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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-192595(P2019-192595A)
(43)【公開日】2019年10月31日
(54)【発明の名称】ヒューズ筒支持具
(51)【国際特許分類】
   H01H 85/20 20060101AFI20191004BHJP
   H01H 85/042 20060101ALI20191004BHJP
   H01H 85/56 20060101ALI20191004BHJP
   H01H 85/34 20060101ALI20191004BHJP
【FI】
   H01H85/20 A
   H01H85/042
   H01H85/56
   H01H85/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-86990(P2018-86990)
(22)【出願日】2018年4月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】赤枝 寛士
(72)【発明者】
【氏名】大林 学
(72)【発明者】
【氏名】三宅 章文
(72)【発明者】
【氏名】河野 晴彦
【テーマコード(参考)】
5G502
【Fターム(参考)】
5G502AA05
5G502BA02
5G502CC13
5G502CC16
5G502CC49
5G502CC51
5G502DD10
5G502FF10
5G502GG02
5G502HH10
(57)【要約】
【課題】誤投入を防止することができるとともに、作業面及び使用面において優れたヒューズ筒支持具を提供する。
【解決手段】カットアウト用のヒューズ筒3を上方から挿入して支持可能な複数の筒部25を横方向に並ぶように配置してなる支持部材を備え、前記筒部25の内面の上端部に、段差36を備え、前記ヒューズ筒3を先端から前記筒部25に挿入して根本側の太部分15Aが該筒部25の段差36に係止することで該ヒューズ筒3が該筒部25に支持されるように構成されている。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カットアウト用のヒューズ筒を上方から挿入して支持可能な複数の筒部を横方向に並ぶように配置してなる支持部材を備えていることを特徴とするヒューズ筒支持具。
【請求項2】
前記筒部の内面の上端部に、段差を備え、前記ヒューズ筒を先端から前記筒部に挿入して根本側の太部分が該筒部の段差に係止することで該ヒューズ筒が該筒部に支持されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒューズ筒支持具。
【請求項3】
前記ヒューズ筒が、軸方向に間隔を置いて2つの接続刃を備える箱型のヒューズ筒であり、前記筒部には、前記ヒューズ筒を先端から挿入する時に前記一対の接続刃の該筒部内での軸方向への移動を許容するための切欠きが形成され、前記ヒューズ筒を先端から前記筒部に挿入して根本側に位置する前記接続刃の基端部の太部分が該筒部の上端で係止することで該ヒューズ筒が該筒部に支持されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒューズ筒支持具。
【請求項4】
前記ヒューズ筒が、根本側に可動筒を備える円筒型のヒューズ筒であり、該ヒューズ筒を先端から前記筒部に挿入して前記可動筒の太部分が該筒部の段差に係止することで該ヒューズ筒が該筒部に保持されるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のヒューズ筒支持具。
【請求項5】
