【解決手段】測定対象Xについての測定処理を実行して測定値データDmを生成可能な測定器1から測定値データDmを取得すると共に、移動体通信網12およびインターネット13を介して送信された測定値データDmを記録可能なデータサーバ4に対して測定値データDmを送信する第1の送信処理を実行する第1の処理部を備えたゲートウェイ2であって、第1の処理部は、第1の送信処理において、ゲートウェイ2に接続されると共に測定処理を実行している測定器1および測定対象Xとの少なくとも一方の状態を特定可能な状態特定データを生成するデータ生成処理を実行可能に構成されたカメラ3から状態特定データとしての撮像データDpを取得すると共に、測定器1から取得した測定値データDmと、カメラ3から取得した撮像データDpとを相互に関連付けてデータサーバ4に送信する。
測定対象についての予め規定された被測定量を測定する測定処理を実行して測定値データを生成可能に構成された測定器から当該測定値データを取得すると共に、通信ネットワークを介して送信された前記測定値データを記録可能に構成されたデータ記録装置に対して前記測定値データを送信する第1の送信処理を実行する第1の処理部を備えたデータ送信装置であって、
前記第1の処理部は、前記第1の送信処理において、当該データ送信装置および前記測定器のいずれかの装置に接続されると共に前記測定処理を実行している当該測定器と当該測定器によって前記被測定量を測定されている前記測定対象との少なくとも一方の状態を特定可能な状態特定データを生成するデータ生成処理を実行可能に構成されたデータ生成装置から当該状態特定データを取得すると共に、前記測定器から取得した前記測定値データと、前記データ生成装置から取得した前記状態特定データとを相互に関連付けて前記データ記録装置に送信するデータ送信装置。
前記第1の処理部は、前記第1の送信処理において、前記データ生成装置としての撮像装置が前記少なくとも一方を撮像した撮像データと、前記データ生成装置としての録音装置が前記測定器の設置場所の音を録音した録音データとの少なくとも一方を前記状態特定データとして取得する請求項1記載のデータ送信装置。
前記第1の処理部は、前記データ生成装置に前記データ生成処理を実行させるデータ生成条件を設定するための条件設定用データを前記通信ネットワークに接続された任意のリソースに対して送信すると共に、当該任意のリソースから送信される生成条件データに応じて前記データ生成装置を制御して前記データ生成処理を実行させる第1の制御処理を実行可能に構成されている請求項1または2記載のデータ送信装置。
前記データ記録装置は、前記データ生成装置に前記データ生成処理を実行させるデータ生成条件を設定するための条件設定用データを前記通信ネットワークに接続された任意のリソースに対して送信する第3の送信処理を実行すると共に、当該任意のリソースから送信される生成条件データを前記データ送信装置に送信する第2の送信処理を実行する第2の処理部を備えて構成され、
前記データ送信装置は、前記データ記録装置から送信された前記生成条件データに応じて前記データ生成装置を制御して前記データ生成処理を実行させる第2の制御処理を実行可能に構成されている請求項4記載の測定システム。
前記データ記録装置は、前記データ生成装置に前記データ生成処理を実行させるデータ生成条件を設定するための条件設定用データを前記通信ネットワークに接続された任意のリソースに対して送信する第3の送信処理を実行すると共に、当該任意のリソースから送信される生成条件データに応じて前記データ送信装置を介して前記データ生成装置を制御して前記データ生成処理を実行させる第3の制御処理を実行する第3の処理部を備えて構成されている請求項4記載の測定システム。
前記データ記録装置は、予め設定された条件を満たす前記測定値データが前記データ送信装置から送信されたときに、当該測定値データ、および当該測定値データに基づいて生成した測定結果報知用データの少なくとも一方と、当該測定値データに関連付けられている前記状態特定データとを予め指定された報知対象に対して前記通信ネットワークを介して送信する第4の送信処理を実行する第4の処理部を備えて構成されている請求項4から6のいずれかに記載の測定システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記の特許文献に開示の測定システム(データ収集装置)には、以下のような解決すべき問題点が存在する。具体的には、上記の特許文献に開示の測定システムでは、測定器において生成された測定データをデータ記録装置にネットワークを介して送信して記録データとしてデータ記録装置に記録させる構成が採用されている。
【0006】
この場合、データ記録装置に記録される記録データは、例えば測定対象の状態を特定するためのデータであり、記録データに記録されている各測定データ(測定値)を解析することで、測定対象における被測定量(測定器が測定した物理量)の推移を特定することが可能となる。具体的には、一例として、予め規定された電流値範囲内の電流値で電力が供給されるべき電動機を測定対象として電動機に共有される電力の電流値を測定してデータ記録装置に記録データとして記録されたときには、記録された記録データを解析することにより、電動機に供給された電力について、規定された電流値範囲内の電流値で供給されたか否かを判別することができる。
【0007】
しかしながら、例えば、記録データ中のいずれかの時点における電流値が規定された電流値範囲を超えて大きな値となっていたときに、記録データに記録されている電流値の推移だけでは、どのような理由で電流値が規定された電流値範囲を超えたのかを特定するのが困難となっている。また、記録データ中のいずれかの時点における電流値が「0」であったときに、電動機に電力が供給されていなかったのか、或いは、電力は供給されていたものの測定器によって測定することができなかったのかを特定することも困難となっている。
【0008】
このように、予め規定された被測定量(上記の例では、電流値)を測定して記録データとしてデータ記録装置に記録させる構成の測定システムには、特に、記録データの解析に不慣れな者にとって、測定対象や測定器の状態を特定するのが困難となっているという問題点が生じている。
