【解決手段】このロボット手術台100は、テーブル本体11およびテーブル本体11を支持する支持部12を含む患者載置用のテーブル1と、一方端がベース21に支持され、他方端がテーブル1の支持部12を支持し、手術位置を含む複数の位置にテーブル1を移動させるように構成された多関節ロボットアーム2と、テーブル1を移動させるためのユーザの移動指示を受け付ける移動指示部53を含む操作装置5と、テーブル1の支持部12に設けられており、テーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53により受け付けている間、発光するように構成されている発光部120と、を備える。
前記テーブルを移動させる移動指示を前記移動指示部により受け付けている間、報知音を発生するように構成された音発生部をさらに備える、請求項1に記載のロボット手術台。
前記多関節ロボットアームは、前記テーブルが前記手術位置に位置している場合に、前記テーブルの下の空間である収容空間内に収容される姿勢をとるように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のロボット手術台。
前記多関節ロボットアームは、複数の関節を有しており、前記複数の関節の各々は、モータと電磁ブレーキとを含み、前記テーブルの移動が完了すると、前記電磁ブレーキを作動させるように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のロボット手術台。
前記多関節ロボットアームは、前記一方端が前記ベースに鉛直方向の軸線回りに回転可能に支持されており、6以上の自由度により前記テーブルを移動させるように構成されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載のロボット手術台。
前記多関節ロボットアームは、前記テーブルが前記手術位置に位置している場合に、前記テーブルの下の空間である収容空間内に収容される姿勢をとるように構成されている、請求項12に記載のロボット手術台。
前記多関節ロボットアームは、複数の関節を有しており、前記複数の関節の各々は、モータと電磁ブレーキとを含み、前記テーブルの移動が完了すると、前記電磁ブレーキを作動させるように構成されている、請求項12または13に記載のロボット手術台。
請求項1〜14のいずれか1項に記載のロボット手術台と、患者のX線投影画像を撮像するX線撮像装置、および、患者の磁気共鳴画像を撮像する磁気共鳴イメージング装置のうち少なくとも一方と、を備える、ハイブリッド手術室システム。
患者載置用のテーブルと、手術室の床に埋め込まれるか固定されるベースと、一方端が前記ベースに支持され、他方端が前記テーブルを支持し、手術位置を含む複数の位置に前記テーブルを移動させるように構成された多関節ロボットアームと、を備えるロボット手術台をユーザが操作するためのロボット手術台用の操作装置であって、
前記テーブルを移動させるためのユーザの移動指示を受け付ける移動指示部と、
前記テーブルを移動させる移動指示を前記移動指示部により受け付けている間、前記テーブルの移動前の位置と移動後の位置とを識別可能に表示する表示部と、を備え、
前記多関節ロボットアームは、前記テーブルが前記手術位置に位置している場合に、前記テーブルの下の空間である収容空間内に収容される姿勢をとるように構成されている、ロボット手術台用操作装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のような従来の手術台の場合、テーブルの水平方向に移動できる範囲が狭く、テーブルの移動の自由度も低いため、テーブルの移動の範囲や自由度を大きくして、様々な位置(患者受入位置、麻酔位置、手術位置、撮像位置など)にテーブルを移動することが困難であるという不都合がある。また、このような手術台の場合、手術台の移動範囲の狭さにより執刀医、助手、看護師および医療技師などの医療従事者が立つ位置に十分な空間を作ることが困難であり手術がしにくいという不都合がある。また、テーブルを移動させる場合に、医療従事者が、テーブルが移動状態であることを容易に認識することが困難であるという問題点がある。
【0005】
この発明は、患者が載置されるテーブルの移動の範囲や自由度を大きくするとともに、テーブルが移動状態であることを医療従事者が容易に認識することが可能なロボット手術台、ハイブリッド手術室およびロボット手術台用操作装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の第1の局面によるロボット手術台は、テーブル本体およびテーブル本体を支持する支持部を含む患者載置用のテーブルと、手術室の床に埋め込まれるか固定されるベースと、一方端がベースに支持され、他方端がテーブルの支持部を支持し、手術位置を含む複数の位置にテーブルを移動させるように構成された多関節ロボットアームと、テーブルを移動させるためのユーザの移動指示を受け付ける移動指示部を含む操作装置と、テーブルの支持部に設けられており、テーブルを移動させる移動指示を移動指示部により受け付けている間、発光するように構成されている発光部と、を備える。
【0007】
この発明の第1の局面によるロボット手術台では、上記のように、テーブルを移動させる移動指示を移動指示部により受け付けている間、発光部を発光させる。これにより、載置されている患者に負荷がかからないようにテーブルを低速で移動させた場合でも、発光部の発光によりテーブルが移動していることを、執刀医、助手、看護師および医療技師などの医療従事者が容易に認識することができる。また、一方端がベースに支持され、他方端がテーブルを支持する多関節ロボットアームを設ける。これにより、多関節ロボットアームによりテーブルを移動させることができるので、テーブルを土台部により移動させる場合に比べて、テーブルの移動の範囲や自由度を大きくすることができる。これらにより、患者が載置されるテーブルの移動の範囲や自由度を大きくするとともに、テーブルが移動状態であることを医療従事者が容易に認識することができる。また、移動指示部を意図せずに操作した場合でも、発光部が発光するので、操作装置の誤操作を抑制することができる。
【0008】
上記第1の局面によるロボット手術台において、好ましくは、テーブルを移動させる移動指示を移動指示部により受け付けている間、報知音を発生するように構成された音発生部をさらに備える。このように構成すれば、発光部による発光に加えて、音発生部による報知音によりテーブルが移動状態であることが通知されるので、テーブルが移動状態であることを医療従事者がより確実に認識することができる。また、移動指示部を意図せずに操作した場合でも、発光部が発光するとともに、音発生部が報知音を発するので、操作装置の誤操作を効果的に抑制することができる。
【0009】
上記第1の局面によるロボット手術台において、好ましくは、発光部は、テーブルの短手方向における両側の側部に設けられている。このように構成すれば、テーブルの短手方向における一方側および他方側の両方から発光部を容易に視認することができるので、テーブルが移動状態であることをテーブルの短手方向における両側のどちらからでも容易に認識することができる。
【0010】
この場合、好ましくは、発光部は、テーブルの長手方向における一方端近傍に設けられている。このように構成すれば、発光部をテーブルの長手方向における一方端近傍に配置することによりテーブルに載置された患者を覆う手術用カバーに発光部が覆われにくいので、患者を載置して手術用カバーで覆った状態においても、テーブルが移動状態であることを医療従事者が容易に認識することができる。
【0011】
上記第1の局面によるロボット手術台において、好ましくは、発光部は、複数の光源を含み、水平面内でテーブルを所定の方向に回転移動させる移動指示を移動指示部により受け付けている間、テーブルが所定の方向に回転移動していることを示すように発光部は複数の光源を順次発光させるように構成されている。このように構成すれば、複数の光源の発光によりテーブルの回転方向を容易に認識することができる。
【0012】