前記支持部材が、電柱又は腕金に取り付け可能な取付部を備えていることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載のヒューズ筒支持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒューズ筒を支持するためのヒューズ筒支持具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電力を送電及び配電する送配電線路と柱上変圧器とを電気的に接続するカットアウトを柱上変圧器の近傍に設置している。前記カットアウトの内部に、ヒューズ筒を備え、このヒューズ筒の内部に、ヒューズを備えている。このヒューズが、例えば変圧器に過負荷以上の電流が流れる、又は経年劣化等の原因により、溶断することがある。送配電線路が、例えば3相3線式で、かつ、全てのヒューズが溶断している時に、カットアウトから3相分、つまり3つのヒューズ筒を順次取り外してヒューズを取り替えることになる。そしてヒューズの取り替えが終了したヒューズ筒から、例えば高圧ゴム手袋収納袋や間接活線作業用収納袋に順次保管し、ヒューズの取り替え終了後に、袋に保管されている全てのヒューズ筒を順次取り出してカットアウトの各相に投入する。
【0003】
ところで、3つのヒューズ筒は、相毎に異なる容量のヒューズを備えていることが多いのであるが、どのヒューズ筒も、同一の形状で同一の大きさをしているため、外見で見分けることが難しい。このような状況下において、前記のようにヒューズを交換した後のヒューズ筒の全てを1つの袋の中に一緒に入れていると、どの相のヒューズ筒であるかを区別できない。そのため、カットアウトの各相へ投入するヒューズ筒を誤投入してしまう恐れがある。この誤投入により変圧器が焼損する、又は特定のヒューズが溶断して欠相に至るケースが想定されるため、早期改善が要望されている。
【0004】
また、前記のようにカットアウトから取り外したヒューズ筒を支持するヒューズ筒支持具が提案されている。このヒューズ筒支持具は、腕金に取り付けられた取付金具に取り付け自在に構成された弾性体からなる一対の係止片と、係止片の下端に下方へ延びるように一体形成されると共にヒューズ筒の一端を下方から挿入することで保持可能なヒューズ支持筒部とを備えている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭60−98256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1の構成では、1つのヒューズ筒を保持するヒューズ筒支持具であるため、3つのヒューズ筒を保持することができず、作業性が悪いものであった。また、ヒューズ筒の一端をヒューズ支持筒部に下方から挿入して保持する構成であるため、挿入が確実に行われていない場合には、ヒューズ筒がヒューズ支持筒部から外れて、下方へ落下してしまう虞れがあり、使用しにくいものであった。
【0007】
そこで、本発明は、誤投入を防止することができるとともに、作業面及び使用面において優れたヒューズ筒支持具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のヒューズ筒支持具は、カットアウト用のヒューズ筒を上方から挿入して支持可能な複数の筒部を横方向に並ぶように配置してなる支持部材を備えていることを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、カットアウトから取り外したヒューズ筒を、カットアウトに投入する位置に対応するように複数の筒部に上方から挿入して支持させることによって、カットアウトのどの位置に投入するヒューズ筒であるかを確実に把握することができる。よって、複数の筒部に支持されたヒューズ筒をカットアウトへ誤投入することを防止できる。また、複数のヒューズ筒の全てを複数の筒部に支持させることができるだけでなく、複数の筒部に上方から挿入して支持させる構成であるため、ヒューズの交換作業を迅速に行えると共に、支持させたヒューズ筒が落下することを確実に防止することができる。
【0010】
また、本発明のヒューズ筒支持具は、前記筒部の内面の上端部に、段差を備え、前記ヒューズ筒を先端から前記筒部に挿入して根本側の太部分が該筒部の段差に係止することで該ヒューズ筒が該筒部に支持されるように構成されていてもよい。
【0011】
上記のように、ヒューズ筒を先端から筒部に挿入する時に、筒部の内面の上端部に備えた段差に、ヒューズ筒の根本側の太部分が係止してヒューズ筒を筒部に安定よく支持できる。
【0012】