【0009】
本発明は、かかる解決すべき問題に鑑みてなされたものであり、測定対象や測定器の状態を容易に特定し得るデータ送信装置および測定システムを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成すべく、請求項1記載のデータ送信装置は、測定対象についての予め規定された被測定量を測定する測定処理を実行して測定値データを生成可能に構成された測定器から当該測定値データを取得すると共に、通信ネットワークを介して送信された前記測定値データを記録可能に構成されたデータ記録装置に対して前記測定値データを送信する第1の送信処理を実行する第1の処理部を備えたデータ送信装置であって、前記第1の処理部は、前記第1の送信処理において、当該データ送信装置および前記測定器のいずれかの装置に接続されると共に前記測定処理を実行している当該測定器と当該測定器によって前記被測定量を測定されている前記測定対象との少なくとも一方の状態を特定可能な状態特定データを生成するデータ生成処理を実行可能に構成されたデータ生成装置から当該状態特定データを取得すると共に、前記測定器から取得した前記測定値データと、前記データ生成装置から取得した前記状態特定データとを相互に関連付けて前記データ記録装置に送信する。
【0011】
請求項2記載のデータ送信装置は、請求項1記載のデータ送信装置において、前記第1の処理部は、前記第1の送信処理において、前記データ生成装置としての撮像装置が前記少なくとも一方を撮像した撮像データと、前記データ生成装置としての録音装置が前記測定器の設置場所の音を録音した録音データとの少なくとも一方を前記状態特定データとして取得する。
【0012】
請求項3記載のデータ送信装置は、請求項1または2記載のデータ送信装置において、前記第1の処理部は、前記データ生成装置に前記データ生成処理を実行させるデータ生成条件を設定するための条件設定用データを前記通信ネットワークに接続された任意のリソースに対して送信すると共に、当該任意のリソースから送信される生成条件データに応じて前記データ生成装置を制御して前記データ生成処理を実行させる第1の制御処理を実行可能に構成されている。
【0013】
請求項4記載の測定システムは、請求項1または2記載のデータ送信装置、前記測定器および前記データ記録装置を備えて構成されている。
【0014】
請求項5記載の測定システムは、請求項4記載の測定システムにおいて、前記データ記録装置は、前記データ生成装置に前記データ生成処理を実行させるデータ生成条件を設定するための条件設定用データを前記通信ネットワークに接続された任意のリソースに対して送信する第3の送信処理を実行すると共に、当該任意のリソースから送信される生成条件データを前記データ送信装置に送信する第2の送信処理を実行する第2の処理部を備えて構成され、前記データ送信装置は、前記データ記録装置から送信された前記生成条件データに応じて前記データ生成装置を制御して前記データ生成処理を実行させる第2の制御処理を実行可能に構成されている。
【0015】
請求項6記載の測定システムは、請求項4記載の測定システムにおいて、前記データ記録装置は、前記データ生成装置に前記データ生成処理を実行させるデータ生成条件を設定するための条件設定用データを前記通信ネットワークに接続された任意のリソースに対して送信する第3の送信処理を実行すると共に、当該任意のリソースから送信される生成条件データに応じて前記データ送信装置を介して前記データ生成装置を制御して前記データ生成処理を実行させる第3の制御処理を実行する第3の処理部を備えて構成されている。
【0016】
請求項7記載の測定システムは、請求項4から6のいずれかに記載の測定システムにおいて、前記データ記録装置は、予め設定された条件を満たす前記測定値データが前記データ送信装置から送信されたときに、当該測定値データ、および当該測定値データに基づいて生成した測定結果報知用データの少なくとも一方と、当該測定値データに関連付けられている前記状態特定データとを予め指定された報知対象に対して前記通信ネットワークを介して送信する第4の送信処理を実行する第4の処理部を備えて構成されている。
【発明の効果】
【0017】
請求項1記載のデータ送信装置では、測定器から測定値データを取得すると共に、取得した測定値データをデータ記録装置に対して通信ネットワークを介して送信する第1の送信処理において、第1の処理部が、測定器および測定対象との少なくとも一方の状態を特定可能な状態特定データをデータ生成装置から取得すると共に、測定器から取得した測定値データと、データ生成装置から取得した状態特定データとを相互に関連付けてデータ記録装置に送信する。また、請求項4記載の測定システムでは、上記のデータ送信装置、測定器およびデータ記録装置を備えて構成されている。
【0018】
したがって、請求項1記載のデータ送信装置および請求項4記載の測定システムによれば、データ記録装置に記録された測定値データおよび状態特定データを取得することにより、測定値データの解析だけでは特定が困難であった測定現場の状態を状態特定データに基づいて容易に特定することができるため、この種の装置やシステムの使用に不慣れな者であっても、取得した測定値データが正常に実行された測定処理の結果であるか否かなどを確実かつ容易に特定することができる。
【0019】
請求項2記載のデータ送信装置では、第1の処理部が、第1の送信処理において、データ生成装置としての撮像装置が少なくとも一方を撮像した撮像データと、データ生成装置としての録音装置が測定器の設置場所の音を録音した録音データとの少なくとも一方を状態特定データとして取得する。したがって、請求項2記載のデータ送信装置、およびそのようなデータ送信装置を備えて構成された測定システムによれば、撮像データの像、および/または録音データの音に基づき、測定対象や測定器の状態を直感的に特定することができるため、取得した測定値データが正常に実行された測定処理の結果であるか否かなどを一層容易に特定することができる。
【0020】