上記第1の局面によるロボット手術台において、好ましくは、多関節ロボットアームは、テーブルが手術位置に位置している場合に、テーブルの下の空間である収容空間内に収容される姿勢をとるように構成されている。
【0013】
上記第1の局面によるロボット手術台において、好ましくは、多関節ロボットアームは、複数の関節を有しており、複数の関節の各々は、モータと電磁ブレーキとを含み、テーブルの移動が完了すると、電磁ブレーキを作動させるように構成されている。
【0014】
上記第1の局面によるロボット手術台において、好ましくは、移動指示部は、テーブルを移動させる方向毎に複数の方向指示部を有し、多関節ロボットアームは、複数の方向指示部のうちの少なくとも1つの方向指示部が操作されている間、テーブルを移動させるように構成されている。このように構成すれば、方向指示部に対して操作が行われている間だけテーブルが移動されるので、テーブルの移動を停止させたい場合に、方向指示部に対する操作を止めるだけでよい。これにより、確実かつ速やかにテーブルの移動を停止させることができる。
【0015】
上記第1の局面によるロボット手術台において、好ましくは、移動指示部は、ジョイスティックを含み、多関節ロボットアームは、ジョイスティックが操作されている間、テーブルを移動させるように構成されている。このように構成すれば、ジョイスティックに対して操作が行われている間だけテーブルが移動されるので、テーブルの移動を停止させたい場合に、ジョイスティックに対する操作を止めるだけでよい。これにより、確実かつ速やかにテーブルの移動を停止させることができる。
【0016】
上記多関節ロボットアームの複数の関節の各々がモータと電磁ブレーキを含む構成のロボット手術台において、好ましくは、操作装置は、移動指示部の操作を有効化するためのトリガー部を含み、多関節ロボットアームは、トリガー部と移動指示部とが同時に操作されている間、テーブルを移動させるように構成されており、テーブルが移動後の位置に配置され、トリガー部の操作がオフされることによりテーブルの移動が完了する。このように構成すれば、移動指示部を意図せずに操作した場合でも、トリガー部が操作されなければテーブルが移動されることがないので、意図せずにテーブルが移動するのを効果的に抑制することができる。
【0017】
上記第1の局面によるロボット手術台において、好ましくは、多関節ロボットアームは、一方端がベースに鉛直方向の軸線回りに回転可能に支持されており、6以上の自由度によりテーブルを移動させるように構成されている。このように構成すれば、6以上の自由度を有する多関節ロボットアームによりテーブルを所望の位置に容易に移動させることができる。また、6以上の自由度を有する多関節ロボットアームにより患者が載置されるテーブルの移動の範囲や自由度を効果的に大きくすることができる。
【0018】
この発明の第2の局面によるロボット手術台は、テーブル本体およびテーブル本体を支持する支持部を含む患者載置用のテーブルと、手術室の床に埋め込まれるか固定されるベースと、一方端がベースに支持され、他方端がテーブルを支持し、手術位置を含む複数の位置にテーブルを移動させるように構成された多関節ロボットアームと、テーブルを移動させるためのユーザの移動指示を受け付ける移動指示部を含む操作装置と、テーブルを移動させる移動指示を移動指示部により受け付けている間、テーブルの移動前の位置と移動後の位置とを識別可能に表示する表示部と、を備える。
【0019】
この発明の第2の局面によるロボット手術台では、上記のように、テーブルを移動させる移動指示を移動指示部により受け付けている間、表示部に、テーブルの移動前の位置と移動後の位置とを識別可能に表示する。これにより、表示部の表示により、テーブルが移動していることを医療従事者が容易に認識することができるとともに、移動前のテーブルの位置と移動後のテーブルの位置とを容易に認識することができる。また、一方端がベースに支持され、他方端がテーブルを支持する多関節ロボットアームを設ける。これにより、多関節ロボットアームによりテーブルを移動させることができるので、テーブルを土台部により移動させる場合に比べて、テーブルの移動の範囲や自由度を大きくすることができる。これらにより、患者が載置されるテーブルの移動の範囲や自由度を大きくするとともに、テーブルが移動状態であることを医療従事者が容易に認識することができる。
【0020】
上記第2の局面によるロボット手術台において、好ましくは、多関節ロボットアームは、テーブルが手術位置に位置している場合に、テーブルの下の空間である収容空間内に収容される姿勢をとるように構成されている。
【0021】
上記第2の局面によるロボット手術台において、好ましくは、多関節ロボットアームは、複数の関節を有しており、複数の関節の各々は、モータと電磁ブレーキとを含み、テーブルの移動が完了すると、電磁ブレーキを作動させるように構成されている。
【0022】
この発明の第3の局面によるハイブリッド手術室システムは、第1または第2の局面によるロボット手術台と、患者のX線投影画像を撮像するX線撮像装置、および、患者の磁気共鳴画像を撮像する磁気共鳴イメージング装置のうち少なくとも一方と、を備える。
【0023】
この発明の第3の局面によるハイブリッド手術室システムでは、上記のように、ロボット手術台の患者が載置されるテーブルの移動の範囲や自由度を大きくするとともに、テーブルが移動状態であることを医療従事者が容易に認識することができる。
【0024】
この発明の第4の局面によるロボット手術台用操作装置は、患者載置用のテーブルと、手術室の床に埋め込まれるか固定されるベースと、一方端がベースに支持され、他方端がテーブルを支持し、手術位置を含む複数の位置にテーブルを移動させるように構成された多関節ロボットアームと、を備えるロボット手術台をユーザが操作するためのロボット手術台用の操作装置であって、テーブルを移動させるためのユーザの移動指示を受け付ける移動指示部と、テーブルを移動させる移動指示を移動指示部により受け付けている間、テーブルの移動前の位置と移動後の位置とを識別可能に表示する表示部と、を備え、多関節ロボットアームは、テーブルが手術位置に位置している場合に、テーブルの下の空間である収容空間内に収容される姿勢をとるように構成されている。
【0025】
この発明の第4の局面によるロボット手術台用操作装置では、上記のように、テーブルを移動させる移動指示を移動指示部により受け付けている間、表示部に、テーブルの移動前の位置と移動後の位置とを識別可能に表示する。これにより、表示部の表示により、テーブルが移動していることを医療従事者が容易に認識することができるとともに、移動前のテーブルの位置と移動後のテーブルの位置とを容易に認識することができる。また、ロボット手術台用操作装置の操作に基づいて、多関節ロボットアームによりテーブルを移動させることができるので、テーブルを土台部により移動させる場合に比べて、テーブルの移動の範囲や自由度を大きくすることができる。これらにより、患者が載置されるテーブルの移動の範囲や自由度を大きくするとともに、テーブルが移動状態であることを医療従事者が容易に認識することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、患者が載置されるテーブルの移動の範囲や自由度を大きくするとともに、テーブルが移動状態であることを医療従事者が容易に認識することができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
【0029】
(ロボット手術台の構成)
図1〜
図8を参照して、本実施形態によるロボット手術台100の構成について説明する。
【0030】
