【解決手段】X線撮像システムのための通信チャネルは、第1の撮像構成要素を第2の撮像構成要素に作動的に結合することができる。通信チャネルは、第1の撮像構成要素に結合するように構成された第1のコネクタと、第2の撮像構成要素に結合するように構成された第2のコネクタと、第2の撮像構成要素に対して認証するように構成された第1の認証モジュールとを含むことができる。
前記第1の撮像構成要素は、前記第2の撮像構成要素と通信するように構成されたコントローラを含み、前記第2の撮像構成要素は、X線管、発電機、及びX線検出器のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の通信チャネル。
前記第1の認証モジュールは、前記第1のコネクタによって定められたハウジング内に少なくとも部分的に位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の通信チャネル。
前記第1の認証モジュールに関連付けられ、前記第1のコネクタからの該第1の認証モジュールの取り外しを防止するように構成された、永久ファスナ、接着剤、不正弛緩防止ネジ又はその他の適切な装置からなる第1の不正変更回避デバイスを更に含むことを特徴とする請求項3に記載の通信チャネル。
前記第1のコネクタと前記第2のコネクタの間を延び、それによって前記第1の撮像構成要素を前記第2の撮像構成要素に作動的に結合するケーブルを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の通信チャネル。
前記第1のコネクタと前記第2のコネクタの間を延び、それによって前記第1の撮像構成要素を前記第2の撮像構成要素に作動的に結合する無線通信リンクを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の通信チャネル。
前記第2の認証モジュールに関連付けられ、前記第2の撮像構成要素からの該第2の認証モジュールの取り外しを防止するように構成された、永久ファスナ、接着剤、不正弛緩防止ネジ又はその他の適切な装置からなる第2の不正変更回避デバイスを更に含むことを特徴とする請求項4に記載の通信チャネル。
前記第1の認証モジュール及び前記第2の認証モジュールは、「高度暗号化規格(AES)」又は「トリプルデータ暗号化アルゴリズム(3DES)」認証規格のうちの少なくとも一方に準拠する認証プロトコルを実施することを特徴とする請求項1に記載の通信チャネル。
前記第2の撮像構成要素データは、製造番号、部品番号、バッチ番号、ロット番号、型番、製造日付、製造場所、原産国、アプリケーションコードバージョン、及び、ブートローダーバージョンのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項11に記載の通信チャネル。
前記第2の撮像構成要素は、前記第1の撮像構成要素と通信するように構成されたコントローラを含み、前記第2の撮像構成要素は、X線管、発電機、及びX線検出器のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
前記第1の撮像構成要素データは、製造番号、部品番号、バッチ番号、ロット番号、型番、製造日付、製造場所、原産国、アプリケーションコードバージョン、及び、ブートローダーバージョンのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
前記第1の撮像構成要素応答及び前記通信チャネル応答は前記第2の撮像構成要素において受信され、当該第2の撮像構成要素において前記認証する段階が実行されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
前記チャネル認証モジュールは、前記第2のコネクタによって形成されたハウジング内に少なくとも部分的に位置決めされることを特徴とする請求項22に記載のシステム。
前記第1の撮像構成要素認証モジュール及び前記チャネル認証モジュールは、前記第1の撮像構成要素に一意的に対応する第1の撮像構成要素データを含むことを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の開示の様々な態様を説明するのに以下で図面を参照し、特定の文言を使用する。このように図面及び説明を使用することは、その範囲を限定するものと解釈すべきではない。特許請求の範囲を含む本発明の開示を踏まえて追加の態様が明らかであろうし、又は実施によって習得することができる。
【0016】
コンピュータ断層撮像(CT)システム又はX線撮像システムは、典型的には、X線管と、検出器と、X線管及び検出器のためのガントリーのような支持構造体とを含む。
【0017】
X線撮像システムの作動寿命中に、X線撮像システムが正しく作動し続けることを確実にするために、ある一定の構成要素は、修理又は交換される場合がある。例えば、X線撮像システムの適正な作動を持続させるために、X線管、発電機、及び/又は検出器のような撮像構成要素は、修理又は交換することができる。
【0018】
交換X線管、発電機、及び/又は検出器のような新しい構成要素がX線撮像システム内に導入される時には、構成要素を識別し、かつ正しい構成要素がシステムに結合されていることを検証することが重要である場合がある。同様に、例えば、修理されるX線撮像システムから構成要素が取り外された場合に、正しい構成要素がX線撮像システムに戻されることを検証することが重要である場合がある。更に、X線撮像システム内に導入される構成要素がシステムの他の構成要素に機能的に適合することを検証することが重要である場合がある。
【0019】
各構成要素は固有の作動特性を有する可能性があるので、交換構成要素がX線撮像システムに適合することを検証することにより、適切な品質の画像を生成するX線撮像システムの安全な作動を促進することができる。それとは対照的に、X線撮像システム内に不適正な構成要素を導入することにより、危険な作動又は粗悪な画像品質がもたらされる可能性がある。例えば、X線撮像システム内で不適合なX線管を使用することにより、破壊と、アノード溶解と、過熱と、放射線への患者の過剰露出に至る可能性がある線量測定誤差のような安全性問題とがもたらされる可能性がある。別の例では、不適合なX線管を使用することにより、患者内の疾患又は異常を十分に表すことができない粗悪な画像品質をもたらす場合があり、それによって誤診、偽陽性、及び/又は検出漏れが引き起こされる可能性がある。同様に、不適合な発電機を使用することにより、検出器又は他の撮像構成要素が危険な作動又は粗悪な画像品質をもたらす可能性もある。X線撮像システム内に導入される構成要素(例えば、X線管、発電機、検出器等)がX線撮像システムの他の部分に適合することを確認することは、危険な作動及び粗悪画像品質に関連付けられた問題を回避するのに役立たせることができる。
【0020】
一部の状況では、構成要素(例えば、X線管、発電機、検出器等)は、与えられたX線撮像システムに完全には適合しない第三者構成要素と交換される場合がある。第三者構成要素は、粗悪な撮像特性のみを有する廉価で低品質の代替品である場合がある。例えば、第三者X線管は、不適正な放射線出力、焦点サイズ、及び他の撮像問題を発生させる場合がある。一部の状況では、第三者構成要素の使用は、X線撮像システムの危険な作動をもたらす場合がある。これに加えて、第三者構成要素の使用は、X線撮像システムの受託製造業者(OEM)及び/又は構成要素製造業者に対する収益低下をもたらす場合がある。不適合な第三者構成要素を使用することにより、顧客又は製造業者に対する保証問題に至る場合もある。
