【解決手段】本発明に係る情報処理装置は、複数のポジションのそれぞれに対応付けて各ポジションに配置されるキャラクターが設定された配置情報を記憶する記憶部と、複数のポジションのうちの一部のポジションが属するグループ毎にキャラクターの配置換えを行なう配置処理部であって、グループ内でのキャラクターの配置換えを行なうためのゲーム操作をプレイヤーが行なう度に、グループ内で予め決定された順番に従って各キャラクターを巡回的に異なるポジションに対応付けることによってキャラクターの配置換えを行なう配置処理部と、各キャラクターが各自のポジションに応じた役割に従ってそれぞれ行動するように制御してゲームを進行させるゲーム進行処理部を備える。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、複数のポジションのそれぞれに対応付けて各ポジションに配置されるキャラクターが設定された配置情報を記憶する記憶部と、
複数のポジションのうちの一部のポジションが属するグループ毎にキャラクターの配置換えを行なう配置処理部であって、グループ内でのキャラクターの配置換えを行なうためのゲーム操作をプレイヤーが行なう度に、そのグループ内で予め決定された順番に従って各キャラクターを巡回的に異なるポジションに対応付けることによってキャラクターの配置換えを行なう配置処理部と、
各キャラクターが各自のポジションに応じた役割に従ってそれぞれ行動するように制御してゲームを進行させるゲーム進行処理部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、プレイヤーが複数のポジションのうちの或るグループに属するポジションに配置されたキャラクターの配置換えを行なう際に、前記或るグループに属さないポジションに配置されたキャラクターをその位置にキープしたままで、前記或るグループに属するポジションに配置されたキャラクターを巡回的に異なるポジションに配置させることができる。そのため、プレイヤーがキャラクターの配置換えを行なうときの操作性を向上させることが可能となる。
【0008】
また、かかる情報処理装置であって、
前記配置情報では、一のグループに属するポジションの一部と他のグループに属するポジションの一部が重複して設定されており、
前記配置処理部は、
プレイヤーの操作に従って前記一のグループ内でキャラクターの配置換えを行なったことにより、前記一のグループに属するポジションのうちの前記他のグループと重複するポジションに新たに配置されたキャラクターを、前記他のグループに属するポジションのうちの前記一のグループと重複するポジションにも配置させ、かつ、
プレイヤーの操作に従って前記他のグループ内でキャラクターの配置換えを行なったことにより、前記他のグループに属するポジションのうちの前記一のグループと重複するポジションに新たに配置されたキャラクターを、前記一のグループに属するポジションのうちの前記他のグループと重複するポジションにも配置させることとしてもよい。
このような情報処理装置によれば、グループ間において一部のポジションを共有させることで、一のグループに属するポジションに配置されたキャラクターを、他のグループに属するポジションに配置させたり、他のグループに属するポジションに配置されたキャラクターを、一のグループに属するポジションに配置させたりすることが可能となる。そのため、グループ間でキャラクターの配置換えを行なうときの操作性を向上させることが可能となる。
【0009】
また、かかる情報処理装置であって、
前記ゲーム進行処理部は、各自のポジションに応じた役割に従って各キャラクターに設定されたパラメーターを変動させる、こととしてもよい。
このような情報処理装置によれば、ポジションに応じた役割とキャラクターに設定されたパラメーターを考慮しつつキャラクターの配置換えを行なう必要があっても、操作性を向上させることが可能となる。
【0010】
また、かかる情報処理装置であって、
前記配置処理部は、キャラクター間の優劣関係を示す属性を有するキャラクターを、複数のポジションの中から予め決定された1つのメインポジションと、前記メインポジションを除いた残りのサブポジションに配置させることができ、
前記ゲーム進行処理部は、
各ポジションに配置されたキャラクターを対戦相手となるキャラクターと対戦させるゲームを進行させ、かつ、
メインポジションに配置されたキャラクターが有する属性と前記対戦相手となるキャラクターが有する属性を比較して、前記対戦における優劣を決定することとしてもよい。
このような情報処理装置によれば、ポジションに応じた役割、キャラクターが有する属性、及び、対戦相手となるキャラクターが有する属性を考慮しつつ、メインポジションに適切なキャラクターを配置する必要があるため、キャラクター対戦における戦略性を向上させることができる。
【0011】
また、かかる情報処理装置であって、
前記配置処理部は、相手エリアにおいてそれぞれ属性を有する対戦相手となるキャラクターをメインポジションとサブポジションに配置させ、
前記ゲーム進行処理部は、メインポジションに配置されたキャラクターが有する属性と、相手エリアのメインポジションに配置された対戦相手となるキャラクターが有する属性を比較して、前記対戦における優劣を決定することとしてもよい。
このような情報処理装置によれば、相手エリアのメインポジションに配置される対戦相手となるキャラクターと、その対戦相手となるキャラクターが有する属性を更に考慮しつつ、自分のメインポジションに適切なキャラクターを配置する必要があるため、キャラクター対戦における戦略性をより一層向上させることができる。
【0012】
次に、コンピューターに、
複数のポジションのそれぞれに対応付けて各ポジションに配置されるキャラクターが設定された配置情報を記憶部に記憶する処理と、
複数のポジションのうちの一部のポジションが属するグループ毎にキャラクターの配置換えを行なう配置処理であって、プレイヤーが操作を行なう度に、グループ内で予め決定された順番に従って各キャラクターを巡回的に異なるポジションに対応付けることによってキャラクターの配置換えを行なう配置処理と、
各キャラクターが各自のポジションに応じた役割に従ってそれぞれ行動するように制御してゲームを進行させるゲーム進行処理と、
を実行させることを特徴とするゲームプログラムである。
このようなゲームプログラムによれば、プレイヤーがキャラクターの配置換えを行なうときの操作性を向上させることが可能となる。
【0013】
次に、コンピューターが、
複数のポジションのそれぞれに対応付けて各ポジションに配置されるキャラクターが設定された配置情報を記憶部に記憶することと、
