特開2019-185385(P2019-185385A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社アクセルの特許一覧

特開2019-185385認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム
<>
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000003
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000004
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000005
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000006
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000007
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000008
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000009
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000010
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000011
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000012
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000013
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000014
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000015
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000016
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000017
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000018
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000019
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000020
  • 特開2019185385-認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム 図000021
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-185385(P2019-185385A)
(43)【公開日】2019年10月24日
(54)【発明の名称】認識処理装置、認識処理方法、及び認識処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07F 13/10 20060101AFI20190927BHJP
   B67D 1/08 20060101ALI20190927BHJP
【FI】
   G07F13/10 Z
   B67D1/08 Z
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2018-75359(P2018-75359)
(22)【出願日】2018年4月10日
(71)【出願人】
【識別番号】398034168
【氏名又は名称】株式会社アクセル
(72)【発明者】
【氏名】田中 英智
【テーマコード(参考)】
3E047
3E082
【Fターム(参考)】
3E047BA01
3E047BA03
3E047CC10
3E082BB01
3E082CC01
3E082DD03
3E082FF09
(57)【要約】
【課題】対象の認識精度を向上する技術を提供する。
【解決手段】認識処理装置は、取得部と、検出部と、判定部とを備える。取得部は、載置位置に載置される対象を含む領域の撮影画像を取得する。検出部は、載置位置に対象が載置されたとき、対象のサイズが第1サイズの場合、背景の特徴が抽出され、対象のサイズが第1サイズよりも大きい第2サイズの場合、対象の特徴が抽出される撮影画像に含まれる第1領域の第1特性を検出する。判定部は、載置位置に対象が載置されたとき、第1特性が背景の特徴を示す場合、対象のサイズを第1サイズと判定し、第1特性が対象の特徴を示す場合、対象のサイズを第2サイズと判定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
載置位置に載置される対象を含む領域の撮影画像を取得する取得部と、
前記載置位置に前記対象が載置されたとき、前記対象のサイズが第1サイズの場合、背景の特徴が抽出され、前記対象のサイズが前記第1サイズよりも大きい第2サイズの場合、前記対象の特徴が抽出される前記撮影画像に含まれる第1領域の第1特性を検出する検出部と、
前記載置位置に前記対象が載置されたとき、前記第1特性が背景の特徴を示す場合、前記対象のサイズを第1サイズと判定し、前記第1特性が前記対象の特徴を示す場合、前記対象のサイズを第2サイズと判定する判定部と、
を備えることを特徴とする認識処理装置。
【請求項2】
前記検出部は、
前記載置位置に前記対象が載置されたとき、前記対象のサイズによらずに前記対象の特徴が抽出される前記撮影画像に含まれる第2領域の第2特性を検出し、
前記判定部は、
前記第2特性を用いて、前記対象の種類を判定し、
前記認識処理装置は、さらに、
前記対象の種類に応じて、前記載置位置に前記対象が載置されたとき、前記対象のサイズが前記第1サイズの場合、前記背景の特徴が抽出され、前記対象のサイズが前記第2サイズの場合、前記対象の特徴が抽出される位置に、前記第1領域の位置を設定する設定部
を備えることを特徴とする請求項2に記載の認識処理装置。
【請求項3】
前記対象は、
カップ状の飲料容器であり、
前記第2特性は、
前記第2領域の輝度の第2度数分布を含み、
前記判定部は、
前記第2度数分布の広がりが第2閾値以上のとき、前記飲料容器が氷入りの透明の飲料容器であると判定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の認識処理装置。
【請求項4】
前記設定部は、
前記飲料容器が氷入りの透明の飲料容器である場合、前記飲料容器のサイズが前記第1サイズのとき背景の特徴が抽出され、前記飲料容器のサイズが前記第2サイズのとき前記飲料容器の開口部のふちの特徴が抽出される位置に、前記第1領域の位置を設定する
ことを特徴とする請求項3に記載の認識処理装置。
【請求項5】
前記設定部は、
前記飲料容器が不透明な飲料容器である場合、前記飲料容器のサイズが前記第1サイズのとき背景の特徴が抽出され、前記飲料容器のサイズが前記第2サイズのとき前記飲料容器の上方位置の特徴が抽出される位置に、前記第1領域の位置を設定する
を備えることを特徴とする請求項3または4に記載の認識処理装置。
【請求項6】
前記飲料容器の種類は、
文字及び図形の記載がない第1飲料容器と、前記文字及び図形の少なくとも一方の記載がある第2飲料容器との2種類を含み、
前記検出部は、
前記載置位置に前記飲料容器が載置されたとき、前記第2飲料容器の撮像画像において、前記文字及び図形の少なくとも一方を含む、第3領域の輝度の第3度数分布と、前記文字及び図形を含まない、第4領域の輝度の第4度数分布とを検出し、
前記判定部は、
前記第3度数分布と前記第4度数分布との差分が、前記文字及び図形の少なくとも一方の輝度に応じた第5度数分布の特徴を示すとき、前記飲料容器が前記第2飲料容器であると判定する
ことを特徴とする請求項3から5のいずれか一つに記載の認識処理装置。
【請求項7】
前記第2飲料容器が前記氷入りの透明の飲料容器であり、前記文字及び図形の少なくとも一方が前記氷の入った位置に記載されているとき、
前記第3領域及び前記第4領域は、
前記氷の入った位置を含む領域である
ことを特徴とする請求項6に記載の認識処理装置。
【請求項8】
前記認識処理装置は、さらに、
前記飲料容器のサイズに応じて、提供する飲料の量を選択する選択部
を備えることを特徴とする請求項3から7のいずれか一つに記載の認識処理装置。
【請求項9】
前記認識処理装置は、さらに、
