特開2019-188526(P2019-188526A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-188526(P2019-188526A)
(43)【公開日】2019年10月31日
(54)【発明の名称】クーラント供給装置
(51)【国際特許分類】
   B23Q 11/00 20060101AFI20191004BHJP
   B23Q 11/10 20060101ALI20191004BHJP
【FI】
   B23Q11/00 U
   B23Q11/10 E
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-83854(P2018-83854)
(22)【出願日】2018年4月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000146847
【氏名又は名称】DMG森精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104662
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 智司
(72)【発明者】
【氏名】船越 元気
【テーマコード(参考)】
3C011
【Fターム(参考)】
3C011BB31
3C011EE08
3C011EE09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】クーラント中の切屑及び油分を効率的に除去できるクーラント供給装置を提供する。
【解決手段】ダーティー槽4、油分離槽6、1次クリーン槽7、2次クリーン槽8を含むクーラントタンク2と、第1濾過部17,18を有し、ダーティー槽4のクーラントCを濾過してクリーン槽7に移送する第1移送部10と、第2濾過部24,25を有し、1次クリーン槽7のクーラントCを濾過して2次クリーン槽8に移送する第2移送部20と、油分離槽6のクーラントCから油を回収する油回収部60と、2次クリーン槽8のクーラントCを対象装置75に供給するクーラント供給部40,45とを備える。2次クリーン槽8からオーバーフローしたクーラントCが1次クリーン槽7に流入し、1次クリーン槽7からオーバーフローしたクーラントCが油分離槽6に流入し、油分離槽6からオーバーフローしたクーラントCがダーティー槽4に流入する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれクーラントが貯留されるダーティー槽、油分離槽及びクリーン槽を有するクーラントタンクと、
第1濾過部を有し、前記ダーティー槽から汲み上げたクーラントを前記第1濾過部により濾過して前記クリーン槽に移送する第1移送部と、
前記油分離槽に設けられ、前記油分離槽内のクーラントから油を回収する油回収部と、
前記クリーン槽内のクーラントを汲み上げて対象装置に供給するクーラント供給部とを備え、
前記対象装置に供給されたクーラントは前記ダーティー槽に還流されるとともに、
前記クリーン槽からオーバーフローしたクーラントが前記油分離槽に流入し、前記油分離槽からオーバーフローしたクーラントが前記ダーティー槽に流入するように構成されていることを特徴とするクーラント供給装置。
【請求項2】
前記クリーン槽は、1次クリーン槽及び2次クリーン槽から構成され、
前記第1移送部は、前記ダーティー槽から汲み上げたクーラントを前記1次クリーン槽に移送するように構成され、
前記クーラント供給部は、前記2次クリーン槽から汲み上げたクーラントを前記対象装置に供給するように構成されてなり、
更に、第2濾過部を有し、前記1次クリーン槽から汲み上げたクーラントを前記第2濾過部により濾過して前記2次クリーン槽に移送する第2移送部を備え、
前記2次クリーン槽からオーバーフローしたクーラントが前記1次クリーン槽に流入し、前記1次クリーン槽からオーバーフローしたクーラントが前記油分離槽に流入するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のクーラント供給装置。
【請求項3】
前記1次クリーン槽は、クーラント中に浸漬するように設けられた仕切板によって、2つの領域に仕切られており、一方の領域に前記第1移送部から移送されたクーラント、及び前記2次クリーン槽からオーバーフローしたクーラントが流入するように構成されるとともに、該一方の領域のクーラントが前記第2移送部によって前記2次クリーン槽に移送されるように構成され、
更に、他方の領域には熱交換装置が設けられており、該他方の領域のクーラントが前記熱交換装置によってその温度が調整されるとともに、該他方の領域からオーバーフローしたクーラントが前記油分離槽に流入するように構成されていることを特徴とする請求項2記載のクーラント供給装置。
【請求項4】
前記第1移送部、油回収部及びクーラント供給部の作動を制御する制御装置を備えており、該制御装置は、前記対象装置が運転を中断している間、前記油回収部を連続的に駆動する一方、前記第1移送部を間欠的に駆動するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のクーラント供給装置。
【請求項5】
