【解決手段】操作部からの操作信号に基づいて、ゲーム空間でのプレイヤオブジェクトの活動を制御し、操作信号に基づいたゲーム進行によって所定の取得条件が満たされた場合、所定のゲーム媒体を仮取得状態でプレイヤオブジェクトに取得状態とし、操作信号に基づいたゲーム進行によって所定の確定条件が満たされた場合、ゲーム媒体の取得状態を仮取得状態からゲーム媒体の機能が制限されない本取得状態に変更する。操作信号に基づいたゲーム進行によって所定の解除条件が満たされた場合、仮取得状態のゲーム媒体の仮取得状態を解除する。
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、前記プログラム記憶部に記憶されたゲームプログラムを実行するコンピュータと、を備えたゲーム装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図面を参照してこの発明の実施形態であるゲームシステムについて説明する。なお、この発明の構成は、実施形態に限定されるものではない。また、各フローチャートの処理手順は、実施形態に限定されず矛盾等が生じない範囲で順不同である。
【0016】
<実施形態1>
図1は、この実施形態のゲームシステム1の構成を示すブロック図である。ゲームシステム1は、ゲーム装置2および表示装置(表示部)4を備え、所定のビデオゲーム(ゲーム)を実行する。ゲーム装置2は、ゲームプログラムが記録された記録媒体(記憶媒体)15からゲームプログラムを読み取って実行することでゲームを実行し、生成したゲーム画像を表示装置4に表示させる。なお、記録媒体15は、CD、DVD、Blu−ray Disc(登録商標)、または、ハードディスクなどを用いることができる。ゲームプログラムは、画像データなどのゲームデータも含む。
【0017】
本実施形態のゲーム装置2は、ユーザのプレイヤキャラクタ(プレイヤオブジェクト)が敵キャラクタ(敵オブジェクト)と戦う1対1の対戦(対戦格闘)ゲームを提供する。詳細は後述する。
【0018】
ゲーム装置2は、
図1に示すように、バス33およびインプット・アウトプット(I/O)ポート39上に、制御部30、通信制御部40、操作部41、ドライバ(DRV)42および記憶部43等を有している。制御部30は、CPU31、RAM32、ROM33、画像プロセッサ34および音声プロセッサ35を含んでいる。
【0019】
CPU31は、装置全体の動作を制御する。RAM32には、ゲームの進行に応じて各種のデータが記憶される。ROM33には、ゲーム装置2の基本的な機能を実現するためのシステムプログラムが記憶されている。画像プロセッサ34は、GPU(Graphics Processing Unit)を備えている。また、画像プロセッサ34は、CPU31の指示に従ってゲーム空間を生成し、このゲーム空間を仮想カメラで撮影した画像をゲーム画像としてビデオRAM(VRAM)44上に描画する。VRAM44には、表示装置4のディスプレイ50が接続されている。ディスプレイ50は、たとえば液晶ディスプレイであり、VRAM44に描画されたゲーム画像などを表示する。音声プロセッサ35には、D/Aコンバータを含むアンプ45が接続され、アンプ45には表示装置4に内蔵されているスピーカ51が接続される。
【0020】
通信制御部40は、インターネット等のネットワークを介して他のゲーム装置と通信する。操作部41は、たとえば、操作ボタン群およびアナログスティックを有するゲームパッドである。また、操作部41は、ユーザのゲームに対する操作を受け付けて、その操作内容に応じた操作信号を発生する。発生した操作信号はCPU31に入力される。ドライバ42は、上述した記録媒体15に記録されているデータを再生し、デコードする。記憶部43は、たとえばハードディスクであり、ユーザのゲームに関する情報を記憶する。
【0021】
次に、ゲームプログラムを実行することでゲーム装置2によって提供されるゲームについて、
図2(A)および
図2(B)を参照しつつ説明する。
図2(A)および
図2(B)は、ディスプレイ50(表示装置4)に表示されるゲーム画像の一例を示す図である。
図2(A)は、エクストラモードでプレイヤキャラクタPCと敵キャラクタECとが対戦中の状態を示す。
図2(B)は、
図2(A)に示す対戦においてプレイヤキャラクタPCの勝利が確定した状態を示す。