【0021】
一部の管轄区域では、X線撮像システムのオペレータは、例えば、X線撮像システムが適正作動を持続させることを確実にするための定期的な(例えば、毎日、週毎、月毎のような)品質評価を要求する撮像品質規格に準拠することを要求される場合がある。しかし、他の管轄区域では、定期品質評価は要求されず、実施されない場合がある。そのような状況では、X線撮像システムの危険な作動又は粗悪な画像品質に関する問題が長期間にわたって存続する場合がある。逆に、患者は、誤診、偽陽性、及び/又は検出漏れのより高い危険性に露出される場合がある。
【0022】
本発明の開示の実施形態は、相互運用性を検証するためにX線撮像システムの構成要素(例えば、X線管、発電機、検出器等)を識別及び/又は認証することを容易にすることができる。それによって不適正構成要素がX線撮像システムに使用されるのを防止することができ、かつX線撮像システムの安全作動及び患者診断に適する高品質画像の生成が容易になる。本発明の開示の実施形態は、X線撮像システム内に導入される構成要素がX線撮像システムの他の構成要素に適合することを確実にすることができる。更に、識別及び認証処理は、定期品質評価を必要とすることなく適切な画像品質及び安全作動を確実にするのに役立つように、X線撮像システムのオペレータに対して自動かつ透明である場合がある。
【0023】
本発明の開示の実施形態は、X線撮像システムの製造業者が高品質で高適合性の構成要素(例えば、X線管、発電機、検出器等)がX線撮像システムに使用されることを確実にするのを補助することを容易にすることができる。更に、製造業者は、粗悪な撮像特性、危険な作動、保証問題、及びX線撮像システム及び/又は構成要素の製造業者に対する収益低下のような低品質第三者構成要素に関連付けられた問題を回避するために、第三者構成要素が自社のX線撮像システムと併用されるのを防止することができる。
【0024】
本発明の開示は、コストに敏感な市場において実施することができる廉価なソリューションを含む。例えば、構成要素を識別及び/又は認証するための実施形態は、構成要素又はX線撮像システムのコストを有意に増大させることなく実施することができる。それによって顧客に対するコストを有意に増大させることなく適正な高品質構成要素がX線撮像システムに実施されることを確実にすることを容易にすることができる。
【0025】
これに加えて、本発明の開示の実施形態は、構成要素(例えば、X線管、発電機、検出器等)を一意的に識別することを可能にすることができる。それによって固有特性を有する様々な構成要素間の区別を可能にすることができる。例えば、構成要素は、製造番号、部品番号、バッチ番号、ロット番号、型番、製造日付、製造場所、原産国、アプリケーションコードバージョン、及び/又はブートローダーバージョンのような固有識別情報に基づいて識別かつ区別することができる。一部の実施形態において、これらの情報は、撮像構成要素の固有特性に基づいて調節することができるように制御構成要素に供給することができる。
【0026】
本発明の開示の実施形態は、構成要素が認証される及び/又は認証に失敗することに応じた対策をX線撮像システムが講じることを可能にすることができる。例えば、X線撮像システムは、1つの構成要素(又は複数の構成要素)の認証の成功に応答して正常に起ち上がる及び/又は作動させることができる。別の例では、X線撮像システムは、認証の失敗に応答して無認可の構成要素がシステムに接続されていることをシステムのオペレータに通知することができる。更に別の例では、X線撮像システムは、患者及びオペレータの安全性を確実にするために認証の失敗に応答して作動を中止することができる。一部の状況では、X線撮像システムによって取られる応答は、製造業者が決定することができ、及び/又は顧客が所在する管轄区域内の法定要件に依存する場合がある。
【0027】
X線管、発電機、検出器のような撮像構成要素は、X線撮像システムの一部の構成要素の例であるが、説明する概念は、X線撮像システムのあらゆる適切な構成要素を識別及び/又は認証するために実施することができる。例えば、実施形態は、X線撮像システムの制御システム構成要素(例えば、管制御ユニット)、熱交換器、及び/又は補助機材を識別及び/又は認証するように実施することができる。
【0028】
図1は、画像データを取得し、これらの画像データを処理、表示、及び/又は分析するのに使用することができるX線撮像システム100を実施形態の斜視図である。一部の状況では、システム100は、コンピュータ断層撮像(CT)又はX線撮像システムと呼ぶ場合がある。システム100は、本発明の開示で説明する概念を実施することができる作動環境の例であるが、限定的ではない。説明する概念は、他のX線撮像システムに実施することができる。
【0029】
図1を参照して、システム100は、X線源アセンブリ114を有するガントリー112を含み、X線源アセンブリは、ガントリーの反対側のコリメータ又は検出器アセンブリ118に向けてX線を投影する。システム100は、走査される患者122又は物体を受け入れて位置決めするための起動台146を含むことができる。起動台146は、システム100によって分析される患者122を位置決めするために移動することができる。具体的に、起動台146は、X線源アセンブリ114からのX線が患者122を通過し、かつ患者122に関する情報を取得するために検出器アセンブリ118によって受け入れられるように少なくとも部分的にガントリー112の開口部148を通して患者122を移動することができる。X線源アセンブリ114は、X線を発生させるためのX線管を含むことができる。検出器アセンブリ118は、起動台146上に位置決めされた患者122を通過するX線を検出するための複数の検出器120を含むことができる。
【0030】
X線源アセンブリ114は、システム制御ユニット126のようなコントローラに作動的に結合することができる。一般的に、システム制御ユニット126は、システム100の様々な構成要素と相互接続されてこれらの構成要素を制御することができる。これに加えて、システム制御ユニット126は、例えば、X線源アセンブリ114に制御信号を供給するためにX線源アセンブリ114と相互接続することができる。一部の構成では、発電機(図示せず)が、例えば、X線源アセンブリ114に電力及び/又はタイミング信号を供給することができる。システム制御ユニット126は、例えば、制御信号を発電機に供給するために発電機と相互接続することができる。
【0031】
X線投影データを取得するための患者122の走査中に、起動台146は、患者122の分析される部分を少なくとも部分的にガントリー112の開口部148を通して位置決めすることができる。作動中に、ガントリー112及びその上に装着された構成要素は、回転中心の周りを回転することができ、X線源アセンブリ114は、患者122を通過して検出器アセンブリ118に至るX線を放出することができる。ガントリー112及び起動台146は、システム制御ユニット126に作動的に結合することができる。ガントリー112の回転及び起動台146の起動は、システム制御ユニット126が少なくとも部分的に制御することができる。
【0032】
