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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-185240(P2019-185240A)
(43)【公開日】2019年10月24日
(54)【発明の名称】データ収集装置および方法
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20190927BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20190927BHJP
【FI】
   G05B23/02 302R
   H04M11/00 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-72903(P2018-72903)
(22)【出願日】2018年4月5日
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】小間 香保里
(72)【発明者】
【氏名】小倉 徹
(72)【発明者】
【氏名】三ツ橋 彰彦
(72)【発明者】
【氏名】永瀬 孝紀
(72)【発明者】
【氏名】岩本 真司
【テーマコード(参考)】
3C223
5K201
【Fターム(参考)】
3C223BA03
3C223BB13
3C223CC02
3C223DD03
3C223EA07
3C223EB04
3C223FF05
3C223FF27
3C223FF48
3C223GG01
3C223HH02
5K201BA02
5K201CC01
5K201CC02
5K201CC04
5K201CC08
5K201ED08
5K201FB03
(57)【要約】
【課題】データ欠損期間と通信異常発生期間との差を小さくする。
【解決手段】通信異常予測部16Bが、気象情報に基づいて各施設20との間で通信異常が発生する可能性を予測し、収集周期調整部16Cが、通信異常予測部16Bで得られた予測結果に基づいて、施設20のそれぞれに関する収集周期を調整し、データ収集部16Dが、収集周期調整部16Cにより調整された収集周期に基づいて、各施設20から通信ネットワークNWを介してデータを収集する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークを介して接続された複数の施設とデータ通信を行うことにより、これら施設からデータを収集するデータ収集装置であって、
前記複数の施設が存在するそれぞれの所在エリアに関する気象情報を取得する気象情報取得部と、
前記気象情報に基づいて前記複数の施設との間で通信異常が発生する可能性を予測する通信異常予測部と、
前記通信異常予測部で得られた予測結果に基づいて、前記複数の施設のそれぞれに関する収集周期を調整する収集周期調整部と、
前記収集周期調整部により調整された収集周期に基づいて、前記複数の施設から前記通信ネットワークを介してデータを収集するデータ収集部と
を備えることを特徴とするデータ収集装置。
【請求項2】
請求項1に記載のデータ収集装置において、
前記収集周期調整部は、前記予測結果が通信異常発生の可能性ありを示す場合、前記収集周期を通信異常発生の可能性のない正常通信時より短い周期に短縮することを特徴とするデータ収集装置。
【請求項3】
請求項2に記載のデータ収集装置において、
前記収集周期調整部は、前記収集周期を短縮する場合、収集対象となるデータの重要度が高いほど大幅に短縮することを特徴とするデータ収集装置。
【請求項4】
請求項2に記載のデータ収集装置において、
前記収集周期調整部は、前記収集周期を短縮する場合、収集対象となる施設の優先度が高いほど大幅に短縮することを特徴とするデータ収集装置。
【請求項5】
請求項2〜請求項4のいずれかに記載のデータ収集装置において、
前記収集周期調整部は、前記収集周期を短縮した場合、短縮から一定時間経過した時点で前記収集周期の短縮を解除することを特徴とするデータ収集装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれかに記載のデータ収集装置において、
前記通信異常予測部は、前記気象情報に含まれる、前記所在エリアに発表されている気象警報および気象注意報に基づいて、前記所在エリアに存在する施設との間で通信異常が発生する可能性を予測することを特徴とするデータ収集装置。
【請求項7】
請求項6に記載のデータ収集装置において、
前記通信異常予測部は、前記気象警報および気象注意報に対して予め設定されている重みに基づいて、前記所在エリアに存在する施設との間で通信異常が発生する可能性を予測することを特徴とするデータ収集装置。
【請求項8】
通信ネットワークを介して接続された複数の施設とデータ通信を行うことにより、これら施設からデータを収集するデータ収集装置で用いられるデータ収集方法であって、