複数のポジションのうちの一部のポジションが属するグループ毎にキャラクターの配置換えを行ない、かつ、プレイヤーが操作を行なう度に、グループ内で予め決定された順番に従って各キャラクターを巡回的に異なるポジションに対応付けることによってキャラクターの配置換えを行なうことと、
各キャラクターが各自のポジションに応じた役割に従ってそれぞれ行動するように制御してゲームを進行させること、
を実行することを特徴とする情報処理方法である。
このような情報処理方法によれば、プレイヤーがキャラクターの配置換えを行なうときの操作性を向上させることが可能となる。
【0014】
===実施形態===
<<ゲームシステム1の構成について>>
図1は、ゲームシステム1の全体構成の一例を示す図である。ゲームシステム1は、ネットワーク2(例えば、インターネット等)を介してゲームに関する各種サービスをプレイヤーに提供するものであり、サーバー装置10と、複数のプレイヤー端末20と、を含んで構成される。
【0015】
本実施形態に係るゲームシステム1は、ゲームコンテンツを用いて行うゲームをプレイヤーに提供することができる。以下では、ゲームコンテンツの一例としてのキャラクターを用いて行う対戦ゲームについて説明する。
【0016】
本実施形態の対戦ゲームは、複数のキャラクターによって構成されたデッキ同士が対戦を行う対戦ゲームである。この対戦ゲームでは、プレイヤーによって編成されたデッキ(以下、「プレイヤーデッキ」とも呼ぶ)と、対戦相手(コンピューター(NPC)若しくは他のプレイヤー)によって編成されたデッキ(以下、「エネミーデッキ」とも呼ぶ)が対戦を行う。
【0017】
この対戦ゲームでは、プレイヤーデッキ及びエネミーデッキを構成する各キャラクターの役割(行動内容)を決定するフェーズと、その決定された役割に基づき実際に行動するフェーズとを組み合わせて1ターンとするターン制によって対戦が行われる。
【0018】
この対戦ゲームでは、プレイヤーデッキ及びエネミーデッキを構成する各キャラクターの役割が、キャラクターが配置される所定領域でのポジションに応じて予め設定されている。そのため、各ターンでは、プレイヤーデッキ及びエネミーデッキを構成する各キャラクターが各々のポジションに配置されたことによって、その配置された各ポジションに応じた役割に従って各キャラクターが実際に行動することになる。
【0019】
このターン制による対戦は、プレイヤーデッキ及びエネミーデッキのいずれかが全滅するまで繰り返し行われる。つまり、プレイヤーは、対戦相手のエネミーデッキを構成するすべてのキャラクターを撃破することによって勝利できることになる。
【0020】
<<サーバー装置10の構成について>>
図2は、サーバー装置10の機能上の構成を示すブロック図である。サーバー装置10は、システム管理者等が各種サービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置(例えば、ワークステーションやパーソナルコンピューター等)である。サーバー装置10は、プレイヤー端末20から各種のコマンド(リクエスト)を受信すると、プレイヤー端末20上で動作可能なゲームプログラム・各種データを送信(レスポンス)する。サーバー装置10は、サーバー装置10全体の制御を行う制御部11と、各種データ・プログラムを記憶する記憶部12と、システム管理者等が各種データを入力するための入力部13と、操作画面を表示する表示部14と、プレイヤー端末20との間で情報通信を行う通信部15を有している。
【0021】
本実施形態における制御部11は、少なくともデータ管理部111を備えている。データ管理部111は、プレイヤー端末20との間で送受信を行なう各種データを管理する処理を実行する機能を有している。本実施形態における記憶部12は、少なくともキャラクター情報、プレイヤー情報、及び、クエスト情報を記憶する。
【0022】
図3は、キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。このキャラクター情報には、キャラクターIDに対応付けて、少なくともキャラクター名、キャラクター画像、属性、特殊スキル、及び、最大攻撃力、最大防御力、最大体力(最大HP)、初期攻撃力、初期防御力、初期体力(初期HP)等の能力パラメーターが設定されている。属性は、キャラクター間の優劣関係を示す情報である。ここでは、「火」の属性は「木」の属性よりも相対的に優位であり、「木」の属性は「水」の属性よりも相対的に優位であり、「水」の属性は「火」の属性よりも相対的に優位である関係となっている。特殊スキルは、そのキャラクターが対戦時に発動することのできる特殊能力(例えば、必殺技、攻撃力アップ、防御力アップ、HP回復等)を示す情報である。
【0023】
図4は、プレイヤー情報のデータ構造例を示す図である。このプレイヤー情報には、プレイヤーIDに対応付けて、少なくともプレイヤー名、レベル、所有キャラクター情報、プレイヤーデッキ配置情報が設定されている。
【0024】
図5は、所有キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。所有キャラクター情報は、プレイヤーが所有するキャラクター(以下、「所有キャラクター」ともいう)に関する情報である。この所有キャラクター情報には、所有キャラクターのキャラクターIDに対応付けて、少なくとも、レベル、攻撃力、防御力、体力の各種パラメーターの現在値が設定されている。
【0025】
図6は、プレイヤーデッキ配置情報のデータ構造例を示す図である。プレイヤーデッキ配置情報は、プレイヤーによって編成されたデッキのキャラクター配置に関する情報である。このプレイヤーデッキ配置情報には、キャラクターが配置される所定領域でのポジションに対応付けて、少なくとも役割、所有キャラクターが設定されている。このポジションには、対戦時にリーダーとなるキャラクターが配置される1つのメインポジションと、そのリーダーをサポートする残りのキャラクターが配置される複数のサブポジションがある。本実施形態では、キャラクターが配置される所定領域の前列に、メインポジションが設定されている。そして、キャラクターが配置される所定領域の中列右側、中列左側、後列には、サブポジションがそれぞれ設定されている。役割は、そのポジションにおけるキャラクターの行動内容を示す情報である。本実施形態では、1つのメインポジションに対して「タンク」の役割が設定されている。この「タンク」の役割は、エネミーデッキからの攻撃を受けることと、エネミーデッキへの攻撃を行なうことである。複数のサブポジションに対して「アタッカー」及び「バッファー」の役割が設定されている。この「アタッカー」の役割は、エネミーデッキへの攻撃を行なうことである(ただし、エネミーデッキからの攻撃を受けることはない)。また、この「バッファー」の役割は、キャラクターの体力を回復させることである(ただし、エネミーデッキへの攻撃を行なうこともなく、エネミーデッキからの攻撃を受けることもない)。所有キャラクターは、プレイヤーデッキを構成する所有キャラクターを示す情報である。ここでは、各ポジションに配置される所有キャラクターが対応付けられている。
