受信とする構成や、払出制御基板155から発射制御基板157への一方向でのデータ送受信とする構成にしてもよい。
【0050】
なお、以下に説明するメイン基板200、払出制御基板155、発射制御基板157、サブ基板300に含まれる各機能ブロックはあくまで例示にすぎず、変形例として、一部の機能ブロックが他の基板に搭載されてもよい。例えばメイン基板200に含まれる機能ブロックがサブ基板300に搭載される形で構成してもよいし、発射制御基板157に含まれる機能ブロックが払出制御基板155に搭載される形で構成してもよい。また、例えばメイン基板200に含まれる機能ブロックの一部がメイン基板200に搭載される形で構成してもよいし、残りの部分が払出制御基板155に搭載される等、機能ブロックの一部を複数の基板に分割して設け、全体として1つの機能ブロックが構成されるようにしてもよい。
【0051】
<メイン基板200>
図4は、メイン基板200の機能構成を示すブロック図である。メイン基板200は、入球判定手段201、性能表示部159、乱数生成手段202、第1抽選手段211、第2抽選手段212、事前判定手段235、普図抽選手段213、保留制御手段240、メイン表示制御手段250、特別遊技制御手段260、小当り遊技制御手段265、特定遊技制御手段270、開閉制御手段275、特図調整手段276、メイン初期処理実行手段280、メイン電断処理実行手段282、メインエラー検出手段284、コマンド通信手段205を備える。
【0052】
<入球判定手段201>
入球判定手段201は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段201は、第1始動入賞情報を受け取ると遊技球が第1始動口11に入賞したと判断し、第2始動入賞情報を受け取ると遊技球が第2始動口12に入賞したと判断する。入球判定手段201は、大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が大入賞口20に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口33に入賞したと判断する。入球判定手段201は、通過情報を受け取ると遊技球が第1作動口31または第2作動口32を通過したと判断する。入球判定手段201は、排出情報を受け取ると遊技球がアウト口34を通過したと判断する。入球判定手段201は、セーフ球とアウト球の合計である発射球総数に対する総賞球数の比率を算出して性能表示部159に表示させる。
【0053】
<乱数生成手段202>
乱数生成手段202は、第1抽選手段211、第2抽選手段212、普図抽選手段213での各種決定に用いるための乱数を生成する。具体的には、乱数生成手段202は、第1当否判定手段221、第2当否判定手段222による当否抽選で使用する乱数(「当否抽選値」ともいう)として「0」から「65535」までの範囲の乱数を所定手段により生成する。また、乱数生成手段202は、第1図柄決定手段226、第2図柄決定手段227による図柄決定(図柄抽選)で使用する乱数(「図柄決定抽選値」ともいう)として「0」から「255」までの範囲の乱数を所定手段により生成する。また、乱数生成手段202は、第1変動パターン決定手段231、第2変動パターン決定手段232による変動パターンの決定で使用する乱数(「変動パターン決定抽選値」ともいう)として「0」から「255」までの範囲の乱数を所定手段により生成する。また、乱数生成手段202は、普図抽選手段213による当否抽選で使用する乱数として「0」から「99」までの範囲の乱数を所定手段により生成する。また、乱数生成手段202は、普通図柄の決定の際に使用する乱数として「0」〜「2」までの範囲の乱数を所定手段により生成する。なお、ここでいう「乱数」は、乱数生成回路で生成する物理乱数や数学的な意味での真正乱数のほか、16ビットカウンタを利用した乱数や乱数生成アルゴリズムを利用したソフトウェア乱数などの疑似乱数でもよい。またはハードウェア乱数とソフトウェア乱数を組み合わせて生成する乱数でもよい。また、第1抽選手段211および第2抽選手段212で取得する乱数は、同じ生成手段により生成された乱数を取得してもよいし、別の生成手段により生成された乱数を取得してもよい。
【0054】
<普図抽選手段213>
普図抽選手段213は、第1作動口31または第2作動口32を遊技球が通過したときに、普通図柄の当否抽選に用いる乱数と普通図柄の停止図柄決定に用いる乱数とを乱数生成手段202から取得して抽選を実行する。普図抽選手段213は、普通図柄の当否判定のために参照する普通図柄当否判定テーブル(不図示)と、普通図柄表示部45に表示させる普通図柄の停止図柄決定のために参照する普通図柄判定テーブルとを保持する。普通図柄当否判定テーブルには当否抽選用の抽選値と当りとの対応関係が、普通図柄判定テーブルには停止図柄決定用の抽選値と普通図柄との対応関係がそれぞれ定められており、前述した当り確率と図柄の選択確率に基づいて普通図柄の当否および停止図柄が決定される。普図抽選手段213は、普通図柄の当否抽選用の抽選値が当りに該当する場合、普通図柄判定テーブルを参照して普通図柄の停止図柄を決定し、普通図柄の当否抽選用の抽選値が外れに該当する場合はつねに1の外れ図柄の態様を決定する。普通図柄の当否判定の結果が当りに該当し、普通図柄が所定の図柄(第1の当り態様または第2の当り態様)で停止すると、後述する開閉制御手段275が停止図柄の態様と遊技状態に応じて第2始動口12の普通電動役物90を拡開する。拡開時間は、短開放時が0.1秒で、長開放時で6秒である。普通図柄の抽選値は、後述する保留制御手段240により一時的に保留される。ただし、保留制御手段240により保留される所定の保留上限数を超えない場合にだけ抽選値が保留される。
【0055】
<第1抽選手段211および第2抽選手段212>
第1抽選手段211は、第1の遊技に係る第1の抽選を実行する機能として、第1抽選値取得手段216、第1当否判定手段221、第1図柄決定手段226、第1変動パターン決定手段231を含み、第1始動口11への入球に対応する当否抽選として第1当否抽選を実行する。第1抽選手段211による各種の抽選結果に基づき、メイン表示制御手段250により第1特別図柄表示部41において第1特別図柄51の変動表示がなされる。また、コマンド通信手段205から送信される情報に基づき、演出表示装置60の表示領域において装飾図柄61の変動表示がなされる。第2抽選手段212は、第2抽選値取得手段217、第2当否判定手段222、第2図柄決定手段227、第2変動パターン決定手段232を含み、第2始動口12への入球に対応する当否抽選として第2当否抽選を実行する。第2抽選手段212による各種の抽選結果に基づき、メイン表示制御手段250により第2特別図柄表示部42において第2特別図柄52の変動表示がなされる。また、コマンド通信手段205から送信される情報に基づき、演出表示装置60の表示領域において装飾図柄61の変動表示がなされる。
【0056】
<第1抽選値取得手段216および第2抽選値取得手段217>
第1抽選値取得手段216は、第1始動口11への入球を契機に、第1抽選手段211による各種の抽選や決定のための乱数を乱数生成手段202から取得する。具体的には、第1当否判定手段221による当否判定用の第1当否抽選値、第1図柄決定手段226による第1特別図柄51の停止態様決定用の第1図柄抽選値、第1変動パターン決定手段231による第1特別図柄51の変動パターン(変動時間)決定用の第1パターン抽選値をそれぞれ対応する乱数生成手段から取得する。第2抽選値取得手段217は、第2始動口12への入球を契機に、第2抽選手段212による各種の抽選や決定のための乱数を乱数生成手段202から取得する。具体的には、第2当否判定手段222による当否判定用の第2当否抽選値、第2図柄決定手段227による第2特別図柄52の停止態様決定用の第2図柄抽選値、第2変動パターン決定手段232による第2特別図柄52の変動パターン(変動時間)決定用の第2パターン抽選値をそれぞれ対応する乱数生成手段から取得する。
【0057】
第1当否判定手段221は、第1当否抽選値に基づき、特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する。第2当否判定手段222は、第2当否抽選値に基づき、特別遊技へ移行するか否かを判定する当否判定を実行する。当否判定では、より具体的には、特別遊技へ移行することを示す「大当り」、小当り遊技へ移行することを示す「小当り」、特別遊技および小当り遊技には移行しないことを示す「外れ」、のいずれに該当するかが判定される。第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、当否判定で参照する当否判定テーブルを保持する。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する当否判定を、後述する事前当否判定と区別するために、適宜「本判定としての当否判定」とも呼ぶ。なお、本明細書において「テーブル」や「選択基準」というときは、厳密に抽選値などの第1のパラメータと、選択肢を示す値などの第2のパラメータとの対応関係をテーブル構造で定めたデータを指すだけでなく、そのような対応関係として第1のパラメータから第2のパラメータを導出するプログラム構造で実現する場合も広く含むものとする。それらを含めて実質的に「テーブル」と同義の概念として適宜「選択基準」と称する。また、テーブル構造を用いる場合、実質的に1種類となる選択基準を構造的に細分化された複数のテーブルの組合せで構成してもよいが、「複数種の選択基準」というときはその細分化されたテーブルの数ではなくテーブルの実質的な種類の数を示す。
【0058】
第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、当否判定で参照する当否判定テーブルとして、それぞれの当否判定に対応するテーブルを保持する。具体的には、第1当否判定手段221による当否判定用の当否判定テーブル(「第1当否判定テーブル」ともいう)と、第2当否判定手段222による当否判定用の当否判定テーブル(「第2当否判定テーブル」ともいう)を保持し、実行する当否判定に応じて参照するテーブルを選択する。複数の当否判定テーブルには、大当り、小当り、外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた大当りの範囲設定に応じて当否確率が定まる。
【0059】
図5は、当否判定テーブルを模式的に示す図である。本図の当否判定テーブルには、大当り、小当り、外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられたそれぞれの範囲設定に応じて大当り当否確率や小当りの当否確率が定まる。第1当否判定手段221および第2当否判定手段222は、本判定として当否判定において本図の当否判定テーブルを参照する。第1当否判定手段221による第1当否抽選と第2当否判定手段222による第2当否抽選のいずれにおいても、通常時には当否抽選値が0〜299の範囲に該当したときのみ大当りとなる。確変時には大当りの範囲が拡大され、当否抽選値が0〜299の範囲に該当する場合だけでなく、300〜2999の範囲に該当する場合にも大当りとなる。このように、大当りに該当する範囲は遊技状態に応じて変化する。なお、本図では単一の当否判定テーブルによって通常時と確変時の双方の大当り範囲を示したが、当否判定テーブルは通常時用と確変時用とで別個に用意してもよいし、第1当否抽選用と第2当否抽選用とで別個に用意してもよい。
【0060】
本実施例においては、当否抽選値が大当り範囲に該当しない場合であっても、所定の範囲に該当した場合には小当りとなる。本図の例では、第1当否判定手段221が取得する当否抽選値が56500〜65535の範囲に該当した場合に小当りとなり、第2当否判定手段222が取得する当否抽選値が64000〜65535の範囲に該当した場合に小当りとなる。すなわち、第2当否抽選よりも第1当否抽選の方が小当りに該当する範囲が広く、小当りが発生しやすい。このように、大当りに該当しなかった場合、本来はすべて「外れ」であるが、本図の例では大当りに該当しなかった場合のうち小当りにも該当しなかった場合の当否抽選値範囲を特に「外れ」と表現している。すなわち、「当否」を「大当りか否か」の観点で捉える場合は、「小当り」は「大当りではない」という意味で広義の「外れ」に含めて考えてもよい。また、「当否」を「当りか否か」の観点で捉える場合には、「小当り」は「大当り」とともに広義の「当り」に含めて考えてもよい。なお、本図では大当りか否かの判定テーブルと小当りか否かの判定テーブルとを単一の当否判定テーブルの形で実現する例を示したが、それぞれを別個のテーブルとして実現してもよい。また、「小当り」については、第1の遊技と第2の遊技の一方のみに設けることとしてもよいし、いずれの遊技にも設けないこととしてもよい。その場合、対応する当否判定テーブルに小当りに対応する値が設定されない。
【0061】
<第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227>
図4に戻り、第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、乱数生成手段202から取得する図柄抽選値と当否判定の結果に基づいて、図柄の変動開始にあたってその停止図柄を決定する。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、特別図柄の停止図柄を決定するために参照する複数の図柄判定テーブルを保持する。具体的には、第1図柄決定手段226は第1当否判定手段221による当否判定の結果に応じた複数の図柄判定テーブルを保持し、第2図柄決定手段227は第2当否判定手段222による当否判定の結果に応じた複数の図柄判定テーブルを保持する。第1当否判定手段221は、大当り時に参照する大当り時第1図柄判定テーブル、小当り時に参照する小当り時第1図柄判定テーブル、外れ時に参照する外れ時第1図柄判定テーブルを保持する。第2当否判定手段222は、大当り時に参照する大当り時第2図柄判定テーブル、小当り時に参照する小当り時第2図柄判定テーブル、外れ時に参照する外れ時第2図柄判定テーブルを保持する。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、当否判定の結果に応じて参照する図柄判定テーブルを選択する。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する図柄判定を、後述する事前図柄判定と区別するために、適宜「本判定としての図柄判定」とも呼ぶ。
【0062】
図6は、図柄判定テーブルを模式的に示す図である。図6(a)は当否判定結果が大当りであった場合に参照するテーブルであり、図6(b)は当否判定結果が外れであった場合に参照するテーブルであり、図6(c)は当否判定結果が小当りであった場合に参照するテーブルである。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、本判定として図柄判定において本図の図柄判定テーブルを参照する。各図柄判定テーブルには、特別図柄の種類を示す「0」〜「10」の番号と第1図柄抽選値または第2図柄抽選値との対応関係が定められている。特別図柄の種類はそれぞれ大当り、小当り、外れの当否判定結果と対応付けられており、「0」〜「4」が大当りに対応し、「5」〜「9」が小当りに対応し、「10」が外れに対応する。各種類には複数の特別図柄、すなわちセグメントの組合せで形成される一般に意味を持たない記号が複数割り当てられている。
【0063】
図6(a)に示す通り、特別図柄の種類「0」〜「4」が大当りおよび大当り後の確率変動の有無に対応付けられている。具体的には、種類「0」は特定大当りとして確変を伴う16R大当りを示し、第1図柄抽選値の場合は「0〜99」に対応付けられ、第2図柄抽選値の場合は「0〜144」に対応付けられる。種類「1」は特定大当りとして確変を伴う4R大当り(または「実質4R当り」)を示し、第1図柄抽選値の場合は「100〜149」に対応付けられ、第2図柄抽選値の場合は「145〜149」に対応付けられる。種類「2」は確変を伴う2R大当りを示し、第1図柄抽選値および第2図柄抽選値がともに「150〜189」に種類「2」が対応付けられる。種類「3」は通常大当りとして確変を伴わない16R大当りを示し、第1図柄抽選値および第2図柄抽選値がともに「150〜189」に種類「3」が対応付けられる。種類「4」は通常大当りとして確変を伴わない4R大当りを示し、第1図柄抽選値および第2図柄抽選値がともに「230〜255」に種類「4」が対応付けられる。このように図柄抽選値の範囲の大きさによって大当り種類(すなわち、大当りの内容とその後の確率変動の有無)ごとの選択確率が定まる。
【0064】
なお、特別図柄の種類をより多く設けることも可能であり、その場合には複数の特別図柄の種類に対応して1の大当り種類が定まるように構成することで、図柄種類を増やしつつ大当りの種類を少なく設定することができる。あるいは、増加した図柄種類に対応させてより多くの大当りの種類に細分化することも可能である。さらに、第1の抽選時と第2の抽選時とで異なる図柄種類を設けることも可能である。この場合には、第1の抽選時に選択される特別図柄の種類、第2の抽選時に選択される特別図柄の種類のそれぞれに対応するように1の大当り種類が定まるように構成される。ただし、第1の抽選と第2の抽選とで確率変動の割合が同一となるように設定することが望ましい。
【0065】
図6(b)に示す通り、種類「10」は当否判定結果が外れの場合における全範囲の図柄抽選値に対応付けられている。したがって、外れの場合には必ず同じ特別図柄が停止表示することが決定される。なお、外れの場合に停止表示する特別図柄を複数設けることも可能である。
【0066】
図6(c)に示す通り、特別図柄の種類「5」〜「9」が小当りに対応付けられている。種類「5」は図柄抽選値の範囲「0〜49」に対応付けられ、種類「6」は図柄抽選値の範囲「50〜99」に対応付けられる。種類「7」は図柄抽選値の範囲「100〜149」に対応付けられ、種類「8」は図柄抽選値の範囲「150〜199」に対応付けられ、種類「9」は図柄抽選値の範囲「200〜255」に対応付けられる。
【0067】
なお、本実施例においては、メイン基板200における記憶領域を節約するために、事前図柄判定においても図6のテーブルが事前図柄判定テーブルとして参照される。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、事前図柄判定の結果として特別図柄の種類を示す「0」〜「10」の値を第1当否抽選または第2当否抽選であることを示す値や保留の個数とともに演出決定手段303へ送信する。なお、事前図柄判定テーブルとして、さらに細分化し複雑な判定を実施可能としたもの、または同様の特別遊技を実行する大当り図柄の判定範囲をまとめて簡易的にしたものを利用するようにしてもよい。また、本実施例のように外れの際に一律に図柄が定まる場合は、取得した図柄抽選値を参照することなく、また、外れ時用の図柄判定テーブルを用意することなく、特定の図柄を決定してもよい。
【0068】
<第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232>
図4に戻り、第1変動パターン決定手段231は、第1特別図柄表示部41および演出表示装置60に表示させる図柄変動の表示過程が定められた変動パターンを、乱数生成手段202から取得する第1パターン抽選値に基づいて複数の変動パターンの中から決定する。第2変動パターン決定手段232は、第2特別図柄表示部42および演出表示装置60に表示させる図柄変動の表示過程が定められた変動パターンを、乱数生成手段202から取得する第2パターン抽選値に基づいて複数の変動パターンの中から決定する。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、それぞれ図柄変動を開始する際に変動パターンテーブルを参照してその図柄変動の変動パターンを決定する。また、第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、パターン抽選値がいずれの変動パターン範囲に該当するかの事前パターン判定を実行する。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232、メイン基板200の制御手段は、変動開始条件を満たした際に変動パターンを決定するために参照する変動パターンテーブルと、始動口への入球時に先読み処理の実行判定のための情報生成に使用する事前パターン判定テーブルをそれぞれ保持または共有する。変動パターンには、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動時間が定められており、その種類によって長短様々な変動時間をもつ。すなわち、図柄変動の表示過程が定められた各変動パターンには、実質的には、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する変動パターン判定を、特に事前パターン判定と区別するために、適宜「本判定としての変動パターン判定」とも呼ぶ。また、後述する装飾図柄の変動演出パターンの選択に資するため、同一の変動時間でありながら異なる種類の変動パターンとして定義する場合もある。
【0069】
図7は、変動パターンテーブルを模式的に示す図である。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、通常状態においては本図(a)のテーブルを参照し、時短状態においては本図(b)のテーブルを参照する。
【0070】
図7(a)の通り、通常状態において当否判定結果が外れとなった場合、パターン抽選値が0〜4であればパターン範囲番号「0」のスーパーリーチである「スーパー1」を選択し、パターン抽選値が5〜9であればパターン範囲番号「1」のスーパーリーチである「スーパー2」を選択する。パターン抽選値が10〜19であればパターン範囲番号「2」のノーマルリーチである「ノーマル1」を選択し、パターン抽選値が20〜29であればパターン範囲番号「3」のノーマルリーチである「ノーマル2」を選択する。パターン抽選値が30〜255であればパターン範囲番号「4」の「リーチなし外れ」を選択する。「リーチなし外れ」としては、保留数に応じて異なる変動パターンが選択され、保留数が0〜2のときは10秒の変動パターン、保留数が3のときは7秒の変動パターン、保留数が4のときは4秒の変動パターンがそれぞれ選択される。
【0071】
本図では、変動時間別に主に5種類に分類した例を説明するが、サブ基板300においてそれらの変動パターンごとに複数の変動演出パターンが用意されており、全体で数十種類の変動演出パターンがそれぞれの分類の抽選値範囲に対応付けられていることに等しい。
【0072】
「ノーマル1」「ノーマル2」「リーチなし外れ」に割り当てられたパターン抽選値の範囲もまた保留数に応じて異なる。保留数が0,1のときは本図(a)に示す通りであるが、保留数が増えるほど「ノーマル1」「ノーマル2」の抽選値範囲が狭くなり、「リーチなし外れ」の抽選値範囲が広くなる。保留数が少ないほど変動時間が相対的に長い変動パターンの抽選値範囲が広くされており、変動時間の長い変動パターンが選択される確率が高まる。そのため、保留数が少ないほど平均的な変動時間が長くなり、保留数が多いほど平均的な変動時間が短くなる。保留数ごとにパターン抽選値範囲と変動パターンの対応関係が異なる変動パターンテーブルを用いることにより、保留数が少なくなったときに変動時間の長い変動パターンが選択されやすくなる制御を実現できる。
【0073】
通常状態において当否判定結果が4R大当りまたは16R大当りとなった場合、パターン抽選値が0〜123であればパターン範囲番号「5」のスーパーリーチである「スーパー1」を選択し、パターン抽選値が124〜248であればパターン範囲番号「6」のスーパーリーチである「スーパー2」を選択する。パターン抽選値が249〜252であればパターン範囲番号「7」のノーマルリーチである「ノーマル1」を選択し、パターン抽選値が253〜255であればパターン範囲番号「8」のノーマルリーチである「ノーマル2」を選択する。
【0074】
通常状態において当否判定結果が2R大当りまたは小当りとなった場合、パターン抽選値が0〜122であればパターン範囲番号「9」のスーパーリーチである「スーパー3」を選択し、パターン抽選値が123〜255であればパターン範囲番号「10」のノーマルリーチである「ノーマル3」を選択する。
【0075】
第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、いわゆる先読み結果として事前判定結果を演出決定手段303へ送信する場合は、パターン範囲番号の値(0〜10)を、第1当否抽選と第2当否抽選のいずれであるかを示す値や保留の個数とともに送信する。なお、図7に示す実施例では、事前パターン判定にて当否判定結果別にテーブルを有するように例示しているが、当否抽選結果にかかわらず1の事前パターン判定テーブルを用いて、乱数値がおよそどの範囲に位置するかに関する情報のみを導き出すようにするとともに、サブ基板300の制御手段側で、事前当否判定結果とともに、いかなる変動が実行されるかを判断するように制御してもよい。
【0076】
時短状態において参照する図7(b)の変動パターンテーブルは、すべて時短用の変動パターンにパターン抽選値が割り当てられている。ただし、パターン抽選値の範囲と変動時間の対応関係は、外れで選択される「リーチなし外れ短縮」以外はすべて図7(a)と同様である。「リーチなし外れ短縮」は、図7(a)における「リーチなし外れ」と同じ抽選値範囲とパターン範囲番号に対応付けられる、相対的に短い変動時間の変動パターンである。「リーチなし外れ短縮」もまた、保留数に応じて異なる変動パターンが選択され、保留数が0,1のときは10秒の変動パターン、保留数が2〜4のときは1秒の変動パターンがそれぞれ選択される。なお、第1変動パターン決定手段231と第2変動パターン決定手段232で異なる変動パターンテーブルを参照する仕様としてもよいし、遊技状態に応じて異なる変動パターンテーブルを参照する仕様としてもよい。例えば、第2の抽選を第1の抽選より有利な設定とし、第2の抽選を第1の抽選に優先して処理するような遊技機では、時短に伴う入球容易状態にもかかわらず第2の抽選の保留が枯渇して第1の抽選が連続実行されてしまう状況は遊技者にとって好ましくない。そのため、入球容易状態における第1の抽選における外れ変動では、変動時間を短縮しない長時間(例えば10秒)の変動パターンが保留数に拘らず一律に選択されるような変動パターンテーブルを参照することとしてもよい。
【0077】
<保留制御手段240>
図4に戻り、保留制御手段240は、特図保留手段241、普図保留手段242を含む。特図保留手段241は、新たに第1当否抽選値または第2当否抽選値が取得されるときに、それ以前に取得されていた第1当否抽選値または第2当否抽選値に対応する図柄変動が表示されている場合、新たに取得された第1当否抽選値または第2当否抽選値に対応する図柄変動の開始を保留し、その当否抽選値を対応する図柄の変動表示開始まで記憶する。ここで、第1特別図柄について、それぞれ4個を上限に、第1当否抽選値、第1図柄抽選値、第1パターン抽選値を記憶し、第2特別図柄について、それぞれ4個を上限に、第2当否抽選値、第2図柄抽選値、第2パターン抽選値を記憶する。普図保留手段242は、普図抽選手段213により取得された普図抽選値を保留球として記憶する。これらの保留数がそれぞれ第1特図保留表示部71、第2特図保留表示部72、普図保留表示部75の点灯数または点滅数により表される。特図保留手段241による保留の数は演出表示装置60にも表示される。
【0078】
