特開2019-189164(P2019-189164A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-189164(P2019-189164A)
(43)【公開日】2019年10月31日
(54)【発明の名称】車両の車体構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/20 20060101AFI20191004BHJP
【FI】
   B62D25/20 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2018-86850(P2018-86850)
(22)【出願日】2018年4月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100196357
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 吉章
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】宮本 康史
(72)【発明者】
【氏名】四柳 泰希
(72)【発明者】
【氏名】嶋中 常規
(72)【発明者】
【氏名】河之口 敦史
(72)【発明者】
【氏名】山口 由貴子
【テーマコード(参考)】
3D203
【Fターム(参考)】
3D203AA02
3D203BB05
3D203BB06
3D203BB07
3D203BB08
3D203BB22
3D203CA04
3D203CA56
3D203CA74
3D203CA75
3D203CB05
3D203CB21
3D203DA72
(57)【要約】      (修正有)
【課題】部品点数の増加を抑えることができるとともに、成形性を損なうことなく、フロアトンネルを高剛性化できる車両の車体構造を提供することを目的とする。
【解決手段】左右一対のサスペンション支持部材と、フロアトンネル11と、サスペンション支持部材、及びフロアトンネル11を連結するとともに、車両の車体骨格をなす左右一対のアッパセンターフレームとを備えた車両の車体構造であって、フロアトンネル11が、車両上方に突出した略門型形状の断面を車両前後方向に延設して形成されたダイキャスト製のトンネル本体51と、トンネル本体51の後方上面部分である後方上面部に設けられるとともに、アッパセンターフレームに連結されて車両の車体骨格をなすダイキャスト製の骨格部53とを備え、トンネル本体51と骨格部53とが一体形成されたことを特徴する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のフロントサスペンションを支持する左右一対のサスペンション支持部材と、
車両の車室内を車両前後方向に延びるフロアトンネルと、
前記サスペンション支持部材、及び前記フロアトンネルを連結するとともに、車両の車体骨格をなす左右一対の車体骨格フレームとを備えた車両の車体構造であって、
前記フロアトンネルが、
車両上方に突出した略門型形状の断面を車両前後方向に延設して形成されたダイキャスト製のトンネル本体と、
該トンネル本体の上面部分である上面部に設けられるとともに、前記車体骨格フレームに連結されて車両の車体骨格をなすダイキャスト製の骨格部とを備え、
前記トンネル本体と前記骨格部とが一体形成された
車両の車体構造。
【請求項2】
前記骨格部が、
平面視において、車幅方向に所定間隔を隔てて立設されるとともに、車両前後方向に延びる3つ以上の上方前後方向リブと、
車両前後方向に所定間隔を隔てて立設されるとともに、前記3つ以上の上方前後方向リブを車幅方向に連結する複数の上方幅方向リブとを備え、
前記3つ以上の上方前後方向リブのうち、最も車幅方向外側に位置する2つの上方前後方向リブが、
前記車体骨格フレームに連続するように形成された
請求項1に記載の車両の車体構造。
【請求項3】
前記トンネル本体の前記上面部が、
車幅方向に所定間隔を隔てて車両下方へ立設されるとともに、車両前後方向に延びる下方前後方向リブと、
車両前後方向に所定間隔を隔てて車両下方へ立設されるとともに、前記下方前後方向リブ、及び前記トンネル本体の内面を車幅方向に連結する複数の下方幅方向リブとを備え、
前記下方前後方向リブが、
前記骨格部の前記上方前後方向リブと略同じ車幅方向の位置に形成され、
前記下方幅方向リブが、
前記骨格部の前記上方幅方向リブと略同じ車両前後方向の位置に形成された
請求項2に記載の車両の車体構造。
【請求項4】
前記トンネル本体が、
前記上面部と、
前記上面部の車幅方向両端から車幅方向外側、かつ車両下方へ延設された傾斜面部と、
該傾斜面部の下端から車両下方へ延設された側面部とで構成され、
前記骨格部が、
前記上方幅方向リブと略同じ車両前後方向の位置において、車両上方へ突設するとともに、前記上方前後方向リブと前記傾斜面部とを連結する正面視略三角形状の補強リブを備えた
請求項2または請求項3に記載の車両の車体構造。
【請求項5】
前記トンネル本体の前記側面部が、
下端から上端に至る車両上下方向の長さを有して、車幅方向内側へ凹設された複数の凹設部分を備え、
該凹設部分が、
側面視において、隣接する前記補強リブの間に形成された
請求項4に記載の車両の車体構造。
【請求項6】
前記骨格部を有する前記トンネル本体を、トンネル後部として、
前記フロアトンネルが、
前記車室内における前部に配設されるとともに、パネル部材で形成されたトンネル前部と、
該トンネル前部の後端に連結された前記トンネル後部とで構成され、
前記車体骨格フレームの後端に前端が連結され、後端が前記トンネル後部の前記骨格部に連結された左右一対のトンネルフレームを備えた
請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の車両の車体構造。
【請求項7】
前記トンネル後部が、
前記骨格部の前端と前記トンネルフレームの後端とを連結するように前記骨格部の前端に一体形成されるとともに、前記トンネルフレームの後端が嵌合する嵌合部を備えた
請求項6に記載の車両の車体構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば車両の車室内に、フロアトンネルに沿って車両前後方向に延びるフレーム部材を備えたような車両の車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車などの車両において、乗員がステアリングを操作した際、車体全体を捩じるような荷重が、サスペンションを介して車体に作用することが知られている。そして、このような荷重は、車体全体が捩れるような違和感を乗員に与えるだけでなく、ステアリング操作に対する車両挙動の応答性が低いと乗員が感じる要因となっていた。
【0003】
このため、一般的に、自動車などの車両は、サスペンションを介して車体に作用する荷重に対する車体剛性を向上することで、ステアリング操作に対する応答性を向上して、操縦安定性を確保している。
さらに、スポーツカーのような車両では、一般的な車両に比べて、より高い操縦安定性が要求されることが多いため、車体剛性をより向上させる技術が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1は、車室内において、車両前後方向に延びるフロアトンネルが、アルミニウム板で成形されたトンネル前部と、マグネシウム/アルミニウム材料からなる鋳造部品であるトンネル後部とを、車両前方からこの順番で連結して構成されている。さらに、特許文献1は、フロアトンネルの上面に、トンネル補強部材を連結することで、フロアトンネルの剛性を向上して、車室内における車体剛性の向上を図っている。
【0005】
ところで、特許文献1は、トンネル補強部材が、車幅方向に所定間隔を隔てた位置で、フロアトンネルの上面に沿って車両前後方向に延びる左右一対のトンネルフレーム(長手方向支持体)と、左右のトンネルフレーム(長手方向支持体)を連結する前端部品、後端部品、及び3つの横方向ブリッジとで構成されているため、フロアトンネルの上面を補強する部品の部品点数が多くなり易い。
【0006】