前記飲料容器の種類に応じて、提供する飲料の種類を選択する選択部
を備えることを特徴とする請求項3から8のいずれか一つに記載の認識処理装置。
【請求項10】
前記検出部は、
前記載置位置に前記対象が載置されたとき、前記対象のサイズによらずに前記対象の特徴が抽出される前記撮影画像に含まれる第2領域の第2特性を検出し、
前記判定部は、
前記第2特性が前記対象の特徴を示すとき、前記載置位置に対象が載置されたと判定する
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか一つに記載の認識処理装置。
【請求項11】
前記判定部は、
前記対象が載置位置に載置されたことを検出するセンサにより、前記対象が載置されたことが検出されたとき、前記載置位置に対象が載置されたと判定する
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか一つに記載の認識処理装置。
【請求項12】
前記第1領域は、
前記載置位置に第2サイズの対象が設置されていないとき、不透明な画像になる領域である
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか一つに記載の認識処理装置。
【請求項13】
載置位置に載置される対象を含む領域の撮影画像を取得する取得部と、
前記載置位置に前記対象が載置されたとき、前記対象のサイズが第1サイズの場合、背景の特徴が抽出され、前記対象のサイズが前記第1サイズよりも大きい第2サイズの場合、前記対象の特徴が抽出される前記撮影画像に含まれる第1領域の第1特性を検出する検出部と、
前記載置位置に前記対象が載置されたとき、前記第1特性が背景の特徴を示す場合、前記対象のサイズを第1サイズと判定し、前記第1特性が前記対象の特徴を示す場合、前記対象のサイズを第2サイズと判定する判定部と、
前記載置位置に第2サイズの対象が設定されていないとき、前記第1領域に写し出される画像を不透明にする補助部と、
を備えることを特徴とする飲料供給装置。
【請求項14】
認識処理装置のプロセッサによって実行される情報処理援方法であって、
前記プロセッサは、
載置位置に載置される対象を含む領域の撮影画像を取得し、
前記載置位置に前記対象が載置されたとき、前記対象のサイズが第1サイズの場合、背景の特徴が抽出され、前記対象のサイズが前記第1サイズよりも大きい第2サイズの場合、前記対象の特徴が抽出される前記撮影画像に含まれる第1領域の第1特性を検出し、
前記載置位置に前記対象が載置されたとき、前記第1特性が背景の特徴を示す場合、前記対象のサイズを第1サイズと判定し、前記第1特性が前記対象の特徴を示す場合、前記対象のサイズを第2サイズと判定する
ことを特徴とする設計支援方法。
【請求項15】
認識処理装置のプロセッサによって実行される情報処理プログラムであって、
載置位置に載置される対象を含む領域の撮影画像を取得し、
前記載置位置に前記対象が載置されたとき、前記対象のサイズが第1サイズの場合、背景の特徴が抽出され、前記対象のサイズが前記第1サイズよりも大きい第2サイズの場合、前記対象の特徴が抽出される前記撮影画像に含まれる第1領域の第1特性を検出し、
前記載置位置に前記対象が載置されたとき、前記第1特性が背景の特徴を示す場合、前記対象のサイズを第1サイズと判定し、前記第1特性が前記対象の特徴を示す場合、前記対象のサイズを第2サイズと判定する
処理をプロセッサに実行させることを特徴とする認識処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象を認識する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
カップを用いる飲料の自動販売機を利用するとき、ユーザは所望の飲料に対応するカップを購入し、購入したカップを自動販売機が有するガイドに沿って置くことにより、載置位置にカップを載置する。そして、ユーザは、自動販売機が有する飲料選択用のボタンの中から、購入したカップに対応する飲料の選択ボタンを押下げする。これにより、ユーザは、購入したカップに所望の飲料の供給を受ける。以下の説明では、カップを用いる飲料の自動販売機のことを、飲料供給装置ともいう。また、飲料の選択ボタンのことを、単に選択ボタンともいう。
しかしながら、飲料供給装置が有する選択ボタンの中から、購入したカップに対応する飲料の選択ボタンを選択するとき、ユーザは、購入したカップに対応しない飲料の選択ボタンを誤って選択することがある。これに対応するため、自動販売機が、載置位置に載置されたカップの種類を認識し、認識したカップの種類に応じて自動的に購入したカップに対応する飲料を供給する、という技術が知られている。
【0003】
関連する技術として、撮影部が撮影した飲料容器の画像を、画像登録部が予め記憶部に登録する。その後、購入者が飲料容器を購入し、撮影部で撮影すると、容器認識部が、記憶部に予め登録されている画像情報と、撮影した画像情報を比較し、飲料容器を判定する。表示部が、容器認識部が判定した飲料容器に対応する飲料メニューと飲料サイズを表示し、購入者の操作に基づいて、飲料吐出部が飲料容器に飲料を吐き出す技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【0004】
関連する他の技術として、注文を管理し、商品を供給するための方法がある。注文入力ステーションにおいてユーザに商品種の選択を要求し、少なくとも選択した商品種を示す表示を容器に印刷し、商品供給ステーションで表示を読み取り、そして選択した商品種を容器に供給することを包含する技術が知られている(例えば、特許文献2)。
【0005】
関連する他の技術として、カップセンサは、カップ式飲料自動販売機の販売口は前面が開放された箱状に形作られ、前面には図示しない扉が設けられ、カップステージ上のマイカップの有無を検出する。カップ上端センサは、マイカップの上端部を検出する。カップ径センサは、マイカップの横幅を検出する。ステージ位置センサは、カップステージの停止位置を検出する。ステージ昇降装置は、カップステージ11を昇降させる。そして、利用者によりカップステージ上に載置されたマイカップの高さ寸法に合わせてカップステージを昇降させてマイカップの上端を所定の位置に停止させる技術が知られている(例えば、特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2017−159941号公報
【特許文献2】特開2013−540294号公報
【特許文献3】特開2007−128379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述した認識技術において、対象を認識するとき、予め登録されている画像と、撮影した対象の画像とを比較するため、氷の入り方で見た目が異なる、氷入りのプラスチックカップなどの対象の認識精度が低下することがある。
本発明は、一側面として、対象の認識精度を向上する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書で開示する認識処理装置のひとつに、取得部と、検出部と、判定部とを備える認識処理装置がある。取得部は、載置位置に載置される対象を含む領域の撮影画像を取得する。検出部は、載置位置に対象が載置されたとき、対象のサイズが第1サイズの場合、背景の特徴が抽出され、対象のサイズが第1サイズよりも大きい第2サイズの場合、対象の特徴が抽出される撮影画像に含まれる第1領域の第1特性を検出する。判定部は、載置位置に対象が載置されたとき、第1特性が背景の特徴を示す場合、対象のサイズを第1サイズと判定し、第1特性が対象の特徴を示す場合、対象のサイズを第2サイズと判定する。
【発明の効果】
【0009】
1実施態様によれば、対象の認識精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】飲料供給装置の一実施例を示す図(その1)である。
図2】飲料供給装置の一実施例を示す図(その2)である。
図3】飲料供給装置の一実施例を示す図(その3)である。
図4】飲料供給装置の一実施例を示す図(その4)である。
図5】飲料供給装置の一実施例を示す図(その5)である。
図6】認識処理装置の一実施例を示す機能ブロック図である。
図7】検出領域の輝度の度数分布を示す図(その1)である。
図8】検出領域の色相の度数分布を示す図(その1)である。
図9】種類情報の一例を示す図である。
図10】サイズ情報の一例を示す図である。
図11】認識処理の一例を示すフローチャート(その1)である。
図12】認識処理の一例を示すフローチャート(その2)である。
図13】コンピュータ装置の一実施例を示すブロック図である。