特図保留手段241に保留された第2当否抽選の抽選値は第1当否抽選の抽選値より優先的に消化されて図柄変動が表示される。そのため、第1当否抽選として大当りの抽選値が保留されていても第2当否抽選として抽選値の保留がある限りは第1当否抽選の大当り抽選値に対応する図柄変動は表示されない。したがって、第1当否抽選として大当りの保留があっても、さらに第2当否抽選として大当りの保留が入るまで打ち続けることで、複数回の連続的な大当りを獲得できる可能性がある。
【0079】
<メイン表示制御手段250>
メイン表示制御手段250は、第1特図制御手段251、第2特図制御手段252、普図制御手段254を含む。第1特図制御手段251は、第1抽選手段211による第1当否抽選の判定結果に対応して決定された変動パターンにしたがい第1特別図柄51の変動を第1特別図柄表示部41に表示させる。第1特図制御手段251は、それ以前になされた第1当否抽選または第2当否抽選に対応する図柄の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。第2特図制御手段252は、第2抽選手段212による第2当否抽選の判定結果に対応して決定された変動パターンにしたがい第2特別図柄52の変動を第2特別図柄表示部42に表示させる。第2特図制御手段252もまた、それ以前になされた第1当否抽選または第2当否抽選に対応する図柄の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。
【0080】
第1特図制御手段251は、特図保留手段241により第2当否抽選の当否抽選値が記憶されている場合は第1当否抽選に対応する図柄変動表示の開始を留保する。一方、第2特図制御手段252は、特図保留手段241により第1当否抽選の当否抽選値が記憶されているか否かにかかわらず第2当否抽選に対応する図柄変動表示を開始する。これにより、第1当否抽選と第2当否抽選の双方に抽選値が保留されていた場合、第2当否抽選で保留された抽選値が優先的に読み出されて図柄変動が表示される。そのような場合、第2当否抽選の保留数が0になるまでは第1当否抽選で保留された抽選値は読み出されずその図柄変動も開始しない。
【0081】
第1特図制御手段251および第2特図制御手段252は、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、後述するコマンド通信手段205により変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出決定手段303(サブメイン)へ送信する。変動開始コマンドを送信するとき、本判定として判定ないし決定された当否判定結果、停止図柄、変動パターンのそれぞれを示す値と第1当否抽選と第2当否抽選のいずれであるかを示す値とを変動開始コマンドとともに演出決定手段303へ送信する。変動停止コマンドを送信するとき、あらためて停止図柄を示す値を変動停止コマンドとともに演出決定手段303へ送信する。また、演出決定手段303(サブメイン)は、演出制御手段304(サブサブ)による装飾図柄の変動表示を制御するために、変動開始コマンドや変動停止コマンドなどを演出制御手段304へ送信する。これにより、メイン表示制御手段250および演出制御手段304(サブサブ)による変動表示が同期し、連動が保たれる。普図制御手段254は、普図抽選手段213による抽選の判定結果を普通図柄の変動表示として普通図柄表示部45に表示させる。
【0082】
<特図調整手段276>
特図調整手段276は、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち、一方を変動表示させる間は他方の変動表示の開始を待機させる。特図調整手段276は、第1始動口11および第2始動口12のうちいずれに遊技球が入球したかの順序に関係なく、第2始動口12への入球に基づく第2特別図柄52の変動表示を、第1始動口11への入球に基づく第1特別図柄51の変動表示より優先させる。例えば、第1当否抽選値および第2当否抽選値の双方が保留されているとき、つねに第2当否抽選値を優先的に消化させ、第2特別図柄52を連続的に変動表示させる。
【0083】
なお、変形例における特図調整手段276は、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを、第1始動口11および第2始動口12への入球順序にしたがって選択的に変動表示させてもよい。例えば、第1始動口11、第1始動口11、第2始動口12の順序で入球したときは、第1特別図柄51、第1特別図柄51、第2特別図柄52の順序で変動表示される。この場合、特図調整手段276は保留制御手段240を監視して当否抽選値の保留順序を記憶する。どちらの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順、すなわち保留制御手段240における当否抽選値の保留順序にしたがって決定されるので、遊技者は変動の順序を視覚的に把握しやすい。
【0084】
別の変形例における特図調整手段276は、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを、入球順序にかかわらず予め定められた消化順序にて表示させてもよい。例えば、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを交互に表示することを優先してもよい。例えば、第1当否抽選値および第2当否抽選値の双方が保留されているとき、第1特別図柄51と第2特別図柄52とが交互に変動表示される。いずれの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順に関係なく単純に交互に入れ替わるので、遊技者は変動の順序を感覚的に把握しやすい。
【0085】
特図調整手段276は、また、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち、一方が当り態様で停止されたときは他方の変動表示の開始を待機させる。この場合、特別遊技を実行する間は特別図柄の変動表示は開始されないので、遊技者は特別遊技に集中することができる。
【0086】
<事前判定手段235>
事前判定手段235は、第1抽選事前判定手段236と第2抽選事前判定手段237を含む。第1抽選事前判定手段236は、第1当否判定手段221、第1図柄決定手段226、第1変動パターン決定手段231による各種判定の実行前に、第1抽選値取得手段216が取得した各種乱数を用いて第1特図制御手段251による第1特別図柄の変動開始前に当該変動に関する情報を事前に判定する。第2抽選事前判定手段237は、第2当否判定手段222、第2図柄決定手段227、第2変動パターン決定手段232による各種判定の実行前に、第2抽選値取得手段217が取得した各種乱数を用いて第2特図制御手段252による第2特別図柄の変動開始前に当該変動に関する情報を事前に判定する。
【0087】
第1抽選事前判定手段236は、第1抽選手段211に係る事前判定用の判定テーブルとして、第1事前当否抽選値判定テーブル、第1事前図柄抽選値判定テーブル、第1事前変動パターン乱数値判定テーブルを保持する。第1抽選事前判定手段236は、第1事前当否抽選値判定テーブルを用いて特図保留手段241に記憶される第1当否抽選値が属する乱数グループを判定する。第1抽選事前判定手段236は、第1事前図柄抽選値判定テーブルを用いて特図保留手段241に記憶される第1図柄抽選値が属する乱数グループを判定する。第1抽選事前判定手段236は、第1事前変動パターン判定テーブルを用いて特図保留手段241に記憶される第1変動パターン抽選値が属する乱数グループを判定する。そしてこれらの判定結果を事前判定結果として一時的に記憶して、後述するコマンド通信手段205(サブ制御コマンド送信手段207)により事前判定結果に関する情報をサブ基板300に送信する。
【0088】
図8は、事前当否判定で参照される事前当否判定テーブルを模式的に示す図である。第1抽選事前判定手段236(第1の遊技に関する事前当否判定)は、第1始動口11への入球時に図8(a)の第1事前当否抽選値判定テーブルを参照し、当否抽選値が「0〜299」の場合はその旨を示す「1」の値を事前当否判定結果として設定する。当否抽選値が「300〜2999」の場合はその旨を示す「2」の値を事前当否判定結果として設定する。当否抽選値が「3000〜56499」の場合はその旨を示す「3」の値を事前当否判定結果として設定する。当否抽選値が「56500〜65535」の場合はその旨を示す「4」の値を事前当否判定結果として設定する。次に、第1事前図柄抽選値判定テーブル(図示省略)を参照し、第1図柄抽選値が「0〜99」の場合はその旨を示す「0」の値を事前図柄判定結果として設定する。第1図柄抽選値が「100〜149」の場合はその旨を示す「1」の値を事前図柄判定結果として設定する。第1図柄抽選値が「150〜189」の場合はその旨を示す「2」の値を事前図柄判定結果として設定する。第1図柄抽選値が「190〜229」の場合はその旨を示す「3」の値を事前図柄判定結果として設定する。第1図柄抽選値が「230〜255」の場合はその旨を示す「4」の値を事前図柄判定結果として設定する。さらに、第1事前変動パターン乱数値判定テーブル(図示省略)を参照し、第1パターン抽選値が「0〜9」の場合はその旨を示す「A」の値を事前パターン判定結果として設定する。第1パターン抽選値が「10〜29」の場合はその旨を示す「B」の値を事前パターン判定結果として設定する。第1パターン抽選値が「30〜255」の場合はその旨を示す「C」の値を事前パターン判定結果として設定する。以上のように第1抽選事前判定手段236(第1の遊技に関する事前当否判定)により設定された事前判定情報は、後述するコマンド通信手段205(サブ制御コマンド送信手段207)により第1始動口11への入球を示す(第1当否抽選であることを示す)情報、保留の個数を示す情報等の送信タイミングにあわせて演出決定手段303に送信される。
【0089】
第2抽選事前判定手段237(第2の遊技に関する事前当否判定)は、第2始動口12への入球時に図8(b)の、第2事前当否抽選値判定テーブルを参照し、当否抽選値が「0〜299」の場合はその旨を示す「1」の値を事前当否判定結果として設定する。当否抽選値が「300〜2999」の場合はその旨を示す「2」の値を事前当否判定結果として設定する。当否抽選値が「3000〜63999」の場合はその旨を示す「3」の値を事前当否判定結果として設定する。当否抽選値が「64000〜65535」の場合はその旨を示す「4」の値を事前当否判定結果として設定する。次に、第2事前図柄抽選値判定テーブル(図示省略)を参照し、第2図柄抽選値が「0〜144」の場合はその旨を示す「0」の値を事前図柄判定結果として設定する。第2図柄抽選値が「145〜149」の場合はその旨を示す「1」の値を事前図柄判定結果として設定する。第2図柄抽選値が「150〜189」の場合はその旨を示す「2」の値を事前図柄判定結果として設定する。第2図柄抽選値が「190〜229」の場合はその旨を示す「3」の値を事前図柄判定結果として設定する。第2図柄抽選値が「230〜255」の場合はその旨を示す「4」の値を事前図柄判定結果として設定する。さらに、第2事前変動パターン乱数値判定テーブル(図示省略)を参照し、第2パターン抽選値が「0〜9」の場合はその旨を示す「A」の値を事前パターン判定結果として設定する。第2パターン抽選値が「10〜29」の場合はその旨を示す「B」の値を事前パターン判定結果として設定する。第2パターン抽選値が「30〜255」の場合はその旨を示す「C」の値を事前パターン判定結果として設定する。以上のように第2抽選事前判定手段237(第2の遊技に関する事前当否判定)により設定された事前判定情報は、後述するコマンド通信手段205(サブ制御コマンド送信手段207)により第2始動口12への入球を示す(第2当否抽選であることを示す)情報、保留の個数を示す情報等の送信タイミングにあわせて演出決定手段303に送信される。
【0090】
なお、事前判定手段235による事前判定結果として一時記憶された各種情報は、保留記憶数と同様に、それぞれ4個を上限に所定の事前判定結果記憶領域に記憶する。なお、事前判定結果を保留制御手段240が記憶する保留記憶領域を用いて記憶してもよい。事前判定手段235による事前判定結果を後述するコマンド通信手段205(サブ制御コマンド送信手段207)により演出決定手段303に送信したことに基づいて当該情報を消去するようにしてもよい。このように、他の領域と共用したり、送信完了に基づいて情報を消去することにより、メイン基板200における記憶領域の効率利用が期待できる。また、事前判定用の判定テーブルとして、事前判定専用のテーブルを設けずに、本判定用の判定テーブルを用いてもよく、第1の遊技に関する事前当否判定と第2の遊技機に関する事前判定とで一部または全部が共通の事前判定テーブルを共用してもよい。このように、他の判定テーブルと共用することで、メイン基板200におけるデータ容量の削減が期待できる。なお、事前判定手段235の判定結果として送信する内容は、例えば、当否の判定結果のみを送信するなど、適宜選択することも可能である。また、事前判定手段235により判定することなく、第1抽選値取得手段216、第2抽選値取得手段217で取得した乱数の値を前述のコマンド通信手段205によりサブ基板300に送信し、サブ基板300により事前判定の内容を判断するように構成してもよい。
【0091】
<特別遊技制御手段260>
特別遊技制御手段260は、第1抽選手段211による第1当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となった場合、第1特別図柄51が所定の大当り態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、大入賞口20を開放させることにより特別遊技を実行する。同様に、特別遊技制御手段260は、第2抽選手段212による第2当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となった場合、第2特別図柄52が所定の大当り態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、大入賞口20を開放させることにより特別遊技を実行する。
【0092】
特別遊技は、大入賞口20の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、複数回の単位遊技で構成される。特別遊技には、単位遊技を16回繰り返す16R大当りと、単位遊技を4回繰り返す4R大当りと、16R大当りおよび4R大当りより開放時間が短い単位遊技を2回だけ繰り返す2R大当りがある。16R大当りは第2当否抽選での大当りであり、4R大当りは第1当否抽選での大当りである。16R大当りおよび4R大当りにおいては、1回の単位遊技において大入賞口20を原則として約30秒間開放させる。2R大当りにおいては、1回の単位遊技において大入賞口20を約1.6秒間だけ開放させる。特別遊技制御手段260は、単位遊技の設定ラウンド数を消化したときに特別遊技を終了させる。なお、2R大当りとなった場合においても、所定の条件を満たした場合には、16R大当りおよび4R大当りと同様の開放態様で大入賞口20を開放させてもよい。
【0093】
<小当り遊技制御手段265>
小当り遊技制御手段265は、第1抽選手段211による第1の抽選が小当りを示す結果となった場合、第1特別図柄51が所定の小当り態様で停止されたときに小当り遊技作動条件が成立したと判定し、開閉制御手段275に大入賞口20を開放させることにより小当り遊技を実行する。同様に、小当り遊技制御手段265は、第2抽選手段212による第2の抽選が小当りを示す結果となった場合、第2特別図柄52が所定の小当り態様で停止されたときに小当り遊技作動条件が成立したと判定し、開閉制御手段275に大入賞口20を開放させることにより小当り遊技を実行する。
【0094】
小当り遊技においては、単位遊技が1回実行され、1回の単位遊技において大入賞口20を2回開閉する。小当り遊技制御手段265は、1回の開閉あたり大入賞口20を約1.6秒間だけ開放させた後、大入賞口20を閉鎖して小当り遊技を終了させる。
【0095】
<特定遊技制御手段270>
特定遊技制御手段270は、確変状態、時短状態、および入球容易状態における通常遊技を制御する。特定遊技制御手段270は、特別図柄が確変への移行を伴う特定大当りの図柄であった場合に、特別遊技の終了後に遊技状態を確変状態、時短状態および入球容易状態へ移行させる。確変状態、時短状態および入球容易状態は、次の大当りが発生するまで継続される。時短状態においては、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動表示時間が概ね短くなるよう、第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232が変動時間の短い変動パターンを選択する。ただし、通常状態においては、保留制御手段240による当否抽選値の保留数に応じた変動パターンテーブルを参照し、保留制御手段240による保留数が少なくなるほど変動時間の長い変動パターンが出現しやすくなる。入球容易状態においては、普通図柄の確変および第2始動口12の開放延長の双方、または第2始動口12の開放延長のみが実施される。すなわち、特定遊技制御手段270は、特定大当りとなった場合に第2始動口12を開放延長状態にさせるとともに、その当否抽選が第2当否抽選であった場合に限りさらに開放抽選の当り確率を通常確率状態より高い確変状態へ移行させる。確変状態の間は第1当否判定手段221および第2当否判定手段222による当否判定結果が大当りとなる確率が高い値のまま維持される。
【0096】
<開閉制御手段275>
開閉制御手段275は、第2始動口12の普通電動役物90や大入賞口20の開閉を制御する。開閉制御手段275は、普通図柄が特定の態様で停止されると、普通電動役物ソレノイド91に開放指示を送り、第2始動口12の普通電動役物90を開放させる。開閉制御手段275は、通常状態においては開放抽選の結果に応じて短開放または長開放の開放時間にて第2始動口12を開放させ、入球容易状態においては長開放の開放時間にて第2始動口12を開放させる。第2始動口12の入球容易性を高め、遊技者が持ち玉を減らさずに遊技を継続できるようにするものである。開閉制御手段275は、特別遊技において、大入賞口ソレノイド92に開放指示を送り、大入賞口20を開放させる。
【0097】
<メイン初期処理実行手段280、メイン電断処理実行手段282、メインエラー検出手段284>
メイン初期処理実行手段280は、ぱちんこ遊技機100の電源投入時または電源断復帰時におけるメイン基板200の制御開始処理を実行する。メイン電断処理実行手段282は、電源断などの電源異常発生時にメイン基板200における電源断処理などの異常時対応処理を実行する。メインエラー検出手段284は、メイン基板200における異常検知処理を実行する。なお、メイン基板200の制御開始処理、異常時対応処理、および異常検知処理については後述する。
【0098】
<コマンド送信手段>
コマンド通信手段205は、払出等の実行に必要な制御コマンドを払出制御基板155に送信する払出制御コマンド通信手段206と、演出制御等の実行に必要な制御コマンドをサブ基板300に送信するサブ制御コマンド送信手段207を含む。払出制御コマンド通信手段206は、入球判定手段201による各入賞口への入球の判定に基づいて各入賞口に対応した数の賞球の払出を指示する払出コマンドを送信し、メイン基板200で発生したエラーの状態等を示すコマンドを送信する。サブ制御コマンド送信手段207は、図柄変動を開始するにあたり、その図柄変動に対応する抽選の判定結果を図柄変動の制御コマンドとともに演出決定手段303へ送信する。
【0099】
サブ制御コマンド送信手段207は、第1特図制御手段251および第2特図制御手段252が第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出決定手段303(サブメイン)へ送信する。変動開始コマンドを送信するとき、本判定として判定ないし決定された当否判定結果、停止図柄、変動パターンのそれぞれを示す値と第1当否抽選と第2当否抽選のいずれであるかを示す値とを変動開始コマンドとともに演出決定手段303へ送信する。変動停止コマンドを送信するとき、あらためて停止図柄を示す値を変動停止コマンドとともに演出決定手段303へ送信する。また、演出決定手段303(サブメイン)は、演出制御手段304(サブサブ)による装飾図柄の変動表示を制御するために、変動開始コマンドや変動停止コマンドなどを演出制御手段304へ送信する。これにより、メイン表示制御手段250および演出制御手段304(サブサブ)による変動表示が同期し、連動が保たれる。また、サブ制御コマンド送信手段207は、事前判定手段235による事前判定結果を演出決定手段303へ送信する。事前判定結果は送信バッファに一時保存された後、その抽選に対応する図柄変動表示が直ちに開始されるか否かにかかわらず事前判定結果に対応する入賞口(第1始動口11、第2始動口12)の種別情報、保留個数の情報、遊技状態等と併せて演出決定手段303へ送信され、送信バッファから消去または後に上書きされる。これにより、サブ基板300の側にとっては受信した事前判定結果により、図柄変動開始の順番が巡ってくる前にあらかじめ当否結果を推測的に認識できる、いわゆる「先読み」と呼ばれる処理が実現される。なお、サブ基板300が行う事前判定情報に基づく処理等については後述する。サブ制御コマンド送信手段207は、特別遊技制御手段260による特別遊技に関する情報、小当り遊技制御手段265による小当り遊技に関する情報、普通図柄抽選手段による抽選結果の情報をサブ基板300に送信する。また、サブ制御コマンド送信手段207は、メイン初期処理実行手段280およびメインエラー検出手段284等による初期処理に関する情報やエラーに関する情報等、メイン基板200での各種制御、または、メイン基板200に送信される各種信号等に関する情報を適宜、サブ基板300に送信する。
【0100】
図9は、サブ基板の構成を示すブロック図である。サブ基板300は、図柄態様決定手段301、パターン記憶手段302、演出決定手段303、演出制御手段304、計時手段307、演出設定手段308、サブ初期処理実行手段360、サブ電断処理実行手段362、サブエラー検出手段364、コマンド受信手段370、サブ側事前判定手段371を備える。
【0101】
パターン記憶手段302は、装飾図柄61の変動において演出表示装置60に表示させる演出的な画像内容とその表示過程が定められた複数の演出パターンを保持する。演出パターンには、装飾図柄61の変動表示における変動開始から停止までの変動過程と演出過程が定められた複数の変動演出パターンと、装飾図柄の変動表示とは別に表示されて大当りへの期待度の高さを変動表示の停止前に予告的に示唆する複数の予告演出パターンとが含まれる。
【0102】
コマンド受信手段370は、コマンド通信手段205から送信される各種コマンドを受信し、サブ側事前判定手段371は、コマンド通信手段205から送信される事前判定結果を保持する。演出決定手段303は、通常演出決定手段373と先読み演出決定手段374を含む。通常演出決定手段373は、コマンド通信手段205から送信される第1当否抽選の判定結果または第2当否抽選の判定結果の情報に応じて、演出制御手段304によって演出表示装置60へ表示し、スピーカー108、装飾ランプ111等に出力する演出内容を決定する。先読み演出決定手段374は、コマンド通信手段205から送信される事前判定結果に応じて、演出制御手段304によって演出表示装置60へ表示し、スピーカー108、装飾ランプ111等に出力する演出内容を決定する。通常演出決定手段373は、第1変動パターン決定手段231または第2変動パターン決定手段232により決定され、コマンド通信手段205から送信された特別図柄の変動パターンに対応する複数の変動演出パターンの中からいずれかを選択してパターン記憶手段302から読み出す。通常演出決定手段373は、読み出した変動演出パターンの情報を演出制御手段304へ送る。通常演出決定手段373は、変動演出パターンを選択するために参照すべきパターンテーブルを保持する。なお、コマンド通信手段205から送信される事前判定結果を参照して通常演出決定手段373により変動演出パターンを決定する場合があってもよく、先読み演出決定手段374による先読み演出の内容と併せて変動演出パターンを決定する場合があってもよい。先読み演出決定手段374は、コマンド通信手段205からの事前判定結果と、サブ基板300に保持する過去の事前判定結果や遊技状態情報等に基づいて本判定の結果をより精度よく特定し、その特定した結果に基づいて本判定前から先読み演出を実行するか否か、および、その実行内容を決定する。具体的には、先読み演出決定手段374は、現在の遊技状態が確率変動遊技中であるかを判定した上で、今回受信した事前判定結果より前の事前判定結果に基づいて通常遊技状態に移行するか否かを判定する。その判定結果を踏まえ、今回受信した事前判定結果に係る本判定の当否結果や選択される変動パターン等を特定し、当該特定結果に基づいて先読み演出の実行可否、先読み演出の実行内容を決定する。なお、演出決定手段303は、通常演出決定手段373と先読み演出決定手段374とが協同している部分が多いため、特に必要な部分を除き、両者を包括した演出決定手段303として説明する。
【0103】
各変動演出パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段303は、特別図柄の変動パターンに応じて、変動時間が等しい演出画像の変動演出パターンを選択する。
【0104】
図柄態様決定手段301は、装飾図柄61の停止図柄の組合せとその配置を、第1抽選手段211または第2抽選手段212による抽選の判定結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターン、装飾図柄の変動演出パターンに応じて決定する。図柄態様決定手段301は、決定した停止図柄の組合せを示す情報を演出制御手段304へ送信する。図柄態様決定手段301は、装飾図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルを保持する。
【0105】
装飾図柄61の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、例えば第1当否判定手段221および第2当否判定手段222による当否判定結果が4R大当りまたは16R大当りの特別遊技への移行を示す場合には特定の組合せ、例えば「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。当否判定結果が2R大当りの場合や小当りの場合もまた特定の組合せ、例えば「357」のような所定の組合せが選択されるが、それらの特定の組合せは必ずしも3つの図柄が揃った組合せでなくてもよい。当否判定結果が大当りでも小当りでもない場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せであって、2R大当りや小当りのときに選択される特定の組合せに該当しない組合せが選択される。当否判定結果が4R大当りや16R大当りではない場合であって、リーチ付きの外れを示す変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。
【0106】
