(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-194962(P2019-194962A)
(43)【公開日】2019年11月7日
(54)【発明の名称】放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置
(51)【国際特許分類】
H05B 37/02 20060101AFI20191011BHJP
【FI】
H05B37/02 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-88905(P2018-88905)
(22)【出願日】2018年5月2日
(71)【出願人】
【識別番号】515135446
【氏名又は名称】エコデバイス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】安 浚石
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273AA09
3K273BA29
3K273BA34
3K273BA35
3K273CA02
3K273CA12
3K273CA13
3K273EA17
3K273EA25
3K273EA40
3K273FA09
3K273FA27
3K273FA28
3K273GA22
(57)【要約】
【課題】LED照明灯に安定した電力を供給する放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置を提供する。
【解決手段】安定器に接続される多数の接続端子と、接続端子の出力端にそれぞれ備えられるヒューズと、接続端子を介して入力されるAC電源の負荷を感知する負荷安定化部と、負荷安定化部を介して印加されるAC電力をDC電力に変換して出力する変換部と、変換部を介して出力されるDC電力が印加されて駆動するLED部とを含み、負荷安定化部は、ヒューズの出力端に第1インダクタと第1セラミックキャパシターが直列で連結され、第1セラミックキャパシターの入力端と出力端の間に第2セラミックキャパシターと温度スイッチが並列で連結された第1フィラメントと、多数の接続端子のうち一つの出力端と変換部の間に第2インダクタと第3セラミックキャパシターが直列で連結される第2フィラメントとを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
安定器に接続される多数の接続端子と、
前記接続端子の出力端にそれぞれ備えられるヒューズと、
前記接続端子を介して入力されるAC電源の負荷を感知する負荷安定化部と、
前記負荷安定化部を介して印加されるAC電力をDC電力に変換して出力する変換部と、
前記変換部を介して出力されるDC電力が印加されて駆動するLED部とを含んでなり、
前記負荷安定化部は、
前記ヒューズの出力端に第1インダクタと第1セラミックキャパシターが直列で連結され、前記第1セラミックキャパシターの入力端と出力端の間に第2セラミックキャパシターと温度スイッチが並列で連結された第1フィラメントと、
前記多数の接続端子のうち一つの出力端と前記変換部の間に第2インダクタと第3セラミックキャパシターが直列で連結されてなる第2フィラメントとを含んでなることを特徴とする、放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置。
【請求項2】
前記第2セラミックキャパシターの一端は前記第1インダクタの出力端に連結され、他端は前記温度スイッチに連結され、前記温度スイッチの他端は前記第1セラミックキャパシターの出力端に連結されることを特徴とする、請求項1に記載の放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置。
【請求項3】
前記第2セラミックキャパシターと前記温度スイッチは直列で連結されることを特徴とする、請求項1に記載の放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置。
【請求項4】
安定器に接続される多数の接続端子と、
前記接続端子の出力端にそれぞれ備えられるヒューズと、
前記接続端子を介して入力されるAC電源の負荷を感知する負荷安定化部と、
前記負荷安定化部を介して印加されるAC電力をDC電力に変換して出力する変換部と、
前記変換部を介して出力されるDC電力が印加されて駆動するLED部とを含んでなり、
前記負荷安定化部は、
前記ヒューズの出力端に第1セラミックキャパシターと第1インダクタが直列で連結され、前記ヒューズの出力端と第1セラミックキャパシターの出力端の間に第2セラミックキャパシターと温度スイッチが直列で連結された第1フィラメントと、
前記多数の接続端子のうち一つの出力端と前記変換部の間に第3セラミックキャパシター及び第2インダクタが直列で連結されてなる第2フィラメントとを含んでなることを特徴とする、放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置。
【請求項5】
安定器に接続される第1接続端子、第2接続端子、第3接続端子、及び第4接続端子と、
前記第1接続端子と前記第2接続端子の間に連結され、特定温度によってON又はOFFされる温度スイッチと、
前記温度スイッチを含み、前記第1接続端子と前記第2接続端子の間に直列で連結される第1インダクタ及び第1セラミックキャパシターからなる第1フィラメントと、前記第4接続端子の出力端に直列で連結される第2インダクタ及び第2セラミックキャパシターからなる第2フィラメントとからなり、前記第1接続端子及び前記第2接続端子を介して入力されるAC電源の負荷を感知する負荷安定化部と、