システム制御ユニット126は、検出器アセンブリ118で受け入れられた放射線を表すデジタル信号を受信することができ、これらの信号は、処理するか又はメモリに格納することができる。システム制御ユニット126は、ディスプレイ、キーボード、マウス、又はあらゆる他の適切なインタフェース構成要素のようないずれかの形態のオペレータインタフェースを有するコンソール(図示せず)を通してオペレータから指令及び走査パラメータを受信することができる。関連付けられたディスプレイ(図示せず)は、オペレータが画像及び他のシステム制御ユニット126からのデータを観察することを可能にすることができる。オペレータは、X線アセンブリ114と作動可能に相互接続したシステム制御ユニット126を通してX線アセンブリ114の作動に調節を加えることができる。一部の構成では、オペレータは、例えば、X線源アセンブリ114に電力及び/又はタイミング信号を供給するための発電機(図示せず)の作動に調節を加えることができる。
【0033】
図示のシステム100は、患者122を分析するように構成されるが、別の構成では、システム100は、患者以外の試料又は検体を分析するように構成することができる。そのような状況では、起動台146及び/又はガントリー112は、分析される試料のサイズ及び形状に基づいて適応させることができる。
【0034】
図2は、システム100に実施することができる通信チャネル220を示すシステム100の一部分の概略図である。図示のように、通信チャネル220は、第1の撮像構成要素202を第2の撮像構成要素204に作動的に結合する。
【0035】
図示の構成では、通信チャネル220には第1の認証モジュール242が関連付けられ、撮像構成要素204には第2の認証モジュール244が関連付けられる。撮像構成要素202、認証モジュール242、及び/又は認証モジュール244は、下記でより詳細に説明するように、撮像構成要素202に対して撮像構成要素204を識別及び/又は認証するように構成することができる。
【0036】
認証モジュール242及び/又は認証モジュール244は、撮像構成要素202と撮像構成要素204とが互いに機能的に適合しているか否かを示すデータを含むことができる。例えば、認証モジュール242及び/又は認証モジュール244の各々は、固有鍵を含むことができる。一部の構成では、認証モジュール242内に含まれる鍵は、撮像構成要素202又は通信チャネル220に固有とすることができる。これに加えて又はこれに代えて、認証モジュール244内に含まれる鍵は、撮像構成要素204に固有とすることができる。一部の構成では、ある一定の製造業者によって生産される全ての構成要素に対して同じ鍵を使用することができる。そのような構成では、認証モジュール242及び認証モジュール244の各々は、撮像構成要素202及び撮像構成要素204の製造業者に特定の同じ鍵を含むことができる。一部の構成では、鍵は、撮像構成要素202及び/又は撮像構成要素204に固有のデータと組み合わせることができる。
【0037】
図示のように、通信チャネル220は、撮像構成要素202に結合するように構成された第1のコネクタ222と、撮像構成要素204に結合するように構成された第2のコネクタ224とを含むことができる。コネクタ222とコネクタ224の間には通信リンク226が延びる。通信リンク226は、撮像構成要素204を撮像構成要素202に通信的に結合する。
【0038】
コネクタ222は、その一部分を部分的又は全体的に取り囲むハウジング232を含むことができる。図示のように、認証モジュール242は、第1のコネクタ222によって定められたハウジング232内に少なくとも部分的に位置決めされる。同様に、コネクタ224は、その一部分を部分的又は全体的に取り囲むハウジング234を含むことができる。
【0039】
上述のように、コネクタ222は、撮像構成要素202に結合するように構成することができる。コネクタ222は、通信チャネル220を撮像構成要素202に機械的かつ通信的に結合することができる。一部の構成では、コネクタ222は、撮像構成要素202に着脱可能に結合することができる。例えば、コネクタ222は、撮像構成要素202の対応するソケットと嵌合するように構成されたプラグを含むことができ、又はその逆も同様である。他の構成では、コネクタ222は、撮像構成要素202に永久的又は半永久的に結合することができる。例えば、コネクタ222は、ハウジング246からのコネクタ222の取り外しにより、撮像構成要素202又はコネクタ222のいずれかを損傷することができるような方式で(例えば、永久ファスナ、接着剤、不正弛緩防止ネジ等)撮像構成要素202のハウジング246に永久的に固定することができる。従って、一部の構成では、コネクタ222は、撮像構成要素202又はコネクタ222を損傷することなく撮像構成要素202から取り外すことができない。コネクタ222の認証モジュール242は、コネクタ222を通じて撮像構成要素202に通信的に結合することができる。
【0040】
コネクタ224は、撮像構成要素204に結合するように構成することができる。コネクタ224は、通信チャネル220を撮像構成要素204に機械的かつ通信的に結合することができる。一部の構成では、コネクタ224は、撮像構成要素204に永久的又は半永久的に結合することができる。例えば、コネクタ224は、ハウジング248からのコネクタ224の取り外しにより、撮像構成要素204又はコネクタ224のいずれかを損傷することができるような方式で(例えば、永久ファスナ、接着剤、不正弛緩防止ネジ等)撮像構成要素204のハウジング248に永久的に固定することができる。従って、一部の構成では、コネクタ224は、撮像構成要素204又はコネクタ224を損傷することなく撮像構成要素204から取り外すことができない。他の構成では、コネクタ224は、撮像構成要素204に着脱可能に結合することができる。例えば、コネクタ224は、撮像構成要素204の対応するソケットと嵌合するように構成されたプラグを含むことができ、又はその逆も同様である。認証モジュール244は、コネクタ224、通信リンク226、及びコネクタ222を通じて撮像構成要素202に通信的に結合することができる。
【0041】
通信チャネル220は、撮像構成要素202と撮像構成要素204の間でアナログ信号、デジタル信号、及び/又は無線信号を送るように構成することができる。通信チャネル220は、撮像構成要素202を撮像構成要素204に通信的に結合するようにコネクタ222とコネクタ224の間を延びる通信リンク226を含む。一部の構成では、通信リンク226は、撮像構成要素202と撮像構成要素204の間の通信がモニタ、傍受、及び/又は解読されるのを防止する暗号化リンク又は他のセキュア接続とすることができる。セキュア接続は、認証モジュール242及び/又は認証モジュール244によって与えられる認証機構の回避を実質的に防止するように構成することができる。
【0042】
一部の構成では、通信リンク226は、コネクタ222とコネクタ224の間で物理的に延び、それによって撮像構成要素202を撮像構成要素204に作動的に結合するケーブルとすることができる。そのような構成では、認証モジュール242は、ケーブルに結合することができる。ケーブルは、電気信号を送信することができる電気ケーブル又は光信号を送信することができる光ケーブルのようなあらゆる適切なケーブルとすることができる。
【0043】
他の構成では、通信リンク226は、撮像構成要素202を撮像構成要素204に無線結合する無線通信リンクとすることができる。無線通信リンクは、コネクタ222とコネクタ224の間を延びることができ、それによって撮像構成要素202を撮像構成要素204に作動的に結合する。そのような構成では、コネクタ222は、第1の無線送信機及び第1の無線受信機222を含むことができ、コネクタ224は、第2の無線送信機及び第2の無線受信機を含むことができる。第1の無線送信機は、第2の無線受信機にデータを無線送信するように構成することができ、第2の無線送信機は、第1の無線受信機にデータを無線送信するように構成することができる。一例において、無線通信リンクは、WiFi、米国電気電子学会(IEEE)802.11規格、Bluetooth(登録商標)、又は「IEEE 802」.15無線通信規格を使用することができる。