装飾図柄の変動演出パターンには、装飾図柄の変動表示態様、すなわち装飾図柄の変動開始から変動停止までの演出過程が定義される。変動演出パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当りとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当り図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各変動演出パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段303は、特別図柄の変動パターンに応じて、特別図柄と変動時間が等しい装飾図柄の変動演出パターンを選択する。
【0107】
時短状態において、第1変動パターン決定手段231または第2変動パターン決定手段232により選択された変動パターンが時短用のパターンであった場合、演出決定手段303は時短用の演出内容が定められた変動演出パターンを選択する。時短用の演出内容は、時短または確変により遊技者に有利な状態であることを印象づける背景映像や音声が出力される演出である。
【0108】
予告演出パターンは、特定のキャラクタやモチーフの画像、アニメーション、映像などを一時的に画面表示させる演出パターンや、役物を動作させる演出パターン、特定の音声を出力する演出パターンである。予告演出パターンによる演出は、図柄変動と並行して実行され、その図柄変動が大当り態様にて停止する期待度が高いことを予告的に示唆する。例えば、キャラクタの画像を一つだけ画面に表示させるだけの通常予告演出や、多数のキャラクタの群れを画面の一端から他端へ通過させるように表示させる群予告演出がある。また、予告演出の表示過程を複数段階に分け、表示させる段階数を可変にして段階数が多いほど大当りへの期待度が高くなるように設定されるステップアップ予告演出がさらに含まれる。
【0109】
予告演出パターンには、装飾図柄61の表示態様がリーチ状態となった後のタイミングで演出が実行されて図柄の最終的な停止態様を予告するパターン(リーチ後予告)と、装飾図柄61が一つも停止していないタイミングで演出が実行されてリーチ状態となることを同時に予告するパターン(リーチ前予告)とがある。
【0110】
演出決定手段303は、当否抽選の判定結果または事前判定結果に応じて演出表示装置60に予告演出を表示させるか否かを所定の予告抽選により決定して事前演出設定をするとともに、表示させるべき予告演出パターンを決定する。演出決定手段303は、予告演出を表示させるか否かを決定するために参照すべき予告決定テーブルと、予告演出パターンの種類を選択するときに参照すべき予告種類テーブルとを保持する。予告決定テーブルは、当否抽選の判定結果または事前判定結果に応じて異なる欄が参照されるように設定されており、当否抽選が当りの場合は外れの場合よりも高い確率で予告演出を表示させるよう、当否抽選の判定結果と予告演出を表示するか否かの対応関係が定められる。これにより、予告演出が表示されること自体で大当りへの期待度の高さを示唆することができる。
【0111】
演出制御手段304は、選択された変動演出パターンデータにしたがって演出表示装置60へ装飾図柄61を含む演出画像を変動表示させる。演出制御手段304は、装飾図柄61の変動開始コマンドを受け取ったことを新たな装飾図柄の変動表示の開始条件とする。演出制御手段304は、予告演出を表示させる旨が演出決定手段303により決定された場合、選択された予告演出パターンにしたがった予告演出を図柄変動の演出に重畳させる形で演出表示装置60へ表示させる。
【0112】
演出制御手段304は、第2当否抽選の当否抽選値が記憶されている場合は第1当否抽選に対応する図柄変動表示の開始を留保し、第1当否抽選の当否抽選値が記憶されているか否かにかかわらず第2当否抽選に対応する図柄変動表示を開始する。これにより、第1当否抽選と第2当否抽選の双方について抽選値が保留されていた場合は第2当否抽選で保留された抽選値が優先的に読み出されて装飾図柄の変動が表示される。そのような場合、第2当否抽選の保留数が0になるまでは第1当否抽選で保留された抽選値は読み出されずその装飾図柄の変動も開始しない。このように演出制御手段304は、装飾図柄61の変動表示を含む図柄変動演出を演出表示装置60に表示させる。
【0113】
演出制御手段304は、装飾ランプ111の点灯および消灯や、可動役物66の動作をさらに制御する。演出制御手段304は、演出表示制御手段305、音声制御手段306、ランプ制御手段309を有する。演出表示制御手段305は、演出表示装置60への表示を制御し、音声制御手段306は、スピーカー108からの音声出力を制御する。ランプ制御手段309は、装飾ランプ111の点灯および消灯を制御する。
【0114】
第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動中、演出表示装置60には図柄変動中であることを示す画像を表示する必要がある。通常、ある程度の大きさを持つ通常サイズの装飾図柄61を変動表示させるが、通常サイズの装飾図柄61の変動表示の視認性を阻害する態様で、装飾図柄61の変動以外を主要な演出内容とする特殊な演出を表示させてもよい。この場合、通常サイズの装飾図柄より小さいサイズの装飾図柄である代替図柄を変動表示させることにより図柄変動中であることを遊技者に提示する。以下、単に装飾図柄と呼ぶ場合は通常サイズの装飾図柄を意味するが、代替図柄と区別する場合、通常サイズの装飾図柄を「通常装飾図柄」とも呼ぶ。
【0115】
代替図柄は、通常装飾図柄の視認性が阻害される間、例えば通常装飾図柄が非表示となる間に表示される。代替図柄は、当否判定結果を演出的に示唆するための装飾図柄の一形態であり、通常装飾図柄よりも簡略化(言い換えれば簡易化、簡素化)された表示形態を有し、通常装飾図柄よりも簡略化された変動過程にて表示される。代替図柄は、通常装飾図柄の図柄種類を示す部分に対応した外観上の表示形態を有し、例えば、図柄種類を示す数字、文字、記号を表す表示形態を有する。また代替図柄は、通常装飾図柄が変動表示される領域よりも狭い領域で変動表示され、典型的には図柄以外の要素によるメイン演出を阻害しにくい位置、例えば演出表示装置60の画面の隅で変動表示される。代替図柄は、通常装飾図柄よりも相対的に小さく表示されるが、少なくとも図柄種類が外観上識別可能となる表示形態を有する。なお代替図柄は、通常装飾図柄をそのまま縮小したものでもよく、サイズ以外は通常装飾図柄と同一であってもよい。
【0116】
複数の通常装飾図柄の代わりに表示される複数の代替図柄は、変動終了時の停止態様の組合せによって当否抽選の結果が遊技者に有利な状態となる期待度の高さを示唆する。例えば、複数の代替図柄は、3つの代替図柄のうち2つの図柄種類が揃ったリーチ状態となることによって当該変動における大当りの期待度が高いことを示唆する。また、リーチ状態となる左右図柄が「3」や「7」などの期待度が相対的に高いことを示唆する特定種類の図柄となることや、「1」や「2」などの期待度が相対的に低いことを示唆する種類の図柄となることによって、そのリーチ状態の期待度の高低を示唆してもよい。なお代替図柄は、外観上、確定的な停止状態になることはなく、微小な揺れが維持される仮停止状態になる。代替図柄の仮停止後に、代替図柄に代えて通常装飾図柄を表示させ、その通常装飾図柄を確定停止の状態で表示させてもよい。また、通常装飾図柄と代替図柄を排他的に表示するのではなく、表示期間の重複があってもよい。さらにまた、通常装飾図柄の視認性が阻害される所定の演出時に、通常装飾図柄の変動表示を継続するとともに代替図柄の変動を表示させてもよい。
【0117】
計時手段307は、遊技に使用する時間情報を出力する計時回路である。計時手段307は、電源投入時からの時間をカウンタで計測して時間情報として出力するタイマ回路である。ただし、電池を内蔵してぱちんこ遊技機100の電源オフ時や停電時も電池によって日時を計測し続けられるリアルタイムクロック回路でもよい。リアルタイムクロック回路の場合、個体差や時刻ズレによって遊技台ごとの時刻に微差が生じる可能性があるのに対し、タイマ回路の場合、同時に電源投入する限り複数の遊技台の間で時刻の差が生じる可能性は小さい。
【0118】
演出決定手段303は、計時手段307により出力される時間情報が所定の時間を示したことを契機とする所定タイミングに開始する同調演出を実行する。同調演出は、図柄変動の変動期間や遊技状態とは実質的に非同期の期間である同調演出期間にて演出表示装置60に表示させる演出である。同調演出期間は数分間に及び、その長さは1回分の図柄変動時間よりも長く、複数回の図柄変動期間を包含し得る。同調演出の演出パターンはパターン記憶手段302に格納されており、その演出パターンには所定の楽曲と映像の再生が定められている。同調演出の演出パターンは複数種類用意され、月、日付、曜日、時刻などの日時によって異なる種類の演出パターンが選択され得る。
【0119】
同調演出は通常遊技中か特別遊技中かを問わず実行される。ここで「通常遊技中」には、いわゆる待機デモ画面の表示中も含まれる。すなわち「通常遊技中」には、(1)図柄が変動表示されている「変動表示中通常遊技」、(2)図柄の変動表示中ではなく待機デモ画面の表示中でもない「変動停止中通常遊技」、(3)図柄の変動表示中ではなく待機デモ画面の表示中である「待機デモ画面表示中通常遊技」、が含まれる。(1)〜(3)のいずれの期間中も同調演出は実行され得るが、(2)および(3)のときは同調演出における音量低減や輝度低減などの制御をする出力態様が(1)のときとは異なり得る。また、待機デモ画面表示中は、遊技者による演出ボタン109や十字キー110の操作によって後述の携帯連携システムに関する情報を入力でき、その操作入力があったときは同調演出の映像および音声の出力が抑制され、携帯連携システムによる演出カスタマイズなどの画面表示が優先される。
【0120】
同調演出は、例えば所定の楽曲の演奏や映像を所定の時間(「同調演出開始時間」と呼ぶ)に再生する演出である。同調演出を再生する契機となる時間は、ぱちんこ遊技機100の電源投入時から所定時間間隔を挟んで到達する時間であってもよいし、標準時を基準とした毎正時または正時半の時刻であってもよい。あるいは、日付または曜日によって異なり得る時刻が設定されてもよく、「1時間ごと」のように一定間隔ではなく、最初は1時間後、次は3時間後、というように間隔が異なったり、その間隔が日付や曜日によって異なったりしてもよい。遊技店ごとに遊技店員によって時間を指定できる可変設定であってもよい。ただし、同じ遊技店に設置される複数台の同一機種間において少なくとも同じ時刻で同じ同調演出が実行されるようあらかじめ設定される。例えば、電源投入時から所定時間間隔を挟んで到達する時間を契機とする仕様の場合、遊技店においては複数台を同時に電源投入する。これにより、所定時間となったことを契機にそれら複数の遊技台において一斉に同じ同調演出が実行される。その結果、あたかも複数台で同期しているように同時に演出が表示され、同時に同じ楽曲や映像が流れることでその場でライブ演奏や映画の上映がなされているかの如く臨場感のある相乗的な演出効果が得られる。
【0121】
同調演出の機能は同じ機種の別の遊技台にも同様に内蔵されており、同じ遊技島における複数の遊技台は毎日遊技店員によって同時に電源投入される。そして、同時に電源投入される複数の遊技台はすべてほぼ同時に同調演出開始時間を迎えることとなり、一斉に同時進行で同調演出を実行し得ることになる。これを複数台同期演出と呼ぶ。その場合、映像の表示が複数台で同調するだけでなく、効果音や背景音楽の出力もまた複数台で同調することとなり、同調する台数が多いほど一斉に演出を実行することによる相乗効果も高まる。
【0122】
演出設定手段308は、遊技者の遊技履歴を記憶する。遊技履歴とは、遊技結果の履歴および演出結果の履歴を含む。遊技結果の履歴は、打球数、賞球数、大当り回数、確変回数、時短回数といった遊技の結果として遊技者が得られる出玉につながる遊技の結果である。演出結果の履歴は、遊技上の利益とは異なり、演出の内容や種類を変更できる権利や特定種類の演出を出現しやすくできる権利が付与されるといった利益を獲得するために記録される演出上の得点等の情報である。例えば、所定の演出の出現回数やミニゲームの結果などを得点化して遊技者に付与するために、その得点や遊技履歴を示す符号化情報、例えば二次元コードを画面に表示する。その二次元コードを遊技者が自分の携帯端末のカメラで読み取って復号すると、復号により得られた得点や遊技履歴の情報が遊技者の携帯端末に蓄積される。二次元コードを介した遊技機と遊技者の携帯端末との連携システムについては後述する。なお、ここでいう得点は、後述の演出カスタマイズの幅を広げるために必要となるもので、得点が所定の累積値に達すること(例えば1000ポイントに到達することや、100ポイント到達ごと、など)を契機として、カスタマイズ可能な項目が増加する仕様である。
【0123】
演出設定手段308は、遊技者の選択指示および遊技履歴に基づき、演出カスタマイズとして複数種類の演出内容の選択肢からいずれを選択するかの設定を記憶する。例えば、特別遊技中に表示させる演出パターンとして、表示されるモチーフやキャラクタや楽曲が異なる複数種類の演出パターンがパターン記憶手段302に用意され、そのうちいずれの演出を表示させるかを遊技者に選択させることとする。または、図柄変動させる装飾図柄に含まれる絵柄のデザインとして複数種類のモチーフまたはキャラクタの絵柄がパターン記憶手段302に用意され、そのうちいずれの絵柄を表示させるかを遊技者に選択させることとする。それらの場合に、待機デモ画面の表示中に遊技者による演出ボタン109や十字キー110の操作を受け付け、その操作を介して演出パターンの選択がなされると、演出設定手段308はその選択内容を記憶する。演出決定手段303は、演出設定手段308により記憶された設定に応じて、特別遊技中の演出パターンの種類を選択する。
【0124】
サブ初期処理実行手段360は、ぱちんこ遊技機100の電源投入時または電源断復帰時におけるサブ基板300の制御開始処理を実行する。サブ電断処理実行手段362は、電源断などの電源異常発生時にサブ基板300における電源断処理などの異常時対応処理を実行する。サブエラー検出手段364は、サブ基板300における異常検知処理を実行する。サブエラー検出手段364が電源断を検出すると、サブ電断処理実行手段362は、電源断処理としてRAMのデータをバックアップ用RAMにバックアップする。
【0125】
図10は、携帯連携システムの概略を模式的に示す図である。携帯連携システムの前提として、遊技者はあらかじめ携帯端末354で専用サイトが設けられた遊技履歴サーバ358にアカウントおよびパスワードを設定することでユーザ登録しておく。遊技開始時において遊技者により演出ボタン109が押下されたとき、演出表示制御手段305が演出表示装置60の画面に遊技履歴サーバ358の専用サイトのアドレスを符号化した二次元コード350を表示させ、それを遊技者に携帯端末のカメラで読み取らせて遊技履歴サーバ358の専用サイトにアクセスさせる。その専用サイトから遊技者の識別情報や演出得点履歴を符号化した文字情報(これを「パスワード情報」とも呼ぶ)が携帯端末に送信され、携帯端末の画面に表示される。そのパスワード情報の入力画面を演出表示制御手段305が演出表示装置60に表示させ、十字キー110等のボタン操作を介して遊技者に入力させる。入力されたパスワード情報を演出設定手段308が復号して遊技者の識別情報や演出得点履歴として登録することにより、その遊技者の前回までの遊技内容や演出得点状態を引き継ぐことができる。このパスワード情報の入力が、その遊技者の遊技履歴の記録開始指示および各種演出要素を選択する演出カスタマイズの開始指示となる。以降、ぱちんこ遊技機100においては遊技や演出の進行に伴い、演出設定手段308がその遊技者に対して演出上の利益として付与する得点を随時加算して演出得点履歴として累積させるとともに、遊技者は随時、演出カスタマイズを実施して、各種演出要素として好みの要素を選択して設定することができる。演出上の得点付与は、図柄変動ごとに加算することを基本とし、特別遊技への移行期待度が高い演出種類ほど高い得点を付与し、特別遊技へ移行したときも高い得点を付与する。
【0126】
演出カスタマイズとして、遊技者は累積的に獲得した得点の一部を利用し、その利用するポイント数に応じて、演出表示装置60に表示される演出内容を構成する色、背景、形状、キャラクタ、楽曲などの演出要素を好みの種類に変更することができる。演出設定手段308は、遊技者によるボタン操作を介した演出要素の変更指示を受け取り、その指示に応じて各種演出要素を変更する。カスタマイズできる演出要素は、その要素ごとに複数種類の項目が用意され、項目ごとに必要なポイント数として異なる値が設定されている。したがって、累積された得点が所定値に達することを契機にカスタマイズ可能な項目が増え、あるいはカスタマイズ可能項目を増加させるチャンスが付与されることとなる。遊技者が遊技ないし演出カスタマイズの終了指示としてボタン操作をすると、演出設定手段308は、演出上の特典や演出得点履歴などの情報を符号化した二次元コード350を生成し、これを演出表示制御手段305が演出表示装置60に表示する。その二次元コード350を遊技者が自身の携帯端末のカメラで読み取り、その読み取った二次元コード352を復号することにより情報を取得して携帯端末354に蓄積できる。またその情報は携帯端末354から専用サイトのある遊技履歴サーバ358へネットワーク356を経由して送信され、自身のアカウント情報と紐付けられて管理される。このように、演出上の特典や演出得点履歴などの情報が二次元コード350の表示およびその読み取りという伝送手段を介して携帯端末354へ伝達され、遊技履歴サーバ358にて管理されることで、次回の遊技で遊技や演出の内容を引き継ぐことができる。また、長く遊技を続けることで図柄変動回数や演出回数が増える分、得点を得ることができる。
【0127】
図11は、メイン基板200およびサブ基板300のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。メイン基板200は、メインCPU290、メインRAM291、メインROM292などの電子部品を含む。メインROM292には、遊技動作全般を制御するためのメイン制御プログラムおよびデータがあらかじめ格納される。メインROM292からメイン制御プログラムまたはデータがメインRAM291へ読み込まれ、メイン制御プログラムがメインCPU290によって実行される。各電子部品間は図示しないシステムバスやデータバスなどのバスで結ばれる。各入球口からの入球信号や払出制御基板155からの払出信号などは図示しない各種インタフェースを介してメインCPU290により取得される。メインCPU290は、図示しない各種駆動回路により各入賞口ソレノイドや第1特別図柄表示部41、第2特別図柄表示部42などの外部装置を駆動制御する。また、メインCPU290からサブ基板300へは、演出制御に必要な命令が当否抽選の結果や図柄の決定結果、変動パターンの決定結果などの情報とともに送信される。メイン基板200からサブ基板300へは、一方向通信で信号が送信される。
【0128】
メイン基板200からサブ基板300へ送信する命令データは、いわゆるMODEデータと呼ばれる1バイトの命令種別データと、いわゆるEVENTデータと呼ばれる1バイトの命令内容データとの組合せによる2バイト構成である。メイン基板200は、命令種別データおよび命令内容データを対応付けてサブ基板300へ送信することで一命令を送ることができる。命令種別データは、命令の種別を示すビット列であり、あらかじめ命令の種別ごとに開発段階で一意の種別コードを割り当ててある。命令内容データは、命令の内容を示すビット列である。命令種別データおよび命令内容データの最上位ビットは命令種別データと命令内容データのいずれであるかを示す識別ビットであり、最上位ビットが1のときは命令種別データであることを示し、最上位ビットが0のときは命令内容データであることを示す。
【0129】
メイン基板200からサブ基板300への通信は、1回のデータ送信につき1バイトのデータを送信する仕様のため、2バイトの命令データを送信するために1バイトずつ2回の送信が必要となる。1回目の通信で上位バイトであるMODEデータを送信し、2回目の通信で下位バイトであるEVENTデータを送信する。ノイズ等の影響による通信失敗の可能性を考慮し、メイン基板200は同じデータを連続で送信し、サブ基板300により同じデータが2連続で読み込まれた時点でそのデータの送受信の完了を確定する。2連続で読み込まれるまではメイン基板200は同じデータを繰り返し送信し、最大5回まで送信する。
【0130】
サブ基板300は、サブCPU310、サブRAM311、サブROM312、演出制御装置313などの電子部品を含む。サブROM312は、演出過程が定義された演出パターンデータや演出表示過程が定義された表示パターンデータなどを含むサブ制御プログラムを保持するデータ格納手段の一つである。サブROM312から演出パターンデータ、表示パターンデータ、音声パターンデータを含むサブ制御プログラムがサブRAM311へ読み込まれ、そのサブ制御プログラムによる演出制御がサブCPU310によって実行される。各電子部品間は図示しないシステムバスやデータバスなどのバスで結ばれる。演出ボタン109などの外部装置からの信号は図示しない各種インタフェースを介してサブCPU310により取得される。サブCPU310は、演出パターンデータにしたがって、演出制御装置313、図示しない各種駆動回路や制御回路により演出表示装置60、スピーカー108、装飾ランプ111、可動役物66などの外部装置を駆動して表示出力、音声出力、ランプ点灯、役物動作による演出を制御する。サブCPU310は、表示パターンデータおよび音声パターンデータを演出制御装置313へ送信する。なお、本実施例ではサブ基板300が演出制御装置313を内包する例を説明するが、サブ基板300と演出制御装置313とは基板として一体化していることを要さず、分離して互いに接続された別個の基板として形成されてもよい。
【0131】
図12は、演出制御装置313のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。演出制御装置313は、制御CPU320、制御RAM322、データROM324、表示制御回路326、音声制御回路314を含む。データROM324は、演出表示に用いられる演出画像データおよびモーションデータや、音声出力に用いられる音声データなどの素材データをデータ圧縮した状態で保持するデータ格納手段の一つである。演出画像データは、当否抽選の判定結果などを示す演出オブジェクトとして変動表示や演出表示に用いられる画像であり、例えば装飾図柄変動に用いる装飾図柄のスプライト画像、予告演出に用いるスプライト画像、各種演出に用いる動画といった素材画像である。モーションデータは、各種演出に用いる画像に所定タイミングで演出的な動作を加える場合のその動作が定義されたデータである。音声データは、演出中に出力される楽曲、背景音、効果音、キャラクタのセリフといった音声のデータである。
【0132】
サブCPU310から送られた表示パターンデータに基づいて、その表示パターンデータに指定された演出画像データやモーションデータがデータROM324から制御RAM322へ読み出され、その演出画像データやモーションデータを用いた演出表示が制御CPU320によって実行される。その結果、制御CPU320から表示制御回路326へ演出表示に関するコマンド、演出画像データ、モーションデータが送信され、表示制御回路326により表示制御がなされる。同様にして、制御CPU320から音声制御回路314へ音声出力に関するコマンド、音声データが送信され、音声制御回路314により音声出力制御がなされる。
【0133】
表示制御回路326は、デコーダ332、描画メモリ334、描画回路336、フレームバッファ338、表示回路340を含み、それぞれがバス330を介して接続される。本図のバス330は、便宜上、システムバス、データバス、アドレスバスなどのバスを包括的に示したものである。
【0134】
制御CPU320から送られた演出画像データやモーションデータは描画メモリ334に格納され、それらのデータのうち圧縮されたデータはデコーダ332によって復号される。描画メモリ334は、演出画像データやモーションデータをデコーダ332により復号する場合のワークエリアとして用いられたり、描画回路336による描画処理や画像処理を実行する場合のワークエリアとして用いられたりするVRAM(VideoRAM)である。
【0135】
描画回路336は、描画メモリ334に格納されたデータを用い、制御CPU320から送られたコマンドを順に実行して表示用画像を生成し、その生成された表示用画像を動画像のフレームとしてフレームバッファ338に格納する。フレームバッファ338は、演出表示装置60へ出力すべき動画像のフレームを一時的に格納するバッファメモリとしてのVRAMである。
【0136】
表示回路340は、フレームバッファ338に格納された表示用画像を格納された順に映像信号の形で演出表示装置60へ出力する。フレームバッファ338は、例えば2フレーム分のメモリ領域を有し、表示回路340が1フレーム分のメモリ領域から表示用画像を出力する間に、描画回路336が次の表示用画像を生成して、もう1フレーム分のメモリ領域に格納する。
【0137】
なお、データROM324には、表示制御回路326によりなされる表示制御過程が定義された「詳細表示パターンデータ」が保持されている。このとき、サブCPU310から送られる表示パターンデータは、演出表示過程の概要が定義される「概略表示パターンデータ」ということができる。例えば、概略表示パターンデータには、装飾図柄の変動開始および変動停止タイミングや、複数の動画像の再生順序や、再生開始および停止のタイミングなど、一連の演出表示過程の大まかな流れが定義される。一方、詳細表示パターンデータには、装飾図柄の変動表示を実現するためのスプライト画像の表示順序や、モーションデータに基づく動画像を表示するためのフレーム単位での表示処理順序など、細かな表示制御過程が定義される。
【0138】
演出制御装置313は、サブCPU310から送られた「概略表示パターンデータ」に基づく表示制御をする場合、その処理に必要な「詳細表示パターンデータ」をデータROM324から読み出し、双方の表示パターンデータを用いて表示処理を実行する。したがって、演出制御装置313は、「概略表示パターンデータ」および「詳細表示パターンデータ」を含む表示パターデータに基づいて表示制御処理を実行するということができる。そこで、本明細書においては、明示的に言及しない限り、サブROM312に格納される「概略表示パターンデータ」とデータROM324に格納される「詳細表示パターンデータ」を区別せず、単に「表示パターンデータ」という。例えば、演出制御手段が、データ格納手段に保持される表示パターンデータに基づき特定の処理をするという場合、この表示パターンデータには、「概略表示パターンデータ」と「詳細表示パターンデータ」を含むものとする。なお、変形例においては、表示パターンデータが、「概略表示パターンデータ」と「詳細表示パターンデータ」とに分かれておらず、双方を兼ねる表示パターンデータがサブROM312またはデータROM324に保持されていてもよい。
【0139】
本実施例では、演出制御装置313のハードウェア構成として、制御CPU320、制御RAM322、データROM324および表示制御回路326が含まれる構成を示している。変形例においては、制御CPU320、制御RAM322、データROM324および表示制御回路326が、それぞれ別の電子部品として構成されるのではなく、一体化されていてもよい。また、表示制御回路326によって実行されるとした処理が、制御CPU320、制御RAM322またはデータROM324により実行されてもよい。例えば、演出制御装置313に含まれる制御CPU320が、表示制御回路326に含まれるデコーダ332、描画回路336、表示回路340により実行されるとした処理を実行してもよい。また、演出制御装置313に含まれる制御RAM322が描画メモリ334やフレームバッファ338の機能を兼ねてもよい。その他、演出制御装置313に表示制御回路326が含まれないハードウェア構成であってもよく、この場合、表示制御回路326により実行されるとした処理が、制御CPU320、制御RAM322またはデータROM324により実行されてもよい。