【0026】
図7は、クエスト情報のデータ構造例を示す図である。このクエスト情報には、クエストIDに対応付けて、少なくともクエスト名、レベル、エネミーデッキ配置情報が設定されている。レベルは、そのクエスト(ゲームステージ)の難易度を示す情報である。エネミーデッキ配置情報は、そのクエストに出現するエネミーデッキを示す情報である。
【0027】
図8は、エネミーデッキ配置情報のデータ構造例を示す図である。エネミーデッキ配置情報は、プレイヤーの対戦相手(コンピューター(NPC))によって編成されたデッキのキャラクター配置に関する情報である。このエネミーデッキ配置情報には、キャラクターが配置される所定領域でのポジションに対応付けて、少なくとも役割、エネミーキャラクター、攻撃力、防御力、体力(HP)の各種パラメーターが設定されている。本実施形態では、上述したプレイヤーデッキ配置情報と同様に、1つのメインポジションに対して「タンク」の役割が設定され、複数のサブポジションに対して「アタッカー」及び「バッファー」の役割が設定されている。なお、本実施形態におけるエネミーデッキとしては、予め決定された所定のキャラクターのみから構成してもよいし、他のプレイヤー(例えば、フレンド)の所有キャラクターを含んで構成することも可能である。
【0028】
<<プレイヤー端末20の構成について>>
図9は、プレイヤー端末20の機能上の構成を示すブロック図である。本実施形態のプレイヤー端末20は、ゲームをプレイする際にプレイヤーが利用する情報処理装置(例えば、スマートフォン、タブレット型端末、携帯電話端末等)であり、サーバー装置10との間でゲームに関する各種情報(ゲームデータや操作データ等)を送受信可能に接続される。このプレイヤー端末20は、端末制御部21と、端末記憶部22と、端末入力部23と、端末表示部24と、端末通信部25と、を有している。
【0029】
端末制御部21は、各部間のデータの受け渡しを行うととともに、プレイヤー端末20全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。本実施形態の端末制御部21は、少なくともゲーム進行処理部211、配置処理部212、画面生成処理部213を備えている。
【0030】
ゲーム進行処理部211は、ゲームプログラムに従ってキャラクター対戦を進行させる処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるゲーム進行処理部211は、プレイヤーの操作に基づいて、そのプレイヤーのプレイヤーデッキとエネミーデッキとを対戦させ、その対戦について勝敗を決定する処理を実行する。
【0031】
配置処理部212は、キャラクターを所定領域内に配置させる処理を実行する機能を有している。本実施形態における配置処理部212は、所定領域においてキャラクターが配置される複数のポジションのうちの一部のポジションが属するグループ毎にキャラクターの配置換えを行なう。この際、グループ内でのキャラクターの配置換えを行なうためのゲーム操作をプレイヤーが行なう度に、そのグループ内で予め決定された順番に従って各キャラクターを巡回的に異なるポジションに対応付けることによってキャラクターの配置換えを行なう。
【0032】
画面生成処理部213は、ゲーム画面を端末表示部24に表示させるための画面データを生成する処理を実行する機能を有している。本実施形態における画面生成処理部213は、例えば、プレイヤーデッキを構成する各キャラクターを各ポジションに配置させるためのゲーム画面、クエストを選択させるためのゲーム画面、ポジションに応じた役割に従ってキャラクターが行動する様子を表示するためのゲーム画面等を生成する処理を実行する。
【0033】
端末記憶部22は、バスを介して端末制御部21に接続され、端末制御部21からの指令に応じて記憶されているデータを参照、読み出し、書き換える処理が行われる。この端末記憶部22は、例えばフラッシュメモリやハードディスク等によって実現されるものであり、ゲームプログラムや、サーバー装置10からダウンロードしたキャラクター情報、クエスト情報、プレイヤー情報等を少なくとも記憶する。
【0034】
端末入力部23は、プレイヤーが各種操作(ゲーム操作等)を行うためのものであり、例えば、操作ボタン、タッチパネル等によって実現されるものである。本実施形態では、プレイヤーは、タッチパネルを用いたゲーム操作を行なうことにより、プレイヤーデッキを構成するキャラクターを所定領域内のポジションに配置させたり、各種ボタンを選択したりすることができる。
【0035】
端末表示部24は、端末制御部21からの指令によりゲーム画面を表示するためのものであり、たとえば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現されるものである。
【0036】
端末通信部25は、ネットワーク2を介してサーバー装置10と各種情報の送受信を行うための送受信部として機能するものであり、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現されるものである。
【0037】
<<ゲームシステム1の動作について>>
ここで、本実施形態に係るゲームシステム1の動作例について説明する。なお、以下では、プレイヤーがコンピューター(NPC)を対戦相手としてゲームプレイを行なう場合を例に挙げて説明する。
【0038】
図10は、本実施形態にかかるゲームシステム1の動作例を説明するためのフローチャートである。
【0039】
先ず、プレイヤー端末20は、対戦ゲームのプレイ開始を希望するプレイヤーからクエスト選択を要求するためのゲーム操作を受け付けると、そのプレイヤーにクエストを選択させるための処理を実行する(ステップS101)。
【0040】
具体的には、プレイヤー端末20の画面生成処理部213は、プレイヤーからのゲーム操作を受け付けると、そのプレイヤーにクエストを選択させるためのクエスト選択画面50を生成する。そして、画面生成処理部213によって生成されたクエスト選択画面50は、端末表示部24に表示される。
【0041】