前記第1フィラメントの前記第1インダクタの出力端と前記温度スイッチの入力端の間に並列で連結される第3セラミックキャパシターと、
前記負荷安定化部を介して印加されるAC電力をDC電力に変換して出力する変換部と、
前記変換部を介して変換された前記DC電力を所要電圧に強化させて出力する制御部と、
前記制御部の出力端に連結され、前記制御部を介して出力される前記DC電力が印加されて駆動するLED部とを含んでなることを特徴とする、放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置。
【請求項6】
前記温度スイッチは前記第3セラミックキャパシターと直列で連結されることを特徴とする、請求項5に記載の放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置。
【請求項7】
前記変換部と前記制御部の間に連結され、前記DC電力に含まれたノイズを除去するスイッチングノイズ除去部をさらに含んでなることを特徴とする、請求項5に記載の放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置。
【請求項8】
前記変換部と前記制御部の間に備えられる平滑部をさらに含んでなることを特徴とする、請求項7に記載の放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はLED照明灯の電力供給装置に関するもので、特にグロースターター(glow starter)、ラピッドスターター(rapid starter)、電子式(インバーター)、磁気式安定器に互換可能であり、安定した電源信号を得るようにした放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、蛍光灯は白熱灯に比べて寿命が長くて電力消耗量が少ない利点などのために広く使われている。しかし、蛍光灯は使用後に廃棄するときに蛍光灯管から流出する水銀又は鉛などによる環境汚染問題を引き起こす深刻な問題点がある。
【0003】
このような蛍光灯は負性抵抗特性を有する水銀放電管の一種であり、電力のみ供給する場合に点灯ができなく、点灯を誘導するとともに点灯後に安定的に電力を供給するための手段として安定器が備えられている。
【0004】
安定器は蛍光灯の駆動初期に蛍光灯の点灯に必要な放電開始高電圧を印加し、点灯後には安定的な電圧及び電流を供給する。
【0005】
このような蛍光灯は真空ガラス管を用いて構成されるが、製造時に真空ガラス管が充分に密閉しなければならないので製作に多くの難しさがあるだけではなく、突発的に点灯できない場合があり、寿命が尽きる場合にちらつく問題があった。
【0006】
その他にも、蛍光灯は使用後に廃棄するときに蛍光灯管から流出する水銀などの環境汚染物質による環境汚染問題を引き起こす深刻な問題点がある。
【0007】
前記のような問題点を解決するために、近年には蛍光灯をLED照明灯に取り替えようとする技術が提示されているが、LED照明灯は環境汚染問題を解決するのみならず、蛍光灯に比べて約30%のエネルギー節減効果を得ることができるので、これに対する必要性が高くなっている。
【0008】
このようなLED照明灯は直流電源によって動作し、蛍光灯の点灯とは違う方式で発光するから、通常の電子式安定器にそのまま使うことができない。これは、安定器が基本的に商用60Hz交流電力を数十kHzの交流電力に変換してランプに提供するからである。その上、多く使われる磁力式安定器は出力を制御する別個の回路を備えていないから、2次側にかかった負荷によって出力電圧が100Vから1000Vまで可変するので、LED照明灯を直接適用することができない。したがって、LED照明灯が電子式FL灯用安定器と互換可能になるためには、LEDなど内側に付加の変換回路を備えなければならない。
【0009】
一方、磁気式安定器はコイルが直列で連結されて電流源の特徴を有するため、FL灯内の蛍光のためのプラズマ形成を維持する方式であり、これも交流を発生し、正常状態では電子式より高い電圧が出力される。
【0010】
電子式安定器と磁気式安定器の特徴的な相違点は、蛍光のためのプラズマ放電状態を提供するために、前者が高周波低電圧であるに対し、後者は低周波高電圧であることにある。
仮に、既存の磁気式又は電子式安定器にLED照明灯を適用すれば、ランプが動作しないとか過電流によってLEDが焼損される問題が発生する。このような問題を解決するために、LED照明灯内に整流回路を備えて、磁気式又は電子式安定器から出力される交流を直流に変えてLED照明灯に印加することができるが、この場合、磁気式と電子式安定器の回路特性が互いに違うため、LED照明灯に十分な電力を印加することができなくて必要な照度を得ることができないとかあるいは過負荷がかかってLED照明灯の寿命を大きく減少させる問題が発生し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は前記のような問題を解決するために案出されたもので、負荷安定化部に温度スイッチを備えることで、一定温度以上に熱が発生したときに温度スイッチを動作させて負荷安定化部のインピーダンス値を下げて軽負荷と認知するようにして、劣化による火事の危険を減らすようにした放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置を提供することにその目的がある。
