【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、シリコン基板に、かなり厚めの窒化膜、例えば200nm以上、が形成されている場合、上述した分析方法であっても、高精度の分析を行えない場合が生じた。これは、シリコンウェーハ上に成膜された窒化膜は、理想的なSi
3N
4でないことからフッ化水素酸で気相分解後の白色塩も理想的なSi(NH
4)
2F
6の形とはならなく、Si(NH
4)
xF
yの形となっていることによる。理想的な窒化膜の場合、その化学形態はSi
3N
4であり、フッ化水素酸のエッチングガスで気相分解した際に生じる化合物も、Si(NH
4)
2F
6となり、これを加熱することにより次のような反応を生じ、SiをSiF
4の気体としてシリコン基板表面から減少することができる。
Si(NH
4)
2F
6 → SiF
4 + 2NH
4F
ところが、実際に生成される化合物はSi(NH
4)xFyであり、200nm以上の膜厚の窒化膜が成膜されている場合、フッ化水素酸が過剰な状態で加熱した後でも分析液中のSi濃度が1000ppm以上となり、高精度の分析ができなかった。
【0006】
より具体的には、先行技術の特許文献3の分析方法によると、膜厚100nmの窒化膜が成膜された12インチシリコン基板に、高濃度回収液を用いて乾燥させることで、1mLの分析液中のSi濃度を70ppm程度まで低減することができたが、膜厚200nmの窒化膜の場合では、1,000ppm以上のSiが残ってしまった。この除去されるSi量は用いる高濃度回収液のフッ化水素酸量により異なり、フッ化水素酸量が少ないと、1,000ppm〜10,000ppmのSiが1mLの分析液中に残る現象が生じた。
【0007】
このような事情のもと、本発明は、膜厚200nm以上の窒化膜が成膜されたシリコン基板であっても、窒化膜に含まれる微量金属等の不純物を、ICP−MSによる高精度な分析が可能となるシリコン基板の分析方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第一の本発明は、分析対象のシリコン基板を格納した格納カセットを設置するロードポートと、ロードポートに格納されたシリコン基板の取り出し、搬送、設置が可能な基板搬送ロボットと、シリコン基板の位置調整をするアライナーと、シリコン基板を加熱乾燥させる乾燥室と、エッチングガスによりシリコン基板をエッチングするための気相分解チャンバーと、シリコン基板を載置する分析ステージと、分析ステージに載置されたシリコン基板表面を分析液で掃引し、分析対象物を移行させた分析液を回収する基板分析用ノズルと、を有する分析スキャンポートと、基板分析用ノズルにより回収された分析液が投入される分析容器を有する分析液採取手段と、分析容器に投入した分析液を吸引するネブライザーと、ネブライザーから供給される分析液を誘導結合プラズマ分析する分析手段と、を備えるシリコン基板用分析装置を用いたシリコン基板の分析方法において、シリコン基板には窒化膜が成膜されており、基板搬送ロボットによりロードポートから取り出された当該シリコン基板を気相分解チャンバーに搬送、設置して、気相分解チャンバーにてエッチングガスによりシリコン基板の気相分解処理を行い、気相分解処理されたシリコン基板を分析スキャンポートの分析ステージに搬送、載置して、基板分析用ノズルにより、1%〜10%質量濃度のフッ化水素酸と1%〜30%質量濃度の過酸化水素水との混合液である回収液で、当該シリコン基板表面を掃引して回収し、回収された回収液をシリコン基板表面に吐出した後、回収液が吐出されたシリコン基板を乾燥室に搬送、設置して、加熱乾燥し、加熱乾燥されたシリコン基板を分析スキャンポートの分析ステージに搬送、載置して、基板分析用ノズルにより、当該シリコン基板表面に、強酸溶液又は強アルカリ溶液を吐出し、強酸溶液又は強アルカリ溶液が吐出されたシリコン基板を乾燥室に搬送、設置して、加熱乾燥し、加熱乾燥したシリコン基板を、分析スキャンポートの分析ステージに搬送、載置して、基板分析用ノズルにより当該シリコン基板表面を分析液で掃引し、分析対象物を移行させた分析液を誘導結合プラズマ分析することを特徴とする。