気象情報取得部が、前記複数の施設が存在するそれぞれの所在エリアに関する気象情報を取得する気象情報取得ステップと、
通信異常予測部が、前記気象情報に基づいて前記複数の施設との間で通信異常が発生する可能性を予測する通信異常予測ステップと、
収集周期調整部が、前記通信異常予測ステップで得られた予測結果に基づいて、前記複数の施設のそれぞれに関する収集周期を調整する収集周期調整ステップと、
データ収集部が、前記収集周期調整ステップにより調整された収集周期に基づいて、前記複数の施設から前記通信ネットワークを介してデータを収集するデータ収集ステップと
を備えることを特徴とするデータ収集方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、点在する複数の施設から通信ネットワークを介して各種データを収集するためのデータ収集技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、点在する複数の施設から各種データを収集する技術として、通信ネットワークを介して各施設とデータ通信を行うことにより、データを逐次収集するデータ収集システムが提案されている(例えば、特許文献1など参照)。これにより、施設に設けられている照明・空調・防災設備などの各設備の動作や周囲の環境を示すデータを収集し、得られた時系列データに基づいて異常有無を監視し、さらにはこれら設備にデータを送信して設備を遠隔制御することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−205278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来技術では、台風や大雪などの天災が原因となって、通信ネットワークに障害が発生し、データ収集システムと施設との間で通信異常となった場合、収集している時系列データが欠損してしまう。この際、一定の収集周期でデータを収集する場合、データ欠損期間の長さは収集周期の整数倍となるため、実際に通信異常が発生した通信異常発生期間よりも長い期間にわたり、時系列データが欠損してしまうという問題点があった。
【0005】
例えば、基準収集タイミングが毎時10分と40分であり、収集周期は30分であるものとする。このため、データ通信が正常である場合には、30分に1回の割合でデータが取集され、例えば時刻「9:10」の後は時刻「9:40」,「10:10」,「10:40」、「11:10」,「11:40」に収集されることになる。
ここで、時刻「9:28」から時刻「10:49」までの1時間21分にわたり、データ通信が異常となった場合、「9:10」にデータ収集が成功した後、時刻「9:40」,「10:10」,「10:40」におけるデータ収集が失敗となり、時刻「11:10」以降においてデータ収集が成功することになる。したがって、データ欠損期間の長さは時刻「9:10」から「11:10」までの2時間となり、通信異常発生期間である1時間21分を大きく上回ることになる。
【0006】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、データ欠損期間と通信異常発生期間との差を小さくすることができるデータ収集技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的を達成するために、本発明にかかるデータ収集装置は、通信ネットワークを介して接続された複数の施設とデータ通信を行うことにより、これら施設からデータを収集するデータ収集装置であって、前記複数の施設が存在するそれぞれの所在エリアに関する気象情報を取得する気象情報取得部と、前記気象情報に基づいて前記複数の施設との間で通信異常が発生する可能性を予測する通信異常予測部と、前記通信異常予測部で得られた予測結果に基づいて、前記複数の施設のそれぞれに関する収集周期を調整する収集周期調整部と、前記収集周期調整部により調整された収集周期に基づいて、前記複数の施設から前記通信ネットワークを介してデータを収集するデータ収集部とを備えている。
【0008】
また、本発明にかかる上記データ収集装置の一構成例は、前記収集周期調整部が、前記予測結果が通信異常発生の可能性ありを示す場合、前記収集周期を通信異常発生の可能性のない正常通信時より短い周期に短縮するようにしたものである。
【0009】
また、本発明にかかる上記データ収集装置の一構成例は、前記収集周期調整部が、前記収集周期を短縮する場合、収集対象となるデータの重要度が高いほど大幅に短縮するようにしたものである。
【0010】
また、本発明にかかる上記データ収集装置の一構成例は、前記収集周期調整部が、前記収集周期を短縮する場合、収集対象となる施設の優先度が高いほど大幅に短縮するようにしたものである。