さらに、特許文献1では、左右のトンネルフレーム(長手方向支持体)が、フロアトンネルの上面に沿うように、車幅方向、及び車両上下方向に緩やかに湾曲した形状、すなわち三次元的に緩やかに湾曲した形状に形成されている。このように三次元的に湾曲した形状のトンネルフレーム(長手方向支持体)の場合、材質や成形方法によっては、その成形性が大幅に落ちるおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2013−193732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述の問題に鑑み、部品点数の増加を抑えることができるとともに、成形性を損なうことなく、フロアトンネルを高剛性化できる車両の車体構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、車両のフロントサスペンションを支持する左右一対のサスペンション支持部材と、車両の車室内を車両前後方向に延びるフロアトンネルと、前記サスペンション支持部材、及び前記フロアトンネルを連結するとともに、車両の車体骨格をなす左右一対の車体骨格フレームとを備えた車両の車体構造であって、前記フロアトンネルが、車両上方に突出した略門型形状の断面を車両前後方向に延設して形成されたダイキャスト製のトンネル本体と、該トンネル本体の上面部分である上面部に設けられるとともに、前記車体骨格フレームに連結されて車両の車体骨格をなすダイキャスト製の骨格部とを備え、前記トンネル本体と前記骨格部とが一体形成されたことを特徴する。
【0010】
この発明により、部品点数を抑えることができるとともに、成形性を損なうことなく、フロアトンネルを高剛性化することができる。
具体的には、トンネル本体に骨格部を一体形成したことにより、車両の車体構造は、骨格部を別体で構成した場合に比べて、部品点数の増加を抑えてトンネル本体を高剛性化することができる。
【0011】
さらに、車両の車体構造は、トンネル本体の成形と骨格部の成形とを略同時に行うことができるため、成形性を損なうことなく、トンネル本体に骨格部を一体形成することができる。
【0012】
従って、車両の車体構造は、部品点数の増加を抑えることができるとともに、成形性を損なうことなく、フロアトンネルを高剛性化することができる。
【0013】
この発明の態様として、前記骨格部が、平面視において、車幅方向に所定間隔を隔てて立設されるとともに、車両前後方向に延びる3つ以上の上方前後方向リブと、車両前後方向に所定間隔を隔てて立設されるとともに、前記3つ以上の上方前後方向リブを車幅方向に連結する複数の上方幅方向リブとを備え、前記3つ以上の上方前後方向リブのうち、最も車幅方向外側に位置する2つの上方前後方向リブが、前記車体骨格フレームに連続するように形成されてもよい。
【0014】
この発明により、車両の車体構造は、フロアトンネルの高剛性化と、荷重伝達効率の向上とを両立して骨格部を構成することができる。
具体的には、車両前後方向に延びる3つ以上の上方前後方向リブと、車幅方向に延びる複数の上方幅方向リブとによって、車両の車体構造は、フロアトンネルの上面部に平面視格子状の骨格部を構成することができる。このため、車両の車体構造は、フロアトンネルの上面部における膜振動を、骨格部によって抑えることができる。
【0015】
さらに、最も車幅方向外側に位置する2つの上方前後方向リブが、車体骨格フレームに連続するように形成されているため、車両の車体構造は、車体骨格フレームとフロアトンネルの骨格部との間における荷重の荷重伝達効率を向上することができる。
【0016】
加えて、車両の車体構造は、車両前後方向の荷重が上方前後方向リブに作用した際、上方前後方向リブの車幅方向への変形を、複数の上方幅方向リブによって阻止することができる。
従って、車両の車体構造は、3つ以上の上方前後方向リブと、複数の上方幅方向リブとで構成された骨格部により、フロアトンネルの高剛性化と、荷重伝達効率の向上とを両立することができる。
【0017】
またこの発明の態様として、前記トンネル本体の前記上面部が、車幅方向に所定間隔を隔てて車両下方へ立設されるとともに、車両前後方向に延びる下方前後方向リブと、車両前後方向に所定間隔を隔てて車両下方へ立設されるとともに、前記下方前後方向リブ、及び前記トンネル本体の内面を車幅方向に連結する複数の下方幅方向リブとを備え、前記下方前後方向リブが、前記骨格部の前記上方前後方向リブと略同じ車幅方向の位置に形成され、前記下方幅方向リブが、前記骨格部の前記上方幅方向リブと略同じ車両前後方向の位置に形成されてもよい。
この発明により、車両の車体構造は、フロアトンネルの剛性をより向上できるとともに、骨格部の剛性を向上することができる。
具体的には、車両前後方向に延びる下方前後方向リブと、車幅方向に延びる複数の下方幅方向リブとを上面部に備えたことにより、車両の車体構造は、トンネル本体をより高剛性化することができる。
【0018】
さらに、下方前後方向リブが骨格部の上方前後方向リブと略同じ車幅方向の位置に形成され、下方幅方向リブが骨格部の上方幅方向リブと略同じ前後方向の位置に形成されているため、車両の車体構造は、下方前後方向リブ、及び下方幅方向リブによって、骨格部の剛性をより向上することができる。
従って、車両の車体構造は、下方前後方向リブ、及び下方幅方向リブにより、フロアトンネルの剛性をより向上できるとともに、骨格部の剛性を向上することができる。
【0019】
またこの発明の態様として、前記トンネル本体が、前記上面部と、前記上面部の車幅方向両端から車幅方向外側、かつ車両下方へ延設された傾斜面部と、該傾斜面部の下端から車両下方へ延設された側面部とで構成され、前記骨格部が、前記上方幅方向リブと略同じ車両前後方向の位置において、車両上方へ突設するとともに、前記上方前後方向リブと前記傾斜面部とを連結する正面視略三角形状の補強リブを備えてもよい。
この発明により、車両の車体構造は、フロアトンネルの成形性を損なうことなく、骨格部をより高剛性化することができる。
【0020】
さらに、トンネル本体が傾斜面部を有する形状に形成され、補強リブが正面視略三角形状に形成されているため、車両の車体構造は、傾斜面部を有していないトンネル本体に正面視略矩形の補強リブを設けた場合に比べて、フロアトンネルが車室内の空間を圧迫することを抑制できる。
【0021】
これにより、車両の車体構造は、乗員の腕部が補強リブに接触することを防止できる。このため、車両の車体構造は、フロアトンネルの成形性、及び乗員の運転操作を阻害することなく、フロアトンネルの剛性をより確実に向上することができる。
【0022】
またこの発明の態様として、前記トンネル本体の前記側面部が、下端から上端に至る車両上下方向の長さを有して、車幅方向内側へ凹設された複数の凹設部分を備え、該凹設部分が、側面視において、隣接する前記補強リブの間に形成されてもよい。
この発明により、車両の車体構造は、トンネル本体の側面部における剛性を、複数の凹設部分によって向上することができる。
【0023】
この際、側面視において、隣接する上方幅方向リブの間に凹設部分が形成されているため、車両の車体構造は、補強リブの大きさ、及び補強リブの成形性を損なうことなく、トンネル本体の剛性を向上することができる。
従って、車両の車体構造は、骨格部と凹設部分とで、フロアトンネル全体の剛性をさらに向上することができる。
【0024】
またこの発明の態様として、前記骨格部を有する前記トンネル本体を、トンネル後部として、前記フロアトンネルが、前記車室内における前部に配設されるとともに、パネル部材で形成されたトンネル前部と、該トンネル前部の後端に連結された前記トンネル後部とで構成され、前記車体骨格フレームの後端に前端が連結され、後端が前記トンネル後部の前記骨格部に連結された左右一対のトンネルフレームを備えてもよい。
【0025】
この発明により、車両の車体構造は、荷重伝達効率を損なうことなく、車体剛性を向上することができる。
具体的には、例えば、フロアトンネルの前端まで形成された骨格部に、車体骨格フレームが連結された構成の場合、車体骨格フレームとフロアトンネルの骨格部との相対角度が大きくなり易い。
【0026】
これに対して、フロアトンネルのトンネル後部に一体形成された骨格部に、トンネルフレームを介して車体骨格フレームが連結されているため、車両の車体構造は、車体骨格フレーム、及びトンネルフレームと、フロアトンネルの骨格部との相対角度を小さくすることができる。
【0027】
これにより、車両の車体構造は、車体骨格フレームからフロアトンネルの骨格部に至る荷重伝達経路における荷重伝達効率の低下を抑えるとともに、トンネルフレームとフロアトンネルの骨格部との連結部分が応力集中部位となることを防止できる。
従って、車両の車体構造は、トンネルフレームを介して、車体骨格フレームとフロアトンネルの骨格部とを連結したことにより、荷重伝達効率を損なうことなく、車体剛性を向上することができる。
【0028】
またこの発明の態様として、前記トンネル後部が、前記骨格部の前端と前記トンネルフレームの後端とを連結するように前記骨格部の前端に一体形成されるとともに、前記トンネルフレームの後端が嵌合する嵌合部を備えてもよい。