【0140】
また、本実施例では、サブ基板300のハードウェア構成として、サブCPU310、サブRAM311およびサブROM312の他に、演出制御装置313が含まれる構成を示している。変形例においては、サブCPU310、サブRAM311、ROM312および演出制御装置313が、それぞれ別の電子部品として構成されるのではなく、一体化されていてもよい。また、演出制御装置313によって実行されるとした処理が、サブCPU310、サブRAM311またはサブROM312により実行されてもよい。例えば、サブCPU310が制御CPU320の処理を実行してもよいし、サブRAM311が制御RAM322の機能を兼ねてもよいし、サブROM312がデータROM324の機能を兼ねてもよい。その他、サブ基板300に演出制御装置313が含まれないハードウェア構成であってもよく、この場合、演出制御装置313により実行されるとした処理が、サブCPU310、サブRAM311またはサブROM312により実行されてもよい。
【0141】
図13は、ぱちんこ遊技機におけるメイン基板200の制御開始処理を示すフローチャートである。この制御開始処理は、メイン初期処理実行手段280により実行されるが、以降、メイン初期処理実行手段280として機能するメインCPU290が実行するものとして説明する。電源スイッチ150が投入されると、メインCPU290は、スタックポインタを設定し(S100)、メインRAM291へのアクセスを許可し(S102)、メインCPU290の内蔵レジスタの設定などのハードウェアに関する初期設定を実行する(S104)。
【0142】
つづいて、RAMクリアスイッチの操作状態、電源断情報フラグの値、及びメインRAM291に格納されているデータの状態に応じて、電源断復帰処理又はメインRAM291の初期化処理を実行する。具体的には、RAMクリアスイッチがONされず、かつ、電源断情報フラグの値と、メインRAM291に格納されているデータとの双方が正常であった場合は、電源断復帰時の処理を実行する。それ以外の場合、すなわち、RAMクリアスイッチがONされた場合、又は、RAMクリアスイッチがONされなかった場合でも、電源断情報フラグと、メインRAM291に格納されているデータとのいずれかが正常でなかった場合は、メインRAM291の初期化処理を実行する。
【0143】
メインCPU290は、RAMクリアスイッチの操作状態を確認し、RAMクリアスイッチがONされた場合(S106のY)、メインRAM291を初期化する(S116)。RAMクリアスイッチがONされなかった場合(S106のN)、メインCPU290は、電源断情報フラグの値を確認する(S108)。電源断情報フラグの値が電源断正常データと一致しなければ(S108のN)、メインRAM291を初期化する(S116)。電源断情報フラグの値が電源断正常データと一致すれば(S108のY)、メインRAM291に格納されているデータを検査する(S110)。後述するように、前回の電源断時に処理が正常に終了していれば、メインRAM291に格納されていたデータのチェックサムがメインRAM291に格納されているので、メインCPU290は、チェックサムを用いてメインRAM291のデータを検査する。メインRAM291に格納されているデータが正常でなければ(S112のN)、メインRAM291のデータを初期化する(S116)。メインRAMに格納されているデータが正常であれば(S112のY)、電源断前の状態に復帰するための処理を実行する(S114)。
【0144】
電源断復帰処理(S114)において、電源投入が正常に行われたことを示す電源投入正常データを電源断情報フラグに格納し、各種エラーの初期設定及び払出制御基板155との通信初期設定を実行する。つづいて、電源断前の未送信分のコマンド要求をクリアし、遊技状態を示す各種情報のコマンド送信を要求する。つづいて、第1特別図柄及び第2特別図柄の作動保留球数に対応した演出コマンドを要求する。つづいて、第2始動口12及び大入賞口20の開放/閉鎖状態を電源断前の状態に復帰させる。つづいて、特別図柄の確率変動機能の作動状態を報知するための処理を実行する。
【0145】
RAM初期化処理(S116)において、電源投入正常データを電源断情報フラグに格納し、メインRAM291の全領域を0でクリアし、メインRAM291の初期設定及び演出表示器の初期化を実行する。
【0146】
電源断復帰処理(S114)又はRAM初期化処理(S116)が終了すると、後述する割込処理を起動するためにカウント値をセットし、割込タイマの動作を開始させる(S118)。これにより、以降、所定の時間(例えば4ミリ秒)ごとにタイマ割込が発生し、後述する割込処理が実行される。つづいて、メインCPU290は、遊技機を管理するためのメイン処理を実行する(S120)。
【0147】
図14は、図13におけるS120のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。メインCPU290は、タイマ割込をいったん禁止し(S200)、ウォッチドッグタイマの動作を開始させ(S202)、電源断を監視する(S204)。図示しない電源電圧監視回路において電源基板158から供給される電源電圧の低下が検出されると、電源電圧監視回路からメインCPU290に無条件割込要求信号が入力されることにより実行される電源断記憶処理において、電源断確認データが電源断確認フラグに格納される。したがって、メインCPU290は、電源断確認フラグの値を監視し(S204)、電源断確認フラグの値が電源断確認データに一致する場合は(S206のY)、電源断のための処理を実行するために、S212に進む。電源断確認フラグの値が電源断確認データに一致しない場合は(S206のN)、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数を更新するため、初期値乱数更新処理を実行し(S208)、タイマ割込を許可して(S210)、S200に戻る。以降、S200〜S210が繰り返される。タイマ割込が禁止されている間(S202〜S208)にタイマ割込が発生した場合、S210においてタイマ割込が許可された後に、後述する割込処理を実行する。
【0148】
S206において電源断が検知されると(S206のY)、メインCPU290は、ウォッチドッグタイマをリスタートさせ(S212)、電源断情報フラグの内容を確認する(S214)。電源断情報フラグの内容が電源投入正常データと一致しない場合は(S214のN)、電源投入時のデータが正常に保存されていないと判断し、電源断異常データを電源断情報フラグに格納して(S216)、S222に進む。電源断情報フラグの内容が電源投入正常データと一致する場合は(S214のY)、電源投入時のデータが正常に保存されていると判断し、電源断正常データを電源断情報フラグに格納する(S218)。つづいて、次回の電源投入時に、バックアップされたメインRAM291のデータを検査するために、メインRAM291に格納されているデータのチェックサムを算出してメインRAM291に格納する(S220)。つづいて、メインRAM291へのアクセスを禁止して(S222)、電源が落ちるまでループする。なお、上記の電源断時の処理は、メインCPU290により実現されるメイン電断処理実行手段282が実行する。
【0149】
図15は、割込処理の詳細を示すフローチャートである。メイン処理(S120)においてタイマ割込が発生すると、メインCPU290は割込処理を実行する。まず、割込動作条件を設定し(S300)、ウォッチドッグタイマをリスタートさせる(S302)。つづいて、遊技機を管理するため、入力処理(S304)、各種乱数更新処理(S306)、初期値更新型乱数更新処理(S308)、初期値乱数更新処理(S310)、タイマ減算処理(S312)、第2始動口有効期間設定処理(S314)、入賞監視処理(S316)、賞球制御処理(S318)、普通図柄作動ゲート監視処理(S320)、普通図柄制御処理(S322)、普通図柄変動開始監視処理(S324)、始動口監視制御処理(S326)、特別図柄制御処理(S328)、特別電動役物制御処理(S330)、大入賞口有効期間設定処理(S332)、特別図柄変動開始監視制御処理(S334)、異常検知処理(S336)、入球通過時間異常検出処理(S338)、遊技状態表示処理(S340)、ハンドル状態信号検査処理(S342)、LED出力処理(S344)、発射制御信号出力処理(S346)、試験信号出力処理(S348)、ソレノイド出力処理(S350)、演出制御コマンド送信処理(S352)、外部情報出力処理(S354)を順に実行し、次回のタイマ割込を許可して(S356)、リターンする。
【0150】
入力処理(S304)において、遊技盤面に取り付けられているスイッチ、断線短絡電源異常検知信号、扉・枠の開放信号、磁気検知信号、電波検知信号、及びタッチ状態信号の入力ポートのデータを監視し、入力状態を示すデータを作成してメインRAM291に格納する。なお、この入力状態を示すデータは、レベルデータ(今回の割込時における入力ポートのデータ)と、立ち上がりデータまたは立ち下がりデータ(今回の割込時における入力ポートのデータと前回の割込時における入力ポートのデータを排他的論理和で比較して切り替わりが見られたスイッチを示すデータ)である。
【0151】
各種乱数更新処理(S306)において、普通図柄変動パターン乱数及び変動パターン乱数を更新する。普通図柄変動パターン乱数をメインRAM291から読み出し、値が所定の最大値未満である場合は値をインクリメントして格納し、値が所定の最大値以上である場合は0を格納する。また、変動パターン乱数をメインRAM291から読み出し、値から所定値を減算した結果が0以上である場合は減算結果を格納し、0未満である場合は所定の最大値を格納する。これにより、普通図柄変動パターン乱数及び変動パターン乱数は、タイマ割込が発生する時間ごとに更新される。
【0152】
初期値更新型乱数更新処理(S308)において、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数を更新する。それぞれの乱数の値、最大値、及び初期値をメインRAM291から読み出し、乱数の値をインクリメントする。インクリメントした結果が、最大値を超えた場合は、乱数の値を0とする。また、インクリメントした結果が、初期値に一致した場合は、初期値乱数をメインRAM291から読み出し、初期値を更新する。これにより、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数は、タイマ割込が発生する時間ごとに更新され、乱数の値が初期値に戻ると、すなわち乱数の範囲を一巡すると、新たに初期値を設定し直して乱数が生成される。
【0153】
初期値乱数更新処理(S310)において、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数を更新する。メインRAM291の初期値乱数更新テーブルから初期値乱数を読み出し、初期値乱数の値をインクリメントする。インクリメントした結果が、上限値を超えていた場合は、初期値乱数の値を0とする。メイン処理(S120)における初期値乱数更新処理(S208)においても、同様の処理が実行される。
【0154】
タイマ減算処理(S312)において、2バイトタイマを更新する。各種制御用のタイマの値をそれぞれテーブルにしたがってメインRAM291から読み出し、タイマの値が0以外である場合、値を順次デクリメントして格納する。タイマの値が0である場合、タイマの更新は実行しない。
【0155】
第2始動口有効期間設定処理(S314)において、第2始動口12の有効期間を設定する。第2始動口12には、遊技球の入球により賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選が実行される有効期間と、遊技球が入球しても賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選が実行されない無効期間が設定される。後述するように、始動口監視制御処理(S326)において、第2始動口12の無効期間には、第2始動口入賞の監視処理を実行しないので、第2始動口12に遊技球が入球しても賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選は実行されない。第1始動口11、大入賞口20、第1作動口31、第2作動口32、一般入賞口33などに、有効期間及び無効期間が設定される場合についても同様である。普通図柄の状態が「普通電動役物作動中」である場合、第2始動口有効期間フラグに第2始動口12が有効期間であることを示すデータを格納する。普通図柄の状態が「普通電動役物作動中」でない場合、第2始動口有効延長タイマの値が0でなければ、第2始動口有効期間フラグに第2始動口12が有効期間であることを示すデータを格納し、第2始動口有効延長タイマの値が0であれば、第2始動口有効期間フラグに第2始動口が無効期間であることを示すデータを格納する。
【0156】
入賞監視処理(S316)において、遊技球のスイッチ通過を検査し、遊技球がスイッチを通過したとき、そのスイッチに無効期間がない、又は、現在有効期間である場合で、かつ、賞球払い出しがある場合、入賞カウンタを更新する。また、外部情報出力端子160へ出力するセキュリティの出力要求の作成及びコマンドの送信を要求する。
【0157】
賞球制御処理(S318)において、払出制御基板155からのデータ受信の監視、払出制御基板155へのコマンド送信要求、払出制御基板155へのコマンド送信、及び払出制御基板155からの受信データの検査を、順に実行する。
【0158】
普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球の第1作動口31、第2作動口32の通過を監視し、遊技球が第1作動口31または第2作動口32を通過したと判断したとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合は、普通図柄の保留数を更新し、普通図柄に係る乱数をメインRAM291に格納する。
【0159】
普通図柄制御処理(S322)において、普通図柄の状態を監視し、普通図柄制御中と判断した場合、普通図柄表示部45又は普通電動役物90に係る処理を実行する。普通図柄の状態が「普通図柄変動中」である場合、普通図柄変動中処理を実行し、「普通図柄停止図柄表示中」である場合、普通図柄停止図柄表示中処理を実行し、「普通電動役物作動中」である場合、普通電動役物作動中処理を実行し、「普通電動役物作動終了デモ中」である場合、普通電動役物作動終了デモ中処理を実行する。普通図柄変動中処理において、普通図柄の変動を行った後、変動時間を監視し、普通図柄の変動時間終了と判断した場合、普通図柄の変動停止設定を行って、普通図柄の状態を「普通図柄停止図柄表示中」に設定する。普通図柄停止図柄表示中処理において、普通図柄の停止図柄表示時間を監視し、普通図柄の停止図柄表示時間終了と判断した場合、当り判定の結果に対応した普通図柄の作動終了設定を実行する。当りの場合は、普通図柄の状態を「普通電動役物作動中」に設定し、普通電動役物作動開始時の普通電動役物開放延長機能の作動状態を保存し、普通電動役物作動開始時の普通電動役物開放延長機能の作動状態に対応した普通電動役物ソレノイド91の作動設定を実行する。はずれの場合は、普通図柄の状態を「普通図柄変動待機中」に設定する。普通電動役物作動中処理において、遊技球の普通電動役物90に係る入賞口の入賞を監視し、普通電動役物90に係る入賞口の入賞数が最大入賞数に達したと判断した場合は、普通電動役物90の作動終了設定及び第2始動口有効延長時間の設定を実行する。普通電動役物90に係る入賞口の入賞数が最大入賞数に達していないと判断した場合は、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖時間の監視、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖の設定を行い、一連の普通電動役物90の入口の開放が終了したと判断した場合は、普通電動役物90の作動終了設定及び第2始動口有効延長時間の設定を実行する。なお、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖時間の終了でないと判断した場合は、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖の設定は実行しない。普通電動役物作動終了デモ中処理において、普通電動役物90の作動終了デモ時間の監視を行い、普通電動役物90の作動終了デモ時間終了と判断した場合、普通図柄の状態を「普通図柄変動待機中」に設定する。
【0160】
普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の状態を監視し、「普通図柄変動待機中」であり、かつ、普通図柄作動保留球数の値が0以外である場合、普通図柄の変動を開始させると判断する。普通図柄の変動を開始させると判断した場合、普通図柄作動保留球数をデクリメントし、当り判定、停止図柄の決定、普通図柄の変動パターン番号の設定、及び普通図柄の変動時間の設定を実行する。その後、普通図柄の状態を「普通図柄変動中」に設定し、普通図柄の状態設定、当り判定、及び変動パターン決定に使用したメインRAM291の領域をクリアする。
【0161】
始動口監視制御処理(S326)において、遊技球の第1始動口11入賞及び第2始動口12入賞を監視する。第1特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合は、内蔵乱数を取得し、取得した内蔵乱数に特別図柄当りソフト乱数の値を加算した値を、大当り判定で使用する特別図柄当り乱数としてバッファに格納する。また、特別図柄に係る乱数として、図柄乱数及び変動パターン乱数を取得して記憶する。第2特別図柄の保留を第1特別図柄の保留に優先して消化する場合は、当該入賞に係る保留の更新のみを実行するが、特別図柄の保留の消化順序が入賞順である場合は、当該入賞に係る保留の更新のほか、合計保留数の更新及び入賞順序の記憶を実行する。つづいて、始動口入賞時に記憶する乱数に対応した予告演出コマンドを要求するため、遊技機の状態を確認し、コマンド送信期間と判断した場合、当り予告演出要求、当り図柄予告演出要求、パターン予告演出要求を順に実行する。ここで、(1)当り待ち中で、かつ、普通図柄の確率変動機能が未作動中に、第1特別図柄に係る乱数を記憶する場合、(2)当り待ち中で、かつ、普通図柄の確率変動機能が未作動中に、第2特別図柄に係る乱数を記憶する場合、(3)大当り中又は小当り中に第2特別図柄に係る乱数を記憶する場合のいずれかに該当する場合に、コマンド送信期間であると判断する。つづいて、特別図柄の作動保留球数に対応した演出コマンドを要求する。これにより、特別図柄の作動保留球数が更新されたことが、サブ基板300に通知される。以上のように、先読みにおいては、事前判定情報(事前当否判定情報、事前図柄判定情報、事前パターン判定情報)、保留球数の4つがセットとしてサブ基板300に送信される。なお、上記の例では、メインCPU290において、事前判定処理のためのコマンドの送信を制御したが、別の例では、始動口への入球がある場合には一様に送信を行い、先読み可能期間であるか否かなどの各種の状況判断は、サブCPU310が行ってもよい。つづいて、第2始動口有効期間フラグの値を検査し、第2始動口有効期間フラグの値が第2始動口12が有効期間であることを示すデータである場合、第1始動口入賞の場合と同様に、第2始動口入賞の監視処理を実行する。第2始動口有効期間フラグの値が第2始動口12が無効期間であることを示すデータである場合、第2始動口入賞の監視処理は実行しない。なお、保留球数が0であったときに遊技球の入賞を確認した場合には、ここでいったん保留球数を0から1にした上で、後述する変動開始に係る制御処理が実行される。
【0162】
特別図柄制御処理(S328)において、当り待ち状態の検査を行い、特別電動役物が作動中、すなわち、大当り中又は小当り中である場合、特別図柄制御処理を終了する。特別電動役物が未作動である場合、特別図柄の状態を検査し、「特別図柄変動待機中」であれば、特別図柄制御汎用処理を終了し、「変動開始」であれば、特別図柄変動開始処理を実行し、「特別図柄変動中」であれば、特別図柄変動中処理を実行し、「特別図柄停止図柄表示中」であれば、特別図柄停止図柄表示中処理を実行する。特別図柄変動開始処理において、変動パターン乱数に基づいて特別図柄変動パターンの選択番号を取得し、特別図柄変動パターン番号に対応した変動時間を決定し、サブ基板300に演出表示を開始させるため、変動付加図柄情報、変動パターン、及びキャラクタの情報のコマンドを要求し、特別図柄の状態を「特別図柄変動中」に設定し、特別図柄変動パターンの決定に使用した変動パターン判定領域を0でクリアする。特別図柄変動中処理において、特別図柄の変動を行った後、変動時間を監視し、特別図柄の変動時間終了と判断した場合、特別図柄の変動停止設定を行って、特別図柄の状態を「特別図柄停止図柄表示中」に設定する。特別図柄停止図柄表示中処理において、特別図柄の停止図柄表示時間を監視し、特別図柄の停止図柄表示時間終了と判断した場合、当り判定の結果に対応した特別図柄の作動終了設定を実行する。大当りの場合は、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、特別電動役物が連続して作動する回数の設定を行い、特別図柄の確率変動機能、特別図柄の変動時間短縮機能、普通図柄の確率変動機能、普通図柄の変動時間短縮機能、及び普通電動役物の開放延長機能を未作動にし、遊技機の状態を大入賞口開放準備中に設定し、当り開始デモ表示時間の設定、当り開始デモ演出のコマンド要求、及び発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。当り判定の結果が小当りである場合、特別図柄の変動時間短縮機能及び普通図柄の確率変動機能の作動終了判定を行い、変動パターン選択状態を更新し、遊技状態のコマンド要求を行い、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、遊技機の状態を小当り開始デモ中に設定し、当り開始デモ表示時間の設定、当り開始デモ演出のコマンド要求、及び発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。当り判定の結果がはずれである場合、特別図柄の変動時間短縮機能及び普通図柄の確率変動機能の作動終了判定を行い、変動パターン選択状態を更新し、遊技状態のコマンド要求を行い、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。
【0163】
特別電動役物制御処理(S330)において、特別電動役物に係る処理を実行するため、条件装置及び特別電動役物の作動状態を検査し、条件装置が作動中又は特別電動役物が作動中と判断した場合、特別電動役物に係る処理を実行する。特別電動役物の作動状態に応じて、大入賞口開放準備中処理、特別電動役物作動中処理、大入賞口閉鎖中処理、大当り終了デモ中処理、小当り開始デモ中処理、小当り特電作動中処理、小当り大入賞口閉鎖中処理、小当り終了デモ中処理を実行する。
【0164】
大入賞口有効期間設定処理(S332)において、大入賞口20の有効期間判定の結果を保存するため、大入賞口有効時間の値が0である場合は、大入賞口有効期間フラグに大入賞口無効期間データを格納し、0以外である場合は、大入賞口有効期間フラグに大入賞口有効期間データを格納する。
【0165】
特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、特別図柄の作動状態を監視し、特別図柄が変動開始できる状態であるか否かを判定する。特別図柄の保留球の消化順序が、第2特別図柄の優先消化である場合、(1)大当り中又は小当り中でないこと、(2)第1特別図柄が変動待機中であること、(3)第2特別図柄が変動待機中であること、(4)当該特別図柄の作動保留球数が0以外であること、の全てが満たされているときに、特別図柄が変動開始できる状態であると判定する。特別図柄の保留球の消化順序が、入賞順である場合、上記(1)〜(3)に加えて、(5)特別図柄の保留球数の合計が0以外であること、(6)当該判定が消化順序すなわち入賞順と一致すること、の全てが満たされているときに、特別図柄が変動開始できる状態であると判定する。
【0166】
特別図柄が変動開始できる状態であると判定された場合、当該特別図柄の作動保留球数を減算し、第1特別図柄及び第2特別図柄の保留球数に対応した演出コマンドを要求する。これにより、特別図柄の保留球数が更新されたことがサブ基板300に通知される。
【0167】
つづいて、特別図柄の当り判定を実行する。当り判定において、特別図柄当り乱数により、大当り、小当り、はずれのいずれであるかが判定され、判定結果が、特別図柄判定フラグに格納される。つづいて、図柄を決定する。図柄の決定において、当り判定が大当りであった場合、特別図柄当り図柄乱数に基づいて大当り図柄が決定され、小当りであった場合、小当り図柄が決定され、はずれであった場合、はずれ図柄が決定される。
【0168】
当り判定の結果が大当りであった場合、図柄の決定処理において決定された当り図柄の種別を示す群判定番号の値に基づいて、特別図柄の確率変動機能の作動内容を判定し、特別図柄の変動時間短縮機能の作動内容や、普通図柄の入賞容易状態を設定など、大当り終了後の遊技状態を設定する。つづいて、特別電動役物が連続して作動する回数や、大入賞口の開放時間の内容など、大当り中の設定を実行する。つづいて、当り判定の結果と、普通図柄の確率変動機能の作動状態に基づいて、大当り終了後に参照すべき変動パターンテーブルを選択することにより、変動パターン選択状態の内容を設定する。つづいて、遊技状態及び当り図柄の種別を示す群判定番号の値に基づいて選択されたテーブルを参照して、開始デモ時間及び終了デモ時間を設定する。つづいて、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアし、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。
【0169】
当り判定の結果が小当りであった場合、小当り終了後に参照すべき変動パターンテーブルを選択することにより、変動パターン選択状態の内容を設定し、開始デモ時間及び終了デモ時間を設定し、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアして、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。当り判定の結果がはずれであった場合、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアして、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。
【0170】
異常検知処理(S336)において、メインエラー検出手段284として機能するメインCPU290は、磁気検知信号、断線短絡電源異常検知信号、電波検知信号、扉・枠の開放信号を検査し、エラー状態に変化があった場合は、エラー状態を記憶して、サブ基板300に遊技機のエラー状態演出の表示を要求する。このとき、制御基板に搭載されたLED等の発光手段の発光態様をエラー状態に応じて制御してもよい。エラー状態に変化がなかった場合は、エラー状態の記憶及びエラー状態演出の表示要求は実行しない。