【0022】
本実施形態のゲームは、上述したように、ユーザのプレイヤキャラクタPCと敵キャラクタECとが戦う1対1の対戦ゲームである。ユーザは、操作部41を操作してプレイヤキャラクタPCに攻撃および防御などの各種動作を行わせる。各キャラクタPC,ECには体力パラメータが設定され、対戦相手の体力パラメータの値(現在値)を先に0(下限値)にまで減少させることで対戦相手を倒したこととなる。すなわち、対戦相手に勝利したこととなる。各キャラクタPC,ECの体力パラメータの値は、体力ゲージ65A,65Bとしてディスプレイ50に表示される。
【0023】
敵キャラクタECは、例えば、ノンプレイヤキャラクタであり、ゲーム装置2(CPU31)によるAI(Artificial Intelligence)での制御が行われる。敵キャラクタECも、プレイヤキャラクタPCと同様に攻撃及び防御の動作を実行する。なお、敵キャラクタECも他のユーザによって操作されるプレイヤキャラクタPCであってもよい。
【0024】
対戦ゲームには、エクストラモードを含む複数のゲームモードがある。エクストラモードは、所定数(たとえば8体)の敵キャラクタECと所定順に連続対戦するステージを有する。エクストラモードでは、8体の敵キャラクタECと連続対戦して勝ち抜く(全戦勝利する)ことが課題であり、勝ち抜くことでモードクリア(課題クリア)となる。プレイヤキャラクタPCが或る敵キャラクタECに敗北した場合には、勝ち抜き失敗となってエクストラモードは終了(遊戯終了)する。また、ユーザの意思で遊戯を中止した場合も勝ち抜き失敗となってエクストラモードは終了する。
【0025】
エクストラモードでは、所定の取得条件が成立した場合にユーザに仮想のアイテム70(70A〜70D)が付与される。アイテム70は、ゲームに用いられる電子データであり、内部に文字が描かれた珠の画像として画面に表示される。アイテム70が本発明のゲーム媒体に対応するが、本発明のゲーム媒体としては、アイテム70以外に、カード、キャラクタ(アバター)などが適用可能である。本実施形態のアイテム70は4種類あり、ユーザが4種類全てのアイテム70A〜70Dを収集した場合に報酬として特典がユーザに付与される。特典は、たとえば、プレイヤキャラクタPCが装着可能な仮想の衣装である。取得条件については後述する。
【0026】
この実施形態におけるアイテム70の取得条件は、そのアイテム70を保有している敵キャラクタECと対戦して倒す(勝利する)ことである。対戦する敵キャラクタECのアイテム70の保有の有無、保有している場合の種類は抽選で決定される。ユーザおよび敵キャラクタECが保有しているアイテム70は、
図2(A)に示すように、体力ゲージ65A,65B上部のアイテム表示領域66A,66Bにアイコン画像として表示される。
【0027】
取得条件が成立してユーザがアイテム70を取得した場合、その取得状態として仮取得状態が設定される。仮取得状態は、ユーザによるアイテム70取得(保有)が確定していない状態である。こののち、確定条件が成立すると、取得状態が本取得状態となる。本取得状態は、ユーザによるアイテム70の取得が確定している状態である。すなわち、本取得状態は、ユーザがアイテム70を継続して保有できる状態である。なお、特典は、ユーザが取得している4種類のアイテム70が本取得状態である場合に付与される。すなわち、アイテム70が仮取得状態の間は、特典の付与(所定機能の実行)が制限されている。なお、仮取得状態で解除条件が成立すると、仮取得状態のアイテム70の取得状態が解除され、取得されなかったことになる。確定条件および解除条件については後述する。
【0028】
また、ユーザのアイテム表示領域66Aのアイテム70のアイコン画像は、取得状態に応じて表示態様が異なる。この実施形態では、本取得状態のアイテム70のアイコン画像は、仮取得状態のアイコン画像よりも透過度が低く設定される。たとえば、
図2(A)および
図2(B)では、アイテム70A,70C,70Dは本取得状態であり不透明に表示され、アイテム70Bは仮取得状態であり半透明に表示される。なお、取得状態に応じて、透過度以外の表示態様を異ならせてもよい。アイテム70の仮取得状態および本取得状態をユーザが特定可能な表示態様であれば、いずれの構成を採用してもよい。
【0029】