【0012】
また、本発明は安定器から出力される電力信号を安定に得るために、負荷安定化部によって、無負荷、断線によって変換部に異常電圧が印加されないようにすることによってLED照明灯に安定した電力を供給するようにした放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記のような目的を達成するための本発明による放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置は、安定器に接続される多数の接続端子と、前記接続端子の出力端にそれぞれ備えられるヒューズと、前記接続端子を介して入力されるAC電源の負荷を感知する負荷安定化部と、前記負荷安定化部を介して印加されるAC電力をDC電力に変換して出力する変換部と、前記変換部を介して出力されるDC電力が印加されて駆動するLED部とを含んでなり、前記負荷安定化部は、前記ヒューズの出力端に第1インダクタと第1セラミックキャパシターが直列で連結され、前記第1セラミックキャパシターの入力端と出力端の間に第2セラミックキャパシターと温度スイッチが並列で連結された第1フィラメントと、前記多数の接続端子のうち一つの出力端と前記変換部の間に第2インダクタと第3セラミックキャパシターが直列で連結されてなる第2フィラメントとを含んでなる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の実施例による放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置は次のような効果がある。
【0015】
第一に、負荷安定化部にインダクタを付け加えることによって負荷をより正確に感知することができる。
【0016】
第二に、負荷安定化部に温度スイッチを備えることで、一定温度以上に熱が発生したときに温度スイッチを動作させて負荷安定化部のインピーダンス値を下げて軽負荷と認知するようにして劣化による火事の危険を減らすことができる。
【0017】
第三に、安定器から出力される電力信号を安定に得るために、負荷安定化部によって、無負荷、断線によって変換部に異常電圧が印加されないようにすることによってLED照明灯を駆動するための安定した電力を得ることができる。
【0018】
第四に、商用電源100VAC、220VACが正常に駆動して、安定器を使わなくてもLED照明灯を駆動することができる。
【0019】
第五に、グロースターター(glow starter)、ラピッドスターター(rapid starter)、電子式(インバーター)、磁気式安定器などの多様な方式の安定器に互換することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施例による放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置を概略的に示した構成図である。
【
図2】本発明の実施例による放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置を概略的に示した回路図である。
【
図3】本発明の他の実施例による放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置を概略的に示した回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。ただ、下記の説明及び添付図面において、本発明の要旨をあいまいにすることができる公知の機能又は構成についての詳細な説明は省略する。また、図面全般にかけて同じ構成要素はできるだけ同じ図面符号を付けて示していることに留意しなければならない。
【0022】
図1は本発明の実施例による放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置を概略的に示した構成図、
図2は本発明の実施例による放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置を概略的に示した回路図である。
【0023】
本発明の実施例による放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置は、
図1及び
図2に示したように、接続端子110、ヒューズ120、温度スイッチ130を含む第1フィラメント130a及び第2フィラメント130bからなる負荷安定化部140、変換部150、制御部160及びLED部170を含んでなる。
【0024】
ここで、前記互換型LED照明灯とは既存の蛍光灯を取り替えるためのLED照明灯であって、外観は既存の蛍光灯と類似しており、接続端子110は第1接続端子111、第2接続端子112、第3接続端子113、及び第4接続端子114を持っており、既存の蛍光灯を駆動させるために灯器具内に装着された安定器と連結されても動作可能なLED照明灯を言う。
【0025】
前記第1接続端子111、第2接続端子112、第3接続端子113、及び第4接続端子114は蛍光灯のソケット端子に差し込まれて電力が印加される電極端子であり、前記第1接続端子111、第2接続端子112、第3接続端子113、及び第4接続端子114のうちいずれか二つの接続端子の組合せによって安定器と連結して使うことができる。
【0026】