【0171】
入球通過時間異常検出処理(S338)において、メインエラー検出手段284として機能するメインCPU290は、入球通過時間異常を検出するため、各スイッチレベルの連続オン時間の監視を行い、連続オン時間(例えば、スイッチがオンであるとき割込み毎にインクリメントするカウンタの値)が異常値であったと判断した場合、入球通過時間異常の設定、コマンドの送信要求、外部情報出力端子160へ出力するセキュリティの出力要求の作成を順に実行する。このとき、制御基板に搭載されたLED等の発光手段の発光態様を入球通過時間異常に応じて制御してもよい。連続オン時間が異常ではないと判断した場合は、セキュリティの出力要求の作成は実行しない。
【0172】
遊技状態表示処理(S340)において、特別電動役物が連続して作動する回数、エラー状態、普通図柄の作動保留球数、及び特別図柄の作動保留球数の表示を要求するため、それぞれの表示データを作成する。
【0173】
ハンドル状態信号検査処理(S342)において、ハンドルのタッチ状態を監視するため、ハンドル状態の検査を行い、検査の結果、ハンドル状態に変化ありと判断した場合、ハンドル状態監視タイマの減算、ハンドル状態の更新、ハンドル状態監視タイマの設定、及びハンドル状態演出のコマンド送信要求を実行する。検査の結果、ハンドル状態に変化なしと判断した場合、ハンドル状態監視タイマの設定を実行する。ハンドル状態監視タイマの値をデクリメントした結果が0以外の場合、タイマ減算中と判断して、以降の処理は実行しない。
【0174】
LED出力処理(S344)において、特別図柄の表示、普通図柄の表示、特別図柄の作動保留球数の表示、普通図柄の作動保留球数の表示、遊技状態の表示、特別電動役物が連続して作動する回数の表示、役物連続作動装置未作動時の特別電動役物の作動状態の表示、打ち分けの表示、エラーの表示、賞球比率の表示を実行するために、表示の初期化、表示データの取得及び出力を順に実行する。
【0175】
発射制御信号出力処理(S346)において、遊技球の発射の禁止/許可の信号を出力するため、払出制御基板155との通信状態及び断線短絡電源異常に対応した発射の禁止/許可の設定、及び発射の禁止/許可データの取得を行った後、発射の禁止/許可の信号の出力を実行する。
【0176】
試験信号出力処理(S348)において、試験装置に出力する信号を作成し、対応した出力ポートに出力する。
【0177】
ソレノイド出力処理(S350)において、普通電動役物ソレノイド91及び大入賞口ソレノイド92の出力データを出力するために、普通電動役物ソレノイド91の出力データの取得、大入賞口ソレノイド92の出力データの取得及び出力データの出力を実行する。それぞれのソレノイドの作動フラグ及び作動タイマを取得し、取得したソレノイド作動フラグ及びソレノイド作動タイマに対応した出力データを取得する。つづいて、ソレノイド作動タイマを更新し、出力データをソレノイド出力ポートへ出力する。
【0178】
演出制御コマンド送信処理(S352)において、サブ基板300へ送信するコマンドの送信要求の有無を検査し、送信要求があると判断した場合、要求するコマンドデータを取得し、使用したコマンドバッファを0でクリアし、取得したコマンドデータに対応したMODEデータの取得、MODEデータの出力、MODEデータの保持、取得したコマンドデータに対応したEVENTデータの取得、EVENTデータの出力を順に実行する。
【0179】
外部情報出力処理(S354)において、外部情報出力端子160に出力する信号を作成し、作成した信号を外部情報出力ポートに出力する。
【0180】
上述したメイン基板200の動作過程において使用される乱数について、より詳細に説明する。メイン基板200において使用される乱数には、主に、普通図柄に係る乱数として、普通図柄当り乱数、及び普通図柄変動パターン乱数があり、特別図柄に係る乱数として、特別図柄当り乱数(ハード乱数)、特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当り図柄乱数、変動パターン乱数がある。また、初期値更新型乱数である、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数の初期値を与えるための乱数として、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数がある。
【0181】
普通図柄当り乱数は、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄当り乱数は、割込処理の普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球が第1作動口31または第2作動口32を通過したと判断されたとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。普通図柄乱数は、普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の変動を開始させると判断されたときに、当り判定及び停止図柄の決定のために使用される。
【0182】
普通図柄変動パターン乱数は、例えば0〜232の値をとり、割込処理の各種乱数更新処理(S306)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄変動パターン乱数は、割込処理の普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球が第1作動口31または第2作動口32を通過したと判断されたとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。普通図柄変動パターン乱数は、普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の変動を開始させると判断されたときに、普通図柄の変動パターンの決定のために使用される。
【0183】
特別図柄当り乱数は、割込処理の始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、内蔵乱数と特別図柄当りソフト乱数の値を取得し、両者を加算することにより生成され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当り乱数は、割込処理の特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、大当り判定及び小当り判定を実行するために使用される。
【0184】
特別図柄当りソフト乱数は、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当りソフト乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、上述したように、特別図柄当り乱数を生成するために使用される。
【0185】
特別図柄当り図柄乱数は、例えば0〜999(図6の例では0〜255)の値をとり、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当り図柄乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。特別図柄当り図柄乱数は、割込処理の特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、当り判定が大当りであった場合に、大当り図柄を決定するために用いられる。
【0186】
変動パターン乱数は、例えば0〜49999(図7の例では0〜255)の値をとり、割込処理の各種乱数更新処理(S306)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。変動パターン乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。変動パターン乱数は、割込処理の特別図柄制御処理(S328)において、特別図柄変動パターンを決定するために用いられる。
【0187】
普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数は、それぞれ、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数と同じ範囲の値をとり、メイン処理(S120)の初期値乱数更新処理(S208)及び割込処理の初期値乱数更新処理(S310)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数は、初期値更新型乱数更新処理(S308)において、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数を更新するときに、それぞれの乱数の初期値として用いられる。
【0188】
割込処理は、タイマ割込により一定時間ごとに実行されるので、割込処理に含まれる各種乱数更新処理(S306)及び初期値更新型乱数更新処理(S308)も、一定時間ごとに実行される。すなわち、普通図柄当り乱数、普通図柄変動パターン乱数、特別図柄当り乱数、特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当り図柄乱数、変動パターン乱数は、一定時間ごとに更新される。これに対して、メイン処理(S120)は、割込処理が終了してから次のタイマ割込が発生するまでの間、すなわち、タイマにより計測される一定時間から割込処理に要した時間を減じた時間だけ繰り返される。割込処理に要する時間は、遊技状態などに応じて異なるので、メイン処理(S120)における初期値乱数更新処理(S208)は、各種乱数更新処理(S306)や初期値更新型乱数更新処理(S308)と異なり、一定時間ごとに実行されるわけではない。これにより、初期値更新型乱数更新処理(S308)において初期値を設定する際に取得される初期値乱数を毎回ランダムにすることができる。
【0189】
図16は、ぱちんこ遊技機におけるサブ基板300の制御開始処理を示すフローチャートである。この制御開始処理は、サブ初期処理実行手段360により実行されるが、以降、サブ初期処理実行手段360として機能するサブCPU310が実行するものとして説明する。サブ基板300の制御を開始すると、サブCPU310はスタックポインタを設定し(S500)、各種の初期設定が完了するまですべての割込を禁止し(S502)、サブCPU310のレジスタ設定やポート初期化といったハードウェアに関する初期設定を実行する(S504)。サブROM312から制御プログラムを読み出してサブRAM311に配置するとともに、制御プログラムにおける各種の変数のうち、初期値のある変数については初期値を設定し、初期値のない変数についてはゼロクリアのデータを設定することにより、サブRAM311を初期化する(S506)。なお、サブ基板300における割込処理は、最優先で実行される割込処理として、電源立ち上げ時の処理と、ウォッチドッグ機能が有効な場合における各種異常発生時のリセット処理とがある。次に実行優先度の高い優先レベル7の割込処理として、メイン基板200から受信するコマンド処理があり、その次に優先度の高い優先レベル3の割込処理として、ウォッチドッグタイマによるCPU暴走検知時のリセット処理がある。次に優先される優先レベル2の割込処理として、制御CPU320との間で送受信されるコマンドに係る処理があり、最も優先度の低い優先レベル1の割込処理として、リアルタイムクロックとの通信処理やランプ、ソレノイド、モータ等の各種デバイス制御処理等がある。以上の各種処理に関する割込が仮に同時に発生した場合には、割込の種類ごとにあらかじめ設定された優先度の高いものから優先して実行される。なお、本図に示す処理は、最優先レベルの割込である電源立ち上げ時の処理および各種異常発生時のリセット処理と、優先レベル3の割込であるCPU暴走検知時のリセット処理とを含む。
【0190】
メイン基板200から受信するコマンド以外の割込(優先レベル7)を禁止し(S510)、あらかじめ記憶された全機種用のすべてのエラー情報から当該機種で使用する各種エラー情報を設定する(S512)。装飾ランプ111などのすべてのランプを消灯し(S514)、ウォッチドッグタイマの動作を開始し(S516)、メイン処理を実行する(S518)。通常はS518のメイン処理から本フローへ戻ることはないが、戻ったときはスリープ(小消費電力モード)へ移行する(S520)。
【0191】
図17は、図16におけるS518のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。図16のS506においてサブRAM311に配置された制御プログラムが正確に配置されているかを本図のメイン処理内でチェックするためにそのチェックを開始する先頭アドレスを取得し(S530)、以降の処理においてすべての割込を許可し(S532)、モータやソレノイド等のデバイスの初期化動作を実行する(S534)。
【0192】
ウォッチドッグタイマを使用する設定であればウォッチドッグタイマをクリアし(S536)、装飾図柄の外れの組合せがランダムの組合せになるように装飾図柄のカウンタを更新し(S540)、サブCPU310の入力ポートを監視する(S542)。なお、S540はカウンタを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式における処理であるため、外れ図柄となる全ての図柄組合せを組み込んだ抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式の場合にはS540の処理は実行しない。その抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する処理は、S552で後述する通りメイン基板200から特別図柄の停止図柄を示すコマンドを受信したときに実行する。サブエラー検出手段364として機能するサブCPU310は、エラー状態を監視して各種エラーを検知したときはそのエラーを報知し(S544)、演出ボタン109の入力状態に応じた処理を実行し(S546)、予告抽選を実行する(S548)。なお、S548における予告抽選は、特に図柄変動開始直後に出現させる予告演出のコマンドをできる限り早期に演出制御装置313へ送信するため、抽選処理を1回のループで処理するのではなく複数回のループに分け、図柄変動開始直後に出現させる予告演出を先のループで抽選する。リアルタイムクロック、ランプ、モータ、ソレノイド等のデバイスに対する動作要求があればその動作を実行し(S550)、コマンドバッファに保存されたコマンドを解析し(S552)、コマンド解析直後の場合はS536の処理へ戻り(S554のY)、コマンド解析直後でないときは(S554のN)、空き時間で行えばよい低優先度の処理として抽選用ソフト乱数を更新し(S556)、S536の処理に戻る。なお、S552において、解析するコマンドが特別図柄の変動パターンを示す場合は装飾図柄の変動演出パターンをこのS552の処理にて決定し、解析するコマンドが特別図柄の停止図柄を示す場合は抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式であれば装飾図柄の停止図柄をこのS552の処理にて決定する。
【0193】
図18は、メイン基板200からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。メイン基板200から受信するメインコマンドは、リセット割込やエラー割込に次いで優先度の高い優先レベル7の割込命令である。メイン基板200から受信したデータを入力ポートへ読みに行き、2回連続で同じデータが読み込まれたときにそのデータを新たなコマンドとして確定し(S600のY)、その確定したコマンドが第1コマンド(MODEデータ)であれば(S602のY)、その第1コマンドを一時記憶領域に保存する(S604)。ハード乱数を後続の処理のために取得し(S606)、元のルーチンに戻る。このようにメイン基板200からメインコマンドの割込があるたびにハード乱数を取得しておくことにより、乱数の取得タイミングに周期性を生じさせず、値のランダム性を高める。S600において読み込まれたデータが2回連続で一致しなければ(最高5回まで読み込み可能)、S602をスキップして元のルーチンに戻る(S600のN)。
【0194】
S602において、確定したコマンドが第1コマンドではなく第2コマンドの場合は(S602のN)、第1コマンドがすでに適切に受信済みであることが確認できれば(S608のY)、コマンドバッファ(コマンドデータ用のリングバッファ)における読み取り位置であるコマンドライトポインタを取得し(S610)、第1コマンドと第2コマンドとをコマンドバッファに保存する(S612)。コマンドバッファに保存されたコマンドデータは、図17のS552において解析される。コマンドライトポインタを更新し(S614)、一時記憶領域に保存させていた第1コマンドをクリアして(S616)、元のルーチンに戻る。S608において第1コマンドが受信済みでないときはS610以降をスキップして(S608のN)、元のルーチンに戻る。
【0195】
図19は、演出表示制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込は、サブCPU310から制御CPU320へ演出表示に関するコマンドを送信するための優先レベル2の割込であり、500μs周期で発生する。この割込では、バッファをチェックし(S620)、バッファに送信用のコマンドデータがあれば(S622のY)、そのコマンドデータを読み込み(S624)、制御CPU320へ送信する(S626)。なお、制御CPU320へのコマンドデータの送信は、制御CPU320側で正常受信された旨を示すコマンドをサブCPU310が制御CPU320から受信するまで所定時間間隔で最大3回まで送信を試みる。送信後、バッファの読み出しアドレスの設定を更新し(S628)、元のルーチンに戻る。バッファに送信用のデータがなければ(S622のN)、S624以降をスキップして元のルーチンに戻る。
【0196】
図20は、サブCPU310が制御CPU320からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。この割込もまた優先レベル2の割込である。サブCPU310が制御CPU320から受信するコマンドは、主にサブCPU310から制御CPU320へ送信したコマンドが正常受信された旨を示すコマンドである。制御CPU320からコマンドを受信した場合、受信したコマンドデータを読み出し(S630)、コマンドを解析し(S632)、コマンドバッファに保存して(S634)、元のルーチンに戻る。
【0197】
図21は、各種デバイス制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込は、装飾ランプ111などのランプ制御、可動役物66を駆動するソレノイドやモータの制御、各種タイマの管理制御のための割込であり、1ms周期で発生する。優先度が最も低い優先レベル1の割込であるため、優先レベル2以上の割込を許可し(S640)、演出ボタン109からの入力を示す信号、エラー検知を示す信号、電断を示す信号、モータやソレノイド等の制御対象デバイスへの駆動信号等を入出力するポートの入出力を処理する(S642)。このとき、電断を示す信号が入力された場合は直ちにバックアップ処理へ移行する。モータやソレノイド等のデバイスの制御パターンに基づくカウント処理やS642でポートにデータを書き込むためのバッファのオンオフ制御など、デバイス制御に係るデータを更新し(S644)、演出のタイミングを計るためのタイマを更新し(S646)、演出ボタン109の入力有効時間を管理するためのタイマを更新し(S648)、装飾ランプ111の点灯切換制御や制御CPU320の暴走監視制御等のためのタスク制御用カウンタを更新して16ms周期を作成する(S650)。
【0198】
なお、装飾ランプ111の点灯切換制御の最小単位は16msである。画像表示制御の1フレームが16msまたは32msであり、その整数倍を装飾ランプ111の点灯切換制御の最小単位としておくことで、ランプ制御と画像表示制御を同期させやすくできる。また、例えば30秒間のエラー報知といった、比較的長時間の期間をカウントする場合に、仮に1割込(1ms)周期のカウントを用いてしまうとカウント値が必要以上に長くなってしまうが、16ms周期のカウント値とすることによってカウント値を短くすることもできる。
【0199】
タスク制御には処理0〜15までの16種類のタスクがあり、そのうち1つのタスクが装飾ランプ111の点灯切換制御であり、2つのタスクが制御CPU320の暴走監視制御である。装飾ランプ111の点灯切換制御は、タスク制御用カウンタのカウント値に応じて16割込に1回実行することで16ms周期での切換を実現する。制御CPU320の暴走監視制御は、例えば処理0と処理8に割り当て、タスク制御用カウンタのカウント値が0と8のとき、すなわち8割込に1回、制御CPU320からのトグル信号を監視(S652)することで、8ms周期での監視を実現する。
【0200】
なお、制御CPU320からは1フレームごとにオンオフ反転するトグル信号が出力されており、このトグル信号が1600ms連続して同じ値のまま変化しない場合に制御CPU320が暴走していると判断し、サブCPU310から制御CPU320へリセット信号を送信し、リセット信号を受信した制御CPU320はリセットを実行する。制御CPU320からは1フレーム(16msまたは32ms)周期でトグル信号を受信するため、その周期より短い8ms周期で監視する。最後に、上述のような例えば30秒間のエラー報知といった比較的長時間のエラー報知期間を管理するタイマを減算し(S654)、そのタイムアウト時にエラー報知が終了する。
【0201】
図22は、特別図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。第2当否抽選値の保留がなされている場合(S700のY)、第2当否判定手段222が第2当否抽選値を読み出して第2特別図柄52の当否を判定し(S702)、第2当否判定手段222が第2特別図柄52の停止図柄を決定し(S704)、第2変動パターン決定手段232が第2特別図柄52の変動パターンを決定し(S706)、決定した結果とともに変動開始コマンドをサブ基板300へ送信して第2特別図柄52の図柄変動を開始する(S716)。
【0202】
第2当否抽選値の保留がなされていない場合であって(S700のN)、第1当否抽選値の保留がなされている場合(S708のY)、第1当否判定手段221が第1当否抽選値を読み出してあらためて第1特別図柄51の当否を判定し(S710)、第1当否判定手段221が第1特別図柄51の停止図柄を決定し(S712)、第1変動パターン決定手段231が第1特別図柄51の変動パターンを決定し(S714)、決定した結果とともに変動開始コマンドをサブ基板300へ送信して第1特別図柄51の図柄変動を開始する(S716)。第1当否抽選値の保留がなされていない場合はS710からS722までの処理をスキップする(S708のN)。
【0203】
特別図柄の図柄変動表示を処理し(S718)、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達するまでS718を繰り返し(S720のN)、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達したときは(S720のY)、変動停止コマンドをサブ基板300へ送信して表示中の図柄変動をあらかじめ決定された停止図柄にて停止し(S722)、特別図柄の変動表示を終了する。
【0204】
図23は、装飾図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。サブ基板300の演出決定手段303がメイン基板200から変動開始および演出表示内容を示すコマンドを受信し(S750)、受信した特別図柄の停止図柄、変動パターン、当否判定結果に応じて装飾図柄の停止態様を決定し(S752)、変動パターンに対応する変動演出パターンを決定する(S754)。ここで、事前判定により前兆設定がオンになっている場合(S756のY)、すでに決定されている変動演出パターンが、予告演出との重畳表示を回避すべき特定の演出内容が含まれたパターンでない場合であって(S758のN)、前兆設定がオンされた契機である図柄変動でなければ(S760のN)、所定の予告演出を表示すべき設定を実行し(S764)、前兆設定がオンされた契機である図柄変動である場合は(S760のY)、前兆設定をオフする(S762)。前兆設定がオンでない場合や(S756のN)、変動演出パターンに特定の演出内容が含まれる場合は(S758のY)、S760からS764の処理をスキップする。
【0205】
その後、装飾図柄の変動演出表示を開始し(S766)、装飾図柄の変動演出表示処理と(S768)、予告演出の表示処理を実行し(S770)、メイン基板200から変動停止コマンドを受信するまでS768とS770を繰り返し(S772のN)、変動停止コマンドを受信したときに(S772のY)、S752で決定された停止態様にて装飾図柄を停止表示させることで図柄変動表示を停止し(S774)、装飾図柄の変動演出を終了する(S776)。
【0206】
図24は、特別遊技の過程を示すフローチャートである。まず、演出表示制御手段305が特別遊技の演出処理を開始し(S800)、開閉制御手段275が大入賞口20を開放する(S802)。所定の開放時間が経過せず(S804のN)、大入賞口20への入球数も9球以上に達していなければS804に戻り(S806のN)、所定の開放時間が経過したか(S804のY)、開放時間が経過していないものの(S804のN)、大入賞口20への入球数が9球以上に達した場合(S806のY)、開閉制御手段275が大入賞口20を閉鎖させる(S810)。
【0207】
単位遊技が最終ラウンドに達していなければ(S810のN)、ラウンド数に1を加算してS802に戻り(S812)、単位遊技が最終ラウンドに達していた場合は(S810のY)、演出表示制御手段305は特別遊技の演出処理を終了させ(S814)、特別遊技制御手段260は特別遊技を終了させ(S816)、特定遊技、すなわち確変、時短、入球容易状態の実行を開始する(S818)。
【0208】
図25は、小当り遊技の過程を示すフローチャートである。小当り遊技において、1回だけ実行される単位遊技を開始し(S819)、大入賞口20を開放させ(S820)、所定の開放時間を経過するまで開放を継続させ(S822のN)、開放時間を経過した場合(S822のY)、大入賞口20を閉鎖し(S824)、設定回数分の開閉が終了していなければ(S826のN)、開閉回数に1を加算してS820に戻り(S828)、設定回数分の開閉が終了していれば(S826のY)、小当り遊技を終了する。
【0209】
前提技術においては、第1の遊技における大当りの出玉より、第2の遊技における大当りの出玉の方が概ね多い、すなわち、第1の遊技よりも第2の遊技の方が1回の大当りにおける賞球獲得期待値が多くなるように設計されていたが、別の例では、第1の遊技の方が第2の遊技よりも賞球獲得期待値が多くなるように設計されてもよいし、第1の遊技と第2の遊技の賞球獲得期待値が概ね等しくなるように設計されてもよい。後者の場合、第1の遊技において実行される特別遊技と第2の遊技において実行される特別遊技に含まれる単位遊技の数の平均が等しくなるように設計されてもよい。例えば、第1の遊技においては、100%の確率で単位遊技が10回実行される特別遊技が実行され、第2の遊技においては、50%の確率で単位遊技が4回実行される特別遊技が、50%の確率で単位遊技が16回実行される特別遊技が実行されてもよい。また、いずれの場合においても、大入賞口に特定領域が設けられ、大入賞口に入球した遊技球が特定領域に入球または特定領域を通過した場合に、特別遊技終了後の通常遊技において確変状態などの特定遊技が実施されるように構成されてもよい。この場合、第1の遊技において大当りとなった場合に実行される特別遊技よりも、第2の遊技において大当りとなった場合に実行される特別遊技の方が、特定領域への入球容易性が高く、特別遊技の終了後に確変状態の通常遊技が実行される確率が高くなるように構成されてもよい。例えば、特定領域への入球が相対的に困難となる特別遊技が実行される第1当りと、特定領域への入球が相対的に容易となる特別遊技が実行される第2当りとが設けられ、第1の遊技よりも第2の遊技の方が第2当りとなる確率が高いように構成されてもよい。または、第1の遊技において第2当りとなる確率は100%未満であるが、第2の遊技において第2当りとなる確率は100%であるように構成されてもよい。