図1に示すように、ロボット手術台100は、ハイブリッド手術室200に設けられている。ハイブリッド手術室200には、患者10のX線投影画像を撮像するX線撮像装置300が設けられている。また、ハイブリッド手術室200には、手術に関する情報を表示するための表示部400が設けられている。つまり、ハイブリッド手術室200には、ロボット手術台100と、X線撮像装置300とを備えるハイブリッド手術室システム201が設けられている。表示部400は、たとえばアーム(図示せず)により懸架されており、ハイブリッド手術室200内を移動可能に構成されている。ロボット手術台100は、たとえば、外科、内科などで行われる手術台として用いられる。ロボット手術台100は、テーブル1に患者10を載置する載置位置に移動するとともに、テーブル1に患者10を載置した状態で、患者受入位置、麻酔位置、手術位置、検査位置、処置位置、X線撮像位置、患者受渡位置などに患者10を移動させることが可能である。また、ロボット手術台100は、テーブル1に患者10を載置した状態で、患者10を傾けることが可能である。
【0031】
ロボット手術台100は、患者載置用のテーブル1と、多関節ロボットアーム2と、制御部3と、操作装置5と、操作装置6と、を備えている。テーブル1は、テーブル本体11と、テーブル本体11を支持する支持部12とを含んでいる。また、
図3に示すように、テーブル1には、発光部120と、音発生部122とが設けられている。
図1に示すように、多関節ロボットアーム2は、ベース21と、水平多関節アセンブリ22と、垂直多関節アセンブリ23と、ピッチ回動機構24とを備えている。水平多関節アセンブリ22は、水平関節221、222および223を含んでいる。垂直多関節アセンブリ23は、垂直関節231、232および233を含んでいる。X線撮像装置300は、X線照射部301と、X線検出部302と、Cアーム303とを含んでいる。なお、操作装置5および6は、それぞれ、特許請求の範囲の「ロボット手術台用操作装置」の一例である。また、水平関節221〜223および垂直関節231〜233は、それぞれ、特許請求の範囲の「関節」の一例である。
【0032】
テーブル1は、
図1および
図2に示すように、略矩形形状の平板状に形成されている。また、テーブル1の上面は、略平坦に形成されている。テーブル1は、X方向に長手方向を有し、Y方向に短手方向を有している。なお、テーブル1は、上下方向(Z方向)の軸線回りに回転可能であるが、ここでは、テーブル1の長手方向に沿った水平方向をX方向とし、テーブル1の短手方向に沿った水平方向をY方向とする。つまり、X方向およびY方向は、テーブル1を基準とした方向を示している。
【0033】
図1に示すように、テーブル1のテーブル本体11には、患者10が載置される。テーブル本体11は、X1方向に配置されている。テーブル本体11は、略矩形形状に形成されている。テーブル本体11は、X線を透過しやすい材料により形成されている。テーブル本体11は、たとえば、カーボン材料(グラファイト)により形成されている。テーブル本体11は、たとえば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)により形成されている。これにより、テーブル本体11に患者10を載置した状態で、患者10のX線画像を撮像することが可能である。
【0034】
テーブル1の支持部12は、多関節ロボットアーム2に接続されている。支持部12は、X2方向に配置されている。支持部12は、略矩形形状に形成されている。支持部12は、テーブル本体11を支持している。支持部12は、テーブル本体11よりもX線の透過率が小さい材料により形成されている。支持部12は、たとえば、金属により形成されている。支持部12は、たとえば、鉄材やアルミニウム材により形成されている。
【0035】
テーブル1は、多関節ロボットアーム2により、移動されるように構成されている。具体的には、テーブル1は、水平方向のX方向、X方向と直交する水平方向のY方向、および、X方向およびY方向に直交し、上下方向であるZ方向に移動可能に構成されている。また、テーブル1は、X方向の軸線回りに回動(ロール)可能に構成されている。また、テーブル1は、Y方向の軸線回りに回動(ピッチ)可能に構成されている。また、テーブル1は、Z方向の軸線回りに回転(ヨー)可能に構成されている。
【0036】
発光部120は、テーブル1の移動を報知するために発光するように構成されている。
図3に示すように、発光部120は、複数の光源121を含んでいる。光源121は、たとえば、発光ダイオードにより構成されている。また、発光部120は、テーブル1の支持部12に配置されている。具体的には、
図4に示すように、発光部120は、支持部12の側面部に設けられている。つまり、発光部120は、テーブル1の長手方向(X方向)における一方端近傍に設けられている。また、発光部120は、テーブル1の短手方向(Y方向)における両側(Y1方向側およびY2方向側)の側部に設けられている。また、発光部120は、テーブル1のX2方向側の側部に設けられている。言い換えると、発光部120は、平面視において、略C字形状に配置されている。発光部120は、Y2方向側の側部に設けられた発光部120aと、X2方向側の側部に設けられた発光部120bと、Y1方向側の側部に設けられた発光部120cとを含む。また、発光部120の複数の光源121は、テーブル1の移動方向に対応して順次発光するように構成されている。
【0037】
音発生部122は、テーブル1の移動を報知するために報知音を発生するように構成されている。具体的には、音発生部122は、報知のための電子音、報知のための音声を発生するように構成されている。音発生部122は、スピーカを有している。また、音発生部122は、制御部3の制御により報知音を発生させるように構成されている。
【0038】
多関節ロボットアーム2は、テーブル1を移動させるように構成されている。
図1に示すように、多関節ロボットアーム2は、一方端が床に固定されたベース21に支持され、他方端がテーブル1を移動可能に支持している。具体的には、多関節ロボットアーム2は、ベース21が設置される設置面に対して略垂直なベース回転軸(回動軸線A1)回りに回動可能にベース21に支持されている。また、多関節ロボットアーム2は、テーブル1の長手方向(X方向)のX2方向側の一端近傍を支持するように構成されている。言い換えると、多関節ロボットアーム2の他方端は、テーブル1の一端近傍の支持部12を支持している。
【0039】
多関節ロボットアーム2は、7の自由度によりテーブル1を移動させるように構成されている。具体的には、多関節ロボットアーム2は、水平多関節アセンブリ22により、鉛直方向の回動軸線A1回りの回動、鉛直方向の回動軸線A2回りの回動、および、鉛直方向の回動軸線A3回りの回動の3の自由度を有している。また、多関節ロボットアーム2は、垂直多関節アセンブリ23により、水平方向の回動軸線B1回りの回動、水平方向の回動軸線B2回りの回動、および、水平方向の回動軸線B3回りの回動の3の自由度を有している。また、多関節ロボットアーム2は、ピッチ回動機構24により、テーブル1を短手方向(Y方向)の回動軸線回りにピッチ回動させる1の自由度を有している。
【0040】
ベース21は、床に埋設されて固定されている。ベース21は、平面視(Z方向に見て)において、テーブル1の移動範囲の略中央近傍に設けられている。
【0041】
図3に示すように、水平関節221〜223および垂直関節231〜233は、それぞれ、関節駆動部4が設けられている。水平関節221〜223および垂直関節231〜233は、それぞれに設けられた関節駆動部4により駆動されるように構成されている。関節駆動部4は、モータ41と、エンコーダ42と、電磁ブレーキ43と、減速機(図示せず)とを含んでいる。水平関節221〜223および垂直関節231〜233は、各々のモータ41の駆動により、回動軸線回りに回動される。
【0042】
モータ41は、サーボモータを含んでいる。モータ41は、制御部3の制御により駆動されるように構成されている。電磁ブレーキ43は、関節(水平関節221〜223、垂直関節231〜233)を制動させるように構成されている。エンコーダ42は、モータ41の駆動量を検知して、検知結果を制御部3に送信するように構成されている。電磁ブレーキ43は、無励磁作動型電磁ブレーキであり、モータ41に通電されない場合にモータ41を制動するように構成されている。電磁ブレーキ43は、モータ41に内蔵された電磁ブレーキであってもよいし、モータ41に外付けされた電磁ブレーキであってもよい。
