【解決手段】 難消化性デキストリンと、松樹皮抽出物、大麦若葉処理物、コラーゲン、ペクチン、タンニン、アラニン、バリン、ビタミンA、ビタミンB1、ナイアシン、パントテン酸ナトリウム、ビタミンE、及びセレン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分とを有効成分として含有することを特徴とする血中中性脂肪上昇抑制組成物である。
難消化性デキストリンと、セレン化合物、アラニン、バリン及びビタミンAからなる群より選ばれる少なくとも1種の成分とを有効成分として含有することを特徴とする血中中性脂肪上昇抑制組成物。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、血中中性脂肪上昇抑制作用が飛躍的に向上した血中中性脂肪上昇抑制組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、難消化性デキストリンの血中中性脂肪上昇抑制作用について鋭意調査・研究したところ、難消化性デキストリンに特定の成分を組み合わせることにより、血中中性脂肪上昇抑制作用を飛躍的に向上させることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち、血中中性脂肪上昇抑制作用がほとんどないか、その作用が小さい成分を、難消化性デキストリンと組み合わせることにより、難消化性デキストリン単独の場合に比して、その血中中性脂肪上昇抑制作用を飛躍的に向上させることができることを見いだした。
【0007】
すなわち、本発明は、難消化性デキストリンと、松樹皮抽出物、大麦若葉処理物、コラーゲン、ペクチン、タンニン、アラニン、バリン、ビタミンA、ビタミンB1、ナイアシン、パントテン酸ナトリウム、ビタミンE、及びセレン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分とを有効成分として含有することを特徴とする血中中性脂肪上昇抑制組成物に関する。
【0008】
本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物は、有効成分を添加して得たものであってもよい。
【0009】
本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物において、難消化性デキストリン及び他の有効成分の配合質量比は、0.5:1〜70:1の範囲であることが好ましい。
また、本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物は、錠剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤、又は液剤であることが好ましい。
【0010】
また、本発明は、上記本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物を摂取させることを特徴とする血中中性脂肪上昇抑制方法(ただし、医療行為を除く)に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物によれば、難消化性デキストリン単独の場合に比して、血中中性脂肪上昇抑制作用を飛躍的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物を適用した場合のCaco−2単層膜へ吸収後、分泌されたトリグリセリド(TG)濃度を示す図であり、難消化性デキストリンと共に松樹皮抽出物を用いた場合の結果を示す。
【
図2】本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物を適用した場合のCaco−2単層膜へ吸収後、分泌されたトリグリセリド(TG)濃度を示す図であり、難消化性デキストリンと共に大麦若葉、コラーゲン、ペクチン、タンニン酸を用いた場合の結果を示す。
【
図3】本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物を適用した場合のCaco−2単層膜へ吸収後、分泌されたトリグリセリド(TG)濃度を示す図であり、難消化性デキストリンと共にアラニンを用いた場合の結果を示す。
【
図4】本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物を適用した場合のCaco−2単層膜へ吸収後、分泌されたトリグリセリド(TG)濃度を示す図であり、難消化性デキストリンと共にバリンを用いた場合の結果を示す。
【
図5】本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物を適用した場合のCaco−2単層膜へ吸収後、分泌されたトリグリセリド(TG)濃度を示す図であり、難消化性デキストリンと共にビタミンAを用いた場合の結果を示す。
【
図6】本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物を適用した場合のCaco−2単層膜へ吸収後、分泌されたトリグリセリド(TG)濃度を示す図であり、難消化性デキストリンと共にビタミンB1、ナイアシン、パントテン酸ナトリウムを用いた場合の結果を示す。
【
図7】本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物を適用した場合のCaco−2単層膜へ吸収後、分泌されたトリグリセリド(TG)濃度を示す図であり、難消化性デキストリンと共にビタミンEを用いた場合の結果を示す。
【