【0009】
まず、第一の本発明に係るシリコン基板の分析方法について説明する。膜厚の厚い窒化膜が成膜されたシリコン基板の分析を行う場合、基板搬送ロボットによりロードポートから取り出されたシリコン基板は、まず、気相分解チャンバーに搬送されて、チャンバー内に設置される。そしてフッ化水素酸の蒸気を含むエッチングガスをシリコン基板に接触させて気相分解処理を行う。この気相分解処理を行ったシリコン基板は、基板搬送ロボットにより分析スキャンポートの分析ステージに搬送、載置される。この際、分析スキャンポートの基板分析用ノズルには、1%〜10%質量濃度のフッ化水素酸と1%〜30%質量濃度の過酸化水素水との混合液である回収液が1mL投入されており、この回収液をノズル先端に保持した基板分析用ノズルによりシリコン基板表面を掃引して、Si(NH
4)
xF
yのフッ化アンモニウム系の白色塩を溶解する。そして、回収した回収液には、気相分解処理を行ったシリコン基板表面に残渣として存在していた金属等の不純物も取り込まれている。
【0010】
続いて、基板分析用ノズルに回収した回収液は、シリコン基板表面に吐出して戻され、シリコン基板表面の特定の場所に回収液を載せる。回収液が載せられたシリコン基板は、基板搬送用ロボットにより、乾燥室に搬送設置されると、100℃程度の加熱乾燥をすることにより、回収液に含まれる、Si(NH
4)
xF
yが分解されてある程度のSiはSiF
4ガスとして取り除かれるが、基板表面にはNH
4FとSi(NH
4)
xF
yの白色塩が残渣として析出される。
【0011】
そして、加熱乾燥されたシリコン基板を分析スキャンポートの分析ステージに搬送、載置して、基板分析用ノズルにより、強酸溶液又は強アルカリ溶液を吐出する。この強酸溶液、強アルカリ溶液を吐出することにより、窒化膜における白色塩のSi(NH
4)
xF
yの(NH
4)
xを強酸或いは強アルカリと反応させることにより、強酸ではより安定性の良い化合物NH
4NO
3等に変化し、また、強アルカリでは、NH
3に変化し、Si(NH
4)
xF
yのSiとFがSiF
4を生成しやすくさせる。その後、強酸溶液又は強アルカリ溶液が吐出されたシリコン基板を乾燥室に搬送、設置して、加熱乾燥することにより、SiF
4を気体にして蒸発させる。この工程により、シリコン基板表面のSi成分が大幅に低減される。
【0012】
乾燥室にて加熱乾燥されたシリコン基板は、基板搬送用ロボットにより、再び、分析ステージに搬送、載置される。この時、基板分析用ノズルには1mLの分析液が投入されており、そして、分析液でシリコン基板表面を掃引して、分析液中に不純物を取り込む。基板用ノズルにより回収した分析液は、分析液採取手段にある分析容器に投入され、ネブライザーに到達する。その後、ネブライザーの分析液をICP−MSにて分析する。この分析液には、200nm以上の膜厚の窒化膜が成膜された12インチシリコン基板であっても、分析液中のSi濃度が低い状態(10ppm程度)となる。よって、本発明に係るシリコン基板の分析方法によれば、200nm以上の膜厚の厚い窒化膜が成膜されたシリコン基板であっても、窒化膜中に含まれた微量金属等の不純物を、ICP−MSにより高精度に分析可能となる。