【0044】
上述のように、認証モジュール242は、少なくとも部分的にコネクタ222のハウジング232内に位置決めすることができる。認証モジュール242は、コネクタ222からの認証モジュール242の取り外しを防止又は阻止するように構成された不正変更回避デバイスを更に含むことができる。一部の構成では、不正変更回避デバイスは、コネクタ222又は認証モジュール242のいずれも損傷することなく認証モジュール242がコネクタ222から取り外されることを防止することができる。
【0045】
一部の構成では、認証モジュール244は、撮像構成要素204のハウジング248に永久的に固定することができる。他の構成では、認証モジュール244は、少なくとも部分的にハウジング248内に位置決めすることができる。認証モジュール244は、撮像構成要素204からの認証モジュール244の取り外しを防止又は阻止するように構成された不正変更回避デバイスを含むことができる。一部の構成では、不正変更回避デバイスは、撮像構成要素204又は認証モジュール244のいずれも損傷することなく認証モジュール244が撮像構成要素204(例えば、ハウジング248)から取り外されるのを防止することができる。
【0046】
認証モジュール242及び認証モジュール244は、撮像構成要素204を識別及び/又は認証するように構成することができる。例えば、認証モジュール242は、認証モジュール244を通して撮像構成要素204に対して認証することができる。一部の構成では、認証は、撮像構成要素202に実施することができる。他の構成では、認証は、認証モジュール242と認証モジュール244の間で行うことができる。認証は、下記でより詳細に解説する。
【0047】
他の構成では、認証モジュール242は、通信チャネル220ではなく撮像構成要素202に関連付けることができる。一部の構成では、認証モジュール242は、撮像構成要素202に着脱可能又は永久的に結合することができる。例えば、認証モジュール242は、ハウジング246に着脱可能又は永久的に結合することができる。別の例では、認証モジュール242は、撮像構成要素202によって定められたハウジング246内に少なくとも部分的に位置決めすることができる。
【0048】
撮像構成要素202及び撮像構成要素204は、
図1に関して記述したシステム100のようなX線撮像システムのあらゆる適切な構成要素とすることができる。例えば、撮像構成要素202は、システム制御ユニット126のような撮像構成要素204と通信する及び/又はそれを作動させるように構成されたコントローラとすることができ、撮像構成要素204は、X線源アセンブリ114のX線管、発電機、及び/又は検出器アセンブリ118のX線検出器とすることができる。そのような構成では、システム制御ユニット126は、X線管、発電機、及び/又はX線検出器を認証及び/又は識別するように構成することができる。別の例では、撮像構成要素204は、X線管とすることができ、撮像構成要素202は、X線管に給電するように構成された発電機とすることができる。そのような構成では、発電機は、X線管を認証及び/又は識別するように構成することができる。更に別の構成では、システム100のあらゆる適切な構成要素は、システム100の別の適切な構成要素を認証するように構成することができる。例えば、構成要素は、システム100の制御システム構成要素(例えば、管制御ユニット)、熱交換器、及び/又は補助構成要素を含むことができる。
【0049】
一部の構成では、撮像構成要素202は、撮像構成要素204と通信する及び/又はそれを作動させるために通信リンク226を通じて撮像構成要素204に制御、電力、及び/又はタイミング信号を送信する。例えば、撮像構成要素202は、発電機に制御信号を送信することができ、次いで、発電機は、電力及び/又はタイミング信号をX線管に供給する。これに加えて又はこれに代えて、撮像構成要素204は、受け入れた画像を表すアナログ信号又はデジタル信号を通信リンク226を通じて撮像構成要素202に送信することができる。例えば、撮像構成要素204は、患者を通過したX線ビームを受け入れ、X線ビームを表す信号を撮像構成要素202に送信するコリメータ又は検出器とすることができる。
【0050】
上述のように、撮像構成要素202、認証モジュール242、及び/又は認証モジュール244は、撮像構成要素204を識別及び/又は認証するように構成することができる。
【0051】
図3は、撮像構成要素202と、認証モジュール242と、認証モジュール244とを含む例示的システム100の一部分の概略図である。
図3を参照して識別及び認証をより詳細に解説する。
【0052】
図示のように、撮像構成要素202は、認証モジュール242及び認証モジュール244に通信的に結合される。具体的に、認証モジュール242及び認証モジュール244は、通信チャネル220(
図2を参照されたい)を通して撮像構成要素202と通信することができる。一部の構成では、撮像構成要素202は、認証モジュール242及び認証モジュール244と通信するためのアプリケーションプログラミングインタフェース(API)を含むことができる。認証モジュール242は、破線の構成要素220の場所に示す通信チャネル220に関連付けられ、認証モジュール244は、破線の構成要素204の場所に示す撮像構成要素204に関連付けられる。
【0053】
認証及び識別は、X線撮像システムの始動時又は作動中のあらゆる適切な時点で実施することができる。撮像構成要素202は、302の場所に示すチャレンジを認証モジュール242に送信することができる。チャレンジ302は、認証情報に関する照会又は要求を含むことができる。チャレンジ302は、認証モジュール242で受信することができる。
【0054】
チャレンジ302に応答して、認証モジュール242は、304の場所に示すチャレンジ302に対する応答を送信することができる。応答304は、認証モジュール242上に格納された認証鍵のような認証情報を含むことができる。応答304は、チャレンジ302の結果として撮像構成要素202で受信することができる。
【0055】
撮像構成要素202は、306の場所に示すチャレンジを認証モジュール244に送信することができる。チャレンジ302は、データ及び/又は認証情報を識別するための照会又は要求を含むことができる。要求された識別データは、撮像構成要素204に一意的に対応することができる。チャレンジ306は、認証モジュール244で受信することができる。チャレンジ306に応答して、認証モジュール244は、308の場所に示すチャレンジ306に対する応答を送信することができる。応答308は、認証モジュール244上に格納された認証鍵のような認証情報を含むことができる。応答308は、チャレンジ306の結果として撮像構成要素202で受信することができる。
【0056】
一部の構成では、応答304及び/又は応答308は、撮像構成要素204に一意的に対応する撮像構成要素データを含むことができる。例えば、撮像構成要素データは、製造番号、部品番号、バッチ番号、ロット番号、型番、製造日付、製造場所、原産国、アプリケーションコードバージョン、及び/又はブートローダーバージョンを含むことができる。