【0011】
また、本発明にかかる上記データ収集装置の一構成例は、前記収集周期調整部が、前記収集周期を短縮した場合、短縮から一定時間経過した時点で前記収集周期の短縮を解除するようにしたものである。
【0012】
また、本発明にかかる上記データ収集装置の一構成例は、前記通信異常予測部が、前記気象情報に含まれる、前記所在エリアに発表されている気象警報および気象注意報に基づいて、前記所在エリアに存在する施設との間で通信異常が発生する可能性を予測するようにしたものである。
【0013】
また、本発明にかかる上記データ収集装置の一構成例は、前記通信異常予測部が、前記気象警報および気象注意報に対して予め設定されている重みに基づいて、前記所在エリアに存在する施設との間で通信異常が発生する可能性を予測するようにしたものである。
【0014】
また、本発明にかかるデータ収集方法は、通信ネットワークを介して接続された複数の施設とデータ通信を行うことにより、これら施設からデータを収集するデータ収集装置で用いられるデータ収集方法であって、気象情報取得部が、前記複数の施設が存在するそれぞれの所在エリアに関する気象情報を取得する気象情報取得ステップと、通信異常予測部が、前記気象情報に基づいて前記複数の施設との間で通信異常が発生する可能性を予測する通信異常予測ステップと、収集周期調整部が、前記通信異常予測ステップで得られた予測結果に基づいて、前記複数の施設のそれぞれに関する収集周期を調整する収集周期調整ステップと、データ収集部が、前記収集周期調整ステップにより調整された収集周期に基づいて、前記複数の施設から前記通信ネットワークを介してデータを収集するデータ収集ステップとを備えている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、通信異常が発生する可能性に基づいて収集周期が調整され、可能性が高いほど収集周期が短縮されるため、データ欠損期間と通信異常発生期間との差を小さくすることができる。このため、データ欠損期間の無駄を削減でき、結果としてデータ欠損期間を短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】データ収集装置の構成を示すブロック図である。
図2】エリア情報の構成例である。
図3】気象情報の構成例である。
図4】収集周期情報の構成例である。
図5】データ収集装置の収集周期調整処理を示すフローチャートである。
図6】通信異常発生の予測基準および収集周期の調整基準を示す説明図である。
図7】収集周期の調整例である。
図8】通信異常発生時における収集周期の変化を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
[データ収集装置]
まず、図1を参照して、本実施の形態にかかるデータ収集装置10について説明する。図1は、データ収集装置の構成を示すブロック図である。
このデータ収集装置10は、全体としてサーバ装置やパーソナルコンピュータなどの情報処理装置からなり、点在する複数の施設と通信ネットワークNWを介して接続し、これら施設に設けられている照明・空調・防災設備などの各設備の動作や周囲の環境を示すデータを収集する装置である。
【0018】
施設20は、データ収集装置10によるデータ収集対象となる施設であり、通信ネットワークNWを介してデータ収集装置10とデータ通信可能に接続されている。
気象情報提供システム30は、例えば気象庁などの気象情報提供者が運営するデータ提供サーバからなり、通信ネットワークNWを介して各エリアにおける気象警報や気象注意報などの気象情報を提供するシステムである。
【0019】
図1に示すように、データ収集装置10は、主な機能部として、通信I/F部11、操作入力部12、画面表示部13、データ蓄積部14、記憶部15、および演算処理部16を備えている。
【0020】
通信I/F部11は、データ通信回路からなり、通信ネットワークNWを介して各施設20とデータ通信を行う機能を有している。
操作入力部12は、キーボード、マウス、タッチパネルなどの操作入力装置からなり、オペレータの操作を検出して演算処理部16に出力する機能を有している。
画面表示部13は、LCDなどの画面表示装置からなり、演算処理部16から出力された、処理メニュー画面、設定画面、動作確認画面、データ確認画面などの各種画面を表示する機能を有している。
【0021】
データ蓄積部14は、ハードディスクなどの記憶装置からなり、各施設20から収集したデータを蓄積する機能を有している。
記憶部15は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置からなり、演算処理部16におけるデータ収集動作に用いる各種処理データやプログラム15Pを記憶する機能を有している。
【0022】
記憶部15は、主な処理データとして、エリア情報15A、気象情報15B、および収集周期情報15Cを記憶する。