前記ヒューズ120はそれぞれ前記第1接続端子111と第2接続端子112の出力端に連結される第1ヒューズ121及び第2ヒューズ122からなる。前記第1ヒューズ121及び第2ヒューズ122は前記第3接続端子113と第4接続端子114の出力端に連結されることで、外部から印加される電源から交流電流の瞬間過電圧又はサージ電流から回路を保護する。すなわち、前記ヒューズ120は許容電圧又は許容電流のいずれか一つが許容値以上となれば短絡して回路を保護するように構成される。
【0027】
前記負荷安定化部140は安定器から出力される電力信号を安定に得るために、無負荷、断線によって前記変換部150に異常電圧が印加されないようにして、前記LED部170を駆動するための安定した電力を得ることができる。
【0028】
前記負荷安定化部140は第1フィラメント130aと第2フィラメント130bからなる。前記第1フィラメント130aは前記第1ヒューズ121及び第2ヒューズ122の出力端の間に第1インダクタ141と第1セラミックキャパシター142が直列で連結されて構成され、前記第1セラミックキャパシター142の入力端と出力端の間に第2セラミックキャパシター143と温度スイッチ130が並列で連結されている。
【0029】
前記第2セラミックキャパシター143の一端は前記第1インダクタ141の出力端に連結され、他端は前記温度スイッチ130に連結され、前記温度スイッチ130の他端は前記第1セラミックキャパシター142の出力端に連結される。ここで、前記第2セラミックキャパシター143と前記温度スイッチ130は直列で連結されている。
【0030】
前記第2フィラメント130bは前記第4接続端子114の出力端と前記変換部150の間に第2インダクタ144と第3セラミックキャパシター145が直列で連結されている。ここで、前記第3セラミックキャパシター145の入力端と出力端の間にセラミックキャパシターと温度スイッチをさらに備えることもできる。
【0031】
ここで、前記第2セラミックキャパシター143は前記第1セラミックキャパシター142及び第3セラミックキャパシター145より大きな容量を有するセラミックキャパシターからなって負荷をより円滑に感知することができるようにする。
【0032】
一般に、放電ランプはLED照明灯を安定器に直接連結して点灯することができない。その理由は、既存のランプ類を点灯するためには60VAC〜100VAC、47Hz〜数十KHzの交流に変換してLED照明灯を点灯させるからである。
【0033】
前記負荷安定化部140なしにLED照明灯を点灯させるとき、前記LED部170の点灯失敗、過電圧供給によるLEDの焼損、過電流供給によるLED照明灯の焼損、又は火事の危険が発生する。
【0034】
したがって、前記LED部170が各種の安定器に互換できるようにするためには別個の変換回路、つまり負荷安定化部140がなければならない。ただ、放電ランプに適用される消費電力、ランプ種類に合うように回路のセット値が変更されるときにのみ正常駆動が可能である。
【0035】
前記安定器を介して供給される負荷は、前記負荷安定化部140のインピーダンスによって無負荷(0W)、軽負荷(0〜2W)、重負荷(2〜5W)、高負荷(5W以上消耗)と認知することができる。よって、前記LED部170の駆動中に前記負荷安定化部140が重負荷以上と認知すれば、前記負荷安定化部140が劣化によって破損されて火事の危険が発生する。
【0036】
また、LED照明灯の断線、制御部160の焼損によって全ての負荷が負荷安定化部140によって重負荷以上と認知されれば、前記変換部150が劣化によって破損されて火事の危険性が発生する。
【0037】
このような劣化によって破損されることによる火事の危険性を減らすために、本発明は前記負荷安定化部140内に別個の温度スイッチ130を装着する。前記負荷安定化部140が重負荷以上と認知するとともに多くの熱が発生したとき、この熱を感知して前記温度スイッチ130が動作し、前記負荷安定化部140のインピーダンス値を下げて軽負荷と認知するようにして、劣化による火事の危険性を前もって除去する。
【0038】
前記温度スイッチ130は復帰式温度ヒューズであり、異常状態の発生時にオフ(off)動作を行うが、外部又は内部の異常状態が解消されれば再び復帰して正常動作(on)を行うことになる。したがって、前記負荷安定化部140に過多な電流がずっと流れて過熱することを防止することができる。
【0039】
前記温度スイッチ130は復帰型として説明しているが、これに限定せず、非復帰型に構成することもできる。
【0040】
前記変換部150は蛍光灯用安定器から出力される電源電圧を整流する。前記変換部150は通常のダイオード又はその応用素子(例えば、ブリッジ整流回路など)から具現されることができるが、その外にも交流電力(AC)を整流することができればどの素子であっても本発明の変換部150に含まれることができる。
【0041】
前記変換部150は前記第1接続端子111、第2接続端子112、第3接続端子113、及び第4接続端子114に連結されることができる。前記変換部150は前記第1接続端子111、第2接続端子112、第3接続端子113、及び第4接続端子114のいずれか二つの接続端子を介して入力される交流電力を全波整流して前記制御部160に出力する。
【0042】
交流電力が第1接続端子111と第2接続端子112を介して入力されるとかあるいは第3接続端子113と第4接続端子114を介して入力されれば、前記変換部150が全波整流された電圧を出力することになる。ブリッジダイオード組合せは放電ランプ用安定器から出力される商用電源の数百倍に達する周波数の交流電力を処理するための高周波用ダイオードを使うことが好ましい。
【0043】
一方、安定器の回路方式によって定電圧(CV)タイプ、定電流(CC)タイプ及び定電圧(CV/CC)タイプに区分することができる。