図11は、クエスト選択画面50の一例を示す図である。このクエスト選択画面50には、
図7に示すクエスト情報に基づき、選択候補となるクエストが一覧表示されている。プレイヤーは、いずれかの操作ボタン51を選択することにより、この一覧の中から今からチャレンジするクエストを指定することができる。各々の操作ボタン51には、
図7に示すクエスト情報に従って、クエスト名と対戦相手となるキャラクターがそれぞれ表示されている。対戦相手となるキャラクターには、
図8に示すエネミーデッキ配置情報に従って、そのクエストのエネミーデッキを構成するエネミーキャラクターの一部が表示されている。そのため、そのエネミーデッキの具体的なキャラクター構成を対戦前にプレイヤーが把握できないようになっている。
なお、クエスト選択画面50において、そのクエストのエネミーデッキを構成するエネミーキャラクターの全部を表示してもよい。また、所定確率に基づきエネミーデッキを構成するエネミーキャラクターの全部を表示してもよい。また、アイテムの使用等の所定条件が成立したことによってエネミーデッキを構成するエネミーキャラクターの全部を表示してもよい。
【0042】
そして、プレイヤー端末20のゲーム進行処理部211は、このクエスト選択画面50が端末表示部24に表示されている際に、プレイヤーによる選択操作によって一覧表示された複数のクエストの中からいずれかのクエストが指定されると、その指定されたクエストに対応付けられたエネミーデッキ配置情報に基づいて、そのプレイヤーデッキの対戦相手となるエネミーデッキを特定する。
【0043】
図10に戻り、次いでプレイヤー端末20は、このようにしていずれかのクエストが選択されると、その選択されたクエストにおいて対戦を行なうプレイヤーデッキ及びエネミーデッキのそれぞれに含まれる各キャラクターの配置を決定する処理を実行する(ステップS102)。以下では、先ず始めにプレイヤーデッキに含まれる各キャラクターの配置について説明し、その次にエネミーデッキに含まれる各キャラクターの配置について説明する。
【0044】
先ず、プレイヤーデッキのキャラクター配置が行われる場合では、プレイヤー端末20の画面生成処理部213は、プレイヤーによってクエストが選択されると、そのプレイヤーが自己のプレイヤーデッキに含まれる各キャラクターの配置を決定するための配置操作画面60を生成する。そして、画面生成処理部213によって生成された配置操作画面60は、端末表示部24に表示される。
【0045】
図12は、配置操作画面60の一例を示す図である。この配置操作画面60には、エネミーデッキ配置領域61と、プレイヤーデッキ配置領域62と、プレイヤーデッキにおけるキャラクター配置を確定させるための操作ボタン63が含まれている。
【0046】
エネミーデッキ配置領域61は、対戦相手が対戦に用いるエネミーデッキが配置された領域であって、配置操作画面60の上側領域に位置している。ここでは、エネミーデッキを構成するエネミーキャラクターの一部が配置されている。そのため、そのエネミーデッキの具体的なキャラクター構成を対戦前にプレイヤーが把握できないようになっている。なお、そのエネミーデッキを構成するエネミーキャラクターの全部を配置することも可能である。
【0047】
また、エネミーデッキ配置領域61には、メインポジション61aと、第1サブポジション61bと、第2サブポジション61cが表示されている。ここでは、
図3に示すキャラクター情報、及び、
図8に示すエネミーデッキ配置情報に従って、メインポジション61aに対して「火」の属性を有する「キャラクターZ」、第1サブポジション61bに対して「水」の属性を有する「キャラクターY」、第2サブポジション61cに対して「火」の属性を有する「キャラクターX」が、初期状態として配置されている。
【0048】
プレイヤーデッキ配置領域62は、プレイヤーが対戦に用いる自己のプレイヤーデッキが配置された領域であって、配置操作画面60の下側領域に位置している。このプレイヤーデッキ配置領域62は、プレイヤーが自己のプレイヤーデッキのキャラクター配置を行なうための操作領域でもある。そのため、エネミーデッキ配置領域61と異なり、プレイヤーデッキを構成するプレイヤーキャラクターの全部が配置されているため、プレイヤーはゲーム操作を行なうことによって全てのキャラクターの配置を決定することができる。
【0049】
また、プレイヤーデッキ配置領域62には、メインポジション62aと、第1サブポジション62bと、第2サブポジション62cと、第3サブポジション62dが予め設定されている。メインポジション62aは、プレイヤーデッキ配置領域62の前列に設定されており、「タンク」の役割が対応付けられている。このメインポジションに配置されたキャラクターの属性は、エネミーデッキとの対戦にてその優劣を決定付けることになる。第1サブポジション62bは、プレイヤーデッキ配置領域62の中列右側に設定されており、「アタッカー」の役割が対応付けられている。第2サブポジション62cは、プレイヤーデッキ配置領域62の中列左側に設定されており、第1サブポジション62bと同じ「アタッカー」の役割が対応付けられている。第3サブポジション62dは、プレイヤーデッキ配置領域62の後列に設定されており、「バッファー」の役割が対応付けられている。これらのサブポジションに配置されたキャラクターは、エネミーデッキとの対戦にてメインポジションに配置されたキャラクターのサポートを行なうことになる。ここでは、
図3に示すキャラクター情報、及び、
図6に示すプレイヤーデッキ配置情報に従って、メインポジション62aに対して「水」の属性を有する「キャラクターA」、第1サブポジション62bに対して「水」の属性を有する「キャラクターD」、第2サブポジション62cに対して「木」の属性を有する「キャラクターC」、第3サブポジション62dに対して「火」の属性を有する「キャラクターB」が、初期状態として配置されている。プレイヤーはプレイヤーデッキ配置領域62にてゲーム操作を行なうことによって、この初期状態からキャラクターの配置換えを行なうことができる。この際、プレイヤーは、各ポジションの役割や各キャラクターの属性を考慮しつつ、プレイヤーデッキを構成するキャラクターの配置換えを行なう必要がある。
【0050】