前記第1移送部、第2移送部、油回収部及びクーラント供給部の作動を制御する制御装置を備えており、該制御装置は、前記対象装置が運転を中断している間、前記油回収部を連続的に駆動する一方、前記第1移送部及び第2移送部を間欠的に駆動するように構成されていることを特徴とする請求項2又は3記載のクーラント供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クーラントを所定の装置、例えば工作機械等に供給するクーラント供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、工作機械の分野では、前記クーラント供給装置から当該工作機械の加工領域にクーラントを供給することよって、工具刃先やワークを冷却するとともに、加工によって生じた切屑を効率よく加工領域外に排出するようにしている。
【0003】
ところで、工作機械など、運動機構を備えた装置の場合には、当該運動機構を構成する摺動部等の摩擦を軽減するために潤滑油が供給されており、前記加工領域に供給されたクーラントは、当該運動機構に供給された潤滑油が混入した状態でクーラントタンクに回収される。また、加工対象物(ワーク)が鋳物やセラミックである場合には、このワークを除去加工すると微細な粉末状の切屑を生じ、このため、クーラントはこのような粉末状の切屑が混入し、分散した状態でクーラントタンクに回収される。
【0004】
斯くして、このように潤滑油や微細な切屑が混入すると、クーラントの性能が低下するという問題を生じ、また、タンク中のクーラント表層に油膜が形成されることにより、嫌気性の細菌が繁殖して腐敗臭が発生するという問題を生じる。
【0005】
そこで、従来、下記特許文献1に開示されるような切削液腐敗防止装置が提案されている。この切削液腐敗防止装置は、工作機械の切削液タンクに設けられるもので、オイルスキマーと羽根付車とを備えて構成される。オイルスキマーは、その支持軸が、前記切削液タンク上に載置されたチップコンベアの駆動モータに接続され、更に、この支持軸には前記羽根付車が同軸に連結されており、チップコンベアの駆動モータによってオイルスキマー及び羽根付車が回転する。
【0006】
また、前記切削液タンクは、一部に切欠き部が形成された仕切板によって2つの槽に分離されており、当該2つの槽は前記切欠き部を通して、相互に連通した状態となっている。そして、切削液タンクの一方の槽には前記オイルスキマーが配設され、他方の槽には羽根付車が配設されている。
【0007】
この切削液腐敗防止装置によれば、切削液タンクの前記一方の槽の切削液に含まれる油が当該一方の槽に配設されたオイルスキマーによって除去される。また、前記他方の槽の切削液は当該他方の槽に配設された羽根付車の回転によって内部に気泡が含まれるように攪拌され、これにより、腐敗菌の成長が抑制されるとのことである。また、羽根付車が設けられる槽と、オイルスキマーが設けられる槽とが前記仕切板によって仕切られているので、前記羽根付車の回転によって前記他方の槽の切削液に生じた波動が前記一方の槽の切削液に伝播するのが抑制されるとのことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−114222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述した従来の切削液タンクでは、仕切板によって2つの槽に分離されているとは言うものの、当該2つの槽は仕切板に形成された切欠き部によって直接的に連通した状態となっているので、前記羽根付車の攪拌作用によって生じた前記他方の槽の切削液の波動は、少なからず前記一方の槽の切削液に伝播することになる。このため、上述した切削液腐敗防止装置では、オイルスキマーによる油の回収を必ずしも効率的に行うことができず、また、切削液の性能低下や嫌気性細菌(腐敗菌)の繁殖を効果的に抑制することができていなかった。
【0010】
本発明は以上の実情に鑑みなされたものであって、クーラント中に混入した切屑及び油分を効率的にクーラント中から除去することができるクーラント供給装置の提供を、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するための本発明は、
それぞれクーラントが貯留されるダーティー槽、油分離槽及びクリーン槽を有するクーラントタンクと、
第1濾過部を有し、前記ダーティー槽から汲み上げたクーラントを前記第1濾過部により濾過して前記クリーン槽に移送する第1移送部と、
前記油分離槽に設けられ、前記油分離槽内のクーラントから油を回収する油回収部と、
前記クリーン槽内のクーラントを汲み上げて対象装置に供給するクーラント供給部とを備え、
前記対象装置に供給されたクーラントは前記ダーティー槽に還流されるとともに、
前記クリーン槽からオーバーフローしたクーラントが前記油分離槽に流入し、前記油分離槽からオーバーフローしたクーラントが前記ダーティー槽に流入するように構成されたクーラント供給装置に係る。
【0012】
この態様(第1の態様)のクーラント供給装置によれば、クリーン槽内のクーラントがクーラント供給部により汲み上げられて対象装置に供給され、対象装置に供給されたクーラントは適宜経路を経てダーティー槽に還流される。そして、ダーティー槽に還流されたクーラントは、第1移送部によりダーティー槽から汲み上げられ、当該クーラント中に混入した切屑が第1濾過部により除去された後、クリーン槽に移送される。このように、クーラントは、クリーン槽→対象装置→ダーティー槽→クリーン槽という経路で循環する。