【0057】
応答304及び応答308を受信した後に、撮像構成要素202は、応答304を応答308に対して比較することができる。応答304が応答308に適合する場合に(又はその逆も同様である)、撮像構成要素202は、撮像構成要素204を認証することができる。応答304が応答308に適合しなかった場合に(又はその逆も同様である)、撮像構成要素202は、撮像構成要素204の認証に失敗とすることができる。これに加えて又はこれに代えて、応答304又は応答308のいずれかが撮像構成要素202で受信されない場合に、撮像構成要素202は、撮像構成要素204の認証に失敗とすることができる。
【0058】
応答304及び/又は応答308が撮像構成要素データ(例えば、製造番号等)を含む構成では、撮像構成要素202は、応答304及び/又は応答308が適合する撮像構成要素データを含むか否かを決定するために撮像構成要素データを比較することができる。一部の構成では、例えば、撮像構成要素202は、システム100内の撮像構成要素202又は他の構成要素と機能的に適合する撮像構成要素に対応する許容可能製造番号のリストを含むことができる。
【0059】
例えば、撮像構成要素202がチャレンジ302を送信し、指定時間量が経過した後に認証モジュール242からの応答の受信を失敗した場合に、撮像構成要素202は、撮像構成要素204の認証に失敗とすることができる。別の例では、撮像構成要素202がチャレンジ306を送信し、指定時間量が経過した後に認証モジュール244からの応答の受信を失敗した場合に、撮像構成要素202は、撮像構成要素204の認証に失敗とすることができる。
【0060】
撮像構成要素202、撮像構成要素204、及び/又は通信チャネル220は、撮像構成要素202が撮像構成要素204に対して認証される前にはある一定のデータを転送しないように構成することができる。例えば、撮像構成要素202は、撮像構成要素204が認証された後に初めて撮像構成要素204と通信する及び/又はそれを作動させるためのデータを放出又は送信するように構成することができる。別の例では、撮像構成要素204は、撮像構成要素202が認証された後に初めて撮像構成要素202にデータを放出又は送信するように構成することができる。それによって撮像構成要素が、完全には適合せずシステム100の不備のある作動又は潜在的に危険な作動をもたらす他の撮像構成要素と通信及び/又は作動するのを防止することができる。同じくそれによってシステム100において第三者構成要素が使用されることを防止することができ、危険な作動又は粗悪な画像品質が回避される。一部の構成では、システム100は、撮像構成要素202と撮像構成要素204が互いに対して認証された後に初めて作動させることができる。撮像構成要素202及び/又は撮像構成要素204が首尾良く認証された場合に、撮像データ又は制御信号は、撮像構成要素202と撮像構成要素204の間で通信チャネル220(
図2を参照されたい)を通して通信することができる。
【0061】
システム100は、撮像構成要素204が認証される及び/又は認証に失敗することに応じた対策を講じるように構成することができる。例えば、撮像構成要素202は、撮像構成要素204の認証成功に応答して正常に起動及び/又は作動させることができる。別の例では、撮像構成要素202は、認証失敗に応答してシステム100のオペレータに非承認構成要素がシステムに接続されたことを通知することができる。別の例では、撮像構成要素202は、認証失敗に応答してシステム100の製造業者又は第三者に非承認構成要素がシステムに接続されたことを通知することができる。更に別の例では、撮像構成要素202は、撮像構成要素204の認証失敗に応答して作動を中止することができ、又はその逆も同様である。従って、撮像構成要素202及び/又は撮像構成要素204は、少なくとも1つの構成要素が認証に失敗した状況でシステム100が作動するのを防止することができる。一部の状況では、撮像構成要素202によって取られる応答は、製造業者が決定することができ、及び/又は顧客が所在する管轄区域内の法定要件に依存する場合がある。
【0062】
一部の構成では、システム100は、認証失敗又は認証成功に応答して情報を記録するように構成することができる。例えば、システム100は、認証失敗に応答してシステム100のオペレータのアイデンティティを記録することができる。別の例では、システム100は、認証失敗に応答して非認証撮像構成要素に関する情報を記録することができる。一部の構成では、システム100は、認証失敗が発生する前又は認証に失敗するのに応答して対策が講じられる前に複数回の認証試行を可能にするように構成することができる。
【0063】
一部の構成では、チャレンジ302、応答304、チャレンジ306、及び/又は応答308は、通信がモニタ、傍受、及び/又は解読されるのを防止する暗号化リンク上で送信することができる。認証モジュール242及び認証モジュール244は、「高度暗号化規格(AES)」又はトリプルデータ暗号化アルゴリズム(3DES又はTDEA)認証規格のうちの少なくとも一方に準拠する認証プロトコルを実施することができる。AES(ラインダール暗号の部分集合)は、対称鍵アルゴリズムを使用し、すなわち、データを暗号化するのと復号するのとの両方に対して同じ鍵が使用される。DESは、対称鍵ブロック暗号でもある。他の構成では、認証モジュール242及び/又は認証モジュール244は、公開鍵暗号化(非対称鍵暗号化としても公知)のような他の適切な認証プロトコルを実施することができる。
【0064】
撮像構成要素202は、認証モジュール242への送信の前にチャレンジ302を暗号化することができる。暗号化されたチャレンジ302の受信時に、認証モジュール242は、チャレンジ302を復号することができる。認証モジュール242は、撮像構成要素202への送信の前に応答304を暗号化することができる。暗号化された応答304の受信時に、撮像構成要素202は、応答304を復号することができる。
【0065】
撮像構成要素202は、認証モジュール244への送信の前にチャレンジ306を暗号化することができる。暗号化されたチャレンジ306の受信時に、認証モジュール244は、チャレンジ306を復号することができる。認証モジュール244は、撮像構成要素202への送信の前に応答308を暗号化することができる。暗号化された応答308の受信時に、撮像構成要素202は、応答308を復号することができる。
【0066】
一部の構成では、認証モジュール242及び/又は認証モジュール244は、Atmelによって生産されているATSHA204A認証チップ、又は別の適切な認証チップ又は認証モジュールを含むことができる。他の構成では、認証モジュール242及び/又は認証モジュール244は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又はソフトウエアモジュールとして実施することができる。
【0067】
一部の構成では、認証モジュール242及び/又は認証モジュール244は、システム100の一部分の作動条件に耐えるように構成することができる。例えば、認証モジュール242及び/又は認証モジュール244は、システム100の作動温度、圧力、回転力、及び/又は他の条件に耐えるように構成することができる。例えば、認証モジュール242及び/又は認証モジュール244は、少なくとも40℃、75℃、及び/又は85℃の作動温度に耐えるように構成することができる。別の例では、認証モジュール242及び/又は認証モジュール244は、少なくとも22g又は44gのg力に耐えるように構成することができる。更に別の例では、認証モジュール242及び/又は認証モジュール244は、少なくとも70kPa又は106kPaの圧力に耐えるように構成することができる。