上述したように、取得条件の成立によってユーザに付与されるアイテム70は、仮取得状態が設定される。たとえば、
図2(A)に示す対戦において、プレイヤキャラクタPCが敵キャラクタECを倒した場合、
図2(B)に示すように敵キャラクタECが保有するアイテム70Bがユーザに付与される。この場合、アイテム70Bのアイコン画像は、アイテム表示領域66Bから消滅し、アイテム表示領域66Aに仮取得状態の透過度で表示される。
【0030】
仮取得状態のアイテム70は、確定条件が成立した場合に本取得状態に設定が変更される。確定条件は、たとえば、課題をクリアすることである。なお、確定条件が成立する前に解除条件が成立した場合、ユーザの仮取得状態のアイテム70の取得状態は解除され、取得されなかったことになる。すなわち、そのアイテム70についてユーザの取得失敗が確定する。解除条件は、たとえば、課題のクリアに失敗したことである。
【0031】
したがって、ユーザは、エクストラモードでの連続対戦中にアイテム70を取得できた場合でも、最後まで勝ち抜いて課題(モード)クリアしなければ取得を維持できない。なお、本実施形態では、プレイヤキャラクタPCが取得(保有)できるアイテム70は、各種類1ずつのみであるが、1ずつに制限しなくてもよい。
【0032】
また、ユーザのアイテム70の取得状況に応じて、エクストラモードでのゲームの難易度が変化する。本実施形態では、ユーザが取得しているアイテム70の種類が多くなるほど、敵キャラクタECを強い設定とする。具体的には、敵キャラクタECを制御するAIのレベル(AIレベル)を高くする。すなわち、敵キャラクタECを強くする。種類数のカウントの対象となるアイテム70は、仮取得状態および本取得状態のいずれの取得状態であってもよい。
【0033】
なお、上述の取得条件、確定条件および解除条件は、任意に設定可能である。また、エクストラモードで8体の敵キャラクタECと連続対戦する1回の遊戯において、4種類の全てのアイテム70を取得できない場合には、遊戯を複数回行ってアイテム70を収集すればよい。
【0034】
図3は、この実施形態のゲーム装置2の機能ブロック図である。ゲーム装置2は、ゲームプログラムとの協働によって、エクストラモードの実行において少なくとも進行制御部80および表示制御部90として機能する。
【0035】
進行制御部80は、操作部41からの操作信号などに基づいてゲームの進行を制御する。たとえば、エクストラモードに応じた課題に基づいてゲームを進行させる。この場合、進行制御部80は、
図4(A)に示すコンテンツテーブル100を参照して、ゲームを進行させる。
図4(A)は、エクストラモードのコンテンツテーブル100の一例を示す図である。
【0036】
コンテンツテーブル100は、エクストラモードでのプレイヤキャラクタPCの対戦相手となる8体の敵キャラクタECに関する情報が含まれる。コンテンツテーブル100は、対戦キャラクタ、保有可能数などがステージ番号に対応付けて登録されている。ステージ番号は、プレイヤキャラクタPCとの対戦順を特定する数値情報である。たとえば、ステージ番号:0に対応付けられた敵キャラクタがプレイヤキャラクタPCの最初の対戦相手となる。対戦キャラクタは、対戦相手の敵キャラクタECに関する情報である。たとえば、キャラクタID、名称、AIレベル、パラメータが含まれる。キャラクタIDは、キャラクタ毎に付与された固有の識別情報である。名称は、敵キャラクタECの名称を示すテキストデータである。AIレベルは、敵キャラクタの動作を制御する基準のAIレベルを特定する情報(数値情報)である。パラメータは、体力パラメータ、攻撃力パラメータなどの敵キャラクタECの各種パラメータである。
【0037】
また、保有可能数は、敵キャラクタECが保有可能なアイテム70の最大の種類数を特定する数値情報である。たとえば、保有可能数が2である敵キャラクタECは、最大で2種類のアイテム70を保有することができる。
【0038】
また、進行制御部80は、ゲームの進行に応じて、
図4(B)に示すユーザテーブル110を更新する。