エリア情報15Aは、各施設20の存在するエリアを示すデータである。図2は、エリア情報の構成例である。ここでは、施設20ごとに、それぞれの所在を示す所在エリアが登録されている。図2の例では、施設「ビルA」には所在エリア「神奈川県藤沢市」が登録されており、施設「病院B」には所在エリア「神奈川県横浜市」が登録されており、施設「ビルC」には所在エリア「東京都千代田区」が登録されている。
【0023】
気象情報15Bは、気象情報提供システム30から取得した気象情報を示すデータである。図3は、気象情報の構成例である。ここでは、対象エリアごとに、それぞれの対象エリアに発表されている気象警報および気象注意報が関連付けている。図3の例では、対象エリア「神奈川県藤沢市」に対して「大雨警報・洪水警報・雷注意報」が発表されており、対象エリア「神奈川県横浜市」には「大雨注意報」が発表されており、対象エリア「東京都千代田区」にはいずれの警報・注意報も発表されていない。
【0024】
収集周期情報15Cは、各施設20からデータを収集するための収集周期を示すデータである。図4は、収集周期情報の構成例である。ここでは、施設20ごとに、データの収集周期が設定されている。図4の例は、いずれのエリアにも警報・注意報が発表されていない状況下における設定例であり、施設「ビルA」、施設「病院B」、および施設「ビルC」のそれぞれに収集周期「30分」が設定されている。
【0025】
演算処理部(演算処理回路)16は、CPUとプログラム15Pとが協働することにより、各種の処理部を実現する機能を有している。
演算処理部16で実現される主な処理部として、気象情報取得部16A、通信異常予測部16B、収集周期調整部16C、およびデータ収集部16Dがある。
【0026】
気象情報取得部16Aは、予め設定された周期で、通信I/F部11および通信ネットワークNWを介して気象情報提供システム30にアクセスし、気象情報提供システム30からも各施設20が存在する所在エリアに関する気象情報15Bを取得して記憶部15に保存する機能を有している。
【0027】
通信異常予測部16Bは、記憶部15の気象情報15Bを参照して、各施設20との間で通信異常が発生する可能性があるか否かを予測する機能を有している。
気象庁が発表する主な気象警報としては、大雨、洪水、暴風、暴風雪、大雪、波浪、高潮がある。また、主な気象注意報としては、大雨、洪水、強風、風雪、大雪、波浪、高潮、雷、融雪、濃霧、乾燥、なだれ、低温、霜、着氷、着雪がある。通信異常予測部16Bは、これら気象警報・注意報の種別および組合せと対象エリアとに基づいて、各施設20との間で通信異常が発生する可能性を予測する。
【0028】
収集周期調整部16Cは、通信異常予測部16Bの予測結果に基づいて、記憶部15の収集周期情報15Cに設定されている、各施設20の収集周期を調整する機能を有している。この際、予測結果が通信異常が発生する可能性の程度を示す場合、程度ごとに収集周期を予め設定しておき、各施設20の予測結果に基づいて、程度に対応する収集周期をそれぞれの施設20に割り当てればよい。例えば、通信異常が発生する可能性がない場合には基準収集周期として「30分」を割り当て、可能性が「低」の場合には、収集周期として「10分」を割り当て、可能性が「高」の場合には、収集周期として「5分」を割り当てる方法が考えられる。
【0029】
データ収集部16Dは、収集周期調整部16Cにより調整された収集周期情報15Cに設定されている収集周期に基づいて、通信I/F部11および通信ネットワークNWを介して各施設20とデータ通信を行うことにより、それぞれの施設20からデータを収集してデータ蓄積部14に蓄積する機能を有している。
【0030】
[本実施の形態の動作]
次に、図5を参照して、本実施の形態にかかるデータ収集装置10の動作について説明する。図5は、データ収集装置の収集周期調整処理を示すフローチャートである。
データ収集装置10は、予め設定された周期で、図5の収集周期調整処理を実行する。
【0031】
まず、気象情報取得部16Aは、通信I/F部11および通信ネットワークNWを介して気象情報提供システム30にアクセスし、気象情報提供システム30からも各施設20が存在する所在エリアに関する気象情報15Bを取得して記憶部15に保存する(ステップS100)。
次に、通信異常予測部16Bは、記憶部15の気象情報15Bを参照して、各施設20との間で通信異常が発生する可能性があるか否かを予測する(ステップS101)。
【0032】
続いて、収集周期調整部16Cは、通信異常予測部16Bの予測結果に基づいて、記憶部15の収集周期情報15Cに設定されている、各施設20の収集周期を調整する(ステップS102)。
この後、データ収集部16Dは、収集周期調整部16Cにより調整された収集周期情報15Cに設定されている収集周期に基づくデータ収集を開始する(ステップS103)。