図8】本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物を適用した場合のCaco−2単層膜へ吸収後、分泌されたトリグリセリド(TG)濃度を示す図であり、難消化性デキストリンと共にセリン化合物(亜セレン酸ナトリウム)を用いた場合の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物は、難消化性デキストリンと、松樹皮抽出物、大麦若葉処理物、コラーゲン、ペクチン、タンニン、アラニン、バリン、ビタミンA、ビタミンB1、ナイアシン、パントテン酸ナトリウム、ビタミンE、及びセレン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分(以下、他成分ということがある)とを有効成分として含有することを特徴とする。
【0014】
[難消化性デキストリン]
本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物の有効成分となる難消化性デキストリンは、ヒトの消化酵素(アミラーゼ)では加水分解されにくい難消化性の多糖類であり、例えば、デンプンを加熱により加水分解した後、アミラーゼにより加水分解し、加水分解されにくい成分を精製して得ることができる。この難消化性デキストリンは、粉末、細粒、顆粒等の形態で市販されており、これら市販品を使用することができる。また、難消化性デキストリンは水溶性であるため、水溶液の形態のものを使用してもよい。
【0015】
[他成分]
(松樹皮抽出物)
松樹皮抽出物の原料となる松としては、例えば、フランス海岸松(Pinus Martima)、カラマツ、クロマツ、アカマツ等を挙げることができ、これらの中でも、プロアントシアニジンが豊富に含まれるフランス海岸松(Pinus Martima)が好ましい。抽出物は、適当な溶媒を用いて抽出することにより得ることができ、溶媒としては、例えば、水(熱水、温水)、エタノール、含水エタノールを用いることができる。抽出物には、プロアントシアニジンの他、オリゴメリックプロアントシアニジンが高濃度で含まれており、例えば、抽出物の乾燥質量に対してオリゴメリックプロアントシアニジンを20質量%以上含むものが好ましい。
【0016】
(大麦若葉処理物)
大麦若葉処理物の原料となる大麦としては、二条大麦、六条大麦等を用いることができる。大麦若葉処理物としては、大麦若葉の粉砕物、搾汁、抽出物等の処理物を用いることができる。粉砕物としては、粉末、顆粒等が挙げられる。絞汁や抽出物は、液状であってもよいが、ペースト状や乾燥粉末として用いることもできる。抽出物は、適当な溶媒を用いて抽出することにより得ることができ、溶媒としては、例えば、水(熱水、温水)、エタノール、含水エタノールを用いることができる。
【0017】
(コラーゲン)
コラーゲンとしては、動物由来のコラーゲンであっても、合成コラーゲンであってもよく、コラーゲンタンパク質の他、コラーゲンタンパク質を加水分解して得られるコラーゲンペプチドや、コラーゲン分子をプロテアーゼで処理し、テロペプチド部分を取り除いたアテロコラーゲンが含まれる。動物由来のコラーゲンとしては、特に魚類由来のコラーゲンが好ましい。コラーゲンの平均分子量(重量平均分子量)としては、特に制限されるものではないが、例えば、500〜100000であることが好ましく、1000〜50000であることがより好ましい。
【0018】
(ペクチン)
ペクチンとしては、植物由来のペクチンであっても、合成ペクチンであってもよい。植物由来のペクチンとしては、例えば、りんご、柑橘類等の果実や野菜などからの抽出物を挙げることができる。ペクチンは、エステル化度の高いHMペクチンと、エステル化度の低いLMペクチンに分類されるが、いずれのペクチンであってもよい。また、ペクチンとしては、ゲル化剤、増粘剤等として市販されているペクチンを用いることができる。
【0019】
(タンニン)
タンニンとしては、加水分解性タンニンであっても、縮合型タンニンであってもよく、例えば、カキの果実、クリの渋皮、五倍子、タマリンドの種皮、タラ末、没食子、ミモザの樹皮から得られた抽出物を挙げることができる。また、タンニン酸(C
76H
52O
46)を用いることができる。
【0020】
本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物は、血中中性脂肪上昇抑制に用いる血中中性脂肪上昇抑制剤であることが好ましい。かかる血中中性脂肪上昇抑制剤としては、難消化性デキストリン及び所定の他成分を含有し、血中中性脂肪上昇抑制に用いられる点において、製品として他の製品と区別することができるものであれば特に制限されるものではなく、例えば、本発明に係る製品の本体、包装、説明書、宣伝物のいずれかに血中中性脂肪上昇抑制作用の機能がある旨を表示したものが本発明の範囲に含まれる。例えば、医薬品(医薬部外品を含む)や、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品等の所定機関より効能の表示が認められた機能性食品などのいわゆる健康食品や、飼料等を挙げることができる。いわゆる健康食品においては、「中性脂肪の上昇を抑える」、「中性脂肪が気になる方に」、「脂肪の吸収を抑える」、「中性脂肪が高めの方に」等を表示したものを例示することができる。これらの健康食品は、食事と別に摂取してもよいが、食事の際に摂取することが好ましく、例えば、食事前1時間から食事後1時間の間に摂取することが好ましく、食事前0.5時間から食事後0.5時間の間に摂取することがより好ましく、食事前0.5時間から食事開始時まで或いは食事中に摂取することがさらに好ましい。
【0021】
本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物の形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤、液剤、粒状剤、棒状剤、板状剤、ブロック状剤、固形状剤、丸状剤、ペースト状剤、クリーム状剤、カプレット状剤、ゲル状剤、チュアブル状剤、スティック状剤等を挙げることができる。これらの中でも、錠剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤、液剤の形態が特に好ましい。具体的には、サプリメントや、ペットボトル、缶、瓶等に充填された容器詰飲料や、水(湯)、牛乳、果汁、青汁等に溶解して飲むためのインスタント粉末飲料、インスタント顆粒飲料を例示することができる。これらは食事の際などに手軽に飲用しやすく、また嗜好性を高めることができるという点で好ましい。