【0043】
図2に示すように、多関節ロボットアーム2は、平面視(Z方向に見て)において、テーブル1の下方に全て隠れるように配置されている。たとえば、多関節ロボットアーム2は、テーブル1が手術位置に位置している場合に、テーブル1の下の空間である収容空間内に収容されるように構成されている。つまり、多関節ロボットアーム2は、テーブル1に載置された患者10に対して手術や処置を行う位置にテーブル1を移動させた場合に、折り畳まれて、平面視において(Z方向に見て)、テーブル1の下方に完全に隠れるように構成されている。また、折り畳まれた姿勢の多関節ロボットアーム2は、テーブル1の長手方向と平行な方向における長さがテーブル1の長手方向の長さの1/2以下である。
【0044】
また、多関節ロボットアーム2は、少なくとも1つの水平関節(221、222および223のうち少なくとも1つ)により、テーブル1を鉛直方向(Z方向)の軸線回りにヨー回転させるように構成されている。また、多関節ロボットアーム2は、少なくとも1つの垂直関節(231、232および233のうち少なくとも1つ)により、テーブル1を長手方向(X方向)の軸線回りにロール回動させるように構成されている。また、多関節ロボットアーム2は、ピッチ回動機構24により、テーブル1を短手方向(Y方向)の軸線回りにピッチ回動させるように構成されている。
【0045】
制御部3は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)3aと、ハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶部3bと、を含む制御回路である。制御部3は、ベース21内に設置され、多関節ロボットアーム2によるテーブル1の移動を制御するように構成されている。具体的には、制御部3は、医療従事者(操作者)による操作に基づいて、多関節ロボットアーム2の駆動を制御して、テーブル1を移動させるように構成されている。また、制御部3は、各関節のモータ41のエンコーダ42の出力に基づいて、多関節ロボットアーム2の姿勢、テーブル1の位置および姿勢を取得するように構成されている。
【0046】
操作装置5および操作装置6は、テーブル1を移動させるための医療従事者(操作者)による操作を受け付けるように構成されている。操作装置5および操作装置6は、それぞれ、テーブル1に対する操作を行うことが可能である。操作装置5は、テーブル1に取り付けられて用いられるように構成されている。操作装置6は、テーブル1から離間した位置に配置することが可能に構成されている。操作装置5および6は、テーブル1の支持部12の側面に設けられた係合部に係合することにより、テーブル1に取り付けることが可能に構成されている。操作装置5および6は、それぞれ、有線通信により制御部3に接続されている。
【0047】
操作装置5は、
図3および
図6に示すように、操作用制御部51と、表示部52と、ジョイスティック53aを含む移動指示部53と、トリガー部54と、動作モード設定部55と、プリセットボタン56とを含んでいる。操作装置6は、
図3および
図7に示すように、操作用制御部61と、表示部62と、複数の方向指示部63aを含む移動指示部63と、トリガー部64と、動作モード設定部65と、プリセットボタン66と、移動速度切換ボタン67とを含んでいる。
【0048】
ここで、本実施形態では、制御部3は、テーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53または63により受け付けている間、発光部120を発光させる制御を行うように構成されている。また、制御部3は、テーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53または63により受け付けている間、音発生部122から報知音を発生させる制御を行うように構成されている。具体的には、制御部3は、テーブル1を移動させる場合、音発生部122から電子音を発生させるように構成されている。また、制御部3は、テーブル1を予め登録されたプリセット位置に移動させる場合に、プリセット位置に移動させることを音声により報知するように構成されている。なお、プリセット位置は、たとえば、患者受入位置、麻酔位置、手術位置、検査位置、処置位置、X線撮像位置、患者受渡位置などが登録される。また、プリセット位置は、手術の術式により位置がそれぞれ別個に登録されている。登録されたプリセット位置におけるテーブル1の位置情報およびその時の多関節ロボットアーム2の姿勢情報が制御部3の記憶部3bに記憶されている。
【0049】
また、本実施形態では、制御部3は、所定の方向にテーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53または63により受け付けている間、所定の方向にテーブル1が移動していることを示すように複数の光源121を発光させる制御を行うように構成されている。また、制御部3は、水平面内でテーブル1を所定の方向に回転移動させる移動指示を移動指示部53または63により受け付けている間、テーブル1が所定の方向に回転移動していることを示すように複数の光源121を順次発光させる制御を行うように構成されている。具体的には、
図5に示すように、制御部3は、移動方向に応じて発光部120の複数の光源121を発光させるように構成されている。
【0050】
たとえば、
図5(A)に示すように、テーブル1をX1方向に移動させる場合、制御部3は、発光部120aおよび120cの複数の光源121をそれぞれX1方向に向けて順に点灯させるように構成されている。この場合、発光部120bは点灯されない。また、
図5(B)に示すように、テーブル1をX2方向に移動させる場合、制御部3は、発光部120bの複数の光源121を一斉に点灯させるように構成されている。この場合、発光部120aおよび120cは点灯されない。
【0051】
また、
図5(C)に示すように、テーブル1をY1方向に移動させる場合、制御部3は、発光部120cの複数の光源121を一斉に点灯させるように構成されている。この場合、発光部120aおよび120bは点灯されない。また、
図5(D)に示すように、テーブル1をY2方向に移動させる場合、制御部3は、発光部120aの複数の光源121を一斉に点灯させるように構成されている。この場合、発光部120bおよび120cは点灯されない。また、
図5(E)に示すように、テーブル1を鉛直方向(Z方向)の軸線を中心にヨー回動させる場合、制御部3は、発光部120a〜120cの複数の光源121を回動方向に順に点灯させるように構成されている。
【0052】
また、制御部3は、複数の方向指示部63aのうちの少なくとも1つの方向指示部63aが操作されている間、テーブル1を移動させるように多関節ロボットアーム2の駆動を制御するように構成されている。つまり、操作装置6により医療従事者(操作者)による操作を受け付けている場合、方向指示部63aが操作されている間だけ、テーブル1が移動される。
【0053】
また、制御部3は、ジョイスティック53aが操作されている間、テーブル1を移動させるように多関節ロボットアーム2の駆動を制御するように構成されている。つまり、操作装置5により医療従事者(操作者)による操作を受け付けている場合、ジョイスティック53aが操作されている間だけ、テーブル1が移動される。
【0054】
また、制御部3は、トリガー部54(64)と移動指示部53(63)とが同時に操作されている間、テーブル1を移動させるように多関節ロボットアーム2の駆動を制御するように構成されている。つまり、操作装置5により医療従事者(操作者)による操作を受け付けている場合、トリガー部54が押下される操作とジョイスティック53aが倒される操作とが同時に行われている間だけ、テーブル1が移動される。また、操作装置6により医療従事者(操作者)による操作を受け付けている場合、トリガー部64が押下される操作と方向指示部63aが押下される操作とが同時に行われている間だけ、テーブル1が移動される。トリガー部54(64)が操作された状態で、操作者が移動指示部53(63)の操作を止めると、制御部3は、テーブル1の移動を止めるとともに。音発生部122の報知音を止め、発光部120を移動中とは異なる色で発光させる制御を行う。また、制御部3は、操作者がトリガー部54(64)の操作を止めると発光部120の発光を止めるように制御する。