請求項3記載のデータ送信装置では、第1の処理部が、データ生成装置にデータ生成処理を実行させるデータ生成条件を設定するための条件設定用データを通信ネットワークに接続された任意のリソースに対して送信すると共に、任意のリソースから送信される生成条件データに応じてデータ生成装置を制御してデータ生成処理を実行させる第1の制御処理を実行可能に構成されている。
【0021】
したがって、請求項3記載のデータ送信装置、およびそのようなデータ送信装置を備えて構成された測定システムによれば、データ生成装置の設置場所から遠く離れた場所(状態特定データを生成させるためにデータ生成装置を直接操作することができない場所)からデータ生成条件を指定してデータ生成装置によるデータ生成処理を任意の条件下で実行させることができるため、データ送信装置および測定システムの使用に関する使用者の負担を十分に軽減することができる。
【0022】
請求項5記載の測定システムでは、データ記録装置が、データ生成装置にデータ生成処理を実行させるデータ生成条件を設定するための条件設定用データを通信ネットワークに接続された任意のリソースに対して送信する第3の送信処理を実行すると共に、任意のリソースから送信される生成条件データをデータ送信装置に送信する第2の送信処理を実行する第2の処理部を備えて構成され、データ送信装置が、データ記録装置から送信された生成条件データに応じてデータ生成装置を制御してデータ生成処理を実行させる第2の制御処理を実行可能に構成されている。
【0023】
また、請求項6記載の測定システムでは、データ記録装置が、データ生成装置にデータ生成処理を実行させるデータ生成条件を設定するための条件設定用データを通信ネットワークに接続された任意のリソースに対して送信する第3の送信処理を実行すると共に、任意のリソースから送信される生成条件データに応じてデータ送信装置を介してデータ生成装置を制御してデータ生成処理を実行させる第3の制御処理を実行する第3の処理部を備えて構成されている。
【0024】
したがって、請求項5,6記載の測定システムによれば、データ生成装置の設置場所から遠く離れた場所(状態特定データを生成させるためにデータ生成装置を直接操作することができない場所)からデータ生成条件を指定してデータ生成装置によるデータ生成処理を任意の条件下で実行させることができるため、測定システムの使用に関する使用者の負担を十分に軽減することができる。
【0025】
請求項7記載の測定システムによれば、データ記録装置が、予め設定された条件を満たす測定値データがデータ送信装置から送信されたときに、測定値データ、および測定値データに基づいて生成した測定結果報知用データの少なくとも一方と、測定値データに関連付けられている状態特定データとを予め指定された報知対象に対して通信ネットワークを介して送信する第4の送信処理を実行する第4の処理部を備えて構成されている。
【0026】
したがって、請求項7記載の測定システムによれば、使用者がデータ記録装置から測定値データや状態特定データをダウンロードして内容を確認する作業を定期的に行わなくても、予め設定した条件を満たす測定値データがデータ送信装置からデータ記録装置に送信されたときに、その旨を特定可能な情報が自動的に送信されるため、測定システムの使用に関する使用者の負担を一層軽減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、データ送信装置および測定システムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0029】
図1に示す測定システム100は、「測定システム」の一例であって、複数の測定器1a,1b・・1n、ゲートウェイ2、カメラ3およびデータサーバ4を備えて構成されている。なお、
図1に示す運用形態においては、後述の移動体通信網12およびインターネット13が相俟って「通信ネットワーク」が構成されている。
【0030】
測定器1a,1b・・1n(以下、区別しないときには「測定器1」ともいう)は、「測定器」の一例であって、測定対象Xについての「予め規定された被測定量(電流値、電圧値、抵抗値、電力値、位相、温度、湿度、歪み、輝度(光度)、照度、雨量および流量等の各種のパラメータ)」を測定する「測定処理」を実行して「測定値データ」の一例である測定値データDmを生成することができるように構成されている。
【0031】
また、測定器1は、一例として、LAN11を介してゲートウェイ2に接続可能に構成されており、生成した測定値データDmをゲートウェイ2に対してLAN11を介して出力することができるように構成されている。なお、本例の測定システム100では、複数台の測定器1を備えて構成されているが、「測定システム」を構成する「測定器」の台数は1台でもよい。
【0032】
ゲートウェイ2は、「データ送信装置」の一例であって、各測定器1と共に測定現場に設置され、かつカメラ3が接続された状態で使用される。このゲートウェイ2は、
図2に示すように、通信部21,22、操作部23、表示部24、処理部25および記憶部26を備えて構成されている。
【0033】
通信部21は、LAN11を介して測定器1等のネットワーク機器(ノード)を接続することが可能な通信アダプタで構成され、処理部25の制御下で、測定器1等に対する後述の測定条件データD2等の送信処理や、測定器1から送信される測定値データDm等の受信処理を実行する。通信部22は、一例として、移動体通信網12に接続可能な移動体通信モジュールで構成され、処理部25の制御下で、移動体通信網12を介して送信される測定条件データD2および後述の撮像条件データD3の受信処理や、測定値データDmおよび後述の撮像データDp(「状態特定データ」としての「撮像データ」の一例)等の移動体通信網12を介しての送信処理を実行する。
【0034】
操作部23は、ゲートウェイ2の動作条件の設定操作や、カメラ3の動作条件の設定操作などを実行可能な複数の操作スイッチ(図示せず)を備え、スイッチ操作に応じた操作信号を処理部25に出力する。表示部24は、処理部25の制御下でゲートウェイ2の動作状態を示す各種の情報を表示する。
【0035】