【0013】
また、クリーン槽のクーラントは、当該クリーン槽から油分離槽にオーバーフローするように構成されており、油分離槽に流入したクーラントは、当該クーラント中に混入した油が油回収部によって回収される。また、油分離槽に流入したクーラントは、当該油分離槽から前記ダーティー槽にオーバーフローする。このように、クーラントは、クリーン槽→油分離槽→ダーティー槽→クリーン槽という経路で循環する。
【0014】
以上のように本発明に係るクーラント供給装置によれば、第1移送部によりダーティー槽からクリーン槽にクーラントを移送する間に、第1濾過部によってクーラント中の切屑除去するようにしているので、クーラント中に混入した切屑を効率よく、確実に除去することができ、切屑の混入による当該クーラントの性能低下を効果的に抑制することができる。
【0015】
また、ダーティー槽及びクリーン槽とは別々に設けられ、これらとは連通していない油分離槽において、クーラント中の油を除去するようにしているので、ダーティー槽やクリーン槽の影響を受けることなく、当該クーラント中に混入した油を効率よく、確実に除去することができ、油の混入による当該クーラントの性能低下をより効果的に抑制することができる。また、このように油分を除去することで、クーラント中に嫌気性細菌が繁殖するのをより効果的に抑制することができる。
【0016】
尚、前記クリーン槽及び油分離槽を連設し、これらクリーン槽及び油分離槽を前記ダーティー槽に隣接するように並設して、全体として平面視矩形状を呈するように、これらダーティー槽、クリーン槽及び油分離槽を配置するのが好ましい。このようにすれば、ダーティー槽、クリーン槽及び油分離槽の配置をコンパクトにすることができるとともに、前記第1移送部等を構成する構造物のコンパクト化を図ることができ、ひいては当該クーラント供給装置全体のコンパクト化を図ることができる。
【0017】
上記第1の態様のクーラント供給装置において、前記クリーン槽は、1次クリーン槽及び2次クリーン槽から構成され、前記第1移送部は、前記ダーティー槽から汲み上げたクーラントを前記1次クリーン槽に移送するように構成され、前記クーラント供給部は、前記2次クリーン槽から汲み上げたクーラントを前記対象装置に供給するように構成され、更に、第2濾過部を有し、前記1次クリーン槽から汲み上げたクーラントを前記第2濾過部により濾過して前記2次クリーン槽に移送する第2移送部を備え、前記2次クリーン槽からオーバーフローしたクーラントが前記1次クリーン槽に流入し、前記1次クリーン槽からオーバーフローしたクーラントが前記油分離槽に流入するように構成されていても良い。
【0018】
この態様(第2の態様)のクーラント供給装置によれば、クリーン槽が1次クリーン槽及び2次クリーン槽の2つの槽から構成されるとともに、第1移送部によってダーティー槽から汲み上げられた後、第1濾過部によって濾過されたクーラントが1次クリーン槽に移送され、第2移送部によって1次クリーン槽から汲み上げられた後、第2濾過部によって濾過されたクーラントが2次クリーン槽に移送されるように構成されているので、2次クリーン槽内のクーラントをより清浄な、即ち、切屑が混入していない状態することができる。
【0019】
また、上記第2の態様のクーラント供給装置において、前記1次クリーン槽は、クーラント中に浸漬するように設けられた仕切板によって、2つの領域に仕切られており、一方の領域に前記第1移送部から移送されたクーラント、及び前記2次クリーン槽からオーバーフローしたクーラントが流入するように構成されるとともに、該一方の領域のクーラントが前記第2移送部によって前記2次クリーン槽に移送されるように構成され、更に、他方の領域には熱交換装置が設けられており、該他方の領域のクーラントが前記熱交換装置によってその温度が調整されるとともに、該他方の領域からオーバーフローしたクーラントが前記油分離槽に流入するように構成されていても良い。
【0020】
この態様(第3の態様)のクーラント供給装置によれば、クーラントは、2次クリーン槽→1次クリーン槽→油分離槽→ダーティー槽→1次クリーン槽→2次クリーン槽という経路で循環し、その間に、1次クリーン槽に設けられた熱交換装置によって、その温度が調整される。尚、クーラントは1次クリーン槽と2次クリーン槽との間でも循環する。
【0021】
例えば、前記対象装置が工作機械などの加工装置である場合には、加工時に発生する熱によってクーラントが昇温され、このように昇温したクーラントを加工装置に供給すると、このクーラントの熱によって当該加工装置が昇温されて熱変形を来たし、これによって加工装置の加工精度が悪化することになる。この第3の態様のクーラント供給装置によれば、クーラントが上記のように循環する間に、熱交換装置によりその温度が調整(例えば、冷却)されるので、加工装置がクーラントによって熱変形するのを防止することができ、このような熱変形によって加工精度が悪化するのを防止することができる。
【0022】
また、上記第1の態様のクーラント供給装置において、前記第1移送部、油回収部及びクーラント供給部の作動を制御する制御装置を備えており、該制御装置は、前記対象装置が運転を中断(停止)している間、前記油回収部を連続的に駆動する一方、前記第1移送部を間欠的に駆動するように構成されていても良い。
【0023】