【0055】
操作用制御部51(61)は、医療従事者(操作者)による操作に基づいて、操作装置5(6)の各部を制御するように構成されている。具体的には、操作用制御部51(61)は、医療従事者(操作者)による操作に基づいて、表示部52(62)に表示させる画像を制御するように構成されている。また、操作用制御部51(61)は、医療従事者(操作者)による操作に基づいて、操作情報を、制御部3に送信するように構成されている。
【0056】
表示部52(62)は、テーブル1の状態、操作装置5(6)に対する操作の状態、操作画面などを表示するように構成されている。表示部52(62)は、液晶ディスプレイや有機EL(electroluminescence)ディスプレイを含む。また、ハイブリッド手術室200では、ロボット手術台100の制御部3と操作装置5(6)の操作用制御部51(61)と表示部400(
図1参照)とは、互いに通信可能に接続されており、表示部400は、テーブル1の状態、操作装置5(6)に対する操作の状態、操作画面などを表示可能に構成されている。表示部400は、たとえば、操作装置5(6)の表示部52(62)に表示された画像を表示可能に構成されている。これにより、ハイブリッド手術室200において、複数の医療従事者がロボット手術台100の操作状態を一度に確認することが可能である。また、表示部400は、タッチパネル式の入力兼表示部とすることができ、画面を操作することにより、テーブル1を移動させるための医療従事者(ユーザ)による操作を受け付けるように構成されていてもよい。
【0057】
移動指示部53(63)は、テーブル1を移動させるためのユーザ(医療従事者)の移動指示を受け付けるように構成されている。操作装置5では、移動指示部53は、ジョイスティック53aを含む。ジョイスティック53aは、倒されることにより操作されるように構成されている。また、ジョイスティック53aは、倒す方向および倒す角度に応じて、テーブル1を移動させる操作を受け付けるように構成されている。操作装置6では、移動指示部63は、テーブル1を移動させる方向毎に複数の方向指示部63aを含む。方向指示部63aは、たとえば、8方向分設けられている。また、方向指示部63aは、押下されることによりテーブル1を移動させる操作を受け付けるように構成されている。
【0058】
トリガー部54(64)は、移動指示部53(63)の操作を有効化するために設けられている。具体的には、トリガー部54(64)が操作されることにより、モータ41の通電をオンにする機能を有している。これにより、トリガー部54(64)を操作すれば、電磁ブレーキ43によるモータ41の制動が解除される。この結果、トリガー部54(64)が操作されている間だけ、移動指示部53(63)の操作が有効化されて、テーブル1を移動させることが可能になる。また、ロボット手術台100では、トリガー部54(64)の操作が解除されると、モータ41の通電がオフになる。これにより、トリガー部54(64)の操作を解除すれば、電磁ブレーキ43によりモータ41が制動される。この結果、トリガー部54(64)が操作されていない場合には、移動指示部53(63)の操作が無効化されて、テーブル1を移動させることができなくなる。
【0059】
操作装置5では、トリガー部54は、ジョイスティック53aの先端に設けられている。操作装置5では、トリガー部54が押下されることにより、ジョイスティック53aの操作が有効化される。また、トリガー部54の押下が解除された状態では、ジョイスティック53aの操作が無効化される。操作装置6では、トリガー部64は、方向指示部63aが設けられた表面とは反対の表面側に設けられている。操作装置6では、トリガー部64が押下されることにより、方向指示部63aの操作が有効化される。また、トリガー部64の押下が解除された状態では、方向指示部63aの操作が無効化される。
【0060】
動作モード設定部55(65)は、複数の動作モードから1つの動作モードを設定するために設けられている。複数の動作モードは、テーブル1を水平面内で鉛直方向(Z方向)の回転軸線回りに回転させる平面回転モードと、テーブル1を水平面内で直線的に移動させる平面移動モードと、テーブル1を上下動させる昇降モードと、テーブル1の長手方向(X方向)に平行な軸線回りにテーブル1を回動させる横転モードと、テーブル1の短手方向(Y方向)に平行な軸線回りにテーブル1を回動させる縦転モードと、を含む。平面回動モードでは、操作に基づいてテーブル1がヨー回動される。平面移動モードでは、操作に基づいてテーブル1が水平方向に移動される。昇降モードでは、操作に基づいてテーブル1が鉛直方向(Z方向)に移動される。横転モードでは、操作に基づいてテーブル1がロール回動される。縦転モードでは、操作に基づいてテーブル1がピッチ回動される。動作モード設定部55(65)により動作モードが選択された状態で、トリガー部54(64)および移動指示部53(63)が操作されることにより、テーブル1が移動される。
【0061】
動作モード設定部55(65)は、
図6(
図7)に示すように、移動指示部53(63)とは互いに異なる背景色を有している。つまり、動作モード設定部55(65)と、移動指示部53(63)とは、色調により互いに識別可能に構成されている。
【0062】
プリセットボタン56(66)は、テーブル1の移動先をプリセット位置に設定するため、および、テーブル1の現在位置をプリセット位置として登録するために設けられている。プリセットボタン56(66)によりテーブル1の現在位置がプリセット位置として登録されると、テーブル1の位置情報とその時の多関節ロボットアーム2の姿勢情報が制御部3の記憶部3bに記憶される。プリセットボタン56(66)によりプリセット位置が選択された状態で、トリガー部54(64)および移動指示部53(63)が操作されることにより、テーブル1が選択されたプリセット位置に移動される。
【0063】
移動速度切換ボタン67は、テーブル1の移動速度を変更するために設けられている。移動速度切換ボタン67を押下する毎に、テーブル1の移動速度が段階的に切り換わるように構成されている。たとえば、テーブル1の移動速度は、3段階の移動速度に切り換え可能である。
【0064】
ここで、本実施形態では、操作用制御部51(61)は、
図8に示すように、テーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53(63)により受け付けている間、表示部52(62)に、テーブル1の移動前の位置と移動後の位置とを識別可能に表示する制御を行うように構成されている。具体的には、操作用制御部51(61)は、テーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53(63)により受け付けている間、テーブル1を示す図形表示(イラスト)を、移動前の位置と移動後の位置とを識別可能に表示部52(62)に表示する制御を行うように構成されている。なお、移動後の位置は、予め移動後の位置が確定しているプリセット位置である。
【0065】
なお、制御部3は、トリガー部54(64)と移動指示部53(63)とが同時に操作されている間、テーブル1を移動させるように多関節ロボットアーム2の駆動を制御するように構成されているが、テーブル1が移動後の位置であるプリセット位置に到着すると、モータ41への通電を遮断し、電磁ブレーキ43を作動させる制御を行うように構成されている。テーブル1がプリセット位置に到着すると、トリガー部54(64)と移動指示部53(63)とが同時に操作されていてもモータ41への通電が遮断されて電磁ブレーキ43が作動し、テーブル1および多関節ロボットアーム2がプリセット位置で速やかに固定される。
【0066】