図13は、プレイヤーデッキ配置領域62におけるゲーム操作を説明する図である。本実施形態では、プレイヤーデッキ配置領域62に予め設定された複数のポジションのうちのメインポジション62a、第1サブポジション62b、及び、第2サブポジション62cによって、1つのグループが構成されている(以下、「第1グループ」とも呼ぶ)。この第1グループには、プレイヤーデッキ配置領域62の上側にある第1操作領域62uが対応付けて設定されている。また、プレイヤーデッキ配置領域62に予め設定された複数のポジションのうちの第1サブポジション62b、第2サブポジション62c、及び、第3サブポジション62dによって、1つのグループが構成されている(以下、「第2グループ」とも呼ぶ)。この第2グループには、プレイヤーデッキ配置領域62の下側にある第2操作領域62lが対応付けて設定されている。
【0051】
ただし、第1グループに属するポジションの一部と第2グループに属するポジションの一部が重複している。ここでは、第1サブポジション62b及び第2サブポジション62cが、第1グループに属するポジションの一部となり、かつ、第2グループに属するポジションの一部となるように設定されている。
【0052】
そして、プレイヤーはこれらの操作領域を選択的に操作することによって、グループ毎にキャラクターの配置換えを行なうことができる。本実施形態では、プレイヤーが第1操作領域62uにおいてタッチ操作を行なう度に、第1グループ内で予め決定された順番に従って各キャラクターを巡回的に異なるポジションに配置させることができる。また、プレイヤーが第2操作領域62lにおいてタッチ操作を行なう度に、第2グループ内で予め決定された順番に従って各キャラクターを巡回的に異なるポジションに配置させることができる。
【0053】
具体的には、
図13Aに示すように、メインポジション62aに対して「水」の属性を有する「キャラクターA」、第1サブポジション62bに対して「水」の属性を有する「キャラクターD」、第2サブポジション62cに対して「木」の属性を有する「キャラクターC」、第3サブポジション62dに対して「火」の属性を有する「キャラクターB」が、初期状態として配置されている場合、プレイヤーが第1操作領域62uにおいてタッチ操作を行なう度に、第1グループに属する各ポジションに位置する「キャラクターA」、「キャラクターD」、「キャラクターC」がそれぞれ時計回りに順次移動することによって、第1グループ内でキャラクターの配置換えが行われる。
【0054】
ここで例えば、
図13Aに示すような初期状態においてプレイヤーが第1操作領域62uにて1回だけタッチ操作を行なった場合には、
図13Bに示すようなキャラクター配置となる。すなわち、「キャラクターA」がメインポジション62aから第1サブポジション62bへ移動し、「キャラクターD」が第1サブポジション62bから第2サブポジション62cへ移動し、「キャラクターC」が第2サブポジション62cからメインポジション62aへ移動することによって、第1グループ内でキャラクターの配置換えが行われる。この際、この第1グループと異なる第2グループに属する第3サブポジション62dに位置する「キャラクターB」は、その位置をキープしたままとなる。
【0055】
そして、
図13Bに示すように、メインポジション62aに対して「木」の属性を有する「キャラクターC」、第1サブポジション62bに対して「水」の属性を有する「キャラクターA」、第2サブポジション62cに対して「水」の属性を有する「キャラクターD」、第3サブポジション62dに対して「火」の属性を有する「キャラクターB」が、配置されている場合、プレイヤーが第2操作領域62lにおいてタッチ操作を行なう度に、第2グループに属する各ポジションに位置する「キャラクターA」、「キャラクターB」、「キャラクターD」がそれぞれ時計回りに順次移動することによって、第2グループ内でキャラクターの配置換えが行われる。
【0056】
ここで例えば、
図13Bに示すような配置状態においてプレイヤーが第2操作領域62lにて1回だけタッチ操作を行なった場合には、
図13Cに示すようなキャラクター配置となる。すなわち、「キャラクターA」が第1サブポジション62bから第3サブポジション62dへ移動し、「キャラクターB」が第3サブポジション62dから第2サブポジション62cへ移動し、「キャラクターD」が第2サブポジション62cから第1サブポジション62bへ移動することによって、第2グループ内でキャラクターの配置換えが行われる。この際、この第2グループと異なる第1グループに属するメインポジション62aに位置する「キャラクターC」は、その位置をキープしたままとなる。
【0057】
ここで「キャラクターA」に着目すると、
図13A及び
図13Cに示すように、「キャラクターA」は第1グループに属するメインポジション62aから第2グループに属する第3サブポジション62dへ最終的に移動したことになる。つまり、プレイヤーは第1操作領域62u又は第2操作領域62lを選択的に操作することによって、グループ間でのキャラクターの配置換えを行なうことできる。
【0058】
また、
図13A及び
図13Bに示すように、第1グループ内でキャラクターの配置換えを行なったことにより、第1グループに属するポジションのうちの第2グループと重複する第1サブポジション62bに新たに配置された「キャラクターA」は、第2グループに属するポジションのうちの第1グループと重複する第1サブポジション62bにも配置されたことになる。
【0059】
このように、プレイヤーデッキのキャラクター配置が行われる場合では、プレイヤー端末20の配置処理部212は、この配置操作画面60が端末表示部24に表示されている際に、第1操作領域62u又は第2操作領域62lにてプレイヤーがゲーム操作を行なう度に、グループ内で予め決定された順番(例えば、時計回り)に従って各キャラクターを巡回的に異なるポジションに対応付けることによってキャラクターの配置換えを行なう。その後、プレイヤー端末20の配置処理部212は、プレイヤーの操作によって操作ボタン63が選択されると、かかる操作情報に基づいてそのプレイヤーのプレイヤーデッキ配置情報を更新する。
【0060】
なお、配置操作画面60に操作ボタン63を表示しないようにすると共に、プレイヤーの操作によらず、配置操作画面60を表示してから所定期間(例えば、5秒間)が経過したタイミングで、その時点におけるキャラクター配置に基づきそのプレイヤーのプレイヤーデッキ配置情報を更新することも可能である。
【0061】
次いで、エネミーデッキのキャラクター配置が行われる場合では、プレイヤー端末20の配置処理部212は、このエネミーデッキ配置領域61における初期状態のキャラクター配置からその配置換えを行なうことができる。例えば、プレイヤー端末20の配置処理部212は、エネミーデッキの中から無作為に選択したエネミーキャラクターをエネミーデッキ配置領域61のメインポジション61aに配置させると共に、このメインポジション61aの配置に合わせて他のエネミーキャラクターを残りのサブポジションにそれぞれ配置してもよい。この際、プレイヤー端末20の配置処理部212は、エネミーデッキ配置情報の更新を行なう。