この発明により、車両の車体構造は、フロアトンネルの骨格部とトンネルフレームとの連結強度を向上することができる。
【0029】
さらに、骨格部の前端とトンネルフレームの後端とを連結するように嵌合部が形成されているため、車両の車体構造は、トンネルフレームの後端からフロアトンネルの骨格部にかけて連続した荷重伝達経路を構成することができる。
【0030】
このため、車両の車体構造は、トンネルフレームとフロアトンネルの骨格部との間における荷重伝達効率の低下を抑えることができる。
従って、車両の車体構造は、荷重伝達効率の低下を抑えて、フロアトンネルの骨格部とトンネルフレームとの結合強度を向上することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明により、部品点数の増加を抑えることができるとともに、成形性を損なうことなく、フロアトンネルを高剛性化できる車両の車体構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】車両の外観を平面視で示す平面図。
図2】車両の外観を側面視で示す側面図。
図3】車両前方上方から見たフロアトンネルの外観を示す外観斜視図。
図4】フロアトンネルの外観を平面視で示す平面図。
図5】フロアトンネルの外観を底面視で示す底面図。
図6図4中のA−A矢視断面図。
図7図4中のB−B矢視断面図。
図8】車両前方上方視におけるフレーム連結部の外観を示す外観斜視図。
図9】車両上方視における前側レール取付け部、及び後側レール取付け部の外観を示す外観斜視図。
図10図4中のC−C矢視断面図。
図11】車両下方視における前側レール取付け部の外観を示す外観斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0033】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
本実施形態の車両1の車体構造は、押出成形されたアルミ合金製の複数のフレームを連結して車体骨格をなす、所謂、スペースフレーム構造である。このような車両1の車体構造について、図1から図11を用いて説明する。
【0034】
なお、図1は車両1の平面図を示し、図2は車両1の側面図を示し、図3は車両前方上方から見たフロアトンネル11の外観斜視図を示し、図4はフロアトンネル11の平面図を示し、図5はフロアトンネル11の底面図を示し、図6図4中のA−A矢視断面図を示している。
【0035】
さらに、図7図4中のB−B矢視断面図を示し、図8は車両前方上方視におけるフレーム連結部52の外観斜視図を示し、図9は車両上方視における前側レール取付け部55、及び後側レール取付け部54の外観斜視図を示し、図10図4中のC−C矢視断面図を示し、図11は車両下方視における前側レール取付け部55の外観斜視図を示している。
【0036】
また、図示を明確にするため、図1中において、左右のフロントサスペンション3の図示を省略するとともに、図中において、車室部2の床面をなすフロアパネルの図示を省略している。
また、図中において、矢印Fr及びRrは前後方向を示しており、矢印Frは前方を示し、矢印Rrは後方を示し、矢印Rh及びLhは幅方向を示しており、矢印Rhは右方向を示し、矢印Lhは左方向を示している。
【0037】
本実施形態における車両1の車体構造は、図1及び図2に示すように、乗員が乗り込む車室部2と、車室部2よりも車両前方の所望位置に配置された左右のフロントサスペンション3(図2参照)を支持する左右一対のサスペンション支持部材4と、車室部2、及びサスペンション支持部材4を連結する複数のフレーム5とで構成されている。
【0038】
車室部2は、図1及び図2に示すように、車幅方向に所定間隔を隔てた位置で車両前後方向に延びる左右一対のサイドシル6と、サイドシル6の前部上面に配設された車両上下方向に延びる左右一対のヒンジピラー7と、車室部2の前壁をなすダッシュパネル8と、サイドシル6の後部上面に配設された車両上下方向に延びる左右一対のサイドピラー9と、車室部2の後壁をなす後壁部10と、車室部2の上部をとおってヒンジピラー7、及びサイドピラー9を連結する左右一対のフロントピラー(図示省略)、及び左右一対のルーフサイドレール(図示省略)を備えている。
【0039】
さらに、車室部2は、図1及び図2に示すように、車室部2の車幅方向略中央を車両前後方向に延びるフロアトンネル11と、フロアトンネル11を挟んで左右のサイドシル6の前部を連結する左右一対の第1クロスメンバ(図示省略)と、フロアトンネルを挟んで左右のサイドシル6を連結する左右一対の第2クロスメンバ12、及び左右一対の第3クロスメンバ13と、左右のサイドピラー9を連結する第4クロスメンバ14と、後端がフロアトンネル11の上部に連結された左右一対のトンネルアッパフレーム15と、後端がフロアトンネルの下部に連結された左右一対のトンネルサイドフレーム16とを備えている。
【0040】
この車室部2を構成するサイドシル6、ヒンジピラー7、サイドピラー9、左右一対のフロントピラー(図示省略)、左右一対のルーフサイドレール(図示省略)、第1クロスメンバ(図示省略)、及び第4クロスメンバ14は、いずれも押出し成形されたアルミ合金製の押出部材であって、所定の閉断面を所定方向に延設した略筒状体に形成されている。
【0041】
なお、上述した第2クロスメンバ12、第3クロスメンバ13、トンネルアッパフレーム15、トンネルサイドフレーム16、及びフロアトンネル11については、後ほど詳しく説明する。
一方、ダッシュパネル8、及び後壁部10は、アルミ合金製の板材を所定形状に屈曲した形状に形成されている。
【0042】
また、フロントサスペンション3は、図2に示すように、ダブルウィッシュボーン式サスペンション構造であって、車両1の前輪を回転自在に支持するナックル17と、サスペンション支持部材4の下部に連結されたロアアーム18と、サスペンション支持部材4の上部に連結されたアッパアーム19と、上端がサスペンション支持部材4の上部に連結され、下端がロアアーム18に連結された伸縮可能なフロントサスダンパ20とで構成されている。
【0043】
また、サスペンション支持部材4は、図1及び図2に示すように、車両1における前部車体を構成する車体骨格部材としての機能と、フロントサスペンション3を揺動可能に支持する機能とを有するアルミダイキャスト製の部材である。
【0044】
このサスペンション支持部材4は、図2に示すように、ロアアーム18を支持するロアアーム支持部4aと、ロアアーム支持部4aよりも車両上方でアッパアーム19を支持するアッパアーム支持部4bと、ロアアーム支持部4aの前部、及びアッパアーム支持部4bの前部を車両上下方向に連結する前側連結部4cと、ロアアーム支持部4aの後部、及びアッパアーム支持部4bの後部を車両上下方向に連結する後側連結部4dとで、側面視略ロ字形状に一体形成されている。
【0045】
なお、サスペンション支持部材4のロアアーム支持部4aは、図1に示すように、アルミダイキャスト製のサスクロス21を介して車幅方向に連結されている。
また、複数のフレーム5は、図1及び図2に示すように、押出し成形されたアルミ合金製の押出部材であって、略矩形の閉断面を所定方向に延設した略筒状体に形成されている。
【0046】
この複数のフレーム5のうち、アッパアーム支持部4bの上面とヒンジピラー7の上部とを連結するフレームをアッパサイドフレーム22とし、アッパアーム支持部4bの後面とヒンジピラー7の下部前面とを連結するフレームを第1ロアサイドフレーム23とし、ロアアーム支持部4aとサイドシル6とを連結するフレームを第2ロアサイドフレーム24とする。
【0047】
さらに、アッパアーム支持部4bの後面に前端が連結されたフレームをアッパセンターフレーム25とし、ロアアーム支持部4aの近傍におけるサスクロス21に前端が連結されたフレームをロアセンターフレーム27とする。
【0048】
なお、アッパセンターフレーム25は、図1に示すように、平面視において、第2クロスメンバ12と略同じ車両前後方向の位置におけるフロアトンネル11の上面と、アッパアーム支持部4bの後面とを結ぶ仮想直線(図示省略)に沿うように、前端に対して後端が車幅方向内側に位置するように配設されている。
【0049】
このアッパセンターフレーム25は、図2示すように、側面視において、前端に対して後端が車両上方に位置するように配設されるとともに、ダッシュパネル8とともに、車室部2の前壁をなす前方連結部材28(図3参照)に、後端が接合されることで、サスペンション支持部材4とダッシュパネル8とを連結している。
【0050】