また、本実施形態では、操作用制御部51(61)は、テーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53(63)により受け付けている間、表示部52(62)に、テーブル1の移動前の位置と移動後の位置とを異なる色により表示するとともに、移動後の位置を点滅表示させる制御を行うように構成されている。また、操作用制御部51(61)は、テーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53(63)により受け付けている間、表示部52(62)に、テーブル1の移動後の位置を異なる色により交互に点滅表示する制御を行うように構成されている。
【0067】
また、操作用制御部51(61)は、テーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53(63)により受け付けている間、表示部52(62)に、テーブル1の移動前の位置と移動後の位置とを交互に表示する制御を行うように構成されている。また、操作用制御部51(61)は、テーブル1の移動が完了すると、表示部52(62)に、移動前の位置を表示させないとともに、移動後の位置を表示する制御を行うように構成されている。具体的には、テーブル1が目標位置に移動し、多関節ロボットアーム2の関節駆動部4の電磁ブレーキ43がONにされると、表示部52(62)から移動前の位置が表示されなくなる。つまり、テーブル1の移動前は、表示部52(62)に、移動前の位置と移動後の位置との両方が互いに異なる色により表示される。そして、テーブル1の移動中は、表示部52(62)に、移動前の位置と移動後の位置とが交互に点滅表示される。テーブル1の移動が完了すると、表示部52(62)に、移動後の位置、つまり現在位置のみが表示される。この際、テーブル1の位置を示す表示は、移動後の位置としての色から、現在位置を表す色に変更されて表示される。
【0068】
また、操作用制御部51(61)は、動作モード毎に異なる表示を表示部52(62)に表示する制御を行うように構成されている。具体的には、操作用制御部51(61)は、動作モード設定部55(65)により設定された動作モードに応じた画像を表示部52(62)に表示するように構成されている。
【0069】
また、操作用制御部51は、ジョイスティック53aの操作される傾きに応じてテーブル1の移動速度を変更するように構成されている。具体的には、操作用制御部51は、ジョイスティック53aが倒される傾きが小さい場合、移動速度が小さくなるように設定し、ジョイスティック53aが倒される傾きが大きい場合、移動速度が大きくなるように設定するように構成されている。また、操作用制御部61は、移動速度切換ボタン67の操作に基づいてテーブル1の移動速度を変更するように構成されている。
【0070】
(X線撮像装置の構成)
図1を参照して、X線撮像装置300の構成について説明する。
【0071】
図1に示すように、X線撮像装置300は、テーブル1に載置された患者10のX線投影画像を撮像可能に構成されている。X線照射部301およびX線検出部302は、Cアーム303により支持されている。X線照射部301およびX線検出部302は、Cアーム303の移動に伴って移動され、X線撮像時に、患者10の撮像位置を挟み込むように対向して配置される。たとえば、X線照射部301およびX線検出部302のうち一方がテーブル1の上方の空間に配置され、他方がテーブル1の下方の空間に配置される。また、X線撮像時には、X線照射部301およびX線検出部302を支持するCアーム303もテーブル1の上方および下方の空間に配置される。
【0072】
X線照射部301は、X線検出部302と対向するように配置されている。また、X線照射部301は、X線検出部302に向けてX線を照射可能に構成されている。X線検出部302は、X線照射部301により照射されたX線を検出するように構成されている。X線検出部302は、フラットパネルディテクタ(FPD)を含んでいる。X線検出部302は、検出したX線に基づいてX線画像を撮像するように構成されている。具体的には、X線検出部302は、検出したX線を電気信号に変換し、画像処理部(図示せず)に送信する。
【0073】
Cアーム303は、一方端にX線照射部301が接続され、他方端にX線検出部302が接続されている。Cアーム303は、略C字形状を有している。これにより、X線撮像時に、テーブル1や患者10に干渉しないように回り込んで、X線照射部301およびX線検出部302を支持することが可能である。Cアーム303は、テーブル1に対して相対移動可能に構成されている。具体的には、Cアーム303は、X線照射部301およびX線検出部302を、テーブル1に載置された患者10に対して所望の位置に配置するように、水平方向、鉛直方向に移動可能であるとともに、水平方向の回動軸線および鉛直方向の回動軸線を中心に回動可能に構成されている。Cアーム303は、医療従事者(操作者)による操作に基づいて、駆動部(図示せず)により、移動される。また、Cアーム303は、医療従事者(操作者)の手動により移動可能に構成されている。表示部400は、X線撮像装置300により透視したX線透視画像、X線撮像装置300により撮像したX線画像を表示可能である。
【0074】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0075】
本実施形態では、上記のように、テーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53または63により受け付けている間、発光部120を発光させる制御を行う制御部3を設ける。これにより、載置されている患者10に負荷がかからないようにテーブル1を低速で移動させた場合でも、発光部120の発光によりテーブル1が移動していることを執刀医、助手、看護師および医療技師などの医療従事者が容易に認識することができる。また、一方端がベース21に支持され、他方端がテーブル1を支持する多関節ロボットアーム2を設ける。これにより、多関節ロボットアーム2によりテーブル1を移動させることができるので、テーブル1を床に固定された土台部により移動させる場合に比べて、テーブル1の移動の範囲や自由度を大きくすることができる。これらにより、患者10が載置されるテーブル1の移動の範囲や自由度を大きくするとともに、テーブル1が移動状態であることを医療従事者が容易に認識することができる。また、移動指示部53または63を意図せずに操作した場合でも、発光部120が発光するので、操作装置5または6の誤操作を抑制することができる。
【0076】
また、本実施形態では、上記のように、制御部3を、テーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53または63により受け付けている間、音発生部122から報知音を発生させる制御を行うように構成する。これにより、発光部120による発光に加えて、音発生部122による報知音によりテーブル1が移動状態であることが通知されるので、テーブル1が移動状態であることを医療従事者がより確実に認識することができる。また、移動指示部53または63を意図せずに操作した場合でも、発光部120が発光するとともに、音発生部122が報知音を発するので、操作装置5または6の誤操作を効果的に抑制することができる。
【0077】
また、本実施形態では、上記のように、発光部120を、テーブル1の短手方向(Y方向)における両側の側部に設ける。これにより、テーブル1の短手方向における一方側および他方側の両方から発光部120を容易に視認することができるので、テーブル1が移動状態であることをテーブル1の短手方向における両側のどちらからでも容易に認識することができる。
【0078】
また、本実施形態では、上記のように、発光部120を、テーブル1の長手方向(X方向)における一方端近傍に設ける。これにより、発光部120をテーブル1の長手方向における一方端近傍に配置することによりテーブル1に載置された患者10を覆う手術用カバーに発光部120が覆われにくいので、患者10を載置して手術用カバーで覆った状態においても、テーブル1が移動状態であることを医療従事者が容易に認識することができる。