また、本発明のヒューズ筒支持具は、前記ヒューズ筒が、軸方向に間隔を置いて2つの接続刃を備える箱型のヒューズ筒であり、前記筒部には、前記ヒューズ筒を先端から挿入する時に前記一対の接続刃の該筒部内での軸方向への移動を許容するための切欠きが形成され、前記ヒューズ筒を先端から前記筒部に挿入して根本側に位置する前記接続刃の基端部の太部分が該筒部の上端で係止することで該ヒューズ筒が該筒部に支持されるように構成されていてもよい。
【0013】
上記のように、箱型のヒューズ筒である場合には、ヒューズ筒を筒部に挿入する時に、筒部に形成されている切欠きにより一対の接続刃の筒部内での軸方向の移動が許容される。そして、ヒューズ筒を先端から筒部に挿入すると、根本側に位置する接続刃の基端部の太部分が筒部の上端で係止して、ヒューズ筒を筒部に安定よく支持できる。
【0014】
また、本発明のヒューズ筒支持具は、前記ヒューズ筒が、根本側に可動筒を備える円筒型のヒューズ筒であり、該ヒューズ筒を先端から前記筒部に挿入して前記可動筒の太部分が該筒部の段差に係止することで該ヒューズ筒が該筒部に保持されるように構成されていてもよい。
【0015】
上記のように、円筒型のヒューズ筒である場合には、ヒューズ筒を先端から筒部に挿入すると、可動筒の太部分が筒部の段差に係止して、ヒューズ筒を筒部に安定よく保持できる。
【0016】
また、本発明のヒューズ筒支持具は、前記支持部材が、電柱又は腕金に取り付け可能な取付部を備えていてもよい。
【0017】
上記のように、支持部材が、電柱又は腕金に取り付け可能な取付部を備えていることにより、支持部材を電柱又は腕金に取付部を介して迅速に取り付けてヒューズ筒の取り外し作業を直ちに行うことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、カットアウト用のヒューズ筒を上方から挿入して支持可能な複数の筒部を横方向に並ぶように配置してなる支持部材を備えることによって、誤投入を防止することができるとともに、作業面及び使用面において優れたヒューズ筒支持具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るヒューズ筒支持具の正面図である。
図2図2は、同ヒューズ筒支持具の側面図である。
図3図3は、同ヒューズ筒支持具の平面図である。
図4】同ヒューズ筒支持具を電柱に取り付けて箱型のヒューズ筒を支持させた状態を示す正面図である。
図5】同ヒューズ筒支持具を電柱に取り付けて円筒型のヒューズ筒を支持させた状態を示す正面図である。
図6図6は、同ヒューズ筒支持具の筒部に箱型のヒューズ筒を係止させた状態を示す要部の縦断面図である。
図7図6は、同ヒューズ筒支持具の筒部に円筒型のヒューズ筒を係止させた状態を示す要部の縦断面図である。
図8図8は、箱型のヒューズ筒の側面図である。
図9図9は、円筒型のヒューズ筒の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明のヒューズ筒支持具の一実施形態について説明する。ヒューズ筒支持具1は、箱型のヒューズ筒2(図8参照)及び円筒型のヒューズ筒3(図9参照)のいずれも安定よく支持することができるように構成されている。前記箱型のヒューズ筒2を内装する箱型のカットアウト及び円筒型のヒューズ筒3を内装する円筒型のカットアウトのそれぞれは、電力を送電及び配電する3相の送配電線路(図示せず)と柱上変圧器(図示せず)とを電気的に接続するために設けられる。
【0021】
一方の箱型のヒューズ筒2は、図8に示すように、絶縁性を有する円筒状の第1筒部4と、第1筒部4の基端に外嵌固定された絶縁性を有する円筒状の第2筒部5と、第2筒部5の基端側に位置する大径部5Aに移動自在に内装され表示部を構成する円筒状の第3筒部6と、を備えている。また、前記第1筒部4の一端(先端)の外周に取り付けられた後述する太部分であるリング状の第1支持部材7に、第1接続刃8の基端部が挟持固定され、前記第1筒部4の他端(基端)の外周に取り付けられた後述する太部分であるリング状の第2支持部材9に、第2接続刃10の基端部が挟持固定されている。また、第2接続刃10の基端部には、第1接続刃8から離間する側に延びる導電性を有する延出部11が設けられ、その延出部11の先端にヒューズ筒2の内部に備えるヒューズ(図示せず)の基端に接続された導線(図示せず)を巻き付けて固定するための導電性を有するビス12が螺合されている。