この態様(第4の態様)のクーラント供給装置によれば、対象装置の運転が中断(停止)され、クリーン槽から対象装置にクーラントが供給されていない状態でも、制御装置により第1移送部が間欠的に駆動されて、クーラントがクリーン槽→油分離槽→ダーティー槽→クリーン槽という経路で間欠的に循環する。一方、油回収部は、対象装置の運転が中断(停止)されている間でも、制御装置によって連続的に駆動されており、油分離槽のクーラントから、当該クーラント中に混入した油が継続して連続的に除去される。このように、第4の態様のクーラント供給装置によれば、クーラント中の油分をより効果的に除去することができる。
【0024】
また、上記第2又は第3の態様のクーラント供給装置において、前記第1移送部、第2移送部、油回収部及びクーラント供給部の作動を制御する制御装置を備えており、該制御装置は、前記対象装置が運転を中断(停止)している間、前記油回収部を連続的に駆動する一方、前記第1移送部及び第2移送部を間欠的に駆動するように構成されていても良い。
【0025】
この態様(第5の態様)のクーラント供給装置によれば、対象装置の運転が中断(停止)され、2次クリーン槽から対象装置にクーラントが供給されていない状態でも、制御装置により第1移送部及び第2移送部が間欠的に駆動されて、クーラントが2次クリーン槽→1次クリーン槽→油分離槽→ダーティー槽→1次クリーン槽→2次クリーン槽という経路で間欠的に循環し、また、1次クリーン槽と2次クリーン槽との間で間欠的に循環する。一方、油回収部は、対象装置の運転が中断(停止)されている間でも、制御装置によって連続的に駆動されており、油分離槽のクーラントから、当該クーラント中に混入した油が継続して連続的に除去される。このように、第5の態様のクーラント供給装置によっても、クーラント中の油分をより効果的に除去することができる。
【発明の効果】
【0026】
以上説明したように、本発明に係るクーラント供給装置によれば、第1移送部によりダーティー槽からクリーン槽にクーラントを移送する間に、第1濾過部によってクーラント中の切屑除去するようにしているので、クーラント中に混入した切屑を効率よく、確実に除去することができ、切屑の混入による当該クーラントの性能低下を効果的に抑制することができる。
【0027】
また、ダーティー槽及びクリーン槽とは別々に設けられ、これらとは連通していない油分離槽において、クーラント中の油を除去するようにしているので、ダーティー槽やクリーン槽の影響を受けることなく、当該クーラント中に混入した油を効率よく、確実に除去することができる、油の混入による当該クーラントの性能低下をより効果的に抑制することができる。また、このように油分を除去することで、クーラント中に嫌気性細菌が繁殖するのをより効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施形態に係るクーラント供給装置の概略構成を、クーラントの流通経路を理解し易いように展開して示した説明図である。
図2】本実施形態に係るクーラント供給装置のクーラントタンクを示した平面図である。
図3】本実施形態に係るクーラント供給装置の動作制御を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1に示すように、本例のクーラント供給装置1は、工作機械75に付設されて、当該工作機械75にクーラントCを供給する装置であり、クーラントタンク2、第1移送部10、第2移送部20、循環部30、第1供給部40、第2供給部45、第3供給部50、還流部55、オイルスキマー60、熱交換器65及び制御装置70などから構成される。
【0030】
前記クーラントタンク2は、第1タンク3及び第2タンク5から構成され、図2に示すように、第1タンク3と第2タンク5とは相互に隣接するように配置され、全体として平面視矩形状を呈するように形成されている。
【0031】
前記第1タンク3は単一の槽であるダーティー槽4を形成しており、前記工作機械75に供給されたクーラントCがこのダーティー槽4に還流される。また、このダーティー槽4には、クーラントCの液面高さの上限値及び下限値を設定するための液面センサ4aが設けられている。
【0032】
前記第2タンク5には、隔壁5c及び5dによって仕切られた2次クリーン槽8、1次クリーン槽7及び油分離槽6の3つの槽が形成されている。隔壁5cの上辺の高さは隔壁5dの上辺よりも高く設定されており、これにより、2次クリーン槽8内のクーラントCが1次クリーン槽7に、また、1次クリーン槽7内のクーラントCが油分離槽6に、順次オーバーフローするようになっている(図1及び図2における実線の矢印を参照)。
【0033】
また、油分離槽6を形成する前記ダーティー槽4側の側壁5aには、前記隔壁5dの上辺より低い位置に開口5bが形成されており、油分離槽6内のクーラントCがこの開口5bを通してダーティー槽4にオーバーフローするようになっている(図1及び図2における実線の矢印を参照)。尚、1次クリーン槽7には、クーラントCの液面高さの下限値を設定するための液面センサ7dが設けられ、同じく2次クリーン槽8には、クーラントCの液面高さの下限値を設定するための液面センサ8aが設けられている。
【0034】
また、1次クリーン槽7は、クーラントCが満水状態となったときに、当該クーラントC中に浸漬するように設けられた仕切板7aを備えており、1次クリーン槽7内は、この仕切板7aによって、2次クリーン槽8側のA領域7bと油分離槽6側のB領域7cの2つの領域に仕切られている。