【0210】
(実施例)
<1.転換演出(1)>
本実施例のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、当否判定の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、当否判定の結果に応じて図柄表示装置へ停止表示させる図柄を決定する図柄決定手段と、図柄の変動表示過程が定められた複数種の変動パターンから当否判定の結果に応じていずれかを抽選で選択する変動パターン決定手段と、当否判定が特別遊技へ移行すべき旨の結果となった場合に特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、演出内容が表示される演出表示装置と、演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、演出決定手段により決定された演出内容を演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、を備える。演出決定手段は、図柄変動演出の過程が定められた複数の変動演出パターンからいずれかを演出内容として選択し、複数の変動演出パターンには、先に表示される第1の演出期間と後に表示される第2の演出期間とを含み得る演出である特殊演出の過程が定められた複数種類の特殊変動演出パターンが含まれ、第1の演出期間から第2の演出期間へと発展する特殊変動演出パターンは、第1の演出期間から第2の演出期間へと発展しない特殊変動演出パターンより大当り期待度が高いことを示唆する演出パターンであり、第1の演出期間においては、第2の演出期間への発展の可能性を所定の表示オブジェクトを用いて示唆する演出が表示され、第2の演出期間においては、第1の演出期間で表示された表示オブジェクトを引き継いで表示するとともに、その表示オブジェクトを用いて大当り期待度の高さを示唆する。
【0211】
ここで、「先に表示される第1の演出期間」と「後に表示される第2の演出期間」は、変動演出期間をおおむね二分した前半と後半に相当する期間であってもよいし、「第1の演出期間」と「第2の演出期間」の間や前後にさらに別の演出期間を含んでいてもよい。「第1の演出期間」の後に「第2の演出期間」へ発展する場合と発展しない場合があってもよく、発展した場合の方が発展しない場合より大当り期待度が高いことを示唆してもよい。「所定の表示オブジェクト」は、第2の演出期間への発展の可能性を示唆するために表示される表示物でよい。「表示オブジェクト」は、例えば多段階の分量を表すために所定単位の数値を目盛りで示すデジタルメーターなどの画像であってもよい。「表示オブジェクト」は、例えばその表示有無や表示個数、蓄積個数によって発展の可能性を示唆する、所定のキャラクタやモチーフの画像であってもよい。「表示オブジェクトを引き継いで表示」は、「第1の演出期間」から「第2の演出期間」にかけて、同じ表示オブジェクトをそのままの表示態様で引き継いで表示する手法であってもよいし、表示位置や表示個数などの表示態様のみを引き継いで外観の一部または全部が異なる別の表示オブジェクトに変化させる形で表示を引き継ぐ手法であってもよいし、外観の一部と表示態様の一部を引き継いで別の表示オブジェクトに引き継ぐ手法であってもよい。
この態様によると、表示オブジェクトを用いることにより、第1の演出期間から第2の演出期間に発展するまではその発展可能性について遊技者の期待を煽ることができるとともに、第2の演出期間に発展した後も引き続き大当りの可能性について遊技者の期待を煽ることができる。このように、複数の演出期間をまたぐ場合でも表示オブジェクトの存在により演出の連続性や関連性を分断することなく演出の流れを自然に保つことができる。
【0212】
第2の演出期間へ発展した場合、表示オブジェクトの変化の方向を反転させることにより、第2の演出期間への発展の可能性の示唆から大当り期待度の高さの示唆へ変化させてもよい。
【0213】
ここで、「表示オブジェクトの変化の方向」は、例えば多段階の分量を表すオブジェクトである場合のその分量の増加または減少であってよく、「変化の方向を反転」はその分量を増加から減少へ反転、または、減少から増加へ反転することを意味してもよい。また、「表示オブジェクト」により表す値の正負や大小を反転することを意味してもよい。
この態様によると、表示オブジェクトを反転させることで、第1の演出期間と第2の演出期間とで演出状態を大きく転換でき、遊技者の期待を一気に高めることができるだけでなく、そのような演出の流れを表示オブジェクトを用いることによって自然に表現することができる。
【0214】
<2.転換演出(2)>
本実施例のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、当否判定の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、当否判定の結果に応じて図柄表示装置へ停止表示させる図柄を決定する図柄決定手段と、図柄の変動表示過程が定められた複数種の変動パターンから当否判定の結果に応じていずれかを抽選で選択する変動パターン決定手段と、当否判定が特別遊技へ移行すべき旨の結果となった場合に特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、演出内容が表示される演出表示装置と、演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、演出決定手段により決定された演出内容を演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、を備える。演出決定手段は、図柄変動演出の過程が定められた複数の変動演出パターンからいずれかを演出内容として選択し、複数の変動演出パターンには、先に表示される第1の演出期間と後に表示される第2の演出期間とを含み得る演出である特殊演出の過程が定められた複数種類の特殊変動演出パターンが含まれ、第1の演出期間から第2の演出期間へと発展する特殊変動演出パターンは、第1の演出期間から第2の演出期間へと発展しない特殊変動演出パターンより大当り期待度が高いことを示唆する演出パターンであり、第1の演出期間においては、第2の演出期間への発展可能性を表すための見かけ上の期待値を示す所定の表示オブジェクトにより期待値が経時的に変化するように見せることで第2の演出期間への発展の可能性を示唆し、第2の演出期間においては、表示オブジェクトを用いて大当り期待度の高さを示唆する。
【0215】
ここで、「見かけ上の期待値」は、遊技者にとって、第1の演出期間から第2の演出期間へ発展することを期待させる度合いを示す見かけ上の値であって、必ずしも実際の発展期待度を示す値でなくてもよい。例えば、時間の経過とともに「見かけ上の期待値」が減少していき、第1の演出期間の終わりが近づくほど「見かけ上の期待値」がなくなっていくことで第2の演出期間への発展可能性が減少するように見せてもよい。逆に、例えば時間の経過とともに「見かけ上の期待値」が増加していき、第1の演出期間の終わりに近いほど発展可能性が高まるように見せてもよい。実際には第2の演出期間へ発展する場合にもかかわらず見かけ上の期待値を低く見せてもよいし、実際には第2の演出期間へ発展しない場合にもかかわらず見かけ上の期待値を高く見せてもよい。ここでいう「所定の表示オブジェクト」は、「見かけ上の期待値」として多段階の分量を表すために所定単位の数値を目盛りで示すデジタルメーターなどを描いた画像であってもよい。「表示オブジェクト」は、例えばその表示有無や表示個数、蓄積個数によって発展の可能性を示唆する、所定のキャラクタやモチーフの画像であってもよい。「期待値が経時的に変化するように見せる」は、期待値が時間の経過に沿って一定速度または所定の加速度の範囲で増加または減少するように見せることであってよい。
この態様によると、表示オブジェクトを用いて見かけ上の期待値を変化させることにより、第1の演出期間から第2の演出期間に発展するまではその発展可能性について遊技者の期待を煽ることができるとともに、第2の演出期間に発展した後も引き続き大当りの可能性について遊技者の期待を煽ることができる。このように、複数の演出期間をまたぐ場合でも表示オブジェクトの存在により演出の連続性や関連性を分断することなく演出の流れを自然に保つことができる。
【0216】
第2の演出期間へ発展した場合、表示オブジェクトの変化の方向および期待度の高低を反転させることにより、見かけ上の期待値の示唆から大当り期待度の高さの示唆へ変化させてもよい。
【0217】
ここで、「期待度の高低を反転」は、例えば「表示オブジェクト」により表す見かけ上の期待値の正負や大小を反転することを意味してもよい。
この態様によると、見かけ上の期待値を表示オブジェクトで表すとともに、その期待値を反転することで、第1の演出期間と第2の演出期間とで演出状態をより明確に転換でき、遊技者の期待を一気に高めることができるだけでなく、そのような演出の流れを表示オブジェクトを用いることによって自然に表現することができる。また例えば、第1の演出期間においては遊技者に不利な度合いが高まる方向で経時的に変化するように見せ、第2の演出期間においては大当り期待度が高まる方向で表示オブジェクトの表示方向と変化方向を反転させてもよい。これにより、画面上、どちらの方向が有利でどちらの方向が不利であるかを第1の演出期間と第2の演出期間とで同じに揃えることができ、遊技者にとって演出の進行に応じて変化する表示オブジェクトの変化が有利な方向か不利な方向かを容易に判別することができる。
【0218】
<3.転換演出(3)>
本実施例のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、当否判定の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、当否判定の結果に応じて図柄表示装置へ停止表示させる図柄を決定する図柄決定手段と、図柄の変動表示過程が定められた複数種の変動パターンから当否判定の結果に応じていずれかを抽選で選択する変動パターン決定手段と、当否判定が特別遊技へ移行すべき旨の結果となった場合に特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、演出内容が表示される演出表示装置と、演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、演出決定手段により決定された演出内容を演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、を備える。演出決定手段は、図柄変動演出の過程が定められた複数の変動演出パターンからいずれかを演出内容として選択し、複数の変動演出パターンには、先に表示される第1の演出期間と後に表示される第2の演出期間とを含み得る演出である特殊演出の過程が定められた複数種類の特殊変動演出パターンが含まれ、第1の演出期間から第2の演出期間へと発展する特殊変動演出パターンは、第1の演出期間から第2の演出期間へと発展しない特殊変動演出パターンより大当り期待度が高いことを示唆する演出パターンであり、第2の演出期間へと発展する特殊変動演出パターンは、第1の演出期間において第2の演出期間へ発展する旨を報知するタイミングが、第1の演出期間のうち遅いタイミングとなるほど大当り期待度が高くなることを示唆する。
【0219】
ここで、「第1の演出期間のうち遅いタイミング」は、第1の演出期間においてあらかじめ定められた複数通りのタイミングのうちの遅いタイミングであってもよく、複数通りのタイミングのうち遅いタイミングほど、第2の演出期間への発展可能性を表すための見かけ上の期待値は低くなる仕様でもよいし、高くなる仕様でもよい。すなわち、複数通りのタイミングのうちいずれのタイミングで第2の演出期間へ発展するかの演出自体は大当り期待度を示唆するものではなくてよい。また、複数通りのタイミングごとに異なる種類の予告演出を合わせて表示することによっても発展可能性の見かけ上の期待値を表してもよい。例えば、各タイミングで発生する演出のパターン(低期待度である通常パターン、高期待度であるチャンスアップパターン、発展が確定的となる確定パターンなど)によって発展可能性の異なる見かけ上の期待値を示唆することも可能であり、またそれらの演出パターン自体や発生の法則性(第2の演出期間への発展が確定的となるまで、全タイミングでチャンスアップパターン以上の演出が発生)などが、大当り期待度に関連付けて決定されるものであってもよい。
この態様によると、第1の演出期間から第2の演出期間への発展タイミングが遅いほど遊技者は第2の演出期間への発展を焦らされる分、第2の演出期間へ発展すれば期待度が反転するため、一転して大当りの可能性が高くなることを期待できるような遊技性を実現できる。
【0220】
第1の演出期間においては、第2の演出期間への発展の可能性を所定の表示オブジェクトを用いて示唆する演出が表示され、第2の演出期間においては、第1の演出期間で表示された表示オブジェクトを引き継いで表示するとともに、その表示オブジェクトを用いて大当り期待度の高さを示唆してもよい。
この態様によると、複数の演出期間をまたぐ場合でも表示オブジェクトの存在により演出の連続性や関連性を分断することなく演出の流れを自然に保つことができる。
【0221】
第1の演出期間においては、第2の演出期間への発展可能性を表すための見かけ上の期待値を示す所定の表示オブジェクトにより期待値が経時的に変化するように見せることで第2の演出期間への発展の可能性を示唆し、第2の演出期間においては、表示オブジェクトを用いて大当り期待度の高さを示唆してもよい。
この態様によると、複数の演出期間をまたぐ場合でも表示オブジェクトの存在により演出の連続性や関連性を分断することなく演出の流れを自然に保つことができる。
【0222】
<4.発展条件演出における並行演出>
本実施例のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、当否判定の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、当否判定の結果に応じて図柄表示装置へ停止表示させる図柄を決定する図柄決定手段と、図柄の変動表示過程が定められた複数種の変動パターンから当否判定の結果に応じていずれかを抽選で選択する変動パターン決定手段と、当否判定が特別遊技へ移行すべき旨の結果となった場合に特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、演出内容が表示される演出表示装置と、演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、演出決定手段により決定された演出内容を演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、を備える。演出決定手段は、図柄変動演出の過程が定められた複数の変動演出パターンからいずれかを演出内容として選択し、複数の変動演出パターンには、先に表示される第1の演出期間と後に表示される第2の演出期間とを含み得る演出である特殊演出の過程が定められた複数種類の特殊変動演出パターンが含まれ、第1の演出期間から第2の演出期間へと発展する特殊変動演出パターンは、第1の演出期間から第2の演出期間へと発展しない特殊変動演出パターンより大当り期待度が高いことを示唆する演出パターンであり、演出表示装置は、第1表示領域と第2表示領域を含む。特殊変動演出パターンには、第2の演出期間への発展の可能性を示唆する演出であって所定の条件が満たされた場合に第2の演出期間へと発展する演出として複数種類の発展条件演出が第1の演出期間に対して定められ、第2の演出期間に対しては当否判定の結果に対応する一の種類の演出が定められ、第1表示領域および第2表示領域の一方または双方に個別の発展条件演出が表示されるとともにいずれの発展条件演出において所定の条件が満たされた場合でも第2の演出期間において同じ演出へ発展することが定められている。
【0223】
ここで、「第1表示領域」と「第2表示領域」は、一つの演出表示装置の中で画面を分けた複数の表示領域を指してもよいし、それぞれ別個の独立した演出表示装置として実現してもよい。複数の表示領域は2つの表示領域に限らず、3つ以上の表示領域に分けられていてもよい。「第2の演出期間への発展の可能性を示唆する演出」は、実際の発展の可能性の高低を示唆する演出だけでなく、見かけ上の発展可能性の高低を示唆する演出でもよいし、その高低を問わず発展の可能性があることだけを示唆する演出でもよい。「所定の条件」は、第2の演出期間へ発展するために満たされることが求められる演出上の条件であって、演出として表示される所定要素により実現されるべき演出状態を示す条件であってよい。「当否判定の結果に対応する一の種類の演出」は、当否判定が大当りの場合と外れの場合とで一つずつの演出が用意されてもよいし、大当りと外れとで共通する一つの種類の演出であってもよい。「第1表示領域および第2表示領域の一方または双方に個別の発展条件演出が表示される」は、第1表示領域および第2表示領域の一方の発展条件演出での条件が満たされる場合と、双方の発展条件演出での条件が満たされる場合と、双方とも発展条件演出での条件が満たされない場合とがあってよい。双方の発展条件演出での条件が満たされる場合は、一方の発展条件演出での条件が満たされる場合より大当り期待度が高いことを示唆してもよい。一方の発展条件演出での条件が満たされる場合でも、第1表示領域にて発展条件演出の条件が満たされる場合より、第2表示領域にて発展条件演出の条件が満たされる場合の方が大当り期待度が高いことを示唆してもよい。
この態様によると、複数の表示領域において発展条件演出を表示させることで第2の演出期間へ発展する可能性が増えたような演出、いわばセカンドチャンス的な演出を見せることができ、遊技者の期待を高めることができる。また、いずれの表示領域で発展条件演出での条件が満たされても同じ演出に発展することで、同じゴールに対するルートが複数となってチャンスが倍増したように見せる演出として実現することができる。
【0224】
特殊変動演出パターンには、発展条件演出として、遊技者に有利な状態へ移行するための条件として所定の演出状態が実現されることを要求する内容を遊技者に提示するとともに演出状態が実現された場合に第2の演出期間へと発展する演出である複数種類のミッション演出が定められ、第1表示領域および第2表示領域の一方または双方に個別のミッション演出が表示され、いずれのミッション演出で要求された演出状態が実現されても第2の演出期間において同じ演出へ発展することが定められていてもよい。
【0225】
ここで、「個別のミッション演出」は、第1表示領域と第2表示領域とで別々の演出内容が表示されてもよいし、第1表示領域と第2表示領域とで遊技者に提示する「条件」が異なる種類の条件であってもよい。
この態様によると、複数通りの条件が遊技者に提示され、いずれか一方でも実現されれば第2の演出期間に発展し得ることで、第2の演出期間へ発展するチャンスが増えたような演出を見せることができ、遊技者の期待を高めることができる。
【0226】
特殊変動演出パターンには、第1表示領域および第2表示領域のそれぞれに個別のミッション演出を表示させる場合、各ミッション演出における要求する内容を遊技者に提示するタイミングが異なってもよい。
【0227】
例えば、第1表示領域にてミッション演出における要求を提示した後で第2表示領域にてミッション演出における要求を提示するなど、複数の要求が同時に表示開始されないよう提示タイミングをずらしてもよい。
この態様によると、複数通りの要求を遊技者に提示する場合にそれぞれの可読性や視認性を確保することができる。
【0228】
<5.発展条件演出における逆転演出>
本実施例のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための抽選値に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、当否判定の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、当否判定の結果に応じて図柄表示装置へ停止表示させる図柄を決定する図柄決定手段と、図柄の変動表示過程が定められた複数種の変動パターンから当否判定の結果に応じていずれかを抽選で選択する変動パターン決定手段と、当否判定が特別遊技へ移行すべき旨の結果となった場合に特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、演出内容が表示される演出表示装置と、演出表示装置に表示させる演出内容を決定する演出決定手段と、演出決定手段により決定された演出内容を演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、を備える。演出決定手段は、図柄変動演出の過程が定められた複数の変動演出パターンからいずれかを演出内容として選択し、複数の変動演出パターンには、先に表示される第1の演出期間と後に表示される第2の演出期間とを含み得る演出である特殊演出の過程が定められた複数種類の特殊変動演出パターンが含まれ、第1の演出期間から第2の演出期間へと発展する特殊変動演出パターンは、第1の演出期間から第2の演出期間へと発展しない特殊変動演出パターンより大当り期待度が高いことを示唆する演出パターンであり、特殊変動演出パターンには、第1の演出期間においては遊技者に見かけ上不利な演出態様で演出状態を表示するための第1の表示オブジェクトが見かけ上の不利の度合いに応じた態様にて表示されるとともに、第2の演出期間へと発展する場合、第1の表示オブジェクトを、遊技者に見かけ上有利な演出態様で演出状態を表示するための第2の表示オブジェクトに転換する演出を表示することが定められている。
【0229】
ここで、「遊技者に見かけ上不利な演出態様で演出状態を表示するための第1の表示オブジェクト」は、演出における見かけ上、遊技者が不利な状態におかれているように、または、遊技者の不利な状況が進行しているように、その不利な度合いを個数、大きさ、形状、色彩などの表示要素の違いによって示唆するような表示物であってよい。「遊技者に見かけ上有利な演出態様で演出状態を表示するための第2の表示オブジェクト」は、演出における見かけ上、遊技者が有利な状態へ進行しているように、その有利な度合いを個数、大きさ、形状、色彩などの表示要素の違いによって示唆するような表示物であってよい。
この態様によると、複数の表示領域において発展条件演出を表示させることで第2の演出期間へ発展するチャンスが増えたような演出を見せることができ、遊技者の期待を高めることができる。
【0230】
特殊変動演出パターンには、見かけ上の不利の度合いに応じた個数の第1の表示オブジェクトが表示されるとともにその個数の第2の表示オブジェクトに転換する演出を表示することが定められていてもよい。
【0231】
ここで、「転換」は「第1の表示オブジェクト」の画像を「第2の表示オブジェクト」の画像に差し替える仕様でもよいし、「第1の表示オブジェクト」の形状や大きさ、色彩などの表示要素を変化させて「第2の表示オブジェクト」とする仕様でもよい。その「転換」によって、少なくとも遊技者に不利な演出態様から有利な演出態様へと外観が変化することで、遊技者の状況の逆転を表現してもよい。
この態様によると、不利な演出態様である第1の表示オブジェクトの個数が多くなるほど、転換後は有利な演出態様である第2の表示オブジェクトの個数も多くなるため、不利の度合いが増すほど逆転して有利となる遊技性を実現できる。
また、当否判定の結果が外れの場合、第1の表示オブジェクトの個数が多くなるほど第2の演出期間への発展期待度が低くなるよう、外れに対応する特殊変動演出パターンの選択抽選における抽選値範囲を、第1の表示オブジェクトの個数が「0」から増えるにつれて小さくなるよう設定してもよい。一方、当否判定の結果が大当りの場合に対応する特殊変動演出パターンの選択抽選では、第1の表示オブジェクトの個数が多くなるほど外れの場合より抽選値範囲が大きくなるよう設定することで、第1の演出期間における不利の度合いを第1のオブジェクトで表現できる。
【0232】
特殊変動演出パターンには、第2の演出期間へと発展した場合に、大当り期待度を示唆する第3の表示オブジェクトを表示するとともに、第3の表示オブジェクトにより示唆する大当り期待度のレベルを第2の表示オブジェクトの個数に応じた段階だけ高め得る演出が定められていてもよい。
【0233】
ここで、「第3の表示オブジェクト」は、その画像の形状や大きさ、色彩などの表示要素によって大当り期待度を示唆する表示物であって、例えば押しボタンやその他の遊技者操作手段(レバー、タッチパネルなど)の形をしたオブジェクトでもよく、「第2の表示オブジェクト」の個数に応じた段階だけ「第3の表示オブジェクト」の形状や大きさ、色彩などの表示要素が変化して大当り期待度が高まり得る構成としてもよい。「第2の表示オブジェクトの個数に応じた段階だけ高め得る」は、第2の表示オブジェクトの個数と同数の段階分、大当り期待度のレベルを高める場合があってもよいし、第2の表示オブジェクトの個数と同数の段階まではレベルアップするとは限らない仕様としてもよい。「第3の表示オブジェクト」は、上記ボタン等の画像だけでなく、チャンスアップ演出としてのカットイン演出や、装飾図柄(図柄の種類やリーチラインの数)などの大当り期待度にかかわる演出であってもよい。例えば、第2の演出期間に長く表示される演出や、特定期間に瞬間的(短時間)に表示される各種予告演出であってもよい。「第2の表示オブジェクト」は、複数の「第3の表示オブジェクト」における大当り期待度を高め得る演出を実行するものであってもよいし、いずれか一つの「第3の表示オブジェクト」における大当り期待度を高め得る演出を実行するものであってもよい。複数の「第3の表示オブジェクト」を対象とする場合、演出の多様化や興趣性向上のメリットはある一方、演出の抽選が煩雑になるおそれがある。また、比較的低期待度の演出に対して「第2の表示オブジェクト」を使用した演出を実行してしまうことで遊技者として期待感が削がれるおそれもあるため、後述する演出例においてはボタン演出のみに絞って実行する例を挙げる。
この態様によると、第2の表示オブジェクトの個数が多くなるほど、「第3の表示オブジェクト」によって示唆される大当り期待度が高まり得る遊技性を実現できる。
【0234】
特殊変動演出パターンには、第2の演出期間へと発展した場合に、大当り期待度を示唆する第3の表示オブジェクトを表示するとともに、第3の表示オブジェクトにより示唆する大当り期待度のレベルを第2の表示オブジェクトの個数に応じた回数だけ高め得る演出が定められていてもよい。
【0235】
ここで、「第2の表示オブジェクトの個数に応じた回数だけ高め得る」は、第2の表示オブジェクトの個数と同数の回数分、大当り期待度のレベルを高める場合があってもよいし、第2の表示オブジェクトの個数と同数の回数分だけ大当り期待度のレベルアップの機会を設けるもののすべての回でレベルアップするとは限らない仕様としてもよい。第2の表示オブジェクトの個数に応じたすべての回でレベルアップしない態様とする場合には、第2の表示オブジェクトの表示パターンを複数設けて、レベルアップの期待度を示唆するようにしてもよい。