図4(B)は、エクストラモードのユーザテーブル110の一例を示す図である。ユーザテーブル110は、たとえば記憶部43に記憶される。ユーザテーブル110は、ユーザのゲームに関する情報であり、名称、保有アイテムなどの情報がユーザIDに関連付けて登録されている。ユーザIDは、ユーザ毎に付与された固有の識別情報である。名称は、ユーザがゲーム内で使用する名称を示すテキストデータである。保有アイテムは、ユーザが取得しているアイテム70の情報であり、アイテムIDおよび取得状態が含まれる。アイテムIDは、アイテム70A〜70Dに付与された固有の識別情報である。取得状態は、アイテム(アイテムID)の取得状態を特定する情報である。
【0039】
また、進行制御部80は、オブジェクト制御部81、付与部82、変更部83、解除部84および調整部85を含む。オブジェクト制御部81は、プレイヤキャラクタPC、敵キャラクタECなどを含むオブジェクトの動作を制御する。また、オブジェクト制御部81は、エクストラモードにおいて、調整部85によって決定された難易度(加算値)に応じて、敵キャラクタECを制御するAIレベルを変更する。具体的には、オブジェクト制御部81は、コンテンツテーブル100のAIレベルの値に加算値を加えたAIレベルで敵キャラクタECを制御する。
【0040】
さらに、オブジェクト制御部81は、エクストラモードにおいて、敵キャラクタECのアイテム70の保有設定を行う。たとえば、確率テーブルに基づく抽選によって当選したアイテム70を、敵キャラクタECの保有するアイテム70に設定する。確率テーブルは、敵キャラクタEC毎に各アイテム70A〜70Dの当選確率が設定されている。また、オブジェクト制御部81は、コンテンツテーブル100の対応する保有可能数を参照して、当選数が保有可能数を超えていないかを判定する。超えていた場合、当選したアイテム70のいずれかを当選したアイテム70から除外して当選数を調整する。なお、いずれのアイテム70も当選しなかった場合は、敵キャラクタECはアイテム70を保有していない状態となる。
【0041】
付与部82は、取得条件に応じて、ユーザにアイテム70を対応付ける(付与する)。具体的には、取得条件が成立した場合、敵キャラクタECが保有するアイテム70(アイテムID)を、仮取得状態でユーザテーブル110の保有アイテムに登録する。変更部83は、確定条件に応じて、アイテム70の取得状態を、仮取得状態から本取得状態に変更する。具体的には、確定条件が成立した場合、ユーザテーブル110の保有アイテムに登録されている全てのアイテム70(アイテムID)の仮取得状態を本取得状態に変更する。
【0042】
解除部84は、解除条件に応じて、仮取得状態のアイテム70のユーザとの対応付けを解除する。具体的には、解除条件が成立した場合、ユーザテーブル110の保有アイテムに登録されている仮取得状態の全てのアイテム70(アイテムID)を消去する。これにより、ユーザテーブル110には、本取得状態のアイテム70だけが残る。
【0043】
調整部85は、ユーザのアイテムの取得状況に応じて、ゲームの難易度を調整する。具体的には、敵キャラクタECのAIレベルに加算する値を(加算値)を決定する。
ユーザテーブル110の保有アイテムに登録されているアイテム70(アイテムID)の種類数が多いほど、加算値を上昇させる。たとえば、ユーザが3種類のアイテム70を取得している場合に加算値を2とする。この場合、コンテンツテーブル100の基準のAIレベルが3であれば、対戦時における敵キャラクタECのAIレベルは3+2=5となる。
【0044】
表示制御部90は、進行制御部80の処理に応じて、
図2(A)などに示すようなゲーム画像を表示装置4に表示させる。また、ユーザに対応付けられたアイテム70の取得状態を表示装置4に表示させる。上述したように、アイテム70のアイコン画像を取得状態に応じた透過度とする。
【0045】
次に、上述のエクストラモードでのゲーム進行処理を
図5のフローチャートを参照しつつ説明する。
図5は、本実施形態のエクストラモードでのゲーム進行処理を示すフローチャートである。
図5に示すゲーム進行処理は、ユーザによってエクストラモードが選択された場合に実行される。この処理は、主として進行制御部80によって実行される。
【0046】
進行制御部80は、最初に、ステージの設定(初期)を行う(ステップS10)。具体的には、エクストラモードの開始となる第1戦目であるステージ番号:0を設定する。また、ステージ番号:0に対応するコンテンツテーブル100の敵キャラクタECに関する情報を取得する。すなわち、ステップS10の処理では、プレイヤキャラクタPCが次に対戦する敵キャラクタECに関する情報が取得される。