【0079】
また、本実施形態では、上記のように、テーブル1に、X線透過材料により形成されたテーブル本体11と、テーブル本体11を支持する支持部12とを設け、多関節ロボットアーム2の他方端は、テーブル1の一端近傍の支持部12を支持し、発光部120を、支持部12に配置する。これにより、多関節ロボットアーム2を支持部12側に配置して、テーブル本体11の下方に十分な空間を確保することにより、テーブル本体11の下方にX線撮像装置300を入れることができるので、テーブル1に載置された状態の患者10に対してX線撮像を行うことができる。また、発光部120を支持部12に設けることにより、発光部120をテーブル本体11に設ける場合と異なり、テーブル本体11に載置された患者10を覆う手術用カバーに発光部120が覆われにくいので、患者10を載置して手術用カバーで覆った状態においても、テーブル1が移動状態であることを医療従事者が容易に認識することができる。
【0080】
また、本実施形態では、上記のように、発光部120に、複数の光源121を設け、制御部3を、所定の方向にテーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53または63により受け付けている間、所定の方向にテーブル1が移動していることを示すように複数の光源121を順次発光させる制御を行うように構成する。これにより、複数の光源121の発光により移動方向を容易に認識することができる。
【0081】
また、本実施形態では、上記のように、制御部3を、複数の方向指示部63aのうちの少なくとも1つの方向指示部63aが操作されている間、テーブル1を移動させるように多関節ロボットアーム2の駆動を制御するように構成する。これにより、方向指示部63aに対して操作が行われている間だけテーブル1が移動されるので、テーブル1の移動を停止させたい場合に、方向指示部63aに対する操作を止めるだけでよい。これにより、確実かつ速やかにテーブル1の移動を停止させることができる。
【0082】
また、本実施形態では、上記のように、制御部3を、ジョイスティック53aが操作されている間、テーブル1を移動させるように多関節ロボットアーム2の駆動を制御するように構成する。これにより、ジョイスティック53aに対して操作が行われている間だけテーブル1が移動されるので、テーブル1の移動を停止させたい場合に、ジョイスティック53aに対する操作を止めるだけでよい。これにより、確実かつ速やかにテーブル1の移動を停止させることができる。
【0083】
また、本実施形態では、上記のように、制御部3を、トリガー部54(64)と移動指示部53(63)とが同時に操作されている間、テーブル1を移動させるように多関節ロボットアーム2の駆動を制御するように構成する。具体的には、トリガー部54(64)が操作されることにより、モータ41への通電を行い、電磁ブレーキ43によるモータ41の制動が解除される。この結果、トリガー部54(64)が操作されている間だけ、移動指示部53(63)の操作が有効化されて、テーブル1を移動させることが可能になる。これにより、移動指示部53(63)を意図せずに操作した場合でも、トリガー部54(64)が操作されなければテーブル1が移動されることがないので、意図せずにテーブル1が移動するのを効果的に抑制することができる。
【0084】
また、本実施形態では、上記のように、多関節ロボットアーム2を、一方端がベース21に鉛直方向(Z方向)の軸線回りに回転可能に支持され、他方端がテーブル1の長手方向(X方向)の一端近傍を支持するように構成するとともに、6以上の自由度によりテーブル1を移動させるように構成する。これにより、6以上の自由度を有する多関節ロボットアーム2によりテーブル1を所望の位置に容易に移動させることができる。また、6以上の自由度を有する多関節ロボットアーム2により患者10が載置されるテーブル1の移動の範囲や自由度を効果的に大きくすることができる。
【0085】
また、本実施形態では、上記のように、テーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53または63により受け付けている間、表示部52および62に、テーブル1の移動前の位置と移動後の位置とを識別可能に表示する制御を行う操作用制御部51(61)を設ける。これにより、表示部52および62の表示により、テーブル1が移動していることを医療従事者が容易に認識することができるとともに、移動前のテーブル1の位置と移動後のテーブル1の位置とを容易に認識することができる。
【0086】
また、本実施形態では、上記のように、操作用制御部51(61)を、テーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53(63)により受け付けている間、テーブル1を示す図形表示(イラスト)を、移動前の位置と移動後の位置とを識別可能に表示部52および62に表示する制御を行うように構成する。これにより、テーブル1を示す図形表示が、移動前の位置と移動後の位置とを識別可能に表示部52および62に表示されるので、テーブル1の移動を図形表示により容易に確認することができる。
【0087】
また、本実施形態では、上記のように、操作用制御部51(61)を、テーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53(63)により受け付けている間、表示部52および62に、テーブル1の移動前の位置と移動後の位置とを異なる色により表示するとともに、移動後の位置を点滅表示させる制御を行うように構成する。これにより、テーブル1の移動前の位置と移動後の位置とが異なる色により表示されるとともに、移動後の位置が点滅表示されるので、移動前のテーブル1の位置と移動後の位置とを容易に識別することができる。
【0088】
また、本実施形態では、上記のように、操作用制御部51(61)を、テーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53(63)により受け付けている間、表示部52および62に、テーブル1の移動後の位置を異なる色により交互に点滅表示する制御を行うように構成する。これにより、テーブル1の移動後の位置が異なる色により点滅表示されるので、テーブル1の移動後の位置を容易に認識することができる。
【0089】
また、本実施形態では、上記のように、操作用制御部51(61)を、テーブル1を移動させる移動指示を移動指示部53(63)により受け付けている間、表示部52および62に、テーブル1の移動前の位置と移動後の位置とを交互に表示する制御を行うように構成する。これにより、テーブル1の移動前の位置と移動後の位置とが交互に表示されるので、移動前のテーブル1の位置と移動後の位置とを容易に識別することができる。
【0090】
また、本実施形態では、上記のように、操作用制御部51(61)を、テーブル1の移動が完了すると、表示部52および62に、移動前の位置を表示させないとともに、移動後の位置を表示する制御を行うように構成する。これにより、移動完了後には、移動後のテーブル1の位置のみが表示されるので、移動完了を容易に認識することができる。また、移動完了後の表示部52および62の表示を簡素化することができる。
【0091】
また、本実施形態では、上記のように、操作用制御部51(61)を、動作モード毎に異なる表示を表示部52および62に表示する制御を行うように構成する。これにより、動作モード設定部55(65)により動作モードを選択して、テーブル1を容易に移動させることができる。
【0092】
また、本実施形態では、上記のように、複数の動作モードは、テーブル1を水平面内で鉛直方向(Z方向)の回転軸線回りに回転させる平面回転モードと、テーブル1を水平面内で直線的に移動させる平面移動モードと、テーブル1を上下動させる昇降モードと、テーブル1の長手方向(X方向)に平行な軸線回りにテーブル1を回動させる横転モードと、テーブル1の短手方向(Y方向)に平行な軸線回りにテーブル1を回動させる縦転モードと、を含む。これにより、テーブル1の移動の自由度を効果的に大きくすることができる。