【0013】
本発明に係るシリコン基板の分析方法の強酸溶液、強アルカリ溶液には特に制限はないが、強酸はフッ化水素酸、硫酸、塩酸、硝酸のいずれか1種以上であることが好ましく、強アルカリは水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムが好ましい。強酸と強アルカリは、1種類の溶液で使用してもよく、複数の強酸の混合溶液、複数の強アルカリの混合溶液で使用してもよい。強酸溶液、強アルカリ溶液の濃度は、できるだけ希釈しない方が乾燥時間を低減することができる。本発明における回収液及び分析液の濃度は、フッ化水素酸が1%〜10%質量濃度、過酸化水素水が1%〜30%質量濃度であることが好ましい。
【0014】
上記した本発明に係るシリコン基板の分析方法によれば、200nm以上の膜厚の厚い窒化膜が成膜された12インチシリコン基板であっても、Si濃度の影響を抑制し、ICP−MSによる高精度な分析が可能となるが、強酸として硝酸を用いた場合、シリコン基板表面がエッチングされる現象が生じることがあった。そのため、このシリコン基板のエッチングを防止すべく、第二の本発明として、次のようなシリコン基板の分析方法を見出した。
【0015】
第二の本発明は、分析対象のシリコン基板を格納した格納カセットを設置するロードポートと、ロードポートに格納されたシリコン基板の取り出し、搬送、設置が可能な基板搬送ロボットと、シリコン基板の位置調整をするアライナーと、シリコン基板を加熱乾燥させる乾燥室と、エッチングガスによりシリコン基板をエッチングするための気相分解チャンバーと、シリコン基板を載置する分析ステージと、分析ステージに載置されたシリコン基板表面を分析液で掃引し、分析対象物を移行させた分析液を回収する基板分析用ノズルと、を有する分析スキャンポートと、基板分析用ノズルにより回収された分析液が投入される分析容器を有する分析液採取手段と、分析容器に投入した分析液を吸引するネブライザーと、ネブライザーから供給される分析液を誘導結合プラズマ分析する分析手段と、を備えるシリコン基板用分析装置を用いたシリコン基板の分析方法において、シリコン基板には窒化膜が成膜されており、基板搬送ロボットによりロードポートから取り出された当該シリコン基板を気相分解チャンバーに搬送、設置して、気相分解チャンバーにてエッチングガスによりシリコン基板の気相分解処理を行い、気相分解処理されたシリコン基板を分析スキャンポートの分析ステージに搬送、載置して、基板分析用ノズルにより、1%〜10%質量濃度のフッ化水素酸と1%〜30%質量濃度の過酸化水素との混合液である回収液で、当該シリコン基板表面を掃引して回収し、回収された回収液をシリコン基板表面に吐出した後、回収液が吐出されたシリコン基板を乾燥室に搬送、設置して、加熱乾燥し、加熱乾燥されたシリコン基板を分析スキャンポートの分析ステージに搬送、載置して、基板分析用ノズルにより、当該シリコン基板表面に、硝酸以外の酸による強酸溶液又は強アルカリ溶液を吐出し、硝酸以外の酸による強酸溶液又は強アルカリ溶液が吐出されたシリコン基板を乾燥室に搬送、設置して、加熱乾燥し、続いて、再度、加熱乾燥されたシリコン基板を分析スキャンポートの分析ステージに搬送、載置して、基板分析用ノズルにより、当該シリコン基板表面に、強酸溶液又は強アルカリ溶液を吐出し、強酸溶液又は強アルカリ溶液が吐出されたシリコン基板を乾燥室に搬送、設置して、加熱乾燥し、加熱乾燥したシリコン基板を、分析スキャンポートの分析ステージに搬送、載置して、基板分析用ノズルにより当該シリコン基板表面を分析液で掃引し、分析対象物を移行させた分析液を誘導結合プラズマ分析するものとした。
【0016】