また、ロアセンターフレーム27は、図1に示すように、平面視において、第2クロスメンバ12と略同じ車両前後方向の位置におけるフロアトンネル11の側部と、ロアアーム支持部4aとを結ぶ仮想直線(図示省略)に沿うように、前端に対して、後端が車幅方向内側に位置するように配設されている。
【0051】
このロアセンターフレーム27は、詳細な図示を省略するが、第1クロスメンバとフロアトンネル11との連結箇所に設けた連結部材(図示省略)に、後端が接合されることで、サスペンション支持部材4とフロアトンネル11とを連結している。
【0052】
引き続き、上述した車室部2における左右一対の第2クロスメンバ12、左右一対の第3クロスメンバ13、左右一対のトンネルアッパフレーム15、左右一対のトンネルサイドフレーム16、及びフロアトンネル11について、さらに詳述する。
【0053】
左右一対の第2クロスメンバ12は、押出し成形されたアルミ合金製の押出部材であって、図3に示すように、上辺が短辺となる略台形の閉断面を車幅方向に延設した略筒状体に形成されている。この第2クロスメンバ12は、図1に示すように、車室部2における車両前後方向略中央において、車幅方向外側の端部がサイドシル6に接合され、車幅方向内側の端部がフロアトンネル11(後述するフロアトンネル11の前側レール取付け部55)に接合されている。
【0054】
左右一対の第3クロスメンバ13は、押出し成形されたアルミ合金製の押出部材であって、図3に示すように、上辺が短辺となる略台形の閉断面を車幅方向に延設した略筒状体に形成されている。この第3クロスメンバ13は、図1に示すように、車室部2にける車両後方において、車幅方向外側の端部がサイドシル6の後部に接合され、車幅方向内側の端部がフロアトンネル11(後述するフロアトンネル11の後側レール取付け部54)に接合されている。
【0055】
また、左右一対のトンネルアッパフレーム15は、押出し成形されたアルミ合金製の押出部材であって、略矩形の閉断面を所定方向に延設した略筒状体に形成されている。
このトンネルアッパフレーム15は、図1及び図2に示すように、所定方向の一端を前端として、前端に対して、後端が車幅方向内側、かつ車両下方に位置する状態で、車室部2に配設されている。
【0056】
より詳しくは、トンネルアッパフレーム15は、図1に示すように、平面視において、第2クロスメンバ12と略同じ車両前後方向の位置におけるフロアトンネル11の上面と、アッパアーム支持部4bの後面とを結ぶ仮想直線(図示省略)上に後端が位置するように配設されている。
【0057】
換言すると、トンネルアッパフレーム15は、平面視において、アッパセンターフレーム25の後端から略直線的に連続するように、前端に対して後端が車幅方向内側に位置する状態で配設されている。
そして、トンネルアッパフレーム15は、図1から図3に示すように、前端が前方連結部材28に接合され、後端がフロアトンネル11の後部(後述するトンネル後部50)に接合されることで、アッパセンターフレーム25とフロアトンネル11の後部とを連結している。
【0058】
また、左右一対のトンネルサイドフレーム16は、押出し成形されたアルミ合金製の押出部材であって、所定閉断面を所定方向に延設した略筒状体に形成されている。なお、トンネルサイドフレーム16は、図3に示すように、略矩形の閉断面を所定方向に延設した本体部分16aと、本体部分16aの底面を車幅方向外側へ延設した略平板状のフランジ部分16bとで一体形成されている。
【0059】
このトンネルサイドフレーム16は、図1に示すように、所定方向の一端を前端として、前端に対して、後端が車幅方向内側に位置する状態で、車室部2に配設されている。
より詳しくは、トンネルサイドフレーム16は、平面視において、第2クロスメンバ12と略同じ車両前後方向の位置におけるフロアトンネル11の側部と、ロアアーム支持部4aとを結ぶ仮想直線(図示省略)上に後端が位置するように配設されている。
【0060】
換言すると、トンネルサイドフレーム16は、平面視において、ロアセンターフレーム27の後端から略直線的に連続するように、前端に対して後端が車幅方向内側に位置する状態で配設されている。
そして、トンネルサイドフレーム16は、図1から図3に示すように、第1クロスメンバとフロアトンネル11との連結箇所に設けた連結部材(図示省略)に前端が接合され、後端がフロアトンネル11の後部(後述するトンネル後部50)に接合されることで、ロアセンターフレーム27とフロアトンネル11の後部とを連結している。
【0061】
なお、トンネルサイドフレーム16の下面には、図5中の二点鎖線で示したように、フロアトンネル11の前部(後述するトンネル前部40)を挟んで、トンネルサイドフレーム16を車幅方向に連結する略平板状の第1トンネルメンバ29が締結固定されている。
【0062】
また、フロアトンネル11は、図3に示すように、車両上方に突出した正面視略ハット状であって、パネル部材であるトンネル前部40と、アルミダイキャスト製のトンネル後部50とを、車両前方からこの順番で接合して一体形成されている。
【0063】
このフロアトンネル11は、トンネル前部40の前端がダッシュパネル8に接合され、トンネル後部50の後端が後壁部10に接合されることで、ダッシュパネル8と後壁部10とを車両前後方向に連結している。さらに、フロアトンネル11は、トンネル後部50の上面が、後方連結部材30を介して、第4クロスメンバ14に接合されている。
【0064】
フロアトンネル11のトンネル前部40は、図3に示すように、アルミ合金製の板状材を正面視略ハット状になるように屈曲して形成されている。このトンネル前部40は、図4に示すように、平面視において、後端が短辺となる平面視略台形状に形成されている。
【0065】
具体的には、トンネル前部40は、図3から図5に示すように、フロアトンネル11の上面をなす前方上面部41と、前方上面部41の車幅方向両端から車両下方へ延設された左右一対の前方側面部42と、前方側面部42の下端から車幅方向外側へ延設された左右一対の前方下縁部43とで一体形成されている。
【0066】
前方上面部41は、図4及び図5に示すように、平面視において、後端が短辺をなす平面視略台形状に形成されている。この前方上面部41は、平面視において、平面視略台形状における斜辺である車幅方向両側の縁端が、トンネルサイドフレーム16における車幅方向内側の縁端と略平行になるよう形成されている。
【0067】
前方側面部42は、図4及び図5に示すように、平面視において、その下端がトンネルサイドフレーム16における車幅方向内側の縁端と略平行になるよう形成されている。
なお、前方上面部41、及び左右の前方側面部42には、図3に示すように、一方の前方側面部42の下部から前方上面部41を介して、他方の前方側面部42の下部に至る範囲に、トンネル前部40の内部空間へ向けて凹設されたビード40aが、車両前後方向に所定間隔を隔てて複数形成されている。
【0068】
前方下縁部43は、図4及び図5に示すように、平面視において、その下端がトンネルサイドフレーム16における車幅方向内側の縁端と略平行になるよう形成されている。この前方下縁部43は、図3から図5に示すように、トンネルサイドフレーム16における本体部分16aの上面に接合されている。
【0069】
一方、フロアトンネル11のトンネル後部50は、図3から図6に示すように、所定の厚みを有する正面視略門型形状のトンネル本体51と、トンネルアッパフレーム15の後端が連結されるフレーム連結部52と、フレーム連結部52に連続して車両後方へ延びる骨格部53と、車幅方向内側に配設されたシートレールSL(図10参照)の後部が取付けられる左右一対の後側レール取付け部54と、シートレールSL(図10参照)の前部が取付けられる左右一対の前側レール取付け部55とで一体形成されている。
【0070】
なお、トンネル後部50の下面には、図5中の二点鎖線で示すように、トンネル本体51を挟んで前側レール取付け部55を車幅方向に連結する略平板状の第2トンネルメンバ31と、トンネル本体51を挟んで後側レール取付け部54を車幅方向に連結する略平板状の第3トンネルメンバ32とが締結固定されている。
【0071】
トンネル本体51は、図6に示すように、車幅方向に沿った縦断面において、後方上面部511、左右一対の傾斜面部512、及び左右一対の後方側面部513とで断面略門型形状に形成されている。
【0072】
より詳しくは、後方上面部511は、図4及び図6に示すように、車両上下方向に所定の厚みを有する平面視略矩形の平板状であって、トンネル前部40の前方上面部41と連続して、フロアトンネル11の上面を構成している。なお、後方上面部511は、図7に示すように、前端に対して後端が僅かに車両下方に位置するように形成されている。
【0073】