なお、ヒューズ(図示せず)の先端が導線(図示せず)を介して第1接続刃8にヒューズ筒2の内部で接続され、箱型のヒューズ筒2がカットアウトに投入されることにより送配電線路(図示せず)と柱上変圧器(図示せず)とを電気的に接続できるように構成されている。第3筒部6は、赤色に着色されており、図示しないコイルスプリングにより突出位置(図8の2点鎖線参照)に移動付勢されている。従って、第3筒部6を矢印の方向に押し込むことで第2筒部5の大径部5A内に入り込んだ短縮状態(図8の実線参照)で導線(図示せず)を巻き付けてビス12で締め付けることによって、第3筒部6を短縮状態に保持している。そして、ヒューズ筒2の内部に備えるヒューズ(図示せず)が溶断したとき(異常時)に、第3筒部6がコイルスプリングの付勢力により第2筒部5から突出し(図8の2点鎖線参照)、それを目視することによって、ヒューズが溶断したことを確認することができる。
【0022】
第2接続刃10の基端部が挟持固定される第2支持部材9は、一対の半円状部材9A,9A(図8では一方のみ図示している)からなり、半円状部材9A,9Aの第2接続刃10の固定部とは反対側の突合せ端に、径方向外側に突出する一対の突出部9B,9B(図8では一方のみ図示している)を備えている。これら一対の突出部9B,9Bをビス13により接近する側へ締め付けることにより半円状部材9A,9Aを第1筒部4に固定することができる。
【0023】
他方の円筒型のヒューズ筒3は、図9に示すように、固定筒14と、可動筒15とを備えている。固定筒14は、一端(先端)から、導電性を有する第1筒部16、導電性を有する第2筒部17、絶縁性を有する第3筒部18、絶縁性を有する基端に位置する第4筒部19を同軸状に連設している。第4筒部19の外周には、赤色のテープ20が貼り付けられており、ヒューズが溶着したことを表示する表示筒部として機能する。
【0024】
可動筒15は、導電性を有し、固定筒14の第3筒部18に軸方向に移動自在に外装されている。また、可動筒15は、一端(先端)に他の部分よりも太くなった円筒型の太部分15Aを備え、他端(基端)にフランジ部15Bを備え、フランジ部15Bの直上の外周1箇所にヒューズ筒3の内部に備えるヒューズ(図示せず)の基端に接続された導線(図示せず)を巻き付ける軸部21と、巻き付けられた導線を可動筒15の外面に押し付けて固定するためのボルト22と、を備えている。なお、導線の一端(先端)にも導線(図示せず)の一端が接続され、導線の他端が第1筒部16に内部で接続されている。また、可動筒15は、コイルスプリング23によって、第1筒部16側へ移動付勢され、導線(図示せず)によりコイルスプリング23の付勢力に抗して第1筒部16側から離間する側(矢印の方向)へ移動させた状態でセットされている(図8の2点鎖線参照)。
【0025】
従って、ヒューズ筒3の内部に備えるヒューズ(図示せず)が溶断したとき(異常時)に、可動筒15が移動しようとするが、可動筒15がカットアウトに固定されているため(図示せず)、コイルスプリング23の付勢力によりフリーである固定筒14の第4筒部19が可動筒15から突出し、更にはカットアウトの下端から外部に突出する。その突出した第4筒部19に貼り付けられているテープ20を目視することによって、ヒューズが溶断したことを確認することができる。
【0026】
次に、ヒューズ筒支持具1は、絶縁性を有する合成樹脂で形成され、その構成を図1図3に基づいて説明する。3つの円筒型のヒューズ筒3,3,3(3つの箱型のヒューズ筒2,2,2も同様)を上方から挿入して支持可能な3つの筒部24,25,26を横方向に並ぶように所定間隔を置いて配置してなる支持部材27と、電柱28に取り付け可能な取付部29とを備えている。3つの筒部24,25,26の前面に、a相、b相、c相の文字が印刷されたシールを貼っておく、又はマジックインク(登録商標)等の筆記具により直接a相、b相、c相の文字を記載しておけば、取り外したヒューズ筒3を挿入する筒部24又は25又は26を確実に把握することができる。
【0027】
また、筒部24,25,26のそれぞれは、上下端が開放された縦長の円筒状に構成され、前方に箱型のヒューズ筒2を先端から挿入する時に一対の接続刃8,9の筒部24,25,26内での軸方向への移動を許容するための切欠きである縦スリット24A,25A,26Aが形成されている。縦スリット24A,25A,26Aは、筒部24,25,26の上端から下端近傍まで形成されている。