処理部25は、ゲートウェイ2を総括的に制御する。具体的には、処理部25は、「第1の処理部」の一例であって、測定器1からLAN11を介して送信された測定値データDmが通信部21によって受信されたときに、その測定値データDmを記憶部26に記憶させる(「測定器から測定値データを取得する」との処理の一例)。
【0036】
また、処理部25は、後述するようにデータサーバ4からインターネット13および移動体通信網12を介して送信されて通信部22によって受信された撮像条件データD3(「生成条件データ」の一例)に応じてカメラ3を制御して後述の「撮像処理」を実行させ、カメラ3から出力される撮像データDp(「状態特定データ」の一例)を記憶部26に記憶させる(「データ生成装置から状態特定データを取得する」との処理の一例であり、かつ「第2の制御処理」の一例)。
【0037】
さらに、処理部25は、予め設定された条件に従い、取得した測定値データDmおよび撮像データDpを相互に関連付けて通信部22から移動体通信網12およびインターネット13を介してデータサーバ4に送信する処理(「第1の送信処理」の一例)を実行する。なお、測定値データDmおよび撮像データDpの関連付けや送信の手順については、後に詳細に説明する。
【0038】
記憶部26は、処理部25の動作プログラム、通信部22によって受信された測定条件データD2や撮像条件データD3、通信部21によって受信された測定値データDm、およびカメラ3から出力された撮像データDpなどを記憶する。
【0039】
カメラ3は、「データ生成装置」としての「撮像装置」の一例であって、本例の測定システム100では、一例として、通信ケーブルを介してゲートウェイ2にカメラ3が接続されている(「いずれかの装置」が「データ送信装置」である構成の例)。このカメラ3は、ゲートウェイ2の制御下で「データ生成処理」としての「撮像処理」を実行して測定対象Xおよび/または測定器1を撮像して撮像データDp(測定処理を実行している測定器と測定器によって被測定量を測定されている測定対象との少なくとも一方の状態を特定可能な「状態特定データ」:一例として、静止画の画像データ)をゲートウェイ2に出力する。
【0040】
データサーバ4は、「データ記録装置」の一例であって、
図3に示すように、記録部31、通信部32、操作部33、表示部34、処理部35および記憶部36を備え、移動体通信網12およびインターネット13を介してゲートウェイ2から送信される測定値データDmおよび撮像データDpを記録すると共に、任意の情報処理端末(例えば、後述の操作端末T)などにインターネット13を介して測定値データDmや撮像データDpを送信することができるように構成されている。
【0041】
記録部31は、後述するように操作端末T等に対して送信する条件設定画面データD0(「条件設定用データ」の一例)、後述するように操作端末T等から送信されるレスポンスデータD1、後述するように処理部35によって生成される測定条件データD2、撮像条件データD3および報知条件データD4、並びにゲートウェイ2から送信される測定値データDmや撮像データDpなどを記録可能な大容量記録媒体(ハードディスクドライブ等)を備えて構成されている。なお、本例の測定システム100では、上記の条件設定画面データD0が「条件設定用データ」に相当すると共に、レスポンスデータD1の一部(ゲートウェイ2によるカメラ3の制御条件(撮像条件)に関するデータ)、および撮像条件データD3が「生成条件データ」に相当する。
【0042】
通信部32は、インターネット13に接続可能な通信ユニットで構成され、処理部35の制御下で、条件設定画面データD0、測定条件データD2および撮像条件データD3や後述の報知メールDrの送信処理、並びにレスポンスデータD1、測定値データDmおよび撮像データDpの受信処理を実行する。操作部33は、データサーバ4の動作条件の設定操作(サーバ管理者による操作)を実行可能なキーボードやポインティングデバイス(図示せず)を備えて構成されている。表示部34は、データサーバ4の動作状態を示す各種の情報を表示する。
【0043】
処理部35は、データサーバ4を総括的に制御する。具体的には、処理部35は、「第2の処理部」として機能して、上記のカメラ3に「撮像処理」を実行させる「撮像条件」などを設定するための条件設定画面データD0を通信部32からインターネット13に接続された「任意のリソース」に対して送信する送信処理(「第3の送信処理」の一例)を実行する。この場合、本例では、インターネット13に接続可能な操作端末T(パーソナルコンピュータ、タブレットおよびスマートフォンなどの「ブラウザ搭載の通信端末」)を「任意のリソース」として使用するものとする。
【0044】
また、処理部35は、後述するように条件設定画面データD0の画面が表示された状態の操作端末Tに対する操作に伴って操作端末Tから送信されるレスポンスデータD1が通信部32によって受信されたときに、そのレスポンスデータD1の内容に応じて撮像条件データD3などを生成してゲートウェイ2に送信する送信処理(「第2の送信処理」の一例)を実行する。なお、レスポンスデータD1に基づく撮像条件データD3等の生成処理の具体的な内容については、後に詳細に説明する。
【0045】
さらに、処理部35は、「第4の処理部」として機能して、「予め設定された条件」を満たす測定値データDmがゲートウェイ2から送信されたときに、その測定値データDmに基づいて生成したグラフ等(「測定結果報知用データ」の一例)と、測定値データDmに関連付けられている撮像データDpとを含む報知メールDrを「予め指定された報知対象(予め設定されたメールアドレス:メールサーバ)」に対してインターネット13を介して送信する送信処理(「第4の送信処理」の一例である「報知処理」の一例)を実行する(「測定値データおよび測定結果報知用データの少なくとも一方」が「測定結果報知用データ」の例)。なお、上記の「予め設定された条件」や、測定値データDmに基づく報知メールDrの具体的な内容については、後に説明する。
【0046】
記憶部36は、処理部35の演算結果や、通信部32を介して送受信される各種データを一時的に記憶する。
【0047】
次に、測定システム100の使用形態の一例について説明する。
【0048】