図14】飲料供給装置の一実施例を示す図(その6)である。
図15】文字が記載されたカップの認識処理を説明する図である。
図16】飲料供給装置の一実施例を示す図(その7)である。
図17】検出領域の輝度の度数分布を示す図(その2)である。
図18】検出領域の色相の度数分布を示す図(その2)である。
図19】飲料供給装置の一実施例を示す図(その8)である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施形態1]
実施形態1の認識処理装置について説明する。
実施形態1の認識処理装置は、飲料供給装置の載置台に載置された飲料容器の種類及びサイズを認識する。そして、認識処理装置は、認識した飲料容器の種類及びサイズに応じた種類及び分量の飲料を、飲料供給装置から飲料容器に供給させるという処理を実行する。
以下の説明では、一例として、コーヒーが注がれるカップ状の飲料容器を認識する処理について説明するが、本発明の認識処理装置は、飲料容器に限らず、種類及びサイズの少なくとも一方が異なる対象の認識処理に用いることができる。
【0012】
図1図5は、飲料供給装置の一実施例を示す図である。図1図5を参照して、本発明の認識処理装置1を備える飲料供給装置100が、飲料容器の種類及びサイズの少なくとも一方を認識する処理の概要について説明する。
【0013】
以下の説明では、飲料容器の種類は、アイスコーヒー用の氷の入りの透明のプラスチックカップ、及びホットコーヒー用の白色の紙カップの2種類であるものとする。また、2種類のカップには、それぞれ、レギュラーサイズ(第1サイズ)及びレギュラーサイズよりも大きいラージサイズ(第2サイズ)の2つのサイズがあるものとする。以下の説明では、アイスコーヒー用の氷の入りの透明のプラスチックカップは、単にプラカップともいう。また、ホットコーヒー用の白色の紙カップは、単に紙カップともいう。
【0014】
図2に示す飲料容器3aは、レギュラーサイズのプラカップである。図3に示す飲料容器3bは、ラージサイズのプラカップである。図4に示す飲料容器3cは、レギュラーサイズの紙カップである。図5に示す飲料容器3dは、ラージサイズの紙カップである。以下の説明では、飲料容器3a〜3dは、特に区別しないとき、飲料容器3ともいう。
【0015】
図1を参照して説明する。
飲料供給装置100は、表示装置110と、選択ボタン121〜124と、開口部130と、載置台141と、ガイド142と、供給口150と、補助部材161と、撮影穴170と、認識処理装置1と、撮像装置2とを備える。選択ボタン121〜124は、特に区別しないとき、選択ボタン120ともいう。
【0016】
表示装置110は、画像や動画などを用いて、広告、宣伝、及び操作画面などの各種情報を表示する。また、表示装置110は、タッチパネルを備え、コーヒーに加える砂糖及びミルクの量の調整や、コーヒーの濃さの選択などを受け付けてもよい。
【0017】
選択ボタン120は、認識処理装置1が認識した飲料容器3の種類及びサイズに対応するボタンを点灯させ、載置台141に載置された飲料容器3の種類及びサイズを利用者に通知する。選択ボタン121は、レギュラーサイズのホットコーヒーRHに対応する。選択ボタン122は、ラージサイズのホットコーヒーLHに対応する。選択ボタン123は、レギュラーサイズのアイスコーヒーRCに対応する。選択ボタン124は、ラージサイズのアイスコーヒーLCに対応する。
【0018】
なお、選択ボタン120は、タッチパネルを備え、利用者に所望のボタンが押下げられたとき、載置された飲料容器3の種類及びサイズを受け付けてもよい。この場合には、認識処理装置1は、利用者に選択された種類及びサイズに対応する種類及び分量の飲料を、飲料供給装置100に供給させる。以下の説明では、選択ボタン120は、飲料容器3の種類及びサイズの通知のみを実行し、飲料容器3の種類及びサイズの受け付けは実行しないものとして説明する。
【0019】
開口部130は、飲料供給装置100の前面に設けられた空間であり、利用者が飲料容器3を載置する載置台141が設けられている。
載置台141は、利用者が飲料容器3を載置する黒色の台である。なお、載置台141の色は、黒色に限定されるものではなく、例えば、認識処理装置1が飲料容器3の特徴と、載置台141の特徴とを、輝度及び色相の少なくとも一方のヒストグラムの特徴から識別可能な色であればよい。ヒストグラムは、撮像装置2で撮像された撮影画像に含まれる、飲料容器3と載置台141との輝度または色相の特性を示すものである。以下の説明では、飲料容器3の特徴と、載置台141の特徴と、背景の特徴とは、各対象の画像に対応するヒストグラムの特徴であるものとする。以下の説明では、ヒストグラムのことを、単に特性ともいう。また、輝度及び色相のヒストグラムを区別しないときは、単にヒストグラムともいう。
【0020】
ガイド142は、例えば、コの字型の形状で載置台141の上に設けられ、飲料容器3がガイド142で囲まれる載置位置に置かれるように誘導する。これにより、利用者は、ガイド142に沿って飲料容器3を載置台141に載置することにより、飲料容器3を載置位置に載置することができる。以下の説明では、ガイド142で囲まれる載置位置のことを、単に載置位置ともいう。
【0021】
供給口150は、飲料供給装置100が飲料容器3に飲料を供給するときに用いられる注ぎ口である。すなわち、飲料供給装置100は、認識処理装置1が認識した飲料容器3の種類及びサイズに対応する種類及び分量の飲料を、供給口150を用いて飲料容器3に供給する。
【0022】
補助部材161は、載置位置に飲料容器3aが載置されたとき、撮影画像の第1領域r1に、黒色の画像が写し出される位置に設置された黒色の部材である。なお、補助部材161の色は、黒色に限定されるものではなく、例えば、認識処理装置1が飲料容器3bの特徴と、補助部材161の特徴とを、輝度及び色相の少なくとも一方のヒストグラムの特徴から識別可能な色であればよい。以下の説明では、補助部材161の特徴は、各対象の画像に対応する輝度及び色相のすくなくとも一方のヒストグラムの特徴であるものとする。
撮像穴170は、飲料供給装置100の筐体内部に配置された撮像装置2が、開口部130内の画像を撮像するために設けられた穴である。
【0023】
認識処理装置1は、撮像装置2で撮像された撮影画像を取得し、図2から図5に示すように、載置位置に対象が載置されたとき、飲料容器3のサイズによらずに飲料容器3の特徴が抽出される、撮影画像に含まれる第2領域r2の第2ヒストグラムを検出する。そして、認識処理装置1は、第2ヒストグラムの特徴が飲料容器3の特徴を示すとき、載置位置に飲料容器3が載置されたものと判定する。このとき、認識処理装置1は、第2領域r2の第2ヒストグラムの特徴から飲料容器3の種類も判定する。なお、図1図5に示す第1領域r1及び第2領域r2は、撮影画像に含まれる第1領域r1及び第2領域r2の位置を示したものである。以下の説明では、第2領域r2の第2ヒストグラムのことを、単に第2ヒストグラムともいう。
【0024】
認識処理装置1は、載置位置に飲料容器3が載置されたと判定すると、飲料容器3の種類に応じて第1領域r1の位置を設定し、第1領域r1の第1ヒストグラムを検出する。第1領域r1の位置を飲料容器3の種類に応じて設定するのは、飲料容器3の種類によりサイズがことなるので、背景との特徴の違いを判定するのに適した領域が異なるためである。
【0025】
そして、認識処理装置1は、第1領域r1の第1ヒストグラムが背景の特徴を示す場合、飲料容器3のサイズをレギュラーサイズであると判定する。また、認識処理装置1は、第1領域r1の第1ヒストグラムが飲料容器3の特徴を示す場合、飲料容器3のサイズをラージサイズであると判定する。以下の説明では、第1領域r1の第1ヒストグラムのことを、単に第1ヒストグラムともいう。
【0026】
認識処理装置1は、載置位置に飲料容器3aが載置されたとき、背景として、第1領域r1に含まれる補助部材161の画像の特性を示す第1ヒストグラムを検出する。また、認識処理装置1は、載置位置に飲料容器3bが載置されたとき、飲料容器として、第1領域r1に含まれる飲料容器3bの開口部のふちの画像の特性を示す第1ヒストグラムを検出する。これにより、認識処理装置1は、飲料容器3aと飲料容器3bで検出される第1ヒストグラムの特性の違いを明確にし、精度良く飲料容器3aと飲料容器3bとを認識する。
【0027】
認識処理装置1は、認識した飲料容器3の種類に対応する種類の飲料を選択する。さらに、認識処理装置1は、認識した飲料容器3のサイズに対応する分量を選択する。認識処理装置1は、選択した種類及び分量の飲料を、飲料供給装置100から飲料容器3に供給させる。
【0028】