【0033】
これにより、データ収集部16Dは、各施設20の収集周期に応じた収集タイミングの到来に応じて、通信I/F部11および通信ネットワークNWを介して各施設20とデータ通信を行うことにより、それぞれの施設20からデータを収集してデータ蓄積部14に蓄積する。
【0034】
[動作例]
次に、図6図7、および図8を参照して、本実施の形態にかかるデータ収集装置10の動作例について説明する。図6は、通信異常発生の予測基準および収集周期の調整基準を示す説明図である。図7は、収集周期の調整例である。図8は、通信異常発生時における収集周期の変化を示す説明図である。
【0035】
通信異常予測部16Bは、気象情報15Bに含まれる、施設20の所在エリアに対する気象警報・注意報の発令内容に基づいて、施設20に関する通信異常の発生を予測するものとする。具体的には、図6に示すような通信異常発生の予測基準に基づいて、発令が「なし」の場合には通信異常発生可能性が「なし」と予測し、発令が「注意報」の場合には通信異常発生可能性が「低」と予測し、発令が「警報」の場合には通信異常発生可能性が「高」と予測する。
【0036】
一方、収集周期調整部16Cは、施設20の所在エリアに対する通信異常発生可能性に基づいて、施設20に関する収集周期を調整するものとする。具体的には、図6に示すような収集周期の調整基準に基づいて、通信異常発生可能性が「なし」の場合には正常通信時における基準収集周期「30分」とし、通信異常発生可能性が「低」の場合には収集周期を「10分」に短縮し、通信異常発生可能性が「高」の場合には収集周期を「5分」に短縮する。
【0037】
このため、前述の図3に示すような気象情報15Bを取得した場合、対象エリア「神奈川県藤沢市」に対して「大雨警報・洪水警報・雷注意報」が発表されていることから、所在エリア「神奈川県藤沢市」に存在する施設「ビルA」との間で通信異常が発生する可能性は「大」であると予測される。したがって、可能性「大」に対する収集周期は「5分」であることから、図6の収集周期情報15Cにおいて、施設「ビルA」の収集周期は「30分」から「5分」に短縮される。
【0038】
また、対象エリア「神奈川県横浜市」には「大雨注意報」が発表されていることから、所在エリア「神奈川県横浜市」に存在する施設「病院B」との間で通信異常が発生する可能性は「小」と予測されることになる。したがって、可能性「小」に対する収集周期は「10分」であることから、図6の収集周期情報15Cにおいて、施設「病院B」の収集周期は「10分」に短縮される。
【0039】
一方、対象エリア「東京都千代田区」にはいずれの警報・注意報も発表されていないことから、所在エリア「東京都千代田区」に存在する施設「ビルC」との間で通信異常が発生する可能性は「なし」と予測されることになる。このため、図6の収集周期情報15Cにおいて、施設「ビルC」の収集周期は、正常通信時の「30分」のままとなる。
【0040】
したがって、図8に示すように、基準収集タイミングが毎時10分と40分であって、時刻9時に取得した図3に示した気象情報15Bを取得した場合、施設「ビルA」の収集周期はそれまでの「30分」から「5分」に短縮され、施設「病院B」の収集周期も同様に「10分」に短縮されることになる。
【0041】
このため、その後の時刻「9:28」から時刻「10:49」までの1時間21分にわたり、データ通信が異常となった場合、施設「ビルA」では、時刻「9:00」以降、「5分」間隔でデータ収集が行われるため、時刻「9:25」までデータ収集が成功した後、時刻「10:45」までデータ収集失敗となり、時刻「10:50」にデータ収集が成功することになる。したがって、データ欠損期間の長さは1時間25分となり、通信異常発生期間である1時間21分より4分しか延長されておらず、データ欠損期間の無駄を削減できていることが分かる。
【0042】
また、施設「ビルA」では、時刻「9:00」以降、「10分」間隔でデータ収集が行われるため、時刻「9:20」までデータ収集が成功した後、時刻「10:40」までデータ収集失敗となり、時刻「10:50」にデータ収集が成功することになる。したがって、データ欠損期間の長さは1時間30分となり、通信異常発生期間である1時間21分と9分しか延長されておらず、データ欠損期間の無駄を削減できていることが分かる。
【0043】
一方、施設「ビルC」では、時刻「9:00」以降も「30分」間隔でデータ収集が行われるため、仮に所在エリア「東京都千代田区」で同様の通信異常が発生した場合、時刻「9:10」までデータ収集が成功した後、時刻「10:40」までデータ収集失敗となり、時刻「11:10」にデータ収集が成功することになる。したがって、収集周期を「30分」のままとした場合、データ欠損期間の長さは2時間となり、通信異常発生期間である1時間21分より39分も長くなり、データ欠損期間の無駄が発生していることが分かる。