【0062】
図10に戻り、次いでプレイヤー端末20は、このようにしてプレイヤーデッキ及びエネミーデッキのそれぞれに含まれる各キャラクターの配置が決定されると、各自配置されたポジションに応じた役割に従ってそれら各キャラクターに行動を開始させる(ステップS103)。
【0063】
具体的には、先ず、プレイヤー端末20のゲーム進行処理部211は、
図6に示すプレイヤーデッキ配置情報及び
図8に示すエネミーデッキ配置情報に基づいて、プレイヤーデッキを構成するキャラクターのうちのメインポジション62aに配置されたプレイヤーキャラクターが、メインポジションに対応付けられた「タンク」の役割に従って、エネミーデッキを構成するエネミーキャラクターのうちのメインポジション61aに配置されたエネミーキャラクターに対して攻撃するように制御する。その一方で、エネミーデッキを構成するエネミーキャラクターのうちのメインポジション61aに配置されたエネミーキャラクターが、メインポジションに対応付けられた「タンク」の役割に従って、そのプレイヤーキャラクターの攻撃を受けるように制御する。
【0064】
この際、プレイヤー端末20のゲーム進行処理部211は、
図3に示すキャラクター情報及び
図4にプレイヤー情報に基づいて、プレイヤーデッキを構成するキャラクターのうちのメインポジション62aに配置されたプレイヤーキャラクターの属性と、エネミーデッキを構成するエネミーキャラクターのうちのメインポジション61aに配置されたエネミーキャラクターの属性を比較して、この対戦における優劣を決定する。例えば、プレイヤーデッキを構成するキャラクターのうちのメインポジション62aに配置されたプレイヤーキャラクターの属性が「水」であって、エネミーデッキを構成するエネミーキャラクターのうちのメインポジション61aに配置されたエネミーキャラクターの属性が「火」である場合には、「火」の属性よりも「水」の属性の方が優位であるため、そのプレイヤーキャラクターの攻撃力を一時的に上昇させる。これにより、そのプレイヤーキャラクターはエネミーキャラクターに対して大きなダメージを与えることができるため、プレイヤーは対戦を優位に進めることができる。
なお、メインポジションに配置されたプレイヤーキャラクターの属性とサブポジションに配置されたプレイヤーキャラクターの属性との関係性により、メインポジションに配置されたプレイヤーキャラクターのパラメーター(攻撃力など)の上昇率を異ならせてもよい。
【0065】
また、プレイヤー端末20のゲーム進行処理部211は、
図3に示すキャラクター情報及び
図4にプレイヤー情報を参照して、プレイヤーデッキを構成するキャラクターのうちのメインポジション62aに配置されたプレイヤーキャラクターの特殊スキルを特定し、その特定された特殊スキルに応じた攻撃を、エネミーデッキを構成するエネミーキャラクターのうちのメインポジション61aに配置されたエネミーキャラクターに対して行なうことができる。例えば、特殊スキルがメインポジションに配置されたことに起因して発動する必殺技である場合には、そのプレイヤーキャラクターは必殺技によってエネミーキャラクターに対して大きなダメージを与えることができるため、プレイヤーは対戦を優位に進めることができる。
【0066】
また、プレイヤー端末20のゲーム進行処理部211は、エネミーデッキを構成するエネミーキャラクターのうちのメインポジション61aに配置されたエネミーキャラクターの防御力を、「タンク」の役割に対応するメインポジションに配置されたことに起因して一時的に上昇させることも可能である。つまり、ポジションに応じた役割に従ってキャラクターに設定されたパラメーターを変動させることも可能である。これにより、そのエネミーキャラクターはプレイヤーキャラクターの攻撃によって受けるダメージを減少させることができる。
【0067】
また、プレイヤー端末20の配置処理部212は、エネミーデッキを構成するエネミーキャラクターのうちのメインポジション61aに配置されたエネミーキャラクターがプレイヤーキャラクターからの攻撃を受けて対戦中に撃破された場合(例えば、エネミーキャラクターの体力(HP)が所定値(例えば、ゼロ)を下回った場合)、自動的に配置換えを行なって、エネミーデッキを構成するエネミーキャラクターのうちの第2サブポジション61cに配置されたエネミーキャラクターをメインポジション61aに配置させることも可能である。
【0068】
次に、プレイヤー端末20のゲーム進行処理部211は、
図6に示すプレイヤーデッキ配置情報及び
図8に示すエネミーデッキ配置情報に基づいて、プレイヤーデッキを構成するキャラクターのうちの第1サブポジション62b及び第2サブポジション62cに配置されたプレイヤーキャラクターが、そのサブポジションに対応付けられた「アタッカー」の役割に従って、エネミーデッキを構成するエネミーキャラクターのうちのメインポジション61aに配置されたエネミーキャラクターに対して攻撃するように制御する。その一方で、エネミーデッキを構成するエネミーキャラクターのうちのメインポジション61aに配置されたエネミーキャラクターが、メインポジションに対応付けられた「タンク」の役割に従って、そのプレイヤーキャラクターの攻撃を受けるように制御する。
【0069】
この際、プレイヤー端末20のゲーム進行処理部211は、
図3に示すキャラクター情報及び
図4にプレイヤー情報を参照して、プレイヤーデッキを構成するキャラクターのうちの第1サブポジション62b及び第2サブポジション62cに配置されたプレイヤーキャラクターの特殊スキルを特定し、その特定された特殊スキルに応じた攻撃を、エネミーデッキを構成するエネミーキャラクターのうちのメインポジション61aに配置されたエネミーキャラクターに対して行なうことができる。例えば、特殊スキルが第1サブポジションや第2サブポジションに配置されたことに起因して発動する必殺技である場合には、そのプレイヤーキャラクターは必殺技によってエネミーキャラクターに対して大きなダメージを与えることができるため、プレイヤーは対戦を優位に進めることができる。
【0070】
また、プレイヤー端末20の配置処理部212は、プレイヤーデッキを構成するプレイヤーキャラクターのうちの第1サブポジション62b及び第2サブポジション62cに配置されたエネミーキャラクターの攻撃力を、「アタッカー」の役割に対応するサブポジションに配置されたことに起因して一時的に上昇させることも可能である。つまり、ポジションに応じた役割に従ってキャラクターに設定されたパラメーターを変動させることも可能である。これにより、そのプレイヤーキャラクターはエネミーキャラクターに対して大きなダメージを与えることができるため、プレイヤーは対戦を優位に進めることができる。