以上のように、認識処理装置1は、撮像装置2で撮像された撮影画像に含まれる指定された領域の特徴を抽出することにより、載置位置に載置された対象の種類及びサイズを認識するので、対象の認識精度を向上することができる。
【0029】
認識処理装置1の処理について、より詳細に説明する。
図6は、認識処理装置の一実施例を示す機能ブロック図である。
認識処理装置1は、制御部10と、記憶部20とを備える。そして、認識処理装置1は、撮像装置2と接続される。また、認識処理装置1は、図示しない飲料供給装置100の動作を制御する制御装置と接続される。以下の説明では、認識処理装置1は、制御装置に指示を出すことにより、選択した種類及び分量の飲料を飲料供給装置100から飲料容器3に供給させるものとして説明する。なお、認識処理装置1は、飲料容器3の種類及びサイズを制御装置に通知してもよい。この場合には、制御装置は、通知内容に応じて選択した種類及び分量の飲料を、飲料供給装置100から飲料容器3に供給させる。
【0030】
制御部10は、取得部11と、検出部12と、判定部13と、設定部14と、選択部15とを含む。記憶部20は、特徴情報21と、領域情報22と、種類情報23と、サイズ情報24とを記憶する。各情報は、記憶部20に複数格納されてもよい。
【0031】
特徴情報21は、撮影画像に含まれる第1領域r1の第1ヒストグラムについて、飲料容器3が写っているときの特徴と、飲料容器3が写っていないときの特徴とを格納する。また、特徴情報21は、飲料容器3の第1ヒストグラムについて、氷入りのプラスチックカップが写っているときの特徴と、白い紙カップが写っているときの特徴とを格納する。
さらに、特徴情報21は、撮影画像に含まれる第2領域r2の第2ヒストグラムについて、飲料容器3が写っているときの特徴と、飲料容器3が写っていないときの特徴とを格納する。また、特徴情報21は、飲料容器3の第2ヒストグラムについて、氷入りのプラスチックカップが写っているときの特徴と、白い紙カップが写っているときの特徴とを格納する。
特徴情報21は、ユーザにより実験的に求められた特徴を格納してもよい。特徴情報21は、例えば、複数回撮像した撮影画像から、複数回第1領域r1及び第2領域r2の特徴を抽出し、抽出した特徴の平均値を格納してもよい。また、特徴情報21には、理論上得られると考えられる、第1領域r1及び第2領域r2の特徴を格納してもよい。
【0032】
図7は、検出領域の輝度の度数分布を示す図(その1)である。
図7を参照して、飲料容器3の認識に、輝度のヒストグラムを用いるときの特徴情報21の一例について説明する。
特徴情報21は、図7に示す、カップなし、飲料容器3a、飲料容器3b、飲料容器3c、および飲料容器3dについて、撮影画像に含まれる第1領域r1及び第2領域r2の輝度のヒストグラムの特徴を格納する。
【0033】
特徴情報21は、例えば、カップなしの第1ヒストグラム及び第2ヒストグラムの特徴として、第1領域r1及び第2領域r2に輝度を有する画素が第1閾値以下という特徴を格納する。これは、載置位置に飲料容器3が載置されていないとき、カップなしの載置状態に示すように、第1領域r1と、第2領域r2との画像には、それぞれ背景として黒色の補助部材161と、黒色の載置台141とが写し出されるために有する特徴である。飲料容器3が載置されていないとき、背景として黒色の載置台141の画像が写し出されるように第2領域r2を設定しておくことにより、飲料容器3が載置されているときと、飲料容器3が載置されていないときとの第2ヒストグラムの特性の違いを明確にする。これにより、認識処理装置1は、飲料容器3aと飲料容器3bとを精度良く認識することができる。
【0034】
特徴情報21は、例えば、飲料容器3aの第1ヒストグラムの特徴として、第1領域r1に輝度を有する画素が第1閾値以下という特徴を格納する。また、特徴情報21は、例えば、飲料容器3aの第2ヒストグラムの特徴として、第2領域r2の輝度が第2閾値以上の広がりを有するという特徴を格納する。
【0035】
これは、載置位置に飲料容器3aが載置されているとき、飲料容器3aの載置状態に示すように、第1領域r1の画像には、背景として黒色の補助部材161が写し出されるために有する特徴である。また、載置位置に飲料容器3aが載置されているとき、飲料容器3aの載置状態に示すように、第2領域r2の画像には、飲料容器3aの下方部分が写し出されるので、氷の反射により輝度がばらつくために有する特徴である。第2領域r2の輝度が第2閾値以上の広がりがあるとは、例えば、第2閾値r2の輝度のばらつきが所定の閾値以上である、または第2領域r2の輝度の最大値と最小値との差が所定の閾値以上であることを基準にして判定してもよい。
【0036】
特徴情報21は、例えば、飲料容器3bの第1ヒストグラムの特徴として、第1領域r1に飲料容器3bの開口部のふちに対応する輝度を有する画素が含まれるという特徴を格納する。また、特徴情報21は、例えば、飲料容器3bの第2ヒストグラムの特徴として、第2領域r2の輝度が第2閾値以上の広がりを有するという特徴を格納する。
【0037】
これは、載置位置に飲料容器3bが載置されているとき、飲料容器3bの載置状態に示すように、第1領域r1の画像には、飲料容器3bの開口部のふちが写し出されるために有する特徴である。また、載置位置に飲料容器3bが載置されているとき、飲料容器3bの載置状態に示すように、第2領域r2の画像には、飲料容器3bの下方部分が写し出されるので、氷の反射により輝度がばらつくために有する特徴である。
【0038】
特徴情報21は、例えば、飲料容器3cのヒストグラムの特徴として、第1領域r1に背景のヒストグラムに対応する特徴を格納する。また、特徴情報21は、例えば、飲料容器3cのヒストグラムの特徴として、第2領域r2の輝度が第2閾値未満の広がりを有するという特徴を格納する。
【0039】
これは、載置位置に飲料容器3cが載置されているとき、飲料容器3cの載置状態に示すように、第1領域r1の画像には、飲料容器3cではなく背景が写し出されるために有する特徴である。また、載置位置に飲料容器3cが載置されているとき、飲料容器3cの載置状態に示すように、第2領域r2の画像には、飲料容器3cの下方部分が写し出されるので、白色に対応する輝度が現れるために有する特徴である。
【0040】
特徴情報21は、例えば、飲料容器3dのヒストグラムの特徴として、第2領域r2の輝度が第2閾値未満の広がりを有するという特徴を格納する。これは、載置位置に飲料容器3dが載置されているとき、飲料容器3dの載置状態に示すように、第1領域r1及び第2領域r2の画像には、それぞれ飲料容器3dの上方部分と下方部分とが写し出されるので、白色に対応する輝度が現れるために有する特徴である。
【0041】
図8は、検出領域の色相の度数分布を示す図(その1)である。
図8を参照して、飲料容器3の認識に、色相のヒストグラムを用いるときの特徴情報21の一例について説明する。
特徴情報21には、図8に示す、カップなしと、飲料容器3aと、飲料容器3bと、飲料容器3cと、飲料容器3dとが、撮像装置2により撮像されたときの、撮影画像の色相のヒストグラムに対応する特徴が格納されている。
【0042】
特徴情報21は、例えば、カップなしの第1ヒストグラム及び第2ヒストグラムの特徴として、第1領域r1及び第2領域r2に含まれる色の種類が第4閾値以下であるという特徴を格納する。これは、載置位置に飲料容器3が載置されていないとき、カップなしの載置状態に示すように、第1領域r1と、第2領域r2との画像には、それぞれ黒色の補助部材161と、黒色の載置台141とが写し出されるために有する特徴である。飲料容器3が載置されていないとき、背景として黒色の載置台141の画像が写し出されるように第2領域r2を設定しておくことにより、飲料容器3が載置されているときと、飲料容器3が載置されていないときとの第2ヒストグラムの特性の違いを明確にする。これにより、認識処理装置1は、飲料容器3aと飲料容器3bとを精度良く認識することができる。
【0043】
特徴情報21は、例えば、飲料容器3aの第1ヒストグラムの特徴として、第1領域r1に含まれる色の種類が第4閾値以下であるという特徴を格納する。また、特徴情報21は、例えば、飲料容器3aの第2ヒストグラムの特徴として、第2領域r2に含まれる色の種類が第5閾値以上であるという特徴を格納する。
【0044】
これは、載置位置に飲料容器3aが載置されているとき、飲料容器3aの載置状態に示すように、第1領域r1の画像には、黒色の補助部材161が写し出されるために有する特徴である。また、載置位置に飲料容器3aが載置されているとき、飲料容器3aの載置状態に示すように、第2領域r2の画像には、飲料容器3bの下方部分が写し出されるので、氷の反射により色の種類が複数になるために有する特徴である。