【0047】
その後、進行制御部80は、次に対戦する敵キャラクタECのアイテム70の保有設定を行う(ステップS11)。具体的には、進行制御部80は、上述したように抽選を行い、該当する保有可能数の範囲内で敵キャラクタECにアイテム70を設定する。そして、進行制御部80は、ゲームの難易度の調整を行う(ステップS12)。具体的には、進行制御部80は、上述したように加算値を決定する。
【0048】
その後、進行性制御部80は、次に対戦する敵キャラクタECに関する情報、保有設定されたアイテム70、加算値の情報などに基づいて、対戦処理を実行する(ステップS13)。対戦処理によって、
図2(A)、
図2(B)に示すようなゲーム画像が表示され、プレイヤキャラクタPCと上記敵キャラクタECとの対戦ゲームが実行される。プレイヤキャラクタPCは操作部41の操作信号に基づいて動作し、敵キャラクタECは、加算値が加えられたAIレベルに応じたAIでの制御によって動作する。対戦処理は、いずれか一方の勝利又は引き分けが決定するまで継続して実行される。また、対戦処理は、ユーザによって遊戯中止の操作があった場合には強制的に終了される。
【0049】
その後、進行制御部80は、プレイヤキャラクタPCが勝利したかを判断する(ステップS14。勝利した場合(ステップS14でYES)、進行制御部80は、取得条件が成立したとして付与処理を行う(ステップS15)。付与処理では、進行制御部80は、倒した敵キャラクタECがアイテム70を保有していた場合、保有していたアイテム(アイテムID)を、ユーザテーブル110の保有アイテムに仮取得状態で登録する。
【0050】
次に、進行制御部80は、全戦が終了したかを判断する(ステップS16)。すなわち、8戦全てを勝ち抜いたかを判断する。たとえば、ステージ番号:7であった場合は、全戦終了したと判断する。全戦終了していない場合(ステップS16でNO)、進行制御部80は、次のステージの設定を行う(ステップS20)。すなわち、現在のステージ番号に1を加算し、次の対戦に対応するコンテンツテーブル100の敵キャラクタECに関する情報を取得する。その後、進行制御部80は、ステップS11の処理に戻る。
【0051】
一方、全戦終了した場合(ステップS16でYES)、進行制御部80は、変更処理を行う(ステップS17)。変更処理では、進行制御部80は、ユーザテーブル110の保有アイテムの仮取得状態のアイテム70(アイテムID)を本取得状態に変更する。
【0052】
その後、進行制御部80は、特典付与を許可するかを判断する(ステップS18)。すなわち、進行制御部80は、ユーザテーブル110の保有アイテムの情報を参照して4種類のアイテム70を取得しているかを判断する。許可しない場合(ステップS18でNO)、進行制御部80は、このゲーム進行処理を終了する。一方、許可する場合(ステップS18でYES)、進行制御部80は、特典をユーザに付与する(ステップS19)。なお、特典の付与と引き換えに、ユーザテーブル110の保有アイテムのアイテム70の情報は削除される。したがって、ユーザは、アイテム70を何も取得していない状態となる。
【0053】
また、ステップS14の処理に戻って、勝利していない場合(ステップS14でNO)、進行制御部80は、解除条件が成立したとして解除処理を行う(ステップS21)。解除処理では、進行制御部80は、ユーザテーブル110の保有アイテムにおける仮取得状態のアイテム70の情報を削除する。その後、進行制御部80は、ゲーム進行処理を終了する。
【0054】
以上のように、ユーザのアイテム70に取得状態を設定しているので、ユーザはアイテム70の取得状態を変更することも考慮しつつゲームを遊戯することとなる。これにより、アイテムの取得に対する趣向性を向上させることができる。
【0055】
また、解除条件が成立した場合、仮取得状態のアイテム70は取得していない状態になってしまうので、ユーザは、解除条件が成立する前に取得状態を変更することを考慮しつつゲームを遊戯することとなる。したがって、アイテムの取得に対する趣向性をより向上させることができる。さらに、アイテム70の取得状況に応じてゲームの難易度も調整されるので、アイテムの取得に対する趣向性をより向上させることができる。