この測定システム100の使用に際しては、データサーバ4を使用する権限を有する者のユーザ登録(認証用のIDおよびパスワードの発行)や、移動体通信網12への接続を許容するゲートウェイ2(ゲートウェイ2に装着されるsimカード等)の登録を行うが、「データ送信装置」および「測定システム」の構成に関する理解を容易とするために、これらの登録作業や、登録結果に基づく認証処理に関する説明を省略する。
【0049】
まず、測定器1、ゲートウェイ2およびカメラ3を測定対象Xが存在する測定現場に設置する。具体的には、各測定器1の測定用センサ測定用ケーブルを測定対象Xに装着すると共に、LAN11を構成するネットワークケーブルを介して(必要に応じてスイッチングハブを介して)各測定器1をゲートウェイ2の通信部21に接続する。また、測定対象Xと測定器1との少なくとも一方(異常な測定値データDmが出力されたときに、その原因を特定可能な撮像データDpを撮像できる撮像対象)を撮像可能にカメラ3をセットしてゲートウェイ2に接続する。以上により、測定現場における準備作業が完了する。
【0050】
なお、各測定器1による「測定条件」については、各測定器1を測定現場に設置する以前、または、設置作業のうちの1つ作業項目として、各測定器1毎に個別に行うこともできるが、本例では、カメラ3による「撮像条件」についての撮像条件データD3と共にデータサーバ4からゲートウェイ2に送信される測定条件データD2をゲートウェイ2から測定器1に転送することで測定器1において「測定条件」が設定されるものとする。具体的には、一例として、まず、操作端末Tのブラウザを起動してデータサーバ4の所定のアドレス(移動体通信網12や測定器1の動作条件を設定したり測定値データDmや撮像データDpをダウンロードしたりするためのアドレス)にインターネット13を介してアクセスする。
【0051】
これに応じて、データサーバ4の処理部35が、動作条件設定画面を操作端末Tの表示画面(ブラウザ)に表示させるための条件設定画面データD0を記録部31から読み出して通信部32からインターネット13を介して操作端末Tに送信する(「第3の送信処理」の一例)。これにより、操作端末Tの表示画面に、測定器1による「測定処理」の「測定条件」、カメラ3による「撮像処理」の「撮像条件」、およびデータサーバ4(処理部35)による「報知処理」の「報知条件(「第4の送信処理」の実行条件)」などを設定する条件設定画面が表示される(図示せず)。
【0052】
この場合、「測定条件」に関しては、一例として、測定開始時刻、測定周期および測定終了時刻などの設定項目を、操作端末Tの表示画面内における対象の設定項目欄に入力する(または、表示される選択候補群から任意の候補を選択する)ことで、入力した(選択した)条件を特定可能なレスポンスデータD1が操作端末Tからインターネット13を介してデータサーバ4に送信される。
【0053】
また、「撮像条件」に関しては、一例として、「ゲートウェイ2から測定値データDmを送信する都度、撮像処理を実行する」との条件を操作端末Tの表示画面内における対象の設定項目欄に入力する(または、表示される選択候補群からそのような条件候補を選択する)ことで、入力した(選択した)条件を特定可能なレスポンスデータD1が操作端末Tからインターネット13を介してデータサーバ4に送信される。
【0054】
さらに、「報知条件」に関しては、一例として「規定値を超える(または、規定値を下回る)」との条件(「予め設定された条件」の一例)を満たす測定値データDmが送信されたときとの条件、およびその「規定値」を操作端末Tの表示画面内における対象の設定項目欄に入力する(または、表示される選択候補群からそのような条件候補を選択する)ことで、入力した(選択した)条件や規定値を特定可能なレスポンスデータD1が操作端末Tからインターネット13を介してデータサーバ4に送信される。
【0055】
また、データサーバ4では、処理部35が通信部32によって受信された上記の各レスポンスデータD1に基づき、ゲートウェイ2を介して測定器1に送信する測定条件データD2、ゲートウェイ2に送信すべき撮像条件データD3、および自身が実行する後述の「報知処理(第4の送信処理)」に必要となる報知条件データD4をそれぞれ生成して記録部31に記録させる。さらに、処理部35は、報知条件データD4の内容を、「報知処理」の実行条件(報知条件)として設定する。これにより、データサーバ4による「報知処理」を実行する準備が整う。さらに、処理部35は、測定条件データD2および撮像条件データD3を通信部32からゲートウェイ2に送信させる(「第2の送信処理」の一例)。
【0056】
また、ゲートウェイ2では、処理部25が、データサーバ4からインターネット13および移動体通信網12を介して送信されて移動体通信網12によって受信された測定条件データD2および撮像条件データD3を記憶部26に記憶させる。さらに、処理部25は、撮像条件データD3の内容を、カメラ3に「撮像処理」を実行させる制御処理(「第2の制御処理」)の実行条件(制御条件:撮像条件)として設定する。これにより、ゲートウェイ2の制御下でカメラ3が撮像対象(測定対象Xや測定器1)を撮像する「撮像処理」を実行する準備(ゲートウェイ2がカメラ3を制御する準備)が整う。
【0057】
さらに、処理部25は、測定条件データD2を通信部21から測定器1に送信させる。この際に、測定器1では、ゲートウェイ2からLAN11を介して送信された測定条件データD2を受信したときに、測定条件データD2に従い、「測定処理」を実行するための「測定条件」を設定する。これにより、測定器1による測定対象Xについての「測定処理」を実行する準備が整う。以上により、測定システム100を使用する一連の準備作業が完了する。
【0058】
一方、上記のように測定条件データD2に基づいて設定された「測定条件」の「測定開始時刻」が到来したときに、測定器1は、「測定処理」を実行して測定対象Xについての予め規定された被測定量を測定して測定値データDmを生成し、生成した測定値データDmをゲートウェイ2に送信する。また、ゲートウェイ2では、測定器1からLAN11を介して送信された測定値データDmが通信部21によって受信されたときに(「測定器から測定値データを取得する」との処理の一例)、処理部25が、その測定値データDmを記憶部26に記憶させると共に、撮像条件データD3に基づいて設定した「制御条件(撮像条件)」の「撮像タイミング」が到来したと判別し、カメラ3を制御して「撮像処理」を実行させる(「第2の制御処理」の一例)。