【0045】
特徴情報21は、例えば、飲料容器3bのヒストグラムの特徴として、第1領域r1に含まれる色の種類が第6閾値以上であるという特徴を格納する。また、特徴情報21は、例えば、飲料容器3bのヒストグラムの特徴として、第2領域r2に含まれる色の種類が第5閾値以上であるという特徴を格納する。
【0046】
これは、載置位置に飲料容器3bが載置されているとき、飲料容器3bの載置状態に示すように、第1領域r1の画像には、飲料容器3bの開口部のふちが写し出されるために有する特徴である。また、載置位置に飲料容器3aが載置されているとき、飲料容器3aの載置状態に示すように、第2領域r2の画像には、飲料容器3bの下方部分が写し出されるので、氷の反射により色の種類が複数になるために有する特徴である。
【0047】
特徴情報21は、例えば、飲料容器3cのヒストグラムの特徴として、第1領域r1に背景のヒストグラムに対応する色の特徴を格納する。また、特徴情報21は、例えば、飲料容器3cのヒストグラムの特徴として、第2領域r2に含まれる色の種類が第5閾値未満であるという特徴を格納する。
【0048】
これは、載置位置に飲料容器3cが載置されているとき、飲料容器3cの載置状態に示すように、第1領域r1の画像には、飲料容器3cではなく背景が写し出されるために有する特徴である。また、載置位置に飲料容器3cが載置されているとき、飲料容器3cの載置状態に示すように、第2領域r2の画像には、それぞれ飲料容器3dの上方部分と下方部分とが写し出されるので、白色に対応する色が現れるために有する特徴である。
【0049】
特徴情報21は、例えば、飲料容器3dのヒストグラムの特徴として、第1領域r1及び第2領域r2に含まれる色の種類が第5閾値未満であるという特徴を格納する。載置位置に飲料容器3dが載置されているとき、飲料容器3dの載置状態に示すように、第1領域r1及び第2領域r2の画像には、飲料容器3dの下方部分が写し出されるので、白色に対応する色が現れるために有する特徴である。
【0050】
図6を参照して説明する。
領域情報22は、飲料容器3の種類に対応する第1領域r1及び第2領域r2の位置を格納する。より具体的には、領域情報22は、飲料容器3のサイズがレギュラーサイズかラージサイズかを、第1ヒストグラムの特徴から判定可能な第1領域r1の位置を格納する。また、領域情報22は、載置位置に飲料容器3が載置されているかいないかを、第2ヒストグラムの特徴から判定可能な第2領域r2の位置を格納する。
【0051】
領域情報22は、ユーザにより実験的に求められた第1領域r1及び第2領域r2の位置を格納してもよい。領域情報22は、例えば、複数回特徴を抽出した結果から、精度良く飲料容器3の種類及びサイズを判定できた第1領域r1及び第2領域r2の位置を格納してもよい。また、特徴情報21には、精度良く飲料容器3の種類及びサイズを精度良く判定可能であると、理論上得られると考えられる第1領域r1及び第2領域r2の特徴を格納してもよい。
【0052】
領域情報22は、例えば、図7の飲料容器3a及び飲料容器3bの第1領域r1に示すように、氷の入った透明のプラスチックカップの第1領域r1として、飲料容器3bの開口部のふちの位置を示す領域情報を格納する。また、領域情報22は、例えば、図7の飲料容器3c及び飲料容器3dの第1領域r1に示すように、白色の紙カップの第1領域r1として、飲料容器3cの開口部よりも上方であり、飲料容器3dの開口部よりも下方である位置を示す領域情報を格納する。
【0053】
領域情報22は、例えば、図7のカップなし、飲料容器3a、飲料容器3b、飲料容器3c、及び飲料容器3dの第2領域r2に示すように、飲料容器3の下方の位置を示す領域情報を格納する。第2領域r2には、飲料容器3の種類によらずに同じ位置が設定される。
【0054】
種類情報23は、飲料容器3の種類を識別する容器識別子と、飲料容器3の種類に対応する供給する飲料の種類と、飲料容器3の種類に対応する供給する飲料の温度とを関連付けて格納する。
【0055】
図9は、種類情報の一例を示す図である。
図9を参照して、種類情報23の一例を説明する。
種類情報23は、容器識別子と、飲料の種類と、飲料の温度とが関連付けられて格納する。
【0056】
そして、種類情報23において、飲料容器3aに関連付けられたレコードは、飲料容器3aには温度20度のアイスコーヒーを供給することを示す。飲料容器3bに関連付けられたレコードは、飲料容器3bには温度20度のアイスコーヒーを供給することを示す。また、飲料容器3cに関連付けられたレコードは、飲料容器3cには温度55度のホットコーヒーを供給することを示す。飲料容器3dに関連付けられたレコードは、飲料容器3dには温度55度のホットコーヒーを供給することを示す。
【0057】
図6を参照して説明する。
サイズ情報24は、飲料容器3の種類を識別する容器識別子と、飲料容器3のサイズと、飲料容器3のサイズに対応する飲料の分量とを関連付けて格納する。
【0058】
図10は、サイズ情報の一例を示す図である。
図10を参照して、サイズ情報24の一例を説明する。
サイズ情報24は、容器識別子と、容器のサイズと、飲料の分量とが関連付けられて格納する。
【0059】
そして、サイズ情報24において、飲料容器3aに関連付けられたレコードは、飲料容器3aはレギュラーサイズであり、飲料容器3aには150mlのコーヒーを供給することを示す。飲料容器3bに関連付けられたレコードは、飲料容器3bはラージサイズであり、飲料容器3bには300mlのコーヒーを供給することを示す。また、飲料容器3cに関連付けられたレコードは、飲料容器3cはレギュラーサイズであり、飲料容器3cには120mlのコーヒーを供給することを示す。飲料容器3dに関連付けられたレコードは、飲料容器3dはラージサイズであり、飲料容器3dには240mlのコーヒーを供給することを示す。
【0060】
図6を参照して説明する。
取得部11は、撮像装置3により撮像された載置位置の撮像画像を取得する。また、取得部11は、載置位置に飲料容器3が載置されたとき、撮像装置3により撮像された、飲料容器3を含む撮影画像を取得する。
【0061】
検出部12は、撮影画像に含まれる第1領域r1の第1ヒストグラムの特性を検出する。より具体的には、検出部12は、載置位置にレギュラーサイズの飲料容器3が載置されたとき、判定部13により背景の特徴が抽出される第1ヒストグラムを検出する。また、検出部12は、載置位置にラージサイズの飲料容器3が載置されたとき、判定部13により飲料容器3の特徴が抽出される第1ヒストグラムを検出する。
飲料供給装置100は、飲料容器3aに対応する第1領域r1の画像を不透明にする補助部材161を備えている。これにより、検出部12は、飲料容器3aと飲料容器3bで検出される第1ヒストグラムの特性の違いを明確にし、精度良く飲料容器3aと飲料容器3bとを認識可能にする。
【0062】
検出部12は、撮像画像に含まれる第2領域の第2ヒストグラムの特性を検出する。より具体的には、検出部12は、載置位置に飲料容器3が載置されたとき、飲料容器3のサイズによらずに飲料容器3の特徴が抽出される、撮影画像に含まれる第2領域r2の第2ヒストグラムを検出する。
【0063】
判定部13は、載置位置に飲料容器3が載置されたとき、第1ヒストグラムが背景の特徴を示す場合、飲料容器3のサイズをレギュラーサイズと判定し、第1ヒストグラムが飲料容器3の特徴を示す場合、飲料容器3のサイズをラージサイズと判定する。具体的には、判定部13は、検出部12により検出された第1ヒストグラムの特徴を抽出し、抽出した特徴が背景の特徴を示す場合、飲料容器3のサイズをレギュラーサイズであると判定する。また、判定部13は、検出部12により検出された第1ヒストグラムの特徴を抽出し、抽出した特徴が飲料容器3の特徴を示す場合、飲料容器3のサイズをラージサイズであると判定する。
【0064】
判定部13は、第2ヒストグラムが飲料容器3の特徴を示すとき、載置位置に飲料容器3が載置されたと判定する。第2ヒストグラムは、例えば、第2領域r2に含まれる画素が有する輝度または色相の度数分布を示すヒストグラムである。
判定部13は、第2ヒストグラムを用いて、飲料容器3の種類を判定する。第2ヒストグラムが輝度の度数分布を示す場合、判定部13は、第2ヒストグラムの広がりが第2閾値以上のとき、飲料容器3が氷入りの透明の飲料容器であると判定する。また、第2ヒストグラムが色相の度数分布を示す場合、判定部13は、第2領域r2に含まれる色の種類が第5閾値以上のとき、飲料容器3が氷入りの透明の飲料容器であると判定する。
【0065】