【0056】
なお、上述の実施形態では、取得条件が成立した場合に仮取得状態のアイテム70の情報をユーザテーブル110に登録しているが、特にこれに限定されるものではない。仮取得状態のアイテム70をユーザに対応付けることができれば、いずれの構成を採用してもよい。たとえば、ユーザが取得している仮取得状態のアイテム70の情報を、ユーザテーブル110とは別に記憶部43で記憶するようにしてもよい。
【0057】
また、上述の実施形態では、所定機能として、特典が付与される機能が例示されているが、特にこれに限定されるものではない。たとえば、体力パラメータの現在値を回復する機能を有する回復アイテムなどのアイテムの場合、この回復機能を所定機能とすることができる。
【0058】
なお、上述の実施形態では、アイテム70の取得状況に応じてゲームの難易度が調整されていたが、調整しなくてもよい。
【0059】
<実施形態2>
本実施形態のエクストラモードは、第1の実施形態と異なり、複数のステージを有する。各ステージには、それぞれ異なる敵キャラクタECが登場する。以下、主として実施形態1と異なる構成について説明する。
【0060】
本実施形態のエクストラモードでは、順不同に遊戯可能な4つの対戦B1〜B4を行う。対戦B1〜B4の全てで勝利することがこのエクストラモードの課題である。各対戦B1〜B4では、プレイヤキャラクタPCが1体の敵キャラクタECと対戦する。そして、勝利した場合にはアイテム70(70A〜70D)が付与される。すなわち、4つの対戦B1〜B4で、計4体の敵キャラクタECと対戦することとなる。なお、対戦の勝敗は、実施形態1と同様に決定される。
【0061】
また、付与されるアイテム70の種類は、対戦B1〜B4でそれぞれ異なる。具体的には、対戦B1:アイテム70A、対戦B2:アイテム70B、対戦B3:アイテム70C、対戦B4:アイテム70Dの組み合せとなる。なお、アイテム70(70A〜70D)は、実施形態1と同様であり、4種類のアイテム70を取得したユーザには報酬として特典が付与される。
【0062】
したがって、アイテム70の取得条件は、1体の敵キャラクタECを倒す(勝利する)ことである。また、本実施形態のアイテム70では、実施形態1の取得状態(仮取得状態および本取得状態)の設定はない。したがって、解除条件の成立による仮取得状態のアイテム70の解除の構成もない。すなわち、取得条件の成立によって、ユーザの取得が確定し、成立しなければ取得失敗となる。
【0063】
対戦B1〜B4においても、ユーザおよび敵キャラクタECが保有しているアイテム70は、
図2(A)に示すように、体力ゲージ65A,65Bの上部のアイテム表示領域66A,66Bにアイコン画像が表示される。
【0064】
また、本実施形態では、各対戦B1〜B4の遊戯回数が設定されている。たとえば、各対戦B1〜B4の遊戯回数は、一日一回である。なお、「一日」は、実空間での一日を意味する。
【0065】
図6は、この実施形態のゲーム装置2の機能ブロック図である。ゲーム装置2は、ゲームプログラムとの協働によって、エクストラモードの実行において少なくとも進行制御部800および表示制御部900として機能する。
【0066】
進行制御部800は、操作部41からの操作信号などに基づいてゲームの進行を制御する。たとえば、エクストラモードに応じた課題に基づいてゲームを進行させる。この場合、進行制御部800は、
図7(A)に示すコンテンツテーブル1000を参照して、ゲームを進行させる。
図7(A)は、エクストラモードのコンテンツテーブル1000の一例を示す図である。
【0067】
コンテンツテーブル1000は、エクストラモードでの対戦B1〜B4でプレイヤキャラクタPCの対戦相手となる敵キャラクタECに関する情報が含まれる。コンテンツテーブル1000は、対戦キャラクタ、保有アイテムなどがステージ番号に対応付けて登録されている。ステージ番号は、対戦B1〜B4を特定する情報である。例えば、ステージ番号:0は、対戦B1に対応する。対戦キャラクタは、実施形態1のコンテンツテーブル100と同様に、対戦相手の敵キャラクタECに関する情報である。また、保有アイテムは、敵キャラクタECが取得(保有)しているアイテム70の情報であり、アイテムIDが設定される。
【0068】
また、進行制御部800は、ゲームの進行に応じて、