【0035】
また、前記油分離槽6は、前記側壁5aに近い方から順に当該側壁5aと平行に設けられた仕切板6a,6bを備えている。仕切板6bは、油分離槽6を2つの領域に分離するように設けられるとともに、クーラントCが満水状態となったときに、当該クーラントC中に浸漬するように設けられている。一方、仕切板6aは、その下面が油分離槽6の底面と適宜間隔を有するように設けられ、また、その上面が満水のクーラントCの液面よりも上方に位置するように、即ち、前記開口5bよりも上方に位置するように設けられている。
【0036】
斯くして、この油分離槽6では、仕切板6bと隔壁5dとの間のクーラントCが仕切板6bの上辺を超えて仕切板6a側に流入する。また、仕切板6aと隔壁5dとの間のクーラントCと、仕切板6aと側壁5aとの間のクーラントCとは、その表層部が仕切板6aによって分離されており、これにより、仕切板6aと隔壁5dとの間の表層部に形成された油膜が仕切板6aと側壁5aとの間に流入するのが防止される。一方、仕切板6aと仕切板6bとの間のクーラントCと、仕切板6aと側壁5aとの間のクーラントCとは、仕切板6aと油分離槽6の底面との間の隙間を通じて相互に連通した状態となっており、このような態様の下で、上述した如く、油分離槽6内のクーラントCが前記開口5bを通じてダーティー槽4にオーバーフローする。
【0037】
前記第1移送部10は、第1移送ポンプ11及び配管12,13,14,15、並びに第1濾過部を形成する第1フィルタ17及び第2フィルタ18などから構成される。配管12はその一方端が前記ダーティー槽4内のクーラントC中に没し、他方端が1次クリーン槽7のA領域7b内のクーラントC中に没している。そして、この配管12には、これに介在するように前記第1移送ポンプ11が設けられ、この第1移送ポンプ11により配管12を通してダーティー槽4内のクーラントCが汲み上げられる。
【0038】
配管12は、その前記他方端と第1移送ポンプ11との間において、配管14が分岐し、また、配管14の分岐部と前記他方端との間において配管13が分岐し、更に、配管13の分岐部と前記他方端との間に前記第1フィルタ17が設けられ、この第1フィルタ17より上流側近傍の配管12に圧力計12aが設けられている。また、前記配管13には仕切弁13aが設けられており、当該配管13の端部は前記ダーティー槽4のクーラントC中に没している。また、第1フィルタ17には、仕切弁17a及び切屑捕集容器17bが接続されており、仕切弁17aが開のとき、第1フィルタ17によりクーラントCから分離された切屑がこの切屑捕集容器17bに捕集される。
【0039】
前記配管14は、その中間部から配管15が分岐し、更に、この分岐部と端部との間には前記第2フィルタ18が設けられ、当該端部は前記1次クリーン槽7のA領域7b内のクーラントC中に没している。また、この第1フィルタ18より上流側近傍の配管14には圧力計14aが設けられ、更に、この第2フィルタ18には、仕切弁18a及び切屑捕集容器18bが接続されており、仕切弁18aが開のとき、第2フィルタ18によりクーラントCから分離された切屑がこの切屑捕集容器18bに捕集される。また、前記配管15には仕切弁15aが設けられており、当該配管15の端部は前記ダーティー槽4のクーラントC中に没している。
【0040】
この第1移送部10によれば、前記第1移送ポンプ11により配管12を通してダーティー槽4内のクーラントCが汲み上げられ、汲み上げられたクーラントCは配管12内を流通して第1フィルタ17により濾過された後、当該配管12を通じて1次クリーン槽7のA領域7b内に供給される(図2の点線で示した矢印を参照)。また、仕切弁13aが開のときには、配管12から分岐した配管13を通じてクーラントCがダーティー槽4内に吐出され、このクーラントCによって、ダーティー槽4内のクーラントCが攪拌される。また、この仕切弁13aの開度を調整することにより、配管12を通じて第1フィルタ17に供給されるクーラントCの圧力が調整される。
【0041】
一方、第1移送ポンプ11によって汲み上げられたクーラントCは配管14内を流通して第2フィルタ18により濾過された後、当該配管14を通じて1次クリーン槽7のA領域7b内に供給される。また、仕切弁15aが開のときには、配管14から分岐した配管15を通じてクーラントCがダーティー槽4内に吐出され、このクーラントCによって、ダーティー槽4内のクーラントCが攪拌される。また、この仕切弁15aの開度を調整することにより、配管14を通じて第2フィルタ18に供給されるクーラントCの圧力が調整される。
【0042】
また、この第1移送部10では、仕切弁17a及び18aを閉じた状態にすることで、第1移送ポンプ11を停止することなく、切屑捕集器17b,18bに捕集された切屑を回収することができる。
【0043】
前記第2移送部20は、第2移送ポンプ21、配管22,26及び切換弁23、並びに第2濾過部を形成する第3フィルタ24及び第4フィルタ25などから構成される。配管22はその一方端が前記1次クリーン槽7のA領域7b内のクーラントC中に没し、他方端が前記切換弁23に接続されている。また、配管22の前記一方端と前記切換弁23との間には、当該配管22に介在するように第2移送ポンプ21が設けられ、第2移送ポンプ21と切換弁23との間には仕切弁22aが設けられ、更に、仕切弁23より上流側の配管22には圧力計22bが設けられており、この第2移送ポンプ21により配管22を通して1次クリーン槽7内のクーラントCが汲み上げられる。