設定部14は、図7の載置状態に示すように、飲料容器3の種類に応じて、載置位置に飲料容器3が載置されたとき、飲料容器3のサイズがレギュラーサイズの場合、背景の特徴が抽出される位置に、第1領域r1の位置を設定する。また、設定部14は、図7の載置状態に示すように、飲料容器3の種類に応じて、載置位置に飲料容器3が載置されたとき、飲料容器3のサイズがラージサイズの場合、飲料容器3の特徴が抽出される位置に、第1領域r1の位置を設定する。
【0066】
設定部14は、飲料容器3が氷入りの透明の飲料容器3である場合、図7の飲料容器3aの載置状態に示すように、飲料容器3のサイズがレギュラーサイズのとき背景の特徴が判定部13により抽出される位置に、第1領域r1の位置を設定する。また、設定部14は、飲料容器3が氷入りの透明の飲料容器3である場合、図7の飲料容器3bの載置状態に示すように、飲料容器3のサイズがラージサイズのとき飲料容器3の開口部のふちの特徴が判定部13により抽出される位置に、第1領域r1の位置を設定する。
【0067】
設定部14は、飲料容器3が氷入りの透明の飲料容器3でない場合、図7の飲料容器3cの載置状態に示すように、飲料容器3のサイズがレギュラーサイズのとき背景の特徴が判定部13により抽出される位置に、前記第1領域の位置を設定する。設定部14は、飲料容器3が不透明な飲料容器3である場合、図7の飲料容器3dの載置状態に示すように、飲料容器3のサイズがラージサイズのとき飲料容器3の上方位置の特徴が抽出される位置に、第1領域r1の位置を設定する。
【0068】
選択部15は、飲料容器3の種類に応じて、提供する飲料の種類を選択する。具体的には、選択部13は、判定部13の判定処理により飲料容器3の種類が認識されると、種類情報23を参照し、認識された飲料容器3の種類に関連付けられた飲料の種類と飲料の温度とに応じて、飲料容器3に供給する飲料を選択する。
【0069】
選択部15は、飲料容器3のサイズに応じて、提供する飲料の量を選択する。具体的には、選択部13は、判定部13の判定処理により飲料容器3の種類が認識されると、サイズ情報24を参照し、認識された飲料容器3の種類に関連付けられた容器のサイズと飲料の分量とに応じて、飲料容器3に供給する飲料の分量を選択する。
【0070】
図11図12は、認識処理の一例を示すフローチャートである。図11図12を参照して、認識処理装置1による認識処理について説明する。以下の説明において、認識処理装置1の記憶部20には、飲料容器3aから3dに対応する、特徴情報21と、領域情報22と、種類情報23と、サイズ情報24とが予め記憶されているものとする。
【0071】
図11を参照して説明する。
取得部11は、撮像装置2により撮像された、載置位置に載置される飲料容器3を含む領域の撮影画像を取得する(S101)。
検出部12は、取得部11により撮影画像が取得されると、飲料容器3の下方部分の第2領域r2に含まれる画素の特性を示す第2ヒストグラムを検出する(S102)。
【0072】
判定部13は、第2ヒストグラムの特徴を抽出し、第2ヒストグラムが飲料容器3の特徴を示すか否かを判定する(S103)。判定部13は、第2ヒストグラムが背景の特徴を示すとき(S103にてNo)、載置位置に飲料容器3が載置されていないと判定し、S101の処理を実行する。判定部13は、第2ヒストグラムが飲料容器3の特徴を示すとき(S103にてYes)、載置位置に飲料容器3が載置されたと判定し、S104の処理を実行する。
【0073】
判定部13は、飲料容器3がプラカップか否かを判定する(S104)。
一例として、判定部13は、第2ヒストグラムが輝度のヒストグラムである場合、第2ヒストグラムの広がりが第2閾値以上であるとき、飲料容器3がプラカップであると判定する。また、判定部13は、第2ヒストグラムが輝度のヒストグラムである場合、第2ヒストグラムの広がりが第2閾値未満であるとき、飲料容器3が紙カップであると判定する。
その他の例として、判定部13は、第2ヒストグラムが色相のヒストグラムである場合、第2領域r2に含まれる色の種類が第5閾値以上であるとき、飲料容器3がプラカップであると判定する。また、判定部13は、第2ヒストグラムが色相のヒストグラムである場合、第2領域r2に含まれる色の種類が第5閾値未満であるとき、飲料容器3が紙カップであると判定する。
【0074】
設定部13は、判定部13により飲料容器3がプラカップである判定されたとき(S104にてYes)、領域情報22を参照し、プラカップに対応する位置に第1領域r1を設定する(S105)。具体的には、設定部13は、飲料容器3がプラカップである場合、飲料容器3がレギュラーサイズのとき背景の特徴が抽出され、飲料容器3がラージサイズのとき飲料容器3の開口部のふちの特徴が抽出される位置に、第1領域r1の位置を設定する。
【0075】
検出部12は、設定部13により第1領域r1の設定がされると、第1ヒストグラムを検出する(S106)。
判定部13は、検出部12により検出された第1ヒストグラムの特徴を抽出し、飲料容器3がレギュラーサイズであるかラージサイズであるかを判定する(S106)。具体的には、判定部13は、第1ヒストグラムが背景の特徴を示す場合、飲料容器3のサイズをレギュラーサイズと判定し、第1ヒストグラムが飲料容器3の特徴を示す場合、飲料容器3のサイズをラージサイズと判定する。
【0076】
選択部13は、判定部13により飲料容器3がレギュラーサイズであると判定されたとき(S107にてYes)、レギュラーサイズの分量の冷たい飲料を飲料容器3に供給するように、飲料供給装置100の制御装置に要求する(S108)。そして、認識処理装置1は、認識処理を終了する。具体的には、選択部13は、判定部13により飲料容器3がプラカップのレギュラーサイズであると判定されると、種類情報23を参照し、飲料容器3aに関連付けられた飲料の種類と飲料の温度とに応じて、飲料容器3に供給する飲料を選択する。さらに、選択部13は、判定部13により飲料容器3がプラカップのレギュラーサイズであると判定されると、サイズ情報24を参照し、飲料容器3aに関連付けられた容器のサイズと飲料の分量とに応じて、飲料容器3に供給する飲料の分量を選択する。
【0077】
選択部13は、判定部13により飲料容器3がラージサイズであると判定されたとき(S107にてNo)、ラージサイズの分量の冷たい飲料を飲料容器3に供給するように、飲料供給装置100の制御装置に要求する(S108)。そして、認識処理装置1は、認識処理を終了する。具体的には、選択部13は、判定部13により飲料容器3がプラカップのラージサイズであると判定されると、種類情報23を参照し、飲料容器3bに関連付けられた飲料の種類と飲料の温度とに応じて、飲料容器3に供給する飲料を選択する。さらに、選択部13は、判定部13により飲料容器3がプラカップのラージサイズであると判定されると、サイズ情報24を参照し、飲料容器3bに関連付けられた容器のサイズと飲料の分量とに応じて、飲料容器3に供給する飲料の分量を選択する。
【0078】
図12を参照して説明する。
設定部13は、判定部13により飲料容器3が紙カップである判定されたとき(S104にてNo)、領域情報22を参照し、紙カップに対応する位置に第1領域r1を設定する(S201)。具体的には、設定部13は、飲料容器3が紙カップである場合、飲料容器3がレギュラーサイズのとき背景の特徴が抽出され、飲料容器3がラージサイズのとき飲料容器3の上方部分の特徴が抽出される位置に、第1領域r1の位置を設定する。
検出部12は、設定部13により第1領域r1の設定がされると、第1ヒストグラムを検出する(S202)。
【0079】
判定部13は、検出部12により検出された第1ヒストグラムの特徴を抽出し、飲料容器3がレギュラーサイズであるか否かを判定する(S203)。具体的には、判定部13は、第1ヒストグラムが背景の特徴を示す場合、飲料容器3のサイズをレギュラーサイズと判定し、第1ヒストグラムが飲料容器3の特徴を示す場合、飲料容器3のサイズをラージサイズと判定する。
【0080】
選択部13は、判定部13により飲料容器3がレギュラーサイズであると判定されたとき(S204にてYes)、レギュラーサイズの分量の温かい飲料を飲料容器3に供給するように、飲料供給装置100の制御装置に要求する(S205)。そして、認識処理装置1は、認識処理を終了する。具体的には、選択部13は、判定部13により飲料容器3が紙カップのレギュラーサイズであると判定されると、種類情報23を参照し、飲料容器3cに関連付けられた飲料の種類と飲料の温度とに応じて、飲料容器3に供給する飲料を選択する。さらに、具体的には、選択部13は、判定部13により飲料容器3が紙カップのレギュラーサイズであると判定されると、サイズ情報24を参照し、飲料容器3cに関連付けられた容器のサイズと飲料の分量とに応じて、飲料容器3に供給する飲料の分量を選択する。