【0059】
これに応じて、カメラ3は、撮像対象(測定対象Xや測定器1)を撮像する「撮像処理」を実行して撮像データDpを生成し、生成した撮像データDpをゲートウェイ2に出力する。これにより、測定器1によって生成されてゲートウェイ2に送信された測定値データDmの生成時刻(測定値データDmのファイルのタイムスタンプ)とほぼ同時刻のタイムスタンプの撮像データDpがカメラ3から出力される。また、処理部25は、カメラ3から撮像データDpが出力されたときに(「データ生成装置から状態特定データを取得する」との処理の一例)、測定値データDmおよび撮像データDpを相互に関連付けて通信部22からデータサーバ4に送信させる(「第1の送信処理」の一例)。
【0060】
この場合、測定値データDmおよび撮像データDpの「関連付け」については、一例として、測定値データDmのファイル名および撮像データDpのファイル名の一部に、その測定値データDmを出力した測定器1に固有の識別情報の文字列をそれぞれ含ませたり、測定値データDmのヘッダ情報の一部として対応する撮像データDpのファイル名を含ませたり、撮像データDpのヘッダ情報の一部として対応する測定値データDmのファイル名を含ませたりする。本例では、両データDm,Dpのファイル名の一部に識別情報の文字列を含ませることで両データDm,Dpの「関連付け」をするものとする。
【0061】
また、データサーバ4では、ゲートウェイ2から移動体通信網12およびインターネット13を介して送信された測定値データDmおよび撮像データDpが通信部32によって受信されたときに、処理部35が、両データDm,Dpを記録部31に記録させる。また、処理部35は、記録させた測定値データDmが、設定されている「報知条件」を満たす値であるか否かを判別する。この際に、「規定値を超える測定値データDmが送信されたとき」との条件、およびその「規定値」が「報知条件」として設定されているときに、処理部35は、測定値データDmの値が規定値以下のときに「報知条件」が満たされないと判別し、「報知処理」を実行することなく、両データDm,Dpの受信時における処理を完了する。
【0062】
この後、前述の「測定条件」における「測定周期」に応じたタイミングが到来する都度、測定器1による「測定処理」の実行(ゲートウェイ2への測定値データDmの送信)と、ゲートウェイ2によるカメラ3の制御およびカメラ3による「撮像処理」の実行(「第2の制御処理」の実行、およびカメラ3からの撮像データDpの出力)と、ゲートウェイ2による両データDm,Dpの関連付けおよびデータサーバ4への送信(「第1の送信処理」の実行)と、データサーバ4による両データDm,Dpの受信および記録部31への記録処理とが、「測定条件」における「測定終了時刻」が到来するまで繰り返し実行される。
【0063】
この場合、本例の測定システム100では、データサーバ4における記録部31の記録可能領域が多数の撮像データDpの記録によって過剰に減少する事態(新たな測定値データDmを記録させる記録可能容量が不足する事態)を招くことがないように、一例として、記録部31に記録しておくことができる撮像データDpの数(撮像データDpを記録可能な容量)を、各測定器1毎(または、複数のゲートウェイ2を併用している場合には、各ゲートウェイ2毎)に予め設定しておくことができるように構成されている。また、そのような設定をした状態においては、一例として、後述のように「報知条件」を満たす測定値データDmと一緒に送信された撮像データDpを除き、設定した数(設定した容量)に達した以降に新たな撮像データDpが送信されたときに、記録部31に記録されている撮像データDpのうちの最先の撮像データDpを削除することで新たな撮像データDpの記録を可能とする。
【0064】
また、本例の測定システム100では、上記のようにゲートウェイ2からデータサーバ4に送信される測定値データDmの値が「報知条件」を満たす値のときに、データサーバ4において「報知処理」が実行される。具体的には、設定されている「規定値」を超える値の測定値データDmがゲートウェイ2から送信されたときに、処理部35は、送信された測定値データDmが「報知条件」を満たしたと判別して「報知処理」を開始する。
【0065】
この「報知処理」では、処理部35は、まず、一例として、「規定値」を超える測定値データDm、およびその測定値データDm以前に同じ測定器1によって測定された測定値データDmに基づき、測定対象Xについての被測定量の変化を示すグラフ(「測定結果報知用データ」の一例)を生成する。次いで、処理部35は、生成したグラフと、「規定値」を超える測定値データDmと一緒に送信された撮像データDpの画像と、予め規定されたメッセージ(例えば、「規定値を超える測定値が測定されました。」とのメッセージ)とを含ませた報知メールDrを生成し、予め設定されている報知対象(予め設定されたメールアドレス:メールサーバ)」に対して記録部31からインターネット13を介して送信する(「第4の送信処理」の一例)。
【0066】
これにより、データサーバ4から送信された報知メールDrを受信した者は、報知メールDr内のメッセージおよびグラフに基づいて測定値が規定値を超える状態に変化したことを認識すると共に、添付されている画像(カメラ3によって撮像された測定対象Xや測定器1の画像)に基づいて、測定現場の状態を特定する。
【0067】
具体的には、例えば、測定対象Xに「異常動作を示すインジケータ」が配設されている場合には、インジケータが点灯状態であるか否かを画像に基づいて特定し、測定器1の表示部に測定値を表示させている場合には、表示されている測定値が規定値を超えているか否かを画像に基づいて特定する。また、使用者は、必要に応じて操作端末T等を操作してデータサーバ4にアクセスし、記録部31に記録されている測定値データDm(および対応する撮像データDp)をダウンロードして測定対象Xについての測定結果を詳細に分析したり、測定現場を訪れて測定対象Xや測定器1の動作状態を確認したりする。