【0044】
また、切換弁23の一方のポートには前記第3フィルタ24が接続され、他方のポートには前記第4フィルタ25が接続され、更に、第3フィルタ24及び第4フィルタ25には配管26の一方端がそれぞれ接続され、配管26の他方端は2次クリーン槽8内のクーラントC中に没している。
【0045】
この第2移送部20によれば、第2移送ポンプ21により配管22を通じて1次クリーン槽7のA領域7b内のクーラントCが汲み上げられ、切換弁23により配管22と第3フィルタ24とが通じている場合には、汲み上げられたクーラントCが第3フィルタ24により濾過された後、配管26を通じて2次クリーン槽8内に供給される(図2の点線で示した矢印を参照)。一方、切換弁23により配管22と第4フィルタ25とが通じている場合には、汲み上げられたクーラントCは第4フィルタ25により濾過された後、配管26を通じて2次クリーン槽8内に供給される。
【0046】
斯くして、この第2移送部20においては、切換弁23を適宜制御することで、第2移送ポンプ21によって汲み上げたクーラントCを、第3フィルタ24と第4フィルタ25とに選択的に供給することができ、一方に供給している間に他方のメンテナンスを行うことができる。また、この仕切弁22aの開度を調整することにより、配管22を通じて第3フィルタ24及び第4フィルタ25に供給されるクーラントCの圧力が調整される。
【0047】
前記循環部30は、循環ポンプ31、配管32,配管33及び第5フィルタ34などから構成される。配管32はその一方端が前記ダーティー槽4内のクーラントC中に没し、他方端も同様にダーティー槽4内のクーラントC中に没している。配管32には前記循環ポンプ31が設けられ、この循環ポンプ31により配管32を通してダーティー槽4内のクーラントCが汲み上げられる。また、配管32には第5フィルタ34が設けられ、更に、この第5フィルタ34には、仕切弁34a及び切屑捕集容器34bが接続されており、仕切弁34aが開のとき、第2フィルタ18によりクーラントCから分離された切屑がこの切屑捕集容器34bに捕集される。また、循環ポンプ31と第5フィルタ34との間の配管32から、仕切弁33aを有する配管33が分岐し、その端部がダーティー槽4内のクーラントC中に没している。また、第5フィルタ34と配管33の分岐部との間の配管32に圧力計32aが設けられている。
【0048】
この循環部30によれば、循環ポンプ31により配管32を通じてダーティー槽4内のクーラントCが汲み上げられ、汲み上げられたクーラントCは第5フィルタ34により濾過された後、配管32を通じてダーティー槽4内に吐出され、これによりダーティー槽4内のクーラントCが攪拌される。また、仕切弁33aが開のときには、配管32から分岐した配管33を通じてクーラントCがダーティー槽4内に吐出され、このクーラントCによってダーティー槽4内のクーラントCが攪拌される。また、仕切弁33aの開度を調整することにより、配管32を通じて第5フィルタ34に供給されるクーラントCの圧力が調整される。また、仕切弁34aを閉じた状態にすることで、循環ポンプ31を停止することなく、切屑捕集器34bに捕集された切屑を回収することができる。
【0049】
前記第1供給部40は、一方端が2次クリーン槽8内のクーラントC中に没し、他方端が工作機械75の加工領域内に接続された供給管42と、この供給管42に介在するように設けられた第1供給ポンプ41などから構成される。この第1供給部40では、第1供給ポンプ41により配管42を通じて2次クリーン槽8内のクーラントCが汲み上げられ、汲み上げられたクーラントCが配管42を通じて工作機械75の加工領域内に供給される。
【0050】
前記第2供給部45は、同様に、一方端が2次クリーン槽8内のクーラントC中に没し、他方端が工作機械75の加工領域内に接続された供給管47と、この供給管47に介在するように設けられた第2供給ポンプ46などから構成される。この第2供給部45では、第2供給ポンプ46により配管47を通じて2次クリーン槽8内のクーラントCが汲み上げられ、汲み上げられたクーラントCが配管47を通じて工作機械75の加工領域内に供給される。
【0051】
前記第3供給部50は、一方端がダーティー槽4内のクーラントC中に没し、他方端が工作機械75のオイルパンなどの被洗浄部に接続された供給管52と、この供給管52に介在するように設けられた第3供給ポンプ51などから構成される。この第3供給部50では、第3供給ポンプ51により配管52を通じてダーティー槽4内のクーラントCが汲み上げられ、汲み上げられたクーラントCが配管52を通じて工作機械75の被洗浄部に供給される。
【0052】
前記還流部55は、前記ダーティー槽4上に設けられたフィルタ57と、一方端が前記工作機械75のクーラント回収部に接続され、他方端が前記フィルタ57に接続された還流管56などから構成される。工作機械75のクーラント回収部に回収されたクーラントCは還流管56を介してフィルタ57に還流され、このフィルタ57によって濾過された後、ダーティー槽4内に流入する。尚、還流されるクーラントCはフィルタ57によって比較的大きな切屑が除去される。