【0081】
選択部13は、判定部13により飲料容器3がラージサイズであると判定されたとき(S204にてNo)、ラージサイズの分量の冷たい飲料を飲料容器3に供給するように、飲料供給装置100の制御装置に要求する(S206)。そして、認識処理装置1は、認識処理を終了する。具体的には、選択部13は、判定部13により飲料容器3が紙カップのラージサイズであると判定されると、種類情報23を参照し、飲料容器3dに関連付けられた飲料の種類と飲料の温度とに応じて、飲料容器3に供給する飲料を選択する。さらに、具体的には、選択部13は、判定部13により飲料容器3が紙カップのラージサイズであると判定されると、サイズ情報24を参照し、飲料容器3dに関連付けられた容器のサイズと飲料の分量とに応じて、飲料容器3に供給する飲料の分量を選択する。
【0082】
図13は、コンピュータ装置の一実施例を示すブロック図である。
図13を参照して、コンピュータ装置200の構成について説明する。
【0083】
図13において、コンピュータ装置200は、制御回路201と、記憶装置202と、読書装置203と、記録媒体204と、通信インターフェイス205と、入出力インターフェイス206と、入力装置207と、表示装置208と、撮像装置209とを含む。また、通信インターフェイス205は、ネットワーク210と接続される。そして、各構成要素は、バス211により接続される。認識処理装置1は、コンピュータ装置200に記載の構成要素の一部または全てを適宜選択することにより構成することができる。
【0084】
制御回路201は、コンピュータ装置200全体の制御をする。そして、制御回路201は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マルチコアCPU、FPGA(Field Programmable Gate Array)およびPLD(Programmable Logic Device)などのプロセッサである。そして、制御回路201は、例えば、図6において、制御部10として機能する。
【0085】
記憶装置202は、各種データを記憶する。そして、記憶装置202は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などのメモリや、HD(Hard Disk)などである。記憶装置202は、例えば、図6において、記憶部20として機能する。
【0086】
また、ROMは、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAMは、制御回路201のワークエリアとして使用される。HDは、OS、アプリケーションプログラム、ファームウェアなどのプログラム、および各種データを記憶している。記憶装置202は、制御回路201を、制御部10として機能させる認識処理プログラムを記憶してもよい。
【0087】
認識処理装置1は、認識処理をするとき、記憶装置202に記憶されたプログラムをRAMに読み出す。RAMに読み出されたプログラムを制御回路201で実行することにより、認識処理装置1は、取得処理と、検出処理と、判定処理と、設定処理と、選択処理とのいずれか1以上を含む認識処理を実行する。
【0088】
なお、上述の各プログラムは、制御回路201が通信インターフェイス205を介してアクセス可能であれば、ネットワーク210上のサーバが有する記憶装置に記憶されていても良い。
【0089】
読書装置203は、制御回路201に制御され、着脱可能な記録媒体204のデータのリード/ライトを行なう。そして、読書装置203は、例えば、FDD(Floppy Disk Drive)、CDD(Compact Disc Drive)、DVDD(Digital Versatile Disk Drive)、BDD(Blu−ray Disk Drive)およびUSB(Universal Serial Bus)などである。
【0090】
記録媒体204は、各種データを保存する。記録媒体204は、例えば、認識処理プログラムを記憶する。さらに、記録媒体204は、図6に示す、特徴情報21と、領域情報22と、種類情報23と、サイズ情報24とを記憶しても良い。そして、記録媒体204は、読書装置203を介してバス211に接続され、制御回路201が読書装置203を制御することにより、データのリード/ライトが行なわれる。
【0091】
また、記録媒体204は、例えば、SDメモリーカード(SD Memory Card)、FD(Floppy Disk)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、BD(Blu−ray Disk:登録商標)、およびフラッシュメモリなどの非一時的記録媒体である。
【0092】
通信インターフェイス205は、ネットワーク210を介してコンピュータ装置200と他の装置とを通信可能に接続する。また、通信インターフェイス205は、無線LANの機能を有するインターフェイス、および近距離無線通信機能を有するインターフェイスを含んでも良い。そして、無線LANインターフェイスは、例えば、無線LAN規格として、Wi−Fi(登録商標)をサポートしても良い。近距離無線インターフェイスは、例えば、近距離無線通信規格として、Bluetooth(登録商標)をサポートしても良い。LANは、Local Area Networkの略である。
【0093】
入出力インターフェイス206は、例えば、キーボード、マウス、およびタッチパネルなどの入力装置207と接続され、接続された入力装置207から各種情報を示す信号が入力されると、バス211を介して入力された信号を制御回路201に出力する。また、入出力インターフェイス206は、制御回路201から出力された各種情報を示す信号がバス211を介して入力されると、接続された各種装置にその信号を出力する。
さらに、入出力インターフェイス206は、例えば、表示装置208と接続され、制御回路201により描画された画像を表示装置に出力する。
また、入出力インターフェイス206は、撮像装置209と接続され、撮像装置209で撮像された撮影画像の入力を受け付ける。
【0094】
入力装置207は、例えば、コーヒーに加える砂糖及びミルクの量の調整や、コーヒーの濃さの選択、特徴情報21の各閾値及び領域情報22に格納される各領域の位置の微調整などを受け付けても良い。また、入力装置207は、特徴情報21と、領域情報22と、種類情報23と、サイズ情報24の入力を受け付けてもよい。
表示装置208は、各種情報を表示する。表示装置208は、タッチパネルでの入力を受け付けるための情報を表示しても良い。
【0095】
また、入出力インターフェイス206、入力装置207、及び表示装置208は、GUI(Graphical User Interface)として機能してもよい。これにより、コンピュータ装置200は、タッチパネルやマウスなどによる直感的な操作を受け付ける。このとき、GUIは、例えば、コーヒーに加える砂糖及びミルクの量の調整や、コーヒーの濃さの選択の選択を受け付けてもよい。
撮像装置209は、例えば、カメラである。撮像装置209は、例えば、図6において、撮像装置2として機能する。
ネットワーク210は、例えば、LAN、無線通信、またはインターネットなどであり、コンピュータ装置200と他の装置を通信接続する。
【0096】
以上のように、実施形態1の認識処理装置1は、載置位置に飲料容器3が載置されたとき、第1領域r1の第1ヒストグラムが背景の特徴を示す場合、飲料容器3のサイズをレギュラーサイズと判定する。また、認識処理装置1は、第1ヒストグラムが飲料容器3の特徴を示す場合、飲料容器のサイズをラージサイズと判定する。これにより、認識処理装置1は、第1領域r1の特徴を抽出することにより、載置位置に載置された飲料容器3のサイズを認識するので、飲料容器3の画像の写り方による認識精度の低下を抑制し、飲料容器3の認識精度を向上することができる。
【0097】
認識処理装置1は、飲料容器3の種類に応じて、飲料容器3のサイズがレギュラーサイズの場合、背景の特徴が抽出され、飲料容器3のサイズがラージサイズの場合、飲料容器3の特徴が抽出される位置に、第1領域r1の位置を設定する。これにより、認識処理装置1は、複数の種類の飲料容器3のサイズを自動的に判定するので、飲料容器3の認識処理を容易にすることができる。
【0098】
認識処理装置1は、氷部分は光を乱反射することにより、第2ヒストグラムの度数分布が広がりを持つということを利用して、氷の画像の第2ヒストグラムの広がりが第2閾値以上のとき、飲料容器3が氷入りの透明の飲料容器3であると判定する。これにより、認識処理装置1は、飲料容器3ごとに氷の入り方が異なるため、画像認識では認識が困難であった、氷入りの透明の飲料容器3の認識精度を向上することができる。