【0071】
次に、プレイヤー端末20のゲーム進行処理部211は、
図6に示すプレイヤーデッキ配置情報及び
図8に示すエネミーデッキ配置情報に基づいて、プレイヤーデッキを構成するキャラクターのうちの第3サブポジション62dに配置されたプレイヤーキャラクターが、そのサブポジションに対応付けられた「バッファー」の役割に従って、プレイヤーデッキを構成するキャラクターのうちのメインポジション62aに配置されたプレイヤーキャラクターの体力(HP)を回復させるように制御する。
【0072】
この際、プレイヤー端末20のゲーム進行処理部211は、プレイヤーデッキを構成するキャラクターのうちのメインポジション62aに配置されたプレイヤーキャラクターの体力(HP)が50%以下まで減少したことを条件として、そのプレイヤーキャラクターの体力(HP)を回復させるように制御することも可能である。
【0073】
また、プレイヤー端末20のゲーム進行処理部211は、
図3に示すキャラクター情報及び
図4にプレイヤー情報を参照して、プレイヤーデッキを構成するキャラクターのうちの第3サブポジション62dに配置されたプレイヤーキャラクターの特殊スキルを特定し、その特定された特殊スキルに応じた回復を行なうことができる。例えば、特殊スキルが第3サブポジションに配置されたことに起因して発動する回復能力である場合、そのプレイヤーキャラクターは回復能力によってメインポジションに配置されたプレイヤーキャラクターの体力(HP)を大幅に回復させることもできる。
【0074】
また、プレイヤー端末20の配置処理部212は、プレイヤーデッキを構成するプレイヤーキャラクターのうちの第3サブポジション62dに配置されたエネミーキャラクターの回復能力を、「バッファー」の役割に対応するサブポジションに配置されたことに起因して一時的に上昇させることも可能である。つまり、ポジションに応じた役割に従ってキャラクターに設定されたパラメーターを変動させることも可能である。これにより、そのプレイヤーキャラクターは回復能力によってメインポジションに配置されたプレイヤーキャラクターの体力(HP)を大幅に回復させることもできる。
【0075】
次に、プレイヤー端末20のゲーム進行処理部211は、このようにしてプレイヤーデッキを構成する各キャラクターの行動が終了すると、引き続きエネミーデッキを構成する各キャラクターの行動を開始させる。この際、エネミーデッキを構成するキャラクターのうち、メインポジション61aに配置されたエネミーキャラクター、第1サブポジション61b及び第2サブポジション61cに配置されたエネミーキャラクター、第3サブポジション(不図示)に配置されたエネミーキャラクターのそれぞれが、上述したプレイヤーデッキを構成する各キャラクターと同様に、「タンク」、「アタッカー」、「バッファー」の役割に従って行動するように制御する。
【0076】
次いで、プレイヤー端末20のゲーム進行処理部211は、プレイヤーデッキ及びエネミーデッキのうち、いずれか一方のデッキが全滅したか否かを判定する(ステップS104)。すなわち、プレイヤー端末20のゲーム進行処理部211は、プレイヤーデッキを構成する各キャラクターの体力(HP)がすべて所定値以下(例えばゼロ以下)であるか否か、または、エネミーデッキを構成する各キャラクターの体力がすべて所定値以下(例えばゼロ以下)であるか否かを判定する。
【0077】
この判定の結果、プレイヤーデッキ及びエネミーデッキのうち、いずれか一方のデッキが全滅したと判定された場合は(ステップS104:YES)、この処理を終了する。これに対して、いずれのデッキも未だ全滅していないと判定された場合は(ステップS104:NO)、今回のターンを終了して上述したステップS102の処理に戻り、次回のターンに移行して各キャラクターの配置を再び決定する。
【0078】
以上のように、本実施形態に係るゲームシステム1によれば、プレイヤーデッキ配置領域62において複数のポジションのうちの第1グループに属するポジションに配置されたプレイヤーキャラクターの配置換えを行なう際に、プレイヤーがゲーム操作を行なう度に、その第1グループに属さないポジションに配置されたプレイヤーキャラクターをその位置にキープしたままで、その第1グループに属するポジションに配置されたプレイヤーキャラクターを巡回的に異なるポジションに配置させることができる。また同様に、第1グループと異なる第2グループに属するポジションに配置されたプレイヤーキャラクターの配置換えを行なう際にも、プレイヤーがゲーム操作を行なう度に、その第2グループに属さないポジションに配置されたプレイヤーキャラクターをその位置にキープしたままで、その第2グループに属するポジションに配置されたプレイヤーキャラクターを巡回的に異なるポジションに配置させることができる。これにより、プレイヤーがキャラクターの配置換えを行なうときの操作性を向上させることが可能となる。さらに、第1グループに属するポジションの一部と第2グループに属するポジションの一部を重複させている。そのため、グループ間において一部のポジションを共有させることで、第1グループに属するポジションに配置されたキャラクターを、第2グループに属するポジションに配置させたり、第2グループに属するポジションに配置されたキャラクターを、第1グループに属するポジションに配置させたりすることが可能となる。これにより、グループ間でキャラクターの配置換えを行なうときの操作性を向上させることが可能となる。
【0079】
===その他の実施形態===
上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0080】
<キャラクターの配置操作>
上記の本実施形態では、各キャラクターの行動中に、プレイヤーが任意のタイミングでキャラクターの配置操作を行なえるようにすることも可能である。例えば、各キャラクターの行動中にプレイヤーが所定のゲーム操作を行なうことによって、エネミーデッキとの対戦を一時的に中断した後、各キャラクターが行動している最中のゲーム画面から
図12に示す配置操作画面60に切り替え、プレイヤーデッキ配置領域62にてキャラクターの配置操作をプレイヤーが行なえるようにしてもよい。
【0081】
また、上記の本実施形態では、各キャラクターの行動中に所定条件が成立したタイミングでキャラクターの配置操作を行なえるようにすることも可能である。例えば、エネミーキャラクターからの攻撃によってメインポジションに配置されたプレイヤーキャラクターが撃破されたことを条件として、エネミーデッキとの対戦を一時的に中断した後、各キャラクターが行動している最中のゲーム画面から