傾斜面部512は、図6に示すように、車幅方向に沿った縦断面において、後方上面部511における車幅方向両端から車両下方、かつ車幅方向外側へ延設された傾斜面状に形成されている。なお、傾斜面部512は、図3に示すように、トンネル後部50の前端近傍から前端にかけて徐々に幅狭に形成されるとともに、後端近傍から後端にかけて徐々に幅狭に形成されている。
【0074】
後方側面部513は、図4及び図6に示すように、傾斜面部512の下端から車両下方へ延設されるとともに、トンネル前部40の前方側面部42と連続して、フロアトンネル11の側面を構成している。この後方側面部513には、図3及び図4に示すように、上端から下端に至る範囲において、車幅方向内側へ凹設された凹設部分513aが、車両前後方向に所定間隔を隔てて複数形成されている。
【0075】
複数の凹設部分513aは、図3及び図4に示すように、平面視において、車幅方向内側の縁端が短辺となる平面視略台形状に凹設されるとともに、側面視において、上端縁に対して下端縁が幅狭な側面視略逆台形状に形成されている。
【0076】
この凹設部分513aは、図4及び図7に示すように、平面視において、車両前後方向に隣接する骨格部53の内側幅方向リブ535の間、並びに最も車両後方に位置する骨格部53の後端幅方向リブ534と骨格部53の内側幅方向リブ535との間に形成されている。なお、骨格部53の後端幅方向リブ534、及び内側幅方向リブ535については、後ほど詳述する。
【0077】
また、フレーム連結部52は、図3図7、及び図8に示すように、後方上面部511の前端近傍に車両上方へ向けて膨出するように形成されるとともに、左右のトンネルアッパフレーム15の後端がそれぞれ嵌合可能な形状に形成されている。
【0078】
具体的には、フレーム連結部52は、図7及び図8に示すように、トンネル本体51における後方上面部511を車両上方へオフセットして形成された上面部分521と、上面部分521の前端から車両下方へ延設された左右一対の前面部分522と、上面部分521における車幅方向両端から車両下方へ延設された左右一対の側面部分523と、前面部分522における車幅方向両端から車両前方へ延設された左右一対の外方リブ524、及び左右一対の内方リブ525とで構成されている。
【0079】
左右の前面部分522は、図4に示すように、平面視において、第2クロスメンバ12と略同じ車両前後方向の位置におけるフロアトンネル11の上面と、アッパアーム支持部4bの後面とを結ぶ仮想直線(図示省略)に沿って厚みを有する略平板状に形成されている。すなわち、前面部分522は、平面視において、アッパアーム支持部4bの後面と対面するように形成されている。
【0080】
さらに、前面部分522の上部には、図8に示すように、車両前方、かつ車幅方向外側へ向けて突出した突出部分522aが形成されている。この突出部分522aは、トンネルアッパフレーム15の内面に接合されることで、トンネルアッパフレーム15の後端を支持している。
【0081】
左右の側面部分523は、図3図4、及び図8に示すように、平面視において、後述する骨格部53の外側前後方向リブ531から車両前方へ延設された後方部分と、アッパセンターフレーム25における車幅方向外側の側面に対して略平行なるように、後方部分から車両前方、かつ車幅方向外側へ向けて延設された前方部分とで形成されている。
【0082】
左右の外方リブ524は、図3及び図8に示すように、アッパセンターフレーム25における車幅方向外側の側面に沿うように、側面部分523の前端から車両前方、かつ車幅方向外側へ所定長さだけ延設して形成されている。
すなわち、左右の側面部分523、及び左右の外方リブ524は、後述する骨格部53の外側前後方向リブ531に連続するように形成されている。
【0083】
左右の内方リブ525は、図3及び図8に示すように、アッパセンターフレーム25における車幅方向内側の側面に沿うように、前面部分522における車幅方向内側の縁端から車両前方、かつ車幅方向外側へ所定長さだけ延設して形成されている。
【0084】
そして、フレーム連結部52は、トンネル本体51の後方上面部511と、上述した左右の前面部分522、左右の外方リブ524、及び左右の内方リブ525とで、トンネルアッパフレーム15の後端が嵌合するトンネルフレーム嵌合部分526を構成するとともに、骨格部53の前端とトンネルアッパフレーム15の後端とを連結している。
【0085】
なお、トンネルアッパフレーム15が、ミグ溶接によってフレーム連結部52のトンネルフレーム嵌合部分526に接合されているため、トンネルアッパフレーム15とトンネルフレーム嵌合部分526との境界部分には、図8に示すように、トンネルアッパフレーム15の外周面に沿うように線溶接された線溶接部分W1が形成されている。
【0086】
また、骨格部53は、トンネルアッパフレーム15、及びトンネル後部50のフレーム連結部52とで、車室部2における車体を構成する車体骨格部材をなすように、比較的剛性な部位として形成されている。
【0087】
この骨格部53は、図3図4、及び図7に示すように、車幅方向に所定の厚みを有して車両上方へ立設された複数のリブと、車両前後方向に所定の厚みを有して車両上方へ立設された複数のリブとで構成された平面視略格子状の骨格前部と、後方上面部511の後端近傍を車両上方へ膨出するように突設させた骨格後部とで形成されている。なお、骨格部53の骨格後部には、トンネル後部50と第4クロスメンバ14とを連結する後方連結部材30が接合されている。
【0088】
具体的には、骨格部53の骨格前部は、図3及び図4に示すように、車幅方向に所定間隔を隔てた位置で車両前後方向に延びる2つの外側前後方向リブ531と、2つの外側前後方向リブ531の間を車両前後方向に延びる中央前後方向リブ532と、2つの外側前後方向リブ531、及び中央前後方向リブ532を車幅方向に連結する前端幅方向リブ533、後端幅方向リブ534、及び複数の内側幅方向リブ535とで、平面視略格子状に構成されている。
【0089】
2つの外側前後方向リブ531は、図3図4、及び図6に示すように、フレーム連結部52の側面部分523に連続するとともに、トンネル本体51の後方上面部511における車幅方向外側の縁端に沿うように立設されている。
【0090】
換言すると、外側前後方向リブ531は、平面視において、フレーム連結部52における左右の外方リブ524、及び左右の側面部分523を介して、トンネルアッパフレーム15における車幅方向外側の側面に連続するように形成されている。
【0091】
中央前後方向リブ532は、図3図4、及び図6に示すように、2つの外側前後方向リブ531の間における車幅方向略中央の位置に立設されている。
前端幅方向リブ533は、図3図4、及び図7に示すように、2つの外側前後方向リブ531の前端と、中央前後方向リブ532の前端とを、車幅方向に連結するように立設されている。なお、前端幅方向リブ533は、フレーム連結部52における後壁をなすように形成されている。
【0092】
後端幅方向リブ534は、図3図4、及び図7に示すように、2つの外側前後方向リブ531の後端と、中央前後方向リブ532の後端とを、車幅方向に連結するように立設されている。
複数の内側幅方向リブ535は、図3図4、及び図7に示すように、前端幅方向リブ533と後端幅方向リブ534との間において、車両前後方向に所定間隔を隔てた位置で、2つの外側前後方向リブ531、及び中央前後方向リブ532を車幅方向に連結するように立設されている。
【0093】
このような骨格部53を有するトンネル本体51の傾斜面部512には、図3図4、及び図6に示すように、内側幅方向リブ535と略同じ車両前後方向の厚みを有する略平板状の補強リブ56が車両上方へ向けて複数立設されている。
【0094】
さらに、トンネル本体51の後方上面部511には、図5から図7に示すように、骨格部53の中央前後方向リブ532と略同じ車幅方向の厚みを有して、車両前後方向に延びる略平板状の下方前後方向リブ57と、骨格部53の内側幅方向リブ535と略同じ車両前後方向の厚みを有して、車幅方向に延びる略平板状の第1下方幅方向リブ58、及び複数の第2下方幅方向リブ59とが車両下方へ向けて立設されている。
【0095】
具体的には、複数の補強リブ56は、図4及び図6に示すように、骨格部53の前端幅方向リブ533、及び内側幅方向リブ535と略同じ車両前後方向の位置に形成されている。この補強リブ56は、骨格部53の外側前後方向リブ531とトンネル本体51の傾斜面部512とを連結するとともに、外側前後方向リブ531の上端と傾斜面部512における車幅方向外側の縁端とをむすぶ正面視略三角形状に形成されている。
【0096】