【0028】
支持部材27は、横長の長方形状で板状に構成された本体部27Aと、本体部27Aの前面に固定され筒部24,25,26を上下2箇所で支持する上下一対の支持部27B,27Bと、本体部27Aの後面に後方に突出するように取り付けられ電柱28の周面に沿って接触する円弧形状の当接部27Cとを備えている。当接部27Cは、左右両端に備える左右の脚部27d,27eと左右中央部に備える中央の脚部27fを本体部27Aの後面に溶着により連結されている。
【0029】
本体部27Aの上端中央には、上方に延びるように一体形成される縦板部27Dを備え、その縦板部27Dの上端部に電柱28に備える足場ボルト30に係止可能な係止孔31を形成している。この係止孔31を備える縦板部27Dで電柱28に取り付け可能な取付部29を構成している。係止孔31は、図4にも示すように、足場ボルト30の頭の通過を許容する大径孔31Aと大径孔31Aの上端に連通するように形成され、足場ボルト30の軸部に係止する小径孔31Bとを備えている。従って、係止孔31を足場ボルト30に係止することによって、ヒューズ筒支持具1を吊り下げることができる。ヒューズ筒支持具1を吊り下げた後、図4に示すように、ベルト32を用いて電柱28に固定することもできる。具体的には、ベルト32を本体部27Aの前面と上下一対の支持部27B,27Bの上下面と筒部24,25,26の後面とで形成される空間33(図2参照)にベルト32(図4参照)を通してから、ベルト32を電柱に巻き付けて固定することによって、電柱28にヒューズ筒支持具1を押し付けた状態で固定することができる。
【0030】
支持部27B,27Bの前端の横方向3箇所には、図3に示すように、筒部24,25,26の外形に沿う円弧部34が形成されており、支持部27B,27Bに対する筒部24,25,26の接触面積を増やすことによって、連結強度を高めることができる。支持部27B,27Bの円弧部34,34,34とこれに接触する筒部24,25,26との連結は、溶着又は接着により行う。また、各支持部27Bの後端部の上端面及び下端面には、本体部27Aとの連結強度を高めるための横長状で棒状の補強部材35,35が溶着されている。
【0031】
また、左右中央に位置する筒部25の内面の上端部には、段差36を備えている(他の筒部24,26も同様であるため、筒部25のみ説明する)。この段差36は、筒部25の内面の上端部に大径部36Aを形成し、大径部36Aの下側に小径部36Bを形成することによって、両者の境界部に水平方向に延びる段差36を形成している。また、この段差36は、周方向全域に形成されている。従って、図6に示すように、箱型のヒューズ筒2を先端から筒部25に挿入して根本側に位置する第2接続刃10の基端部の太部分である第2支持部材9の外側に径方向外側に突出する一対の突出部9B,9Bの下側傾斜面が筒部25の上端36T(実際には上端36Tの内側縁)に係止(当接)し、かつ、この係止によりヒューズ筒2が前倒れ姿勢になり先端側に位置する第1接続刃8の第1支持部材(太部分)7の後側下端7Aが筒部25の内面となる小径部36Bに係止(当接)してヒューズ筒2が筒部25に確実に支持される。図6では、突出部9B,9Bの下側傾斜面が筒部25の上端36Tに係止し、第1支持部材(太部分)7の後側下端7Aが筒部25の小径部36Bに係止しているが、突出部9B,9Bの下側傾斜面が筒部25の上端36Tに係止し、延出部11の下端が段差36に係止(当接)することでヒューズ筒2が筒部25に支持されてもよい。また、前記突出部9B,9Bを備えていないヒューズ筒2である場合には、第2接続刃10の基端部の太部分である第2支持部材9及び延出部11のそれぞれが筒部25の段差36に係止(当接)することでヒューズ筒2が筒部25に支持されるように構成してもよい。
【0032】
円筒型のヒューズ筒3の場合には、ヒューズ筒3を先端から筒部25に挿入して可動筒15の太部分15Aが筒部25の段差36に係止(当接)することでヒューズ筒3が筒部25に確実に保持される。
【0033】