【0044】
前記変換部150は、前記第1接続端子111、第2接続端子112、第3接続端子113、及び第4接続端子114を介して入力される交流電力を直流電力に変換することができる。前記変換部150はダイオードから具現されることができ、前記変換部150によって交流電力は全波整流されて脈流に変換されることができる。前記変換部150はダイオードの組合せ配列によって多様な形態に具現することができる。
【0045】
前記変換部150は、前記LED部170が直流で動作するのに対し、安定器から第1接続端子111、第2接続端子112、第3接続端子113、及び第4接続端子114からは交流電力が入力されるので、交流を直流に変換する要素であり、どの端子が主電源であるかを区分することができないので、第1接続端子111、第2接続端子112、第3接続端子113、及び第4接続端子114に対して全波整流するように構成される。
【0046】
前記制御部160は前記変換部150によって変換されたDC電力を所要電圧に強化させて出力する。
【0047】
一方、前記変換部150から制御部160に電力が供給されるとき、DC/DCスイッチングノイズによる制御部160でのスイッチング失敗又は異常動作を防止するために、スイッチングノイズ除去部(図示せず)が前記制御部160の入力側に備えられている。
【0048】
前記LED部170は前記制御部160の出力端に連結され、前記制御部160を介して出力されるDC電力を受けて駆動される。
【0049】
前記LED部170は複数のLED素子が直列及び/又は並列で連結されたアレイ状になり、前記LED部170に含まれたLEDの個数及び配列によってLED照明灯の印加電流、印加及び消費電力が決定される。
【0050】
一方、前記変換部150と制御部160の間にさらに平滑部(図示せず)が備えられる。すなわち、前記平滑部はコンデンサーからなって前記変換部150と制御部160の間に備えられ、前記変換部150を介して出力される商用電力及び安定器の出力を安定化させて前記制御部160に出力する。
【0051】
前記平滑部は前記変換部150の出力端に連結され、前記変換部150によって整流された電圧から脈動成分を除去して平滑させることができる。一方、図面には示されていないが、前記変換部150の両端又は前記平滑部の両端の間にバリスタを並列で連結することで、整流された電流に含まれるサージなどが異常電圧の発生時に生じたときにこれを吸収し、あるいは保護回路を動作させることもできる。
【0052】
本発明による放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置はグロースタータータイプ、ラピッドスタータータイプ、電子式、磁気式安定器などの多様な安定器に互換可能である。安定器から出力される電力信号を安定して得るために、負荷安定化部140によって、無負荷、断線によって変換部150に異常電圧が印加されないようにして、LED照明灯を駆動するための安定した電力を供給することができる。
【0053】
前記制御部160はスイッチング制御部で構成される。前記スイッチング制御部は前記変換部150と接地端の間に備えられている。
【0054】
図3は本発明の他の実施例による放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置を概略的に示した回路図である。
【0055】
本発明の他の実施例による放電ランプ安定器互換型LED照明灯の電力供給装置は、
図3に示したように、第1実施例に比べ、負荷安定化部140を構成する前記第1フィラメント130a及び第2フィラメント130b、第1セラミックキャパシター142、第2セラミックキャパシター143、及び第3セラミックキャパシター145、第1インダクタ141及び第2インダクタ144の位置を除けば同一の構成を有する。
【0056】
すなわち、前記第1フィラメント130aは前記第1ヒューズ121の出力端に第1セラミックキャパシター142と第1インダクタ141が直列で連結されて構成され、前記第1ヒューズ121の出力端と前記第1セラミックキャパシター142の出力端の間に第2セラミックキャパシター143と温度スイッチ130が直列で連結されて構成されている。
【0057】
前記第2セラミックキャパシター143の一端は前記第1ヒューズ121の出力端に連結され、他端は前記温度スイッチ130に連結され、前記温度スイッチ130の他端は前記第1セラミックキャパシター142の出力端に連結される。ここで、前記第2セラミックキャパシター143と前記温度スイッチ130は直列で連結されている。
【0058】
前記第2フィラメント130bは前記第4接続端子114の出力端と前記変換部150の間に第3セラミックキャパシター145と第2インダクタ144が直列で連結されている。ここで、前記第3セラミックキャパシター145の入力端と出力端の間にセラミックキャパシターと温度スイッチがさらに備えられることもできる。
【0059】
以上で説明した内容から当業者であれば本発明の技術思想を逸脱しない範疇内で多様な変更及び修正が可能であることが分かるであろう。したがって、本発明の技術的範囲は明細書の詳細な説明に記載された内容に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって決定されなければならないであろう。
【符号の説明】
【0060】
110 接続端子
120 ヒューズ
130 温度スイッチ
140 負荷安定化部
150 変換部
160 制御部
170 LED部