【0093】
また、本実施形態では、上記のように、動作モード設定部55(65)と移動指示部53(63)とを互いに異なる背景色を有するように構成する。これにより、動作モード設定部55(65)に対する操作と、移動指示部53(63)に対する操作とを取り違えることを抑制することができるので、誤操作を効果的に抑制することができる。
【0094】
また、本実施形態では、上記のように、テーブル1の移動速度を変更するための移動速度切換ボタン67を設ける。これにより、移動速度切換ボタン67によりテーブル1の移動速度を容易に変更することができる。また、テーブル1の移動速度を変更可能にすることにより、テーブル1に患者10が載置されている場合は移動速度を遅くして、患者10に対する負荷を軽減することができるとともに、テーブル1に患者10が載置されていない場合は速度を速くして、テーブル1を迅速に移動させることができる。
【0095】
また、本実施形態では、上記のように、操作用制御部51を、ジョイスティック53aの操作される傾きに応じてテーブル1の移動速度を変更するように構成する。これにより、ジョイスティック53aの傾きを変化させることによりテーブル1の移動速度を容易に変更することができる。
【0096】
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0097】
たとえば、上記実施形態では、ハイブリッドシステムが、X線撮像装置を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ハイブリッド手術室システムが、患者の磁気共鳴画像を撮像する磁気共鳴イメージング装置を備えていてもよい。なお、ハイブリッド手術室システムは、X線撮像装置および磁気共鳴イメージング装置の両方を備えていてもよい。
【0098】
また、上記実施形態では、ロボット手術台をハイブリッド手術室に設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ロボット手術台をハイブリッド手術室以外の手術室に設けてもよい。
【0099】
また、上記実施形態では、ロボット手術台に2つの操作装置を設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ロボット手術台に1つの操作装置を設けてもよいし、3つ以上の操作装置を設けてもよい。
【0100】
また、上記実施形態では、操作装置が制御部に有線通信により接続されている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、操作装置を制御部に無線通信により接続してもよい。
【0101】
また、上記実施形態では、音発生部をテーブルに設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、音発生部を操作装置に設けてもよいし、多関節ロボットアームに設けてもよい。また、音発生部を、テーブル、操作装置および多関節ロボットアームとは別個に設けてもよい。
【0102】
また、上記実施形態では、発光部が複数の光源を含む構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、発光部が単一の光源を含む構成であってもよい。
【0103】
また、上記実施形態では、表示部を操作装置に設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、テーブルの状態を示す表示部を操作装置とは別個に設けてもよい。たとえば、
図9に示す変形例のように、手術室外に設けられた表示部に、テーブルの状態、操作装置に対する操作の状態、操作画面などを表示してもよい。具体的には、
図9に示すように、ハイブリッド手術室200外に設けられ、ハイブリッド手術室200が設けられた病院内のLAN(ローカルエリアネットワーク)に接続された表示部500にテーブルの状態などを表示してもよい。表示部500は、たとえば、ナースステーションに設けられている。また、ハイブリッド手術室200外に、手術の進捗を管理するための手術進捗管理装置600が設けられている場合には、手術進捗管理装置600の表示部601にテーブルの状態などを表示してもよい。手術進捗管理装置600の表示部601は、たとえば、ハイブリッド手術室200に隣接するコントロールセンターに設けられている。また、病院内のLANには、ホストコンピュータ700や、病院関係者が所有する携帯端末などの外部装置800などが接続されていてもよい。
【0104】
また、上記実施形態では、動作モード設定部と移動指示部とを互いに異なる背景色を有する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、動作モード設定部と移動指示部とを異なる触感を有するように構成してもよい。たとえば、動作モード設定部と移動指示部との表面の凹凸形状を異なるように構成してもよい。
【0105】
また、上記実施形態では、水平多関節アセンブリが3つの水平関節を有する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、水平多関節アセンブリが2つの水平関節を有していてもよいし、4つ以上の水平関節を有していてもよい。
【0106】
また、上記実施形態では、垂直多関節アセンブリが3つの垂直関節を有する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、垂直多関節アセンブリが2つの垂直関節を有していてもよいし、4つ以上の垂直関節を有していてもよい。
【0107】
また、上記実施形態では、多関節ロボットアームに、3つ連続して水平関節を設けるとともに、3つ連続して垂直関節を設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、多関節ロボットアームとして、互いに隣接する関節の回動軸が直交する部分を複数有する垂直多関節ロボットを用いてもよい。
【0108】
また、上記実施形態では、多関節ロボットアームが7の自由度を有する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、多関節ロボットアームが6以下の自由度を有していてもよいし、8以上の自由度を有していてもよいが、6以上の自由度を有することが好ましい。
【0109】
また、上記実施形態では、ベースが床に埋設されて固定されている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ベースが床の上に固定されていてもよい。
【0110】
また、上記実施形態では、制御部3がベース21内に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部3がケーシング内に入れられた制御ボックスとし、例えば、制御ボックスをハイブリッド手術室200内の任意の位置に配置するようにしてもよく、また、制御ボックスをハイブリッド手術室200に隣接するコントロールセンターに配置するようにしてもよい。
【0111】
また、上記実施形態では、テーブル1がプリセット位置に到着すると、制御部3がモータ41への通電を遮断し、電磁ブレーキ43を作動させる制御を行う構成の例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、テーブル1がプリセット位置に到着すると、制御部3は、移動指示部53(63)の操作を無効化することで移動を停止し、ユーザがトリガー部54(64)の操作を止めると、モータ41への通電を遮断し、電磁ブレーキ43を作動させるようにしてもよい。このとき制御部3は、ユーザにプリセット位置への到着を通知するようにしてもよい。また、テーブル1がプリセット位置に到着すると、制御部3は、ユーザに到着を通知し、ユーザが移動指示部53(63)およびトリガー部54(64)の操作を止めることにより、モータ41への通電を遮断し、電磁ブレーキ43を作動させるようにしてもよい。