図12に示す配置操作画面60に切り替え、プレイヤーデッキ配置領域62にてキャラクターの配置操作をプレイヤーが行なえるようにしてもよい。
【0082】
<プレイヤーデッキ配置領域>
上記の本実施形態では、
図13に示すように、プレイヤーデッキ配置領域62に予め設定された複数のポジションのうちのメインポジション62a、第1サブポジション62b、及び、第2サブポジション62cによって構成された「第1グループ」に対応付けて第1操作領域62uを設定すると共に、プレイヤーデッキ配置領域62に予め設定された複数のポジションのうちの第1サブポジション62b、第2サブポジション62c、及び、第3サブポジション62dによって構成された「第2グループ」に対応付けて第2操作領域62lを設定する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0083】
例えば、
図14に示すように、「第1グループ」に対応付けて左側の第1操作領域62ulと右側の第1操作領域62urを設定すると共に、「第2グループ」に対応付けて左側の第2操作領域62llと右側の第2操作領域62lrを設定することも可能である。この場合に、例えば、プレイヤーが右側の第1操作領域62urにおいてタッチ操作を行なう度に、「第1グループ」に属するポジションに配置された各キャラクターが順方向(つまり、図中の黒矢印方向と同じ方向)に順次ポジションを変更するように配置させてもよい。その一方で、プレイヤーが左側の第1操作領域62ulにおいてタッチ操作を行なう度に、「第1グループ」に属するポジションに配置された各キャラクターが逆方向(つまり、図中の黒矢印方向と反対方向)に順次ポジションを変更するように配置させてもよい。同様に、プレイヤーが左側の第2操作領域62llにおいてタッチ操作を行なう度に、「第2グループ」に属するポジションに配置された各キャラクターが順方向(つまり、図中の白矢印方向と同じ方向)に順次ポジションを変更するように配置させてもよい。その一方で、プレイヤーが右側の第2操作領域62lrにおいてタッチ操作を行なう度に、「第2グループ」に属するポジションに配置された各キャラクターが逆方向(つまり、図中の白矢印方向と反対方向)に順次ポジションを変更するように配置させてもよい。
【0084】
また、上記の本実施形態では、
図13に示すように、プレイヤーデッキ配置領域62に予め設定された複数のポジションのうちのメインポジション62a、第1サブポジション62b、及び、第2サブポジション62cによって構成された「第1グループ」と、プレイヤーデッキ配置領域62に予め設定された複数のポジションのうちの第1サブポジション62b、第2サブポジション62c、及び、第3サブポジション62dによって構成された「第2グループ」を、プレイヤーデッキ配置領域62において上下方向に並べて配置した場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、
図15に示すように、プレイヤーデッキ配置領域62において「第1グループ」と「第2グループ」を左右方向に並べて配置してもよい。
【0085】
<ポジションの役割>
上記の本実施形態では、ポジションに対応付けた役割(「タンク」、「アタッカー」、「バッファー」)に応じてキャラクターが行動する場合を例に挙げて説明したが、ポジション毎に設定された役割を無くして、役割に関係なくキャラクターが行動するように制御してもよい。この場合、例えば、各デッキの中のメインポジションに配置されたキャラクターのみを互いに対戦させるように構成することも可能である。その際、このメインポジションに配置されたキャラクターが有する属性(「火」、「水」、「木」)の優劣関係が、その対戦での優位性に大きな影響を与えることになる。そのため、どの属性を有するキャラクターをメインポジションに配置させるかを考慮しつつ、プレイヤーデッキ配置領域62においてキャラクターの配置換えをプレイヤーが行なうことになる。なお、この対戦時に、デッキの中のサブポジションに配置された各キャラクターのパラメーター(攻撃力、防御力、体力(HP)、レベルなど)に基づき、メインポジションに配置されたキャラクターのパラメーター(攻撃力、防御力、体力(HP)、レベルなど)を一時的に上昇させることも可能である。これにより、サブポジションに配置されたキャラクターが、メインポジションに配置されたキャラクターをサポートすることができる。
【0086】
<グループ>
上記の本実施形態では、プレイヤーデッキ配置領域62に予め設定された複数のポジションのうちの3つのポジション(例えば、メインポジション62a、第1サブポジション62b、第2サブポジション62c)によって、1つのグループ(例えば、第1グループ)が構成されている場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3つ以上のポジションによって、1つのグループを構成することも可能である。
【0087】
例えば、
図16に示すように、プレイヤーデッキ配置領域62に予め設定された複数のポジションのうちの4つのポジション(例えば、メインポジション62a、第1サブポジション62b、第2サブポジション62c、第3サブポジション62d)によって、1つのグループ(例えば、第1グループ)を構成し、残りの4つのポジション(例えば、第1サブポジション62b、第4サブポジション62e、第5サブポジション62f、第2サブポジション62c)によって、1つのグループ(例えば、第2グループ)を構成してもよい。
【0088】
<ゲームコンテンツ>
上記の本実施形態では、キャラクターを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ゲームコンテンツは、電子的なゲームデータであれば良く、キャラクターカード、フィギュア、ゲームで使用される道具・アビリティ等のアイテムなどであっても良い。
【0089】
<情報処理装置>
上記の本実施形態におけるゲームシステム1では、情報処理装置の一例としてのプレイヤー端末20が、ゲームプログラムに基づいて、各種情報処理を実行する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、情報処理装置としての機能の一部をサーバー装置10が担う構成としても良い。この場合には、サーバー装置10及びプレイヤー端末20が情報処理装置を構成する。なお、情報処理装置はプロセッサー及びメモリを備えるコンピューターの一例である。