下方前後方向リブ57は、図5から図7に示すように、骨格部53の中央前後方向リブ532と略同じ車幅方向の位置において、骨格部53の前端幅方向リブ533から後端幅方向リブ534に至る車両前後方向の範囲に立設されている。
【0097】
第1下方幅方向リブ58は、図5から図7に示すように、骨格部53の前端幅方向リブ533と略同じ車両前後方向の位置において、トンネル本体51における左右の傾斜面部512、及び左右の後方側面部513と、下方前後方向リブ57とを連結するように立設されている。
【0098】
第2下方幅方向リブ59は、図5から図7に示すように、骨格部53の内側幅方向リブ535と略同じ車両前後方向の位置において、トンネル本体51における左右の傾斜面部512、及び左右の後方側面部513と、下方前後方向リブ57とを連結するように立設されている。
【0099】
また、左右一対の後側レール取付け部54は、図4図9、及び図10に示すように、トンネル本体51における後方側面部513の後部下端から車幅方向外側へ延設された略平板状の後側基部541と、第3クロスメンバ13が嵌合する第3クロスメンバ嵌合部分542とで構成されている。
【0100】
具体的には、後側基部541は、図4に示すように、車両前後方向に長い平面視略矩形の平板状に形成されている。この後側基部541の前部には、図9及び図10に示すように、車両上方へ突設されるとともに、シートレールSLの後部が締結されるレール後部締結ボス543が、車幅方向略中央に一体形成されている。
【0101】
第3クロスメンバ嵌合部分542は、図4図5、及び図9に示すように、後側基部541の後部における車幅方向外側に一体形成されている。この第3クロスメンバ嵌合部分542は、第3クロスメンバ13の前面、上面、及び後面を囲繞する形状に形成されている。
【0102】
より詳しくは、第3クロスメンバ嵌合部分542は、図4図5、及び図9に示すように、第3クロスメンバ13の外周形状に対応するように、上辺が短辺となる側面視略台形における下辺部分を開口した開断面を車幅方向に延設した形状に形成されている。
【0103】
なお、第3クロスメンバ13が、ミグ溶接によって第3クロスメンバ嵌合部分542に接合されているため、第3クロスメンバ13と第3クロスメンバ嵌合部分542との境界部分には、図9に示すように、第3クロスメンバ13の外周面に沿うように線溶接された線溶接部分W2が形成されている。
【0104】
また、左右一対の前側レール取付け部55は、図4図9、及び図10に示すように、後側レール取付け部54に対して車両前方に所定間隔を隔てた後方側面部513の前部下端に形成されている。
この左右一対の前側レール取付け部55は、図4図9、及び図10に示すように、後方側面部513の前部下端から車幅方向外側へ延設された略平板状の前側基部551と、トンネルサイドフレーム16の後端が嵌合するサイドフレーム嵌合部分552と、第2クロスメンバ12が嵌合する第2クロスメンバ嵌合部分553とで構成されている。
【0105】
具体的には、前側基部551は、図4に示すように、平面視において、後端縁に対して前端縁が僅かに車幅方向外側に位置するとともに、車両前後方向に長い平面視略平行四辺形の平板状に形成されている。
【0106】
この前側基部551の前部には、図9及び図10に示すように、車両上方へ突設されるとともに、シートレールSLの前部が締結されるレール前部締結ボス554が、車幅方向略中央に一体形成されている。なお、レール前部締結ボス554は、図10及び図11に示すように、前側基部551を挟んで車両下方へ突設されている。
【0107】
さらに、前側基部551の下面には、図5及び図11に示すように、第2トンネルメンバ31が締結される第1メンバ締結ボス555、第2メンバ締結ボス556、第3メンバ締結ボス557、及び第4メンバ締結ボス558が、車両下方へ向けて突設されている。
【0108】
より詳しくは、第1メンバ締結ボス555、及び第2メンバ締結ボス556は、図5及び図11に示すように、底面視において、第2クロスメンバ12における下面と前面との角部である稜線12aを車幅方向内側へ延長した仮想直線(図示省略)上に位置するとともに、車幅方向に所定間隔を隔てて形成されている。
なお、第1メンバ締結ボス555が、第2クロスメンバ嵌合部分553に近接して形成され、第2メンバ締結ボス556が、トンネル本体51の下端に近接して形成されている。
【0109】
一方、第3メンバ締結ボス557、及び第4メンバ締結ボス558は、図5及び図11に示すように、底面視において、第2クロスメンバ12における下面と後面との角部である稜線12bを車幅方向内側へ延長した仮想直線(図示省略)上に位置するとともに、車幅方向に所定間隔を隔てて形成されている。
なお、第3メンバ締結ボス557が、第2クロスメンバ嵌合部分553に近接して形成され、第4メンバ締結ボス558が、トンネル本体51の下端に近接して形成されている。
【0110】
サイドフレーム嵌合部分552は、図9から図11に示すように、レール前部締結ボス554よりも車両前方の前側基部551を、トンネルサイドフレーム16の外周形状に対応するように、車両上方へ膨出した形状に形成されている。
【0111】
より詳しくは、サイドフレーム嵌合部分552は、図9から図11に示すように、トンネルサイドフレーム16における本体部分16aの上面、車幅方向外側の側面、及びフランジ部分16bの上面に当接する開断面形状を、略車両前後方向に延設した形状に形成されている。
【0112】
なお、トンネルサイドフレーム16が、ミグ溶接によってサイドフレーム嵌合部分552に接合されているため、トンネルサイドフレーム16とサイドフレーム嵌合部分552との境界部分には、図11に示すように、トンネルサイドフレーム16の外周面に沿うように線溶接された線溶接部分W3が形成されている。
【0113】
第2クロスメンバ嵌合部分553は、図9及び図11に示すように、レール前部締結ボス554よりも車両後方の前側基部551における車幅方向外側に一体形成されている。この第2クロスメンバ嵌合部分553は、第2クロスメンバ12の前面、上面、及び後面に当接する開断面形状に形成されている。
【0114】
より詳しくは、第2クロスメンバ嵌合部分553は、図9及び図11に示すように、第2クロスメンバ12の外周形状に対応するように、上辺が短辺となる側面視略台形状における下辺部分を開口した開断面を車幅方向に延設した形状に形成されている。
【0115】
なお、第2クロスメンバ12が、ミグ溶接によって第2クロスメンバ嵌合部分553に接合されているため、第2クロスメンバ12と第2クロスメンバ嵌合部分553との境界部分には、図9及び図11に示すように、第2クロスメンバ12の外周面に沿うように線溶接された線溶接部分W4が形成されている。
【0116】
このような構成の前側レール取付け部55の上面には、図4及び図9に示すように、サイドフレーム嵌合部分552から車両後方へ延びるフレーム稜線リブ559と、第2クロスメンバ嵌合部分553から車幅方向内側へ延びる前側メンバ稜線リブ560、及び後側メンバ稜線リブ561と、レール前部締結ボス554、及び前側メンバ稜線リブ560を連結する上面補強リブ562とが、車両上方へ向けて立設されている。
【0117】
具体的には、フレーム稜線リブ559は、図4及び図9に示すように、トンネルサイドフレーム16の本体部分16aにおける上面と、車幅方向外側の側面との角部である稜線16cを車両後方側へ延長した仮想直線(図示省略)に沿うように、サイドフレーム嵌合部分552から前側基部551の後端近傍に至る範囲に立設されている。
なお、フレーム稜線リブ559には、第2クロスメンバ嵌合部分553における車幅方向内側の端部が連結されている。
【0118】
前側メンバ稜線リブ560は、図4及び図9に示すように、第2クロスメンバ12の上面と前面との角部である稜線12cを車幅方向内側へ延長した仮想直線(図示省略)に沿って、第2クロスメンバ嵌合部分553とトンネル本体51の後方側面部513とを車幅方向に連結するように立設されている。
【0119】
後側メンバ稜線リブ561は、図4及び図9に示すように、第2クロスメンバ12の上面と後面との角部である稜線12dを車幅方向内側へ延長した仮想直線(図示省略)に沿って、第2クロスメンバ嵌合部分553とトンネル本体51の後方側面部513とを連結するように立設されている。
【0120】
上面補強リブ562は、図4及び図9に示すように、サイドフレーム嵌合部分552、レール前部締結ボス554、前側メンバ稜線リブ560、及び後側メンバ稜線リブ561を連結するように形成されている。