【0068】
なお、上記の例とは異なるが、測定値データDmに基づいて生成したグラフに代えて(または、そのようなグラフに加えて)、測定値データDmそのものを撮像データDpの画像と共に報知メールDrに添付してデータサーバ4から送信させる構成を採用することもできる。このような構成を採用した場合においても、報知メールDrを受信した者は、報知メールDr内のメッセージおよび測定値データDmに基づいて測定値が規定値を超える状態に変化したことを認識すると共に、添付されている画像(カメラ3によって撮像された測定対象Xや測定器1の画像)に基づいて、測定現場の状態を特定することができる。
【0069】
また、上記の運用形態とは異なるが、データサーバ4による「報知処理」を実行しない運用形態を採用することもできる。このような運用形態で測定システム100を使用する場合においても、使用者が任意のタイミングで操作端末T等を操作してデータサーバ4にアクセスし、記録部31に記録されている測定値データDmおよび撮像データDpをダウンロードすることにより、測定値データDmを解析して正常値の範囲内であるかを特定したり、撮像データDpの画像を参照して測定対象Xや測定器1の動作状態が正常であるかを特定したりすることができる。
【0070】
このように、このゲートウェイ2では、測定器1から測定値データDmを取得すると共に、取得した測定値データDmをデータサーバ4に対して移動体通信網12およびインターネット13を介して送信する「第1の送信処理」において、処理部25が、測定器1および測定対象Xとの少なくとも一方の状態を特定可能な撮像データDpをカメラ3から取得すると共に、測定器1から取得した測定値データDmと、カメラ3から取得した撮像データDpとを相互に関連付けてデータサーバ4に送信する。また、この測定システム100では、上記の測定器1、ゲートウェイ2およびデータサーバ4を備えて構成されている。
【0071】
したがって、このゲートウェイ2および測定システム100によれば、データサーバ4に記録された測定値データDmおよび撮像データDpを取得することにより、測定値データDmの解析だけでは特定が困難であった測定現場の状態を撮像データDpに基づいて容易に特定することができるため、この種の装置やシステムの使用に不慣れな者であっても、取得した測定値データDmが正常に実行された「測定処理」の結果であるか否かなどを確実かつ容易に特定することができる。
【0072】
また、このゲートウェイ2では、処理部25が、「第1の送信処理」において、「データ生成装置」としての「撮像装置」が測定対象Xおよび測定器1の少なくとも一方を撮像した「撮像データ」と、「データ生成装置」としての「録音装置」が測定器1の設置場所の音を録音した「録音データ」との少なくとも一方(本例では、「撮像装置」としてのカメラ3が測定対象Xおよび測定器1の少なくとも一方を撮像した撮像データDp)を「状態特定データ」として取得する。したがって、このゲートウェイ2および測定システム100によれば、「撮像データ」の像、および/または「録音データ」の音に基づき、測定対象Xや測定器1の状態を直感的に特定することができるため、取得した測定値データDmが正常に実行された「測定処理」の結果であるか否かなどを一層容易に特定することができる。
【0073】
また、この測定システム100では、データサーバ4が、カメラ3に撮像処理を実行させる撮像条件を設定するための条件設定画面データD0をインターネット13に接続された操作端末Tに対して送信する「第3の送信処理」を実行すると共に、操作端末Tから送信されるレスポンスデータD1に基づいて撮像条件データD3を生成してゲートウェイ2に送信する「第2の送信処理」を実行する処理部35を備えて構成され、ゲートウェイ2が、データサーバ4から送信された撮像条件データD3に応じてカメラ3を制御して撮像処理を実行させる「第2の制御処理」を実行可能に構成されている。
【0074】
したがって、この測定システム100によれば、カメラ3の設置場所から遠く離れた場所(撮像データDpを生成させるためにカメラ3を直接操作することができない場所)から「撮像条件」を指定してカメラ3による「撮像処理」を任意の条件下で実行させることができるため、測定システム100の使用に関する使用者の負担を十分に軽減することができる。
【0075】
さらに、この測定システム100によれば、データサーバ4が、予め設定された条件を満たす測定値データDmがゲートウェイ2から送信されたときに、測定値データDmに基づいて生成したグラフ等の情報と、測定値データDmに関連付けられている撮像データDpとを含む報知メールDrを予め指定された「報知対象(本例では、予め設定されたメールアドレス)」に対してインターネット13を介して送信する「第4の送信処理」を実行する処理部35を備えて構成されている。
【0076】
したがって、この測定システム100によれば、使用者がデータサーバ4から測定値データDmや撮像データDpをダウンロードして内容を確認する作業を定期的に行わなくても、「報知条件」を満たす測定値データDmがゲートウェイ2からデータサーバ4に送信されたときに、その旨を特定可能な情報(本例では報知メールDr)が自動的に送信されるため、測定システム100の使用に関する使用者の負担を一層軽減することができる。
【0077】
なお、「データ送信装置」および「測定システム」の構成は、上記のゲートウェイ2および測定システム100の構成の例に限定されない。例えば、上記の測定システム100と同様にして、「データ記録装置(上記の例におけるデータサーバ4)」が、「データ生成条件」を設定するための「条件設定用データ」を「任意のリソース(上記の例における操作端末T等)」に対して送信する「第3の送信処理」を実行すると共に、上記の測定システム100とは異なり、「データ記録装置」が、「任意のリソース」から送信される「生成条件データ」に応じて「データ送信装置(上記の例におけるゲートウェイ2)」を介して「データ生成装置(上記の例におけるカメラ3)」を制御して「データ生成処理」を実行させる「第3の制御処理」を実行する「第3の処理部」を備えた構成を採用することもできる。