【0053】
前記オイルスキマー60は、ポンプ61を備えて構成され、このポンプ61により、油分離槽6内のクーラントCの表層に形成された油膜部分を吸引して、当該クーラントCから油分を除去し、回収する。即ち、このオイルスキマー60は、油回収部として機能する。
【0054】
前記熱交換器65は、前記1次クリーン槽7のB領域7cに設けられ、B領域7c内のクーラントCの温度を、本例では冷却して適温に調整する。
【0055】
前記制御装置70は、CPU、RAM、ROMなどを含むコンピュータから構成され、工作機械75を数値制御する数値制御装置80からの指令によって、第1移送ポンプ11、第2移送ポンプ21、循環ポンプ31、第1供給ポンプ41、第2供給ポンプ46、第3供給ポンプ51、オイルスキマー60のポンプ61及び熱交換器65の作動を制御する。
【0056】
また、制御装置70は、前記数値制御装置80から前記工作機械75が加工を停止しているか否かの信号を受信し、工作機械75が加工を停止している場合には、図3に示すような油除去処理を実行する。具体的には、制御装置70は、工作機械75が加工を停止している信号を前記数値制御装置80から受信して処理を開始し、まず、オイルスキマー60のポンプ61を駆動するとともに(ステップS1)、第1移送ポンプ11及び第2移送ポンプ21を駆動する(ステップS2)。
【0057】
以上により、オイルスキマー60によって油分離槽6内のクーラントCから油分が除去され、除去された油分が回収される。また、第1移送部10によるダーティー槽4から1次クリーン槽7へのクーラントCの移送、及びダーティー槽4内のクーラントCの濾過、並びに、第2移送部20による1次クリーン槽7から2次クリーン槽8へのクーラントCの移送、及び1次クリーン槽7内のクーラントCの濾過が実行される。
【0058】
ついで、制御装置70は、工作機械75が加工を再開したか否か、即ち、数値制御装置80から加工再開の信号を受信したか否かを判別し(ステップS3)、加工が再開されていない場合には、停止用タイマをONにした後(ステップS4)、停止用タイマがタイムアップしたか否かを監視し(ステップS5)、停止用タイマがタイムアップしたとき、第1移送ポンプ11及び第2移送ポンプ21を停止した後(ステップS6)、起動用タイマをONにする(ステップS7)。
【0059】
ついで、制御装置70は、起動用タイマがタイムアップしたか否かを監視し(ステップS8)、起動用タイマがタイムアップしたとき、当該処理を終了する信号を受信したか否かを確認し(ステップS9)、終了信号を受信していないときには、ステップS2〜S9の処理を繰り返して実行し、ステップS9において終了信号を受信したと判断されたとき、オイルスキマー60のポンプ61を停止した後(ステップS10)、当該処理を終了する。また、上記ステップS3で加工の再開が確認されたときも、当該処理を終了する。
【0060】
このように、制御装置70は、工作機械75が加工を停止している場合には、第1移送部10及び第2移送部20を間欠的に駆動して、間欠的にダーティー槽4から1次クリーン槽7へのクーラントCの移送、及び1次クリーン槽7から2次クリーン槽8へのクーラントCの移送を実行し、一方、オイルスキマー60は、これを継続して連続的に駆動して、油分離槽6内のクーラントCから油を分離し、回収する。
【0061】
以上の構成を備えた本例のクーラント供給装置1によれば、前記第1供給部40及び第2供給部45により、2次クリーン槽8内のクーラントCが汲み上げられて、工作機械75の加工領域に供給される。これにより、当該加工領域内のワークや工具が冷却される。また、第3供給部50により、ダーティー槽4内のクーラントCが汲み上げられて工作機械75の被洗浄部に供給され、当該クーラントCによって、工作機械75の被洗浄部が洗浄される。そして、工作機械75に供給されたクーラントCは、前記クーラント回収部に回収された後、還流管56を介してフィルタ57に還流され、このフィルタ57によって濾過された後、ダーティー槽4内に流入する。
【0062】
また、ダーティー槽4のクーラントCは第1移送部10により1次クリーン槽7内に移送され、その間に第1フィルタ17又は第2フィルタ18によって濾過される。工作機械75に供給されたクーラントCには加工領域内で生じた切屑が混入し、このように切屑が混入した状態のクーラントCがダーティー槽4に還流されるが、クーラントCはダーティー槽4から1次クリーン槽7に移送される間に、第1フィルタ17及び第2フィルタ18によって濾過されるので、当該クーラントCはこれら第1フィルタ17及び第2フィルタ18によって切屑が除去され、浄化される。
【0063】
また、1次クリーン槽7内のクーラントCは第2移送部20により2次クリーン槽8内に移送され、その間に第3フィルタ24又は第4フィルタ25によって濾過され、1次クリーン槽7から2次クリーン槽に移送されるクーラントCは、これら第3フィルタ24及び第4フィルタ25によって更に切屑が除去され、浄化される。即ち、2次クリーン槽8内のクーラントCは1次クリーン槽7内のクーラントCに比べて、より高度に清浄化される。
【0064】
また、ダーティー槽4内のクーラントCは、循環部30の第5フィルタ34により濾過されることによって切屑が除去されるとともに、循環部30の配管32,33から吐出されるクーラントC、第1移送部10の配管13,15から吐出されるクーラントCによって攪拌され、このような攪拌作用によって、ダーティー槽4内において切屑が堆積されるのが防止される。