より詳しくは、上面補強リブ562は、図4及び図9に示すように、平面視において、サイドフレーム嵌合部分552から前側基部551の後端近傍に至る範囲に、フレーム稜線リブ559と略平行となるように立設されている。
【0121】
また、前側レール取付け部55の下面には、図5及び図11に示すように、前側幅方向リブ563、後側幅方向リブ564、第1交差方向リブ565、第2交差方向リブ566、第1下面補強リブ567、及び第2下面補強リブ568が、車両下方へ向けて立設されている。
【0122】
具体的には、前側幅方向リブ563は、図5及び図11に示すように、底面視において、車幅方向で隣接する第1メンバ締結ボス555と第2メンバ締結ボス556とを、第2クロスメンバ12の稜線12aを車幅方向内側に延長した仮想直線(図示省略)に沿って連結するように立設されている。
【0123】
後側幅方向リブ564は、図5及び図11に示すように、底面視において、車幅方向で隣接する第3メンバ締結ボス557と第4メンバ締結ボス558とを、第2クロスメンバ12の稜線12bを車幅方向内側に延長した仮想直線(図示省略)に沿って連結するように立設されている。
【0124】
第1交差方向リブ565は、図5及び図11に示すように、底面視において、車両前後方向、及び車幅方向に交差する交差方向で隣接する第1メンバ締結ボス555と第4メンバ締結ボス558とを連結するように立設されている。
第2交差方向リブ566は、図5及び図11に示すように、底面視において、車両前後方向、及び車幅方向に交差する交差方向で隣接する第2メンバ締結ボス556と第3メンバ締結ボス557とを連結するように立設されている。
【0125】
第1下面補強リブ567は、図5及び図11に示すように、底面視において、車両下方へ突出したレール前部締結ボス554と第1メンバ締結ボス555とを連結するように立設している。
第2下面補強リブ568は、図5及び図11に示すように、底面視において、車両下方へ突出したレール前部締結ボス554と第2メンバ締結ボス556とを連結するように立設されている。
【0126】
また、上述した構成のトンネル後部50には、図3に示すように、後側レール取付け部54と前側レール取付け部55とを連結する連結部材60が接合されている。
連結部材60は、押出し成形されたアルミ合金製の押出部材であって、所定閉断面を所定方向に延設した略筒状体に形成されている。
【0127】
なお、連結部材60は、図3及び図6に示すように、略矩形の閉断面を所定方向に延設した本体部分60aと、本体部分60aの底面を車幅方向外側へ延設した略平板状のフランジ部分60bとで一体形成されている。
【0128】
この連結部材60は、図3から図5に示すように、前端が前側レール取付け部55の後端に接合され、後端が後側レール取付け部54の前端に接合されることで、前側レール取付け部55と後側レール取付け部54とを連結している。
【0129】
なお、連結部材60は、図9及び図11に示すように、ミグ溶接によって前側レール取付け部55、及び後側レール取付け部54に接合されている。このため、連結部材60と前側レール取付け部55との境界部分、及び連結部材60と後側レール取付け部54との境界部分には、図9及び図11に示すように、連結部材60の外周面に沿うように線溶接された線溶接部分W5が形成されている。
【0130】
そして、連結部材60は、後側レール取付け部54と前側レール取付け部55とを連結することで、トンネル後部50の下部に比較的高剛性な部位を構成している。このため、車両1は、トンネルサイドフレーム16と、トンネル後部50の前側レール取付け部55、連結部材60、及び後側レール取付け部54とで、車室部2における車体を構成する車体骨格部材を構成している。
【0131】
以上のように、車両1のフロントサスペンション3を支持する左右一対のサスペンション支持部材4と、車両1の車室内を車両前後方向に延びるフロアトンネル11と、サスペンション支持部材4、及びフロアトンネル11を連結するとともに、車両1の車体骨格をなす左右一対のアッパセンターフレーム25とを備えた車両1の車体構造は、フロアトンネル11が、車両上方に突出した略門型形状の断面を車両前後方向に延設して形成されたアルミダイキャスト製のトンネル本体51と、トンネル本体51の後方上面部511分である後方上面部511に設けられるとともに、アッパセンターフレーム25に連結されて車両1の車体骨格をなすアルミダイキャスト製の骨格部53とを備え、トンネル本体51と骨格部53とが一体形成されたことにより、部品点数を抑えることができるとともに、成形性を損なうことなく、フロアトンネル11を高剛性化することができる。
【0132】
具体的には、トンネル本体51に骨格部53を一体形成したことにより、車両1の車体構造は、骨格部53を別体で構成した場合に比べて、部品点数の増加を抑えてトンネル本体51を高剛性化することができる。
【0133】
さらに、車両1の車体構造は、トンネル本体51の成形と骨格部53の成形とを略同時に行うことができるため、成形性を損なうことなく、トンネル本体51に骨格部53を一体形成することができる。
従って、車両1の車体構造は、部品点数の増加を抑えることができるとともに、成形性を損なうことなく、フロアトンネル11を高剛性化することができる。
【0134】
また、骨格部53が、平面視において、車幅方向に所定間隔を隔てて立設されるとともに、車両前後方向に延びる2つの外側前後方向リブ531、及び中央前後方向リブ532と、車両前後方向に所定間隔を隔てて立設されるとともに、2つの外側前後方向リブ531、及び中央前後方向リブ532を車幅方向に連結する前端幅方向リブ533、後端幅方向リブ534、及び内側幅方向リブ535とを備え、2つの外側前後方向リブ531が、アッパセンターフレーム25に連続するように形成されたことにより、車両1の車体構造は、フロアトンネル11の高剛性化と、荷重伝達効率の向上とを両立して骨格部53を構成することができる。
【0135】
具体的には、車両前後方向に延びる2つの外側前後方向リブ531、及び中央前後方向リブ532と、車幅方向に延びる前端幅方向リブ533、後端幅方向リブ534、及び内側幅方向リブ535とによって、車両1の車体構造は、フロアトンネル11の後方上面部511に平面視格子状の骨格部53を構成することができる。このため、車両1の車体構造は、フロアトンネル11の後方上面部511における膜振動を、骨格部53によって抑えることができる。
【0136】
さらに、2つの外側前後方向リブ531が、アッパセンターフレーム25に連続するように形成されているため、車両1の車体構造は、アッパセンターフレーム25とフロアトンネル11の骨格部53との間における荷重の荷重伝達効率を向上することができる。
【0137】
加えて、車両1の車体構造は、車両前後方向の荷重が2つの外側前後方向リブ531に作用した際、2つの外側前後方向リブ531の車幅方向への変形を、前端幅方向リブ533、後端幅方向リブ534、及び内側幅方向リブ535によって阻止することができる。
従って、車両1の車体構造は、2つの外側前後方向リブ531、及び中央前後方向リブ532と、前端幅方向リブ533、後端幅方向リブ534、及び内側幅方向リブ535とで構成された骨格部53により、フロアトンネル11の高剛性化と、荷重伝達効率の向上とを両立することができる。
【0138】
また、トンネル本体51の後方上面部511が、車幅方向に所定間隔を隔てて車両下方へ立設されるとともに、車両前後方向に延びる下方前後方向リブ57と、車両前後方向に所定間隔を隔てて車両下方へ立設されるとともに、下方前後方向リブ57、及びトンネル本体51の内面を車幅方向に連結する複数の第1下方幅方向リブ58、及び第2下方幅方向リブ59とを備え、下方前後方向リブ57が、骨格部53の上方前後方向リブと略同じ車幅方向の位置に形成され、第1下方幅方向リブ58が、骨格部53の前端幅方向リブ533と略同じ車両前後方向の位置に形成され、第2下方幅方向リブ59が、骨格部53の内側幅方向リブ535と略同じ車両前後方向の位置に形成されたことにより、車両1の車体構造は、フロアトンネル11の剛性をより向上できるとともに、骨格部53の剛性を向上することができる。
【0139】
具体的には、車両前後方向に延びる下方前後方向リブ57と、車幅方向に延びる複数の第1下方幅方向リブ58、及び第2下方幅方向リブ59とを後方上面部511に備えたことにより、車両1の車体構造は、トンネル本体51をより高剛性化することができる。
【0140】
さらに、下方前後方向リブ57が骨格部53の上方前後方向リブと略同じ車幅方向の位置に形成され、第1下方幅方向リブ58が骨格部53の前端幅方向リブ533と略同じ前後方向の位置に形成され、第2下方幅方向リブ59が骨格部53の内側幅方向リブ535と略同じ前後方向の位置に形成されているため、車両1の車体構造は、下方前後方向リブ57、第1下方幅方向リブ58、及び第2下方幅方向リブ59によって、骨格部53の剛性をより向上することができる。