図7(B)に示すユーザテーブル1100を更新する。
図7(B)は、エクストラモードのユーザテーブル1100の一例を示す図である。ユーザテーブル1100は、たとえば記憶部43に記憶される。ユーザテーブル1100は、実施形態1のユーザテーブル110と同様に、ユーザのゲームに関する情報であり、名称、保有アイテムなどの情報がユーザIDに関連付けて登録されている。ユーザテーブル1100の保有アイテムは、ユーザユーザが取得しているアイテム70の情報であり、アイテムIDが設定されるが、ユーザテーブル110のように取得状態の情報は含まない。
【0069】
また、進行制御部800は、オブジェクト制御部810、付与部820、調整部850および判定部860を含む。オブジェクト制御部810は、実施形態1のオブジェクト制御部80と同様に、各オブジェクトの動作を制御し、また難易度(加算値)に応じて敵キャラクタECを制御するAIレベルを変更する。なお、オブジェクト制御部800は、実施形態1のような敵キャラクタECのアイテム70の保有設定は行わない。
【0070】
付与部820は、取得条件に応じて、ユーザにアイテム70を対応付ける(付与する)。具体的には、取得条件が成立した場合、敵キャラクタECが保有するアイテム70(アイテムID)を、ユーザテーブル1100の保有アイテムに登録する。
【0071】
調整部850は、実施形態1と同様に、ユーザのアイテム70の取得状況に応じて、ゲームの難易度を調整する。表示制御部900は、進行制御部800の処理に応じて、
図2(A)などに示すようなゲーム画像を表示装置4に表示させる。
【0072】
判定部860は、エクストラモードでの各対戦B1〜B4の遊戯可否を判断する。具体的には、判定部860は、ゲーム装置2が有するカレンダー機能を参照して、ユーザの各対戦B1〜B4の一日の遊戯回数をカウントする。そして、ユーザから要求された対戦が、その日の一回目の遊戯である場合には遊戯を許可する。なお、遊戯回数は、記憶部43に記憶しておけばよい。なお、遊戯回数は、任意に設定可能であり、設定しなくてもよい。また、日数の設定はなくてもよい。
【0073】
次に、上述のエクストラモードでのゲーム進行処理を
図10のフローチャートを参照しつつ説明する。
図10は、本実施形態のエクストラモードでのゲーム進行処理を示すフローチャートである。
図10に示すゲーム進行処理は、ユーザによってエクストラモードが選択された場合に実行される。この処理は、主として進行制御部800によって実行される。
【0074】
進行制御部800は、最初に、対戦B1〜B4のうちユーザから要求(選択)された対戦の遊戯を許可するかを判断する(ステップS110)。進行制御部800は、選択された対戦に対応する一日の遊戯回数を参照して判断する。遊戯不可の場合(ステップS110でNO)、進行制御部800は、ステップS119の処理に移行する。一方、遊戯可能の場合(ステップS110でYES)、進行制御部80は、選択された対戦に対応する一日の遊戯回数を更新(1増加)する(ステップS112)。
【0075】
次に、進行制御部800は、ステージの設定を行う(ステップS112)。具体的には、選択された対戦(ステージ番号)に対応するコンテンツテーブル1100の敵キャラクタECに関する情報を取得する。すなわち、ステップS1100の処理では、プレイヤキャラクタPCと次に対戦する敵キャラクタECに関する情報が取得される。その後、進行制御部800は、ゲームの難易度の調整を行う(ステップS113)。具体的には、進行制御部800は、上述したように加算値を決定する。
【0076】
そして、進行性制御部800は、次に対戦する敵キャラクタECに関する情報、加算値の情報などに基づいて、対戦処理を実行する(ステップS114)。対戦処理によって、プレイヤキャラクタPCと上記敵キャラクタECとの対戦ゲームが実行される。対戦処理は、いずれか一方の勝利又は引き分けが決定するまで継続して実行される。また、対戦処理は、ユーザによって遊戯中止の操作があった場合には強制的に終了される。
【0077】
その後、進行制御部800は、プレイヤキャラクタPCが勝利したかを判断する(ステップS115)。勝利していない場合(ステップS115でNO)、進行制御部800は、ステップS119の処理に移行する。一方、勝利した場合(ステップS115でYES)、進行制御部800は、取得条件が成立したとして付与処理を行う(ステップS116)。付与処理では、進行制御部800は、倒した敵キャラクタECが保有するアイテム(アイテムID)を、ユーザテーブル1100の保有アイテムに登録する。