【0044】
この後、時刻11時に新たに取得した気象情報15Bにより、すべての対象エリアでの発令が解除されていた場合、施設「ビルA」および「病院B」収集周期は元の「30分」に戻されることになる。これにより、時刻「11:00」以降は、「30分」間隔でデータ収集が行われることになる。なお、基準収集タイミングが毎時10分と40分であるため、実際には次に到来する基準収集タイミング、すなわち時刻「11:10」,「11:40」,…にデータ収集が行われることになる。
【0045】
以上では、図6に示したような、通信異常発生の予測基準および収集周期の調整基準を例として説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、収集周期調整部16Cにおいて、収集周期を短縮する場合、収集対象となるデータの重要度が高いほど大幅に短縮するようにしてもよい。この場合、収集する各種データに対して重要度を付与しておき、施設20から収容するデータの重要度に基づいて、その重要度に対して予め割り当てられている収集周期や短縮率に基づいて、施設20の収集周期を調整すればよい。これにより、重要度が高いデータほどデータ欠損期間を短縮することができる。
【0046】
あるいは、収集周期調整部16Cにおいて、収集周期を短縮する場合、収集対象となる施設20の優先度が高いほど大幅に短縮するようにしてもよい。この場合、各施設20に対して優先度を付与しておき、その優先に対して予め割り当てられている収集周期や短縮率に基づいて、施設20の収集周期を調整すればよい。これにより、優先度が高い施設20ほどデータ欠損期間を短縮することができる。
【0047】
また、単に、収集周期を短縮するだけでは、通信回線や機器に大きな負荷が掛かってしまうため、収集周期を短縮する場合には、高付加に耐えうる通信回線や機器に切り替えるようにしてもよい。
さらには、収集周期調整部16Cにおいて、収集周期を短縮した場合、短縮から一定時間経過した時点で収集周期の短縮を解除するようにしてもよい。これにより、通信回線や機器に負荷が掛かる時間を制限することができる。
【0048】
また、以上では、図6に示したように、発令のレベルである「注意報」や「警報」に基づいて、通信異常発生可能性の高低を予測する場合を例として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、通信異常予測部16Bにおいて、気象警報および気象注意報に対して予め設定されている重みに基づいて、所在エリアに存在する施設20との間で通信異常が発生する可能性を予測するようにしてもよい。
【0049】
この場合、前述した各種の気象警報および気象注意報と通信異常発生の可能性との関連性に基づいて、これら気象警報および気象注意報に対して予め付与しておく。これら重みは、所在エリアごとに個別に設定してもよい。そして、気象情報15Bの内容に基づいて、所在エリアごとに重みを合計し、予め重み合計に対応付けられている通信異常発生の可能性を、それぞれの所在エリアに存在する施設20に関する通信異常発生の可能性として予測すればよい。これにより、より高い精度で通信異常発生の可能性を予測することができる。
【0050】
[本実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、通信異常予測部16Bが、気象情報に基づいて各施設20との間で通信異常が発生する可能性を予測し、収集周期調整部16Cが、通信異常予測部16Bで得られた予測結果に基づいて、施設20のそれぞれに関する収集周期を調整し、データ収集部16Dが、収集周期調整部16Cにより調整された収集周期に基づいて、各施設20から通信ネットワークNWを介してデータを収集するようにしたものである。
より具体的には、収集周期調整部16Cにおいて、予測結果が通信異常発生の可能性ありを示す場合、収集周期を通信異常発生の可能性のない正常通信時より短い周期に短縮するようにしたものである。
【0051】
これにより、通信異常が発生する可能性に基づいて収集周期が調整され、可能性が高いほど収集周期が短縮されるため、データ欠損期間と通信異常発生期間との差を小さくすることができる。このため、データ欠損期間の無駄を削減でき、結果としてデータ欠損期間を短縮することが可能となる。
【0052】
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0053】
10…データ収集装置、11…通信I/F部、12…操作入力部、13…画面表示部、14…データ蓄積部、15…記憶部、16…演算処理部、20…施設、30…気象情報提供システム、NW…通信ネットワーク。
図1
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図8