第二の本発明では、第一の本発明における回収液による処理後、二回の強酸溶液又は強アルカリ溶液による処理を行うもので、まず、回収液による処理後のシリコン基板表面に、硝酸以外の酸による強酸溶液又は強アルカリ溶液を吐出して、加熱乾燥を行い、続いて、再度、強酸溶液(強酸溶液を構成する酸として硝酸も含まれる)又は強アルカリ溶液を吐出して加熱乾燥して、その後、分析液による掃引を行うものである。
【0017】
回収液による処理後、硝酸による強酸溶液をシリコン基板表面に吐出すると、シリコン基板表面に残存するフッ化水素と硝酸が混ざることによりに、次のような反応を生じてシリコン基板をエッチングするものと考えられる。
6HF+4HNO
3+Si → H
2SiF
6+4NO
2+4H
2O
そこで、第二の本発明では、回収液による処理後、1度目の強酸溶液の処理として、硝酸以外の酸による強酸溶液又は強アルカリ溶液を吐出して、加熱乾燥を行うことで、ある程度のSi成分をシリコン基板表面から除去する。その後、2度目の処理として、シリコン基板表面に強酸溶液又は強アルカリ溶液を再度吐出して、加熱乾燥をすることで、シリコン基板表面のSi成分を大幅に低減するようにした。この第二の本発明のシリコン基板の分析方法によれば、シリコン基板表面のSi成分が大幅に低減されるものの、シリコン基板表面のエッチングを抑制できる。
【0018】
この第二の本発明における、1度目の強酸溶液を構成する硝酸以外の酸としては、フッ化水素酸、硫酸、塩酸のいずれか1種以上を、強アルカリ溶液としては、水酸化カリウムおよび/または水酸化ナトリウムを用いることができる。そして、2度目の強酸溶液を構成する酸としては、フッ化水素酸、硫酸、塩酸、硝酸のいずれか1種以上を、強アルカリ溶液としては、水酸化カリウムおよび/または水酸化ナトリウムのいずれか1種以上を用いることができる。
【0019】
第二の本発明の別手法として、本発明者らはさらに次のようなシリコン基板の分析方法(第三の本発明)を見出した。第三の本発明は、分析対象のシリコン基板を格納した格納カセットを設置するロードポートと、ロードポートに格納されたシリコン基板の取り出し、搬送、設置が可能な基板搬送ロボットと、シリコン基板の位置調整をするアライナーと、シリコン基板を加熱乾燥させる乾燥室と、エッチングガスによりシリコン基板をエッチングするための気相分解チャンバーと、シリコン基板を載置する分析ステージと、分析ステージに載置されたシリコン基板表面を分析液で掃引し、分析対象物を移行させた分析液を回収する基板分析用ノズルと、を有する分析スキャンポートと、基板分析用ノズルにより回収された分析液が投入される分析容器を有する分析液採取手段と、分析容器に投入した分析液を吸引するネブライザーと、ネブライザーから供給される分析液を誘導結合プラズマ分析する分析手段と、を備えるシリコン基板用分析装置を用いたシリコン基板の分析方法において、シリコン基板には窒化膜が成膜されており、基板搬送ロボットによりロードポートから取り出された当該シリコン基板を気相分解チャンバーに搬送、設置して、気相分解チャンバーにてエッチングガスによりシリコン基板の気相分解処理を行い、気相分解処理されたシリコン基板を分析スキャンポートの分析ステージに搬送、載置して、基板分析用ノズルにより、当該シリコン基板表面に、強酸溶液又は強アルカリ溶液を吐出し、強酸溶液又は強アルカリ溶液が吐出されたシリコン基板を乾燥室に搬送、設置して、加熱乾燥する第一溶液処理を行い、第一溶液処理により加熱乾燥されたシリコン基板を分析スキャンポートの分析ステージに搬送、載置して、基板分析用ノズルにより、当該シリコン基板表面に、第一溶液処理と異なる強酸溶液又は強アルカリ溶液を吐出し、第一溶液処理と異なる強酸溶液又は強アルカリ溶液が吐出されたシリコン基板を乾燥室に搬送、設置して、加熱乾燥する第二溶液処理を行い、第二溶液処理による加熱乾燥したシリコン基板を、分析スキャンポートの分析ステージに搬送、載置して、基板分析用ノズルにより当該シリコン基板表面を分析液で掃引し、分析対象物を移行させた分析液を誘導結合プラズマ分析することを特徴とする。