【0078】
次に、進行制御部800は、特典付与を許可するかを判断する(ステップS117)。許可しない場合(ステップS117でNO)、進行制御部800は、ステップS119の処理に移行する。一方、許可する場合(ステップS117でYES)、進行制御部800は、特典をユーザに付与する(ステップS118)。なお、特典の付与と引き換えに、ユーザテーブル1100の保有アイテムのアイテム70の情報は削除される。
【0079】
そして、進行制御部800は、ユーザが続けて別の対戦を実行するかを判断する(ステップS119)。進行制御部800は、たとえば、ユーザによる別の対戦の実行操作の有無を判断する。別の対戦を実行する場合(ステップS119でYES)、進行制御部800は、ステップS110の処理に戻って、別の対戦に対する処理を開始する。一方、別の対戦を実行しない場合(ステップS119でNO)、進行制御部800は、ゲーム進行処理を終了する。
【0080】
以上のように、アイテム70の取得状況に応じてゲームの難易度が調整されるので、アイテムの取得に対する趣向性を向上させることができる。しかも、遊戯回数に制限があるため、アイテム70の取得に対するユーザの緊張感も高まる。したがって、アイテムの取得に対する趣向性をより向上させることができる。
【0081】
なお、上述の各実施形態では、敵キャラクタECのAIレベルを変更してゲームの難易度が調整されているが、特にこれに限定されるものではない。たとえば、プレイヤキャラクタPC、敵キャラクタECの体力パラメータ、攻撃力パラメータなどの各種パラメータを変更することで難易度を調整してもよい。また、実施形態1においては、敵キャラクタECに保有させるアイテムの当選確率を変更して難易度を調整してもよい。たとえば、取得しているアイテム70の種類数が多くなるほど、アイテム70の当選確率を減少させる。また、実施形態2においては、遊戯回数を変更することで難易度を調整するようにしてもよい。たとえば、一日三回の遊戯回数が設定されている状態で、取得しているアイテム70の種類数が多くなるほど、遊戯回数を減少させる、などである。
【0082】
上述の各実施形態における難易度調整に参照されるアイテム70の取得状況は、アイテム70の種類数に限定されるものではない。たとえば、アイテム70の取得数を用いてもよい。また、たとえば、特典を取得した回数を用いてもよい。
【0083】
上述の各実施形態のプレイヤオブジェクトおよび敵オブジェクトは、人型のキャラクタに限定されるものではない。たとえば、自動車、飛行機、動物などのオブジェクトであってもよい。
【0084】
ユーザが、同一アイテムを複数保有できるようにしてもよい。その場合、特典付与の際に余分に保有しているアイテムは保有したままにすればよい。また、保有しているアイテム70を他のユーザと交換または他のユーザに譲渡可能にしてもよい。
【0085】
上述の各実施形態では、アイテム70がユーザに対応付けられるが、ユーザのプレイヤオブジェクトに対応付けてもよい。
【0086】
上述の各実施形態では、プレイヤキャラクタPCと敵キャラクタECとの1対1の対戦格闘ゲームについて説明しているが、特にこれに限定されるものではない。ユーザ又はプレイヤオブジェクトにアイテムが付与される構成のゲームであれば、いずれのゲームを採用してもよい。
【0087】
上述の各実施形態では、コンテンツデータ100,1100が予めゲームデータに含まれているが、たとえば、サーバ装置からコンテンツデータをダウンロードして記憶部43に記憶するようにしてもよい。これにより、定期的に、対戦相手などの設定を変更することができる。
【0088】
上述の実施形態のゲームシステムでは、ゲーム機が単体でゲームを実行しているが、特にこれに限定されるものではない。たとえば、ゲーム機がインターネット等を介してゲームサーバ装置に接続されるオンラインゲームシステムであってもよい。この場合、ゲームサーバ装置において
図7および
図8で説明した動作処理を実行するようにしてもよい。あるいは、ゲームサーバ装置およびゲーム機が共同して動作処理を実行するようにしてもよい。