【0068】
一部の構成では、認証モジュール242及び/又は認証モジュール244は、メモリ及び/又はプロセッサを含むことができる。メモリは、撮像構成要素202及び/又は撮像構成要素204に関する製造データを含むことができる。プロセッサは、マイクロプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は類似のデバイス又は回路とすることができる。一部の構成では、プロセッサ及び/又はメモリは、システム100の作動条件に耐えるように構成することができる。
【0069】
本発明の開示の概念は、システム100(
図1を参照されたい)の作動の前に適正な構成要素がシステム100に結合されることを確実にするために撮像構成要素204を識別することを可能にする。例えば、修理するために撮像構成要素がシステム100から取り外された場合に、システム100が作動される前に、戻される撮像構成要素を検証することができる。
【0070】
本発明の開示の概念はまた、危険な作動又は粗悪な画像品質を回避するためにシステム100内で機能的に適合する撮像構成要素が使用されることを製造業者及び顧客が検証することを可能にする。それによってX線撮像システム内で不適合構成要素が使用されることを防止することができ、従って、システム100の安全な作動及び患者診断に適する高品質画像の生成が容易になる。更に、本発明の開示の概念は、システム100内で低品質の第三者構成要素が使用されないことを確実にすることができる。更に、識別及び認証の処理は、X線撮像システムのオペレータに対して自動かつ透明であり、定期的品質評価の必要なしに適切な画像品質及び安全作動を確実にするのを補助することができる。
【0071】
本発明の開示の概念は、避けることができないシステム100の撮像構成要素の認証を与えることができる。例えば、上述のように、本発明の開示のシステムは、通信チャネル220又はケーブル226(
図2を参照されたい)の取り外し、複製、又は修正の試みが認証失敗に至ることになるように不正変更回避特徴を含む。同様に、通信チャネル220、ケーブル226、認証モジュール242、及び/又は認証モジュール244を避ける試みも、鍵又は他の認証データが既知ではないので認証失敗に至ることになる。更に、鍵又は他の認証手順を回避するために送信メッセージを読み取り、導出し、及び/又は複製することができないように通信チャネル220を通して送られる各メッセージが固有のものであり、かつ決して繰り返されないことを確実にするために、全ての通信は、セキュアな暗号化接続(
図2の通信リンク226を参照されたい)を通して通信することができる。
【0072】
一部の構成では、本明細書で説明する概念を実施するために既存の撮像構成要素を換装することができる。例えば、撮像構成要素は、認証モジュールによって換装することができ、認証モジュールを取り外すことができないことを確実にするために、認証モジュールは、不正変更回避デバイスに対して永久的に取り付けることができる。撮像構成要素は、第2の認証モジュールを含む通信リンクを用いて第2の撮像構成要素に結合することができる。そのような構成では、第2の撮像構成要素は、本明細書で説明するように認証モジュールを用いて第1の撮像構成要素を認証することができる。
【0073】
上述のように、一部の構成では、撮像構成要素202は、システム制御ユニット126のようなコントローラとすることができ、撮像構成要素204は、X線源アセンブリ114のX線管(
図1を参照されたい)とすることができる。
【0074】
図4は、通信チャネル220がX線アセンブリ114のX線管452をシステム制御ユニット126に作動的に結合するそのような構成の例を示している。
【0075】
そのような構成では、第1のコネクタ222は、システム制御ユニット126に結合するように構成することができ、第2のコネクタ224は、X線アセンブリ114に結合するように構成することができる。通信リンク226は、コネクタ222とコネクタ224の間を延び、システム制御ユニット126をX線アセンブリ114に通信的に結合する。
【0076】
コネクタ222は、通信チャネル220をシステム制御ユニット126に機械的かつ通信的に結合することができる。一部の構成では、コネクタ222は、システム制御ユニット126に着脱可能に結合することができる。例えば、コネクタ222は、システム制御ユニット126の対応するソケットと嵌合するように構成されたプラグを含むことができ、又はその逆も同様である。他の構成では、コネクタ222は、システム制御ユニット126に永久的又は半永久的に結合することができる。例えば、コネクタ222は、ハウジング446からのコネクタ222の取り外しにより、システム制御ユニット126又はコネクタ222のいずれかを損傷することができるような方式で(例えば、永久ファスナ、接着剤、不正弛緩防止ネジ等)システム制御ユニット126のハウジング446に永久的に固定することができる。従って、一部の構成では、コネクタ222は、システム制御ユニット126又はコネクタ222を損傷することなくシステム制御ユニット126から取り外すことができない。コネクタ222の認証モジュール242は、コネクタ222を通じてシステム制御ユニット126に通信的に結合することができる。
【0077】
コネクタ224は、X線アセンブリ114及び/又は認証モジュール244に結合するように構成することができる。コネクタ224は、通信チャネル220をX線アセンブリ114のX線管452に機械的かつ通信的に結合することができる。一部の構成では、コネクタ224は、X線アセンブリ114及び/又は認証モジュール244に永久的又は半永久的に結合することができる。例えば、コネクタ224は、認証モジュール244のハウジングに永久的に固定することができる。別の例では、コネクタ224は、X線管452のハウジング412に永久的に固定することができる。コネクタ224は、ハウジング412からのコネクタ224の取り外しがX線管452又はコネクタ224のいずれかを損傷することができるような方式で(例えば、永久ファスナ、接着剤、不正弛緩防止ネジ等)永久的に結合することができる。従って、一部の構成では、コネクタ224は、X線管452又はコネクタ224を損傷することなくX線管452から取り外すことができない。
【0078】
他の構成では、コネクタ224は、X線アセンブリ114及び/又は認証モジュール244に着脱可能に結合することができる。例えば、コネクタ224は、X線アセンブリ114の対応するソケットと嵌合するように構成されたプラグを含むことができ、又はその逆も同様である。別の例では、コネクタ224は、認証モジュール244の対応するソケットと嵌合するように構成されたプラグを含むことができ、又はその逆も同様である。認証モジュール244は、コネクタ224、通信リンク226、及びコネクタ222を通じてシステム制御ユニット126に通信的に結合することができる。
【0079】
図4に示すように、認証モジュール244は、X線アセンブリ114に関連付けられる。具体的には、この例では、認証モジュール244は、X線管452のハウジング412に機械的に結合される。認証モジュール244は、ハウジング412に永久的又は半永久的に(例えば、保守点検、交換等に向けて取り外しを可能にする方式で)結合することができる。他の構成では、認証モジュール244は、少なくとも部分的にX線管452のハウジング446内に位置決めすることができる。例えば、