【0022】
本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物における難消化性デキストリン及び他成分(有効成分)の含有量としては、その効果の奏する範囲で適宜含有させればよい。
【0023】
一般的には、本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物が医薬品やサプリメント(錠剤,カプセル剤)の場合には、有効成分が乾燥質量換算で全体の0.01〜100質量%含まれていることが好ましく、0.1〜85質量%含まれていることがより好ましく、0.5〜70質量%含まれていることがさらに好ましい。
【0024】
本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物が容器詰飲料(液剤)である場合には、有効成分が乾燥質量換算で全体の0.1〜10質量%含まれていることが好ましく、0.3〜6質量%含まれていることがより好ましく、0.5〜4質量%含まれていることがさらに好ましい。
【0025】
また、本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物がインスタント粉末飲料(粉末剤)、インスタント顆粒飲料(顆粒剤)である場合には、有効成分が乾燥質量換算で全体の10〜100質量%含まれていることが好ましく、50〜100質量%含まれていることがより好ましく、80〜100質量%含まれていることがさらに好ましい。
【0026】
本発明の効果を特に有効に発揮させるためには、有効成分が乾燥質量換算で本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物全体(水分を除く)の80質量%以上含まれていることが好ましく、90質量%以上含まれていることがより好ましく、95質量%以上含まれていることがさらに好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
【0027】
本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物の摂取量としては特に制限はないが、本発明の効果をより顕著に発揮させる観点から、1日当たりの有効成分の摂取量が、500mg/日以上となるように摂取することが好ましく、1g/日以上となるように摂取することがより好ましく、2g/日以上となるように摂取することがさらに好ましく、4g以上/日以上となるように摂取することが特に好ましい。
【0028】
本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物は、1日の摂取量が前記摂取量となるように、1つの容器に、又は例えば2〜3の複数の容器に分けて、1日分として収容することができる。
【0029】
また、本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物は、食事と別に摂取してもよいが、食後の一過性の血中中性脂肪の上昇を特に有効に抑制することができることから、食事の際に摂取することが好ましく、例えば、食事前1時間から食事後1時間の間に摂取することが好ましく、食事前0.5時間から食事後0.5時間の間に摂取することがより好ましく、食事前0.5時間から食事開始時まで或いは食事中に摂取することがさらに好ましい。
【0030】
難消化性デキストリン及び他成分の配合質量比としては、乾燥質量換算で、0.5:1〜70:1の範囲であることが好ましく、0.75:1〜60:1の範囲であることがより好ましく、1:1〜60:1の範囲であることがさらに好ましく、1:1〜50:1の範囲であることが特に好ましい。難消化性デキストリン及び他成分の配合比が、上記範囲であることにより、本発明の効果をより有効に発揮することができる。
【0031】
本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物は、必要に応じて、経口用として許容される有効成分以外の成分を添加して、公知の製剤方法によって製造することができる。
【0032】
また、本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物としては、有効成分を含有する血中中性脂肪上昇抑制組成物の他、食品に対して有効成分を添加して得た血中中性脂肪上昇抑制組成物(血中中性脂肪上昇抑制食品)を挙げることができ、例えば、通常の食品(天然の食品を含む)に比して本発明の有効成分含有量を増加させた食品や、本発明の有効成分を通常含まない食品に対して有効成分を添加した食品を挙げることができる。また、本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物としては、本発明の効果がより有効に発揮される点から、脂肪含有量が10質量%以上、好ましくは20質量%以上の高脂肪食品に対して有効成分を添加して得た血中中性脂肪上昇抑制高脂肪食品が好ましい。有効成分の添加は、それぞれの成分を別々に添加してもよいし、同時に添加してもよく、また、有効成分以外の他の成分と共に添加してもよい。
【0033】