この態様によると、第2の表示オブジェクトの個数が多くなるほど、「第3の表示オブジェクト」によって示唆される大当り期待度が高まり得る遊技性を実現できる。
【0236】
<特殊演出>
演出決定手段303によって選択され得る複数の変動演出パターンには、複数種類の特殊変動演出パターンが含まれる。特殊変動演出パターンは、例えば図7にいうスーパーリーチである「スーパー1」「スーパー2」「スーパー3」の変動パターンや、外れの場合に選択される「ノーマル1」「ノーマル2」の変動パターンに対応して演出決定手段303により選択され得る変動演出パターンである。特殊変動演出パターンには、特殊変動演出の演出過程が定められる。特殊変動演出は、先に表示される第1の演出期間と後に表示される第2の演出期間とを含み得る演出である。複数種類の特殊変動演出パターンには、第1の演出期間から第2の演出期間へと発展する発展あり特殊変動演出パターンと、第1の演出期間から第2の演出期間へと発展しない発展なし特殊変動演出パターンとが含まれる。特殊変動演出は、第1の演出期間と第2の演出期間の間に所定の遷移期間を挟んでもよいし、遷移期間を挟まずに第1の演出期間から第2の演出期間へ切り替わってもよい。以下、便宜上、第1の演出期間から第2の演出期間への遷移期間は第2の演出期間の一部に含まれるとの前提で説明する。
【0237】
発展なし特殊変動演出パターンは、第2の演出期間を含まない分、発展あり特殊変動演出パターンより変動演出期間が短いパターン(例えば「ノーマル1」や「ノーマル2」)であってもよい。例えば、発展あり特殊変動演出パターンが2分間のパターンであり、発展なし特殊変動演出パターンが1分間のパターンであるなど、時間の違いがあってもよい。例えば、メイン基板200において変動時間が1分間の変動パターンが選択された場合、サブ基板300においては発展あり特殊変動演出パターンは選択されない、または、限りなく低い選択確率としてもよい。メイン基板200において変動時間が2分間ないしそれ以上の変動パターンが選択された場合に、サブ基板300において発展あり特殊変動演出パターンを選択しうる。また、同じ発展あり特殊変動演出パターンにも複数通りの変動時間に対応する複数種類の発展あり特殊変動演出パターンがあってもよい。同様に、発展なし特殊変動演出パターンにも複数通りの変動時間に対応する複数種類の発展なし特殊変動演出パターンがあってもよい。
【0238】
当否判定の結果が外れの場合は、演出決定手段303は発展あり特殊変動演出パターンと発展なし特殊変動演出パターンのいずれも選択し得る。当否判定の結果が大当りの場合は、演出決定手段303は発展なし特殊変動演出パターンは選択せず、発展あり特殊変動演出パターンを選択し得る。したがって、発展あり特殊変動演出パターンは、発展なし特殊変動演出パターンより大当り期待度が高いことを示唆する。
【0239】
図26は、特殊変動演出における第1の演出期間の演出種類と第2の演出期間の演出種類の組合せと演出の概略的な流れを模式的に示す図である。例えば、第1の演出期間の演出として「転換演出」と「並行演出」があり、第2の演出期間の演出として「逆転演出」と「逆転演出」よりも大当り期待度が高い「大砲演出」がある。本実施例では便宜上、「転換演出」と「並行演出」のいずれからも「逆転演出」や「大砲演出」に発展しうる演出フローとし、それら「逆転演出」と「大砲演出」はそれぞれいずれの演出フローにも共通する演出として位置づける。ただし、後述する図28図33に係る説明のように異なる態様の演出として用意されてもよい。また、第1の演出期間と第2の演出期間の間に、第2の演出期間としていずれの演出に発展するかを煽るための中間的な遷移期間として「分岐演出」がある。ただし、この「分岐演出」は実施例においては第2の演出期間の一部として説明する。
【0240】
図26(a)は第1の演出期間として転換演出を実行する特殊変動演出パターンの例であり、後半発展分岐タイミングtdから第2の演出期間に発展しないパターンと、後半発展分岐タイミングtdから第2の演出期間として逆転演出に発展するパターンと、後半発展分岐タイミングtdから第2の演出期間として大砲演出に発展するパターンと、の3通りがある。まず、第1の演出期間として転換演出において第2の演出期間へ発展するか否かを煽る演出を実行し(S1000)、発展なし特殊変動演出パターンの場合は後半発展分岐タイミングtdから当否結果として外れの演出を表示する(S1001)。転換演出の後、後半発展分岐タイミングtdから第2の演出期間に発展する第1のパターンの場合は、第1のパターンと第2パターンに分岐する分岐演出を実行後(S1002)、逆転演出に発展し(S1003)、当否結果として大当りまたは外れを表示する(S1004)。転換演出の後、後半発展分岐タイミングtdから第2の演出期間に発展する第2のパターンの場合は、第1のパターンと第2パターンに分岐する分岐演出を実行後(S1002)、大砲演出に発展し(S1005)、当否結果として大当りまたは外れを表示する(S1006)。
【0241】
図26(b)は第1の演出期間として並行演出を実行する特殊変動演出パターンの例であり、(a)と同様に、後半発展分岐タイミングtdから第2の演出期間に発展しないパターンと、後半発展分岐タイミングtdから第2の演出期間として逆転演出に発展するパターンと、後半発展分岐タイミングtdから第2の演出期間として大砲演出に発展するパターンと、の3通りがある。まず、第1の演出期間として並行演出において第2の演出期間へ発展するか否かを煽る演出を実行し(S1010)、発展なし特殊変動演出パターンの場合は後半発展分岐タイミングtdから当否結果として外れの演出を表示する(S1011)。並行演出の後、後半発展分岐タイミングtdから第2の演出期間に発展する第1のパターンの場合は、第1のパターンと第2パターンに分岐する分岐演出を実行後(S1012)、逆転演出に発展し(S1013)、当否結果として大当りまたは外れを表示する(S1014)。並行演出の後、後半発展分岐タイミングtdから第2の演出期間に発展する第2のパターンの場合は、第1のパターンと第2パターンに分岐する分岐演出を実行後(S1012)、大砲演出に発展し(S1015)、当否結果として大当りまたは外れを表示する(S1016)。
【0242】
なお、当否結果を表示するS1004,S1006,S1014,S1016においては、いったん外れの態様にて仮停止してから変動表示を復活させて最終的に大当り態様で停止する演出を表示する場合(いわゆる復活演出)があってもよい。
【0243】
第1の演出期間に表示される転換演出においては、第2の演出期間への発展の可能性を所定の表示オブジェクトを用いて示唆する演出が表示される。表示オブジェクトとしては、例えば第2の演出期間への発展の可能性の有無または発展の期待度を分量で示すためのデジタルメーターをモチーフとした表示物を用いてもよい。その場合、表示オブジェクトによって示される発展の可能性ないし発展の期待度は、実際の計算上の期待値であってもよいが、実施例においては、計算上の期待値とは必ずしも一致しない見かけ上の期待値を示す。すなわち、第1の演出期間において所定の表示オブジェクトにより見かけ上の期待値が経時的に変化するように見せることで第2の演出期間への発展の可能性を示唆する。
【0244】
第1の演出期間において発展可能性を示唆していた表示オブジェクトは、第2の演出期間においては大当り期待度の高さを示唆する表示オブジェクトへと変化し得る。すなわち、第2の演出期間においては、第1の演出期間で表示された表示オブジェクトを引き継いで表示するとともに、その表示オブジェクトにより示唆される対象が、「発展可能性」から「大当り期待度」に変化し得る。その場合、第2の演出期間へ発展するときに、表示オブジェクトの変化の方向および期待度の高低を反転させることにより、見かけ上の期待値の示唆から大当り期待度の高さの示唆へ変化させてもよい。例えば、第1の演出期間において第2の演出期間への発展可能性に関する見かけ上の期待値が経時的に減少していく方向でデジタルメーターの目盛りが一定速度で減っていくような表示オブジェクトを表示し、第2の演出期間への発展を契機に表示オブジェクト自体を反転させるとともにその変化の方向を「期待度の減少」から「期待度の増加」に転換する。また、表示オブジェクトの反転とともに異なる色に変化させ、大当り期待度の高さを示唆するように変化させることにより、期待度が増加していく演出に変化させる。第2の演出期間における表示オブジェクトの目盛りの増加速度は一定速度ではなく、経時的な変化ではない。例えば遊技者によるボタン操作に応じて増加する。ただし、経時的に微量ずつ目盛りを増加させつつ、遊技者によるボタン操作に応じて増加量に変化を加える態様としてもよいし、長押しなどのボタンの特殊操作態様によりボタン操作中の目盛りの増加を見た目上経時的に変化させる態様としてもよい。
【0245】
第1の演出期間においては、第2の演出期間へ発展する旨を報知するタイミングが複数通り定められている。転換演出(S1000)においては、t1、t2、t3の順に3回の報知タイミングが固定的に定められており、そのいずれかのタイミングにおいて発展が示唆されるか、いずれのタイミングでも示唆されない(またはいずれのタイミングでも発展しない旨が示唆される)。複数通りの報知タイミングのうち遅いタイミングとなるほど大当り期待度が高くなることを示唆する。例えば、第2の演出期間へ発展する旨の報知が早いほど(例えばt1)、発展後の表示オブジェクトが示唆する大当り期待度の高さの初期値は低い。表示オブジェクトが反転し、目盛りパネルの点灯領域も反転するためである。逆に、第2の演出期間へ発展する旨の報知がなされないまま時間が経過するほど表示オブジェクトにより示唆される発展可能性の高さは減少していくが、結果的に第2の演出期間へ発展すれば、遅いタイミングで報知された場合ほど(例えばt3)、発展後の表示オブジェクトが示唆する大当り期待度の高さの初期値は高い、という演出とすることができる。これにより、発展の可能性が減っていく焦燥感と大当りの可能性が高まっていく高揚感の両面を一つの演出で同時に遊技者に与えることができる。なお、t1やt2のタイミングで発展を報知する場合は、次の報知タイミングを待たずに第2の演出期間へ移行する仕様としてもよい。
【0246】
変形例として、t1,t2,t3のタイミングのうち、遊技者が演出ボタンを操作したいずれかのタイミングにて、操作があれば必ず第2の演出期間への発展有無を報知する仕様、すなわち第2の演出期間へ発展するタイミングを遊技者が選択できる仕様としてもよい。その場合、第2の演出期間へ発展しないことが決定されている場合は遊技者が演出ボタンを操作したタイミングで第1の演出期間における演出は終了へと向かい、第2の演出期間へ発展することが決定されている場合は遊技者が演出ボタンを操作したタイミングで第2の演出期間へ発展する演出を表示する。また、演出ボタンを操作するタイミングが早いほど第2の演出期間へ発展しやすい反面、発展後における反撃の攻撃力の初期値が弱くなり、演出ボタンを操作するタイミングが遅いほど第2の演出期間へ発展しにくい反面、発展後における反撃の攻撃力の初期値が強くなる、といった演出とすることもできる。演出ボタンを操作するタイミングおよび第2の演出期間への発展タイミングが相対的に早い場合、メイン基板200により選択された変動パターンの変動時間に対応した演出時間の余り時間において攻撃失敗から復活して再攻撃する演出を追加する仕様としてもよい。
【0247】
<転換演出>
転換演出は、前半である第1の演出期間と後半である第2の演出期間とで、表示オブジェクトにより示唆する内容が他の内容に転換する演出である。第1の演出期間においては表示オブジェクトによって第2の演出期間への発展可能性が示唆されるとともに、第2の演出期間へ発展する際には表示オブジェクトが次の演出に引き継がれて大当り期待度の高さを示唆するよう表示オブジェクトの表示態様を転換する演出である。
【0248】
図27は、第1の演出期間および第2の演出期間における画面例を示す。図27(a)は第1の演出期間における画面例であり、図27(b)は第2の演出期間における画面例である。図27(a)において、リーチ成立後、リーチを構成する2つの装飾図柄505を画面隅に縮小して仮停止表示するとともに、第1演出表示装置60aの第1表示領域501の中央よりやや下部に横方向に長尺状の第1表示オブジェクト500を表示する。第1表示オブジェクト500は第2の演出期間への発展可能性を示唆するために、その発展可能性の見かけ上の期待値を目盛りパネルの点灯数で表すデジタルメーターをモチーフとした表示物である。第1表示オブジェクト500の目盛りとなる複数のパネルが一つのライン上に並べられた形のデジタルメーターをモチーフとし、目盛りパネルの点灯数によって見かけ上の期待値の高さを表す。このデジタルメーターは一部が奥行き方向に湾曲して遠近感を持たせるような外観を呈しており、外観上は左右非対称の形状にて表示され、後述する反転時に左右の形状が反転したことが外観上明確となる形となっている。第1表示オブジェクト500は、右へ行くにしたがって奥行き方向に湾曲し、遠近感を持たせるためにやや縮小された形状を有する。奥行き方向の手前側(左端)の目盛りパネルが最小値で、奥側(右端)の目盛りパネルが最大値となるようにその点灯個数で見かけ上の期待値を表すとともに、全パネルが点灯した最大値の状態から点灯個数が経時的に一定速度で減少する方向で変化する。本図(a)では約50%分の目盛りパネルが点灯して約50%の期待値を表す。変形例においては、目盛りパネルの減少速度が一定速度ではなく、例えば発展可能性の高さに応じて減速または加速してもよい。
【0249】
画面中央における第1表示オブジェクト500の上方には、第1演出ボタン510が表示される。第1演出ボタン510は、「PUSH」の文字列が描かれた押しボタンの画像であり、「押せ!」の文字列が上方に表示され、遊技者に演出ボタン109の押下を促す。第1演出ボタン510は、図26のt1,t2,t3の各報知タイミングで表示され得る。
【0250】
画面下部における第1表示オブジェクト500の下方には、可動役物520が表示される。可動役物520は一対の扉状の構造物が水平方向にスライド可能に構成され、それら扉状の構造物が左右方向にスライドして開閉する。可動役物520の背後には、本図(a)には表れないが、第2演出表示装置60bが配置されており、可動役物520がスライドして開いたときに第2演出表示装置60bの第2表示領域503が露出する。
【0251】
図27(b)において、第1演出表示装置60aの第1表示領域501の中央よりやや下部には横方向に長尺状の第2表示オブジェクト502が表示される。第2表示オブジェクト502は第1表示オブジェクト500を水平方向に反転した形状を有するとともに、パネルの点灯態様も第1表示オブジェクト500とは逆の態様となる。すなわち、第2表示オブジェクト502は奥行き方向の奥側(左端)が最小値で手前側(右端)が最大値を表す。第1表示オブジェクト500では最大値から点灯個数が減少する方向で変化するのに対し、第2表示オブジェクト502では最大値に向かって点灯個数が増加する方向で変化する。また、本図(a)の第1表示オブジェクト500では例えば目盛りパネルを青で点灯させるのに対し、本図(b)の第2表示オブジェクト502では例えば目盛りパネルを赤で点灯させるなど、点灯色が異なる。第1表示オブジェクト500は、各種ゲームで採用される「ライフ(生命ポイント)」「HP(ヒットポイント、ヘルスポイント)」といった体力や耐久力の残量を表すゲージやバーの役割を果たすのに対し、第2表示オブジェクト502は、エネルギーや攻撃力を表すゲージやバーの役割を果たすともいえる。変形例として、第1表示オブジェクト500と第2表示オブジェクト502を同時に同じ画面内に表示し、第1表示オブジェクト500の目盛り減少や、第1の演出期間に発生した予告演出のパターンに連動して第2表示オブジェクト502の目盛りが増加する仕様としてもよい。
【0252】
画面中央における第2表示オブジェクト502の上方には、第1演出ボタン510が表示される。第1演出ボタン510は「PUSH」の文字列が描かれた押しボタンであり、「長押し」の文字列が上方に表示され、遊技者に演出ボタン109の長押し(所定時間以上、押下状態を維持する操作)を促す。なお、長押し以外の操作として「連打」を要求する態様であってもよいし、ボタン以外の継続的な操作、例えばレバーを傾倒し続ける、タッチパネルを撫で続ける、などの操作を要求する態様であってもよい。
【0253】
画面下部における第2表示オブジェクト502の下方には、左右にスライド開放した可動役物520が表示されるとともに、可動役物520が開いた背後から第2演出表示装置60bの第2表示領域503が露出する。
【0254】
図28は、第1の演出期間における転換演出から第2の演出期間にわたる演出過程を示す画面例フローの図である。第1の演出期間において、第1画面550では装飾図柄505のリーチ開始とともに演出内容として第1表示領域501の略中央に「敵の攻撃を耐えぬけ!!」の文字列を表示し、第1表示オブジェクト500の目盛りパネルの点灯個数が減少していく過程を表示する。第2画面552では演出内容として敵から攻撃を受けて被弾する映像と「被弾!」の文字列を表示する。この時点での第1表示オブジェクト500の目盛りパネルの点灯個数は第1画面550での点灯個数より少ない個数に減少している。
【0255】
第3画面554では最初の報知タイミングt1にて、複数種類のカットイン予告演出のうちいずれかを表示するとともに、第1演出ボタン510と「押せ!」の文字を表示して、遊技者に演出ボタン109の押下を促す。複数種類のカットイン予告演出は、複数の色彩のいずれかを基本色とした背景画像およびキャラクタを表示する演出であり、その色種類の違いによって発展可能性の高さを示唆する。本実施例では、青が最も発展可能性が低い色とし、青、緑、赤、金の順に発展可能性が高くなるように設定されている。遊技者が演出ボタン109を押下すると、第4画面556のように装飾図柄505が拡大および裏返る動作を開始し、リーチを構成する2つの装飾図柄505のそれぞれの裏面に「反」「撃」の文字が描かれた反転図柄506としてこれらの図柄が完全に裏返るか否かを後半発展分岐として煽る演出が表示される。ただし、遊技者が演出ボタン109を押下しても「不発」として、2つの装飾図柄505が裏返る煽り演出を開始しない場合もある。装飾図柄505が裏返る煽り演出には、その裏返る煽り動作の種類および大きさの態様に複数種類が用意され、演出決定手段303による抽選でいずれかの態様にて煽り動作が表示される。煽る演出の結果、完全に裏返って「反撃」の単語が成立する表示がなされれば第2の演出期間に発展し、完全に裏返らない場合および裏返る煽り演出を開始しない場合は元の装飾図柄505に戻って、第2画面552に戻る。変形例としては、装飾図柄505を裏返して反転図柄506の単語を成立させる演出ではなく、他のアニメーションや映像により第2の演出期間への発展を煽る演出を採用してもよい。第3画面554では再び複数種類のカットイン予告演出のうちいずれかを表示するとともに、第1演出ボタン510と「押せ!」の文字を表示して、遊技者に演出ボタン109の押下を促す。2回目のカットイン予告演出ではその色彩が1回目から変化している場合があり、その場合、発展可能性が高まったことを示唆する。
【0256】
このような第2画面552、第3画面554、第4画面556の一連の演出表示を複数回、例えばいわゆる擬似連続変動演出のように最大で3回繰り返し表示する。擬似連続変動演出は、一回の図柄変動において複数の図柄が一時停止したように表示することにより擬似的に複数回の図柄変動が実行されたように見せる演出である。3回の擬似的な連続変動を見せる演出の場合、最大で3回の報知タイミングt1,t2,t3にて第3画面554のような第1演出ボタン510と「押せ!」の文字列とカットイン予告演出とを表示して遊技者による演出ボタン109の押下を促し、第4画面556のように最大3回、発展を煽る演出を実行する。
【0257】
3回のうちいずれかで第5画面558のように「反撃」が成立すれば、第2の演出期間への発展が確定し、3回とも「反撃」が成立しなければ、第6画面560のように「失敗!」の文字とともに外れの結果を表示して、特殊変動演出を終了する。
【0258】
逆転演出と大砲演出に分岐する分岐演出(図26(a)のS1002)として、第7画面562では、第5画面558まで表示されていた第1表示オブジェクト500の表示を引き継ぐ形で、その第1表示オブジェクト500が水平方向に反転して第2表示オブジェクト502に変化する。この第7画面562から第8画面564または第10画面568にかけての演出が、図26(a)の分岐演出(S1002)である。第5画面558まで第1表示オブジェクト500の目盛りが示す残量が100%から75%分減少した「25%」の状態であった場合、第2表示オブジェクト502への転換後はそれまでの減少分、すなわち第1表示オブジェクト500の目盛りパネルでは消灯していた「75%」の目盛りパネルが点灯した状態に変化し、あと25%分の増量チャンスが残された状態となる。第7画面562ではさらに第1演出ボタン510とともに「長押し」の文字を表示して遊技者による演出ボタン109の長押し(押下状態を維持する操作)を促す。遊技者が演出ボタン109を長押しする間、第2表示オブジェクト502の目盛りが増加し、演出ボタン109の長押しをやめると第2表示オブジェクト502の目盛りの増加が止まる。演出ボタン109が長押しを続ける限り、「75%」から「100%」」に向けて数値が上昇し、右端に向かって目盛りパネルの点灯個数が増加する。本実施例では、当否判定結果が大当りか否かにかかわらず遊技者が演出ボタン109の長押しを続ける限り100%まで目盛りが増加する。変形例としては、当否判定結果が外れの場合、100%に達する前に目盛り増加を止める仕様としてもよいし、第1演出ボタン510および「長押し」の文字を表示せず、演出ボタン109の長押しを受け付けない仕様としてもよい。第2表示オブジェクト502の下方に表示する一対の扉状の可動役物520を僅かに開放してから小刻みに左右に繰り返し往復スライドして開閉し、そのまま大きく開放するか否かを煽る。なお、変形例においては、第1の演出期間における第1表示オブジェクト500の目盛りの減少分をそのまま「−75%」のように補足的に数字で表示するとともに、第2表示オブジェクト502への転換後はマイナス符号を削除するだけで「75%」のように数字で第2表示オブジェクト502の目盛りを表示する仕様としてもよい。このように、第1表示オブジェクト500の目盛りの減少分が大きくピンチになるほど、反転したときの第2表示オブジェクト502の目盛り初期値が大きくなるため、大当り期待度が高くなるチャンスとなることを示唆することができる。
【0259】
<第1逆転演出、第1大砲演出>
第2表示オブジェクト502の目盛りが「100%」に達して第8画面564のように「出力最大」および「100%」の文字を表示する場合、一対の扉状の可動役物520が開き、第9画面566の「反撃リーチ」(図26(a)のS1003「第1逆転演出」に相当)に進む。一方、第2表示オブジェクト502の目盛りが「100%」に達した上で、さらに100%を超えさせる場合、表示する数字を100〜119%の間で増減させた後、最終的に「120%」の数字と「限界突破」の文字を表示するとともに、第11画面570の「大砲リーチ」(図26(a)のS1005「第1大砲演出」に相当)の画面へ進む。「反撃リーチ」は、100%のエネルギーを使用した攻撃力にて敵に攻撃を加える場面が描写された映像を表示する演出であり、最後に大当りまたは外れの当否判定結果が表示される。「大砲リーチ」は、「反撃リーチ」よりさらに大規模な攻撃力にて敵に攻撃を加える場面が描写された映像を表示する演出であり、最後に大当りまたは外れの当否判定結果が表示される。第2表示オブジェクト502の目盛りは「100%」や「120%」を表示する場合であっても、その「100%」は必ずしも大当り確定を示すわけではなく、あくまで次の「反撃リーチ」や「大砲リーチ」といった演出における反撃のエネルギーが100%以上に達したことを示唆するにすぎない。ただし、その数値が大きいほど大当り期待度は高いことを示唆するため、「100%」に対応する「反撃リーチ」よりも「120%」に対応する「大砲リーチ」の方が大当り期待度は高い。
【0260】
なお、第5画面558で反転する時点における第1表示オブジェクト500の目盛りの点灯個数は、例えば6種類のパターンから演出決定手段303による抽選で選択する。第1のパターンでは反転時のダメージが−70%〜−79%(−77%を除く)と定められ、第2のパターンでは反転時のダメージが−80%〜−89%(−88%を除く)と定められる。−77%と−88%は数字がゾロ目であり、特定の意味を生ずる数字とみなされやすいため、ここでは使用しないよう排除される。第3のパターンでは反転時のダメージが−90%〜−94%と定められ、第4のパターンでは反転時のダメージが−95%〜−98%と定められる。また、第5のパターンでは反転時のダメージが−99%と定められ、第6のパターンでは反転時のダメージが−77%と定められる。第1,2,3,4のパターンの順に最終的なダメージの数字が大きくなるため、第2の演出期間に発展して反転したときは大当り期待度を示唆する初期値の数字は逆に大きくなる。よって、大当り期待度としては第1,2,3,4のパターンの順に高くなる可能性がある。第5,6のパターンにおける「−99%」「−77%」の数字は第2の演出期間への発展および大当りが確定したことを示唆する特殊な数値として使用される。「−88%」の数字は大砲リーチへの発展が確定(大当り確定ではない)したことを示唆する特殊な数値として使用される。また、第4,5のパターンでは、「反撃リーチ」(逆転演出)を経由せず、画面のブラックアウト表示から「大砲リーチ」へ発展してもよい。
【0261】
図29は、転換演出における3回のカットイン予告の色彩と不発の有無、演出結果の関係が定められた複数種類の予告演出パターンの種類を模式的に示す図である。本図の通り、パターン番号として1〜29が割り当てられた29種類のカットイン予告の予告演出パターンが定義されている。「1回目」「2回目」「3回目」の欄は、t1,t2,t3の3回のタイミングのそれぞれで表示するカットイン予告の背景画像およびキャラクタの基本色の色種類と、演出ボタン109の押下を「不発」とするか否かを示す。1回目、2回目、3回目の進むにつれて、カットイン予告の色種類は、前回より発展可能性が高くなるように色を変えるか前回と同じ色が表示されるように定められ、前回より発展可能性が低くなる色には変化しないように定められる。全体的に「青」と「緑」のカットイン予告の表示機会が「赤」や「金」より多く、「青」と「緑」にはそれぞれ2種類ずつの背景画像およびキャラクタが用意され、いずれかが選択的に表示される。
【0262】
1〜11番のカットイン予告は、第2の演出期間へ発展せずに「失敗」に終わる場合の発展可能性を示唆するカットイン予告であり、12〜29番のカットイン予告は、第2の演出期間へ発展して「成功」となる場合の発展可能性を示唆するカットイン予告である。例えば、1番のカットイン予告は1回目に最も発展可能性が低い「青」のカットイン予告を表示し、遊技者が演出ボタン109を押下しても「不発」として装飾図柄505が裏返る煽り演出を開始せず、2回目も再び「青」のカットイン予告を表示する。3回目で「緑」のカットイン予告を表示して発展可能性が1段だけ高まるがそのまま第2の演出期間に発展せずに「失敗」として演出を終了させることが定められている。1〜3番のパターンはすべて青、青、緑のカットイン予告を表示する点で共通するが、演出ボタン109の押下が「不発」となるか否か、およびそのタイミングが異なる。4,5番のパターンは青、緑、緑のカットイン予告を表示するが、4番のみ演出ボタン109の押下「不発」が定められている。6〜8番のパターンは、青、青、赤のカットイン予告が定められている点で共通するが、演出ボタン109の押下「不発」の有無およびタイミングが異なる。9,10番のパターンは、青、緑、赤のカットイン予告が定められている点で共通するが、演出ボタン109の押下「不発」の有無およびタイミングが異なる。11番のパターンは、緑、緑、赤のカットイン予告が定められ、演出ボタン109の押下「不発」は定められていない。