【0065】
このように、本例のクーラント供給装置1では、クーラントタンク2内のクーラントC中に混入した切屑を、第1フィルタ17及び第2フィルタ18、並びに第3フィルタ24又は第4フィルタ25、及び第5フィルタ34によって除去するようにしているので、当該クーラント中に混入した切屑を効率よく、確実に除去することができ、切屑の混入による当該クーラントCの性能低下を効果的に抑制することができる。
【0066】
また、本例のクーラント供給装置1では、2次クリーン槽8のクーラントCが1次クリーン槽7にオーバーフローし、1次クリーン槽7内のクーラントCが油分離槽6内にオーバーフローし、油分離槽6内のクーラントCがダーティー槽4内にオーバーフローするように構成されている。そして、ダーティー槽4、並びに1次クリーン槽7及び2次クリーン槽8とは別々に設けられ、これらとは連通していない油分離槽6において、クーラントC中の油を除去するようにしているので、ダーティー槽4、1次クリーン槽7や2次クリーン槽8の影響を受けることなく、当該クーラントC中に混入した油を効率よく、確実に除去することができ、油の混入による当該クーラントCの性能低下をより効果的に抑制することができる。また、このように油分を除去することで、クーラントC中に嫌気性細菌が繁殖するのをより効果的に抑制することができる。
【0067】
また、工作機械75が加工装置である場合には、加工時に生じる熱によってクーラントCが昇温され、このように昇温したクーラントCを工作機械75に供給すると、このクーラントCの熱によって当該工作機械75が熱変形を来たし、これによって工作機械75の加工精度が悪化することになる。本例のクーラント供給装置1では、1次クリーン槽7のB領域7cにおいて、熱交換器65によりクーラントCを冷却するようにしているので、工作機械75がクーラントCの昇温によって熱変形するのを防止することができ、このような熱変形によって加工精度が悪化するのを防止することができる。
【0068】
また、本例のクーラント供給装置1では、工作機械75が加工停止している間においても、制御装置70により、第1移送部10、第2移送部20を間欠的に駆動するとともに、オイルスキマー60を連続的に駆動するようにしているので、クーラントC中の切屑及び油分をより確実、且つ効果的に除去することができる。
【0069】
また、本例のクーラントタンク2は、第1タンク3及び第2タンク5から構成され、図2に示すように、第1タンク3と第2タンク5とは相互に隣接するように配置され、全体として平面視矩形状を呈するように形成されているので、前記ダーティー槽4、1次クリーン槽7、2次クリーン槽8及び油分離槽6の配置をコンパクトにすることができるとともに、第1移送部10や第2移送部20等の配管構造物の配置をコンパクトにすることができ、ひいては当該クーラント供給装置1の全体的なコンパクト化を図ることができる。
【0070】
以上、本発明の具体的な実施の形態について説明したが、本発明が採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
【0071】
例えば、上例では、1次クリーン槽7及び2次クリーン槽8を設けたが、これに限られるものではなく、一つのクリーン槽から構成されるものでも、或いは、より多い数のクリーン槽から構成されるものであっても良い。
【0072】
一つのクリーン槽から構成される場合、上述した1次クリーン槽7と2次クリーン槽8とを一つのクリーン槽に合体した構成が考えられる。この場合、第2移送部20を省略することができる。
【0073】
また、より多くのクリーン槽から構成する場合、順次段階的に低次のクリーン槽から高次のクリーン槽にクーラントCを移送する移送部を設け、この移送部にそれぞれ濾過部を含ませるのが好ましい。
【0074】
また、上例では、工作機械75が加工を停止している間、第1移送部10及び第2移送部20を間欠駆動するようにしたが、これに限られるものではなく、循環部30も含めて間欠駆動するようにしても良く、或いは、これらを連続的に駆動するようにしても良い。
【0075】
また、クーラントCを供給する対象装置は本例の工作機械75に限られるものではなく、当該対象装置にはクーラントCを必要とするあらゆる装置が含まれる。
【0076】
繰り返しになるが、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。
【符号の説明】
【0077】
1 クーラント供給装置
2 クーラントタンク
3 第1タンク
4 ダーティー槽
5 第2タンク
6 油分離槽
7 1次クリーン槽
8 2次クリーン槽
10 第1移送部
11 第1移送ポンプ
17 第1フィルタ(第1濾過部)
18 第2フィルタ(第1濾過部)
20 第2移送部
21 第2移送ポンプ
24 第3フィルタ(第2濾過部)
25 第4フィルタ(第2濾過部)
30 循環部
31 循環ポンプ
34 第5フィルタ
40 第1供給部
41 第1供給ポンプ
45 第2供給部
46 第2供給ポンプ
50 第3供給部
51 第3供給ポンプ
55 還流部
60 オイルスキマー
61 ポンプ
65 熱交換器
70 制御装置
75 工作機械
80 数値制御装置
C クーラント
図1
図2
図3