本発明の血中中性脂肪上昇抑制食品としては、例えば、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料、スムージー、青汁等の飲料;アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、中華麺、即席麺等の麺類;飴、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子、パン等の菓子類;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳、ヨーグルト等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及びその加工食品;ソース、醤油等の調味料;カレー、シチュー、親子丼、お粥、雑炊、中華丼、かつ丼、天丼、牛丼、ハヤシライス、オムライス、おでん、マーボドーフ、餃子、シューマイ、ハンバーグ、ミートボール、各種ソース、各種スープ等のレトルトパウチ食品などを挙げることができる。
【0034】
本発明の血中中性脂肪上昇抑制方法としては、上記説明した本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物を摂取させることを特徴とするが、医療行為は含まれない。本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物は、食事と別に摂取させてもよいが、食後の一過性の血中中性脂肪の上昇を特に有効に抑制することができることから、食事の際に摂取させることが好ましく、例えば、食事前1時間から食事後1時間の間に摂取させることが好ましく、食事前0.5時間から食事後0.5時間の間に摂取させることがより好ましく、食事前0.5時間から食事開始時まで或いは食事中に摂取させることがさらに好ましい。本発明の方法としては、例えば、レストラン等の飲食店において、高脂肪食品と共に本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物を提供することにより、血中中性脂肪の上昇抑制を図る方法を挙げることができる。
【実施例】
【0035】
以下、本発明を実施例に基づき説明する。
[実施例1]
ヒト結腸癌由来細胞Caco−2単層膜吸収分泌試験により、中性脂肪吸収抑制(血中中性脂肪上昇抑制)の評価を行った。Caco−2細胞は、培養により腸管上皮様に分化することが知られており、Caco−2単層膜に対する物質の透過量を測定することにより、腸管吸収性を評価することができる。
【0036】
1.サンプルの調製
0.2mM リゾフォスファチジルコリン、0.1mM オレイン酸、0.1mM 2−monooleoylglycerol、及び2mM sodium Taurodeoxycholateとなるように調整し、ソニケーションを行い、300−500nmのミセルを作製した。
【0037】
DMEMに対して、上記調製したミセル、被験物質(難消化性デキストリン単独、又は難消化性デキストリン+表1に示す他成分)を加え、目的の最終濃度となるよう調整した。
【0038】
2.Caco−2単層膜吸収分泌試験
Caco−2単層膜のインサートウェルへサンプルを100μL加え、37℃、5%CO
2インキュベーターにて保持した。24時間経過後、基底膜側の溶液600μLを回収し、CHCl
3:MeOH=2:1を200μL加え、ボルテックス後に遠心分離を行った。下層(有機層)を回収し、再び、CHCl
3:MeOH=2:1を200μL加え、ボルテックス後に遠心分離を行った。下層(有機層)を回収し、該有機層を乾固した。20μL 2−プロパノールを加え、トリグリセリド(TG)の測定を行った。TG測定は、Wakoのキット(トリグリセライド E−テストワコー)を用いた。
【0039】
その結果を表1、及び
図1〜
図8に示す。図中の各グラフは、コントロール(難デキ)については、「−」は、無添加を示し、「+」は、200μg/mL難消化性デキストリンの単独添加を示す。また、他成分が表示されたものについては、「−+」が、他成分の単独添加を示し、「++」が、200μg/mL難消化性デキストリン+他成分添加を示す。
【0040】
【表1】
【0041】
難消化性デキストリンについては、市販の難消化性デキストリン粉末を用いた。
大麦若葉については、乾燥粉砕末を用いた。
松樹皮については、フランス海岸松の樹皮の熱水抽出物(乾燥粉末)を用いた。
甘藷若葉については、乾燥粉砕末を用いた。
【0042】
表1、及び
図1〜
図8に示すように、難消化性デキストリンと、本発明の特定の他成分を組み合わせることにより、Caco−2単層膜を通過する脂肪量が相乗的に低下した。したがって、本発明の血中中性脂肪上昇抑制組成物によれば、血中の中性脂肪の上昇を有効に抑制することができることがわかる。
【0043】
[実施例2](錠剤の製造)
下記に示す割合で各成分を混合し、打錠機によって打錠を行った。
【0044】
配合成分 組成(mg)
難消化性デキストリン 135
大麦若葉末 150
賦形剤 120
ビタミンB1 15
無水クエン酸 15
アラニン 10
バリン 10
【0045】
本錠剤を例えば1日当たり数粒摂取することにより、血中中性脂肪上昇抑制効果を得られることが期待される。
【0046】
[実施例3](カプセル剤の製造)
下記に示す割合で各成分を混合し、常法に従い顆粒剤とし、その顆粒剤250mgをカプセルに充填しカプセル剤を調製した。
配合成分 重量部
難消化性デキストリン 15
松樹皮抽出物 1
コラーゲン 1
ビタミンE 0.1
賦形剤 5
【0047】
本カプセルを例えば1日当たり数粒摂取することにより、血中中性脂肪上昇抑制効果を得られることが期待される。
【0048】
[実施例4](顆粒剤の製造)
下記に示す割合で各成分を混合し、常法に従い顆粒剤とし、その顆粒剤800mgをアルミスティックに包装した。
配合成分 重量部
難消化性デキストリン 15
大麦若葉 1
賦形剤 5
無水クエン酸 0.1
タンニン酸 0.01
【0049】
本顆粒剤を例えば1日当たり数袋摂取することにより、血中中性脂肪上昇抑制効果を得られることが期待される。
【0050】
[実施例5](液剤の製造)
松樹皮抽出物1重量部、大麦若葉末5重量部、15重量部の難消化性デキストリン加水分解コラーゲン3重量部、ビタミンC適量、水200mlを容器に充填して密封し、液剤を製造した。