【0078】
このような構成の「測定システム」によれば、前述した測定システム100と同様にして、「データ生成装置」の設置場所から遠く離れた場所(「状態特定データ」を生成させるために「データ生成装置」を直接操作することができない場所)から「データ生成条件」を指定して「データ生成装置」による「データ生成処理」を任意の条件下で実行させることができるため、「測定システム」の使用に関する使用者の負担を十分に軽減することができる。
【0079】
また、「データ送信装置(上記の例におけるデータサーバ4)」の「第1の処理部(上記の例における処理部25」が、「データ生成条件」を設定するための「条件設定用データ」を「任意のリソース(上記の例における操作端末T等)」に対して送信すると共に、「任意のリソース」から送信される「生成条件データ」に応じて「第1の処理部」が「データ生成装置(上記の例におけるカメラ3)」を制御して「データ生成処理」を実行させる「第1の制御処理」を実行可能な構成を採用することもできる。
【0080】
このような構成の「データ送信装置」および「測定システム」によれば、前述した測定システム100と同様にして、「データ生成装置」の設置場所から遠く離れた場所(「状態特定データ」を生成させるために「データ生成装置」を直接操作することができない場所)から「データ生成条件」を指定して「データ生成装置」による「データ生成処理」を任意の条件下で実行させることができるため、「データ送信装置」および「測定システム」の使用に関する使用者の負担を十分に軽減することができる。
【0081】
さらに、「データ生成装置」が他の構成要素の制御によらずに、予め設定された条件に従って「データ生成処理」を実行して「状態特定データ」を生成して「データ送信装置」に出力する構成を採用することもできる。
【0082】
また、「データ生成装置」としての「撮像装置」の一例であるカメラ3によって「状態特定データ」としての「撮像データ」の一例である撮像データDp(本例では、静止画データ)を生成して測定値データDmと関連付けて送信する構成を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて(または、このような構成に加えて)、動画撮影が可能なカメラを「データ生成装置」としての「撮像装置」として使用して「状態特定データ」としての動画の「撮像データ」を生成して測定値データDmと共に送信する構成を採用することができる。また、上記のような構成に代えて(または、そのような構成に加えて)、測定器1の設置場所の音を録音可能な「データ生成装置」としての「録音装置」を使用して「状態特定データ」としての「録音データ(音声データ)」を生成して測定値データDmと共に送信する構成を採用することができる。
【0083】
このような構成を採用した場合においても、「データ記録装置(上記の例におけるデータサーバ4)」に記録された「測定値データ」と、「動画の撮像データ」や「音声データ」とを取得することにより、「測定値データ」の解析だけでは特定が困難であった測定現場の状態を「動画の撮像データ」や「音声データ」に基づいて容易に特定することができるため、この種の装置やシステムの使用に不慣れな者であっても、取得した「測定値データ」が正常に実行された「測定処理」の結果であるか否かなどを確実かつ容易に特定することができる。
【0084】
なお、例示した各種の「データ生成装置」については、1台の「データ送信装置」につき1台を設置して使用する形態に限定されず、1台の「データ送信装置」につき複数台を設置して使用することもできる。また、複数台の「データ生成装置」を併用する場合には、静止画の撮像データ、動画の撮像データD、および音声データ等の複数種類の「状態特定データ」を生成可能に複数種類の「データ生成装置」を使用することもできる。
【0085】
また、LAN11を介して測定器1とゲートウェイ2とを接続する構成に代えて、ブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信規格に準じた通信路を介して「測定器」と「データ送信装置」とを接続したり、信号ケーブルを介して「測定器」と「データ送信装置」とを直接接続したりすることもできる。さらに、「測定器」と「データ送信装置」とを「単一の装置」で構成する(「データ送信装置」の機能を備えて「測定器」を構成する)こともできる。
【0086】
また、通信ケーブルを介してカメラ3をゲートウェイ2に接続した構成を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて、例えば、ネットワーク対応機器で構成した「データ生成装置」を「データ送信装置」に対してLAN等を介して接続して使用する構成や、「データ生成装置」を「測定器」に接続すると共に「測定器」を介して「データ生成装置」を「データ送信装置」に接続して使用する構成(いずれも図示せず)などを採用することもできる。
【0087】
さらに、移動体通信網12およびインターネット13を介してゲートウェイ2をデータサーバ4に接続させる構成を例に挙げて説明したが、例えば、「データ送信装置」にブロードバンドルータ機能を搭載することで「データ送信装置」をインターネット13に対して直接接続させたり、「データ送信装置」に外部機器としてのブロードバンドルータを接続してブロードバンドルータを介して「データ送信装置」をインターネット13に対して接続させたりして「データ記録装置」に接続させる構成を採用することもできる。
【0088】
また、「予め規定された状態」を満たす「測定値データ」が「データ送信装置」から送信されたときに、「データ記録装置」が「第4の送信処理(報知処理)」を実行する構成を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて、例えば、「データ送信装置」が「予め規定された状態」を満たす「測定値データ」を「データ記録装置」に対して送信する際に、「第4の送信処理(報知処理)」と同様の「データ送信処理(報知処理)」を実行する構成を採用することもできる。さらに、いずれの構成要素も「第4のデータ送信処理(報知処理)」と同様の処理を実行しない構成を採用することもできる。