【0020】
ここで、第三の本発明に係るシリコン基板の分析方法について説明する。ここでは、第二の本発明に係るシリコン基板の分析方法と異なる点についてのみ解説する。
【0021】
第三の本発明に係るシリコン基板の分析方法では、気相分解処理後にフッ化水素酸と過酸化水素水の回収液による処理を行わず、2段階の溶液処理を行うものである。つまり、第三の本発明においては、気相分解処理後のシリコン基板表面に、強酸溶液又は強アルカリ溶液を吐出し、強酸溶液又は強アルカリ溶液が吐出されたシリコン基板を乾燥室に搬送、設置して、加熱乾燥する第一溶液処理を行う。続いて、第一溶液処理を行ったシリコン基板表面に、第一溶液処理と異なる強酸溶液又は強アルカリ溶液を吐出し、第一溶液処理と異なる強酸溶液又は強アルカリ溶液が吐出されたシリコン基板を乾燥室に搬送、設置して、加熱乾燥する第二溶液処理を行う。その後、シリコン基板表面を分析液で掃引し、分析対象物を移行させた分析液を誘導結合プラズマ分析するものである。
【0022】
この第三の本発明について、第一溶液処理の強酸として塩酸、第二溶液処理の強酸として硝酸を用いた場合を例にして具体的に説明する。気相分解処理後、第一溶液処理に塩酸溶液を用いると、Si成分の一部はSi(NH
4)
xCl
yの形態になるため、その後の加熱乾燥によりある程度のSi成分が蒸発される。塩酸濃度が高いほどSi成分の除去能力は高くなる。シリコン基板がエッチングされる要因は、フッ素(F)イオンと酸化剤が混合することで生じる。一方、塩酸は還元剤であり、フッ素(F)イオンを塩素(Cl)イオンに置き換えることによりシリコン基板のエッチングを抑制することができる。その後、第二溶液処理に硝酸溶液を用いると、Si(NH
4)
xF
yと先の塩酸溶液により生成したSi(NH
4)
xCl
yの混合した塩の(NH
4)
xCl
yと(NH
4)
xF
y部が硝酸により(NH
4)
xNO
3に変換されて、SiF
4およびSiCl
4を生成しやすくさせる。その後、硝酸溶液が吐出されたシリコン基板を乾燥室に搬送、設置して、加熱乾燥することにより、SiF
4およびSiCl
4を気体にして蒸発させる。先の塩酸溶液による工程とこの硝酸溶液による工程により、シリコン基板表面のSi成分が大幅に低減される。さらに、この第三の本発明に係るシリコン基板の分析方法では、シリコン基板表面のエッチングも抑制できる。この場合、硝酸濃度は、高濃度の方がSiの除去効率は高い。
【0023】
第一乃至第三の本発明における強酸溶液又は強アルカリ溶液の濃度は次のようにすることが好ましい。ここで示す濃度は、各薬品を単独で使用する場合の質量濃度である。強酸として塩酸の場合は18%〜36%であり、硝酸の場合は34%〜68%、フッ化水素酸の場合は1%〜38%、硫酸の場合は1%〜10%であり、強アルカリとして水酸化カリウムの場合は1%〜50%、水酸化ナトリウムの場合は1%〜30%である。尚、複数混合して使用する場合は適宜調整を行って溶液を作ることができる。
【0024】
本発明に係るシリコン基板の分析方法においては、加熱乾燥する際の加熱温度を100℃〜130℃にすることが好ましい。130℃を超える温度になると、蒸発の際に、金属などの不純物も一緒に蒸発する傾向となる。100℃未満であると、加熱乾燥に時間がかかる傾向となり、シリコン基板上にある液体成分が確実に蒸発しなくなる。