【0263】
このように、第2の演出期間に発展せずに「失敗」で終わる1〜11番のパターンでは、「金」のカットイン予告は定められておらず、また、2回目のカットイン予告として「赤」のカットイン予告が定められたパターンもない。なお、3回目のカットイン予告では演出ボタン109の押下「不発」も定められていない。一方、12〜29番のパターンは第2の演出期間へ発展するパターンであり、そのうち23〜29番のパターンには3回目のカットイン予告として「金」が定められている。第2の演出期間へ発展しない1〜11番のパターンでは「金」のカットイン予告は定められていないことにより、「金」のカットイン予告が表示されれば必ず第2の演出期間へ発展することが示唆される。また、29番のパターンでは2回目に「赤」のカットイン予告が定められており、第2の演出期間へ発展しない1〜11番のパターンには2回目に「赤」のカットイン予告が定められたパターンは含まれない。これにより、2回目に「赤」のカットイン予告が表示されれば必ず3回目に「金」のカットイン予告も表示され、必ず第2の演出期間へ発展することが示唆される。なお、12〜29番のパターンにおいても、3回目のカットイン予告では演出ボタン109の押下「不発」は定められていない。なお、本図の例は、3回目のカットイン予告までパターンを決定するものであり、必ずt3のタイミングで成功演出、失敗演出が表示される仕様である(t1、t2での成功なし)。これにより、3回のカットイン予告の組合せに基づいて遊技者に大当り期待度を示唆することができ、また、特殊変動演出パターンに対応する変動時間の変動パターン種類数をメイン基板200の側において減らすことができ、さらに、第1の表示オブジェクトの減少パターン数を減らすこともできる。ただし、変形例においては、1回目や2回目のカットイン予告で成功演出や失敗演出が表示されるパターンも選択可能としてもよい。
【0264】
なお、転換演出では、図28の第1画面550が表示されるリーチ成立より前のタイミングで、転換演出へ移行することを示唆する転換予告演出を実行してもよい。転換予告演出では、例えば演出に登場する複数の人物同士の会話におけるセリフを用いて転換演出への移行を示唆する。1人目の人物のセリフで示唆する場合と、2人目の人物のセリフで示唆する場合とがあり、2人目で示唆する方が1人目で示唆するより転換演出への移行期待度が高くなるように、転換予告演出の表示有無を演出決定手段303による抽選で決定する。セリフを用いた転換予告演出では、転換演出で表示される敵キャラクタを象徴する敵アイコンをセリフとともに表示することで転換演出への移行を示唆し、転換予告演出中に変動表示する装飾図柄505を敵アイコンを用いた特殊図柄(リーチ発展図柄)に差し替えて表示することで転換演出への移行を示唆してもよい。装飾図柄505を敵アイコンを用いた図柄に差し替える場合、いずれの図柄も停止していない状況で変動中の図柄を差し替えてもよいし、リーチ成立時に最終停止図柄列の図柄を仮停止中の図柄(リーチ図柄)またはその変動前後に配置された図柄を特殊図柄に差し替えてもよい。このとき、2人目のセリフが表示される場合、リーチ以上が確定し、2人目のセリフが表示された場合においてのみ、リーチ態様において特殊図柄を使用する演出態様で実行されるものとすることができる。また、セリフ表示中に敵アイコンが表示されたときに遊技者が演出ボタン109を押下すると、敵アイコンに対して攻撃を加えて破壊する演出を表示するとともに破壊された敵アイコンが転換予告演出への移行可能性の高さを示す数字に変化する演出を表示してもよいし、転換予告演出への移行が確定したことを示す演出や第2の演出期間への発展が確定したことを示す演出を表示してもよい。転換予告演出は上記のセリフ予告に付随するものだけでなく、他の演出実行中において背景画像には敵アイコン以外の所定のアイコンを表示し、その所定のアイコンに対して攻撃を加えて破壊する演出を表示するために遊技者が演出ボタン109を押下すると、所定のアイコンが敵アイコンに差し替えられる表示をしてもよいし、転換予告演出への移行が確定したことを示す演出や第2の演出期間への発展が確定したことを示す演出を表示してもよい。
【0265】
<並行演出>
並行演出は、複数の表示領域に個別のミッション演出を表示することで、一の種類の演出に発展するための条件達成のチャンスが2倍以上となるように見せる演出である。第1の演出期間におけるミッション演出は、第2の演出期間への発展の可能性を示唆する演出であって所定の条件が満たされた場合に第2の演出期間へと発展する発展条件演出の一つである。発展条件演出が定められる特殊変動演出パターンには、当該変動が開始された際の演出モードに応じて、複数種類の発展条件演出が第1の演出期間に対して定められる一方、第2の演出期間に対しては一の種類の演出(当否判定結果に応じて成否両方のパターンを有する)が定められる。すなわち、複数種類の発展条件演出のうち少なくともいずれかについて条件が満たされれば第2の演出期間の同じ演出へ発展することとなる。この場合、第1表示領域501および第2表示領域503の一方または双方に個別の発展条件演出が表示される。発展条件演出としてのミッション演出には、遊技者に有利な状態へ移行するための条件として所定の演出状態が実現されることを要求する内容を遊技者に提示することが定められている。
【0266】
図30は、並行演出の画面例を模式的に示す。図30(a)は一つ目のミッション演出の表示を示す画面例であり、図30(b)は二つ目のミッション演出を追加した画面例である。まず図30(a)のように2つの装飾図柄505でリーチ成立後、一つ目のミッション演出として「敵の位置を特定せよ」といった文字列により第1のミッションにおける発展条件を提示する。次に、所定時間を挟んだ後、例えば数秒から十数秒後に図30(b)のように一対の扉状の可動役物520を開放して、第2演出表示装置60bの第2表示領域503に、二つ目のミッション演出として「敵の基地を破壊せよ」といった文字列を表示することにより第2のミッションにおける発展条件を提示する。このように、第1表示領域501および第2表示領域503のそれぞれに個別のミッション演出を表示させる場合、各ミッション演出における要求する内容を遊技者に提示するタイミングが異なる。
【0267】
図31は、並行演出の組合せを含むリーチ演出パターンの種類を模式的に示す。1〜5番のリーチ演出パターンは、第1のミッション演出として種類「A」を第1表示領域501に表示するパターンであり、6〜10番のリーチ演出パターンは、第1のミッション演出として種類「B」を表示するパターンである。これらのうち、3〜5番と8〜10番のリーチ演出パターンにおいては第2のミッション演出として種類「C」をさらに第2表示領域503に表示する。種類「C」は第2表示領域503への表示用に用意された第2のミッション演出専用の演出種類である。種類A,B,Cのミッション演出には、それぞれ遊技者に提示するための達成条件の内容が複数種類ずつ定められ、いずれかの達成条件が提示される。例えば、種類Aとして「敵の位置を特定せよ」等の演出上の達成条件が定められ、種類Bとして「集中砲火を耐え抜け」等の演出上の達成条件が定められ、種類Cとして「敵の基地を破壊せよ」等の演出上の達成条件が定められる。種類A,B,Cは演出上の達成条件の分類であり、また種類AとBでは種類Bの方が達成期待度、すなわち第2の演出期間への発展可能性が相対的に高くなるように、演出決定手段303により当否判定の結果に基づく抽選で1〜10番のいずれかが選択される。種類AとBは、同じ変動時間の変動パターンに対応して選択される変動演出パターンである。また、A,B,Cの種類に応じて、表示する達成条件が演出決定手段303により抽選で選択される。さらに、表示する達成条件の文字色が複数色から演出決定手段303による抽選で選択される。達成条件の文字色の種類によって達成期待度、すなわち第2の演出期間への発展可能性が相対的に高くなるように、演出決定手段303により当否判定の結果に基づく抽選でいずれかの文字色が選択される。ただし、第2表示領域503において第2のミッション演出が並行して表示される場合は、第1のミッション演出の文字色と第2のミッション演出の文字色は同じ色が選択される。変形例においては、種類Cを設けず、種類A,Bからの二者択一とし、第1のミッション演出としてA,Bのうち一方の種類から選択された場合は第2のミッション演出としては他方の種類から選択することとしてもよい。その場合、第2のミッション演出として表示する他方の種類は、表示領域の大きさや、演出期間の都合により第1のミッション演出として表示する場合と異なる態様、例えば文字の配列や色彩、大きさ等が変形されて第2のミッション演出用の仕様で表示することとしてもよい。
【0268】
1,2番と6,7番のリーチ演出パターンでは、第1のミッション演出のみを表示して第2のミッション演出を表示しないパターンである。1,6番のリーチ演出パターンでは、第1のミッション演出で条件達成に失敗し、そのまま演出を終了する。2,7番のリーチ演出パターンでは、第1のミッション演出で条件達成に成功し、第2の演出期間へ発展する。3,8番のリーチ演出パターンでは、第1のミッション演出と第2のミッション演出の両方とも条件達成に失敗し、そのまま演出を終了する。4,9番のリーチ演出パターンでは、第1のミッション演出では条件達成に失敗するが第2のミッション演出では条件達成に成功し、第2の演出期間へ発展する。5,10番のリーチ演出パターンでは、第1のミッション演出と第2のミッション演出の両方で条件達成に成功し、第2の演出期間へ発展する。なお、第1のミッション演出で条件達成に成功した後で、第2のミッション演出で条件達成に失敗するパターンは演出上の有用性が低いため(すなわち、第2の演出期間への発展が確定しているのに、失敗が表示されることで遊技者を興醒めさせかねないため)、用意されない。ただし、変形例としてそのようなパターン(第1のミッション演出で成功、第2のミッション演出で失敗するパターン)を用意してもよい。また、第1のミッション演出と第2のミッション演出の両方で条件達成に成功する5,10番のリーチ演出パターンは、一方でのみ条件達成に成功する2,4,7,9番のリーチ演出パターンより大当り期待度が高くなるように当否判定結果に応じて演出決定手段303による抽選で選択される。また、第1のミッション演出と第2のミッション演出の両方で条件達成に成功する5,10番のリーチ演出パターンでは、一方でのみ条件達成に成功するパターンとは異なる態様で後続の演出を表示してもよい。例えば、画面の一部に、一方でのみ条件達成に成功した場合より大当り期待度が高いことを示唆するマークを表示してもよい。
【0269】
並行演出の態様としては、上述の通り少なくとも(1)第1のミッション演出の種類、(2)第1のミッション演出の達成条件の成否、(3)第2のミッション演出の有無および達成条件の成否、(4)達成条件の文字色、などの要素を演出決定手段303による抽選で決定する。演出決定手段303は、(5)並行演出から反撃リーチではなく大砲リーチなどの別の演出に昇格するか否か、などの要素をさらに抽選で決定してもよい。
【0270】
<第2逆転演出、第2大砲演出>
第2逆転演出は、第1の演出期間においては遊技者に不利な演出態様で演出状態を表示するための第1の表示オブジェクトがその不利の度合いに応じた態様にて表示される。第2逆転演出における「第1の表示オブジェクト」は、攻撃を受けてダメージを負ったことを示すマーク(例えば被攻撃マークや演出効果の表示)であり、その表示個数ないし表示量が多いほど不利であることが示唆される。また、第2逆転演出では、第2の演出期間へと発展する場合、第1の表示オブジェクトを、遊技者に有利な演出態様で演出状態を表示するための第2の表示オブジェクトに転換する。逆転演出における「第2の表示オブジェクト」は、反撃に転じて攻撃する場合の威力や規模の大きさを示すマーク(例えば攻撃力マーク)であり、その表示個数ないし表示量が多いほど有利であることが示唆される。攻撃力マークは、第2の演出期間への発展後に表示してもよいし、第2の演出期間への発展を示唆するために第1の演出期間の終盤に表示してもよい。本実施例の場合、被攻撃マークをそのまま位置を変えずに攻撃力マークに転換、すなわち差し替えるため、攻撃力マークの個数は被攻撃マークの個数と同じとなる。
【0271】
図32は、逆転演出の画面例を示す。図32(a)は遊技者に不利な演出態様を示す画面例であり、図32(b)および(c)は遊技者に有利な演出態様を示す画面例である。第1の演出期間において、演出表示内容に登場する敵から攻撃を受けた場面の映像を表示するとともに敵の攻撃で被弾した3箇所に被攻撃マーク516を表示する(図32(a))。ただし、被攻撃マーク516の表示個数および表示位置は、演出決定手段303により当否判定結果に応じた抽選で選択される。
【0272】
第1の演出期間から第2の演出期間へと発展する場合、3箇所の被攻撃マーク516をそのまま位置を変えずに3個の攻撃力マーク518に差し替える(図32(b))。第2の演出期間への発展にあたり、一対の扉状の可動役物520を開放し、その背後から第2演出表示装置60bの画面を露出させ、第2表示領域503に第3の表示オブジェクトとして第3演出ボタン513を表示させる。攻撃力マーク518は画面の右隅に集めた蓄積状態で表示し、攻撃力マーク518の個数に応じた回数または段階だけ、第3演出ボタン513の態様、例えば色彩を変化させ、攻撃力の増加を表すように演出を表示する。第3演出ボタン513の色彩が示す攻撃力は大当り期待度の高さを示唆するため、攻撃力マークの表示個数は間接的に大当り期待度の高さを示唆し得る。なお、第3演出ボタン513の色彩が変化するか否かの演出を攻撃力マーク518の個数に応じた回数だけ実行するが、毎回必ず変化するとは限らず、変化回数の上限が攻撃力マークの個数と同数にすぎない仕様でもよい。なお、本実施例では、攻撃力マークを被攻撃マークの数に対応させて画面隅に待機表示させる態様としている。変形例においては、攻撃を受けてダメージを負ったことを示す演出効果の表示量に対応させて、攻撃力マークを目盛り型の量的表示としてもよい。
【0273】
図33は、並行演出から逆転演出にかけての画面遷移を示す。逆転演出は、例えば上記の並行演出に続く演出として実行される。第1画面580は、図30(b)のような並行演出の2つのミッション演出が第1表示領域501と第2表示領域503の双方に表示された状態を示す。第2画面582では、演出表示内容として敵から3回の攻撃によるダメージを受け、不利な演出状態を表すためにその攻撃による被弾回数を表す被攻撃マーク516を最大3個まで表示する。被攻撃マーク516の表示個数が多いほど不利な演出状態であることを示唆するが、その後に「反撃」の演出に発展した場合には、大当り期待度を示唆する攻撃力マーク518の個数もその分多くなることを示唆する。
【0274】
第3画面584は、第1表示領域501では「成功!」の文字を表示して一つ目のミッション演出では条件を満たしてミッション達成したことを提示し、第2表示領域503でも「成功!」の文字を表示する。また例えば、一つ目のミッションで失敗した後で二つ目のミッションで成功する場合には、第1表示領域501では「失敗!」の文字を表示してミッション不達成であったことを提示し、第2表示領域503では「成功!」の文字を表示してミッション達成であったことを示す。第3画面584における被攻撃マーク516が第4画面586では被攻撃マーク516と同数の攻撃力マーク518に転換して表示される。第4画面586では第2の演出期間として「反撃」の文字を表示するとともにスーパーリーチに発展する。ここで、第2の演出期間におけるリーチ演出内容として、逆転演出を示す「反撃リーチ」と大砲演出を示す「大砲リーチ」に分かれる。「反撃リーチ」に発展した場合は第5画面588へ進み、「大砲リーチ」に発展した場合は第6画面590へ進む。なお、第3画面584において被攻撃マーク516が一つも表示されなかった場合、第4画面586において攻撃力マーク518は表示されず、「反撃」の文字表示や後述する第5画面588および第7画面592の演出も表示されない。第3画面584から第5画面588にかけての演出は、図26(b)における分岐演出(S1012)である。大砲リーチは、攻撃力マーク518が示す攻撃力をすべて一気に消費した攻撃を表示する演出である。
【0275】
第5画面588では、一対の扉状の可動役物520が開いて第2演出表示装置60bが露出し、第3演出ボタン513が第2表示領域503に表示されるとともに、第1表示領域501に「反撃リーチ」といったリーチタイトル515の文字を表示する。リーチタイトル515の文字色は、白、赤、金のいずれかで表示されるとともに、逆転演出として「反撃リーチ」が行われる間に第1表示領域501に表示される文字列も同じ色で表示されるか別の色に変化する。演出中の文字色は大当り期待度の高さを示唆しており、白、赤、金の順に大当り期待度が高くなる。また、演出中の文字色が別の色に変化する場合は、より大当り期待度が高い色に変化する。リーチタイトル515の文字色およびその変化の有無や変化する色は、演出決定手段303による抽選で決定される。第7画面592では、攻撃力マーク518が一つずつ第2表示領域503の第3演出ボタン513に投入される映像が第1表示領域501および第2表示領域503に跨がって表示され、一つ投入されるたびに第3演出ボタン513の色が1段階ずつまたは複数段階変化し得る。攻撃力マーク518の投入個数分だけ第3演出ボタン513の色が変化し得るため、最大で3回の変化がなされ得る。最終的な第3演出ボタン513の色に応じて、第8画面594のような押しボタンの第1演出ボタン510に発展して第2表示領域503から放出されるか、第9画面596のようなレバーボタンの第2演出ボタン512に発展して第2表示領域503から放出されるかに分かれる。遊技者は、第8画面594の第1演出ボタン510の表示タイミングに合わせて演出ボタン109(レバー112)を傾倒操作したときに当否判定の結果が報知される。また、遊技者は、第9画面596の第2演出ボタン512の表示タイミングに合わせて演出ボタン109を操作したときに当否判定の結果が報知される。第3演出ボタン513の最終的な色と、第2表示領域503から放出されて出現する第1演出ボタン510または第2演出ボタン512の色は、異なる色および形態であってもよいし、同じ色および形態であってもよい。異なる色の第1演出ボタン510または第2演出ボタン512を出現させる場合、色の種類によって示唆される大当り期待度の高さが第3演出ボタン513より低くならないように、第3演出ボタン513の色と同等またはより期待度の高い色を選択してもよい。
【0276】
押しボタンの第1演出ボタン510とレバーボタンの第2演出ボタン512のうちいずれを表示するか、および、ボタンの表示色によって、大当り期待度の高さを示唆する。第2演出ボタン512が表示される場合は第1演出ボタン510が表示される場合より大当り期待度が高いことが多い。また、第2演出ボタン512は金色、虹色で表示され、第1演出ボタン510は白、赤、虹色のいずれかで表示される。各ボタンの表示色は、白、青、赤、金、虹色の順に大当り期待度が高くなる。虹色は大当りが確定したことを示唆し、虹色の第1演出ボタン510、第2演出ボタン512が表示されるときは必ず大当りとなる。すなわち、当否判定結果が大当りの場合にのみ虹色の第1演出ボタン510が選択され得る。当否判定結果が表示される直前にカットイン予告演出が表示される。そのカットイン予告演出の背景画像が白、赤、金、虹色のいずれかを基本色としており、その基本色の違いに応じて大当り期待度の高さを示唆する。カットイン予告演出の基本色は、ボタンの表示色と同様に、白、赤、金、虹色の順に大当り期待度が高くなる。カットイン予告演出の基本色は各ボタンの表示色に対応して決定され、必ずボタンの表示色と大当り期待度が同等またはそれ以上の基本色となるように選択される。例えば、ボタン表示色が白または青の場合はカットイン予告演出の基本色はすべての種類が選択され得るが、ボタン表示色が赤の場合はカットイン予告演出の基本色は赤以上の大当り期待度の種類が選択され得る。また、ボタン表示色が金の場合はカットイン予告演出の基本色は金以上の大当り期待度の種類となることが確定し、ボタン表示色が虹色の場合はカットイン予告演出の基本色も虹色となることおよび大当りが確定する。
【0277】
図34は、攻撃力マークの表示個数、ボタン表示色の変化、および、出現するボタンの表示色の対応関係を示す表の図である。これらの組合せパターンとして1〜34番のパターンが用意される。1〜4番は攻撃力マーク518の表示個数がゼロの場合の組合せパターンであり、5〜12番は攻撃力マーク518の表示個数が1の場合の組合せパターンであり、13〜24番は攻撃力マーク518の表示個数が2の場合の組合せパターンであり、25〜34番は攻撃力マーク518の表示個数が3の場合の組合せパターンである。第3演出ボタン513は、最初は白の表示色にて表示される。
【0278】
攻撃力マーク518の表示個数がゼロの場合は、第3演出ボタン513へ攻撃力マーク518を投入する演出はなされないため、第3演出ボタン513の色変化もなされず表示色は白のままとなるが、第2表示領域503から出現する第1演出ボタン510または第2演出ボタン512は1番のパターンの場合だけ白のまま出現する。2〜4番のパターンの場合、第2表示領域503から出現する演出ボタンは、第3演出ボタン513の最終的な色と同等またはそれ以上の期待度を示唆するように青、赤、金のいずれかの表示色に変化した形で出現する。
【0279】
攻撃力マーク518の表示個数が1の場合は、第3演出ボタン513への攻撃力マーク518の投入は1回だけなされ、第3演出ボタン513の色変化も1回だけなされ得る。5〜8番のパターンでは第3演出ボタン513は白のまま変化しないが、9,10番のパターンでは赤に変化し、11,12番のパターンでは金に変化する。5番のパターンの場合だけ最終的に第2表示領域503から出現する演出ボタンは白のまま出現するが、6〜12番のパターンでは、第2表示領域503から出現する演出ボタンは、第3演出ボタン513の最終的な色と同等またはそれ以上の期待度を示唆するように青、赤、金、虹色のいずれかの表示色に変化した形で出現する。
【0280】
攻撃力マーク518の表示個数が2の場合は、第3演出ボタン513への攻撃力マーク518の投入は2回だけなされ、第3演出ボタン513の色変化も2回までなされ得る。13〜16番のパターンでは第3演出ボタン513は2回とも白のまま変化しないが、17,18番のパターンでは1回目は白で、2回目で赤に変化する。19,20番のパターンでは1回目で赤に変化し、2回目は赤のまま変化しない。21,22番のパターンでは第3演出ボタン513は1回目は白で2回目に金に変化する。23,24番のパターンでは第3演出ボタン513は1回目は赤に変化し、2回目で金に変化する。13番のパターンの場合だけ第2表示領域503から出現する演出ボタンは白のまま出現するが、14〜24番のパターンでは、第2表示領域503から出現する演出ボタンは、第3演出ボタン513の最終的な色と同等またはそれ以上の期待度を示唆するように青、赤、金、虹色のいずれかの表示色に変化した形で出現する。
【0281】
攻撃力マーク518の表示個数が3の場合は、第3演出ボタン513への攻撃力マーク518の投入は3回なされ、第3演出ボタン513の色変化も3回までなされ得る。1回目から3回目まで、25,26番では「白、白、赤」と変化し、27,28番では「白、赤、赤」と変化し、29,30番では「赤、赤、赤」と変化する。31,32番では「白、白、金」と変化し、33番では「白、赤、金」と変化し、34番では「赤、赤、金」と変化する。各パターンとも、第2表示領域503から出現する演出ボタンは、第3演出ボタン513の最終的な色と同等またはそれ以上の期待度を示唆するように青、赤、金、虹色のいずれかの表示色に変化した形で出現する。
【0282】
並行演出および逆転演出の態様としては、(1)リーチ演出パターン(図31)の種類、(2)被攻撃マーク516ないし攻撃力マーク518の表示個数、(3)第3演出ボタン513の色と変化態様、および、(4)出現する演出ボタンの色と種類、を少なくとも演出決定手段303による抽選で決定する。これらは相互の抽選結果に基づいた別の抽選で決定することができる。例えば、(1)リーチ演出パターンは変動パターンの種類に基づいて決定され、(2)被攻撃マーク516ないし攻撃力マーク518の表示個数はリーチ演出パターンの種類に基づいて決定される。また、(3)第3演出ボタン513の色と変化態様、および、(4)出現する演出ボタンの色と種類は、被攻撃マーク516ないし攻撃力マーク518の表示個数に基づいて決定される。ただし、変形例においては、先に最終演出態様である(4)出現する演出ボタンの色と種類を、変動パターンの種類に基づいて決定し、その演出ボタンの色と種類に基づいて、遡って(3)第3演出ボタン513の色と変化態様、(2)被攻撃マーク516ないし攻撃力マーク518の表示個数、を決定してもよい。別の変形例においては、(1)(2)(3)(4)の組合せを定めたテーブルに基づいてこれらの要素の組合せを一括の抽選で決定してもよい。別の変形例としては、第3演出ボタン513の態様と第1演出ボタン510および第2演出ボタン512の態様をそれぞれ独立した抽選で決定し(第3演出ボタン513は当落分岐時の操作手段態様の示唆のみを行い、格下げあり)、(2)(3)(4)の要素をリーチ演出パターンに応じて決定するようにしてもよい。この場合、リーチ演出パターンに対する抽選値範囲の割り当て方によっては「格下げ」が生じてしまう可能性はあるものの、当否にかかわらず第1の演出期間において被攻撃マークを表示させやすい抽選態様とすることができる。
【0283】
別の変形例においては、被攻撃マーク516および攻撃力マーク518をリーチ成立後の画面ではなく、リーチ成立前の所定の予告演出において、または、一つ以上前の図柄変動演出における事前判定結果に基づく先読み予告演出として、蓄積表示する仕様としてもよい。また、本実施例においては、攻撃力マーク518の蓄積個数を第3演出ボタン513の色変化の回数に対応させているが、変形例においては大当り期待度を高める他の演出要素の変化に用いることとしてもよいし、1つの演出に対して用いるだけでなく複数の演出(例えば第3演出ボタン513の色変化と他の演出要素の変化)に対して用い、それらの変化回数の合計を攻撃力マーク518の蓄積個数に対応させてもよい。
【0284】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0285】
上記の実施例において、「第3の表示オブジェクト」(第1演出ボタン510、第2演出ボタン512)は、大当り期待度の示唆に用いる例を説明した。変形例においては、「第3の表示オブジェクト」を大当り期待の示唆に用いるだけでなく、当否判定の結果の報知タイミングまで画面内に残存させ、外れから大当りに変更される、いわゆる復活演出における当否結果の報知に用いてもよい。別の変形例においては、「第3の表示オブジェクト」を、通常当り(低利益当り)から確変当り(高利益当り)へ変更される、いわゆる昇格演出における当り種別の結果報知に用いてもよい。
【符号の説明】
【0286】
60 演出表示装置、 80 遊技盤、 81 遊技領域、 220 当否判定手段、 225 図柄決定手段、 230 変動パターン決定手段、 260 特別遊技制御手段、 303 演出決定手段、 305 演出表示制御手段。
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