図2では、認証モジュール244は、撮像構成要素204(X線管452及び/又はX線アセンブリ114に対応する)のハウジング248内に位置決めされて示されている。
【0080】
更に別の構成では、認証モジュール244は、X線管452又はシステム100の他の部分に位置決めすることができる。一部の実施形態において、認証モジュール244は、X線管452の一体部分として含めることができる。他の構成では、認証モジュール244は、X線管452とは別個の構成要素とすることができる。
【0081】
認証モジュール242及び認証モジュール244は、X線管452を識別及び/又は認証するように構成することができる。例えば、認証モジュール242は、認証モジュール244を通してX線管452に対して認証することができる。一部の構成では、認証は、システム制御ユニット126で実施することができる。他の構成では、認証は、認証モジュール242と認証モジュール244の間で行うことができる。
【0082】
他の構成では、認証モジュール242は、通信チャネル220ではなくシステム制御ユニット126に関連付けることができる。そのような構成では、認証モジュール242は、システム制御ユニット126に着脱可能又は永久的に結合することができる。例えば、認証モジュール242は、ハウジング446に着脱可能又は永久的に結合することができる。別の例では、認証モジュール242は、システム制御ユニット126によって定められたハウジング446内に少なくとも部分的に位置決めすることができる。
【0083】
図4はまた、X線源アセンブリ114をより詳細に例示している。図示のように、X線管452は、ハウジング412内に位置決めされた真空筐体402を含む。真空筐体402内には、カソード404と、この実施形態では回転アノード408を含むアノードアセンブリ400とが位置決めされる。他の構成では、X線管452は、固定アノードのような他のアノード構成を含むことができる。
【0084】
アノード408とカソード404は互いから分離され、これらの間への高電圧電位の印加を可能にする電気回路内で接続される。カソード404は、適切な電源(例えば、図示していない発電機)に接続された電子エミッタ420を含む。
【0085】
ハウジング412は、真空筐体402を部分的又は全体的に取り囲むことができる。ハウジング412は、X線管452の温度を管理するための冷却剤を受け入れるように構成された冷却管又は冷却チャンバ(図示せず)を定めるか又は含むことができる。
【0086】
X線管452の作動中に、カソードの電子エミッタ420(一般的にフィラメントとして成形された)に電流を供給することができる。この電流供給は、熱電子放出によってエミッタ420上に電子「e」を形成させる。次いで、アノード408とカソード404の間への高電圧差の印加が、電子「e」を電子エミッタ420から回転アノード408上に位置決めされた焦点軌道410に向けて加速させる。焦点軌道410は、例えば、タングステン、レニウム、又は高い原子(「高Z」)番号を有する他の材料を含むことができる。電子「e」は、加速する時に相当量の運動エネルギを獲得し、回転焦点軌道410に衝突する時にこの運動エネルギの一部がX線「x」に変換される。
【0087】
焦点軌道410は、放出されたX線「x」が真空筐体402内に形成された窓406を通過することができるように向けられる。窓406は、焦点軌道410から放出されたX線「x」がX線管窓406を通過して患者又は物体まで進行するようにX線透過材料を含むことができる。窓406は、X線管452の真空筐体402の真空をX線管452の外部の大気圧から密封するのに寄与することができ、一方、アノード408が発生させたX線「x」がX線管452を射出するのを可能にする。
【0088】
上述のように、X線管452は、回転アノード408を有する回転アノードタイプX線管とすることができる。アノード408は、それが回転することを可能にする軸受アセンブリ414によって支持することができる。軸受アセンブリ414は、回転子と軸受(図示せず)とを含むことができる。回転子は、アノード408に機械的に結合することができ、軸受は、回転子が回転することを可能にすることができる。固定子(図示せず)は、電磁誘導によって回転子の回転を誘導することができる。固定子は、真空筐体402内に位置決めされた回転子の近くの真空筐体402の外側に位置決めすることができる。
【0089】
図5は、例えば、システム100に実施することができる例示的方法500の流れ図である。方法500は、第1の撮像構成要素を第2の撮像構成要素に作動的に結合することができる。例えば、本方法は、第1の撮像構成要素202を第2の撮像構成要素204に結合する(
図2を参照されたい)ように実施することができる。
【0090】
方法500は、第1の撮像構成要素の認証をチャレンジするブロック502において開始することができる。例えば、撮像構成要素202が撮像構成要素204に関連付けられた認証モジュール244(
図2を参照されたい)にチャレンジ306を送信した時に、撮像構成要素204の認証をチャレンジすることができる。
【0091】
ブロック504において、第1の撮像構成要素チャレンジの結果として第1の撮像構成要素応答を受信することができる。例えば、撮像構成要素202は、チャレンジ306の結果として、撮像構成要素204の認証モジュール244から応答308を受信することができる(
図2を参照されたい)。
【0092】
ブロック506において、通信チャネルの認証をチャレンジすることができる。通信チャネルは、第1の撮像構成要素に結合することができる。例えば、撮像構成要素202が通信チャネル220に関連付けられた認証モジュール242(
図2を参照されたい)にチャレンジ302を送信した時に、通信チャネル220の認証をチャレンジすることができる。
【0093】
ブロック508において、通信チャネルチャレンジの結果として通信チャネル応答を受信することができる。例えば、撮像構成要素202は、チャレンジ302の結果として通信チャネル220から応答304を受信することができる(
図2を参照されたい)。
【0094】
ブロック510において、第1の撮像構成要素を認証することができる。第1の撮像構成要素応答が通信チャネル応答と適合した場合に、第1の撮像構成要素を認証することができる。例えば、応答302が応答308に適合した場合に、撮像構成要素204は、撮像構成要素202に対して認証することができる。これに加えて又はこれに代えて、第1の撮像構成要素応答が通信チャネル応答に適合しなかった場合に、第1の撮像構成要素の認証に失敗とすることができる。更に、例えば、所定時間インターバルが経過した後に第1の撮像構成要素応答又は通信チャネル応答を受信しなかった場合に、第1の撮像構成要素の認証に失敗とすることができる。
【0095】
方法500の一部の構成では、第1の撮像構成要素は、第2の撮像構成要素と通信する及び/又は作動させるように構成されたコントローラを含むことができる。一部の構成では、第1の撮像構成要素応答は、第1の撮像構成要素に一意的に対応する第1の撮像構成要素データを含むことができる。第1の撮像構成要素データは、製造番号、部品番号、バッチ番号、ロット番号、型番、製造日付、製造場所、原産国、アプリケーションコードバージョン、及び/又はブートローダーバージョンを含むことができる。
【0096】
方法500の一部の構成では、第1の撮像構成要素応答及び通信チャネル応答は、第2の撮像構成要素で受信され、認証する段階は、第2の撮像構成要素で実行される。