【0141】
従って、車両1の車体構造は、下方前後方向リブ57、第1下方幅方向リブ58、及び第2下方幅方向リブ59により、フロアトンネル11の剛性をより向上できるとともに、骨格部53の剛性を向上することができる。
【0142】
また、トンネル本体51が、後方上面部511と、後方上面部511の車幅方向両端から車幅方向外側、かつ車両下方へ延設された傾斜面部512と、傾斜面部512の下端から車両下方へ延設された後方側面部513とで構成され、骨格部53が、前端幅方向リブ533、及び内側幅方向リブ535と略同じ車両前後方向の位置において、車両上方へ突設するとともに、上方前後方向リブと傾斜面部512とを連結する正面視略三角形状の補強リブ56を備えたことにより、車両1の車体構造は、フロアトンネル11の成形性を損なうことなく、骨格部53をより高剛性化することができる。
【0143】
さらに、トンネル本体51が傾斜面部512を有する形状に形成され、補強リブ56が正面視略三角形状に形成されているため、車両1の車体構造は、傾斜面部512を有していないトンネル本体51に正面視略矩形の補強リブ56を設けた場合に比べて、フロアトンネル11が車室内の空間を圧迫することを抑制できる。
【0144】
これにより、車両1の車体構造は、乗員の腕部が補強リブ56に接触することを防止できる。このため、車両1の車体構造は、フロアトンネル11の成形性、及び乗員の運転操作を阻害することなく、フロアトンネル11の剛性をより確実に向上することができる。
【0145】
また、トンネル本体51の後方側面部513が、下端から上端に至る車両上下方向の長さを有して、車幅方向内側へ凹設された複数の凹設部分513aを備え、凹設部分513aが、側面視において、隣接する補強リブ56の間に形成されたことにより、車両1の車体構造は、トンネル本体51の後方側面部513における剛性を、複数の凹設部分513aによって向上することができる。
【0146】
この際、側面視において、隣接する上方幅方向リブの間に凹設部分513aが形成されているため、車両1の車体構造は、補強リブ56の大きさ、及び補強リブ56の成形性を損なうことなく、トンネル本体51の剛性を向上することができる。
従って、車両1の車体構造は、骨格部53と凹設部分513aとで、フロアトンネル11全体の剛性をさらに向上することができる。
【0147】
また、フロアトンネル11が、車室内における前部に配設されるとともに、パネル部材で形成されたトンネル前部40と、トンネル前部40の後端に連結されたトンネル後部50とで構成され、アッパセンターフレーム25の後端に前端が連結され、後端がトンネル後部50の骨格部53に連結された左右一対のトンネルアッパフレーム15を備えたことにより、車両1の車体構造は、荷重伝達効率を損なうことなく、車体剛性を向上することができる。
【0148】
具体的には、例えば、フロアトンネルの前端まで形成された骨格部に、アッパセンターフレーム25が連結された構成の場合、アッパセンターフレーム25とフロアトンネルの骨格部との相対角度が大きくなり易い。
【0149】
これに対して、フロアトンネル11のトンネル後部50に一体形成された骨格部53に、トンネルアッパフレーム15を介してアッパセンターフレーム25が連結されているため、車両1の車体構造は、アッパセンターフレーム25、及びトンネルアッパフレーム15と、フロアトンネル11の骨格部53との相対角度を小さくすることができる。
【0150】
これにより、車両1の車体構造は、アッパセンターフレーム25からフロアトンネル11の骨格部53に至る荷重伝達経路における荷重伝達効率の低下を抑えるとともに、トンネルアッパフレーム15とフロアトンネル11の骨格部53との連結部分が応力集中部位となることを防止できる。
従って、車両1の車体構造は、トンネルアッパフレーム15を介して、アッパセンターフレーム25とフロアトンネル11の骨格部53とを連結したことにより、荷重伝達効率を損なうことなく、車体剛性を向上することができる。
【0151】
また、トンネル後部50が、骨格部53の前端とトンネルアッパフレーム15の後端とを連結するように骨格部53の前端に一体形成されるとともに、トンネルアッパフレーム15の後端が嵌合するフレーム連結部52を備えたことにより、車両1の車体構造は、フロアトンネル11の骨格部53とトンネルアッパフレーム15との連結強度を向上することができる。
【0152】
さらに、骨格部53の前端とトンネルアッパフレーム15の後端とを連結するようにフレーム連結部52が形成されているため、車両1の車体構造は、トンネルアッパフレーム15の後端からフロアトンネル11の骨格部53にかけて連続した荷重伝達経路を構成することができる。
【0153】
このため、車両1の車体構造は、トンネルアッパフレーム15とフロアトンネル11の骨格部53との間における荷重伝達効率の低下を抑えることができる。
従って、車両1の車体構造は、荷重伝達効率の低下を抑えて、フロアトンネル11の骨格部53とトンネルアッパフレーム15との結合強度を向上することができる。
【0154】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の車体骨格フレームは、実施形態のアッパセンターフレーム25に対応し、
以下同様に、
上面部は、後方上面部511に対応し、
3つ以上の上方前後方向リブは、2つの外側前後方向リブ531、及び中央前後方向リブ532に対応し、
複数の上方幅方向リブは、前端幅方向リブ533、後端幅方向リブ534、及び内側幅方向リブ535に対応し、
最も車幅方向外側に位置する2つの上方前後方向リブは、2つの外側前後方向リブ531に対応し、
複数の下方幅方向リブは、第1下方幅方向リブ58、及び第2下方幅方向リブ59に対応し、
側面部は、後方側面部513に対応し、
補強リブは、補強リブ56に対応し、
左右一対のトンネルフレームは、トンネルアッパフレーム15に対応し、
嵌合部は、フレーム連結部52に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【0155】
例えば、上述した実施形態において、フロアトンネル11を、パネル部材であるトンネル前部40と、アルミダイキャスト製のトンネル後部50とで構成したが、これに限定せず、例えば、トンネル前部40とトンネル後部50とが一体形成されたアルミダイキャスト製のフロアトンネルであってもよい。
【0156】
また、フロアトンネル11の骨格部53における2つの外側前後方向リブ531を、フレーム連結部52における左右の外方リブ524、及び左右の側面部分523を介して、トンネルアッパフレーム15における車幅方向外側の側面に連続するように形成したが、これに限定せず、トンネルアッパフレーム15における車幅方向外側の側面と上面との角部である稜線と、2つの外側前後方向リブ531とが連続するように、トンネルアッパフレーム15と骨格部53と構成してもよい。
【0157】
また、フロアトンネル11の骨格部53を、車両前後方向に延びる2つの外側前後方向リブ531と、中央前後方向リブ532とを有する構成したが、これに限定せず、車両前後方向に延びる上方前後方向リブが3つ以上あれば、例えば、2つの外側前後方向リブ531と、2つの中央前後方向リブ532とを有する骨格部53としてもよい。この際、2つの中央前後方向リブ532を、トンネルアッパフレーム15における車幅方向内側の側面と上面との角部である稜線に連続するように形成してもよい。
【0158】
また、線溶接部分W1,W2,W3,W4,W5は、ミグ溶接によって溶接された部分としたが、これに限定せず、スポット溶接のような点溶接でなければ、例えば、ティグ溶接によって溶接された部分などとしてもよい。
【符号の説明】
【0159】
1…車両
2…車室部
3…フロントサスペンション
4…サスペンション支持部材
11…フロアトンネル
15…トンネルアッパフレーム
25…アッパセンターフレーム
40…トンネル前部
50…トンネル後部
51…トンネル本体
52…フレーム連結部
53…骨格部
56…補強リブ
57…下方前後方向リブ
58…第1下方幅方向リブ
59…第2下方幅方向リブ
511…後方上面部
512…傾斜面部
513…後方側面部
513a…凹設部分
531…外側前後方向リブ
532…中央前後方向リブ
533…前端幅方向リブ
534…後端幅方向リブ
535…内側幅方向リブ
図1
図2
図3
図4
図5
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図11