上記構成のヒューズ筒支持具1を用いて、ヒューズの交換作業を行う手順について説明する。なお、箱状のヒューズ筒2を例に挙げて説明する。まず、前述したように、ヒューズ筒支持具1を電柱28に固定する(図4参照)。続いて、箱型のカットアウトから例えばa相のヒューズ筒2を取り外してa相に相当する筒部24に上方から挿入して支持させる。これをb相のヒューズ筒2及びc相のヒューズ筒2も同様に行う。次に、全てのヒューズ筒2のヒューズ交換を行い、ヒューズ交換が終了すると、左端の筒部24に支持されているa相のヒューズ筒2から取り出して箱型のカットアウトのa相に投入する。これをb相のヒューズ筒2及びc相のヒューズ筒2も同様に行って、ヒューズの交換作業を終了する。なお、図5に円筒状のヒューズ筒3の場合を図示している。また、図4及び図5とも、3つのヒューズ筒2,3のヒューズが溶断された状態でヒューズ筒支持具1に支持されている状態を示している。
【0034】
従って、カットアウトから取り外したヒューズ筒、例えば箱型のヒューズ筒2を、カットアウトに投入される位置に対応するように複数(ここでは3つ)の筒部24,25,26に上方から挿入して支持させることによって、カットアウトに投入するヒューズ筒2,2,2を確実に把握することができる。よって、複数の筒部24,25,26に支持されたヒューズ筒2,2,2をカットアウトへ誤投入することを防止できる。また、複数のヒューズ筒2,2,2の全てを複数の筒部24,25,26に支持させることができるので、作業面及び使用面において優れるだけでなく、複数の筒部24,25,26に上方から挿入して支持させる構成であるため、支持させたヒューズ筒2,2,2が下方へ落下することを確実に防止することができる。
【0035】
ここでは、3相3線式の場合を示しているが、単相2線式の場合でも、使用することができる。この単相2線式の場合には、2つの筒部を横方向に並ぶように配置した単相2線式専用のヒューズ筒支持具を構成して実施してもよい。
【0036】
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、種々変更することができる。
【0037】
前記実施形態では、筒部24,25,26の内面の段差36を周方向全域に設けたが、周方向の特定箇所にのみ段差を設けてもよい。また、段差36を筒部24,25,26に一体形成したが、別体形成した凸部を筒部24,25,26の内面に取り付けて、段差を構成してもよい。
【0038】
また、前記実施形態では、電柱28にヒューズ筒支持具1を取り付けたが、腕金にヒューズ筒支持具を取り付けるようにしてもよい。
【0039】
また、前記実施形態では、筒部24,25,26の下端が開放された構成であったが、下端が閉じられた有底筒状の筒部に構成してもよい。
【0040】
また、前記実施形態では、ヒューズ交換作業時に取り外したヒューズ筒を支持する目的でヒューズ筒支持具を用いたが、例えば高圧配電線の事故時に、カットアウトへ課電端子を投入して地絡故障点探査装置を取り付けるために、ヒューズ筒を一旦取り外し、取り外したヒューズ筒を支持する目的でヒューズ筒支持具を用いてもよい。
【0041】
また、前記実施形態では、ヒューズ筒支持具1を、合成樹脂で形成したが、金属又は木あるいは紙等で形成してもよい。
【符号の説明】
【0042】
1…ヒューズ筒支持具、2…箱型のヒューズ筒、3…円筒型のヒューズ筒、4…第1筒部、5…第2筒部、5A…大径部、6…第3筒部、7…第1支持部材、7A…後側下端、8…第1接続刃、9…第2支持部材、9A…半円状部材、9B…突出部、10…第2接続刃、11…延出部、12,13…ビス、14…固定筒、15…可動筒、15A…太部分、15B…フランジ部、16…第1筒部、17…第2筒部、18…第3筒部、19…第4筒部、20…テープ、21…軸部、22…ボルト、23…コイルスプリング、24,25,26…筒部、24A,25A,26A…縦スリット、27…支持部材、27A…本体部、27B…支持部、27C…当接部、27D…縦板部、27d,27e,27f…脚部、28…電柱、29…取付部、30…足場ボルト、31…係止孔、31A…大径孔、31B…小径孔、32…ベルト、33…空間、34…円弧部、34…円弧部、35…補強部材、36…段差、36A…大径部、36B…小径部、36T…上端
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9