【0097】
一部の構成では、方法500は、第1の撮像構成要素チャレンジ、第1の撮像構成要素応答、通信チャネルチャレンジ、及び/又は通信チャネル応答を暗号化する段階を含む。例えば、撮像構成要素202は、認証モジュール242への送信の前にチャレンジ302を暗号化することができる(
図3を参照されたい)。撮像構成要素202は、認証モジュール244への送信の前にチャレンジ306を暗号化することができる。認証モジュール242は、撮像構成要素202への送信の前に応答304を暗号化することができる。認証モジュール244は、撮像構成要素202への送信の前に応答308を暗号化することができる。
【0098】
方法500は、第1の撮像構成要素チャレンジ、第1の撮像構成要素応答、通信チャネルチャレンジ、及び/又は通信チャネル応答を復号する段階を含むことができる。例えば、認証モジュール242は、暗号化されたチャレンジ302を受信した後にチャレンジ302を復号することができる(
図3を参照されたい)。撮像構成要素202は、暗号化された応答304を受信した後に応答304を復号することができる。認証モジュール244は、暗号化されたチャレンジ306を受信した後にチャレンジ306を復号することができる。撮像構成要素202は、暗号化された応答308を受信した後に応答308を復号することができる。
【0099】
一部の構成では、方法500は、第1の撮像構成要素が認証された後に通信チャネル上で撮像データ又は制御信号を通信する段階を含むことができる。例えば、第1の撮像構成要素が第2の撮像構成要素に対して首尾良く認証された場合に、第1の撮像構成要素と第2の撮像構成要素の間で通信チャネル上で撮像データ又は制御信号を通信することができる。
【0100】
方法500の一部の構成では、第1の撮像構成要素が認証される前にはある一定のデータを転送することができない。例えば、第2の撮像構成要素は、第1の撮像構成要素が認証された後に初めて第1の撮像構成要素と通信する及び/又はそれを作動させるためのデータを放出又は送信するように構成することができる。別の例では、第1の撮像構成要素は、第1の撮像構成要素が認証された後に初めて第2の撮像構成要素にデータを放出又は送信するように構成することができる。従って、一部の構成では、X線撮像システムは、第1の撮像構成要素と第2の撮像構成要素が互いに対して認証された後に初めて作動させることができる。
【0101】
方法500は、認証成功又は認証失敗に応じた対策を講じる段階を含むことができる。方法500は、第1の撮像構成要素の認証成功に応答して正常に起動及び/又は作動する段階を含むことができる。方法500は、認証失敗に応答してシステム100のオペレータに非承認構成要素がシステムに接続されていることを通知する段階を含むことができる。方法500は、認証失敗に応答してシステム100の製造業者又は第三者に非承認構成要素がシステムに接続されたことを通知する段階を含むことができる。方法500は、認証失敗に応答して作動を中止する段階を含むことができる。一部の構成では、方法500は、少なくとも1つの構成要素が認証に失敗した状況でX線撮像システムが作動するのを防止する段階を含むことができる。
【0102】
以上の説明及び以下の特許請求の範囲に対して用いる用語及び言葉は、書誌学的な意味に限定されず、本発明の開示の明瞭で一貫した理解を可能にするためにのみ使用するものである。単数形「a」、「an」、及び「the」は、別途明確に指定しない限り、1つ又は複数の参照物を含むことは理解されるものとする。従って、例えば、「構成要素面」への参照は、そのような面のうちの1又は2以上への参照を含む。
【0103】
本発明の開示で説明する実施形態は、下記でより詳細に解説する様々なコンピュータハードウエアモジュール又はコンピュータソフトウエアモジュールを含む専用又は汎用コンピュータの使用を含むことができる。
【0104】
本発明の開示の範囲内の実施形態は、コンピュータ実行可能命令又はデータ構造を保持するか又は格納するためのコンピュータ可読媒体を更に含む。そのようなコンピュータ可読媒体は、汎用又は専用コンピュータがアクセス可能であるあらゆる利用可能媒体とすることができる。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読取専用メモリ(EEPROM)、コンパクトディスク読取専用メモリ(CD−ROM)、又は他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ又は他の磁気ストレージデバイス、又は望ましいプログラムコード手段をコンピュータ実行可能命令又はデータ構造の形態で保持又は格納するのに使用することができ、汎用又は専用コンピュータがアクセス可能であるあらゆる他の媒体を含むことができる。情報がネットワーク又は別の通信接続(ハードウエア、無線、又はハードウエア又は無線の組合せのいずれか)を通してコンピュータに転送又は供給される時には、コンピュータは、相応にこの接続をコンピュータ可読媒体と見なす。従って、あらゆるそのような接続は、相応にコンピュータ可読媒体と呼ばれる。上述の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲に含まれるべきである。
【0105】
コンピュータ実行可能命令は、例えば、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は専用処理デバイスにある一定の機能又は機能群を実施させる命令及びデータを含む。
【0106】
本明細書に使用する「モジュール」又は「構成要素」は、コンピュータシステム上で実行されるソフトウエアオブジェクト又はソフトウエアルーチンを指すことができる。本明細書で説明する様々な構成要素及びモジュールは、コンピュータシステム上で実行される(別個のスレッドとして)オブジェクト又は処理として実施することができる。本明細書で説明するシステム及び方法は、ソフトウエアに実施することができるが、ハードウエア又はソフトウエアとハードウエアの組合せにおける実施も可能であり、かつ企図している。本明細書では、「コンピュータ」又は「コンピュータシステム」は、本明細書でこれまでに定めたあらゆる適切なコンピュータシステム又はコンピュータシステム上で作動するあらゆるモジュール又はモジュールの組合せとすることができる。
【0107】
開示した処理及び/又は方法に関して、これらの処理及び方法に実施される機能は、状況が示すことができるものとは異なる順序に実施することができる。更に、概説した段階及び作動は、単なる例として提供したものであり、これらの段階及び作動のうちの一部は、任意的であり、より少ない段階及び作動に組み合わされ、又は追加の段階及び作動に拡張することができる。
【0108】
本発明の開示は、異なる他の構成要素内に含まれるか又は関連する様々な構成要素を時として例示することができる。例示するそのようなアーキテクチャは、例示的なものに過ぎず、同じか又は類似の機能を達成する多くの他のアーキテクチャを実施することができる。
【0109】
本発明の開示の態様は、その本質的特性から逸脱することなく他の形態に具現化することができる。説明した態様は、全ての点で例示的であり、限定的ではないと考えるものとする。特許請求する主題は、以上の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示している。特許請求の範囲の意味及びその均等物の範囲に収まる全ての変更は、それらの範囲内に包含されるものとする。