【0099】
認識処理装置1は、飲料容器3が氷入りの透明の飲料容器である場合、飲料容器3のサイズがラージサイズのとき飲料容器3の開口部のふちの特徴が抽出される位置に、第1領域r1の位置を設定する。これにより、認識処理装置1は、飲料容器3がプラカップのとき、特有の反射を有するふちと背景との明確に異なる特徴を抽出することにより、飲料容器3のサイズを判定するので、飲料容器3の認識精度を向上することができる。
【0100】
認識処理装置1は、飲料容器3が氷入りの透明の飲料容器でない場合、飲料容器3のサイズがレギュラーサイズのとき背景の特徴が抽出され、飲料容器3のサイズがラージサイズのとき飲料容器3の上方位置の特徴が抽出される位置に、第1領域r1の位置を設定する。これにより、認識処理装置1は、飲料容器3が紙カップのとき、背景と紙カップとの明確に異なる特徴を抽出することにより、飲料容器3のサイズを判定するので、飲料容器3の認識精度を向上することができる。
【0101】
認識処理装置1は、飲料容器3のサイズに応じて、提供する飲料の量を選択する。これにより、認識処理装置1は、選択した分量の飲料を飲料供給装置100から飲料容器3に自動的に供給させることができる。
【0102】
認識処理装置1は、飲料容器3の種類に応じて、提供する飲料の種類を選択する。これにより、認識処理装置1は、選択した種類の飲料を飲料供給装置100から飲料容器3に自動的に供給させることができる。
【0103】
認識処理装置1は、第2ヒストグラムが飲料容器3の特徴を示すとき、載置位置に対象が載置されたと判定する。これにより、認識処理装置1は、飲料容器3が載置されたとき、飲料容器3の種類及びサイズを判定する処理を自動的に開始するこができる。
【0104】
[実施形態2]
実施形態2の認識処理装置について説明する。
図14は、飲料供給装置の一実施例を示す図(その6)である。図15は、文字が記載されたカップの認識を説明する図である。
実施形態2の認識処理装置6は、側面に文字及び図面の少なくとも一方が記載されている氷入りの飲料容器3と、側面に文字及び図面の記載がない氷入りの飲料容器3との2種類を含む飲料容器3を識別する。認識処理装置6の機能ブロックは、実施形態1の認識処理装置1の機能ブロックと同じ構成であるが、検出部12及び判定部13の処理と、領域情報22が格納する情報とが異なるので、検出部12及び判定部13の処理と、領域情報22について説明する。
【0105】
図14図15を参照して、認識処理装置6の処理について説明する。以下の説明では、飲料容器3eには、図14図15に示すように、下方部分を囲む位置に「ABCDEFG…」の文字が記載されているものとして説明する。
領域情報22は、撮像装置2により撮像された文字が記載された飲料容器3eの撮影画像において、文字を含む第3領域r3の位置と、文字を含まない第4領域r4の位置とを格納する。第3領域r3及び第4領域r4には、撮影画像に飲料容器3に入っている氷の画像が含まれる位置が設定される。
【0106】
検出部12は、載置位置に飲料容器3が載置されたとき、第3領域r3の輝度の第3ヒストグラムと、第4領域r4の輝度の第4ヒストグラムとを検出する。
判定部13は、第3ヒストグラムと第4ヒストグラムとの差分difが、文字の輝度に応じた第5ヒストグラムの特徴を示すとき、飲料容器3は文字の記載がある飲料容器3eであると判定する
【0107】
認識処理装置6は、図形が記載されているか否かを認識する場合について説明する。
領域情報22は、撮像装置2により撮像された図形が記載された飲料容器3d(図示なし)の撮影画像において、図形を含む第3領域r3の位置と、図形を含まない第4領域r4の位置とを格納する。第3領域r3及び第4領域r4には、撮影画像に飲料容器3に入っている氷の位置を含む領域が設定される。
【0108】
検出部12は、載置位置に飲料容器3が載置されたとき、第3領域r3の輝度の第3ヒストグラムと、第4領域r4の輝度の第4ヒストグラムとを検出する。
判定部13は、第3ヒストグラムと第4ヒストグラムとの差分difが、図形の輝度に応じた第5ヒストグラムの特徴を示すとき、飲料容器3は図形の記載がある飲料容器3eであると判定する。
【0109】
上述の説明では、飲料容器3が氷入りの飲料容器であるものとして説明したが、同様の処理を実行することにより、他の飲料容器3においても、文字及び図形の少なくとも一方が記載されているか否かを判定することができる。また、飲料容器3eは、必ずしも下方部分を囲む位置の全体に文字及び図形が記載されている必要はなく、少なくとも文字及び図形の一部の記載が第3領域r3に含まれるように、文字及び図形が記載されていればよい。
【0110】
以上により、実施形態2の認識処理装置6は、特徴の差分を見ることにより、文字及び図形の少なくとも一方が記載されているか否か判定するので、飲料容器3の画像の写り方による認識精度の低下を抑制し、飲料容器3の認識精度を向上することができる。
【0111】
[実施形態3]
実施形態3の飲料供給装置300について説明する。実施形態3の認識処理装置1は、実施形態1の認識処理装置1と同じ構成である。
図16は、飲料供給装置の一実施例を示す図(その7)である。図17は、検出領域の輝度度数分布を示す図(その2)である。図18は、検出領域の色相の度数分布を示す図(その2)である。
【0112】
実施形態3の飲料供給装置300は、図16に示すように、補助部材162を備える。補助部材161は、載置位置に飲料容器3cが載置されたとき、撮影画像の第1領域r1に、黒色の画像が写し出される位置に設置された黒色の部材である。なお、補助部材161の色は、黒色に限定されるものではなく、例えば、認識処理装置1が飲料容器3dの特徴と、補助部材162の特徴とを、輝度及び色相の少なくとも一方のヒストグラムの特徴から識別可能な色であればよい。
【0113】
検出部12は、載置位置に飲料容器3cが載置されたとき、背景として、第1領域r1に含まれる補助部材162の画像の特性を示す第1ヒストグラムを検出する。また、検出部12は、載置位置に飲料容器3dが載置されたとき、飲料容器3として、第1領域r1に含まれる飲料容器3dの上方部分の特性を示す第1ヒストグラムを検出する。これにより、認識処理装置1は、飲料容器3cと飲料容器3dで検出される第1ヒストグラムの特性の違いを明確にし、精度良く飲料容器3cと飲料容器3dとを認識する。
【0114】
図17図18に示すように、実施形態3の飲料供給装置300の載置位置に飲料容器3cが載置されたとき、認識処理装置1により検出される第1ヒストグラムは、輝度及び色を有する画素が少ない補助部材162の特性を示す。これにより、飲料容器3cが載置されたときの第1ヒストグラムと、飲料容器3dが載置されたときの第1ヒストグラムとの違いを明確にし、精度良く飲料容器3cと飲料容器3dとを、認識処理装置1に認識させることができる。
【0115】
[実施形態4]
実施形態4の認識処理装置7及び飲料供給装置400について説明する。実施形態4の認識処理装置7の機能ブロックは、実施形態1の認識処理装置1の機能ブロックと同じ構成であるが、判定部13の処理が異なるので、判定部13の処理について説明する。
【0116】
図19は、飲料供給装置の一実施例を示す図(その8)である。
飲料供給装置400は、飲料供給装置100の構成に加えて、センサ4を備える。センサ4は、例えば、発光部で光を発光し、飲料容器3で反射した光を受光部で受光したとき、飲料容器3が載置台にあることを検知する光反射型センサや、飲料容器3が載置台141に載置されたときの圧力を検知する感圧センサなどである。
センサ4は、載置位置に飲料容器3が載置されたか否かを検出し、認識処理装置7に通知する。判定部13は、飲料容器3が載置位置に載置されたことが検出されたとき、載置位置に飲料容器3が載置されたと判定する。
【0117】
以上により、認識処理装置7は、飲料容器3が載置位置に載置されたことを検出する処理の負荷を低減することができる。
なお、本実施形態は、以上に述べた実施形態に限定されるものではなく、本実施形態の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成または実施形態を取ることができる。
【符号の説明】
【0118】
1 認識処理装置
2 撮像装置
10 制御部
20 記憶部
100 飲料供給装置
200 コンピュータ装置
201 制御回路
202 記憶装置
203 読書装置
204 記録媒体
205 通信I/F
206 入出力I/F
207 入力装置
208 表示装置
209 撮像装置
210 ネットワーク
211 バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19